本発明の少なくとも一部は、特定のノイラミン酸誘導体(neuraminic acid derivatives)がウイルス感染による疾病の治療に有益な有効性を示すという知見に基づいている。特に、本発明の化合物はパラインフルエンザウイルスのヘマグルチニン及び/又はノイラミニダーゼ酵素の阻害に有効である。
<定義>
本明細書において、構成する(comprises、comprising)、含む(includes、including)又は類似の単語は、方法や組成を非限定的に含むという意味を意図しており、単にそれらの元素を含むのではなく、リストにはない他の元素も適宜含んでもよい。
別に定義される場合はこの限りではないが、本明細書におけるすべての専門用語および科学用語は、本発明に属する分野の当業者に一般的に理解される用語と同じ意味として使用される。
本明細書において、「有効量(effective amount)」とは、適切かつ有効な薬剤量を投与することであり、治療を要する症状の発症防止、症状の悪化を止めるもの、症状を治療し軽減するもの、または少なくとも重症度を軽減するものである。この有効量は、治療対象の年齢、性別、体重等に応じて行われる当業者の判断によって様々となる。適切な投与量または投与計画は通常行われるような治験を通して確認することができる。
本明細書において、「薬学的に許容され得る塩(pharmaceutically acceptable salt)」とは、全身投与または局所投与をしても毒物学的に安全である塩であって、無機および有機の塩基のいずれかと、無機および有機の酸のいずれかとを含む、例えば薬学的に許容し得る無毒性の塩基または酸由来の塩である。薬学的に許容され得る塩は、次の群から選択されてもよい:アルカリ、アルカリ土類、アンモニウム、アルミニウム、鉄、アミン、グルコサミン、塩化物、硫酸塩、スルホネート、重硫酸塩(bisulphate)、硝酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩(tartrate)、ビタレート(bitarate)、リン酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩(bicarbonate)、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、ナプシル酸塩(napsylate)、フマル酸塩(fumarate)、コハク酸塩(succinate)、酢酸塩、安息香酸塩、テレフタル酸塩、パルモ酸塩(palmoate)、ピペラジン、ペクチ酸塩(pectinate)、S-メチルメチオニン塩(S-methyl methionine salts)。
本明細書において、「置換(substituted)」及び「置換基を有していてもよい(optionally substituted)」とは、特定の部分構造(moiety)の明確なリストが無かったとしても、適切な部分構造が置換されていることを言う。例えば、アルキル鎖(alkyl chain)又は環構造(ring structure)であり、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、CN、OH、oxo、NH2、Cl、F、Br、I、アリール(aryl)及びヘテロシクリル(heterocyclyl)のうち1以上の群から選択され、アリール及びヘテロシクリル自身が置換基を有していてもよい。「置換」及び「置換基を有していてもよい」という言葉が官能基の前に記載されている場合、すべての官能基の前に「置換」及び「置換基を有していてもよい」という言葉が書かれていなくとも、そのリストの官能基すべてにかかるものとする。例えば、「置換基を有していてもよいアミノ、複素環(heterocyclic)、アリール」は、すべてのアミノ、複素環およびアリール基が置換基を有していてもよい。
「アルキル(alkyl)」は、直鎖または分枝鎖のアルキル置換基であって、例えば、1~約12個の炭素原子を含み、好ましくは1~約8個の炭素原子を含み、さらに好ましくは1~約6個の炭素原子を含み、より好ましくは1~約4個の炭素原子を含み、より好ましくは1~2個の炭素原子を含む。置換基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソアミル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、へキシル、へプチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2-エチルブチル、3-エチルブチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル等を含む。炭素の数は炭素骨格及び炭素側鎖についてであり、いずれかの置換基に含まれる炭素原子、例えば、炭素骨格から分枝するアルコキシ置換基の炭素原子は含まない。
「シクロアルキル(cycloalkyl)」は、置換基を有していてもよい単環(monocyclic)、二環(bicyclic)又は三環(tricyclic)の飽和炭素基である。必要に応じて、シクロアルキル基は特定の炭素数であってもよく、例えば、C3-C6シクロアルキルは炭素原子を3、4、5又は6個有する炭素環基である。これらに限定されないが、例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロへキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル等を含む。
「アリール(aryl)」は、一般的に文献において知られているものであり、芳香族の環状炭素の置換基を有していなくても有していてもよい。ヒュッケル則より、アリールは平面であり、電子が4n+2πから成る環状置換基であることが知られている。C-6のアリールが好ましい。
本明細書において、「複素環(heterocyclic)」及び「ヘテロシクリル(heterocyclyl)」は、特にいくつかの「R」基に関する限り、非芳香環であって、環の中に5~7原子を有しており、その原子のうち1~4がヘテロ原子であり、前述の環が単体でもよいし2個目の環に融合していてもよく、前述のヘテロ原子がそれぞれ独立にO、N及びSから選択されるものである。複素環は、不飽和及び飽和複素環基を含む。複素環系(heterocyclic system)は、炭素数が任意の炭素原子と、遊離基(radical)の炭素ヘテロ原子とのいずれかを介して他の部分構造と結合していてもよく、飽和であっても不飽和であってもよい。これらに限定されないが、例として、複素環はピラゾール、イミダゾール、インドール、イソインドール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラゾール、ピリミジン、ピリジン、ピラジン、ジアジン、トリアジン、テトラジン、ピロリジニル、ピロリニル、ピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピラゾリニル(pyrazolinyl)、ジチオリル(dithiolyl)、オキサチオリル(oxathiolyl)、ジオキサニル(dioxanyl)、ジオキシニル(dioxinyl)、オキサジニル(oxazinyl)、アゼピニル(azepinyl)、ジアゼピニル(diazepinyl)、トリアゼピニル(triazepinyl)、オキセピニル(oxepinyl)、チアピニル(thiapynyl)、イミダゾリニル(imidazolinyl)、チオモルフォリニル(thiomorpholinyly)等から選択されてもよい。
「保護されたOH(protected OH)」または「保護されたヒドロキシ(protected hydroxy)」は、一般的な保護基(protecting group)によって保護されたヒドロキシ基である。一般的な保護基とは、例えば、C1-C3アシル基と、エーテル基を形成するC1-C4アルキル基またはエーテル基を形成するベンジル基のようなアリール基と、またはC1-C4エステル基とを含むアシル基、エーテル基またはエステル基である。
本明細書において、「N結合型(N-linked)」とは、例えば「N結合型トリアゾール」又は「N結合型複素環」等の化学式I及び化学式IIの化合物を含む第1態様の化合物に関し、ノイラミン酸コアのC4位(化学式I及び化学式IIにおけるR3)に結合(attachment)した部位(moiety)であって、その結合が、環状炭素(ring carbon)と窒素原子との間の直接結合に限定されるものを表す。好ましくは、N結合型は窒素原子を介してノイラミン酸コアと結合しており、その窒素原子は複素環の一部を構成している、例えばトリアゾール環、テトラゾール、インドール等の窒素である、R3の部位(moiety)のことである。式(III)及び(IIIa)の「ジフルオロ(difluoro)」化合物において、「N結合型」は、コアに対して中間の窒素原子(intermediate nitrogen atom)を介して結合するか、又は、複素環の部位(moiety)の場合であれば、例えばトリアゾール環を構成する窒素等、複素環自身を構成する窒素原子を介して結合する、R3の部位(moiety)のことである。
構造中の原子の数値範囲が示されている場合(例えば、C1-C12、C1-C10、C1-C9、C1-C6、C1-C4、アルキル等)は常に、示された数値範囲内の数値範囲(sub-range)や個別の数値も使用できるものであることを特に意図している。したがって、例えば、本明細書においてあらゆる化学基(chemical group)(例えばアルキル基等)にそれぞれ使われる炭素原子数1-12(例えば、C1-C12)、炭素原子数1-9(例えば、C1-C9)、炭素原子数1-6(例えば、C1-C6)、炭素原子数1-4(例えば、C1-C4)、炭素原子数1-3(例えば、C1-C3)、又は炭素原子数2-8(例えば、C2-C8)は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び/又は12の炭素原子を含み、特異的に示すものである。必要に応じて、数値範囲内のあらゆる数値範囲も同様に含み、特異的に示すものである(例えば、炭素原子数1-2、炭素原子数1-3、炭素原子数1-4、炭素原子数1-5、炭素原子数1-6、炭素原子数1-7、炭素原子数1-8、炭素原子数1-9、炭素原子数1-10、炭素原子数1-11、炭素原子数1-12、炭素原子数2-3、炭素原子数2-4、炭素原子数2-5、炭素原子数2-6、炭素原子数2-7、炭素原子数2-8、炭素原子数2-9、炭素原子数2-10、炭素原子数2-11、炭素原子数2-12、炭素原子数3-4、炭素原子数3-5、炭素原子数3-6、炭素原子数3-7、炭素原子数3-8、炭素原子数3-9、炭素原子数3-10、炭素原子数3-11、炭素原子数3-12、炭素原子数4-5、炭素原子数4-6、炭素原子数4-7、炭素原子数4-8、炭素原子数4-9、炭素原子数4-10、炭素原子数4-11、及び/又は炭素原子数4-12等、必要に応じて)。
本明細書において、「対象(subject)」「個体(individual)」「患者、治療対象(patient)」とは、あらゆる対象(subject)であってもよく、特に脊椎動物の対象(subject)であってもよく、さらに具体的には、治療を切望する哺乳類の対象(subject)であってもよい。以下に限定されないが、対象とする脊椎動物は、霊長類、鳥類、家畜動物(例えば、羊、牛、馬、ロバ、豚)、実験動物(例えば、ウサギ、マウス、ラット、モルモット、ハムスター)、ペット(例えば、猫、犬)及び捕獲された野生動物(例えば、キツネ、シカ、ディンゴ(dingoes))を含む。好ましい対象(subject)は、ウイルス感染による疾病(disease)または症状(condition)の治療を必要とするヒトである。しかしながら、前述の「対象(subject)」「個体(individual)」「患者、治療対象(patient)」は、症状が必ず発症しているという意味を示すものではないものと理解する。
本発明の第1態様によれば、化学式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩であって、
(化学式I)
R
1がCOOH又はその塩、C(O)NR
9R
10及びC(O)OR
11からなる群より選択され、R
9、R
10及びR
11はそれぞれ、水素原子と置換基を有していてもよいC
1-C
6アルキルとからなる群からそれぞれ独立に選択され、
R
3は環を構成する炭素原子のうちの1つ又は両方において置換されているN結合型トリアゾール、置換基を有していてもよいN結合型テトラゾール、置換基を有していてもよいN結合型インドール、置換基を有していてもよいN結合型イソインドール及び置換基を有していてもよいN結合型ベンゾトリアゾールからなる群より選択され、
R
4はNHC(O)R
17であって、R
17は、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル及びC
3-C
6シクロアルキルからなる群より選択され、
R
6、R
7及びR
8は、OH、NH
2、C
1-C
6アルキル、NR
18R
18'、C
1-C
6アルコキシ、-OC(O)R
18、-NH(C=O)R
18及びS(O)
nR
18からなる群よりそれぞれ独立に選択され、n=0~2であり、R
18及びR
18'はそれぞれ独立に、水素と置換基を有していてもよいC
1-C
6アルキル基とのいずれかである、化合物が提供される。
第1態様における一実施形態によると、化学式Iの化合物は下記式によって表される化学式IIの化合物であり、
<化学式II>
R
1、R
3、R
4、R
6、R
7及びR
8は、上述の通りである。
好ましくは、トリアゾールは、環のN1位においてノイラミン酸の炭素環と結合する1,2,3-トリアゾールである。
一実施形態においては、テトラゾールの環を構成する炭素原子のみが置換されている。
一実施形態においては、化学式I又は化学式IIの化合物のR1がCOOHまたはその塩、またはC(O)OR11であって、R11はメチル、エチル及びプロピルから選択される。
ある特定の実施形態においては、R1はCOOHと、COONaと、C(O)OMeとからなる群より選択される。
一実施形態においては、化学式I又は化学式IIのR
3は下記式によって表される次の群より選択され、
R
20及びR
21は、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
1-C
6アルキルエーテル、置換基を有していてもよいピリジル及び置換基を有していてもよいフェニルからなる群よりそれぞれ独立に選択され、R
20及びR
21のうち少なくとも1つは水素ではなく、
R
22は、水素、C
1-C
6アルキル及び置換基を有していてもよいフェニルからなる群より選択され、
R
23及びR
24は、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C
1-C
6アルキル及びC
1-C
6ハロアルキルからなる群よりそれぞれ独立に選択される、化合物である。
ある好ましい実施形態において、R20及びR21はC1-C6アルキル、C1-C6アルキルヒドロキシ、C1-C6アルコキシ、置換基を有していてもよいピリジル及び置換基を有していてもよいフェニルからなる群より選択される。
一実施形態において、R20、R21又はR22は、必要に応じて、置換基を有していてもよいピリジル又は置換基を有していてもよいフェニルのいずれかであり、該置換基は、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルキルヒドロキシ、C1-C6アルコキシ、ハロゲン、-C(O)OMe及び-CH2OCH3からなる群から選択される部分構造(moiety)であってもよい。
ある実施形態においては、R
3は下記式によって表される群より選択されてもよい。
本明細書において、上記の特定の基(moiety)の一覧は、R1、R4、R6、R7又はR8基の開示のうち、どれを組み合わせてもよい。
前述のすべての実施形態において、R
4は下記式によって表される群より選択されてもよい。
ある実施形態においては、R4が-NHAc、-NHC(O)CH2(CH3)2、-NHC(O)CF3及び-NHC(O)CH2CH3からなる群より選択される。
いずれの実施形態においても、化学式I又は化学式IIの化合物のR6、R7及びR8は、OHと、C1-C3アルコキシと、-OC(O)R18とからなる群よりそれぞれ独立に選択されてもよく、R18は置換基を有していてもよいC1-C3アルキルである。
前述の実施形態のうちいずれか1つ以上の実施形態においては、R6、R7及びR8は、OH又はOAcからそれぞれ独立に選択されてもよい。
実施形態においては、化学式Iまたは化学式IIは下記式によって表される化合物およびそれらのすべてのC2類似体から選択されていてもよく、
C-2位のカルボキシ基がプロトン化形、ナトリウム塩形またはC
1-C
3エステルプロドラッグ形であって、R
4の位置が任意の-NHC(O)R基によって明確に置換されており、RがC1-C4アルキル又はハロアルキルである。
例えばメチルエステル基のように、COOH基は塩形態またはエステル保護基に簡単に置き換わるため、すべてのそのような形態については、合成化学の分野に属する当業者においては本明細書に開示されている上述の化合物のリストを参照の上、考慮することが好ましい。
ある特定の実施形態においては、化学式I又は化学式IIのR4がNHAcであって、R3がトリアゾールによって置換されているが、トリアゾールはカルボキシ基によって置換されていない。
さらなる特定の実施形態においては、化学式I又は化学式IIの、R4がNHAcであり、R3がトリアゾールであって、トリアゾール環の第4位(ノイラミン酸のコアに結合する環内窒素である第1位)のみが置換されているが、トリアゾールは、プロピル、置換基を有していてもよいプロピル、置換基を有していてもよいtert-ブチル又はジエトキシアルキルによって置換されていない。
一実施形態においては、第1態様の化合物はヘマグルチニン及び/又はノイラミニダーゼのモジュレーターである。好ましくは、ヘマグルチニン及び/又はノイラミニダーゼの阻害剤である。
一実施形態においては、ヘマグルチニン及び/又はノイラミニダーゼ阻害剤は、インフルエンザ又はパラインフルエンザのヘマグルチニン及び/又はノイラミニダーゼ阻害剤である。
本明細書における別の一態様においては、"ジフルオロ(difluoro)"について、化学式III又は化学式IIIa、又はその薬学的に許容され得る塩の化合物に属する発明であって、
<化学式III> <化学式IIIa>
R
1はCOOH又はその塩、C(O)NR
9R
10、C(O)OR
11、P(O)(OH)
2及びP(O)(OR
11)
2からなる群より選択され、
R
1a及びR
2はフッ素であって、
R
3は置換基を有していてもよいN結合型複素環、-NHC(O)NHR
12、-NHC(O)R
13及び-NHS(O)
2R
14からなる群より選択され、
R
4はNR
15R
16及びNHC(O)R
17からなる群より選択され、
R
6、R
7及びR
8は、OH、NH
2、C
1-C
6アルキル、NR
18R
18'、C
1-C
6アルコキシ、-OC(O)R
18、-NH(C=O)R
18及びS(O)
nR
18からなる群よりそれぞれ独立に選択され、n=0-2であり、R
18及びR
18'はそれぞれ独立の水素または置換基を有していてもよいC
1-C
6アルキルである。
一実施形態においては、化学式III及び化学式IIIaのR1はCOOH又はその塩と、COOR11とからなる群より選択されるものであって、R11は置換基を有していてもよいC1-C6アルキルである。
一実施形態においては、化学式III及び化学式IIIaのR11は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル及びペンチルからなる群より選択される。
一実施形態においては、化学式III及び化学式IIIaのR12、R13及びR14は、置換基を有していてもよいベンジル及びフェニルからなる群よりそれぞれ独立に選択される。
一実施形態においては、化学式III及び化学式IIIaのR3はピラゾール、イミダゾール、インドール、イソインドール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラゾール、ピリミジン、ピリジン、ピラジン、ジアジン、トリアジン及びテトラジンからなる群より選択され、それらのすべてが置換基を有していてもよく、また、環を構成する窒素を介してコアと結合しているものである。
一実施形態においては、化学式III及び化学式IIIaのR
3は下記式によって表される次の群より選択される。
一実施形態においては、化学式III及び化学式IIIaのR4はNR15R16及びNHC(O)R17からなる群より選択され、R15、R16及びR17は置換基を有していてもよいC1-C6アルキルと、C1-C6ハロアルキルと、C1-C6アルケニル(alkenyl)と、C3-C6シクロアルキルとからなる群よりそれぞれ独立に選択される。
一実施形態においては、化学式III及び化学式IIIaのR4はNHC(O)R17であり、R17は置換基を有していてもよいC1-C6アルキルと、C1-C6ハロアルキルと、C3-C6シクロアルキルとからなる群より選択される。
一実施形態においては、化学式III及び化学式IIIaのR
4は下記式によって表される次の群より選択される。
一実施形態においては、化学式III及び化学式IIIaのR4は-NHC(O)-メチル、-NHC(O)-エチル、-NHC(O)-プロピル、-NHC(O)-イソプロピル、-NHC(O)-n-ブチル、-NHC(O)-sec-ブチル、-NHC(O)-イソブチル、-NHC(O)-tert-ブチル及び-NHC(O)-ペンチルから選択される。
一実施形態においては、化学式III及び化学式IIIaのR5はC1-C6アルキル又はC1-C6アルケニルであって、それぞれ置換基を有していてもよい。
一実施形態においては、化学式III及び化学式IIIaのR5は、ヒドロキシ又は保護されたヒドロキシ(protected hydroxy)によって置換されたC1-C6アルキルである。
一実施形態においては、化学式III及び化学式IIIaのR6、R7及びR8は、OH、C1-C10アルコキシ及び-OC(O)R18からそれぞれ独立に選択され、R18はC1-C10アルキルである。
一実施形態においては、化学式III及び化学式IIIaのR6、R7及びR8は、OH及びOAcよりそれぞれ独立に選択される。
ジフルオロ(difluoro)についての一実施形態においては、化学式III又は化学式IIIaの化合物又はその薬学的に許容され得る塩は、下記式によって表される次の群より選択され、
COOHはそれぞれ、COONaとして読み替えられ、逆もまた同様である。
上記のいずれかの実施形態において、化学式III又は化学式IIIaのR3がN結合型アリールではなくともよく、すなわち、アリール環が中間に介在する窒素原子を介してコアに結合していてもよい。
C-2位及びC-3位がフッ素により置換(フルオロ置換、fluoro substitution)されているパターンの化学式III及び化学式IIIaによって表されるような化合物は特にインフルエンザ株に対して効果的と言える。特定の理論に拘束されることを表すものではないが、これらの化合物はウイルスのノイラミニダーゼに対する効果的な阻害剤であることから活性を有すると考えられる。
本発明の化合物を得るために、複数の合成経路を使用できる。以下のスキーム1は1つの経路を示しており、かかる経路により公知のノイラミニダーゼ阻害剤が合成され標準(リファレンス)化合物として使用された。第1態様の化合物の合成にも使えるであろう適切な合成技術は以下の文献に開示されている。Carbohydr. Res. 244, 181-185 (1993); Carbohydr. Res. 342, 1636-1650 (2007); Bioorg. Med. Chem. Lett. 16,5009-5013 (2006); 及びPCT 出願WO2002076971。
スキーム1: (i) (Boc)
2O、DMAP、THF、60℃、オーバーナイト(o/n)、(18, 71%; 19, 96%) (ii) NaOCH
3/CH
3OH、室温(rt)、1時間; (iii) Ac
2O, ピリジン(pyridine)、室温(rt)、オーバーナイト(o/n)、(20, 81%; 21, 63%超 2ステップ) (iv) TFA、DCM、室温(rt)、オーバーナイト(o/n)、(22, 90%; 23, 85%) (v) 塩化イソブチリル(Isobutyryl chloride)、Et
3N、DCM、室温(rt)、4時間、(24, 84%; 12, 91%) (vi) NaOH、MeOH/H
2O (1:1)、室温(rt)、オーバーナイト(o/n)、(5, 94%; 6, 82%)。
以下のスキーム2は、第1態様において好ましい化合物である化合物7-10を得るための合成経路を示している。
スキーム2: (i) CuSO
4、Na-アスコルビン酸(ascorbate)、tert-ブタノール(butanol)/H
2O (1:1)、45 ℃, 6時間(13, 78%; 14, 82%; 15, 71%; 16, 84%); (ii) NaOH, MeOH/H
2O (1:1)、室温(rt)、オーバーナイト(o/n)(7, 85%; 8, 96%; 9, 92%; 10, 89%)。
つまり、既知の4-アジド-4-デオキシ-Neu5Ac2enをベースとした中間体11及び12を用いてトリアゾール7~10の合成を実現した。典型的なクリック アジド-アルキン カップリング条件下(水とtert-ブタノールとの1:1の混合液の中において、4-アジド-4-デオキシ-Neu5Ac2en誘導体、アルキン、CuSO4及びアスコルビン酸ナトリウムの混合物を6時間加熱)において、2つの中間体の両者を、メチルプロパルギルエーテル(methylpropargyl ether)又はエチニルベンゼン(ethynylbenzene)のいずれか一方に曝露させることでトリアゾール誘導体(図1)を生成した。トリアゾール13及び14(11よりスタート)と、トリアゾール誘導体15及び16(12よりスタート)とが、それぞれ収量の78%、82%、71%、84%で単離された。結果として生じるper-O-アセチル化トリアゾール誘導体13~16に対し、pH13~14に調整されたメタノール水溶液(50%)による処理を室温(RT)で24時間行うことによって脱保護させ、ナトリウム塩としての最終産物7~10をそれぞれ収率85%、96%、92%、89%で得た。
合成ターゲットの一部は、hPIV-3 HN結晶構造の分子モデルから収集された情報によって決定された。特に、hPIV-3 HNの216ループ(loop)は著しい柔軟性を示すため、C4位に幾分嵩高い置換基を有するNeu5Ac2en誘導体を収容でき、活性部位内の開口した216の空洞(open the 216 cavity)をロックすることができたと仮定された。この理論をテストするための基礎として、C4位に官能基を有するトリアゾールを包含するNeu5Ac2en誘導体の設計(design)及び評価をするために、分子動力学(Molecular Dynamics, MD)シミュレーションが用いられた。216ループの柔軟性と、216の空洞寸法(cavity dimension)の結果に関する最初の研究から、不飽和のノイラミニン酸ベースのテンプレート上の相対的に嵩高いC4位の置換基(図1に示す化合物7~10)は、開口した216の空洞(the open 216 cavity)の中でも十分に許容されるという感触が得られた。さらに、hPIV-3 HNを伴う複合体における、C4位がトリアゾールによって置換されているこれらの阻害剤のモデル化は、テンプレートにおけるC5位のアセトアミド(7、8)部分(moiety)及びイソブチルアミド(9、10)部分(moiety)もまた、同時にC5位の結合ドメインによく収容され得ることを示している。hPIV-3 HNにおける開口された216ループを効果的にロックするため、嵩高いトリアゾール化合物(8及び10)の収容能力(capacity)についてMDシミュレーションを用いて評価した。もし、嵩高いC4位の置換基と組み合わせることにより、嵩高いC5位のアシルアミノ部位(moiety)が阻害剤の親和性を向上させることが予測されるのであれば、hPIV-3 HNを伴う複合体中の8及び10の相対的な相互作用エネルギーが予測される。
モデル化の方法論および生物学的評価については、実験のセクションにおいて詳しく議論しているが、簡単に、阻害剤の有効性に関するC4/C5位の置換基の影響について、いくつかの結論を述べる。2つのスクリーニンググループのそれぞれ、すなわち、グループ1(C5位がアセトアミド)及びグループ2(C5位がイソブチルアミド)のそれぞれにおいて見出された、C4位の置換基に基づく効力の順は次の通りである:ヒドロキシ<アジド≦4-メトキシメチルトリアゾール<4-フェニルトリアゾール。両グループにおいて最も弱い阻害を示したのは4-ヒドロキシ誘導体の2及び5である。この結果は、Neu5Ac2en(2)上にあるC4位のヒドロキシ基を収容するC4結合ドメインが著しい疎水性を特徴としており、その結果、ヒドロキシ基を含む極性の親水基との相互作用は働かないという考えをサポートしている。ポケットの疎水性の性質と216ループが開くことによって形成される大きな216の空洞のサイズ(cavity size)とが組み合わされることは、C4位のヒドロキシ基が嵩高い疎水性置換基に置換されている阻害剤8及び10を含む阻害剤にとって好都合である。
両グループのIC50値の比較により、作製したすべての阻害剤においてC5位のアセトアミド基をイソブチルアミド基に置換することが、全体の効力を高める結果となることが明らかとなった。例によって、最も効果のある阻害剤10を除き、一桁近くの向上が観察された。さらに、IC50値の分析は、最も良い阻害剤である8及び10における効力の増大は主にC4位の置換基の導入によるものでありC5位の置換基の貢献度合いはより低いものであるという考えをサポートする。この考えは、イソブチルアミド基の相対的な相互作用が低いもの(~50%)であった一方で、4-フェニルトリアゾール部位(moiety)のプロトンが、hPIV-3 HNとの複合体中の10の結合イベントに最大の貢献を示した阻害剤10の、エピトープマップを導くSTD NMRデータ解析によっても、実証される。
