JP7204860B2 - 基板ホルダ - Google Patents

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Description

本発明は、基板ホルダに関する。
従来、半導体ウェハやプリント基板等の基板の表面に配線やバンプ(突起状電極)等を形成することが行われている。この配線およびバンプ等を形成する方法として、電解めっき法が知られている。
特許文献1(特開2018-40045号公報)には、クランパを備えた基板ホルダが開示されている。特許文献1には、この基板ホルダによれば大型で薄い基板を保持する場合にも撓みの発生を抑制ないし防止できる旨が記載されている。
特開2018-40045号公報
本願は、クランパを備えた進歩的な基板ホルダを提供することを一つの目的とする。
本願は、一実施形態として、フレーム間に基板を挟むことによって基板を保持するための基板ホルダであって、基板ホルダは、フロントフレームと、リアフレームと、フロントフレームとリアフレームとをクランプするための、1つまたは複数のクランパと、を備え、1つまたは複数のクランパのそれぞれは、フロントフレームとリアフレームの一方に取り付けられたフック部であって、フック部はフックベースとフック本体を備え、フック本体はフックベースに枢動可能に取り付けられている、フック部と、フロントフレームとリアフレームの他方に取り付けられたプレートであって、フック本体の枢動によってフック本体が後記クローに引っ掛けられるように構成された少なくとも1つのクローを備える、プレートと、を備え、1つまたは複数のクランパの少なくとも1つは、第1のクローと、第2のクローと、を有するプレートを備え、第1のクローは、フック本体が第1のクローに引っ掛けられることによって基板ホルダが基板を保持できるように構成されており、第2のクローは、フック本体が第2のクローに引っ掛けられた場合のフロントフレームとリアフレームの間の距離が、フック本体が第1のクローに引っ掛けられた場合のフロントフレームとリアフレームの間の距離よりも大きくなるように構成されている、基板ホルダを開示する。
一実施形態にかかるめっき装置の全体配置図である。 一実施形態にかかる基板ホルダを模式的に示す正面図である。 一実施形態にかかる基板ホルダを模式的に示す側面断面図である。 図2Bにおいて「A」と付された部分の拡大図である。 基板ホルダのうち基板を保持する部分の側面断面図である。 フック部の一部を示す側面断面図である。 フック部及びプレートを示す側面断面図である。 図6A、図6Bおよび図6Cはそれぞれ異なった角度から見たプレートの斜視図である。 図6A、図6Bおよび図6Cはそれぞれ異なった角度から見たプレートの斜視図である。 図6A、図6Bおよび図6Cはそれぞれ異なった角度から見たプレートの斜視図である。 フック部の斜視図である。 図7Aからフックベースを消去した図である。 図7Aからフック本体およびレバーを消去した図である。 3つのクランパと、1つのセミロック機能付きのクランパと、を備える基板ホルダの正面図である。 角状の開口の各辺に沿って整列している複数のクランパを備える基板ホルダの正面図である。 基板ホルダの模式的な断面図である。 マグネットクランパを備える基板ホルダの模式的な断面図である。 フック部250SLおよびプレート270SLを備える基板ホルダ1の部分断面図である。
<めっき装置の概要について>
図1は、本発明の一実施形態にかかる基板ホルダが使用されるめっき装置の全体配置図である。図1に示すように、このめっき装置100は、基板ホルダ1(符号「1」については図2以降を参照のこと)に基板(被処理物の一例に相当する)をロードし、又は基板ホルダ1から基板をアンロードするロード/アンロード部110と、基板を処理する処理部120と、洗浄部50aとに大きく分けられる。処理部120は、さらに、基板の前処理及び後処理を行う前処理・後処理部120Aと、基板にめっき処理を行うめっき処理部120Bとを含む。なお、このめっき装置100で処理する基板は、角形基板、円形基板を含む。また、角形基板は、矩形等の多角形のガラス基板、液晶基板、プリント基板、その他の多角形のめっき対象物を含む。円形基板は、半導体ウェハ、ガラス基板、その他の円形のめっき対象物を含む。
ロード/アンロード部110は、2台のカセットテーブル25と、基板脱着機構29とを有する。カセットテーブル25は、半導体ウェハ、ガラス基板、液晶基板、プリント基板等の基板を収納したカセット25aを搭載する。基板脱着機構29は、基板を基板ホルダ1に着脱するように構成される。また、基板脱着機構29の近傍(例えば下方)には基板ホルダ1を収容するためのストッカ30が設けられる。これらのユニット25,29,30の中央には、これらのユニット間で基板を搬送する搬送用ロボットからなる基板搬送装置27が配置されている。基板搬送装置27は、走行機構28により走行可能に構成される。
洗浄部50aは、めっき処理後の基板を洗浄して乾燥させる洗浄装置50を有する。基板搬送装置27は、めっき処理後の基板を洗浄装置50に搬送し、洗浄された基板を洗浄装置50から取り出すように構成される。
前処理・後処理部120Aは、プリウェット槽32と、プリソーク槽33と、プリリンス槽34と、ブロー槽35と、リンス槽36と、を有する。プリウェット槽32では、基板が純水に浸漬される。プリソーク槽33では、基板の表面に形成したシード層等の導電層の表面の酸化膜がエッチング除去される。プリリンス槽34では、プリソーク後の基板が基板ホルダと共に洗浄液(純水等)で洗浄される。ブロー槽35では、洗浄後の基板の液切りが行われる。リンス槽36では、めっき後の基板が基板ホルダと共に洗浄液で洗浄される。プリウェット槽32、プリソーク槽33、プリリンス槽34、ブロー槽35、リンス槽36は、この順に配置されている。なお、このめっき装置100の前処理・後処理
部120Aの構成は一例であり、めっき装置100の前処理・後処理部120Aの構成は限定されず、他の構成を採用することが可能である。
めっき処理部120Bは、オーバーフロー槽38を備えた複数のめっき槽39を有する。各めっき槽39は、内部に一つの基板を収納し、内部に保持しためっき液中に基板を浸漬させて基板表面に銅めっき等のめっきを行う。ここで、めっき液の種類は、特に限られることはなく、用途に応じて様々なめっき液が用いられる。
めっき装置100は、これらの各機器の側方に位置して、これらの各機器の間で基板ホルダを基板とともに搬送する、例えばリニアモータ方式を採用した基板ホルダ搬送装置37を有する。この基板ホルダ搬送装置37は、基板脱着機構29、プリウェット槽32、プリソーク槽33、プリリンス槽34、ブロー槽35、リンス槽36、及びめっき槽39との間で基板ホルダを搬送するように構成される。
以上のように構成されるめっき装置100を複数含むめっき処理システムは、上述した各部を制御するように構成されたコントローラ175を有する。コントローラ175は、所定のプログラムを格納したメモリ175Bと、メモリ175Bのプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)175Aと、CPU175Aがプログラムを実行することで実現される制御部175Cとを有する。制御部175Cは、例えば、基板搬送装置27の搬送制御、基板脱着機構29における基板の基板ホルダへの着脱制御、基板ホルダ搬送装置37の搬送制御、各めっき槽39におけるめっき電流及びめっき時間の制御、並びに、各めっき槽39に配置されるアノードマスク(図示せず)の開口径及びレギュレーションプレート(図示せず)の開口径の制御等を行うことができる。また、コントローラ175は、めっき装置100及びその他の関連装置を統括制御する図示しない上位コントローラと通信可能に構成され、上位コントローラが有するデータベースとの間でデータのやり取りをすることができる。ここで、メモリ175Bを構成する記憶媒体は、各種の設定データや後述するめっき処理プログラム等の各種のプログラムを格納している。記憶媒体としては、コンピュータで読み取り可能なROMやRAMなどのメモリや、ハードディスク、CD-ROM、DVD-ROMやフレキシブルディスクなどのディスク状記憶媒体などの公知のものが使用され得る。
<基板ホルダ1について>
