JP7231277B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】各停止操作順序相互で獲得期待値が相違する構成を具備しつつ、遊技の公正が害される不都合が抑制される遊技機を提供する。【解決手段】ランダムなタイミングで停止操作した場合に付与される遊技媒体の獲得期待値が、第1順序で停止操作した場合と比較して、第2順序で停止操作した場合に多く、有利な停止操作順序を指示可能な指示手段と、特定遊技状態において、第1順序で停止操作した場合と比較して、第2順序で停止操作した場合に指示機能に係る性能を低下させることが可能な指示機能制御手段と、を具備し、第2順序は、複数種類の停止操作順序を含み、特定遊技状態において、第2順序の各停止操作順序相互で、獲得期待値の差が予め定められた所定値未満になり、特定遊技状態において、第2順序で停止操作した場合、指示機能に係る性能は停止操作順によらず共通である。【選択図】図12

Description

本発明は、停止操作態様に応じて図柄組合せが停止表示される遊技機に関する。
従来から、停止操作態様に応じて図柄組合せが停止表示され、当該図柄組合せに対応する遊技媒体(例えば、メダル)が付与される遊技機が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2018-46985公報
特許文献1の遊技機では、各遊技における遊技媒体の獲得期待値は、何れの停止操作態様で停止操作した場合であっても変化しない。したがって、遊技者によっては遊技の面白味に欠けると感じる不都合が生じ得た。
以上の不都合を抑制する構成として、第1順序で停止操作した場合と比較して、第2順序で停止操作した場合に遊技媒体の獲得期待値が多い構成が考えられる。ただし、各停止操作順序相互で獲得期待値が相違する構成では、各獲得期待値の差によっては、遊技の公正が害されるという新たな課題が生じ得る。以上の事情を考慮して、本発明は、各停止操作順序相互で獲得期待値が相違する構成において、遊技の公正が害される不都合を抑制することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明に係る遊技機は、規定数の遊技価値を用いた遊技を開始する遊技開始手段と、各遊技において、複数種類の図柄を変動表示し、遊技の結果としての図柄組合せを停止表示可能な図柄表示手段と、図柄組合せに対応する数の遊技価値を付与可能にする遊技価値付与手段と、第1順序および第1順序とは異なる第2順序で停止操作可能な停止操作手段と、各遊技において、特別当選役を含む複数種類の当選役のうちの何れかを決定する当選役決定手段と、停止操作のタイミング停止操作順序および当選役に応じて図柄組合せを停止表示させる図柄変動制御手段と、非内部中状態において特別当選役が当選すると、当該特別当選役が当選した状態が複数回の遊技において維持され得る内部中状態へ移行可能な内部状態移行手段と、図柄組合せのうち特別当選役の図柄組合せが停止表示されると、特別遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、有利な停止操作順序を指示可能な指示手段と、内部中状態において、第1順序で停止操作した場合と比較して、第2順序で停止操作した場合に指示機能に係る性能を低下させることが可能な指示機能制御手段と、を具備し、内部中状態では、ランダムなタイミングで停止操作した場合に付与される遊技価値の獲得期待値が、第1順序で停止操作した場合と比較して、第2順序で停止操作した場合に多く、第2順序は、複数種類の停止操作順序を含み、内部中状態において、第2順序の各停止操作順序相互で、獲得期待値の差が予め定められた所定値未満になり、内部中状態において、第2順序で停止操作した場合、指示機能に係る性能は停止操作順によらず共通であり、非内部中状態から内部中状態へ移行した場合の獲得期待値の増加量は、第1順序より第2順序で大きくなる。
本発明によれば、各停止操作順序相互で獲得期待値が相違する構成において、遊技の公正が害される不都合が抑制される。
遊技機の正面図である。 各リールに配列された各図柄を示す図である。 図柄表示領域を説明するための図である。 遊技機の機能ブロック図である。 当選エリア抽選テーブルの概念図である。 当選役決定テーブルの概念図である。 図柄組合せテーブル(前半)の概念図である。 図柄組合せテーブル(後半)の概念図である。 獲得期待値の具体例を説明するための図である。 差分値を生じさせる構成の具体例を説明するための図である。 差分値を生じさせる構成の詳細を説明するための図である。 遊技状態毎の獲得期待値の具体例を説明するための図である。 出玉状態の遷移を説明するための図である。 指示決定テーブルの概念図である。 メイン制御基板から送信される各コマンドを説明するための図である。 各表示情報を説明するための図である。 指示演出決定テーブルの概念図である。 BB抽選において用いられる各テーブルの概念図である。 メインペナルティ制御の具体例を説明するための図である。 ストック抽選において用いられる各テーブルの概念図である。 メインペナルティ制御の他の具体例を説明するための図である。 メインペナルティ制御のさらに他の具体例を説明するための図である。 サブペナルティ制御の具体例を説明するための図である。 サブペナルティ制御が実行された場合の各画面の具体例の模擬図である。 サブカウンタを初期化する時期を説明するための図である。 メインCPUの遊技制御処理のフローチャートである。 メインCPUの有利区間制御処理のフローチャートである。 サブCPUのサブ起動処理のフローチャートである。 サブCPUの各制御モードを説明するための図である。 サブCPUの各演出処理のフローチャートである。 変形例を説明するための図である。 他の変形例を説明するための図である。
<第1実施形態>
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構造>
図1を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について説明する。図1は、遊技機1の正面図の一例である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが用いられる遊技機1(パチスロ機)を例示する。なお、遊技媒体として、電気的に記憶されるポイントが用いられる構成(例えば、特開2020-116297号公報参照)としてもよい。
遊技機1は、正面側(遊技者側)に開口を有する箱状のキャビネットと、前面扉3とを含んで構成される。キャビネットには蝶番機構が設けられる。前面扉3は、蝶番機構により、キャビネットの開口を開閉可能に軸支される。
図1に示すように、前面扉3の周縁側には、複数(図1の例では14個)の筐体ランプ5が設けられる。各筐体ランプ5は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode)などの発光体と、当該発光体を覆う光透過性のレンズとから構成される。筐体ランプ5は、遊技機1における各演出に応じた態様で発光する。
図1に示すように、前面扉3には、腰部パネル6が設けられる。腰部パネル6は、遊技機1の名称などが描かれる。また、腰部パネル6の下側には、メダルを貯留する受皿ユニット7が設けられる。受皿ユニット7は、貯留したメダルを遊技者が自由に取り出すことができるように設けられる。
前面扉3には、メダルが投入される開口を有するメダル投入部8と、遊技機1の内部からのメダルが排出されるメダル払出口9とが設けられる。メダル投入部8から規定枚数(3枚)のメダルが投入されると、遊技が開始可能になる。規定枚数は、遊技の状態に応じて設定される。メダル払出口9から排出されたメダルは、受皿ユニット7に貯留される。
前面扉3の正面の中央側には、パネル10が設けられる。パネル10の中央には、略矩形状の表示窓11が形成される。表示窓11からは、キャビネットの内部の複数のリール12(12L、12C、12R)を視認することができる。
各リール12は、略円筒状のドラム部と、ドラム部の外周面に装着された帯状のシート部材とを含んで構成される。リール12のシート部材は、光透過性であり、複数種類の図柄が描かれている。各リール12は、回転可能に設けられ、相互に隣り合うように水平方向に配列される。具体的には、各リール12は、回転軸が同一の直線上に位置するように配列される。ステッピングモーター101(101L、101C、101R)がリール12の各々に設けられ(図示略)、各リール12は、各ステッピングモーター101により回転する。
図2は、本実施形態の各リール12に配列された各図柄を示す図である。図2に示すように、複数のリール12の各々の外周は、20個のコマに区分される。図2に示すように、各コマには1個の図柄が描かれている。本実施形態では、図2に示す図柄の配列の下からNコマ目(Nは数値「0」から数値「19」までの整数)を図柄位置「N」と記載する場合がある。図2に示す通り、各リール12には、リプレイ図柄、プラム1図柄、プラム2図柄、チェリー図柄、ベル1図柄、ベル2図柄、ベル3図柄、ベル4図柄、セブン図柄およびBAR図柄が配列される。
具体的には、リプレイ図柄は、左リール12Lの図柄位置「0」「4」「6」「10」「15」と、中リール12Cの図柄位置「4」「9」「14」「19」と、右リール12Rの図柄位置「1」「6」「11」「16」とに配列される。プラム1図柄は、左リール12Lの図柄位置「2」「7」「17」と、中リール12Cの図柄位置
「1」「6」「11」「16」と、右リール12Rの図柄位置「2」「7」「12」「17」とに配列される。プラム2図柄は、左リール12Lの図柄位置「9」「14」と、右リール12Rの図柄位置「0」「5」「10」「15」とに配列される。チェリー図柄は、左リール12Lの図柄位置「5」「12」「19」と、中リール12Cの図柄位置「0」「5」「10」「15」と、右リール12Rの図柄位置「3」「13」「18」とに配列される。ベル1図柄は、左リール12Lの図柄位置「16」と、中リール12Cの図柄位置「2」と、右リール12Rの図柄位置「4」とに配列される。ベル2図柄は、左リール12Lの図柄位置「1」と、中リール12Cの図柄位置「7」と、右リール12Rの図柄位置「14」とに配列される。ベル3図柄は、左リール12Lの図柄位置「11」と、中リール12Cの図柄位置「12」と、右リール12Rの図柄位置「19」とに配列される。ベル4図柄は、中リール12Cの図柄位置「17」に配列される。セブン図柄は、左リール12Lの図柄位置「3」「8」と、中リール12Cの図柄位置「8」「18」と、右リール12Rの図柄位置「8」とに配列される。BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「13」「18」と、中リール12Cの図柄位置「3」「13」と、右リール12Rの図柄位置「9」とに配列される。
なお、図2では、実際の各図柄の色彩とは異なる色彩で各図柄を示す。また、各リール12の各図柄は、当該リール12が回転中であっても、遊技者が概ね識別可能である。したがって、遊技者は、特定の図柄が表示窓11内を通過するタイミングで、リール12を停止させる操作(いわゆる目押し)をすることができる。各リール12の図柄の配列を示す図柄配置テーブル(図示略)がメインROM302に記憶される。
図1に示した前面扉3の表示窓11には、リール12毎に3個の図柄が停止表示される。すなわち、全てのリール12が停止した状態では、表示窓11に合計9個の図柄が停止表示される。本実施形態では、各図柄が表示される領域を「図柄表示領域」という。
図3は、図柄表示領域を説明するための図である。図3に示すように、図柄表示領域は、各単位領域U(L、C、R)を含んで構成される。単位領域Uの各々には、1個の図柄が表示される。各単位領域Uは、左リール12Lの各図柄が表示される各単位領域ULと、中リール12Cの各図柄が表示される各単位領域UCと、右リール12Rの各図柄が表示される各単位領域URとを含んで構成される。各単位領域ULは、上段に位置する単位領域UL1と中段に位置する単位領域UL2と下段に位置する単位領域UL3とを含む。また、各単位領域UCは、上段に位置する単位領域UC1と中段に位置する単位領域UC2と下段に位置する単位領域UC3とを含み、各単位領域URは、上段に位置する単位領域UR1と中段に位置する単位領域UR2と下段に位置する単位領域UR3とを含む。
規定枚数のメダルがメダル投入部8に投入されると、有効ラインが設定される。有効ラインは、各単位領域Uのうちリール12Lの何れか1個の単位領域Uとリール12Cの何れか1個の単位領域Uとリール12Rの何れか1個の単位領域Uとで構成される領域である。本実施形態の有効ラインは、リール12Lの単位領域UL2とリール12Cの単位領域UC2とリール12Rの単位領域UR2とを結ぶラインである。
有効ラインには、遊技の結果としての図柄の組合せが停止表示される。有効ラインに予め定められた図柄の組合せが停止された場合、当該停止した図柄の組合せに応じて遊技者に利益が付与される。例えば、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者にメダルが付与される。また、再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者に再遊技の権利が付与される。具体的には、再遊技に係る図柄の組合せが今回の遊技で表示された場合、メダルの投入を必要とせず次回の遊技が開始可能になる。有効ラインに停止表示することが可能な図柄の組合せは、後述する内部抽選処理の結果に応じて遊技毎に決定される。
本実施形態において、リール12Lの上段の単位領域UL1とリール12Cの上段の単位領域UC1とリール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「上段ライン」という場合がある。同様に、リール12Lの中段の単位領域UL2とリール12Cの中段の単位領域UC2とリール12Rの中段の単位領域UR2とを結んだライン(本実施形態の有効ライン)を「中段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3とリール12Cの下段の単位領域UC3とリール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「下段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「右上りライン」という場合がある。同様に、リール12Lの上段の単位領域UL1と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「右下りライン」という場合がある。
また、各リール12には、当該リール12のシート部材を内側から照らす各バックライトが設けられる(図示略)。具体的には、リール12の各々には、当該リール12の上段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと中段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと下段ラインの単位領域Uを照らすバックライトとが設けられる。
図1に示すように、パネル10には、投入可能表示ランプ13、BETランプ14(14a、14b、14c)、スタートランプ15、指示表示器16、貯留枚数表示器17、再遊技表示ランプ18、ウェイトランプ19と打ち止ランプ20とを含む複数の表示器(以下「表示器ML」という)が設けられる。表示器MLの各ランプは、後述のメインCPU301により制御される。
投入可能表示ランプ13は、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態であるか否かを報知する。BETランプ14は、賭けメダルの枚数を表示する。また、BETランプ14は、1枚ランプ14aと2枚ランプ14bと3枚ランプ14cとを含んでいる。1枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aが点灯し、2枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bが点灯し、3枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cが点灯する。スタートランプ15は遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)を受け付けることが可能であるか否かを報知する。
指示表示器16は、メインCPU301により制御され、停止ボタン25の操作態様(押順)を指示する指示情報を表示する。詳細には後述するが、メインCPU301は、指示期間の各遊技において、指示情報を指示表示器16に表示させる。また、指示表示器16は、当選役に係る図柄組合せが有効ラインに表示された場合、遊技者に付与されるメダルの枚数を表示する。例えば、図柄組合せ「セブン-チェリー-BAR」が有効ラインに停止表示された場合(「プラム-プラム-プラム」が下段ラインに停止表示された場合)、13枚のメダルが遊技者に付与され、指示表示器16は数字「9」を表示する。
遊技者に付与されたメダルの枚数は、遊技機1(後述のメインRAM303)において電気的に記憶(貯留)することができる。本実施形態では、貯留されているメダルの枚数を「クレジット数」という。クレジット数は、遊技の結果メダルが付与された場合に加算される。また、クレジット数は、規定枚数の賭けメダルが投入された状態において、さらにメダル投入部8からメダルが投入された場合に加算される。貯留枚数表示器17は、クレジット数を表示する。具体的には、貯留枚数表示器17は、数値「0」からクレジット数の上限値である数値「50」までを、記憶されているクレジット数に応じて可変に表示する。
再遊技表示ランプ18は、再遊技中である旨を報知する。具体的には、今回の遊技で再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示されてから次回の遊技が終了するまで再遊技表示ランプ18は点灯する。再遊技表示ランプ18が点灯することで、メダルを使用することなく次回の遊技の開始操作が可能であることが遊技者に報知される。ウェイトランプ19は、遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)がされてから各リール12の回転が開始されるまでのウェイト期間に点灯する。ウェイト期間は、1回の遊技に要する平均の時間長を所定値(約4.1秒)以上にするために設けられる。打ち止ランプ20は、遊技が不可能な打ち止め状態である旨を報知する。
図1に示すように、前面扉3には、1BETボタン21、MAX-BETボタン22、精算ボタン23、スタートレバー24、複数の停止ボタン25(25L、25C、25R)、演出ボタン26と方向指定ボタン27とを含む複数の操作部が設けられる。各操作部は、遊技者により操作される。
1BETボタン21は、貯留されたメダルを用いて1枚の賭けメダルを設定する場合に操作される。MAX-BETボタン22は、貯留されたメダルを用いて規定枚数の賭けメダルを設定する場合に操作される。精算ボタン23は、クレジット数として記憶されたメダルおよび賭けメダルを精算する場合に操作される。精算ボタン23が操作されると、クレジットと賭けメダルとを合計した枚数のメダルがメダル払出口9から払い出される。本実施形態では、MAX-BETボタン22または1BETボタン21の操作をBET操作という場合がある。
スタートレバー24は、遊技を開始する場合に遊技者により操作される。遊技者は、遊技が開始可能な状態において、スタートレバー24に対して開始操作をすることで、遊技の開始を指示することができる。本実施形態のスタートレバー24は、前面扉3に対して略垂直な状態から360度何れの方向にも傾動可能である。また、スタートレバー24の握玉部は、透光性を有する樹脂により形成され、レバー演出用ランプ42を内蔵する。レバー演出用ランプ42は、所定の演出において点灯する。
停止ボタン25は、リール12を停止する場合に遊技者により操作される。また、停止ボタン25は、停止ボタン25Lと停止ボタン25Cと停止ボタン25Rとを含んでいる。停止ボタン25Lはリール12Lに対応し、停止ボタン25Cはリール12Cに対応し、停止ボタン25Rはリール12Rに対応する。リール12が回転している期間において、当該リール12に対応する停止ボタン25が操作(以下「停止操作」という)されると、当該リール12は停止(通常停止、疑似停止)する。
以下、本実施形態においては、各遊技における最初の停止操作を第1停止操作という。同様に、2番目の停止操作を第2停止操作、3番目の停止操作を第3停止操作という。また、遊技機1(後述のメインCPU301)が第1停止操作に基づいてリール12を停止させる制御を第1停止制御という。同様に、第2停止操作に基づくリール12の停止制御を第2停止制御、第3停止操作に基づくリール12の停止制御を第3停止制御という。また、停止操作がされた時点において表示窓11の中段ラインに位置するリール12の図柄位置を停止操作位置という。各リール12の回転中に中段ラインに位置する図柄位置は、図柄カウンタに記憶され、停止操作の時点の図柄カウンタの図柄位置が停止操作位置として取得される。図柄カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。
全てのリール12が停止すると、遊技の結果としての図柄の組合せが有効ラインに表示され、当該遊技が終了する。遊技が開始されると、各リール12は一定の回転速度まで加速する。各リール12が一定の回転速度の期間(リール12が定常回転している期間)において、遊技の結果を有効ラインに停止表示させるための停止操作が可能になる。一方で、各リール12が回転を開始してから定常回転するまでの加速期間では、リール12が回転中であっても、遊技の結果を表示させるための停止操作は受付られない。
本実施形態の停止ボタン25は、複数種類の表示態様に制御可能である。具体的には、各停止ボタン25の内部には、赤色、青色および緑色に発光可能な発光体(例えばLED)がそれぞれ設けられる。停止ボタン25の発光体が赤色に発光する期間では、当該停止ボタン25が赤色に発光して見える。同様に、停止ボタン25の発光体が青色に発光する期間では、当該停止ボタン25が青色に発光して見え、停止ボタン25の発光体が緑色に発光する期間では、当該停止ボタン25が緑色に発光して見える。停止ボタン25が緑色に発光するのは、後述の各設定値のうち特定の設定値(設定値「1」)が設定された場合である。以上の構成によれば、特定の設定値が設定されている旨が停止ボタン25の態様により把握できる。なお、停止ボタン25の態様は以上の例に限定されない。
演出ボタン26は、演出に関する指示をする場合に遊技者により操作される。例えば、遊技者は、演出ボタン26を操作することで特定の演出の実行を指示することができる。すなわち、当該特定の演出は、演出ボタン26の操作を契機(トリガ)に実行される。なお、MAX-BETボタン22に演出ボタン26の機能を兼備させることも可能である。以上の構成によれば、演出ボタン26が省略され、部品点数を削減することができる。
また、今回の遊技が終了してから、次回の遊技を開始するための賭メダルが投入されるまでの期間(以下「非遊技期間」という)において、演出ボタン26が操作された場合、メニュー画像が液晶表示装置30に表示される。
演出ボタン26の操作は、演出ボタンスイッチ26SWで検知される。例えば、演出ボタン26が押されていない場合、演出ボタンスイッチ26SWはOFF信号を出力する。一方、演出ボタン26が押されている場合、演出ボタンスイッチ26SWはON信号を出力する。非遊技期間において、演出ボタンスイッチ26SWがOFF状態からON状態に変化した場合、メニュー画像が液晶表示装置30に表示される。
方向指定ボタン27は、例えば、液晶表示装置30にメニュー画像が表示されている場合に、遊技者により操作される。方向指定ボタン27は、上ボタン、下ボタン、右ボタンおよび左ボタンを含んで構成される。例えば、方向指定ボタン27の操作により、メニュー画像に表示された選択肢を指定するカーソルを移動させることができる。具体的には、上ボタンが操作されると、メニュー画像内のカーソルが上方向に移動する。同様に、下ボタンが操作されると下方向にカーソルが移動し、右ボタンが操作されると右方向にカーソルが移動し、左ボタンが操作されると左方向にカーソルが移動する。
非遊技期間において、方向指定ボタン27が操作されると、遊技機1のマスター音量が変更される。また、非遊技期間において、方向指定ボタン27が適宜に操作されると、遊技機1の演出モードが変更できる。本実施形態の演出モードは、エンジョイモード、通常モード、シンプルモードの3種類が設けられる。以上の各演出モードでは、演出の実行頻度が相違する。具体的には、エンジョイモードは、演出モードの中で最も演出が実行され易い。また、シンプルモードは、演出モードの中で最も演出が実行され難い。本実施形態のシンプルモードでは、後述のBB状態の当選告知以外の演出が実行されない。
図1に示すように、前面扉3のパネル10には、上述した表示器ML(スタートランプ15等)に加え、複数の演出用ランプ28(28a~28e)と複数の停止操作順序表示ランプ29(29L、29C、29R)とが設けられる。表示器MLの各ランプは、メインCPU301により制御されるのに対し、各演出用ランプ28と各停止操作順序表示ランプ29とは、後述のサブCPU412により制御される。複数の演出用ランプ28のうち演出用ランプ28aおよび演出用ランプ28bは、正面視で表示窓11の左側に設けられ、演出用ランプ28cから演出用ランプ28eは、正面視で表示窓11の右側に設けられる。各演出用ランプ28は、現在の遊技の状態等を報知する。
各停止操作順序表示ランプ29は、パネル10のうち表示窓11より下側の領域に設けられ、各停止ボタン25の操作の順序を報知する。図1に示すように、前面扉3の表示窓11の上側には、各種の画像を表示する液晶表示装置30が設けられる。液晶表示装置30は、遊技機1で実行される演出に応じて動画像および静止画像を表示する。具体的には、液晶表示装置30は、後述の内部抽選処理の結果に係る情報、出玉状態を示唆する情報などを報知する。
図1に示すように、前面扉3の上端側には、上部ランプ35(L、R)が設けられる。上部ランプ35は、例えば、各色彩(青色、黄色、緑色、赤色等)に発光可能な発光ダイオードと、当該発光ダイオードを覆うレンズとを含んで構成される。上部ランプ35は、例えば、当選役が有効ラインに停止表示された場合、当該当選役に応じた態様(色彩)で発光する。また、上部ランプ35は、各演出において、当該演出に応じた態様で発光する。
図1に示すように、前面扉3には、スピーカー31(31L、31R)とスピーカー32(32L、32R)とが設けられる。スピーカー31は、前面扉3の下端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー31Lと右側に取り付けられるスピーカー31Rとを含む。また、スピーカー32は、前面扉3の上端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー32Lと右側に取り付けられるスピーカー32Rとを含んでいる。スピーカー31とスピーカー32とは、演出に応じた音響(楽曲、音声および効果音)を出力する。例えば、スピーカー31とスピーカー32とは、上述した液晶表示装置30、演出用ランプ28、筐体ランプ5、停止操作順序表示ランプ29またはレバー演出用ランプ42で実行される演出に関連した音響を出力する。スピーカー31とスピーカー32とは、前面扉3の裏面に取り付けられ、前面扉3の表面には、スピーカー31とスピーカー32との各々に対応する位置に、複数の放音孔が形成される。
