JP7211917B2 - トモシンセシス撮影装置 - Google Patents

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Description

本開示の技術は、トモシンセシス撮影装置に関する。
被写体の任意の断層面における断層画像を生成するために、異なる複数の照射角度から被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影が知られている。特許文献1には、放射線を発する焦点が複数配列された放射線源を用いてトモシンセシス撮影を行うトモシンセシス撮影装置が記載されている。特許文献1に記載のトモシンセシス撮影装置は、放射線の照射野を規定するための放射線の照射開口を、複数の焦点の各々に対して形成する照射野限定器を有している。
特開2014-087697号公報
本発明者らは、1つ以上の焦点を有する放射線管を3個以上用い、隣接する放射線管同士を近接させ、断層画像のSN(Signal-Noise)比を向上させることを検討している。この場合、複数の放射線管の各々に対して照射開口が形成された照射野限定器を適用すると、ある放射線管から放射線を照射したときに、隣接する放射線管の照射開口から放射線が漏れ、これにより不必要な被曝が生じるおそれがあった。
本開示の技術は、不必要な被曝を防止することが可能なトモシンセシス撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示のトモシンセシス撮影装置は、異なる複数の照射角度から被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影を行うために、放射線を発する3個以上の放射線管が配列された放射線源と、放射線の照射方向に関して対向する第1開口と第2開口のペアで構成される第1照射開口部を、両端の放射線管の放射線を発する焦点を結ぶ直線の方向に沿って複数有し、第1照射開口部によって放射線の照射野を規定する照射野限定器と、を備え、照射野限定器は、直線の方向に平行な回転軸を中心にして、少なくとも第1回転位置と第2回転位置を含む複数の回転位置に回転される第1回転部材であって、回転位置においては、少なくとも1個の放射線管分の間隔を空けて配置された2個以上の第1照射開口部が、それぞれ照射方向に関して放射線管に対向し、直線の方向に第1照射開口部がずれており、3個以上の放射線管のうち、第1回転位置において第1照射開口部と対向した第1放射線管以外の、第1照射開口部と対向しなかった第2放射線管の少なくとも一部が、第2回転位置において第1照射開口部と対向する第1回転部材を含む。
第1開口または第2開口で、照射野が規定されることが好ましい。
第1回転部材は、直線の方向に沿って複数配置されており、複数の第1回転部材は、各々独立して回転されることが好ましい。
第1回転部材は、短手方向に沿って切った断面が正N角形状であり、Nは4以上の偶数であることが好ましい。この場合、回転位置は、360°/N毎の位置であることが好ましい。
第1回転部材は、短手方向に沿って切った断面が円形状であることが好ましい。
第1開口および第2開口は異なるサイズを有することが好ましい。
第1回転部材は中空であることが好ましい。
照射野限定器は、直線の方向に平行な回転軸を中心にして、第1回転部材とは独立して回転される第2回転部材であって、第1照射開口部とは異なるサイズの第2照射開口部を有する第2回転部材が、第1回転部材内に配された構成であることが好ましい。
照射野限定器は、照射野を示す可視光を照射する可視光照射部が、第1回転部材内に配された構成であることが好ましい。
第1回転部材の回転軸は、直線の方向から平面視した場合に、第1開口および第2開口の中心からオフセットしていることが好ましい。
複数の放射線管は、直線状または円弧状に、等しい間隔で配列されていることが好ましい。
本開示の技術によれば、不必要な被曝を防止することが可能なトモシンセシス撮影装置を提供することができる。
乳房撮影装置等を示す図である。 乳房撮影装置の装置本体を示す図である。 放射線管を示す図である。 検出器収容部の部分を示す図である。 CC撮影の様子を示す図である。 MLO撮影の様子を示す図である。 トモシンセシス撮影の様子を示す図である。 トモシンセシス撮影で得られた複数の投影画像から断層画像を生成する様子を示す図である。 放射線源および照射野限定器の分解斜視図である。 各回転位置における第1回転部材を示す図であり、図10Aは第1回転位置、図10Bは第2回転位置をそれぞれ示す。 第1回転位置におけるトモシンセシス撮影の様子を示す図である。 第2回転位置におけるトモシンセシス撮影の様子を示す図である。 図11および図12で示した内容をまとめた図であり、図13Aは、図11で示した第1回転位置の場合の要部、図13Bは、図12で示した第2回転位置の場合の要部をそれぞれ示す。 各回転位置において放射線を照射する放射線管の放射線管IDを示す表である。 主に制御装置のCPUの処理部を示すブロック図である。 撮影条件を示す図である。 設定用テーブルを示す図である。 動作条件を示す図である。 制御装置の処理手順を示すフローチャートである。 第1開口により照射野を規定する例を示す図である。 2本の第1回転部材を用いる例を示す図である。 図21の場合の動作手順を示す表である。 第1開口および第2開口が異なるサイズの第1照射開口部を有する第1回転部材を示す斜視図である。 各回転位置における第1回転部材を示す図であり、図24Aは第1回転位置、図24Bは第2回転位置、図24Cは第3回転位置、図24Dは第4回転位置をそれぞれ示す。 1個の放射線管と第1照射開口部との関係を示す図であり、図25Aは第1回転位置または第4回転位置、図25Bは第2回転位置または第3回転位置をそれぞれ示す。 第1回転部材内に第2回転部材を配した照射野限定器を示す図である。 各回転位置における第2回転部材を示す図であり、図27Aは第1回転位置、図27Bは第2回転位置をそれぞれ示す。 可視光照射部を第1回転部材内に配した照射野限定器を示す部分断面図である。 可視光照射部を第1回転部材内に配した照射野限定器を示す平面図である。 第1回転部材をX方向から平面視した図であり、図30Aは第1回転部材が第1回転位置にある場合、図30Bは第1回転部材が第2回転位置にある場合をそれぞれ示す。 回転軸をオフセットさせた第1回転部材を示す斜視図である。 回転軸をオフセットさせた第1回転部材を示す部分断面図である。 短手方向に沿って切った断面が正六角形状の第1回転部材を示す斜視図である。 各回転位置における第1回転部材を示す図であり、図34Aは第1回転位置、図34Bは第2回転位置、図34Cは第3回転位置をそれぞれ示す。 各回転位置において放射線を照射する放射線管の放射線管IDを示す表である。 短手方向に沿って切った断面が正八角形状の第1回転部材を示す斜視図である。 各回転位置における第1回転部材を示す図であり、図37Aは第1回転位置、図37Bは第2回転位置、図37Cは第3回転位置、図37Dは第4回転位置をそれぞれ示す。 各回転位置において放射線を照射する放射線管の放射線管IDを示す表である。 短手方向に沿って切った断面が円形状の第1回転部材を示す斜視図である。 各回転位置における第1回転部材を示す図であり、図40Aは第1回転位置、図40Bは第2回転位置、図40Cは第3回転位置、図40Dは第4回転位置、図40Eは第5回転位置をそれぞれ示す。 各回転位置において放射線を照射する放射線管の放射線管IDを示す表である。 開口のY方向の幅を調整する態様を示す斜視図である。 開口のY方向の幅を調整する態様を示す平面図である。 複数の放射線管を複数のグループに分け、端のグループの放射線管を、撮像面に対して所定の角度傾けて配置した例を示す図である。 複数の放射線管を複数のグループに分け、端のグループの放射線管を、撮像面に対して所定の角度傾けて配置した例を示す図である。 第1グループの第1回転部材の第1開口、第2開口のサイズおよび形状の別の例を示す図であり、図46Aは第1回転位置、図46Bは第2回転位置をそれぞれ示す。。 放射線の焦点が、円弧状に、等間隔で並ぶ設定とされた複数の位置に、放射線管を配した例を示す図である。 図47に示す例の場合の第1回転部材の第1開口、第2開口のサイズおよび形状を示す図である。 図44~図48の態様における第1開口、第2開口のサイズおよび形状をまとめた表である。 手術用の撮影装置を示す図である。
[第1実施形態]
図1および図2において、乳房撮影装置10は、本開示の技術に係る「トモシンセシス撮影装置」の一例であり、被検者Hの乳房Mを被写体とする。乳房撮影装置10は、乳房MにX線、γ線といった放射線37(図3等参照)を照射して、乳房Mの放射線画像を撮影する。
乳房撮影装置10は、装置本体11と制御装置12とで構成される。装置本体11は、例えば医療施設の放射線撮影室に設置される。制御装置12は、例えば放射線撮影室の隣室の制御室に設置される。制御装置12は、例えばデスクトップ型のパーソナルコンピュータである。制御装置12は、LAN(Local Area Network)等のネットワーク13を介して、画像データベース(以下、DB;Data Base)サーバ14と通信可能に接続されている。画像DBサーバ14は、例えば、PACS(Picture Archiving and Communication System)サーバであり、乳房撮影装置10から放射線画像を受信し、放射線画像を蓄積管理する。
ネットワーク13には、端末装置15も接続されている。端末装置15は、例えば、放射線画像に基づく診療を行う医師が使用するパーソナルコンピュータである。端末装置15は、画像DBサーバ14から放射線画像を受信し、放射線画像をディスプレイに表示する。
装置本体11は、スタンド20とアーム21とを有する。スタンド20は、放射線撮影室の床面に設置される台座20Aと、台座20Aから高さ方向に延びる支柱20Bとで構成される。アーム21は横から見た形状が略C字状であり、接続部21Aを介して、支柱20Bに接続されている。この接続部21Aにより、アーム21は支柱20Bに対して高さ方向に移動可能で、被検者Hの身長に応じた高さ調節が可能となっている。また、アーム21は、接続部21Aを貫く、支柱20Bに垂直な回転軸回りに回転可能である。
アーム21は、線源収容部22、検出器収容部23、および本体部24で構成される。線源収容部22は放射線源25を収容する。検出器収容部23は放射線検出器26を収容する。また、検出器収容部23は、乳房Mが載せられる撮影台としても機能する。本体部24は、線源収容部22と検出器収容部23とを一体的に接続する。線源収容部22は高さ方向の上側に配されており、検出器収容部23は、線源収容部22と対向する姿勢で、高さ方向の下側に配されている。
