1.スロットマシンの構造
本発明の一実施形態に係る回胴式遊技機1(以下、スロットマシン1ともいう)について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明においてスロットマシン1の各部の上下方向および左右方向は、そのスロットマシン1に対面する遊技者にとっての上下方向および左右方向に一致させて説明する。また、スロットマシン1の各部の前方向をそのスロットマシン1に対面する遊技者に近づく方向とし、スロットマシン1の各部の後方向をそのスロットマシン1に対面する遊技者から離れる方向として説明する。
まず、図1に示す全体斜視図および図2に示す正面図を参照しつつ、スロットマシン1の全体的な構造について説明する。スロットマシン1は、図1に示すようにキャビネット2と前面扉3とを備えている。キャビネット2は前面を開放した箱状をなしており、前面扉3はそのキャビネット2の前面側に開閉自在に取り付けられている。キャビネット2および前面扉3は、スロットマシン1の筐体4をなしている。
本スロットマシン1では、前面扉3が閉状態である場合(つまり、図1に示すような状態にある場合)には、前面扉3によってキャビネット2の前面側が閉鎖されるように構成されている。すなわち、キャビネット2および前面扉3には図示しないロック機構が設けられており、施錠時には前面扉3にある鍵穴16に専用の鍵を差し込んで解錠しない限り、キャビネット2を開放できない構成になっている。従って、ホール関係者(ホール管理者)以外の者(例えば遊技者)が前面扉3を開状態にして筐体4内を触れることはできない。
前面扉3の中央部上寄りには、樹脂製の板材からなる表示パネルPが配置されている(図1および図2参照)。この表示パネルPの中央には、縦長の3つの表示窓5L,5C,5Rが横並びに設けられている。具体的には、左側から順に左表示窓5L、中表示窓5Cおよび右表示窓5Rが並んでいる。表示窓5L,5C,5Rは透明とされており、各表示窓5L,5C,5Rを通して、上記キャビネット2の内部を視認可能に構成されている。なお、各表示窓5L,5C,5Rの間を仕切る部位をなくして1つの表示窓としてもよい。
キャビネット2の内部には、左リール6L、中リール6Cおよび右リール6Rが収納されている。これら複数の各リール6L,6C,6Rはそれぞれ円筒状に形成されている。具体的には、透光性を有する部材(本実施形態では透明な樹脂製の部材)で構成された円筒状のドラム部(図示しない)の外周部分に、同じく透光性を有する後述のリールテープ7L,7C,7Rを1周巻回してできている。よって、左リール6Lの外周面には左リールテープ7Lに描かれた図柄が、中リール6Cの外周面には中リールテープ7Cに描かれた図柄が、右リール6Rの外周面には右リールテープ7Rに描かれた図柄がそれぞれ付されている。
各リール6L,6C,6Rはいずれも回転可能に支持されている。具体的には、各々の中心軸線が当該リール6L,6C,6Rの回転軸線となるように支持されている。各リール6L,6C,6Rの回転軸線は同一軸線上に配設されており、図1および図2に示すように、それぞれのリール6L,6C,6Rが各表示窓5L,5C,5Rと1対1で対応している。よって、各リール6L,6C,6Rの外周面の一部がそれぞれ対応する表示窓5L,5C,5Rを通して視認可能な状態となっている。
また、リール6L,6C,6Rが回転しているときには、各表示窓5L,5C,5Rを通して、リール6L,6C,6Rの外周面が上から下へ向かって移動しているように見える。よって、リール6L,6C,6Rが回転している状態では、各リール6L,6C,6Rの外周面に付された図柄が、各表示窓5L,5C,5Rの枠内にて上から下に変動表示される。
また、各表示窓5L,5C,5Rから視認可能な図柄数は、リール6L,6C,6R毎に3個ずつとなっている(図2中の破線で示す丸印を参照)。このため、各リール6L,6C,6Rがいずれも停止している状態では、9個の図柄が表示窓5L,5C,5Rを通じて視認可能である。
また、本スロットマシン1には、図2に示すように、各リール6L,6C,6Rの図柄が視認可能となる位置を結んだ有効ラインL1が設定されている。この有効ラインL1は、図2の一点鎖線で示す、左リール6Lの中段図柄,中リール6Cの中段図柄,右リール6Rの中段図柄を結んだ一直線のラインである。なお、上述の有効ラインL1をなしている各表示窓5L,5C,5R内の位置を所定の位置ともいう。
有効ラインL1上に、遊技役に応じた停止表示図柄が停止した場合には、その遊技役の入賞が成立する。遊技役が成立した場合には、遊技媒体である遊技メダル(以下、単にメダルともいう)が所定数払い出される特典や、遊技状態が移行する特典や、再遊技の特典が付与される。遊技役、図柄の組み合わせおよび遊技役の成立時の特典については、後ほど詳述する。
なお例えば、左リール6Lの上段図柄,中リール6Cの上段図柄,右リール6Rの上段図柄を結んだラインや、左リール6Lの下段図柄,中リール6Cの下段図柄,右リール6Rの下段図柄を結んだラインや、左リール6Lの上段図柄,中リール6Cの中段図柄,右リール6Rの下段図柄を結んだライン等、有効ラインL1以外の一直線のラインを有効ラインとしてもよい。また例えば、左リール6Lの上段図柄,中リール6Cの中段図柄,右リール6Rの上段図柄を結んだラインや、左リール6Lの下段図柄,中リール6Cの中段図柄,右リール6Rの下段図柄を結んだライン等、一直線ではなく左右対称型のラインを有効ラインとしてもよい。また例えば、左リール6Lの上段図柄,中リール6Cの中段図柄,右リール6Rの中段図柄を結んだラインや、左リール6Lの下段図柄,中リール6Cの中段図柄,右リール6Rの中段図柄を結んだライン等、一直線ではなく左右非対称型のラインを有効ラインとしてもよい。また、有効ラインとして上述した各ラインを複数用いてもよい。
また、表示パネルPの下方左側には、各リール6L,6C,6Rの回転を開始させるために遊技者が操作可能なスタートレバー(開始操作部)8が設けられている(図1および図2参照)。所定の数(遊技開始可能枚数)のメダルが投入されているときにスタートレバー8が操作されると、各リール6L,6C,6Rの回転が開始されて、表示窓5L,5C,5Rを通して図柄の変動表示が開始される。なお本実施形態では、遊技状態によらず遊技開始可能枚数は「3」である。つまり、本スロットマシン1は3枚掛け専用機である。
また、表示パネルPの下方中央、且つ、スタートレバー8の右方には、回転中の各リール6L,6C,6Rを個別に停止させることが可能なストップボタン(停止操作部)9L,9C,9Rが設けられている(図1および図2参照)。
左ストップボタン9Lは、左リール6Lの回転駆動を停止させることが可能なものである。よって、左リール6Lの回転中に遊技者が左ストップボタン9Lを操作(押圧操作)した場合には、その操作に基づいて左リール6Lの回転が停止する。これにより、左リール6Lに付された図柄が変動表示から停止表示になる。また、中ストップボタン9Cは、中リール6Cの回転駆動を停止させることが可能なものである。よって、中リール6Cの回転中に遊技者が中ストップボタン9Cを操作(押圧操作)した場合には、その操作に基づいて中リール6Cの回転が停止する。これにより、中リール6Cに付された図柄が変動表示から停止表示になる。また、右ストップボタン9Rは、右リール6Rの回転駆動を停止させることが可能なものである。よって、右リール6Rの回転中に遊技者が右ストップボタン9Rを操作(押圧操作)した場合には、その操作に基づいて右リール6Rの回転が停止する。これにより、右リール6Rに付された図柄が変動表示から停止表示になる。
また、表示パネルPの右下側の前方には、メダル投入口10が設けられている(図1および図2参照)。メダル投入口10は、単位遊技(一遊技、スロットゲーム、あるいは単に遊技やゲームともいう)を行うためのベット操作としてメダルを本スロットマシン1に投入するためのものである。このメダル投入口10内には、投入されたメダルを検出するための投入メダル検出センサ10aが設けられている。このため、メダル投入口10にメダルが投入された場合には、メダルの投入があった旨の信号が投入メダル検出センサ10aから出力される。
また、メダル投入口10の左方には、MAXベットボタン11および1ベットボタン12が設けられている(図1および図2参照)。本スロットマシン1は、余剰に投入したメダルや払い出されたメダルを、所定の最大値(具体的には50枚)になるまで仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有している。このクレジット機能が有効な場合には、RAM64の所定の記憶領域に貯留記憶されている仮想メダルの枚数が、表示パネルP内の表示窓5L,5C,5Rの下方左側に設けたクレジット表示部21に表示される(図2参照)。RAM64については後ほど詳述する。
MAXベットボタン11は、一回の押下操作に伴って、仮想メダルを遊技開始可能枚数(具体的には「3」)まで追加投入するためのベットボタンである。また、1ベットボタン12は、一回の押下操作に伴って、仮想メダルを1枚投入するためのベットボタンである。よって、遊技者は、MAXベットボタン11又は1ベットボタン12を押下操作することで、クレジット機能で記憶されている仮想メダルを単位遊技に用いることが可能となっている。つまり、MAXベットボタン11又は1ベットボタン12の操作は、メダル(遊技媒体)の投入操作に該当する。
また、スタートレバー8の左方には、精算ボタン14が設けられている(図1および図2参照)。精算ボタン14は、上記クレジット機能を有効又は無効にするためのスイッチである。このため、例えば仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン14を操作した場合には、クレジット表示部21に表示されていた枚数分のメダルが後述のメダル払出口38から払い出される。
また、表示パネルPのうち各表示窓5L,5C,5Rの下方には、LED(Light Emitting Diode)からなるストップ報知ランプ30L,30C,30Rがそれぞれ設けられている(図2参照)。具体的には、左表示窓5Lのすぐ下方に左ストップ報知ランプ30Lが、中表示窓5Cのすぐ下方に中ストップ報知ランプ30Cが、右表示窓5Rのすぐ下方に右ストップ報知ランプ30Rがそれぞれ配置されている。つまり、ストップ報知ランプ30L,30C,30Rは、リール6L,6C,6Rの各々の近傍にそれぞれある(図1および図2参照)。
これらストップ報知ランプ30L,30C,30Rは、当選した小役3,小役4又は小役5の「正解押し順」の第1停止操作がストップボタン9L,9C,9Rのどのストップボタンの操作であるかを遊技者に報知するためのランプである。なお、小役3~小役5、正解押し順および第1停止操作については後ほど詳述する。
また、表示パネルPのうち右表示窓5Rの下方には、払出枚数表示部22、再遊技表示ランプ23および投入可能表示ランプ24が設けられている(図2参照)。払出枚数表示部22は、2個の7セグメント表示器によって構成されており、遊技役の入賞に伴う払い出しの際にその枚数に応じたメダルの払出枚数を表示したり、遊技中に生じたエラーの情報(エラーコード)を表示したりする。また、再遊技表示ランプ23は、前回の単位遊技で再遊技役が成立して後述の自動ベット処理が行われたことを点灯により報知する。また、投入可能表示ランプ24は、メダルの投入が可能な状態であることを点灯により報知する。
また、上記クレジット表示部21の左方には、ベット数表示ランプ25および遊技開始表示ランプ26が設けられている(図2参照)。ベット数表示ランプ25は3つのランプからなり、ベット操作(メダル投入口10へのメダル投入、自動ベット処理、MAXベットボタン11又は1ベットボタン12の操作)によって、投入されたメダル数に応じた数のランプが点灯する。また、遊技開始表示ランプ26は、遊技の開始が可能であること、すなわち、スタートレバー8の操作が可能な状態であることを点灯により報知する。
また、表示パネルPのうち右表示窓5Rの右方下側の位置には、特殊役報知ランプ27が設けられている(図2参照)。2つのランプからなる特殊役報知ランプ27は、チェリー小役(小役1)又はスイカ小役(小役2)に当選した場合に、その遊技役に対応したランプが点灯可能になっている。具体的に、チェリー小役に当選した場合には、特殊役報知ランプ27のうちチェリー小役に対応したランプがリールの回転中に点灯可能である。また、スイカ小役に当選した場合には、特殊役報知ランプ27のうちスイカ小役に対応したランプがリールの回転中に点灯可能である。つまり、特殊役報知ランプ27の点灯により、チェリー小役又はスイカ小役に当選していることを遊技者に報知する。これにより遊技者は、当選しているチェリー小役又はスイカ小役の入賞の成立を狙って各リール6L,6C,6Rを停止させることが可能となっている。なお、チェリー小役(小役1)およびスイカ小役(小役2)については、後ほど詳述する。
また、上記遊技開始表示ランプ26の上方には、LEDからなる有利区間ランプ29が設けられている(図2参照)。有利区間ランプ29には点灯態様(以下、単に点灯ともいう)と消灯態様(以下、単に消灯ともいう)とがある。有利区間ランプ29は、遊技状態が非RT遊技状態の場合には消灯する。一方、遊技状態が第2RT遊技状態の場合には点灯する。なお、遊技状態が第1RT遊技状態の場合には、所定の条件によって点灯するときと消灯するときとがある。有利区間ランプ29は、図2に示すように遊技者が視認できる位置にあるため、有利区間ランプ29が点灯している場合には遊技状態が第1RT遊技状態、若しくは、第2RT遊技状態であることを遊技者が把握可能となっている。逆に、有利区間ランプ29が消灯している場合には遊技状態が非RT遊技状態、若しくは、第1RT遊技状態であることを遊技者が把握可能となっている。遊技状態(非RT遊技状態,第1RT遊技状態,第2RT遊技状態)について、および、第1RT遊技状態において有利区間ランプ29が点灯する条件および消灯する条件については、後ほど詳述する。
また、前面扉3の下部には、メダルを遊技者に払い出すためのメダル払出口38と、そのメダル払出口38によって払い出されたメダルを一定量まで貯留可能な受皿ユニット39とが配設されている(図1および図2参照)。
一方、前面扉3の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする複数の演出用ランプ40と、遊技の進行に伴い種々の効果音などの音声を出力可能な左右一対のスピーカ41と、遊技者に各種情報を表示可能な画像表示装置42の表示画面42aとが設けられている。画像表示装置42は、遊技の進行に伴って各種画像演出を実行するためのものである。
また、筐体4の内側にあたる前面扉3の裏側(図示しない)には、リセット/設定ボタン19および設定表示部28が設けられている。リセット/設定ボタン19は、前面扉3が開状態のときに所定の操作が可能なものである。通常時には、エラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能する。すなわち、通常時にリセット/設定ボタン19の操作(押圧操作)がなされた場合には、RAM64に記憶されたデータが消去されて、RAM64の作業領域が初期化される。一方、設定変更時には、設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。このとき設定表示部28には、設定された設定値(「1」~「6」のうちのいずれかの値)が点灯表示される。
さらに、前面扉3の裏側には打止設定スイッチ20が設けられている。打止設定スイッチ20は、有利区間が終了した後「打ち止め状態」に設定するか否かを設定するためのスイッチである。打ち止め状態は遊技の進行が規制される状態である。打ち止め状態に設定された場合、遊技者は遊技を進行できない。具体的には、打ち止め状態に設定された場合には、例えば後述のベット・開始操作受付処理(図20)が開始されず、遊技開始可能枚数の設定がなされない。
打止設定スイッチ20は「ON」又は「OFF」に人為的に切り替え可能となっている。打止設定スイッチ20が「ON」の場合には、有利区間の終了後「打ち止め状態」に設定されることになる。一方、打止設定スイッチ20が「OFF」の場合には、有利区間が終了しても「打ち止め状態」に設定されない。本実施形態では、ホール関係者以外の者が前面扉3を開状態にし難いため、打止設定スイッチ20の切り替え操作は、実質上、ホール関係者しかできない。
また、打ち止め状態が設定された場合には、上述のリセット/設定ボタン19の押圧操作によってその打ち止め状態の設定が解除される。リセット/設定ボタン19もまた前面扉3の裏側にあるため、打ち止め状態に設定された場合には、ホール関係者しかその打ち止め状態の設定解除を行うことができない。
また、本スロットマシン1のキャビネット2の内部(図示しない)には、メダル投入口10から投入されたメダルを貯留するメダル金庫、メダル金庫に貯留されたメダルをメダル払出口38から払い出すためのホッパー、および、電源ボックスが設けられている。電源ボックスには、本スロットマシン1への電源投入および電源断時の操作のための電源スイッチ92、および、設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ18が設けられている。
次に、図3を参照して、各リール6L,6C,6Rに付されている図柄について説明する。図3は、各リール6L,6C,6Rをなす帯状のリールテープ7L,7C,7Rの概念図である。左リールテープ7Lは左リール6Lに、中リールテープ7Cは中リール6Cに、右リールテープ7Rは右リール6Rにそれぞれ用いられる。図3に示すように、各リールテープ7L,7C,7Rには20個の図柄が長手方向(図3中、上下方向)に沿って一列に描かれている。なお、図3において、各リールテープ7L,7C,7Rに対応して「1」~「20」のコマ番号を付しているが、これらのコマ番号は説明の便宜上付されたものであり、各リールテープ7L,7C,7R、さらには各リール6L,6C,6Rに実際に付されているものではない。また、各リールに付される図柄をそれぞれ20個としたが、21個等、他の個数としてもよい。
各リールテープ7L,7C,7Rには、複数種類の図柄が描かれている。具体的には「赤セブン」図柄、「チェリー1」図柄、「チェリー2」図柄、「スイカ1」図柄、「スイカ2」図柄、「スイカ3」図柄、「ベル」図柄、「リプレイ」図柄、「ブランク1」図柄、「ブランク2」図柄、「ブランク3」図柄および「ブランク4」図柄がある(図3参照)。
本実施形態では「チェリー1」図柄および「チェリー2」図柄は見た目上、同一の図柄を用いている。但し、リール制御上では識別可能となっている。これら「チェリー1」図柄および「チェリー2」図柄を総称して「チェリー」図柄という。同様に「スイカ1」図柄、「スイカ2」図柄および「スイカ3」図柄もまた見た目上、同一の図柄を用いているが、リール制御上では識別可能となっている。これら「スイカ1」図柄、「スイカ2」図柄および「スイカ3」図柄を総称して「スイカ」図柄という。同じように「ブランク1」図柄、「ブランク2」図柄、「ブランク3」図柄および「ブランク4」図柄もまた見た目上、同一の図柄を用いているが、リール制御上では識別可能となっている。これら「ブランク1」図柄、「ブランク2」図柄、「ブランク3」図柄および「ブランク4」図柄を総称して「ブランク」図柄という。
なお「チェリー1」図柄および「チェリー2」図柄が見た目上、互いに異なる図柄であってもよい。また「スイカ1」図柄、「スイカ2」図柄および「スイカ3」図柄の少なくとも1つの図柄が見た目上、他の「スイカ」図柄と異なる図柄であってもよい。また「ブランク1」図柄、「ブランク2」図柄、「ブランク3」図柄および「ブランク4」図柄の少なくとも1つの「ブランク」図柄が、他の「ブランク」図柄と異なる図柄であってもよい。また、リールの図柄として上記12種類の図柄を用いた形態としたが、13種類以上の図柄を用いた形態や、2~11種類の図柄を用いた形態としてもよい。
2.スロットマシンが備える回路の構成
次に、図4および図5を参照しつつ、本スロットマシン1の回路の構成(電気的な接続構成)について説明する。図4に示す主制御基板60は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ(遊技制御用マイコン)61を主たる構成要素とした基板(電子回路基板)である。遊技制御用マイコン61は、CPU(Central Processing Unit)62、ROM(Read Only Memory)63、RAM(Random Access Memory)64およびI/O(入出力回路)69によって構成されている。
CPU62は、ROM63に記憶された制御プログラムに基づいて、遊技に関する制御を行う。CPU62には、クロックパルスを発生させるためのクロックパルス発生回路(図示しない)や、所定範囲の乱数(例えば、0~65535)を発生させるための乱数発生器(図示しない)や、発生させた乱数の中から用途に応じて少なくとも1つの値を抽出するサンプリング回路(図示しない)が接続されている。CPU62は、上記クロックパルス発生回路により発生するクロックパルスに基づいて制御プログラムを実行する。また、サンプリング回路によって抽出した乱数値を用いて、例えば遊技役の決定(抽選)などを行う。
ROM63は、上記制御プログラムのほかに、後述の遊技役判定テーブル等のテーブルデータや、後述のサブ制御基板70に送信するための各種コマンド等を記憶している。RAM64は、制御プログラムの実行により決定された各種データを格納する格納領域を備えている。
上述の遊技制御用マイコン61には、下記に示す各種センサ類、表示部類、駆動用モータ類および基板類が接続されている。すなわち、遊技制御用マイコン61には、図4に示すスタート検出センサ8a、投入メダル検出センサ10a、MAXベット検出センサ11aおよび1ベット検出センサ12aが接続されている。スタート検出センサ8aは、スタートレバー8の操作を検出して信号を出力する。また、投入メダル検出センサ10aは、上述のメダル投入口10に投入されたメダルを検出して信号を出力する。すなわち、投入メダル検出センサ10aは、メダル投入口10へのメダルの投入操作を検出して主制御基板60に検出信号を出力する。MAXベット検出センサ11aは、MAXベットボタン11の操作(押下操作)を検出して信号を出力する。また、1ベット検出センサ12aは、1ベットボタン12の操作(押下操作)を検出して信号を出力する。すなわち、MAXベット検出センサ11aおよび1ベット検出センサ12aはいずれも、仮想メダルを用いた投入操作を検知して遊技制御用マイコン61(主制御基板60)に検出信号を出力する。