阻害剤10によるNI及びHIの両者のHN機能の強力な阻害作用は、化合物がウイルスにとって極めて重要なHNタンパク質に作用し、hPIV-3に対し抗ウイルス効果を発揮することを示している。この知見は、阻害剤のトリアゾールのC4位の芳香族部位(moiety)が明らかに同一のSTD NMRシグナル強度を示す、元のままのウイルスまたは組換えHNタンパク質との複合体中の10に対するSTD NMRの実験により、さらにサポートされる。さらに、hPIV-3 HNとの複合体を形成している10に対して、計算した結合エピトープ(binding epitope)はMDシミュレーションと非常に一致しており、Neu5Ac2en誘導体のH3及びC4位のトリアゾロ基(triazolo moiety)のフェニルプロトンと、タンパク質表面との密着をはっきりと予想させるものであった。
さらに、in situ ELISAの結果はNI及びHIアッセイのデータとよく一致している。LLC-MK2細胞ベースアッセイは、10は、NI及びHIタンパク質ベースアッセイと比べ、細胞レベルにおいてより一層効果があることを示している。この細胞ベースアッセイにおいて、10は6の~26倍以上効果がある一方で、タンパク質阻害アッセイではたった~8倍、NI及びHIアッセイでは11倍をそれぞれ示した。これにより、10はタンパク質のノイラミニダーゼ及びヘマグルチニン活性の両方の阻害により、効果的な相乗作用を得るという、二重の効果を有し作用する阻害剤であることを強く示唆している。
これは、ヘマグルチニン活性に対し有意に低い阻害を示す結果、より低い相乗効果となる既知の阻害剤6とは、対照的である。最終的に、ヒト細胞株において阻害剤10と6とを比較した際のウイルス増殖阻害の程度は、デザインされたリガンド10が優れていることをはっきりと示している。
第1態様の化合物が、hPIV-3 HNのみのものよりも効力があることは評価されるだろう。実験セクションにおいて示すように、多様な化合物の構造は、異なるhPIVまたは一般的なインフルエンザノイラミニダーゼの活性に合わせられることがわかった。
例えば、本明細書に開示されているジフルオロ誘導体は、ある一定のインフルエンザノイラミニダーゼに対して選択的な有効性を示す場合がある。
特に、LLC-MK2細胞におけるhPIV-3ウイルスの感染と増殖を防ぐ能力(capacity)を比較するために行った阻害アッセイにおいて、化合物10は94%の減少(reduction)であるのに対し先行技術文献の化合物BCX-2798(基準化合物6)は14%の減少であり、化合物10は先行技術文献の化合物BCX-2798(基準化合物6)よりも、はるかに良い阻害剤であることのみならず、第1態様の他の化合物についても、10又は6を上回る効果が示された。例えば、発明者らは化合物IE1398-33及びIE927-99を設計し、合成し、そして生物学的に評価した。これらの化合物の、hPIV-3 HNに対するIC50値は、それぞれ1.97マイクロモルと0.27マイクロモルであった。これは、先行技術文献の基準化合物BCX-2798に対し、1~2桁分の向上を示す。これらの結果は、本願の化合物の驚くべきレベルの有効性を明示し、それ故に、本願の構造から導いた阻害剤の設計の価値が証明される。
本発明の第2態様によると、式(I)、(II)、(III)又は(IIIa)の化合物、若しくはその薬学的に許容され得る塩と、薬学的に許容され得る担体、希釈剤および/又は賦形剤との、効果的な量を構成する医薬組成物を提供する。
好適には、医薬組成物はウイルス感染による疾病、疾患または症状の治療または予防のためである。
医薬組成物は、式(I)、(II)、(III)又は(IIIa)の化合物のうち1以上を含んでもよい。組成物が1以上の化合物を含む場合、化合物はどのような割合であってもよい。組成物はさらに、既知の共活性剤(co-actives)、送達担体(delivery vehicles)またはアジュバント(adjuvant)を含んでいてもよい。
治療の対象となる疾病、疾患または症状を抑制または改善するために十分な量の医薬組成物中に式(I)、(II)、(III)又は(IIIa)の化合物が存在している。化合物およびそれらを含む医薬組成物の適切な剤形(dosage forms)や比率は当業者によって容易に決定されるであろう。
剤形は、錠剤、散液(dispersions)、懸濁剤(suspensions)、注射剤(injections)、溶液(solutions)、シロップ、トローチ剤、カプセル剤等を含んでいてもよい。これらの剤形には、結合組織が分解される部位における補充を確保するために特異的な、または改良された設計の注射用装置または移植用装置を含んでいてもよい。ヒドロゲルは好ましい送達形態(delivery form)である。
本願発明の第3態様に属する、治療対象のウイルス感染による疾病、疾患または症状の治療方法は、式(I)、(II)、(III)又は(IIIa)の化合物、若しくはその薬学的に有効な塩と、第2態様の医薬組成物とのいずれかを治療対象へ投与する工程を含む。
本願発明の第4態様は、治療対象のウイルス感染による疾病、疾患または症状の治療に、式(I)、(II)、(III)又は(IIIa)の化合物、若しくはその薬学的に有効な塩と、第2態様の医薬組成物とのいずれかの使用を提供する。
本願発明の第5態様は、式(I)、(II)、(III)又は(IIIa)の化合物、若しくはその薬学的に有効な塩の、ウイルス感染による疾病、疾患または症状の治療のための薬剤の製造における使用を提供する。
第3、第4及び第5態様の一実施形態において、疾病、疾患または症状はインフルエンザウイルス又はパラインフルエンザウイルスの感染によるものである。
感染は、インフルエンザウイルスA型、B型またはC型もしくはパラインフルエンザウイルスによるものであってもよい。
一実施形態において、パラインフルエンザはhPIV-1型、2型、3型または4型ウイルスである。
好ましくは、治療対象は飼育動物もしくは家畜、またはヒトのいずれかである。
本願発明の第6態様は、酵素と、式(I)、(II)、(III)又は(IIIa)の化合物とを接触させる工程を含み、ウイルスのヘマグルチニン及び/又はノイラミニダーゼ酵素の活性を調節する方法を提供するものである。
好ましくは、調節はウイルスのヘマグルチニン及び/又はノイラミニダーゼ酵素の阻害に関与する。
下記の実験セクションでは発明にかかる化合物の幾つかの特徴と抗ウイルス活性についてより詳細に説明する。その目的は、本発明における化合物の、幾つかの特定の実施形態と、その有効性についての説明であり、本発明は何ら制限されない。
[実験]
<計算化学>
分子動力学シミュレーションは、力場(force field)のパラメータセット54A4(参考文献39)を使用し、ソフトウェアであるGROMOSによって行われた。初期座標は、4(図1)を伴う複合体におけるhPIV-3HNのX線構造(PDBアクセッションコード1V3E)から取得された。化合物8は結晶構造より、ザミナビル(4)を構成する環に重ねられた。8のパラメータは、GROMOS力場(force field)内の既存のパラメータと同様に生成された。1V3E-4及び1V3E-8のための最終的な複合系における原子の数はそれぞれ78253及び78084であった。アミノ酸残基のイオン化状態はpH7.0に設定された。ヒスチジン側鎖はNε原子がプロトン化された。X線構造と関連した水分子は除去され、以前に発表されている方法論と一致する、単純点電荷(SPC)水モデル及び周期境界条件を用いて明確な溶媒和に置き換えられた。シミュレーションにおいて、タンパク質原子と周期ボックス(periodic box)の角形壁面(square walls)との間の最小距離が1.4nmである切頂八面体内において、タンパク質周辺に水分子が追加された。すべての結合はSHAKEアルゴリズムを用いて、10-4の幾何公差に制約された。
2.5×104kJ mol-1 nm-2の力の定数(force constant)を伴う調和相互作用(harmonic interaction)を用いる溶質の原子を位置的に制限する一方で、溶質・溶媒間の接触を緩和するために系に対して最急降下法(steepest-descent)のエネルギー最小化法を行った。次に、すべての残留ひずみ(residual strain)を除去するために、制限の無い最急降下法のエネルギー最小化法を系に対して行った。ステップあたりのエネルギー変化が0.1 kJ mol-1より小さくなった時、エネルギー最小化は終了した。非結合の相互作用には、0.8/1.4nmのカットオフ半径のトリプルレンジ法(triple-range method)が用いられた。短距離のファンデルワールスと静電相互作用とは、荷電した基のペアリストに基づいて、各時間ステップにおいて評価された。荷電した基のペアの距離が0.8nmより長く1.4nmより短い、中距離のファンデルワールスと静電相互作用とは、ペアリストが更新されるポイントである5回の時間ステップ毎に評価された。より長いカットオフ半径の反応場の近似値は、78.5の相対誘電率が用いられた。系全体の集団運動の中心は1000回時間ステップ毎に除去された。溶媒および溶質は、別々に、0.1psの緩和時間で、295Kの恒温槽に入れ、弱く結合させた。
系は、0.5psの緩和時間、1atmの圧力層に入れ、また、0.7513×10-3(kJ mol-1 nm-3)-1の等温性の圧縮率(isothermal compressibility)において、また弱く結合させた。溶質の原子を拘束するハーモニックポジション(harmonic position)及び力の定数(force constants)2.5×104kJmol-1 nm-2、2.5×103kJmol-1 nm-2、2.5×102kJmol-1 nm-2、2.5×101kJ mol-1 nm-2で、20ps周期のMDシミュレーションが行われることで、50K、120K、1800K、240K及び300Kのそれぞれの系をさらに平衡化させた。シミュレーションはそれぞれ30nsの間、実行された。トラジェクトリー座標(trajectory coordinates)とエネルギーとは分析のために0.5ps毎に保存された。4を伴う複合体中のhPIV-3 HNのためのトラジェクトリーシミュレーションは、上述の方法と同様に行われ、分析に用いられ、8を伴う複合体中のhPIV-3HNの結果と比較された。
解析ソフトウェアのGROMOS++によって解析が行われた。構造間の原子位置の二乗平均平方根偏差(RMSDs、root-mean-square differences)は、所定の原子セット(N、Cα、C)を用いて二次(基準、reference)構造の上のある構造の回転運動(rotation)および並進運動(translational)の原子位置の最小二乗フィッティング(least-squares fit)により216ループ(210~221残基)を構成する残基が計算された。原子位置の根平均二乗ゆらぎ(RMSFs, root-mean-square fluctuations)は、基準のトラジェクトリー構造のCα原子の回転運動および並進運動の原子位置の最小二乗フィッティングの実行によるシミュレーションの30nsの周期の平均として計算された。216ループ(210~221残基)を含むすべての残基のRMSFsが計算された。シミュレーションのための還元型(reduced)の代表的な構造のアンサンブルを得るために、RMSDに基づく立体構造のクラスター化が行われた。
シミュレーションの10ps毎に抽出された構造は、全体の回転運動および並進運動を取り除くためにCα骨格原子と重ねられた。結合部位に並ぶ残基(190~198、210~221、251~259、274~280、320~326、334~339、369~377、407~413、474~480、529~533残基)のすべての原子のクラスター化は、異なるシミュレーションのトラジェクトリーからのhPIV-3 HNタンパクの相対的な構造の集団を比較するために行われた。適用された類似基準は0.13nmにおいてカットオフしたそれらの残基のすべての原子のRMSDである。MDシミュレーションの30nsの結果より最終構造を得た。hPIV-3 HNと阻害剤8及び10との間の相互作用エネルギーはエネルギートラジェクトリー(energy trajectory)といわれるが、GROMOSによって個々のトラジェクトリーファイルとして得られたエネルギー、自由エネルギーλ導関数(free-energy λ-derivatives)、及びブロック平均とを用いて計算される。これらのファイルから、非結合の寄与、すなわちファンデルワールス相互作用と及びクーロン相互作用等、のそれぞれの相互作用エネルギー値を得るためにene_anaプログラムが使用された。このようにして、リガンドとタンパクとの間のこれらの寄与は、シミュレーション及び相互エネルギーの計算の結果として得られたエネルギートラジェクトリーから抽出された。無限大のブロックサイズにまで外挿される、拡大するサイズについてのブロック平均により誤差の評価は計算された。LIGPLOTを用いて、親水性相互作用が分析され、阻害剤10とhPIV-3 HNとの間の相互作用のマップが作られた。選択された構造に対して空洞開口の範囲を測定するために、POVMEを用いて、この空洞の体積が分析された。重要なことには、シミュレーションの回数を80nsまで増やすと、結果は示されたデータと完全に一致する。
<C4位に嵩高い置換基を伴うNeu5Ac2enに基づくhPIV-3 HN阻害剤のモデルとしての化合物8>
8との複合体における可能なhPIV-3 HN結晶構造(PDBアクセッションコード1V3E)のシミュレーションは、ザミナビル(4)の結合構造に関するタンパクの動的挙動の解析を可能にした。hPIV-3 HN-4及び-8の複合体のシミュレーションから、216ループのhPIV-3 HNの骨格原子(C
α、N、C)の原子位置の平均二乗偏差(root-mean-square deviations、RMSDs)は、hPIV-3 HN-8複合体の場合の結晶構造から、216ループがより有意な偏差の影響を生じることを示した。hPIV-3 HN-8複合体のシミュレーションにおいては、0.5nmより大きいRMSD値が観察された一方で、hPIV-3 HN-4複合体に対しては、その構造にはさほど偏差が見られなかった(0.4nm)。この考えは、216ループ(205~225残基)と関連する残基の骨格のC
α原子の観察による根平均二乗ゆらぎ(RMSFs, root-mean-square fluctuations)によってさらに裏付けられる。216ループ(215~220)の後半の残基で、根平均二乗ゆらぎの増加が観察され、その中で値が~0.3nmに達しており、開始時のhPIV-3 HN基準(reference)のX線構造(PDBアクセッションコードIV3E)と比較し、そのドメインにおける実質的な立体構造の再構成が起こることを示している。表1は216ループを構成する残基のRMSF値の抜粋を示している。
表1:1V3E-4及び1V3E-8のシミュレートシステムのための216ループを構成する抜粋された残基の根平均二乗ゆらぎ(RMSFs, root-mean-square fluctuations)、ナノメーター、基準となるX線構造のIV3Eとの比較
現在の生理学的シミュレーションの条件下において、このデータは結晶構造中のループの柔軟性が著しく過小評価されていることを示しており、また、ループの柔軟性は抗パラインフルエンザウイルス薬の開発の機会を提供することを示している。hPIV-3 HN-4複合体及びhPIV-3 HN-8複合体のシミュレーションの比較は、8上のC4位の置換基がhPIV-3 HN 216ループにおける顕著な動きを引き起こすことを示している。hPIV-3 HN-4複合体及び8の10nsシミュレーションから取得した最終構造の溶媒接触可能表面プロット(solvent-accessible surface plot)から、引き起こされたループの開口を見ることが出来たことがわかった。
4及び8との複合体中のhPIV-3 HNのMDシミュレーションから、最も頻度の大きい立体構造のクラスターが同定され、4及び8との複合体中のhPIV-3 HNのシミュレーションから、最終立体構造の重ね合わせを作り出した。216ループの立体構造の違いが明瞭に見えるようになった。216ループの空洞は、より立体的に阻害された阻害剤8との複合体の時、より開いた立体構造を取る。一般的に、hPIV-3 HN-8複合体のシミュレーションにおいて、より幅の大きな空洞が観察された。hPIV-3 HN-4複合体のシミュレーションにおいて最も頻度の高いクラスターは、hPIV-3―8複合体(717Å3)に比べわずかに小さい空洞の容積(654Å3)であった。
C4位に官能基を有するトリアゾールの存在下において、より嵩高いC5位のアシルアミノ基(moiety)が収容されるかどうかを評価するために、hPIV-3 HNとの複合体中の10に対して同一の分析が行われた。この分析は、C4位に官能基を有するトリアゾールが存在する場合であっても、C5位のイソブチルアミノ基(moiety)がC5位結合ドメインにうまく収納されることを示している。
<hPIV-3 HN複合体中の8及び10の関連する相互作用エネルギー(relative interaction energies)>
新規のC5位のアセトアミド及びC5位のイソブチルアミド阻害剤である8と10のそれぞれと同様に、既知の阻害剤2に対して理論上の平均相互作用エネルギーを特定し、hPIV-3 HNの阻害剤の結合の程度を定量化するため、MDシミュレーションアプローチが用いられた。hPIV-3 HN(1V3E)25の複合体中の2、8及び10それぞれにおける平均相互作用エネルギー(Eavl)の値は、-609.38±10.92kJmol-1、-733.96±15.49kJmol-1及び-821.88±10.93kJmol-1であった。これらの計算は、8のアセトアミド基(moiety)と10のイソブチルアミド基(moiety)とを置換することによって、タンパクの複合体中の阻害剤のEavlの絶対値が著しく向上するという考えをサポートしている。したがって、10は8に比べてより強力なhPIV-3 HN阻害剤であると予測される。MDシミュレーションによるさらなる解析と、hPIV-3 HNの複合体中の10の最低の(1,078.13kJ mol-1)相互作用エネルギー構造の抽出とによって、結合ポケットにおいて10がいくつかの重要な相互作用を形成していることが明らかとなった(図3d)。注目すべきは、リガンドのカルボン酸とトリアルギニルクラスター(Arg192、Arg424、Arg502)との間の静電的な相互作用並びにC7位のヒドロキシ基およびGlu276と、C5位のイソブチルアミドNH、Tyr337及びGlu409との間の水素結合の相互作用である。さらに、C4位およびC5位の結合ドメインそれぞれの、特にペプチド骨格におけるC4位の芳香族およびC5位のイソブチル官能基(functionality)の両方において、付加的な疎水性相互作用が観察された。
[化学]
<一般的方法>
試薬と乾燥溶媒(dry solvents)とは商業的供給源から購入し、さらなる精製は行わずに使用した。無水反応はオーブンで乾燥させたガラス器具の中において、アルゴン雰囲気中で行われた。反応は、Silica Gel 60 F254(E. Merck)でコーティングされたアルミニウムプレート上の薄層クロマトグラフィー(thin layer chromatography, TLC)によってモニターされた。展開されたプレートは、254nmの紫外光下で観察され、EtOH(5%v/v)にH2SO4を混ぜた溶液に入れ可視化した後、炭化させた。蒸留した溶剤を用い、Silica Gel 60 (0.040-0.063mm)上でフラッシュクロマトグラフィーを行った。BrukerAvance 300MHz分光計により、1H及び13CのNMRスペクトルはそれぞれ、300MHz及び75.5mHzと記録された。ケミカルシフト(δ)はperts per milllion(ppm)を単位とし、残留溶媒のピークと関連する内部基準 [CDCl3: 7.26 (s) for 1H, 77.0 (t) for 13C; DMSO: 2.50 (pent) for 1H, 39.51 (hept) for 13C; D2O: 4.79 (s) for 1H] として報告された。2D COSY及びHSQC実験は課題をサポートするために行われた。低分解能質量スペクトル(Low-resolution mass spectra, LRMS)は、エレクトロスプレーイオン化モードで、BrukerDaltonics Esquire 3000 ESI分光計のポジティブモードを用いて記録された。高分解能質量分析法(High-resolution mass spectrometry, HRMS)では、保護された最終誘導体または脱保護された最終誘導体のどちらについても記録され、Apollo ESIソースを装着したthe University of Queensland FTMS Facility on a BrukerDaltonics Apex III 4.7e Fourier Transform micrOTOF-Q70 MS or by the Griffith University FTMS Facility on a BrukerDaltonics Apex III 4.7e Fourier Transform MSにて実施された。
脱保護された最終のシアル酸誘導体は、2%アセトニトリル水溶液を溶媒としてGracePure(商標) SPE C18-Aq (5000 mg/20 mL)カラムによって精製された。クロマトグラフィーによる精製後のすべての合成中間体の純度は、1H及び13CのNMR分光法によって90%より高いと測定され、また、新規の最終産物である7~10と同様に、スクリーニングの目的で合成された基準化合物(2、3、5及び6)の純度は95%以上であると測定された。
<合成>
中間体である11、12及び17~24の合成と基準阻害剤である2、3、5及び6の合成とは文献に記載の方法によって達成された。本明細書に記載のすべての化合物及び合成された化合物を得ることを可能にするスキーム1及びスキーム2は、一般的な方法で試みられた。
18及び19の合成のための一般的な方法:無水THF(5mL)中に入れた、17または11(0.42mmol)と、Boc2O(275mg、1.27mmol)と、DMAP(50mg、0.42mmol)との混合物を、アルゴン雰囲気下、60℃でオーバーナイト(o/n)撹拌した。室温(rt)まで冷やした後、溶媒を真空下で蒸発させ、残留物を、酢酸エチル:ヘキサン(1:2)を溶媒としたシリカゲルカラムを用いたクロマトグラフ分離のためにジクロロメタン(DCM)中に入れ、精製した18(170mg、71%)と19(225mg、96%)とを得た。
20及び2の合成のための一般的な方法:ナトリウム金属(0.39mmol、9mg)を無水MtOH(5mL)に溶解することによって新たに準備したNaOMeのメタノール溶液に、化合物18又は19(0.26mmol)を加えた。混合物は室温(rt)で1時間撹拌され、Amberlite(商標)IR-120(H+)樹脂(to pH=5)によってクエンチされた。樹脂は濾別され、MeOH(5mL×3)によって洗浄され、濾液と洗浄液との混合液は真空下で蒸発させた。残留物はピリジン(2mL)に再溶解され、無水酢酸(0.5mL)を加えた。反応混合物は、室温、アルゴン雰囲気下でオーバーナイト(o/n)撹拌され、溶媒と過剰なAc2Oは真空下で取り除かれた。最後に、残留物を酢酸エチル:ヘキサン(1:2)を溶媒としたシリカゲルカラムを用いたクロマトグラフ分離のためにDCM中に入れ、精製した20(112mg、81%)と21(84mg、63%)とを得た。
22及び23の合成のための一般的な方法:20または21(0.15mmol)を含む無水DCM(2mL)の溶液にTFA(230μL、3.0mmol)を加え、混合物を室温、アルゴン雰囲気下でオーバーナイト(o/n)撹拌した。反応物をDCM(20mL)によって希釈し、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)飽和水溶液(20mL)でクエンチした。DCM層は水とブライン(brine)によって洗浄し、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)によって乾燥させた。乾燥した有機溶媒は真空下で濃縮させ、適した溶媒系を用いシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、精製した22(58mg、90%)と23(53mg、85%)とを得た。
24及び12の合成のための一般的な方法:アルゴン雰囲気下の22または23(0.116mmol)を含むDCM(2mL)の溶液に、トリエチルアミン(Et3N)(82μL、0.58mmol)と塩化イソブチリル(isobutyryl chloride)(18μL、0.17mmol)とを加えた。混合物を室温で4時間撹拌させ、酢酸エチル:ヘキサン(1:1)を溶媒としたクロマトグラフ分離のためにシリカゲルカラムに添加し、精製した24(50mg、84%)と12(51mg、91%)とを得た。
5及び6の合成のための一般的な方法:22または23(0.08mmol)の化合物を含む、0℃の、MeOH:H2Oの1:1の混合液(2mL)の懸濁液がpH14になるまでNaOH溶液(1.0M)を滴下した。温度を徐々に室温まで上げ、混合物は室温にてオーバーナイトで、撹拌された。溶液はAmberlite(商標)IR-120(H+)樹脂(to pH=5)によって酸性化され、濾過され、MeOH(10mL)及びH2O(10mL)によって洗浄された。濾液と洗浄液との混合溶液は真空下において濃縮され、残留物は蒸留水(5mL)によって希釈され、化合物をそのナトリウム塩に変換するため、0.05MのNaOHを用いてpH=8.0に調整された。化合物は、2%のアセトニトリル水溶液を溶媒とするC18-GracePure(商標)カートリッジによって精製され、ふわふわした白い粉状の、精製した5(26mg、94%)と6(24mg、82%)とを得た。
13~16の合成のための一般的な方法:適切な、4-アジド-4-デオキシ-Neu5Ac2en誘導体(11または12、0.22mmol)及び対応するエチニル誘導体(ethynyl derivative)(0.33mmol)を、tert-ブタノール:H2Oの1:1の混合液(4mL)に溶解した。溶液に、硫酸銅(II)五水塩(4mg、0.015mmol)を加え、次にアスコルビン酸ナトリウム(新たに準備した1Mの水溶液を0.1mL)を加えた。混合物を45℃で6時間撹拌し、室温になるまで放置した。そして、DCM(100mL)によって混合物を希釈し、10%のNH4OH(50mL)によって洗浄し、次にブライン(brine)(50mL)によって洗浄した。粗組成物13~16を得るために、有機層を真空下で無水Na2SO4によって乾燥し濃縮させ、適した溶媒系を用いてシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。
7~10の合成のための一般的な方法:保護されたトリアゾール誘導体13~16を含む、0℃の、MeOH:H2Oの1:1の混合液(2mL)の懸濁液に対し、pHが14になるまでNaOH溶液(1.0M)を滴下した。温度を徐々に室温まで上げ、混合物は室温でオーバーナイト撹拌された。溶液はAmberlite(商標)IR-120(H+)樹脂(to pH=5)によって酸性化され、濾過され、MeOH(10mL)及びH2O(10mL)によって洗浄された。濾液と洗浄液との混合溶液は真空下において濃縮され、蒸留水(5mL)によって希釈され、化合物をそのナトリウム塩に変換するため、0.05MのNaOHを用いてpH=8.0に調整された。最終的に、化合物は2%アセトニトリル水溶液を溶媒とするC18-GracePure(商標)カートリッジによって精製され、純粋な7~10の生成物を得た。
[合成された化合物の特徴]
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-メトキシメチル[1,2,3,]トリアゾール-1-yl)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(13)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-methoxymethyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (13))
酢酸エチル:アセトン(6:1)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋な13(90 mg, 78%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.81 (s, 3H, NAc), 2.05 (s, 6H, 2OAc), 2.06 (s, 3H, OAc), 3.36 (s, 3H, OCH3), 3.80 (s, 3H, COOCH3), 4.17 (dd, J = 12.5, 7.2 Hz, 1H, H-9), 4.29 (m, 1H, H-5), 4.50 (s, 2H, OCH2), 4.68-4,79 (m, 2H, H-9', H-6), 5.40 (ddd, J = 7.4, 4.9, 2.5 Hz, 1H, H-8), 5.53 (dd, J = 5.1, 1.8 Hz, 1H, H-7), 5.78 (dd, J = 10.0, 2.5 Hz, 1H, H-4), 6.00 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3), 7.05 (d, J = 9.1 Hz, 1H, NH), 7.64 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 20.71, 20.79, 20.91 (3 OCOCH
3 ), 22.80 (NHCOCH
3 ), 48.39 (C-5), 52.71 (COOCH
3 ), 58.16 (OCH3), 58.38 (C-4), 62.21 (C-9), 65.68 (OCH2), 67.73 (C-7), 70.90 (C-8), 76.71 (C-6), 107.18 (C-3), 121.50 (triazole-C-5), 145.24 (triazole-C-4), 145.92 (C-2), 161.27 (COOCH3), 170.06, 170.27, 170.81, 170.88 (NHCOCH3, 3 OCOCH3). LRMS [C22H30N4O11] (m/z): (+ve ion mode) 549.1 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C22H30N4NaO11 [M+Na]+ 549.1803; found, 549.1805.