次に、図2を用いて一実施形態にかかる基板ホルダ1について説明する。図2Aは一実施形態にかかる基板ホルダ1を模式的に示した正面図である。図2Bは一実施形態にかかる基板ホルダ1を模式的に示した側面断面図である。図2Cは、図2Bにおいて「A」と付された部分の拡大図である。ただし、図2Cは分解図となっている。以下では、図2Aの左右方向(後述するアーム部210aの長手方向)をX方向、紙面に対して垂直な方向(保持されるべき基板Wの面と垂直な方向)をY方向、上下方向をZ方向として説明する。X方向については図2Aの右向きを正方向とする。Y方向については図2Aの紙面に対して奥向きを正方向とする。Z方向については図2Aの上方向を正方向とする。
基板ホルダ1は、フレーム間に基板を挟むことによって基板を保持するための部材である。基板ホルダ1は、フロントフレーム200aおよびリアフレーム200bと、を備える。より具体的には、基板ホルダ1の少なくとも一部は、フロントフレーム200aおよびリアフレーム200bとを組み合わせることによって構成される。フロントフレーム200aとリアフレーム200bとは、少なくとも1つ、好ましくは複数のクランパ290(クランパ290の詳細は後述される)によってクランプされる。図2Aの符号「200b」から延びている点線は、図2Aにはリアフレーム200bが図示されていないことを示している。基板ホルダ1は、フロントフレーム200aおよびリアフレーム200bとの間に基板Wを挟み込んで保持するように構成されている。基板Wは図2B中に想像線で
示されている。
フロントフレーム200aとリアフレーム200bとは、後述するフック部250およびプレート270を除き、対称的な構造を有する。したがって、「フロント」と「リア」という名称は便宜的なものに過ぎない。換言すれば、フロントフレーム200aの位置する側とリアフレーム200bの位置する側のどちらを正面として扱ってもよい。ただし、フロントフレーム200aとリアフレーム200bとを対称的な構造に設計する必要はない。
フロントフレーム200aの上部にはアーム部210aが設けられている。アーム部210aの肩部には肩部電極220が設けられてよい。図2の例では、アーム部210aの両肩に2つの肩部電極220が設けられている。なお、図2Aでは代表的に1つの肩部電極220にのみ符号が付されている。肩部電極220は図示しない導電経路(配線またはバスバーなど)により後述する基板用電極と電気的に接続されている。後述する基板用電極は基板Wと電気的に接続されるので、肩部電極220は基板Wと電気的に接続されている。めっき装置100は、肩部電極220を介してめっき工程に必要な電力を基板Wに供給する。ここで、「電力を供給する」ことを「電圧を印加する」または「電流を流す」と言い換えてもよい。リアフレーム200bにはアーム部210bが設けられている。アーム部210bの構成はアーム部210aと同等である。
フロントフレーム200aは配線格納部230aを備える。配線格納部230aはアーム部210aと後述するフレームボディ240aとの間に設けられている。配線格納部230aは肩部電極220と基板Wとを電気的に接続するための配線を格納するための空間を有するように構成される。肩部電極220と基板Wとがバスバーにより電気的に接続されている場合、フロントフレーム200aは配線格納部230aを備えなくともよい。リアフレーム200bには配線格納部230bが設けられている。配線格納部230bの構成は配線格納部230aと同等である。
フロントフレーム200aはさらにフレームボディ240aを備える。リアフレーム200bはさらにフレームボディ240bを備える。フレームボディ240aおよびフレームボディ240bは概略板状の部材である。フレームボディ240aおよびフレームボディ240bのそれぞれの中央部分には、保持されるべき基板Wを露出するための開口260aおよび開口260bがそれぞれ形成されている。開口260aおよび開口260bの形状は、基板Wのうちめっきされるべき領域の形状に対応していることが好ましい。たとえば基板Wが角形の場合、一般的にはめっきされるべき領域もまた角形である。したがって、図2の例では、開口260aおよび開口260bは角形である。フレームボディ240aとフレームボディ240bとの間に基板Wを挟み込むことで、フレームボディ240aとフレームボディ240bが協働して基板Wを保持する。基板Wを保持する部分の詳細については、図3を用いて後述する。
保持された基板Wの一つの面は、フレームボディ240aに設けられた開口260aを介して外部に露出する。保持された基板Wの他の面は、フレームボディ240bに設けられた開口260bを介して外部に露出する。したがって、基板ホルダ1がめっき液に浸漬された場合、基板Wの両面がめっき液に接触することとなる。換言すれば、図2の基板ホルダ1を用いることによって基板Wの両面をめっき加工することが可能である。なお、基板ホルダ1内の電気的な条件等を調整することによって、図2の基板ホルダ1を片面めっきのために用いることもできる。また、開口260aおよび開口260bのどちらかのみを有するよう基板ホルダ1を構成してもよい(その場合、基板ホルダ1は片面めっき用のホルダとなる)。
フロントフレーム200aとリアフレーム200bとをクランプするために、基板ホルダ1は1つまたは複数のクランパ290を備える。クランパ290は、フロントフレーム200a、より具体的にはフレームボディ240aに取り付けられたフック部250と、リアフレーム200b、より具体的にはフレームボディ240bに取り付けられたプレート270とを有する。図2の例では、開口260aの近くにクランパ290が設けられている。より具体的には、図2の例では角形の開口260aのそれぞれの辺の中央の近くにクランパ290が設けられている。したがって、図2の例では合計で4つのクランパ290が設けられている。なお、図2Aおよび図2Bでは代表して1つのクランパ290にのみ符号が付されている。
フック部250は、フレームボディ240aに取り付けられるフックベース251と、フック本体252と、フック本体252をフックベース251に対して枢動可能に支持するシャフト253と、を備える。フック部250は、シャフト253を中心としてフック本体252を枢動させるためのレバー254をさらに有してもよい。フック本体252は基板ホルダ1の背面側、すなわちリアフレーム200bの方向に向かって延びている。シャフト253は、保持されるべき基板の面と平行な面内で伸びている。保持されるべき基板の面と平行な面内における、シャフト253の長手方向の具体的な向きは、クランパ290によって異なってもよい。フックベース251、フック本体252、シャフト253およびレバー254の少なくともひとつはチタンまたはチタン合金から形成されていてよい。
フック部250はさらに、フック本体252の、後述するクロー271への引っ掛かりを維持する方向(図2Cのフック部250では反時計回り方向)に力を加える押圧部材255を備えてよい。フック本体252の引っ掛かりを維持するように押圧部材255がフック本体252に力を加えることにより、フック本体252がクロー271から外れてしまうことを防止することができる。押圧部材255は、たとえばバネであってよく、より具体的にはねじりバネであってよい。ねじりバネは、押圧部材255および他の部品の省スペース化に貢献する。したがって、押圧部材255としてねじりバネを採用することはホルダ厚を薄くすることに寄与し得る。なお、ホルダ厚を薄くすることが好ましい理由は後述されている。押圧部材255は、バネ以外のもの、たとえば電磁的な手段により動作する部材などであってもよい。
フレームボディ240aにはポート241a(図2C参照)が設けられている。ポート241aはフック本体252を取り付けるために設けられている。ポート241aは、少なくともフック本体252が後述するプレート270の少なくとも一部にアクセスすること、より具体的にはフック本体252がプレート270のクロー271にアクセスすることを可能にするように構成される。フック部250は、ボルトなどによってポート241aに取り付けられる(図10参照)。ホルダ厚をなるべく薄くするため、フック部250がフレームボディ240aから突出しないように、換言すればフック部250がフレームボディ240aに埋没するように、基板ホルダ1(特に、基板ホルダ1のうちのフック部250およびポート241a)が構成されることが好ましい。また、フック部250がフレームボディ240aから突出しないことによって、めっき液から基板ホルダ1を引き上げたときに基板ホルダ1に残留するめっき液の量を低減することができ得る。また、フック部250がフレームボディ240aから突出しないことによって、フック部250とめっき槽の構成物等との干渉を回避し得る。
フレームボディ240bにはポート241b(図2C参照)が設けられている。ポート241bの位置および個数はポート241aの位置および個数に対応する。ポート241bにはボルトなどによりプレート270が取り付けられている(図10参照)。プレート270には、フック本体252の枢動によりフック本体252が引っ掛けられるよう構成
