JP7203291B1 - 検査装置および検査方法 - Google Patents

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Abstract

被検査物体(1)が支持されている部分(3)の剛性と被検査物体(1)の損傷の大きさとを変化させたことによる固有振動数の変化を、あらかじめ記憶するデータ記憶部(50)、加振された被検査物体(1)の振動応答を測定部(40)で計測し、振動応答から算出された被検査物体(1)の固有振動数と損傷状態が既知である被検査物体(1)を計測して得られた固有振動数との間の固有振動数の変化と、データ記憶部(50)に記憶された固有振動数の変化と、に基づいて被検査物体(1)が支持されている部分(3)の剛性と被検査物体(1)の損傷の大きさとを同時に推定する推定部(60)を備えた検査装置(20)。

Description

本願は、検査装置および検査方法に関するものである。
構造内部の損傷は目視点検による検査ができず、通常の検査では気付かないまま損傷の拡大が生じ、構造物の寿命に影響を及ぼす。そのため、構造内部の損傷を検知することは構造物の検査にとって重要な課題となっている。
一般に、構造内部の損傷を非破壊で検査する方法として、構造の振動応答の変化、超音波探傷、およびX線検査手法がある。構造の振動応答の変化は他の非破壊検査方法に比べて装置の小型化が容易で、非接触での計測が可能である。しかし、超音波またはX線など、内部の損傷からの反射を計測する方法ではないので、構造の振動応答の変化と内部の損傷との関係を用いた逆解析で内部損傷を推定する必要がある。
例えば、被検査物体に音を照射し、たわみ振動を励起し、励起されたたわみ振動を検出し、検出されたたわみ振動の周波数と振幅とに基づいて、被検査物体の固有振動数を推定する。これによって、被検査物体の状態を検査することが知られている(特許文献1参照)。
特開2004-69301号公報
被検査物体の振動応答の変化からき裂を推定するが、被検査物体を支持している条件が変化しても振動応答が変化するため、支持条件による変化と、き裂による変化とを分離することが出来ず、き裂の推定精度が低下するという問題があった。
本願は上述のような問題を解決するためになされたもので、支持されている部分の剛性が変化しても表面から見えない損傷の大きさを推定する精度が向上する、検査装置および検査方法を提供することを目的とする。
本願に開示される検査装置は、
被検査物体が支持されている部分の剛性と被検査物体の損傷の大きさとを変化させたことによる固有振動数の変化を、あらかじめ記憶するデータ記憶部、
加振された被検査物体の振動応答を計測する測定部、並びに
データ記憶部に記憶された固有振動数と損傷が既知である被検査物体を計測して得られた第2の固有振動数とから算出した被検査物体の支持条件の変化による第1の確率分布、測定部で計測した振動応答から算出された被検査物体の第4の固有振動数、およびデータ記憶部に記憶された固有振動数の変化、に基づいて被検査物体が支持されている部分の剛性と被検査物体の損傷の大きさとを同時に推定する推定部、を備えたことを特徴とする。

本願に開示されるき裂の検査装置によれば、
被検査物体が支持されている部分の剛性と、表面から見えない損傷の大きさを同時に推定することができるため、支持されている部分の剛性が変化しても表面から見えない損傷の大きさを推定する精度を向上することができる。
実施の形態1に係る検査装置のブロック図である。 実施の形態1に係る検査装置と検査対象を示す模式図である。 図2の検査対象を支持部の剛性を示す図である。 実施の形態1に係る制御装置のハードウェア構成の一例を説明する図である。 検査対象にき裂が有る場合の振動モードの例を示す図である。 検査対象を支持している部分の剛性の変化により固有振動数が変化する例を示す図である。 検査対象にき裂がある場合の固有振動数が変化する例を示す図である。 検査対象の支持部の剛性の変化と、き裂により固有振動数が変化する例を示す図である。 実施の形態1に係る検査装置の推定方法を説明するフロー図である。 推定方法のフローの内、固有振動数の確率分布A算出部の計算フローを説明する図である。 推定方法のフローの内、測定した固有振動数の確率分布B算出部の計算フローを説明する図である。 確率分布Aと確率分布Bの積を最大とするき裂の大きさ、支持条件を求める計算フローを説明する図である。 検査対象が表面から見えない損傷により固有振動数の変化する振動モードを説明する図である。 実施の形態2に係る検査装置のブロック図である。 実施の形態3に係る検査対象の運転中または運転と停止の間の加振周波数の変化を説明する図である。 実施の形態3に係る制御装置のハードウェア構成の一例を説明する図である。 実施の形態4に係る検査装置と検査対象を示す模式図である。 実施の形態4に係る検査装置の推定方法を説明するフロー図である。 実施の形態4に係る検査装置の推定方法を説明する別のフロー図である。 実施の形態4に係る制御装置のハードウェア構成の一例を説明する図である。 実施の形態5に係る検査装置と検査対象を示す模式図である。 実施の形態6に係る検査装置と検査対象を示す模式図である。 実施の形態7に係る検査装置と検査対象を示す模式図である。
