JP7205411B2 - 車両の開閉構造 - Google Patents

車両の開閉構造 Download PDF

Info

Publication number
JP7205411B2
JP7205411B2 JP2019138889A JP2019138889A JP7205411B2 JP 7205411 B2 JP7205411 B2 JP 7205411B2 JP 2019138889 A JP2019138889 A JP 2019138889A JP 2019138889 A JP2019138889 A JP 2019138889A JP 7205411 B2 JP7205411 B2 JP 7205411B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shutter door
slat
opening
vehicle
locking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019138889A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021021265A (ja
Inventor
諭 山田
博隆 稲葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2019138889A priority Critical patent/JP7205411B2/ja
Publication of JP2021021265A publication Critical patent/JP2021021265A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7205411B2 publication Critical patent/JP7205411B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Seal Device For Vehicle (AREA)

Description

この発明は、車両の開閉構造に関する。
車両の開閉構造に関連する従来の技術として、例えば、特許文献1に開示されたシャッタ装置が知られている。特許文献1に開示されたシャッタ装置は、シャッタカーテン上端部に移動側係合受部が設けられ、建屋側に移動側係合受部と係合可能な固定側係合受部が設けられている。シャッタカーテン上端部が全閉状態から更に降下すると、移動側係合受部が前記固定側係合受部に係合し、シャッタカーテン上端部の降下が抑止されるように構成されている。これにより、高温時でのシャッタ装置の変形が防止される。
特開2011-102509号公報
ところで、近年では、例えば、ボディ後部の開口にシャッタードアを備える車両が提案されている。この種の車両では、開口を左右から挟むようにスライドレールをボディに設け、スライドレールに対して移動可能なシャッタードアを設けた車両の開閉構造が採用される場合がある。シャッタードアは複数のスラット部材を備えており、スライドレールを移動することにより開口を開閉する。車両では車室や荷室に水が浸入しないようにする必要があることから、シャッタードアとボディとの間にわたってシール部材を設ける必要がある。しかしながら、シール部材の一部はスラット部材の長手方向に沿ってスラット部材と当接するが、スラット部材の長手方向の中心付近では、ゴム材料のシール部材から受ける荷重やスラット部材の自重から撓みが生じる。スラット部材の撓みはシール部材の密着性を低下させ、水の浸入を招くおそれがある。
一方、特許文献1に開示されたシャッタ装置は、地上構造物等に設けられるシャッタ装置である。このシャッタ装置は、移動側係合受部および移動側係合受部と係合可能な固定側係合受部が設けられているものの、高温時におけるシャッタの変形を防止するための手段に過ぎない。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、車両にシャッタードアを採用しても、スラット部材の剛性を高めることなく、シャッタードアによる確実な密閉性を実現できる車両の開閉構造の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、車両に設けられた開口を挟んで延在するように配置された一対のガイドレールと、複数のスラット部材と、互いに隣り合う前記スラット部材を接続する接続部材と、を有し、前記一対のガイドレールに案内されて前記開口を開閉するシャッタードアと、前記シャッタードアの上側に位置するように設けられた横架部材と、前記横架部材と前記スラット部材との間を封止するシール部材と、を備えた車両の開閉構造において、前記横架部材に設けられ、前記スラット部材に沿うように前記シャッタードアの引き込み側へ向けて延在する突出プレート部と、前記複数のスラット部材のうち前記シャッタードアの最も引き込み側に位置するスラット部材に該スラット部材の幅方向において間隔を空けて複数設けられ、前記シャッタードアの送り出し側へ向けて開口され、かつ、前記突出プレート部に係止可能なフック状の係止部と、を有し、前記スラット部材、前記接続部材および前記係止部は樹脂により形成され、前記スラット部材および前記係止部材は一体形成されていることを特徴とする。
