JP7207541B2 - 情報処理装置、制御方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、制御方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、取引に関する処理を行う情報処理装置、制御方法及び記憶媒体の技術分野に関する。
従来から、燃料などを対象とした取引に関する計画を決定するシステムが知られている。例えば、特許文献1には、燃料相対契約による取引計画、配船計画、パイプライン輸送上下限値、燃料市場価格、燃料取引市場での取引量上下限値等を入力データとし、燃料相対契約による取引量を満たし、収益が最大となるように燃料取引市場での取引計画、発電修正計画、及び燃料タンクの運用計画を出力するエネルギー需給計画装置が開示されている。
特開2017-134556号公報
取引の仲介を行う商社などの仲介者は、取引対象となる物資の売手と買手とがそれぞれ希望する取引量及び取引価格などの取引条件が合致するように組み合わせる(マッチング)必要がある。また、取引価格は、変動する価格指標に基づいて定まるため、上述の組み合わせを行う際には正確な取引価格を把握することができず、売手と買手との適切な組み合わせの決定が困難となっていた。特許文献1には、上述の価格指標の変動について、何ら開示されていない。
本発明の目的は、上述した課題を鑑み、取引対象の売手と買手との組み合わせを好適に決定することが可能な情報処理装置、制御方法及び記憶媒体を提供することを主な課題とする。
情報処理装置の一の態様は、情報処理装置であって、取引対象の複数の売手の各々が指定する売り条件を示す売手情報を取得する売手情報取得手段と、前記取引対象の複数の買手の各々が指定する買い条件を示す買手情報を取得する買手情報取得手段と、前記取引対象の価格の決定に用いる価格指標の予測値及び当該予測値の不確実度を算出する予測手段と、前記売手情報と、前記買手情報と、前記予測値及び前記不確実度とに基づき、前記取引対象の取引が成立する前記売手の各々と前記買手の各々との組み合わせを決定する決定手段と、を有する。
制御方法の一の態様は、情報処理装置が実行する制御方法であって、取引対象の複数の売手の各々が指定する売り条件を示す売手情報を取得し、前記取引対象の複数の買手の各々が指定する買い条件を示す買手情報を取得し、前記取引対象の価格の決定に用いる価格指標の予測値及び当該予測値の不確実度を算出し、前記売手情報と、前記買手情報と、前記予測値及び前記不確実度とに基づき、前記取引対象の取引が成立する前記売手の各々と前記買手の各々との組み合わせを決定する。
プログラムの一の態様は、取引対象の複数の売手の各々が指定する売り条件を示す売手情報を取得する売手情報取得手段と、前記取引対象の複数の買手の各々が指定する買い条件を示す買手情報を取得する買手情報取得手段と、前記取引対象の価格の決定に用いる価格指標の予測値及び当該予測値の不確実度を算出する予測手段と、前記売手情報と、前記買手情報と、前記予測値及び前記不確実度とに基づき、前記取引対象の取引が成立する前記売手の各々と前記買手の各々との組み合わせを決定する決定手段としてコンピュータを機能させるプログラである。
本発明によれば、取引価格の予測値と、取引価格の決定に必要な価格指標の予測の不確実性とを考慮し、現時点において好適な売手と買手との組み合わせを決定することができる。
第1実施形態における最適化システムの構成を示す。 情報処理装置のハードウェア構成を示す。 価格関連情報のデータ構造の一例である。 売手情報のデータ構造の一例である。 買手情報のデータ構造の一例である。 船舶情報のデータ構造の一例である。 港情報のデータ構造の一例である。 情報処理装置の機能ブロックの一例である。 マッチング確認画面の表示例である。 最適化処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態における最適化システムの構成を示す。 第3実施形態における最適化システムの構成を示す。
以下、図面を参照しながら、情報処理装置、制御方法及び記憶媒体の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
[最適化システムの構成]
図1は、第1実施形態に係る最適化システム100の構成を示す。最適化システム100は、主に、情報処理装置1と、入力装置2と、表示装置3と、記憶装置4とを備える。
情報処理装置1は、取引対象となる物資の売手と買手のマッチング(即ち組み合わせの決定)に関する処理及び当該物資の輸送スケジュールの最適化に関する処理(これらの処理を単に「最適化処理」とも呼ぶ。)を行う。情報処理装置1は、取引対象となる物資の売買の仲介を行う商社などの仲介者により使用される。なお、取引対象となる物資は、LNGなどの燃料、鉄鋼、機械、エレクトロニクス、繊維、化学製品、医療関連商品、食品、その他の任意の物であってもよい。なお、取引対象となる物資が経時により損失が生じる物資(例えば経時により蒸発するLNG等)の場合、売手から買手への輸送を円滑に行う必要があり、輸送スケジュールの最適化の必要性が特に高くなる。
入力装置2は、ユーザの入力を受け付けるインターフェースであり、例えば、タッチパネル、ボタン、音声入力装置などが該当する。入力装置2は、ユーザの入力に基づき生成した入力情報「S1」を情報処理装置1へ供給する。この場合、例えば、情報処理装置1は、入力装置2から供給される入力情報S1に基づき、記憶装置4に記憶する各種情報を生成又は更新したり、最適化処理に関してユーザが指定する条件等を認識したりする。
表示装置3は、例えば、ディスプレイ、プロジェクタ等であり、情報処理装置1から供給される表示情報「S2」に基づき、所定の表示を行う。
記憶装置4は、最適化処理に必要な各種情報を記憶するメモリである。記憶装置4は、情報処理装置1に接続又は内蔵されたハードディスクなどの外部記憶装置であってもよく、フラッシュメモリなどの記憶媒体であってもよい。また、記憶装置4は、情報処理装置1とデータ通信を行うサーバ装置であってもよい。この場合、記憶装置4は、複数のサーバ装置から構成されてもよい。
記憶装置4は、主に、価格関連情報40と、売手情報41と、買手情報42と、船舶情報43と、港情報44とを記憶する。
価格関連情報40は、取引対象の物資の取引時点での価格指標に対する予測値の算出に用いる種々の情報である。価格関連情報40は、例えば、価格指標の種類毎に過去の価格指標の値の推移を示す情報、及び価格指標を算出するためのパラメータ(特徴量)の情報を含む。パラメータは、例えば、株価の推移を反映したパラメータ、現在または過去の世界情勢を反映したパラメータなどを含んでいる。
ここで、価格指標について補足説明する。例えば、LNGを取引対象とする場合、価格指標の種類は、例えば、JKM、HH、JCCなどが存在する。そして、これらの価格指標を用いると、LNGの取引額は、以下の式により表わされる。
取引額=A×価格指標+B
ここで、係数「A」、「B」は、契約の条件により取引量などに応じて変化する場合があるが、典型的には定数である。取引量などに応じて変化する場合、例えば、取引量に基づき係数A、Bを決定する条件式に基づき、係数A、Bが決定される。係数A、B及び使用する価格指標の種類は、例えば、売手及び買手との契約時点において最終的に決定される。
