JP7210395B2 - 軸封装置 - Google Patents

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JP7210395B2 JP2019128753A JP2019128753A JP7210395B2 JP 7210395 B2 JP7210395 B2 JP 7210395B2 JP 2019128753 A JP2019128753 A JP 2019128753A JP 2019128753 A JP2019128753 A JP 2019128753A JP 7210395 B2 JP7210395 B2 JP 7210395B2
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Description

本発明は、軸封装置に関する。
現在、流体を搬送するポンプとして、上下方向(鉛直方向)に沿って延設される回転軸に固定された羽根車をモータの駆動力により回転させて流体を搬送する縦軸型の水中ポンプが知られている。このような水中ポンプは、駆動用のモータを収納するモータケーシングと、羽根車を収納するポンプケーシングとの間に軸封装置が配置され、モータケーシング内の密封、ポンプケーシング内の密封が図られている。
このような軸封装置は、例えば特許文献1の図10に示されるように、固定密封環と回転密封環とを備えるメカニカルシールと、該メカニカルシールを収容しモータケーシングとポンプケーシングとの間に位置し、これらケーシングに密封状態で固定されるシールケーシングと、により構成されている。回転密封環は、シールケーシングの中央を上下方向に挿通する回転軸に取り付けられており、シールケーシングに固定された固定密封環と摺動可能となっている。また、シールケーシング内は油室となっており油室に潤滑油が貯留されることで、固定密封環と回転密封環との摺動面同士の潤滑及び冷却がなされるようになっている。
この潤滑油は、温度による膨張を考慮した量、例えば油室の容積の80%程度の量が油室に貯留されている。縦軸型である水中ポンプは、運転時において回転軸の回転に伴って潤滑油は回転軸を旋回中心として回転することから、その遠心力により潤滑油は外径側に寄り内径側に位置する回転軸近傍の潤滑油の液面が低下する。このため、メカニカルシールの固定密封環及び回転密封環に潤滑油が供給されなくなってこれらの摺動面同士が貧潤滑状態となり、また冷却が不十分となりメカニカルシールの寿命が短いものであった。
また、特許文献1の図7に示される軸封装置は、シールケーシングに、径方向に延び、潤滑油を誘導する油旋回防止板として示されている誘導体が周方向一箇所に設けられている。該誘導体は潤滑油が内径側に向かうような上面視湾曲した形状を成しており、シールケーシング内において回転軸の回転に伴って生じた潤滑油の旋回流が誘導体によって内径側に誘導されるようになっている。更に、誘導体がシールケーシングの底部から立設され、その上端側が下端側に対して潤滑油の旋回流方向前方に一律に傾斜している。これによれば、長期的使用により潤滑油が減少した場合でも、潤滑油の旋回流を傾斜した誘導体に沿わせて上方に誘導しやすくなっている。
特開2004-205010号公報(第6頁、第7,10図)
しかしながら、潤滑油の旋回流には外径方向に向かう遠心力が働いていることから、潤滑油の量や水中ポンプの回転速度によっては、潤滑油の旋回流が傾斜した誘導体に沿って上昇しても内径側に充分に誘導されずに誘導体を越えてしまい、メカニカルシールの固定密封環及び回転密封環に潤滑油が供給されずこれらの摺動面同士が貧潤滑・冷却不十分となる虞がある。そのため、軸封装置の寿命が短くなるという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、固定密封環と回転密封環との摺動面同士を潤滑・冷却でき、寿命の長い軸封装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の軸封装置は、
潤滑液体が貯留されるシールケーシングと、
前記シールケーシングに固定された固定密封環と、