メチル7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-5-イソブチルアミド-4-(4-メトキシメチル-[1,2,3]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(15)(Methyl 7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-5-isobutyramido-4-(4-methoxymethyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (15).)
酢酸エチル:アセトン(9:1)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋な15(65 mg, 71%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ0.97 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobut-CH3), 1.01 (d, J = 6.8 Hz, 3H, isobut-CH3), 2.05 (s, 3H, OAc), 2.08 (s, 6H, 2OAc), 2.24 (m, 1H, isobut-CH), 3.37 (s, 3H, OCH3), 3.81 (s, 3H, COOCH3), 4.14-4.29 (m, 2H, H-9, H-5), 4.51 (s, 2H, OCH2), 4.68 (dd, J = 12.5, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 4.84 (dd, J = 10.5, 1.7 Hz, 1H, H-6), 5.38 (ddd, J = 6.6, 5.5, 2.5 Hz, 1H, H-8), 5.48 (dd, J = 5.5, 1.7 Hz, 1H, H-7), 5.91 (dd, J = 10.0, 2.4 Hz, 1H, H-4), 6.02 (d, J = 2.4 Hz, 1H, H-3), 6.44 (d, J = 8.7 Hz, 1H, NH), 7.59 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, CDCl3): δ 18.81, 19.30 (isobut-2CH3), 20.74, 20.90 (3 OCOCH
3 ), 35.51 (isobut-CH), 48.79 (C-5), 52.69 (COOCH
3 ), 57.59 (C-4), 58.38 (OCH3), 62.08 (C-9), 65.73 (OCH2), 67.66 (C-7), 70.79 (C-8), 76.24 (C-6), 107.07 (C-3), 121.54 (triazole-C-5), 145.39 (triazole-C-4), 145.82 (C-2), 161.30 (COOCH3), 170.15, 170.23, 170.69 (3 OCOCH3), 177.87 (isobut-CO). LRMS [C24H34N4O11] (m/z): (+ve ion mode) 577.2 [M+Na]+.
メチル7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-5-イソブチルアミド-4-(4-フェニル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(16)(Methyl 7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-5-isobutyramido-4-(4-phenyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (16))
酢酸エチル:ヘキサン(4:1)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋な16(82 mg, 84%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 0.95 (d, J = 6.8 Hz, 3H, isobut-CH3), 0.99 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobut-CH3), 2.06 (s, 3H, OAc), 2.09 (s, 6H, 2OAc), 2.20-2.27 (m, 1H, isobut-CH), 3.83 (s, 3H, COOCH3), 4.16-4.39 (m, 2H, H-9, H-5), 4.70 (dd, J = 12.5, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 4.88 (dd, J = 10.5, 1.7 Hz, 1H, H-6), 5.40 (m, 1H, H-8), 5.52 (dd, J = 5.4, 1.7 Hz, 1H, H-7), 5.99 (dd, J = 10.0, 2.4 Hz, 1H, H-4), 6.08 (d, J = 2.4 Hz, 1H, H-3), 6.51 (d, J = 8.7 Hz, 1H, NH), 7.26-7.43 (m, 3H, Ph-H-3', Ph-H-4', Ph-H-5'), 7.74 (d, J = 7.2 Hz, 2H, Ph-H-2', Ph-H-6'), 7.81 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, CDCl3): δ 18.83, 19.31 (isobut-2CH3), 20.76, 20.92 (3 OCOCH
3 ), 35.55 (isobut-CH), 48.74 (C-5), 52.72 (COOCH
3 ), 57.67 (C-4), 62.12 (C-9), 67.72 (C-7), 70.84 (C-8), 76.39 (C-6), 107.25 (C-3), 118.84 (triazole-C-5), 125.83 (Ph), 128.47 (Ph), 128.89 (Ph), 129.97 (Ph q carbon), 145.81 (C-2), 148.19 (triazole-C-4), 161.35 (COOCH3), 170.18, 170.26, 170.71 (3 OCOCH3), 178.00 (isobut-CO). LRMS [C28H34N4O10] (m/z): (+ve ion mode) 608.9 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-メトキシメチル-[1,2,3]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(7)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-methoxymethyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (7).)
収率=85%。1H NMR (300 MHz, D2O): δ 1.84 (s, 3H, NAc), 3.31 (s, 3H, OCH3), 3.52-3.71 (m, 2H, H-9 & H-7), 3.85 (dd, J = 11.9, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 3.95 (ddd, J = 9.3, 6.2, 2.5 Hz, 1H, H-8), 4.33 (m, 1H, H-5), 4.51 (dd, J = 10.9, 1.2 Hz, 1H, H-6), 4.56 (s, 2H, OCH2), 5.48 (dd, J = 9.6, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.80 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 8.08 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 21.65 (NHCOCH
3 ), 48.68 (C-5), 57.15 (OCH3), 59.94 (C-4), 63.06 (C-9), 64.22 (OCH2), 68.05 (C-7), 69.71 (C-8), 75.34 (C-6), 101.80 (C-3), 123.54 (triazole-C-5), 144.08 (triazole-C-4), 150.43 (C-2), 168.75 (COONa), 173.57 (NHCOCH3); LRMS [C15H21N4NaO8] (m/z): (+ve ion mode) 432.1 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-フェニル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(8)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-phenyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (8))
収率=96%。1H NMR (300 MHz, D2O): δ 1.87 (s, 3H, NAc), 3.64 (dd, J = 12.1, 6.4 Hz, 1H, H-9), 3.69 (dd, J = 9.6, 1.4 Hz, 1H, H-7), 3.89 (dd, J = 11.9, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.00 (ddd, J = 9.3, 6.3, 2.7 Hz, 1H, H-8), 4.39 (m, 1H, H-5), 4.56 (dd, J = 10.8, 1.4 Hz, 1H, H-6), 5.49 (dd, J = 9.7, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.83 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 7.40 (m, 1H, Ph-H4'), 7.46 (dd, J = 8.4, 6.9 Hz, 2H, Ph-H-3', Ph-H-5'), 7.71 (d, J = 7.1 Hz, 2H, Ph-H-2', Ph-H-6'), 8.28 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 21.63 (NHCOCH
3 ), 48.70 (C-5), 59.96 (C-4), 63.05 (C-9), 68.03 (C-7), 69.69 (C-8), 75.31 (C-6), 101.75 (C-3), 120.41 (Ph), 125.61 (Ph), 128.77 (triazole-C-5), 129.10 (Ph), 129.28 (Ph q carbon), 147.74 (triazole-C-4), 150.48 (C-2), 168.75 (COONa), 173.58 (NHCOCH3). LRMS [C19H21N4NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 463.1 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+1]+ calcd for C19H22N4NaO7 [M+H]+ 441.138070; found, 441.140189.
ナトリウム 2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-5-イソブチルアミド-4-(4-メトキシメチル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(9)(Sodium 2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-5-isobutyramido-4-(4-methoxymethyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (9))
収率=92%。 1H NMR (300 MHz, D2O): δ 0.98 (d, J = 7.0 Hz, 3H, isobut-CH3), 1.03 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobut-CH3), 2.46 (m, 1H, isobut-CH), 3.39 (s, 3H,OCH3), 3.65-3.76 (m, 2H, H-9, H-7), 3.94 (dd, J = 11.9, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.04 (ddd, J = 9.3, 6.3, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.49 (m, 1H, H-5), 4.60-4.65 (m, 3H, H-6, OCH2), 5.61 (dd, J = 9.7, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.87 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 8.18 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 18.43 (isobut-CH3), 18.64 (isobut-CH3), 35.10 (isobut-CH), 48.19 (C-5), 57.24 (OCH3), 59.86 (C-4), 63.07 (C-9), 64.24 (OCH2), 68.13 (C-7), 69.82 (C-8), 75.43 (C-6), 102.02 (C-3), 123.65 (triazole-C-5), 144.07 (triazole-C-4), 150.30 (C-2), 168.81 (COONa), 180.66 (isobut-CO). LRMS [C17H25N4NaO8] (m/z): (+ve ion mode) 459.0 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C17H25N4Na2O8 [M+Na]+ 459.1462; found, 459.1458.
ナトリウム 2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-5-イソブチルアミド-4-(4-フェニル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(10)(Sodium 2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-5-isobutyramido-4-(4-phenyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (10))
収率=89%。 1H NMR (300 MHz, D2O): δ 0.94 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobut-CH3), 0.99 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobut-CH3), 2.43 (m, 1H, isobut-CH), 3.60-3.76 (m, 2H, H-9, H-7), 3.93 (dd, J = 12.0, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.04 (ddd, J = 9.2, 6.3, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.51 (m, 1H, H-5), 4.62 (d, J = 11.0 Hz, 1H, H6), 5.58 (dd, J = 9.7, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.88 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 7.42-7.54 (m, 3H, Ph-H-3', Ph-H-4', Ph-H-5'), 7.78 (d, J = 7.1 Hz, 2H, Ph-H-2', Ph-H-6'), 8.36 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 18.38 (isobut-CH3), 18.65 (isobut-CH3), 35.10 (isobut-CH), 48.23 (C-5), 59.91 (C-4), 63.07 (C-9), 68.15 (C-7), 69.76 (C-8), 75.41 (C-6), 101.96 (C-3), 120.66 (Ph), 125.67 (Ph), 128.81 (triazole-C-5), 129.16 (Ph), 129.36 (Ph q carbon), 147.71 (triazole-C-4), 150.32 (C-2), 168.80 (COONa), 180.67 (isobut-CO). LRMS [C21H25N4NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 491.2 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+calcd for C21H25N4Na2O7 [M+Na]+ 491.1513; found, 491.1515.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-イソブチル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-6)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-isobutyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-6))
酢酸エチルを用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋なIE832-6(93 mg, 66%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 0.89 (d, J = 6.6 Hz, 6H, isobutyl-2CH3), 1.81 (s, 3H, NAc), 1.93 (m, 1H, isobutyl-CH), 2.06 (s, 6H, 2OAc), 2.09 (s, 3H, OAc), 2.58 (d, J = 6.9 Hz, 2H, isobutyl-CH2), 3.82 (s, 3H, COOCH3), 4.17 (dd, J = 12.5, 6.7 Hz, 1H, H-9), 4.38 (m, 1H, H-5), 4.67 (dd, J = 12.4, 2.3 Hz, 1H, H-9'), 4.77 (d, J = 10.5 Hz, 1H, H-6), 5.40 (m, 1H, H-8), 5.55 (d, J = 5.4 Hz, 1H, H-7), 5.88 (d, J = 9.9 Hz, 1H, H-4), 6.03 (s, 1H, H-3), 7.07 (brs, 1H, NH), 7.49 (s, 1H, triazole-CH); 13H NMR (75 MHz, CDCl3): δ 20.74, 20.81, 20.93 (3 OCOCH
3 ), 22.12, 22.84 (2 isobutyl-CH3 + NHCOCH
3 ), 28.60 (isobutyl-CH), 34.17 (isobutyl-CH2), 48.04 (C-5), 52.76 (COOCH
3 ), 58.62 (C-4), 62.06 (C-9), 67.56 (C-7), 70.55 (C-8), 76.57 (C-6), 106.82 (C-3), 120.94 (triazole-C-5), 146.03 (C-2), 146.83 (triazole-C-4), 161.30 (COOCH3), 169.99, 170.00 170.13, 170.78 (NHCOCH3, 3 OCOCH3). LRMS [C24H34N4O10] (m/z): (+ve ion mode) 561.2 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-イソブチル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-8)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-isobutyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-8))
収率=79%。1H NMR (300 MHz, D2O): δ 0.82 (d, J = 6.6 Hz, 6H, isobutyl-2CH3), 1.81-1.86 (m, 4H, NAc & isobutyl-CH), 2.53 (d, J = 6.9 Hz, 2H, isobutyl-CH2), 3.54-3.68 (m, 2H, H-9 & H-7), 3.85 (dd, J = 11.9, 2.6 Hz, 1H, H9'), 3.94 (ddd, J = 9.3, 6.3, 2.5 Hz, 1H, H-8), 4.33 (m, 1H, H-5), 4.49 (dd, J = 10.9, 1.2 Hz, 1H, H-6), 5.40 (dd, J = 9.7, 2.2 Hz, 1H, H-4), 5.78 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 7.80 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 21.15 (isobutyl-2CH3), 21.54 (NHCOCH
3 ), 28.09 (isobutyl-CH), 33.42 (isobutyl-CH2), 48.53 (C-5), 59.65 (C-4), 62.99 (C-9), 67.98 (C-7), 69.63 (C-8), 75.29 (C-6), 102.06 (C-3), 122.01 (triazole-C-5), 147.74 (triazole-C-4), 150.12 (C-2), 168.81 (COONa), 173.28 (NHCOCH3). LRMS [C17H25N4NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 443.1 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+1]+ calcd for C17H26N4NaO7 [M+1]+ 421.169370; found, 421.170091.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(4-ヒドロキシメチルフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE932-10)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(4-hydroxymethylphenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE932-10))
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1H NMR (300 MHz, Chloroform-d) δ 1.86 (s, 3H, NAc), 2.07 (s, 3H, OAc), 2.09 (s, 3H, OAc), 2.10 (s, 3H, OAc), 3.84 (s, 3H, COOCH3), 4.19 (dd, J = 12.5, 6.6 Hz, 1H, H-9), 4.31 (m, 1H, H-5), 4.60-4.74 (m, 3H, H-9', CH2), 4.80 (d, J = 10.4 Hz, 1H, H-6), 5.40 (m, 1H, H-8), 5.54 (dd, J = 5.8, 1.7 Hz, 1H, H-7), 5.93 (d, J = 10.1 Hz, 1H, H-4), 6.07 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 6.74 (brs, 1H, NH), 7.38 (d, J = 7.9 Hz, 2H, Ph-H-3', Ph-H-5'), 7.74 (d, J = 7.7 Hz, 2H, Ph-H-2', Ph-H-6'), 7.96 (s, 1H, triazole-CH); 13H NMR (75 MHz, CDCl3): δ 20.74, 20.85, 20.98 (3 OCOCH
3 ), 22.90 (NHCOCH
3 ), 48.31 (C-5), 52.83 (COOCH
3 ), 58.49 (C-4), 62.19 (C-9), 64.66 (CH2), 67.72 (C-7), 70.93 (C-8), 76.78 (C-6), 107.12 (C-3), 119.00 (triazole-C-5), 125.91 (Ph), 127.47 (Ph), 128.61 (Ph q carbon), 141.59 (Ph q carbon), 146.01 (C-2), 147.65 (triazole-C-4), 161.37 (COOCH3), 170.13, 170.41, 170.92, 171.26 (NHCOCH3, 3 OCOCH3). LRMS [C27H32N4O11] (m/z): (+ve ion mode) 611.2 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(4-ヒドロキシメチルフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-12)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(4-hydroxymethylphenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-12))
1H NMR (300 MHz, D2O): δ 1.85 (s, 3H, NAc), 3.54-3.71 (m, 2H, H-9, H-7), 3.86 (dd, J = 11.9, 2.5 Hz, 1H, H-9'), 3.96 (ddd, J = 9.3, 6.3, 2.4 Hz, 1H, H-8), 4.37 (m, 1H, H-5), 4.54 (d, J = 10.9 Hz, 1H, H-6), 4.62 (s, 2H, CH2), 5.50 (dd, J = 9.6, 2.1 Hz, 1H, H-4), 5.83 (d, J = 2.1 Hz, 1H, H-3), 7.44 (d, J = 8.2 Hz, 2H, Ph-H-3', Ph-H-5'), 7.75 (d, J = 8.2 Hz, 2H, Ph-H-2', Ph-H-6'), 8.38 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 21.70 (NHCOCH
3 ), 48.78 (C-5), 60.04 (C-4), 63.12 (C-9), 63.55 (CH2), 68.11 (C-7), 69.77 (C-8), 75.39 (C-6), 101.78 (C-3), 120.53 (triazole-C-5), 125.90 (Ph), 128.06 (Ph), 128.77 (Ph q carbon), 140.80 (Ph q carbon), 147.60 (C-2), 150.57 (triazole-C-4), 168.77 (COONa), 173.66 (NHCOCH3). LRMS [C20H23N4NaO8] (m/z): (+ve ion mode) 493.1 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+1]+ calcd for C20H24N4NaO8 [M+1]+ 471.148635; found, 471.147973.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-メトキシメチル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-13)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-methoxymethyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-13))
酢酸エチル:アセトン(6:1)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋なIE832-13(67 mg, 58%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.81 (s, 3H, NAc), 2.05 (s, 6H, 2OAc), 2.06 (s, 3H, OAc), 3.36 (s, 3H, OCH3), 3.80 (s, 3H, COOCH3), 4.17 (dd, J = 12.5, 7.2 Hz, 1H, H-9), 4.29 (m, 1H, H-5), 4.50 (s, 2H, OCH2), 4.68-4.79 (m, 2H, H-9', H-6), 5.40 (ddd, J = 7.4, 4.9, 2.5 Hz, 1H, H-8), 5.53 (dd, J = 5.1, 1.8 Hz, 1H, H-7), 5.78 (dd, J = 10.0, 2.5 Hz, 1H, H-4), 6.00 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3), 7.05 (d, J = 9.1 Hz, 1H, NH), 7.64 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 20.71, 20.79, 20.91 (3 OCOCH
3 ), 22.80 (NHCOCH
3 ), 48.39 (C-5), 52.71 (COOCH
3 ), 58.16 (OCH3), 58.38 (C-4), 62.21 (C-9), 65.68 (OCH2), 67.73 (C-7), 70.90 (C-8), 76.71 (C-6), 107.18 (C-3), 121.50 (triazole-C-5), 145.24 (triazole-C-4), 145.92 (C-2), 161.27 (COOCH3), 170.06, 170.27, 170.81, 170.88 (NHCOCH3, 3 OCOCH3). LRMS [C22H30N4O11] (m/z): (+ve ion mode) 549.1[M+Na]+. HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C22H30N4NaO11 [M+Na]+ 549.1803; found, 549.1805.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-メトキシメチル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-17)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-methoxymethyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-17))
収率=85%。1H NMR (300 MHz, D2O): δ 1.84 (s, 3H, NAc), 3.31 (s, 3H, OCH3), 3.52-3.71 (m, 2H, H-9 & H-7), 3.85 (dd, J = 11.9, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 3.95 (ddd, J = 9.3, 6.2, 2.5 Hz, 1H, H-8), 4.33 (m, 1H, H-5), 4.51 (dd, J = 10.9, 1.2 Hz, 1H, H-6), 4.56 (s, 2H, OCH2), 5.48 (dd, J = 9.6, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.80 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 8.08 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 21.65(NHCOCH
3 ), 48.68 (C-5), 57.15 (OCH3), 59.94 (C-4), 63.06 (C-9), 64.22 (OCH2), 68.05 (C-7), 69.71 (C-8), 75.34 (C-6), 101.80 (C-3), 123.54 (triazole-C-5), 144.08 (C-2), 150.43 (triazole-C-4), 168.75 (COONa), 173.57 (NHCOCH3); LRMS [C15H21N4NaO8] (m/z): (+ve ion mode) 432.1 [M+Na]+ .