放射線源25は、複数、例えば15個の放射線管27と、放射線管27を収容するハウジング28とで構成される。ハウジング28内は、絶縁油で満たされている。放射線管27は、乳房Mに対する照射角度が異なる複数の投影画像P(図7参照)を放射線画像として撮影するトモシンセシス撮影に用いられる。放射線検出器26は、乳房Mを透過した放射線37を検出して放射線画像を出力する。なお、放射線管27の個数は、上記例の15個に限らない。放射線管27は3個以上であればよい。
線源収容部22には、放射線源25に加えて照射野限定器29も収容されている。照射野限定器29は、放射線源25の下部に取り付けられている。照射野限定器29はコリメータとも呼ばれ、放射線検出器26の撮像面45(図4参照)における放射線37の照射野を規定する。
本体部24の線源収容部22と検出器収容部23との間には、圧迫板30が取り付けられている。圧迫板30は、放射線37を透過する材料で形成されている。圧迫板30は、検出器収容部23と対向配置されている。圧迫板30は、検出器収容部23に向かう方向と検出器収容部23から離間する方向とに移動可能である。圧迫板30は、検出器収容部23に向かって移動して、検出器収容部23との間で乳房Mを挟み込んで圧迫する。圧迫板30は複数種類あり、乳房Mの大きさ等に応じて付け替えられる。
線源収容部22の正面下部には、フェイスガード31が取り付けられている。フェイスガード31は、被検者Hの顔を放射線37から防護する。
支柱20B内には、放射線管27に印加する管電圧を発生する管電圧発生器(図示せず)が設けられている。また、支柱20B内には、管電圧発生器から延びる電圧ケーブル(図示せず)が配設されている。電圧ケーブルは、さらに接続部21Aからアーム21を通って線源収容部22内に導入され、放射線源25に接続される。
図3において、放射線管27は、陰極35と陽極36とを有している。陰極35は、電子を放出する。陽極36は、電子が衝突することで放射線37を発する。陰極35と陽極36とは、略円筒形状の真空のガラス管38に収容されている。陰極35は冷陰極である。より詳しくは、陰極35は、電界放出現象を利用して、陽極36に向けて電子線EBを放出する電子放出源を有する電界放出型である。陽極36は、回転機構により回転する回転陽極とは異なり、回転せずに位置が固定された固定陽極である。
陰極35と陽極36との間には、管電圧発生器からの管電圧が印加される。管電圧の印加により、陰極35から陽極36に向けて電子線EBが放出される。そして、電子線EBが衝突した陽極36の点(以下、焦点)Fから、放射線37が発せられる。
検出器収容部23の部分を示す図4において、放射線検出器26は撮像面45を有する。撮像面45は、乳房Mを透過した放射線37を検出して乳房Mの投影画像Pを撮像する面である。より詳しくは、撮像面45は、放射線37を電気信号に変換する画素が二次元配列された二次元平面である。このような放射線検出器26は、FPD(Flat Panel Detector)と呼ばれる。放射線検出器26は、放射線37を可視光に変換するシンチレータを有し、シンチレータが発する可視光を電気信号に変換する間接変換型でもよいし、放射線37を直接電気信号に変換する直接変換型でもよい。
図5および図6は、乳房撮影装置10における乳房Mの撮影方式を示す。図5は頭尾方向(CC;Craniocaudal view)撮影、図6は内外斜位方向(MLO;Mediolateral Oblique view)撮影である。CC撮影は、検出器収容部23と圧迫板30とで、乳房Mを上下に挟み込んで圧迫して撮影する撮影方式である。この場合、放射線検出器26は、投影画像PとしてCC画像を出力する。対してMLO撮影は、検出器収容部23と圧迫板30とで、乳房Mを60°程度の角度で斜めに挟み込んで圧迫して撮影する撮影方式である。この場合、放射線検出器26は、投影画像PとしてMLO画像を出力する。なお、図5および図6では、簡単化のために1個の放射線管27だけを図示している。また、図5および図6では、右の乳房Mを示しているが、もちろん左の乳房Mの撮影も可能である。
支柱20B側から放射線源25および放射線検出器26を平面視した図7において、撮像面45の法線方向をZ方向、撮像面45の辺に沿う方向をX方向、Z方向およびX方向と直交する撮像面45の奥行方向をY方向とする。放射線管27は、撮像面45に対する放射線37の照射角度が異なる計15箇所の位置SP1、SP2、・・・、SP14、SP15に配置されている。各位置SP1~SP15における放射線管27の放射線37の焦点F1~F15は、直線状に、等しい間隔D_Fで並んでいる。
X方向の撮像面45の辺の中心点CPから延びる撮像面45の法線NRに、位置SP8が配されている。位置SP8以外の他の位置は、法線NRの左側に位置SP1~SP7、法線NRの右側に位置SP9~SP15というように、法線NRに関して左右対称に設定されている。すなわち、位置SP1~SP7の放射線管27と位置SP9~SP15の放射線管27とは、線対称な位置に配置されている。
ここで、位置SP1の放射線管27の焦点F1と、位置SP15の放射線管27の焦点F15とは、本開示の技術に係る「両端の放射線管の放射線を発する焦点」の一例である。そして、直線状に並んだ焦点F1~F15を結ぶ、位置SP1~SP15が設定される直線GLは、放射線源25および放射線検出器26をZ方向から平面視した場合に、X方向の撮像面45の辺と平行な線である。つまり、X方向は、本開示の技術に係る「両端の放射線管の放射線を発する焦点を結ぶ直線の方向」の一例である。直線GLは、Y方向に関して、手前側(支柱20Bとは反対側)にオフセットされている。なお、焦点F1~F15の間隔D_Fは、完全に一致する場合に限らず、例えば±5%の誤差を許容する。
放射線37の照射角度は、法線NRと、各位置SP1~SP15における放射線管27の放射線37の焦点F1~F15および中心点CPを結んだ線とのなす角度である。このため、法線NRと一致する位置SP8における照射角度は0°である。図7では、位置SP1における焦点F1および中心点CPを結んだ線L1、および法線NRと線L1とのなす角度である照射角度θ(1)を、一例として図示している。
符号Ψで示す角度は、トモシンセシス撮影の最大スキャン角度である。最大スキャン角度Ψは、位置SP1~SP15のうちの両端の位置SP1、SP15で規定される。具体的には、最大スキャン角度Ψは、位置SP1における焦点F1および中心点CPを結んだ線L1と、位置SP15における焦点F15および中心点CPを結んだ線L15とのなす角度である。
通常の1回のトモシンセシス撮影においては、各位置SP1~SP15の放射線管27が各々動作されて、各位置SP1~SP15から乳房Mに向けて放射線37が照射される。放射線検出器26は、各位置SP1~SP15において照射された放射線37をその都度検出し、各位置SP1~SP15における投影画像Pを出力する。トモシンセシス撮影は、図5で示したCC撮影、および図6で示したMLO撮影の両撮影方式でそれぞれ行うことが可能である。なお、図5で示したCC撮影、および図6で示したMLO撮影を単独で行う単純撮影の場合は、照射角度が0°の位置SP8に配置された放射線管27のみが動作される。
図8に示すように、乳房撮影装置10は、通常、図7で示したトモシンセシス撮影で得られた、複数の位置SP1~SP15における複数の投影画像Pから、乳房Mの任意の断層面TF1~TFNに対応する断層画像T1~TNを生成する。乳房撮影装置10は、断層画像T1~TNの生成に、フィルタ補正逆投影法等の周知の方法を用いる。断層画像T1~TNは、各断層面TF1~TFNのそれぞれに存在する構造物を強調した画像である。この断層画像TのSN比を向上させるために、隣接する放射線管27同士は、例えば数cm~数十cmの距離で近接して配置されている。
図9に示すように、ハウジング28の下面には、各放射線管27の直下の対応する位置に、放射線37を透過する放射線透過窓50が設けられている。各放射線管27から発せられた放射線37は、この放射線透過窓50を通じて、ハウジング28外に出射される。
照射野限定器29は、第1回転部材51を含む。第1回転部材51は、短手方向であるY方向に沿って切った断面が正方形状(N=4)の、X方向に長い正四角柱状の外観をしている。第1回転部材51は中空である。第1回転部材51は、例えば鉛等の放射線37を遮蔽する材料で形成されている。
第1回転部材51には、X方向に沿って、放射線管27と同じ計15個の第1照射開口部52が形成されている。第1照射開口部52は、第1開口53と第2開口54のペアで構成され、放射線37の照射野を規定する。
第1照射開口部52は、8個の第1照射開口部52Aと7個の第1照射開口部52Bとで構成される。第1照射開口部52Aは、第1開口53Aと第2開口54Aのペアで構成され、第1照射開口部52Bは、第1開口53Bと第2開口54Bのペアで構成される。第1開口53Aと第2開口54Aは、第1回転部材51の長方形状の対向する第1面55と第2面56の、放射線37の照射方向に関して対向する位置にそれぞれ形成されている。また、第1開口53Bと第2開口54Bは、第1回転部材51の長方形状の対向する第3面57と第4面58の、放射線37の照射方向に関して対向する位置にそれぞれ形成されている。1つの第1照射開口部52Aを構成する第1開口53Aと第2開口54Aは、同じサイズを有する。同じく、1つの第1照射開口部52Bを構成する第1開口53Bと第2開口54Bも、同じサイズを有する。
隣接する第1照射開口部52Aは、間隔D_OPだけ離れている。同じく、隣接する第1照射開口部52Bも、間隔D_OPだけ離れている。間隔D_OPは、1個の放射線管27分の間隔と略同じである。また、第1照射開口部52Aと第2照射開口部52BはX方向にずれており、X方向に関して互い違いに配されている。
第1回転部材51のX方向に対向する両側面の中心には、X方向に平行な一対の回転軸60が取り付けられている。回転軸60にはモータ61が接続されている。第1回転部材51は、モータ61の動作により、回転軸60を中心にして回転される。なお、回転軸60は、X方向と完全に平行である場合に限らず、例えば±5%の誤差を許容する。
図10に示すように、第1回転部材51は、第1回転位置(図10A)と第2回転位置(図10B)の2つの回転位置に回転される。図10Aの第1回転位置は、第1面55が放射線管27側、第2面56が放射線検出器26側をそれぞれ向き、第1照射開口部52Aが放射線管27に対向する位置である。対して図10Bの第2回転位置は、第1回転位置から90°(=360°/4)回転した位置であり、第3面57が放射線管27側、第4面58が放射線検出器26側をそれぞれ向き、第1照射開口部52Bが放射線管27に対向する位置である。これら第1回転位置および第2回転位置において、放射線37の照射方向に関して対向する放射線管27を異ならせるために、第1照射開口部52Aと第1照射開口部52Bは、前述のようにX方向にずれている。
第1回転位置においては、第1開口53Aから放射線37が入射し、第2開口54Aから放射線37が出射する。つまり、第1開口53Aが入射開口、第2開口54Aが出射開口となる。第2回転位置においては、第1開口53Bから放射線37が入射し、第2開口54Bから放射線37が出射する。つまり、第1開口53Bが入射開口、第2開口54Bが出射開口となる。