以下、本願を実施するための実施の形態に係るき裂の検査装置について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一符号は同一もしくは相当部分を示している。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に関わる検査装置の構成例を示すブロック図、図2は、実施の形態1に関わるき裂の検査装置と検査対象を示す模式図である。
<検査装置の概略説明>
図1に示す、き裂の検査装置20(以下、検査装置20と称す)は、検査対象1を加振する加振部30、加振した検査対象1の振動応答を計測する振動応答の測定部40、図2で示す検査対象1の支持部3の剛性を変化させた検査対象1の振動応答を記憶するデータ記憶部50、計測した振動応答から、検査対象1を支持している部分(以下支持部)3の剛性と、表面から見えない損傷である、き裂2の大きさを推定する推定部60、推定部60の推定結果を出力する推定結果出力部70から構成される。図3は検査対象1の支持部3の剛性を示す図である。図3において、検査対象1は、両端で図3に示す座標系のX、Y、Zの3軸を支持している。支持部3の剛性11~15は、バネの形で表現されている。支持構造は、バネ以外にもボルト固定、圧入などでも良い。
図1において、加振部30は、図2に示す発振器101、増幅器102、加振器103から成り、制御装置100で制御される。振動応答の測定部40は、図2に示す信号処理装置111と振動計112から成り、加振部30と同様に制御装置100で制御される。
検査対象1を、制御装置100から入力される信号に基づいて、発振器101で発信信号を生成し、増幅器102に入力する。増幅器102で増幅された発信信号を、加振器103に入力して、検査対象1を加振する。加振器103の例としては、電気式アクチュエーター、油圧式アクチュエーターなどがある。
加振した検査対象1の振動応答を振動計112で計測し、信号処理装置111で、計測した振動応答を電気信号に変換し、制御装置100に入力することで、加振から振動応答の計測を制御する。振動計112の例としては加速度計などがある。
なお、本実施の形態では、制御装置100に、検査装置20の機能が含まれる。すなわち、以下に説明するデータ記憶部50、推定部60および推定結果出力部70の機能は制御装置内に含まれる。制御装置100内の構成については、追って説明する。
図1のデータ記憶部50では、図2または図3に示した検査対象1の支持部3の剛性11~15の変化による、検査対象1の固有振動数の変化を求め、その結果を記憶する。
データ記憶部50に記憶する検査対象1の固有振動数と、支持部3の剛性11~15との関係は、支持部の剛性を変化させながら実際に振動を計測して求めても良いし、数値解析で求めてもよい。本実施の形態では、数値解析で求める例を図1に示している。
数値解析は、最初に、データ記憶部50内の形状モデル生成部51で検査対象1を数値モデル化する。次に、支持部の剛性生成部52で、形状モデルを支持している部分を数値モデル化する。数値モデル化した検査対象の支持条件を変化させて生成した固有振動数の計算部53、54で、数値モデルにおいて検査対象1の支持条件を変化させて、固有振動数を計算し、保管部55で計算結果をデータとして保管する。
図1の推定部60では、振動応答の測定部40で計測した振動応答から、固有振動数の算出部61で固有振動数を算出する。算出した固有振動数から固有振動数の変化量を算出する。データ記憶部50に保管した固有振動数のデータと、計測した振動応答から算出した固有振動数の変化量とから、支持部の剛性と損傷の大きさの推定部63で、支持部3の剛性11~15と検査対象1のき裂2の大きさを推定する。推定部60で推定した結果を推定結果出力部70で出力する。
図4は、制御装置100内のハードウェアの一例を示す模式図である。
制御装置100内の検査装置の機能である、データ記憶部50および振動応答の測定部40の振動応答データの記憶は、メモリ302によって実現される。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性もしくは揮発性の半導体メモリ、または、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disc)などである。