また、遊技制御用マイコン61には、回胴検出センサ50a、払出メダル検出センサ52a、および、3つのリール位置検出センサ56La,56Ca,56Raが接続されている(図4参照)。回胴検出センサ50aは、各リール6L,6C,6Rの回転速度が所定の設定速度に達した場合に信号を出力する。払出メダル検出センサ52aは、ホッパー(ホッパー用モータ51)の駆動により外部に払い出されたメダルを検出して信号を出力する。3つのリール位置検出センサ56La,56Ca,56Raは、各リール6L,6C,6Rのリール基準位置(例えば、図3に示すコマ番号「1」の位置)がどこに停止しているかをそれぞれ検出して信号を出力する。
また、3つのストップ検出センサ9La,9Ca,9Raが接続されている(図4参照)。ストップ検出センサ9La,9Ca,9Raは、各ストップボタン9L,9C,9Rの操作(押圧操作)をそれぞれ検出して信号を出力する。具体的に、左ストップ検出センサ9Laは、左ストップボタン9Lの操作を検出して操作信号を出力する。また、中ストップ検出センサ9Caは、中ストップボタン9Cの操作を検出して操作信号を出力する。また、右ストップ検出センサ9Raは、右ストップボタン9Rの操作を検出して操作信号を出力する。よって、いずれか1つのストップボタンが操作された場合には、その操作されたストップボタンに対応したストップ検出センサから遊技制御用マイコン61(主制御基板60)に操作信号が出力される。
また、精算検出センサ14a、扉開放検出センサ17a、設定キー検出センサ18a、リセット/設定検出センサ19a、および、打止設定検出センサ20aが接続されている(図4参照)。精算検出センサ14aは、精算ボタン14の押圧操作を検出して信号を出力する。扉開放検出センサ17aは、前面扉3の開放を検出して信号を出力する。設定キー検出センサ18aは、設定キースイッチ18の設定変更モードへの切り替え操作を検出して信号を出力する。リセット/設定検出センサ19aは、リセット/設定ボタン19の押圧操作を検出して信号を出力する。打止設定検出センサ20aは、打止設定スイッチ20が「ON」であればそのことを検出して信号を出力し、打止設定スイッチ20が「OFF」であれば信号を出力しない。
また、遊技制御用マイコン61には、上述の各種表示部(具体的には、クレジット表示部21、払出枚数表示部22、再遊技表示ランプ23、投入可能表示ランプ24、ベット数表示ランプ25、遊技開始表示ランプ26、特殊役報知ランプ27、設定表示部28およびストップ報知ランプ30L,30C,30R)が接続されている(図4参照)。このため、遊技制御用マイコン61は、各種表示用ランプの制御(例えば、点灯や消灯や数値の表示についての制御)が可能となっている。
また、遊技制御用マイコン61には、メダルを払い出し可能なホッパーの駆動源であるホッパー用モータ51、および、各リール6L,6C,6Rを回転駆動させるためのリール用モータ55L,55C,55Rが接続されている。本実施形態のリール用モータ55L,55C,55Rはいずれもステッピングモータからなり、各リール6L,6C,6Rにそれぞれ連結している。各リール用モータ55L,55C,55Rは、各リール6L,6C,6Rをそれぞれ独立して回転駆動させ得る。かくして遊技制御用マイコン61は、ホッパーによるメダルの払い出しについての制御、および、リール用モータ55L,55C,55Rによる各リール6L,6C,6Rの駆動制御が可能となっている。
また、遊技制御用マイコン61には、電源基板90が接続されている(図4参照)。電源基板90は、主制御基板60に加えて、後述のサブ制御基板70および画像制御基板80に電力を供給するための基板である。なお、この電源基板90上には上述の電源スイッチ92が設置されている。
また、遊技制御用マイコン61には、図5に示すサブ制御基板70が接続されている。サブ制御基板70は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ(演出制御用マイコン)71を主たる構成要素とした基板である。この演出制御用マイコン71は、上記遊技制御用マイコン61と同じように、CPU72、ROM73、RAM74およびI/O79によって構成されている。
CPU72は、主制御基板60から送信されたコマンドに応じて、ROM73に記憶された制御プログラムに基づいて、画像を用いた演出やランプを用いた演出や音声を用いた演出に関する制御を行う。このCPU72には、主制御基板60の上記CPU62と同じように、図示しない乱数発生器およびサンプリング回路が接続されており、そのサンプリング回路によって抽出した乱数値を用いて、例えば演出パターンの選定などを行う。ROM73は、上記制御プログラムや各種データ等を記憶している。RAM74は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御基板60から送信される各種データを格納する格納領域を備えている。
また本実施形態では、サブ制御基板70から主制御基板60への情報伝達(信号の伝送)は不可能となっている。つまり、サブ制御基板70からの信号が主制御基板60へ出力されることはない。
また、演出制御用マイコン71には、スピーカ41が接続されており(図5参照)、演出制御用マイコン71が、スピーカ41からの音声、楽曲、効果音等の音声出力を制御する。
また、演出制御用マイコン71には、上述の演出用ランプ40やバックランプ58L,58C,58R等のランプが接続されている(図5参照)。バックランプ58L,58C,58Rは、各リール6L,6C,6Rの内側にそれぞれ配設されたランプである。各バックランプ58L,58C,58Rは、点灯によって、各リール6L,6C,6Rの外周面に付された図柄をリール内から照らすことが可能となっている。
演出制御用マイコン71は上記ランプの点灯制御を行う。具体的には、演出用ランプ40やバックランプ58L,58C,58Rのランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯や消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従ってランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板70のROM73に格納されているデータを用いる。
なお、サブ制御基板70には、上記遊技制御用マイコン61と同様、上述の電源基板90が接続されている(図4および図5参照)。
また、演出制御用マイコン71には、図5に示す画像制御基板80が接続されている。画像制御基板80はCPU82、ROM83、RAM84、VDP(Video Display Processor)85、CGROM(画像データROMともいう)86、VRAM(ビデオRAMともいう)87およびI/O89を備えている(図5参照)。
CPU82は、主に画像表示装置42の表示制御を行う。ROM83は、このCPU82が実行するプログラムを格納している。RAM84は、CPU82の処理時にそのワークメモリとして機能する。
また、VDP85は、画像表示装置42に表示する画像(主に動画像(映像))を出力する。CGROM86は、画像表示装置42に表示する画像の画像要素データを格納している。すなわち、画像表示装置42に表示する各種演出画像に用いるための各画像(具体的には、キャラクタ(例えば、人物やマスコットや、人物又はマスコットを模した(デフォルメした)もの)の画像であるキャラクタ画像や、このキャラクタ画像に用いられるキャラクタ以外の物体、図形等の画像であるオブジェクト画像や、数字や記号等を含む文字画像や、背景画像など)の画像要素データを格納している。VRAM87は、VDP85と接続されており、画像要素データを画像出力データに展開するためのメモリとして機能する。つまり、VDP85が画像要素データを画像出力データに展開するためのフレームバッファメモリである。
画像制御基板80のCPU82は、サブ制御基板70から画像演出に関するコマンド(例えば、後述するモード開始コマンドや演出態様コマンド等)を受信すると、上記VDP85、CGROM86およびVRAM87を用いて、受信した上記コマンドに基づき画像表示装置42における画像演出の表示制御を行う。すなわち、VDP85に、CGROM86から読み出した画像要素データをVRAM87に展開させて、画像表示装置42の表示画面42aに表示し得る画像出力データ(フレーム画像データ)を作成させる。そして、その画像出力データを、I/O89を通じて画像信号(ビデオ信号)で画像表示装置42に出力させる。
なお、画像制御基板80には、上記主制御基板60および上記サブ制御基板70と同様、上述の電源基板90が接続されている(図4および図5参照)。
上述したように、サブ制御基板70が音声演出とランプ演出とを制御して、画像制御基板80が画像演出を制御している。そこで本実施形態では、サブ制御基板70と画像制御基板80とをまとめて、遊技に伴う演出を制御可能な演出制御部という。
3.遊技状態
本スロットマシン1には、図6に示す第1RT遊技状態、第2RT遊技状態および非RT遊技状態の3種類の遊技状態がある。
非RT遊技状態は標準となる通常の遊技状態である。これに対し、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態は非RT遊技状態よりも再遊技役が成立し易い。すなわち、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態は非RT遊技状態よりも再遊技役に当選する確率が高く設定されている。このように、通常状態(非RT遊技状態)よりも再遊技役の当選確率が高くなっている状態(第1RT遊技状態および第2RT遊技状態)を特にリプレイタイムともいう。
再遊技役に当選してその入賞が成立した場合には、次の単位遊技(次ゲーム)に自動ベット処理(後述)が行われるので、遊技者はメダルの使用を抑えることができる。従って、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態では、非RT遊技状態のときよりも再遊技役に当選し易く、複数回の単位遊技にわたってメダルの減りを抑えることが可能となっている。その点で、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態とは、非RT遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。
第1RT遊技状態は、再遊技役に割り当てられている乱数値の数が非RT遊技状態よりも多くなっている(図9参照)。そのため、遊技状態が第1RT遊技状態のときには、非RT遊技状態のときよりも再遊技役に当選し易い。
第2RT遊技状態もまた、第1RT遊技状態と同じように、再遊技役に割り当てられている乱数値の数が非RT遊技状態よりも多くなっている(図9参照)。そのため、遊技状態が第2RT遊技状態のときには、非RT遊技状態のときよりも再遊技役に当選し易い。
但し、本実施形態の第1RT遊技状態(および非RT遊技状態)ではAT(アシストタイム)が設定されないけれども、第2RT遊技状態ではATが設定される。ATとは、当選している遊技役についての当選の報知や押し順に関する報知を行う機能のことである。なお、第2RT遊技状態においてATが設定された状態を、特にアシストリプレイタイム(ART)ともいう。
例えば、遊技状態が第2RT遊技状態である場合に、小役3、小役7および小役8に重複当選した場合には、小役3の正解押し順の第1停止操作についての報知がなされる。具体的には、左ストップ報知ランプ30Lを用いた左ストップボタン9Lの押圧操作に関する報知がなされたり、画像表示装置42を用いた後述の入賞操作報知演出がなされたりする。また、例えば小役4、小役6および小役8に重複当選した場合には、小役4の正解押し順の第1停止操作についての報知がなされる。また、例えば小役5、小役6および小役7に重複当選した場合には、小役5の正解押し順の第1停止操作についての報知がなされる。かくして、第2RT遊技状態で小役3~小役8に当選した場合には、遊技者が小役3、小役4又は小役5を成立(小役3、小役4又は小役5の入賞を成立)させ易くなっている。
しかも、本実施形態では、小役3~小役5の成立時の払出枚数が小役6~小役8の払出枚数よりも相対的に多い(図7参照)。よって、第2RT遊技状態では、小役3~小役8に当選した場合、小役3、小役4又は小役5の入賞が成立し易く、一回の単位遊技でより多くのメダルを遊技者が獲得し易い。
また、例えばチェリー小役(小役1)又はスイカ小役(小役2)に当選した場合には、その当選の報知がなされる。具体的には、特殊役報知ランプ27を用いたチェリー小役又はスイカ小役の当選に関する報知がなされたり、画像表示装置42を用いた遊技役報知演出がなされたりする。よって、第2RT遊技状態でチェリー小役又はスイカ小役に当選した場合には、遊技者はその当選を把握可能であり、停止操作によってチェリー小役又はスイカ小役の入賞の成立を狙うことができる。
かくして、本実施形態の第2RT遊技状態では、第1RT遊技状態と異なりART(AT)が設定されることになるため、その点において、第2RT遊技状態の方が第1RT遊技状態(および非RT遊技状態)よりも遊技者に有利な遊技状態であるといえる。
また、本実施形態では、遊技状態が非RT遊技状態から第2RT遊技状態に直接移行することはないけれども、第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に移行することはある。つまり、非RT遊技状態は第2RT遊技状態に移行する可能性がない(すなわちART(AT)の発動が発生しない)遊技状態であるのに対し、第1RT遊技状態は第2RT遊技状態に移行する可能性がある(すなわちART(AT)の発動が発生し得る)遊技状態である。
本実施形態では、遊技状態が非RT遊技状態である期間(区間)を特に「通常区間」という。それに対し、遊技状態がRT遊技状態(第1RT遊技状態,第2RT遊技状態)である期間(区間)を特に「有利区間」という。上述したように、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態では、非RT遊技状態のときよりも再遊技役に当選し易く、複数回の単位遊技にわたってメダルの減りを抑えることが可能である。その点で、有利区間の方が通常区間よりも遊技者に有利である。
また、本実施形態では、一連の有利区間においてあまりにも多くのメダルを遊技者が獲得してしまうのを防ぐため、有利区間に制限(リミッタ)を設けている。具体的には、一連の有利区間にわたる総ゲーム数(総遊技数)に上限遊技数(後述)を設けている。さらに、一連の有利区間にわたって遊技者が獲得したメダルの純増枚数(差枚数)に上限枚数(後述)を設けている。一連の有利区間にわたる総ゲーム数が上限遊技数に達した場合、或いは、一連の有利区間にわたって遊技者が獲得したメダルの純増枚数が上限枚数を超えた場合には、その当該ゲームで有利区間が終了する。
また、本スロットマシン1には遊技状態とは別に遊技モードもある。本実施形態の遊技モードには、モードAおよびモードBの2種類の遊技モードがある。遊技モードがモードAに設定されている場合とモードBに設定されている場合とで本スロットマシン1のゲーム性が異なる。
具体的に、第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に移行するまでの単位遊技の数(ゲーム数)である「発動遊技数(後述)」を決定(選択)するための選択テーブルが遊技モードによって異なる。すなわち、設定中の遊技モードがモードAの場合には、発動遊技数の決定時に、後述の「モードA用第1発動遊技数選択テーブル(図17(A)参照)」および「モードA用第2発動遊技数選択テーブル(図17(B)参照)」が参照される。一方、設定中の遊技モードがモードBの場合には、後述の「モードB用第1発動遊技数選択テーブル(図18(A)参照)」および「モードB用第2発動遊技数選択テーブル(図18(B)参照)」が参照される。
なお、本実施形態では「モードA用第1発動遊技数選択テーブル」および「モードA用第2発動遊技数選択テーブル」に基づいて選択可能な発動遊技数の範囲が「1」~「1000」の整数であるのに対し、「モードB用第1発動遊技数選択テーブル」および「モードB用第2発動遊技数選択テーブル」に基づいて選択可能な発動遊技数の範囲が「1」~「96」の整数である。そのため、設定中の遊技モードがモードAの場合には、発動遊技数として最大で「1000」が選択され得るのに対し、モードBの場合には最大で「96」が選択され得る。従って、遊技モードがモードAの場合よりもモードBの場合の方が、第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に少ないゲーム数で移行可能となっている。
また、遊技モードがモードAであれば、有利区間の終了前に第2RT遊技状態の設定が「特定遊技数(後述)」続いた後には、その第2RT遊技状態から非RT遊技状態に設定が移行する。それに対し、遊技モードがモードBであれば、有利区間の終了前に第2RT遊技状態が「特定遊技数」続いた後には、非RT遊技状態よりも遊技者にとって有利な第1RT遊技状態に設定が移行する。
以上により、本実施形態では、モードBの設定中の方がモードAの設定中よりも第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に移行し易い。さらに、第2RT遊技状態で特定遊技数に達した場合に、モードBの設定中の方がモードAの設定中よりも移行先の遊技状態が遊技者にとって有利なものになっている。
本実施形態の遊技モードは、遊技状態がRT遊技状態(第1RT遊技状態,第2RT遊技状態)のときには設定されるが、非RT遊技状態のときには設定されない。そのため、本実施形態では、遊技状態が非RT遊技状態から第1RT遊技状態に移行した場合に、それに伴って遊技モードの設定が開始される。そして、遊技状態が第1RT遊技状態或いは第2RT遊技状態から非RT遊技状態に移行した場合に、遊技モードの設定が終了する。
また、本実施形態では、非RT遊技状態から第1RT遊技状態への遊技状態の移行に伴って設定された遊技モードが、第1RT遊技状態或いは第2RT遊技状態から非RT遊技状態に移行するまでの間、変化しない。よって、遊技状態が第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に移行しても、逆に第2RT遊技状態から第1RT遊技状態に移行しても、その遊技状態の移行によって遊技モードの種別が変化することはない。つまり、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態の間で遊技状態が移行しても、遊技モードの種別は維持される。かくして、一回選択された遊技モードの種別は、遊技状態が非RT遊技状態に移行するまで継続される。
次に、本実施形態における遊技状態の移行(変更)について以下に説明する。本実施形態では、遊技状態が非RT遊技状態のときに条件A(条件A1,条件A2)が成立した場合には、その後の遊技状態が非RT遊技状態から第1RT遊技状態に変更される(図6(B)および図6(C)参照)。条件Aとは、当選役決定処理(後述)で遊技役として「小役1」、「小役2」、「小役3」、「小役4」、「小役5」、「小役6」、「小役7」又は「小役8」に当選することである。
本実施形態では、図6(B)に示すように、遊技状態が非RT遊技状態のときに条件A1が成立した場合には、その次のゲームで非RT遊技状態から第1RT遊技状態に遊技状態が変更されて、遊技モードがモードAに設定される。条件A1とは、当選役決定処理で遊技役として「小役1」、「小役2」、「小役3」、「小役4」、「小役5」、「小役6」、「小役7」又は「小役8」に当選し、その後のモード選択処理(後述)で遊技モードがモードAに決定することである。
それに対し、図6(C)に示すように、遊技状態が非RT遊技状態のときに条件A2が成立した場合には、その次のゲームで非RT遊技状態から第1RT遊技状態に遊技状態が変更されて遊技モードがモードBに設定される。条件A2とは当選役決定処理で遊技役として「小役1」、「小役2」、「小役3」、「小役4」、「小役5」、「小役6」、「小役7」又は「小役8」に当選し、その後のモード選択処理で遊技モードがモードBに決定することである。
以上により、非RT遊技状態のときに条件A(条件A1,条件A2)が成立した場合には、その次のゲームで遊技状態が非RT遊技状態から第1RT遊技状態に変更される。つまり、非RT遊技状態からそれよりも遊技者に有利な第1RT遊技状態に「昇格」する。
また、遊技状態が第1RT遊技状態のときに条件Bが成立した場合には、その後の遊技状態が第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に変更される(図6(B)および図6(C)参照)。条件Bとは、第1RT遊技状態でのゲーム数が「発動遊技数(後述)」に達することである。
本実施形態では、第1RT遊技状態のときに条件Bが成立した場合には、その次のゲームで遊技状態が第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に変更される。つまり、第1RT遊技状態からそれよりも遊技者に有利な第2RT遊技状態に「昇格」する。なお、本実施形態では、設定中の遊技モードがモードAおよびモードBのどちらであっても、条件Bが成立した場合には、その後の遊技状態が第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に変更される(図6(B)および図6(C)参照)。
一方、遊技状態が第2RT遊技状態のときに条件Cが成立した場合には、その後の遊技状態が第2RT遊技状態から変更される(図6(B)および図6(C)参照)。条件Cとは第2RT遊技状態でのゲーム数が特定遊技数(本実施形態では「30」)に達することである。この特定遊技数とは、第2RT遊技状態の設定が継続可能な遊技数(ゲーム数)である。本スロットマシン1は、有利区間が終了しない限り第2RT遊技状態の設定が特定遊技数だけ続く構成になっている。
本実施形態では、第2RT遊技状態の設定中に条件Cが成立した場合、その第2RT遊技状態からそれよりも遊技者に不利な遊技状態(非RT遊技状態,第1RT遊技状態)に「転落」する。
但し、設定中の遊技モードによって移行先の遊技状態が異なる。図6(B)に示すように、設定中の遊技モードがモードAのときに条件Cが成立した場合には、その次のゲームで遊技状態が第2RT遊技状態から非RT遊技状態に変更される。それに対し、図6(C)に示すように、設定中の遊技モードがモードBのときに条件Cが成立した場合には、その次のゲームで遊技状態が第2RT遊技状態から非RT遊技状態ではなく第1RT遊技状態に変更される。
