JP7212707B2 - 広告効果測定システム、広告効果測定装置、広告効果測定方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本開示は、広告効果測定システム、広告効果測定装置、広告効果測定方法及びプログラムに関する。
テレビ放送においては、広告としてコマーシャル(CM:Commercial Message)が放送される。CMは、タイムCM(time CM)及びスポットCM(spot CM)に大別される。タイムCMは、番組と一体で売買される枠で放送されるCMであって、プログラムコマーシャル(program commercial)、番組CM、提供CMなどと呼ばれてもよい。
スポットCMは、テレビ局が定めたCM時間枠に放送されるCMに該当する。スポットCMは、番組間で放送されるステーションブレイク(SB:Station Break)、番組内に挿入されるが提供表示が付かないパーティシペーション(PT:Participation)(又はパーティシペーティングCM)などに分けられる。
既存のスポットCMのプランニング(広告枠選択、作案、買い付け、見積もり、スポットプランニングなどと呼ばれてもよい)は、予め定められた広告放送パターンに基づいて行われる(例えば、特許文献1)。
また、実際に放送されたCMがどのようにして視聴者等に影響を与え、広告としての目的が達成されたかどうかを確認するため、広告の効果を測定する方法が提案されている(例えば、特許文献2)。特許文献2の情報処理装置は、所定のコンテンツに関する広告の配信日時を取得し、当該広告が配信された後、所定の計測時間を経過するまでに当該コンテンツを取得したユーザの数を計数する。そして情報処理装置は、計数したユーザの数(取得数)に基づいて広告の効果を示す指標を算出し、その指標を出力する。
特開2000-124867号公報 特開2018-198005号公報
しかしながら、CMの効果は、単純に放送時刻前後の広告対象コンテンツに対するアクセス数変化のみに影響するとは限らないと考えられる。すなわち、既存の広告効果測定方法では、適切に広告効果が測定できているとはいえず、広告測定の精度向上には改善の余地があった。
そこで本開示は、広告放送の効果を精度よく測定できる広告効果測定システム、広告効果測定装置、広告効果測定方法及びプログラムを提供することを目的の1つとする。
本開示の一態様に係る広告効果測定システムは、広告放送後の所定時間内における、前記広告によって惹起されたと推定されたアクション数に基づいて前記広告の効果を測定する広告効果測定システムであって、前記広告放送後の所定時間内の前記アクション数を取得する取得部と、前記広告放送後の所定時間内に前記広告と関連のある他の広告の放送があった場合に、前記広告の放送に関する情報及び前記他の広告の放送に関する情報に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振る制御部と、を有し、前記広告の放送に関する情報及び前記他の広告の放送に関する情報は、前記広告の放送の視聴率及び前記他の広告の放送の視聴率、並びに、前記広告の放送時刻及び前記他の広告の放送時刻を含み、前記制御部は、前記広告に対応した視聴率と前記他の広告に対応した視聴率との比率に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振るとともに、前記アクションの発生時刻と前記広告の放送時刻との差分、及び、前記アクションの発生時刻と前記他の広告の放送時刻との差分を算出し、これらの差分に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振る。
本開示の一態様によれば、広告放送の効果を精度よく測定できる。
図1は、一実施形態に係る広告効果測定システムの概略構成の一例を示す図である。 図2は、一実施形態に係る広告効果測定方法の概念図を示す図である。 図3は、一実施形態に係る広告効果測定方法のフローチャートの一例を示す図である。 図4は、他の一実施形態に係る広告効果測定方法の概念図を示す図である。 図5は、他の一実施形態に係る広告効果測定方法のフローチャートの一例を示す図である。 図6は、GRPタイムテーブルの一例を示す図である。 図7は、通常期における過去のレスポンス数タイムテーブルの一例を示す図である。 図8は、放送期間中のレスポンス数タイムテーブルの一例を示す図である。 図9は、補正係数算出テーブルの一例を示す図である。 図10は、広告効果測定結果のアウトプットイメージの一例を示す図である。 図11は、一実施形態に係る広告効果測定装置の機能構成の一例を示す図である。 図12は、一実施形態に係る広告効果測定装置などのハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、本開示の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。以下の説明では、同一の部には同一の符号が付される。同一の部は名称、機能などが同じであるため、詳細な説明は繰り返さない。
(広告効果測定システム)
図1は、一実施形態に係る広告効果測定システムの概略構成の一例を示す図である。図1に示す広告効果測定システム1は、広告効果測定装置10と、放送配信装置20と、視聴率管理装置30と、を含む。
本実施の形態に係る広告効果測定システム1は、テレビCM等の広告放送後における関連アプリのダウンロード数、サイト来訪数、ツイート数等、種々のアクセス数に基づいて広告の効果を測定・評価するように構成されている。詳細は後述するが、広告効果測定システム1は、広告放送後の所定時間内における、前記広告に関連付けられたウェブサイトへのアクセス数に基づいて前記広告の効果を測定する。
