JP7203794B2 - 車両の回路温度調整システム - Google Patents

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Description

本発明は、低温時等にバッテリを昇温させることができる車両の回路温度調整システムに関するものである。
車両等に搭載されるバッテリは、低温時に性能が低下することが知られている。このため、この対策としてバッテリの温度や周囲の雰囲気温度が規定温度よりも低いときは、電気ヒータによってバッテリを昇温させるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000-40536号公報
しかし、バッテリを昇温するために電気ヒータを設ける場合、低温時における車両の電力消費量が増大し望ましくない。
そこで本発明は、電気ヒータ等の電力消費量の大きい機器を用いることなく、冷寒時にバッテリを速やかに昇温させることができる車両の回路温度調整システムを提供しようとするものである。
本発明に係る車両の回路温度調整システムは、上記課題を解決するために、以下の構成を採用した。
即ち、本発明に係る車両の回路温度調整システムは、バッテリ(例えば、実施形態のバッテリ11)の熱交換部に冷媒液を流す第1冷媒回路(例えば、実施形態の第1冷媒回路12)と、高電圧機器(例えば、実施形態の電力変換装置13)の熱交換部に冷媒液を流し、外気熱交換器(例えば、実施形態のラジエータ14)によって冷媒液と外気の間で熱交換を行う第2冷媒回路(例えば、実施形態の第2冷媒回路15)と、前記第1冷媒回路及び前記第2冷媒回路を連結して冷媒液を流す連結循環状態と、前記第1冷媒回路及び前記第2冷媒回路を分離して夫々に個別に冷媒液を流す独立循環状態とに切り換え可能な流路切換部(例えば、実施形態の三方弁35、電磁開閉弁19)と、前記外気熱交換器への外気の流入量を調整可能な外気流入調整器(例えば、実施形態のシャッター装置45)と、前記流路切換部と前記外気流入調整器を制御する制御装置(例えば、実施形態の制御装置30)と、を備え、前記制御装置は、前記バッテリの温度、若しくは、外気の温度が、冷寒時温度である第1規定温度(例えば、実施形態の第1規定温度T1)以下のときに、前記外気熱交換器への外気の流入量が最小になるように前記外気流入調整器を制御し、かつ、このとき前記第2冷媒回路内の冷媒液の温度が前記バッテリの昇温が可能な第2規定温度(例えば、実施形態の第2規定温度T2)よりも低い場合には、前記第1冷媒回路及び前記第2冷媒回路が前記独立循環状態になるように前記流路切換部を制御し、このとき前記第2冷媒回路内の冷媒液の温度が前記第2規定温度以上に高い場合には、前記第1冷媒回路及び前記第2冷媒回路が前記連結循環状態になるように前記流路切換部を制御し、前記制御装置は、前記第2冷媒回路内の冷媒液の温度が前記第2規定温度以上になって、前記第1冷媒回路及び前記第2冷媒回路が前記連結循環状態になるように前記流路切換部を制御した後、前記バッテリの熱交換部の出口側と入口側の冷媒液の温度の温度比、若しくは、温度差が規定の範囲内になったときに、前記第1冷媒回路及び前記第2冷媒回路を前記独立循環状態に戻すように前記流路切換部を制御することを特徴とする。
この場合、バッテリの温度、若しくは、外気の温度が第1規定温度以下のときには、外気熱交換器への外気の流入量が最小とされる。これにより、外気熱交換器での外気への放熱が抑制され、高電圧機器の熱によって第2冷媒回路内の冷媒液が昇温される。このとき第2冷媒回路内の冷媒液の温度が第2規定温度よりも低い場合には、第1冷媒回路と第2冷媒回路には独立循環状態で冷媒液が流れる。これにより、熱マスの小さい第2冷媒回路内の冷媒液が高電圧機器の熱によって効率良く昇温される。この後、第2冷媒回路内の冷媒液の温度が第2規定温度以上に高まると、第1冷媒回路と第2冷媒回路には連結循環状態で冷媒液が流れる。これにより、高電圧機器の熱によって昇温された冷媒液が第1冷媒回路内に流れ込み、第1冷媒回路内のバッテリの熱交換部がその熱によって加熱される。この結果、バッテリが速やかに昇温される。