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(3-メトキシフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-18)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(3-methoxyphenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-18))
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.84 (s, 3H, NAc), 2.05 (s, 3H, OAc), 2.06 (s, 3H, OAc), 2.08 (s, 3H, OAc), 3.83 (s, 3H, COOCH3), 3.84 (s, 3H, OCH3), 4.20 (dd, J = 12.5, 7.0 Hz, 1H, H-9), 4.32 (m, 1H, H-5), 4.71 (dd, J = 12.5, 2.7 Hz, 1H, H9'), 4.83 (dd, J = 10.5, 1.9 Hz, 1H, H-6), 5.43 (ddd, J = 6.9, 5.4, 2.6 Hz, 1H, H-8), 5.57 (dd, J = 5.4, 1.9 Hz, 1H, H-7), 5.87 (dd, J = 10.0, 2.5 Hz, 1H, H-4), 6.05 (d, J = 2.4 Hz, 1H, H-3), 6.79-6.92 (m, 2H, NH, Ph-H-4'), 7.23-7.38 (m, 3H, Ph-H-2', Ph-H-5', Ph-H-6'), 7.84 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 20.73, 20.79, 20.92 (3 OCOCH
3 ), 22.98 (NHCOCH
3 ), 48.79 (C-5), 52.74 (COOCH
3 ), 55.35 (Ar-OCH
3 ), 58.04 (C-4), 62.18 (C-9), 67.74 (C-7), 70.78 (C-8), 76.63 (C-6), 107.19 (C-3), 110.94 (Ph), 114.43 (Ph), 118.20 (Ph), 118.93 (triazole-C-5), 129.97 (Ph), 131.17 (Ph q carbon), 146.02 (C2), 148.03 (triazole-C-4), 160.02 (Ph q carbon), 161.31 (COOCH3), 170.12, 170.24, 170.81, 170.99 (NHCOCH3, 3 OCOCH3). LRMS [C27H32N4O11] (m/z): (+ve ion mode) 611.2 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(3-メトキシフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-20)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(3-methoxyphenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-20))
1H NMR (300 MHz, D2O): δ 1.86 (s, 3H, NAc), 3.52-3.74 (m, 2H, H-9, H-7), 3.77-3.92 (m, 4H, OCH3, H-9'), 3.97 (m, 1H, H-8), 4.37 (m, 1H, H-5), 4.54 (d, J = 10.9 Hz, 1H, H-6), 5.49 (dd, J = 9.6, 2.4 Hz, 1H, H-4), 5.84 (s, 1H, H-3), 6.96 (m, 1H, Ph-H-4'), 7.23-7.48 (m, 3H, Ph-H-2', Ph-H-5', Ph-H-6'), 8.35 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 21.71 (NHCOCH
3 ), 48.80 (C-5), 55.39 (OCH3), 60.03 (C-4), 63.12 (C-9), 68.11 (C-7), 69.77 (C-8), 75.39 (C-6), 101.73 (C-3), 110.89 (Ph), 114.54 (Ph), 118.49 (Ph), 120.66 (triazole-C-5), 130.49 (Ph), 130.85 (Ph q carbon), 147.51 (C2), 150.62 (triazole-C-4), 159.29 (Ph q carbon), 168.77 (COONa), 173.65 (NHCOCH3). LRMS [C20H23N4NaO8] (m/z): (+ve ion mode) 493.0 [M+1]+; HRMS (API) (m/z): [M+1]+ calcd for C20H24N4NaO8 [M+1]+ 471.148635; found, 471.148177.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-プロピル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-24)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-propyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-24))
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 0.97 (t, J = 7.3 Hz, 3H, propyl-CH3), 1.73 (m, 2H, propyl-2'-CH2), 1.83 (s, 3H, NAc), 2.07 (s, 6H, 2OAc), 2.10 (s, 3H, OAc), 2.77 (t, J = 7.6 Hz, 2H, propyl-1'-CH2), 3.83 (s, 3H, COOCH3), 4.16 (dd, J = 12.5, 6.0 Hz, 1H, H-9), 4.38 (m, 1H, H-5), 4.58 (dd, J = 12.6, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 4.85 (d, J = 10.6 Hz, 1H, H-6), 5.42 (m, 1H, H-8), 5.56 (d, J = 6.5 Hz, 1H, H-7), 6.01 (s, 1H, H-3), 6.11 (d, J = 10.1 Hz, 1H, H-4), 7.37 (brs, 1H, NH), 7.68 (s, 1H, triazole-CH); LRMS [C23H32N4O10] (m/z): (+ve ion mode) 547.2 [M+Na]+
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-プロピル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-26)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-propyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-26))
1H NMR (300 MHz, D2O): δ 0.92 (t, J = 7.4 Hz, 3H, propyl-CH3), 1.57-1.76 (m, 2H, propyl-2'-CH2), 1.93 (s, 3H, NAc), 2.71 (t, J = 7.3 Hz, 2H, propyl-1'-CH2), 3.62-3.77 (m, 2H, H-9, H-7), 3.94 (dd, J = 11.9, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.04 (ddd, J = 9.2, 6.3, 2.7 Hz, 1H, H-8), 4.41 (m, 1H, H-5), 4.58 (dd, J = 10.9, 1.3 Hz, 1H, H-6), 5.50 (dd, J = 9.7, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.87 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3), 7.89 (s, 1H, triazole-CH). LRMS [C16H23N4NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 429.0 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C16H23N4Na2O7 [M+1]+ 429.1357; found, 429.1361.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(ピリジン-3-イル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-25)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(pyridin-3-yl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-25))
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.82 (s, 3H, NAc), 2.06 (s, 6H, 2OAc), 2.08 (s, 3H, OAc), 3.82 (s, 3H, COOCH3), 4.19 (dd, J = 12.5, 7.2 Hz, 1H, H-9), 4.40 (q, J = 9.9 Hz, 1H, H-5), 4.64-4.88 (m, 2H, H-7, H-9'), 5.38 (m, 1H, H-8), 5.57 (dd, J = 4.8, 1.9 Hz, 1H, H-7), 5.86 (dd, J = 9.9, 2.4 Hz, 1H, H-4), 6.08 (d, J = 2.4 Hz, 1H, H-3), 7.08 (d, J = 9.1 Hz, 1H, NH), 7.36 (dd, J = 7.9, 4.8 Hz, 1H, Pyr-H5'), 8.04 (s, 1H, triazole-CH), 8.14 (d, J = 7.8 Hz, 1H, Pyr-H4'), 8.54 (d, J = 4.8 Hz, 1H, Pyr-H-6'), 8.96 (s, 1H, Pyr-H-2'); 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 20.69, 20.79, 20.94 (3 OCOCH
3 ), 22.89 (NHCOCH
3 ), 48.35 (C-5), 52.81 (COOCH
3 ), 58.57 (C-4), 62.14 (C-9), 67.77 (C-7), 71.17 (C-8), 76.85 (C-6), 106.88 (C-3), 119.07 (triazole-C-5), 123.89 (Pyr), 126.33 (Pyr q carbon), 133.20 (Pyr), 145.13 (triazole-C-4), 146.17 (C2), 146.88 (Pyr), 149.31 (Pyr), 161.25 (COOCH3), 170.16, 170.49, 170.80, 170.95 (NHCOCH3, 3 OCOCH3); LRMS [C25H29N5O10] (m/z): (+ve ion mode) 582.2 [M+Na]+
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(ピリジン-3-イル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-27)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(pyridin-3-yl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-27))
1H NMR (300 MHz, D2O): δ 1.92 (s, 3H, NAc), 3.62-3.78 (m, 2H, H-9, H-7), 3.93 (dd, J = 11.9, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.04 (ddd, J = 9.3, 6.3, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.44 (m, 1H, H-5), 4.61 (dd, J = 10.9, 1.3 Hz, 1H, H-6), 5.59 (dd, J = 9.6, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.90 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3), 7.53 (m, 1H, Pyr-H-5'), 8.17 (d, J = 8.0 Hz, 1H, Pyr-H-4'), 8.49-8.60 (m, 2H, triazole-CH, Phyr-H-6'), 8.87 (brs, 1H, Pyr-H-2'); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 21.67 (NHCOCH
3 ), 48.77 (C-5), 60.17 (C-4), 63.08 (C-9), 68.06 (C-7), 69.73 (C-8), 75.36 (C-6), 101.61 (C-3), 121.13 (triazole-C-5), 134.31 (Pyr), 144.68 (C-2), 145.64 (Pyr), 148.42 (Pyr), 150.65 (triazole-C-4), 168.72 (COONa), 173.65 (NHCOCH3). LRMS [C18H20N5NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 463.7 [M+1]+; HRMS (API) (m/z): [M+1]+ calcd for C18H21N5NaO7 [M+1]+ 442.133319; found, 442.133358.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(4-メトキシフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-29)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(4-methoxyphenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-29))
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.88 (s, 3H, NAc), 2.06 (s, 3H, OAc), 2.10 (s, 6H, 2OAc), 3.83 (s, 3H, COOCH3), 3.84 (s, 3H, OCH3), 4.13-4.30 (m, 2H, H-9, H-5), 4.66 (dd, J = 12.5, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 4.83 (dd, J = 10.6, 1.9 Hz, 1H, H-6), 5.41 (m, 1H, H-8), 5.52 (dd, J = 5.8, 1.8 Hz, 1H, H-7), 5.93 (dd, J = 10.0, 2.5 Hz, 1H, H-4), 6.01-6.16 (m, 2H, H-3, NH), 6.94 (d, J = 8.6 Hz, 2H, Ph-H-3', Ph-H-5'), 7.61-7.83 (m, 3H, triazole-CH, Ph-H-2', Ph-H-6'); 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 20.71, 20.78, 20.90 (3 OCOCH
3 ), 22.90 (NHCOCH
3 ), 48.45 (C-5), 52.70 (COOCH
3 ), 55.31 (Ph-OCH
3 ), 58.17 (C-4), 62.23 (C-9), 67.80 (C-7), 70.92 (C-8), 76.83 (C-6), 107.40 (C-3), 114.32 (Ph), 117.88 (triazole-C-5), 122.57 (Ph q carbon), 127.13 (Ph), 145.93 (C-2), 148.07 (triazole-C-4), 159.87 (Ph q carbon), 161.33 (COOCH3), 170.10, 170.27, 170.81, 170.99 (NHCOCH3, 3 OCOCH3). LRMS [C27H32N4O11] (m/z): (+ve ion mode) 611.3 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4(4-(4-メトキシフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-31)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(4-methoxyphenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-31))
1H NMR (300 MHz, D2O): δ 1.92 (s, 3H, NAc), 3.63-3.77 (m, 2H, H-9, H-7), 3.85 (s, 3H, OCH3), 3.93 (dd, J = 11.9, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.03 (ddd, J = 9.6, 6.3, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.42 (m, 1H, H-5), 4.59 (dd, J = 10.9, 1.3 Hz, 1H, H-6), 5.52 (dd, J = 9.6, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.87 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 7.05 (d, J = 9.0 Hz, 2H, Ph-H-3', Ph-H-5'), 7.68 (d, J = 9.0 Hz, 1H, Ph-H-2', Ph-H-6'), 8.26 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 21.65 (NHCOCH
3 ), 48.75 (C-5), 55.39 (OCH3), 60.01 (C-4), 63.08 (C-9), 68.07 (C-7), 69.72 (C-8), 75.35 (C-6), 101.82 (C-3), 114.60 (Ph), 119.78 (triazole-C-5), 122.49 (Ph q carbon), 127.21 (Ph), 147.65 (C-2), 150.49 (triazole-C-4), 159.23 (Ph q carbon), 168.78 (COONa), 173.62 (NHCOCH3). LRMS [C20H23N4NaO8] (m/z): (+ve ion mode) 492.6 [M+1]+; HRMS (API) (m/z): [M+1]+ calcd for C20H24N4NaO8 [M+1]+ 471.148635; found, 471.147452.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(2-メトキシフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-30)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(2-methoxyphenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-30))
酢酸エチル:ヘキサン(7:1)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋なIE832-30(81 mg, 62%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.84 (s, 3H, NAc), 2.05 (s, 3H, OAc), 2.06 (s, 3H, OAc), 2.08 (s, 3H, OAc), 3.83 (s, 3H, COOCH3), 3.88 (s, 3H, OCH3), 4.20 (dd, J = 12.4, 7.0 Hz, 1H, H-9), 4.37 (m, 1H, H-5), 4.71 (dd, J = 12.4, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.89 (dd, J = 10.5, 1.9 Hz, 1H, H-6), 5.45 (m, 1H, H-8), 5.59 (dd, J = 5.4, 1.9 Hz, 1H, H-7), 5.87 (dd, J = 9.9, 2.5 Hz, 1H, H-4), 6.07 (d, J = 2.4 Hz, 1H, H-3), 6.91 (d, J = 8.3 Hz, 1H, Ph-H-3'), 7.03 (m, 1H, Ph-H-5'), 7.22-7.30 (m, 2H, Ph-H-4', NH), 8.07 (s, 1H, triazole-CH), 8.17 (dd, J = 7.8, 1.8 Hz, 1H, Ph-H-6'); 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 20.71, 20.76, 20.88 (3 OCOCH
3 ), 22.90 (NHCOCH
3 ), 48.84 (C-5), 52.64 (COOCH
3 ), 55.36 (Ph-OCH
3 ), 57.83 (C-4), 62.24 (C-9), 67.85 (C-7), 70.79 (C-8), 76.75 (C-6), 107.72 (C-3), 110.87 (Ph), 118.66 (Ph q carbon), 120.88 (Ph), 122.32 (triazole-C-5), 127.37 (Ph), 129.24 (Ph), 143.40 (triazole-C4), 145.82 (C-2), 155.68 (Ph q carbon), 161.44 (COOCH3), 170.06, 170.19, 170.75, 171.04 (NHCOCH3, 3 OCOCH3). LRMS [C27H32N4O11] (m/z): (+ve ion mode) 611.2 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C27H32N4NaO11 [M+Na]+ 611.195979; found, 611.196049.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(2-メトキシフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-37)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(2-methoxyphenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-37))
収率=91%。 1H NMR (300 MHz, D2O): δ 1.91 (s, 3H, NAc), 3.63-3.77 (m, 2H, H-9, H-7), 3.86-3.97 (m, 4H, H-9', OCH3), 4.04 (ddd, J = 9.3, 6.3, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.45 (m, 1H, H-5), 4.60 (dd, J = 10.9, 1.2 Hz, 1H, H-6), 5.53 (dd, J = 9.6, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.90 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 7.08-7.14 (m, 2H, Ph-H-3', Ph-H-5'), 7.34-7.49 (m, 1H, Ph-H-4'), 7.92 (dd, J = 8.0, 1.7 Hz, H-6'), 8.32 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 21.67 (NHCOCH
3 ), 48.59 (C-5), 55.38 (OCH3), 59.81 (C-4), 63.09 (C-9), 68.11 (C-7), 69.74 (C-8), 75.40 (C-6), 101.95 (C-3), 111.84 (Ph), 117.87 (Ph q carbon), 121.00 (Ph), 123.12 (triazole-C-5), 127.27 (Ph), 130.05 (Ph), 143.23 (triazole-C-4), 150.33 (C-2), 155.70 (Ph q carbon), 168.81 (COONa), 173.59 (NHCOCH3). LRMS [C20H23N4NaO8] (m/z): (+ve ion mode) 493.2 [M+1]+.
メチル 7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-5-イソブチルアミド-4-(4-(2-メトキシフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE889-23)(Methyl 7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-5-isobutyramido-4-(4-(2-methoxyphenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE889-23))
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.00-1.04 (m, 6H, isobutyryl-2CH3), 2.08 (s, 6H, 2OAc), 2.10 (s, 3H, OAc), 2.25-2.34 (m, 1H, isobutyryl-CH), 3.84 (s, 3H, COOCH3), 3.88 (s, 3H, Ph-OCH3), 4.20-4.28 (m, 2H, H-9, H-5), 4.71 (dd, J = 12.5, 2.6 Hz, 1H, H-9), 4.99 (d, J = 10.5 Hz, 1H, H-6), 5.43 (m, 1H, H-8), 5.55 (dd, J = 5.4, 1.6 Hz, 1H, H-7), 6.03 (dd, J = 10.1, 2.4 Hz, 1H, H-4), 6.11 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3), 6.79 (d, J = 8.3 Hz, 1H, NH), 6.93 (d, J = 8.3 Hz, 1H, Ph-H-3'), 7.05 (m, 1H, Ph-H-5'), 7.29 (m, 1H, Ph-H-4'), 8.04 (s, 1H, triazole-CH), 8.2 (d, J = 7.9 Hz, 1H, Ph-H-6'); 13C NMR (75 MHz, CDCl3): δ 18.86, 19.34, 20.80, 20.95 (3 OCOCH
3 , isobutyryl-2CH3), 35.42 (isobutyryl-CH), 49.31 (C-5), 52.68 (COOCH
3 ), 55.29 (Ph-OCH
3 ), 57.12 (C-4), 62.19 (C-9), 67.74 (C-7), 70.75 (C-8), 76.30 (C-6), 107.73 (C-3), 110.71 (Ph), 118.68 (Ph q carbon), 120.89 (Ph), 122.62 (triazole-C-5), 127.51 (Ph), 129.21 (Ph), 143.30 (triazole-C-5), 145.68 (C-2), 155.68 (Ph q carbon), 161.56 (COOCH3), 170.10, 170.20, 170.68 (3 OCOCH3), 178.05(isobutyryl-CO). LRMS [C29H36N4O11] (m/z): (+ve ion mode) 639.1 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C29H36N4NaO11 [M+Na]+ 639.227279; found, 639.225897.
ナトリウム 2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-5-イソブチルアミド-4-(4-(2-メトキシフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE889-34)(Sodium 2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-5-isobutyramido-4-(4-(2-methoxyphenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE889-34))
1H NMR (300 MHz, D2O): δ 0.90 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobutyryl-CH3), 0.97 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobutyryl-CH3), 2.31 (m, 1H, isobutyryl-CH), 3.53 (d, J = 9.4 Hz, 1H, H-7), 3.60 (dd, J = 11.5, 5.4 Hz, 1H, H-9), 3.79 (dd, J = 11.4, 3.0 Hz, 1H, H-9'), 3.85-3.91 (m, 4H, H-8, Ph-OCH3), 4.39-4.55 (m, 2H, H-5, H-6), 5.61 (dd, J = 9.7, 2.2 Hz, 1H, H-4), 5.72 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 6.89-7.10 (m, 2H, Ph-H-3', Ph-H-5'), 7.27 (ddd, J = 8.7, 7.4, 1.7 Hz, 1H, H-4'), 8.02 (dd, J = 7.7, 1.7 Hz, 1H, Ph-H-6'), 8.23 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 18.38, 18.53 (isobutyryl-2CH3), 35.09 (isobutyryl-CH), 48.18 (C-5), 55.34 (OCH3), 59.66 (C-4), 63.08 (C-9), 68.18 (C-7), 69.76 (C-8), 75.44 (C-6), 102.15 (C-3), 111.80 (Ph), 117.86 (Ph q carbon), 121.00 (Ph), 123.47 (triazole-C-5), 127.21 (Ph), 130.05 (Ph) , 143.12 (triazole-C-4), 150.16 (C-2), 155.70 (Ph q carbon), 168.84 (COONa), 180.64 (NHCOCH3); LRMS [C22H28N4O8] (m/z): (+ve ion mode) 499.1 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C22H28N4NaO8 [M+Na]+ 499.179935; found, 499.179943.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-フェニル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE889-45)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-phenyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE889-45))
酢酸エチル:ヘキサン(5:1)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋なIE889-45(88 mg, 70%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.79 (s, 3H, NAc), 2.04 (s, 3H, OAc), 2.05 (s, 3H, OAc), 2.06 (s, 3H, OAc), 3.81 (s, 3H, COOCH3), 4.18 (dd, J = 12.4, 7.2 Hz, 1H, H-9), 4.42 (m, 1H, H-5), 4.72 (dd, J = 12.6, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.79 (dd, J = 10.5, 1.6 Hz, 1H, H-6), 5.42 (m, 1H, H-8), 5.58 (dd, J = 5.1, 1.8 Hz, 1H, H-7), 5.83 (dd, J = 10.0, 2.4 Hz, 1H, H-4), 6.04 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3), 7.20-7.42 (m, 4H, NH, Ph-H-3', Ph-H-4', Ph-H-5'), 7.72 (dd, J = 8.2, 1.3 Hz, 2H, Ph-H-2', Ph-H-6'), 7.88 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 20.70, 20.80, 20.90 (3 OCOCH
3 ), 22.85 (NHCOCH
3 ), 48.26 (C-5), 52.71 (COOCH
3 ), 58.41 (C-4), 62.26 (C-9), 67.80 (C-7), 70.97 (C-8), 76.95 (C-6), 107.37 (C-3), 118.76 (triazole-C-5), 125.77 (Ph), 128.51 (Ph), 128.91 (Ph), 129.85 (Ph, q carbon), 145.95 (C-2), 148.13 (triazole-C-4), 161.32 (COOCH3), 170.04, 170.30, 170.84, 170.99 (NHCOCH3, 3 OCOCH3). LRMS [C26H30N4O10] (m/z): (+ve ion mode) 581.0 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C26H30N4NaO10 [M+Na]+ 581.185414; found, 581.184724.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-フェニル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE889-52)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-phenyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE889-52))
収率=96%。1H NMR (300 MHz, D2O): δ 1.87 (s, 3H, NAc), 3.64 (dd, J = 12.1, 6.4 Hz, 1H, H-9), 3.69 (dd, J = 9.6, 1.4 Hz, 1H, H-7), 3.89 (dd, J = 11.9, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.00 (ddd, J = 9.3, 6.3, 2.7 Hz, 1H, H-8), 4.39 (m, 1H, H-5), 4.56 (dd, J = 10.8, 1.4 Hz, 1H, H-6), 5.49 (dd, J = 9.7, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.83 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 7.40 (m, 1H, Ph-H4'), 7.46 (dd, J = 8.4, 6.9 Hz, 2H, Ph-H-3', Ph-H-5'), 7.71 (d, J = 7.1 Hz, 2H, Ph-H-2', Ph-H-6'), 8.28 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 21.63 (NHCOCH
3 ), 48.70 (C-5), 59.96 (C-4), 63.05 (C-9), 68.03 (C-7), 69.69 (C-8), 75.31 (C-6), 101.75 (C-3), 120.41 (Ph), 125.61 (Ph), 128.77 (triazole-C-5), 129.10 (Ph), 129.28 (Ph q carbon), 147.74 (triazole-C-4), 150.48 (C-2), 168.75 (COONa), 173.58 (NHCOCH3). LRMS [C19H21N4NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 463.1 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+1]+ calcd for C19H22N4NaO7 [M+H]+ 441.138070; found, 441.140189.
メチル7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-5-イソブチルアミド-4-(4-メトキシメチル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE927-57)(Methyl 7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-5-isobutyramido-4-(4-methoxymethyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE927-57))
酢酸エチル:アセトン(9:1)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋なIE927-57(60 mg, 66%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 0.97 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobut-CH3), 1.01 (d, J = 6.8 Hz, 3H, isobut-CH3), 2.05 (s, 3H, OAc), 2.08 (s, 6H, 2OAc), 2.24 (m, 1H, isobut-CH), 3.37 (s, 3H, OCH3), 3.81 (s, 3H, COOCH3), 4.14-4.29 (m, 2H, H-9, H-5), 4.51 (s, 2H, OCH2), 4.68 (dd, J = 12.5, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 4.84 (dd, J = 10.5, 1.7 Hz, 1H, H-6), 5.38 (ddd, J = 6.6, 5.5, 2.5 Hz, 1H, H-8), 5.48 (dd, J = 5.5, 1.7 Hz, 1H, H-7), 5.91 (dd, J = 10.0, 2.4 Hz, 1H, H-4), 6.02 (d, J = 2.4 Hz, 1H, H-3), 6.44 (d, J = 8.7 Hz, 1H, NH), 7.59 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, CDCl3): δ 18.81, 19.30, 20.74, 20.90 (3 OCOCH
3 , isobut-2CH3), 35.51 (isobut-CH), 48.79 (C-5), 52.69 (COOCH
3 ), 57.59 (C-4), 58.38 (OCH3), 62.08 (C-9), 65.73 (OCH2), 67.66 (C-7), 70.79 (C-8), 76.24 (C-6), 107.07 (C-3), 121.54 (triazole-C-5), 145.39 (triazole-C-4), 145.82 (C-2), 161.30 (COOCH3), 170.15, 170.23, 170.69 (3 OCOCH3), 177.87 (isobut-CO). LRMS [C24H34N4O11] (m/z): (+ve ion mode) 577.2 [M+Na]+.