なお、本実施の形態では、広告の効果を評価する指標として、「アクセス数」を例示して説明する。この「アクセス数」には、上記した所定の広告に関連付けられたアプリのダウンロード数、ウェブサイトの来訪数、ツイート数、ユニークユーザ(UU:Unique User)数、ページビュー(PV:Page View)数、デイリーアクティブユーザ(DAU:Daily Active User)数、アプリのダウンロード数、PCやスマートフォンにおけるウェブサイトへの来訪数、アプリ起動数、ツイート数、SNSにおける「いいね」の数、休眠復活数、検索数、デジタル広告へのクリック数、課金金額、申込数、資料請求数、契約数、eメール受信数、電話による受電件数、FAXによる申込数等、種々の指標が含まれてよい。これらの指標は、「広告によって惹起されたと推定されたアクション数、又は当該アクションに伴うレスポンス数」と呼ばれてもよい。
広告効果測定装置10は、所定の広告の放送データ及びその広告に関連付けられたウェブサイトのアクセス数の集計データに基づいて、広告の効果を測定・評価し、その測定結果についての情報を提供する装置である。
広告効果測定装置10は、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末などの携帯端末(移動通信端末)であってもよいし、パソコン(PC:Personal Computer)、サーバなどの固定通信端末であってもよい。つまり、本開示における広告効果測定装置10は、通信デバイスで読み替えることができる。
広告効果測定装置10は、有線及び/又は無線(例えば、LTE(Long Term Evolution)、NR(New Radio)、Wi-Fi(登録商標)など)を介して、ネットワーク(インターネットなど)と通信してもよい。
放送配信装置20は、テレビ(TV:television)に対して放送を配信する装置である。ここで、テレビ(テレビ受像機)は、地上波放送、放送衛星(BS:Broadcasting Satellite)/通信衛星(CS:Communications Satellite)による放送、インターネット放送(インターネットテレビ)などの少なくとも1つを受信する機能を有する装置であってもよい。例えば、テレビは、多機能テレビ、スマートTV、IP(Internet Protocol)TV、セットトップボックスなどであってもよい。
なお、放送は、公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信の送信を意味し、無線放送、インターネット放送などを含んでもよい。
視聴率管理装置30は、テレビにおいて放送される番組の実際の視聴率を集計する装置である。視聴率は、所定の時間単位(例えば、秒、分、時)で記憶されてもよい。また、視聴率は、地域ごと、曜日ごと(平日又は休日等)に集計されてもよい。視聴率管理装置30は、ネットワークを介して他の装置(例えば、広告効果測定装置10)に対して視聴率に関する情報を送信してもよい。なお、視聴率(GRP:Gross Rating Point)を集計するだけでなく、視聴ログデータ総分(STADIA(登録商標))やターゲット視聴率(TARP:Target Audience Rating Point)を集計してもよい。
視聴率管理装置30は、例えばテレビ視聴率調査者によって管理される装置であってもよい。視聴率管理装置30は、所定の世帯(例えば、調査協力世帯)のテレビに接続された測定機器から視聴履歴のデータを取得して管理してもよい。なお、当該データから視聴率が算出又は予測されてもよい。
視聴率管理装置30は、所定のターゲット(所定の属性に該当するユーザ)ごとの視聴率(ターゲットの個人視聴率)が記録されてもよい。
なお、本開示において、ターゲットは、マーケティングの分野で用いられる性・年齢別区分(C(Child)層、T(Teen)層、M(Male)1-M3層、F(Female)1-F3層)であると想定するが、この分類に限られない。
広告効果測定装置10など各装置の機能構成及びハードウェア構成の一例については、後述する。
なお、当該システム構成は一例であり、これに限られない。例えば、各装置は、図1ではそれぞれ1つずつ含まれる構成としたが、各機器の数はこれに限られず、複数存在してもよい。広告効果測定システム1は、一部の装置を含まない構成としてもよいし、1つの装置の機能が複数の装置により実現される構成としてもよい。
複数の装置の機能が1つの装置により実現される構成としてもよい。例えば、広告効果測定装置10と、放送配信装置20と、視聴率管理装置30と、の少なくとも2つが、1つのサーバ上で実装されてもよい。
ところで、テレビCM等の広告の効果を測定する方法として、放送後の広告対象コンテンツに対するアクセス数変化を用いることが提案されている。しかしながら、CMの効果は、単純に放送時刻前後の広告対象コンテンツに対するアクセス数変動のみに影響するとは限らない。すなわち、既存の広告効果測定方法では、適切に広告効果が測定できているとはいえず、広告測定の精度向上には改善の余地があった。
そこで、本件発明者らは、所定のコンテンツに対する広告放送後のウォッチング時間内に、同一又は類似のコンテンツに対する広告(他の広告)が放送された場合、その後の広告効果測定に関し、どちらの広告に影響を受けやすいのかについて着目し、本発明に想到した。
図2は、一実施形態に係る広告効果測定方法の概念図を示す図である。図2に示すように、例えばテレビCMの放送データに基づいて、12:00にA素材に関するCMが放送され、12:05にB素材に関するCMが放送された場合を考える。なお、このときのアクセス数(DL数)のウォッチング時間(広告放送の所定時間)は、CM放送後の10分間とする。
図2では、12:01、12:03、12:10、12:13、12:15にそれぞれ広告対象のウェブサイトに所定数のアクセスがあったものとする。この場合、12:01と12:03のアクセスは、12:00放送のCMにおけるウォッチング時間内であるため、A素材に関するCMの影響を受けたと推定できる。ここでいう、ウェブサイトへのアクセスとは、広告によって惹起されたと推定されたアクセス(アクション)を表している。
また、12:13と12:15のアクセスは、12:00放送のCMにおけるウォッチング時間経過後で、且つ12:05放送のCMにおけるウォッチング時間内であるため、B素材に関するCMの影響を受けたと推定できる。