また、遊技状態がRT遊技状態(第1RT遊技状態,第2RT遊技状態)のときに条件Lが成立した場合には、そのRT遊技状態から非RT遊技状態に遊技状態が変更される(図6(B)および図6(C)参照)。条件Lとは、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態での一連の総遊技数(総ゲーム数)が上限遊技数(本実施形態では「1500」)に達すること、又は、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態にわたって遊技者が獲得した純増枚数(差枚数)の合計の値が上限枚数(本実施形態では「2400」)を超えることである。
本実施形態では、RT遊技状態(第1RT遊技状態,第2RT遊技状態)の設定中に条件Lが成立した場合、そのRT遊技状態からそれよりも遊技者に不利な非RT遊技状態に「転落」する。
具体的に、第1RT遊技状態のときに条件Lが成立した場合には、その次のゲームで遊技状態が第1RT遊技状態から非RT遊技状態に変更される。また、第2RT遊技状態のときに条件Lが成立した場合には、その次のゲームで遊技状態が第2RT遊技状態から非RT遊技状態に変更される。つまり、ART(AT)の途中で非RT遊技状態に「転落」する。
本実施形態では、条件Lが設けられていることで、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態での一連の総ゲーム数や、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態にわたって遊技者が獲得した純増枚数(差枚数)の合計の値が過度に多くなるのを防ぐことが可能となっている。
なお、本実施形態では図6に示すように、遊技モードによらず非RT遊技状態から第2RT遊技状態に遊技状態が移行することはない。
次に、非RT遊技状態から第1RT遊技状態に遊技状態が移行する際に、遊技モードがモードAに設定された場合のゲーム性について、図6(B)を用いて説明する。図6(B)に示すように、まず非RT遊技状態の設定中に上述の条件A1が成立した場合には、その非RT遊技状態から第1RT遊技状態に遊技状態が移行して、遊技モードがモードAに設定される。
次に、第1RT遊技状態の設定中に上述の条件Bが成立した場合には、その第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に遊技状態が移行する。これによりART(AT)が発動する。この遊技状態の移行に伴って遊技モードは変更されない。すなわち、遊技状態は第2RT遊技状態に移行(変化)するけれども、遊技モードとしてモードAが維持される。
そして、第2RT遊技状態の設定中に上述の条件Cが成立した場合には、その第2RT遊技状態から非RT遊技状態に遊技状態が移行する。この遊技状態の移行に伴って、遊技モードの設定が終了する。すなわち、遊技状態が非RT遊技状態に移行して、遊技モードがモードAから、遊技モードの設定がなされていない状態を示す「モード非選択」に変更される。
なお、第1RT遊技状態又は第2RT遊技状態の設定中に上述の条件Lが成立した場合には、非RT遊技状態に遊技状態が移行して遊技モードの設定が終了する。
以上により、第1RT遊技状態の移行時にモードAに設定された場合には、その第1RT遊技状態の後に第2RT遊技状態が1回設定され得る。そして、その第2RT遊技状態の後には必ず非RT遊技状態に移行するとともにモードAの設定が終了する。つまり、モードAの場合には、そのモードAの設定中にART(AT)の発動が繰り返されることはない。
続いて、非RT遊技状態から第1RT遊技状態に遊技状態が移行する際に、遊技モードがモードBに設定された場合のゲーム性について、図6(C)を用いて説明する。図6(C)に示すように、まず非RT遊技状態の設定中に上述の条件A2が成立した場合には、その非RT遊技状態から第1RT遊技状態に遊技状態が移行して、遊技モードがモードBに設定される。
次に、モードAの場合と同様、第1RT遊技状態の設定中に上述の条件Bが成立した場合には、その第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に遊技状態が移行する。これによりART(AT)が発動する。なお、モードAの場合と同じように、この遊技状態の移行に伴って遊技モードは変更されない。すなわち、遊技状態は第2RT遊技状態に移行(変化)するけれども、遊技モードとしてモードBが維持される。
但し、第2RT遊技状態の設定中に上述の条件Cが成立した場合には、モードAの場合とは異なり、その第2RT遊技状態から第1RT遊技状態に遊技状態が移行する。さらに、この遊技状態の移行に伴って遊技モードは変更されない。すなわち、遊技状態は第1RT遊技状態に移行するけれども、遊技モードとしてモードBが維持される。
なお、第1RT遊技状態又は第2RT遊技状態の設定中に上述の条件Lが成立した場合には、モードAの場合と同様、非RT遊技状態に遊技状態が移行して、遊技モードの設定が終了する。
以上により、遊技モードがモードBに設定された場合には、条件Lが成立するまでの間、第1RT遊技状態と第2RT遊技状態との間を繰り返し移行することになる。すなわち、第1RT遊技状態を挟んで第2RT遊技状態が連続して設定され得る構成になっている。つまり、モードBの場合には、そのモードBの設定中にART(AT)が繰り返し発動可能となっている。
4.遊技役
次に、本実施形態の遊技役について説明する。単位遊技における各遊技役の当否(当選か否か)は、遊技開始表示ランプ26の点灯中にスタートレバー8が操作された時に、後述の当選役決定処理(ステップS205)にて決定可能となっている。そして、有効ラインL1上に停止表示された各リール6L,6C,6Rの3つの図柄の組み合わせ(停止表示図柄)が、当選フラグがONである遊技役に対応する図柄の組み合わせと一致した場合には、遊技役の入賞が成立したとして、遊技者に有利な特典(例えば、所定枚数のメダルの払い出しや遊技状態の移行など)が付与されることとなる。なお、メダルの払い出しとは、メダルがメダル払出口38から払い出されることや、クレジット機能が有効である場合にクレジット表示部21に表示される数値(仮想メダルの数)が増えることをいう。また、「役の入賞の成立」を単に「役の成立」ともいい、「役の入賞が成立する(した)」を単に「役が成立する(した)」ともいう。
図7には本実施形態の遊技役の種類と遊技役の成立に伴って払い出されるメダルの払出枚数とを示す。また、図8には遊技役に応じた有効ライン上の停止表示図柄を示す。本実施形態では、小役1~小役8の8種類の小役と、再遊技役との計9種類の遊技役がある。
小役1は、役の成立によってメダルの払い出しを伴う遊技役(払出役)である。なお、小役1について「チェリー小役」ともいう。図8に示すように、有効ラインL1上に上記「チェリー」図柄の3つ揃いが停止表示された場合に、4種類のチェリー小役(「チェリー役01」~「チェリー役04」)が成立する。また、有効ラインL1とは異なる直線状のライン(以下、疑似ラインともいう)上に「チェリー」図柄の3つ揃いが停止表示された場合に、6種類のチェリー小役(「チェリー役05」~「チェリー役10」)が成立する。
小役2は、役の成立によってメダルの払い出しを伴う遊技役(払出役)である。なお、この小役2について「スイカ小役」ともいう。図8に示すように、有効ラインL1上に上記「スイカ」図柄の3つ揃いが停止表示された場合に、6種類のスイカ小役(「スイカ役01」~「スイカ役06」)が成立する。また、上述の疑似ライン上に「スイカ」図柄の3つ揃いが停止表示された場合に、6種類のスイカ小役(「スイカ役05」~「スイカ役12」)が成立する。
小役3、小役4および小役5は、役の成立によってメダルの払い出しを伴う遊技役(払出役)である。これら小役3~小役5について「第1ベル小役」ともいう。図8に示すように、有効ラインL1上に上記「ベル」図柄の3つ揃いが停止表示された場合に、1種類の第1ベル小役(「第1ベル役01」)が成立する。また、上述の疑似ライン上に「ベル」図柄の3つ揃いが停止表示された場合に、5種類の第1ベル小役(「第1ベル役02」~「第1ベル役06」)が成立する。
なお、小役3、小役4および小役5には、リール6L,6C,6Rを停止させる際のストップボタン9L,9C,9Rの「正解押し順」が設定されている。このため、例えば小役3の当選時に、小役3に設定されている正解押し順の通りにストップボタン9L,9C,9Rが押圧操作された場合には、有効ラインL1、又は、上述の疑似ライン上に「ベル」図柄の3つ揃いが停止表示されて、小役3が成立する。なお、小役3に当選時に、正解押し順の通りにストップボタン9L,9C,9Rが操作されなければ、有効ラインL1上にも疑似ライン上にも「ベル」図柄の3つ揃いが停止表示されず、小役3は成立しない。小役4および小役5についても同様である。
また、小役3に設定されている正解押し順、小役4に設定されている正解押し順、および、小役5に設定されている正解押し順は互いに異なっている。すなわち、小役3に設定されている正解押し順は、左ストップボタン9Lを1番目に、残りの2つのストップボタン(中ストップボタン9C,右ストップボタン9R)のいずれか一方を2番目に押圧操作する操作順である。小役4に設定されている正解押し順は、中ストップボタン9Cを1番目に、残りの2つのストップボタン(左ストップボタン9L,右ストップボタン9R)のいずれか一方を2番目に押圧操作する操作順である。小役5に設定されている正解押し順は、右ストップボタン9Rを1番目に、残りの2つのストップボタン(左ストップボタン9L,中ストップボタン9C)のいずれか一方を2番目に押圧操作する操作順である。
なお、小役3、小役4および小役5のいずれの正解押し順も、1番目に押圧操作するストップボタンだけが特定されており、2番目以降に操作するストップボタンが特定されていない。つまり、第1ベル小役の正解押し順は、3つのストップボタン9L,9C,9Rから1番目に停止させるストップボタンのみを遊技者に選択させる「3択」方式である。
本実施形態では、全てのリール6L、6C、6Rが回転しているときに最初に行われるストップボタンの押圧操作(リールの停止操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
小役6、小役7および小役8は、役の成立によってメダルの払い出しを伴う遊技役である。これら小役6~小役8について「第2ベル小役」ともいう。また、上述の第1ベル小役とともに単に「ベル小役」ともいう。図8に示すように、有効ラインL1上に左から「ベル」図柄,「チェリー」図柄,「ベル」図柄が停止表示された場合に、2種類の第2ベル小役(「第2ベル役01」および「第2ベル役02」)が成立する。また、上述の疑似ライン上に左から「ベル」図柄,「チェリー」図柄,「ベル」図柄が停止表示された場合に、10種類の第2ベル小役(「第2ベル役03」~「第2ベル役12」)が成立する。
また、小役6、小役7および小役8は、上述の小役3~小役5と同じように、リール6L,6C,6Rを停止させる際のストップボタン9L,9C,9Rの押し順(操作順)が設定されている。このため、例えば小役6の当選時に、小役6に設定されている押し順の通りにストップボタン9L,9C,9Rが押圧操作された場合には、有効ラインL1、又は、疑似ライン上に左から「ベル」図柄,「チェリー」図柄,「ベル」図柄が停止表示されて、小役6が成立する。小役7および小役8についても同様である。
また、小役6に設定されている押し順、小役7に設定されている押し順、および、小役8に設定されている押し順は互いに異なっている。小役6に設定されている押し順は、第1停止操作として左ストップボタン9Lを、第2停止操作として残りの2つのストップボタンのいずれか一方を押圧操作する操作順である。小役7に設定されている押し順は、第1停止操作として中ストップボタン9Cを、第2停止操作として残りの2つのストップボタンのいずれか一方を押圧操作する操作順である。小役8に設定されている押し順は、第1停止操作として右ストップボタン9Rを、第2停止操作として残りの2つのストップボタンのいずれか一方を押圧操作する操作順である。
なお、本実施形態では、遊技役の抽選によって小役3とともに小役7および小役8が重複して当選する。同様に、小役4とともに小役6および小役8が重複して当選し、小役5とともに小役6および小役7が重複して当選する。よって、小役3~小役8の当選時、小役3、小役4又は小役5の正解押し順に各ストップボタン9L,9C,9Rが押圧操作された場合には、小役3、小役4又は小役5が成立することになる。一方、小役3、小役4又は小役5の正解押し順に各ストップボタン9L,9C,9Rが押圧操作されなかった場合には、小役3、小役4および小役5が成立しない代わりに小役6、小役7又は小役8が成立することになる。
再遊技役は、役の成立によってメダルの払い出しを伴わないけれども、遊技者がメダルを投入することなく次回の単位遊技を行うことが可能となる遊技役である。すなわち、上述の自動ベット処理の実行契機となる遊技役である。図8に示すように、有効ラインL1上に上記「リプレイ」図柄の3つ揃いが停止表示された場合に、1種類の再遊技役(「リプレイ役01」)が成立する。また、上述の疑似ライン上に「リプレイ」図柄の3つ揃いが停止表示された場合に、7種類の再遊技役(「リプレイ役02」~「リプレイ役08」)が成立する。
本スロットマシン1では、ストップボタン9L,9C,9Rの操作から、対応するリール6L,6C,6Rの回転が停止するまでの制動時間を0~190ms(ミリ秒)の範囲で変更して、有効ラインL1上に、当選した遊技役に応じた図柄の組み合わせが停止表示され得るような制御がなされている。具体的には、最短の制動時間(つまり0ms)で停止させた場合に表示窓5L,5C,5Rを通じて表示される図柄から、所定の引込数分(本実施形態では、最大で「4」コマ分)、リールの回転方向とは逆方向に位置する図柄までの複数の図柄のうち、任意の図柄を表示窓5L,5C,5Rの枠内に引き込んで停止表示させる引込制御が実行可能となっている。
なお、本実施形態では、上述したリールテープ7L,7C,7Rの両端をつないでリールテープ7L,7C,7Rをそれぞれ円筒状にした場合、いずれのリールテープ7L,7C,7Rでも複数の「リプレイ」図柄が4個(「4」コマ)おきに配される。よって、各リール6L,6C,6Rの外周面には、上記所定の引込数の最大値である「4」コマよりも大きな間隔(コマ数)を空けずに、「リプレイ」図柄が複数付されていることになる。従って、再遊技役に当選している単位遊技では、引込制御によって取りこぼすことなく再遊技役を成立させることが可能である。
複数の「ベル」図柄もまた、「リプレイ」図柄と同じように、いずれのリールテープ7L,7C,7Rでも「4」コマおきに配される。よって、第1ベル小役(小役3、小役4又は小役5)に当選している単位遊技では、引込制御によって取りこぼすことなくその第1ベル小役を成立させることが可能である。
但し、本実施形態では、上述したように、ストップボタン9L,9C,9Rが上記正解押し順に操作された場合に限り、引込制御によって第1ベル小役を成立させることが可能である。よって、第1ベル小役(および第2ベル小役)が当選している単位遊技で、各ストップボタン9L,9C,9Rの操作がその第1ベル小役の正解押し順の第1停止操作と一致した場合には、引込制御によってその第1ベル小役が成立することになる。
なお、本実施形態では、第1ベル小役(および第2ベル小役)が当選している単位遊技で、各ストップボタン9L,9C,9Rの操作がその第1ベル小役の正解押し順の第1停止操作と一致しなかった場合には、引込制御によって第2ベル小役が成立することになる。
「チェリー」図柄(「チェリー1」図柄および「チェリー2」図柄)は、図3に示すように、中リールテープ7Cには複数の「チェリー」図柄が「4」コマおきに配置されているが、左リールテープ7Lには1個、右リールテープ7Rには3個しかない。よって、チェリー小役(小役1)に当選した単位遊技で、遊技者がそのチェリー小役を成立できずに取りこぼしてしまうことがある。
但し、中リール6Cの外周面には、上記所定の引込数の最大値(「4」コマ)よりも大きな間隔を空けずに、「チェリー」図柄が複数個付されているため、中リール6Cの「チェリー」図柄を停止表示図柄に用いる第2ベル小役(小役6、小役7又は小役8)に当選している単位遊技では、引込制御によって取りこぼすことなくその第2ベル小役を成立させることが可能である。
また、「スイカ」図柄(「スイカ1」図柄、「スイカ2」図柄および「スイカ3」図柄)は、図3に示すように、左リールテープ7Lには3個、中リールテープ7Cには2個、右リールテープ7Rには3個それぞれ配置されている。すなわち、各リール6L,6C,6Rのどの外周面にも、上記所定の引込数の最大値(「4」コマ)よりも大きな間隔を空けずに、「スイカ」図柄が複数個付されていない。よって、スイカ小役(小役2)に当選した単位遊技で、遊技者がそのスイカ小役を成立できずに取りこぼしてしまうことがある。
また、抽選によって上述の遊技役のいずれにも当選しなかった場合には「ハズレ」となり、各ストップボタン9L,9C,9Rをどのタイミングで操作しても、引込制御によって、各遊技役(小役1~小役8,再遊技役)に係る図柄の組み合わせ(加えて、チェリー小役又はスイカ小役の取りこぼしに伴う図柄の組み合わせ)以外の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に停止表示される。なお、図3に示すように、各リールテープ7L,7C,7Rには、任意の「ブランク」図柄(「ブランク1」図柄、「ブランク2」図柄、「ブランク3」図柄および「ブランク4」図柄)が複数設けられている。このため、抽選の結果がハズレの場合には、上述の「チェリー」図柄、「スイカ」図柄、「ベル」図柄および「リプレイ」図柄に「ブランク」図柄を加えた複数種類の図柄を用いてできる、上記各停止表示図柄を除いた任意の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に停止表示される。
スタートレバー8の操作により行われる各種遊技役の抽選には、図9に示す遊技役判定テーブルが用いられる。この遊技役判定テーブルには、上述した各種遊技役の当選に該当する乱数値の数を遊技状態別にそれぞれ示している。なお、この図9に示す遊技役判定テーブルは、複数ある設定値のうち、設定値が「6」のときに用いるものである。
設定値とは、遊技者に付与される利益の大きさを設定するための値である。つまり、遊技者にとっての有利さの度合いを定めた値である。本実施形態では、設定値が「6」の方が、設定値が「1」よりも遊技者にとって有利になっている。
本実施形態では、設定値が「1」<「2」<「3」<「4」<「5」<「6」の順で、遊技者にとって有利になっている。なお、「6」以外の設定値に用いる遊技役判定テーブルについては、記載を省略する。
5.主制御基板の動作
以下、本スロットマシン1において行われる主要な制御処理について、図10~図42を参照しながら説明する。以下では、まず図10~図35を用いて、主制御基板60において行われる制御処理のうち、特に主制御基板タイマ割り込み処理とメイン制御処理について説明する。
[主制御基板タイマ割り込み処理]まず、図10に示す主制御基板タイマ割り込み処理について説明する。主制御基板タイマ割り込み処理で、遊技制御用マイコン61は、遊技者による遊技操作に応じて出力される信号の読み込みや信号レベルの検出や確認、各種コマンドの送信等の処理を、予め設定された一定の時間(例えば1.49ms)毎に実行する。具体的には、図10に示すように、レジスタを退避させる処理(S101)を行って、入力ポート読込処理(S102)を行う。入力ポート読込処理(S102)では、各種センサ類やスイッチ類や基板類から入力された信号の読み込みおよび格納や信号レベルの判定等が行われる。
次いで、遊技制御用マイコン61は、各種タイマを計測するタイマ処理(S103)を行う。このタイマ処理(S103)では、後述するメイン制御処理において任意のタイマがセットされた場合に、そのタイマの経過時間等を計測する。次に、リール用モータ55L,55C,55Rを用いて各リール6L,6C,6Rの回転駆動を制御するリール回転駆動制御の処理(S104)を行う。具体的には、各リール用モータ55L,55C,55Rの作動制御によって、各リール6L,6C,6Rの回転を始動させたり、回転を加速させたり、回転を一定の速度に維持させたり、回転を停止させたりする。
次いで、遊技制御用マイコン61は、上述した各種表示部(クレジット表示部21、払出枚数表示部22、再遊技表示ランプ23、投入可能表示ランプ24、ベット数表示ランプ25、遊技開始表示ランプ26、特殊役報知ランプ27、設定表示部28、有利区間ランプ29およびストップ報知ランプ30L,30C,30R)の表示を管理する表示用ランプ表示処理(S105)を行い、各処理でRAM64の出力バッファにセットしたコマンドをサブ制御基板70に送信するコマンド送信処理(S106)を行う。次に、ホッパー等の駆動制御を行うためのポート出力処理(S107)を行い、退避させていたレジスタを復帰させるレジスタ復帰処理(S108)を行って本処理を終える。
[メイン制御処理]図11に示すメイン制御処理で、遊技制御用マイコン61は、まず後述の電源投入時処理(S201)を行う。その後、遊技開始準備処理(S202)を行う。遊技開始準備処理(S202)では、スタックポインタをセットしたり、RAM64の領域の一部を初期化したりする。また、設定値に関するコマンド、および、遊技状態に関するコマンドをRAM64にセットする処理を行う。RAM64の領域の一部における初期化とは、具体的に例えば、払出枚数表示部22が点灯している場合にはそれを消灯したり、特殊役報知ランプ27が点灯している場合にはそれを消灯したりすることである。また、後述の停止表示図柄判定処理(図30)のステップS1203でセットした表示図柄フラグをゼロクリアしたり、ステップS1206でONした払出フラグがONであれば、それをOFFしたりすることである。
次いで、遊技制御用マイコン61は、いずれも後述の遊技状態移行処理(S203)、ベット・開始操作受付処理(S204)および当選役決定処理(S205)を順に行って、ウェイト処理(S206)を実行する。ウェイト処理(S206)では、前回の単位遊技の開始から所定の規定時間が経過したかどうかを判定する。なお、前回の単位遊技の開始とは、本実施形態では、リール6L,6C,6Rを回転させて、各リール6L,6C,6Rの外周面に付された図柄の変動表示を開始させることである。前回の単位遊技の開始から規定時間が経過している場合には本処理を終了するが、前回の単位遊技の開始から規定時間がまだ経過していない場合には、その規定時間を経過するまで待機する。そして、前回の単位遊技の開始から規定時間が経過したら本処理を終える。