ナトリウム-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-5-イソブチルアミド-4-(4-メトキシメチル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE927-60)(Sodium 2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-5-isobutyramido-4-(4-methoxymethyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE927-60))
収率=92%。1H NMR (300 MHz, D2O): δ 0.98 (d, J = 7.0 Hz, 3H, isobut-CH3), 1.03 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobut-CH3), 2.46 (m, 1H, isobut-CH), 3.39 (s, 3H,OCH3), 3.65-3.76 (m, 2H, H-9, H-7), 3.94 (dd, J = 11.9, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.04 (ddd, J = 9.3, 6.3, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.49 (m, 1H, H-5), 4.60-4.65 (m, 3H, H-6, OCH2), 5.61 (dd, J = 9.7, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.87 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 8.18 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 18.43 (isobut-CH3), 18.64 (isobut-CH3), 35.10 (isobut-CH), 48.19 (C-5), 57.24 (OCH3), 59.86 (C-4), 63.07 (C-9), 64.24 (OCH2), 68.13 (C-7), 69.82 (C-8), 75.43 (C-6), 102.02 (C-3), 123.65 (triazole-C-5), 144.07 (triazole-C-4), 150.30 (C-2), 168.81 (COONa), 180.66 (isobut-CO). LRMS [C17H25N4NaO8] (m/z): (+ve ion mode) 459.0 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C17H25N4Na2O8 [M+Na]+ 459.1462; found, 459.1458.
メチル7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-イソブチル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-5-イソブチルアミド-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE927-58)(Methyl 7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-isobutyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-5-isobutyramido-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE927-58))
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 0.90 (d, J = 6.6 Hz, 6H, isobutyl-2CH3), 0.96 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobutyryl-CH3), 1.00 (d, J = 6.8 Hz, 3H, isobutyryl-CH3), 1.90 (m, 1H, isobutyl-CH), 2.05 (s, 3H, OAc), 2.08 (s, 6H, 2OAc), 2.22 (m, 1H, isobutyryl-CH), 2.53 (d, J = 7.0 Hz, 2H, isobutyl-CH2), 3.82 (s, 3H, COOCH3), 4.13-4.36 (m, 2H, H-9, H-5), 4.70 (dd, J = 12.5, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 4.81 (dd, J = 10.5, 1.7 Hz, 1H, H-6), 5.38 (ddd, J = 6.6, 5.4, 2.5 Hz, 1H, H-8), 5.49 (dd, J = 5.5, 1.7 Hz, 1H, H-7), 5.87 (dd, J = 10.1, 2.4 Hz, 1H, H-4), 6.02 (d, J = 2.4 Hz, 1H, H-3), 6.41 (d, J = 8.8 Hz, 1H, NH), 7.32 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, CDCl3): δ 18.83, 19.29, 20.76, 20.92 (3 OCOCH
3 + isobutyryl-2CH3), 22.23 (isobutyl-2CH3), 28.70 (isobutyl-CH), 34.68 (isobutyl-CH2), 35.55 (isobutyryl-CH), 48.48 (C-5), 52.68 (COOCH
3 ), 57.47 (C-4), 62.11 (C-9), 67.69 (C-7), 70.89 (C-8), 76.44 (C-6), 107.53 (C-3), 120.36 (triazole-C-5), 145.56 (C-2), 147.53 (triazole-C-4), 161.40 (COOCH3), 170.15, 170.24, 170.70 (3 OCOCH3), 177.74 (isobutyryl-CO). LRMS [C26H38N4O10] (m/z): (+ve ion mode) 589.3 [M+Na]+.
ナトリウム 2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4(4-イソブチル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-5-イソブチルアミド-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(Sodium 2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-isobutyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-5-isobutyramido-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate)
1H NMR (300 MHz, D2O): δ 0.90 (d, J = 6.6 Hz, 6H, isobutyl-2CH3), 0.97 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobutyryl-CH3), 1.02 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobutyryl-CH3), 1.92 (m, 1H, isobutyl-CH), 2.43 (m, 1H, isobutyryl-CH), 2.60 (d, J = 6.9 Hz, 2H, isobutyl-CH2), 3.62-3.74 (m, 2H, H-9, H-7), 3.93 (dd, J = 11.9, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.02 (ddd, J = 9.3, 6.3, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.47 (m, 1H, H-5), 4.56 (d, J = 11.1 Hz, 1H, H-6), 5.53 (dd, J = 9.7, 2.2 Hz, 1H, H-4), 5.84 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 7.88 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 18.45 (isobutyryl-CH3), 18.61 (isobutyryl-CH3), 21.31 (isobutyl-2CH3), 28.17 (isobutyl-CH), 33.54 (isobutyl-CH2), 35.12 (isobutyryl-CH), 48.09 (C-5), 59.53 (C-4), 63.07 (C-9), 68.14 (C-7), 69.78 (C-8), 75.47 (C-6), 102.30 (C-3), 121.99 (triazole-C-5), 147.82 (triazole-C-4), 150.05 (C-2), 168.88 (COONa), 180.46 (isobutyryl-CO). LRMS [C19H29N4NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 471.2 [M+Na]+, 449.2; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C19H29N4Na2O7 [M+Na]+ 471.1826; found, 471.1823.
メチル 7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-5-イソブチルアミド-4-(4-フェニル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE984-4)(Methyl 7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-5-isobutyramido-4-(4-phenyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE984-4))
酢酸エチル:ヘキサン(4:1)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋なIE984-4(72 mg, 74%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 0.95 (d, J = 6.8 Hz, 3H, isobut-CH3), 0.99 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobut-CH3), 2.06 (s, 3H, OAc), 2.09 (s, 6H, 2OAc), 2.20-2.27 (m, 1H, isobut-CH), 3.83 (s, 3H, COOCH3), 4.16-4.39 (m, 2H, H-9, H-5), 4.70 (dd, J = 12.5, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 4.88 (dd, J = 10.5, 1.7 Hz, 1H, H-6), 5.40 (m, 1H, H-8), 5.52 (dd, J = 5.4, 1.7 Hz, 1H, H-7), 5.99 (dd, J = 10.0, 2.4 Hz, 1H, H-4), 6.08 (d, J = 2.4 Hz, 1H, H-3), 6.51 (d, J = 8.7 Hz, 1H, NH), 7.26-7.43 (m, 3H, Ph-H-3', Ph-H-4', Ph-H-5'), 7.74 (d, J = 7.2 Hz, 2H, Ph-H-2', Ph-H-5'), 7.81 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, CDCl3): δ 18.83, 19.31, 20.76, 20.92 (3 OCOCH
3 , isobut-2CH3), 35.55 (isobut-CH), 48.74 (C-5), 52.72 (COOCH
3 ), 57.67 (C-4), 62.12 (C-9), 67.72 (C-7), 70.84 (C-8), 76.39 (C-6), 107.25 (C-3), 118.84 (triazole-C-5), 125.83 (Ph), 128.47 (Ph), 128.89 (Ph), 129.97 (Ph q carbon), 145.81 (C-2), 148.19 (triazole-C-4), 161.35 (COOCH3), 170.18, 170.26, 170.71 (3 OCOCH3), 178.00 (isobut-CO). LRMS [C28H34N4O10] (m/z): (+ve ion mode) 608.9 [M+Na]+.
ナトリウム 2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-5-イソブチルアミド-4-(4-フェニル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE984-5)(Sodium 2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-5-isobutyramido-4-(4-phenyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE984-5))
収率=89%。1H NMR (300 MHz, D2O): δ 0.94 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobut-CH3), 0.99 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobut-CH3), 2.43 (m, 1H, isobut-CH), 3.60-3.76 (m, 2H, H-9, H-7), 3.93 (dd, J = 12.0, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.04 (ddd, J = 9.2, 6.3, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.51 (m, 1H, H-5), 4.62 (d, J = 11.0 Hz, 1H, H6), 5.58 (dd, J = 9.7, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.88 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 7.42-7.54 (m, 3H, Ph-H-3', Ph-H-4', Ph-H-5'), 7.78 (d, J = 7.1 Hz, 2H, Ph-H-2', Ph-H-6'), 8.36 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 18.38 (isobut-CH3), 18.65 (isobut-CH3), 35.10 (isobut-CH), 48.23 (C-5), 59.91 (C-4), 63.07 (C-9), 68.15 (C-7), 69.76 (C-8), 75.41 (C-6), 101.96 (C-3), 120.66 (Ph), 125.67 (Ph), 128.81 (triazole-C-5), 129.16 (Ph), 129.36 (Ph q carbon), 147.71 (triazole-C-4), 150.32 (C-2), 168.80 (COONa), 180.67 (isobut-CO). LRMS [C21H25N4NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 491.2 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C21H25N4Na2O7 [M+Na]+ 491.1513 ; found, 491.1515.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-4-(4-(2-クロロフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-3,4,5-トリデオキシ-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1172-70)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-4-(4-(2-chlorophenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-3,4,5-trideoxy-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1172-70))
アセトン:ヘキサン(3:2)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋なIE1172-70(76%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.81 (s, 3H, NAc), 2.05 (s, 6H, 2 OAc), 2.07 (s, 3H, OAc), 3.82 (s, 3H, COOCH3), 4.20 (dd, J = 12.5, 7.0 Hz, 1H, H-9), 4.30 (q, J = 9.8 Hz, 1H, H-5), 4.71 (dd, J = 12.5, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.86 (dd, J = 10.7, 1.9 Hz, 1H, H-6), 5.42 (ddd, J = 6.8, 5.4, 2.6 Hz, 1H, H-8), 5.55 (dd, J = 5.3, 1.9 Hz, 1H, H-7), 5.91 (dd, J = 10.0, 2.4 Hz, 1H, H-4), 6.09 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3), 6.93 (d, J = 8.8 Hz, 1H, NH), 7.26 (td, J = 7.8, 1.8 Hz, 1H, Ph-H), 7.34 (td, J = 7.6, 1.4 Hz, 1H, Ph-H), 7.41 (dd, J = 8.0, 1.3 Hz, 1H, Ph-H), 8.05 (dd, J = 7.9, 1.7 Hz, 1H, Ph-H), 8.19 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 20.75, 20.80, 20.93 (3 OCOCH
3 ), 22.94 (NHCOCH
3 ), 49.00 (C-5), 52.74 (COOCH
3 ), 57.92 (C-4), 62.18 (C-9), 67.81 (C-7), 70.86 (C-8), 76.48 (C-6), 107.11 (C-3), 122.63 (triazole-C-5), 127.22 (Ph), 128.62 (Ph, q carbon), 129.44 (Ph), 129.80 (Ph), 130.28 (Ph), 131.42 (Ph, q carbon), 144.31 (triazole-C-4), 145.96 (C-2), 161.34 (COOCH3), 170.20, 170.28, 170.79, 171.01 (NHCOCH3, 3 OCOCH3); LRMS [C26H29ClN4O10] (m/z): (+ve ion mode) 615.1 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-4-(4-(2-クロロフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-3,4,5-トリデオキシ-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1172-78)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-4-(4-(2-chlorophenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-3,4,5-trideoxy-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1172-78))
収率=89%。1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.93 (s, 3H, NAc), 3.68 (dd, J = 12.0, 6.4 Hz, 1H, H-9), 3.73 (dd, J = 9.7, 1.3 Hz, 1H, H-7), 3.93 (dd, J = 12.0, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.03 (ddd, J = 9.3, 6.3, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.48 (t, J = 10.3 Hz, 1H, H-5), 4.61 (dd, J = 11.1, 1.3 Hz, 1H, H-6), 5.58 (dd, J = 9.7, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.93 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 7.37-7.51 (m, 2H, 2Ph-H), 7.58 (dd, J = 7.5, 1.9 Hz, 1H, Ph-H), 7.81 (dd, J = 7.0, 2.5 Hz, 1H, Ph-H), 8.49 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (101 MHz, D2O): δ 21.70 (NHCOCH
3 ), 48.67 (C-5), 60.10 (C-4), 63.09 (C-9), 68.10 (C-7), 69.74 (C-8), 75.39 (C-6), 101.87 (C-3), 123.78 (triazole-C-5), 127.36 (Ph), 128.03 (Ph q carbon), 129.94 (Ph), 130.10 (Ph), 130.19 (Ph), 131.50 (Ph q carbon), 144.37 (triazole-C-4), 150.41 (C-2), 168.78 (COONa), 173.56 (NHCOCH3); LRMS [C19H20ClN4NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 497.1 [M+Na]+.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(2-メチルフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(2-methylphenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1172-72))
アセトン:ヘキサン(4:3)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋なIE1172-72(81%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.76 (s, 3H, NAc), 2.04 (s, 3H, OAc), 2.06 (s, 3H, OAc), 2.07 (s, 3H, OAc), 2.33 (s, 3H, Ph-CH3), 3.82 (s, 3H, COOCH3), 4.19 (dd, J = 12.5, 7.1 Hz, 1H, H-9), 4.39 (q, J = 9.9 Hz, 1H, H-5), 4.71 (dd, J = 12.4, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.82 (dd, J = 10.4, 2.0 Hz, 1H, H-6), 5.41 (ddd, J = 7.6, 5.1, 2.7 Hz, 1H, H-8), 5.57 (dd, J = 5.2, 1.9 Hz, 1H, H-7), 5.86 (dd, J = 10.2, 2.4 Hz, 1H, H-4), 6.07 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3), 7.16-7.30 (m, 4H, NH, 3PH-H), 7.60 (m, 1H, Ph-H), 7.70 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 20.72, 20.81, 20.93 (3 OCOCH
3 ), 21.09 (Ph-CH
3 ), 22.82 (NHCOCH
3 ), 48.63 (C-5), 52.73 (COOCH
3 ), 58.03 (C-4), 62.21 (C-9), 67.76 (C-7), 70.93 (C-8), 76.72 (C-6), 107.38 (C-3), 121.28 (triazole-C-5), 126.16 (Ph), 128.58 (Ph), 128.94 (Ph), 129.23 (Ph, q carbon), 130.90 (Ph), 135.64 (Ph, q carbon), 145.85 (C-2), 147.15 (triazole-C-4), 161.37 (COOCH3), 170.07, 170.30, 170.80, 171.06 (NHCOCH3, 3 OCOCH3); LRMS [C27H32N4O10] (m/z): (+ve ion mode) 595.2 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(2-メトキシフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1172-82)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(2-methylphenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1172-82))
収率=85%。1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.93 (s, 3H, NAc), 2.36 (s, 3H, Ph-CH3), 3.68 (dd, J = 11.9, 6.3 Hz, 1H, H-9), 3.74 (d, J = 9.7 Hz, 1H, H-7), 3.93 (dd, J = 12.0, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.03 (ddd, J = 9.3, 6.3, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.48 (t, J = 10.3 Hz, 1H, H-5), 4.60 (dd, J = 10.8, 1.3 Hz, 1H, H-6), 5.58 (dd, J = 9.7, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.92 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3), 7.29-7.46 (m, 3H, 3Ph-H), 7.58 (d, J = 7.4 Hz, 1H, Ph-H), 8.19 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (101 MHz, D2O): δ 19.77 (Ph-CH
3 ), 21.67 (NHCOCH
3 ), 48.69 (C-5), 60.06 (C-4), 63.09 (C-9), 68.10 (C-7), 69.74 (C-8), 75.39 (C-6), 101.92 (C-3), 122.60 (triazole-C-5), 126.17 (Ph), 128.94 (Ph q carbon), 129.01 (Ph), 129.03 (Ph), 130.76 (Ph), 136.45 (Ph q carbon), 146.87 (triazole-C-4), 150.42 (C-2), 168.80 (COONa), 173.52 (NHCOCH3); LRMS [C20H23N4NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 477.2 [M+Na]+.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1172-74)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(2-(trifluoromethyl)phenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1172-74))
アセトン:ヘキサン(3:2)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋なIE1172-74(90%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.75 (s, 3H, NAc), 2.04 (s, 3H, OAc), 2.05 (s, 3H, OAc), 2.08 (s, 3H, OAc), 3.83 (s, 3H, COOCH3), 4.14-4.35 (m, 2H, H-9, H-5), 4.70 (dd, J = 12.4, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 4.92 (dd, J = 10.6, 1.8 Hz, 1H, H-6), 5.42 (ddd, J = 6.8, 5.4, 2.6 Hz, 1H, H-8), 5.54 (dd, J = 5.5, 1.8 Hz, 1H, H-7), 5.97 (dd, J = 10.1, 2.4 Hz, 1H, H-4), 6.08 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3), 6.99 (d, J = 8.5 Hz, 1H, NH), 7.48 (t, J = 7.7 Hz, 1H, Ph-H), 7.61 (td, J = 7.7, 1.4 Hz, 1H, Ph-H), 7.72 (dd, J = 8.1, 1.4 Hz, 1H, Ph-H), 7.75-7.84 (m, 2H, Ph-H, triazole-CH); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 20.76, 20.79, 20.92 (3 OCOCH
3 ), 22.73 (NHCOCH
3 ), 49.38 (C-5), 52.74 (COOCH
3 ), 57.48 (C-4), 62.16 (C-9), 67.80 (C-7), 70.79 (C-8), 76.25 (C-6), 107.09 (C-3), 122.58 (Ph, q carbon), 122.82 (q, J = 5.1, 4.6 Hz, triazole-C-5), 125.29 (Ph, q carbon), 126.22 (q, J = 5.5 Hz, Ph), 127.61 (q, J = 30.4 Hz, CF3), 128.71 (Ph), 131.79 (Ph), 132.09 (Ph), 144.40 (triazole-C-4), 145.84 (C-2), 161.35 (COOCH3), 170.20, 170.26, 170.75, 171.19 (NHCOCH3, 3 OCOCH3); LRMS [C27H29F3N4O10] (m/z): (+ve ion mode) 649.1 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1172-83)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(2-(trifluorometyl)phenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1172-83))
収率=77%。1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.94 (s, 3H, NAc), 3.68 (dd, J = 11.8, 6.3 Hz, 1H, H-9), 3.73 (d, J = 9.6 Hz, 1H, H-7), 3.93 (dd, J = 11.9, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.03 (ddd, J = 9.3, 6.2, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.51 (t, J = 10.2 Hz, 1H, H-5), 4.59 (d, J = 10.9 Hz, 1H, H-6), 5.61 (dd, J = 9.7, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.93 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 7.61-7.70 (m, 2H, 2Ph- H), 7.75 (t, J = 7.6 Hz, 1H, Ph-H), 7.90 (d, J = 7.8 Hz, 1H, Ph-H), 8.23 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (101 MHz, D2O): δ 21.61 (NHCOCH
3 ), 48.62 (C-5), 59.96 (C-4), 63.09 (C-9), 68.10 (C-7), 69.73 (C-8), 75.48 (C-6), 101.96 (C-3), 122.49 (Ph q carbon), 123.77 (q, J = 3.0 Hz, triazole-C-5), 125.20 (Ph q carbon), 126.32 (q, J = 5.4 Hz, Ph), 127.39-128.51 (m, CF3), 129.38 (Ph), 131.99 (Ph), 132.27 (Ph), 144.83 (triazole-C-4), 150.33 (C-2), 168.75 (COONa), 173.52 (NHCOCH3); LRMS [C20H20F3N4NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 531.2 [M+Na]+.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(5-メトキシメチル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1172-79)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(5-methoxymethyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1172-79))
酢酸エチル:アセトン(6:1)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋なIE1172-79(68%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.87 (s, 3H, NAc), 2.01 (s, 3H, OAc), 2.03 (s, 3H, OAc), 2.07 (s, 3H, OAc), 3.34 (s, 3H, CH2OCH
3 ), 3.79 (s, 3H, COOCH3), 4.15-4.27 (m, 2H, H-5, H-9), 4.34-4.50 (m, 2H, CH2O), 4.60 (dd, J = 12.5, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 5.09 (dd, J = 10.7, 1.8 Hz, 1H, H-6), 5.42 (td, J = 6.2, 2.6 Hz, 1H, H-8), 5.49 (dd, J = 6.3, 1.8 Hz, 1H, H-7), 5.91 (d, J = 2.4 Hz, 1H, H-3), 6.05 (dd, J = 9.9, 2.5 Hz, 1H, H-4), 7.26 (d, J = 7.8 Hz, 1H, NH), 7.46 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 20.71, 20.76, 20.92 (3 OCOCH
3 ), 23.04 (NHCOCH
3 ), 50.03 (C-5), 52.60 (COOCH
3 ), 55.20 (C-4), 58.59 (CH2OCH
3 ), 61.94 (CH
2 OCH3), 62.10 (C-9), 67.74 (C-7), 70.25 (C-8), 75.54 (C-6), 107.87 (C-3), 133.48 (triazole-C-4), 134.46 (triazole-C-5), 145.50 (C-2), 161.55 (COOCH3), 169.96, 170.21, 170.66, 171.54 (NHCOCH3, 3 OCOCH3); LRMS [C22H30N4O11] (m/z): (+ve ion mode) 549.3 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(5-メトキシメチル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1172-87)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(5-methoxymethyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1172-87))
収率=83%。1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.89 (s, 3H, NAc), 3.40 (s, 3H, OCH3), 3.65-3.74 (m, 2H, H-9, H-7), 3.93 (dd, J = 12.0, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.03 (ddd, J = 9.3, 6.3, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.57 (d, J = 10.9 Hz, 1H, H-6), 4.61-4.73 (m, 3H, H-5, OCH2), 5.62 (dd, J = 9.6, 2.4 Hz, 1H, H-4), 5.85 (d, J = 2.4 Hz, 1H, H-3), 7.81 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (101 MHz, D2O): δ 21.73 (NHCOCH
3 ), 47.97 (C-5), 57.87 (OCH3), 58.92 (C-4), 61.34 (OCH2), 63.08 (C-9), 68.08 (C-7), 69.70 (C-8), 75.34 (C-6), 102.36 (C-3), 134.66 (triazole-C-5), 134.73 (triazole-C-4), 150.02 (C-2), 168.75 (COONa), 173.61 (NHCOCH3); LRMS [C15H21N4NaO8] (m/z): (+ve ion mode) 431.2 [M+Na]+.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(5-フェニル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1172-39)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(5-phenyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1172-39))
ヘキサン:アセトン(4:3)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋なIE1172-39(82%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.74 (s, 3H, NAc), 2.02 (s, 3H, OAc), 2.04 (s, 3H, OAc), 2.08 (s, 3H, OAc), 3.80 (s, 3H, COOCH3), 4.04 (td, J = 10.1, 7.3 Hz, 1H, H-5), 4.21 (m, 1H, H-9), 4.51 (m, 1H, H-9'), 5.05 (d, J = 10.5 Hz, 1H, H-6), 5.31-5.46 (m, 2H, H-7, H-8), 5.98 (d, J = 2.5 Hz, 1H, H-3), 6.09 (dd, J = 9.7, 2.5 Hz, 1H, H-4), 6.75 (d, J = 7.4 Hz, 1H, NH), 7.30-7.32 (m, 2H, 2Ph-H), 7.47-7.53 (m, 3H, 3Ph-H), 7.58 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 20.73, 20.79, 20.89 (3 OCOCH
3 ), 23.03 (NHCOCH
3 ), 50.85 (C-5), 52.58 (COOCH
3 ), 54.24 (C-4), 62.01 (C-9), 67.63 (C-7), 69.87 (C-8), 74.78 (C-6), 108.02 (C-3), 126.01 (Ph q carbon), 129.07 (Ph), 129.23 (Ph), 130.07 (Ph), 132.70 (triazole-C-4), 139.35 (triazole-C-5), 145.49 (C-2), 161.49 (COOCH3), 169.79, 170.40, 170.58, 171.03 (NHCOCH3, 3 OCOCH3); LRMS [C26H30N4O10] (m/z): (+ve ion mode) 581.1 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(5-フェニル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1172-45)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(5-phenyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1172-45))
収率=88%。1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.72 (s, 3H, NAc), 3.55 (d, J = 9.7 Hz, 1H, H-7), 3.62 (dd, J = 12.0, 6.3 Hz, 1H, H-9), 3.87 (dd, J = 11.9, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 3.95 (ddd, J = 9.3, 6.2, 2.7 Hz, 1H, H-8), 4.33-4.51 (m, 2H, H-5, H-6), 5.63 (dd, J = 9.3, 2.2 Hz, 1H, H-4), 5.98 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3), 7.46-7.56 (m, 2H, 2Ph-H), 7.57-7.61 (m, 3H, 3Ph-H), 7.85 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (101 MHz, D2O): δ 21.88 (NHCOCH
3 ), 48.83 (C-5), 57.52 (C-4), 63.00 (C-9), 67.95 (C-7), 69.64 (C-8), 75.01 (C-6), 103.14 (C-3), 125.71 (Ph q carbon), 129.13 (Ph), 129.28 (Ph), 130.10 (Ph), 133.02 (triazole-C-4), 139.88 (triazole-C-5), 149.90 (C-2), 168.80 (COONa), 173.30 (NHCOCH3); LRMS [C19H21N4NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 462.6 [M+Na]+.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4,5-ジフェニル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1172-90)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4,5-diphenyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1172-90))
ヘキサン:アセトン(3:2)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋なIE1172-90(79%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.82 (s, 3H, NAc), 2.03 (s, 6H, 2OAc), 2.10 (s, 3H, OAc), 3.78 (s, 3H, COOCH3), 4.17-4.27 (m, 2H, H-5, H-9), 4.52 (dd, J = 12.5, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 5.07 (d, J = 10.4 Hz, 1H, H-6), 5.40 (td, J = 6.3, 2.5 Hz, 1H, H-8), 5.45 (dd, J = 6.8, 1.7 Hz, 1H, H-7), 5.79-5.93 (m, 2H, H-3, H-4), 7.13-7.27 (m, 6H, NH, 5Ph-H), 7.28-7.34 (m, 2H, 2Ph-H), 7.38-7.48 (m, 3H, 3Ph-H); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 20.75, 20.76, 20.89 (3 OCOCH
3 ), 23.33 (NHCOCH
3 ), 50.56 (C-5), 52.54 (COOCH
3 ), 54.97 (C-4), 62.09 (C-9), 67.54 (C-7), 69.93 (C-8), 75.13 (C-6), 108.41 (C-3), 126.48 (Ph q carbon), 127.15 (Ph), 128.09 (Ph), 128.44 (Ph), 129.31 (Ph), 130.11 (Ph), 130.14 (Ph), 130.18 (Ph q carbon), 135.11 (triazole-C), 144.35 (triazole-C), 145.49 (C-2), 161.50 (COOCH3), 169.80, 170.27, 170.63, 171.37 (NHCOCH3, 3 OCOCH3); LRMS [C32H34N4O10] (m/z): (+ve ion mode) 657.3 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4,5-ジフェニル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1172-102)
(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4,5-diphenyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1172-102))
収率=84%。1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.83 (s, 3H, NAc), 3.58 (d, J = 9.7 Hz, 1H, H-7), 3.63 (dd, J = 12.0, 6.2 Hz, 1H, H-9), 3.88 (dd, J = 12.0, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 3.94 (ddd, J = 9.4, 6.2, 2.7 Hz, 1H, H-8), 4.37 (d, J = 11.0 Hz, 1H, H-6), 4.59 (dd, J = 11.2, 9.2 Hz, 1H, H-5), 5.48 (d, J = 9.7 Hz, 1H, H-4), 5.90 (s, 1H, H-3), 7.36-7.59 (m, 10H, Ph-H); 13C NMR (101 MHz, D2O): δ 21.94 (NHCOCH
3 ), 48.33 (C-5), 58.44 (C-4), 63.01 (C-9), 67.98 (C-7), 69.61 (C-8), 74.96 (C-6), 103.15 (C-3), 126.05 (Ph q carbon), 127.31 (Ph), 128.55 (Ph), 128.80 (Ph), 129.21 (Ph), 129.63 (Ph q carbon), 130.25 (Ph), 130.42 (Ph), 135.79 (triazole-C), 144.67 (triazole-C), 149.71 (C-2), 168.67 (COONa), 173.41 (NHCOCH3); LRMS [C25H25N4NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 539.2 [M+Na]+.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-4-(4-(2-ブロモフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-3,4,5-トリデオキシ-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1257-75)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-4-(4-(2-bromophenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-3,4,5-trideoxy-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1257-75))
ヘキサン:アセトン(3:2)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋なIE1257-75(88%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.85 (s, 3H, NAc), 2.06 (s, 3H, OAc), 2.08 (s, 3H, OAc), 2.09 (s, 3H, OAc), 3.84 (s, 3H, COOCH3), 4.16-4.28 (m, 2H, H-5, H-9), 4.68 (dd, J = 12.5, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 4.91 (dd, J = 10.7, 1.8 Hz, 1H, H-6), 5.43 (ddd, J = 6.7, 5.6, 2.6 Hz, 1H, H-8), 5.53 (dd, J = 5.8, 1.7 Hz, 1H, H-7), 6.00 (dd, J = 9.9, 2.5 Hz, 1H, H-4), 6.11 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 6.59 (d, J = 8.4 Hz, 1H, NH), 7.20 (ddd, J = 8.1, 7.3, 1.6 Hz, 1H, PH-H), 7.40 (td, J = 7.5, 1.3 Hz, 1H, Ph-H), 7.63 (dd, J = 8.0, 1.2 Hz, 1H, Ph-H), 7.96 (dd, J = 7.9, 1.7 Hz, 1H, Ph-H), 8.22 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 20.80, 20.95 (3 OCOCH
3 ), 23.13 (NHCOCH
3 ), 49.56 (C-5), 52.75 (COOCH
3 ), 57.49 (C-4), 62.10 (C-9), 67.81 (C-7), 70.62 (C-8), 76.10 (C-6), 107.03 (C-3), 121.42 (Ph q carbon), 122.66 (Ph), 127.76 (Ph), 129.75 (Ph), 130.65 (Ph), 133.59 (triazole-C5), 145.61 (triazole-C4), 145.94 (C-2), 161.33 (COOCH3), 170.15, 170.29, 170.71, 171.09 (NHCOCH3, 3 OCOCH3).