一方で、12:10のアクセスは、12:00放送のCMにおけるウォッチング時間内で且つ、12:05放送のCMにおけるウォッチング時間内でもある。すなわち、A素材に関するCMのウォッチング時間とB素材に関するCMのウォッチング時間とが5分間重複している。この場合、12:10のアクセスは、A素材とB素材のうち、どちらのCMの影響を受けたものであるかの評価が問題となる。
そこで、本件発明者らは、以下の2点に着目して、A素材に関する広告の効果とB素材に関する広告の効果とを割り振ることに想到した。
(1)A素材に関するCMに対応する番組の視聴率と、B素材に関するCMに対応する番組の視聴率との比率に基づいて、重複するウォッチング時間内のアクセス総数に重みづけを実施する。
(2)アクセス時刻(12:10)とA素材に関するCMの放送時刻(12:00)との差分、及びアクセス時刻(12:10)とB素材に関するCMの放送時刻(12:05)との差分を算出し、これらの差分の比率に基づいて、重複するウォッチング時間内のアクセス総数に重みづけを実施する。なお、ここでいう、「アクセス時刻」は、広告によって惹起されたと推定されたアクション数(アクセス数)、又は当該アクションに伴うレスポンス数が発生した時刻を表しており、「アクション時刻」、又は「レスポンス時刻」と呼ばれてもよい。
(1)について、図2では、A素材のCMに対応した番組の視聴率が10%で、B素材のCMに対応した番組の視聴率が5%である。この場合、A素材のCM効果とB素材のCM効果との比率は、10%:5%=2:1である。したがって、12:10のアクセスは、視聴率に基づく第1の重みづけによって、2/3がA素材のCM効果として分配され、残りの1/3がB素材のCM効果として分配される。これは、番組視聴率の高い方が、よりCM効果が高いであろうという趣旨である。
(2)について、図2では、アクセス時刻とA素材に関するCMの放送時刻との差分が10分であり、アクセス時刻とB素材に関するCMの放送時刻(12:05)との差分は、5分である。この場合、A素材のCM効果とB素材のCM効果との比率は、10分:5分=2:1である。したがって、12:10のアクセス総数は、アクセス時刻に基づく第2の重みづけによって、1/3がA素材のCM効果として分配され、残りの2/3がB素材のCM効果として分配される。これは、CM放送時刻からアクセス時刻までの時間が短い方が、よりCM効果が高いであろうという趣旨である。
上記の(1)(2)をまとめると、12:10のアクセス総数は、A素材のCM効果:B素材のCM効果=(2/3+1/3):(1/3+2/3)=1:1で、すなわちA素材とB素材とで半分(50%)ずつ割り振られる。例えば、12:10のアクセス総数が100件あったとすれば、A素材のCM効果として50件、B素材のCM効果として50件、に割り振られる。
このように、広告(A素材のCM)放送後の所定時間内に前記広告と関連のある他の広告(B素材のCM)の放送があった場合、2つの重みづけを実施して広告効果を測定することで、より実態に則した広告効果を測定・評価することが可能である。
上記実施の形態において、重みづけされるアクセス総数は、A素材のCM放送後の所定時間(ウォッチング時間)と他の広告(B素材のCM)放送後の所定時間とが重複する時間内のアクセス総数であることが好ましい。
また、上記実施の形態において、B素材のCMは、A素材のCMと同一又は関連のあるコンテンツもしくは商品に関する広告であることが好ましい。
また、上記実施の形態では、A素材とB素材の2つのCMのウォッチング時間が重複する場合について説明したが、これに限定されず適宜変更が可能である。例えば、2つのCMに限らず、3つ以上のCMのウォッチング時間が互いに重複する場合であっても、本発明を適用可能である。
例えば、5:09(5時9分)に80件のアクセスがあり、この時刻に3つのCM(A,B,Cとする)が重なって放送された場合を想定する。ここで、A素材のCM、B素材のCM、C素材のCMのそれぞれの視聴率が、5.0%、3.0%、2.0%であり、それぞれの放送時刻が、5:01、5:05、5:07であるものとする。また、ウォッチング時間(広告放送の所定時間)は、CM放送後の10分間とする。
この場合、アクセス時刻と各素材に関するCMの放送時刻との差分は、A,B,Cがそれぞれ、8分、4分、2分であり、基準となるウォッチング時間との差分はそれぞれ、2分、6分、8分である。この差分の構成比率は、13%、38%、50%である。この差分の構成比率は、距離係数と呼ばれてもよい。
ここで、A,B,Cのそれぞれの視聴率と、距離係数とを掛け合わせた補正後視聴率を算出すると、A,B,Cのそれぞれの補正後視聴率は、0.6%、1.1%、1.0%となる。この補正後視聴率の構成比率は、23%、41%、36%となる。この補正後視聴率の構成比率をアクセス総数(レスポンス数)に掛け合わせることで、5:09のアクセス総数80件が、A,B,Cでそれぞれ、18件、33件、29件に割り振られる(按分される)。このように、3つ以上のCMが同一のウォッチング時間内で重複する場合であっても本発明を適用してCMの効果を測定することが可能である。
なお、テレビCMが放送される時刻は、テレビCMの放送が始まった時刻、テレビCMの放送が終了した時刻、テレビCMの中の予め定めた場面が放送された時刻などの、いずれかとすることができる。また、アクセス数(DL数)のウォッチング時間(広告放送後の所定期間)は、例えば、テレビCMを視聴した視聴者が、テレビCMの効果によって広告対象コンテンツにアクセスする時間として適宜定めることができ、例えば、CM放送後の10分間とすることができる。
また、後述するが、上記実施の形態では、視聴率に基づく第1の重みづけ(1)と、アクセス時刻に基づく第2の重みづけ(2)と、を1:1の比率で掛け合わせて広告効果の分配(割り振り)する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、第1の重みづけ(1)と、第2の重みづけ(2)とを異なる比率(例えば2:1)で掛け合わせてもよい。また、2種類の重みづけを掛け合わせる場合に限らず、(1)(2)のいずれか一方のみの重みづけを実施してもよい。