この場合、第1冷媒回路と第2冷媒回路に連結循環状態で冷媒液が流れることにより、第1冷媒回路内のバッテリが昇温されてバッテリの熱交換部の出口側と入口側の冷媒液の温度の温度比、若しくは、温度差が規定の範囲内になると、制御装置による制御によって第1冷媒回路と第2冷媒回路の各内部を冷媒液が独立循環状態となって流れるようになる。この結果、第1冷媒回路と第2冷媒回路を夫々流れる冷媒液の温度を個別に温度管理することが可能になる。また、独立循環状態では、第1冷媒回路と第2冷媒回路の各熱マスが連結循環状態のときよりも小さくなるため、第1冷媒回路と第2冷媒回路の各温度調整を迅速に行うことが可能になる。
前記制御装置は、前記バッテリの温度、若しくは、外気の温度が前記第1規定温度よりも高く、かつ、前記第2冷媒回路内の冷媒液の温度が外気による冷却を必要とする第3規定温度以上に高いときには、前記外気熱交換器への外気の流入量が最大となるように前記外気流入調整器を制御し、前記バッテリの温度、若しくは、外気の温度が前記第1規定温度よりも高く、かつ、前記第2冷媒回路内の冷媒液の温度が前記第3規定温度よりも低いときには、前記外気熱交換器への外気の流入量が最小となるように前記外気流入調整器を制御するようにしても良い。
この場合、冷寒時でない状況下では、第2冷媒回路内の冷媒液の温度が第3規定温度以上に高いときにだけ外気熱交換器への外気の流入量を最大し、それ以外のときには外気熱交換器への外気の流入量を最小にする。これにより、外気熱交換器に外気が大量に入り込むことによる車両の走行抵抗の増大が抑制される。
前記第1冷媒回路は、ヒートポンプ回路の低圧側熱交換器(例えば、実施形態のチラー17)と熱交換するようにしても良い。
この場合、ヒートポンプ回路の低圧側熱交換器での吸熱によって第1冷媒回路内のバッテリを効率良く冷却することができる。
前記高電圧機器は、車両駆動用モータの電力変換装置を含むものであっても良い。
この場合、冷寒時には、発熱量の多い車両駆動用モータの電力変換装置の熱によって冷媒液を効率良く昇温させることができる。
前記第2冷媒回路内に配置される前記高電圧機器は、前記第1冷媒回路内に配置される前記バッテリよりも発熱量が大きく、前記第2冷媒回路は、内燃機関と車両駆動用モータの少なくとも一方が配置されるエンジルーム内に配置され、前記第1冷媒回路は、前記エンジンルームから離間した位置に配置されるようにしても良い。
この場合、発熱量の小さいバッテリの温度を制御する第1冷媒回路がエンジンルーム内の熱の影響を受けにくい部位に配置されるため、発熱量の小さいバッテリを変動幅の小さい温度範囲で精度良く温度制御することができる。
本発明の回路温度調整システムを採用した場合には、電気ヒータ等の電力消費量の大きい機器を用いることなく、冷寒時にバッテリを速やかに昇温させることができる。
実施形態の回路温度調整システムを採用した車両の正面図。 実施形態の回路温度調整システムの構成を示す回路図。 実施形態の回路温度調整システムの構成を示す回路図。 実施形態の回路温度調整システムの制御の一例を示すフローチャート。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態の回路温度調整システム10を採用した車両1の正面図であり、図2,図3は、回路温度調整システム10の構成を示す回路図である。
図2,図3に示すように、回路温度調整システム10は、バッテリ11の熱交換部に冷媒液を流す第1冷媒回路12と、高電圧機器である電力変換装置13に冷媒液を流し、ラジエータ14(外気熱交換器)によって冷媒液と外気との間で熱交換を行う第2冷媒回路15と、を備えている。