次いで、遊技制御用マイコン61は、いずれも後述のリール回転開始処理(S207)、リール定速回転処理(S208)、リール回転停止処理(S209)、停止表示図柄判定処理(S210)、メダル払出処理(S211)、第1RT状態処理(S212)および第2RT状態処理(S213)を順に行う。なお、メイン制御処理では、電源投入時処理(S201)を初回に行った後、ステップS202~S213をループさせる。
本実施形態では、1回の単位遊技(ゲーム)として、上記ステップS203からステップS213までの一連の処理が行われる。すなわち、遊技状態移行処理(S203)を単位遊技の開始処理とし、その後、ベット・開始操作受付処理(S204)、当選役決定処理(S205)、ウェイト処理(S206)、リール回転開始処理(S207)、リール定速回転処理(S208)、リール回転停止処理(S209)、停止表示図柄判定処理(S210)、メダル払出処理(S211)および第1RT状態処理(S212)を順次行って、第2RT状態処理(S213)を終えて単位遊技の終了とする。
なお、単位遊技(ゲーム)の開始処理を、例えばベット・開始操作受付処理(S204)のステップS412の処理、すなわち、スタートレバー8の操作がなされたかどうかを判定する処理としたり、上述の遊技開始準備処理(S202)としたりしてもよい。また、例えばメダル払出処理(S211)を終えて単位遊技の終了とする構成や、リール回転停止処理(S209)を終えて単位遊技の終了とする構成や、停止表示図柄判定処理(S210)を終えて単位遊技の終了とする構成としてもよい。また、上記メイン制御処理では、メダル払出処理(S211)の後に第1RT状態処理(S212)および第2RT状態処理(S213)を行う構成としたが、メダル払出処理(S211)の前にそれらの処理を行う構成でもよい。
[電源投入時処理]図12に示す電源投入時処理(S201)で、遊技制御用マイコン61は、まずチェックサム値を用いてバックアップが正常であるか否かを判定する(S251)。具体的には、読み出された設定値等から算出したチェックサムと、既にバックアップされているチェックサムとを比較して、比較結果が一致していればバックアップが正常であると判定する。
ステップS251でバックアップが正常でないと判定した場合には(S251でNO)、遊技制御用マイコン61は後述するステップS253にスキップするが、ステップS251でバックアップが正常であると判定した場合には(S251でYES)、バックアップされていた設定値をセットする(S252)。これにより、バックアップが正常であった場合には電源断前の設定値がセットされることになる。
ステップS253で、遊技制御用マイコン61は、スロットマシン1内にある設定キースイッチ18(図4参照)がON、すなわち設定キースイッチ18が設定変更モードになっているかどうかを判定する。具体的には、設定キー検出センサ18aから信号が出力されているかどうかを判定する。設定キースイッチ18がONであれば(S253でYES)、続いて設定値操作処理(S254)を行う。
設定値操作処理(S254)で、遊技制御用マイコン61は、設定表示部28に現在の設定値を表示する処理を行う。具体的には、設定表示部28にて現在の設定値の値(1~6)を点灯表示する。この表示により、設定値を設定操作する者(設定者)が現在の設定値を確認可能となっている。なお、設定者によるリセット/設定ボタン19の押圧操作によって、設定表示部28に表示する値を変更して表示する。具体的には、リセット/設定ボタン19が1回押圧操作される毎に、設定表示部28に表示する値を1ずつ増加させて表示する。なお、表示する値が「6」のときにリセット/設定ボタン19が1回操作された場合には「1」を表示する。
遊技制御用マイコン61は、設定者によってスタートレバー8が操作された場合に(S255でYES)、設定表示部28に表示している値を新たな設定値としてRAM64に記憶させる(S256)。
その後、設定キースイッチ18がOFFになった場合には(S257でYES)、遊技制御用マイコン61は、RAM64に記憶されている遊技状態フラグ(後述)をゼロクリアする(S258)。これにより、遊技状態がデフォルトの状態、つまり非RT遊技状態になる。そして、RAM64に記憶されている設定値についての情報に関する設定値コマンドをRAM64の出力バッファにセットして(S259)、後述のステップS263に進む。
ステップS253において設定キースイッチ18がONでなければ(S253でNO)、すなわち設定キースイッチ18が設定変更モードになっていなければ、続いて、遊技制御用マイコン61は、バックアップが正常であるか否かを判定する(S260)。バックアップが正常であると判定したら(S260でYES)、RAM64に格納されているバックアップデータに基づいて、スロットマシン1の状態を電源断前の状態に復帰させる復帰処理を行って(S261)、後述のステップS263に進む。
一方、バックアップが正常でないと判定した場合には(S260でNO)、電源投入時エラー処理を行う(S262)。電源投入時エラー処理(S262)では、バックアップが正常ではないことを、上記払出枚数表示部22を用いて表示する。
ステップS263で遊技制御用マイコン61は、打止設定スイッチ20が「ON」かどうかを判定する。具体的には、打止設定検出センサ20aから信号が出力されているかどうかを判定する。打止設定スイッチ20が「ON」でないと判定した場合(S263でNO)、つまり打止設定スイッチ20が「OFF」である場合には本処理を終える。一方、打止設定スイッチ20が「ON」であると判定した場合には(S263でYES)、打止設定スイッチ20が「ON」であることを示す打止設定フラグをON(起動)に変更して(S264)本処理を終える。
[遊技状態移行処理]図13に示す遊技状態移行処理(S203)では、遊技制御用マイコン61は第2移行フラグがONか否かを判定する(S301)。第2移行フラグとは、第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に移行することを示すためのものである。この第2移行フラグは、第1RT状態処理(S212)のステップS1407でOFFからONに変更される。
ステップS301において第2移行フラグがONであれば(S301でYES)、遊技制御用マイコン61は、遊技状態フラグを「2」に変更する(S302)。遊技状態フラグとは、現在の遊技状態を示すためのものである。図中の表に示すように、遊技状態フラグが「0」とは、現在の遊技状態が非RT遊技状態であることを示す。遊技状態フラグが「1」とは、現在の遊技状態が第1RT遊技状態であることを示す。遊技状態フラグが「2」とは、現在の遊技状態が第2RT遊技状態であることを示す。ステップS304の実行によって、遊技状態が第2RT遊技状態に設定されることになる。
次に遊技制御用マイコン61は、第2RT遊技状態の開始を示すための第2RT開始フラグをONにして(S303)、第2RT遊技数カウンタをONにする(S304)。第2RT遊技数カウンタとは、一連の第2RT遊技状態における遊技数を計測するためのものである。
その後、遊技制御用マイコン61は、第2移行フラグをOFFにして(S305)、有利区間ランプ29の点灯態様が消灯かどうかを判定する(S306)。有利区間ランプ29が消灯でなければ(S306でNO)本処理を終了するが、有利区間ランプ29が消灯であれば(S306でYES)、有利区間ランプ29を点灯させる(S307)。これにより、遊技者に有利区間中であることを報知する。
なお、ステップS301において第2移行フラグがONでなければ(S301でNO)、遊技制御用マイコン61は第1移行フラグがONか否かを判定する(S308)。第1移行フラグとは、非RT遊技状態から第1RT遊技状態に移行することを示すためのものである。この第1移行フラグは、当選役決定処理(S205)のステップS510、或いは、延長処理(S1550)のステップS1556でOFFからONに変更される。
ステップS308において第1移行フラグがONであれば(S308でYES)、遊技制御用マイコン61は、遊技状態フラグを「1」に変更する(S309)。これにより遊技状態が第1RT遊技状態に設定されることになる。
その後、遊技制御用マイコン61は、後述するモード選択処理(S350)を行い、第2移行フラグをOFFにして(S310)、後述する発動遊技数選択処理(S360)を実行する。さらに、第1積算カウンタがOFFか否かを判定する(S311)。第1積算カウンタとは、一連の第1RT遊技状態および第2RT遊技状態、つまり現在進行している有利区間にわたる総ゲーム数(総遊技数)を計測するためのものである。
第1積算カウンタがOFFでなければ(S311でNO)本処理を終了するが、第1積算カウンタがOFFであれば(S311でYES)、遊技制御用マイコン61はその第1積算カウンタをON(起動)して(S312)、第2積算カウンタもON(起動)する(S313)。第2積算カウンタとは、一連の第1RT遊技状態および第2RT遊技状態、つまり現在進行している有利区間にわたって遊技者が獲得したメダルの純増枚数(差枚数)の合計を計測するためのものである。よって、第2積算カウンタの値とは、現在進行している有利区間にわたって遊技者が獲得したメダルの純増枚数(差枚数)の合計の値である。
なお、ステップS308において第1移行フラグがONでなければ(S308でNO)、遊技制御用マイコン61は第3移行フラグがONか否かを判定する(S314)。第3移行フラグとは、第1RT遊技状態又は第2RT遊技状態から非RT遊技状態に移行することを示すためのものである。この第3移行フラグは、有利区間継続判定処理(S1402)のステップS1454、或いは第2RT状態処理(S213)のステップS1510でOFFからONに変更される。
ステップS314において第3移行フラグがONでなければ(S314でNO)本処理を終了するが、第3移行フラグがONであれば(S314でYES)、遊技制御用マイコン61は遊技状態フラグを「0」に変更する(S315)。これにより遊技状態が非RT遊技状態に設定されることになる。
その後、遊技制御用マイコン61は第3移行フラグをOFFにして(S316)、モードフラグを「0」に変更する(S380)。モードフラグについては後ほど説明する。
さらに、遊技制御用マイコン61は第1積算カウンタがOFFにして(S317)、第2積算カウンタもOFFにする(S318)。そして有利区間ランプ29の点灯態様が点灯かどうかを判定する(S319)。有利区間ランプ29が点灯でなければ(S319でNO)本処理を終了するが、有利区間ランプ29が点灯であれば(S319でYES)、有利区間ランプ29を消灯する(S320)。これにより、遊技者に有利区間が終了したこと、さらには非RT遊技状態(通常区間)に設定されたことを報知する。その後、後述の打止処理(S390)を行い、本処理を終了する。
[モード選択処理]モード選択処理とは、非RT遊技状態から第1RT遊技状態への遊技状態の移行に伴って、遊技モードを選択(決定)するための処理である。
図14に示すモード選択処理(S350)で遊技制御用マイコン61は、まずモードフラグの値が「0」かどうかを判定する(S351)。モードフラグとは、現時点での遊技モードの設定の有無、ならびに、設定されている場合にはその種別を示すためのフラグである。図中の表に示すように、モードフラグが「0」とは、現時点で遊技モードが非設定であることを示す。本実施形態では、遊技状態が非RT遊技状態のときに遊技モードが非設定(「モード非選択」)となる。また、モードフラグが「1」とは、設定中の遊技モードが「モードA」であることを示す。モードフラグが「2」とは、設定中の遊技モードが「モードB」であることを示す。
モードフラグの値が「0(モード非選択)」でない場合(S351でNO)、すなわちモードフラグの値が「2(モードB)」の場合には、本処理を終了する。本実施形態では、非RT遊技状態から第1RT遊技状態への遊技状態の移行以外に、設定中の遊技モードが「モードB」の場合には第2RT遊技状態からも第1RT遊技状態に遊技状態が移行する場合がある。その場合には、既に設定されている遊技モード(「モードB」)を選択(決定)し直すことはない。これにより、第2RT遊技状態から第1RT遊技状態への遊技状態の移行に伴って、設定中の遊技モード(モードB)が変更されることなく、モード選択処理を終えることになる。
一方、モードフラグの値が「0」の場合には(S351でYES)、図15に示すモード選択テーブルを参照して遊技モードを決定する(S352)。本実施形態では、モードAの振分率(確率)が「70%」であり、モードBの振分率が「30%」である(図15参照)。よって、非RT遊技状態から第1RT遊技状態に遊技状態が移行する際に、遊技モードがモードBよりもモードAに設定され易い。
次に遊技制御用マイコン61は、決定した遊技モードが「モードA」であれば(S353でYES)、モードフラグの値を「0(モード非選択)」から「1」に変更して(S354)本処理を終える。これにより、遊技モードがモードAに設定されることになる。
一方、決定した遊技モードが「モードB」であれば(S353でNO)、モードフラグの値を「0」から「2」に変更する(S355)。これにより、遊技モードがモードBに設定されることになる。
[発動遊技数選択処理]発動遊技数選択処理とは「発動遊技数」を選択(決定)するための処理である。この発動遊技数とは、遊技状態が第1RT遊技状態に移行してから第2RT遊技状態に移行するまでの遊技数である。つまり、第1RT遊技状態への移行からART(AT)の実行の開始までの遊技数である。
本実施形態の発動遊技数は「基準遊技数」に「加算遊技数」を加算した値である。つまり、2段階に分けて発動遊技数を決定する構成になっている。「基準遊技数」および「加算遊技数」はいずれも遊技モード毎に異なっている。
図16に示す発動遊技数選択処理(S360)で遊技制御用マイコン61は、モードフラグが「1」かどうかを判定する(S361)。モードフラグが「1」の場合には(S361でYES)、遊技制御用マイコン61は図17(A)に示すモードA用第1発動遊技数選択テーブルを参照して発動遊技数の「基準遊技数」を決定し(S362)、図17(B)に示すモードA用第2発動遊技数選択テーブルを参照して発動遊技数の「加算遊技数」を決定して(S363)、後述のステップS366に進む。
図17(A)によれば、モードAの場合、選択可能な基準遊技数の種類は「10種類」であり、図17(B)によれば選択可能な加算遊技数の種類は「100種類」である。また、モードAの場合に選択可能な基準遊技数のうち、最小のものが「1」であり最大のものが「901」である(図17(A)参照)。また、選択可能な加算遊技数のうち、最小のものが「0」であり最大のものが「99」である(図17(B)参照)。以上により本実施形態では、モードAの場合の発動遊技数として「1」~「1000」の範囲内の整数が選択可能となっている。
また、モードAの場合での基準遊技数について、本実施形態では、設定値によってモードA用第1発動遊技数選択テーブルが異なる(図17(A)参照)。具体的に例えば、設定値が「6」の場合には、小さな値の基準遊技数ほど選択され易くなっており、設定値が「1」の場合には逆に、大きな値の基準遊技数ほど選択され易くなっている(図17(A)参照)。
一方、図17(B)によれば、本実施形態の加算遊技数は、設定値によらず「0」~「99」のうちから均一に選択され得る構成になっている。
なお、図16のステップS361でモードフラグが「1」ではない場合(S361でNO)、つまりモードフラグが「2」の場合には、遊技制御用マイコン61は図18(A)に示すモードB用第1発動遊技数選択テーブルを参照して「基準遊技数」を決定し(S364)、図18(B)に示すモードB用第2発動遊技数選択テーブルを参照して「加算遊技数」を決定して(S365)、後述のステップS366に進む。
図18(A)によれば、モードBの場合、選択可能な基準遊技数の種類は「6種類」であり、図18(B)によれば選択可能な加算遊技数の種類は「16種類」である。また、モードBの場合、選択可能な基準遊技数のうち、最小のものが「1」であり最大のものが「81」である(図18(A)参照)。また、選択可能な加算遊技数のうち、最小のものが「0」であり最大のものが「15」である(図18(B)参照)。以上により本実施形態では、モードBの場合の発動遊技数として「1」~「96」の範囲内の整数が選択可能となっている。
本実施形態では、モードAの場合の発動遊技数として、「1」から、モードBの場合に選択され得る発動遊技数の最大値(「96」)の範囲の整数に加えて、それ以降の「97」~「1000」の範囲の整数も選択可能である。つまり、モードAの場合の発動遊技数として、モードBの場合の最大値(「96」)を超える整数が選択され得る。それに対し、モードBの場合の発動遊技数としては、多くとも「96」までの整数(正の整数)が選択され得る。よって、本実施形態では、モードAよりもモードBの方が少ない発動遊技数が選択可能になっている。
また、基準遊技数について、本実施形態では、設定値によってモードB用第1発動遊技数選択テーブルが異なる(図18(A)参照)。具体的に例えば、設定値が「6」の場合には基準遊技数として「33」が選択不可であるけれども、設定値が「1」の場合には「33」が選択可能となっている(図18(A)参照)。このため、第2RT遊技状態の実行後、有利区間ランプ29の点灯中に「33」~「48」以外の遊技数で再び第2RT遊技状態に移行した場合には、設定値が「6」であるかもしれないことを遊技者に期待させ得る。
一方、図18(B)によれば、本実施形態の加算遊技数は、設定値によらず「0」~「15」のうちから選択され得る構成になっている。
図16のステップS366で、遊技制御用マイコン61は第1発動遊技数を算出する。この第1発動遊技数は、ステップS362(又はステップS364)で決定した基準遊技数、および、ステップS363(又はステップS365)で決定した加算遊技数を加算した値である。
その後、遊技制御用マイコン61は判定用遊技数を算出する。この判定用遊技数とは、後述のステップS368およびステップS369で使用するためのものである。すなわち、この後、条件Lの成立前に遊技状態が第2RT遊技状態に移行する場合には、その第2RT遊技状態の設定中、条件Cの成立前に条件Lが成立するかどうかを判定するためのものである。判定用遊技数は、ステップS366で算出した第1発動遊技数、および、現時点での第1積算カウンタの値を加算した値である。つまり、この判定用遊技数は、現在進行している有利区間の開始から、第1発動遊技数分の単位遊技(ゲーム)を経て遊技状態が第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に移行するまでの総遊技数(総ゲーム数)に該当する。
遊技制御用マイコン61は、まず算出した判定用遊技数が上限遊技数(「1500」)より小さいかどうかを判定する(S368)。すなわち、有利区間の総ゲーム数が上限遊技数に達する前に、第1発動遊技数分の単位遊技の実行を経て遊技状態が第2RT遊技状態に移行するかどうかを判定する。つまり、有利区間の総ゲーム数が上限遊技数に達する前にART(AT)が発動するかどうかを判定する。
判定用遊技数が上限遊技数よりも小さいと判定した場合には(S368でYES)、次いで遊技制御用マイコン61は、算出した判定用遊技数が補正遊技数(本実施形態では「1471」)を超えているかどうかを判定する(S369)。補正遊技数とは、上限遊技数から特定遊技数(「30」)を引いて「1」加えた値である。よって、ステップS369で遊技制御用マイコン61は、移行予定の第2RT遊技状態の設定中、条件Cの成立前に条件Lが成立するかどうかを判定する。つまり、ART(AT)の途中で有利区間が終了する(具体的には有利区間の総ゲーム数が上限遊技数に達する)かどうかを判定する。
判定用遊技数が補正遊技数を超えていると判定した場合には(S369でYES)、続いて遊技制御用マイコン61は、第2発動遊技数を算出する(S370)。この第2発動遊技数は、補正遊技数から、現時点での第1積算カウンタの値を引いた値である。この値は、現時点から現在進行している有利区間の「1471(補正遊技数と同値)」ゲーム目までのゲーム数に該当する。
ところで、第2発動遊技数に現時点での第1積算カウンタの値を加算した値が補正遊技数と同じ「1471」である(「第2発動遊技数」+「現時点での第1積算カウンタの値」=「1471」)。一方、ステップS369でYESの場合のステップS370の処理で第2発動遊技数が算出されるため、このときの判定用遊技数は、補正遊技数(「1471」)よりも大きい(「判定用遊技数」>「1471」)。この判定用遊技数は、上述したように第1発動遊技数に現時点での第1積算カウンタの値を加算した値である(「判定用遊技数」=「第1発動遊技数」+「現時点での第1積算カウンタの値」)。よって、ステップS370では、第1発動遊技数よりも小さな値の第2発動遊技数が算出されることになる。
次いで、遊技制御用マイコン61は、ステップS371で算出した第2発動遊技数を発動遊技数カウンタにセットする(S371)。発動遊技数カウンタとは、当該の第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に移行するまでの遊技数を減算(カウントダウン)するためのものである。発動遊技数カウンタに第2発動遊技数をセットすることで、現時点から第2発動遊技数分のゲームを経て、次回の第2RT遊技状態が、現在進行している有利区間の「1471」ゲーム目に設定されることになる。
これにより、有利区間の「1500」ゲーム目が、第2RT遊技状態の特定遊技数(「30」)の最後の単位遊技(ゲーム)になる。つまり、有利区間の最終ゲームと、第2RT遊技状態の最終ゲームとが同じ単位遊技になる。このため、有利区間の終了に伴って第2RT遊技状態が途中で終わったと遊技者が感じるのを防止可能となっている。すなわち、第2RT遊技状態を特定遊技数の単位遊技まで遊技者に実行させることができ、遊技者がフラストレーションを抱くのを防ぐことが可能となっている。つまり、第2RT遊技状態を楽しんでいる遊技者に消化不良だと感じさせないことが可能となっている。
なお、遊技制御用マイコン61は、上記のステップS368で判定用遊技数が上限遊技数よりも小さくないと判定した場合(S368でNO)、および、上記のステップS369で判定用遊技数が補正遊技数を超えていないと判定した場合には(S369でNO)、ステップS366で算出した第1発動遊技数を発動遊技数カウンタにセットする(S372)。
[打止処理]図19に示す打止処理(S390)で、遊技制御用マイコン61は、打止設定スイッチ20の状態に応じた処理を行う。具体的に遊技制御用マイコン61は、まず打止設定フラグが「ON」かどうかを判定する(S391)。打止設定フラグが「ON」であれば(S391でYES)、遊技制御用マイコン61は「打ち止め状態」に設定する(S392)。なお、このとき、打ち止め状態であることを示す特定のエラーコードが払出枚数表示部22に表示される。