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-4-(4-(2-ブロモフェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-3,4,5-トリデオキシ-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1257-84)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-4-(4-(2-bromophenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-3,4,5-trideoxy-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1257-84))
収率=89%。1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.93 (s, 3H, NAc), 3.62-3.77 (m, 2H, H-7, H-9), 3.92 (dd, J = 12.0, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.02 (ddd, J = 9.2, 6.2, 2.7 Hz, 1H, H-8), 4.49 (dd, J = 10.9, 9.6 Hz, 1H, H-5), 4.60 (dd, J = 10.9, 1.3 Hz, 1H, H-6), 5.58 (dd, J = 9.7, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.92 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3), 7.36 (ddd, J = 7.9, 7.3, 1.7 Hz, 1H, Ph-H), 7.49 (td, J = 7.6, 1.3 Hz, 1H, Ph-H), 7.69 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H, Ph-H), 7.77 (dd, J = 8.1, 1.2 Hz, 1H, Ph-H), 8.45 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (101 MHz, D2O): δ 21.77 (NHCOCH
3 ), 48.68 (C-5), 60.07 (C-4), 63.10 (C-9), 68.11 (C-7), 69.75 (C-8), 75.42 (C-6), 101.91 (C-3), 121.49 (Ph q carbon), 123.72 (Ph), 127.90 (Ph), 129.16 (Ph), 130.16 (Ph q carbon), 130.42 (Ph), 130.71 (Ph), 133.42 (triazole-C5), 145.89 (triazole-C4), 150.39 (C-2), 168.78 (COONa), 173.54 (NHCOCH3).
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(2-メトキシカルボニル)フェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1398-25)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(2-methoxycarbonyl)phenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1398-25))
ヘキサン:アセトン(4:3)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋なIE1398-25(91%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.76 (s, 3H, NAc), 2.02 (s, 3H, OAc), 2.04 (s, 3H, OAc), 2.05 (s, 3H, OAc), 3.75 (s, 3H, Ph-COOCH3), 3.80 (s, 3H, C2-COOCH3), 4.17 (dd, J = 12.4, 7.1 Hz, 1H, H-9), 4.31 (q, J = 9.8 Hz, 1H, H-5), 4.69 (dd, J = 12.5, 2.8 Hz, 1H. H-9'), 4.78 (d, J = 10.3 Hz, 1H, H-6), 5.38 (ddd, J = 7.6, 5.4, 2.8 Hz, 1H, H-8), 5.52 (dd, J = 5.0, 1.9 Hz, 1H, H-7), 5.78 (dd, J = 10.2, 2.5 Hz, 1H, H-4), 6.03 (d, J = 2.4 Hz, 1H, H-3), 7.13 (d, J = 8.9 Hz, 1H, NH), 7.38 (t, J = 7.8 Hz, 1H, Ph-H), 7.50 (td, J = 7.7, 1.4 Hz, 1H, Ph-H), 7.65 (d, J = 7.7 Hz, 1H, Ph-H), 7.76 (d, J = 7.6 Hz, 1H, Ph-H), 7.84 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 20.72, 20.79, 20.91 (3 OCOCH
3 ), 22.80 (NHCOCH
3 ), 48.65 (C-5), 52.29, 52.66 (2 COOCH
3 ), 57.96 (C-4), 62.23 (C-9), 67.78 (C-7), 70.91 (C-8), 76.66 (C-6), 107.37 (C-3), 122.06 (Ph), 128.35 (Ph), 129.85 (Ph), 129.99 (Ph q carbon), 130.15 (Ph q carbon), 130.35 (Ph), 131.62 (triazole-C5), 145.79 (triazole-C4), 145.89(C-2), 161.36 (C2-COOCH3), 168.39 (Ph-COOCH3), 170.07, 170.27, 170.76, 171.02 (NHCOCH3, 3 OCOCH3); LRMS [C28H32N4O12] (m/z): (+ve ion mode) 639.3 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(4-(2-メトキシカルボニル)フェニル)-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE1398-33)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(4-(2-methoxycarbonyl)phenyl)-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE1398-33))
収率=68%。1H NMR (400 MHz, D2O): δ 1.94 (s, 3H, NAc), 3.66 (dd, J = 12.2, 6.0 Hz, 1H, H-9), 3.72 (dd, J = 9.8, 1.4 Hz, 1H, H-7), 3.93 (dd, J = 12.0, 2.9 Hz, 1H, H-9'), 4.03 (ddd, J = 9.4, 6.4, 2.7 Hz, 1H, H-8), 4.47 (t, J = 10.3 Hz, 1H, H-5), 4.61 (dd, J = 10.9, 1.4 Hz, 1H, H-6), 5.59 (dd, J = 9.5, 2.1 Hz, 1H, H-4), 5.95 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 7.43-7.55 (m, 3H, 3 Ph-H), 7.75 (dd, J = 6.6, 1.5 Hz, 1H, Ph-H), 8.18 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (101 MHz, D2O): δ 21.76 (NHCOCH
3 ), 48.80 (C-5), 59.69 (C-4), 63.10 (C-9), 68.13 (C-7), 69.77 (C-8), 75.40 (C-6), 102.22 (C-3), 122.33 (triazole-C5), 125.00 (Ph q carbon), 126.44 (Ph), 128.30 (Ph), 128.57 (Ph), 128.79 (Ph), 138.95 (Ph q carbon), 146.15 (triazole-C4), 150.22 (C-2), 168.85 (C2-COONa), 173.80 (NHCOCH3), 178.10 (Ph-COONa); LRMS [C20H20N4Na2O9] (m/z): (+ve ion mode) 528.8 [M+Na]+.
メチル 7,8,9-トリ-O-アセチル-3,4,5-トリデオキシ-3-フルオロ-5-イソブチルアミド-4-(4-メトキシメチル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-エリスロ-β-L-グルコ-ノン-2-ウロピラノシロネートフロライド(IE1257-22)(Methyl 7,8,9-tri-O-acetyl-3,4,5-trideoxy-3-fluoro-5-isobutyramido-4-(4-methoxymethyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-erythro-β-L-gluco-non-2-ulopyranosylonate fluoride (IE1257-22))
ヘキサン/アセトン(3:2)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによる精製により、純粋な10(57 mg, 81%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 0.96-1.01 (m, 6H, isobut-2CH3), 2.01 (s, 3H, OAc), 2.09 (s, 3H, OAc), 2.13 (s, 3H, OAc), 2.23 (dq, J = 13.0, 6.8 Hz, 1H, isobut-CH), 3.36 (s, 3H, OCH3), 3.90-3.96 (m, 4H, COOCH3, H-5), 4.19 (dd, J = 12.6, 4.6 Hz, 1H, H-9), 4.27 (dd, J = 12.6, 2.5 Hz, 1H, H-9'), 4.54 (s, 2H, OCH2), 4.99-5.30 (m, 3H, H-3, H-6, H-7), 5.37 (ddd, J = 8.6, 4.6, 2.4 Hz, 1H, H-8), 6.19-6.29 (m, 2H, H-4, NH), 7.60 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (100 MHz, CDCl3): δ 18.86 (isobut-CH3), 19.32 (isobut-CH3), 20.59, 20.75, 20.79 (3 OCOCH
3 ), 35.53 (isobut-CH), 50.84 (d, J = 5.8 Hz, C-5), 53.62 (COOCH
3 ), 58.34 (OCH3), 59.00-59.40 (m, C-4), 61.86 (C-9), 65.50 (OCH2), 67.08 (C-7), 68.29 (C-8), 71.51 (C-6), 90.64 (dd, J = 196.1, 30.3 Hz, C-3), 105.58 (dd, J = 230.3, 26.8 Hz, C-2), 124.52 (triazole-CH), 144.83 (triazole-q carbon), 164.51 (d, J = 32.9 Hz, COOCH3), 169.56 , 170.41, 170.69 (3 OCOCH3), 178.35 (isobut-CO); 19F NMR (376 MHz, CDCl3): δ -118.67 (d, J = 14.0 Hz, F-2α), -197.42 (d, J = 13.2 Hz, F-3β); LRMS [C24H34F2N4O11] (m/z): (+ve ion mode) 615.3 [M+Na]+.
3,4,5-トリデオキシ-3-フルオロ-5-イソブチルアミド-4-(4-メトキシメチル-[1,2,3,]トリアゾール-1-イル)-D-エリスロ-β-L-グルコ-ノン-2-ウロピラノソニックフロライド(IE1257-24)(3,4,5-Trideoxy-3-fluoro-5-isobutyramido-4-(4-methoxymethyl-[1,2,3,]triazol-1-yl)-D-erythro-β-L-gluco-non-2-ulopyranosonic fluoride (IE1257-24))
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 0.81 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobut-CH3), 0.94 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobut-CH3), 2.35 (p, J = 6.9 Hz, 1H, isobut-CH), 3.38 (s, 3H, OCH3), 3.54 (d, J = 9.2 Hz, 1H, H-7), 3.61 (m, 1H, H-9), 3.78-3.91 (m, 2H, H-8, H-9'), 4.52-4.76 (m, 3H, OCH2, H-6), 4.85 (m, 1H, H-5), 5.32 (ddd, J = 49.5, 13.7, 9.7 Hz, 1H, H-3), 5.75 (q, J = 11.2 Hz, 1H, H-4), 8.28 (s, 1H, triazole-CH); 13C NMR (100 MHz, D2O): δ 18.11 (isobut-CH3), 18.65 (isobut-CH3), 34.87 (isobut-CH), 48.15 (d, J = 6.1 Hz, C-5), 57.26 (OCH3), 63.16 (C-9), 63.18-63.58 (m, C-4), 64.13 (OCH2), 67.85 (C-7), 69.83 (C-8), 73.73 (d, J = 3.3 Hz, C-6), 90.22 (dd, J = 190.9, 32.6 Hz, C-3), 106.79 (dd, J = 224.1, 27.8 Hz, C-2), 124.89 (triazole-CH), 144.09 (trizaole-q C), 169.21 (d, J = 30.7 Hz, COOH), 180.88 (isobut-CO); 19F NMR (376 MHz, D2O): δ -112.75 (d, J = 13.8 Hz, F-2α), -199.41 (d, J = 14.3 Hz, F-3β); LRMS [C17H25F2N4NaO8] (m/z): (+ve ion mode) 496.8 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+1]+ calcd for C17H26F2N4O8 [M+1]+ 453.1791; found, 453.1810.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-4-(1-シアノ-2H-イソインドール-2-イル)-3,4,5-トリデオキシ-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE889-76)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-4-(1-cyano-2H-isoindol-2-yl)-3,4,5-trideoxy-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE889-76))
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.60 (s, 3H, NAc), 1.82 (s, 6H, 2 OAc), 1.84 (s, 3H, OAc), 3.60 (s, 3H, COOCH3), 3.96 (dd, J = 12.7, 7.0 Hz, 1H, H-9), 4.19 (q, J = 9.9 Hz, 1H, H-5), 4.40-4.50 (m, 2H, H-6, H-9'), 5.16 (ddd, J = 7.5, 6.0, 2.4 Hz, 1H, H-8); 5.22-5.33 (m, 2H, H-4, H-7), 5.86 (d, J = 1.6 Hz, 1H, H-3), 6.20 (d, J = 9.6 Hz, 1H, NHAc), 6.84 (m, 1H, Ar-H), 6.99 (m, 1H, Ar-H), 7.26 (s, 1H, Ar-H-3'), 7.37 (m, 2H, Ar-H-4', Ar-H-7'); 13H NMR (75 MHz, CDCl3): δ 20.76, 20.92 (3 OCOCH
3 ), 22.97 (NHCOCH
3 ), 49.26 (C-5), 52.79 (COOCH
3 ), 58.00 (C-4), 62.08 (C-9), 67.67 (C-7), 70.86 (C-8), 77.06 (C-6), 93.82 (Ar-C-CN), 107.66 (C-3), 114.69 (CN), 117.55 (Ar), 117.78 (Ar), 121.14 (Ar), 123.23 (Ar), 124.63 (Ar q carbon), 126.08 (Ar), 131.60 (Ar q carbon), 146.63 (C-2), 161.29 (COOCH3), 170.17, 170.30, 170.63 (NHCOCH3, 3 OCOCH3); LRMS [C27H29N3O10] (m/z): (+ve ion mode) 578.1 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-4-(1-シアノ-2H-イソインドール-2-イル)-3,4,5-トリデオキシ-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE889-80)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-4-(1-cyano-2H-isoindol-2-yl)-3,4,5-trideoxy-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE889-80))
1H NMR (300 MHz, D2O): δ 1.91 (s, 3H, NAc), 3.61-3.77 (m, 2H, H-7, H-9), 3.94 (dd, J = 11.9, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 4.05 (ddd, J = 9.2, 6.2, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.50 (m, 1H, H-5), 4.64 (d, J = 11.0 Hz, 1H, H-6), 5.47 (dd, J = 9.4, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.96 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3), 7.21 (m, 1H, Ar-H), 7.37 (ddd, J = 8.9, 6.7, 1.1 Hz, 1H, Ar-H), 7.65-7.87 (m, 3H, Ar-H-3', Ar-H-4', Ar-H-7'); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 21.77 (NHCOCH
3 ), 49.83 (C-5), 59.20 (C-4), 63.08 (C-9), 68.09 (C-7), 69.77 (C-8), 75.41 (C-6), 92.08 (Ar-C-CN), 103.30 (C-3), 115.30 (CN), 117.35 (Ar), 119.65 (Ar), 121.36 (Ar), 122.82 (Ar), 124.09 (Ar q carbon), 125.99 (Ar), 132.03 (Ar q carbon), 150.56 (C-2), 168.78 (COONa), 173.36 (NHCOCH3); LRMS [C20H20N3NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 460.1 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C20H20N3Na2O7 [M+Na]+ 460.1091; found, 460.1097.
メチル7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-4-(1-シアノ-2H-イソインドール-2-イル)-3,4,5-トリデオキシ-5-イソブチルアミド-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE889-92)(Methyl 7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-4-(1-cyano-2H-isoindol-2-yl)-3,4,5-trideoxy-5-isobutyramido-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE889-92))
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 0.92 (d, J = 6.8 Hz, 3H, isobutyryl-CH3), 1.00 (d, J = 6.8 Hz, 3H, isobutyryl-CH3), 2.07 (s, 3H, OAc), 2.09 (s, 3H, OAc), 2.10 (s, 3H, OAc), 2.27 (m, 1H, isobutyryl-CH), 3.86 (s, 3H, COOCH3), 4.23 (dd, J = 12.4, 6.6 Hz, 1H, H-9), 4.50 (m, 1H, H-5), 4.68 (dd, J = 12.5, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.77 (d, J = 10.6 Hz, 1H, H-6), 5.40 (m, 1H, H-8), 5.51 (dd, J = 5.6, 1.6 Hz, 1H, H-7), 5.62 (dd, J = 9.7, 2.4 Hz, 1H, H-4), 6.15 (d, J = 2.4 Hz, 1H, H-3), 6.24 (d, J = 9.4 Hz, 1H, NH), 7.11 (dd, J = 8.6, 6.7 Hz, 1H, Ar-H), 7.28 (dd, J = 8.4, 6.6 Hz, 1H, Ar-H), 7.50 (s, 1H, Ar-H-3'), 7.60-7.64 (m, 2H, Ar-H-4', Ar-H-7'); 13H NMR (75 MHz, CDCl3): δ 18.77, 19.05 (isobutyryl-2CH3), 20.69, 20.73, 20.90 (3 OCOCH
3 ), 35.51 (isobutyryl-CH), 49.11 (C-5), 52.78 (COOCH
3 ), 57.88 (C-4), 62.05 (C-9), 67.61 (C-7), 70.80 (C-8), 77.01 (C-6), 93.83 (Ar-C-CN), 107.56 (C-3), 114.80 (CN), 117.58 (Ar), 117.81 (Ar), 121.20 (Ar), 123.22 (Ar), 124.66 (Ar q carbon), 126.15 (Ar), 131.56 (Ar q carbon), 146.50 (C-2), 161.31 (COOCH3), 170.10, 170.14, 170.57 (3 OCOCH3), 177.07 (isobutyryl-CO); LRMS [C29H33N3O10] (m/z): (+ve ion mode) 606.4 [M+Na]+.
ナトリウム 2,6-アンヒドロ-4-(1-シアノ-2H-イソインドール-2-イル)-3,4,5-トリデオキシ-5-イソブチルアミド-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE889-99)(Sodium 2,6-anhydro-4-(1-cyano-2H-isoindol-2-yl)-3,4,5-trideoxy-5-isobutyramido-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE889-99))
1H NMR (300 MHz, D2O): δ 0.88 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobutyryl-CH3), 0.97 (d, J = 6.9 Hz, 3H, isobutyryl-CH3), 2.44 (m, 1H, isobutyryl-CH), 3.62-3.75 (m, 2H, H-7, H-9), 3.93 (dd, J = 12.0, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.04 (ddd, J = 9.3, 6.3, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.56-4.66 (m, 2H, H-5, H-6), 5.47 (dd, J = 9.6, 2.4 Hz, 1H, H-4), 5.95 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 7.20 (ddd, J = 7.8, 6.8, 1.0 Hz, 1H, Ar-H), 7.36 (ddd, J = 8.3, 6.8, 1.0 Hz, 1H, Ar-H), 7.70 (dd, J = 8.6, 1.1 Hz, 1H, Ar-H), 7.74-7.87 (m, 2H, 2 Ar-H); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 18.16, 18.59 (isobutyryl-2CH3), 35.06 (isobutyryl-CH), 49.13 (C-5), 59.30 (C-4), 63.07 (C-9), 68.20 (C-7), 69.81 (C-8), 75.45 (C-6), 92.08 (Ar-C-CN), 103.34 (C-3), 115.47 (CN), 117.33 (Ar), 120.04 (Ar), 121.38 (Ar), 122.81 (Ar), 124.04 (Ar q carbon), 126.01 (Ar), 132.04 (Ar q carbon), 150.37 (C-2), 168.87 (COONa), 180.37 (isobutyryl-CO); LRMS [C22H24N3NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 488.1 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C22H24N3Na2O7 [M+Na]+ 488.1404; found, 488.1400.