第2冷媒回路15の主要部は、車両1の前部のエンジンルーム内に配置されている。エンジンルームには、エンジンと駆動用モータの少なくとも一方が配置されている。また、バッテリ11と第1冷媒回路12の主要部は、エンジンルームから離間した乗員室の下方に配置されている。第1冷媒回路12と第2冷媒回路15を流れる冷媒液としては、エチレングリコール等を主成分とした熱伝導性が高く、凍結しにくい液体を用いることができる。
電力変換装置13は、車両駆動用のモータの駆動回路(PDU)とDC-DCコンバータ等を含む。また、ラジエータ14は、車両1のエンジルームの前方側に配置されている。
第1冷媒回路12には、上記のバッテリ11の他に、回路内に冷媒液を流すための第1液体ポンプ16と、図示しないヒートポンプ回路の低圧側熱交換部であるチラー17と、バッテリ11を外部電力によって充電する充電器18と、が介装されている。チラー17、バッテリ11、充電器18は、この順で第1液体ポンプ16の吐出側から吸入側に向かって配列されている。第1液体ポンプ16の吐出部とチラー17の間には、この間の流路を開閉するための電磁開閉弁19が介装されている。電磁開閉弁19は制御装置30によって制御される。また、第1冷媒回路12内の電磁開閉弁19の下流側とチラー17の間には、チラー17の入口部分(バッテリ11の入口側)の冷媒液の温度を検出するため温度センサ41が配置されている。なお、バッテリ11には、バッテリ11のセルの温度を検出するための温度センサ40が設けられている。
第2冷媒回路15には、上記の電力変換装置13とラジエータ14の他に、回路内に冷媒液を流すための第2液体ポンプ20と、回路内を流れる冷媒液を貯留するリザーブタンク21と、が介装されている。電力変換装置13、ラジエータ14、リザーブタンク21は、この順で第2液体ポンプ20の吐出側から吸入側に向かって配列されている。第2冷媒回路15の電力変換装置13の入口側には、電力変換装置13に流れ込む冷却液の温度を検出するための温度センサ42が設けられている。
第2冷媒回路15の第2液体ポンプ20の吐出側には、電力変換装置13に接続される主通路に対して分岐する接続通路22が設けられている。接続通路22は、第1冷媒回路12の電磁開閉弁19とチラー17の間(温度センサ41よりも上流側)に合流接続されている。また、第1冷媒回路12の充電器18と第1液体ポンプ16の吸入部の間には、充電器18から第1液体ポンプ16に向かって冷媒液を流す主通路に対して分岐した接続通路23が設けられている。接続通路23は、第2冷媒回路15の電力変換装置13の上流側に合流接続されている。
第2冷媒回路15の第2液体ポンプ20の吐出側の主通路と接続通路22の分岐部分には、第2液体ポンプ20から吐出された冷却液の流れを主通路と接続通路22のいずれかに切り換えるための三方弁35が介装されている。三方弁35は、制御装置30によって流路の切換を制御される。
本実施形態の回路温度調整システム10は、三方弁35と電磁開閉弁19が制御装置30によって制御されることにより、以下の二つの冷却液の循環状態を得ることができる。
(1)連結循環状態
連結循環状態では、第1冷媒回路12と第2冷媒回路15を連結して回路全体に冷媒液を流す。連結循環状態は、制御装置30による制御によって電磁開閉弁19を閉じ、かつ、第2液体ポンプ20の吐出側の接続先を接続通路22側にするように三方弁35を切り換える。このとき、第1液体ポンプ16の作動は制御装置30による制御によって停止する。
第2液体ポンプ20から吐出された冷却液は、接続通路22とチラー17を経由してバッテリ11と充電器18に流れ、さらに接続通路23を経由して電力変換装置13に流れ、ラジエータ14とリザーブタンク21を経て第2液体ポンプ20に戻される。
(2)独立循環状態
独立循環状態では、第1冷媒回路12と第2冷媒回路15を分離して夫々に個別に冷媒液を流す。独立循環状態は、制御装置30による制御によって第2液体ポンプ20の吐出側の接続先を第1冷媒回路12の主通路側にするように三方弁35を切り換え、かつ、電磁開閉弁19を開く。このとき、第1液体ポンプ16と第2液体ポンプ20は制御装置30による制御によって作動する。