データ記憶部50内の動作、推定部60内の動作は、メモリ302に記憶されたプログラムを実行するCPU、システムLSI等のプロセッサ301によって実現される。また、複数の処理回路が連携して上記機能を実行してもよい。さらに、専用のハードウェアによって上記機能を実現してもよい。専用のハードウェアによって上記機能を実現する場合は、専用のハードウェアは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、あるいは、これらを組み合わせたものである。上記機能は、専用ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、あるいは、専用ハードウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現してもよい。例えば、データ記憶部50内の動作、推定部60内の動作は、メモリ302に記憶されたプログラムを実行するCPU、システムLSI等のプロセッサ301によって実現してもよい。
なお、加振部30および振動応答の測定部の制御は、検査装置の機能を実行させるのと同様に、メモリ302に記憶されたプログラムをプロセッサ301が実行することによって実現される。
<固有振動数の変化量の説明>
推定部60の固有振動数の算出部61、固有振動数の変化量算出部62について詳細に説明する。
図5は、検査対象1にき裂がある場合の振動モードを説明する図である。図5(a)に示すように、き裂2が検査対象1にある場合、固有振動数が変化する。図5(b)、図5(c)は、検査対象1に、き裂2が有る場合の振動モードの例を示す図である。図5(b)、図5(c)は、検査対象1を図5(a)の方向Aから見た図であり、これら図により、き裂2による振動モードの変化を説明する。図5(b)に示すように、き裂2により検査対象の剛性が部分的に変化し、剛性が変化した部分が大きく変形する振動モードでは、き裂2で固有振動数の変化が大きい。これに対し、図5(c)に示すように、剛性が変化した部分が変形しない振動モードでは、き裂2で固有振動数の変化が小さい。本実施の形態では、検査対象の複数の振動モードの中で、き裂2により固有振動数の変化が大きいモード(図5(b)で示すようなモード)を対象に説明する。
図6に、検査対象1の支持部の剛性の変化により固有振動数が変化する例を示す。図6(a)は、支持条件Aの場合で、支持部の剛性11、12をバネP1、剛性14、15をバネQ1とする。応答を計測する点は、点αとする。図6(b)の支持条件Bでは,支持部の剛性11、12をバネP2、剛性14、15をバネQ2とする。応答を計測する点は、図6(a)と同じ点αとする。計測した振動応答を、横軸に周波数、縦軸に応答変位とした模式図を図6(c)に示す。図6(c)において、支持条件Aの振動応答は実線で示し、支持条件Bの振動応答は破線で示す。各支持条件A、Bで、固有振動数の変化が大きいモードを対象に振動応答から、固有振動数の算出部61で固有振動数を求める。図6(c)では、支持条件Aの固有振動数S、支持条件Bの固有振動数Sである。固有振動数Sから固有振動数Sへの変化量Sを固有振動数の変化量算出部62で算出する。
図7に、き裂2により固有振動数が変化する例を示す。支持部の剛性11、12をバネP1、剛性14、15をバネQ1とすることは、図6で説明した支持条件Aと同じである。応答を計測する点は、図6と同様に点αとする。き裂2ありの場合は、図7(b)で示すように、支持条件Aの検査対象1に、き裂2がある場合である。計測した振動応答を、横軸に周波数、縦軸に応答変位とした模式図を、図7(c)に示す。図7(c)において、き裂2なしの振動応答は実線で示し、き裂2有りの振動応答は一点鎖線で示す。き裂2の有無、およびき裂2により固有振動数の変化が大きいモードを対象に振動応答から、固有振動数の算出部61で固有振動数を求める。図7(c)において、き裂2なしの固有振動数S、き裂2有りの固有振動数Sを示している。固有振動数Sから固有振動数Sへの変化量Sを、固有振動数の変化量算出部62で算出する。この固有振動数の変化量Sは、き裂の有無だけでなくき裂の大きさによっても変化量が変わる。