売手情報41は、情報処理装置1の使用者が対象とする取引対象の物資の売手に関する情報である。買手情報42は、情報処理装置1の使用者が対象とする取引対象の物資の買手に関する情報である。船舶情報43は、情報処理装置1の使用者である商社が取引対象の物資の輸送に使用可能な船舶に関する情報である。港情報44は、取引対象の物資の輸送に用いる港(揚地港又は積地港)に関する情報である。
なお、記憶装置4は、上述した情報の他、最適化処理に必要な種々の情報を記憶してもよい。また、価格関連情報40、売手情報41、買手情報42、船舶情報43、及び港情報44は、情報処理装置1以外の装置により予め生成されたものであってもよく、入力装置2の入力情報に基づき情報処理装置1が生成又は更新した情報であってもよい。
また、好適には、記憶装置4は、経時により損失が生じる物資に関し、当該損失に関する情報を記憶するとよい。この場合、損失に関する情報は、例えば、取引対象の物資が経時により生じる時間単位での損失額の情報であってもよく、時間単位での物資の減少割合を示す情報であってもよい。
[情報処理装置のハードウェア構成]
図2は、情報処理装置1のハードウェア構成を示す。情報処理装置1は、ハードウェアとして、プロセッサ11と、メモリ12と、インターフェース13とを含む。プロセッサ11、メモリ12及びインターフェース13は、データバス19を介して接続されている。
プロセッサ11は、メモリ12に記憶されているプログラムを実行することにより、所定の処理を実行する。プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)などのプロセッサである。
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などの各種のメモリにより構成される。また、メモリ12には、情報処理装置1が実行する最適化処理を実行するためのプログラムが記憶される。また、メモリ12は、作業メモリとして使用され、記憶装置4から取得した情報等を一時的に記憶する。なお、メモリ12は、記憶装置4として機能してもよい。同様に、記憶装置4は、情報処理装置1のメモリ12として機能してもよい。なお、情報処理装置1が実行するプログラムは、メモリ12以外の記憶媒体に記憶されてもよい。
インターフェース13は、情報処理装置1と他の装置とを電気的に接続するためのインターフェースである。例えば、インターフェース13は、情報処理装置1と入力装置2とを接続するためのインターフェース、情報処理装置1と表示装置3とを接続するためのインターフェース、情報処理装置1と記憶装置4とを接続するためのインターフェースを含む。例えば、情報処理装置1と記憶装置4とを接続するためのインターフェースは、プロセッサ11の制御に基づき記憶装置4とデータの送受信を有線又は無線により行うためのネットワークアダプタなどの通信インターフェースである。他の例では、情報処理装置1と記憶装置4とはケーブル等により接続されてもよい。この場合、インターフェース13は、記憶装置4とデータの授受を行うためのUSB、SATA(Serial AT Attachment)などに準拠したインターフェースを含む。
なお、情報処理装置1のハードウェア構成は、図2に示す構成に限定されない。例えば、情報処理装置1は、入力装置2又は表示装置3の少なくとも一方を含んでもよい。また、情報処理装置1は、スピーカなどの音出力装置と接続又は内蔵してもよい。この場合、例えば、情報処理装置1は、入力機能及び出力機能が本体と一体となったタブレット型端末等であってもよい。
[データ構造]
次に、記憶装置4に記憶される各種情報のデータ構造の例について、図3~図7を参照して説明する。
図3は、価格関連情報40のデータ構造の一例である。価格関連情報40は、取引時の取引対象の物資の価格指標の予測値の算出に用いる情報を含む。具体的には、価格関連情報40は、価格推移情報と、第1パラメータ情報と、第2パラメータ情報とを含む。
「価格推移情報」は、価格指標として用いられる可能性がある価格指標の種類毎に、過去の価格指標の値の推移を示した情報である。例えば、情報処理装置1は、価格推移情報を参照することで、一般的な回帰分析の手法等を用いて価格指標の予測を行うことが可能である。
「第1パラメータ情報」は、価格指標の予測値の算出に用いる第1パラメータを示す情報である。「第2パラメータ情報」は、価格指標の予測値の算出に用いる第2パラメータを示す情報である。例えば、情報処理装置1は、第1パラメータ及び第2パラメータに基づき、所定の式等を参照することで、価格推移情報に基づき回帰的に求めた価格指標の予測値の補正などを行う。第1パラメータ及び第2パラメータなどの各パラメータは、例えば、価格指標の予測に影響を与える要因毎に生成される。この場合、パラメータは、株価の動向を反映したパラメータであってもよく、現在又は過去の世界情勢の不確実性を示すパラメータであってもよい。
なお、価格関連情報40は、任意の数のパラメータ情報を有してもよい。例えば、価格関連情報40は、1つのパラメータのみに対応するパラメータ情報を有してもよく、3つ以上のパラメータに対応するパラメータ情報を有してもよい。
図4は、売手情報41のデータ構造の一例である。売手情報41は、取引対象の物資の売手毎に生成される情報であって、売手が指定する売り条件(即ち売手が希望する取引条件)を示す情報である。具体的には、売手情報41は、売手識別情報と、受渡場所情報と、価格情報と、受渡期間情報と、取引量情報とを含む。なお、売手情報41は、売手毎の各種情報を1つのレコードとするテーブル又はリストを示す情報であってもよい。
「売手識別情報」は、取引対象の物資の売手を識別する情報である。なお、売手識別情報は、売手を識別する固有のID(売手ID)の他、売手の会社名、所在地などの売手の属性に関する情報を含んでもよい。
「受渡場所情報」は、対象の売手が希望する取引対象の受渡場所に関する情報である。例えば、受渡場所情報は、受渡場所が積地港又は揚地港のいずれであるかを示す情報と、受渡場所となる港に関する情報とを含む。
「価格情報」は、対象の売手が希望する取引対象の物資の価格に関する情報である。価格情報は、例えば、希望する取引額を決定するための価格指標の種類及び係数(上述した係数A、Bなど)を示した情報である。なお、価格指標の値は、月又は日毎の変動値であるため、実際の取引においては、取引時点における価格指標の値が用いられる。「受渡期間情報」は、対象の売手が希望する取引対象の物資の受渡期間を示す情報である。なお、この受渡期間は、一般的に、受渡しまでの予定が先であるほど長い期間に設定され、受渡しの時期に近づくにつれて詳細に定められる。
「取引量情報」は、対象の売手が希望する取引対象の物資の取引量を示す情報である。例えば、取引量情報は、対象の売手が希望する取引対象の物資の取引量の下限と上限とをそれぞれ示す情報である。なお、取引対象の物資が燃料である場合には、取引量は熱量となる。
図5は、買手情報42のデータ構造の一例である。買手情報42は、取引対象の物資の買手毎に生成される情報であって、買手が指定する買い条件(即ち買手が希望する取引条件)を示す情報である。具体的には、買手情報42は、買手識別情報と、受渡場所情報と、価格情報と、受渡期間情報と、取引量情報とを含む。なお、買手情報42は、買手毎の各種情報を1つのレコードとするテーブル又はリストを示す情報であってもよい。