その後、遊技制御用マイコン61は、打ち止め状態の設定中にリセット/設定ボタン19が押圧操作されたと判定した場合には(S393でYES)、上記打ち止め状態の設定を解除して(S394)、本処理を終える。なお、このとき払出枚数表示部22におけるエラーコードの表示が消える(終了する)。
本実施形態で遊技制御用マイコン61は、ステップS392における打ち止め状態の設定後、リセット/設定ボタン19の押圧操作がなされるまで、つまりステップS393がYESになるまで本処理を終了できない。よって、打ち止め状態の設定中に、例えばベット・開始操作受付処理(S204)に進行できない。従って、打ち止め状態に設定された場合には、遊技者は単位遊技(ゲーム)を開始させることができない。
また、上述したようにリセット/設定ボタン19は前面扉3の裏側にあるため、打ち止め状態になった場合には、ホール関係者しかその打ち止め状態の設定解除を行うことができない。よって、遊技者は、打ち止め状態になってスロットマシン1での遊技が中断した上に、そのスロットマシン1での遊技を再開するためには、ホール関係者を呼び出さなければならない。よって、打ち止め状態に設定されると煩わしいと遊技者が感じてしまうおそれがある。一方、ホール関係者は、打ち止め状態に設定されたスロットマシン1について、前面扉3を開放する作業、および、リセット/設定ボタン19の操作が生じることになる。そのため、どのスロットマシン1で有利区間が終了したのかをホール側が管理(確認)できる反面、ホール関係者の手間がかかってしまう。
なお、ステップS391で遊技制御用マイコン61は、打止設定フラグが「ON」でなければ(S391でNO)、つまり打止設定フラグが「OFF」であれば、有利区間終了コマンドをRAM64の出力バッファにセットして(S395)、本処理を終える。有利区間終了コマンドとは、有利区間が終了したことを示すコマンドである。有利区間終了コマンドがRAM64の出力バッファにセットされた場合には、上述のコマンド送信処理(S106)で演出制御用マイコン71に出力される。
[ベット・開始操作受付処理]図20に示すベット・開始操作受付処理(S204)では、遊技制御用マイコン61は、現在の遊技状態に応じて遊技開始可能枚数を設定する(S401)。なお本実施形態では、上述したように遊技状態によらず遊技開始可能枚数を「3」に設定する。これにより、ベット数が「3」に設定された場合にのみ、スタートレバー8の操作が有効になる。次に自動ベットフラグがONであるか否かを判定する(S402)。自動ベットフラグとは自動ベット処理を実行させるためのものである。この自動ベットフラグは、後述する停止表示図柄判定処理(S210)のステップS1205の処理でONされる。
自動ベットフラグがONの場合には(S402でYES)、自動ベット処理(S403)を行う。具体的にはベット数に「3」が設定される。その後、ベット数に関するベットコマンドをRAM64の出力バッファにセットし(S404)、自動ベットフラグをOFFして(S405)、ステップS412に進む。
一方、自動ベットフラグがONでない場合(S402でNO)、つまり自動ベットフラグがOFFの場合には、メダル投入口10へのメダルの投入操作、又は、各ベットボタン(MAXベットボタン11,1ベットボタン12)の押下操作があったかどうかを判定する(S406)。メダル投入口10へのメダルの投入操作、又は、各ベットボタンの押下操作があった場合には(S406でYES)、投入操作や押下操作に関するベットコマンドをRAM64の出力バッファにセットして(S407)、ステップS408に進む。
ステップS408では、現時点のベット数(賭数)が上記遊技開始可能枚数(「3」)に達しているか否かを判定する。現時点のベット数が遊技開始可能枚数に達していなければ(S408でNO)、上記ステップS406に戻る。すなわち、現時点のベット数が遊技開始可能枚数に達していない場合には、スタートレバー8の操作が有効にならない構成になっている。
一方、現時点のベット数が遊技開始可能枚数に達していれば(S408でYES)、そのときのベット数を、RAM64の所定の記憶領域にセットする(S409)。これにより、記憶領域にセットした値(具体的には「3」)がベット数(賭数)に設定される。
その後、遊技制御用マイコン61は、上述した第2積算カウンタがON(動作中)か否かを判定する(S410)。第2積算カウンタがONでなければ(S410でNO)、つまり第2積算カウンタがOFFであれば後述のステップS412に進むが、第2積算カウンタがON(起動中)であれば(S410でYES)、第2積算カウンタの値からベット数(「3」)を減算する(S411)。これにより、有利区間中において遊技者が獲得した純増枚数(差枚数)を第2積算カウンタで計測可能となっている。
次いで遊技制御用マイコン61は、スタートレバー8の操作があったかどうかの判定を行う(S412)。スタートレバー8の操作があれば(S412でYES)、スタートレバー8が操作されたことを示すスタートコマンドを出力バッファにセットする(S413)。
[当選役決定処理]図21に示す当選役決定処理(S205)では、遊技制御用マイコン61は、まず遊技役の当選を決定するための乱数値を抽出する(S501)。具体的には、図示しない乱数発生器とサンプリング回路によって「0」~「65535」の範囲から乱数値を抽出し、抽出した乱数値をRAM64の乱数値記憶領域に記憶する。
次に遊技制御用マイコン61は、遊技状態フラグの値に応じた遊技役判定テーブル(図9)を参照する(S502)。なお、上記ステップS304でRAM64に記憶の設定値に対応した遊技役判定テーブルを参照する。そして、RAM64に記憶した上記乱数値と遊技役判定テーブルに基づいて、いずれかの遊技役に当選したか否かを判定する(S503)。
遊技役に当選していない場合(S503でNO)、つまりハズレの場合には、後述のステップS514に進むが、遊技役に当選した場合には(S503でYES)、当選した遊技役に応じた当選フラグをONにする(S504)。その後、遊技状態フラグの値が「2」か否かを判定する(S506)。遊技状態フラグの値が「2」以外であれば(S506でNO)ステップS508に進むが、遊技状態フラグの値が「2」であれば(S506でYES)、後述のメイン報知処理(S507)を行う。
続いて遊技制御用マイコン61は、遊技状態フラグの値が「0」か否かを判定する(S508)。遊技状態フラグの値が「0」以外であれば(S508でNO)、後述のステップS514に進むが、遊技状態フラグの値が「0」であれば(S508でYES)、次いで小役1~小役8のいずれかの小役の当選フラグがONかどうかを判定する(S509)。上述したように、小役1~小役8のいずれかの小役の当選が非RT遊技状態から第1RT遊技状態に遊技状態が移行する条件(条件A1又は条件A2)に該当する。そのため、小役1~小役8のいずれかの小役の当選フラグがONでなければ(S509でNO)ステップS514に進むけれども、小役1~小役8のいずれかの小役の当選フラグがONであれば(S509でYES)、第1移行フラグをONにする(S510)。これにより、次の単位遊技(次ゲーム)で非RT遊技状態から第1RT遊技状態に変更されることになる。つまり、通常区間から有利区間に移行される。
ステップS514で遊技制御用マイコン61は、上記ステップS504でONに設定された当選フラグに基づいて、当選フラグがONの遊技役に関するコマンド(役決定結果コマンド)をセットする。その後、本処理を終える。
[メイン報知処理]図22に示すメイン報知処理(S507)では、遊技制御用マイコン61は、まず小役1又は小役2の当選フラグがONかどうかを判定する(S601)。小役1の当選フラグも小役2の当選フラグもONでなければ(S601でNO)、ステップS603に進むが、小役1又は小役2の当選フラグがONであれば(S601でYES)、特殊役報知ランプ27のうち、ONである当選フラグに応じた遊技役のランプを点灯させて(S602)、本処理を終える。
ステップS603では、小役3、小役7および小役8の当選フラグがONかどうかを判定する。小役3、小役7および小役8の当選フラグがONであれば(S603でYES)、3つのストップ報知ランプ30L,30C,30Rのうちの左ストップ報知ランプ30Lを点灯させる(S604)。これにより、全リール6L,6C,6Rの変動表示中に、3つのストップ報知ランプ30L,30C,30Rのうちの左ストップ報知ランプ30Lだけが点灯することになる。
なお、小役3、小役7および小役8の当選フラグがONでなければ(S603でNO)、次に、小役4、小役6および小役8の当選フラグがONかどうかを判定する(S605)。小役4、小役6および小役8の当選フラグがONであれば(S605でYES)、3つのストップ報知ランプ30L,30C,30Rのうちの中ストップ報知ランプ30Cを点灯させる(S606)。これにより、全リール6L,6C,6Rの変動表示中に、3つのストップ報知ランプ30L,30C,30Rのうちの中ストップ報知ランプ30Cだけが点灯することになる。
小役4、小役6および小役8の当選フラグがONでなければ(S605でNO)、次に、小役5、小役6および小役7の当選フラグがONかどうかを判定する(S607)。小役5、小役6および小役7の当選フラグがONでなければ(S607でNO)、本処理を終えるが、小役5、小役6および小役7の当選フラグがONであれば(S607でYES)、3つのストップ報知ランプ30L,30C,30Rのうちの右ストップ報知ランプ30Rを点灯させる(S608)。これにより、全リール6L,6C,6Rの変動表示中に、3つのストップ報知ランプ30L,30C,30Rのうちの右ストップ報知ランプ30Rだけが点灯することになる。
[リール回転開始処理]図23に示すリール回転開始処理(S207)では、遊技制御用マイコン61は、ストップボタン9L,9C,9Rの操作の無効化を行い(S701)、後述の回転開始制御処理(S702)を行う。ストップボタン9L,9C,9Rの操作の無効化によって、回転開始制御処理(S702)が妨げられるのを防ぐことが可能である。
[回転開始制御処理]図24に示す回転開始制御処理(S702)では、遊技制御用マイコン61は、まず全リール6L,6C,6Rの回転を開始させる(S751)。これにより全リール6L,6C,6Rの図柄の変動表示が開始される。なお、本実施形態では、上述の所定の規定時間として「4.1秒」をセットした上で、全リール6L,6C,6Rの回転を開始させる。
次に、右リール6Rが既に回転しているか否かを判定する(S752)。右リール6Rが既に回転している場合には(S752でYES)、右リール6Rの回転開始を示す右リール回転開始フラグがONかどうかを判定する(S753)。ONでない場合(S753でNO)、つまり右リール回転開始フラグがOFFの場合には、その右リール回転開始フラグをONして(S754)、右リール6Rの回転開始を示す右リール回転開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットして(S755)、ステップS756に進む。
なお、ステップS752において、右リール6Rが未だ回転していない場合には(S752でNO)、上記ステップS753~S755の処理をスキップしてステップS756に進む。また、上記ステップS753において、右リール回転開始フラグがONの場合には(S753でYES)、上記ステップS754,S755の処理をスキップしてステップS756に進む。
ステップS756~S759では中リール6Cに関して、また、ステップS760~S763では左リール6Lに関して、上述のステップS752~S755とほぼ同じような処理を行う。すなわち、ステップS756では中リール6Cが既に回転しているか否かを判定し、中リール6Cが既に回転している場合には(S756でYES)、中リール6Cの回転開始を示す中リール回転開始フラグがONかどうかを判定する(S757)。ONでない場合(S757でNO)、つまり中リール回転開始フラグがOFFの場合には、その中リール回転開始フラグをONし(S758)、中リール6Cの回転開始を示す中リール回転開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットして(S759)、ステップS760に進む。
なお、上記ステップS756において、中リール6Cが未だ回転していない場合には(S756でNO)、上記ステップS757~S759の処理をスキップしてステップS760に進む。また、上記ステップS757において、中リール回転開始フラグがONの場合には(S757でYES)、上記ステップS758,S759の処理をスキップしてステップS760に進む。
また、ステップS760では左リール6Lが既に回転しているか否かを判定し、左リール6Lが既に回転している場合には(S760でYES)、左リール6Lの回転開始を示す左リール回転開始フラグがONかどうかを判定する(S761)。ONでない場合(S761でNO)、つまり左リール回転開始フラグがOFFの場合には、その左リール回転開始フラグをONし(S762)、左リール6Lの回転開始を示す左リール回転開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットして(S763)、ステップS764に進む。
なお、上記ステップS760において、左リール6Lが未だ回転していない場合には(S760でNO)、上記ステップS761~S763の処理をスキップしてステップS764に進む。また、上記ステップS761において、左リール回転開始フラグがONの場合には(S761でYES)、上記ステップS762,S763の処理をスキップしてステップS764に進む。
ステップS764では、全リール6L,6C,6Rが既に回転しているかどうかを判定する。具体的には、各リール6L,6C,6Rの回転開始フラグがいずれもONかどうかを判定する。全リール6L,6C,6Rが既に回転していれば(S764でYES)、全リール6L,6C,6Rについてのリール回転開始フラグをOFFして(S765)本処理を終える。一方、各リール6L,6C,6Rのいずれかが未だ回転していない場合(S764でNO)、つまり各回転開始フラグの少なくとも1つがONでなければ、上記ステップS752に戻る。
[リール定速回転処理]図25に示すリール定速回転処理(S208)では、遊技制御用マイコン61は、まず回転開始した各リール6L,6C,6Rについて、所定の回転速度に達するように加速する加速処理(S801)を行う。次いで、全リール6L,6C,6Rが所定の速度で定速回転しているか否かを判定し(S802)、定速回転していないと判定した場合には(S802でNO)、上記ステップS801に戻って再び加速処理を行う。
一方、全リール6L,6C,6Rが定速回転していると判定した場合には(S802でYES)、上述の第2RT開始フラグがONかどうかを判定する(S803)。第2RT開始フラグがONでなければ(S803でNO)本処理を終えるが、第2RT開始フラグがONであれば(S803でYES)、後述のオープニングリール処理(S804)を行い、第2RT開始フラグをOFFにして(S805)、本処理を終える。
[オープニングリール処理]オープニングリール処理(S804)、および、第2RT遊技状態に移行した初回の単位遊技におけるオープニングについて、図26および図27を用いて説明する。オープニングリール処理(S804)とは、遊技状態が第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に移行した初回の単位遊技(初回ゲーム)におけるリール6L,6C,6Rの回転開始時に、これらリール6L,6C,6Rを用いたオープニングを実行する処理である。具体的には、図27(D)に示すような、有効ラインL1上に「赤セブン」図柄の3つ揃いが特定停止期間(本実施形態では「3秒間」)、停止表示されるオープニングを実行する処理である。すなわち、リール6L,6C,6Rを一旦停止して、いわゆる「疑似ボーナス」のオープニングを自動的に実行する処理である。
図26に示すオープニングリール処理(S804)で、遊技制御用マイコン61は、オープニングに用いるリール6L,6C,6Rを通常態様で停止する(S851)。
リール6L,6C,6Rを通常態様で停止した場合のオープニングについて図27を用いて説明する。通常態様の場合に、遊技制御用マイコン61は、図27(A)に示す全リール6L,6C,6Rが定速回転になったタイミングTA1でオープニングの実行を開始する。そして、遊技制御用マイコン61は、図27(B)に示すように、3つのリール6L,6C,6Rのうちの左リール6Lの「赤セブン」図柄を有効ラインL1上に先ず停止させる。本実施形態で遊技制御用マイコン61は、タイミングTA1における左リール6Lのリール基準位置(例えば、図3に示すコマ番号「1」の位置)がどこであるかを検出する。そしてその検出の結果に基づいて、そのタイミングTA1から左リール6Lを2周回転させた後、さらに左表示窓5Lから視認可能な左リール6Lの中段図柄として「赤セブン」図柄が停止するようリール用モータ55Lの実行制御を行う。これにより、タイミングTA2で左リール6Lの「赤セブン」図柄が有効ラインL1上に停止することになる(図27(B)参照)。タイミングTA2とは、2周分の回転にかかる時間、および、タイミングTA1の時点での「赤セブン」図柄の位置から、左表示窓5Lから見える左リール6Lの中段図柄の位置までの回転移動にかかる時間が、タイミングTA1から経過したタイミングである。
続いて、遊技制御用マイコン61は、図27(C)に示すように、左リール6Lの「赤セブン」図柄を有効ラインL1上に停止した後、3つのリール6L,6C,6Rのうちの中リール6Cの「赤セブン」図柄を有効ラインL1上に停止させる。本実施形態で遊技制御用マイコン61は、タイミングTA2における中リール6Cのリール基準位置がどこであるかを検出する。そしてその検出の結果に基づいて、そのタイミングTA2から中リール6Cを2周回転させた後、さらに中表示窓5Cから視認可能な中リール6Cの中段図柄として「赤セブン」図柄が停止するよう、リール用モータ55Cの実行制御を行う。これにより、タイミングTA3で中リール6Cの「赤セブン」図柄が有効ラインL1上に停止することになる(図27(C)参照)。タイミングTA3とは、2周分の回転にかかる時間、および、タイミングTA2の時点での「赤セブン」図柄の位置から、中表示窓5Cから見える中リール6Cの中段図柄の位置までの回転移動にかかる時間が、タイミングTA2から経過したタイミングである。
次に、遊技制御用マイコン61は、図27(D)に示すように、中リール6Cの「赤セブン」図柄を有効ラインL1上に停止した後、残りの右リール6Rの「赤セブン」図柄を有効ラインL1上に停止させる。本実施形態で遊技制御用マイコン61は、タイミングTA3における右リール6Rのリール基準位置がどこであるかを検出する。そして、その検出の結果に基づいて、そのタイミングTA3から右リール6Rを2周回転させた後、さらに右表示窓5Rから視認可能な右リール6Rの中段図柄として「赤セブン」図柄が停止するよう、リール用モータ55Rの実行制御を行う。これにより、タイミングTA4で右リール6Rの「赤セブン」図柄が有効ラインL1上に停止することになる(図27(D)参照)。タイミングTA4とは、2周分の回転にかかる時間、および、タイミングTA3の時点での「赤セブン」図柄の位置から、右表示窓5Rから見える右リール6Rの中段図柄の位置までの回転移動にかかる時間が、タイミングTA3から経過したタイミングである。
遊技制御用マイコン61は、上記タイミングTA4から特定停止期間(「3秒間」)、有効ラインL1上に「赤セブン」図柄の3つ揃いを停止表示する。これにより遊技者は、遊技状態が第2RT遊技状態に移行したこと、さらには所定のゲーム回数の実行にわたってART(AT)が設定される「疑似ボーナス」が開始したことを把握可能となっている。
遊技制御用マイコン61は、タイミングTA4から特定停止期間が経過したタイミングTA5で3つのリール6L,6C,6Rの回転を開始する。これにより、通常態様でのオープニングが終了することになる。
図26に戻り、遊技制御用マイコン61は、オープニングに用いるリール6L,6C,6Rを上述した通常態様で停止した後、それらリール6L,6C,6Rの停止から所定期間(上記の特定停止期間)が経過したかどうかを判定する(S852)。停止から特定停止期間が経過した場合には(S852でYES)、上述した回転開始制御処理(S702)を実行する。これにより、特定停止期間の経過後にリール6L,6C,6Rの回転が開始する。さらに、上述の加速処理(S801)およびステップS802を行い、全リール6L,6C,6Rを所定の速度で定速回転させる。
[リール回転停止処理]図28に示すリール回転停止処理(S209)では、遊技制御用マイコン61は、まずストップボタン9L,9C,9Rの押圧操作を有効化する(S901)。これにより、ストップボタン9L,9C,9Rが操作された場合に、それに対応して各リール6L,6C,6Rが回転停止可能となる。
次に、ストップボタン9L,9C,9Rが押圧操作されたか否かを判定する(S902)。ストップボタン9L,9C,9Rの操作があった場合には(S902でYES)、後述の停止制御処理(S903)に進み、操作されたストップボタンに対応したリールが回転駆動中の場合には、そのリールの停止制御を行う。
ステップS904では、ストップ報知ランプ30L,30C,30Rが点灯しているかどうかを判定する。本実施形態では上述したように、第1ベル小役の正解押し順の第1停止操作に関し、ストップ報知ランプ30L,30C,30Rを用いて、その第1停止操作で操作すべきストップボタンがどれなのかを報知する構成となっている。よって、第1停止操作が行われた後には、点灯しているストップ報知ランプ30L,30C,30Rを消灯して正解押し順の第1停止操作に関する報知を終了させる。そこで、ストップ報知ランプ30L,30C,30Rがいずれも点灯していない場合(S904でNO)、つまり消灯している場合には、そのままステップS906に進むが、点灯している場合には(S904でYES)、点灯しているストップ報知ランプ30L,30C,30Rを消灯して(S905)、ステップS906に進む。
ステップS906では、全リール6L,6C,6Rの回転が停止しているかどうかを判定する。全リール6L,6C,6Rの回転が停止していない場合(S906でNO)、つまり3つのリール6L,6C,6Rの1つでも回転中である場合には、上記ステップS902に戻る。一方、全リール6L,6C,6Rの回転が停止している場合には(S906でYES)、後述の停止制御処理(S903)のステップS953,S960,S966でONしたSB操作フラグをいずれもOFFして(S907)、本処理を終える。