図11に示すように、第1回転位置においては、第1照射開口部52Aが、位置SP1、SP3、SP5、SP7、SP9、SP11、SP13、SP15に配置された放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。一方、図12に示すように、第2回転位置においては、第1照射開口部52Bが、位置SP2、SP4、SP6、SP8、SP10、SP12、SP14に配置された放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。
図9で示したように、隣接する第1照射開口部52A、および隣接する第1照射開口部52Bは、1個の放射線管27分の間隔と略同じ間隔D_OP離れている。このため第1回転位置においては、位置SP2、SP4、SP6、SP8、SP10、SP12、SP14に配置された放射線管27には、第1照射開口部52Aは対向しない。また、第2回転位置においては、位置SP1、SP3、SP5、SP7、SP9、SP11、SP13、SP15に配置された放射線管27には、第1照射開口部52Bは対向しない。
図13は、図11および図12で示した内容をまとめたものである。図13Aは、図11で示した第1回転位置の場合の要部を示す。対して図13Bは、図12で示した第2回転位置の場合の要部を示す。前述のように、第1開口53と第2開口54は、放射線37の照射方向に関して対向する位置に形成され、また、1つの第1照射開口部52を構成する第1開口53と第2開口54は同じサイズを有する。このため、第1回転位置および第2回転位置のいずれにおいても、放射線検出器26側に配された第2開口54A、54Bによって照射野が規定される。
図14は、第1回転位置および第2回転位置のそれぞれの回転位置において、放射線37を照射する放射線管27の放射線管ID(Identification Data)を示す表65である。放射線管IDは、位置SP1に配された放射線管27がRT01、位置SP2に配された放射線管27がRT02、・・・、位置SP14に配された放射線管27がRT14、位置SP15に配された放射線管27がRT15というように、各位置SP1~SP15と数字がリンクしている。
第1回転位置においては、放射線管IDがRT01、RT03、RT05、RT07、RT09、RT11、RT13、RT15の放射線管27が、第1照射開口部52Aと対向し、これらの放射線管27から放射線37が照射される。すなわち、放射線管IDがRT01、RT03、RT05、RT07、RT09、RT11、RT13、RT15の放射線管27は、本開示の技術に係る「第1回転位置において第1照射開口部と対向した第1放射線管」の一例である。
一方、第2回転位置においては、放射線管IDがRT02、RT04、RT06、RT08、RT10、RT12、RT14の放射線管27が、第1照射開口部52Bと対向し、これらの放射線管27から放射線37が照射される。すなわち、放射線管IDがRT02、RT04、RT06、RT08、RT10、RT12、RT14の放射線管27は、本開示の技術に係る「第1回転位置において第1照射開口部と対向した第1放射線管以外の、第1照射開口部と対向しなかった第2放射線管」の一例である。
図15において、制御装置12を構成するコンピュータは、ストレージデバイス70、メモリ71、CPU(Central Processing Unit)72、ディスプレイ73、および入力デバイス74等を備えている。
ストレージデバイス70は、制御装置12を構成するコンピュータに内蔵、またはケーブル、ネットワークを通じて接続されたハードディスクドライブである。もしくはストレージデバイス70は、ハードディスクドライブを複数台連装したディスクアレイである。ストレージデバイス70には、オペレーティングシステム等の制御プログラム、各種アプリケーションプログラム、およびこれらのプログラムに付随する各種データ等が記憶されている。なお、ハードディスクドライブに代えてソリッドステートドライブを用いてもよい。
メモリ71は、CPU72が処理を実行するためのワークメモリである。CPU72は、ストレージデバイス70に記憶されたプログラムをメモリ71へロードして、プログラムにしたがった処理を実行することにより、コンピュータの各部を統括的に制御する。
ディスプレイ73は各種画面を表示する。各種画面にはGUI(Graphical User Interface)による操作機能が備えられる。制御装置12を構成するコンピュータは、各種画面を通じて、入力デバイス74からの操作指示の入力を受け付ける。入力デバイス74は、キーボード、マウス、タッチパネル等である。
ストレージデバイス70には、作動プログラム77が記憶されている。作動プログラム77は、コンピュータを制御装置12として機能させるためのアプリケーションプログラムである。ストレージデバイス70には、作動プログラム77の他に、設定用テーブル78が記憶されている。
作動プログラム77が起動されると、制御装置12のCPU72は、メモリ71等と協働して、受付部80、設定部81、制御部82、生成部83、および表示制御部84として機能する。
受付部80は、入力デバイス74を介してオペレータにより入力される撮影条件87を受け付ける。受付部80は、撮影条件87を設定部81に出力する。
設定部81は、受付部80からの撮影条件87を受け取る。また、設定部81は、ストレージデバイス70から設定用テーブル78を読み出す。設定部81は、撮影条件87および設定用テーブル78にしたがって、放射線管27およびモータ61の動作条件88を設定する。設定部81は、動作条件88を制御部82に出力する。
制御部82は、放射線源25、放射線検出器26、および照射野限定器29の動作を制御する。制御部82は、設定部81からの動作条件88を受け取る。制御部82は、動作条件88にしたがって放射線管27およびモータ61を動作させ、放射線管27から放射線37を照射させる。制御部82は、例えばロータリーエンコーダの検出信号に基づいて、第1回転部材51が第1回転位置および第2回転位置のいずれにあるかを認識する。制御部82は、放射線37の照射により放射線検出器26で検出された投影画像Pを、放射線検出器26から生成部83に出力させる。
生成部83は、放射線検出器26からの複数の投影画像Pを受け取る。生成部83は、複数の投影画像Pに基づいて、断層画像Tを生成する。生成部83は、断層画像Tを表示制御部84に出力する。
表示制御部84は、生成部83からの断層画像Tを受け取る。表示制御部84は、受け取った断層画像Tをディスプレイ73に表示する制御を行う。
図16に示すように、撮影条件87には、使用する圧迫板30(図16では使用圧迫板と表記)と撮影モードとが含まれる。圧迫板30は、前述のように、乳房Mの大きさ等に応じて付け替えられる。そして、トモシンセシス撮影においては、使用する圧迫板30に応じて、放射線37を照射する放射線管27が異なる(図17参照)。このため、使用する圧迫板30が撮影条件87に含まれている。
撮影モードには、画質優先モードと被曝低減モード(図17参照)とがある。画質優先モードは、できるだけ多くの放射線管27から放射線37を照射して、断層画像のSN比を高めるモードである。一方、被曝低減モードは、最低限の放射線37の照射に止め、被検者Hの被曝をなるべく低減するモードである。これらの各撮影モードに応じて、放射線37を照射する放射線管27が異なる(図17参照)ため、撮影モードが撮影条件87に含まれている。
図16では、使用する圧迫板30として圧迫板Bが、撮影モードとして画質優先モードが、それぞれ登録された撮影条件87を例示している。なお、使用する圧迫板30および撮影モード以外で、放射線37を照射する放射線管27が変更されるような情報を撮影条件87に加えてもよい。
図17に示すように、設定用テーブル78には、使用する圧迫板30および撮影モードの組み合わせ毎に、放射線37を照射する放射線管27(図17では使用放射線管と表記)の放射線管IDが登録されている。
被曝低減モードにおいては、放射線37を照射する放射線管27の数が、画質優先モードよりも減らされている。例えば使用する圧迫板30が圧迫板Bの場合、画質優先モードでは、放射線管IDがRT02~RT14の計13個の放射線管27が登録されている。対して被曝低減モードでは、放射線管IDがRT02、RT04、RT06、RT08、RT10、RT12、RT14の計7個の放射線管27が登録されている。
図18において、動作条件88には、放射線37の照射順毎に、放射線管27の放射線管IDおよび第1回転部材51の回転位置が登録されている。図18では、撮影条件87が図16で示した内容、すなわち、使用する圧迫板30が圧迫板Bで、撮影モードが画質優先モードである、という内容であった場合の動作条件88を例示している。撮影条件87が図16で示した内容であった場合、図17で示した設定用テーブル78によれば、放射線37を照射する放射線管27は、放射線管IDがRT02~RT14の放射線管27である。このため、動作条件88には、まず、照射順1~6に、放射線管IDとしてRT03、RT05、RT07、RT09、RT11、RT13が、第1回転部材51の回転位置として第1回転位置が、それぞれ登録される。そして、照射順7~13に、放射線管IDとしてRT02、RT04、RT06、RT08、RT10、RT12、RT14が、第1回転部材51の回転位置として第2回転位置が登録される。
図18で示した動作条件88の場合、制御部82は、放射線管IDがRT03、RT05、RT07、RT09、RT11、RT13、RT02、RT04、RT06、RT08、RT10、RT12、RT14の放射線管27から、この順に放射線37を照射させる。また、制御部82は、照射順6と照射順7の間にモータ61を動作させて第1回転部材51を90°回転させ、第1回転部材51の回転位置を第1回転位置から第2回転位置とする。
なお、他の例として、撮影条件87が、使用する圧迫板30が圧迫板Bで、撮影モードが被曝低減モードである、という内容であった場合を考える。この場合、設定用テーブル78によれば、放射線37を照射する放射線管27は、放射線管IDがRT02、RT04、RT06、RT08、RT10、RT12、RT14のものである。したがってこの場合は、第1回転部材51の回転位置は、終始第2回転位置のままとなる。
次に、上記構成による作用について、図19に示すフローチャートを参照して説明する。作動プログラム77が起動されると、図15で示したように、制御装置12のCPU72が、受付部80、設定部81、制御部82、生成部83、および表示制御部84として機能される。
まず、受付部80によって撮影条件87が受け付けられる(ステップST100)。撮影条件87は、受付部80から設定部81に出力される。続いて、設定部81において、撮影条件87および設定用テーブル78にしたがって、動作条件88が設定される(ステップST110)。動作条件88は、設定部81から制御部82に出力される。