「買手識別情報」は、取引対象の物資の買手を識別する情報である。なお、買手識別情報は、買手を識別する固有のID(買手ID)の他、買手の会社名、所在地などの買手の属性に関する情報を含んでもよい。
「受渡場所情報」は、対象の買手が希望する取引対象の受渡場所に関する情報である。例えば、受渡場所情報は、受渡場所が積地港又は揚地港のいずれであるかを示す情報と、受渡場所となる港に関する情報とを含む。
「価格情報」は、対象の買手が希望する取引対象の物資の価格に関する情報である。価格情報は、例えば、買手が希望する取引額を決定するための価格指標の種類及び係数(上述した係数A、Bなど)を示した情報である。「受渡期間情報」は、対象の買手が希望する取引対象の物資の受渡期間を示す情報である。なお、この受渡期間は、一般的に、受渡までの予定が先であるほど長い期間に設定され、受渡の時期に近づくにつれて詳細に定められる。
「取引量情報」は、対象の買手が希望する取引対象の物資の取引量を示す情報である。例えば、取引量情報は、対象の買手が希望する取引対象の物資の取引量の下限と上限とをそれぞれ示す情報である。
図6は、船舶情報43のデータ構造の一例である。船舶情報43は、情報処理装置1の使用者が使用可能な船舶毎に生成される情報であって、主に、船舶名称情報と、積載量情報と、速度情報と、燃費情報とを含む。なお、船舶情報43は、船舶毎の各種情報を1つのレコードとするテーブル又はリストを示す情報であってもよい。
「船舶名称情報」は、対象となる船舶の名称を示す情報である。「積載量情報」は、対象となる船舶が積載可能な物資の量を示す情報である。「速度情報」は、対象となる船舶の速度(例えば最大速度及び平均速度)に関する情報である。「燃費情報」は、対象となる船舶の燃費に関する情報である。好適には、燃費情報は、対象となる船舶の速度毎の燃費を示す情報である。
なお、船舶情報43は、情報処理装置1の使用者が短期的に借りることが可能な船舶(傭船)の情報であってもよい。この場合、船舶情報43は、傭船の費用に関する情報(1日当たりの傭船費用、傭船の固定費用等)などの情報をさらに含んでもよい。また、船舶情報43は、対象の船舶のカテゴリの情報、対象の船舶の大きさ等に関する情報などをさらに含んでもよい。
図7は、港情報44のデータ構造の一例である。港情報44は、積地港又は揚地港の候補となる港に関する情報であって、移動距離情報と、使用運河情報と、利用料情報と、船舶制限情報とを含む。
「移動距離情報」は、港間の移動距離を示す情報である。移動距離情報は、例えば、想定される積地港と揚地港の組み合わせ毎に、積地港から揚地港までの移動距離を示すテーブル情報である。
「使用運河情報」は、港間の移動に際して通行する必要がある通行料が発生する運河(例えばパナマ運河やスエズ運河)を示す情報である。使用運河情報は、例えば、想定される積地港と揚地港の組み合わせ毎に、積地港から揚地港までの移動に際して通行する運河を示すテーブル情報である。
「利用料情報」は、港毎の利用料を示す情報である。また、利用料情報は、通行料が発生する運河の通行料に関する情報を含んでもよい。
「船舶制限情報」は、港毎の使用不可となる船舶を示す情報である。例えば、船舶制限情報は、情報処理装置1の使用者が使用可能な各船舶に対する制約の有無を港毎に示したテーブル情報である。
[機能ブロック]
図8は、売手と買手のマッチング及び輸送スケジュールに関する最適化処理を実行する情報処理装置1の機能ブロックの一例である。情報処理装置1のプロセッサ11は、機能的には、売手情報取得部51と、買手情報取得部52と、輸送情報取得部53と、予測部54と、決定部55と、表示制御部56と、を有する。
売手情報取得部51は、記憶装置4を参照することで、マッチングの対象となる複数の売手に対応する売手情報41を取得する。そして、売手情報取得部51は、取得した売手情報41を決定部55へ供給する。また、買手情報取得部52は、記憶装置4を参照することで、マッチングの対象となる複数の買手に対応する買手情報42を取得する。そして、買手情報取得部52は、取得した買手情報42を決定部55へ供給する。
なお、買手の数と売手の数とが一致しない場合には、売手情報取得部51又は買手情報取得部52は、仮に生成した売手情報(「仮売手情報」とも呼ぶ。)又は仮に生成した買手情報(「仮買手情報」とも呼ぶ。)を生成してもよい。例えば、売手の数が買手の数より少ない場合、売手情報取得部51は、売手が希望する典型的な(代表的な)取引条件(価格、受渡場所、受渡期間、取引量等)を示す仮売手情報を、不足する売手数分だけ生成する。同様に、買手の数が売手の数より少ない場合、買手情報取得部52は、買手が希望する典型的な(代表的な)取引条件(価格、受渡場所、受渡期間、取引量等)を示す仮買手情報を、不足する買手数だけ生成する。なお、仮売手情報及び仮買手情報が示す受渡期間については、買手又は売手とのマッチングが容易となるように十分に長い期間となるように設定されてもよい。仮売手情報及び仮買手情報は、予め記憶装置4に記憶されてもよい。このとき、仮売手情報及び仮買手情報を用いたマッチングに基づき、情報処理装置1の使用者は、例えば、取引相手を別途調達する指針にするなどの使い方をすることができる。
輸送情報取得部53は、記憶装置4を参照することで、取引対象の物資の輸送に関する情報である船舶情報43及び港情報44を取得する。そして、輸送情報取得部53は、取得した船舶情報43及び港情報44を決定部55へ供給する。船舶情報43及び港情報44は、それぞれ、輸送情報の一例である。
予測部54は、記憶装置4を参照することで、価格関連情報40を取得する。そして、予測部54は、価格関連情報40に基づき、売手情報取得部51及び買手情報取得部52の各々の受渡期間情報が示す期間における、取引対象の物資の価格指標の予測値(「価格指標予測値Vp」とも呼ぶ。)と、当該予測値の不確実性の度合い(「不確実度Du」とも呼ぶ。)とを、それぞれ算出する。
ここで、価格指標予測値Vpの算出方法について説明する。予測部54は、例えば、価格関連情報40の価格推移情報を参照することで、売手情報41及び買手情報42の受渡期間情報が示す(即ち買手及び売手が指定する)各受渡期間における価格指標の予測値である価格指標予測値Vpを回帰的に算出する。また、予測部54は、第1パラメータ情報などが示す1又は複数のパラメータに基づき、所定の式又はマップ等を参照することで、算出した価格指標予測値Vpの補正を行う。なお、予測部54は、第1パラメータ情報などのパラメータ情報を用いることなく、価格推移情報のみに基づき、価格指標予測値Vpを算出してもよい。
次に、不確実度Duの算出方法について説明する。予測部54は、例えば、価格推移情報に含まれる最新の価格指標の実績値に対応する月日と、予測対象となる受渡期間との差(「予測時間長」とも呼ぶ。)が長いほど、不確実度Duが示す不確実性が高くなるように、不確実度Duを定める。