前記シールケーシングに上下方向に挿通される回転軸に取り付けられる回転密封環とを備え、
前記シールケーシングと前記回転軸との間に設けられ前記回転軸の回転に伴い発生する前記回転軸を旋回中心とする前記潤滑液体の旋回流を誘導する誘導体が設けられている軸封装置であって、
前記誘導体は前記シールケーシング内において外径から前記回転軸に向かって形成された立設面と、前記誘導体の下方に前記潤滑液体の旋回流方向前方に進むにつれて上方へ傾斜するように形成された傾斜面と、を有する。
これによれば、潤滑液体の旋回流が傾斜面に沿って上方へ誘導され、更に立設面によって内径側へ誘導されるため、潤滑液体を確実に内径側に供給でき、固定密封環と回転密封環との摺動面同士を潤滑・冷却でき、軸封装置の長寿命化が可能となる。
前記立設面は、その上下寸法が内径側よりも外径側の方が大きくてもよい。
これによれば、立設面の上下寸法が内径側よりも外径側が相対的に大きいことから、強い遠心力の働く外径側の潤滑液体の旋回流が立設面の外径側を乗り上げ難くなるため、潤滑液体を確実に内径側に誘導できる。
前記立設面の上下寸法は、内径側に向かうにつれ漸次小さくなってもよい。
これによれば、傾斜面に沿って上方へ誘導された潤滑液体を立設面によってスムーズに誘導可能となる。
前記立設面は、前記傾斜面に直接接続されていてもよい。
これによれば、傾斜面に沿って上方へ誘導された潤滑液体を傾斜面から立設面に直接沿わせることができるため、潤滑液体を効率よく内径側に誘導できる。
前記立設面は、鉛直方向に延びるように設けられていてもよい。
これによれば、潤滑液体の旋回流に上面視略直交する立設面は潤滑液体を略内径側のみに誘導するため、潤滑液体を効果的に内径側に誘導できる。
前記誘導体には、少なくとも前記立設面の内径側に連なり隙間を介して前記固定密封環及び前記回転密封環の外周に沿って延びる案内片が設けられていてもよい。
これによれば、誘導体により内径側に誘導された潤滑液体を、案内片により固定密封環及び回転密封環の外周に回り込ませるように案内できるため、潤滑液体を確実に隙間に供給できる。
前記シールケーシングは上下に分割された部材により構成されており、前記誘導体は前記シールケーシングの下側部材に一体的に形成されていてもよい。
これによれば、シールケーシング及び誘導体の軽量化・小型化が可能となる。
本発明の実施例にかかる全体断面図である。 図1の要部拡大説明図である。 下側シールケーシングを示す平面図である。 下側シールケーシングを示す斜視図である。 誘導体によって誘導される潤滑油を示す斜視図である。 誘導体によって内径側に供給される潤滑油を示す平面図である。 潤滑油が減少した状態における図1の要部拡大説明図である。
本発明に係る軸封装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例に係るシール装置につき、図1~7を参照して説明する。以下、図1,2の紙面上方を上方、紙面下方を下方として説明する。
図1に示されるように、縦軸型のポンプの一例としての水中ポンプ10は、モータ11を収容するモータケーシング12と、羽根車13を収容すると共にくみ上げ液流の流路を形成するポンプケーシング14と、モータケーシング12とポンプケーシング14との間に位置し、これらケーシングに密封状態で固定されるシールケーシング2とを備えている。
モータ11の回転軸4は、上下方向の軸心回りに回転自在に支持され、回転軸4の下部はシールケーシング2を上下方向に貫通して配置され、その下端部に羽根車13が装着されている。また、シールケーシング2は上側シールケーシング21及び下側部材としての下側シールケーシング22がガスケットを介して密封された状態で構成されており、シールケーシング2には潤滑液体としての潤滑油5が収容されると共に、回転軸4が貫通された部分における回転軸4とシールケーシング2との相互間を軸封するメカニカルシール3が装着されている。尚、本実施例において、シールケーシング2とメカニカルシール3とを併せて軸封装置1とする。