第1液体ポンプ16から吐出された冷却液は、チラー17を経由してバッテリ11と充電器18に流れ、その後に第1液体ポンプ16に戻る。また、第2液体ポンプ20から吐出された冷却液は、電力変換装置13に流れた後に、ラジエータ14とリザーブタンク21を経て第2液体ポンプ20に戻される。
また、図1に示すように、車両の前面側下方には、ラジエータ14に外気を取り入れるための開口44が形成されている。開口44には、複数のシャッター羽根45aによって開口44の一部を開閉して、ラジエータ14への外気の流入量を調整するシャッター装置45(外気流量調整装置)が設置されている。シャッター装置45は、シャッター羽根45aを開閉作動するためのアクチュエータ45bを備えている。アクチュエータ45bは制御装置30によって制御される。
制御装置30には、温度センサ40からバッテリ11のセルの温度情報が入力されるとともに、温度センサ41,42から回路内の冷却液の温度情報が入力される。制御装置30は、これらの温度情報に基づいて、外気流量調整装置であるシャッター装置45と、流路切換部である三方弁35や電磁開閉弁19を制御する。つまり、制御装置30は、バッテリ11のセルの温度と、第1冷媒回路12内の冷媒液の温度と、第2冷媒回路15内の冷媒液の温度に応じて、開口44からの外気の流入量と回路内での冷媒液の循環状態(連結循環状態、及び、独立循環状態)を制御する。
制御装置30は、具体的には以下のような制御を行う。
制御装置30は、バッテリ11のセルの温度が、冷寒時温度である第1規定温度T1以下のときには、ラジエータ14への外気の流入量を最小にするようにシャッター装置45のアクチュエータ45bを制御する(図3参照)。このとき、第2冷媒回路15内の冷媒液の温度がバッテリ11の昇温が可能な第2規定温度T2よりも低い場合には、第1冷媒回路12及び第2冷媒回路15が独立循環状態になるように三方弁35と電磁開閉弁19を制御する。一方、第2冷媒回路15内の冷媒液の温度がバッテリ11の昇温が可能な第2規定温度T2以上に高い場合には、第1冷媒回路12及び第2冷媒回路15が連結循環状態になるように三方弁35と電磁開閉弁19を制御する。
また、制御装置30は、バッテリ11のセルの温度が第1規定温度T1よりも高く、かつ、第2冷媒回路15内の冷媒液の温度が外気による冷却を必要とする第3規定温度T3以上に高いときには、ラジエータ14への外気の流入量を最大にするようにシャッター装置45のアクチュエータ45bを制御する(図2参照)。一方、バッテリ11のセルの温度が第1規定温度T1よりも高く、かつ、第2冷媒回路15内の冷媒液の温度が外気による冷却を必要とする第3規定温度T3よりも低いときには、ラジエータ14への外気の流入量を最小にするようにシャッター装置45のアクチュエータ45bを制御する(図3参照)。
つづいて、制御装置30による制御の一例を図4のフローチャートを参照して説明する。
ステップS101では、第1冷媒回路12と第2冷媒回路15を夫々独立循環状態にして各回路に冷却液を流す。ステップS102では、バッテリ11のセルの温度TBattと、第2冷媒回路15内(電力変換装置13の入口側)の冷媒液の温度を読み込む。
ステップS103では、バッテリ11のセルの温度TBattが、冷寒時温度である第1規定温度T1(例えば、10℃)以下であるか否かを判定し、第1規定温度T1以下である場合には、ステップS104に進み、第1規定温度T1よりも高い場合には、ステップS105へと進む。
ステップS104では、ラジエータ14への外気の流入量を最小にするようにシャッター装置45を閉作動させる。これにより、第2冷媒回路15ではラジエータ14での放熱が抑制され、回路内の冷媒液は電力変換装置13による吸熱によって次第に昇温する。