また、予測部54は、第1パラメータ情報、第2パラメータ情報などが示す少なくとも1つのパラメータに基づき、不確実度Duを決定してもよい。ここで、パラメータに基づき不確実度Duを決定する第1の例では、予測部54は、予測時間長に基づき暫定的な不確実度Duを定め、不確実度Duの暫定値に対し、不確実度Duに影響を与えるパラメータに基づき、上述の暫定値を補正した不確実度Duを算出する。この場合、予測部54は、不確実度Duに影響を与える1又は複数のパラメータと不確実度Duの補正値とを対応付けたマップ又は式を参照することで、上述の暫定値に対する補正値を決定する。例えば、世界情勢の不確実性を示すパラメータが価格関連情報40に記録されている場合には、予測部54は、当該パラメータが高いほど、不確実度Duが示す不確実性が高くなるように不確実度Duを補正する。パラメータに基づき不確実度Duを決定する第2の例では、予測部54は、上述の予測時間長と不確実度Duに影響を与える1又は複数のパラメータとから不確実度Duを算出するための式又はマップを予め記憶しておき、当該式又はマップを参照することで、不確実度Duを決定する。
なお、不確実度Duは、不確実度が高い程高い値となるように定められてもよく、不確実度が高い程低い値となるように定められてもよい。後者の場合、不確実度Duは、確実性を実質的に表す指標となる。
ここで、予測部54による価格指標予測値Vpの具体的な予測手法として、線形回帰分析を例に挙げる。いま、時刻「t」に得られる情報を並べたベクトル(価格ベクトル)を、「x」として表す。このベクトルは、時刻tにおける価格指標の情報や第n(n=1、2、…)パラメータ情報のほか、時刻t-1、t-2等における上述の各情報を含んでいてもよい。この時、過去のデータを用いて、「k」時刻先の価格ベクトルを予測する行列「A」とベクトル「b」を、次のように計算できる。
Figure 0007207541000001
これは、過去のデータにおいて、k時刻先の価格ベクトルの予測誤差を最小化するような行列Aとベクトルbを学習することを意味する。
また、この時、現時刻tにおける価格ベクトルxからk時刻先の価格(価格ベクトル)「yt+k」を、
Figure 0007207541000002

として計算できる。この時、不確実度Duは、上記のk時刻先の価格ベクトルの予測誤差とすることができる。
時刻tの単位は、データの粒度に応じて、1時間や1日など、任意の単位を設定できる。一般に、kが大きいほど予測誤差が大きくなるため、上記のように予測誤差として不確実度Duを設定することで、より未来の値は予測誤差(即ち不確実度Du)が大きくなるよう不確実度Duを定めることができる。
決定部55は、売手情報取得部51が供給する売手情報41、買手情報取得部52が供給する買手情報42、輸送情報取得部53が供給する輸送情報、並びに予測部54が供給する価格指標予測値Vp及び不確実度Duに基づき、取引が成立する売手と買手との組み合わせ及び輸送スケジュールを決定する。この場合、決定部55は、取引対象の売買の制約条件を満たしつつ、情報処理装置1の使用者の利益が最大となるように、取引が成立する売手と買手との組み合わせ及び輸送スケジュールの最適化を行う。
この場合、決定部55は、例えば、情報処理装置1の使用者である仲介者の利益が最大となる売手と買手との組み合わせ及び輸送スケジュールを決定することを、組み合わせ最適化問題とみなして整数計画問題に定式化する。言い換えると、決定部55は、売手、買手、使用する船舶、及び当該船舶の航行期間の組み合わせを、1つの組み合わせ最適化問題とみなして整数計画問題に定式化する。そして、決定部55は、定式化した整数計画問題を、一般的なアプリケーションプログラム(例えば、IBM ILOG CPLEX、Gurobi Optimizer、SCIP)と同等の処理を行うことで解を求める。具体的には、決定部55は、上述のアプリケーションプログラムに、取引や輸送の制約を線形整数制約の形で入力し、利益を定める線形の目的関数を入力することで、利益を最大化する取引や輸送計画を求める。この場合、決定部55は、使用者の利益が最大となるような受渡時期及び取引量などについても決定する。なお、輸送が必要な場合の船舶の割り当ても、整数制約として記述できる。
決定部55は、上述の整数計画問題において、取引対象の物資の価格と輸送日(受渡しを行う日)等に関する情報に基づき、仲介者の総利得を表す目的関数及び取引と輸送に関する線形整数制約を設定する。
ここで、線形整数制約として定められる、取引及び輸送に関する条件について例示する。
例えば、決定部55は、売手情報41の受渡期間情報が示す受渡期間と買手情報42が示す受渡期間とが整合することを、取引の制約条件とする。この場合、決定部55は、取引対象となる物資の輸送が必要な場合には、船舶情報43及び港情報44に基づき、売手が指定する積地港から買手が指定する揚地港までのおよその航行日数を算出する。そして、決定部55は、算出した航行日数を勘案し、売手が指定する受渡期間での売手から仲介者(即ち情報処理装置1の使用者)への受渡しと、買手が指定する受渡期間での仲介者から買手への受渡しの可否を判定する。
なお、航行期間の長さを示す航行日数は、積地港への船舶の移動に要する日数と、取引対象の物資の輸送に要する日数を考慮した日数である。ここで、決定部55は、例えば、売手情報41の積地港情報及び買手情報42の揚地港情報と、港情報44の移動距離情報と、船舶情報43の速度情報に基づき、各船舶が取引において要する上述の各日数を算出する。
例えば、移動距離に応じて、マッチングが成立するために必要な受け渡し期間の適切な差分を、以下のように線形整数制約の形に記述することができる。
いま、整数S、Bに対して、S人の売手とB人の買手が存在するとして、売手のインデックスを「s=1,2,・・・,S」、買手のインデックスを「b=1,2,・・・,B」とする。「xs,b」を0か1のいずれかの値となる変数とし、「xs,b=1」は売手sから調達したものを買手bに売り渡すことを意味するとする。このとき、売手と買手が1対1対応することは、以下のように表すことができる。
各s=1,2,・・・,Sに対して、
Figure 0007207541000003

各b=1,2,・・・,Bに対して、
Figure 0007207541000004
ここで、売手sからの買取時刻を、変数「t」で表し、同様に買手bへの受け渡し時刻を、変数「t」で表す。また、売手sから買手bへ輸送する場合の所要時間を、「ds,b」で表す。この時、十分に大きな正の定数「M」を用いることで、輸送時間が担保されていることの制約は、以下のように表すことができる。
各s=1,2,・・・,Sと各b=1,2,・・・,Bに関して、
Figure 0007207541000005
この数式は、以下のように説明される。もし売手sから買手bに輸送されない場合、「xs,b=0」である。このとき、Mが十分に大きいことから、
Figure 0007207541000006

は常に成立し、よってこの制約は無効化される。一方、売手sから買手bに輸送される場合、「xs,b=1」である。このとき、制約
Figure 0007207541000007

が要求され、これは十分な輸送時間が担保されることを意味する。
また、売手からの買取(受取)時刻tに関する制約は、以下のように表すことができる。
Figure 0007207541000008

これは、受け取り時刻が時刻「Ts,1」と時刻「Ts,2」の間でなければならないということを意味する。
また、決定部55は、売手情報41の受渡期間情報が示す受渡期間での売手からの物資の受渡し及び買手情報42の受渡期間情報が示す受渡期間での買手への物資の受渡しを行えるように、各取引に使用する船舶の割当て及び航行期間の決定を行う。船舶の割り当てについて、以下のように線形整数制約の形に記述することができる。