メカニカルシール3は、二つの回転密封環及び固定密封環を有するいわゆるダブル型である。詳しくは図2に示されるように、シールケーシング2の上側シールケーシング21にガスケットを介して装着される上部固定密封環31と、回転軸4に装着される上部回転密封環33と、下側シールケーシング22にガスケットを介して装着される下部固定密封環32と、回転軸4に装着される下部回転密封環34と、上部回転密封環33と下部回転密封環34との間に装着されるコイルスプリング35と、を備える。コイルスプリング35は、両回転密封環33,34をそれぞれ上部固定密封環31及び下部固定密封環32に押圧付勢し、モータ11の駆動による回転軸4の回転時には、シールケーシング2の上方側では上部固定密封環31の摺動面36A及び上部回転密封環33の摺動面36Bが、シールケーシング2の下方側では下部固定密封環32の摺動面37A及び下部回転密封環34の摺動面37Bが、コイルスプリング35による弾発付勢力下、それぞれ摺動しながら相対回転するように構成されている。
また、シールケーシング2に収容される潤滑油5の油量は、上部固定密封環31と上部回転密封環33との摺動面36A,B同士を潤滑・冷却可能とし、下部固定密封環32と下部回転密封環34との摺動面37A,B同士を潤滑・冷却可能となるように、図1に示されるように、初期状態かつ非回転時において摺動面36A,Bが没する程度の規定量の潤滑油5が収容されている。
図2~4に示されるように、下側シールケーシング22は底部22aと側壁部22bとを有した円筒状を成しており、底部22aの中心には上下に回転軸4が貫通される軸孔22cが形成されている。底部22aの中心から径方向に所定寸法空けて上方に突出する突出部22dが円筒状に形成されており、突出部22dの内側には下部固定密封環32がガスケットを介して装着されている。尚、回転軸4と固定密封環31,32と回転密封環33,34の外径は、突出部22dの外径よりも小さい(図2参照。)。
また、下側シールケーシング22には、外径側の環状の側壁部22bから内径側の突出部22dに延び、後述する潤滑油5の旋回流Fを誘導する誘導体23が周方向一箇所に一体的に設けられている。誘導体23は周方向に肉厚であり具体的には径方向に直交する長さが突出部22dの外径(すなわち直径)よりも僅かに長く、また誘導体23の上端は平坦を成しており側壁部22bの上端と略面一となっている。また誘導体23は、立設面24と、誘導体23の下方に傾斜面25と、立設面24の内径端から周方向に沿って延びる案内片26と、を備える。また、誘導体23の傾斜面25の反対側の背面28は、側壁部22bの内面から内径側に直線状に延び、底部22aから鉛直方向に立設する平坦面である(図3参照。)。
立設面24は、側壁部22bの内面に接続され、下側シールケーシング22内において外径から回転軸に向かって形成された上面視略円弧状を成しており、更に具体的には上面視内径側に向かうにつれて径方向に延びる直線との距離が近づくように形成された上面視略円弧状を成しており、傾斜面25から鉛直方向に延びるように設けられている。詳細な説明をすると、立設面24の内径端は上面視回転中心を向かず、突出部22dに交差する略円弧状を成している(図3参照。)。また、誘導体23には、最も内径側に後述する内径側立設面29(図4参照。)が備えられており、該内径側立設面29は立設面24と直接接続されている。尚、内径側立設面29は後述する案内片26の内周面の一部を成している(図6参照。)。また、立設面24の上下寸法は、外径端で底部22aの内面から側壁部22bの上面までの上下寸法を有し、内径側に向かうにつれ漸次小さくなっているが、内径端でも上下寸法を有している。
傾斜面25は、誘導体23の下方において後述する潤滑油5の旋回流F方向前方に進むにつれて上方へ傾斜するように形成されている。また傾斜面25は、底部22aの内面と立設面24とに接続されており、底部22aの内面と傾斜面25との境界25a及び傾斜面25と立設面24との境界25bが形成される。境界25aは上面視において背面28と平行な直線状を成し、境界25bは上面視略円弧状を成しており、境界25a,b間の斜面上の長さは、外径端で零であるが、内径側に向かうにつれ漸次大きくなっている。尚、傾斜面25は平坦な形状を成しており、これにより潤滑油5をスムーズに誘導することができる。