ステップST120において、制御部82によって、動作条件88にしたがって放射線管27が動作される。放射線管27から発せられた放射線37は、放射線透過窓50を通じて照射野限定器29に入射される。照射野限定器29に入射された放射線37は、第1回転部材51の第1照射開口部52を通過する。これにより放射線37の照射野が規定される。第1照射開口部52は、図9で示したように、1個の放射線管27分の間隔と略同じ間隔D_OPを空けて配置されている。したがって、ある放射線管27から放射線37を照射したときに、隣接する第1照射開口部52から放射線37が漏れることが抑制される。
ステップST120において、必要に応じて、制御部82によって、動作条件88にしたがってモータ61が動作され、第1回転部材51が第1回転位置または第2回転位置に回転される。図9等で示したように、第1回転位置において放射線管27と対向する第1照射開口部52Aと、第2回転位置において放射線管27と対向する第1照射開口部52Bは、X方向にずれている。これにより、図11~図14で示したように、第1回転位置と第2回転位置とで、第1照射開口部52に対向する放射線管27が異なることとなる。
第1照射開口部52により照射野が規定されて乳房Mに照射された放射線37は、放射線検出器26により検出される。そして、放射線検出器26から生成部83に投影画像Pが出力される。なお、このステップST120は、動作条件88に登録された全放射線管27による放射線37の照射が終了しない間(ステップST130でNO)は、繰り返し続けられる。
動作条件88に登録された全放射線管27による放射線37の照射が終了した場合(ステップST130でYES)、生成部83により、放射線検出器26からの投影画像Pに基づいて、断層画像Tが生成される(ステップST140)。断層画像Tは、生成部83から表示制御部84に出力される。断層画像Tは、表示制御部84によってディスプレイ73に表示され、オペレータの閲覧に供される(ステップST150)。
以上説明したように、乳房撮影装置10は、3個以上の放射線管27を有する放射線源25に対して、X方向に平行な回転軸60を中心にして、第1回転位置と第2回転位置に回転される第1回転部材51を含む照射野限定器29を用いる。第1回転位置と第2回転位置においては、少なくとも1個の放射線管27分の間隔D_OPを空けて配置された第1照射開口部52が、放射線37の照射方向に関して放射線管27に対向する。第1照射開口部52はX方向にずれており、3個以上の放射線管27のうち、第1回転位置において第1照射開口部52と対向した放射線管27以外の、第1照射開口部52と対向しなかった放射線管27の少なくとも一部が、第2回転位置において第1照射開口部52と対向する。したがって、不必要な被曝を防止することが可能となる。
不必要な被曝を防止する他の方法としては、以下の方法が考えられる。すなわち、少なくとも1個の放射線管27分の間隔D_OPを空けて開口が形成された板状部材を放射線管27の直下に配置する。そして、両端の放射線管27の焦点Fを結ぶ直線の方向(X方向)に沿って板状部材を移動させることで、1つの開口を2個以上の放射線管27で兼用する。しかしながら、この方法では、板状部材の移動を許容するスペースが必要になるので、照射野限定器が大型化してしまう。対して本開示の技術では、照射野限定器の大型化を避けることができる。
図13等で示したように、本実施形態では、第2開口54により照射野が規定される。したがって、第1開口53のサイズおよび形状は比較的ラフでよく、第1開口53の形成に余計な労力を使わないで済む。
第1回転部材51は、短手方向に沿って切った断面が正方形状である。したがって、シンプルな形状で製造しやすい。また、回転位置は、360°/4=90°毎の位置である。したがって、制御部82によるモータ61の動作制御がしやすい。
第1回転部材51は中空である。したがって、中実の場合と比べて第1照射開口部52を形成しやすく、製造コストを抑えることができる。また、中実の場合と比べて軽量で回転しやすく、モータ61の動作負荷を軽減することができる。もちろん、第1回転部材51は中実でもよい。
なお、図20に示す第1回転部材90のように、第1照射開口部91を構成する第1開口92のサイズを小さくし、第2開口93のサイズを大きくして、第1開口92により照射野を規定してもよい。
以下の実施形態では、上記第1実施形態と同じく、位置SP1~SP15に15個の放射線管27が配置されていることを前提にして説明する。
[第2実施形態]
図21および図22に示す第2実施形態では、第1回転部材51を、第1回転部材51_1と第1回転部材51_2の2本に分けた照射野限定器95を用いる。
図21において、第1回転部材51_1のX方向に対向する両側面の中心には、X方向に平行な一対の回転軸60_1が取り付けられている。回転軸60_1にはモータ61_1が接続されている。第1回転部材51_1は、モータ61_1の動作により、回転軸60_1を中心にして回転される。同様に、第1回転部材51_2のX方向に対向する両側面の中心には、X方向に平行な一対の回転軸60_2が取り付けられている。回転軸60_2にはモータ61_2が接続されている。第1回転部材51_2は、モータ61_2の動作により、回転軸60_2を中心にして回転される。すなわち、第1回転部材51_1、51_2は、各々独立して回転される。
第1回転部材51_1は、位置SP1~SP8に配置された放射線管27から照射された放射線37の照射野を規定する。また、第1回転部材51_2は、位置SP9~SP15に配置された放射線管27から照射された放射線37の照射野を規定する。
より詳しくは、第1回転部材51_1の第1照射開口部52A_1は、図21に示す第1回転位置においては、位置SP1、SP3、SP5、SP7に配置された放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。一方、第1回転部材51_1の第1照射開口部52B_1は、第2回転位置(図示せず)においては、位置SP2、SP4、SP6、SP8に配置された放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。また、第1回転部材51_2の第1照射開口部52A_2は、第1回転位置においては、位置SP9、SP11、SP13、SP15に配置された放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。一方、第1回転部材51_2の第1照射開口部52B_2は、第2回転位置においては、位置SP10、SP12、SP14に配置された放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。
こうして2本の第1回転部材51_1、51_2をX方向に沿って配置することで、図22の表98に示すようなトモシンセシス撮影が可能となる。すなわち、第1回転部材51_2(図22では第1回転部材(右)と表記)が第1回転位置にある状態で放射線37を照射している最中に、第1回転部材51_1(図22では第1回転部材(左)と表記)を第2回転位置に回転させることができる。また、第1回転部材51_1が第2回転位置にある状態で放射線37を照射している最中に、第1回転部材51_2を第2回転位置に回転させることができる。
上記第1実施形態の場合は、放射線37の照射と第1回転部材51の回転とを別々に行う必要があった。対して第2実施形態の照射野限定器95によれば、放射線37の照射と第1回転部材51の回転とを併せて行うことができ、撮影時間を短縮化することができる。
なお、第1回転部材51を3本以上に分けてもよい。
[第3実施形態]
図23~図25に示す第3実施形態では、第1開口102および第2開口103が異なるサイズの第1照射開口部101を有する第1回転部材100を用いる。
図23において、第1回転部材100は、第1照射開口部101A、101Bを有する。第1照射開口部101Aは、第1開口102Aと第2開口103Aのペアで構成される。第1照射開口部101Bは、第1開口102Bと第2開口103Bのペアで構成される。第1開口102Aと第2開口103Aは、第1回転部材100の長方形状の対向する第1面105と第2面106の、放射線37の照射方向に関して対向する位置にそれぞれ形成されている。また、第1開口102Bと第2開口103Bは、第1回転部材100の長方形状の対向する第3面107と第4面108の、放射線37の照射方向に関して対向する位置にそれぞれ形成されている。第1開口102Aは、第2開口103Aよりも一回り大きいサイズを有する。同じく、第1開口102Bは、第2開口103Bよりも一回り大きいサイズを有する。
隣接する第1照射開口部101Aは、間隔D_OPだけ離れている。同じく、隣接する第1照射開口部101Bも、間隔D_OPだけ離れている。間隔D_OPは、1個の放射線管27分の間隔と略同じである。また、第1照射開口部101Aと第2照射開口部101BはX方向にずれており、X方向に関して互い違いに配されている。
第1回転部材100のX方向に対向する両側面の中心には、X方向に平行な一対の回転軸110が取り付けられている。回転軸110にはモータ111が接続されている。第1回転部材100は、モータ111の動作により、回転軸110を中心にして回転される。
図24に示すように、第1回転部材100は、第1回転位置(図24A)、第2回転位置(図24B)、第3回転位置(図24C)、および第4回転位置(図24D)の4つの回転位置に回転される。図24Aの第1回転位置は、第1面105が放射線管27側、第2面106が放射線検出器26側をそれぞれ向き、第1照射開口部101Aが放射線管27に対向する位置である。図24Bの第2回転位置は、第1回転位置から90°回転した位置であり、第3面107が放射線管27側、第4面108が放射線検出器26側をそれぞれ向き、第1照射開口部101Bが放射線管27に対向する位置である。図24Cの第3回転位置は、第2回転位置から90°、第1回転位置から180°回転した位置であり、第2面106が放射線管27側、第1面105が放射線検出器26側をそれぞれ向き、第1照射開口部101Aが放射線管27に対向する位置である。図24Dの第4回転位置は、第3回転位置から90°、第2回転位置から180°回転した位置であり、第4面108が放射線管27側、第3面107が放射線検出器26側をそれぞれ向き、第1照射開口部101Bが放射線管27に対向する位置である。
第1回転位置においては、第1開口102Aから放射線37が入射し、第2開口103Aから放射線37が出射する。つまり、第1開口102Aが入射開口、第2開口103Aが出射開口となる。第2回転位置においては、第2開口103Bから放射線37が入射し、第1開口102Bから放射線37が出射する。つまり、第2開口103Bが入射開口、第1開口102Bが出射開口となる。第3回転位置においては、第2開口103Aから放射線37が入射し、第1開口102Aから放射線37が出射する。つまり、第1回転位置とは逆に、第2開口103Aが入射開口、第1開口102Aが出射開口となる。第4回転位置においては、第1開口102Bから放射線37が入射し、第2開口103Bから放射線37が出射する。つまり、第2回転位置とは逆に、第1開口102Bが入射開口、第2開口103Bが出射開口となる。