本発明では、シャッタードアが引き出されて開口を閉じた状態では、複数のスラット部材のうちシャッタードアの最も引き込み側に位置するスラット部材に設けた係止部が突出プレート部に係止される。係止部が突出プレート部に係止されることにより、突出プレート部とスラット部材との間の距離は、シール部材がスラット部材に対して適切な荷重を加えることができる距離に保たれる。その結果、スラット部材の長手方向にわたってシール部材をスラット部材に密着することができ、シャッタードアを採用しても、スラット部材の剛性を高めることなく、シャッタードアによる確実な密閉性を実現できる。
また、上記の車両の開閉構造において、前記シール部材は、前記突出プレート部の下面に設けられている構成としてもよい。
この場合、スラット部材の長手方向にわたってシール部材をスラット部材に密着させることができるほか、さらに、ガイドレールに沿ってシール部材を延在させる場合に、シール部材をスラット部材からガイドレールへ連続的に形成することができる。
また、上記の車両の開閉構造において、前記シール部材は、前記シャッタードアの最も引き込み側に位置するスラット部材の上面に設けられている構成としてもよい。
この場合、シール部材がスラット部材と摺接することがなく、シール部材とスラット部材との摺接によるスラット部材の摩耗が生じない。また、シール部材は、シャッタードアが開口を完全に閉じる直前と、開口を開き始めるときにのみ突出プレート部に摺接する。したがって、シール部材がスラット部材と摺接する場合と比較してシール部材の耐久性が向上する。
また、上記の車両の開閉構造において、前記係止部は、前記シャッタードアの最も引き込み側に位置するスラット部材から前記シャッタードアの引き込み側に延在する第1係止片と、前記第1係止片の先端から前記シャッタードアの送り出し側へ向きを変える第2係止片と、前記第2係止片から前記シャッタードアの送り出し側へ延在する第3係止片と、を有し、前記第3係止片の先端部は、前記シャッタードアの送り出し側へ向かうにつれて前記第1係止片との距離が大きくなるように形成されている構成としてもよい。
この場合、第3係止片の先端部は、シャッタードアの送り出し側へ向かうにつれて第1係止片との距離が大きくなるように形成されているので、シャッタードアが開口を閉じるとき、突出プレート部は係止部の開口へ入り込み易くなる。
また、上記の車両の開閉構造において、前記突出プレート部の先端部は、前記シャッタードアの引き込み側へ向かうにつれて前記スラット部材との距離が小さくなるように形成されている構成としてもよい。
この場合、突出プレート部の先端部は、シャッタードアの引き込み側へ向かうにつれてスラット部材との距離が小さくなるように形成されているので、シャッタードアが開口を閉じるとき、突出プレート部は係止部の開口へ入り込み易くなる。
本発明によれば、車両にシャッタードアを採用しても、スラット部材の剛性を高めることなく、シャッタードアによる確実な密閉性を実現できる車両の開閉構造を提供できる。
第1の実施形態に係る車両の開閉構造を適用した自動車の後部を示し、シャッタードアが開口を閉じた状態の斜視図である。 第1の実施形態に係る車両の開閉構造を適用した自動車の後部を示し、シャッタードアが開口を開いた状態の斜視図である。 第1の実施形態に係る車両の開閉構造を適用した自動車の後部の平面図である。 図3におけるA-A線矢視図である。 ガイドレールとスラット部材との関係を示す要部縦断面図である。 リーンフォースメントおよびシャッタードアの係止部を示す斜視図である。 図3におけるB-B線矢視図であり、係止部が係止された状態の車両の開閉構造の要部を示す縦断面図である。 係止部が係止されない状態の車両の開閉構造の要部を示す縦断面図である。 係止部が係止され始めた状態の車両の開閉構造の要部を示す縦断面図である。 第2の実施形態に係る車両の開閉構造の要部を示し、係止部が係止された状態の縦断面図である。 第2の実施形態に係る車両の開閉構造の要部を示し、係止部が係止されていない状態の縦断面図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る車両の開閉構造について図面を参照して説明する。本実施形態は車両としての自動車に適用した例であり、シャッタードアはリヤの開口を開閉する。なお、方向を特定する「前後」、「左右」および「上下」については、自動車の運転手が運転席の運転シートに着座して、自動車の前進側を向いた状態を基準として示す。まず、車両としての自動車について説明する。