図1に示すように、前面扉3には、返却ボタン33が設けられる。返却ボタン33は、遊技機1の内部のメダル流路におけるメダル詰まりを解消するために操作される。返却ボタン33を操作することで、メダル流路に詰まったメダルがメダル払出口9から排出される。
前面扉3には、鍵穴が形成された施錠装置4が設けられる。キャビネットの係止片(図示略)に前面扉3の施錠装置4が係合することで、前面扉3が施錠される。図1に示すように、施錠装置4の鍵穴は、前面扉3の前面に位置し、前面扉3を解錠するための鍵(図示略)が挿入可能である。後述するように、キャビネットの内部には各種の操作部(例えば設定変更ボタン37)が設けられる。キャビネットの内部の各操作部は、前面扉3を解錠する鍵の管理者(例えば遊技機1が設置される遊技場の店員)によって操作される。
キャビネットの内部には、メイン制御基板300が設けられる。具体的には、メイン制御基板300は、透明の基板ケースに収められ、キャビネットの背面板に取り付けられる。メイン制御基板300には、後述のメインCPU301を含む各種の電子部品が実装される。また、メイン制御基板300は、後述のリール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を含む各種の基板とコネクタ(図示略)を介して電気的に接続される。なお、上述した各種の基板は、単一の基板で構成してもよいし、複数の基板で構成してもよい。
キャビネットの内部には、設定表示部36および設定変更ボタン37が設けられる。設定表示部36は、遊技機1の設定値を表示する。設定値とは、遊技機1の出玉率に関する数値であり、各遊技において設定値に応じた確率で各種の抽選が実行される。例えば、設定値は「1」から「6」までが設けられ、設定値「6」が最も出玉率が高くなる。本実施形態においては、設定変更用の鍵穴に設定変更キーを挿入して回転した場合に、設定表示部36は、設定値を表示する。
設定変更ボタン37は、設定表示部36の数値を変更する場合に操作される。設定表示部36は、設定変更ボタン37が操作される毎に、数値を1づつ加算して表示する。設定表示部36に設定値が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、当該操作の時点で設定表示部36に表示されている数値が設定値として記憶される。
ただし、本実施形態では、数字「0」「1」「2」「4」「5」「6」が設定表示部36に表示される。具体的には、設定変更キーを回転した状態で、電源が投入されると、設定変更モードへ移行する。設定変更モードにおいて、設定表示部36に数字「0」が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、設定値「1」が設定される。また、設定表示部36に数字「1」が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、設定値「2」が設定される。さらに、設定表示部36に数字「2」が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、設定値「3」が設定される。
同様に、設定表示部36に数字「4」が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、設定値「4」が設定され、設定表示部36に数字「5」が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、設定値「5」が設定され、設定表示部36に数字「6」が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、設定値「6」が設定される。設定値が設定されると、設定変更モードが終了し、遊技が実行可能になる。
前面扉3の裏面には、サブ制御基板400が設けられる。サブ制御基板400は、演出制御基板410、画像制御基板420およびサウンド基板430を含む各種の基板を含んで構成される。
キャビネットの内部には、電源装置510が設けられる。電源装置510は、AC-DCコンバータおよびDC-DCコンバータ(何れも図示略)を具備し、遊技機1の外部から供給される交流電圧から直流電圧を生成し、生成した直流電圧から複数種類の直流電圧を生成する。例えば、電源装置510は、モータやソレノイドの駆動に用いられる32Vの直流電圧と、液晶表示装置30に供給される12Vの直流電圧と、電子回路基板(例えばメイン制御基板300)に供給される5Vの直流電圧とを生成する。
電源装置510には、電源ボタン511およびリセットボタン512が設けられる。電源ボタン511をON状態に操作した場合、遊技機1に電源が供給され、電源ボタン511をOFF状態に操作した場合、電源が遮断される。リセットボタン512は、出玉状態などをリセットする場合に操作される。具体的には、リセットボタンを操作した場合、後述のメインRAM303の所定の記憶領域が初期値にリセットされる。
メイン制御基板300には各種の電子部品が設けられる。具体的には、メインCPU301、メインROM302、メインRAM303、抵抗、コンデンサ、コネクタ、設定表示部36およびメイン表示器40を含む各種の電子部品がメイン制御基板300に実装される。コネクタは、メイン制御基板300と他の制御装置とを電気的に接続するために用いられる。
<遊技機の回路>
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、図4を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、図4に示すように、リール基板100、中継基板200、メイン制御基板300、サブ制御基板400および電源基板500を具備する。
<メイン制御基板>
メイン制御基板300は、図4に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
メインROM302は、メインCPU301により実行される制御プログラムおよび各種のデータ(例えば当選エリア抽選テーブル)を不揮発的に記憶する。メインRAM303は、メインCPU301が実行する各処理で用いられる各種のデータを記憶する。
メインCPU301は、メインROM302に記憶される制御プログラムを読み込み、遊技の進行に合わせて所定の処理を行うことにより、サブ制御基板400と各リール12とメダルを払出すホッパー520と表示器MLとを含む各種の機器を制御する。
乱数発生器304は、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値R1を生成する。本実施形態の乱数発生器304は、カウンタ回路とサンプリング回路とパルス発生回路(何れも図示略)とを具備し、ハードウェア乱数を生成する。具体的には、パルス発生回路は所定の周期でカウンタ回路に信号を出力する。カウンタ回路の数値は、パルス発生回路から信号が入力される毎に「1」だけインクリメントされる。サンプリング回路は、遊技者が遊技の開始操作をした場合に、カウンタ回路の数値を乱数値R1として記憶する。乱数値R1は、数値「0」~「65535」の範囲で生成される。なお、ソフトウェア乱数を乱数値R1として採用してもよい。
本実施形態においては、乱数値R1に加え乱数値R2が生成される。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、数値「0」~「255」の範囲で生成される。後述するように、乱数値R2は、回胴演出決定処理で用いられる。以上の回胴演出決定処理では、回胴演出(疑似遊技)の種類が抽選により決定される。回胴演出では、通常の遊技とは相違する態様で各リール12が制御される。また、メインCPU301は、乱数値R3を生成する。乱数値R3は、数値「0」~「255」の範囲で生成される。乱数値R3は、後述する判定条件抽選処理等で用いられる。
I/F回路305は、各種の操作部(例えばスタートレバー24)の各スイッチSW(例えばスタートスイッチ24SW)からの信号および各センサSE(例えばメダルセンサ34SE)からの信号をメインCPU301に入力する。各スイッチSWおよび各センサSEからの信号は、ハイレベルまたはローレベルの信号である。なお、本実施形態においては、説明のため、第1のレベル(ハイレベルまたはローレベル)の信号をON信号と表記し、第2のレベル(ローレベルまたはハイレベル)の信号をOFF信号と表記する。ON信号である第1のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかは、スイッチSWまたはセンサSEの種別に応じて設定される。また、スイッチSWからON信号(OFF信号)が出力されていることを「スイッチSWがON状態(OFF状態)である」と記載する場合がある。
I/F回路305は、表示器ML、ホッパー520および各リール12を駆動させる各種の信号をメイン制御基板300の外部に出力する。また、I/F回路305は、サブ制御基板400に各種のコマンドを出力する。なお、不正なコマンドがメイン制御基板に入力されることを防止するため、サブ制御基板400からのコマンドは、メイン制御基板300で受信されない。
リール基板100には、メイン制御基板300からの信号が入力される。リール基板100は、メイン制御基板300からの信号に応じて、駆動パルスを各リール12に出力する。リール基板100からの駆動パルスに応じて、各リール12の各ステッピングモーター101が駆動される。
ステッピングモーター101は、複数個(4つ)のコイルを具備する。各コイルのうち励磁されるコイルの組合せは、リール基板100から駆動パルスが入力される毎に順次に切り替わり、励磁されるコイルの組合せが順次に切り替わることにより、各リール12が回転する。具体的には、ステッピングモーター101の励磁されるコイルの組合せが1回切り替えられると、リール12が所定の角度だけ回転する。例えば、パルスが24回付与された場合に、リール12は1コマ(単位領域U)分の角度だけ回転し、パルスが504回付与された場合に、リール12は1回転する。以上の構成では、駆動パルスが付与される時間間隔が短いほどリール12の回転速度は速くなる。
メイン制御基板300には、複数のリールセンサ111(111L、111C、111R)からのON/OFF信号がリール基板100を介して入力される。各リールセンサ111のうちリールセンサ111Lはリール12Lに対応し、リールセンサ111Cはリール12Cに対応し、リールセンサ111Rはリール12Rに対応する。各リールセンサ111は、対応するリール12の回転角度が基準位置である場合にON信号を出力する。他方で、各リール12の回転角度が基準位置以外である場合、各リールセンサ111は、OFF信号を出力する。メイン制御基板300のメインCPU301は、各リールセンサ111からの信号と各ステッピングモーター101へ駆動パルスが出力された回数とから、各リール12の回転角度を判別することができる。
中継基板200は、メイン制御基板300から表示器MLへの信号を中継する。メイン制御基板300から出力された信号に応じて、表示器MLが駆動される。また、中継基板200は、各操作部(スタートレバー24など)の操作を検出する各センサ(後述のスタートスイッチ24SWなど)からメイン制御基板300に入力されるON/OFF信号を中継する。具体的には、中継基板200は、図4に示すように、1BETスイッチ21SW、MAX-BETスイッチ22SW、精算スイッチ23SW、スタートスイッチ24SW、停止スイッチ25SWおよびメダルセンサ34SEからのON/OFF信号を中継する。また、図4に示すように、電源基板500は、リセットスイッチ512SEおよび払出センサ112SEを含む各種のセンサまたはスイッチのON/OFF信号を中継する。
1BETスイッチ21SWは、遊技者による1BETボタン21の操作を検出する。また、1BETスイッチ21SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、1BETスイッチ21SWからのON信号が入力された場合、1枚のメダルを賭けメダルに加算する。
MAX-BETスイッチ22SWは、遊技者によるMAX-BETボタン22の操作を検出する。また、MAX-BETスイッチ22SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、MAX-BETスイッチ22SWからのON信号が入力された場合に、規定枚数のメダルを賭けメダルとして設定する。
精算スイッチ23SWは、遊技者による精算ボタン23の操作を検出する。精算スイッチ23SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。
精算スイッチ23SWからのON信号が入力された場合、または、入賞にかかる図柄の組合せが有効ラインに表示された場合、メインCPU301は、ホッパー520に対してホッパー駆動信号を出力する。ホッパー駆動信号は、メイン制御基板300から電源基板500を介してホッパー520に入力される。ホッパー520は、ホッパー駆動信号が入力されると、メダルの払出しを行う。
払出センサ112SEは、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出信号をメイン制御基板300に出力する。具体的には、ホッパー520の排出スリット521bを通過するメダルが検知される位置に、払出センサ112SEが設けられる。払出センサ112SEは、メダルを検知した場合、払出信号を出力する。払出信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、払出信号が入力された回数を計数することで、払い出されたメダルの枚数を判別することができる。
電源スイッチ511SWは、電源ボタン511の操作によりON状態またはOFF状態に切り替えられる。電源スイッチ511SWがON状態では、電源装置510から遊技機1に電源が供給され、電源スイッチ511SWがOFF状態では、電源装置510から遊技機1への電源が遮断される。電源装置510は、電源が供給されると直流電圧を生成する。電源装置510で生成された直流電圧は、電源基板500を介してホッパー520を含む各種の装置に供給される。
リセットスイッチ512SWは、電源装置510に設けられ、リセットボタン512が操作されるとメイン制御基板300にリセット信号を出力する。リセット信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、リセット信号を受信すると、メインRAM303の所定の記憶領域を初期化し、例えばエラー状態を解除する。なお、複数個のリセットスイッチ512SW(リセットボタン512)を設ける構成としてもよい。例えば、電源装置510に設けられたリセットスイッチ512SWに加え、施錠装置4にリセットスイッチを設けてもよい。以上の構成において、例えば、施錠装置4の鍵穴に鍵を挿入し、右に鍵を回転させた場合に前面扉3が解錠され、左に鍵を回転させた場合にリセットスイッチからリセット信号が出力される構成が好適に採用される。
図4に示す設定変更スイッチ37SWは、設定変更ボタン37の操作を検出する。設定変更スイッチ37SWからのON信号は、メイン制御基板300に入力される。設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されると、メインCPU301は、設定表示部36の表示を更新する。また、設定表示部36に設定値が表示されない期間において、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力された場合、メインCPU301は、指示込役物比率(後述)を貯留枚数表示器16に表示させる。メダルセンサ34SEは、メダル投入部8から投入されたメダルを検出する。
メイン制御基板300には、複数の停止スイッチ25SW(25SWL、25SWC、25SWR)からのON/OFF信号が中継基板200を介して入力される。各停止スイッチ25SWのうち停止スイッチ25SWLは停止ボタン25Lに対応し、停止スイッチ25SWCは停止ボタン25Cに対応し、停止スイッチ25SWRは停止ボタン25Rに対応する。メインCPU301は、ON信号が入力された停止スイッチ25SWに対応するリール12の停止制御をする。具体的には、停止スイッチ25SWLからON信号が入力された場合は、リール12Lの停止制御をする。同様に、メインCPU301は、停止スイッチ25SWCからON信号が入力された場合は、リール12Cの停止制御をし、停止スイッチ25SWRからON信号が入力された場合は、リール12Rの停止制御をする。
スタートスイッチ24SWは、遊技者によるスタートレバー24の操作を検出する。スタートスイッチ24SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、スタートスイッチ24SWからのON信号が入力された場合に、例えば、各ステッピングモーター101を制御して各リール12を回転させる。また、設定変更スイッチ37SWからのON信号がメイン制御基板300に入力される。
本実施形態のスタートスイッチ24SWは、スタートレバー24が操作された方向を検出可能に形成される。具体的には、スタートスイッチ24SWは、遊技者側から見てスタートレバー24を押上げる押上操作、押下げる押下操作、右側に倒す右側操作、左側に倒す左側操作の何れかを個別に検出可能である。例えば、スタートスイッチ24SWを、スタートレバー24が押上操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWUと、押下操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWDと、右側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWRと、左側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWLとを含む複数のセンサで構成する。以上の構成によれば、例えば、スタートレバー24が押下操作された場合と押上操作された場合とで、実行される演出を異ならせることができる。
メインCPU301は、遊技の進行に応じて各種の遊技情報(連役比率、役物比率、直近連役比率、直近役物比率、指示込役物比率、ボーナス遊技比率)を算出し、当該遊技情報に応じた表示情報をメイン表示器40に表示させる。表示情報は、各遊技情報に対応する各識別情報と、当該遊技情報の大きさを示す割合情報とを含む。
メイン表示器40は、第1表示部40Xと第2表示部40Yとを含んで構成される。第1表示部40Xは、上述した識別情報を表示する。また、第2表示部40Yは、上述した割合情報を表示する。第1表示部40Xは2個の7セグメントディスプレイで構成され、第2表示部40Yは2個の7セグメントディスプレイで構成される。メイン表示器40は、遊技機1の電源が投入された場合、表示情報の表示を開始し、その後、電源が遮断されるまで継続する。詳細には後述するが、各種の遊技情報に対応する複数の表示情報をメイン表示器40は表示する。各表示情報は、予め定められた時間間隔(約5秒)で切換えて表示される。
<サブ制御基板>
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカー(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。図4に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42と上部ランプ35とを含む各種のランプが電気的に接続される。
また、図4に示すように、サブ制御基板400には、音量調整スイッチ44が電気的に接続される。音量調整スイッチ44は、遊技機1のマスター音量を調整するのに用いる。音量調整スイッチ44としては、例えば、ディップスイッチが好適に採用される。上述したように、マスター音量は、方向指定ボタン27の操作によっても調整することができる。すなわち、マスター音量は、方向指定ボタン27および音量調整スイッチ44の何れかを操作することにより調整される。
本実施形態においては、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量が相違する。具体的には、方向指定ボタン27を操作した場合、数値「1」から数値「5」(5段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。一方で、音量調整スイッチ44を操作した場合、数値「1」、数値「3」および数値「5」(3段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。なお、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量を同じにしてもよい。
演出制御基板410は、図4に示すように、I/F回路411とサブCPU412とサブROM413とサブRAM414とを含んで構成される。演出制御基板410(サブCPU412)は、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプとサウンド基板430とを制御する。また、演出制御基板410は、画像制御基板420に対して、液晶表示装置30に各画像を表示させるコマンドを与える。
サブROM413は、サブCPU412により実行される制御プログラムと各種のデータとを記憶する。例えば、演出の種類を決定するための演出抽選テーブルや各種のランプの点滅パターンを示すランプデータがサブROM413に記憶される。
サブRAM414は、各種のデータを揮発的に格納するワーク領域として機能する。I/F回路411は、メイン制御基板300(I/F回路305)からのコマンドを受信する。ただし、サブ制御基板400からコマンドはメイン制御基板300が受信不可能に構成される。I/F回路411で受信されたコマンドは、サブCPU412に供給される。I/F回路411が受信するコマンドは、例えば、有効ラインに停止した当選役の種別を示す表示当選役コマンドである。
サブCPU412は、サブROM413が記憶する制御プログラムを実行し、サブROM413が記憶する各データに基づいて各種のランプ(例えば筐体ランプ5)とサウンド基板430とを制御する。例えば、サブCPU412は、サブROM413から筐体ランプ5の点滅パターンを示すデータを読み出して、筐体ランプ5を点滅させる。また、サブCPU412は、後述する演出制御処理などで用いる乱数値R4を生成する。乱数値R4としては、例えば範囲0~65535の乱数が好適に採用される。なお、サブROM413は、単一の電子部品で構成してもよいし、複数の電子部品(記憶装置)で構成してもよい。
画像制御基板420は、演出制御基板410からのコマンドに応じて、液晶表示装置30に各種の画像を表示させる。画像制御基板420は、図4に示すように、画像制御CPU421と画像制御ROM422とVDP(Video Display Processor)423とCGROM424とVRAM425とを含んで構成される。
画像制御CPU421は、画像制御ROM422が記憶する制御プログラムを実行し、演出制御基板410からのコマンドに応じた指示をVDP423に与える。CGROM424は、圧縮符号化された画像データ(例えばテクスチャデータ)を記憶する。VDP423は、画像デコーダと描画回路とを含んで構成される(何れも図示略)。画像制御CPU421からの指示がVDP423に入力されると、画像デコーダは、当該指示に応じてCGROM424から画像データを読み出す。画像デコーダは、読み出した画像データを伸長(デコード)し、RAM425に格納する。描画回路は、RAM425に格納された画像データに応じて、各種の画像を液晶表示装置30に表示させる。また、RAM425は、画像制御CPU421の各処理で生成された各種のデータを記憶する。RAM425には、音源IC431に送信する音制御コマンドを記憶するコマンド格納領域が設けられる。
サウンド基板430は、画像制御CPU421に制御されて、音響信号を生成する。サウンド基板430で生成された音響信号は、スピーカー31およびスピーカー32に供給され、音波として出力される。図4に示すように、サウンド基板430は、音源IC431と音源ROM432とを含んで構成される。画像制御CPU421は、サブCPU412からのコマンドに応じてサウンド基板430(音源IC431)を制御する。
音源ROM432は、複数の音響データを圧縮して記憶する。各音響データは、例えば、特定の出玉状態の楽曲、遊技者が停止ボタン25を操作する毎に出力される音声、エラー状態に出力されるエラー音を含む各音響の各々を示すデータである。
音源IC431は、音源ROM432の音響データから音響信号を生成する。また、音源IC431は、デコーダと制御レジスタとA/D変換器(何れも図示略)とを含んで構成される。音源IC431のデコーダは、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読出す。また、音源IC431のデコーダは、読出した音響データの音量を調整した後に、当該音響データを制御レジスタに格納する。制御レジスタには複数の音響データが格納され、制御レジスタに格納された各音響データは、格納された順序でA/D変換器に供給される。A/D変換器は、音響データから音響信号を生成してアンプ433に供給する。アンプ433は、音源IC431(A/D変換器)から供給された音響信号を増幅してスピーカー31およびスピーカー32に供給する。なお、音源IC431を制御するCPUを、サブCPU412および画像制御CPU421とは別に設ける構成としてもよい。
<メインCPUが用いる各データ>
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。
図5は、当選エリア抽選テーブルの概念図である。メインCPU301は、後述する内部抽選処理において、当選エリア抽選テーブルと乱数値R1とを用いて、当選エリアを決定する。図5に示すように、各当選エリア抽選テーブルは、複数の当選エリアと各当選エリアに対応する各抽選値とを含んで構成される。図5には、各当選エリアの名称が示される。当選エリア抽選テーブルは、設定値(1から6)毎にメインROM302に記憶される。
図5には、設定値「2」の場合に参照される当選エリア抽選テーブルが例示される。詳細には後述するが、設定値「1」が設定された場合の遊技性は、他の設定値が設定された場合の遊技性と大きく異なる。具体的には、設定値「1」が設定された場合、他の設定値が設定された場合と比較して、ギャンブル性が著しく低下する。したがって、遊技者によっては面白味に欠けると感じる場合がある。以上の事情から、遊技機1の管理者によっては、設定値「1」を原則設定しない場合がある。
当選エリア抽選テーブルの各当選エリアは、図6に示す当選役決定テーブルで規定される各当選役を指定する。例えば、当選エリア番号「01」の「リプレイ1」が内部抽選処理で決定された場合を想定する。当選エリア番号「01」は、図6に示すように、当選役「REP1」と当選役「REP2」と当選役「REP4」とを指定する。すなわち、当選エリア「リプレイ1」が当選した遊技において、複数種類の当選役が重複して指定される。当選エリアで指定された当選役の図柄の組合せは、有効ラインへの停止が許可される。