されたクロー271が設けられている。クロー271はフロントフレーム200aの方向に向かって延びている。フック本体252がクロー271に引っ掛けられることでフレームボディ240aがフレームボディ240bに対して固定される。フック本体252をクロー271に引っ掛けるときに、フレームボディ240aとフレームボディ240bとの間に基板Wが適切に配置されていれば、基板Wは基板ホルダ1によって保持されることとなる。ホルダ厚をなるべく薄くするため、プレート270がフレームボディ240bから突出しないように、換言すればプレート270がフレームボディ240bに埋没するように、プレート270およびポート241bが構成されることが好ましい。また、プレート270がフレームボディ240bから突出しないことによって、めっき液から基板ホルダ1を引き上げたときに基板ホルダ1に残留するめっき液の量を低減することができ得る。また、プレート270がフレームボディ240bから突出しないことによって、プレート270とめっき槽の構成物等との干渉を回避し得る。リアフレーム200bに向かって延びているフック本体252もまたフレームボディ240bから突出しないように構成されていることが好ましい。
以上に述べたように、好ましい実施形態ではフック部250もプレート270も各フレームから突出しないように構成されている、すなわち各フレームに埋没している。本明細書では、このことを「クランパ290はフロントフレーム200aおよびリアフレーム200bに埋没している」と表現する。
フックベース251とフレームボディ240aの間に弾性支持部材280が備えられていてもよい。弾性支持部材280は部材を弾性的に支持するための部材であり、「フローティング部材」とも呼ばれ得る。ここでの「フローティング」は「電気的なフローティング」ではないことに留意されたい(ただし、弾性支持部材280によって電気的なフローティングが実現されることは除外されない)。図2の例における弾性支持部材280はOリングである。なお、図2ではOリングを取り付けるための溝の図示は省略されている。Oリング以外にも、バネなどの弾性体を弾性支持部材280として用いることができる。プレート270とフレームボディ240bとの間にも弾性支持部材280が備えられていてよい。弾性支持部材280の詳細については後述する(図10および図11についての説明を参照)。
基板Wをめっきするための基板ホルダのうち、少なくともめっき液に浸漬される部分の厚さは可能な限り薄いことが望ましい。その主な理由は次の二点である。第1に、ホルダの厚さが大きいと、結果的にめっき槽の幅が大きくなり、装置が大型化してしまう。特に、基板ホルダ1が両面めっき用のホルダである場合、装置の大型化への影響が顕著である。第2に、ホルダの厚さが大きいと、基板W近傍のめっき液の撹拌が不十分になりやすい。また、基板ホルダ1のうちめっき液に浸漬される部分には突出部がないことが好ましい。突出部が基板ホルダ1の厚みを画定し得るためである。
図2の構成では、フック本体252はフロントフレーム200aとリアフレーム200bのうちフック部250が取り付けられていない方に向かって延びている。そして、図2の構成では、クロー271はフロントフレーム200aとリアフレーム200bのうちプレート270が取り付けられていない方に向かって延びている。よって、図2の構成は、フック本体252とクロー271などがフロントフレーム200aおよびリアフレーム200bから突出する長さをゼロにするか、少なくとも低減させ得る。換言すれば、基板ホルダ1を図2に示したように構成することで、めっき液に浸漬される部分(フレームボディ240a、フック部250、フレームボディ240bおよびプレート270)の厚さを薄くすることが可能である。また、図2のフック部250およびプレート270はそれぞれフレームボディ240aおよびフレームボディ240bから突出していないという利点がある。
図2に示した実施形態では、レバー254をフレームボディ240bの方向、すなわち背面方向に押すことでフック本体252がクロー271から外されるこれに代え、レバー254を正面側に引っ張ることでフック本体252がクロー271から外されるよう、レバー254等を構成してもよい。ただし、レバー254を引っ張るための構成および制御は、レバー254を押すための構造および制御に対して複雑なものとなり得る。したがって、図2に示したように、レバー254を背面方向に押すことでフック本体252がクロー271から外されるようレバー254等を構成することが好ましい。
図2に示した実施形態では、フロントフレーム200aにフック部250が取り付けられ、リアフレーム200bにプレート270が取り付けられている。代替として、フック部250はリアフレーム200bに取り付けられてよく、プレート270はフロントフレーム200aに取り付けられていてもよい。換言すれば、あるフック部250はフロントフレーム200aおよびリアフレーム200bの一方に取り付けられ、当該フック部250に対応するプレート270はフロントフレーム200aおよびリアフレーム200bの他方に取り付けられる。さらに、クランパ290を複数有する基板ホルダ1の場合、フック部250をフロントフレーム200aおよびリアフレーム200bの双方に設けてもよい。その場合、フック部250の配置に対応するよう、プレート270もフロントフレーム200aおよびリアフレーム200bの双方に設けられる。フック本体252を枢動させる際の簡便さという観点からは、フロントフレーム200aにはフック部250およびプレート270のどちらか一種を、リアフレーム200bには他の一種を設けることが好ましい。
<基板Wを保持する部分の詳細について>
次に、図3を用いて基板ホルダ1のうち基板Wを保持する部分の詳細を説明する。図3は基板ホルダ1のうち基板Wを保持する部分の側面断面図である。基板ホルダ1は基板Wの両面をめっきするためのホルダであるので、基板ホルダ1は基板Wの両面に電力を供給する必要がある。そこで、図3のフレームボディ240aおよびフレームボディ240bにはそれぞれ基板用電極320が設けられている。フレームボディ240aに設けられた基板用電極320は基板Wの表面(正面を向く面)と電気的に接続され、フレームボディ240bに設けられた基板用電極320は基板Wの裏面と電気的に接続されている。ただし、図3に示された構成以外の構成を採用することもできる。他の構成の例としては、フレームボディ240aおよびフレームボディ240bのいずれかのみに基板用電極320が設けられており、当該基板用電極320が基板Wの両面に接触している構成が挙げられる。基板用電極320は、図示しない配線やバスバーなどの手段によって肩部電極220に電気的に接続されている。したがって、肩部電極220に供給された電力は、基板用電極320を介して基板Wに供給される。この際、肩部電極220と基板用電極320の対応関係は、図2Aの左右の肩部電極220において、例えば左の肩部電極220が基板Wの表面に対応するフレームボディ240aの基板用電極320に、右の肩部電極220が基板Wの裏面に対応するフレームボディ240bの基板用電極320に電力を供給するように、基板の表面、裏面に対し独立して電力を供給できるように構成してもよい。
上述のとおり、基板用電極320には電力が供給される。したがって、基板ホルダ1がめっき液に浸漬されたときであっても基板用電極320にめっき液が触れないように基板ホルダ1を構成する必要がある。そこで、基板ホルダ1は、基板用電極320が存在する空間をシールするためのアウタシール300およびインナシール310を備える。インナシール310は「第1のシール部材」と言及されてもよく、アウタシール300は「第2のシール部材」と言及されてもよい。アウタシール300は基板Wの外側においてフレームボディ240aとフレームボディ240bとの間の隙間をシールするように構成されている。アウタシール300はフレームボディ240aに設けられていてもよく、フレーム