図1に示すように、自動車10の車体11は、左右一対のサイドパネル12と左右のサイドパネル12を上部にて連結するルーフパネル13と、を有している。車体11の前部には前輪(図示せず)が備えられており、車体11の後部には後輪14が備えられている。さらに、車体11の後部の下端にはバンパ15が備えられている。ルーフパネル13の後部にはスポイラ16が備えられている。サイドパネル12の上縁部17はルーフパネル13の側縁部18と接続されている。
図2に示すように、車体11の後部には車室と連通する開口19が形成されている。開口19は、サイドパネル12の後縁部20と、スポイラ16の後縁部21と、バンパ15の上縁部22とにより区画されている。左右のサイドパネル12の後縁部21に沿うようにガイドレール23がそれぞれ設けられている。ガイドレール23の詳細については後述する。
自動車10は、開口19を開閉可能とするシャッタードア25を備えている。シャッタードア25の開閉は図示しないモータの動力によって行われる。シャッタードア25はガイドレール23に案内されて開口19を開閉する。シャッタードア25が開口19を閉じる場合には、シャッタードア25はルーフパネル13側から後方および下方に送り出され、逆に、シャッタードア25が開口19を開く場合には、前方となるルーフパネル13側へシャッタードア25は引き込まれる。図3に示すように、シャッタードア25を送り出す方向を送り出し側の方向とし、シャッタードア25を引き込む方向を引き込み側の方向とする。
シャッタードア25は、複数のスラット部材26と、隣り合うスラット部材26を接続する接続部材27を備えている。スラット部材26は矩形の平板であり、耐衝撃性に優れた樹脂により形成されている。スラット部材26の長手方向が車幅方向となるように複数のスラット部材26が配設されている。接続部材27はスラット部材26よりも弾性変形し易い可撓性に優れた樹脂により形成されている。図4、図5に示すように、スラット部材26の長手方向の両端部にはガイドレール23に案内されるスライドシュー28が設けられている。
また、図6、図7に示すように、複数のスラット部材26のうち最も引き込み側に位置するスラット部材26(26B)は、シャッタードア25が開口19を閉じたときに、スポイラ16よりも引き込み側であるルーフパネル13下方に位置する。説明の便宜上、複数のスラット部材26のうち最も送り出し側に位置するスラット部材26をスラット部材26Aとし、最も引き込み側に位置するスラット部材26をスラット部材26Bとし、その他のスラット部材26と区別する
次に、ガイドレール23について説明する。図5に示すように、ガイドレール23は、第1レール部材31および第2レール部材32を有している。第1レール部材31は車内側に位置し、第2レール部材32は車外側に位置する。第1レール部材31および第2レール部材32は互いに接合されている。第1レール部材31は、車外側から車内側へ窪む凹部33を有している。第2レール部材32は、凹部33における幅方向の外側の側面と同一面となる壁面34を有している。第2レール部材32は壁面34の上部から幅方向の車体中心へ向けて延在する延在部35を備えている。凹部33、壁面34および延在部35は、ガイド溝36を区画する。スラット部材26に設けたスライドシュー28はガイド溝36において案内される。シャッタードア25がガイドレール23に沿って開閉動作するとき、スライドシュー28はガイド溝36にて摺動する。
図5に示すように、ガイドレール23の延在部35の下面には、ゴム系材料により形成されたシール部材37が備えられている。シール部材37は、ガイドレール23の延在部35とスラット部材26との間を封止する。シール部材37はガイドレール23の長手方向に沿って延在する。シャッタードア25を案内するガイドレール23の送り出し側の端部はバンパ15の上面に位置し、引き込み側の端部は、ルーフパネル13の前後方向における中心付近に位置する。
図4、図5に示すように、ルーフパネル13の下方にガイドレール23が位置するが、ガイドレール23上には、ルーフパネル13を補強するリーンフォースメント38が取り付けられている。リーンフォースメント38は金属板をプレス成形した部材であり、シャッタードア25の上側に位置するように設けられた横架部材に相当する。図6に示すように、リーンフォースメント38は、断面形状が倒立U状の本体部39と、本体部39から送り出し側である後方へ向けて延在する後プレート部40と、本体部39から引き込み側である前方へ向けて延在する突出プレート部としての前プレート部41とを有している。
本体部39の上面はルーフパネル13の形状に倣うように形成されており、ルーフパネル13を支持する。本実施形態ではルーフパネル13の幅方向の中心から幅方向の両端へ向かうほど本体部39の上面が下がるように形成されている。したがって、本体部39の上面は、幅方向の両端では最も低く、幅方向の中心では最も高くなっている。後プレート部40はガイドレール23に沿うようにスポイラ16付近まで延在している。後プレート部40の幅方向の両端は、ガイドレール23上に固定されている。後プレート部40とスラット部材26とは干渉しない位置関係にある。