当選エリア抽選テーブルの各抽選値は、内部抽選処理において乱数値R1に減算される。具体的には、内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1から各当選エリアに対応する各抽選値を当選エリアの昇順に減算していく。内部抽選処理において、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数となった当選エリアが決定される。乱数値R1に減算した場合に負数になる確率は、抽選値が大きいほど高くなるため、当選エリアのうち抽選値が大きい当選エリアほど当選する確率が高くなる。
図5に示すように、当選エリア抽選テーブルは、遊技状態毎の各抽選値を含んで構成される。各遊技状態は、非内部中状態と内部中状態とボーナス作動状態とを含む。本実施形態では、各遊技状態における規定枚数は共通して3枚である。各遊技状態のうち非内部中状態には、設定値が設定(変更)された場合またはボーナス作動状態が終了した後に移行する。なお、内部中状態において設定値が変更された場合、内部中状態が維持される構成としてもよい。
内部中状態は、RBB役の当選状態が持越されている(以下、単に「RBB役が持越されている」等と記載する)遊技状態である。具体的には、本実施形態では、RBB役を含む各種の当選役が各遊技で決定される。RBB役以外の当選役は、当該当選役の図柄組合せが停止表示されたか否かによらず、次回の遊技に持越されない。一方、RBB役の図柄組合せが今回の遊技で停止表示されない場合、次回以降の遊技にRBB役が持越される。
例えば、図6に示す通り、当選エリア「重複役1」が決定された遊技では、RBB役に加え、当選役「NML14、15、25~56」(チェリー1)の図柄組合せが停止表示可能になる。以上の当選エリア「重複役1」が決定された遊技でRBB役の図柄組合せが停止表示されない場合、RBB役が次遊技以降に持ち越され(内部中状態へ移行し)、他の当選役は次遊技に持越されない。以上の内部中状態は、ボーナス作動状態が開始されるまで維持される。なお、本実施形態の内部中状態には、RBB役が当選した遊技が含まれる。
ボーナス作動状態には、RBB役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に移行する。ボーナス作動状態は、91枚を超えるメダルが払出された場合に終了する。ボーナス作動状態が終了した場合、メインCPU301は、非内部中状態に移行する。ボーナス作動状態の各遊技では、図5に示す通り、当選エリア「全役」、当選エリア「1枚役ALL」、当選エリア「6枚役ALL」または当選エリア「リプレイ1」が当選する。
当選エリア「全役」が当選した遊技では、払出枚数が13枚の当選役(NML3~13)が有効ラインに停止表示され、当選エリア「6枚役ALL」が当選した遊技では、払出枚数が6枚の当選役(NML1、2)が有効ラインに停止表示され、当選エリア「1枚役ALL」が当選した遊技では、払出枚数が1枚の当選役(NML14~104)が有効ラインに停止表示される。当選エリア「リプレイ1」が当選した遊技では、当選役「REP1」が有効ラインに停止表示される。以上の各当選役は、ボーナス作動状態において、停止操作順序および停止操作位置によらず有効ラインに停止表示される。
なお、本実施形態では、非内部中状態において、当選エリア「RBB」が当選した場合(RBB役が単独で当選した場合)にのみ、RBB役を停止表示可能である。また、一旦RBB役が取りこぼされると、その後の内部中状態において、他の当選役が必ず当選するため、RBB役の図柄組合せは停止表示できない。すなわち、本実施形態では、原則、内部中状態で遊技が実行される。
図7および図8は、図柄組合せテーブルの概念図である。図7は図柄組合せテーブルの前半部分を示し、図8は図柄組合せテーブルの後半部分を示す。図柄組合せテーブルは、各当選役が当選した遊技において、有効ラインへの停止が許可される図柄の組合せを規定する。例えば、当選役「RBB役」が当選した遊技においては、「ベル2-BAR-セブン」の図柄組合せが有効ラインに停止することが許可される。また、例えば、当選役「REP2」が当選した遊技においては、「プラム1-チェリー-プラム1」「ベル1-チェリー-プラム1」「ベル2-チェリー-プラム1」の図柄組合せが有効ラインに停止可能になる。
図柄組合せテーブルは、図7および図8に示すように、各図柄組合せの許可ビット番号と各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合のメダルの払出枚数とを含んで構成される。図7および図8には、各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合の払出枚数が示される。例えば、当選役「プラムA1」の図柄組合せ「プラム1-プラム1-プラム1」または「プラム2-プラム1-プラム1」が有効ラインに停止表示された場合の払出枚数は「6」枚である。また、RBB役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合の払出枚数は「0枚」である。
以下、説明のため、当選役「REP1」から当選役「REP5」を、「中段リプレイ」「上段リプレイ」「右下りリプレイ」「下段リプレイ」「右上りリプレイ」と記載する場合がある。また、当選役「NML1」および当選役「NML2」を、「プラムA1」「プラムA2」と記載する場合がある。「プラムA1」および「プラムA2」は、払出枚数が6枚のプラム役である。同様に、当選役「NML3」から当選役「NML13」を、「プラムB1」~「プラムB3」、「プラムB4A」「プラムB4B」、「プラムB5」~「プラムB10」と記載する場合がある。以上の各プラム役は、払出枚数が13枚である。
図7および図8に示すように、当選役「プラムA(1、2)」「プラムB(1~10)」「1枚役(1~91)」を含む各当選役の何れかに係る図柄組合せが有効ラインに表示されると、各当選役に応じた払出枚数のメダルが遊技者に付与される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合にメダルが払い出される当選役を「入賞当選役」という。また、入賞当選役の図柄組合せが有効ラインに停止表示されることを単に「入賞」という場合がある。
当選役「中段リプレイ」「上段リプレイ」「右下りリプレイ」「下段リプレイ」「右上りリプレイ」の何れかが有効ラインに表示されると、次回の遊技が再遊技に設定される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合に次回の遊技が再遊技となる当選役を総称して「リプレイ」という場合がある。複数の当選役が重複して当選した場合、リプレイは、他の当選役より優先して有効ラインに停止表示され、RBB役は、他の当選役より優先順位が低い。ただし、入賞当選役よりボーナス役の優先順位が高い構成としてもよい。
図柄組合せテーブルの各許可ビット番号は、メインRAM303の表示許可ビット格納領域の各表示許可ビットを指定する。表示許可ビット格納領域は、複数の表示許可ビットを含んで構成され、各表示許可ビットは、各当選役に対応する。例えば、当選エリア番号「01」の「リプレイ1」が当選して、当選役「中段リプレイ」「上段リプレイ」および「下段リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止許可された場合を想定する。以上の場合では、表示許可ビット格納領域の許可ビット番号「01」で指定される表示許可ビットおよび許可ビット番号「02」で指定される表示許可ビットおよび許可ビット番号「04」で指定される表示許可ビットが「1」に設定され、その他は「0」に設定される。
メインRAM303は、後述の表示判定処理において、表示許可ビット格納領域と対比される表示役格納領域を記憶する。表示役格納領域は、複数の表示可能ビットを含んで構成され、各表示可能ビットは、各当選役に対応する(表示許可ビット格納領域と同様)。また、各表示可能ビットは、当該表示可能ビットに対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合に「1」に設定され、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がない場合に「0」に設定される。例えば、各リール12が回転を開始した時点においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性があるため、全ての表示可能ビットが「1」に設定される。また、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各リール12が停止する毎に更新され、全てのリール12が停止した時点において、実際に有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せに対応する表示可能ビットのみが「1」になる。
内部抽選処理で当選した当選役は、遊技者の各停止ボタン25の操作態様に応じて、有効ラインに停止する。具体的には、各当選役は、各停止ボタン25の停止操作位置および停止操作の順序に応じて、有効ラインに停止する。例えば、停止操作位置から4コマ(停止操作位置を含めて5コマ)の範囲(以下「引込範囲」という)内に位置する図柄が有効ラインに停止可能であり、引込範囲外に位置する図柄は、当選役を構成する図柄であっても有効ラインに停止されない(いわゆる「取りこぼし」が発生する)。ただし、入賞可能な当選役の図柄が引込範囲に位置する場合、当該図柄を必ず有効ラインに停止させる(当該図柄が複数個引込範囲に位置する場合は何れか1個を有効ラインに停止させる)。
また、上述したとおり、一回の遊技において、複数種類の当選役が重複して当選する場合がある。複数種類の当選役が当選した遊技においては、例えば停止操作の順序および停止操作位置に応じた当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。本実施形態では、今回の遊技で当選している当選役の種類、停止操作順序および停止操作位置の組合せと、停止表示する図柄組合せとが、当選エリア毎に一対一に対応付けられる。
以上の通り、入賞する当選役の種類は、停止操作順序に応じて変化する。詳細には後述するが、本実施形態では、メダルの払出枚数が一方的に有利となる停止操作順序が設けられる遊技状態(非内部中状態、内部中状態)へ移行可能である。以下、メダルの払出枚数が一方的に有利となる停止操作順序を「有利押順」と記載し、有利押順以外の停止操作順序を「不利押順」と記載する場合がある。また、停止操作位置がランダムの場合における、特定の停止操作順序で遊技した際のメダルの払出枚数の期待値を、当該停止操作順序での「獲得期待値A」と記載する場合がある。以上の獲得期待値Aは、不利押順で遊技した場合より有利押順で遊技した場合に多くなる。ただし、詳細には後述するが、出玉状態によっては、有利押順で遊技した場合、上述の指示表示器16の指示機能の性能が低下するペナルティ制御が実行される(後述の図19等参照)。
図9(a)および図9(b)は、獲得期待値Aの具体例を説明するための図である。図9(a)および図9(b)には、各遊技状態(内部中状態、非内部中状態、ボーナス作動状態)のうち内部中状態における獲得期待値Aの具体例が示される。なお、他の遊技状態における獲得期待値Aの具体例については、後述の図12(b)および図12(c)を用いて詳細に説明する。
上述した通り、本実施形態では、各停止操作順序相互で獲得期待値Aが相違する場合がある。以下、説明のため、「左第1停止、中第2停止、右第3停止」の停止操作順序を単に「左中右」と記載する場合がある。その他の停止操作順序についても同様である。また、本実施形態では、「左中右」「左右中」「中左右」「中右左」「右左中」「右中左」の6種類の停止操作順序の各々を「順序1」「順序2」「順序3」「順序4」「順序5」「順序6」と記載する場合がある。さらに、以上の停止操作順序のうちの任意の1個を単に「順序m」と記載する場合がある。「m」は数字「1」から数字「6」までの整数である。また、図9(a)に示す通り、「左中右」(順序1)の獲得期待値Aを「獲得期待値A1」と記載する場合がある。同様に、「左右中」(順序2)から「右中左」(順序6)までの各停止操作順序の各獲得期待値Aを「獲得期待値A2」から「獲得期待値A6」と記載する場合がある。
本実施形態の内部中状態では、有利押順と不利押順とが設けられる。具体的には、図9(a)に示す通り、各停止操作順序のうち「左中右」「左右中」(左1st)が不利押順になる。また、各停止操作順序のうち「中右左」「中左右」「右左中」「右中左」(中1st、右1st。以下「変則押順」と総称する場合がある)が有利押順になる。ただし、有利押順および不利押順は、適宜に変更できる。例えば、各停止操作順序のうち左1stに加え中1stを不利押順とし、右1stを有利押順としてもよい。
図9(a)に示す通り、有利押順で停止操作した場合、不利押順で停止操作した場合と比較して、獲得期待値Aが多くなる一方、指示表示器16の指示機能に係る性能が低下する。したがって、原則、遊技者は左1stで遊技することになる。なお、指示機能に係る性能を低下させるための構成の具体例については、図18から図22を用いて詳細に後述する。
上述した通り、本実施形態の不利押順は、複数種類の停止操作順序(左中右、左右中)を含む。詳細には後述するが、図9(a)に示す通り、「左中右」の獲得期待値A1(AJmim)は「左右中」の獲得期待値A2(AJmax)と相違する。すなわち、不利押順の各停止操作順序相互で、獲得期待値Aが相違する。具体的には、獲得期待値A1は獲得期待値A2より差分値XJだけ小さい。
同様に、本実施形態の有利押順は、複数種類の停止操作順序(中左右、中右左、右左中、右中左)を含む。詳細には後述するが、図9(a)に示す通り、「中左右」の獲得期待値A3と「中右左」の獲得期待値A4とは「AHmim」で共通である。すなわち、中1stで遊技した場合、停止操作順序によらず獲得期待値Aは共通になる。また、「右左中」の獲得期待値A5と「右中左」の獲得期待値A6とは「AHmax」で共通である。すなわち、右1stで遊技した場合、停止操作順序によらず獲得期待値Aは共通になる。ただし、中1stの獲得期待値A(AHmim)は右1stの獲得期待値A(AHmax)より差分値XHだけ小さい。
図9(b)は、差分値(X、Y)の具体例を説明するための図である。上述した通り、不利押順(左中右、左右中)の各獲得期待値(A1、A2)の差は差分値XJである。また、有利押順である中1stの獲得期待値(A3、A4)と右1stの獲得期待値(A5、A6)との差は差分値XHである。
本実施形態では、説明のため、不利押順の各獲得期待値(A1、A2)のうち最大の獲得期待値(A2)と、有利押順の各獲得期待値(A3~A6)のうち最小の獲得期待値(A3、A4)との差を「差分値Y」と記載する場合がある。図9(b)に示す通り、内部中状態における差分値Yは、有利押順のうち中1stの獲得期待値「AHmim」と、不利押順のうち「左右中」の獲得期待値「AJmax」との差である(Y=AHmim-AJmax)。
本実施形態では、有利押順(変則押順)は不利押順(左1st)に対して獲得期待値Aが一方的に有利であるため、有利押順で遊技した際に上述のペナルティ制御が実行される。仮に、特定の停止操作順序(以下「ペナルティ順序」)でペナルティ制御が実行される構成において、当該ペナルティ順序の獲得期待値Aが一方的に有利とはいえない構成を想定する。以上の構成としては、上述の差分値Yが十分に大きくない構成が考えられる。以上の構成では、ペナルティ順序で停止操作すると、ペナルティ制御が実行され、且つ、メダルの払出枚数も一方的に有利とはいえないため、ペナルティ順序が過度に不利になる。したがって、ペナルティ順序で遊技した場合、遊技者の不利益が過大になる不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、有利押順での獲得期待値Aと不利順序での獲得期待値Aとの差が予め定められた「特定値Ny」以上である構成とした。具体的には、上述の差分値Yが特定値Ny以上になる構成を採用した(Y≧Ny)。本実施形態の特定値Nyは、数値「0.1」である。以上の構成は、不利押順で10回の遊技をした場合と比較して、有利押順で10回の遊技をした場合、払出されるメダルの総数の期待値が1枚以上多くなるとも換言される。なお、詳細には後述するが、遊技状態(非内部中状態、内部中状態、ボーナス作動状態)により差分値Yは変化する(図12参照)。
ところで、従来技術では、有利押順の各停止操作順序相互で、獲得期待値Aを変化させないのが通常である。また、不利押順の各停止操作順序相互で、獲得期待値Aを変化させないのが通常である。すなわち、従来技術では、上述の差分値XJおよび差分値XHは数値「0」である。しかし、以上の従来技術では、遊技の面白味に欠けるという事情がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、有利押順の各停止操作順序相互で、獲得期待値Aを変化させる構成を採用した(XJ>0)。また、不利押順の各停止操作順序相互で、獲得期待値Aを変化させる構成を採用した(XH>0)。以上の本実施形態では、例えば上述の従来技術と比較して、遊技の面白味が向上するという利点がある。
ただし、不利押順の各停止操作順序相互で獲得期待値Aが相違する構成では、仮に差分値XJが大きい場合、獲得期待値Aが最小となる不利押順が過度に不利になり得る。また、有利押順の各停止操作順序相互で獲得期待値Aが相違する構成では、仮に差分値XHが大きい場合、獲得期待値Aが最大となる有利押順が過度に有利になり得る。したがって、以上の各構成では、停止操作順序毎の獲得期待値Aを知らない遊技者(特に遊技の初心者)が過度に不利になり、停止操作順序毎の獲得期待値Aを知得している遊技者が過度に有利になる不都合が生じ得る。すなわち、遊技の公正が害されるという不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、不利押順の各停止操作順序相互で、獲得期待値Aの差が所定値Nx未満である構成を採用した。また、有利押順の各停止操作順序相互で、獲得期待値Aの差が所定値Nx未満である構成を採用した。すなわち、差分値XJが所定値Nx未満であり(XJ<Nx)、且つ、差分値XHが所定値Nx未満である(XH<Nx)構成を採用した。本実施形態の所定値Nxは数値「0.01」である。以上の構成は、特定値Nyは所定値Nxの10倍以上であるとも換言される。以上の構成では、例えば差分値Xが所定値Nxより大きい構成と比較して、獲得期待値Aを変化に富ませることで遊技の面白味を向上させつつ、一部の遊技者が過度に有利または不利になる不都合が抑制されるという利点がある。以上の構成については、図10および図11を用いて詳細に後述する。
図10(a)および図10(b)は、差分値X(J、H)および差分値Yを生じさせるための構成の具体例を説明するための図である。図10(a)には、当選エリアと停止操作順序との組合せ毎に入賞する当選役が示される。なお、図10(a)に示す払出枚数に併記されるカッコ書きの確率は、停止操作位置がランダムの場合に、当該払出枚数の当選役が入賞する確率(以下「引込確率Pb」と記載する場合がある)を意味する。図10(a)において、払出枚数にカッコ書きが併記されない場合は、当該払出枚数の当選役が確率100%で入賞することを意味する。図10(a)には、各遊技状態のうち内部中状態において入賞する当選役が停止操作順序毎に示される。
図10(a)に示す通り、本実施形態の各当選エリアは、特定グループ(プラムLなど)と特定グループ以外の各当選エリア(リプレイなど)に区分される。詳細には後述するが、メインCPU301(メイン制御基板300)は、当選エリアに応じたコマンド(第1コマンド)をサブCPU412(サブ制御基板400)へ送信する。ただし、特定グループが当選した遊技では、当選エリアの種類によらず共通の第1コマンドが送信される。
以下、説明のため、プラムL(1~4)、プラムLC(1、2)、プラムLR(1、2)、プラムCL(1~4)、プラムCR(1~4)、プラムCL(5、6)、プラムCR(5、6)、プラムRL(1、2)、プラムRC(1、2)、プラムRL(3~6)、プラムRC3を「打順プラム」と総称する場合がある。打順プラムのうちプラムL(1~4)、プラムLC(1、2)またはプラムLR(1、2)が当選した遊技では、停止操作順序に応じて、当選役「プラムA1」または当選役「プラムA2」が入賞し得る。以下、説明のため、当選役「プラムA1」または当選役「プラムA2」を「6枚プラム役」と総称する場合がある。
また、プラムCL(1~4)、プラムCR(1~4)、プラムCL(5、6)、プラムCR(5、6)、プラムRL(1、2)、プラムRC(1、2)、プラムRL(3~6)またはプラムRC3が当選した遊技では、停止操作順序に応じて、当選役「プラムB1~B10」の何れかが入賞し得る。以下、説明のため、当選役「プラムB1~B10」を「13枚プラム役」と総称する場合がある。また、以上の6枚プラム役および13枚プラム役を「正解プラム」と総称する場合がある。さらに、正解プラムが停止表示される停止操作順序を「正解押順」と記載する場合がある。一方、正解押順以外の停止操作順序を「不正解押順」と記載する場合がある。
図10(a)に示す通り、打順プラムのうちプラムL(1~4)が当選した遊技では、「左中右」および「左右中」(左1st)が正解押順になり、正解押順で停止操作すると6枚プラム役(プラムA1、プラムA2)が入賞する。例えば、プラムL(1~4)のうちプラムL1が当選した遊技では、プラムA1(6枚プラム役)および1枚役12から1枚役19が停止表示可能になる(上述の図6参照)。プラムL1が当選した遊技では、正解押順(左1st)で停止操作されると、6枚プラム役のうちプラムA1(正解プラム)が入賞する。
一方、プラムL1が当選した遊技において、不正解押順(中1st、右1st)で停止操作されると、1枚役12から1枚役19の何れかが入賞し得る。具体的には、プラムL1が当選した遊技において不正解押順で停止操作されると、停止操作位置がランダムな場合、確率25%で1枚役の何れかが入賞し、確率75%で何れの当選役も入賞しない(取りこぼしが発生する)。打順プラムのうちプラムL(2~4)が当選した遊技においても同様である。
打順プラムのうちプラムLC(1、2)が当選した遊技では、「左中右」が正解押順になり、正解押順で停止操作されると6枚プラム役(プラムA1、プラムA2)の何れかが入賞する。例えば、プラムLC1が当選した遊技では、プラムA1(6枚プラム役)および1枚役12から1枚役27が停止表示可能になる。プラムLC1が当選した遊技では、正解押順(左中右)で停止操作されると、6枚プラム役のうちプラムA1(正解プラム)が入賞する。
一方、プラムLC1が当選した遊技において、不正解押順(左中右以外)で停止操作されると、1枚役12から1枚役27の何れかが入賞し得る。具体的には、プラムLC1が当選した遊技において不正解押順で停止操作されると、停止操作位置がランダムな場合、確率50%で1枚役の何れかが入賞し、確率50%で何れの当選役も入賞しない(取りこぼしが発生する)。打順プラムのうちプラムLC2が当選した遊技においても同様である。
打順プラムのうちプラムLR(1、2)が当選した遊技では、「左右中」が正解押順になり、正解押順で停止操作されると6枚プラム役(プラムA1、プラムA2)の何れかが入賞する。例えば、プラムLR1が当選した遊技では、プラムA1(6枚プラム役)および1枚役12から1枚役27および1枚役89が停止表示可能になる。以上のプラムLR1が当選した遊技では、正解押順(左右中)で停止操作されると、6枚プラム役のうちプラムA1(正解プラム)が入賞する。
一方、プラムLR1が当選した遊技において、不正解押順(左右中以外)で停止操作されると、1枚役12から1枚役27および1枚役89の何れかが入賞し得る。具体的には、プラムLR1が当選した遊技において不正解押順で停止操作されると、停止操作位置がランダムな場合、確率50%で1枚役の何れかが入賞し、確率50%で何れの当選役も入賞しない(取りこぼしが発生する)。打順プラムのうちプラムLR2が当選した遊技においても同様である。
打順プラムのうちプラムCL(1~4)が当選した遊技では、「中左右」が正解押順になり、正解押順で停止操作されると13枚プラム役(プラムB1)が入賞する。例えば、プラムCL1が当選した遊技では、プラムB1(13枚プラム役)および各1枚役(1、2、7、12、16、20、24、28、32、36、40、44、70、90)が停止表示可能になる。プラムCL1が当選した遊技では、正解押順(中左右)で停止操作されると、13枚プラム役のうちプラムB1(正解プラム)が入賞する。
一方、プラムCL1が当選した遊技において、不正解押順(中左右以外)で停止操作されると、上述の各1枚役の何れかが入賞し得る。具体的には、プラムCL1が当選した遊技において、不正解押順のうち左1st(左中右、左右中)で停止操作されると、停止操作位置がランダムな場合、確率25%で1枚役の何れかが入賞し、確率75%で取りこぼしが発生する。また、プラムCL1が当選した遊技において、不正解押順のうち変則押順(中右左、右左中、右中左)で停止操作されると、停止操作位置によらず1枚役の何れかが入賞する。打順プラムのうちプラムCL(2~4)が当選した遊技においても同様である。
打順プラムのうちプラムCR(1~4)が当選した遊技では、「中右左」が正解押順になり、正解押順で停止操作されると13枚プラム役(プラムB2)が入賞する。例えば、プラムCR1が当選した遊技では、プラムB2(13枚プラム役)および各1枚役(1、6、7、12~19、51~54)が停止表示可能になる。以上のプラムCR1が当選した遊技では、正解押順(中右左)で停止操作されると、13枚プラム役のうちプラムB2(正解プラム)が入賞する。
一方、プラムCR1が当選した遊技において、不正解押順(中右左以外)で停止操作されると、上述の各1枚役の何れかが入賞し得る。具体的には、プラムCR1が当選した遊技において、不正解押順のうち左1st(左中右、左右中)で停止操作されると、停止操作位置がランダムな場合、確率25%で1枚役の何れかが入賞し、確率75%で取りこぼしが発生する。また、プラムCR1が当選した遊技において、不正解押順のうち変則押順(中左右、右左中、右中左)で停止操作されると、停止操作位置によらず1枚役の何れかが入賞する。打順プラムのうちプラムCR(2~4)が当選した遊技においても同様である。
打順プラムのうちプラムCL(5、6)が当選した遊技では、「中左右」が正解押順になり、正解押順で停止操作されると13枚プラム役(プラムB3)が入賞する。例えば、プラムCL5が当選した遊技では、プラムB3、プラムB9(13枚プラム役)および各1枚役(1、2、7、12~19、52、53、55、56、77、79、86~88)が停止表示可能になる。以上のプラムCL5が当選した遊技では、正解押順(中左右)で停止操作されると、13枚プラム役のうちプラムB3(正解プラム)が入賞する。