(広告効果測定方法)
本開示の一実施形態に係る広告効果測定方法について、以下で説明する。各広告効果測定方法は、上述の広告効果測定システムに適用されてもよい。
図3は、一実施形態に係る広告効果測定方法のフローチャートの一例を示す図である。
本実施の形態に係る広告効果測定方法は、広告放送後の所定時間内における、前記広告に関連付けられたウェブサイトへのアクセス数に基づいて前記広告の効果を測定する広告効果測定方法であって、以下のステップを含む。
ステップS101において、広告効果測定装置10は、広告の放送時刻(複数ある場合は複数の放送時刻)、広告放送後の所定時間に対応した番組の視聴率及び前記広告に関連付けられたウェブサイトへのアクセス数・アクセス時刻を取得する。例えば広告効果測定装置10は、ネットワークを介して視聴率管理装置30から広告の放送時刻及び番組の視聴率を取得してもよい。視聴率は、例えば後述する図6に示すようなGRPタイムテーブルとして取得されてもよい。なお、広告放送後の所定時間に対応した番組の視聴率は、広告の視聴率を表している。広告の視聴率は、対応する広告(CM)自身の視聴率を測定してもよいし、対応する番組の視聴率を当該広告の視聴率として採用してもよい。
また、広告効果測定装置10は、広告主の所有する端末から広告主の所定のウェブサイトへのアクセス数・アクセス時刻を取得してもよい。これに限らず、広告効果測定装置10は、広告主の端末がクラウド上にアップロードしたアクセス数に関するデータを取得してもよい。当該アクセス数に関するデータは、例えば後述する図8のようなレスポンス数タイムテーブルとして取得されてもよい。
ステップS102において、広告効果測定装置10は、所定の広告放送後の所定時間内に前記広告と関連のある他の広告の放送があったか否かを特定(判定)する。すなわち、広告効果測定装置10は、複数の広告について重複するウォッチング期間が存在するか否かを判断する。
ステップS102で重複するウォッチング時間が存在した場合、ステップS103において、広告効果測定装置10は、前記アクセス数に前記広告に対応した視聴率と前記他の広告に対応した視聴率との比率で重みづけ(視聴率に基づく第1の重みづけ)を実施して、前記広告の効果と前記他の広告の効果とを割り振る。
ステップS104において、広告効果測定装置10は、広告主のウェブサイトに対するアクセス時刻に基づいた第2の重みづけを実施する。具体的に広告効果測定装置10は、アクセス時刻と前記広告の放送時刻との差分、及び前記アクセス時刻と前記他の広告の放送時刻との差分を算出する。そして広告効果測定装置10は、これらの差分の比率で前記アクセス数に重みづけを実施して、前記広告の効果と前記他の広告の効果とを割り振る。具体例は、図2で説明したとおりである。
ステップS105において、広告効果測定装置10は、測定結果を出力する。詳細は後述するが、広告効果測定装置10は、図10に示すように、先に算出したアクセス数等に基づいて測定結果を可視化したグラフに出力する。
なお、上記実施の形態では、第1(視聴率)、第2(アクセス時刻)の2種類の重みづけを実施して、広告効果の分配(割り振り)する場合について説明したが、これに限定されず、第1、第2のいずれか一方の重みづけのみを実施してもよい。
(他の一実施形態)
次に、図4から図9を参照して、他の一実施形態について説明する。図4は、他の一実施形態に係る広告効果測定方法の概念図を示す図である。図5は、他の一実施形態に係る広告効果測定方法のフローチャートの一例を示す図である。図6は、GRPタイムテーブルの一例を示す図である。図7は、通常期における過去のレスポンス数タイムテーブルの一例を示す図である。図8は、放送期間中のレスポンス数タイムテーブルの一例を示す図である。図9は、補正係数算出テーブルの一例を示す図である。また、以下の説明において、「アクセス数」は、「アクション数」又は「レスポンス数」と読み替えられてよい。なお、図4から図9で実現される他の一実施形態の処理内容等は、上記した一実施形態と同様の構成によって実現されてよい。
例えば、上記したように、所定の放送タイミングで広告が放送されると、その広告に関連付けられた所定のウェブサイトのアクセス数は変動することが予想される(図4参照)。この変動量をウォッチングすることで広告の効果を測定することは、従来からも行われていた。この場合、広告放送後のアクセス数を単純にウォッチングするだけでは、広告の効果が過大評価されてしまうおそれがある。すわなち、そのアクセス数の変動が本当に広告放送による結果かどうかを判断・評価することは、広告効果を測定する上で重要なファクターであるといえる。
例えば、広告の対象となるコンテンツ・商品によれば、広告放送期間とは関係ない期間(通常期)においても、一定のアクセス数が得られることは想定できる。この広告放送によらない一定のアクセス数は、基準アクセス数又は基準アクション数と呼ばれてもよい(図4参照)。
基準アクセス数は、例えば、放送の影響を全く受けない通常期の「放送エリア×平日休日×時間帯別(1時間ごと)×1分あたり×アクセス数」によって算出することが可能である。なお、基準アクセス数は、これに限らず、他の方法で算出されてもよい。
また、広告の対象となるコンテンツ・商品の特性によっては、広告放送とは関係なく、季節的な要因によってアクセス数が変動可能性もある。この季節的な要因(季節変動要因)は、例えばシーズナリティと呼ばれてもよい。このように、広告放送とは関係なく、通常期においても、場合によっては何らかの理由によりアクセス数が変動することが想定される。
そこで、本件発明者らは、上記の基準アクセス数及びシーズナリティに着目し、更なる発明に想到した。図4の形態では、放送によるアクセス数(放送時アクセス数)から基準アクセス数を差し引く際に、当該基準アクセス数に季節変動要因に基づく補正をかける構成としている。