図25は、1個の放射線管27と第1照射開口部101との関係を示す。図25Aは第1回転位置または第4回転位置の場合、図25Bは第2回転位置または第3回転位置の場合をそれぞれ示す。第1回転位置または第4回転位置の場合は、放射線検出器26側に配された第2開口103によって照射野が規定される。対して第2回転位置および第3回転位置の場合は、放射線検出器26側に配された第1開口102によって照射野が規定される。前述のように、第1開口102は、第2開口103よりも一回り大きいサイズを有する。したがって、第1回転位置または第4回転位置の場合よりも、第2回転位置および第3回転位置の場合のほうが、照射野のサイズは大きくなる。
このように、第3実施形態では、第1開口102および第2開口103が異なるサイズを有する第1回転部材100を用いる。したがって、図25で示したように、照射野のサイズを変更することができる。
[第4実施形態]
図26および図27に示す第4実施形態では、第1回転部材51内に第2回転部材116を配した照射野限定器115を用いる。
図26において、第2回転部材116は、第1回転部材51と同じく、Y方向に沿って切った断面が正方形状の、X方向に長い正四角柱状の外観をしている。第2回転部材116は、第1回転部材51を一回り小さくしたサイズを有し、第1回転部材51内に配される。すなわち、照射野限定器115は入れ子構造である。第1回転部材51と同じく、第2回転部材116も中空であり、また、例えば鉛等の放射線37を遮蔽する材料で形成されている。
第2回転部材116には、X方向に沿って、放射線管27と同じ計15個の第2照射開口部117が形成されている。第2照射開口部117は、第1開口118と第2開口119のペアで構成され、放射線37の照射野を規定する(図27A参照)。また、第2回転部材116には、X方向に沿って、放射線管27と同じ計15個の開口部120が形成されている。開口部120は、第1開口121と第2開口122のペアで構成される。開口部120は、第2照射開口部117とは異なり、放射線37の照射野は規定しない(図27B参照)。各開口118、119、121、122は、第2回転部材116の周方向を取り囲むように形成されている。
第2照射開口部117を構成する第1開口118と第2開口119は、第2回転部材116の長方形状の対向する第1面123と第2面124の、放射線37の照射方向に関して対向する位置にそれぞれ形成されている。開口部120を構成する第1開口121と第2開口122は、第2回転部材116の長方形状の対向する第3面125と第4面126の、第1開口118および第2開口119と略同じ位置にそれぞれ形成されている。1つの第2照射開口部117を構成する第1開口118と第2開口119は、同じサイズを有する。また、1つの開口部120を構成する第1開口121と第2開口122も、同じサイズを有する。第1開口118と第2開口119は、第1回転部材51の第1照射開口部52の第1開口53と第2開口54よりも一回り小さいサイズを有する。対して第1開口121と第2開口122は、第1開口53、第2開口54と略同じサイズを有する。
第2回転部材116のX方向に対向する両側面の中心には、X方向に平行な一対の回転軸128が取り付けられている。回転軸128にはモータ129が接続されている。第2回転部材116は、モータ129の動作により、回転軸128を中心にして回転される。すなわち、第2回転部材116は、第1回転部材51内において、第1回転部材51とは独立して回転される。
図27に示すように、第2回転部材116は、第1回転部材51と同じく、第1回転位置(図27A)と第2回転位置(図27B)の2つの回転位置に回転される。図27Aの第1回転位置は、第1面123が放射線管27側、第2面124が放射線検出器26側をそれぞれ向き、第2照射開口部117が放射線管27に対向する位置である。対して図27Bの第2回転位置は、第1回転位置から90°回転した位置であり、第3面125が放射線管27側、第4面126が放射線検出器26側をそれぞれ向き、開口部120が放射線管27に対向する位置である。
第1回転位置においては、第2回転部材116の第2照射開口部117の第2開口119によって照射野が規定される。対して第2回転位置においては、第1回転部材51の第1照射開口部52の第2開口54によって照射開口が規定される。前述のように、第2照射開口部117の第2開口119は、第1照射開口部52の第2開口54よりも一回り小さいサイズを有する。このため、第1回転位置の場合よりも、第2回転位置の場合のほうが、照射野のサイズは大きくなる。
このように、第4実施形態では、X方向に平行な回転軸128を中心にして、第1回転部材51とは独立して回転される第2回転部材116が内部に配された照射野限定器115を用いる。第2回転部材116は、第1照射開口部52とは異なるサイズの第2照射開口部117を有する。したがって、第1回転部材51内の空間を有効活用しつつ、図27で示したように、第2回転部材116を回転させることで、照射野のサイズを変更することができる。
なお、上記第2実施形態の第1回転部材51_1、51_2のように、第2回転部材116を2本に分けてもよい。また、上記第3実施形態の第1開口102および第2開口103のように、第2回転部材116の第2照射開口部117の第1開口118および第2開口119のサイズを異ならせてもよい。
[第5実施形態]
図28~図30に示す第5実施形態では、可視光照射部131を第1回転部材132内に配した照射野限定器130を用いる。
図28~図30において、照射野限定器130は、可視光照射部131が第1回転部材132内に配された構成である。可視光照射部131は、例えば位置SP8の放射線管27の直下に配置される。位置SP8の放射線管27には、第1回転部材132の第1照射開口部133が対向する。第1照射開口部133は、第1開口134と第2開口135のペアで構成される。
可視光照射部131は、ランプ136とミラー137とを有する。ランプ136は、例えば橙色の可視光138をミラー137に向けて発する。ミラー137は、放射線管27からの放射線37を透過し、ランプ136からの可視光138を反射する。ミラー137は、例えばアクリル板にアルミ膜を蒸着してなる。ミラー137で反射された可視光138は、第2開口135を通じて、放射線検出器26に向けて照射される。
ランプ136は、X方向に延びる取り付け棒139に取り付けられている。同様に、ミラー137は、X方向に延びる取り付け棒140に取り付けられている。取り付け棒139、140は、放射線37に干渉しない位置に配されている。取り付け棒139、140は、第1回転部材132を貫通し、線源収容部22の内壁面に固定されている。このため、ランプ136およびミラー137は、第1回転部材132とは連れ回らない。つまり、放射線管27と可視光照射部131との位置関係は変化しない。
図30に示すように、回転軸141が取り付けられた第1回転部材132の側面には、切り欠き145が形成されている。切り欠き145は、第1回転部材132の回転が、取り付け棒139、140で妨害されることを防ぐために設けられている。なお、図30Aは、第1回転部材132が第1回転位置にある場合、図30Bは、第1回転部材132が、第1回転位置から90°回転して、第2回転位置にある場合をそれぞれ示す。
このように、第5実施形態では、照射野を示す可視光138を照射する可視光照射部131が、第1回転部材132内に配された構成の照射野限定器130を用いる。したがって、第1回転部材132内の空間を有効活用しつつ、これらから撮影する照射野をオペレータに報せることができる。
[第6実施形態]
図31および図32に示す第4実施形態では、回転軸155をオフセットさせる。
図31において、第1回転部材150は、第1照射開口部151A、151Bを有する。第1照射開口部151Aは、第1開口152Aと第2開口153Aのペアで構成される。第1照射開口部151Bは、第1開口152Bと第2開口153Bのペアで構成される。第1開口152Aと第2開口153Aは、第1回転部材150の長方形状の対向する2面の片側に寄せて形成されている。第1開口152Bと第2開口153Bも同様に、第1回転部材150の長方形状の対向する2面の片側に寄せて形成されている。また、隣接する第1照射開口部151Aは、1個の放射線管27分の間隔と同じ間隔D_OPを空けて配置されている。隣接する第1照射開口部151Bも同様である。
第1回転部材150には、X方向に平行な回転軸155が取り付けられている。回転軸155は、第1回転部材150のX方向と直交する一側面の中心から、対向する他方の側面の中心まで貫通し、両側面から突き出ている。
図32に示すように、回転軸155は、X方向から平面視した場合に、第1開口152および第2開口153(図32では第1開口152Aおよび第2開口153Aを例示)の中心からオフセットしている。より詳しくは、回転軸155は、第1開口152および第2開口153の中心を結ぶ線LCから、間隔D_OF分オフセットしている。間隔D_OFは、第1開口152に入射して第2開口153から出射する放射線37と干渉しない距離である。
このように、第6実施形態では、X方向から平面視した場合に、第1回転部材150の回転軸155を、第1開口152および第2開口153の中心からオフセットさせる。したがって、第1回転部材150内に回転軸155を貫通させることができる。第1回転部材150内に回転軸155を貫通させることができれば、上記第5実施形態の可視光照射部131といった部品を、第1回転部材150内の回転軸155に取り付けることができ、設計の幅を広げることができる。
上記各実施形態では、Y方向に沿って切った断面が正方形状の第1回転部材を例示したが、これに限らない。
図33に示す第1回転部材160は、Y方向に沿って切った断面が正六角形状(N=6)である。第1回転部材160は、第1照射開口部161A、161B、161Cを有する。第1照射開口部161Aは、第1開口162Aと第2開口163Aのペアで構成される。第1照射開口部161Bは、第1開口162Bと第2開口163Bのペアで構成される。第1照射開口部161Cは、第1開口162Cと第2開口163Cのペアで構成される。第1開口162Aと第2開口163A、第1開口162Bと第2開口163B、および第1開口162Cと第2開口163Cは、第1回転部材160の長方形状の対向する2面の、放射線37の照射方向に関して対向する位置にそれぞれ形成されている。
隣接する第1照射開口部161Aは、2個の放射線管27分の間隔と略同じ間隔D_OPだけ離れている。図示は省略したが、隣接する第1照射開口部161B、隣接する第1照射開口部161Cも同様である。