図8に、検査対象1の支持部の剛性の変化と、き裂2により固有振動数が変化する例を示す。図8(a)において、支持条件Aでは支持部の剛性11、12をバネP1、剛性14、15をバネQ1とし、図8(b)において、支持条件Bで、支持部の剛性11、12をバネP2、剛性14,15をバネQ2とする。応答を計測する点αは、図6、図7と同じである。き裂ありの場合は、検査対象1に、き裂2がある。計測した振動応答を、横軸に周波数、縦軸に応答変位とした模式図を図8(c)に示す。図8(c)において、支持条件Aで、き裂なしの振動応答は実線で示し、支持条件Bで、き裂2有りの振動応答は二点鎖線で示す。き裂の有無、およびき裂2により固有振動数の変化が大きいモードを対象に振動応答から、固有振動数の算出部61で固有振動数を求める。図8(c)において、支持条件Aで、き裂2なしの固有振動数SAN、支持条件B、き裂2有りの固有振動数SBYを示している。固有振動数SANから固有振動数SBYへの変化量Sを、固有振動数の変化量算出部62で算出する。
この固有振動数の変化Sは、図6の固有振動数の変化S、図7の固有振動数の変化Sとは異なる。支持条件の変化、き裂の有無、き裂の大きさを、固有振動数の変化から以下の手順により推定する。
<検査前の手順>
図1で示した推定部60の、支持部の剛性と損傷の大きさの推定部63について詳細に説明する。図9に推定手法のフロー図を示す。検査対象1が決まって実際に検査を行う前において、固有振動数の計算部53では、例えばき裂などの損傷がない(損傷の大きさがゼロ)等、き裂などの損傷状態が既知である検査対象1の支持条件を変化させて数値解析で固有振動数(第1の固有振動数と称す)を計算する。計算結果を保管部55に保管する。固有振動数の算出部61では、き裂などの損傷状態が既知である検査対象を加振部30により加振して、測定された振動応答から、固有振動数の算出部61で固有振動数(第2の固有振動数と称す)を算出する。第1の固有振動数と、第2の固有振動数とを、固有振動数の確率分布A算出部163に入力し、支持条件を確率分布Aとして求める。
次に、固有振動数の計算部54で、検査対象に複数の形状の損傷を入れて(ゼロでない損傷の大きさを変化させ、)支持条件を変化させて数値解析で固有振動数(第3の固有振動数と称す)を算出する。算出した第3の固有振動数を保管部55に保管する(以下、損傷をき裂と称すこともある)。
<検査時の手順>
検査時には、振動応答の測定部40で、検査対象1を加振して振動応答を測定する。測定した振動応答から、固有振動数の算出部61により、固有振動数を算出する(第4の固有振動数と称す)。上述の検査前に計測した第2の固有振動数と第4の固有振動数との差を固有振動数の変化量算出部62で算出する。この算出結果と、保管部55に保管されている第1の固有振動数と第3の固有振動数との差を固有振動数の確率分布B算出部171に入力する。固有振動数の確率分布B算出部171において、検査対象1のき裂2の大きさ、および支持条件の確率分布Bを求める。計算部173により、確率分布Aと確率分布Bの積を求める。求めた積の結果から、計算部174にて、確率分布を最大とするき裂の大きさ、および支持部の支持条件を求める。
<検査前のデータの流れ詳細>
検査前の固有振動数の計算部53、固有振動数の算出部61、固有振動数の確率分布A算出部163の具体的なデータの流れを説明する。図10は、固有振動数の確率分布A算出部163の計算フローを示す。図10に示すように、推定する支持条件の変化と、き裂2の大きさを、推定するパラメータXのベクトルとする。支持条件K、K、き裂2の大きさCとする。まず、き裂2の大きさCを0とし、推定するパラメータXpriorとする。ここで、支持条件K、Kを変化させる範囲をそれぞれ決定する。図1で示した形状モデル生成部51で作成した形状モデルの、支持条件K、Kを、固有振動数の計算部53により変化させ、第1の固有振動数fcal(Xprior)を求める。
き裂などの損傷がない(損傷の大きさがゼロ)等、き裂などの損傷状態が既知である検査対象を加振した振動応答の測定部40の出力から固有振動数の算出部61で第2の固有振動数fobs_nocrackを算出する。第2の固有振動数fobs_nocrackと、固有振動数の計算部53で算出した第1の固有振動数fcal(Xprior)とを固有振動数の確率分布A算出部163に入力する。そして、固有振動数の確率分布A算出部163に示す尤度が最大となる固有振動数KA_center、KB_centerを求める。求めた固有振動数KA_center、KB_centerが、ある範囲で変化しても推定できるように、範囲εを決める。その範囲内にある確率をその範囲外にある確率よりも大きくする。その範囲内にある確率をU、Uとする。確率分布AをPprior(Xprior)とし、確率U、Uから求める。
<検査時のデータの流れ詳細>