具体的には図5に示すように、他の一態様に係る広告効果測定方法は、広告放送後の所定時間内(放送期間中)における、前記広告に関連付けられたウェブサイトへのアクセス数に基づいて前記広告の効果を測定する広告効果測定方法であって、以下のステップを含む。
ステップS201において、広告効果測定装置10は、広告の放送時刻(複数ある場合は複数の放送時刻)、広告放送後の所定時間に対応した番組の視聴率及び前記広告に関連付けられたウェブサイトへのアクセス数・アクセス時刻を取得する。例えば広告効果測定装置10は、ネットワークを介して視聴率管理装置30から広告の放送時刻及び番組の視聴率を取得してもよい。また、広告効果測定装置10は、前記広告の放送期間前の過去の日付における視聴率及びアクセス数・アクセス時刻を取得する。
例えば、広告効果測定装置10は、現在及び過去の視聴率に関するデータを図6に示すGRPタイムテーブルとして取得してもよい。図6に示すように、本例では、地域別(地域A、地域B)、曜日別(平日又は休日)、及び1時間ごと(5時台-28時台)に視聴率が分けられているが、視聴率の測定結果の位置、分け方などは、これに限られない。なお、詳細は後述するが、図6において、広告が放送された時間帯(広告放送時間帯)の枠は、ハッチングによって図示された通り、特定される。
また、広告効果測定装置10は、前記広告の放送期間前の過去の日付におけるアクセス数・アクセス時刻を、図7に示す通常期のレスポンス数タイムテーブルとして取得してもよい。更に、広告効果測定装置10は、前記広告の放送期間中のアクセス数・アクセス時刻を、図8に示す放送期間中のレスポンス数タイムテーブルとして取得してもよい。
ステップS202において、広告効果測定装置10は、前記広告の放送期間中で前記広告を放送していない時間帯を特定する。具体的に広告効果測定装置10は、前記広告の放送期間中で所定時間帯の視聴率が所定値未満(例えば、GRPが0.1未満)の場合、前記所定時間帯を、前記広告を放送していない時間と判断する。
例えば、広告効果測定装置10は、図6のGRPタイムテーブルにおいて、GRPが0.1未満の時間帯を特定して、当該特定した時間帯を、広告非放送時間帯とする。また、広告効果測定装置10は、図7及び図8において、当該広告非放送時間帯に対応する枠を特定する。なお、図6から図8では、白い枠が広告非放送時間帯に対応している。なお、ステップS202において、広告が放送されない時間帯の特定の方法は、上記に限らず適宜変更が可能であり、GRPの閾値・下限値を用いない方法であってもよい。また、広告が放送される時刻、または、時間帯は、システム側に入力してもよい。
ステップS203において、広告効果測定装置10は、前記広告の放送期間中で前記広告を放送していない時間帯(広告非放送時間帯)における第1非放送時平均アクセス数を算出する。また、広告効果測定装置10は、前記広告の放送期間前の過去の日付において、前記広告非放送時間帯に対応する時間帯の第2非放送時平均アクセス数を算出する。すなわち、広告効果測定装置10は、図7及び図8のそれぞれのレスポンス数タイムテーブルにおいて、白い枠内に示されたアクセス数(レスポンス数)の合計を算出し、白い枠数を除して平均値を算出する。この場合、平均ではなく、単に合計値を算出するだけでもよい。
ステップS204において、広告効果測定装置10は、補正係数算出テーブルを作成する。具体的に広告効果測定装置10は、図9に示すように、先に算出した非放送時平均アクセス数又は非放送時合計アクセス数(非放送時アクセス数と呼ばれてもよい)を地域ごと、日付ごと(平日又は休日)、更には通常期・放送期間ごとにテーブル上にプロットする。
ここで、通常期における非放送時アクセス数をX、放送期間中における非放送時アクセス数をYとする。そして、広告効果測定装置10は、補正係数Cを第1非放送時アクセス数Yと第2非放送時アクセス数Xとの比率から算出する。すなわち、C=Y/Xで表される。なお、図9では、X、Yが平均ではなく合計で示されている。
ステップS205において、広告効果測定装置10は、先に算出した補正係数Cを用いてアクセス数の補正を実施する。すなわち、広告効果測定装置10は、前記第1非放送時平均アクセス数と前記第2非放送時平均アクセス数との比率から算出した補正係数に基づいて所定の放送時間帯における放送時アクセス数を補正する。具体的に広告効果測定装置10は、補正後アクセス数=(放送時アクセス数)-(基準アクセス数)×(補正係数C)の関係式を用いてアクセス数の補正を実施する。
ステップS206において、広告効果測定装置10は、測定結果を出力する。例えば広告効果測定装置10は、図10に示すように、先に算出した補正後アクセス数等に基づいて測定結果を可視化したグラフに出力する。グラフは例えば、地域別のアクセス数が日ごとの推移として表されてもよい。図10において、横軸は日付を示し、縦軸はアクセス数を示している。なお、出力結果の形式は、これに限定されず、所定の指標に基づいて適宜変更が可能である。また、アクセス数は、日ごとに限らず、分・時・週・月・年ごとに集計されてもよい。
このように、本実施の形態(他の一実施形態)では、放送によるアクセス数(放送時アクセス数)から基準アクセス数を差し引く際に、当該基準アクセス数に季節変動要因に基づく補正をかけることで、より実態に則した広告効果を測定・評価することが可能である。
以上説明した各実施形態によれば、広告放送の効果を精度よく測定することが可能である。
<その他>
上述の実施形態に示した広告効果測定は、テレビCMに適用する例を示したが、これに限られない。本開示の上述の実施形態は、例えば、ラジオCM、インターネット配信のCMなどに適用されてもよい。当業者であれば、必要に応じて上述の実施形態の説明を読み替えて理解できる。例えば、ラジオCMに適用される場合、本開示の視聴率は聴取率で読み替えられてもよい。
本開示の「GRP(Gross Rating Point)」は、その他の延べ視聴率に関する指標によって読み替えられてもよい。