ボディ240bに設けられていてもよい。換言すれば、基板ホルダ1は、フロントフレーム200aとリアフレーム200bの一方に取り付けられ、フロントフレーム200aとリアフレーム200bの他方に接触するように構成されたアウタシール300を備えてよい。一方で、インナシール310はフレームボディ240aとフレームボディ240bのそれぞれに設けられている。インナシール310は、基板Wが保持された場合に基板Wと接触する。すなわち、フレームボディ240aに設けられたインナシール310はフレームボディ240aと基板Wとの間の隙間をシールするよう構成されている。フレームボディ240bに設けられたインナシール310はフレームボディ240bと基板Wとの間の隙間をシールするよう構成されている。アウタシール300およびインナシール310は基板Wの厚さ方向(基板Wの面と垂直な方向)に弾性的に変形可能である。基板Wは、インナシール310と基板Wとの間の接触圧によってフレームボディ240aとフレームボディ240bとの間に保持される。なお、図3は模式図に過ぎず、実際の構成とは異なり得ることに留意されたい。たとえば、アウタシール300およびインナシール310はそれぞれのシールホルダにより保持されていてよい。たとえば、インナシール310はフロントフレーム200aまたはリアフレーム200bのいずれか一方に設けられていてもよい。
<スリーブについて>
前述のとおり、フック本体252はシャフト253を中心に枢動するよう構成されている。ここで、フック本体252とシャフト253とが直接接触している場合、フック本体252とシャフト253の摺動による抵抗が大きくなる。フック本体252とシャフト253の摺動抵抗が大きいとフック本体252の枢動が妨げられるおそれがある。また、摺動抵抗が大きいと、フック本体252および/またはシャフト253の摩耗および/またはフック本体252とシャフト253との固着を引き起こすおそれがある。特に、フック本体252とシャフト253との材質が同一である場合、部品間の焼付きまたはカジリと呼ばれる現象が起こり、摺動抵抗が大きくなりやすいと考えられる。そこで、フック部250は、シャフト253のためのスリーブ400をさらに備えてよい。図4はフック部250の一部(フック本体252、シャフト253、レバー254およびスリーブ400)を示す側面断面図である。スリーブ400の材質は少なくともフック本体252の材質およびシャフト253の材質と異なる。スリーブ400の材質はたとえばPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂であってよい。フック本体252とシャフト253との間にスリーブ400を介在させることで、フック本体252の滑らかな枢動を実現することが可能となる。
<メカニカルストップ機能について>
次に、図5を用いてフック部250およびプレート270のメカニカルストップ機能について説明する。図5はフック部250およびプレート270を示す側面断面図である。図5にはさらに、フック本体252がクロー271に引っ掛けられている場合のフック本体252、シャフト253およびレバー254の位置が想像線で図示されている(それぞれ位置252’、位置253’および位置254’)。
フック本体252をクロー271に引っ掛けようとする場合、フック本体252はクロー271より背面側(図5の右方向)に位置させられる必要がある。フック本体252が位置252’より正面側に位置する場合にフック本体252を枢動させると、フック本体252とクロー271が衝突するためである。したがって、フック本体252をクロー271に引っ掛けようとする場合には、フレームボディ240aをフレームボディ240bに向けて、または、フレームボディ240bをフレームボディ240aに向けて押し込む必要がある。なお、押し込む方向は相対的なものにすぎないので、以下では代表して「フレームボディ240aをフレームボディ240bに向けて押し込む」と表現する。ここで、フック本体252が位置252’にあるときには既にアウタシール300とインナシー
ル310にはシール圧が印加されている。したがって、フレームボディ240aをフレームボディ240bに向けて押し込む場合、アウタシール300およびインナシール310などからの反力に逆らう必要がある。
フック本体252をクロー271から外す場合にも、フレームボディ240aをフレームボディ240bに向けて押し込むことが好ましい。フック本体252およびクロー271がアウタシール300およびインナシール310などから受ける反力を相殺するためである。
フレームボディ240aをフレームボディ240bに向けて押し込んだ場合、フロントフレーム200aとリアフレーム200bとが近づく。フロントフレーム200aとリアフレーム200bとが想定以上に近づいてしまうと、基板ホルダ1の部材および基板Wに想定以上の圧力が印加されることになる。想定以上の圧力が各部材および基板に印加されることは、各部品および基板の故障を招き得る。
フレームボディ240aをフレームボディ240bに向けて押し込んだ際の各部品の故障を防止するため、フック部250およびプレート270はメカニカルストップ機能を有している。具体的には、フレームボディ240aをフレームボディ240bに向けて過度に押し込んだ場合に、フックベース251とプレート270とが衝突するように基板ホルダ1が構成される。図5の例では、衝突領域500においてフックベース251とプレート270とが衝突している。図5に図示された領域以外の領域が衝突領域500であってもよい。フックベース251とプレート270とが衝突するようにフック部250およびプレート270を構成することにより、最大押し込み長さ510が画定され、フレームボディ240aが必要以上に押し込まれることがなくなる。最大押し込み長さ510は、たとえば0.2mmであってよく、たとえば0.5mmであってよく、たとえば1.0mmであってよく、たとえば3.0mmであってよい(図5の最大押し込み長さ510は誇張して描かれている)。
<セミロック機構について>
図2に示したフック部250と図2に示したプレート270とを用いる場合、フロントフレーム200aとリアフレーム200bは(1)基板Wを保持できる状態、すなわちフック本体252がクロー271に引っ掛けられている状態(以下「(クランパ290がロックされた状態」という)と、(2)フック本体252がクロー271に引っ掛けられていない状態(以下「クランパ290がアンロックされた状態」という)と、の二つの状態をとる。
クランパ290をロックする際にはアウタシール300などから生じる反力に逆らってフレームボディ240aを押し込む必要がある。フレームボディ240aの押し込みには強い力が必要であるので、フレームボディ240aの押し込みは大きな手間となり得る。また、基板Wを保持していない条件でクランパ290をロックすると、図3に示す基板用電極320同士および/またはインナシール310同士などが互いに直接接触し合う可能性がある。基板用電極320同士および/またはインナシール310同士などが直接接触すると、各部位の機能を阻害し、かつ/または各部位の性能および耐久性を低下させる可能性がある。したがって、通常、基板Wを保持する必要がない場合にはクランパ290はロックされないことが好ましい。さらに、基板用電極320、インナシール310および/またはアウタシール300の洗浄のために、洗浄すべき部位(基板用電極320等)が露出された状態でフロントフレーム200aとリアフレーム200bが保持されることが好ましい。したがって、フロントフレーム200aとリアフレーム200bとは離間して保持されることが好ましい。一方で、基板Wを保持していない基板ホルダ1のすべてのクランパ290がアンロックされていると、フロントフレーム200aはリアフレーム20
0bから分離されることとなる(ただし、クランパ290以外の固定手段は存在しないものと仮定している)。フロントフレーム200aがリアフレーム200bから分離している場合、両者を独立して移動させ、独立して保管する必要が生じ得る。また、フロントフレーム200aがリアフレーム200bから分離している場合、基板ホルダ1に基板Wを保持させる前にフロントフレーム200aとリアフレーム200bとを組み合わせる必要が生じる。
以上の観点から、クランパ290は「セミロック状態」をとることができるように構成されていることが好ましい。本明細書における「セミロック状態」とは「ロックはされていないがフレーム同士が分離することのない状態」をいう。基板ホルダ1が基板Wを保持していない場合にクランパ290をセミロック状態とすることで、フレームボディ240aを押し込む手間を削減しつつ、容易にかつ高スループットで基板ホルダ1を搬送することができ得る。
セミロック状態をとることができるクランパ290(フック部250およびプレート270)について、図6および図7を用いて説明する。以下では、セミロック状態を取ることができるフック部250、プレート270およびクランパ290には符号の末尾に「SL」(“S”emi-“L”ock)を付して区別する(たとえば「クランパ290SL」)。ただし、特に言及がない限り、「SL」が付されていない符号は、セミロック状態を取ることができる部材とセミロック状態をとることができない部材の双方を指す(たとえば「プレート270」は、図2のプレート270と図7のプレート270SLの双方を意味する)。