検査時に算出した固有振動数の確率分布B算出のデータの流れを説明する。図11は測定した振動応答から算出した固有振動数の確率分布Bを算出する計算フローである。図11に示すように、固有振動数の計算部54では、推定するパラメータをXlikeliとして、ゼロでないき裂の大きさCも推定する。き裂の大きさC、支持条件K、Kを変化させる範囲をそれぞれ決定する。形状モデル生成部51で作成した形状モデルで、き裂の大きさC、支持条件K、Kを変化させた第3の固有振動数fcal(Xlikeli)を、検査前に求めておく。求めた第3の固有振動数fcal(Xlikeli)と、固有振動数の計算部53で計算した第1の固有振動数fcal(Xprior)との差Δfcal(Xlikeli)を求める。保管部55で、差Δfcal(Xlikeli)を保管する。
固有振動数の算出部61では、振動応答の測定部40の出力から算出した第4の固有振動数fobsを算出し、固有振動数の変化量算出部62で、図10で説明した検査前に算出した第2の固有振動数fobs_nocrackとの変化量Δfobsを求める。固有振動数の確率分布B算出部171では、変化量Δfobsと差Δfcal(Xlikeli)との誤差eが、ある確率分布を持つとして、尤度関数L(Xlikeli|Δfobs)を確率分布Bとする。図11では、確率分布の例として、多次元ガウス分布とした。
確率分布Aと確率分布Bの積を求める計算部173と、確率分布を最大とするき裂の大きさ、支持条件の計算部174について説明する。図12は、確率分布AとBの積を最大とするき裂の大きさ、支持条件を求める計算フローを示す。確率分布AとBの積を求める計算部173では、確率分布B(L(Xlikeli|Δfobs))と、確率分布A(Pprior(Xprior))の積を算出する。これを事後確率とする。また、き裂2の大きさCを推定するためにPposteriorを周辺化してPposterior(C)を求める。求めたPposterior(C)を最大化するCを、推定値Cestとして推定する。この手法は、ベイズ推定の一つであるMAP法により事後確率を最大化する方法と同じである。
以上のように、実施の形態1による検査装置20は、検査対象1を加振する加振部30と、加振した検査対象1の振動応答の測定部40と、検査対象1が支持されている部分の剛性と損傷の大きさとを変化させた固有振動数の変化を記憶するデータ記憶部50と、計測した振動応答から固有振動数を固有振動数の算出部61で求め、き裂などの損傷がない(損傷の大きさがゼロ)等、き裂などの損傷状態が既知である場合からの固有振動数の変化を固有振動数の変化量算出部62で算出し、算出した固有振動数の変化と、データ記憶部50にある固有振動数の変化とを組合せて、検査対象1が支持されている部分の剛性と表面から見えない損傷の大きさとを同時に推定する推定部60と、により、検査対象1が支持されている部分の剛性と、表面から見えない損傷の大きさとを同時に推定することから、支持されている部分の剛性が変化しても、表面から見えない損傷の大きさを推定する精度が向上する。
実施の形態2.
実施の形態1と異なる点のみを示す。本実施の形態の特徴は、実施の形態1に示す検査装置20で固有振動数を求める振動モードとして、検査対象1が表面から見えない損傷により大きく固有振動数が変化する振動モードを選定することにある。図13は、検査対象1が表面から見えない損傷により固有振動数の変化する振動モードを示すものである。図13では、図5で説明したように、検査対象1を方向Aから見た図で、き裂2による振動モードの変化を説明する。
図13(a)に示すように、き裂2により検査対象1の剛性が部分的に変化し、剛性が変化した部分が大きく変形する振動モードXでは、き裂2で固有振動数の変化が大きい。図13(b)に示すように、剛性が変化した部分が変形しない振動モードYでは、き裂2で固有振動数の変化が小さい。
図13(c)に示すように、剛性が変化した部分が大きく変形する振動モードXでは、き裂なしの振動応答から求めた、き裂なしの固有振動数Xと、き裂2ありの振動応答から求めた、き裂2ありの固有振動数Xとの固有振動数の変化Xは、ある程度の大きさを持って変化する。しかし、剛性が変化した部分が変形しない振動モードYでは、図13(d)に示すように、き裂なしの振動応答から求めた、き裂なしの固有振動数Yと、き裂2ありの振動応答から求めた、き裂2ありの固有振動数Yとの固有振動数の変化の大きさは、非常に小さい。そのため、振動モードXに代表されるような、き裂により固有振動数の変化が大きい振動モードに限定して、検査装置20に示す固有振動数および固有振動数の変化量を算出する。
このため、図14に示すように、検査装置20は、検査対象1が表面から見えない損傷により大きく固有振動数が変化する振動モードを選定する選定部80を含む。選定部80は、固有振動数の変化量算出部62の結果に基づいて選定を行ってもよい。選定部80で選定した、固有振動数の変化が大きい振動モードを対象に、推定部60の処理を行うことで、推定に要する時間の短縮を図る。さらに、表面から見えない損傷に対して固有振動数の変化が小さいモードを使うことによる推定誤差の増大を防止する。
実施の形態3.