前プレート部41は、本体部39の前端部から幅方向にわたって前方へ向けて延在しており、ガイドレール23に沿う。前プレート部41の先端部には、シャッタードア25の引き込み側へ向かうにつれてスラット部材26との距離が小さくなるようにプレート側ガイド片42が形成されている。シャッタードア25が開口19を閉じるときに、最も引き込み側に位置するスラット部材26Bが前プレート部41に係止されるが、プレート側ガイド片42は、スラット部材26Bを係止させ易くするためのものである。
図7に示すように、前プレート部41の下面の本体部39寄りには、ゴム系材料により形成されたシール部材43が備えられている。シール部材43は、前プレート部41の下面において幅方向にわたって備えられており、リーンフォースメント38とスラット部材26との間を封止する。シール部材43の両端部は、ガイドレール23に沿って備えられるシール部材37と一体的に接続されている。なお、シール部材37のバンパ15側の端部は、バンパ15の上面において幅方向にわたって備えられているシール部材(図示せず)と一体的に接続されている。バンパ15が備えるシール部材は、シャッタードア25が開口19を閉じたときに、バンパ15と最も送り出し側に位置するスラット部材26Aの前面との間を封止する。
ところで、最も引き込み側に位置するスラット部材26Bは、リーンフォースメント38における前プレート部41に係止するフック状の係止部45を有している。図3、図4、図6に示すように、係止部45は、スラット部材26Bの幅方向において間隔を空けて3箇所設けられている。3個の係止部45はいずれもスラット部材26Bと同じ樹脂によって形成されており、スラット部材26Bと一体形成されている。
図6、図7に示すように、係止部45は、第1係止片46と、第2係止片47と、第3係止片48と、を有する。第1係止片46は、シャッタードア25の最も引き込み側に位置するスラット部材26Bからシャッタードア25の引き込み側に向けて延在する部位である。第2係止片47は、第1係止片46の先端からシャッタードア25の送り出し側へ向きを変える部位である。第3係止片48は、第2係止片47から送り出し側へ向けて延在する部位である。
第3係止片48の先端部には、シャッタードア25の送り出し側へ向かうにつれて第1係止片46との距離が大きくなるように係止側ガイド片49が形成されている。係止部45には、第1係止片46、第2係止片47、第3係止片48および係止側ガイド片49により送り出し側を臨む開口50が形成される。係止側ガイド片49は、前プレート部41を開口50へ案内し易くする。
第3係止片48の位置は、シャッタードア25が開口19を閉じる状態では、前プレート部41の上側であって前プレート部41に当接するように設定されている。シャッタードア25が開口19を閉じる状態で第3係止片48が前プレート部41に当接することにより、前プレート部41とスラット部材26Bとの位置関係が決まり、シール部材43がスラット部材26Bに加える荷重が適切となる。つまり、リーンフォースメント38とスラット部材26との間は、シール部材43により適切に封止される。
このように、本実施形態の車両の開閉構造は、一対のガイドレール23と、シャッタードア25と、リーンフォースメント38と、前プレート部材に設けたシール部材43と、突出プレート部としての前プレート部41と、係止部45と、を有している。
次に、本実施形態の車両の開閉構造の作用について説明する。開口19が開いた状態からシャッタードア25が開口19を閉じる場合について説明する。開口19が開いた状態では、シャッタードア25の最も送り出し側に位置するスラット部材26Aはスポイラ16付近に位置する(図2を参照)。このとき、シャッタードア25の最も引き込み側に位置するスラット部材26Bは、図示されないが、リーンフォースメント38よりも前方に位置する。
シャッタードア25を送り出すことにより、シャッタードア25はガイドレール23に案内され、シャッタードア25のスラット部材26はバンパ15へ向けて移動する。シャッタードア25の移動によりシャッタードア25の最も送り出し側に位置するスラット部材26Aがバンパ15に接近する。また、図8に示すように、シャッタードア25の最も引き込み側に位置するスラット部材26Bがリーンフォースメント38に接近する。このとき、スラット部材26Bはリーンフォースメント38のシール部材43の下方に位置するが、シール部材43と離れている。
さらに、シャッタードア25が引き出し側へ移動すると、図9に示すように、係止部45の係止側ガイド片49がリーンフォースメント38のプレート側ガイド片42の上側に当接し、プレート側ガイド片42に案内される。係止側ガイド片49がプレート側ガイド片42に案内されることにより、開口50に前プレート部41が案内されるように係止部45がガイドレール23の延在方向から離れるように持ち上がる。係止部45がガイドレール23に対して持ち上がることにより、スラット部材26Bの引き込み側がガイドレール23の延在方向から離れるように持ち上がる。このため、スラット部材26Bはシール部材43と当接する。