また、誘導体23の内径側に設けられた内径側立設面29は、図3に示されるように、上面視において突出部22dの外周面に重なるように、底部22aから鉛直方向に立設している。
案内片26の内周面は、図6に示されるように、立設面24の内径側に連なり隙間27(すなわち突出部22dの軸方向上部領域)を介して上部固定密封環31の外周に沿って延びるように設けられている。また案内片26の内周面は、図3,6に示されるように、上面視において突出部22dの外面に重なるように周方向に延びており、立設面24と接続されている。上面視において、案内片26の内面は立設面24とは曲率が異なり、2つの面の合流点が屈曲するように接続されている。尚、案内片26の内周面は、上部固定密封環31の外周に沿って延びると説明したが、上部固定密封環31及び上部回転密封環33の摺動面36A,Bの外周に沿って延びていてもよい。
回転軸4が回転した際の潤滑油5の挙動について説明する。図3に示されるように、回転軸4(図示せず。)を旋回中心として一方向(図3では上面視時計回り。)に回転軸4が回転すると、シールケーシング2内に貯留された潤滑油5は同じ方向に移動し始め、潤滑油5の旋回流Fが発生する。また、遠心力により潤滑油5は外径側に寄り内径側に位置する回転軸4近傍の潤滑油5の液面が低下する(図2右側参照。)。
潤滑油5がシールケーシング2内に多く貯留されている場合、誘導体23の立設面24により潤滑油5は内径側に誘導されるため、回転軸4の回転に伴う遠心力により低下した内径側の潤滑油5の液面を上昇させることができ、摺動面36A,B同士及び摺動面37A,B同士を潤滑・冷却することができる(図2左側参照。)。尚、誘導体23よりも上方に位置する潤滑油5は、誘導体23に誘導されずに誘導体23の上方を越えて旋回する。
次いで、長期的使用等により潤滑油5が減少した場合の潤滑油5の動きについて説明する。尚説明の便宜上、図5に示されるように内径側の潤滑油の動きについて矢印A1~A3を、外径側の潤滑油の動きについて矢印C1,C2を、これらの間の潤滑油の動きについて矢印B1~B3を用いて模式的に説明する。潤滑油の旋回流として示される矢印A1,B1,C1は、遠心力により外径側ほど速度が大きいため、矢印C1,B1,A1の順に速度が大きい。
まず、矢印A1~A3で示された内径側の潤滑油の動きについて説明する。矢印A1で示された潤滑油5の旋回流は、境界25aをスムーズに通過し、傾斜面25に沿って遠心力によりやや外径側に向いながら上方に誘導される(矢印A2参照。)。立設面24に到達した潤滑油5は、立設面24に沿って内径側に誘導される(矢印A3参照。)。尚、潤滑油5が立設面24に沿って内径側に誘導されるとは、潤滑油5の量、回転軸4の回転速度によるが、立設面24と傾斜面25との境界部分、言い換えると境界25bの近傍に沿って移動することを意味する。以下の説明においても同様である。
次いで、矢印B1~B3で示された潤滑油5の動きについて説明する。矢印B1で示された潤滑油5の旋回流は、境界25aをスムーズに通過し、傾斜面25に沿って遠心力によりやや外径側に向いながら上方に誘導される(矢印B2参照。)。その後、潤滑油5は立設面24に当たり、立設面24に沿って内径側に誘導される(矢印B3参照。)。このとき、矢印B1~B3で示される潤滑油5の速度及び流量は、矢印A1~A3のときと比べ大きい。
次いで、矢印C1,C2で示された外径側の潤滑油の動きについて説明する。矢印C1で示された潤滑油5の旋回流は、傾斜面25をほとんど経由することなく直接立設面24に当たる。立設面24の上下寸法は内径側よりも外径側が相対的に大きいことから、強い遠心力の働く外径側の潤滑油5の旋回流(矢印C1参照。)が立設面24の外径側を乗り上げることなく、潤滑油5の多くが立設面24に沿って内径側に誘導される(矢印C2参照。)。このとき、矢印C1,C2で示される潤滑油5の速度及び流量は、矢印B1~B3のときと比べ大きい。
図6に示されるように、上記のように誘導体23によって内径側に誘導された潤滑油5(矢印D1参照。矢印D1は図5の矢印A3,B3,C2に相当。)は、案内片26により上部固定密封環31及び上部回転密封環33の外周に回り込ませるように案内される(矢印D2参照。)。そのため、潤滑油5を確実に隙間27に供給できる。