図6A、図6Bおよび図6Cはそれぞれ異なった角度から見たプレート270SLの斜視図である。図7Aはフック部250SLの斜視図である。図7Bは図7Aからフックベース251を消去した図である。図7Cは図7Aからフック本体252およびレバー254を消去した図である。図6および図7では弾性支持部材280は図示されていないことに留意されたい。
プレート270SLは、2つのクロー271を有する。具体的には、プレート270SLは、ロック用クロー271aとセミロック用クロー271bを有する。ロック用クロー271aを「第1のクロー271a」と、セミロック用クロー271bを「第2のクロー271b」と称してもよい。ロック用クロー271aは、図2に示されたクロー271と類似している。すなわち、ロック用クロー271aは、フック本体252がロック用クロー271aに引っ掛けられた場合に、基板ホルダ1が基板Wを保持することができるように構成されている。セミロック用クロー271bは、フック本体252がセミロック用クロー271bに引っ掛けられた場合のフロントフレーム200aとリアフレーム200bの間の距離が、フック本体252がロック用クロー271aに引っ掛けられた場合のフロントフレーム200aとリアフレーム200bの間の距離よりも大きくなるように構成されている。簡単に表現すれば、セミロック用クロー271bの高さはロック用クロー271aの高さより高い(ただし、ここでいう「高さ」は必ずしも鉛直方向とは一致しない)。表現の正確さの犠牲のもと、わかりやすく表現するならば、フロントフレーム200aとリアフレーム200bとの間の距離は、ロック状態よりセミロック状態の方が大きい。
図7のフック部250SLはおおよそ図2のフック部250と同等の構成である。しかし、図7のフック部250SLは、X方向(シャフト253の長手方向)に伸長されたフック本体252を備える点で図2のフック部250と異なる。フック本体252が伸長されていることに伴い、フック本体252は2本のシャフト253により支持されている。シャフト253のそれぞれは同軸的に配置されている。2本のシャフト253に代え、伸長された1本のシャフト253を用いることもできる。
伸長されたフック本体252は、図6のロック用クロー271aおよびセミロック用クロー271bに対して選択的に引っ掛けられ得る。フック本体252がロック用クロー271aに引っ掛けられた場合、クランパ290はロックされる。フック本体252がセミロック用クロー271bに引っ掛けられた場合、フレームボディ240aとフレームボディ240bとの間の距離は、クランパ290がロックされている場合の距離より大きくなる。すなわち、フック本体252がセミロック用クロー271bに引っ掛けられた場合、クランパ290は「セミロック」される。セミロック状態では、アウタシール300およびインナシール310は全く圧縮されていないか、わずかに圧縮されている状態か、または、互いに離間している状態である。よって、アウタシール300およびインナシール310から生じる反力は無視できるほど小さいか、またはゼロである。したがって、アンロック状態からセミロック状態に遷移させる際にフレームボディ240aを強く押し込む必要はない。一方で、フック本体252がセミロック用クロー271bに引っ掛けられているので、フロントフレーム200aがリアフレーム200bから分離することはない。
図6のプレート270SLでは、ロック用クロー271aとセミロック用クロー271bとが、X方向(フック本体252の枢動軸と平行な方向、すなわちシャフト253の長手方向)において異なった位置に形成されている。ロック用クロー271aとセミロック用クロー271bのX位置をずらして形成することによって、プレート270の製造が容易になる。また、ロック用クロー271aとセミロック用クロー271bのX位置をずらして形成することによって、プレート270SLの高さ(Y方向に沿った長さ)を低くすることが容易となる。プレート270SLの高さを低くすることは、ホルダ厚を薄くすることに寄与し得る。ただし、ロック用クロー271aとセミロック用クロー271bのX位置をずらして形成する必要はない。たとえば、ロック用クロー271aと同一のX位置にセミロック用クロー271bを形成してもよい。その場合、セミロック用クロー271bはロック用クロー271aの一部から延ばされ得る。また、フック本体252は伸長されている必要はない。たとえばロック用クロー271aと同一のX位置にセミロック用クロー271bが形成されている場合、図2で示したものとまったく同一のフック部250がフック部250SLとして採用され得る。
図7では伸長されたフック本体252が示されている。伸長されたフック本体252の形状(特に断面形状)は、場所ごとに異なっていてよい。たとえば伸長されたフック本体252のうちロック用クロー271aに引っ掛けられる部分の形状と、その他の部分の形状とが異なっていてよい。また、図7に示された単一の伸長されたフック本体252に代え、別個独立した複数のフック本体252を備えるフック部250SLが用いられてもよい。
図12は、クランパ290として図6のプレート270SLおよび図7のフック部250SLを備える基板ホルダ1の部分断面図である。ただし、図示の便宜上、図6および図7に示されたプレート270SLおよびフック部250SLの形状と、図12に示されたそれらの形状とは完全に同一ではない。
図12ではクランパ290はセミロックされている。すなわち、図12ではフック本体252がセミロック用クロー271bに引っ掛けられている。なお、図12に示される通り、フック本体252とセミロック用クロー271bとの間にはある程度のギャップが設けられていてもよい。フック本体252、ひいてはフレームボディ240aは、フック本体252とセミロック用クロー271bとの間のギャップの範囲で自由に移動することが可能であってもよい。本明細書では、図12のようにフック本体252とセミロック用クロー271bとの間にギャップがある状態であっても、フック本体252はセミロック用クロー271bに引っ掛けられているものとみなす。ギャップが存在することによって、
フック本体252をセミロック用クロー271bに引っ掛けることが容易となる。なお、図12ではフック本体252とセミロック用クロー271bとの間のギャップが誇張して示されている。誇張の結果、図12では、フック本体252とセミロック用クロー271bは接触していない。しかし、実際の装置においてはフック本体252の一部とセミロック用クロー271bの一部が接触していてもよい。
クランパ290がセミロックされている場合には、フレームボディ240aがフレームボディ240bから遠ざかると、フック本体252がセミロック用クロー271bに衝突する。したがって、セミロック中にフレームボディ240aがフレームボディ240bから遠ざかる動き(またはフレームボディ240bがフレームボディ240aから遠ざかる動き)は、セミロック用クロー271bによって制限される。一方で、クランパ290がセミロックされている場合にフレームボディ240aがフレームボディ240bに向かって近づくと、フック本体252とロック用クロー271aが衝突する。したがって、セミロック中にフレームボディ240aがフレームボディ240bに近づこうとする動き(またはフレームボディ240bがフレームボディ240aに近づこうとする動き)は、ロック用クロー271aによって制限される。代替として、フック本体252と、ロック用クロー271a以外の部品が衝突するよう基板ホルダ1を構成することによって、フレームボディ240aがフレームボディ240bに近づこうとする動きが制限されてもよい。
前述のとおり、セミロック状態においては、インナシール310、アウタシール300、基板用電極320の少なくとも一つ、好ましくはすべてが露出されている状態(部材同士が直接接触していない状態)であることが好ましい。したがって、セミロック状態のフレームボディ240aとフレームボディ240bとの距離がインナシール310等の露出のために十分な距離となるよう、セミロック用クロー271bが構成されることが好ましい。
セミロック状態では、フレームボディ240aおよびフレームボディ240bがガタつき得る。ガタつきが生じた場合、基板ホルダ1の搬送や基板Wの着脱に悪影響を及ぼし得る。そこで、基板ホルダ1は、セミロック状態におけるフレームボディ240aおよびフレームボディ240bのガタつきを抑制するためのピン1210をさらに備えてよい。フレームボディ240aおよびフレームボディ240bのそれぞれは、ピン1210のためのピン受け1200aおよびピン受け1200bを備えてよい。ピン1210は基板Wと垂直な方向(Y軸方向)に延びている。したがって、ピン1210はフレームボディ240aおよびフレームボディ240bの基板Wと平行な方向(X軸方向およびZ軸方向)のガタつきを抑制することができる。