なお、本開示は、「視聴率」を特定の指標(又は特定の指標の向上度合、オフセットなど)で読み替えた内容もカバーしている。当該特定の指標は、広告効果を判断するための指標、広告主の重要業績指標(KPI:Key Performance Indicators)を向上するための中間指標などであってもよく、例えば、認知率、リーチ、ROAS(Return On Advertising Spend)、ROI(Return On Investment)などを含んでもよい。「視聴率」という記載の少なくとも一部が上記特定の指標のいずれかで読み替えられてもよい。
ここで述べたような読み替えが適用される場合は、他の用語も適切に読み替えられてもよい。
(機器の構成)
図11は、一実施形態に係る広告効果測定装置の機能構成の一例を示す図である。本例に示すように、広告効果測定装置10は、制御部110と、記憶部120と、通信部130と、入力部140と、出力部150と、を有する。なお、本例では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、広告効果測定装置10は、他の処理に必要な他の機能ブロックも有してもよい。また、一部の機能ブロックを含まない構成としてもよい。
制御部110は、広告効果測定装置10の制御を実施する。制御部110は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置により構成することができる。
記憶部120は、広告効果測定装置10において利用する情報を記憶(保持)する。記憶部120は、例えば、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるメモリ、ストレージ、記憶装置などにより構成することができる。
通信部130は、ネットワークを介した他の通信デバイス(機器、サーバなど)との通信を行う。通信部130は、受信した種々の情報を制御部110に出力してもよい。
通信部130は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置により構成することができる。なお、通信部130は、送信部及び受信部から構成されてもよい。
入力部140は、ユーザからの操作により入力を受け付ける。また、入力部140は、所定の機器、記憶媒体などと接続され、データの入力を受け付けてもよい。入力部140は、入力結果を例えば制御部110に出力してもよい。
入力部140は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるキーボード、マウス、ボタンなどの入力装置、入出力端子、入出力回路などにより構成することができる。また、入力部140は、表示部と一体となった構成(例えば、タッチパネル)としてもよい。
出力部150は、ユーザに対して知覚できる形式でデータ、コンテンツなどの出力を行う。例えば、出力部150は、画像を表示する表示部、音声を出力する音声出力部などを含んで構成されてもよい。
表示部は、例えば、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるディスプレイ、モニタなどの表示装置により構成することができる。また、音声出力部は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるスピーカーなどの出力装置により構成することができる。
出力部150は、例えば、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される演算器、演算回路、演算装置、プレイヤー、画像/映像/音声処理回路、画像/映像/音声処理装置、アンプなどを含んで構成することができる。また、出力部(出力先及び出力元)又はその一部の構成は、所定のクラウドサービスによって実現されてもよい。
なお、通信部130又は入力部140は、取得部と呼ばれてもよい。取得部は、広告放送後の所定時間に対応した視聴率及びアクセス数を取得する。また、取得部は、広告の放送時刻、他の広告の放送時刻、及びウェブサイトへのアクセス時刻を取得する。更に取得部は、広告の放送期間中の視聴率及びアクセス数と、広告の放送期間前の過去の日付における視聴率及びアクセス数を取得する。
制御部110は、図2、図5で示したステップに基づく処理を実施してもよい。例えば、制御部110は、広告放送後の所定時間内に広告と関連のある他の広告の放送があった場合、アクセス数に広告に対応した視聴率と他の広告に対応した視聴率との比率で重みづけすることにより、広告の効果と他の広告の効果とを割り振る。
また、制御部110は、アクセス時刻と広告の放送時刻との差分、及びアクセス時刻と他の広告の放送時刻との差分を算出し、これらの差分の比率でアクセス数に重みづけすることにより、広告の効果と他の広告の効果とを割り振る。
更に制御部110は、広告の放送期間中で広告を放送していない時間帯における第1非放送時平均アクセス数と、広告の放送期間前の過去の日付における第2非放送時平均アクセス数と、を算出し、第1非放送時平均アクセス数と第2非放送時平均アクセス数との比率から算出した補正係数に基づいて所定の放送時間帯における放送時アクセス数を補正する。
更に制御部110は、広告の放送期間前の過去の日付におけるアクセス数に補正係数を乗算し、これにより得た補正後基準アクセス数を放送時アクセス数から差し引いて補正後アクセス数とする。
放送配信装置20、視聴率管理装置30などについても、図12と同様の構成を有してもよい。当業者であれば、図12の説明における広告効果測定装置10関連の記載を、適宜読み替えて理解できる。
以下、いくつかの部について例示的に説明する。なお、図11の各機能ブロックに対応する各装置の符号は、各装置を示す符号の最初の一桁の数字(例えば、放送配信装置20であれば「20」の最初の一桁の「2」)を図11の最初の一桁の数字に適用して表す。
放送配信装置20の通信部230は、所定の番組に関する情報を広告効果測定装置10に送信してもよい。