さらに、シャッタードア25が引き出し側へ移動すると、図7に示すように、前プレート部41が開口50に入り込むとともに、第3係止片48が前プレート部41に乗り上げた状態となって本体部39に接近する。スラット部材26Bおよび係止部45は樹脂により形成されていることから、スラット部材26Bおよび係止部45の少なくとも一方は弾性変形し、係止部45は無理なく前プレート部41を案内する。このとき、スラット部材26Bと前プレート部41との間の距離が、図8、図9の状態と比較して最も狭くなり、その距離は変動しない。したがって、シール部材43は、スラット部材26Bに適切な荷重が加わるようにスラット部材26Bを押圧する。シール部材43が適切な荷重をスラット部材26Bに付与することにより、リーンフォースメント38とスラット部材26Bとの間の密閉性が保たれる。なお、シャッタードア25の最も送り出し側に位置するスラット部材26Aがバンパ15に当接しているので、シャッタードア25は開口19を完全に閉じる。
シャッタードア25が開口19を閉じている状態から開口19を開く場合、シャッタードア25をルーフパネル13へ向けて引き込む。シャッタードア25はガイドレール23に案内され、シャッタードア25のスラット部材26Aを含むスラット部材26の大半はルーフパネル13へ向けて移動し、前プレート部41に係止されているスラット部材26Bは前方へ移動する。
シャッタードア25の移動により、スラット部材26Bは前方へ移動するので、係止部45はリーンフォースメント38から離れる方向(引き込み側)へ移動する。シャッタードア25の移動が継続されることにより、係止部45がリーンフォースメント38から離脱する。スラット部材26Aがスポイラ16付近に移動すると開口19は完全に開かれた状態となる。
なお、図示はしないが、スラット部材26Bが係止部45を備えない比較例について説明する。スラット部材26Bが係止部45を備えない場合、シャッタードア25が開口19を閉じた状態では、スラット部材26Bのリーンフォースメント38に対する位置が安定しない。例えば、スラット部材26Bの自重による撓みや、シール部材43から受ける荷重、自動車10の走行中の振動等によって、スラット部材26Bのリーンフォースメント38に対して位置が変動する。このため、スラット部材26Bとリーンフォースメント38との間の密閉性は保たれない。係止部45を設けずにスラット部材26Bとリーンフォースメント38との間の密閉性を確保するためには、スラット部材26Bの剛性を高めればよいが、スラット部材26Bの剛性を高めるための手段や部材が必要となり、重量増大といった問題が生じる。
本実施形態の車両の開閉構造は、以下の作用効果を奏する。
(1)シャッタードア25が引き出されて開口19と閉じた状態では、複数のスラット部材26のうちシャッタードア25の最も引き込み側に位置するスラット部材26Bに設けた係止部45が前プレート部41に係止される。係止部45が前プレート部41に係止されることにより、前プレート部41とスラット部材26Bとの間の距離は、シール部材43がスラット部材26Bに対して適切な荷重を加えることができる距離に保たれる。その結果、スラット部材26Bの長手方向にわたってシール部材43をスラット部材26Bに密着することができ、シャッタードア25を採用しても、スラット部材26Bの剛性を高めることなく、シャッタードア25による確実な密閉性を実現できる。また、係止部45によってシール部材43の密閉性が保たれるので、スラット部材26Bの剛性を高めるための手段や部材を必要とせず、車両の開閉構造の軽量化に貢献できる。さらに、スラット部材26Bの剛性を高めることなく、係止部45が前プレート部41に係止によってシール部材43の密閉性が確保される。このため、シャッタードア25に高圧の水圧が作用しても車室や荷室への水の浸入を防止でき、ロバスト性の高い車両の開閉構造とすることができる。
(2)スラット部材26Bの長手方向にわたってシール部材43をスラット部材26Bに密着させることができるほか、さらに、ガイドレール23に沿ってシール部材37を延在させる場合に、シール部材37、43をスラット部材26Bからガイドレール23へ連続的に形成することができる。したがって、車両の開閉構造は組み立て易くなる。
(3)第3係止片48の先端部には、シャッタードア25の送り出し側へ向かうにつれて第1係止片46との距離が大きくなるようにプレート側ガイド片42が形成されているので、シャッタードア25が開口19を閉じるとき、前プレート部41は係止部45の開口50へ入り込み易くなる。
(4)前プレート部41の先端部には、シャッタードア25の引き込み側へ向かうにつれてスラット部材26Bとの距離が小さくなるように係止側ガイド片49が形成されているので、シャッタードア25が開口19を閉じるとき、前プレート部41は係止部45の開口50へ入り込み易くなる。