図12のピン受け1200aおよびピン受け1200bは貫通穴である。図12のピン受け1200aおよびピン受け1200bの内径はピン1210の外径よりかなり大きく図示されているが、これは図示の便宜を図ったものに過ぎない。これらの内径または外径は、許容され得るガタつきの量に応じて選択されてよい。これらの内径または外径は、すきまばめに適したように選択されてもよく、しまりばめに適したように選択されてもよく、中間ばめに適したように選択されてもよい。ただし、セミロック状態から他の状態に容易に遷移できるよう、ピン1210はある程度自由に取り外せる構成であることが好ましい。貫通穴のピン受け1200aおよびピン受け1200bに代え、止まり穴のピン受けを用いてもよい。図12のピン1210はフレームボディ240aおよびフレームボディ240bと別個独立した部品である。これに代え、フレームボディ240aまたはフレームボディ240bと一体となったピン1210を用いてもよい。この場合、ピン受け1200aおよびピン受け1200bのいずれか一方は不要となる。その他、任意の形式のピンおよびピン受けが用いられてよい。
ストッカ30に保管されている基板ホルダ1のクランパ290はセミロック状態にあることが好ましい。セミロック状態で保管されている基板ホルダ1は、図示しない基板脱着機構まで搬送される。基板脱着機構はクランパ290の状態(ロック状態、セミロック状態、アンロック状態)を選択することができる。基板脱着機構は、基板Wを適切な位置に配置し、クランパ290をロックすることで、基板ホルダ1に基板を保持させることができる。基板脱着機構は、クランパ290のロックを解除することによって、基板ホルダ1による基板Wの保持を解除することも可能である。クランパ290の状態は、レバー254によるフック本体252の枢動を解除した際のフレームボディ240aとフレームボディ240bとの位置関係(フレームボディ240aがフレームボディ240bに向けてどれだけ押し込まれているか)によって決定される。
図8は3つのクランパ290と、1つのクランパ290SLと、を備える基板ホルダ1の正面図である。図8に示すように、基板ホルダ1が複数のクランパ290を備える場合、クランパ290のうち少なくともひとつがセミロック状態をとることができるように構成されていてよい。セミロック状態をとることができるクランパの個数を増やすことで、セミロック状態の安定度を高めることができる。クランパ290SLの個数は、たとえば3つ以上であってよい。
<シールつぶし代の均一化について>
アウタシール300およびインナシール310のつぶし代は、種々の条件によって変化し得る。たとえば開口260aが角形である場合、フロントフレーム200aおよびリアフレーム200bの剛性は位置によって変わり得る。たとえば、開口260aの角部付近の剛性は、開口260aの各辺の中央付近の剛性より高くなり得る。クランパ290をロックした場合のフレームの撓み量は、フレームの剛性の高低によって変わり得る。特に、ホルダ厚を薄くするために薄いフロントフレーム200aおよびリアフレーム200bが用いられた場合、フレームの剛性が低くなり得る。フレームの剛性が低くなると、フレームの撓み量が大きくなり得る。フロントフレーム200aおよびリアフレーム200bが撓むと、フロントフレーム200aおよびリアフレーム200bの間の距離が位置に応じて変化し得る。フロントフレーム200aおよびリアフレーム200bとの間の距離が変わると、シール圧もまた変化し得る。たとえば、開口260aの角部付近におけるシール圧が他の位置におけるシール圧より高くなる可能性がある。
一方で、シールつぶし代は、クランパ290からの距離によっても変わり得る。たとえば図2に示された構成では、角形の開口260aの各辺の中央付近に一つずつ、計四つのクランパ290が配置されている。しかし、図2の構成では、場所によってクランパ290までの距離が大きく異なる。したがって、図2の4つのクランパ290の全てをロックすると、シール圧が不均一になる可能性ある。すなわち、図2の構成では、クランパ290から遠い部分、すなわち開口260aの角部付近におけるシール圧が他の位置におけるシール圧より低くなる可能性がある。
アウタシール300およびインナシール310のつぶし代を均一化する(「シール圧を均一化する」ともいえる)ためには、開口260aの各辺に沿って複数のクランパ290が並べられていることが好ましい。図9は、開口260aの一辺に沿って3つのクランパ290が整列しているクランパ290を備える基板ホルダ1の正面図である。図9のクランパ290の総数は3(個/辺)×4(辺)=12(個)である。なお、12個のクランパ290の内、任意の個数のクランパ290がクランパ290SLであってよい。
図9のように基板ホルダ1を構成すると、開口260aの角部付近におけるシール圧が他の位置におけるシール圧より高くなり得る。図9の例では、わずかながら、開口260aの角部付近にクランパ290が集中しており、かつ、前述のとおり開口260aの角部
付近の剛性は他の箇所と比較して高くなり得るためである。そこで、各辺の中央付近に位置するクランパ290がアウタシール300およびインナシール310の強い圧縮を引き起こすよう(シールのつぶし代が増えるよう)、各辺の中央付近に位置するクランパ290の特性(フック本体252およびクロー271の形状など)を調整してもよい。
それぞれのクランパ290の特性を調整することで、アウタシール300およびインナシール310のつぶし代をさらに均一化することができる。どのクランパ290の特性をどのように調整するかは、シール圧の分布によって決定され得る。シール圧の分布は、開口260aおよび開口260bの形状、クランパ290の個数、位置および特性ならびにアウタシール300およびインナシール310の材質、形状および特性など種々の要因によって変化し得る。
<弾性支持部材280について>
図10を用いて、弾性支持部材280の役割について説明する。図10は基板ホルダ1の模式的な断面図である。ただし、図10では各部品は簡略化されて図示されている。さらに、図10ではいくつかの部品(アウタシール300など)の図示を省略している。また、図10のクランパ290はロック状態にある。
基板ホルダ1が保持すべき基板Wの厚さは多岐にわたる。たとえば基板Wの厚さは、その種類によって、0.1mm以上3mm以下の値となり得る。ただし、「基板Wの厚さ」とは、インナシール310によって挟まれる部分の基板Wの厚さを指す。更に、もしインナシール310と基板Wとの間にさらに他の部品が挟み込まれているのであれば、当該他の部品の厚さも「基板Wの厚さ」に含むこととする。基板ホルダ1は、基板ホルダ1の弾性部材が変形することにより、厚さが異なる基板Wを保持することができる。
仮に弾性支持部材280(および後述するカラー1010)が存在しない場合、インナシール310の変形が基板Wの厚さの変化を補償することとなる。したがって、弾性支持部材280が存在しない場合に多様な厚さの基板を保持することができるようにするためには、インナシール310のシール性能を担保しつつ変形可能な量を大きくしなければならない。インナシール310の変形可能な量を大きくするためには、インナシール310の材質を軟質な材質とする必要がある。軟質なインナシール310を用いると、特に基板Wの厚さが薄い場合、インナシール310と基板Wとの間のシール圧が不足する可能性がある。したがって、インナシール310の変形のみで基板Wの厚さの変化を補償しようとした場合、補償できる基板Wの厚さの範囲は狭くなり得る。
そこで図10の基板ホルダ1は弾性支持部材280を備える。具体的には、図10では、2つの弾性支持部材280がフックベース251とフレームボディ240aの間、および、プレート270とフレームボディ240bの間に設けられている。図10の例では、弾性支持部材280はOリングである。弾性支持部材280は隙間をシールすることを目的にした部材ではないので、弾性支持部材280としてOリング以外の弾性体、たとえばバネなど、を採用することもできる。ただし、弾性支持部材280が隙間をシールする機能を併せ持つことは排除されない。それぞれの弾性支持部材280は、フレームボディ240aとフックベース251、ならびにフレームボディ240bとプレート270をそれぞれ弾性的に固定している。また、弾性支持部材280は基板Wの厚さが変化した際のインナシール310の変形を補うために設けられる部材である。したがって、弾性支持部材280は、少なくとも基板Wの厚さ方向(基板Wの面に垂直な方向)に変形可能である。換言すれば、弾性支持部材280は、少なくともインナシール310の変形可能な方向に変形可能である。