メチル 7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-4-(1-シアノ-2H-イソインドール-2-イル)-3,4,5-トリデオキシ-5-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE927-93)(Methyl 7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-4-(1-cyano-2H-isoindol-2-yl)-3,4,5-trideoxy-5-(2,2,2-trifluoroacetamido)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE927-93))
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 2.07 (s, 3H, OAc), 2.08 (s, 3H, OAc),2.10 (s, 3H, OAc), 3.86 (s, 3H, COOCH3), 4.22 (dd, J = 12.5, 6.6 Hz, 1H, H-9), 4.54 (q, J = 9.9 Hz, 1H, H-5), 4.68 (dd, J = 12.5, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 4.82 (dd, J = 10.6, 1.9 Hz, 1H, H-6), 5.43 (td, J = 6.0, 5.5, 2.6 Hz, 1H, H-8), 5.52 (dd, J = 5.6, 1.8 Hz, 1H, H-7), 5.62 (dd, J = 9.7, 2.4 Hz, 1H, H-4), 6.17 (d, J = 2.4 Hz, 1H, H-3), 7.13 (ddd, J = 7.9, 6.8, 1.0 Hz, 1H, Ar-H), 7.28 (ddd, J = 8.4, 6.7, 1.0 Hz, 1H, Ar-H), 7.52 (s, 1H, Ar-H-3'), 7.58-7.69 (m, 2H, Ar-H-4', Ar-H-7'), 7.91 (d, J = 9.6 Hz, 1H, NH); 13H NMR (75 MHz, CDCl3): δ 20.50, 20.71, 20.91 (3 OCOCH
3 ), 49.81 (C-5), 52.93 (COOCH
3 ), 57.45 (C-4), 61.93 (C-9), 67.46 (C-7), 70.64 (C-8), 76.40 (C-6), 93.61 (Ar-C-CN), 107.14 (C-3), 113.24-117.05 (CF3), 114.37 (CN), 117.73 (Ar), 117.80 (Ar), 121.08 (Ar), 123.65 (Ar), 124.93 (Ar q carbon), 126.55 (Ar), 131.85 (Ar q carbon), 146.73 (C-2), 157.56 (q, JC,F = 38.8 Hz, COCF3), 161.03 (COOCH3), 169.91, 170.38, 170.71 (3 OCOCH3); LRMS [C27H26F3N3O10] (m/z): (+ve ion mode) 632.1 [M+Na]+.
ナトリウム 2,6-アンヒドロ-4-(1-シアノ-2H-イソインドール-2-イル)-3,4,5-トリデオキシ-5-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE927-99)(Sodium 2,6-anhydro-4-(1-cyano-2H-isoindol-2-yl)-3,4,5-trideoxy-5-(2,2,2-trifluoroacetamido)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE927-99))
1H NMR (300 MHz, D2O): δ 3.60-3.75 (m, 2H, H-7, H-9), 3.93 (dd, J = 11.9, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.07 (ddd, J = 9.4, 6.4, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.64-4.74 (m, 2H, H-5, H-6), 5.57 (dd, J = 9.4, 2.3 Hz, 1H, H-4), 6.00 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3), 7.21 (m, 1H, Ar-H), 7.36 (m, 1H, Ar-H), 7.69 (d, J = 8.6 Hz, 1H, Ar-H), 7.77 (d, J = 8.5 Hz, 1H, Ar-H), 7.84 (s, 1H, Ar-H-3'); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 50.48 (C-5), 58.73 (C-4), 63.00 (C-9), 68.08 (C-7), 69.66 (C-8), 75.05 (C-6), 91.94 (Ar-C-CN), 103.21 (C-3), 109.60-118.88 (CF3), 115.01 (CN), 117.34 (Ar), 121.36 (Ar), 123.02 (Ar), 124.19 (Ar q carbon), 126.23 (Ar), 132.12 (Ar q carbon), 150.62 (C-2), 158.20 (q, JC,F = 38.8 Hz, COCF3), 168.44 (COONa); LRMS [C20H17F3N3NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 514.1 [M+Na]+, 492.2; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C20H17F3N3Na2O7 [M+Na]+ 514.0830; found, 514.0836.
メチル 5-アセトアミド-7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(1H-テトラゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-86)(Methyl 5-acetamido-7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(1H-tetrazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-86))
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.95 (s, 3H, NAc), 2.06 (s, 3H, OAc), 2.09 (s, 3H, OAc), 2.10 (s, 3H, OAc), 3.84 (s, 3H, COOCH3), 4.02 (m, 1H, H-5), 4.22 (dd, J = 12.6, 6.4 Hz, 1H, H-9), 4.63 (dd, J = 12.5, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 4.95 (dd, J = 10.5, 1.8 Hz, 1H, H-6), 5.38 (td, J = 6.2, 2.6 Hz, 1H, H-8), 5.49 (dd, J = 5.9, 1.8 Hz, 1H, H-7), 6.05 (d, J = 2.5 Hz, 1H, H-3), 6.11 (dd, J = 9.8, 2.5 Hz, 1H, H-4), 6.67 (d, J = 8.2 Hz, 1H, NH), 8.70 (s, 1H, tetrazole-CH); 13H NMR (75 MHz, CDCl3): δ 20.72, 20.75, 20.91 (3 OCOCH
3 ), 23.13 (NHCOCH
3 ), 49.72 (C-5), 52.87 (COOCH
3 ), 55.92 (C-4), 61.93 (C-9), 67.62 (C-7), 70.50 (C-8), 75.70 (C-6), 105.19 (C-3), 140.84 (Tetrazole-C5), 146.64 (C-2), 161.07 (COOCH3), 170.17, 170.27, 170.63, 171.54 (NHCOCH3, 3 OCOCH3); LRMS [C19H25N5O10] (m/z): (+ve ion mode) 506.5 [M+Na]+.
ナトリウム 5-アセトアミド-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-4-(1H-テトラゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE832-98)(Sodium 5-acetamido-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-4-(1H-tetrazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE832-98))
1H NMR (300 MHz, D2O): δ 1.94 (s, 3H, NAc), 3.65-3.74 (m, 2H, H-7, H-9), 3.92 (dd, J = 11.9, 2.7 Hz, 1H, H-9'), 4.02 (ddd, J = 9.3, 6.2, 2.7 Hz, 1H, H-8), 4.44 (dd, J = 10.9, 9.7 Hz, 1H, H-5), 4.62 (dd, J = 11.0, 1.4 Hz, 1H, H-6), 5.73 (dd, J = 9.6, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.88 (d, J = 2.3 Hz, 1H, H-3); 13C NMR (75 MHz, D2O): δ 21.63 (NHCOCH
3 ), 48.44 (C-5), 58.77 (C-4), 63.04 (C-9), 67.99 (C-7), 69.67 (C-8), 75.29 (C-6), 100.61 (C-3), 143.99 (Tetrazole-C5), 150.85 (C-2), 168.53 (COOCH3), 173.82 (NHCOCH3); LRMS [C12H16N5NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 388.4 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C12H16N5Na2O7 [M+Na]+ 388.083964; found, 388.084945.
メチル 7,8,9-トリ-O-アセチル-2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-5-イソブチルアミド-4-(1H-テトラゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE889-36)(Methyl 7,8,9-tri-O-acetyl-2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-5-isobutyramido-4-(1H-tetrazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE889-36))
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 1.05 (d, J = 6.9 Hz, 6H, isobutyramido-2CH3), 2.01 (s, 3H, OAc), 2.05 (s, 6H, 2OAc), 2.34 (m, 1H, isobutyramido-CH), 3.81 (s, 3H, COOCH3), 4.01 (m, 1H, H-5), 4.18 (dd, J = 12.5, 6.3 Hz, 1H, H-9), 4.60 (dd, J = 12.6, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 5.03 (dd, J = 10.5, 1.7 Hz, 1H, H-6), 5.32 (td, J = 6.1, 2.5 Hz, 1H, H-8), 5.46 (dd, J = 5.9, 1.8 Hz, 1H, H-7), 6.03 (d, J = 2.4 Hz, 1H, H-3), 6.14 (dd, J = 9.8, 2.5 Hz, 1H, H-4), 6.94 (d, J = 8.1 Hz, 1H, NH), 8.65 (s, 1H, tetrazole-CH); 13H NMR (75 MHz, CDCl3): δ 18.85, 19.27 (isobutyramido-2CH3), 20.66, 20.84 (3 OCOCH
3 ), 35.56 (isobutyramido-CH), 49.69 (C-5), 52.79 (COOCH
3 ), 55.77 (C-4), 61.91 (C-9), 67.49 (C-7), 70.51 (C-8), 75.64 (C-6), 105.15 (C-3), 140.81 (Tetrazole-C5), 146.70 (C-2), 161.18 (COOCH3), 170.04, 170.15, 170.58 (3 OCOCH3), 178.53 (isobutyramido-CO); LRMS [C21H29N5O10] (m/z): (+ve ion mode) 534.3 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C21H29N5NaO10 [M+Na]+ 534.180663; found, 543.1788531.
ナトリウム 2,6-アンヒドロ-3,4,5-トリデオキシ-5-イソブチルアミド-4-(1H-テトラゾール-1-イル)-D-グリセロ-D-ガラクト-ノン-2-エノネート(IE889-42)(Sodium 2,6-anhydro-3,4,5-trideoxy-5-isobutyramido-4-(1H-tetrazol-1-yl)-D-glycero-D-galacto-non-2-enonate (IE889-42))
1H NMR (300 MHz, D2O): δ 0.99-1.04 (m, 6H, isobutyramido-2CH3), 2.46 (m, 1H, isobutyramido-CH), 3.59-3.75 (m, 2H, H-7, H-9), 3.93 (dd, J = 12.0, 2.6 Hz, 1H, H-9'), 4.03 (ddd, J = 9.7, 6.2, 2.6 Hz, 1H, H-8), 4.49 (dd, J = 10.9, 9.7 Hz, 1H, H-5), 4.65 (dd, J = 10.9, 1.2 Hz, 1H, H-6), 5.76 (dd, J = 9.7, 2.3 Hz, 1H, H-4), 5.88 (d, J = 2.2 Hz, 1H, H-3), 9.38 (s, 1H, tetrazole-CH); LRMS [C14H20N5NaO7] (m/z): (+ve ion mode) 416.0 [M+Na]+; HRMS (API) (m/z): [M+Na]+ calcd for C14H20N5Na2O7 [M+Na]+ 416.115264; found, 416.116886.
[生物学]
<細胞とウイルス>
A549細胞(ヒト肺胞基底上皮腺癌細胞)はEuropean Colloection of Cell Culturesより提供された(86012804-1VL、シグマ アルドリッチ)。細胞は、1%グルタミン(200mM)及び5%ウシ胎児血清が添加されたダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)(ロンザ、バーゼル、スイス)において増殖させた。感染および感染後の手順のために、A549細胞は1%グルタミンのみ添加されたDMEMにおいて維持された。正常ヒト気管/気管支上皮(NHBE)細胞(CC-2540, lot 313831, ロンザ)はB-ALI(商標)増殖培地(ロンザ)中で増殖させ、感染と感染後の研究は同じ培地を使用した。LLC-MK2細胞(アカゲザル腎臓、ATCC CCL-7)は、1%グルタミン(200mM)及び熱失活させた2%ウシ胎児血清が添加されたイーグル最小必須培地(EMEM)(ロンザ)において培養された。hPIV-3の感染および感染後のインキュベーションの間、LLC-MK2細胞は1%グルタミンが添加されたEMEMにおいて維持された。すべての細胞株は37℃、5%CO2の加湿された空気中でインキュベートされた。
hPIV-3(C-243株)はAmerican Type Culture Collection (ATCC、マナッサス、バージニア州)から入手した。ウイルスは、グルタミンが添加されたEMEMにおけるLLC-MK2細胞の中(EMEMinf)において、35℃、5%CO2の加湿された空気中で増殖させた。細胞変性効果をモニタリングしつつ、ウイルス感染から3~4日後に、ウイルスを含む培養液の上清を回収し、遠心分離(3000RCF、15分)によって上清から細胞断片を取り除いた。赤血球凝集抑制試験(Haemagglutination Inhibition (HI) assays)に使用するため、30 kDa Amicon Ultra filter unit (ミリポア, ビレリカ、マサチューセッツ州)を用いて、少なくとも10回ウイルスを濃縮した。ノイラミニダーゼ阻害試験(Neuraminidase Inhibition (NI) assays)とSTD-NMR実験に、PEG沈殿を行い上述のように精製されたウイルスを用いた。
精製されたhPIV-3の上清とPEG6000(最終濃度8%)及びNaCl(最終0.4M)とを混合し、穏やかに撹拌しながら4℃でオーバーナイト、インキュベートした。PEG6000/hPIV-3複合体を、4℃で3000RCF、30分の遠心分離によってペレット状にした。上清は捨て、GNTEバッファー(200 mM グリシン, 200 mM NaCl, 20 mM Tris-HCl, 2 mM EDTA, pH 7.4)が、最初のウイルス懸濁液の量に対し少なくとも1:40となるような量を用いて、ペレットを4℃でオーバーナイト、再懸濁した。ウイルスの懸濁はピペッティングによって均質化され、続いて「堅い」内筒のダウンス型ホモジナイザーを用いて残存するウイルス凝集体を機械的に破壊した。hPIV-3のホモジネートを、GNTEバッファー中に調整された30%~60%の非線形ショ糖勾配上に流し入れ、4℃で100,000RCF、2時間30分、減速のためのブレーキ無しの遠心分離を行った。ウイルスは30%~60%ショ糖の界面に濃縮され、回収され、NI試験のために-80℃で、またはSTD-NMR実験のために4℃で保管された。
hPIV-3 HN 阻害剤:化合物2、3、5~10は凍結乾燥した粉末として用意し、滅菌水に溶解することによって10mMの原液を作製した。溶液を完全に溶解するために15分間超音波処理を行い、濾過滅菌した。原液はガラスのバイアルに入れ-20℃で保存し、使用前に適切なバッファーによって新たに希釈した。STD NMR実験用には、原液はD2Oを用いて用意し、100mMとした。溶液は上述のように処理され保存された。
組換えHNの発現及び精製:引用文献に記載の方法を改変した方法に基づき、Bac-to-Bac(商標) baculovirus expression system (インビトロジェン、カールスバッド、カリフォルニア州)を用いてHNタンパクを発現させた。したがって、ミツバチメリチン分泌シグナルペプチド(honeybee melittin signal peptide (HBM))の核酸配列が、HN外部ドメインをコードする配列(アミノ酸125~572)の下流に付加された。この配列(HBM+HN)を、Spodoptera frugiperda細胞(Sf9)での発現のためにコドン最適化し、DNA2.0 gene synthesis service(DNA2.0, メンローパーク、カリフォルニア州)に直接注文し、遺伝子名はHBM-HNhPIV-3optとした。HBM-HNhPIV-3optをPCRによって増幅させ、C末端に精製と検出目的のための6個のヒスチジンからなるタグ(His-Tag)を付加するベクターである、pFastBac/CT-TOPO(商標)ベクターにライゲーションさせた。
HBM-HNhPIV-3optを含む組換えバキュロウイルスを製品の取扱説明書に従って作製し増幅させた。Insect-XPRESSタンパク質フリー昆虫細胞培地(ロンザ)で培養したSf9細胞(インビトロジェン)に、HBM-HNhPIV-3optバキュロウイルスを高い感染効率で感染させた。最も高いタンパク質発現を得るため、組換えHNを含む感染後4日目の上清を回収した。上清は、細胞断片を取り除くために遠心分離(3,000RCF、15分)によって精製され、さらに、HisTrap excel 5 mL カラム(GE Healthcare life sciences, バッキンガムシャー、イングランド)の製品の取扱説明書に従い、精製した。組換えHNは500mMのイミダゾール溶液で溶出され、回収した画分はノイラミニダーゼ活性(NA)試験(neuraminidase activity assay)により評価された(下記参照)。最も活性のある画分はプールされ、最終的な量が800μlになるように10 kDa アミコンウルトラフィルターユニット(ミリポア)によって濃縮された。さらなる精製ステップは、4℃において、Superdex 75 ゲル濾過カラム (GE Healthcare)を通す、高速タンパク質液体クロマトグラフィー(fast protein liquid chromatography) (Amersham Biosciences)を行い、Frac-920で1mLの画分を回収した。280nmにおける画分の回収のモニタリングによって決定されたタンパク質を含む画分は、SDS-PAGEを行うのと同様に、NA試験によって評価された。精製され、濃縮された組換えHNタンパク質は4℃で保存された。
赤血球凝集抑制試験:HN阻害剤はU字型の96穴プレートアッセイにて2回評価された。化合物は、それぞれの濃度のテストのために(25μl/ウェル、最終1×)PBSによって希釈し、4×の溶液にした。それぞれの希釈液をhPIV-3(25μl/ウェル、最終的に1HAU)の、4ヘマグルチネーションユニット(haemagglutination units、HAU)と混合し、室温で20分、インキュベートした。プレートを氷上に移動させ、各ウェルに対し同等の量(50μl)の氷冷した0.75%モルモット赤血球(guinea pig red blood cells, Gp-RBC)又は1%ヒト赤血球(human red blood cells, h-RBC)を追加した。そして、ヘマグルチネーション(赤血球凝集)の程度を読み取る前に4℃で1時間30分インキュベートした。未処理のウイルス懸濁液と比較し、ヘマグルチニン活性(凝集)が50%まで減少した阻害剤の濃度としてHI IC50が考慮された。
ノイラミニダーゼ阻害試験:精製したhPIV-3、阻害剤およびMUNを準備し、NA反応緩衝液(Reaction Buffer, NaOAc 50 mM、CaCl2 5 mM、pH4.6)で希釈した。異なるhPIV-3希釈液を利用するNAはアッセイにおいて最も低いウイルス濃度となるように、最初に測定され決定された。NAアッセイは、蛍光シグナルの最大値が統計的に有意であることを考慮し実験のバックグラウンドと比較して少なくとも5倍以上となるように、十分に精製したウイルスによって行われた。ノイラミニダーゼ阻害(NI)試験は、3度行われた。精製されたhPIV-3を2μl、また、2.5×の阻害剤溶液(最終1×)を4μl、各ウェルに加え、各濃度をテストした。プレートは、5 mMの2'-(4-メチルウンベリフェリル)-D-N-アセチルノイラミニド(2'-(4-methylumbelliferyl)-D-N-acetylneuraminide)(MUN)(最終2mM)を各ウェルに4μl加える前に室温に20分置いた。そして、プレートは撹拌(1000rpm)しながら37℃で30分間インキュベートされた。各ウェルにグリシンバッファー(グリシン0.25M、pH10.4)を190μl加えることによって酵素反応を停止させた。ウイルスにMUNを加えることによってネガティブコントロールとし、酵素反応はt=0において停止させた。相対的な蛍光(Relative fluorescence, RF)はVictor 3マルチラベルリーダー(パーキンエルマー、ウォルサム、マサチューセッツ州)によって測定された。データはバックグラウンド除去(RFのネガティブコントロール)が行われ、IC50値(非線形回帰(曲線適合)、容量反応阻害(Dose-response-inhibition)、3パラメーターロジスティック(3parameter logistic))を計算するためにGraphPadPrism 4 (GraphPad Software Inc., ラホヤ、カリフォルニア州)を用いて解析が行われた。未処理のウイルス懸濁液と比較し、ノイラミニダーゼ活性(相対的な蛍光)が50%まで減少した阻害剤の濃度をNI IC50値とした。阻害剤6及び阻害剤10のKi値を、既に公表された方法に基づきhPIV-3ウイルス全体について、酵素反応速度実験によって特定した。したがって、ノイラミニダーゼ活性は20分間の間5分毎に、5種類の基質濃度[S]: 2, 4, 8, 10 及び16 mM、4種類の阻害剤濃度[I]: 10のために、0, 0.5, 2.5及び5 μM、6のために、0, 10, 20 and 60 μMにおいて測定された。すべてのアッセイは3度行われ、[I]=0及び可変の[S]の実験と、Ki値のデータとを使いミカエリス・メンテン定数(Km)を決定するために、GraphPadPrism 4 (GraphPad Software Inc., ラホヤ、カリフォルニア州)を用いて、最終データは競合阻害のためのミカエリス・メンテン式に当てはめられた(fitted to the Michaelis- Menten equation)。
ウイルス増殖抑制試験:細胞ベースアッセイにおいてベストな阻害剤を評価する前に、化合物の細胞毒性を調べるためにMTTアッセイが行われた。LLC-MK2細胞に、8及び10を最も高濃度の303μM加えたものを48時間インキュベーションした後の観察において、細胞毒性は見受けられなかった。ウイルス増殖抑制は、48ウェルプレートにおいてコンフルエントなLLC-MK2の単層に低MOI感染しているEMEMinf中に6、8及び10が2μl存在するタイトレーションの結果を、focus-forming assayを用いて評価された。ウイルス接種(Virus inoculum)(100FFU/ウェル)前に6、8及び10を伴って20分プレインキュベートされた。感染は二重(in duplicate)に行われ、37℃で1時間、15分置きに穏やかに撹拌しながら行われた。接種材料(inocula)は取り除かれ、それぞれのウェルにつき2μMの化合物の希釈液(EMEMinf中)500μl(500μl/ウェル)に置き換えられた。
同じコンディションから化合物を除いたものを感染のポジティブコントロールとした。感染した単層細胞(cell monolayers)におけるウイルス増殖は5%CO2、37℃で48時間維持された。二重(duplicates)に培養上清液は回収され、プールされ、15,000RCFで10分精製され、-80℃で保管された。上清は、残存する化合物が後のウイルスのタイトレーションに影響することを防ぐため、10-3、10-4及び10-5のEMEMinfによって希釈された。ウイルスのタイトレーションは前述のウイルス感染のコンディションを用いて二重に行われた。1時間後、ウイルス増殖を制限するとともに局在化させるためにAvicel (FMC BioPolymer, Philadelphia, PA)を含有するEMEMinfを接種材料に直接添加した(最終濃度1%)。プレートは5%CO2、37℃で36~40時間、フォーカスフォーメーション(focus formation、病巣の形成)のためにインキュベートされた。Avicelは穏やかに取り除かれ、3.7%のパラホルムアルデヒド/PBSに置き換えられ、ウイルスの不活性化と細胞の固定化のため、プレートは15分室温に置かれた。単層細胞はPBSで3回、それぞれ5分ウォッシュし、内在性のペルオキシダーゼは0.3%H2O2/PBSを37℃、30分処理することにより、不活性化した。プレートはPBSによって再度3回、それぞれ5分ウォッシュされた。プレートは、マウスモノクローナルIgG アンチ-hPIV-3 HN (Fitzgerald, clone# M02122321, 2.0 mg/mL)が5% milk/PBS中に1 μg/mLとなるようにして、37℃で1時間、インキュベートされた。単層細胞は0.02%Tween20/PBSによって3回、5分間ウォッシュされた。ヤギ抗マウス(Goat anti-Mouse)-IgG(H+L)-HRPコンジュゲート (バイオラッド, ref# 170-6516)は、5% milk/PBS中に1:1000となるように希釈され、各ウェルに加えられ、37℃で1時間インキュベートされた。単層細胞は前述の通り、0.02% Tween20/PBSによってウォッシュされ、PBSによって2回リンスされた。TrueBlue溶液(HRP substrate)を各ウェルに追加し、プレートを37℃で1時間インキュベートすることによって、病巣(foci)は明らかとなった。TrueBlue溶液を捨て、プレートを水で2回リンスし、スキャン前に乾燥(図2)させ、病巣(foci)をカウントした。未処理の感染したLLC-MK2単層と比較し、子孫ウイルス価(progeny virus titre)が50%まで減少した阻害剤の濃度をIC50値とした。