(5)係止部45はスラット部材26Bと一体形成されているので、係止部45を別部材として用意する必要がなく、スラット部材26Bに係止部45を簡単に設けることができる。また、ルーフパネル13の形状によってリーンフォースメント38付近にスペースの制約を受けることがあっても、スラット部材26Bの幅方方向において複数箇所に係止部45を分散して設けることにより、スラット部材26Bに係止部45を設けることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る車両の開閉構造について説明する。本実施形態では、シール部材がリーンフォースメントに備えられず、スラット部材にシール部材が備えられる点で先の実施形態と異なる。本実施形態では、第1の実施形態と同一の構成については第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を使用する。
図10に示すように、本実施形態の車両の開閉構造では、シャッタードア61は、複数のスラット部材26、接続部材27、スライドシュー28を備える。シャッタードア61は、複数のスラット部材26のうち最も送り出し側に位置するスラット部材26Aと、最も引き込み側に位置するスラット部材26Bを備えている。
本実施形態では、最も引き込み側に位置するスラット部材26Bの上面にゴム系材料により形成されたシール部材62が設けられている。シャッタードア61が開口19を閉じる状態では、図10に示すように、前プレート部41が開口50に入り込むとともに、第3係止片48が前プレート部41に乗り上げた状態となって本体部39に接近している。そして、スラット部材26Bと前プレート部41との間の距離が最も狭くなる。したがって、シール部材62は、スラット部材26Bに適切な荷重が加わるようにスラット部材26Bを押圧する。
また、図11に示すように、シャッタードア61の最も引き込み側に位置するスラット部材26Bにおける係止部45が前プレート部41と離れていると、スラット部材26Bはリーンフォースメント38のシール部材62の下方に位置するが、シール部材62と離れている。
本実施形態は、第1の実施形態の作用効果(1)、(3)~(5)と同等の作用効果を奏する。また、最も引き込み側に位置するスラット部材26Bの上面にシール部材62が設けられているので、シール部材62は、前プレート部41と摺接するものの、スラット部材26と摺接することがない。本実施形態では、リーンフォースメント38にシール部材43を設ける場合と比較すると、シール部材62とスラット部材26との摺接によるスラット部材26の摩耗が生じない。また、シール部材62は、シャッタードア61が開口19を完全に閉じる直前と、開口19を開き始めるときにのみ前プレート部41に摺接する。したがって、シール部材62が複数のスラット部材26と摺接する場合と比較してシール部材62の耐久性が向上する。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、自動車のリヤの開口を開閉するシャッタードアを備えた車両の開閉構造について説明したが、リヤの開口に限定されない。例えば、車両のサイドに設けた開口を開閉するシャッタードアを備えた車両の開閉構造であってもよい
上記の実施形態では、シャッタードアの開閉はモータの動力で行われる電動方式で説明したが、手動方式であってもよい。その場合には、複数のスラット部材26のうち、最も送り出し側に位置するスラット部材26(26A)には、オペレータが把持することができる手掛部が設けてもよい。
○ 上記の実施形態では、スラット部材の幅方向において3箇所に係止部を設けるようにしたがこの限りではない。
○ 上記の実施形態では、係止部における第3係止片の先端部を、シャッタードアの送り出し側へ向かうにつれて第1係止片との距離が大きくなるように形成したがこの限りではない。必ずしも係止部における第3係止片の先端部をシャッタードアの送り出し側へ向かうにつれて第1係止片との距離が大きくなるように形成しなくてもよい。
○、上記の実施形態では、突出プレート部の先端部をシャッタードアの引き込み側へ向かうにつれてスラット部材との距離が小さくなるように形成したが、この限りではない。必ずしも突出プレート部の先端部をシャッタードアの引き込み側へ向かうにつれてスラット部材との距離が小さくなるように形成しなくてもよい。
○ 上記の実施形態における係止部と突出プレート部との位置関係は、上記の実施形態に限らず、シャッタードアの最も引き込み側に位置するスラット部材とシール部材との位置関係が適切であればよい。例えば、スラット部材とシール部材との位置関係が実施形態と同じであれば、突出プレート部の先端部がルーフパネルに接近した高い位置に形成されても、係止部の第3係止片が先端部の上側に案内される構成であればよい。
10 自動車
11 車体
19 開口
23 ガイドレール
25、61 シャッタードア
26(26B) スラット部材
27 接続部材
28 スライドシュー
36 ガイド溝
38 リーンフォースメント
41 前プレート部(突出プレート部としての)
42 プレート側ガイド片
43、62 シール部材
45 係止部
46 第1係止片
47 第2係止片
48 第3係止片
49 係止側ガイド片
50 開口