いま、「v=1,2,・・・,V」を、船舶のインデックスとし、変数「ys,v」を、売手「s=1,2,・・・,S」に対して0または1のいずれかの値となる変数とする。また、「ys,v=1」は、売手sとの取引を船舶vで行うことを表すとする。この時、各取引にいずれかの船舶が割り当てられることの制約は、以下のように表すことができる。
各s=1,2,・・・,Sに対して、
Figure 0007207541000009
また、売手s毎の各取引に対して、「C(s)⊆{1,2,・・・,S}」は、売手sの取引で用いる船舶と同一の船舶で輸送を行うことができない売手を表すとする。これは、売手sの取引に船舶vを割り当てた場合に、C(s)に含まれる他の売手「s∈C(s)」の取引時刻に、船舶vを間に合わせることができないことを意味する。このとき、船舶の割り当てが複数の売手の取引間で衝突しないことの制約は、十分大きな正の定数Mを用いて以下のように表すことができる。
各s=1,2,・・・,Sと各v=1,2,・・・,Vに関して、
Figure 0007207541000010
この制約は以下のように説明される。もし「ys,v=0」となり、売手sの取引に船舶vを割り当てない場合には、Mが十分大きいことから、この制約は無効となる。一方、もし「ys,v=1」となり、売手sの取引に船舶vを割り当てる場合、C(s)に含まれる売手s’の取引において「ys',v=0」となる必要があり、これは他の売手「s'∈C(s)」の取引に同じ船舶vを割り当てないことを意味する。
なお、実際の実装方法は以上の例に制限されない。例えば、上記の例においては予め移動時間が固定で既知の場合を取り扱ったが、船舶の速度を調整できる場合の制約も同様に書き表すことができる。また、上記の例においては船舶割り当ての衝突が売手への割当のみによってあらわされる例を記述したが、同様に売手と買手両方に影響を受ける場合の制約を書くこともできる。
また、決定部55は、例えば、売手情報41が示す取引量情報が示す取引量の範囲と買手情報42の取引量情報が示す取引量の範囲とが重複することを、取引の制約条件とする。
また、決定部55は、例えば、売手が希望する価格(即ち希望売値)と買手が希望する価格(即ち希望買値)とが所定の関係式を満たすことを、取引の制約条件とする。この場合、例えば、上述の関係式は、希望売値が希望買値の所定割合以内であることを規定する式であってもよい。この場合、決定部55は、予測部54から供給される価格指標予測値Vpに基づき、上述の希望売値及び希望買値の算出を行う。例えば、決定部55は、対象となる売手情報41及び買手情報42にそれぞれ含まれる価格情報が示す係数等と、当該売手情報41及び買手情報42にそれぞれ含まれる受渡期間情報が示す期間に対応する価格指標の価格指標予測値Vpとに基づき、上述の希望売値及び希望買値の算出を行う。また、決定部55は、売手と買手との組み合わせを決定した場合、算出した希望売値及び希望買値に基づき、取引価格の予測値を決定する。この場合、決定部55は、例えば、希望売値と希望買値の中間値を、取引価格の予測値として決定してもよく、予め定めた所定の式に基づき、希望売値と希望買値から取引価格の予測値を決定してもよい。
なお、決定部55は、上述した条件に加えて又は代えて、取引対象の取引が成立するために必要な種々の条件について、線形整数制約として設定してもよい。
次に、上述の整数計画問題において目的関数として設定する、仲介者である情報処理装置1の使用者の利益について補足説明する。例えば、取引総額に対して所定割合の金額が仲介者の利益として生じる。また、後述するように、仲介者による輸送を伴う取引の場合には、定額又は輸送手数料に応じた額が仲介者の利益として生じる。また、仲介者の利益は、取引対象となる物資の実際の取引価格に影響される。そして、売手と買手の組み合わせが決定した場合、価格指標予測値Vpに基づく取引価格の予測値を用いて、使用者の利益の予測値を定めることが可能である。従って、決定部55は、このようにして算出される仲介者の利益の予測値が最大となるように、上述の組み合わせ最適化問題を解く。なお、仲介者の利益は、典型的には予測された価格指標に基づき計算された、総売却価格から総買取価格と輸送コストを引いたものとして定式化できる。また、決定部55は、遠い未来の利益の予測値(例えば所定期間以上先の利益の予測値)に関しては、1未満の減衰率をかけて足し合わせる、などの計算を行うことで、使用者の利益の予測値を定めてもよい。
例えば、上記の例において、売手sから買手bに配送した場合の利益「ps,b」と、売手sからの取引を船舶vで行ったときのコスト「cs,v」があらかじめ計算できる場合に、総利益(=取引による利益-コスト)は以下のように表すことができる。
Figure 0007207541000011
これを目的として、上記制約のもとに線形制約に基づく整数計画問題を解くことによって、利益を最大化する輸送スケジュールを算出できる。
以上は例で、実装はこれに制限されない。例えば、輸送コストは、港の利用費用や燃料費など、さまざまなものを含んでよく、また、買手にも依存する形に書き換えることもできる。
次に、上述の組み合わせ最適化問題における不確実度Duの用途について補足説明する。
決定部55は、予測部54から供給される不確実度Duをさらに参照することで、上述の組み合わせ最適化問題を解く。例えば、決定部55は、上記の仲介者の総利益を記述した目的関数に、不確実度Duと採用する配送計画に関する変数x(上述のxs,b)及び変数y(上述のys,v)に応じたペナルティー「Pe」を差し引く。この場合、決定部55は、例えば、不確実度Du及び変数x、yから上述のペナルティーPeを算出するための式又はマップを予めメモリ12又は記憶装置4に記憶しておく。そして、決定部55は、この式又はマップを参照することで、不確実度Duから上述のペナルティーPeを変数(x、y等)に依存する形で算出し、算出した式を目的関数から差し引く。例えば、不確実度Du及び変数xを用いるとし、簡略化のため、不確実度DuをDu=(D1、D2)、変数xをx=(x1、x2)とする。この場合、「x1+x2=1」が成立し、x1を採用(即ちx1=1)とした場合の不確実度Duが「D1」に相当し、x2を採用(x2=1)とした場合の不確実度Duが「D2」に相当する。この場合、例えば、ペナルティーPeを、以下のように定める。
Pe=D1・x1+D2・x2
この場合、x1を採用した場合のペナルティーPeはD1となり、x2を採用した場合のペナルティーPeはD2となる。このように、目的関数から差し引くペナルティーPeを変数xに応じて好適に決定することができる。同様に、ペナルティーPeを、変数x及び変数yの両方を用いた式により表し、変数x、yの両方に応じてペナルティーPeを決定してもよい。
これにより、リスクの大きな、変動が大きい価格指標や、遠い未来の取引に対する利得が低く見積もられ、結果的にリスクの低い計画を立てることができる。