第1回転部材160のX方向に対向する両側面の中心には、X方向に平行な一対の回転軸165が取り付けられている。第1回転部材160は、回転軸165に取り付けられた図示しないモータの動作により、回転軸165を中心にして回転される。
図34に示すように、第1回転部材160は、第1回転位置(図34A)、第2回転位置(図34B)、および第3回転位置(図34C)の3つの回転位置に回転される。図34Aの第1回転位置は、第1照射開口部161Aが放射線管27に対向する位置である。図34Bの第2回転位置は、第1回転位置から60°(=360°/6)回転した位置であり、第1照射開口部161Bが放射線管27に対向する位置である。図34Cの第3回転位置は、第2回転位置から60°回転した位置であり、第1照射開口部161Cが放射線管27に対向する位置である。これら第1回転位置、第2回転位置、および第3回転位置において、放射線37の照射方向に関して対向する放射線管27を異ならせるために、第1照射開口部161A、第1照射開口部161B、および第1照射開口部161Cは、X方向にずれている。
図35は、第1回転位置、第2回転位置、および第3回転位置のそれぞれの回転位置において、放射線37を照射する放射線管27の放射線管IDを示す表168である。第1回転位置においては、第1照射開口部161Aによって、放射線管IDがRT01、RT04、RT07、RT10、RT13の放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。すなわち、放射線管IDがRT01、RT04、RT07、RT10、RT13の放射線管27は、本開示の技術に係る「第1回転位置において第1照射開口部と対向した第1放射線管」の一例である。また、放射線管IDがRT02、RT03、RT05、RT06、RT08、RT09、RT11、RT12、RT14、RT15の放射線管27は、本開示の技術に係る「第1回転位置において第1照射開口部と対向した第1放射線管以外の、第1照射開口部と対向しなかった第2放射線管」の一例である。なお、図35では、第3回転位置において放射線37を照射する、放射線管IDがRT03、RT06、RT09、RT12、RT15の放射線管27を、便宜上、第3放射線管と表現している。
第2回転位置においては、第1照射開口部161Bによって、放射線管IDがRT02、RT05、RT08、RT11、RT14の放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。第3回転位置においては、第1照射開口部161Cによって、放射線管IDがRT03、RT06、RT09、RT12、RT15の放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。
なお、上記第2実施形態の第1回転部材51_1、51_2のように、第1回転部材160を2本に分けてもよい。また、上記第3実施形態の第1開口102および第2開口103のように、第1回転部材160の第1照射開口部161の第1開口162および第2開口163のサイズを異ならせてもよい。また、第1回転部材160の長方形状の対向する2面のうち、第1開口162および第2開口163がない面が1つあってもよい。
図36に示す第1回転部材170は、Y方向に沿って切った断面が正八角形状(N=8)である。第1回転部材170は、第1照射開口部171A、171B、171C、171D(第1照射開口部171Dは図37D等参照)を有する。第1照射開口部171Aは、第1開口172Aと第2開口173Aのペアで構成される。第1照射開口部171Bは、第1開口172Bと第2開口173Bのペアで構成される。第1照射開口部171Cは、第1開口172Cと第2開口173Cのペアで構成される。第1照射開口部171Dは、第1開口172Dと第2開口173Dのペアで構成される。第1開口172Aと第2開口173A、第1開口172Bと第2開口173B、第1開口172Cと第2開口173C、および第1開口172Dと第2開口173Dは、第1回転部材170の長方形状の対向する2面の、放射線37の照射方向に関して対向する位置にそれぞれ形成されている。
隣接する第1照射開口部171Aは、3個の放射線管27分の間隔と略同じ間隔D_OPだけ離れている。図示は省略したが、隣接する第1照射開口部171B、隣接する第1照射開口部171C、隣接する第1照射開口部171Dも同様である。
第1回転部材170のX方向に対向する両側面の中心には、X方向に平行な一対の回転軸175が取り付けられている。第1回転部材170は、回転軸175に取り付けられた図示しないモータの動作により、回転軸175を中心にして回転される。
図37に示すように、第1回転部材170は、第1回転位置(図37A)、第2回転位置(図37B)、第3回転位置(図37C)、および第4回転位置(図37D)の4つの回転位置に回転される。図37Aの第1回転位置は、第1照射開口部171Aが放射線管27に対向する位置である。図37Bの第2回転位置は、第1回転位置から45°(=360°/8)回転した位置であり、第1照射開口部171Bが放射線管27に対向する位置である。図37Cの第3回転位置は、第2回転位置から45°回転した位置であり、第1照射開口部171Cが放射線管27に対向する位置である。図37Dの第4回転位置は、第3回転位置から45°回転した位置であり、第1照射開口部171Dが放射線管27に対向する位置である。これら第1回転位置、第2回転位置、第3回転位置、および第4回転位置において、放射線37の照射方向に関して対向する放射線管27を異ならせるために、第1照射開口部171A、第1照射開口部171B、第1照射開口部171C、および第1照射開口部171Dは、X方向にずれている。
図38は、第1回転位置、第2回転位置、第3回転位置、および第4回転位置のそれぞれの回転位置において、放射線37を照射する放射線管27の放射線管IDを示す表178である。第1回転位置においては、第1照射開口部171Aによって、放射線管IDがRT01、RT05、RT09、RT13の放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。すなわち、放射線管IDがRT01、RT05、RT09、RT13の放射線管27は、本開示の技術に係る「第1回転位置において第1照射開口部と対向した第1放射線管」の一例である。また、放射線管IDがRT02~RT04、RT06~RT08、RT10~RT12、RT14、RT15の放射線管27は、本開示の技術に係る「第1回転位置において第1照射開口部と対向した第1放射線管以外の、第1照射開口部と対向しなかった第2放射線管」の一例である。なお、図38では、図35と同様に、第3回転位置において放射線37を照射する、放射線管IDがRT03、RT07、RT11、RT15の放射線管27を、便宜上、第3放射線管と表現している。また、第4回転位置において放射線37を照射する、放射線管IDがRT04、RT08、RT12の放射線管27を、便宜上、第4放射線管と表現している。
第2回転位置においては、第1照射開口部171Bによって、放射線管IDがRT02、RT06、RT10、RT14の放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。第3回転位置においては、第1照射開口部171Cによって、放射線管IDがRT03、RT07、RT11、RT15の放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。第4回転位置においては、第1照射開口部171Dによって、放射線管IDがRT04、RT08、RT12の放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。
なお、上記第2実施形態の第1回転部材51_1、51_2のように、第1回転部材170を2本に分けてもよい。また、上記第3実施形態の第1開口102および第2開口103のように、第1回転部材170の第1照射開口部171の第1開口172および第2開口173のサイズを異ならせてもよい。また、第1回転部材170の長方形状の対向する2面のうち、第1開口172および第2開口173がない面が1つ以上あってもよい。
図39に示す第1回転部材180は、Y方向に沿って切った断面が円形状である。第1回転部材180は、第1照射開口部181A、181B、181C、181D、181Eを有する。第1照射開口部181Aは、第1開口182Aと第2開口183Aのペアで構成される。第1照射開口部181Bは、第1開口182Bと第2開口183Bのペアで構成される。第1照射開口部181Cは、第1開口182Cと第2開口183Cのペアで構成される。第1照射開口部181Dは、第1開口182Dと第2開口183Dのペアで構成される。第1照射開口部181Eは、第1開口182Eと第2開口183Eのペアで構成される。第1開口182Aと第2開口183A、第1開口182Bと第2開口183B、第1開口182Cと第2開口183C、第1開口182Dと第2開口183D、および第1開口182Eと第2開口183Eは、第1回転部材180の面の、放射線37の照射方向に関して対向する位置にそれぞれ形成されている。
隣接する第1照射開口部181Aは、4個の放射線管27分の間隔と略同じ間隔D_OPだけ離れている。図示は省略したが、隣接する第1照射開口部181B、隣接する第1照射開口部181C、隣接する第1照射開口部181D、隣接する第1照射開口部181Eも同様である。
第1回転部材180のX方向に対向する両側面の中心には、X方向に平行な一対の回転軸185が取り付けられている。第1回転部材180は、回転軸185に取り付けられた図示しないモータの動作により、回転軸185を中心にして回転される。
図40に示すように、第1回転部材180は、第1回転位置(図40A)、第2回転位置(図40B)、第3回転位置(図40C)、第4回転位置(図40D)、および第5回転位置(図40E)の5つの回転位置に回転される。図40Aの第1回転位置は、第1照射開口部181Aが放射線管27に対向する位置である。図40Bの第2回転位置は、第1回転位置から36°(=360°/10)回転した位置であり、第1照射開口部181Bが放射線管27に対向する位置である。図40Cの第3回転位置は、第2回転位置から36°回転した位置であり、第1照射開口部181Cが放射線管27に対向する位置である。図40Dの第4回転位置は、第3回転位置から36°回転した位置であり、第1照射開口部181Dが放射線管27に対向する位置である。図40Eの第5回転位置は、第4回転位置から36°回転した位置であり、第1照射開口部181Eが放射線管27に対向する位置である。これら第1回転位置、第2回転位置、第3回転位置、第4回転位置、および第5回転位置において、放射線37の照射方向に関して対向する放射線管27を異ならせるために、第1照射開口部181A、第1照射開口部181B、第1照射開口部181C、第1照射開口部181D、および第1照射開口部181Eは、X方向にずれている。