次のステップS108では、第2冷媒回路15内の冷媒液の温度PCU_Twがバッテリ11の昇温が可能な第2規定温度T2以上であるか否かを判定する。冷媒液の温度PCU_Twが第2規定温度T2以上である場合には、ステップS109に進み、冷媒液の温度PCU_Twが第2規定温度T2よりも低い場合には、ステップS104に戻る。
ステップS109では、第1冷媒回路12と第2冷媒回路15を連結循環状態にして冷媒液を流す。これにより、第2冷媒回路15内で昇温された冷媒液が第1冷媒回路12内に流れ込み、冷媒の熱によってバッテリ11が昇温される。
次のステップS110では、電力変換装置13の入口部分の冷媒液の温度PCU_Tw(バッテリ11の出口側の冷媒液の温度)と、チラー17の入口部分の冷媒液の温度CHILLER_Tw(バッテリ11の入口側の冷媒液の温度)を読み込む。
ステップS111では、電力変換装置13の入口部分の冷媒液の温度PCU_Twと、チラー17の入口部分の冷媒液の温度CHILLER_Twの温度比が規定の範囲内(例えば、0.7~1.0)であるか否かを判定する。冷媒液の温度比が規定の範囲内である場合には、ステップS112に進み、冷媒液の温度比が規定の範囲内でない場合には、ステップS110に戻る。
ステップS112では、第1冷媒回路12と第2冷媒回路15を夫々独立循環状態に戻す。これにより、第1冷媒回路12と第2冷媒回路15が夫々個別に制御されるようになる。
また、ステップS103において、バッテリ11のセルの温度TBattが第1規定温度T1よりも高いと判断してステップS105に進んだ場合には、第2冷媒回路15内の冷媒液の温度PCU_Twが外気による冷却を必要とする第3規定温度T3以上であるか否かを判定する。冷媒液の温度PCU_Twが第3規定温度T3以上である場合には、ステップS106に進み、ラジエータ14への外気の流入量を最大にするようにシャッター装置45を開作動させる。これにより、ラジエータ14に大量の外気が流入してラジエータ14内の冷媒液が冷却される。
一方、第2冷媒回路15内の冷媒液の温度PCU_Twが第3規定温度T3よりも低い場合には、ラジエータ14への外気の流入量を最小にするようにシャッター装置45を閉作動させる。これにより、車両前面の開口44がほぼ閉じられ、車両の走行抵抗が低減される。
以上のように本実施形態の回路温度調整システム10は、制御装置30が各部の温度に応じて、シャッター装置45と三方弁35及び電磁開閉弁19を制御することにより、ラジエータ14への外気の流入量と、各回路の冷媒液の循環モードを適切に調整することができる。このため、冷寒時には、ラジエータ14への外気の流入量を抑制して、電力変換装置13(高電圧機器)の熱によって第2冷媒回路15内の冷媒液を昇温し、さらにその冷媒液を第1冷媒回路12内のバッテリ11の熱交換部に流すことによってバッテリ11を昇温させることができる。
したがって、本実施形態の回路温度調整システム10を採用した場合には、電気ヒータ等の電力消費量の大きい機器を用いることなく、冷寒時にバッテリ11を速やかに昇温させることができる。
また、本実施形態の回路温度調整システム10では、バッテリ11のセルの温度が冷寒時温度である第1規定温度T1以下のときには、ラジエータ14への外気の流入量を最小にし、かつ、このとき第2冷媒回路15内の冷媒液の温度PCU_Twが第2規定温度T2よりも低い場合には、第1冷媒回路12と第2冷媒回路15の冷媒液の循環状態を独立循環状態とする。これにより、熱マスの小さい第2冷媒回路15内の冷媒液を電力変換装置13(高電圧機器)の熱によって効率良く昇温する。そして、回路温度調整システム10は、この後に第2冷媒回路15内の冷媒液の温度PCU_Twが第2規定温度T2以上に高まったときに、第1冷媒回路12と第2冷媒回路15の冷媒液の循環状態を連結循環状態にする。これにより、昇温された第2冷媒回路15内の冷媒液が第1冷媒回路12内に流入し、第1冷媒回路12内のバッテリ11を加熱する。したがって、本実施形態の回路温度調整システム10を採用した場合には、冷寒時にバッテリ11を速やかに昇温させることができる。