このように、潤滑油5が減少した場合において、潤滑油5の旋回流Fを確実に傾斜面25に沿わせて上方に誘導することができ、更に潤滑油5が誘導体23の上方を越えることなく誘導されるため、潤滑油5を確実に内径側に誘導できる。そのため、回転軸4の回転に伴う遠心力により低下した内径側の潤滑油5の液面を上昇させることができ、摺動面36A,B同士及び摺動面37A,B同士を潤滑・冷却することができる(図2左側参照。)。
以上説明したように、誘導体23は下側シールケーシング22内において外径から回転軸4に向かって形成された上面視円弧状の立設面24と、誘導体23の下方に潤滑油5の旋回流F方向前方に進むにつれて上方へ傾斜するように形成された傾斜面25と、を有する。そのため、潤滑油5の旋回流Fが傾斜面25に沿って上方へ誘導され、更に立設面24によって内径側へ誘導されることから、潤滑油5を確実に内径側に供給でき、上部固定密封環31と上部回転密封環33との摺動面36A,B同士及び下部固定密封環32と下部回転密封環34との摺動面37A,B同士を潤滑・冷却でき、軸封装置1の長寿命化が可能となる。
また、立設面24は、その上下寸法が内径側よりも外径側の方が大きいことから、強い遠心力の働く外径側の潤滑油5の旋回流Fが立設面24の外径側を乗り上げ難くなるため、潤滑油5を確実に内径側に誘導できる。
また、立設面24の上下寸法は、内径側に向かうにつれ漸次小さくなっているため、傾斜面25に沿って上方へ誘導された潤滑油5を立設面24によってスムーズに誘導可能となる。
また、立設面24は、傾斜面25に直接接続されていることから、傾斜面25に沿って上方へ誘導された潤滑油5を傾斜面25から立設面24に直接沿わせることができるため、潤滑油5を効率よく内径側に誘導できる。
また、立設面24は、鉛直方向に延びるように設けられていることから、潤滑油5の旋回流Fに上面視略直交する立設面24は潤滑油5を略内径側のみに誘導するため、潤滑油5を効果的に内径側に誘導できる。
また、誘導体23には、少なくとも立設面24の内径側に連なり隙間27(すなわち突出部22dの軸方向上部領域)を介して固定密封環31,32及び回転密封環33,34の外周に沿って延びる案内片26が設けられている。そのため、誘導体23により内径側に誘導された潤滑油5を、案内片26により固定密封環31,32及び回転密封環33,34の外周に回り込ませるように案内できるため、潤滑油5を確実に隙間27に供給できる。
シールケーシング2は上下に分割された部材により構成されており、誘導体23はシールケーシング2の下側シールケーシング22に一体的に形成されているため、シールケーシング2及び誘導体23の軽量化・小型化が可能となる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、本発明は水中ポンプ10に限らず、その他の縦軸ポンプにも同様に適用することができる。
また、メカニカルシール3はいわゆるダブル型であると説明したが、これに限らず他の型であってもよい。
また、誘導体23は、外径側の側壁部22bから内径側の突出部22dに延びると説明したが、これに限らず径方向の中間部から突出部22dに延びていてもよい。
また、誘導体23は周方向に肉厚であると説明したが、これに限らず周方向に肉薄であってもよい。好ましくは耐久性の観点から、突出部22dの直径程度に肉厚である方がよい。
また、誘導体23は、下側シールケーシング22に設けられていると説明したが、これに限らず、誘導体が上側シールケーシングに設けられていてもよい。この場合、該誘導体と下側シールケーシングとの底面との間は潤滑油の旋回流が通過する通路となっていてもよい。
また、立設面24は傾斜面25から立設されていると説明したが、これに限らず、傾斜面と立設面との間に設けられた他の面を介して接続され、立設面は該他の面から立設していてもよい。
また、立設面24は上面視略円弧状を成していると説明したが、これに限らず、例えば複数の面を有する形状であってもよいし、一つの平面形状であってもよい。要するに潤滑油が内径側に向かうような形状であればよい。