In situ ELISA:In situ ELISAはウイルス増殖阻害を評価するために有効な技術である。
感染した単層細胞の細胞表面におけるhPIV-3 HNの発現レベルをワンステップで測定することができる。発現レベルは、固定化されていないウイルスが、ターゲット細胞に感染および再感染する能力と直接相関がある。96穴プレートにコンフルエントな単層細胞が播種され、感染が行われた。ウイルス(40FFU/ウェル)は、最終濃度が10倍の希釈系列(dilution series)として1000μM~0.001μMになるような化合物6及び10と共に、20分プレインキュベートされた。感染は三重(triplicate)に行われ、15分毎に穏やかに撹拌しながら37℃で1時間続けられた。接種材料(inocula)は取り除かれ、各ウェルにそれぞれ、200μlの化合物の希釈液に置き換えられた。感染のポジティブコントロールは同一の実験条件、阻害時間を用いることが組み込まれた。感染した単層細胞はウイルス増殖のために5%CO2、37℃で36~40時間維持された。11.1%のパラホルムアルデヒド/PBSを直接100μl加えることによって、ウイルスは不活性化され、細胞は固定化された。プレートは室温に15分置き、PBSによって3回、5分ウォッシュし、内在性のペルオキシダーゼは、0.3%H2O2/PBSを37℃、30分処理することにより、不活性化した。単層細胞は、マウスモノクローナルIgG アンチ-hPIV-3 HN (Fitzgerald, clone# M02122321, 2.0 mg/mL)が5% milk/PBS中に1μg/mLとなるようにして、37℃で1時間、インキュベートされた。ウェルは0.02%Tween20/PBSによって3回、5分間ウォッシュされた。ヤギ抗マウス(Goat anti-Mouse)-IgG(H+L)-HRPコンジュゲート (バイオラッド, ref# 170-6516)は、5% milk/PBS中に1:2000となるように希釈され、各ウェルに加えられ、37℃で1時間インキュベートされた。単層細胞は、0.02% Tween20/PBSによってウォッシュされ、PBSによって2回リンスされた。各ウェルにBD OptEIATMB substrate (BD Biosciences, San Jose, CA, 100 μL)を加え、プレートは37℃でインキュベートした。3~5分後、各ウェルに0.6MのH2SO4を50μl加えることにより酵素反応を停止させた。Victor 3 multilabel reader (PerkinElmer, Waltham, MA)を用いて、450nm、0.1秒における各ウェルの吸光度(OD)を測定することによりローデータを得た。最終的なODは、最初のOD測定からネガティブコントロール(未感染の細胞)のODを除去することによって得られ、IC50値(非線形回帰(曲線適合)、容量反応阻害(Dose-response-inhibition)、4パラメーターロジスティック(4 parameter logistic))を計算するために、GraphPadPrism4 (GraphPad Software Inc., La Jolla, CA)を用いてデータを解析した。未処理の感染した単層細胞と比較し、450nmにおける吸光度が50%まで減少した阻害剤の濃度をIC50値とした。
本願発明の化合物は、公表されているモデルを用い、よく分化したヒト気道上皮(human airway epithelial, HAE)細胞上で、hPIV-3阻害試験によってテストすることができる。簡単に、テスト手順は次の通りである:先行文献(Muller et al., 2013)に記載の通り、ヒト気道上皮(HAE)細胞を単離し、培養し、そして分化させる。つまり、ヒト鼻気道上皮細胞は単離され、拡大(expanded)され、コラーゲンでコートされた透過膜支持体(permeable membrane supports)上に播種された。一度細胞がコンフルエントになると、頂端培地が除去され、細胞は上皮分化のために、気液界面に約4~6週間維持される。繊毛細胞(ciliated cells)を含む培地が各ウェルにhPIV-3を5000フォーカス形成単位(focus forming units)伴い、1時間管腔側に播種される。細胞がウイルスに感染したらすぐに、様々な濃度の式(I)、(II)、(III)及び(IIIa)のテスト化合物が培養液の側底部(basolateral)に追加される。先行文献(Guillon et al., 2014)に記載の通り、ウイルスタイトレーションによる感染から1、3及び6日目に、フォーカス形成アッセイ(focus forming assay)又はin situ ELISAを、A549細胞又はLLC-MK2細胞中で用いることによって、ウイルス量の減少が評価された。相対的な効力の指標を提供するために、これらの結果と先行文献のBCX-2855を含むBCX化合物等の基準化合物と比較できるかもしれない(Guillon, P., Dirr, L., El-Deeb, I.M., Winger, M., Bailly, B., Haselhorst, T., Dyason, J.C., and von Itzstein, M. (2014). Structure-guided discovery of potent and dual-acting human parainfluenza virus haemagglutinin-neuraminidase inhibitors. Nat. Commun. 5.; and Muller, L., Brighton, L.E., Carson, J.L., Fischer, W.A., and Jaspers, I. (2013). Culturing of Human Nasal Epithelial Cells at Air Liquid Interface. J. Vis. Exp.)。
[結果]
抗hPIV-3 HNであるNeu5Ac2enのC4位を修飾し合成されたものの効力の比較を行い、便宜上、IC50値はC5位に存在するアシルアミノ基に基づく2つのグループに分けた。 グループ1の阻害剤はC5位にアセトアミド官能性(acetamido functionality)を有し、グループ2の阻害剤はC5位のイソブチルアミド官能性(isobutyramido functionality)を有する(図3及び図4A~C)。ベンチマーク(benchmark)であり広域スペクトルを有することが十分に認められているノイラミニダーゼ阻害剤Neu5Ac2en(2)は、hPIV-3 HNのノイラミニダーゼ阻害試験(NI)におけるIC50値が1565μMであり、また、赤血球凝集抑制試験(HI)におけるIC50値が1438μMであり、最も弱い阻害を示した。2と3とを比較すると、2はhPIV-3 HNのノイラミニダーゼ阻害試験(NI)におけるIC50値が138μMであり、また、赤血球凝集抑制試験(HI)におけるIC50値が210μMであり、依然高いマイクロモルの範囲であるにも関わらず、C5位がBCX2798(6)のアセトアミドアナログである3は阻害を示し、向上していた。これらのIC50値は、我々の新たな阻害剤である、C4位がメトキシメチル官能基を有するトリアゾールNeu5Ac2enの誘導体である阻害剤7において観察されたものと類似しており、阻害剤7の実験により測定されたhPIV-3 HNのノイラミニダーゼ阻害試験(NI)におけるIC50値は154μMであり、赤血球凝集抑制試験(HI)におけるIC50値は313μMであった。効果の顕著な向上が観察されたのは、トリアゾールのC4位のメトキシメチル部分(7)を、嵩高いフェニル基(8)に置換した場合であった。8においては、hPIV-3 HNのノイラミニダーゼ阻害試験(NI)におけるIC50値が6.5μMであり、また、赤血球凝集抑制試験(HI)におけるIC50値が4.6μMであった。値は表2にまとめた。
グループ2の阻害剤はC5位がイソブチルアミド官能性(isobutyramido functionality)を有するものを含んでおり、C5位がアセトアミドアナログであるものより、相対的に、それぞれの阻害剤のアフィニティーが向上したことが明らかであった。予想外のことではないが、効果のある順は、同じグループ内において同一であった。したがって、最も弱い阻害を示すのはC5位がNeu5Ac2enのイソブチルアミドアナログである阻害剤5であり、阻害剤5はhPIV-3 HNのノイラミニダーゼ阻害試験(NI)におけるIC50値が188μMであり、また、赤血球凝集抑制試験(HI)におけるIC50値が358μMであった。そして、基準となるhPIV阻害剤のBCX2798(6)については、hPIV-3 HNのノイラミニダーゼ阻害試験(NI)におけるIC50値が21.5μMであり、また、赤血球凝集抑制試験(HI)におけるIC50値が16.1μMであった。トリアゾールを形成する環上に相対的に小さなメトキシメチル置換基を有する阻害剤9は、C4位がアジドアナログである阻害剤6のIC50値と近い値であった(阻害剤6において、hPIV-3 HNのノイラミニダーゼ阻害試験(NI)におけるIC50値が14.2μMであり、赤血球凝集抑制試験(HI)におけるIC50値が13.8μMであった)。C5位にアセトアミドを含むグループ1の阻害剤において観察されたのと同様に、阻害剤9のメトキシメチル基を阻害剤10において嵩高いフェニル部分(moiety)へと置換基のサイズを増大させることにより、顕著な効果の向上を示し、hPIV-3 HNのノイラミニダーゼ阻害試験(NI)におけるIC50値が2.7μMであり、赤血球凝集抑制試験(HI)におけるIC50値が1.5μMであった。興味深いことに、赤血球凝集抑制試験(HI)におけるIC50値の向上は、モルモット赤血球の代わりにヒト赤血球を用いた場合にも観察された(図2)。この向上はおそらく、ヒトの赤血球とモルモットの赤血球との間の、シアル酸の含有量および/又は結合の状態(presentation)の違いが反映されているものである。例えばヒトの、赤血球を含む組織と細胞はN-アセチルノイラミン酸含有複合糖質レセプターのみを発現している一方で、他の動物はN-グリコリルノイラミン酸をベースにしたレセプターを発現している。そうは言うものの、特定の赤血球が使われていることに関係なく、我々が設計した阻害剤10は、ベンチマークとなる化合物6と比較した際に、有意に高い効果を有していた。MUNのKm値は5.1mMであり、阻害剤10のKi値は1.3μMであり、阻害剤6のKi値は16μMであった。
表2:NI及びHIのIC
50値。それぞれテストされた化合物におけるIC
50値の平均値の標準偏差および標準誤差。
<細胞ベースアッセイ(Cell-based assays)>
下記の最初の酵素スクリーニングにおいて、最も効果的な阻害剤10と基準のhPIV阻害剤(BCX2798、6)について、LLC-MK2細胞におけるhPIV-3ウイルス感染と増殖(図5A及びB)を阻害する能力を比較するために増殖阻害アッセイ(growth inhibition assay)によって評価した。基準となる阻害剤として化合物6が選択されたのは、化合物6は今までに最も報告されているhPIV-3 Neu5Ac2enベースの阻害剤であり、in vitroにおいて適切なhPIV-3抗ウイルス効果を有するためである。最初のアッセイにおいて、阻害剤の濃度は2μMとし、6と10との存在下においてウイルスを48時間増殖させ、ウイルスの力価(titres)を特定した。この阻害剤の濃度において、6においては14%のウイルス力価の減少が、そして10においては94%のウイルス力価の減少がそれぞれ計算された(図5B)。ウイルス増殖阻害のIC50値は、3種類の異なる細胞株を用いて、確立したin situ ELISAの技術により、2種類の阻害剤について特定された。天然の組織に関係する細胞においてウイルス増殖を阻害することを研究するために、hPIV-3感受性のヒト呼吸器細胞株であるA549(肺腺がん上皮細胞)及び正常ヒト気管支上皮細胞(NHBE)の初代細胞と同様にhPIV-3細胞ベースの感染研究に大規模に使用されているLLC-MK2(サル腎臓上皮細胞)細胞株が選ばれた。ウイルスタイトレーション法において本方法は有用な利点を有する。なぜなら固定化していないウイルスの増殖を低MOI(multiplicity of infection)で感染させた単層細胞におけるHN発現レベルと関連づけることから、より速く、ワンステップで行うことができ、また主観性が排される方法だからである。興味深いことに、ヒト細胞株に関して、実験用に確率された細胞株であるLLC-MK2においては、10と6について、わずかに低いウイルス増殖阻害のIC50値が測定された。全体として、3種類すべての細胞株において、阻害剤6(IC50=2.1-13.9μM)と比較した際に阻害剤10(IC50=2.1-13.9μM)の著しく強い抗ウイルス効果が測定されるという、同じ傾向が観察された(図6)。
<構造生物学(Structural biology)>
試料の準備と1H NMR実験:すべてのNMR実験は三重勾配(triple axis gradients)を有する5-mmのTXIプローブが備えられた600 MHz NMRスペクトロメーター(Bruker)によって行われた。元のまま(インタクトな、intact)のウイルスの懸濁液と組換えhPIV-3 HNとのバッファーは、アミコンフィルターユニット(ミリポア)を用い、pD4.6において限外濾過によって50mMの重水素化酢酸ナトリウムと5mMのCaCl2を含有するD2Oに交換され、カットオフ値がそれぞれ30kDa、10kDaであった。各実験には、20μMのhPIV-3 HNタンパクが用いられ、最終ボリュームが200μL中のタンパク質:リガンドのモル比は1:100であった。
1H NMRスペクトルは分光幅6000Hz、283K、2秒の緩和遅延時間(relaxation delay)において32回スキャンし得られた。ウイルスに比べタンパク質は安全であり取り扱いが簡単であること、そして各実験において正確に同じ濃度のタンパク質を供給するために、最初のSTD NMR実験には、インタクトなhPIV-ウイルスに対して化合物10の複合体が用いられたが、それに続く実験には組換えHNタンパクが用いられた。
飽和移動差(Saturation Transfer Difference、STD)NMR実験:50msの持続時間に続いて起こる60の選択的なガウス型パルスによってタンパク質は飽和され、-1.0ppmの時にオンレゾナンス(on-resonance)であり、300ppmの時にオフレゾナンス(off-resonance)であり、結果として、合計の飽和時間は3sであり、緩和遅延時間(relaxation delay)は4sになった。STD NMR実験においては、組換えhPIV-3 HNは合計1056スキャン、インタクトウイルスは合計1512スキャン取得し、残留HDOシグナルを抑えるために、WATERGATEシークエンスが用いられた。タンパク質のバックグラウンドを抑制するために5kHzの強度のスピンロックフィルター(Spin-lock filter)が持続時間10ms適用された。STD NMR実験のコントロールは、タンパク質の非存在下において、同一のセットアップ及び同じリガンド濃度で行われた。オンレゾナンススペクトル及びオフレゾナンススペクトルは別々にストアされ進められ、最終的なSTD NMRスペクトルはオフレゾナンススペクトルからオンレゾナンススペクトルを減算することにより特定された。すべてのSTD効果は式ASTD = (I0 - Isat) /I0 = ISTD/I0を用いて定量化された。したがって、STD NMRスペクトル(ISTD)のシグナル強度は対応するレファレンススペクトル(I0)のシグナル強度と比較された。スペクトル中、最も強いSTDシグナルを100%として、関連するSTD効果を計算するためのレファレンスとして用いた。
hPIV-3HN組換え発現している複合体中の8及び、hPIV-3 HN(図8)組換え発現またはインタクトhPIV-3ウイルス(図9)の複合体中において最も強力な阻害剤10について、特定の結合と特定の阻害を示す計算的な研究および生物学的な研究のさらなるサポートのために、飽和移動差(Saturation Transfer Difference、STD)NMR実験が行われた。
阻害剤がインタクトウイルスまたは組換えhPIV-3 HNとの複合体中にある場合、8または10に関連するすべてのプロトンのSTD NMRシグナル強度が異なる範囲において明瞭に観察され、両方の場合においてリガンドが結合していることが明瞭に示された。インタクトなウイルス粒子の存在によって10の1H NMRスペクトル3.25、3.5及び4.0ppmにおいて目に見えるマイナーなシグナルは、ウイルス精製工程由来の不純物およびウイルス粒子や10ではないものに由来する不純物の結果である。予想通り、これらのシグナルはSTD NMRスペクトルにおいては観察されず、不純物はウイルスには結合していないことが明確に示された(図9)。これらの実験により、インタクトなhPIV-3ウイルスとhPIV-3 HNとの両方に10が特異的に結合することを明確に示し、阻害剤の生物学的関連性とポテンシャルのさらなる実証となった。
重要なことには、STD NMRスペクトルの、インタクトウイルスと組換えHNタンパクの両方において、芳香族のフェニル基のプロトンのシグナルの重なりが7.1~7.6ppmにおいて観察されたことであり、hPIV-3ウイルスまたは組換えhPIV-3 HNタンパクに結合する際に、阻害剤10の結合エピトープが、同一とは言わないまでも類似していることも明らかである(図10)。
<阻害剤10のエピトープマッピング>
10を伴う複合体中のhPIV-3 HNタンパクのSTD NMRスペクトル(図8)の解析によって、完全なリガンドの結合エピトープが決定された。10のすべてのSTD NMRシグナルは、最も強いSTD NMRシグナルが観察された阻害剤のH4'プロトンが7.18ppmであるところへ正規化された。阻害剤のすべてのプロトンに対する相対STD NMRエフェクト(relative STD NMR effects)を計算した(表2)。STD NMRのシグナル強度の程度は、タンパク質表面にプロトンが近接していることに強く関連しており、また、どのようにして、設計した阻害剤10がHNタンパクの結合サイトに結合しているかを明らかにした。
表3:hPIV-3 HNとの複合体の8及び10のrelative STD NMR effect
a(relative STD NMR effects)。
aSTD効果は式A
STD = (I
0 - I
sat) /I
0 = I
STD/I
0によって計算された。すべての相対STD NMRエフェクトは最も強いSTD NMR強度(intensity)であるC4位のトリアゾロ(triazolo)ArH4' と相対的になるように算出した。
注目すべきことに、7.1ppmと7.6ppmとの間における、フェニル基のプロトンであるH2'、H3'、H4'、H5'及びH6において非常に強いrelative STD NMR effectsが観察されたことは、その領域において分子とタンパク質表面との距離が近いということを示している。さらに、著しいSTD NMR effectが、トリアゾール部分(moiety)のCHと同じように検出された。それに対し、阻害剤のC5位のイソブチルアミド部分(moiety)のプロトンはless effectであった(相対STD NMRエフェクト強度は42~54%であった)
10のNeu5Ac2enコア構造に関連するプロトンは様々な相対STD NMRエフェクトを示した。有意なH3のSTD NMRシグナル強度(80%)は、この部分とhPIV-3 HN分子とに強い相互作用があることを示唆している。さらに、H4、H5及びH6の相対STD NMRシグナル強度はそれぞれ59%、50%、及び49%であり、それはNeu5Ac2enのコア構造の環状プロトン(ring proton)もまた、タンパク質の阻害に関与していることを示している。
最後に、グリセロール側鎖のプロトンであるH7、H8、H9及びH9'において、それぞれ36%、35%、24%及び21%というより弱い相対STD NMRエフェクトが観察された。そこから、グリセロール側鎖は、C4位のトリアゾロ官能性(triazolo functionality)及び阻害剤のコアの環状構造と比較し、グリセロール側鎖は阻害剤の結合イベントへの寄与はより低いものであることを示している(図8)。タンパク質表面に明確に近いコンタクトであるC4位にトリアゾロ部位(triazolo moiety)を伴う阻害剤10と同一のすべての意図と目的と阻害剤8のエピトープマップ(図7)とは同一であった。
<ジフルオロアナログ(Difluoro Analogues)>
化合物はジフルオロ化(ジフルオロネイテッド(diflouronated)化合物を含んでいてもよく、テストはこのクラス(I-170, I-179 及び I-104、下記参照)の選択したメンバーで行われた。このような化合物のターゲットはhPIV-3及びhPIV-1のヘマグルチニン-ノイラミニダーゼである。I-I70複合体中のhPIV-3 HNの共結晶構造を得た。以下のすべての化合物は、次のようにテストされた。(i)hPIV-3に対するNI酵素アッセイ(及びhPIV-1に対するI70についても)、(ii)hPIV-3を用い、ヒト細胞株のA549細胞(ヒト肺胞上皮腺癌細胞)を用いた細胞ベースアッセイの評価を行った、(iii)A549細胞に対する化合物の細胞毒性試験、(iv)ヒトノイラミニダーゼ2に対するNI酵素アッセイは活性を示さなかった。図11に示すように、A549細胞を用い、化合物が150μMの場合、どの化合物も細胞毒性を示さなかった。図12に示すように、ヒトNeu2に対する活性は示さなかった。
表4:ジフルオロネイテッド化合物選択のための酵素アッセイ及びセルベースアッセイ。I-57及びI-40は、対比のための、対応するフッ素化していない'en'化合物。
<インフルエンザウイルスシアリダーゼ活性アッセイ>
標準的な96ウェルプレートの型式において、インフルエンザA型及びB型由来のシアリダーゼを用い、蛍光発生基質である4-メチルウンベリフェリルN-アセチル-α-D-ノイラミニダーゼ(MUN)を用い、Potier et al. (Anal. Bio- chem. 1979 , 94 , 287 - 296)の蛍光法により修飾する(Biochim. Biophys. Acta 1991, 10 ,65 - 71)ことにより、合成された化合物がインフルエンザウイルスのシアリダーゼを阻害する能力についてアッセイすることができる。すべての阻害アッセイは、0.1mMのMUNを用いて、6種類の阻害剤濃度で3回繰り返し行うことができる。具体的には、50mMの酢酸ナトリウム-6mMのCaCl2バッファー(pH 5.5)を7μL、氷上に置いた黒い固形の96穴プレート(solid black plate)の各ウェルに加え、続いて1μLの阻害剤、1μLのシアリダーゼ、そして最後に1μLのMUN基質を加える。そして、すべての成分を結合させるために、プレートを1000rpmになるまでの短時間、約10秒遠心する。混合液は37℃で20分間、900rpmで振盪しながらインキュベートする。反応を停止させるために、各ウェルに対し、pH10の0.25Mのグリシンを250μL追加してもよい。そして、蛍光はVictor 3 multilabel reader (PerkinElmer, Waltham, MA)によって355nmで励起し、460nmで発光させ、各ウェル1秒ずつ読み取る。データはバックグラウンド除去(RFのネガティブコントロール)が行われ、IC50値(非線形回帰(曲線適合)、容量反応阻害(Dose-response-inhibition)、3パラメーターロジスティック(3parameter logistic))を計算するためにGraphPadPrism 4 (GraphPad Software Inc., ラホヤ、カリフォルニア州)を用いて解析が行われる。
<インフルエンザA型およびB型のためのin situ 細胞ELISA>
合成した化合物のインフルエンザA型及びインフルエンザB型に対するウイルス増殖阻害を評価するため、Berkowitz and Levin, 1985 (Antimicrob. Agents Chemother, 28, 207-210)に記述された原理に基づき、IAV by Myc et al, 1999 (J. Virol. Methods 77, 165-177 (1999))に適用され開発されたin situ 細胞ELISAにおいて、MDCK細胞をインフルエンザA型もしくはインフルエンザB型に感染させる。MDCK細胞は、2mMのグルタミンと10%のFBSとが添加されたイーグル最小必須培地(EMEM)100μl中の、96穴マイクロタイタープレートの平らな底に播種し、オーバーナイトインキュベートする。翌日、前述の培養液は除去し、培養液によって細胞をウォッシュする。合計50μlのウイルス接種菌液(viral inoculum)(40FFU/ウェル)をウェルに加え、5%CO2、37℃で、15分毎に穏やかに撹拌しながら1時間インキュベートする。そして、ウイルス接種菌液(viral inoculum)を取り除き、100μlの感染培養液(2mMのグルタミンとトリプシン処理された3.0μg/mlのot TPCK)に置き換える。感染したMDCK細胞は、必要に応じてさらに12~20時間インキュベートし、培養液は吸引する。細胞は3.7%のパラホルムアルデヒド/PBSによって固定してもよい。アッセイの日に、固定した細胞をウォッシュし、内在性のペルオキシダーゼは0.35%のH2O2/PBSに37℃で30分置くことにより不活化する。再度ウェルをウォッシュし、1.5mg/mlのマウスモノクローナル抗インフルエンザA型または抗インフルエンザB型のヘマグルチニンを50μl加え、37℃で45分インキュベートする。ウォッシングバッファー(PBSと0.02% Tween-20)によって細胞を4回ウォッシュし、ヤギ抗マウス(Goat anti-Mouse)IgG(H+L) HRPコンジュゲート (バイオラッド, ref# 170-6516)が、50μl中、1:2000となるように希釈し、37℃で45分インキュベートする。プレートを前述の通り、ウォッシングバッファーでウォッシュし、BD OptEIATMB基質(BD Biosciences, San Jose, CA)を100μlずつ各ウェルに加え、プレートを37℃でインキュベートしてもよい。
酵素反応は1MのH2SO4を50μLずつウェルに加えて3~5分後に停止させることができる。ローデータは、Victor 3 multilabel reader (PerkinElmer, Waltham, MA)によって各ウェル450nmで0.1秒の時の吸光度(OD)を読むことによって得る。最終的な吸光度は最初のODからネガティブコントロールのOD(非感染の細胞)を減算することにより得て、IC50値(非線形回帰(曲線適合)、容量反応阻害(Dose-response-inhibition)、4パラメーターロジスティック(4 parameter logistic))を計算するために、GraphPadPrism4 (GraphPad Software Inc., La Jolla, CA)を用いてデータの解析を行う。未処理の感染した単層細胞と比較し、450nmにおける吸光度が50%まで減少した阻害剤の濃度をIC50値とする。
in situ細胞ベースELISAは、hPIV-1及び3のテスト間の違いも含むマイナーな変更を伴うhPIV-3に関しては、次のように行ってもよい:一次抗体:マウスモノクローナル抗hPIV-3 HN(Fitzgerald, clone M02122321);マウスモノクローナル抗hPIV-1 HN(LSbio, ref LS-C74109);hPIV-3感染培地:EMEM+2mMグルタミン;hPIV-1感染培地:EMEM+2mMグルタミン+TrypLE select 1.2%。
<本発明の化合物のためのhPIV-3 NI及びhPIV-1 NIのIC50値>
第一態様の多数の化合物のためのIC50値は、Guillon, P et al, Nature Communications (2014)に既に記載されている標準的なアッセイ方法によって決定された。以下の表は、作製した化合物をchemistry ID順に並べたIC50値であり、これらのレファレンスと化合物の構造は実験的特性評価セクションに記載されている。
表5-テストされた化合物のhPIV-3及びhPIV-1のIC50値。