本実施の形態は、検査装置20において、加振部30により加振する代わりに、検査対象1の運転中または運転と停止との間の振動応答を使用する。図15は、この際の運転中または起動と停止の間の加振周波数の変化を示す図である。図15の横軸は時間、縦軸は検査対象1に、起動、停止、または運転中に加わる加振力の周波数である。ここでは、例として検査対象1を回転機として説明する。回転機は停止している状態から起動し、運転中になるまでに回転数が増加する。その回転数の増加に伴い回転機に加わる加振力の周波数も増加する(図15中E)。運転中は周波数の変化はないか、あるいは小さく(図15中F)、停止する際には周波数が減少する(図15中G)。このように、加振周波数の変化で検査対象1を加振し、その際の振動応答を測定する。
本実施の形態のハードウェア構成図を図16に示す。前述した通り、加振部30を必要としないが、回転機の制御をメモリ302に記憶されたプログラムにより図15に示すように図15で説明した起動、運転、停止の制御をプロセッサ301により行う。
以上のような構成により、検査対象1の動作時の振動により検査対象1を加振することで、加振部を備える必要がなく、検査装置を小型化できる。
実施の形態4.
図17は、本実施の形態の検査装置と検査対象を示す図である。実施の形態1では、制御装置100内に検査装置20が含まれていたが、検査装置20の機能の一部を制御装置から分けることにより、制御装置100の小型化を実現する。以下本構成について詳述する。なお、本実施の形態は、追って説明する実施の形態5、6、7にも適用できる。
図18は、本実施の形態の推定手法のフロー図である。実施の形態1からの変更点のみ説明する。本実施の形態の特徴は、図17,図18に示すように、検査時には、加振部30で、検査対象1を加振して振動応答を計測する。計測した振動応答を振動応答の伝送部175で伝送し、固有振動数の算出部61で、固有振動数を算出する。
以上のように、振動応答の伝送部175により、振動応答の測定部40により計測した振動応答を伝送することで、検査対象1の近くに、検査装置20の推定部60を配置する必要がなく、検査装置の小型化が可能となる。
一方、図19は、本実施の形態の別の推定手法のフロー図である。実施の形態1からの変更点のみ説明する。本実施の形態の特徴は、図17、図19に示すように、検査時には、振動応答の測定部40で、検査対象1の振動応答を計測する。計測した振動応答から、固有振動数の算出部61で、固有振動数を算出し、固有振動数の変化量算出部62で固有振動数の変化量を算出する。算出した固有振動数の変化量を、固有振動数の伝送部176により、固有振動数の確率分布B算出部171に伝送し、確率分布Bを算出する。
以上のように、計測した振動応答から固有振動数の変化量を算出した後、固有振動数の伝送部176により伝送することで、伝送するデータ量を小さくすることができるとともに、固有振動数の伝送部176を介して検査装置20の機能を一部分割して配置することができるため、検査装置20の小型化が可能となる。
振動応答の伝送部175、固有振動数の伝送部176は、図20に示すように、送信装置、受信装置、送受信経路となる光ファイバあるいは同軸ケーブルなどにより構成される伝送装置によって実現される。伝送するためのデータを作製する処理は、メモリ402に記憶されたプログラムを実行するCPU、システムLSI等のプロセッサ401によって実現される。メモリ402は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の不揮発性もしくは揮発性の半導体メモリ、または、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVDなどである。また、複数の処理回路が連携して上記機能を実行してもよい。さらに、専用のハードウェアによって上記機能を実現してもよい。専用のハードウェアによって上記機能を実現する場合は、専用のハードウェアは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、ASIC、FPGA、あるいは、これらを組み合わせたものである。上記機能は、専用ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、あるいは、専用ハードウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現してもよい。
実施の形態5.
図21は、実施の形態6に関わる検査装置とその検査装置による検査対象を示す模式図である。図21に示す加振部30は、発振器101、増幅器102、加振器104から構成され、制御装置100で制御される。振動応答の測定部40は、信号処理装置111、振動計112から構成され、加振部30と同様に制御装置100で制御される。
検査対象1を、制御装置100から入力される信号に基づいて発振器101で発信信号を生成し、増幅器102に入力する。増幅器102で増幅された発信信号を加振器104に入力して、検査対象1を加振する。加振器104は、誘導電磁力で加振し、電磁力により、非接触で検査対象1を加振できる。
以上のように、加振部に電磁誘導加振を使用して加振することで、非接触で加振ができ、検査時間を短縮できる。
実施の形態6.