また、決定部55は、売手情報41の受渡場所情報、買手情報42の受渡場所情報、港情報44の移動距離情報、及び船舶情報43に含まれる速度毎の燃費情報をさらに勘案することで、情報処理装置1の使用者の利益が最大となる輸送スケジュールを決定してもよい。これにより、決定部55は、例えば、船舶のスケジュールに比較的余裕がある(即ち航行日数を長くとることができる)取引においては、速度よりも燃費を優先して航行するように長い航行期間を決定する。これにより、情報処理装置1の使用者の利益を高めることができる。一方、決定部55は、船舶のスケジュールに比較的余裕がない取引(即ち対象の船舶を使用する取引が連続する場合等)においては、燃費よりも航行日数の短縮を優先して航行期間を短くする。
また、経時により損失が生じる物資を取引対象とする場合、決定部55は、当該物資が経時により生じる時間単位での損失額に関する情報を記憶装置4から取得し、当該情報をさらに勘案することで、情報処理装置1の使用者の利益が最大となるように、輸送スケジュールを決定する。これにより、決定部55は、蒸発により失われるLNGなどの物資を取引対象とする場合であっても、情報処理装置1の使用者の利益が最大となるように輸送スケジュールを決定することができる。
そして、決定部55は、売手及び買手の組み合わせを示す情報と、各船舶のスケジュールの情報と、取引毎に生じる情報処理装置1の使用者の損益の情報と、損益の算出に使用した価格指標予測値Vp及び不確実度Duの情報とを、表示制御部56に供給する。
表示制御部56は、決定部55から受信した情報に基づき、決定部55が決定した売手と買手の組み合わせ等を示した画面(「マッチング確認画面」とも呼ぶ。)を表示するための表示情報S2を生成する。そして、表示制御部56は、生成した表示情報S2を表示装置3に供給することで、表示装置3にマッチング確認画面を表示させる。マッチング確認画面の表示例については後述する。
[マッチング確認画面]
図9は、情報処理装置1の表示制御部56の制御に基づき表示装置3が表示するマッチング確認画面の表示例である。表示制御部56は、図9に示すマッチング確認画面上に、マッチングテーブル60を表示させている。ここでは、一例として、表示制御部56は、取引対象をLNGとした場合のマッチング確認画面を、表示装置3に表示させている。
マッチングテーブル60は、主に、「売手の情報」、「買手の情報」、「売買マッチング情報」、「予測価格情報」の各大項目を有する。また、「売手の情報」は、「売手ID」、「取引条件」、「価格」、「受渡開始」、「受渡終了」、「売却熱量下限」、「売却熱量上限」の各小項目を有する。また、「買手の情報」は、「買手ID」、「取引条件」、「価格」、「受渡開始」、「受渡終了」、「購入熱量下限」、「購入熱量上限」の各小項目を有する。また、「売買マッチング情報」は、「損益」、「使用船」、「航行日数」の各小項目を有する。また、「予測価格情報」は、「価格指標」、「予測値」、「不確実度」の各小項目を有する。
ここで、表示制御部56は、マッチングテーブル60の各レコードを、決定部55が決定した売手と買手の組み合わせ毎に、対応する売手情報41及び買手情報42に基づき生成している。
例えば、表示制御部56は、対応する売手情報41の売手識別情報が示す売手IDを「売手ID」の項目に表示し、売手情報41の受渡場所情報が示す受渡場所の情報(ここでは積地港又は揚地港のいずれであるかを示す情報)を「取引条件」の項目に表示する。また、表示制御部56は、売手情報41の価格情報と対応する価格指標予測値Vpとに基づき算出された希望売値の予測値を、「価格」の項目に表示する。また、表示制御部56は、売手情報41の受渡期間情報が示す受渡期間の始日と末日を、それぞれ「受渡開始」の項目及び「受渡終了」の項目に表示し、売手情報41の取引量情報が示す取引量の下限と上限とを、それぞれ「売却熱量下限」の項目及び「売却熱量上限」の項目に表示する。
また、表示制御部56は、対応する買手情報42の買手識別情報が示す買手IDを、「買手ID」の項目に表示し、買手情報42の受渡場所情報が示す受渡場所の情報(ここでは積地港又は揚地港のいずれであるかを示す情報)を、「取引条件」の項目に表示する。また、表示制御部56は、買手情報42の価格情報と対応する価格指標予測値Vpとに基づき算出された希望買値の予測値を、「価格」の項目に表示する。また、表示制御部56は、買手情報42の受渡期間情報が示す受渡期間の始日と末日を、それぞれ「受渡開始」の項目及び「受渡終了」の項目に表示し、買手情報42の取引量情報が示す取引量の下限と上限とを、それぞれ「購入熱量下限」の項目及び「購入熱量上限」の項目に表示する。
また、表示制御部56は、マッチングテーブル60の各レコードに対し、「売買マッチング情報」として、組み合わせた売手及び買手の情報に加えて、対象の取引による損益及び割り当てた船舶の情報等を表示している。具体的には、表示制御部56は、決定部55が対象の取引(即ち売手と買手の組み合わせ)に対して算出した損益を、「損益」の項目に表示する。この場合の損益は、価格指標予測値Vpに基づき算出された取引価格に基づく暫定的な値である。また、表示制御部56は、船舶情報43の船舶名称情報に基づき、決定部55が対象の取引に対して割り当てた船舶の識別情報を、「使用船」の項目に表示する。また、表示制御部56は、決定部55が対象の取引に対して決定した航行日数を、「航行日数」の項目に表示する。
また、表示制御部56は、「売買マッチング情報」として、情報処理装置1の使用者の利益が最大となるときの取引量(熱量)を示す項目、当該使用者の利益が最大となるときの売手側の受渡時期及び買手側の受渡時期をそれぞれ示す項目等をさらに含んでもよい。なお、これらの情報は、決定部55による最適化処理において生成され、表示制御部56に供給される。
また、表示制御部56は、「予測価格情報」として、希望売値及び希望買値の算出に用いた価格指標の種別を、「価格指標」の項目に表示する。また、表示制御部56は、希望売値及び希望買値の算出に用いた価格指標予測値Vpを、「予測値」の項目に表示する。さらに、表示制御部56は、「予測値」の項目に表示する価格指標予測値Vpに対応する不確実度Duを、「不確実度」の項目に表示する。
このように、情報処理装置1は、取引対象の物資の取引時点での価格指標を的確に予測し、価格指標の変動を見込んだ売手と買手との好適な組み合わせを決定することができる。そして、情報処理装置1は、使用者の利益が最大となるようにマッチングさせた売手と買手の組み合わせのリストを、好適に使用者に対して提示することができる。また、情報処理装置1は、売手と買手の組み合わせと共に、各組み合わせに対して使用者の利益が最大となるようにスケジューリングを行った船舶の情報等についても、使用者に対して好適に提示することができる。
[処理フロー]
図10は、本実施形態における最適化処理の手順を示すフローチャートである。情報処理装置1は、図10に示す処理を、例えば、マッチング確認画面の表示を指示する入力情報を入力装置2から受信した場合に実行する。
まず、情報処理装置1は、組み合わせの対象となる売手の各々に対応する売手情報41、組み合わせの対象となる買手の各々に対応する買手情報42、並びに船舶情報43及び港情報44を含む輸送に関する輸送情報を、記憶装置4から取得する(ステップS11)。この場合、売手情報取得部51が上述の売手情報41を取得し、買手情報取得部52が上述の買手情報42を取得し、輸送情報取得部53が上述の船舶情報43及び港情報44を含む輸送情報を取得する。
次に、予測部54は、価格関連情報40に基づき、取引時点での取引価格の予測値を算出するための価格指標予測値Vp及び当該価格指標予測値Vpの不確実の度合いを示す不確実度Duをそれぞれ算出する(ステップS12)。