なお、本実施形態では、バッテリ11のセルの温度が冷寒時温度である第1規定温度T1以下であるか否かを判定しているが、バッテリ11のセルの温度の判定に代えて外気温度が冷寒時温度以下であるか否かを判定するようにしても良い。
また、本実施形態の回路温度調整システム10は、上述のように第2冷媒回路15内の冷媒液の温度PCU_Twが第2規定温度T2以上に高まって、第1冷媒回路12と第2冷媒回路15を連結循環状態にした後に、バッテリ11の熱交換部の出口側と入口側の冷媒液の温度の温度比が規定の範囲内になったときには、第1冷媒回路12と第2冷媒回路15を独立循環状態に戻す。このため、本構成を採用した場合には、第1冷媒回路12と第2冷媒回路15を夫々流れる冷媒液の温度を速やかに個別に温度管理することができる。さらに、独立循環状態では、第1冷媒回路12と第2冷媒回路15の各熱マスが連結循環状態のときよりも小さくなるため、第1冷媒回路12と第2冷媒回路15の各温度調整を迅速に行うことができる。
なお、本実施形態では、バッテリ11の熱交換部の出口側と入口側の冷媒液の温度の温度比が規定の範囲内になったときに、第1冷媒回路12と第2冷媒回路15を独立循環状態に戻すようにしているが、バッテリ11の熱交換部の出口側と入口側の冷媒液の温度の差が規定の範囲内になったとき独立循環状態に戻すようにしても良い。
さらに、本実施形態の回路温度調整システム10は、バッテリ11のセルの温度が冷寒時温度である第1規定温度T1よりも高く、かつ、第2冷媒回路15内の冷媒液の温度PCU_Twが外気による冷却を必要とする第3規定温度T3以上に高いときに、ラジエータ14への外気の流入量が最大になるようにシャッター装置45を制御する。また、バッテリ11のセルの温度が冷寒時温度である第1規定温度T1よりも高く、かつ、第2冷媒回路15内の冷媒液の温度PCU_Twが第3規定温度T3よりも低いときには、ラジエータ14への外気の流入量が最小になるようにシャッター装置45を制御する。このため、車両前部の開口44が最大に開いて、車両の走行抵抗が増大する状況をより少なくすることができる。
また、本実施形態の回路温度調整システム10は、第1冷媒回路12内の冷媒液がヒートポンプ回路のチラー17と熱交換する構成とされている。このため、ヒートポンプ回路のチラー17による吸熱によって第1冷媒回路12内のバッテリ11を効率良く冷却し、バッテリ11の温度を適正温度に保つことができる。
また、本実施形態の回路温度調整システム10は、第2冷媒回路15に配置される高電圧機器として車両駆動用モータの電力変換装置13が採用されている。このため、冷寒時には、発熱量の大きい車両駆動用モータの電力変換装置13の熱によって冷媒液を効率良く昇温させることができる。
さらに、本実施形態の回路温度調整システム10は、バッテリ11よりも発熱量の大きい電力変換装置13の配置される第2冷媒回路15がエンジンルーム内に配置され、電力変換装置13よりも発熱量の小さいバッテリ11の配置される第1冷媒回路12がエンジンルームから離間した乗員室の下方に配置されている。このため、発熱量の小さいバッテリ11の温度を制御する第1冷媒回路12がエンジンルーム内の熱の影響を受けにくくなる。したがって、本構成を採用した場合には、発熱量の小さいバッテリ11を変動幅の小さい温度範囲で精度良く温度制御することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の実施形態では、外気流入量調整器としてシャッター羽根45aを開閉作動させるシャッター装置45を採用しているが、外気流入量調整器はこの形態に限定されるものではなく、車両前部の開口44の面積を調整できるものであれば他の形態のものを採用することも可能である。