図22は、実施の形態7に関わる検査装置とその検査装置による検査対象を示す模式図である。図22に示す加振部30は、発振器101、増幅器102、加振器104から構成され、制御装置100で制御される。振動応答の測定部40は、信号処理装置111と振動計113から構成され、加振部30と同様に制御装置100で制御される。
検査対象1を、制御装置100から入力される信号に基づいて発振器101で発信信号を生成し、増幅器102に入力する。増幅器102で増幅された発信信号を、誘導電磁力で加振する加振器104に入力して、検査対象1を加振する。振動計113は、レーザードップラーにより、非接触に振動応答の変位を計測できる。
以上のように、加振部に電磁誘導加振を使用し、レーザードップラーによる振動計113を使用することで、非接触に振動応答を計測でき、検査時間を短縮できる。
実施の形態7.
図23は、実施の形態8に関わる検査装置とその検査装置による検査対象を示す模式図である。図19に示す加振部30は、発振器101、増幅器102、加振器104から構成され、制御装置100で制御される。振動応答の測定部40は、信号処理装置111と振動計113a、113bから成り、加振部30と同様に制御装置100で制御される。
検査対象1を、制御装置100から入力される信号に基づいて発振器101で発信信号を生成し、増幅器102に入力する。増幅器102で増幅された発信信号を誘導電磁力で加振する加振器104に入力して、検査対象1を加振する。レーザードップラーによる振動計113a、113bを使うことで、振動応答の変位を複数個所一度に非接触で計測できる。
以上のように、複数のレーザードップラーによる振動計113a、113bを使用することで、応答変位の計測時間を短縮できる。
本願は、様々な例示的な実施の形態が記載されているが、1つまたは複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
したがって、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1:検査対象、2:き裂、3:支持部、20:検査装置、30:加振部、40:振動応答の測定部、50:データ記憶部、51:形状モデル生成部、52:支持部の剛性生成部、53,54:固有振動数の計算部、55:保管部、60:推定部、61:固有振動数の算出部、62:固有振動数の変化量算出部、63:支持部の剛性と損傷の大きさの推定部、70:推定結果出力部、100:制御装置、101:発振器、102:増幅器、103、104:加振器、111:信号処理装置、112、113、113a、113b:振動計、163:固有振動数の確率分布A算出部、171:固有振動数の確率分布B算出部、173、174:計算部、175:振動応答の伝送部、176:固有振動数の伝送部。

Claims (17)

  1. 被検査物体が支持されている部分の剛性と前記被検査物体の損傷の大きさとを変化させたことによる固有振動数の変化を、あらかじめ記憶するデータ記憶部、
    加振された前記被検査物体の振動応答を計測する測定部、並びに
    前記データ記憶部に記憶された前記固有振動数と損傷が既知である前記被検査物体を計測して得られた第2の固有振動数とから算出した前記被検査物体の支持条件の変化による第1の確率分布、前記測定部で計測した振動応答から算出された前記被検査物体の第4の固有振動数、および前記データ記憶部に記憶された固有振動数の変化、に基づいて前記被検査物体が支持されている部分の剛性と前記被検査物体の損傷の大きさとを同時に推定する推定部、
    を備えた検査装置。
  2. 前記第1の確率分布は、前記データ記憶部に記憶された前記被検査物体が支持されている部分の剛性を変化させて算出した第1の固有振動数と、前記第2の固有振動数とから算出され、
    前記推定部は、前記データ記憶部に記憶された損傷と剛性とを変化させた第3の固有振動数の前記第1の固有振動数からの変化と、検査時の被検査物体の前記第4の固有振動数の前記第2の固有振動数からの変化から、損傷と剛性との変化による第2の確率分布を算出し、前記第1の確率分布と前記第2の確率分布とを積算した第3の確率分布が最大となる損傷の大きさを、推定した損傷の大きさとすることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記第1の固有振動数は、損傷の大きさがゼロの前記被検査物体が支持されている部分の剛性を変化させて算出したものであり、
    前記第3の固有振動数は、ゼロでない大きさの損傷と剛性とを変化させたものであることを特徴とする請求項2に記載の検査装置。
  4. 前記推定部において、前記第3の確率分布をベイズ推定を用いることにより最大にすることを特徴とする請求項2または3に記載の検査装置。
  5. 前記第2の固有振動数から前記第4の固有振動数への変化が、あらかじめ定められた値よりも大きい振動モードを選定する選定部を有し、前記選定部で選定した振動モードにより、検査を行うことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の検査装置。
