JP7208833B2 - 車両用動力装置およびこれを備えた車両、発電機付き車輪用軸受装置 - Google Patents
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Description
従来の車両用動力装置では、モータの外径がブレーキロータの内径より小さく、車輪用軸受のフランジ面から自動車固定部品であるナックルの取り付け面までの距離が十分小さいため、現行の車両部品の改造無しで取り付けられる利点を有している(特許文献1)。しかしながら、今後さらなる性能の向上を目指し、モータ出力を増加させる要求が高まることは容易に推定される。従来品では、この要求に対応するため、モータ軸方向長さの延長、モータステータコアの直径の拡大、あるいはモータ電流の増加を行う必要があった。
図14に示すように、モータステータコア63の内径側を小さくすることにより、コイル巻き空間を大きく確保しコイル巻き数を増加させる方法が考えられるが、車輪用軸受の転動体のピッチ円直径PCDを大きくできず、車輪用軸受の剛性を確保することができない。
この発明の他の目的は、車輪用軸受の剛性を確保することができると共に、発電機付き車輪用軸受装置の外径寸法を維持したまま、発電機出力を増加させることができる発電機付き車輪用軸受装置を提供することである。
前記外輪に取付けられたステータおよび前記ハブフランジに取付けられ前記ステータの半径方向外方に位置するロータを有する電動機と、を備えた車両用動力装置であって、
前記外輪の外周に環状の溝部が設けられ、この溝部に前記ステータが設置されている。
前記外輪に取付けられたステータおよび前記ハブフランジに取付けられ前記ステータの半径方向外方に位置するロータを有する発電機と、を備えた発電機付き車輪用軸受装置であって、
前記外輪の外周に環状の溝部が設けられ、この溝部に前記ステータが設置されている。
この発明の実施形態に係る車両用動力装置を図1ないし図6と共に説明する。
図1に示すように、この車両用動力装置1は、車輪用軸受2と、電動機3とを備える。
<車輪用軸受2について>
車輪用軸受2は、固定輪である外輪4と、複列(この例では二列)の転動体6と、回転輪である内輪5とを有する。外輪4と内輪5との間の軸受空間には、グリースが封入されている。外輪4のインボード側の外周面には、半径方向外方に突出する車体取付フランジ4aが設けられている。車両の足回りフレーム部品であるナックル8に、車体取付フランジ4aが固定される。二列の転動体6,6間の距離が従来例よりも延長され、且つ外輪4の外周に環状の溝部Mbが設けられている。この溝部Mbに後述するステータ18が設置される。
なおこの明細書において、車両用動力装置1が車両に搭載された状態で車両の車幅方向の外側寄りとなる側をアウトボード側と呼び、車両の車幅方向の中央寄りとなる側をインボード側と呼ぶ。
ブレーキ17は、ディスク状のブレーキロータ12と、ブレーキキャリパ16(図9)とを備える摩擦ブレーキである。ブレーキロータ12は、平板状部12aと、外周部12bとを有する。平板状部12aは、ハブフランジ7に重なる環状で且つ平板状の部材である。外周部12bは、平板状部12aの外周縁部からインボード側に円筒状に延びる円筒状部12baと、この円筒状部12baのインボード側端から外径側に平板状に延びる平板部12bbとを有する。
前記ブレーキキャリパ16(図9)は、車両における足回りフレーム部品であるナックル8に取付けられ、前記平板部12bbを挟み付ける摩擦パッド(図示せず)を有する。前記ブレーキキャリパ16(図9)は、油圧式および機械式のいずれであってもよく、また電動モータ式であってもよい。
この例の電動機3は、車輪の回転で発電を行い、給電されることによって車輪を回転駆動可能な走行補助用の電動発電機である。電動機3は、ステータ18と、このステータ18に対し半径方向外方に対向して位置するロータ19とを備えたアウターロータ型である。また、電動機3は、ロータ19が車輪用軸受2の回転輪である内輪5に取付けられたダイレクトドライブ形式である。
図3および図4に示すように、外輪4の外周面に設けられた溝部Mbに、複数のステータコア分割体Dvを半径方向外方から内方に組み付け、円周方向に隣接する矩形溝である凹凸部分Kbaが互いに嵌合することで円環形状のステータ18となる。
(1)外輪4の外周の溝部Mbに対し、複数のステータコア分割体Dvを径方向から組み付ける(図3)。
(2)ティースTs,Ts間の嵌合部Kbを径方向から加締め、溶接または接着などにより接合する(図4)。
(3)ティースTsに径方向からボビン18cおよびステータコイル18bを挿入し、ステータコイル18bの結線を行う(図5)。
(4)その後、ロータおよび周辺部品を組み立てて電動機3とする。
なおT字形状のティースTs(図6(b))を組み立てる場合、ステータ組立後に軸方向に分割された形状のボビンを装着し、コイル巻きを行うか、または先にティースTsにコイル巻きを施した後に接着または軽圧入などにより複数のステータコア分割体を円環状に組み立てる。
図1に示すように、ロータケース15のインボード側の内周面と、車体取付フランジ4aの外周面との間には、電動機3および車輪用軸受2内部への水および異物の侵入を防ぐシール部材23が配置されている。
この車両用動力装置1には、回転検出器27が設けられている。この回転検出器27は、走行補助用の電動機3の回転を制御するために、外輪4に対する内輪5の回転角度または回転速度を検出する。回転検出器27は、被検出部保持部材等に取付けられた被検出部27aと、この被検出部27aを検出するセンサ部27bとを有する。外輪4のインボード側の内周面に、センサ固定部材28を介してセンサ部27bが固定されている。この回転検出器27として例えばレゾルバが適用される。なお回転検出器27としては、レゾルバに限定されるものではなく、例えば、エンコーダ、パルサーリングあるいはホールセンサなど形式を問わず採用可能で、それぞれを1つ以上もしくは組み合わせて搭載してもよい。