一方、プラムCL5が当選した遊技において、不正解押順(中左右以外)で停止操作されると、上述の各1枚役の何れかが入賞し得る。具体的には、プラムCL5が当選した遊技において、不正解押順のうち左1st(左中右、左右中)で停止操作されると、停止操作位置がランダムな場合、確率25%で1枚役の何れかが入賞し、確率75%で取りこぼしが発生する。また、プラムCL5が当選した遊技において、不正解押順のうち変則押順(中右左、右左中、右中左)で停止操作されると、停止操作位置によらず1枚役の何れかが入賞する。打順プラムのうちプラムCL6が当選した遊技においても同様である。
打順プラムのうちプラムCR(5、6)が当選した遊技では、「中右左」が正解押順になり、正解押順で停止操作されると13枚プラム役(プラムB4A、B4B、B10)が入賞する。例えば、プラムCR5が当選した遊技では、プラムB4A、プラムB4B、プラムB10(13枚プラム役)および各1枚役(1、2、19、28~35、55、58、59、77、79、86~88)が停止表示可能になる。以上のプラムCR5が当選した遊技では、正解押順(中右左)で停止操作されると、停止操作位置に応じて、プラムB4AおよびプラムB4B(正解プラム)の何れか一方が必ず入賞する。
一方、プラムCR5が当選した遊技において、不正解押順(中右左以外)で停止操作されると、上述の各1枚役の何れかが入賞し得る。具体的には、プラムCR5が当選した遊技において、不正解押順のうち左1st(左中右、左右中)で停止操作されると、停止操作位置がランダムな場合、確率25%で1枚役の何れかが入賞し、確率75%で取りこぼしが発生する。また、プラムCR5が当選した遊技において、不正解押順のうち変則押順(中左右、右左中、右中左)で停止操作されると、停止操作位置によらず1枚役の何れかが入賞する。打順プラムのうちプラムCR6が当選した遊技においても同様である。
打順プラムのうちプラムRL(1、2)が当選した遊技では、「右左中」が正解押順になり、正解押順で停止操作されると13枚プラム役(プラムB6)が入賞する。例えば、プラムRL1が当選した遊技では、プラムB6(13枚プラム役)および各1枚役(1、2、7、8~12、17、23、24、30、37、66、90)が停止表示可能になる。以上のプラムRL1が当選した遊技では、正解押順(右左中)で停止操作されると、プラムB6(正解プラム)が入賞する。
一方、プラムRL1が当選した遊技において、不正解押順(右左中以外)で停止操作されると、上述の各1枚役の何れかが入賞し得る。具体的には、プラムRL1が当選した遊技において、不正解押順のうち左1st(左中右、左右中)で停止操作されると、停止操作位置がランダムな場合、確率25%で1枚役の何れかが入賞し、確率75%で取りこぼしが発生する。また、プラムRL1が当選した遊技において、不正解押順のうち変則押順(中左右、中右左、右中左)で停止操作されると、停止操作位置によらず1枚役の何れかが入賞する。打順プラムのうちプラムRL2が当選した遊技においても同様である。
打順プラムのうちプラムRC(1、2)が当選した遊技では、「右中左」が正解押順になり、正解押順で停止操作されると13枚プラム(プラムB5)が入賞する。例えば、プラムRC1が当選した遊技では、プラムB5(13枚プラム役)および各1枚役(1、2、7、8~11、14、21、28、33、39、40、68、90)が停止表示可能になる。以上のプラムRC1が当選した遊技では、正解押順(右左中)で停止操作されると、プラムB5(正解プラム)が入賞する。
一方、プラムRC1が当選した遊技において、不正解押順(右中左以外)で停止操作されると、上述の各1枚役の何れかが入賞し得る。具体的には、プラムRC1が当選した遊技において、不正解押順のうち左1st(左中右、左右中)で停止操作されると、停止操作位置がランダムな場合、確率25%で1枚役の何れかが入賞し、確率75%で取りこぼしが発生する。また、プラムRC1が当選した遊技において、不正解押順のうち変則押順(中左右、中右左、右左中)で停止操作されると、停止操作位置によらず1枚役の何れかが入賞する。打順プラムのうちプラムRC2が当選した遊技においても同様である。
打順プラムのうちプラムRL(3~6)が当選した遊技では、「右左中」が正解押順になり、正解押順で停止操作されると13枚プラム役(プラムB7)が入賞する。例えば、プラムRL3が当選した遊技では、プラムB7(13枚プラム役)および各1枚役(2、8~11、16、23、30、50、54、73、78)が停止表示可能になる。以上のプラムRL3が当選した遊技では、正解押順(右左中)で停止操作されると、プラムB7(正解プラム)が入賞する。
一方、プラムRL3が当選した遊技において、不正解押順(右左中以外)で停止操作されると、上述の各1枚役の何れかが入賞し得る。具体的には、プラムRL3が当選した遊技において、不正解押順のうち左1st(左中右、左右中)で停止操作されると、停止操作位置がランダムな場合、確率25%で1枚役の何れかが入賞し、確率75%で取りこぼしが発生する。また、プラムRL3が当選した遊技において、不正解押順のうち変則押順(中左右、中右左、右中左)で停止操作されると、停止操作位置によらず1枚役の何れかが入賞する。打順プラムのうちプラムRL(4~6)が当選した遊技においても同様である。
打順プラムのうちプラムRC3が当選した遊技では、「右中左」が正解押順になり、正解押順で停止操作されると13枚プラムのうちプラムB8が入賞する。具体的には、プラムRC3が当選した遊技では、プラムB8(13枚プラム役)および各1枚役(1、2、53~55、70~76)が停止表示可能になる。一方、プラムRC3が当選した遊技において、不正解押順(右中左以外)で停止操作されると、上述の各1枚役の何れかが必ず入賞する。
図10(a)に示す通り、択1枚役(1~4)が当選すると、停止操作順序によらず、1枚役が入賞し得る。例えば、択1枚役が当選した遊技では、1枚役12から1枚役19が停止表示可能になる。択1枚役が当選した遊技では、停止操作位置がランダムの場合、停止操作順序によらず、1枚役の何れかが確率25%で入賞し、確率75%で取りこぼしが発生する。他の択1枚役(2~4)についても同様である。特定グループ(打順プラム、択1枚役)が当選した遊技で入賞する当選役の説明は以上である。
当選エリアのうちリプレイ(1~3)が当選すると、停止操作順序および停止操作位置によらず、リプレイの図柄組合せの何れかが停止表示される。なお、リプレイの図柄組合せが停止表示された場合、次回の遊技が再遊技になり、メダルの払出はない。ただし、本実施形態の獲得期待値Aは、リプレイの図柄組合せが停止表示された遊技において、規定枚数(3枚)のメダルが払出されたものとして算出される。
当選エリアのうちチェリー(1、2)が当選すると、停止操作順序および停止操作位置によらず、1枚役(1、2、12~43)の何れかが入賞する。また、当選エリアのうちベルが当選すると、停止操作順序および停止操作位置によらず、1枚役(1~7、12~43、87、92、93)の何れかが入賞する。当選エリアのうちリーチ目役(1~5)が当選すると、停止操作順序に応じて、1枚役または13枚プラム役が入賞する。具体的には、リーチ目役(1~5)が当選した遊技において、左1stで停止操作されると、停止操作位置によらず1枚役の何れかが停止表示される。一方、リーチ目役(1~5)が当選した遊技において、変則押順で停止操作されると、停止操作位置によらず13枚プラム役が入賞する。
詳細には後述するが、以上の各当選エリア(打順プラム、択1枚役、リプレイ1~3、チェリー1、2、ベル、リーチ目役1~5)は、差分値X(J、H)を生じさせない当選エリアである。一方、以下で説明するリーチ目役6およびリーチ目役7は、差分値Xを生じさせる当選エリアである。
図10(a)に示す通り、リーチ目役6が当選した遊技において、「左中右」で停止操作すると、停止操作位置がランダムの場合、1枚役の何れかが確率70%で入賞し、確率30%で取りこぼしが発生する。一方、リーチ目役6が当選した遊技において、「左右中」で停止操作すると、停止操作位置がランダムの場合、1枚役の何れかが確率85%で入賞し、確率15%で取りこぼしが発生する。また、リーチ目役6が当選した遊技において、中1st(中左右、中右左)で停止操作すると、停止操作位置によらず1枚役の何れかが入賞する。一方、リーチ目役6が当選した遊技において、右1st(右左中、右中左)で停止操作すると、停止操作位置によらず13枚プラム役が入賞する。
リーチ目役7が当選した遊技において、「左中右」で停止操作すると、停止操作位置がランダムの場合、1枚役の何れかが確率68.5%で入賞し、確率31.5%で取りこぼしが発生する。一方、リーチ目役7が当選した遊技において、「左右中」で停止操作すると、停止操作位置がランダムの場合、1枚役の何れかが確率70%で入賞し、確率30%で取りこぼしが発生する。また、リーチ目役7が当選した遊技において、中1st(中左右、中右左)で停止操作すると、停止操作位置によらず13枚プラム役が入賞する。同様に、リーチ目役7が当選した遊技において、右1st(右左中、右中左)で停止操作すると、停止操作位置によらず13枚プラム役が入賞する。
なお、リーチ目役(1~7)が当選した遊技で入賞する1枚役は、他の当選エリアが当選した遊技で左1stで停止操作した場合は入賞しない。したがって、入賞した1枚役の種類(図柄組合せ)により、今回の遊技でリーチ目役が当選したか否かを遊技者は把握できる。また、リーチ目役6またはリーチ目役7が当選した遊技で取りこぼしが発生した場合、他の当選エリアが当選した遊技では停止表示されない図柄組合せ(リーチ目)が停止表示される。
以上の構成では、左1stで停止操作した場合、取りこぼしの有無によらず、停止表示された図柄組合せからリーチ目役が当選した旨を察知可能になる。ただし、変則押順で入賞する当選役は、リーチ目役と他の当選エリアとで共通な場合がある。したがって、変則押順で停止操作した場合、リーチ目役が当選した旨を図柄組合せからは察知困難(実質的に不可能な場合を含む)である。なお、取りこぼしが発生した場合のリーチ目は、リーチ目役6とリーチ目役7とで共通としてもよいし相違させてもよい。
以下において、獲得期待値Aの算出方法を詳細に説明する。停止操作の順序m(m=1、2、3…6)の獲得期待値Amは、以下の数1に示す数式により求められる。なお、本実施形態では、説明のため、図10(a)で説明した各当選エリアのグループ毎に、グループ番号n(n=1、2、3…18)を付与する。例えば、プラムL(1~4)の当選エリアのグループには、グループ番号1が付与される(n=1)。数1における、「n」はグループ番号を意味する。
Figure 0007231277000002
数1における「Nnm」は、順序mで停止操作した場合における、グループ番号nの当選エリアが当選した遊技におけるメダルの払出枚数の期待値(以下「部分期待値Nnm」)である。順序mで停止操作した場合における獲得期待値Amは、グループ番号1の当選エリアが当選した遊技で付与されるメダル枚数の期待値と、グループ番号2の当選エリアが当選した遊技で付与されるメダル枚数の期待値と…グループ番号18の当選エリアが当選した遊技で付与されるメダル枚数の期待値との和である。すなわち、数1からも理解される通り、順序mで停止操作した場合における獲得期待値Amは、部分期待値N(1,m)から部分期待値N(18,m)の和である(Am=N(1,m)+N(2,m)…+N(18,m))。なお、部分期待値Nnmの具体的な数値については、図10(b)において説明する。
数1における「Hnm」は、グループ番号nの当選エリアが当選した遊技で、順序mで停止操作した場合に付与可能な払出枚数を意味する。すなわち、払出枚数Hnmは、グループ番号nの当選エリアが当選した遊技で、順序mで停止操作した場合に入賞可能な(引込の対象となる)当選役の払出枚数を意味する。上述した通り、共通の当選エリアが当選した遊技であっても、停止操作順序に応じて入賞可能な当選役は変化する。したがって、払出枚数Hnmは、当選エリアが共通であっても(nが共通であっても)、順序mに応じて変化する。
例えば、グループ番号4のプラムCLが当選した遊技を想定する(n=4)。以上の遊技では、順序1(左中右:不正解押順)で停止操作した場合(m=1)、1枚役が入賞可能である。したがって、プラムCLが当選した遊技における順序1の払出枚数H(4,1)は「1」枚である(n=4、m=1の場合、H(4,1)=1)。一方、グループ番号4のプラムCLが当選した遊技で、順序3(中左右:正解押順)で停止操作した場合(m=3)、正解プラム(13枚役)が入賞可能である。したがって、プラムCLが当選した遊技における順序3の払出枚数H(4,3)は「13」枚である(n=4、m=3の場合、H(4,3)=13)。同様に、グループ番号4のプラムCLが当選した遊技で、順序4(中右左:不正解押順)で停止操作した場合(m=4)、1枚役が入賞可能であるから、払出枚数H(4,4)は「1」枚である(n=4、m=4の場合、H(4,4)=1)。
数1における「Pan」は、グループ番号nの各当選エリアの何れかが当選する確率を意味する。図10(a)には、設定値が「2」の場合における確率Panに数値「65536」を乗算した数値がグループ番号n毎に示される。当該数値は、当該グループ番号の各当選エリアの各抽選値(上述の図5参照)の合計値を意味する。例えば、グループ番号4のプラムCL(1~4)の何れかが当選する確率Pa4は、4500/65536である(Pa4=(1125+1125+1125+1125)/65536)。
数1における「Pbnm」は、グループ番号nの当選エリアが当選した際に、順序mで停止操作した場合における、当選役の引込確率を意味する。以上の引込確率Pbとは、当選役が停止表示される順序(引込の対象となる順序)で停止操作された場合において、停止操作位置がランダムな場合における、当該当選役が入賞する確率である。上述した通り、共通の当選エリアが当選した場合であっても、停止操作順序に応じて引込の対象となる当選役が変化する。したがって、当選エリアが共通の遊技であっても、停止操作順序に応じて、引込確率Pbnmが変化する。
例えば、グループ番号4のプラムCL(1~4)が当選した遊技において(n=4)、順序1で停止操作した場合(m=1)、停止操作位置がランダムであれば、1枚役が確率25%で入賞する(図10参照)。したがって、引込確率Pb(4,1)は「0.25」になる(n=4、m=1の場合、Pb(4,1)=0.25)。また、グループ番号4のプラムCLが当選した遊技において(n=4)、順序3(正解押順)で停止操作した場合(m=3)、停止操作位置によらず13枚プラム役が入賞する。したがって、引込確率Pb(4,3)は「1」になる(n=4、m=3の場合、Pb(4,3)=1)。グループ番号4のプラムCLが当選した遊技において(n=4)、順序4で停止操作した場合(m=4)、停止操作位置によらず1枚役が入賞する。したがって、引込確率Pb(4,4)は「1」になる(n=4、m=4の場合、Pb(4,4)=1)。
上述した通り、部分期待値Nnmは、払出枚数Hnmと当選確率Panと引込確率Pbnmとの積である(Nnm=Hnm×Pan×Pbnm)。例えば、グループ番号4のプラムCL(1~4)の当選確率Pa4は4500/65536である。また、グループ番号4のプラムCL(1~4)が当選した際に順序3で停止操作した場合、引込確率Pb(4,3)は「1」であり、払出枚数H(4,3)は「13」である。したがって、部分期待値N(4,3)は、約「0.892639」になる(N(4,3)=H(4,3)×Pa4×Pb(4,3)=13×(4500/65536)×1≒0.892639。図10(b)参照)。
図10(b)には、当選エリアのグループ番号(n)および停止操作順序(m)の組合せ毎の部分期待値Nnmの具体例が示される。具体的には、図10(b)には、各遊技状態のうち内部中状態における部分期待値Nnmが示される。例えば、上述した通り、グループ番号4のプラムCL(1~4)が当選した際に順序3で停止操作した場合(n=4、m=3)の部分期待値N(4,3)は、約「0.892639」である。ただし、図10(b)では、部分期待値Nnmの小数点第7位以降を省略して示す。
図10(b)に示す通り、グループ番号1の当選エリアが当選した場合、不利押順のうち順序1(左中右)と順序2(左右中)とで部分期待値Nnmが共通する。具体的には、部分期待値N(1,1)と部分期待値N(1,2)とは約「0.420776」で共通である。一方、グループ番号2またはグループ番号3の当選エリアの何れかが当選した場合、不利押順のうち順序1(左中右)と順序2(左右中)とで部分期待値Nnmが相違する(N(2,1)≠N(2,2)、N(3,1)≠N(3,2))。
ただし、図10(b)に示す通り、グループ番号2の当選エリアが当選した際に順序1で停止操作した場合の部分期待値N(2,1)、および、グループ番号3の当選エリアが当選した際に順序2で停止操作した場合の部分期待値N(3,2)は約「0.456116」で共通である。また、グループ番号2の当選エリアが当選した際に順序2で停止操作した場合の部分期待値N(2,2)、および、グループ番号3の当選エリアが当選した際に順序1で停止操作した場合の部分期待値N(3,1)は約「0.038010」で共通である。
図10(b)に示す通り、グループ番号4~16の当選エリアの何れであっても、不利押順のうち順序1(左中右)と順序2(左右中)とで部分期待値Nnmが共通する。例えば、グループ番号4の場合、順序1の部分期待値N(4,1)と順序2の部分期待値N(4,2)とは約「0.017166」で共通である。
同様に、グループ番号5~10について、順序1の部分期待値N(5,1)、部分期待値N(6,1)…部分期待値N(10,1)の各々は、順序2の部分期待値N(5,2)、部分期待値N(6,2)…部分期待値N(10,2)の各々と共通で約「0.017166」である。また、グループ番号11~16についても、部分期待値N(11,1)と部分期待値N(11,2)、部分期待値N(12,1)と部分期待値N(12,2)、部分期待値N(13,1)と部分期待値N(13,2)、部分期待値N(14,1)と部分期待値N(14,2)、部分期待値N(15,1)と部分期待値N(15,2)、部分期待値N(16,1)と部分期待値N(16,2)は共通である。
以上の説明から理解される通り、グループ番号1~16までの部分期待値Nnmの合計値は、不利押順(順序1、順序2)相互で共通になる。以上の構成は、グループ番号1~16の各当選エリアは、差分値XJを生じさせないものであるとも換言される。また、詳細な説明は省略するが、図10(b)から理解される通り、グループ番号1~16までの部分期待値Nnmの合計値は、有利押順(順序3~順序6)相互で共通になる。以上の構成は、グループ番号1~16の各当選エリアは、差分値XHを生じさせないものであるとも換言される。
一方、グループ番号17(リーチ目役6)の部分期待値Nnmは、不利押順のうち順序1で約「0.000075」であり(N(17,1)≒0.000075)、順序2で「0.000091」である(N(17,2)≒0.000091)。また、グループ番号18(リーチ目役7)の部分期待値Nnmは、不利押順のうち順序1で「0.000073」であり(N(18,1)≒0.000073)、順序2で「0.000075」である(N(18,2)≒0.000075)。以上の構成では、グループ番号17およびグループ番号18の部分期待値Nnmの合計値は、不利押順相互で相違する。以上の構成は、グループ番号17およびグループ番号18の各当選エリアは、差分値XJを生じさせるものであるとも換言される。
また、グループ番号17(リーチ目役6)の部分期待値Nnmは、有利押順のうち順序3および順序4(中1st)で「0.000107」であり(N(17,3)=N(17,4)≒0.000107)、順序5および順序6(右1st)で「0.001389」である(N(17,5)=N(17,6)≒0.001389)。一方、グループ番号18(リーチ目役7)の部分期待値Nnmは、有利押順相互で共通して「0.001389」である(N(18,3)=N(18,4)=N(18,5)=N(18,6)≒0.001389)。以上の構成では、グループ番号17およびグループ番号18の部分期待値Nnmの合計値は、有利押順相互で相違する。以上の構成は、グループ番号17およびグループ番号18の各当選エリアは、差分値XHを生じさせるものであるとも換言される。
以上の通り、本実施形態では、内部中状態において、差分値XJおよび差分値XHが数値「0」より大きい。具体的には、図10(b)に示す通り、不利押順のうち順序1の獲得期待値A1は約「1.568396」であり、順序2の獲得期待値A2は約「1.568414」である。すなわち、差分値XJは約「0.000018」である。また、有利押順のうち順序3および順序4の獲得期待値Aは共通して約「2.766903」であり、順序5および順序6の獲得期待値Aは共通して約「2.768185」である。すなわち、差分値XHは約「0.001282」である。
以下、説明のため、特定の当選エリアが当選した遊技において、入賞する当選役および当該当選役が入賞する停止操作態様(順序、位置)が各遊技で共通であることを、単に各遊技で「停止制御が共通」と記載する場合がある。各遊技における停止制御は、当選エリアが共通であれば、内部中状態と非内部中状態とで原則共通である。ただし、打順プラムのうちプラムCL(5、6)(グループ番号6)、プラムCR(5、6)(グループ番号7)、プラムRL(1、2)(グループ番号8)およびプラムRL(1、2)(グループ番号9)が当選した遊技では、内部中状態と非内部中状態とで停止制御が相違する。
具体的には、上述の打順プラムが非内部中状態で当選した場合、停止操作態様によらず1枚役の何れかが入賞する。すなわち、上述の打順プラムが非内部中状態で当選した場合、内部中状態における正解押順で停止操作した場合であっても、1枚役の何れかが入賞し、正解プラムは入賞しない。以上の構成では、グループ番号6で順序3(正解押順)の部分期待値N(6,3)は、内部中状態では約「0.892639」であるが(図10(b)参照)、非内部中状態では約「0.068665」になる(減少する)。
同様に、グループ番号7で順序4(正解押順)の部分期待値N(7,4)は、内部中状態では約「0.892639」であるが、非内部中状態では約「0.068665」になる。グループ番号8で順序5(正解押順)の部分期待値N(8,5)は、内部中状態では約「0.892639」であるが、非内部中状態では約「0.068665」になる。グループ番号9で順序6(正解押順)の部分期待値N(9,6)は、内部中状態では約「0.892639」であるが、非内部中状態では約「0.068665」になる。
なお、本実施形態では、非内部中状態で重複役1(チェリー1)に当選した遊技では、内部中状態でチェリー1に当選した遊技と停止制御が共通になる。同様に、重複役2(チェリー2)に当選した遊技では、チェリー2に当選した遊技と停止制御が共通になり、重複役3(ベル)に当選した遊技では、ベルに当選した遊技と停止制御が共通になり、重複役4~10(リーチ目役1~7)に当選した遊技では、リーチ目役1~7に当選した遊技と停止制御が共通になり、重複役11~14(択1枚役1~4)に当選した遊技では、択1枚役1~4に当選した遊技と停止制御が共通になる。
ところで、各当選エリアのうちグループ番号12(択1枚役)、グループ番号13(リプレイ)、グループ番号14(チェリー)、グループ番号15(ベル)は、停止操作順序によらず獲得期待値Aが共通である。すなわち、当該当選エリア(以下「共通当選エリア」)は、他の当選エリアの各停止操作順序の各部分期待値Nを考慮するまでもなく、差分値(X、Y)を生じさせない当選エリアであるとも換言される。特に、グループ番号13(リプレイ)およびグループ番号15(ベル)は、停止操作位置によらず差分値を生じさせない当選エリアである。本実施形態では、共通当選エリアが当選した遊技であっても、変則押順で停止操作された場合はペナルティ制御が実行される構成であるとも換言される。
図11は、差分値X(J、H)を生じさせるための構成の詳細を説明するための図である。本実施形態では、停止操作順序および停止操作位置に応じて、有効ラインに引込む当選役を適宜に切替えることにより、差分値Xを生じさせる。上述した通り、有効ラインに停止表示する図柄組合せは、停止操作順序、停止操作位置および当選エリアの組合せ毎に予め定められている。具体的には、本実施形態では、当選エリアが共通であっても、停止操作順序に応じて図柄の「引込制御」の種類が変化する。本実施形態の「引込制御」は、「図柄個数優先制御」と「払出枚数優先制御」とを含む。
まず、差分値Xを生じさせるための構成(リーチ目役6、7の引込制御)に先行して、打順プラムが当選した際の引込制御を説明する。例えば、上述した通りプラムCL1が当選した遊技では、プラムB1(13枚プラム役)および各1枚役(1、2、7、12、16、20、24、28、32、36、40、44、70、90)が停止表示可能になる。以上のプラムCL1が当選した遊技において、「中左右」(正解押順)で停止操作されると、全てのリール12が払出枚数優先制御で停止される。ただし、第1停止操作から第3停止操作までの間に、引込制御の種類が途中で切替えられる場合がある。
払出枚数優先制御では、入賞可能な当選役の図柄のうち、払出枚数が最も多い当選役の図柄が有効ラインに優先して停止表示される。したがって、プラムCL1が当選した遊技では、プラムB1の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。なお、払出枚数が最も多い当選役が複数種類入賞可能な場合、払出枚数優先制御が実行されると、停止操作位置に応じて予め定められた当選役の図柄が有効ラインに停止表示される。
一方、プラムCL1が当選した遊技において、左1stまたは右1st(不正解押順)で停止操作されると、最初のリール12が図柄個数優先制御で停止される。図柄個数優先制御でリール12が停止する場合、当該リール12の停止後に入賞し得る当選役の図柄組合せの種類数が最大となる様に、当該リール12が停止される。なお、入賞し得る当選役の図柄組合せの種類数が最大となる停止位置(図柄)が複数存在する場合、図柄個数優先制御が実行されると、停止操作位置に応じて予め定められた当選役の図柄が有効ラインに停止表示される。
例えば、プラムCL1が当選した遊技では、上述の各1枚役(1、2、7、12、16、20、24,28、32、36、40、44、70、90)が入賞可能になる。以上のプラムCL1が当選した遊技では、左第1停止時で「プラム1図柄」が有効ラインに停止表示されると、6種類の1枚役(12、20、28、36、44、70)の図柄組合せが、その後の停止操作位置により有効ラインに停止表示され得る(図7、図8参照)。同様に、プラムCL1が当選した遊技では、左第1停止時で「プラム2図柄」が有効ラインに停止表示されると、6種類の1枚役(16、24、32、40、44、70)の図柄組合せが、その後の停止操作位置により有効ラインに停止表示され得る。
一方、仮に左第1停止でプラムB1(13枚役)の左図柄が有効ラインに停止表示されると、その後、有効ラインへ停止表示され得る図柄組合せは4種類である(図7参照)。したがって、プラムCL1が当選した遊技では、左第1停止された場合、プラムB1(13枚役)より1枚役の図柄(プラム1図柄、プラム2図柄)が優先して有効ラインに停止表示される。プラムCL1が当選した遊技で右第1停止された場合、左第1停止された場合と同様に、図柄個数優先制御が実行され、1枚役の図柄(プラム1図柄、プラム2図柄)が優先して有効ラインに停止表示される。