[停止制御処理]図29に示す停止制御処理(S903)は、3つのストップボタン9L,9C,9Rのうち、押圧操作があったストップボタンについて行われる処理である。遊技制御用マイコン61は、まず本処理の直前で押圧操作があったストップボタンが左ストップボタン9Lであるかどうかを判定する(S951)。左ストップボタン9Lであれば(S951でYES)、左SB操作フラグがONかどうかを判定する(S952)。左SB操作フラグがONとは、左リール6Lの変動停止のために左ストップボタン9Lの操作が既に行われたことを示す。左SB操作フラグがONの場合には(S952でYES)本処理を終えるが、ONでない場合(S952でNO)、つまり左SB操作フラグがOFFの場合には、その左SB操作フラグをONし(S953)、左ストップボタン9Lの操作が行われたことに関する左SB操作コマンドをRAM64の出力バッファにセットして(S954)、ステップS955に進む。
ステップS955では左リール6Lの図柄組み合わせ回転停止制御を行う。具体的には、当選フラグがONの遊技役、および、左ストップボタン9Lの操作タイミング(操作が受け付けられたタイミング)に基づき、上述の引込制御を含むリール用モータ55Lの実行制御を行って左リール6Lを停止させる。
左リール6Lの回転が停止次第(S956でYES)、左リール6Lが回転停止したことに関する左リール回転停止コマンドをセットして(S957)本処理を終える。
一方、上記ステップS951で、操作があったストップボタンが左ストップボタン9Lでない場合には(S951でNO)、ステップS958に進む。
ステップS958~S964の処理は、中リール6Cの中ストップボタン9Cに関する処理である。すなわち、遊技制御用マイコン61は、まずステップS958で、本処理の直前で押圧操作があったストップボタンが中ストップボタン9Cであるかどうかを判定する。中ストップボタン9Cであれば(S958でYES)、中SB操作フラグがONかどうかを判定する(S959)。中SB操作フラグがONとは、中リール6Cの変動停止のために中ストップボタン9Cの操作が既に行われたことを示す。中SB操作フラグがONの場合には(S959でYES)本処理を終えるが、ONでない場合(S959でNO)、つまり中SB操作フラグがOFFの場合には、その中SB操作フラグをONし(S960)、中ストップボタン9Cの操作が行われたことに関する中SB操作コマンドをRAM64の出力バッファにセットして(S961)、ステップS962に進む。
ステップS962では中リール6Cの図柄組み合わせ回転停止制御を行う。具体的には、当選フラグがONの遊技役、および、中ストップボタン9Cの操作タイミング(操作が受け付けられたタイミング)に基づき、上述の引込制御を含むリール用モータ55Cの実行制御を行って中リール6Cを停止させる。
中リール6Cの回転が停止次第(S963でYES)、中リール6Cが回転停止したことに関する中リール回転停止コマンドをセットして(S964)、本処理を終える。
一方、上記ステップS958で、操作があったストップボタンが中ストップボタン9Cでない場合には(S958でNO)、右ストップボタン9Rに関する処理を行うべくステップS965に進む。
ステップS965~S970の処理は、右リール6Rの右ストップボタン9Rに関する処理である。すなわち、まずステップS965では、右リール6Rを停止させるために右ストップボタン9Rの操作が既に行われたことを示す右SB操作フラグがONかどうかを判定する。右SB操作フラグがONの場合には(S965でYES)本処理を終えるが、ONでない場合(S965でNO)、つまり右SB操作フラグがOFFの場合には、その右SB操作フラグをONし(S966)、右ストップボタン9Rの操作が行われたことに関する右SB操作コマンドをRAM64の出力バッファにセットして(S967)、ステップS968に進む。
ステップS968では、右リール6Rの図柄組み合わせ回転停止制御を行う。具体的には、当選フラグがONの遊技役、および、右ストップボタン9Rの操作タイミング(操作が受け付けられたタイミング)に基づき、上述の引込制御を含むリール用モータ55Rの実行制御を行って右リール6Rを停止させる。
右リール6Rの回転が停止次第(S969でYES)、右リール6Rが回転停止したことに関する右リール回転停止コマンドをセットして(S970)本処理を終える。
[停止表示図柄判定処理]図30に示す停止表示図柄判定処理(S210)で、遊技制御用マイコン61は、まず表示窓5L,5C,5Rの枠内に停止表示されている停止表示図柄を確認して、その情報をRAM64に格納する(S1201)。次に、停止表示図柄に基づいて、有効ラインL1上に遊技役に応じた図柄の組み合わせがあるかどうかを判定する(S1202)。
有効ラインL1上に遊技役に応じた図柄の組み合わせがある場合には(S1202でYES)、その図柄に応じた遊技役が成立していることになるので、成立している遊技役の種類を示すための表示図柄フラグをセットする(S1203)。遊技役に応じた表示図柄フラグの値は、図7に示す通りである。なお、表示図柄フラグは、上述したようにメイン制御処理(図11)の遊技開始準備処理(S202)でゼロクリアされる。
次いで遊技制御用マイコン61は、表示図柄フラグの値が「20」か否かを判定する(S1204)。すなわち、成立した遊技役が再遊技役かどうかを判定する。
なお、再遊技役が成立している場合には、次回の単位遊技において自動ベット処理を行う。そこで、表示図柄フラグの値が「20」であれば(S1204でYES)、上記自動ベットフラグをONして(S1205)、ステップS1207に進む。一方、表示図柄フラグの値が「20」でない場合には(S1204でNO)、成立している遊技役は、払い出しを伴う遊技役(小役1~小役8のいずれか)に該当することになるため、払出フラグをONして(S1206)、ステップS1207に進む。
なお、遊技制御用マイコン61は、有効ラインL1上に遊技役に応じた図柄の組み合わせがない場合には(S1202でNO)、当該単位遊技では表示図柄フラグをセットせずにステップS1207に進む。
ステップS1207で遊技制御用マイコン61は、全ての遊技役に対応した当選フラグをOFFにする。そして、停止表示図柄に関する停止表示図柄コマンドをRAM64の出力バッファにセットして(S1208)、本処理を終える。
[メダル払出処理]図31に示すメダル払出処理(S211)で遊技制御用マイコン61は、まず上記払出フラグがONか否かを判定する(S1301)。払出フラグがONでなければ(S1301でNO) 本処理を終了するが、ONであれば(S1301でYES)、表示図柄フラグの値に基づいて、払い出すメダルの枚数に関する払出枚数コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S1302)。次いで遊技制御用マイコン61は、上記クレジット機能が有効になっているかどうかを判定する(S1303)。
クレジット機能が有効になっていない場合(S1303でNO)、つまりクレジット機能が無効になっている場合にはステップS1307に進むが、有効になっている場合には(S1303でYES)、遊技制御用マイコン61は、上記仮想メダルの枚数とメダルの払出枚数との和がクレジット可能な上限値(本実施形態では「50」)を超えているかどうかを判定する(S1304)。上限値を超えていない場合(S1304でNO)、すなわち仮想メダルの枚数とメダルの払出枚数との和が上限値以下の場合には、メダルの払出枚数をクレジット表示部21に示す仮想メダルの枚数に加算表示して(S1305)、ステップS1309に進む。
一方、仮想メダルの枚数とメダルの払出枚数との和が上限値(「50」)を超えている場合には(S1304でYES)、クレジット表示部21に示す仮想メダルの枚数をその上限値まで加算表示して(S1306)、ステップS1307に進む。
ステップS1307で遊技制御用マイコン61は、メダル払出口38からメダルを払い出す。クレジット機能が無効である場合には、メダルの払出枚数と同数のメダルを払い出す。一方、クレジット機能が有効の場合には、仮想メダルの枚数とメダルの払出枚数との和のうち「50」を超える分のメダルを払い出す。そして、払い出しが終了次第(S1308でYES)ステップS1309に進む。
ステップS1309で遊技制御用マイコン61は、遊技状態フラグの値が0以外かどうかを判定する。すなわち現在の遊技状態が、有利区間にあたる第1RT遊技状態又は第2RT遊技状態であるかを判定する。遊技状態フラグの値が「0」以外でなければ(S1309でNO)、つまり遊技状態が非RT遊技状態であればそのままステップS1311に進むが、遊技状態フラグの値が「0」以外であれば(S1309でYES)、つまり遊技状態が第1RT遊技状態または第2RT遊技状態であれば、上述の第2積算カウンタの値に払出枚数を加算して(S1310)ステップS1311に進む。
ステップS1311で遊技制御用マイコン61は、メダルの払い出しが終了したことを示す払出終了コマンドをセットする。その後、本処理を終了する。
[第1RT状態処理]図32に示す第1RT状態処理(S212)で、遊技制御用マイコン61は、まず遊技状態フラグの値が「1」であるかどうかを判定する(S1401)。遊技状態フラグの値が「1」でない場合 (S1401でNO)、つまり遊技状態フラグの値が「0」又は「2」である場合には、そのまま本処理を終える。一方、遊技状態フラグの値が「1」の場合(S1401でYES)、つまり遊技状態が第1RT遊技状態である場合には、後述の有利区間継続判定処理(S1402)を行う。そして、上述の第3移行フラグがONであるかどうかを判定する(S1403)。
第3移行フラグがONであれば(S1403でYES)、遊技制御用マイコン61は、有利区間の終了に伴って第1RT遊技状態が終了することを示す第1RT強制終了コマンドをセットして(S1404)、本処理を終える。
一方、第3移行フラグがONでなければ(S1403でNO)、遊技制御用マイコン61は、起動中の発動遊技数カウンタの値から「1」減算(デクリメント)する(S1405)。これにより、当該遊技分を発動遊技数から減算することが可能となっている。
その後、遊技制御用マイコン61は、発動遊技数カウンタの値が「0」かどうかを判定する(S1406)。具体的には、次の単位遊技(次ゲーム)で第2RT遊技状態に移行するかどうかを判定する。発動遊技数カウンタの値が「0」でなければ(S1406でNO)、本処理を終えるが、発動遊技数カウンタの値が「0」であれば(S1406でYES)、第2移行フラグをONする(S1407)。これにより、次の単位遊技で第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に変更されることになる。なお、条件Lが成立していない限り、有利区間はそのまま継続される。
[有利区間継続判定処理]図33に示す有利区間継続判定処理(S1402)では、遊技制御用マイコン61は、上述の第1積算カウンタの値に「1」を加算(インクリメント)する(S1451)。これにより、当該単位遊技を含む一連の有利区間にわたる総ゲーム数が計測されることになる。
次に遊技制御用マイコン61は、その第1積算カウンタの値が上限遊技数(本実施形態では「1500」)と同値かどうかを判定する(S1452)。第1積算カウンタの値が上限遊技数と同値でない場合には(S1452でNO)、続いて第2積算カウンタの値が上限枚数(本実施形態では「2400」)を超えているかどうかを判定する(S1453)。第2積算カウンタの値が上限枚数を超えていない場合(S1453でNO)、つまり第2積算カウンタの値が上限枚数以下の場合には、そのまま本処理を終える。一方、第1積算カウンタの値が上限遊技数と同値である場合(S1452でYES)、又は、第2積算カウンタの値が上限枚数を超えている場合には(S1453でYES)、第3移行フラグをONにして(S1454)、本処理を終える。これにより、次の単位遊技(次ゲーム)で第1RT遊技状態又は第2RT遊技状態から非RT遊技状態に遊技状態が強制的に変更されることになる。
[第2RT状態処理]図34に示す第2RT状態処理(S213)で、遊技制御用マイコン61は、まず遊技状態フラグの値が「2」であるかどうかを判定する(S1501)。遊技状態フラグの値が「2」でない場合 (S1501でNO)、つまり遊技状態フラグの値が「0」又は「1」である場合には、そのまま本処理を終える。一方、遊技状態フラグの値が「2」の場合(S1501でYES)、つまり遊技状態が第2RT遊技状態である場合には、上述の有利区間継続判定処理(S1402)を行う。
有利区間継続判定処理(S1402)の実行後、上述の第3移行フラグがONであるかどうかを判定する(S1502)。第3移行フラグがONであれば(S1502でYES)、有利区間の終了に伴って第2RT遊技状態が終了することを示す第2RT強制終了コマンドをセットする(S1503)。
その後、遊技制御用マイコン61は、延長フラグ(後述)がON(起動)であるかどうかを判定する(S1504)。延長フラグがONでなければ(S1504でNO)本処理を終えるが、延長フラグがONであれば(S1504でYES)、その延長フラグをOFFにし(S1505)、ARTの延長の終了を示す延長終了コマンドをセットして(S1506)本処理を終える。
一方、第3移行フラグがONでなければ(S1502でNO)、続いて遊技制御用マイコン61は、上述の第2RT遊技数カウンタの値に「1」を加算(インクリメント)する(S1507)。その後、第2RT遊技数カウンタの値が特定遊技数(「30」)と同値であるかどうかを判定する(S1508)。特定遊技数とは、上述したように第2RT遊技状態の設定が継続される遊技数である。第2RT遊技数カウンタの値が特定遊技数と同値でなければ(S1508でNO)本処理を終える。
一方、第2RT遊技数カウンタの値が特定遊技数と同値であれば(S1508でYES)、続いて遊技制御用マイコン61は、モードフラグが「1」かどうかを判定する(S1509)。モードフラグが「1」であれば(S1509でYES)、第3移行フラグをONにする(S1510)。これにより、次の単位遊技(次ゲーム)で第2RT遊技状態から非RT遊技状態に遊技状態が変更されることになる。すなわち、遊技モードがモードAであれば、第2RT遊技状態の終了に伴ってその第2RT遊技状態から非RT遊技状態に遊技状態が移行される。
その後、遊技制御用マイコン61は、条件Cの成立によって第2RT遊技状態の設定が終了することを示す第2RT終了コマンドをセットし(S1511)、第2RT遊技数カウンタをOFFにして(S1512)本処理を終える。
一方、モードフラグが「1」でなければ(S1509でNO)、つまりモードフラグが「2」であれば、遊技制御用マイコン61は、後述の延長処理(S1550)を実行して本処理を終える。
[延長処理]延長処理とは、第2RT遊技状態の設定中、つまりART(AT)中に条件Cが成立した時点で、現在進行している有利区間の終了までの遊技数又は純増枚数がART(AT)1回分のものに満たなければ、実行していたART(AT)を有利区間が終了するまで延長させる処理である。具体的には、ART(AT)中に条件Cが成立した時点で、有利区間の上限遊技数までのゲーム数がART(AT)1回分のゲーム数、具体的には特定遊技数分のゲーム数(「30」)に満たない場合には、実行していたART(AT)を有利区間が終了するまで延長させる。或いは、ART(AT)中に条件Cが成立した時点で、有利区間の上限枚数までの純増枚数が1回のART(AT)に平均して獲得可能な平均純増枚数(本実施形態では「150」)に満たない場合には、実行していたART(AT)を有利区間が終了するまで延長させる。
図35に示す延長処理(S1550)で、遊技制御用マイコン61は、まず第1積算カウンタの値が延長契機遊技数(本実施形態では「1470」)を超えているかどうかを判定する(S1551)。延長契機遊技数は、上限遊技数(「1500」)からART(AT)1回分のゲーム数(「30」)を引いた値である。
第1積算カウンタの値が延長契機遊技数を超えていない場合(S1551でNO)、すなわち第1積算カウンタの値にART(AT)1回分のゲーム数を加えても上限遊技数に満たない場合には、次に遊技制御用マイコン61は、第2積算カウンタの値が延長契機枚数(本実施形態では「2250」)を超えているかどうかを判定する(S1552)。延長契機枚数は、上限枚数(「2400」)から上述の平均純増枚数(「150」)を引いた値である。
ステップS1551で第1積算カウンタの値が延長契機遊技数を超えている場合(S1551でYES)、又は、ステップS1552で第2積算カウンタの値が延長契機枚数を超えている場合には(S1552でYES)、遊技制御用マイコン61は上述の第2RT遊技数カウンタの値を「0」に変更する(S1553)。これにより、第2RT遊技数カウンタの値が特定遊技数(「30」)に達するまで、第2RT遊技状態の設定が継続されることになる。その後、ART(AT)の延長が開始したことを示す延長開始コマンドをセットし(S1554)、第2RT遊技状態の設定が延長されていることを示す延長フラグをONして(S1555)、本処理を終える。本実施形態の延長フラグは、有利区間継続判定処理(S1402)のステップ(S1454)で第3移行フラグがONになるまで、つまり有利区間が終了するまでON状態が続くことになっている。
なお、第2積算カウンタの値が延長契機枚数を超えていない場合(S1552でNO)、すなわち第2積算カウンタの値にART(AT)1回分の平均純増枚数(「150」)を加えても上限枚数に満たない場合には、遊技制御用マイコン61は、第1移行フラグをONする(S1556)。これにより、次の単位遊技(次ゲーム)で第2RT遊技状態から第1RT遊技状態に遊技状態が変更されることになる。すなわち、遊技モードがモードBであれば、第2RT遊技状態の終了に伴ってその第2RT遊技状態から第1RT遊技状態に遊技状態が移行される。
その後、遊技制御用マイコン61は、上述の第2RT終了コマンドをセットし(S1557)、第2RT遊技数カウンタをOFFして(S1558)、本処理を終える。
6.サブ制御基板の動作
次に、図36~図46を用いて、サブ制御基板70において行われる制御処理のうち、特にサブ制御処理について説明する。
[サブ制御処理]図36に示すサブ制御処理では、演出制御用マイコン71は、まず電源投入時処理(S2001)を行う。具体的には、CPU72がRAM74等のエラーチェックや初期化(例えば、遊技情報の初期化)を行う。続いて、主制御基板60から各種コマンドを受信するコマンド受信処理(S2002)を行う。このコマンド受信処理(S2002)では、例えば役決定結果コマンドや、SB操作コマンドや、第2RT開始コマンドや、第2RT終了コマンドに基づいて遊技状態についての情報(遊技情報)を変更する。
次いで、後述するコマンド解析処理(S2003)を行う。その後、画像制御基板80にコマンドを送信するコマンド送信処理(S2004)を行う。次に、演出用ランプ40等を用いたランプ演出を実行するランプ演出実行処理(S2005)を行う。
次いで、スピーカ41を用いた音声演出を実行する音声演出実行処理(S2006)を行う。なお、サブ制御処理では、電源投入時処理(S2001)を初回に行った後、ステップS2002~S2006をループさせる。
[コマンド解析処理]図37に示すコマンド解析処理(S2003)では、演出制御用マイコン71は、まず役決定結果コマンドを受信したか否かを判定する(S2101)。役決定結果コマンドを受信していれば(S2101でYES)、後述の役決定結果コマンド受信処理(S2102)を行って本処理を終了する。
一方、役決定結果コマンドを受信していなければ(S2101でNO)、SB操作コマンドを受信したか否かを判定する(S2103)。SB操作コマンドを受信していれば(S2103でYES)、後述のSB操作コマンド受信処理(S2104)を行って本処理を終了する。
なお、SB操作コマンドを受信していなければ(S2103でNO)、第2RT開始コマンドを受信したか否かを判定する(S2105)。第2RT開始コマンドを受信していれば(S2105でYES)、第2RT開始コマンド受信処理(S2106)を行って本処理を終了する。第2RT開始コマンド受信処理(S2106)では、第2RT遊技状態の開始に合わせて各種演出の実行を開始させる。
一方、第2RT開始コマンドを受信していなければ(S2105でNO)、第2RT終了コマンドまたは第2強制終了コマンドを受信したか否かを判定する(S2107)。第2RT終了コマンドまたは第2強制終了コマンドを受信していれば(S2107でYES)、第2RT終了コマンド受信処理(S2108)を行って本処理を終了する。第2RT終了コマンド受信処理(S2108)では、例えば第2RT遊技状態にて実行していた各種演出の実行を終了させたり、第2RT遊技状態の終了を示すエンディング演出を実行する処理を行ったりする。
なお、第2RT終了コマンドも第2強制終了コマンドも受信していなければ(S2107でNO)、延長開始コマンドを受信したか否かを判定する(S2109)。延長開始コマンドを受信していれば(S2109でYES)、延長開始コマンド受信処理(S2110)を行って本処理を終了する。延長開始コマンド受信処理(S2110)では、図38に示す画像を用いたART延長演出の実行を開始させる処理を行う。
ART延長演出とは、具体的に表示画面42aの上部に表示された文字列「有利区間完走まであとすこし!」を示す画像G1と、表示画面42aの右下部に表示された文字列「ART延長中」を示す画像G2とを用いた画像演出である(図38参照)。画像G1によって、遊技区間の終了まであと少しであることを遊技者に報知する。また、画像G2によって、第2RT遊技状態の設定が特定遊技数(「30」)で終了せずに延長していることを遊技者に報知する。
一方、延長開始コマンドを受信していなければ(S2109でNO)、延長終了コマンドを受信したか否かを判定する(S2111)。延長終了コマンドを受信していれば(S2111でYES)、延長終了コマンド受信処理(S2112)を行って本処理を終了する。延長終了コマンド受信処理(S2112)では、上述のART延長演出の実行を終了させる処理を行う。これにより、実行中のART延長演出の実行が終了するので、遊技者は、そのART延長演出の終了によって、有利区間の終了を把握可能となっている。
なお、延長終了コマンドを受信していなければ(S2111でNO)、有利区間終了コマンドを受信したか否かを判定する(S2113)。有利区間終了コマンドを受信していれば(S2113でYES)、有利区間終了コマンド受信処理(S2114)を行って本処理を終了する。
有利区間終了コマンド受信処理(S2114)で演出制御用マイコン71は、図39に示すような、複数の演出用ランプ40を同時に1回点灯するとともに、スピーカ41からアラーム音を出力する特定報知演出を実行する。これにより、有利区間が終了したことを遊技者が把握可能となっている。