Claims (5)

  1. 車両に設けられた開口を挟んで延在するように配置された一対のガイドレールと、
    複数のスラット部材と、互いに隣り合う前記スラット部材を接続する接続部材と、を有し、前記一対のガイドレールに案内されて前記開口を開閉するシャッタードアと、
    前記シャッタードアの上側に位置するように設けられた横架部材と、
    前記横架部材と前記スラット部材との間を封止するシール部材と、を備えた車両の開閉構造において、
    前記横架部材に設けられ、前記スラット部材に沿うように前記シャッタードアの引き込み側へ向けて延在する突出プレート部と、
    前記複数のスラット部材のうち前記シャッタードアの最も引き込み側に位置するスラット部材に該スラット部材の幅方向において間隔を空けて複数設けられ、前記シャッタードアの送り出し側へ向けて開口され、かつ、前記突出プレート部に係止可能なフック状の係止部と、を有し、
    前記スラット部材、前記接続部材および前記係止部は樹脂により形成され、
    前記スラット部材および前記係止部材は一体形成されていることを特徴とする車両の開閉構造。
  2. 前記シール部材は、前記突出プレート部の下面に設けられていることを特徴とする請求項1記載の車両の開閉構造。
  3. 前記シール部材は、前記シャッタードアの最も引き込み側に位置するスラット部材の上面に設けられていることを特徴とする請求項1記載の車両の開閉構造。
  4. 前記係止部は、
    前記シャッタードアの最も引き込み側に位置するスラット部材から前記シャッタードアの引き込み側に延在する第1係止片と、
    前記第1係止片の先端から前記シャッタードアの送り出し側へ向きを変える第2係止片と、
    前記第2係止片から前記シャッタードアの送り出し側へ延在する第3係止片と、を有し、
    前記第3係止片の先端部は、前記シャッタードアの送り出し側へ向かうにつれて前記第1係止片との距離が大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項記載の車両の開閉構造。
  5. 前記突出プレート部の先端部は、前記シャッタードアの引き込み側へ向かうにつれて前記スラット部材との距離が小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項記載の車両の開閉構造。
JP2019138889A 2019-07-29 2019-07-29 車両の開閉構造 Active JP7205411B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019138889A JP7205411B2 (ja) 2019-07-29 2019-07-29 車両の開閉構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019138889A JP7205411B2 (ja) 2019-07-29 2019-07-29 車両の開閉構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021021265A JP2021021265A (ja) 2021-02-18
JP7205411B2 true JP7205411B2 (ja) 2023-01-17