また、不正解押順のうち「中右左」で停止操作された場合、中第1停止までは正解押順であるため、中第1停止では払出枚数優先制御が実行され、プラムB1の「チェリー図柄」が有効ラインに停止表示される。以上の場合、その後、プラムB1の図柄組合せ(5種類)に加え1枚役(1、2、90)の6種類(1枚役1の1種類、1枚役2の3種類、1枚役90の2種類の合計6種類)の図柄組合せが停止表示可能である(図7、図8参照)。仮に、中第1停止の後に、右第2停止すると、図柄個数優先制御で右リール12が停止し、上述の各1枚役の何れかの右図柄が有効ラインに停止表示される。一方、中第1停止の後に、左第2停止すると(正解押順で停止操作すると)、払出枚数優先制御で左リール12が停止し、プラムB1の左図柄が有効ラインに停止表示される。
図11(a-1)は、リーチ目役6が当選した遊技における各当選役の引込確率(上述の数1のPb)を説明するための図である。詳細には以下で説明するが、リーチ目6またはリーチ目7が当選した遊技では、左第1停止でリール12を停止する場合に図柄個数優先制御が実行され、その他の場合(第2停止、第3停止、中第1停止、右第1停止でリール12を停止する場合)は払出枚数優先制御が実行される。ただし、リーチ目役6が当選した遊技で中第1停止されると、例外的に、図柄個数優先制御が実行される。
上述した通り、リーチ目役6は、差分値XJを生じさせる当選エリアである。図11(a-1)は、「左中右」で停止操作された場合の引込確率を示す。リーチ目役6が当選した遊技では、「左中右」で停止操作された場合、1枚役の何れかが入賞し得る(図10(a)参照)。具体的には、リーチ目役6が当選した遊技において、左第1停止された場合、図柄個数優先制御で左リール12が停止される。以上の場合、左リール12の停止操作位置に応じて、1枚役1または1枚役57(以下「1枚役1、57」等と省略して示す)の左図柄(リプレイ図柄)または1枚役49、50、85の左図柄(ベル1図柄、ベル2図柄)が有効ラインに停止表示される。
例えば、図11(a-1)に示す通り、左リール12が図柄位置6~17(12コマ)で停止操作されると、1枚役1、57の左図柄が有効ラインに停止表示される。1枚役1、57の左図柄が有効ラインに停止表示されると、左図柄がベル(1、2)図柄である1枚役49、50、85は入賞不可能になる。リーチ目役6が当選した遊技において、左第1停止後に中第2停止された場合、払出枚数優先制御で中リール12が停止される。
以上の構成では、左リール12が図柄位置6~17(12コマ)で停止操作されると、中第2停止の停止操作位置によらず(図柄位置0~19の何れで停止操作された場合であっても)、1枚役1の中図柄(チェリー図柄)または1枚役57の中図柄(ベル1~4図柄)を有効ラインに引込める。本実施形態では、中第2停止では1枚役57の中図柄が有効ラインに停止表示される(1枚役1は入賞不可能になる)。その後、右第3停止された場合、払出枚数優先制御で右リール12が停止され、停止操作位置によらず1枚役57の右図柄が有効ラインに停止表示される。以上の説明から理解される通り、リーチ目役6が当選した遊技において「左中右」で停止操作された場合、1枚役57の引込確率は4800(12×20×20)/8000になる。
リーチ目役6が当選した遊技において、左リール12が図柄位置0~5、18、19(8コマ)で停止操作されると、1枚役49、50、85の左図柄(ベル1、2図柄)が有効ラインに停止表示される。1枚役49、50、85の左図柄が有効ラインに停止表示されると、左図柄がリプレイ図柄である1枚役1、57は入賞不可能になる。その後、中リール12が図柄位置2~6(5コマ)で第2停止操作されると、1枚役49の中図柄(ベル1図柄)が有効ラインに停止表示される。1枚役49の中図柄が有効ラインに停止表示されると、1枚役50、85は入賞不可能になる。その後、右リール12が図柄位置8~12(5コマ)で第3停止操作されると、1枚役49の右図柄(セブン図柄)が有効ラインに停止表示される(1枚役49が入賞する)。一方、右リール12が図柄位置0~7、13~19(15コマ)で第3停止操作されると、1枚役49の右図柄が引込範囲に位置しないため、取りこぼしが発生する。以上の説明から理解される通り、リーチ目役6が当選した遊技において「左中右」で停止操作された場合、1枚役49の引込確率は200(8×5×5)/8000になる。
リーチ目役6が当選した遊技において、左リール12が図柄位置0~5、18、19(8コマ)で停止操作され、中リール12が図柄位置0、1、7~19(15コマ)で第2停止操作されると、1枚役50の中図柄(ベル2~4図柄)が有効ラインに停止表示される(1枚役50がテンパイする)。1枚役50の中図柄が有効ラインに停止表示されると、1枚役49、85は入賞不可能になる。その後、右リール12が図柄位置8~12(5コマ)で第3停止操作されると、1枚役50の右図柄(セブン図柄)が有効ラインに停止表示される(1枚役50が入賞する)。一方、右リール12が図柄位置0~7、13~19(15コマ)で第3停止操作されると、1枚役50の右図柄が引込範囲に位置しないため、取りこぼしが発生する。以上の説明から理解される通り、リーチ目役6が当選した遊技において「左中右」で停止操作された場合、1枚役50の引込確率は600(8×15×5)/8000になる。以上の通り、リーチ目役6が当選した遊技において、「左中右」で停止操作すると、1枚役の引込確率の合計は5600/8000(70%)になる。
図11(a-2)は、リーチ目役6が当選した遊技における各当選役の引込確率を説明するための他の図である。図11(a-2)は、「左右中」で停止操作された場合の引込確率を示す。上述の図11(a-1)を用いて説明した通り、リーチ目役6が当選した遊技において、左リール12が図柄位置6~17(12コマ)で停止操作されると、1枚役1、57の左図柄(リプレイ図柄)が有効ラインに停止表示される。
本実施形態の構成では、左リール12が図柄位置6~17(12コマ)で停止操作されると、右第2停止の停止操作位置によらず、1枚役1の右図柄が有効ラインに停止表示される(1枚役1がテンパイする)。その後、中第3停止された場合、停止操作位置によらず1枚役1の中図柄が有効ラインに停止表示される(1枚役が入賞する)。以上の説明から理解される通り、リーチ目役6が当選した遊技において「左右中」で停止操作された場合、1枚役1の引込確率は4800(12×20×20)/8000になる。
上述の図11(a-1)を用いて説明した通り、リーチ目役6が当選した遊技において、左リール12が図柄位置0~5、18、19(8コマ)で停止操作されると、1枚役49、50、85の左図柄が有効ラインに停止表示される。その後、右リール12が図柄位置8~12(5コマ)で第2停止操作されると、1枚役49、50の右図柄(セブン図柄)が有効ラインに停止表示される(1枚役49および1枚役50がテンパイする)。1枚役49、50の右図柄が有効ラインに停止表示されると、1枚役85は入賞不可能になる。その後、中リール12が図柄位置2~6(5コマ)で第3停止操作されると、1枚役49の中図柄(ベル1図柄)が有効ラインに停止表示される(1枚役49が入賞する)。以上の説明から理解される通り、リーチ目役6が当選した遊技において「左右中」で停止操作された場合、1枚役49の引込確率は200(8×5×5)/8000になる。
リーチ目役6が当選した遊技において、左リール12が図柄位置0~5、18、19(8コマ)で停止操作され、右リール12が図柄位置8~12(5コマ)で第2停止操作された後に、中リール12が図柄位置0、1、7~19(15コマ)で第3停止操作されると、1枚役50の中図柄(ベル2~4図柄)が有効ラインに停止表示される(1枚役50が入賞する)。以上の説明から理解される通り、リーチ目役6が当選した遊技において「左右中」で停止操作された場合、1枚役50の引込確率は600(8×5×15)/8000になる。
一方、左リール12が図柄位置0~5、18、19(8コマ)で停止操作された後に、右リール12が図柄位置0~7、13~19(15コマ)で第2停止操作されると、1枚役85の右図柄(BAR図柄、ベル1~3図柄)が有効ラインに停止表示される(1枚役85がテンパイする)。1枚役85の右図柄が有効ラインに停止表示されると、1枚役49、50は入賞不可能になる。その後、中リール12が図柄位置0~2、18、19、8~12(10コマ)で第3停止操作されると、1枚役85の中図柄(セブン図柄)が有効ラインに停止表示される(1枚役85が入賞する)。一方、右リール12が図柄位置3~7、13~17(10コマ)で第3停止操作されると、1枚役85の中図柄が引込範囲に位置しないため、取りこぼしが発生する。以上の説明から理解される通り、リーチ目役6が当選した遊技において「左右中」で停止操作された場合、1枚役85の引込確率は1200(8×15×10)/8000になる。以上の通り、リーチ目役6が当選した遊技において、「左右中」で停止操作すると、1枚役の引込確率の合計は6800/8000(85%)になる。
図11(b-1)は、リーチ目役7が当選した遊技における各当選役の引込確率を説明するための図である。上述した通り、リーチ目役7は、差分値XJを生じさせる当選エリアである。図11(b-1)は、「左中右」で停止操作された場合の引込確率を示す。上述した通り、リーチ目役7が当選した遊技では、「左中右」で停止操作された場合、1枚役の何れかが入賞し得る(図10(a)参照)。具体的には、リーチ目役7が当選した遊技において、左第1停止された場合、図柄個数優先制御で左リール12が停止される。以上の場合、左リール12の停止操作位置に応じて、1枚役1、84、89の左図柄(リプレイ図柄)または1枚役90の左図柄(ベル1図柄、ベル2図柄)が有効ラインに停止表示される。
例えば、図11(b-1)に示す通り、左リール12が図柄位置6~17(12コマ)で停止操作されると、1枚役1、84、89の左図柄が有効ラインに停止表示される。1枚役1、84、89の左図柄が有効ラインに停止表示されると、左図柄がベル図柄である1枚役90は入賞不可能になる。リーチ目役7が当選した遊技において、左第1停止後に中第2停止された場合、払出枚数優先制御で中リール12が停止される。以上の構成では、左リール12が図柄位置6~17(12コマ)で停止操作されると、中第2停止操作された図柄位置に応じて、1枚役1、84、89の何れかの中図柄を有効ラインに停止表示できる。
具体的には、リーチ目役7が当選した遊技において、左リール12が図柄位置6~17(12コマ)で停止操作され、中リール12が図柄位置5~7(3コマ)で第2停止操作されると、中リール12の有効ラインに1枚役1の中図柄(チェリー図柄)が停止表示される。1枚役1の左図柄および中図柄が有効ラインに停止表示された場合、右リール12の停止操作位置によらず1枚役1が入賞する。以上の説明から理解される通り、リーチ目役7が当選した遊技において「左中右」で停止操作された場合、1枚役1の引込確率は720(12×3×20)/8000になる。
リーチ目役7が当選した遊技において、左リール12が図柄位置6~17(12コマ)で停止操作され、中リール12が図柄位置0~4、11~19(14コマ)で第2停止操作されると、中リール12の有効ラインに1枚役84の中図柄(リプレイ図柄)が停止表示される。1枚役84の左図柄および中図柄が有効ラインに停止表示された場合、右リール12が図柄位置8~12(5コマ)で停止操作されると、1枚役84が入賞する。一方、右リール12が図柄位置0~7、13~19(15コマ)で停止操作されると、1枚役84の右図柄(セブン図柄)が引込範囲に位置しないため、取りこぼしが発生する。以上の説明から理解される通り、リーチ目役7が当選した遊技において「左中右」で停止操作された場合、1枚役84の引込確率は840(12×14×5)/8000になる。
リーチ目役7が当選した遊技において、左リール12が図柄位置6~17(12コマ)で停止操作され、中リール12が図柄位置8~10(3コマ)で第2停止操作されると、中リール12の有効ラインに1枚役89の中図柄(セブン図柄)が停止表示される。1枚役89の左図柄および中図柄が有効ラインに停止表示された場合、右リール12の停止操作位置によらず1枚役89が入賞する。以上の説明から理解される通り、リーチ目役7が当選した遊技において「左中右」で停止操作された場合、1枚役89の引込確率は720(12×3×20)/8000になる。
リーチ目役7が当選した遊技において、左リール12が図柄位置0~5、18、19(8コマ)で停止操作されると、1枚役90の左図柄(ベル1図柄、ベル2図柄)が有効ラインに停止表示される。1枚役90の左図柄が有効ラインに停止表示されると、1枚役1、84、89は入賞不可能になる。また、1枚役90の左図柄が有効ラインに停止表示されると、中リール12および右リール12の停止操作位置によらず、1枚役90が入賞する(取りこぼさない)。以上の説明から理解される通り、リーチ目役7が当選した遊技において「左中右」で停止操作された場合、1枚役90の引込確率は3200(8×20×20)/8000になる。以上の通り、リーチ目役7が当選した遊技において、「左中右」で停止操作すると、1枚役の引込確率の合計は5480/8000(68.5%)になる。
図11(b-2)は、リーチ目役7が当選した遊技における各当選役の引込確率を説明するための他の図である。図11(b-2)は、「左右中」で停止操作された場合の引込確率を示す。
上述の図11(b-1)を用いて説明した通り、リーチ目役7が当選した遊技において、左リール12が図柄位置6~17(12コマ)で停止操作されると、1枚役1、84、89の左図柄(リプレイ図柄)が有効ラインに停止表示される。リーチ目役7が当選した遊技において、1枚役1、84、89の左図柄(リプレイ図柄)が有効ラインに停止表示されると、右第2停止の停止操作位置によらず、1枚役89の右図柄(リプレイ図柄)が有効ラインに停止表示される。その後、中リール12が図柄位置0~2、18、19、8~12(10コマ)で第3停止されると、1枚役89の中図柄(セブン図柄)が有効ラインに停止表示される(1枚役89が入賞する)。一方、中リール12が図柄位置3~7、13~17(10コマ)で第3停止操作されると、1枚役89の中図柄が引込範囲に位置しないため、取りこぼしが発生する。以上の説明から理解される通り、リーチ目役7が当選した遊技において「左右中」で停止操作された場合、1枚役89の引込確率は2400(12×20×10)/8000になる。
図11(b-2)に示す通り、リーチ目役7が当選した遊技において、左リール12が図柄位置0~5、18、19(8コマ)で停止操作されると、右第2停止および中第3停止の停止操作位置によらず、1枚役90が入賞する。以上の説明から理解される通り、リーチ目役7が当選した遊技において「左右中」で停止操作された場合、1枚役90の引込確率は3200(8×20×20)/8000になる。以上の通り、リーチ目役7が当選した遊技において、「左右中」で停止操作すると、1枚役の引込確率の合計は5600/8000(70%)になる。
以上の本実施形態では、リーチ目役6が当選した遊技において、「左中右」で停止操作すると、1枚役の引込確率の合計は70%になる。一方、リーチ目役6が当選した遊技において、「左右中」で停止操作すると、1枚役の引込確率は85%になる。また、リーチ目役7が当選した遊技において、「左中右」で停止操作すると、1枚役の引込確率の合計は68.5%になる。一方、リーチ目役7が当選した遊技において、「左右中」で停止操作すると、1枚役の引込確率は70%になる。すなわち、本実施形態では、差分値XJが数値「0」以上になる。以上の構成によれば、同じ不利押順(左中右、左右中)であっても、1枚役の引込確率が変化するため、遊技の面白味が向上するという効果が奏せられる。
図11(c-1)および図11(c-2)は、差分値XHを生じさせるための構成を説明するための図である。図11(c-1)は、リーチ目役6が当選した遊技で、変則押順(中1st、右1st)で停止操作した際に入賞する当選役を示す。図11(c-1)に示す通り、リーチ目役6が当選した遊技で中1stで停止操作すると、停止操作位置によらず1枚役1が入賞する。一方、右1stで停止操作すると、停止操作位置によらずプラムB6(13枚プラム役)が入賞する。
図11(c-2)は、リーチ目役7が当選した遊技で、変則押順(中1st、右1st)で停止操作した際に入賞する当選役を示す。図11(c-2)に示す通り、リーチ目役7が当選した遊技では、中1stで停止操作した場合と右1stで停止操作した場合とで、共通してプラムB6(13枚プラム役)が入賞する。以上の構成によれば、差分値XHが数値「0」より大きくなる。したがって、例えば差分値X(XJ、XH)が生じない構成と比較して、遊技の面白味が向上するという効果は格別に顕著である。
図12(a)~(c)は、差分値Yの具体例を説明するための図である。図12(a)~(c)には、遊技状態(内部中状態、非内部中状態、ボーナス作動状態)毎の差分値Yが示される。図12(a)~(c)の縦軸は、獲得期待値Aの大きさを示す。また、図12(a)~(c)には、差分値X(J、H)が示される。なお、本実施形態では説明のため、遊技状態のうち内部中状態における差分値Yを「差分値Ya」と記載し、非内部中状態における差分値Yを「差分値Yb」と記載する場合がある。また、遊技状態のうち内部中状態における差分値XJを「差分値XJa」と記載し、非内部中状態における差分値XJを「差分値XJb」と記載する場合がある。同様に、遊技状態のうち内部中状態における差分値XHを「差分値XHa」と記載し、非内部中状態における差分値XHを「差分値XHb」と記載する場合がある。
図12(a)は、遊技状態のうち内部中状態における差分値Yaを説明するための図である。図12(a)には、内部中状態における各獲得期待値A(1~6)が停止操作順序毎に示される。
上述した通り、内部中状態では、左1st(左中右、左右中)が不利押順となり、不利押順の各獲得期待値A(1、2)のうち「左右中」での獲得期待値A2が最大値になる。また、差分値XJaは約「0.0000182」(XJ=A2-A1≒0.0000182)である。さらに、内部中状態では、変則押順(中1st、右1st)が有利押順となり、有利押順の各獲得期待値A(3~6)のうち右1st(右左中、右中左)での獲得期待値A(5、6)が最大値になる。また、差分値XHaは約「0.0012818」(XH=A(3、4)-A(5、6)≒0.0012818)である。
図12(a)に示す通り、内部中状態では、「左右中」での獲得期待値A2と中1stでの獲得期待値A(3、4)との差が差分値Yaになる。具体的には、内部中状態における差分値Yaは約「1.1984886」になる(Y=A(3、4)-A2≒1.1984886)。内部中状態では、有利押順で停止操作されると、指示表示器16の指示機能に係る性能が低下する。
本実施形態の内部中状態では、不利押順相互で獲得期待値Aが相違するが、不利押順で停止操作した場合、指示表示器16の指示機能に係る性能は停止操作順序によらず低下しない。具体的には、内部中状態では、指示表示器16の指示機能に係る性能は不利押順相互で共通である。詳細には後述するが、内部中状態では、不利押順の種類によらず共通の条件で指示機能に係る処理(BB抽選、特定カウンタの更新、ストック抽選処理など)が実行される。また、本実施形態の内部中状態では、有利押順相互で獲得期待値Aが相違するが、有利押順で停止操作した場合、指示表示器16の指示機能に係る性能は停止操作順序によらず一律に低下する。具体的には、内部中状態では、指示表示器16の指示機能に係る性能は有利押順相互で共通である。詳細には後述するが、内部中状態では、有利押順の種類によらず共通のペナルティ制御が実行される。
図12(b)は、遊技状態のうち非内部中状態における差分値Ybを説明するための図である。図12(b)には、非内部中状態における各停止操作順序での各獲得期待値A(1~6)が示される。また、図12(b)には、内部中状態における差分値Yaが、非内部中状態における差分値Ybと比較可能に示される。詳細には後述するが、差分値Yaは差分値Ybより大きい。すなわち、非内部中状態から内部中状態へ移行すると、差分値Yが大きくなる。
非内部中状態では、内部中状態と同様に、左1stが不利押順になり、変則押順が有利押順になる。また、図12(a)および図12(b)から把握される通り、「左中右」での獲得期待値A1は、内部中状態と非内部中状態とで共通である。同様に、「左中右」での獲得期待値A2は、内部中状態と非内部中状態とで共通である。以上の構成では、非内部中状態における差分値XJbは内部中状態における差分値XJaと共通になる(XJa=XJb)。
一方、有利押順(変則押順)での獲得期待値A(3~6)は、非内部中状態より内部中状態において多くなる。具体的には、上述の図10(a)および図10(b)で説明した通り、内部中状態では、打順プラムが当選した遊技において正解押順で停止操作されると、正解プラム(13枚プラム役、6枚プラム役)が入賞した。しかし、正解押順が変則押順の打順プラムの一部については、非内部中状態で当選した場合、正解プラムが入賞しない引込制御が実行される。
具体的には、プラムCL(5、6)、プラムCR(5、6)、プラムRL(1、2)およびプラムRC(1、2)の何れかが非内部中状態で当選した場合、停止操作順序によらず第1停止操作時に図柄個数優先制御でリール12が停止される。以上の構成では、当該打順プラムが非内部中状態で当選した場合、内部中状態における正解押順で停止操作した場合であっても、1枚役の何れかが入賞し、正解プラムは入賞しない。また、他の当選エリアが当選した遊技で入賞する当選役は、停止操作態様(順序、位置)が共通であれば、非内部中状態と内部中状態とで共通である。したがって、有利押順での獲得期待値A(3~6)は、非内部中状態より内部中状態において多くなる。
図12(b)に示す通り、有利押順のうち「中左右」での獲得期待値A3と「中右左」での獲得期待値A4とは約「1.9429283」で共通である。また、有利押順のうち「右左中」での獲得期待値A5と「右中左」での獲得期待値A6とは約「1.9442101」で共通である。以上の構成では、非内部中状態における差分値Ybは約「0.374514」であり、内部中状態における差分値Ya(≒1.1984886)より小さくなる。ただし、非内部中状態における差分値Ybは、上述の特定値Ny「0.1」より大きい。
本実施形態の非内部中状態では、不利押順相互で獲得期待値Aが相違するが、不利押順で停止操作した場合、指示表示器16の指示機能に係る性能は停止操作順序によらず低下しない。具体的には、非内部中状態では、指示表示器16の指示機能に係る性能は不利押順相互で共通である。すなわち、非内部中状態では、不利押順の種類によらず共通の条件で指示機能に係る処理(BB抽選、特定カウンタの更新、ストック抽選処理など)が実行される。また、本実施形態の非内部中状態では、有利押順相互で獲得期待値Aが相違するが、有利押順で停止操作した場合、指示表示器16の指示機能に係る性能は停止操作順序によらず一律に低下する。具体的には、非内部中状態では、指示表示器16の指示機能に係る性能は有利押順相互で共通である。すなわち、非内部中状態では、有利押順の種類によらず共通のペナルティ制御が実行される。
本実施形態では、非内部中状態における差分値XHbと内部中状態における差分値XHaとは共通である。ただし、非内部中状態における差分値XHbと内部中状態における差分値XHaとが相違する構成としてもよい。同様に、非内部中状態における差分値XJbと内部中状態における差分値XJaとが相違する構成としてもよい。なお、以下説明のため、非内部中状態における各獲得期待値A(1~6)のうちの最大値を「獲得期待値Amax」と記載する場合がある。本実施形態の獲得期待値Amaxは、図12(b)に示す通り、獲得期待値A(5、6)である。
図12(c)は、遊技状態のうちボーナス作動状態における差分値Yを説明するための図である。図12(c)には、ボーナス作動状態における各停止操作順序での各獲得期待値A(1~6)が示される。
具体的には、図12(c)に示す通り、ボーナス作動状態では、停止操作順序によらず獲得期待値Aが「1.9442139」になる。したがって、差分値Yは数値「0」であり、差分値X(XJ、XH)は数値「0」である。ただし、ボーナス作動状態において、各停止操作順序での各獲得期待値Aが相違する構成としてもよい。例えば、ボーナス作動状態において、停止操作順序によっては、獲得期待値Aに上述の所定値Nx(0.01)未満の差が生じる構成としてもよい。また、ボーナス作動状態においても一方的に有利な停止操作順序を設けてもよい。ただし、以上の構成では、遊技者が混乱する不都合を抑制する観点から、一方的に有利な停止操作順序が各遊技状態で共通である構成が好適である。
図12(c)には、上述の図12(b)で説明した、非内部中状態における獲得期待値Amaxが示される。本実施形態では、ボーナス作動状態における各停止操作順序での各獲得期待値A(1~6)は、非内部中状態における獲得期待値Amaxより大きくなる。具体的には、ボーナス作動状態における獲得期待値Aは、非内部中状態における獲得期待値Amaxより約「0.0000038」(図における「Z」)だけ大きい。なお、ボーナス作動状態において各停止操作順序での各獲得期待値Aが相違する構成を採用した場合、当該各獲得期待値Aのうち最小の獲得期待値Aが非内部中状態における獲得期待値Amaxより大きい構成が好適である。
ところで、遊技者には、非内部中状態におけるRBB役の当選遊技で、RBB役の図柄組合せを有効ラインに停止表示(目押し)してボーナス作動状態へ移行させる遊技者と、RBB役の図柄組合せを有効ラインに停止表示させないで内部中状態へ移行させる遊技者とがいる。仮に、ボーナス作動状態における各停止操作順序での各獲得期待値A(1~6)が、非内部中状態における獲得期待値Amaxより小さい構成(以下「対比例」)を想定する。以上の対比例では、ボーナス作動状態へ移行させる遊技者が内部中状態へ移行させる遊技者より著しく不利になる不都合が生じ易いという事情がある。すなわち、対比例では、遊技の公正が害される不都合が生じ易くなる。本実施形態の構成では、ボーナス作動状態における獲得期待値Aは、非内部中状態における獲得期待値Amaxより大きくなるため、上述の不都合が抑制されるという利点がある。
本実施形態のボーナス作動状態では、左1stで停止操作した場合、指示表示器16の指示機能に係る性能は停止操作順序によらず低下しない。具体的には、ボーナス作動状態では、指示表示器16の指示機能に係る性能は「左中右」と「左右中」とで共通である。すなわち、ボーナス作動状態では、「左中右」と「左右中」とで共通の条件で指示機能に係る処理(BB抽選、特定カウンタの更新、ストック抽選処理など)が実行される。また、本実施形態のボーナス作動状態では、変則押順で停止操作した場合、指示表示器16の指示機能に係る性能は停止操作順序によらず一律に低下する。具体的には、ボーナス作動状態では、指示表示器16の指示機能に係る性能は変則押順相互で共通である。すなわち、ボーナス作動状態では、変則押順の種類によらず共通のペナルティ制御が実行される。
図13(a)は、メインCPU301の出玉状態の遷移を説明するための図である。図13(a)に示す通り、メインCPU301は、非有利区間または有利区間の何れかで遊技を制御する。
非有利区間は、後述の有利区間移行時処理を除き、指示機能に係る処理(出玉状態の移行に関係する処理(更新処理、抽選処理)、指示表示器16における指示を実行するための処理など)が一切実行されない区間である。すなわち、非有利区間は、指示表示器16における指示が実行されない区間である。一方、有利区間は、指示機能に係る処理が実行される区間である。すなわち、指示表示器16における指示が実行され得る区間である。