本実施形態では、上述したように遊技制御用マイコン61による有利区間ランプ29の消灯後に打止処理(S390)が実行される(図13参照)。そして有利区間終了コマンドは、その打止処理のステップS395でセットされる(図19参照)。そのため、特定報知演出の実行開始時に、有利区間ランプ29は既に消灯している。
また、打止処理によれば、打止設定フラグが「ON」の場合には(S391でYES)、有利区間終了コマンドはセットされない。よって、打止設定フラグが「ON」の場合には、有利区間の終了後に打止状態に設定されるけれども、有利区間の終了後に特定報知演出が実行されることはない。
一方、有利区間終了コマンドを受信していなければ(S2113でNO)、ステップS2121に進み、上記以外のコマンドの受信に伴って実行する処理(その他のコマンド受信処理)を行って本処理を終える。
[役決定結果コマンド受信処理]図40に示す役決定結果コマンド受信処理(S2102)で、演出制御用マイコン71は、まず役決定結果コマンドを解析する(S2301)。そして、その解析によって得られた情報(当選した遊技役に関する情報)をRAM74の所定の記憶領域に記憶する。これにより、演出制御用マイコン71が行う各処理でその情報を用いることが可能である。次に、遊技状態が第2RT遊技状態であるかどうかを判定する(S2302)。具体的には、上記ステップS2002で作成した遊技情報に基づいて判定する。
遊技状態が第2RT遊技状態でない場合には(S2302でNO)、後述するステップS2308に進むが、遊技状態が第2RT遊技状態である場合には(S2302でYES)、受信した役決定結果コマンドが小役3、小役4又は小役5の当選に関するものであるか否かを判定する(S2303)。受信した役決定結果コマンドが小役3、小役4又は小役5の当選に関するものであれば(S2303でYES)、ステップS2304に進み、正解押し順に応じた入賞操作を特定する。
具体的に例えば、役決定結果コマンドが小役3の当選に関するものであれば、その小役3の正解押し順の第1停止操作である左ストップボタン9Lの押圧操作を入賞操作として特定する。また、役決定結果コマンドが小役4の当選に関するものであれば、その小役4の正解押し順の第1停止操作である中ストップボタン9Cの押圧操作を入賞操作として特定する。また、役決定結果コマンドが小役5の当選に関するものであれば、その小役5の正解押し順の第1停止操作である右ストップボタン9Rの押圧操作を入賞操作として特定する。特定した入賞操作は、RAM74の所定の記憶領域に記憶する。
その後、特定した入賞操作に応じた入賞操作報知演出(画像演出)を選定する(S2305)。具体的には、選定した入賞操作報知演出に関するコマンドをRAM74の所定の領域にセットして、上述のステップS2004のコマンド送信処理でそのコマンドを画像制御基板80に送信する。これにより、入賞操作報知演出の実行が開始されることになる。
入賞操作報知演出とは、当選した小役3、小役4又は小役5の正解押し順に基づき、第1停止操作として操作すべきストップボタンについての報知とを行う画像演出である。具体的には、図41(A)に示すような、画像表示装置42の表示画面42aの下部左、下部中央又は下部右に数字「1」を表示する画像P1を用いた画像演出である。
例えば、小役3、小役7および小役8に重複当選している場合の入賞操作報知演出では、表示画面42aの下部左に数字「1」を配置した画像P1を用いる。また、小役4、小役6および小役8に重複当選している場合の入賞操作報知演出では、表示画面42aの下部中央に数字「1」を配置した画像P1を用いる。なお、図41(A)に示す画像P1は、この場合の入賞操作報知演出に用いるためのものである。また、小役5、小役6および小役7に重複当選している場合の入賞操作報知演出では、表示画面42aの下部右に数字「1」を配置した画像P1を用いる。
本実施形態では、BB遊技状態又はRT遊技状態のときに小役3、小役4又は小役5に当選した場合には、上述したストップ報知ランプ30L,30C,30Rの発光に加えて、上記入賞操作報知演出を実行する。よって、全リールの回転中に上記画像P1を用いた入賞操作報知演出を実行することで、ストップ報知ランプの発光だけの場合よりも確実に、小役3、小役4又は小役5の当選を遊技者に把握させるとともに、正解押し順の通りに各リールを停止させることを遊技者に促すことが可能となっている。
図40に戻り、上記ステップS2303でNOの判定、すなわち、受信した役決定結果コマンドが小役3、小役4および小役5以外の遊技役(つまり、小役1、小役2、小役9、小役10、第1再遊技役又は第2再遊技役)の当選に関するものであれば、受信した役決定結果コマンドがチェリー小役(小役1)又はスイカ小役(小役2)の当選に関するものかどうかを判定する(S2306)。受信した役決定結果コマンドが、チェリー小役の当選に関するものでも、スイカ小役の当選に関するものでもない場合(S2306でNO)、つまり、再遊技役の当選に関するものである場合には、ステップS2308に進むが、チェリー小役の当選又はスイカ小役の当選に関するものであれば(S2306でYES)、当選している遊技役(チェリー小役又はスイカ小役)に応じた遊技役報知演出(画像演出)を選定する(S2307)。具体的には、選定した遊技役報知演出に関するコマンドをRAM74の所定の記憶領域にセットして、上述のステップS2004のコマンド送信処理でそのコマンドを画像制御基板80に送信する。これにより、遊技役報知演出の実行が開始される。
遊技役報知演出とは、チェリー小役(小役1)又はスイカ小役(小役2)の当選を報知するための画像演出である。具体的に例えば、画像表示装置42の表示画面42a上に、当選した遊技役(チェリー小役又はスイカ小役)の図柄(リール6L,6C,6Rの外周面に付された図柄)を含む画像を表示する画像演出である。この遊技役報知演出を実行することで、特殊役報知ランプ27の点灯のみでチェリー小役又はスイカ小役の当選に関する報知を行う場合に比して、チェリー小役又はスイカ小役の当選を遊技者に容易に認識させることが可能となっている。
ステップS2308では、役決定結果コマンドの受信に伴って実行する、上記以外の処理(その他の処理)を行って、本処理を終える。
[SB操作コマンド受信処理]図42に示すSB操作コマンド受信処理(S2104)では、演出制御用マイコン71は、まずSB操作コマンドを解析する(S2701)。そして、その解析によって得られた情報(押圧操作されたストップボタン9L,9C,9Rに関する情報)をRAM74に記憶する。次に、上述の入賞操作報知演出が実行中かどうかを判定する(S2702)。
入賞操作報知演出が実行中でなければ(S2702でNO)、ステップS2706に進むが、入賞操作報知演出が実行中であれば(S2702でYES)、上記ステップS2701で得られた情報に基づき、ストップボタンの操作が、上述の役決定結果コマンド受信処理(図40)のステップS2304で特定した入賞操作と一致しているかを判定する(S2703)。ストップボタンの操作が入賞操作と一致している場合には(S2703でYES)、当該ストップボタンの操作が正解押し順の第1停止操作と一致していることを示す入賞操作成功演出(画像演出)を選定して(S2704)、ステップS2706に進む。具体的には、選定した入賞操作成功演出に関するコマンドをRAM74の所定の領域にセットして、上述のステップS2004の処理でそのコマンドを画像制御基板80に送信する。これにより、入賞操作成功演出の実行が開始される。この入賞操作成功演出は、図41(B)に示す、画像表示装置42の表示画面42aの中央に「OK!」の文字列を配置した画像P2を用いた画像演出である。
図42に戻り、特定したストップボタンが入賞操作の押し順に係る操作と一致していない場合には(S2703でNO)、当該ストップボタンの操作が正解押し順ではないことを示す入賞操作失敗演出(画像演出)を選定する(S2705)。具体的には、選定した入賞操作失敗演出に関するコマンドをRAM74の所定の領域にセットして、上述のステップS2004の処理でそのコマンドを画像制御基板80に送信する。これにより、入賞操作失敗演出の実行が開始される。この入賞操作失敗演出は、図41(C)に示す、画像表示装置42の表示画面42aの中央に「失敗!」の文字列を配置した画像P3を用いた画像演出である。
ステップS2706では、SB操作コマンドの受信に伴って実行する、上記以外の処理(その他の処理)を行って、本処理を終える。
7.本実施形態の効果
以上詳細に説明したように、本実施形態(第1実施形態)のスロットマシン1では、有利区間が終了した場合には、打ち止め状態に設定されるときと設定されないときとがある。そして、有利区間が終了して打ち止め状態に設定された場合には、遊技の進行が規制されることになるので、それによって有利区間の終了を遊技者に気付かせることが可能となっている。
但し、打ち止め状態の設定を解除するためのリセット/設定ボタン19は、遊技者が操作し難い位置(筐体4の内側にあたる前面扉3の裏側)、換言すればホール関係者しか操作することができない位置に配置されている。そのため、有利区間が終了して打ち止め状態に設定された場合、遊技者は、遊技を中断させられた上で、その後の遊技を再開させるためにホール関係者を呼び出す必要がある。以上により、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されると、遊技者は、有利区間の終了を把握可能である反面、煩わしくて不快だとの感情を持ってしまうおそれがある。
一方、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されない場合には、遊技の進行が規制されることがないため、有利区間の終了を遊技者が気付かないおそれがある。
そこで、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されなかった場合には、演出用ランプ40およびスピーカ41を用いた特定報知演出が行われるので、それにより遊技者は、有利区間が終了したことを把握可能となっている。以上により、有利区間が終了して打ち止め状態が設定されても設定されなくても、有利区間が終了したことを遊技者が把握可能となっている。
さらに、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されない場合の方が、有利区間が終了して打ち止め状態に設定される場合に生じ得る上述の感情を持たせないで有利区間が終了したことを遊技者に把握させることが可能となっている。
また、有利区間ランプ29が消灯している場合には、通常区間にあたる非RT遊技状態のときも有利区間にあたる第1RT遊技状態のときもあり得る。そこで、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されなかった場合には、有利区間ランプ29の消灯時に特定報知演出が行われる。そのため、有利区間ランプ29の消灯が通常区間中における消灯であることを遊技者が把握可能となっている。
また、有利区間が終了して打ち止め状態に設定された場合には、その有利区間の終了後に特定報知演出が行われない。上述したように、打ち止め状態になることによって有利区間の終了を遊技者に既に気付かせることが可能であるため、敢えて特定報知演出も行う必要性は低い。よって、有利区間が終了して打ち止め状態に設定された場合には、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されない場合と比べて、スロットマシン1の演出制御用マイコン71の処理を軽減可能となっている。
特に、止め打ち状態になることで煩わしくて不快だとの感情を遊技者が持つおそれがあるため、有利区間の終了に対して既に気付いている遊技者がそのような感情を持っている場合には、その有利区間の終了後に特定報知演出を行わないことで、そのような感情の逆撫でを防ぐことが可能となっている。
8.変更例
次に、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のスロットマシン1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上記第1実施形態では、リセット/設定ボタン19を解除手段とした。しかしながら、リセット/設定ボタン19に代えて、リセット/設定ボタン19以外のボタンを解除手段としてもよい。また、リセット/設定ボタン19に代えて、新たに設けたボタンを解除手段としてもよい。
或いは、機械的に押圧可能なボタンに代えて、パスワードを入力可能な装置を解除手段としてもよい。具体的に例えば、タッチパネル上にパスワードを入力して打ち止め状態の設定を解除できる装置が挙げられる。そのような装置の場合には、遊技者が操作できる位置にそれを設けてもよい。
また、上記第1実施形態では、非RT遊技状態を通常区間とし、RT遊技状態(第1RT遊技状態,第2RT遊技状態)を有利区間としたが、これに限定されない。また、非RT遊技状態全体を通常区間としたが、非RT遊技状態の一部を通常区間としてもよい。また、第1RT遊技状態全体を有利区間としたが、第1RT遊技状態の一部を有利区間としてもよい。また、第2RT遊技状態全体を有利区間としたが、第2RT遊技状態の一部を有利区間としてもよい。また、通常区間および有利区間からなる構成としたが、通常区間および有利区間に加えて、第3の区間も含んだ構成としてもよい。さらに、1つの遊技状態に複数の区間が含まれる構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、第1積算カウンタの値(数値)の上限遊技数(特定値)を「1500」としたが「1500」以外の値としてもよい。また、第2積算カウンタの値(数値)の上限枚数(特定値)を「2400」としたが「2400」以外の値としてもよい。また、上限枚数を純増数に関するものとしたが、それに代えて払出数に関するものとしてもよい。
また、上記第1実施形態では、演出用ランプ40およびスピーカ41を報知手段とした。しかしながら、演出用ランプ40のみを報知手段としてもよい。また、5つの演出用ランプ40のうち、4つのものを報知手段としたが、5つ全ての演出用ランプ40を報知手段としてもよい。或いは、1つ、2つ又は3つの演出用ランプ40を報知手段としてもよい。また、スピーカ41のみを報知手段としてもよい。また、左右両方のスピーカ41を報知手段としたが、片方のスピーカ41を報知手段としてもよい。
また、例えば画像表示装置42やバックランプ58L,58C,58Rなど、演出用ランプ40やスピーカ41以外のものを報知手段としてもよい。
また、上記第1実施形態では、特定の報知を、演出制御用マイコン71が実行可能な特定報知演出とした。しかしながら、特定の報知を、遊技制御用マイコン61が実行可能なものとしてもよい。
また、上記第1実施形態では、筐体4の内側にあたる前面扉3の裏側にリセット/設定ボタン19(解除手段)を設けたが、遊技者が操作し難ければ、それ以外の位置に解除手段を設けてもよい。つまり、遊技者の操作によって打ち止め状態の設定を解除し難ければ、遊技機において解除手段をどこに設けてもよい。
また、上記第1実施形態では、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されなかった場合には、その有利区間の終了後に特定報知演出(特定の報知)が行われる構成としたが、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されなかった場合に、特定の報知が行われるときと特定の報知が行われないときとがある構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、有利区間ランプ29(ランプ)を、通常区間中には消灯し、前記有利区間中には点灯するときと消灯するときとがあるものとしたが、通常区間中には消灯し、前記有利区間中には点灯するものとしてもよい。
また、上記第1実施形態では、有利区間が終了して打ち止め状態に設定された場合には、その有利区間の終了後に特定の報知が行われない構成としたが、有利区間が終了して打ち止め状態に設定された場合にも、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されなかった場合と同じく、その有利区間の終了後に特定の報知が行われる構成としてもよい。
また、チャンスゾーン(CZ)など、AT(ART)が設定されないけれどもAT(ART)の設定抽選が可能な遊技状態を設けてもよい。
また、上記第1実施形態では、有利区間を第2RT遊技状態に加えて第1RT遊技状態も含む構成とした。しかしながら、遊技状態群を1つの遊技状態のみからなる構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、条件Cを第2RT遊技状態でのゲーム数が特定遊技数に達することとした。しかしながら、条件Cをそれ以外の条件としてもよい。具体的に例えば、1回の第2RT遊技状態の設定中において遊技者が獲得した合計の純増枚数(差枚数)、又は、1回の第2RT遊技状態の設定中における合計の払出枚数が所定の枚数に達することとしてもよい。
また、上記第1実施形態では、特定遊技数を「30」としたが「30」以外の値としてもよい。
また、上記第1実施形態では条件Lを、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態での一連の総ゲーム数が上限遊技数に達すること、又は、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態にわたって遊技者が獲得した純増枚数(差枚数)が上限枚数を超えることとした。しかしながら例えば条件Lを、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態での一連の総ゲーム数が上限遊技数に達するのみとしてもよい。また例えば条件Lを、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態にわたって遊技者が獲得した純増枚数が上限枚数を超えるのみとしてもよい。また例えば、条件Lをそれ以外の条件としてもよい。
また、上記第1実施形態では、延長契機遊技数を「1470」としたが、これ以外の数値でもよい。また、延長契機遊技数を、上限遊技数よりも特定遊技数だけ小さい値としたが、これに限定されない。
また、上記第1実施形態では、第2RT遊技状態の設定中に条件Cが成立しても、その条件Cの成立時の第1積算カウンタの値が延長契機遊技数を超えている場合には、その第2RT遊技状態の設定を終了しない構成とした。しかしながら、そのような場合に、その第2RT遊技状態の設定を終了するときと、終了しないときとがある構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、第2RT遊技状態の設定中に条件Cが成立しても、その条件Cの成立時の第1積算カウンタの値が延長契機遊技数を超えている場合には、その後に条件Lが成立するまでその第2RT遊技状態の設定が続く構成とした。しかしながら、そのような場合にその後の条件Lの成立前に第2RT遊技状態の設定が終了する構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、発動遊技数選択処理(S360)で遊技制御用マイコン61が、第2RT遊技状態の設定前に、第2RT遊技状態の30ゲーム目(特定遊技数目)に該当するゲーム(所定数最終ゲーム)よりも、有利区間の上限遊技数に該当するゲーム(強制終了ゲーム)の方が先であると判定した場合には、設定される第2RT遊技状態の所定数最終ゲームが、強制終了ゲームと同じ単位遊技になるよう発動遊技数を変更する構成とした。しかしながら、そのような場合に、設定される第2RT遊技状態の所定数最終ゲームが、強制終了ゲームよりも前の単位遊技になるよう発動遊技数を変更する構成でもよい。
また、上記第1実施形態では、第2RT遊技状態の設定中に条件Cが成立しても、第1積算カウンタの値が延長契機遊技数に達している場合、或いは、第2積算カウンタの値が延長契機枚数を超えている場合には、その第2RT遊技状態の設定を終了しない構成とした。つまり、所定の非終了条件として、第1積算カウンタの値が延長契機遊技数に達していること、或いは、第2積算カウンタの値が延長契機枚数を超えていることとした。しかしながら、いずれか一方を所定の非終了条件としてもよい。具体的に例えば、第2RT遊技状態の設定中に条件Cが成立しても、第1積算カウンタの値が延長契機遊技数に達している場合にだけその第2RT遊技状態の設定を終了しない構成としてもよい。また例えば、第2RT遊技状態の設定中に条件Cが成立しても、第2積算カウンタの値が延長契機枚数を超えている場合にだけその第2RT遊技状態の設定を終了しない構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、1回のART(AT)に平均して獲得可能な平均純増枚数(本実施形態では「150」)を純増数とした。しかしながら、その平均純増枚数以外のものを純増数としてもよい。具体的に例えば、1回のART(AT)にて遊技者が獲得可能な最大値、すなわち「150」よりも大きな値(「200」や「250」など)の純増枚数を純増数としてもよい。また例えば、1回のART(AT)にて獲得可能な最小値、すなわち「150」よりも小さな値(「120」や「100」など)の純増枚数を純増数としてもよい。また例えば、1回のART(AT)にて獲得困難な純増枚数を純増数としてもよい。
また、上記第1実施形態では、延長契機枚数を「2250」としたが、これ以外の数値でもよい。また、延長契機枚数を、上限枚数(所定の純増数上限値)よりも、1回の第2RT遊技状態における特定遊技数の単位遊技にわたって遊技者が獲得可能な平均純増枚数(純増数)だけ小さい値としたが、これに限定されない。
また、上記第1実施形態では、第2RT遊技状態を含む遊技状態群の一連の設定中における遊技媒体の総純増数を計測する第2積算カウンタを備え、所定の非終了条件とは、第2RT遊技状態の設定中に条件Cが成立したときの総純増数の値が延長契機枚数を超えていることとした。つまり、遊技媒体の純増数に関する構成とした。しかしながら、純増数に関する構成に代えて、遊技媒体の払出枚数に関する構成としてもよい。具体的に、遊技状態群の一連の設定中における遊技媒体の総払出数を計測する払出数計測手段を備え、所定の非終了条件とは、第2RT遊技状態の設定中に条件Cが成立したときの総払出数の値が所定の払出数閾値を超えていることとしてもよい。
また、上記第1実施形態では、遊技状態設定手段を、遊技状態移行処理(S203)を実行する遊技制御用マイコン61とした。しかしながら、遊技制御用マイコン61に代えて、演出制御用マイコン71としてもよい。また、モード設定手段を、モード選択処理(S350)を実行する遊技制御用マイコン61とし、所定のモードを遊技モードとした。しかしながら、モード設定手段を、遊技制御用マイコン61に代えて演出制御用マイコン71としてもよい。その場合には、例えば所定のモードを演出モードとしてもよい。