Family

ID=74573398

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019138889A Active JP7205411B2 (ja) 2019-07-29 2019-07-29 車両の開閉構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7205411B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000168368A (ja) 1998-12-10 2000-06-20 Boso Shatai Kk シャッター及びシャッター部材
JP2010222872A (ja) 2009-03-24 2010-10-07 Bunka Shutter Co Ltd パネルシャッタ
JP2011102509A (ja) 2009-11-11 2011-05-26 Bunka Shutter Co Ltd シャッタ装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5859682U (ja) * 1981-10-19 1983-04-22 佐藤 幸男 トラツクのシヤツタ−付き荷台におけるシヤツタ−のたわみ防止装置
JPH084450A (ja) * 1994-06-16 1996-01-09 Toyo Shutter Co Ltd パネルシャッター

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000168368A (ja) 1998-12-10 2000-06-20 Boso Shatai Kk シャッター及びシャッター部材
JP2010222872A (ja) 2009-03-24 2010-10-07 Bunka Shutter Co Ltd パネルシャッタ
JP2011102509A (ja) 2009-11-11 2011-05-26 Bunka Shutter Co Ltd シャッタ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021021265A (ja) 2021-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3173270B1 (en) Structure configured to raise and lower vehicle glass door
JP6396875B2 (ja) 車両用サイドドア
KR940011845B1 (ko) 차량의 캔버스톱구조
US10336169B2 (en) Door weather strip
US9987911B2 (en) Open roof construction for a vehicle
US8434817B2 (en) Sunshade for vehicle
US20210078391A1 (en) Vehicle opening-closing structure
JP4722262B2 (ja) 乗物用オープンルーフ構造
EP0148987A2 (en) Construction of a door in motor vehicle
JP2017213973A (ja) 自動車ドア用グラスラン
US10647184B2 (en) Sunroof apparatus
JP7205411B2 (ja) 車両の開閉構造
US11225130B2 (en) Roof weather strip
US10926613B2 (en) Automobile door sash structure
US6880884B2 (en) Vehicle sunroof structure
US7416245B2 (en) Sunshade device for vehicle
JP5232525B2 (ja) 車両用ドア
JP2013226919A (ja) 車両のウインドシール構造
US10479174B2 (en) Opening and closing mechanism and sunroof device having the same
EP3095630B1 (en) Vehicle sealing member and attachment structure of vehicle sealing member
JP3704509B2 (ja) サンルーフ装置
JP3437754B2 (ja) 自動車のフロントドア構造
CN110789314A (zh) 车辆的开闭构造
JP4271786B2 (ja) サンルーフのディフレクタ構造
EP4335674A1 (en) Vehicle door assembly

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211015

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220705

A603 Late request for extension of time limit during examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A603

Effective date: 20220906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220909

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221212

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7205411

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151