また、傾斜面25は平坦な形状を成していると説明したが、これに限らず、例えば凹曲面や凸曲面のような曲面を成していてもよい。
また、傾斜面25は境界25aが上面視において背面28と平行な直線状を成している形状について説明したが、これに限らず、該境界が背面28と平行でない形状でよく、また上面視曲線状を成す形状でもよい。
また、傾斜面25は境界25bが上面視略円弧状を成している形状について説明したが、これに限らず、該境界が上面視略円弧状を成していない形状であってもよい。
また、シールケーシング2は、上側シールケーシング21と下側シールケーシング22とによって構成される二分割構造と説明したが、これに限らず一体構造であってもよい。
1 軸封装置
2 シールケーシング
3 メカニカルシール
4 回転軸
5 潤滑油(潤滑液体)
10 水中ポンプ
21 上側シールケーシング
22 下側シールケーシング(下側部材)
23 誘導体
24 立設面
25 傾斜面
26 案内片
31 上部固定密封環
32 下部固定密封環
33 上部回転密封環
34 下部回転密封環
36A,B 摺動面
37A,B 摺動面
F 旋回流

Claims (6)

  1. 潤滑液体が貯留されるシールケーシングと、
    前記シールケーシングに固定された固定密封環と、
    前記シールケーシングに上下方向に挿通される回転軸に取り付けられる回転密封環とを備え、
    前記シールケーシングと前記回転軸との間に設けられ前記回転軸の回転に伴い発生する前記回転軸を旋回中心とする前記潤滑液体の旋回流を誘導する誘導体が設けられている軸封装置であって、
    前記誘導体は前記シールケーシング内において外径から前記回転軸に向かって形成された立設面と、前記誘導体の下方に前記潤滑液体の旋回流方向前方に進むにつれて上方へ傾斜するように形成された傾斜面と、を有し、
    前記立設面は、その上下寸法が内径側よりも外径側の方が大きい軸封装置。
  2. 前記立設面の上下寸法は、内径側に向かうにつれ漸次小さくなっている請求項に記載の軸封装置。
  3. 前記立設面は、前記傾斜面に直接接続されている請求項1または2に記載の軸封装置。
  4. 前記立設面は、鉛直方向に延びるように設けられている請求項に記載の軸封装置。
  5. 潤滑液体が貯留されるシールケーシングと、
    前記シールケーシングに固定された固定密封環と、
    前記シールケーシングに上下方向に挿通される回転軸に取り付けられる回転密封環とを備え、
    前記シールケーシングと前記回転軸との間に設けられ前記回転軸の回転に伴い発生する前記回転軸を旋回中心とする前記潤滑液体の旋回流を誘導する誘導体が設けられている軸封装置であって、
    前記誘導体は前記シールケーシング内において外径から前記回転軸に向かって形成された立設面と、前記誘導体の下方に前記潤滑液体の旋回流方向前方に進むにつれて上方へ傾斜するように形成された傾斜面と、を有し、
    前記誘導体には、少なくとも前記立設面の内径側に連なり隙間を介して前記固定密封環及び前記回転密封環の外周に沿って延びる案内片が設けられている軸封装置。
  6. 潤滑液体が貯留されるシールケーシングと、
    前記シールケーシングに固定された固定密封環と、
    前記シールケーシングに上下方向に挿通される回転軸に取り付けられる回転密封環とを備え、
    前記シールケーシングと前記回転軸との間に設けられ前記回転軸の回転に伴い発生する前記回転軸を旋回中心とする前記潤滑液体の旋回流を誘導する誘導体が設けられている軸封装置であって、
    前記誘導体は前記シールケーシング内において外径から前記回転軸に向かって形成された立設面と、前記誘導体の下方に前記潤滑液体の旋回流方向前方に進むにつれて上方へ傾斜するように形成された傾斜面と、を有し、
    前記シールケーシングは上下に分割された部材により構成されており、前記誘導体は前記シールケーシングの下側部材に一体的に形成されている軸封装置。
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