図41は、第1回転位置、第2回転位置、第3回転位置、第4回転位置、および第5回転位置のそれぞれの回転位置において、放射線37を照射する放射線管27の放射線管IDを示す表188である。第1回転位置においては、第1照射開口部181Aによって、放射線管IDがRT01、RT06、RT11の放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。すなわち、放射線管IDがRT01、RT06、RT11の放射線管27は、本開示の技術に係る「第1回転位置において第1照射開口部と対向した第1放射線管」の一例である。また、放射線管IDがRT02~RT05、RT07~RT10、RT12~RT15の放射線管27は、本開示の技術に係る「第1回転位置において第1照射開口部と対向した第1放射線管以外の、第1照射開口部と対向しなかった第2放射線管」の一例である。なお、図41では、図35および図38と同様に、第3回転位置において放射線37を照射する、放射線管IDがRT03、RT08、RT13の放射線管27を、便宜上、第3放射線管と表現している。また、第4回転位置において放射線37を照射する、放射線管IDがRT04、RT09、RT14の放射線管27を、便宜上、第4放射線管と表現している。さらに、第5回転位置において放射線37を照射する、放射線管IDがRT05、RT10、RT15の放射線管27を、便宜上、第5放射線管と表現している。
第2回転位置においては、第1照射開口部181Bによって、放射線管IDがRT02、RT07、RT12の放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。第3回転位置においては、第1照射開口部181Cによって、放射線管IDがRT03、RT08、RT13の放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。第4回転位置においては、第1照射開口部181Dによって、放射線管IDがRT04、RT09、RT14の放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。第5回転位置においては、第1照射開口部181Eによって、放射線管IDがRT05、RT10、RT15の放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。
なお、上記第2実施形態の第1回転部材51_1、51_2のように、第1回転部材180を2本に分けてもよい。また、上記第3実施形態の第1開口102および第2開口103のように、第1回転部材180の第1照射開口部181の第1開口182および第2開口183のサイズを異ならせてもよい。
図42および図43に示すように、放射線管27の配列方向と交差する方向であるY方向の開口の幅を調整してもよい。
図42および図43は、上記第1実施形態の第1回転部材51を用いた場合を例示している。図42および図43において、第1回転部材51の上部には、一対の調整部材190が覆い被さるように配されている。調整部材190は、X方向に長い長方形状の板であり、長辺がX方向に沿って配置されている。調整部材190は、図示しない移動機構によって、Y方向に沿って往復移動可能である。図43に示すように、調整部材190をY方向に沿って移動させることで、ハッチングで示すように複数の開口(図43では第1開口53Aを例示)のY方向の幅W_OPYが一度に調整される。こうした調整部材190を設けることで、Y方向の開口の幅W_OPYを、容易に調整することが可能となる。
上記第1実施形態の第1回転部材51に限らず、他の実施形態の第1回転部材に調整部材190を設け、Y方向の開口の幅W_OPYを調整してもよい。
図44および図45に示すように、放射線管27を、位置SP1~SP5に配された放射線管27の第1グループ、位置SP6~SP10に配された放射線管27の第2グループ、位置SP11~SP15に配された放射線管27の第3グループに分け、第1グループおよび第3グループの放射線管27を、撮像面45に対して所定の角度傾けて配置してもよい。
この場合、グループ毎に第1回転部材195~197を用意することが好ましい。すなわち、第1グループには第1回転部材195、第2グループには第1回転部材196、第3グループには第1回転部材197をそれぞれ用意する。第1回転部材195には、第1開口198Aと第2開口199Aのペアで構成される第1照射開口部200A、および第1開口198Bと第2開口199Bのペアで構成される第1照射開口部200Bが形成されている。第1回転部材196には、第1開口201Aと第2開口202Aのペアで構成される第1照射開口部203A、および第1開口201Bと第2開口202Bのペアで構成される第1照射開口部203Bが形成されている。第1回転部材197には、第1開口204Aと第2開口205Aのペアで構成される第1照射開口部206A、および第1開口204Bと第2開口205Bのペアで構成される第1照射開口部206Bが形成されている。
第1回転部材195~197の対向する両側面の中心には、一対の回転軸207~209が取り付けられている。第1回転部材195~197は、回転軸207~209に取り付けられた図示しないモータの動作により、回転軸207~209を中心にして回転される。
第1回転部材195~197は、図44に示す第1回転位置と、図45に示す第2回転位置とに回転される。図44に示すように、第1回転位置においては、第1照射開口部200A、203A、206Aが、位置SP1、SP3、SP5、SP7、SP9、SP11、SP13、SP15に配置された放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。一方、図45に示すように、第2回転位置においては、第1照射開口部200B、203B、206Bが、位置SP2、SP4、SP6、SP8、SP10、SP12、SP14に配置された放射線管27からの放射線37の照射野を規定する。なお、図示は省略したが、この場合も、隣接する第1照射開口部200A、203A、206A、および隣接する第1照射開口部200B、203B、206Bは、1個の放射線管27分の間隔と略同じ間隔D_OP離れている。
第2グループにおいては、放射線管27と第1回転部材196との距離SD1と、第1回転部材196と撮像面45との距離SD2との比SD1/SD2が、グループを構成する全ての放射線管27で同じである。また、放射線管27の配列方向と第1回転部材196の長辺方向とが平行である。さらに、撮像面45のX方向の辺と第1回転部材196の長辺方向とが平行である。したがって、第1回転部材196の第1開口201A、201B、第2開口202A、202Bは、サイズが同じになり、かつ形状が長方形状と同じになる。なお、距離SD1は、放射線管27の焦点Fと、対向する第2開口202A、202Bの中心とを結ぶ線の長さである。また、距離SD2は、第2開口202A、202Bの中心と、撮像面45の中心とを結ぶ線の長さである。
対して、第1グループにおいては、放射線管27の配列方向と第1回転部材195の長辺方向とが平行である点は第2グループと同じであるが、比SD1/SD2が、グループを構成する放射線管27によって異なる。また、前述のように、放射線管27が撮像面45に対して所定の角度傾けて配置されているので、撮像面45のX方向の辺と第1回転部材195の長辺方向とが平行ではない。したがって、第1回転部材195の第1開口198A、198B、第2開口199A、199Bは、サイズが異なる。より詳しくは、第1開口198A、198B、第2開口199A、199Bは端にいくほどサイズが大きくなる。また、第1開口198A、198B、第2開口199A、199Bは、形状が、端に向けて裾野が広がった台形状となる。なお、第3グループの第1回転部材197は、第1回転部材195と鏡面対称な形状であるため、説明を省略する。
なお、図46に示すように、第1グループにおいて、比SD1/SD2が、グループを構成する全ての放射線管27で同じとなるよう、中央にいくにつれて放射線管27を第1回転部材195から離して配置してもよい。図46Aは第1回転位置、図46Bは第2回転位置をそれぞれ示す。この場合の第1開口198A、198B、第2開口199A、199Bは、図45の場合と同じ台形状であるが、サイズは同じになる。この場合、図示は省略したが、第3グループにおいても、比SD1/SD2が、グループを構成する全ての放射線管27で同じとなるよう、中央にいくにつれて放射線管27を第1回転部材197から離して配置する。
このように、複数の放射線管27を複数のグループに分け、各グループを1つの放射線源と見立て、各グループに第1回転部材195~197を配してもよい。
上記各実施形態では、焦点Fが配される位置を直線状としているが、これに限定されない。図47に示すように、焦点F1~F15が配される複数の位置SP1~SP15を、円弧状に、等しい間隔D_Fで並べてもよい。この場合の照射野限定器としては、例えば図48に示す第1回転部材215が用いられる。
第1回転部材215には、第1開口216Aと第2開口217Aのペアで構成される第1照射開口部218A、および第1開口216Bと第2開口217Bのペアで構成される第1照射開口部218Bが形成されている。第1回転部材215は、回転軸219に取り付けられた図示しないモータの動作により、回転軸219を中心にして回転される。この場合、比SD1/SD2が放射線管27によって異なる。ただし、撮像面45のX方向の辺と板状部材187の長辺方向とは平行である。したがって、第1開口216A、216B、第2開口217A、217Bは、端にいくほどサイズが小さくなる。また、第1開口216A、216B、第2開口217A、217Bは、形状が長方形状と同じになる。
図49は、図44~図48の態様における第1開口、第2開口のサイズおよび形状をまとめた表220である。パターン1~3は放射線管27が直線状に配置された場合、パターン4は放射線管27が円弧状に配置された場合である。パターン1は、図44および図45で示した第1回転部材196の態様である。この場合、第1開口201A、201B、第2開口202A、202Bのサイズは同じになり、形状も長方形状と同じになる。パターン2は、図44および図45で示した第1回転部材195、197の態様である。この場合、第1開口198A、198B、204A、204B、第2開口199A、199B、205A、205Bのサイズは異なるが、形状は台形状と同じになる。パターン3は、図46で示した第1回転部材195の態様である。この場合、第1開口198A、198B、第2開口199A、199Bのサイズは同じになり、形状も台形状と同じになる。
パターン4は、図48で示した第1回転部材215の態様である。この場合、第1開口216A、216B、第2開口217A、217Bのサイズは異なるが、形状は長方形状と同じになる。
図5で示したCC撮影、および図6で示したMLO撮影を単独で行う単純撮影の代わりに、単純撮影で得られる放射線画像と等価な合成放射線画像を生成してもよい。合成放射線画像は、トモシンセシス撮影で得られた複数の投影画像P、および生成部83で生成した複数の断層画像Tのうちの少なくともいずれかに、最小値投影法等の周知の合成画像生成処理を施すことで生成される。