以上説明した車両用動力装置1によれば、車輪用軸受2の二列の転動体6,6間の距離である軸受間距離を延長し、外輪4の外周で且つ二列の転動体6,6間の円周上に、環状の溝部Mbを設けた。車両から発生するモーメント荷重に耐えるために、アウトボード側つまり車輪側の転動体6は、インボード側よりもピッチ円直径を増大させる。また外輪4の二列の軌道面4i,4oの間の軸方向範囲に、ステータコア18aおよびステータコイル18bが配置される。溝部Mbは、両列の転動体6近傍の外輪4の強度を確保した上で、インボード側の転動体6のピッチ円直径PCDより小さい径まで半径方向内方に深くすることができる。
またインボード側の内外輪5,4の軌道面5i,4iを、ナックル8のアウトボード側面8aよりインボード側へ配置することもできる。したがって、車輪用軸受2の二列の軌道面間の距離(軸受間距離)が大きくなるため、モーメント荷重に対して強くなる。
以下の説明においては、各実施の形態で先行して説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図9は、いずれかの車両用動力装置1を用いた車両用システムの概念構成を示すブロック図である。
この車両用システムにおいて、車両用動力装置1は、主駆動源35と機械的に非連結である従動輪10Bを持つ車両30において、従動輪10Bに対して搭載される。車両用動力装置1における車輪用軸受2(図1)は、従動輪10Bを支持する軸受である。
電動機3は、ハブ輪である内輪5(図1)にロータ19(図1)が取付けられているため、電動機3に電流を印加すると内輪5(図1)が回転駆動され、逆に電力回生時には誘起電圧を負荷することで回生電力が得られる。
上位ECU40は、車両30の統合制御を行う手段であり、トルク指令生成手段43を備える。このトルク指令生成手段43は、アクセルペダル等のアクセル操作手段56およびブレーキペダル等のブレーキ操作手段57からそれぞれ入力される操作量の信号に従ってトルク指令を生成する。この車両30は、主駆動源35として内燃機関35aおよび駆動輪側の電動発電機35bを備え、また二つの従動輪10B,10Bをそれぞれ駆動する二つの電動機3,3を備えるため、前記トルク指令を各駆動源35a,35b,3,3に定められた規則によって分配するトルク指令分配手段44が上位ECU40に設けられている。
ハブフランジを有するハブと、転動体の軌道面を有する部材とを合わせた構造体が請求項でいう回転輪となる。例えば、主に固定輪である外輪と、ハブフランジを有するハブの外周面に嵌合された内輪とを備えた第1世代構造であってもよい。固定輪である外輪と、ハブフランジを有するハブの外周面に嵌合された内輪とを備えた内輪回転形式の第2世代構造であってもよい。これらの例では、前記ハブと前記内輪とが組み合わさったものが請求項でいう「回転輪」に相当する。
Claims (7)
- 固定輪である外輪およびこの外輪に転動体を介して回転自在に支持された内輪を有し、この内輪に設けられたハブフランジに車両の車輪が取付けられる車輪用軸受と、
前記外輪に取付けられたステータおよび前記ハブフランジに取付けられ前記ステータの半径方向外方に径方向の隙間を介して位置するロータを有する電動機と、を備えた車両用動力装置であって、
前記外輪の外周に環状の溝部が設けられ、この溝部に前記ステータが設置され、前記溝部の外周面の直径は、前記転動体のピッチ円直径よりも小さい車両用動力装置。 - 請求項1に記載の車両用動力装置において、前記車輪用軸受は二列の前記転動体を備え、これら転動体が転走する前記外輪の二列の軌道面の間の軸方向範囲に、前記溝部が設けられる車両用動力装置。
- 請求項1または請求項2に記載の車両用動力装置において、前記車輪用軸受は二列の前記転動体を備え、これら転動体が転走する前記外輪の二列の軌道面の間の軸方向範囲に、前記ステータのステータコアおよびステータコイルが配置される車両用動力装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用動力装置において、前記車輪用軸受は二列の前記転動体を備え、インボード側の前記転動体が転走する前記内外輪の軌道面を、車両の足回りフレーム部品の軸受取付面よりもインボード側に配置した車両用動力装置。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用動力装置において、前記車両用動力装置は、主駆動源と機械的に非連結である従動輪を備えた車両における、前記従動輪に搭載される車両用動力装置。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用動力装置を搭載した車両。
- 固定輪である外輪およびこの外輪に転動体を介して回転自在に支持された内輪を有し、この内輪に設けられたハブフランジに車両の車輪が取付けられる車輪用軸受と、
前記外輪に取付けられたステータおよび前記ハブフランジに取付けられ前記ステータの半径方向外方に径方向の隙間を介して位置するロータを有する発電機と、を備えた発電機付き車輪用軸受装置であって、
前記外輪の外周に環状の溝部が設けられ、この溝部に前記ステータが設置され、前記溝部の外周面の直径は、前記転動体のピッチ円直径よりも小さい発電機付き車輪用軸受装置。
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