フックベース251およびプレート270のそれぞれは、固定具1000(ボルトなど
)によって弾性支持部材280を挟んだ状態で、フレームボディ240aまたはフレームボディ240bに固定される。固定具1000の先端がフレームボディ240aまたはフレームボディ240bに締結されている一方で、フレームボディ240aがフックベース251に対してYの負の方向に移動し、フレームボディ240bがプレート270に対してYの正方向に移動することが許容されている。したがって、ここでの「固定」という用語は「緊密な固定」に限られない。むしろ、ここでの「固定」という用語は「フック部250およびプレート270がポート241aおよびポート241bから離脱し得ない程度にフック部250およびプレート270を固定すること」を意味する。
弾性支持部材280を設けた場合、インナシール310の変形および弾性支持部材280の変形が基板Wの厚さの変化を補償することとなる。弾性支持部材280が設けられていない場合と比較して、特に厚い基板を保持する際に、インナシール310の変形量は小さくなる。よって、弾性支持部材280を設けることによって、補償できる基板Wの厚さの範囲を大きくすることが可能となり得る。「補償できる基板Wの厚さの範囲を大きくすること」は、「用いることができる基板Wの厚さの範囲を大きくする」または「対応することができる基板Wの厚さの範囲を大きくする」と言い換えることもできる。また、弾性支持部材280は、フロントフレーム200aおよびリアフレーム200bの位置による剛性の差によって生じるアウタシール300およびインナシール310のつぶし代のばらつきを緩和する効果も併せ持っている。すなわち、弾性支持部材280によって、シール圧力を均一化することが可能となる。
また、図10の例では、2つの弾性支持部材280がフックベース251とフレームボディ240aの間、および、プレート270とフレームボディ240bの間に設けられている。弾性支持部材280を基板Wの正面側および背面側の双方に設けることで、弾性支持効果を最大限発揮することができる。正面側および背面側の双方に弾性支持部材280を設けた場合、正面側および背面側のいずれか一方のみに弾性支持部材280を設けた場合と比べ、弾性支持部材280のトータルでの変形量が倍になるためである。ただし、弾性支持部材280をフックベース251とフレームボディ240aの間、および、プレート270とフレームボディ240bの間のいずれか一方のみに設けてもよい。
基板ホルダ1が基板Wを保持した際に、ロック用クロー271aとフック本体252は互いに係合しているので、フックベース251とプレート270の距離は不変である(ただし、部品の撓み、熱膨張、微小な振動などによる距離の変化は許容される)。一方、フレームボディ240aとフレームボディ240bの位置は、インナシール310および弾性支持部材280から受ける反力がバランスする位置となる(基板ホルダ1の構成によっては、各フレームはアウタシール300からの反力も受け得るが、説明の簡便のため割愛する)。図10は、標準的な厚さの基板Wを保持した状態を模擬的に示している。標準よりも厚い基板を保持する際には、弾性支持部材280もより圧縮されるので、弾性支持部材280がなくインナシール310のみで基板を挟持した場合よりも厚い基板を保持することが可能になる。標準よりも薄い基板を保持する際には、弾性支持部材280の圧縮が弱まることにより、弾性支持部材280がなくインナシール310のみで基板を挟持した場合よりも薄い基板を保持することが可能になる。さらに、固定具1000のフレームボディ240a及びフレームボディ240bに対する締め込み深さは、設計上管理されていることが望ましい。なぜならば、固定具1000がフックベース251あるいはプレート270よりも予期せず突出したり、あるいは固定具1000(より具体的には固定具1000の頭部の下面)がフックベース251あるいはプレート270とY方向に接触してしまうことによって、保持可能な基板の厚み範囲が変わってしまうことは望ましくないからである。言い換えれば、固定具1000のフレームボディ240a及びフレームボディ240bに対する締め込み深さは、設計上管理されていないと、基板Wを保持する際の弾性的な条件が変わりうる。そのため、本実施形態では、スリーブ状のカラー1010を固定
具1000の頭部と、フレームボディ240aおよびフレームボディ240bとの間にそれぞれ設けている。これにより、固定具1000のフレームボディ240a及びフレームボディ240bに対する締め込み深さを一定にしている。カラー1010は剛体とみなせる材質で形成されている。また、カラー1010はフレームボディ240aに対するフックベース251のXZ面内の位置、および、フレームボディ240bに対するプレート270のXZ面内の位置を定めるように構成されてもよい。
フックを機械的に引っ掛けるのではなく、磁力によってフレームボディ240aとフレームボディ240bとを固定する基板ホルダ1にも弾性支持部材280を設けることができる。図11は、クランパ290として少なくとも1対のマグネットクランパ1100を備える基板ホルダ1の断面図である。マグネットクランパ1100同士は磁力によって吸着するよう構成される。また、マグネットクランパ1100のそれぞれはポート241aおよびポート241bに取り付けられている。マグネットクランパ1100は、図10で示したような固定具1000などによって固定されていてよい。図10の場合と同様に、マグネットクランパ1100と、フレームボディ240aまたはフレームボディ240bとの間には弾性支持部材280が設けられている。図11の例においても、弾性支持部材280を設けることによって、インナシール310と基板Wとの間のシール圧不足を緩和すること、ひいては補償できる基板Wの厚さの範囲を大きくすることが可能となり得る。
以上説明してきた実施形態では、高さの異なるロック用クロー271aとセミロック用クロー271bを有するが、他の実施形態として、高さの異なるロック用のフック本体とセミロック用のフック本体を設けるようにしてもよい。この場合、ロック用のフック本体とセミロック用のフック本体を1つのレバーで回動するように1つのフック部としてもよく、あるいは、ロック用のフック本体とセミロック用のフック本体を別々のフック部としてそれぞれのレバーで回動させるようにしてもよい。
以上、いくつかの本発明の実施形態について説明してきた。しかし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
本願は、一実施形態として、フレーム間に基板を挟むことによって基板を保持するための基板ホルダであって、基板ホルダは、フロントフレームと、リアフレームと、フロントフレームとリアフレームとをクランプするための、1つまたは複数のクランパと、を備え、1つまたは複数のクランパのそれぞれは、フロントフレームとリアフレームの一方に取り付けられたフック部であって、フック部はフックベースとフック本体を備え、フック本体はフックベースに枢動可能に取り付けられている、フック部と、フロントフレームとリアフレームの他方に取り付けられたプレートであって、フック本体の枢動によってフック本体が後記クローに引っ掛けられるように構成された少なくとも1つのクローを備える、プレートと、を備え、1つまたは複数のクランパの少なくとも1つは、第1のクローと、第2のクローと、を有するプレートを備え、第1のクローは、フック本体が第1のクローに引っ掛けられることによって基板ホルダが基板を保持できるように構成されており、第2のクローは、フック本体が第2のクローに引っ掛けられた場合のフロントフレームとリアフレームの間の距離が、フック本体が第1のクローに引っ掛けられた場合のフロントフレームとリアフレームの間の距離よりも大きくなるように構成されている、基板ホルダを開示する。
この基板ホルダは、セミロック状態を実現することができるという効果を一例として奏
する。
さらに本願は、一実施形態として、フロントフレームおよび/またはリアフレームは、基板を露出するための開口を備える、基板ホルダを開示する。
この開示内容により、基板ホルダの詳細が明らかにされる。
さらに本願は、一実施形態として、フック部は、フック本体のクローへの引っ掛かりを維持する方向に力を加える押圧部材を備える、基板ホルダを開示する。