  6. 前記被検査物体の動作時の振動により前記被検査物体を加振することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の検査装置。
  7. 前記測定部からあらかじめ定められた距離を隔てて前記推定部が配置され、前記測定部で計測した振動応答を前記推定部に伝送する伝送部を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の検査装置。
  8. 被検査物体が支持されている部分の剛性と前記被検査物体の損傷の大きさとを変化させたことによる固有振動数の変化を、あらかじめ記憶するデータ記憶部、
    加振された前記被検査物体の振動応答を計測する測定部、
    前記測定部で計測した振動応答から算出された前記被検査物体の固有振動数と損傷状態が既知である前記被検査物体を計測して得られた固有振動数との間の固有振動数の変化と、前記データ記憶部に記憶された固有振動数の変化と、に基づいて前記被検査物体が支持されている部分の剛性と前記被検査物体の損傷の大きさとを同時に推定する推定部、を備え、
    前記推定部は、前記データ記憶部に記憶された損傷の大きさがゼロの前記被検査物体が支持されている部分の剛性を変化させ第1の固有振動数を算出し、前記データ記憶部に記憶されたゼロでない大きさの損傷と剛性とを変化させた第3の固有振動数を算出する固有振動数計算部と、検査前に計測された損傷状態が既知である前記被検査物体を加振して得られる第2の固有振動数を算出し、検査時の被検査物体を計測した振動応答から第4の固有振動数を算出する固有振動数算出部と、前記第4の固有振動数の前記第2の固有振動数からの変化を算出する固有振動数変化量算出部と、前記第1の固有振動数と前記第2の固有振動数とに基づいて前記被検査物体の支持条件の変化による確率分布を算出する第1の確率分布算出部と、前記固有振動数変化量算出部の出力と、前記第1の固有振動数と前記第3の固有振動数との差に基づいて損傷および支持条件の変化による確率分布を算出する第2の確率分布算出部と、前記第1の確率分布算出部の出力と前記第2の確率分布算出部の出力とを積算する積算部とを有し、前記積算部の出力が最大となる損傷の大きさを、推定した損傷の大きさとすることを特徴とする検査装置。
  9. 前記推定部のうち、前記固有振動数算出部と前記固有振動数変化量算出部とは、前記推定部からあらかじめ定められた距離を隔てて前記測定部とともに配置され、伝送部を備えることにより、前記推定部と信号の伝送を行うことを特徴とする請求項8に記載の検査装置。
  10. 前記被検査物体の加振を電磁誘導による加振器で行うことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の検査装置。
  11. 前記測定部にレーザードップラー振動計を備えたことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の検査装置。
  12. 前記レーザードップラー振動計を複数備え、前記被検査物体の変位を複数個所一度に計測することを特徴とする請求項11に記載の検査装置。
  13. 被検査物体が支持されている部分の剛性と前記被検査物体の損傷の大きさとを変化させたことによる固有振動数の変化を、あらかじめ記憶する第1のステップ、
    加振された前記被検査物体の振動応答を計測する第2のステップ、並びに
    記憶された前記固有振動数と損傷が既知である前記被検査物体を計測して得られた第2の固有振動数とから算出した前記被検査物体の支持条件の変化による第1の確率分布、前記第2のステップで計測した振動応答から算出された前記被検査物体の第4の固有振動数、および前記第1のステップで記憶された固有振動数の変化、に基づいて前記被検査物体が支持されている部分の剛性と前記被検査物体の損傷の大きさとを同時に推定する第3のステップ、
    を有する検査方法。
  14. 前記第1の確率分布は、記憶された前記被検査物体が支持されている部分の剛性を変化させて算出した第1の固有振動数と、前記第2の固有振動数とから算出され、
    前記第3のステップは、前記第1のステップで記憶された損傷と剛性とを変化させた第3の固有振動数の前記第1の固有振動数からの変化と、検査時の被検査物体の前記第4の固有振動数の前記第2の固有振動数からの変化から、損傷と剛性との変化による第2の確率分布を算出し、前記第1の確率分布と前記第2の確率分布とを積算した第3の確率分布が最大となる損傷の大きさを、推定した損傷の大きさとすることを特徴とする請求項13に記載の検査方法。
  15. 前記第3の確率分布をベイズ推定を用いることにより最大にすることを特徴とする請求項14に記載の検査方法。
  16. 前記第2の固有振動数から前記第4の固有振動数への変化が、あらかじめ定められた値よりも大きい振動モードを選定し、選定した振動モードにより、検査を行うことを特徴とする請求項14または15に記載の検査方法。
  17. 前記被検査物体の動作時の振動により前記被検査物体を加振することを特徴とする請求項13から16のいずれか1項に記載の検査方法。
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