また、上記の実施形態では、制御装置30による各部の制御に際してバッテリ11のセルの温度を検出するようにしているが、バッテリ11のセルの温度を検出するのに代えて外気の温度を検出するようにしても良い。
10…回路温度調整システム
11…バッテリ
12…第1冷媒回路
13…電力変換装置(高電圧機器)
14…ラジエータ(外気熱交換器)
15…第2冷媒回路
17…チラー
19…電磁開閉弁(流路切換部)
30…制御装置
35…三方弁(流路切換部)
45…シャッター装置(外気流入調整器)

Claims (5)

  1. バッテリの熱交換部に冷媒液を流す第1冷媒回路と、
    高電圧機器の熱交換部に冷媒液を流し、外気熱交換器によって冷媒液と外気の間で熱交換を行う第2冷媒回路と、
    前記第1冷媒回路及び前記第2冷媒回路を連結して冷媒液を流す連結循環状態と、前記第1冷媒回路及び前記第2冷媒回路を分離して夫々に個別に冷媒液を流す独立循環状態とに切り換え可能な流路切換部と、
    前記外気熱交換器への外気の流入量を調整可能な外気流入調整器と、
    前記流路切換部と前記外気流入調整器を制御する制御装置と、を備え
    前記制御装置は、前記バッテリの温度、若しくは、外気の温度が、冷寒時温度である第1規定温度以下のときに、前記外気熱交換器への外気の流入量が最小になるように前記外気流入調整器を制御し、かつ、このとき前記第2冷媒回路内の冷媒液の温度が前記バッテリの昇温が可能な第2規定温度よりも低い場合には、前記第1冷媒回路及び前記第2冷媒回路が前記独立循環状態になるように前記流路切換部を制御し、このとき前記第2冷媒回路内の冷媒液の温度が前記第2規定温度以上に高い場合には、前記第1冷媒回路及び前記第2冷媒回路が前記連結循環状態になるように前記流路切換部を制御し、
    前記制御装置は、前記第2冷媒回路内の冷媒液の温度が前記第2規定温度以上になって、前記第1冷媒回路及び前記第2冷媒回路が前記連結循環状態になるように前記流路切換部を制御した後、前記バッテリの熱交換部の出口側と入口側の冷媒液の温度の温度比、若しくは、温度差が規定の範囲内になったときに、前記第1冷媒回路及び前記第2冷媒回路を前記独立循環状態に戻すように前記流路切換部を制御することを特徴とする車両の回路温度調整システム。
  2. 前記制御装置は、
    前記バッテリの温度、若しくは、外気の温度が前記第1規定温度よりも高く、かつ、前記第2冷媒回路内の冷媒液の温度が外気による冷却を必要とする第3規定温度以上に高いときには、前記外気熱交換器への外気の流入量が最大となるように前記外気流入調整器を制御し、
    前記バッテリの温度、若しくは、外気の温度が前記第1規定温度よりも高く、かつ、前記第2冷媒回路内の冷媒液の温度が前記第3規定温度よりも低いときには、前記外気熱交換器への外気の流入量が最小となるように前記外気流入調整器を制御することを特徴とする請求項に記載の車両の回路温度調整システム。
  3. 前記第1冷媒回路は、ヒートポンプ回路の低圧側熱交換器と熱交換することを特徴する請求項1または2に記載の車両の回路温度調整システム。
  4. 前記高電圧機器は、車両駆動用モータの電力変換装置を含むことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の車両の回路温度調整システム。
  5. 前記第2冷媒回路内に配置される前記高電圧機器は、前記第1冷媒回路内に配置される前記バッテリよりも発熱量が大きく、
    前記第2冷媒回路は、内燃機関と車両駆動用モータの少なくとも一方が配置されるエンジルーム内に配置され、
    前記第1冷媒回路は、前記エンジンルームから離間した位置に配置されていることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の車両の回路温度調整システム。
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