また、上記第1実施形態では、非RT遊技状態、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態の3種類の遊技状態を備えたスロットマシン1(遊技機)とした。しかしながら、これら非RT遊技状態、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態に加えて、それ以外の遊技状態を備えた遊技機としてもよい。
また、上記第1実施形態では、モードAおよびモードBの2種類の遊技モードを備えたスロットマシン1(遊技機)とした。しかしながら、これらモードAおよびモードBに加えて、それ以外の遊技モードを備えた遊技機としてもよい。
また、上記第1実施形態では、非RT遊技状態から第2RT遊技状態に直接移行しない構成としたが、非RT遊技状態から第2RT遊技状態に直接移行する構成としてもよい。つまり、非RT遊技状態から第1RT遊技状態にも第2RT遊技状態にも移行可能な構成としてもよい。なお、非RT遊技状態から第1RT遊技状態に移行する確率よりも非RT遊技状態から第2RT遊技状態に移行する確率が低い構成がより好ましい。
また、上記第1実施形態では、モードAの設定中に条件Cが成立して第2RT遊技状態の設定が終了する場合には、その後の遊技状態が非RT遊技状態に設定される構成とした。しかしながら、モードAの設定中に条件Cが成立して第2RT遊技状態の設定が終了する場合には、その後の遊技状態が第1RT遊技状態よりも非RT遊技状態に設定され易い構成としてもよい。また、モードBの設定中に条件Cが成立して第2RT遊技状態の設定が終了する場合には、その後の遊技状態が第1RT遊技状態に設定される構成とした。しかしながら、モードBの設定中に条件Cが成立して第2RT遊技状態の設定が終了する場合に、その後の遊技状態が非RT遊技状態よりも第1RT遊技状態に設定され易い構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では条件Lを設けたが、これを設けなくてもよい。
また、上記第1実施形態では、モードBの設定中に遊技状態が第2RT遊技状態から第1RT遊技状態に設定された場合には、そのモードBが継続して設定される構成とした。しかしながら、遊技状態が第2RT遊技状態から第1RT遊技状態に設定された場合には、それに合わせて、遊技モードをモードBからモードAに変更可能な構成としてもよい。また、その場合には、それに合わせて、遊技モードの設定を終了させる構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、モードBの設定中の方がモードAの設定中よりも第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に移行し易い構成とした。しかしながら、逆にモードAの設定中の方がモードBの設定中よりも第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に移行し易い構成としてもよい。また、モードAの設定中でもモードBの設定中でも、同程度に第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に移行し易い構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、第1RT遊技状態から第2RT遊技状態への移行契機として「発動遊技数」を用いた構成とした。つまり、遊技数管理で第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に遊技状態を移行させる構成とした。しかしながら、遊技数管理ではなく、第1RT遊技状態において、第2RT遊技状態への移行抽選を実行して、その抽選に当選した場合には、第1RT遊技状態から第2RT遊技状態に移行させる構成としてもよい。そのような構成の場合に、モードAの設定中よりもモードBの設定中の方が、移行抽選に当選し易い構成が挙げられる。
また、上記第1実施形態では、非RT遊技状態の設定中に小役1~小役8のいずれかに当選した場合には、遊技制御用マイコン61が、その次の単位遊技(ゲーム)のモード選択処理(S350)で設定される遊技モードの種別を選択(決定)する構成とした。しかしながら、非RT遊技状態の設定中に小役1~小役8のいずれかに当選した場合には、遊技制御用マイコン61が、その当該の単位遊技(ゲーム)において遊技モードの種別を選択(決定)する構成としてもよい。具体的に例えば、遊技制御用マイコン61が当選役決定処理のステップS509でYESと判定した後にモード選択処理(S350)を行う構成としてもよい。また例えば、遊技制御用マイコン61が、非RT遊技状態の設定中に小役1~小役8のいずれかに当選した当該の単位遊技における当選役決定処理(S205)よりも後の処理としてモード選択処理(S350)を行う構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、遊技状態移行処理(S203)のモード選択処理(S350)の後に発動遊技数選択処理(S360)が行われる構成とした。しかしながら、発動遊技数選択処理(S360)はモード選択処理(S350)の後に実行される構成であればよく、遊技状態移行処理(S203)よりも後に行われる構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、当選した小役の種類によらず、モードAの振分率(確率)を「70%」とし、モードBの振分率を「30%」とした。しかしながら、図43に示すように、当選した小役の種類に応じて、モードAの振分率およびモードBの振分率を異ならせてもよい。
また、上記第1実施形態では、発動遊技数を2段階に分けて決定する構成とした。しかしながら、3段階以上に分けて発動遊技数を決定する構成としてもよい。或いは、多段階に分けずに発動遊技数を決定する構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、モードA用第1発動遊技数選択テーブルでは、設定値毎に基準遊技数の振分率が異なる構成とした。しかしながら、そのモードA用第1発動遊技数選択テーブルにおいて基準遊技数の振分率が設定値によらない構成としてもよい。また、モードB用第1発動遊技数選択テーブルでは、設定値毎に基準遊技数の振分率が異なる構成とした。しかしながら、そのモードB用第1発動遊技数選択テーブルにおいて基準遊技数の振分率が設定値によらない構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、図17(A)に示すモードA用第1発動遊技数選択テーブルに記載の基準遊技数とした。しかしながら、図17(A)に示す基準遊技数以外のものとしてもよい。また、図18(A)に示すモードB用第1発動遊技数選択テーブルに記載の基準遊技数とした。しかしながら、図18(A)に示す基準遊技数以外のものとしてもよい。
また、上記第1実施形態では、モードAの設定中において決定可能な発動遊技数の最大値を「1000」とした。しかしながら、モードAの設定中において決定可能な発動遊技数の最大値を「1000」以外の値としてもよい。また、モードBの設定中において決定可能な発動遊技数の最大値を「96」としたが、モードBの設定中において決定可能な発動遊技数の最大値を「96」以外の値としてもよい。なお、モードBの設定中において決定可能な発動遊技数の最大値が、モードAの設定中において決定可能な発動遊技数の最大値よりも小さい値であることがより好ましい。
また、上記第1実施形態では、発動遊技数の最小値を「1」とした。しかしながら「1」以外の値としてもよい。例えば「0」としてもよい。つまり、第2RT遊技状態がいわゆる「1ゲーム連」する構成としてもよい。そのような構成として、第2RT遊技状態から第1RT遊技状態に一旦移行した後に、再び第2RT遊技状態に移行する構成や、第1RT遊技状態への移行を介さずに、第2RT遊技状態が連続して設定される構成が挙げられる。
また、上記第1実施形態では、第1RT遊技状態の設定中に小役に当選しても、発動遊技数が変化しない構成とした。しかしながら、第1RT遊技状態の設定中に、例えば小役1や小役2など、所定の小役に当選した場合には、セットされている発動遊技数の少なくとも一部が減少する構成としてもよい。
また、上記第1実施形態の遊技役判定テーブルでは、第1RT遊技状態の場合の乱数値の数と第2RT遊技状態の場合の乱数値の数とを共通とした。しかしながら、第1RT遊技状態の場合の乱数値の数と第2RT遊技状態の場合の乱数値の数とを異ならせてもよい。
また、上記第1実施形態では、LEDからなる有利区間ランプ29としたが、LED以外の発光装置や画像表示装置を用いてもよい。
また、上記第1実施形態では、オープニングリール処理(S804)において、3つのリール6L,6C,6Rの変動動作を所定の期間停止する構成とした。しかしながら、それに代えて、それら3つのリール6L,6C,6Rの変動動作を所定の期間仮停止する構成としてもよい。具体的に例えば、図27(B)~図27(D)に示す左リール6L、図27(C)~図27(D)に示す中リール6C、および、図27(D)に示す右リール6Rの少なくとも1つのリールが、周期的或いはランダムに微動しつつ所定の期間停止する構成でもよい。
また、上記第1実施形態では、1つ目のリールの変動動作の停止態様を、タイミングTA1から1つ目のリール(例えば左リール6L)を2周分回転させた後、さらに表示窓(左表示窓5L)から視認可能な1つ目のリールの中段図柄に「赤セブン」図柄が停止する態様とした。しかしながら、2周分ではなく、1周分又は3周以上回転させた後、表示窓から視認可能な1つ目のリールの中段図柄に「赤セブン」図柄が停止する態様としてもよい。
また、2つ目のリールの変動動作の停止態様を、タイミングTA2から2つ目のリール(例えば中リール6C)を2周分回転させた後、さらに表示窓(中表示窓5C)から視認可能な2つ目のリールの中段図柄に「赤セブン」図柄が停止する態様とした。しかしながら、2周分ではなく、1周分又は3周以上回転させた後、表示窓から視認可能な2つ目のリールの中段図柄に「赤セブン」図柄が停止する態様としてもよい。
さらに、3つ目のリールの変動動作の停止態様を、タイミングTA2から3つ目のリール(例えば右リール6R)を2周分回転させた後、さらに表示窓(右表示窓5R)から視認可能な3つ目のリールの中段図柄に「赤セブン」図柄が停止する態様とした。しかしながら、2周分ではなく、1周分又は3周以上回転させた後、表示窓から視認可能な3つ目のリールの中段図柄に「赤セブン」図柄が停止する態様としてもよい。
また、上記第1実施形態では、1つ目のリールの変動動作についてタイミングTA1から1つ目のリールを2周分回転させ、2つ目のリールの変動動作についてタイミングTA2から2つ目のリールを2周分回転させ、さらに3つ目のリールの変動動作についてタイミングTA3から3つ目のリールを2周分回転させる構成とした。しかしながら、例えば1つ目のリールの変動動作についてタイミングTA1から1つ目のリールを1周分回転させ、2つ目のリールの変動動作についてタイミングTA2ではなくタイミングTA1から2つ目のリールを2周分回転させ、さらに3つ目のリールの変動動作についてタイミングTA3ではなくタイミングTA1から3つ目のリールを3周分回転させる構成としてもよい。つまり、1つ目のリールの変動動作についてタイミングTA1から1つ目のリールを、「0」以上の「第1周回」分回転させ、2つ目のリールの変動動作について同じタイミングTA1から「第1周回」よりも多い「第2周回」分回転させ、さらに3つ目のリールの変動動作について同じタイミングTA1から「第2周回」よりも多い「第3周回」分回転させる構成としてもよい。
また、上記第1実施形態の通常態様を、左リール6L→中リール6C→右リール6Rの順(いわゆる「順押し」の場合と同じ順)で停止する態様とした。しかしながら、通常態様をこれ以外の順で3つのリール6L,6C,6Rが順次停止する態様としてもよい。具体的に例えば、左リール6L→右リール6R→中リール6Cの順(いわゆる「はさみ打ち(はさみ押し)」の場合と同じ順)で停止する態様でもよい。また例えば、右リール6R→中リール6C→左リール6Lの順(いわゆる「逆押し」の場合と同じ順)で停止する態様でもよい。
また、上記第1実施形態では、3つのリール6L,6C,6Rが1つずつ停止する構成とした。しかしながら、3つのリール6L,6C,6Rのうちの一部をなす複数、或いは全部のものが同時に停止する構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、オープニングリール処理(S804)において、3つのリール6L,6C,6Rが通常時と同じ方向に回転する構成とした。しかしながら、通常時とは逆方向に回転する構成としてもよい。また、その構成の場合には、さらに3つのリール6L,6C,6Rの少なくとも一部が通常時とは逆方向に回転する構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、第2RT遊技状態の設定中の初回の単位遊技にて、3つのリール6L,6C,6Rの変動動作が停止する構成とした。しかしながら、第2RT遊技状態の設定中における2回目以降の単位遊技や最終の単位遊技など、初回以外の単位遊技にて3つのリール6L,6C,6Rの変動動作が停止する構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、第2RT遊技状態の設定中の初回の単位遊技にて、3つのリール6L,6C,6Rの変動動作が必ず停止する構成としたが、移行後の第2RT遊技状態にて3つのリール6L,6C,6Rの変動動作が必ずしも停止しない構成としてもよい。つまり、第2RT遊技状態の設定中に、3つのリール6L,6C,6Rの変動動作が停止するときと、3つのリール6L,6C,6Rの変動動作が停止しないときとがある構成としてもよい。或いは、3つのリール6L,6C,6Rの変動動作が停止しない構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、第2RT遊技状態の設定中の初回の単位遊技における3つのリール6L,6C,6Rの変動動作の停止によって、有効ラインL1上に「赤セブン」図柄の3つ揃いが停止する構成とした。しかしながら、有効ラインL1上に「赤セブン」図柄以外の図柄の3つ揃いが停止する構成としてもよい。或いは、上記の疑似ライン上に「赤セブン」図柄の3つ揃いが停止する構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、液晶の表示画面42aを有する画像表示装置42としたが、ドットマトリックスや7セグメントを有する表示装置でもよい。
また、上記第1実施形態では、小役1~小役8に当選した場合には次の単位遊技で遊技状態が非RT遊技状態から第1RT遊技状態に移行する構成とした。しかしながら、小役1~小役8以外の小役に当選した場合に、次の単位遊技で遊技状態が移行する構成としてもよい。或いは、小役1~小役8の一部の小役に当選した場合に、次の単位遊技で遊技状態が移行する構成としてもよい。或いは、小役1~小役8の当選によらず、抽選によって決定される所定の遊技数で遊技状態が移行する構成としてもよい。
また、上記第1実施形態では、図9に示す遊技役判定テーブルを設定値が「6」のものとした。しかしながら、設定値が「2」、「3」、「4」又は「5」の遊技役判定テーブルとしてもよい。
また、上記第1実施形態では、サブ制御基板70と画像制御基板80とを分けた構成としたが、画像制御基板を含むサブ制御基板としてもよい。
また、上記第1実施形態では、複数の変動表示手段として3つのリールを設けた遊技機とした。しかしながら、例えば4つのリールや2つのリールを設けた遊技機でもよい。
また、上記第1実施形態では、有効ラインL1を1つ設けたが、複数設けてもよい。
また、上記第1実施形態では、有効ラインL1上や疑似ライン上に「チェリー」図柄の3つ揃いが停止表示された場合をチェリー小役(小役1)の成立とした。しかしながら例えば、上記ラインをなす左リール6Lの図柄が「チェリー」図柄で、そのラインをなしている中リール6Cおよび右リール6Rの図柄がそれぞれ「チェリー」図柄以外の図柄の場合に、チェリー小役の成立としてもよい。また例えば、上記ラインをなす左リール6Lおよび中リール6Cの図柄がそれぞれ「チェリー」図柄で、そのラインをなしている右リール6Rの図柄が「チェリー」図柄以外の図柄の場合に、チェリー小役の成立としてもよい。
また、上記第1実施形態では、いわゆる「ビッグボーナス(BB)」や「レギュラーボーナス(RB)」といったボーナスの実行がない遊技機としたが、そのようなボーナスが実行可能な遊技機としてもよい。その場合の構成として、そのようなボーナスを実行する遊技状態を遊技者に有利な遊技状態とする構成が挙げられる。
また、上記第1実施形態では、第1RT遊技状態および第2RT遊技状態をRT(リプレイタイム)とし、第2RT遊技状態をART(アシストリプレイタイム)とした。しかしながら、再遊技役の当選確率に遊技状態間で差を設けないで、1つの遊技状態を単にAT(アシストタイム)としてもよい。
また、上記第1実施形態では、遊技機をスロットマシンとしたが、パチンコ遊技機としてもよい。
9.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
〈手段A〉
手段A1に係る発明は、
遊技の進行が規制される打ち止め状態に設定可能な打ち止め状態設定手段(ステップS264を実行する遊技制御用マイコン61)と、
前記打ち止め状態の設定を解除するための解除手段(リセット/設定ボタン19)と、
通常区間(非RT遊技状態が設定される区間)から、その通常区間よりも遊技者に有利な有利区間(RT遊技状態(第1RT遊技状態,第2RT遊技状態)が設定される区間)に移行可能な区間移行手段(遊技状態移行処理(S203)のステップS309を実行する遊技制御用マイコン61)と、
前記有利区間において数値(例えば第1積算カウンタの値)を更新する数値更新手段(有利区間継続判定処理(S1402)を実行する遊技制御用マイコン61)と、
更新された前記数値が特定値(例えば上限遊技数)になった場合には前記有利区間を終了する有利区間終了手段(遊技状態移行処理(S203)のステップS315を実行する遊技制御用マイコン61)と、
報知手段(例えば演出用ランプ40やスピーカ41)を用いた特定の報知(図39に示す特定報知演出)を実行可能な報知実行手段(コマンド解析処理(S2003)のステップS2114を実行する演出制御用マイコン71)と、を備え、
前記解除手段は、
遊技者が操作し難いものであり、
前記打ち止め状態設定手段は、
前記有利区間終了手段によって前記有利区間が終了した場合には、前記打ち止め状態に設定するときと設定しないときとがあり、
前記有利区間が終了して前記打ち止め状態に設定されなかった場合には、その有利区間の終了後に前記特定の報知が行われ得ることを特徴とする遊技機(スロットマシン1)である。
上記の遊技機によれば、有利区間が終了した場合には、打ち止め状態に設定されるときと設定されないときとがある。そして、有利区間が終了して打ち止め状態に設定された場合には、遊技の進行が規制されることになるので、それによって有利区間の終了を遊技者に気付かせることが可能である。
但し、打ち止め状態の設定を解除するための解除手段は、遊技者が操作し難い位置(すなわちホール関係者が操作容易な位置)に配置されている。そのため、有利区間が終了して打ち止め状態に設定された場合、遊技者は遊技を中断させられた上で、その後の遊技を続けるためにホール関係者を呼び出す必要がある。かくして、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されると、遊技者は有利区間の終了を把握可能である反面、煩わしい(不快だ)との感情を持ってしまうおそれがある。
一方、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されない場合には、遊技の進行が規制されることがないため、有利区間の終了を遊技者が気付かないおそれがある。
そこで、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されなかった場合には、報知手段を用いた特定の報知が行われるので、それにより遊技者は、有利区間が終了したことを把握可能である。以上により、有利区間が終了して打ち止め状態が設定されても設定されなくても、有利区間が終了したことを遊技者が把握可能である。
さらに、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されない場合の方が、有利区間が終了して打ち止め状態に設定される場合に生じ得る上記の感情を持たせないで有利区間が終了したことを遊技者に把握させることが可能である。
手段A2に係る発明は、
手段A1に記載の遊技機であって、
前記通常区間中には消灯し、前記有利区間中には点灯するときと消灯するときとがあるランプ(有利区間ランプ29)を備え、
前記有利区間が終了して前記打ち止め状態に設定されなかった場合には、前記ランプの消灯時に前記特定の報知が行われることを特徴とする遊技機である。
上記の遊技機によれば、ランプが消灯している場合には、通常区間中のときも有利区間中のときもあり得る。そこで、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されなかった場合には、ランプの消灯時に特定報知演出が行われるため、ランプの消灯が通常区間中における消灯であることを遊技者が把握可能である。
手段A3に係る発明は、
手段A1又は手段A2に記載の遊技機であって、
前記有利区間が終了して前記打ち止め状態に設定された場合には、その有利区間の終了後に前記特定の報知が行われないことを特徴とする遊技機である。
上記の遊技機によれば、有利区間が終了して打ち止め状態に設定された場合には、その有利区間の終了後に特定報知演出が行われない。打ち止め状態になることによって有利区間の終了を遊技者に既に気付かせることが可能であるため、特定報知演出も行う必要性は低い。よって、有利区間が終了して打ち止め状態に設定された場合には、有利区間が終了して打ち止め状態に設定されない場合と比べて、遊技機の処理を軽減可能である。
特に、止め打ち状態になることで煩わしい(不快だ)との感情を遊技者が持つおそれがあるため、有利区間の終了に対して既に気付いている遊技者がそのような感情を持っている場合には、その有利区間の終了後に特定の報知を行わないことで、そのような感情の逆撫でを防ぐことが可能である。