この基板ホルダは、フック本体とクローの引っ掛かりが解除されることを防止することができるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、押圧部材はねじりバネである基板ホルダを開示する。
この基板ホルダは、ホルダ厚を薄くし得るという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、フック本体の枢動軸と平行な方向に沿った第2のクローの位置は、フック本体の枢動軸と平行な方向に沿った第1のクローの位置と異なる、基板ホルダを開示する。
この基板ホルダは、プレートの製造およびプレートの高さを低くすることの少なくとも一方を容易にし得るという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、フック部は、フック本体をフックベースに対して枢動可能に支持するシャフトと、シャフトとフック本体の間に設けられたスリーブであって、スリーブの材質はシャフトの材質およびフック本体の材質と異なる、スリーブと、を備える、基板ホルダを開示する。
この基板ホルダは、フック部のかじりを防止することができるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、フック部およびプレートの少なくとも一方は、弾性支持部材を介してフロントフレームおよびリアフレームのどちらかに取り付けられている、基板ホルダを開示する。
この基板ホルダは、対応することができる基板Wの厚さの範囲を大きくすることができるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、フロントフレームおよび/またはリアフレームは、基板が保持された場合に基板と接触する第1のシール部材を備えている、基板ホルダを開示する。
さらに本願は、一実施形態として、フロントフレームとリアフレームの一方に取り付けられ、フロントフレームとリアフレームの他方に接触するように構成された第2のシール部材を備えている、基板ホルダを開示する。
さらに本願は、一実施形態として、フック部およびプレートは固定具によってフロントフレームおよびリアフレームのどちらかに取り付けられている、基板ホルダを開示する。
これらの開示内容により、基板ホルダの詳細が明らかにされる。
さらに本願は、一実施形態として、フロントフレームをリアフレームに向けて押し込んだ場合にフックベースとプレートが衝突するよう構成されている、基板ホルダ。
この基板ホルダは、フレームを押し込む際の基板ホルダおよび基板の故障を防止することができるという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、クランパは、フロントフレームおよびリアフレームに埋没している、基板ホルダを開示する。
この基板ホルダは、ホルダ厚を薄くすることおよび基板ホルダに残留するめっき液の量を低減することの少なくとも一方を実現し得るという効果を一例として奏する。
さらに本願は、一実施形態として、フレーム間に基板を挟むことによって基板を保持するための基板ホルダであって、基板ホルダは、フロントフレームと、リアフレームと、フロントフレームとリアフレームの少なくとも一方に取り付けられ、基板と接触するように構成された第1のシール部材と、フロントフレームとリアフレームとをクランプするための、1つまたは複数のクランパと、を備え、クランパは弾性支持部材を介して前記フロントフレームまたは前記リアフレームに取り付けられている、基板ホルダを開示する。
さらに本願は、一実施形態として、第1のシール部材は、フロントフレームとリアフレームのそれぞれに取り付けられている、基板ホルダを開示する。
さらに本願は、一実施形態として、クランパの一部は第1の弾性支持部材を介してフロントフレームに取り付けられており、クランパの他の一部は第2の弾性支持部材を介してリアフレームに取り付けられている、基板ホルダを開示する。
さらに本願は、一実施形態として、弾性支持部材は、第1のシール部材の変形可能な方向に変形可能である、基板ホルダを開示する。
さらに本願は、一実施形態として、フロントフレームとリアフレームの一方に取り付けられ、フロントフレームとリアフレームの他方に接触するように構成された第2のシール部材を備えている、基板ホルダを開示する。
これらの開示内容により、弾性支持部材を介して取り付けられたクランパを備える基板ホルダの詳細が明らかにされる。
W…基板
1…基板ホルダ
25…カセットテーブル
25a…カセット
27…基板搬送装置
28…走行機構
29…基板脱着機構
30…ストッカ
32…プリウェット槽
33…プリソーク槽
34…プリリンス槽
35…ブロー槽
36…リンス槽
37…基板ホルダ搬送装置
38…オーバーフロー槽
39…めっき槽
50…洗浄装置
50a…洗浄部
100…めっき装置
110…ロード/アンロード部
120…処理部
120A…前処理・後処理部
120B…処理部
175…コントローラ
175A…CPU
175B…メモリ
175C…制御部
200a…フロントフレーム
200b…リアフレーム
210a、b…アーム部
220…肩部電極
230a、b…配線格納部
240a、b…フレームボディ
241a、b…ポート
250(250SL)…フック部
251…フックベース
252…フック本体
253…シャフト
252’、253‘、254’…フック本体がクローに引っ掛けられている場合の、フック本体、シャフトおよびレバーのそれぞれの位置
254…レバー
255…押圧部材
260a…開口
260b…開口
270(270SL)…プレート
271…クロー
271a…ロック用クロー(第1のクロー)
271b…セミロック用クロー(第2のクロー)
280…弾性支持部材
290(290SL)…クランパ
300…アウタシール(第2のシール部材)
310…インナシール(第1のシール部材)
320…基板用電極
400…スリーブ
500…衝突領域
510…最大押し込み長さ
1000…固定具
1010…カラー
1100…マグネットクランパ
1200a、b…ピン受け
1210…ピン

Claims (7)

  1. めっき装置に用いられる、フレーム間に基板を挟むことによって基板を保持するための基板ホルダであって、前記基板ホルダは、
    フロントフレームと、
    リアフレームと、
    前記フロントフレームと前記リアフレームの少なくとも一方に取り付けられ、基板と接触するように構成された第1のシール部材と、
    前記フロントフレームと前記リアフレームとをクランプするための、1つまたは複数のクランパと、
    を備え、
    1つまたは複数の前記クランパのそれぞれは、
    前記フロントフレームおよび前記リアフレームの一方に取り付けられた、フックを備えるフックベースと、
    前記フロントフレームおよび前記リアフレームの他方に取り付けられた、クローを備えるプレートと、を有し、
    前記フロントプレートおよび前記リアフレームのそれぞれは、取り付けられた前記フックベースの前記フックおよび取り付けられた前記プレートの前記クローが通過する開口を有し、
    前記フックベースおよび前記プレートの少なくとも一方は、基板の表面に垂直な方向に移動可能となるように、弾性支持部材を介して前記フロントフレームまたは前記リアフレームに固定具により取り付けられている、
    基板ホルダ。
  2. 前記第1のシール部材は、前記フロントフレームと前記リアフレームのそれぞれに取り付けられている、請求項1に記載の基板ホルダ。
  3. 前記フックベースおよび前記プレートの一方は第1の弾性支持部材を介して前記フロントフレームに第1の固定具により取り付けられており、前記フックベースおよび前記プレートの他方は第2の弾性支持部材を介して前記リアフレームに第2の固定具により取り付けられている、請求項1に記載の基板ホルダ。
  4. 前記弾性支持部材は、前記第1のシール部材の変形可能な方向に変形可能である、請求項1に記載の基板ホルダ。
  5. 前記フロントフレームと前記リアフレームの一方に取り付けられ、前記フロントフレームと前記リアフレームの他方に接触するように構成された第2のシール部材を備えている、請求項1に記載の基板ホルダ。
  6. 前記固定具は、頭部を備えるボルトである、
    請求項1に記載の基板ホルダ。
  7. 前記ボルトの前記頭部の下であり且つ前記ボルトの周りに配置されている、スリーブ状のカラーを有する、
    請求項6に記載の基板ホルダ。
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