次に、決定部55は、ステップS11で取得した売手情報41、買手情報42、船舶情報43及び港情報44、並びにステップS12で算出された価格指標予測値Vp及び不確実度Du等に基づき、取引相手となる売手と買手との組み合わせと、輸送スケジュールとを決定する(ステップS13)。この場合、決定部55は、情報処理装置1の使用者の利益が最大化するように、売手と買手とを組み合わせると共に、輸送が必要な売手と買手の組み合わせに対して船舶の割当て及び航行期間の決定を行う。
次に、表示制御部56は、決定部55の実行結果及び売手情報41並びに買手情報42に基づき、マッチング確認画面を表示するための表示情報S2を生成する。そして、表示制御部56は、生成した表示情報S2を表示装置3に供給することで、表示装置3にマッチング確認画面を表示させる(ステップS14)。
<第2実施形態>
図11は、第2実施形態における最適化システム100Aの構成を示す。図11に示すように、最適化システム100Aは、主に、情報処理装置1Aと、記憶装置4と、端末装置5とを有する。情報処理装置1Aと端末装置5とは、ネットワーク6を介してデータ通信を行う。
情報処理装置1Aは、第1実施形態に係る情報処理装置1と同一構成を有し、情報処理装置1と同じ最適化処理を実行する。この場合、情報処理装置1Aは、第1実施形態において情報処理装置1が入力装置2から受信する入力情報S1を、ネットワーク6を介して端末装置5から受信する。また、情報処理装置1Aは、第1実施形態において情報処理装置1が表示装置3に送信した表示情報S2を、ネットワーク6を介して端末装置5へ送信する。このように、第2実施形態に係る情報処理装置1Aは、サーバ装置として機能する。
端末装置5は、入力機能、表示機能、及び通信機能を有する端末であり、第1実施形態における入力装置2及び表示装置3として機能する。端末装置5は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット型端末、PDA(Personal Digital Assistant)などであってもよい。端末装置5は、受け付けたユーザ入力に基づき生成した入力情報S1を、ネットワーク6を介して情報処理装置1Aへ送信する。また、端末装置5は、情報処理装置1Aから表示情報S2を受信した場合に、当該表示情報S2に基づきマッチング確認画面を表示する。
このように、第2実施形態に係る情報処理装置1Aは、第1実施形態と同様、取引対象の物資の取引時点での価格指標を的確に予測し、価格指標の変動を見込んだ売手と買手との好適な組み合わせを決定することができる。そして、情報処理装置1Aは、端末装置5の使用者に対し、当該使用者の利益が最大となるようにマッチングさせた売手と買手の組み合わせのリストを提示することができる。また、情報処理装置1Aは、売手と買手の組み合わせと共に、各組み合わせに対して使用者の利益が最大となるようにスケジューリングを行った船舶の情報等についても、端末装置5の使用者に対して好適に提示することができる。
<第3実施形態>
図12は、第3実施形態における情報処理装置1Bの機能ブロック図である。情報処理装置1Bは、主に、売手情報取得部51Bと、買手情報取得部52Bと、予測部54Bと、決定部55Bとを有する。
売手情報取得部51Bは、取引対象の複数の売手の各々が指定する売り条件を示す売手情報を取得する。買手情報取得部52Bは、取引対象の複数の買手の各々が指定する買い条件を示す買手情報を取得する。予測部54Bは、取引対象の価格の決定に用いる価格指標の価格指標予測値Vp及び当該価格指標予測値Vpの不確実度Duを算出する。決定部55Bは、売手情報取得部51Bが取得した売手情報と、買手情報取得部52Bが取得した買手情報と、予測部54Bが算出した価格指標予測値Vp及び不確実度Duとに基づき、取引対象の取引が成立する売手の各々と買手の各々との組み合わせを決定する。
第3実施形態に係る情報処理装置1Bは、取引対象の物資の取引時点での価格指標を的確に予測し、価格指標の変動を見込んだ売手と買手との好適な組み合わせを決定することができる。
その他、上記の各実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが以下には限られない。
[付記1]
取引対象の複数の売手の各々が指定する売り条件を示す売手情報を取得する売手情報取得部と、
前記取引対象の複数の買手の各々が指定する買い条件を示す買手情報を取得する買手情報取得部と、
前記取引対象の価格の決定に用いる価格指標の予測値及び当該予測値の不確実度を算出する予測部と、
前記売手情報と、前記買手情報と、前記予測値及び前記不確実度とに基づき、前記取引対象の取引が成立する前記売手の各々と前記買手の各々との組み合わせを決定する決定部と、
を有する情報処理装置。
[付記2]
前記決定部は、前記予測値と、前記売手情報と、前記買手情報とに基づき、前記買手及び前記売手が指定した、前記取引対象の取引時点での価格を予測し、当該価格に基づき、前記組み合わせを決定する、付記1に記載の情報処理装置。
[付記3]
前記売手情報は、前記売手が指定した前記取引対象の受渡期間に関する情報を含み、
前記買手情報は、前記買手が指定した前記取引対象の受渡期間に関する情報を含み、
前記予測部は、前記受渡期間の各々における前記予測値及び前記不確実度を算出する、付記1または2に記載の情報処理装置。
[付記4]
前記売手情報は、前記売手が指定した価格及び取引量に関する情報を含み、
前記買手情報は、前記買手が指定した価格及び取引量に関する情報を含み、
前記決定部は、前記取引の仲介を行う仲介者の利益が最大となるように、前記組み合わせを決定する、付記1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
[付記5]
前記売手から前記買手への前記取引対象の輸送に関する輸送情報を取得する輸送情報取得部をさらに有し、
前記決定部は、前記売手情報と、前記買手情報と、前記予測値及び前記不確実度と、前記輸送情報とに基づき、前記組み合わせ及び前記輸送のスケジュールを決定する、付記1~4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
[付記6]
前記売手情報は、前記売手が指定した前記取引対象の受渡期間に関する情報を含み、
前記買手情報は、前記買手が指定した前記取引対象の受渡期間に関する情報を含み、
前記決定部は、前記売手情報が示す受渡期間内であって、前記買手情報が示す受渡期間内に、前記取引対象の受渡しが行われるように、前記輸送のスケジュールの決定を行う、付記5に記載の情報処理装置。
[付記7]
前記輸送情報は、前記輸送に使用する船舶に関する船舶情報を含み、
前記決定部は、前記取引対象の輸送が必要な取引に対し、当該取引に使用する船舶を決定する、付記5または6に記載の情報処理装置。
[付記8]
前記船舶情報は、前記船舶の各々の容量に関する情報と、前記船舶の燃費に関する情報とを含み、
前記決定部は、前記取引の仲介を行う仲介者の利益が最大となるように、前記組み合わせ及び前記輸送のスケジュールを決定する、付記7に記載の情報処理装置。
[付記9]
前記売手情報は、前記売手が指定した前記取引対象の受渡場所に関する情報を含み、