本実施形態では、現在の出玉状態を示す出玉状態フラグがメインRAM303に記憶される。メインCPU301は、各遊技において、出玉状態フラグを示す出玉状態コマンドをサブCPU412に送信する。サブCPU412は、出玉状態コマンドが示す出玉状態に応じて演出を決定する。
有利区間は、原則、後述する移行抽選で非有利区間が決定されて終了する。ただし、当該契機以外で有利区間が終了する場合がある。具体的には、有利区間は、当該有利区間における遊技回数が1500回に達した契機で終了する。また、メダルの増加が開始した時点からの純増枚数が2400枚に達した契機で有利区間が終了する。以上の各契機の何れかが成立した場合、現在の出玉状態および遊技状態によらず、有利区間が強制的に終了する。
本実施形態では、上述の純増枚数がMYカウンタにより計数される。また、有利区間における遊技回数が有利区間カウンタにより計数される。以上の各カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。なお、有利区間における遊技回数が3000回に達した契機で当該有利区間が終了する構成としてもよい。また、有利区間が強制的に終了する契機として、MYカウンタが数値「2400」に達した契機のみを採用してもよい。
図13(a)に示す通り、有利区間において、通常状態、引戻し状態、天国チャンス状態、天国状態、超天国状態、BB状態およびEDBB状態を含む各出玉状態へ移行可能である。以下、各出玉状態のうち、指示表示器16における指示が実行される出玉状態(所謂「AT状態」)を「指示期間」と総称する場合がある。また、指示表示器16における指示が実行されない出玉状態を「非指示期間」と総称する場合がある。本実施形態では、BB状態およびEDBB状態が指示期間であり、他の出玉状態は非指示期間である。
非有利区間において、予め定められた当選エリアが当選すると、有利区間の各出玉状態のうち特定の出玉状態(引戻し状態、天国チャンス状態、BB状態)へ移行する。本実施形態では、当選エリア「リプレイ1」「RBB」以外(上述の図5参照)が当選した契機で、非有利区間から有利区間へ移行する。非有利区間から有利区間へ移行する遊技では、有利区間移行時処理が実行される。なお、本実施形態では、上述の当選エリアが当選した遊技で、必ず有利区間が開始される構成を採用した。しかし、当該当選エリアが当選した契機で予め定められた抽選が実行され、当該抽選で当選した場合に有利区間が開始され、ハズレの場合は非有利区間が維持される構成としてもよい。
有利区間移行時処理の内容は、遊技状態(非内部中状態、内部中状態)に応じて変化する。具体的には、上述した通り、設定値が変更された直後(遊技場が開店した直後)を除き、原則、内部中状態で遊技が実行される。したがって、有利区間移行時処理は、原則、内部中状態で実行される。なお、RBB役(重複役1~14)が当選した遊技で有利区間移行時処理が実行される場合、当該有利区間移行時処理は内部中状態の内容になる。なお、本実施形態では、ボーナス作動状態において有利区間移行時処理は実行されない。ただし、非内部中状態とボーナス作動状態とで共通の確率で当選する当選エリアを設け、ボーナス作動状態において当該当選エリアが当選した際に有利区間移行時処理が実行される構成としてもよい。
内部中状態の有利区間移行時処理では、特殊抽選が実行される。以上の特殊抽選では、チェリー1またはチェリー2(重複役1または重複役2)当選時の確率約27.3%で、BB状態への移行が決定される。また、特殊抽選において、リーチ目役(1~7)が当選した場合、100%の確率でBB状態への移行が決定される。特殊抽選では、チェリー(1、2)およびリーチ目役(1~7)以外が当選した場合の確率約0.1%で、BB状態への移行が決定される。なお、特殊抽選において、リーチ目役(1~7)が当選した場合、後述の変形例におけるプレミアBB状態へ移行する構成としてもよい。特殊抽選においてBB状態への移行が決定されると、次回の遊技(有利区間の最初の遊技)からBB状態へ移行する(図13(a)の契機(A))。
なお、BB状態の最初の遊技では、開始操作の直後にBB状態へ移行する旨を報知する演出が実行される。また、BB状態の最初の遊技では、停止操作が可能になる前に(各リール12が定常回転する前に)、疑似遊技が実行される。疑似遊技を実行するための構成としては、例えば、特許第6867053号公報に記載の構成が採用され得る。以上の疑似遊技では、3個のセブン図柄が何れかのラインに表示され、その後、各リール12が定常回転する。一方、特殊抽選において、BB状態への移行が決定されなかった場合、その後、天国チャンス状態へ移行する(図13(a)の契機(B))。
非内部中状態の有利区間移行時処理では、特殊抽選は実行されない。非内部中状態において有利区間移行時処理が実行される具体例としては、設定値が変更された直後の非内部中状態において、RBB役(重複役1~4)が当選する前に、有利区間移行時処理が実行された場合が想定される。非内部中状態において有利区間移行時処理が実行されると、原則、有利区間のうち引戻し状態へ移行する(図13(a)の契機(C))。
以上の説明から理解される通り、本実施形態では、非内部中状態で有利区間移行時処理が実行されるより、内部中状態で有利区間移行時処理が実行されると遊技者が有利になる。仮に、内部中状態で有利区間移行時処理が実行されるより、非内部中状態で有利区間移行時処理が実行されると遊技者が有利になる対比例を想定する。上述した通り、設定値が変更された直後(遊技場の開店直後)は、非内部中状態になる。したがって、上述の対比例では、遊技場の開店直後が過度に有利になり、遊技者の射幸性が過剰に煽られる不都合が生じ易くなる。本実施形態の構成によれば、以上の不都合が抑制されるという利点がある。
ただし、非内部中状態の有利区間移行時処理において、BB状態への移行が決定される場合がある。具体的には、非内部中状態の非有利区間において、リーチ目役が当選した場合、有利区間移行時処理においてBB状態への移行が決定される。なお、非内部中状態の有利区間移行時処理において、通常状態への移行が決定され得る構成としてもよい。以上の構成では、非有利区間から通常状態へ移行する際に、有利区間移行時処理において後述の高確率移行抽選が実行される構成が好適である。
天国チャンス状態の各遊技では、特別抽選が実行される。特別抽選では、BB状態へ移行するか否かが抽選により決定される。なお、詳細には後述するが、特別抽選は、前回の遊技の第3停止時に実行された判定条件抽選処理、および、今回の遊技の開始操作時に実行されたBB判定処理を含む各処理により実現される(後述の図15(a)参照)。また、特別抽選は、引戻し状態および通常状態において実行される通常抽選(後述)と比較して、高確率でBB状態への移行が決定される。
天国チャンス状態でBB状態に当選すると、引戻し状態または通常状態においてBB状態に当選した場合と比較して、BB状態終了後に天国状態へ移行し易い(後述の移行抽選で天国状態が決定され易い)。すなわち、天国チャンス状態は、天国状態へ移行するチャンスとなる出玉状態である。天国チャンス状態でBB状態への移行が決定されると、次回の遊技からBB状態へ移行する(図13の契機(D))。
天国チャンス状態は、BB状態への移行が決定されずに98回の遊技が実行された場合に終了する。以上の場合、天国チャンス状態から引戻し状態へ移行する(図13(a)の契機(E))。具体的には、天国チャンス状態の開始時において、天国チャンスカウンタに初期値「98」が格納される。以上の天国チャンスカウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。天国チャンス状態の各遊技では、天国チャンスカウンタが数値「1」ずつ減算され、数値「0」に達すると、次回の遊技から引戻し状態へ移行する。
引戻し状態の各遊技では、通常抽選が実行される。通常抽選では、天国チャンス状態における特別抽選と同様に、BB状態へ移行するか否かが抽選により決定される。通常抽選においてBB状態への移行が決定されると、次回の遊技からBB状態へ移行する(図13(a)の契機(F))。本実施形態では、通常抽選より特殊抽選においてBB状態への移行が決定され易い。例えば、チェリー(1、2)が当選した場合、特殊抽選では確率約27.3%でBB状態への移行が決定される。一方、チェリー(1、2)が当選した場合、通常抽選では平均して確率約2.4%でBB状態への移行が決定される。
ところで、非有利区間は指示表示器16による指示が実行されない期間であるため、遊技者によっては、非有利区間へ移行した際に、遊技を中止し易いという事情がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、非有利区間においてチェリーに当選した場合、有利区間の通常状態においてチェリーに当選した場合より、BB状態へ移行し易い構成とした。具体的には、通常状態における通常抽選より非有利区間における特殊抽選の方が、BB状態への移行が決定され易い構成とした。以上の本実施形態によれば、非有利区間において遊技が中止され易くなる不都合が抑制されるという利点がある。
引戻し状態の各遊技では、転落抽選が実行される。以上の転落抽選では、通常状態へ移行するか否かが決定される。転落抽選において通常状態への移行が決定されると、次回の遊技から通常状態へ移行する(図13(a)の契機(G))。転落抽選では、例えば、確率約1/96.3で通常状態への移行が決定される。ただし、転落抽選で通常状態の移行が決定されることなく、引戻し状態が予め定められた回数(332回または234回)継続した場合、その後、BB状態へ移行する(図13(a)の契機(H))。
例えば、天国チャンス状態が開始される際に、引戻し天井カウンタに初期値「332」が設定される。以上の引戻し天井カウンタは、メインRAM303に設けられ、天国チャンス状態および引戻し状態の各遊技において数値「1」ずつ減算される。なお、天国チャンス状態では、上述の転落抽選は実行されない。以上の構成では、天国チャンス状態(98ゲーム)が終了して引戻し状態が開始される時点において、引戻し天井カウンタは数値「234」まで減算される。したがって、転落抽選で通常状態の移行が決定されることなく、引戻し状態が234回継続した場合、その後、BB状態へ移行する。
上述した通り、非有利区間から引戻し状態へ直接移行する場合がある。以上の場合、天国チャンス状態を介することなく引戻し状態が開始される。したがって、引戻し状態が開始される時点において、引戻し天井カウンタは初期値「332」のままである。以上の場合、転落抽選で通常状態の移行が決定されることなく、引戻し状態が332回継続した場合、その後、BB状態へ移行する。以上の構成では、天国チャンス状態を介して移行した引戻し状態では、天国チャンス状態を介さず移行した引戻し状態と比較して、引戻し天井カウンタが数値「0」に達するまでに転落抽選で通常状態への移行が決定され難い。
引戻し状態では、後述の通常状態と同様に、高確率移行抽選が実行される。高確率移行抽選で当選すると高確率期間が開始される。高確率期間の通常状態では、高確率期間ではない期間(以下「低確率期間」)と比較して、通常抽選においてBB状態への移行が決定され易い。具体的には、チェリーおよびリプレイ(1、2)以外の当選エリア(打順プラムなど)が当選した遊技において、高確率移行抽選が実行される。また、ベルが当選した遊技では、他の当選エリアが当選した遊技より高い確率で高確率期間への移行が決定される。なお、リーチ目役(1~7)が当選した遊技では、BB状態への移行が決定されるため、高確率移行抽選は実行されない。以上の高確率移行抽選は、後述の停止時処理で実行される。
具体的には、高確率移行抽選で当選すると、高確率保証カウンタに初期値が設定され、高確率期間が開始される。高確率保証カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。また、高確率保証カウンタの初期値は抽選により決定される。高確率期間の各遊技では、高確率保証カウンタが数値「1」ずつ減算される。高確率保証カウンタが数値「0」まで減算された以降の高確率期間では、高確率転落抽選が実行される。高確率転落抽選では、高確率期間を終了するか否か(低確率期間へ移行するか否か)が抽選により決定される。高確率期間を終了する旨が決定されると、次回の遊技から低確率期間へ移行する。以上の高確率転落抽選は、当選エリアによらず、後述の開始時処理において実行される。
通常状態では、引戻し状態と同様に、各遊技において通常抽選が実行される。なお、演出実行手段(液晶表示装置30等)の態様は、通常状態と引戻し状態とで共通である。また、引戻し状態において、転落抽選で通常状態への移行が決定された旨は報知されない。したがって、遊技者は、現在の出玉状態が通常状態であるのか引戻し状態であるのかを演出実行手段の態様からは把握できない。ただし、通常状態と引戻し状態とで、演出の実行頻度が相違する構成としてもよい。また、通常状態では実行されず引戻し状態で実行される演出を設けてもよい。
通常状態における通常抽選でBB状態への移行が決定されると、次回の遊技で疑似遊技が実行されBB状態へ移行する(図13(a)の契機(I))。また、通常状態の各遊技では、上述の引戻し状態と同様に、高確率移行抽選が実行される。高確率期間の通常状態では、低確率期間と比較して、通常抽選においてBB状態への移行が決定され易い。通常状態の高確率期間では、引戻し状態の高確率期間と同様に、高確率転落抽選が実行される。
通常状態が開始される際に、BB間天井カウンタに初期値「666」が設定される。通常状態の各遊技では、BB間天井カウンタが数値「1」ずつ減算される。BB間天井カウンタが数値「0」まで減算されると、次回の遊技からBB状態へ移行する(図13(a)の契機(J))。
本実施形態では、BB状態が終了してから、天国チャンス状態および引戻し状態を介して、通常状態へ移行するまでの最大の遊技回数は332回である。以上の構成では、前回のBB状態の終了後、998回の遊技が実行される以前にBB間天井カウンタ(初期値は「666」)が数値「0」に減算され、新たなBB状態へ移行する。また、非有利区間から天国チャンス状態または引戻し状態へ移行してから、通常状態へ移行するまでの最大の遊技回数は332回である。以上の構成では、非有利区間から天国チャンス状態または引戻し状態へ移行してから、998回の遊技が実行される以前にBB間天井カウンタが数値「0」に減算され、BB状態へ移行する。
BB状態は、指示期間であり指示表示器16における指示が実行される。すなわち、BB状態において、遊技者に有利な停止操作順序が指示される。具体的には、BB状態において、上述の特定グループ(択1枚役を除く)が当選すると、6枚プラム役または13枚プラム役が入賞可能となる停止操作順序が指示される。例えば、BB状態において、打順プラムが当選すると、当該打順プラムに対応する正解押順が指示される。また、BB状態において、リーチ目役1が当選すると13枚プラム役を入賞させる停止操作順序が指示される(後述の図15参照)。
詳細には後述するが、BB状態への移行が決定された際に、ストック抽選処理が実行される。また、BB状態の各遊技においても、ストック抽選処理が実行される。ストック抽選処理では、1G連ストックおよび超天国ストックを付与するか否かが抽選により決定される。1G連ストックが付与されると、1G連ストックカウンタが加算される。また、超天国ストックが付与されると、超天国ストックカウンタが加算される。
BB状態は、予め定められた回数の遊技で終了する。本実施形態のBB状態は、50回の遊技で終了する。BB状態が終了する時点において、1G連ストックカウンタが数値「1」以上の場合、1G連ストックカウンタから数値「1」を減算し、次回の遊技で疑似遊技を実行し、新たなBB状態を開始させる(図13(a)の契機(K))。すなわち、1G連ストックカウンタが数値「0」になるまで、BB状態が連続する。
BB状態が終了する時点において、1G連ストックカウンタが数値「0」の場合、超天国ストックカウンタが数値「1」以上であるか否かが判定される。超天国ストックカウンタが数値「1」以上の場合、超天国ストックカウンタから数値「1」を減算し、次回の遊技から超天国状態を開始させる(図13(a)の契機(L))。BB状態が終了する時点において、1G連ストックカウンタおよび超天国ストックカウンタの双方が数値「0」の場合、移行抽選が実行される。
図13(b)は、移行抽選テーブルの概念図である。メインCPU301は、移行抽選において移行抽選テーブルを用いて、次回移行する出玉状態を決定する。具体的には、非有利区間、天国チャンス状態および天国状態の何れかが移行抽選において決定される。図13(b)に示す通り、移行抽選テーブルには、各出玉状態の各抽選値が連チャンモード毎に設けられる。連チャンモードは、「HI」「MID」「LOW」を含む。また、連チャンモードが「HI」「MID」「LOW」の順に天国状態への移行が決定され易い。
メインCPU301は、BB状態への移行が決定された際に、現在の出玉状態および当選エリアに基づいて、連チャンモードの何れかを決定する。具体的には、天国チャンス状態、天国状態および超天国状態では、他の出玉状態(通常状態など)と比較して、有利な連チャンモードが決定され易い。以上の構成では、天国チャンス状態、天国状態および超天国状態では、他の出玉状態と比較して、BB状態終了後に天国状態へ移行し易い。なお、以上の連チャンモードを決定する処理および移行抽選は、後述のメインペナルティ制御により不利にはならない。
図13(a)に説明を戻す。移行抽選で非有利区間が決定されると、BB状態終了後に非有利区間へ移行する(図13(a)の契機(M))。移行抽選で天国チャンス状態が決定されると、BB状態終了後に天国チャンス状態へ移行する(図13(a)の契機(N))。移行抽選で天国状態が決定されると、BB状態終了後に天国状態へ移行する(図13(a)の契機(О))。
天国状態の各遊技では、天国チャンス状態と同様に、BB状態へ移行するか否かが特別抽選により決定される。ただし、天国状態の各遊技では、天国チャンス状態の各遊技と比較して、BB状態への移行が決定され易い構成としてもよい。天国状態においてBB状態への移行が決定されると、次回の遊技で疑似遊技が実行されBB状態へ移行する(図13(a)の契機(P))。
また、天国状態が開始される際に、天国天井カウンタに初期値「98」が設定される。天国状態の各遊技において天国天井カウンタが数値「1」ずつ減算され、数値「0」に達するとBB状態へ移行する(図13(a)の契機(Q))。以上の天国状態では、BB状態への移行が特別抽選で決定されない場合であっても、98回の遊技でBB状態へ移行可能である。
超天国状態の各遊技では、天国状態および天国チャンス状態と同様に、BB状態へ移行するか否かが特別抽選により決定される。ただし、超天国状態の各遊技では、天国状態および天国チャンス状態の各遊技と比較して、BB状態への移行が決定され易い構成としてもよい。超天国状態においてBB状態への移行が決定されると、次回の遊技で疑似遊技が実行されBB状態へ移行する(図13(a)の契機(R))。
また、超天国状態が開始される際に、超天国天井カウンタに初期値「32」が設定される。超天国状態の各遊技において超天国天井カウンタが数値「1」ずつ減算され、数値「0」に達するとBB状態へ移行する(図13(a)の契機(S))。以上の超天国状態では、BB状態への移行が抽選で決定されない場合であっても、32回の遊技でBB状態へ移行可能である。
本実施形態では、非有利区間から有利区間へ移行する場合、有利区間天井カウンタに初期値「1350」が設定される。以上の有利区間天井カウンタは、有利区間の各出玉状態(BB状態、超天国状態、天国状態、天国チャンス状態、引戻し状態および通常状態)の各遊技において数値「1」ずつ減算される。ただし、詳細には後述するが、有利区間のうち非指示期間において変則押順で停止操作された遊技では、有利区間天井カウンタは減算されない(ペナルティが付与される)。
有利区間のうち通常状態、引戻し状態または天国チャンス状態において有利区間天井カウンタが数値「0」に達すると、次回の遊技で疑似遊技が実行されBB状態へ移行する(図13(a)の契機(X))。なお、上述した通り有利区間が開始されると有利区間カウンタに初期値「1500」が設定され、有利区間の各遊技において有利区間カウンタが数値「1」ずつ減算される。以上の構成では、仮に非指示期間において変則押順で停止操作しない場合(ペナルティが付与されなかった場合)、有利区間天井カウンタが数値「0」に達する遊技では、有利区間カウンタが数値「150」まで減算される。すなわち、本実施形態は、有利区間の残り遊技回数が150回以下になると、BB状態へ移行可能であるとも換言される。
有利区間天井カウンタが数値「0」に達した契機でBB状態へ移行した場合、当該BB状態(50ゲーム)が終了する時点において有利区間カウンタが数値「100」以下になる。また、本実施形態では、BB状態が終了する時点において有利区間カウンタが数値「100」以下の場合、上述の移行抽選を実行しないで、非有利区間への移行を決定する(図13(a)の契機(Y))。したがって、有利区間天井カウンタが数値「0」に達した契機でBB状態へ移行した場合、当該BB状態が終了した後に非有利区間へ移行する。
有利区間のうち天国状態または超天国状態において有利区間天井カウンタが数値「0」に達すると、次回の遊技で疑似遊技が実行されEDBB状態へ移行する(図13(a)の契機(Z))。以上の本実施形態は、有利区間の残り遊技回数が150回以下になると、EDBB状態へ移行可能であるとも換言される。なお、EDD状態が開始する際の疑似遊技では、「BAR-BAR-BAR」の図柄組合せが表示される。
EDBB状態は、指示期間であり指示表示器16における指示が実行される。したがって、EDBB状態では、BB状態と同様に、特定グループ(図8参照)が当選すると、9枚役が入賞可能となる停止操作順序が指示される。EDBB状態は、有利区間カウンタが数値「0」に達した契機で終了する。すなわち、EDBB状態が終了する契機は、有利区間が強制的に終了する契機である。したがって、EDBB状態が終了すると、非有利区間へ移行する(図13(a)の契機(T))。
例えば、天国状態において有利区間天井カウンタが数値「0」に達してEDBB状態へ移行した場合を想定する。以上の場合、原則、EDBB状態の開始時において有利区間カウンタは数値「150」である。したがって、EDBB状態は150回の遊技にわたり継続する。
ただし、詳細には後述するが、有利区間においてペナルティ制御(メインペナルティ制御、サブペナルティ制御)が実行される場合がある。以上のペナルティ制御が実行された遊技では、有利区間天井カウンタを含む各種のカウンタの更新処理が省略される(後述の図18(b-2)参照)。以上のペナルティ制御は、有利区間天井カウンタを数値「0」まで減算するのに要する遊技回数を実質的に延長するものであるとも換言される。すなわち、ペナルティ制御が実行されると、EDBB状態へ移行するまでの遊技回数が延長される。
本実施形態では、ペナルティ制御の有無によらず、有利区間カウンタおよびMYカウンタの更新処理は実行される。以上の構成では、ペナルティ制御が実行されると、ペナルティ制御が実行されない場合と比較して、EDBB状態へ移行する時点における有利区間の残り遊技回数が少なくなる。すなわち、ペナルティ制御が実行されると、EDBB状態の遊技回数が実質的に短縮される。
以上のペナルティ制御は、非指示期間において変則押順で停止操作されると実行される。以上の事情を考慮して、本実施形態では、変則押順で停止操作されると、変則押報知を実行可能に構成される。以上の構成によれば、変則押報知により、ペナルティ制御が実行された旨が遊技者に示唆される。
図13(c)は、各出玉状態におけるペナルティ制御の有無および変則押報知の有無を説明するための図である。図13(c)に示す通り、有利区間のうち非指示期間(通常状態など)では、変則押順で停止操作されると、変則押報知が実行され、且つ、ペナルティ制御が実行される。また、図13(c)に示す通り、有利区間のうち指示期間(BB状態など)では、変則押順で停止操作されても、変則押報知が実行されず、且つ、ペナルティ制御が実行されない。
具体的には、指示期間において特定グループ(打順プラムなど)が当選すると、指示表示器16において停止操作順序の指示が実行される。本実施形態では、指示表示器16による指示に従い変則押順で停止操作すると、ペナルティ制御が実行されない。また、指示表示器16により停止操作順序が指示された遊技において、当該指示に従わない押順(変則押順を含む)で停止操作したとしても、ペナルティ制御が実行されない。また、指示期間における特定グループが当選しない遊技(指示が実行されない遊技)において、変則押順で停止操作したとしても、ペナルティ制御が実行されない。
図13(c)に示す通り、非有利区間ではペナルティ制御は実行されない。具体的には、非有利区間のうち、有利区間移行時処理が実行されない遊技では、上述した通り指示表示器16の指示機能に係る処理は一切実行されない(全てのパラメタが初期値から更新されない)。また、非有利区間のうち、有利区間移行時処理が実行される遊技では、変則押順で停止操作した場合と左第1停止操作した場合とで、当該有利区間移行時処理は共通である。ただし、非有利区間において変則押順で停止操作されると、変則押報知が実行される。
仮に、有利区間の非指示期間において変則押報知が実行され、非有利区間において変則押報知が実行されない対比例を想定する。以上の対比例では、指示表示器16の指示が実行されない期間において、変則押報知が実行される期間と実行されない期間とが設けられる。したがって、遊技者によっては、非指示期間において変則押順で停止操作した場合にペナルティ制御が実行されるのか否か混乱する不都合が生じ得る。本実施形態では、非有利区間においても変則押報知が実行されるため、例えば対比例と比較して以上の不都合が抑制されるという利点がある。
図14(a)および図14(b)は、各指示決定テーブル(A、B)の概念図である。メインCPU301は、各遊技において、指示決定テーブルにより指示番号を決定し、当該指示番号に応じた指示情報(「01」~「04」)を指示表示器16に表示する。また、メインCPU301は、各遊技で決定した指示番号を示すコマンド(後述の第2コマンド)をサブ制御基板400(サブCPU412)に送信する。
各指示決定テーブルは、指示決定テーブルA(図14(a))と指示決定テーブルB(図14(b))とを含んでいる。指示決定テーブルAは、非指示期間(通常状態等)の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。また、指示決定テーブルBは、指示期間(BB状態等)の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。図14に示すように、各指示決定テーブルは、当選エリア毎の各指示番号を含んで構成される。
図14(a)に示すように、非指示期間において、何れの当選エリアが当選した場合であっても、指示番号「99」が決定される。指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示しない。具体的には、指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示する期間において数字「0」を表示する。以上の構成によれば、非指示期間では、指示表示器16により停止操作態様が指示されない。