視聴率管理装置30の制御部310は、図示しないテレビの視聴ログなどに基づいて、視聴率に関する情報を導出してもよい。視聴率管理装置30の通信部330は、視聴率に関する情報を広告効果測定装置10に送信してもよい。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した2つ以上の装置を有線又は無線によって接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本開示の一実施形態における装置(広告効果測定装置10など)は、本開示の広告効果測定方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図12は、一実施形態に係る広告効果測定装置などのハードウェア構成の一例を示す図である。上述の広告効果測定装置10、放送配信装置20などは、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、本開示において、装置、回路、デバイス、ユニット、サーバなどは、互いに読み替えることができる。広告効果測定装置10、放送配信装置20などのハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサによって実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法を用いて、2以上のプロセッサによって実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。
広告効果測定装置10、放送配信装置20などにおける各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みなどを制御することによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。なお、上述の制御部110などの各部は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、制御部110は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、一実施形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD-ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。なお、上述の記憶部120は、メモリ1002及び/又はストレージ1003によって実現されてもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、SIMカードを含んでもよい。なお、上述の通信部130は、通信装置1004によって実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウスなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカーなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。なお、上述の入力部140及び出力部150は、それぞれ入力装置1005及び出力装置1006によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスによって構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、広告効果測定装置10などは、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(変形例)
なお、本開示において説明した用語及び/又は本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。また、本開示においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体及び信号波形の少なくとも1つを介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用され得る。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びこれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
以上、本開示に係る発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示に係る発明が本開示中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本開示に係る発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて定まる発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に係る発明に対して何ら制限的な意味をもたらさない。

Claims (9)

  1. 広告放送後の所定時間内における、前記広告によって惹起されたと推定されたアクション数に基づいて前記広告の効果を測定する広告効果測定システムであって、
    前記広告放送後の所定時間内の前記アクション数を取得する取得部と、
    前記広告放送後の所定時間内に前記広告と関連のある他の広告の放送があった場合に、前記広告の放送に関する情報及び前記他の広告の放送に関する情報に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振る制御部と、を有し、
    前記広告の放送に関する情報及び前記他の広告の放送に関する情報は、前記広告の放送の視聴率及び前記他の広告の放送の視聴率、並びに、前記広告の放送時刻及び前記他の広告の放送時刻を含み、