前記買手情報は、前記買手が指定した前記取引対象の受渡場所に関する情報を含み、
前記輸送情報は、前記売手が指定した前記受渡場所と前記買手が指定した前記受渡場所との間の距離に関する情報を含み、
前記船舶情報は、前記船舶の各々に対する速度毎の燃費に関する情報を含み、
前記決定部は、前記利益が最大となるように、前記組み合わせ及び前記輸送のスケジュールを決定する、付記8に記載の情報処理装置。
[付記10]
前記取引対象は、経時により損失が生じる物資であり、
前記決定部は、前記損失に関する情報に基づき、前記利益が最大となるように、前記組み合わせ及び前記輸送のスケジュールを決定する、付記8または9に記載の情報処理装置。
[付記11]
前記組み合わせが行われた前記売手と前記買手との組み合わせを示す情報を、表示装置に表示する表示制御部をさらに備える、付記1~10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
[付記12]
前記表示制御部は、前記組み合わせが行われた前記売手と前記買手との組み合わせの各々に対し、前記組み合わせ毎の取引価格の算出に用いた前記予測値又は当該予測値に対応する前記不確実度の少なくともいずれかに関する情報を、前記表示装置に表示する、付記11に記載の情報処理装置。
[付記13]
情報処理装置が実行する制御方法であって、
取引対象の複数の売手の各々が指定する売り条件を示す売手情報を取得し、
前記取引対象の複数の買手の各々が指定する買い条件を示す買手情報を取得し、
前記取引対象の価格の決定に用いる価格指標の予測値及び当該予測値の不確実度を算出し、
前記売手情報と、前記買手情報と、前記予測値及び前記不確実度とに基づき、前記取引対象の取引が成立する前記売手の各々と前記買手の各々との組み合わせを決定する、
制御方法。
[付記15]
取引対象の複数の売手の各々が指定する売り条件を示す売手情報を取得する売手情報取得部と、
前記取引対象の複数の買手の各々が指定する買い条件を示す買手情報を取得する買手情報取得部と、
前記取引対象の価格の決定に用いる価格指標の予測値及び当該予測値の不確実度を算出する予測部と、
前記売手情報と、前記買手情報と、前記予測値及び前記不確実度とに基づき、前記取引対象の取引が成立する前記売手の各々と前記買手の各々との組み合わせを決定する決定部
としてコンピュータを機能させるプログラムが格納された記憶媒体。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。すなわち、本願発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。
1、1A、1B 情報処理装置
2 入力装置
3 表示装置
4 記憶装置
5 端末装置
100、100A 最適化システム

Claims (10)

  1. 取引対象の複数の売手の各々が指定する売り条件を示す売手情報を取得する売手情報取得手段と、
    前記取引対象の複数の買手の各々が指定する買い条件を示す買手情報を取得する買手情報取得手段と、
    前記取引対象の価格の決定に用いる価格指標の予測値及び当該予測値の不確実度を算出する予測手段と、
    前記売手情報と、前記買手情報と、前記予測値及び前記不確実度とに基づき、前記取引対象の取引が成立する前記売手の各々と前記買手の各々との組み合わせを決定する決定手段と、
    を有する情報処理装置。
  2. 前記決定手段は、前記予測値と、前記売手情報と、前記買手情報とに基づき、前記買手及び前記売手が指定した、前記取引対象の取引時点での価格を予測し、当該価格に基づき、前記組み合わせを決定する、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記売手情報は、前記売手が指定した前記取引対象の受渡期間に関する情報を含み、
    前記買手情報は、前記買手が指定した前記取引対象の受渡期間に関する情報を含み、
    前記予測手段は、前記受渡期間の各々における前記予測値及び前記不確実度を算出する、請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記売手情報は、前記売手が指定した価格及び取引量に関する情報を含み、
    前記買手情報は、前記買手が指定した価格及び取引量に関する情報を含み、
    前記決定手段は、前記取引の仲介を行う仲介者の利益が最大となるように、前記組み合わせを決定する、請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  5. 前記売手から前記買手への前記取引対象の輸送に関する輸送情報を取得する輸送情報取得手段をさらに有し、
    前記決定手段は、前記売手情報と、前記買手情報と、前記予測値及び前記不確実度と、前記輸送情報とに基づき、前記組み合わせ及び前記輸送のスケジュールを決定する、請求項1~4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  6. 前記売手情報は、前記売手が指定した前記取引対象の受渡期間に関する情報を含み、
    前記買手情報は、前記買手が指定した前記取引対象の受渡期間に関する情報を含み、
    前記決定手段は、前記売手情報が示す受渡期間内であって、前記買手情報が示す受渡期間内に、前記取引対象の受渡しが行われるように、前記輸送のスケジュールの決定を行う、請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 前記輸送情報は、前記輸送に使用する船舶に関する船舶情報を含み、
    前記決定手段は、前記取引対象の輸送が必要な取引に対し、当該取引に使用する船舶を決定する、請求項5または6に記載の情報処理装置。
  8. 前記船舶情報は、前記船舶の各々の容量に関する情報と、前記船舶の燃費に関する情報とを含み、
    前記決定手段は、前記取引の仲介を行う仲介者の利益が最大となるように、前記組み合わせ及び前記輸送のスケジュールを決定する、請求項7に記載の情報処理装置。
  9. 情報処理装置が実行する制御方法であって、
    取引対象の複数の売手の各々が指定する売り条件を示す売手情報を取得し、
    前記取引対象の複数の買手の各々が指定する買い条件を示す買手情報を取得し、
    前記取引対象の価格の決定に用いる価格指標の予測値及び当該予測値の不確実度を算出し、
    前記売手情報と、前記買手情報と、前記予測値及び前記不確実度とに基づき、前記取引対象の取引が成立する前記売手の各々と前記買手の各々との組み合わせを決定する、
    制御方法。
  10. 取引対象の複数の売手の各々が指定する売り条件を示す売手情報を取得する売手情報取得手段と、
    前記取引対象の複数の買手の各々が指定する買い条件を示す買手情報を取得する買手情報取得手段と、
    前記取引対象の価格の決定に用いる価格指標の予測値及び当該予測値の不確実度を算出する予測手段と、
    前記売手情報と、前記買手情報と、前記予測値及び前記不確実度とに基づき、前記取引対象の取引が成立する前記売手の各々と前記買手の各々との組み合わせを決定する決定手段
    としてコンピュータを機能させるプログラ
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