図14(b)に示すように、指示期間の各遊技において、プラムLC(1、2)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「01」を決定する。指示番号「01」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「1」(以下、「指示情報「1」」と記載する)を表示させる。上述した通り、プラムLC(1、2)が当選した場合の正解プラムの正解押順は「左中右」である。以上の構成では、指示情報「1」が表示された遊技では、「左中右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「1」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「左中右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「1」を表示することで、「左中右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図14(b)に示すように、指示期間の各遊技において、プラムLR(1、2)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「02」を決定する。指示番号「02」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「2」(以下、「指示情報「2」」と記載する)を表示させる。上述した通り、プラムLR(1、2)が当選した場合の正解プラムの正解押順は「左右中」である。以上の構成では、指示情報「2」が表示された遊技では、「左右中」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「2」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「左右中」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「2」を表示することで、「左右中」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図14(b)に示すように、指示期間の各遊技において、プラムL(1、2)が当選した場合、プラムLC(1、2)が当選した場合と同様に、メインCPU301は、指示番号「01」を決定し、指示表示器16に指示情報として数字「1」(指示情報「1」)を表示させる。上述した通り、プラムL(1、2)が当選した場合、左1st(「左中右」の押順を含む)で停止操作すると正解プラムが入賞し、変則押順で停止操作するより有利になる。本実施形態では、プラムL(1、2)が当選した指示期間の遊技において、指示情報「1」が表示され、「左中右」の停止操作順序が指示される。すなわち、プラムL(1、2)が当選した指示期間の遊技において、遊技者に有利な停止操作順序が指示される。
図14(b)に示すように、指示期間の各遊技において、プラムL(3、4)が当選した場合、プラムLR(1、2)が当選した場合と同様に、メインCPU301は、指示番号「02」を決定し、指示表示器16に指示情報として数字「2」(指示情報「2」)を表示させる。上述した通り、プラムL(3、4)が当選した場合、左1st(「左右中」の押順を含む)で停止操作すると正解プラムが入賞し、変則押順で停止操作するより有利になる。本実施形態では、プラムL(3、4)が当選した指示期間の遊技において、指示情報「2」が表示され、「左右中」の停止操作順序が指示される。すなわち、プラムL(3、4)が当選した指示期間の遊技において、遊技者に有利な停止操作順序が指示される。
図14(b)に示すように、指示期間の各遊技において、プラムCL(1~4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「03」を決定する。指示番号「03」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「3」(以下、「指示情報「3」」と記載する)を表示させる。上述した通り、プラムCL(1~4)が当選した場合の正解プラムの正解押順は「中左右」である。以上の構成では、指示情報「3」が表示された遊技では、「中左右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「3」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中左右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「3」を表示することで、「中左右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図14(b)に示すように、指示期間の各遊技において、プラムCR(1~4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「04」を決定する。指示番号「04」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「4」(以下、「指示情報「4」」と記載する)を表示させる。上述した通り、プラムCR(1~4)が当選した場合の正解プラムの正解押順は「中右左」である。以上の構成では、指示情報「4」が表示された遊技では、「中右左」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「4」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中右左」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「4」を表示することで、「中右左」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図14(b)に示すように、指示期間の各遊技において、プラムRL(3~6)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「05」を決定する。指示番号「05」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「5」(以下、「指示情報「5」」と記載する)を表示させる。上述した通り、プラムRL(3~6)が当選した場合の正解プラムの正解押順は「右左中」である。以上の構成では、指示情報「5」が表示された遊技では、「右左中」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「5」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「右左中」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「5」を表示することで、「右左中」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図14(b)に示すように、指示期間の各遊技において、プラムRC3が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「06」を決定する。指示番号「06」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「6」(以下、「指示情報「6」」と記載する)を表示させる。上述した通り、プラムRC3が当選した場合の正解プラムの正解押順は「右中左」である。以上の構成では、指示情報「6」が表示された遊技では、「右中左」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「6」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「右中左」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「6」を表示することで、「右中左」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図14(b)に示すように、内部中状態の指示期間では、プラムCL(5、6)が当選した場合、プラムCL(1~4)が当選した場合と同様に、メインCPU301は、指示番号「03」を決定する。また、内部中状態の指示期間では、プラムCR(5、6)が当選した場合、プラムCR(1~4)が当選した場合と同様に、メインCPU301は、指示番号「04」を決定する。さらに、内部中状態の指示期間では、プラムRL(1、2)が当選した場合、プラムRL(3~6)が当選した場合と同様に、メインCPU301は、指示番号「05」を決定する。内部中状態の指示期間では、プラムRC(1、2)が当選した場合、プラムRC3が当選した場合と同様に、メインCPU301は、指示番号「06」を決定する。
以上の構成では、プラムCL(5、6)、プラムCR(5、6)、プラムRL(1、2)またはプラムRC(1、2)が内部中状態で当選した場合、表示された指示情報の順序で停止操作することにより、正解プラムが入賞する。ただし、上述した通り、プラムCL(5、6)、プラムCR(5、6)、プラムRL(1、2)またはプラムRC(1、2)が非内部中状態で当選した場合、何れの停止操作順序であっても、正解プラムが入賞不可能になる。以上の事情を考慮して、メインCPU301は、非内部中状態においてプラムCL(5、6)、プラムCR(5、6)、プラムRL(1、2)またはプラムRC(1、2)が当選した場合、指示番号「00」を決定し、指示情報を表示しない。
図14(b)に示すように、指示期間の各遊技において、リーチ目役(1、2)が当選した場合、プラムCR(1~4)が当選した場合と同様に、メインCPU301は、指示番号「04」を決定し、指示情報「4」を表示させる。上述した通り、リーチ目役(1、2)が当選した場合、変則押順(「中右左」の押順を含む)で停止操作すると正解プラムが入賞し、左1stで停止操作するより有利になる。本実施形態では、リーチ目役(1、2)が当選した指示期間の遊技において、指示情報「4」が表示され、「中右左」の停止操作順序が指示される。すなわち、リーチ目役(1、2)が当選した指示期間の遊技において、遊技者に有利な停止操作順序が指示される。
図14(b)に示すように、指示期間の各遊技において、リーチ目役(3~5)が当選した場合、プラムRC3が当選した場合と同様に、メインCPU301は、指示番号「06」を決定し、指示情報「6」を表示させる。上述した通り、リーチ目役(3~5)が当選した場合、変則押順(「右中左」の押順を含む)で停止操作すると正解プラムが入賞し、左1stで停止操作するより有利になる。本実施形態では、リーチ目役(3~5)が当選した指示期間の遊技において、指示情報「6」が表示され、「右中左」の停止操作順序が指示される。すなわち、リーチ目役(3~5)が当選した指示期間の遊技において、遊技者に有利な停止操作順序が指示される。
図14(b)に示すように、指示期間の各遊技において、リーチ目役(6、7)が当選した場合、プラムRL(3~6)が当選した場合と同様に、メインCPU301は、指示番号「05」を決定し、指示情報「5」を表示させる。上述した通り、リーチ目役6が当選した場合、右1st(「右左中」の押順を含む)で停止操作すると正解プラムが入賞し、左1stまたは中1stで停止操作するより有利になる。また、リーチ目役7が当選した場合、変則押順(「右左中」の押順を含む)で停止操作すると正解プラムが入賞し、左1stで停止操作するより有利になる。本実施形態では、リーチ目役(6、7)が当選した指示期間の遊技において、指示情報「5」が表示され、「右左中」の停止操作順序が指示される。すなわち、リーチ目役(6、7)が当選した指示期間の遊技において、遊技者に有利な停止操作順序が指示される。
図14(c)は、セグメント表示器Dの模式図である。セグメント表示器Dは、上述した指示表示器16を含んで構成される。指示表示器16は一桁の7セグメントディスプレイである。図14(c)では、指示情報「1」を表示する指示表示器16を例示する。図14(c)に示す通り、セグメント表示器Dは、有利区間表示器38を含んで構成される。有利区間表示器38は、有利区間においてON状態(点灯)になる。上述した通り、各指示期間(BB状態、EDBB状態)は、有利区間に含まれる。したがって、指示表示器16に指示情報が表示される指示期間では、有利区間表示器38が点灯する。
図14(d)は、有利区間表示器38が点灯するタイミングを説明するための図である。図14(d)には、各時点における出玉状態(非有利区間、有利区間)、有利区間表示器38の点灯状態(消灯、点灯)および各遊技(…n-1回目の遊技、n回目の遊技、n+1回目の遊技…)の期間が示される。
図14(d)の具体例では、「n」回目の遊技で有利区間への移行が決定された場合を想定する。すなわち、「n」回目の遊技で有利区間移行時処理が実行された場合を想定する。以上の場合、「n」回目の遊技までが非有利区間であり、「n+1」回目以降の遊技が有利区間になる。図14(d)には、「n」回目の遊技の開始時点ts(スタートレバー24が操作された時点)および終了時点te(第3停止の時点)が示される。
図14(d)に示す通り、本実施形態の有利区間表示器38は、有利区間への移行が決定された時点で点灯する。具体的には、有利区間移行時処理が実行される遊技の開始操作時から有利区間表示器38が点灯する。すなわち、本実施形態では、図14(d)に示す通り、有利区間が開始される直前の非有利区間から有利区間表示器38が事前に点灯する。なお、有利区間表示器38を点灯する時期は適宜に変更できる。例えば、有利区間移行時処理が実行された遊技が終了した時点(図14(d)の具体例では時点te)において、有利区間表示器38が点灯する構成としてもよい。また、指示表示器16により指示が最初に実行された時点において、有利区間表示器38が点灯する構成としてもよい。さらに、疑似遊技が終了した直後に(「セブン-セブン-セブン」が表示された後、停止操作が有効になる前に)、有利区間表示器38が点灯する構成としてもよい。
図15(a)は、メインCPU301からサブCPU412に送信される各コマンド(第1コマンド、第2コマンド)を説明するための図である。
図15(a)に示すように、メインCPU301は、当選エリアに応じて、第1コマンド(「A00」等)をサブCPU412に送信する。例えば、今回の遊技の当選エリアがハズレの場合、メインCPU301は、コマンド「A00」をサブCPU412に送信する。また、メインCPU301は、リプレイ1が当選した場合、コマンド「A01」を送信し、リプレイ2が当選した場合、コマンド「A02」を送信し、リプレイ3が当選した場合、コマンド「A03」を送信する。
本実施形態のメインCPU301は、打順プラムおよび択1枚役(1~4)の何れかが当選した場合、特定グループに属する当選エリアが当選したと判断し、共通の第1コマンドを送信する。具体的には、メインCPU301は、プラムL(1、2)、プラムL(3、4)、プラムLC(1、2)、プラムLR(1、2)、プラムCL(1~4)、プラムCR(1~4)、プラムCL(5、6)、プラムCR(5、6)、プラムRL(1、2)、プラムRC(1、2)、プラムRL(3~6)およびプラムRC3(打順プラム)の何れが当選した場合であっても、コマンド「A04」を共通して送信する。また、メインCPU301は、択1枚役(1~4)が当選した場合、打順プラムが当選した場合と同様に、コマンド「A04」を送信する。
メインCPU301は、チェリー1が当選した場合、コマンド「A05」を送信する。同様に、重複役1(チェリー1+RBB)が当選した場合、メインCPU301は、コマンド「A05」を送信する。また、メインCPU301は、チェリー2が当選した場合、コマンド「A06」を送信する。同様に、重複役2(チェリー2+RBB)が当選した場合、メインCPU301は、コマンド「A06」を送信する。メインCPU301は、ベルが当選した場合、コマンド「A07」を送信する。同様に、重複役3(ベル+RBB)が当選した場合、メインCPU301は、コマンド「A07」を送信する。
メインCPU301は、リーチ目役(1、2)が当選した場合、コマンド「A08」を送信する。同様に、重複役(4、5)が当選した場合、メインCPU301は、コマンド「A08」を送信する。メインCPU301は、リーチ目役(3~5)が当選した場合、コマンド「A09」を送信する。同様に、重複役(6~8)が当選した場合、メインCPU301は、コマンド「A09」を送信する。メインCPU301は、リーチ目役(6、7)が当選した場合、コマンド「A10」を送信する。同様に、重複役(9、10)が当選した場合、メインCPU301は、コマンド「A10」を送信する。また、メインCPU301は、RBBが当選した場合、ハズレが決定された場合と同様に、コマンド「A00」を送信する。
サブCPU412は、以上の第1コマンドを受信した場合、当該第1コマンドに応じて各種の演出を決定する。例えば、リプレイ1が当選した場合のコマンド「A01」が受信された場合、サブCPU412は、リプレイ1が当選した旨を報知する演出を決定する。
メインCPU301は、第1コマンドに加え、今回の遊技の指示番号(指示情報)に応じた第2コマンド(「B01」等)をサブCPU412に送信する。具体的には、今回の遊技で指示番号「99」(指示なし)を決定した場合、図15(a)に示す通り、メインCPU301は、コマンド「B99」をサブCPU412に送信する。上述したように、指示番号「99」は、非指示期間の毎回の遊技で決定される。したがって、非指示期間では、コマンド「B99」が毎回の遊技で送信される。
図15(a)に示すように、メインCPU301は、指示期間において、プラムL(1、2)またはプラムLC(1、2)が当選し、指示番号「01」(左中右の順序)を決定した場合、コマンド「B01」を送信する。また、メインCPU301は、指示期間において、プラムL(3、4)またはプラムLR(1、2)が当選し、指示番号「02」(左右中の順序)を決定した場合、コマンド「B02」を送信する。また、メインCPU301は、プラムCL(1~6)が当選し、指示番号「03」(中左右の順序)を決定した場合、コマンド「B03」を送信し、プラムCR(1~6)が当選し、指示番号「04」(中右左の順序)を決定した場合、コマンド「B04」を送信する。同様に、メインCPU301は、プラムRL(1~6)が当選し、指示番号「05」(右左中の順序)を決定した場合、コマンド「B05」を送信し、プラムRC(1~3)が当選し、指示番号「06」(右中左の順序)を決定した場合、コマンド「B06」を送信する。
ただし、上述した通り、プラムCL(5、6)、プラムCR(5、6)、プラムRL(1、2)またはプラムRC(1、2)が非内部中状態で当選した場合、何れの停止操作順序であっても、正解プラムが入賞不可能になる。以上の事情を考慮して、メインCPU301は、非内部中状態においてプラムCL(5、6)、プラムCR(5、6)、プラムRL(1、2)またはプラムRC(1、2)が当選した場合、指示番号「00」を決定し、コマンド「B99」を送信する。
メインCPU301は、指示期間において、リーチ目役(1、2)が当選し、指示番号「04」(中左右の順序)を決定した場合、プラムCR(1~6)が当選した場合と同様に、コマンド「B04」を送信する。同様に、メインCPU301は、指示期間において、リーチ目役(3~5)が当選し、指示番号「06」(右中左の順序)を決定した場合、プラムRC(1~3)が当選した場合と同様に、コマンド「B06」を送信する。また、メインCPU301は、指示期間において、リーチ目役(6、7)が当選し、指示番号「05」(右左中の順序)を決定した場合、プラムRL(1~6)が当選した場合と同様に、コマンド「B05」を送信する。
以上の第2コマンドがサブCPU412で受信された場合、サブCPU412は、当該第2コマンドで特定される指示番号の停止操作順序を指示する指示演出を決定する。指示演出では、例えば液晶表示装置30により、指示情報が指示する停止操作順序と同じ停止操作順序が指示される。上述した通り、非指示期間で送信される第2コマンドは、コマンド「B99」(指示なし)のみである。したがって、非指示期間では、原則、指示演出は実行されない。ただし、出玉率に影響しない(影響が小さい)停止操作順序を指示する演出が実行される構成としてもよい。
ところで、仮に打順プラムの第1コマンドがグループ化されない構成を想定する。以上の構成では、第1コマンド(打順プラムの種類)から打順プラムの正解押順が実質的に把握される。したがって、当該構成では、第1コマンドを不正な手段(例えば、不正基板)により取得することで、当該打順プラムの正解押順を特定する不正行為が想定されるという事情がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、各打順プラムの第1コマンドが共通である(グループ化されている)。以上の本実施形態によれば、第1コマンドから打順プラムの種類(正解押順)が特定できないため、上述の不正行為が抑制されるという利点がある。
ただし、特定グループが当選した遊技では、左1stで停止操作した場合より、変則押順で停止操作した場合に、払出されるメダルの枚数の期待値は大きくなる。したがって、特定グループの各当選エリアの第1コマンドをグループ化しても、第1コマンドを不正に取得し、当該第1コマンドから特定グループが当選した旨を特定した場合に変則押順で遊技するという不正行為の余地が残る。以上の事情を考慮して、本実施形態では、以上の不正行為が抑制される構成を採用した。
具体的には、本実施形態では、特定グループが当選した遊技で払出されるメダルの枚数の期待値(以下「グループ期待値B」)は、何れの停止操作順序であっても、規定数(3枚)より小さくなる構成を採用した。グループ期待値Bは以下の数2で求められる。
Figure 0007231277000003
本実施形態では、順序1(左中右)でのグループ期待値Bを「グループ期待値B1」と記載する場合がある。同様に、順序2(左右中)でのグループ期待値Bから順序6(右中左)でのグループ期待値Bを「グループ期待値B2」から「グループ期待値B6」と記載する場合がある。数2における「m」は、数値「1」から数値「6」の整数を示す(上述の数1と同様)。また、数2における「n」は、グループ番号nを意味する(上述の数1と同様)。上述した通り、特定グループは、グループ番号1からグループ番号12の当選エリアである(図10(a)参照)。
数2における「Hnm」は、グループ番号nの当選エリアが当選した遊技において、順序mで停止操作した場合に付与可能な払出枚数を意味する(上述の数1と同様)。また、数2における「Pbnm」は、グループ番号nの当選エリアが当選した遊技で、順序mにより停止操作した場合における、当選役の引込確率を意味する(上述の数1と同様)。数2における「Pcn」は、特定グループが当選した場合に、グループ番号nの当選エリアが当選している確率を意味する。すなわち、確率Pcnは、特定グループが当選した場合のうち、グループ番号nの当選エリアが当選した場合の割合を意味する。例えば、設定値が「2」の場合、特定グループの各当選エリアの各抽選値(上述の図5参照)の合計は「53871」である。また、例えばグループ番号1のプラムL(1~4)の抽選値(合計値)は「4596」(1149×4)である。したがって、確率Pc1(n=1)は「4596/53871」である。
図15(b)は、グループ期待値Bの具体例を説明するための図である。本実施形態では、内部中状態と非内部中状態とでグループ期待値B(1~6)が変化する場合がある。具体的には、内部中状態において、左1stの「左中右」でのグループ期待値B1と「左右中」でのグループ期待値B2とは、共通して約「1.36」になる。また、内部中状態と同様に、非内部中状態において、グループ期待値B1と期待値B2とは共通して約「1.36」になる。
図15(b)に示す通り、内部中状態において、変則押順のうち何れの停止操作順序であっても、グループ期待値B(3~6)は約「2.8」になる。一方、非内部中状態において、変則押順のうち何れの停止操作順序であっても、グループ期待値B(3~6)は約「1.8」になる。なお、グループ期待値B(3~6)が内部中状態より非内部中状態で小さくなるのは、獲得期待値A(3~6)が内部中状態より非内部中状態で小さくなるのと同様な理由である(図12(a)(b)参照)。具体的には、グループ期待値B(3~6)が内部中状態より非内部中状態で小さくなるのは、特定グループのうちプラムCL(5、6)、プラムCR(5、6)、プラムRL(1、2)およびプラムRC(1、2)が非内部中状態で当選した場合に正解プラムが入賞しないためである。
以上の通り、グループ期待値Bは、何れの停止操作順序であっても、規定数である3枚より小さい。また、グループ期待値Bは、何れの遊技状態であっても、規定数である3枚より小さい。以上の構成では、停止操作順序または遊技状態によってはグループ期待値Bが3枚より大きくなり得る構成と比較して、第1コマンドを利用した上述の不正行為が抑制されるという効果は格別に顕著である。
ただし、グループ化された第1コマンドでは、当選エリアの種類が特定できないため、当該第1コマンドに基づいて決定可能な演出の面白味に欠けるという不都合が生じ得る。以上の不都合は、例えば、正解プラムが入賞し得る全ての当選エリア(打順プラム、リーチ目役)の第1コマンドをグループ化した場合に顕在化し易いという事情がある。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、正解プラムが入賞し得る当選エリアのうち、打順プラム(プラムLなど)の第1コマンドはグループ化する一方、リーチ目役(1~7)の第1コマンドはグループ化しない構成を採用した。以上の構成では、リーチ目役が当選したか否か、および、当選したリーチ目役の種類に応じて演出が決定可能になり、上述の不都合が抑制されるという利点がある。
しかし、リーチ目役(1~7)が当選した遊技では、当該リーチ目役の種類(第1コマンドの種類)に応じた停止操作順序で正解プラムが入賞可能になる。したがって、リーチ目役の第1コマンドをグループ化しない場合、第1コマンドを利用した上述の不正行為が適切に抑制されないという新たな課題が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態では、当該課題を解決可能な構成を採用した。以上の構成について、図15(c)を用いて詳細に説明する。
図15(c)は、第1コマンドと第2コマンドとの組合せがメイン制御基板300からサブ制御基板400へ送信される時期を説明するための図である。図15(c)に示す通り、指示期間においては、遊技の開始操作と略同時(開始操作の直後)に各コマンドが送信される。以上の構成では、指示期間において、停止操作が可能になる以前に、打順プラムの正解押順がサブCPU412側で特定可能である。サブCPU412は、指示期間において、第2コマンドから特定される正解押順を報知する指示演出を、停止操作が可能になる以前に決定して実行可能にする。
一方、非指示期間では、第1停止操作と略同時(第1停止操作の直後)に第1コマンドと第2コマンドとの組合せがサブ制御基板400へ送信される。以上の構成では、サブCPU412は、第1停止操作後であれば第1コマンド(当選エリア)に応じた演出を決定できる。例えば、打順プラムが当選した遊技とリーチ目役が当選した遊技とで、参照する演出抽選テーブル(実行され得る演出の種類と、各演出が決定される確率を規定するテーブル)を相違させることができる。また、リーチ目役(1、2)が当選した遊技と、リーチ目役(3~5)が当選した遊技と、リーチ目役(6、7)が当選した遊技とで、参照する演出抽選テーブルを相違させることができる。