上記各実施形態では、乳房撮影装置10を例示した。従来、乳房撮影装置10においてトモシンセシス撮影を行うことは、乳房Mの微小石灰化等の病変の発見を容易にするための手法として有用性が認められている。したがって、本開示の技術を、乳房撮影装置10に適用することは好ましい。
もちろん、乳房撮影装置10に限らず、本開示の技術を、他の撮影装置に適用してもよい。例えば、手術時に被検者Hを撮影する、図50に示す撮影装置250に、本開示の技術を適用してもよい。
撮影装置250は、制御装置251を内蔵する装置本体252と、横から見た形状が略C字状のアーム253とを備えている。装置本体252には台車254が取り付けられ、装置本体252は移動可能となっている。アーム253は、線源収容部255、検出器収容部256、および本体部257で構成される。図1で示した乳房撮影装置10と同じく、線源収容部255は放射線源258および照射野限定器259を収容する。また、検出器収容部256は放射線検出器260を収容する。線源収容部255と検出器収容部256とは、本体部257により対向した姿勢で保持される。
放射線源258および放射線検出器260は、図1で示した放射線源25および放射線検出器26と基本的な構成は同じである。ただし、撮影装置250では、被検者Hの胸部全体等、乳房Mよりも大きな被写体を撮影する。このため、放射線源258を構成する放射線管261は、乳房撮影装置10の各放射線管27よりも径が大きい。また、放射線検出器260も、その撮像面262は、放射線検出器26の撮像面45よりも面積が大きい。なお、大きな被写体の撮影に対応するため、放射線管261の配列個数を増やしてもよい。
検出器収容部256は、被検者Hが仰臥する寝台263の下方に挿入される。寝台263は放射線37を透過する材料で形成されている。線源収容部255は、被検者Hの上方であって、被検者Hを挟んで検出器収容部256と対向する位置に配置される。
撮影装置250の照射野限定器259は、乳房撮影装置10の照射野限定器29と同じく、第1回転部材を含む。なお、撮影装置250においても、トモシンセシス撮影の他に、1つの放射線管261を用いて単純撮影を行うことが可能である。また、単純撮影を行う代わりに合成放射線画像を生成することも可能である。さらに、撮影装置250は、静止画の放射線画像を撮影する他、動画の放射線画像を撮影することも可能である。なお、符号264は、放射線源258のハウジングである。
本開示の技術は、こうした手術用の撮影装置250以外にも、天井吊り下げ型の放射線源と、放射線検出器がセットされる立位撮影台または臥位撮影台とを組み合わせた一般的な放射線撮影装置に適用することも可能である。また、病棟を巡回して被検者Hを撮影するために用いられる、カート型の移動式放射線撮影装置に、本開示の技術を適用することも可能である。
上記各実施形態では、第1開口または第2開口で、照射野が規定される例を示したが、第1開口および第2開口の両方で、照射野を規定してもよい。また、上記各実施形態では、1つの焦点Fを有する放射線管27を例示したが、これに限らない。複数の焦点Fを有する放射線管を用いてもよい。
本開示の技術は、上述の種々の実施形態および/または種々の変形例を適宜組み合わせることも可能である。また、上記各実施形態に限らず、要旨を逸脱しない限り種々の構成を採用し得ることはもちろんである。
以上に示した記載内容および図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、および効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、および効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容および図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことはいうまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容および図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識等に関する説明は省略されている。
本明細書において、「Aおよび/またはB」は、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」と同義である。つまり、「Aおよび/またはB」は、Aだけであってもよいし、Bだけであってもよいし、AおよびBの組み合わせであってもよい、という意味である。また、本明細書において、3つ以上の事柄を「および/または」で結び付けて表現する場合も、「Aおよび/またはB」と同様の考え方が適用される。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願および技術規格は、個々の文献、特許出願および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
10 乳房撮影装置
11、252 装置本体
12、251 制御装置
13 ネットワーク
14 画像データベースサーバ(画像DBサーバ)
15 端末装置
20 スタンド
20A 台座
20B 支柱
21、253 アーム
21A 接続部
22、255 線源収容部
23、256 検出器収容部
24、257 本体部
25、258 放射線源
26、260 放射線検出器
27、261 放射線管
28、264 ハウジング
29、95、110、130、259 照射野限定器
30 圧迫板
31 フェイスガード
35 陰極
36 陽極
37 放射線
38 ガラス管
45、212 撮像面
50 放射線透過窓
51、51_1、51_2、90、100、132、150、160、170、180、195~197、215 第1回転部材
52、52A、52B、52A_1、52A_2、52B_1、52B_2、91、101、101A、101B、133、151A、151B、161A~161C、171A~171D、181A~181E、200A、200B、203A、203B、206A206B、218A、218B 第1照射開口部
53、53A、53B、92、102、102A、102B、118、121、134、152A、152B、162A~162C、172A~172D、182A~182E、198A、198B、201A、201B、204A、204B、216A、216B 第1開口
54、54A、54B、93、103、103A、103B、119、122、135、153A、153B、163A~163C、173A~173D、183A~180E、199A、199B、202A、202B、205A、205B、217A、217B 第2開口
55~58、105~108、123~126 第1面~第4面
60、60_1、60_2、110、128、141、155、165、175、185、207~209、219 回転軸
61、61_1、61_2、111、129 モータ
65、98、168、178、188、220 表
70 ストレージデバイス
71 メモリ
72 CPU
73 ディスプレイ
74 入力デバイス
77 作動プログラム
78 設定用テーブル
80 受付部
81 設定部
82 制御部
83 生成部
84 表示制御部
87 撮影条件
88 動作条件
116 第2回転部材
117 第2照射開口部
120 開口部
131 可視光照射部
136 ランプ
137 ミラー
138 可視光
139、140 取り付け棒
145 切り欠き
190 調整部材
250 撮影装置
254 台車
263 寝台
CP 撮像面の辺の中心点
D_F 焦点の間隔
D_OF 第1開口および第2開口の中心を結ぶ線からの回転軸のオフセット間隔
D_OP 第1照射開口部の間隔
EB 電子線
F、F1~F15 放射線の焦点
GL 焦点の位置が設定される直線
H 被検者
L、L1、L15 焦点と中心点とを結んだ線
LC 第1開口および第2開口の中心を結ぶ線
M 乳房(被写体)
NR 撮像面の辺の中心点から延びる撮像面の法線
P 投影画像
RT01~RT15 放射線管ID
SD1 放射線管と第1回転部材との距離
SD2 第1回転部材と撮像面との距離
SP、SP1~SP15 放射線管の位置
ST100、ST110、ST120、ST130、ST140、ST150 ステップ
T、T1~TN 断層画像
TF、TF1~TFN 断層面
W_OPY 開口の幅
θ 放射線の照射角度
Ψ トモシンセシス撮影の最大スキャン角度

Claims (4)

  1. 異なる複数の照射角度から被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影を行うために、前記放射線を発する3個以上の放射線管が配列された放射線源と、
    前記放射線の照射方向に関して対向する第1開口と第2開口のペアで構成される第1照射開口部を、両端の前記放射線管の前記放射線を発する焦点を結ぶ直線の方向に沿って複数有し、前記第1照射開口部によって前記放射線の照射野を規定する照射野限定器と、
    を備え、
    前記照射野限定器は、前記直線の方向に平行な回転軸を中心にして、少なくとも第1回転位置と第2回転位置を含む複数の回転位置に回転される第1回転部材であって、
    前記回転位置においては、少なくとも1個の前記放射線管分の間隔を空けて配置された2個以上の前記第1照射開口部が、それぞれ前記照射方向に関して前記放射線管に対向し、
    前記直線の方向に前記第1照射開口部がずれており、
    3個以上の前記放射線管のうち、前記第1回転位置において前記第1照射開口部と対向した第1放射線管以外の、前記第1照射開口部と対向しなかった第2放射線管の少なくとも一部が、前記第2回転位置において前記第1照射開口部と対向する第1回転部材を含み、
    前記第1回転部材は中空であり、
    前記照射野限定器は、前記直線の方向に平行な回転軸を中心にして、前記第1回転部材とは独立して回転される第2回転部材であって、前記第1照射開口部とは異なるサイズの第2照射開口部を有する第2回転部材が、前記第1回転部材内に配された構成であるトモシンセシス撮影装置。
  2. 前記照射野限定器は、前記照射野を示す可視光を照射する可視光照射部が、前記第1回転部材内に配された構成である請求項に記載のトモシンセシス撮影装置。
  3. 前記第1回転部材の前記回転軸は、前記直線の方向から平面視した場合に、前記第1開口および前記第2開口の中心からオフセットしている請求項1または請求項2に記載のトモシンセシス撮影装置。
  4. 複数の前記放射線管は、直線状または円弧状に、等しい間隔で配列されている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のトモシンセシス撮影装置。
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