    前記制御部は、前記広告に対応した視聴率と前記他の広告に対応した視聴率との比率に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振るとともに、前記アクションの発生時刻と前記広告の放送時刻との差分、及び、前記アクションの発生時刻と前記他の広告の放送時刻との差分を算出し、これらの差分に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振る、広告効果測定システム。
  2. 前記アクション数は、前記広告放送後の所定時間と前記他の広告放送後の所定時間とが重複する時間内のアクセス数である、請求項に記載の広告効果測定システム。
  3. 前記他の広告は、前記広告と同一又は関連のあるコンテンツもしくは商品に関する広告である、請求項1又は請求項2に記載の広告効果測定システム。
  4. 前記取得部は、前記広告の放送期間中の視聴率及び前記アクション数と、前記広告の放送期間前の過去の日付における視聴率及びアクション数を取得し、
    前記制御部は、前記広告の放送期間中で前記広告を放送していない時間帯における第1非放送時平均アクション数と、前記広告の放送期間前の過去の日付における第2非放送時平均アクション数と、を算出し、前記第1非放送時平均アクション数と前記第2非放送時平均アクション数との比率から算出した補正係数に基づいて所定の放送時間帯における放送時アクション数を補正する、請求項1から請求項のいずれかに記載の広告効果測定システム。
  5. 前記補正係数は、前記第1非放送時平均アクション数を前記第2非放送時平均アクション数で除算したシーズナリティ係数である、請求項に記載の広告効果測定システム。
  6. 前記制御部は、前記広告の放送期間前の過去の日付におけるアクション数に前記補正係数を乗算し、これにより得た補正後基準アクション数を前記放送時アクション数から差し引いて補正後アクション数とする、請求項に記載の広告効果測定システム。
  7. 広告放送後の所定時間内における、前記広告によって惹起されたと推定されたアクション数に基づいて前記広告の効果を測定する広告効果測定装置であって、
    前記広告放送後の所定時間内の前記アクション数を取得する取得部と、
    前記広告放送後の所定時間内に前記広告と関連のある他の広告の放送があった場合に、前記広告の放送に関する情報及び前記他の広告の放送に関する情報に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振る制御部と、を有し、
    前記広告の放送に関する情報及び前記他の広告の放送に関する情報は、前記広告の放送の視聴率及び前記他の広告の放送の視聴率、並びに、前記広告の放送時刻及び前記他の広告の放送時刻を含み、
    前記制御部は、前記広告に対応した視聴率と前記他の広告に対応した視聴率との比率に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振るとともに、前記アクションの発生時刻と前記広告の放送時刻との差分、及び、前記アクションの発生時刻と前記他の広告の放送時刻との差分を算出し、これらの差分に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振る、広告効果測定装置。
  8. 広告放送後の所定時間内における、前記広告によって惹起されたと推定されたアクション数に基づいて前記広告の効果を測定する広告効果測定方法であって、
    前記広告放送後の所定時間内の前記アクション数を取得するステップと、
    前記広告放送後の所定時間内に前記広告と関連のある他の広告の放送があった場合に、前記広告の放送に関する情報及び前記他の広告の放送に関する情報に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振るステップと、を広告効果測定装置のプロセッサが実行し、
    前記広告の放送に関する情報及び前記他の広告の放送に関する情報は、前記広告の放送の視聴率及び前記他の広告の放送の視聴率、並びに、前記広告の放送時刻及び前記他の広告の放送時刻を含み、
    前記割り振るステップでは、前記広告に対応した視聴率と前記他の広告に対応した視聴率との比率に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振るとともに、前記アクションの発生時刻と前記広告の放送時刻との差分、及び、前記アクションの発生時刻と前記他の広告の放送時刻との差分を算出し、これらの差分に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振る、広告効果測定方法。
  9. 広告放送後の所定時間内における、前記広告によって惹起されたと推定されたアクション数に基づいて前記広告の効果を測定する広告効果測定装置のプロセッサに実行させるためのプログラムであって、
    前記広告放送後の所定時間内の前記アクション数を取得するステップと、
    前記広告放送後の所定時間内に前記広告と関連のある他の広告の放送があった場合に、前記広告の放送に関する情報及び前記他の広告の放送に関する情報に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振るステップと、を実行させ
    前記広告の放送に関する情報及び前記他の広告の放送に関する情報は、前記広告の放送の視聴率及び前記他の広告の放送の視聴率、並びに、前記広告の放送時刻及び前記他の広告の放送時刻を含み、
    前記割り振るステップでは、前記広告に対応した視聴率と前記他の広告に対応した視聴率との比率に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振るとともに、前記アクションの発生時刻と前記広告の放送時刻との差分、及び、前記アクションの発生時刻と前記他の広告の放送時刻との差分を算出し、これらの差分に基づいて、前記アクション数を前記広告の効果と前記他の広告の効果とに割り振る、プログラム。
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