また、上述の図10(a)を用いて説明した通り、リーチ目役(1~7)が当選した遊技において、正解プラム(13枚プラム役)が入賞するか否かは、第1停止操作された停止ボタン25により決まる。具体的には、リーチ目役(1~5)が当選した遊技では、中1stまたは右1stで正解プラムが入賞する。また、リーチ目役6が当選した遊技では、右1stで正解プラムが入賞し、リーチ目役7が当選した遊技では、中1stまたは右1stで正解プラムが入賞する。以上の構成では、リーチ目役が当選した遊技では、第1停止操作より後の押順により、正解プラムが入賞するか否かは変化しない。
以上の説明から理解される通り、第1停止操作以降に送信された第1コマンド(リーチ目役)は、その後の有利な停止操作順序(第2停止操作、第3停止操作)が特定されるものではない。したがって、本実施形態によれば、リーチ目役の第1コマンドを利用した上述の不正行為が抑制(無効化)できる。以上の通り、本実施形態では、非指示期間において、リーチ目役の第1コマンドをグループ化せずに第1停止操作時に送信することにより、第1コマンドに基づく演出の面白味を向上させつつ、当該第1コマンドを利用した不正行為を抑制できるものである。
メインCPU301は、遊技の進行に応じて各種の遊技情報(連役比率、役物比率、直近連役比率、直近役物比率、指示込役物比率、ボーナス遊技比率)を算出し、当該遊技情報に応じた表示情報をメイン表示器40に表示させる。以上の遊技情報を算出するため、メインCPU301は、遊技機1に電源が最初に投入されてから遊技回数が175000回に達するまでの期間(以下「総遊技計数期間」という)の遊技回数を計数する。
図16(a)は、メインRAM303の各記憶領域(G1~G3、g1、g2)を説明するための図である。以上の各記憶領域は、上述の各遊技情報(連役比率など)を記憶するために設けられ、記憶領域G1、記憶領域G2、記憶領域G3、記憶領域G4、記憶領域g1および記憶領域g2を含む。例えば、記憶領域の各々には1バイトの情報が記憶可能である。
以下、説明のため、所謂「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」が作動する期間を単に「第1役連中」と記載する場合がある。同様に、所謂「第2種特別役物に係る役物連続作動装置」が作動する期間を単に「第2役連中」と記載する場合がある。第1役連中および第2役連中は、予め定められた枚数のメダルの払出で終了する。また、所謂「第1種特別役物」が作動する期間を単に「第1役物中」と記載し、所謂「第2種特別役物」が作動する期間を単に「第2役物中」と記載する場合がある。第1役物中は8回の遊技で終了し、第2役物中は1回の遊技で終了する。また、所謂「普通役物」が作動する期間を「普通役物中」と記載する場合がある。普通役物中は1回の遊技で終了する。
本実施形態のボーナス作動状態は、第1役連中であり、全ての遊技が第1役物中である。なお、第1役連中に「第1役連一般中」を設けてもよい。第1役連一般中では、第1役連一般中以外の遊技状態と比較して、第1種特別役物を作動させる当選役(RB役)が当選し易い。また、第2役連中を設ける場合、第2役連中に「第2役連一般中」を設けてもよい。第2役連一般中では、第2役連一般中以外の遊技状態と比較して、第2種特別役物を作動させる当選役(CB役)が当選し易い。
連役比率は、最初の電源投入時から現在まで(以下「総遊技期間」という)に獲得したメダル枚数(以下「総メダル枚数A」という)のうち、第1役物中(第1役連中の第1役物中を含む)で獲得したメダル枚数(以下「連役メダル枚数B」)が占める割合である(連役比率=B/A)。本実施形態の連役メダル枚数Bは、ボーナス作動状態(第1役連中の第1役物中)で獲得したメダル枚数である。図16(a)に示す通り、連役比率は記憶領域G1に記憶される。
メインCPU301は、400回の遊技毎に連役比率を算出し、算出結果を記憶領域G1に記憶する。仮に、算出結果に小数部が含まれる場合、メインCPU301は、小数部は切り捨てて整数部のみを連役比率として記憶領域G1に記憶する。
役物比率は、総メダル枚数Aのうち、第1役物中、第2役物中および普通役物中で獲得したメダル枚数の合計(以下「役物メダル枚数C」という)が占める割合である(役物比率=C/A)。図16(a)に示す通り、役物比率は記憶領域G2に記憶される。本実施形態の役物メダル枚数Cは、第2役物中および普通役物中は設けられないため、第1役物中(ボーナス作動状態)で獲得したメダル枚数になる。
メインCPU301は、400回の遊技毎に役物比率を算出し、算出結果を記憶領域G2に記憶する。仮に、算出結果に小数部が含まれる場合、メインCPU301は、小数部は切り捨てて整数部のみを役物比率として記憶領域G2に記憶する。指示込役物比率は、指示表示器16が押順を指示した遊技で獲得したメダルの合計枚数(以下「指示遊技メダル枚数D」という)および役物メダル枚数Cの合計のメダル枚数(C+D)が総メダル枚数Aに占める割合である(指示込役物比率=(C+D)/A)。
以上の本実施形態の指示遊技メダル枚数Dは、特定グループが当選した指示期間の遊技で獲得したメダルの合計枚数とも換言される。本実施形態では、指示表示器16が押順を指示した遊技で、当該押順以外で停止操作した場合(押順ミスした場合)であっても、1枚役が停止表示され得る。以上の場合、指示遊技メダル枚数Dに数値「1」が加算される。
メインCPU301は、400回の遊技毎に指示込役物比率を算出し、算出結果を記憶領域G3に記憶する。仮に、算出結果に小数部が含まれる場合、メインCPU301は、小数部は切り捨てて整数部のみを指示込役物比率として記憶領域G3に記憶する。なお、非指示期間において特定グループが当選した遊技では、変則押順が一方的に有利である旨が把握される第1コマンドがメインCPU301からサブCPU412へ送信される。しかし、以上の遊技において、仮にメダルが付与されたとしても、指示遊技メダル枚数Dは加算されない。
直近連役比率は、直近の6000回の遊技で獲得したメダル枚数(以下「直近総メダル枚数a」という)のうち、第1役物中(第1役連中の第1役物中を含む)で獲得したメダル枚数(以下「直近連役メダル枚数b」)が占める割合である(直近連役比率=b/a)。本実施形態の直近連役メダル枚数bは、直近の6000回の遊技においてボーナス作動状態(第1役連中の第1役物中)で獲得したメダル枚数である。図16(a)に示す通り、直近連役比率は記憶領域g1に記憶される。なお、総遊技期間における遊技回数が6000回以下の場合、連役比率および直近連役比率は一致する(B/A=b/a)。
メインCPU301は、400回の遊技毎に直近連役比率を算出し、算出結果を記憶領域g1に記憶する。仮に、算出結果に小数部が含まれる場合、メインCPU301は、小数部は切り捨てて整数部のみを直近連役比率として記憶領域g1に記憶する。
直近役物比率は、直近総メダル枚数aのうち、第1役物中、第2役物中および普通役物中において獲得したメダル枚数の合計(以下「役物メダル枚数c」という)が占める割合である(役物比率=c/a)。本実施形態の役物メダル枚数cは、第2役物中および普通役物中は設けられないため、直近の6000回の遊技において第1役物中(ボーナス作動状態)で獲得したメダル枚数になる。図16(a)に示す通り、直近役物比率は記憶領域g2に記憶される。なお、総遊技期間における遊技回数が6000回以下の場合、役物比率および直近役物比率は一致する(C/A=c/a)。
メインCPU301は、400回の遊技毎に直近役物比率を算出し、算出結果を記憶領域g2に記憶する。仮に、算出結果に小数部が含まれる場合、メインCPU301は、小数部は切り捨てて整数部のみを直近役物比率として記憶領域g2に記憶する。
ボーナス遊技比率は、総遊技期間の総遊技回数Eのうち、第1役連中(第1役物中を含む)の遊技回数、第2役連中(第2役物中を含む)の遊技回数、第1役物中(第1役連中を除く)の遊技回数、第2役物中(第2役連中を除く)の遊技回数および普通役物中の遊技回数の合計であるボーナス遊技回数Fが占める割合である(ボーナス遊技比率=F/E)。本実施形態のボーナス遊技回数Fは、ボーナス作動状態における遊技回数の合計である。
図16(a)に示す通り、ボーナス遊技比率は記憶領域G4に記憶される。メインCPU301は、1回の遊技毎にボーナス遊技比率を算出し、算出結果を記憶領域G4に記憶する。仮に、算出結果に小数部が含まれる場合、メインCPU301は、小数部は切り捨てて整数部のみをボーナス遊技比率として記憶領域G4に記憶する。
以上の総メダル枚数A、連役メダル枚数B、役物メダル枚数C、指示遊技メダル枚数D、総遊技回数E、ボーナス遊技回数F、直近総メダル枚数a、直近連役メダル枚数bおよび役物メダル枚数cは、メインRAM303に設けられた専用のカウンタに別々に記憶され、上述した各契機で加算される。例えば、指示が実行された各遊技でメダルが付与された場合において、指示遊技メダル枚数Dが加算される。また、ボーナス作動状態でメダルが付与された場合において、役物メダル枚数Cが加算される。さらに、各遊技で遊技媒体が付与されると、停止操作順序の指示の有無によらず、総メダル枚数Aが加算される。
なお、本実施形態では、総遊技回数Eが175000回に達すると、連役比率、役物比率、指示込役物比率およびボーナス遊技比率の更新は停止される。一方、直近連役比率および直近役物比率は、総遊技回数Eが175000回に達した以降の期間においても更新される。
図16(b-1)は、表示情報HAを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HAが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、連役比率に対応する文字列「6A」が表示され、第2表示部40Yに、記憶領域G1の現在値(連役比率の大きさ)が表示される。
また、表示情報HAを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「60」以上の場合(G1≧60)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HAを表示する場合であって、総遊技期間の遊技回数が17500回未満の場合、第1表示部40Xは識別情報を点滅させて表示する。
図16(b-2)は、表示情報HBを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HBが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、役物比率に対応する文字列「7A」が表示され、第2表示部40Yに、記憶領域G2の現在値が表示される。
また、表示情報HBを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(G2≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HBを表示する場合であって、総遊技期間の遊技回数が17500回未満の場合、第1表示部40Xは識別情報を点滅させて表示する。
図16(b-3)は、表示情報HCを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HCが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、指示込役物比率に対応する文字列「7P」が表示され、第2表示部40Yに、記憶領域G3の現在値が表示される。
また、表示情報HCを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(G3≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HCを表示する場合であって、総遊技期間の遊技回数が175000回未満の場合(E<175000)、第1表示部40Xは識別情報を点滅させて表示する。
図16(b-4)は、表示情報HDを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HDが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、直近連役比率に対応する文字列「6Y」が表示され、第2表示部40Yに、記憶領域g1の現在値が表示される。
また、表示情報HDを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「60」以上の場合(g1≧60)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HDを表示する場合であって、総遊技期間の遊技回数が6000回未満の場合、第1表示部40Xは識別情報を点滅させて表示する。
図16(b-5)は、表示情報HEを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HEが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、直近役物比率に対応する文字列「7Y」が表示され、第2表示部40Yに、記憶領域g2の現在値が表示される。
表示情報HEを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(g2≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HEを表示する場合であって、総遊技期間の遊技回数が6000回未満の場合、第1表示部40Xは識別情報を点滅させて表示する。
図16(b-6)は、表示情報HFを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HFが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、ボーナス遊技比率に対応する文字列「5F」が表示され、第2表示部40Yに、記憶領域G4の現在値が表示される。
表示情報HFを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「50」以上の場合(G4≧50)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HFを表示する場合であって、総遊技期間の遊技回数が175000回未満の場合、第1表示部40Xは識別情報を点滅させて表示する。
上述した通り、以上の各表示情報は、予め定められた時間間隔(約5秒)で切換えて表示される。具体的には、メイン表示器40は、電源が投入されると、約5秒間にわたりテストパターンで表示される。以上のテストパターンでは、メイン表示器40の全てのセグメントが点滅して表示される。その後、メイン表示器40は、表示情報HC、表示情報HD、表示情報HE、表示情報HA、表示情報HB、表示情報HFの順番で、各表示情報を約5秒間ずつ表示する。また、表示情報HFを表示した後に、最初から(表示情報HCから)各表示情報を繰返し表示する。
なお、電源が投入された直後の期間に加え、他の期間においてもテストパターンでメイン表示器40が表示される構成としてもよい。例えば、設定値を変更可能な期間において、メイン表示器40がテストパターンで表示される構成としてもよい。また、設定値を確認可能な期間において、メイン表示器40がテストパターンで表示される構成としてもよい。なお、電源が投入された直後の期間と他の期間とでは、テストパターンが相違する構成としてもよい。
<サブCPUが用いる各データ>
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、報知演出決定テーブルを含む各種のデータを記憶する。
サブCPU412は、指示番号(指示情報)を示す第2コマンド(B99(指示なし)以外)を受信した場合、各報知演出の何れかを報知演出決定テーブルにより決定する。報知演出を決定した場合、サブCPU412は、当該報知演出を示す演出制御コマンドを画像制御基板(画像制御CPU421)420に送信する。
画像制御CPU421は、報知演出を示す演出制御コマンドを受信した場合、当該報知演出の各画像を液晶表示装置30に表示させる。本実施形態では、サブ制御基板(サブCPU412)400が遊技者に有利な停止操作順序が特定される第2コマンドを受信した場合(メインCPU301が第2コマンドを送信した場合)、当該第2コマンドに対応した停止操作態様(停止操作順序)の報知は、サブCPU412により必ず実行される。
なお、特定グループが当選した旨が把握される第1コマンドからは、今回の遊技で一方的に有利になる停止操作順序(変則押順)が特定される。ただし、当該第1コマンドからは、遊技者に有利な停止操作順序(正解押順)が具体的に特定されない。サブCPU412は、当該第1コマンドを非指示期間において受信しても停止操作順序の報知は実行しない。
図17は、報知演出決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、第2コマンドとしてコマンド「B01」~「B06」の何れかを受信した場合、報知演出決定テーブルにより報知演出を決定する。上述した通り、コマンド「B01」~「B06」は、指示期間において送信され、非指示期間では送信されない。すなわち、サブCPU412は、メインCPU301が指示期間の遊技で、報知演出決定テーブルにより報知演出を決定する。
具体的には、第1コマンド「A04」が受信された遊技(特定グループの当選遊技)において、第2コマンド「B01」が受信された場合、報知演出X1が決定される。報知演出X1では、液晶表示装置30等により、「左中右」の停止操作順序が報知される。
また、第1コマンド「A04」が受信された遊技において、第2コマンド「B02」が受信された場合、報知演出X2が決定され、第2コマンド「B03」が受信された場合、報知演出X3が決定され、第2コマンド「B04」が受信された場合、報知演出X4が決定され、第2コマンド「B05」が受信された場合、報知演出X5が決定され、第2コマンド「B06」が受信された場合、報知演出X6が決定される。以上の報知演出X2では、「左右中」の停止順序が報知され、報知演出X3では、「中左右」の停止順序が報知され、報知演出X4では、「中右左」の停止順序が報知され、報知演出X5では、「右左中」の停止順序が報知され、報知演出X6では、「右中左」の停止順序が報知される。以上の、各報知演出X(1~6)では、打順プラムの正解押順が報知される。
図18(a)および図18(b)は、特別抽選および通常抽選(上述の図13(a)参照)において用いられる各テーブルを説明するための図である。以下、説明のため、特別抽選および通常抽選を「BB抽選」と総称する場合がある。詳細には図19(a)を用いて説明するが、BB抽選は、判定条件抽選処理とBB判定処理とで実現される。判定条件抽選処理は、判定条件Dhを決定するための処理である。BB判定処理は、判定条件抽選処理で決定された判定条件Dhに基づいて、BB状態へ移行するか否かを判定するための処理である。
図18(a)は、判定条件決定テーブルの具体例の概念図である。メインCPU301は、判定条件抽選処理において、判定条件決定テーブルを用いて判定条件Dhを抽選により決定する。図18(a)に示す通り、判定条件決定テーブルは、各判定条件Dh(0~5)の各抽選値を含んで構成される。以上の各抽選値は、設定値毎に設けられる。判定条件抽選処理では、判定条件決定テーブルにおける抽選値が大きい判定条件Dhほど決定され易い。図18(a)に示す通り、判定条件Dhは、判定条件「0」から判定条件「5」の6種類設けられる。図18(a)から理解される通り、判定条件抽選処理は、当選エリアによらない処理である。
図18(b)は、BB判定テーブルの具体例の概念図である。メインCPU301は、BB判定処理において、事前に決定された判定条件Dhを用いて、BB判定テーブルを参照してBB状態へ移行するか否かを判定する。具体的には、BB判定処理では、今回の遊技で決定された当選エリアと事前に決定された判定条件Dhとの組合せに応じてBB状態へ移行するか否かが判定される。
例えば、判定条件「0」が決定された場合、BB判定処理が実行される遊技において、リーチ目役(1~7)が当選すると、BB状態への移行が決定される。また、判定条件「1」が決定された場合、BB判定処理が実行される遊技において、リーチ目役またはチェリーが当選すると、BB状態への移行が決定される。判定条件「2」が決定された場合、BB判定処理が実行される遊技において、リーチ目役またはベルが当選すると、BB状態への移行が決定される。
同様に、判定条件「3」が決定された場合、BB判定処理が実行される遊技において、リーチ目役、チェリーまたはベルが当選すると、BB状態への移行が決定される。また、判定条件「4」が決定された場合、BB判定処理が実行される遊技において、リーチ目役、チェリー、ベル、リプレイ2またはリプレイ3が当選すると、BB状態への移行が決定される。判定条件「5」が決定された場合、BB判定処理が実行される遊技における当選エリアの種類によらず(全ての当選エリアで)、BB状態への移行が決定される。
図18(a)に説明を戻す。図18(a)には、通常状態の低確率期間において参照される判定条件決定テーブルが示される。以上の判定条件決定テーブルは、引戻し状態の低確率期間においても参照される。メインCPU301は、低確率期間と高確率期間とで相違する判定条件決定テーブルを用いる。高確率期間の判定条件決定テーブルを用いた場合、低確率期間の判定条件決定テーブルを用いた場合より有利な判定条件Dhが決定され易い。以上の構成では、低確率期間より高確率期間においてBB状態への移行が決定され易くなる。また、天国チャンス状態、天国状態および超天国状態(特別抽選)では、通常状態および引戻し状態(通常抽選)より有利な判定条件決定テーブルが参照される。
上述した通り、本実施形態では、変則押順で停止操作した場合にペナルティ制御(メインペナルティ制御、サブペナルティ制御)が実行され得る。ペナルティ制御(メインペナルティ制御)が実行されると、BB抽選でBB状態への移行が決定され難くなるペナルティが発生する。以上の構成について以下で詳細に説明する。
図19(a)および図19(b)は、ペナルティ制御のうちメインCPU301が実行するメインペナルティ制御の具体例を説明するための図である。メインペナルティ制御が実行されると、非指示期間においてBB状態への移行が決定され難くなる。例えば、メインペナルティ制御が実行されると、BB抽選においてBB状態への移行が決定され難くなる。以上のBB抽選(BB判定処理、判定条件抽選処理)は、有利区間中の非指示状態(通常状態、引戻し状態、天国チャンス状態、天国状態、超天国状態)の各遊技において実行される。
図19(a)は、BB抽選の具体例を説明するための図である。図19(a)の具体例では、メインペナルティ制御が実行されない場合を想定する。図19(a)の各処理は、上側に示す処理から下側に示す処理の順にメインCPU301により実行される。なお、図19(a)には、N回目の遊技およびN+1回目の遊技における各処理の一部が示される。また、判定条件Dhは、メインRAM303の特定の記憶領域に記憶(保持)される。図19(a)には、各時点においてメインRAM303に記憶される判定条件Dhが示される。後述の図19(b)においても同様である。
図19(a)に示す通り、遊技の開始操作(スタートレバー24の操作)が実行されると開始時処理が実行される。以上の開始時処理は、最初の停止操作が受付可能になる前に完了する。また、開始時処理は、BB判定処理(図19(a)のSa1)および判定条件Dhを初期化する処理(同図のSa2)を含む。上述した通り、BB判定処理では、判定条件Dhを用いてBB状態へ移行するか否かが判定される。具体的には、今回の遊技におけるBB判定処理では、前回の遊技で決定された判定条件Dhを用いてBB状態へ移行するか否かが判定される。例えば、図19(a)に示すN回目の遊技におけるBB判定処理では、N-1回目の遊技で決定された判定条件Dhが用いられる。
図19(a)の具体例では、N-1回目の遊技において、判定条件「1」が決定された場合を想定する(Dh=1)。以上の場合、N回目の遊技におけるBB判定処理では、判定条件「1」でBB状態へ移行するか否かが判定される。図19(a)の具体例では、N回目の遊技におけるBB判定処理でBB状態への移行が決定されなかった場合を想定する。図19(a)に示す通り、BB判定処理が実行された後の開始時処理において、判定条件Dhが判定条件「0」に初期化される。
図19(a)に示す通り、全ての停止ボタン25が停止操作されると、停止時処理が実行される。停止時処理は、次回の遊技の賭けメダルが投入可能になる前に完了する。以上の停止時処理は、判定条件抽選処理(同図のSa3)を含む。ただし、図19(b)を用いて後述する通り、今回の遊技において変則押順で停止操作された場合、当該遊技における判定条件抽選処理が省略される。図19(a)の具体例では、N回目の遊技において左第1停止で停止操作(以下「順押」と記載する場合がある)された場合を想定する。以上の場合、N回目の遊技において判定条件抽選処理が実行される。
判定条件抽選処理では、次回の遊技で用いられる判定条件Dhが抽選により決定される。上述した通り、今回の遊技におけるBB判定処理で用いた判定条件Dhは、当該遊技で判定条件抽選処理が実行される以前に(上述のSa2において)初期化される。したがって、メインRAM303の判定条件Dhは、判定条件抽選処理が実行される直前において初期値「0」になる。
図19(a)の具体例では、N回目の遊技において、判定条件「2」が決定された場合を想定する。以上の場合、N回目の遊技において、メインRAM303に記憶された判定条件「0」が判定条件「2」に書換えられる。図19(a)に示す通り、N回目の遊技において決定された判定条件「2」は、N+1回目のBB判定処理において用いられる。なお、判定条件Dhを初期化する処理(Sa2)が実行される時期は、適宜に変更してもよい。例えば、判定条件抽選処理が実行される直前の停止時処理において、判定条件Dhが初期化される構成としてもよい。
図19(b)は、BB抽選の他の具体例を説明するための図である。図19(b)の具体例では、上述の図19(a)の具体例と同様に、N回目の遊技のBB判定処理において、BB状態への移行が決定されない場合を想定する。ただし、上述の図19(a)はメインペナルティ制御が実行されない具体例を示すのに対し、図19(b)の具体例では、メインペナルティ制御が実行される場合を想定する。図19(b)の具体例では、N回目の遊技でペナルティ制御が実行される場合を想定する。N回目の遊技でメインペナルティ制御が実行されると、N回目の遊技でメインペナルティ制御が実行されない場合と比較して、N+1回目の遊技においてBB状態への移行が決定され難くなる。
具体的には、今回の遊技において変則押順で停止操作されると、当該遊技における停止時処理において、判定条件抽選処理が省略される。例えば、図19(b)の具体例では、N回目の遊技において変則押順で停止操作された場合を想定する。メインCPU301は、非指示期間の各遊技の停止時処理において、当該遊技における停止操作順序が変則押順であるか否かを判定する。変則押順ではないと判断した場合、メインCPU301は、停止時処理において判定条件抽選処理を実行する。一方、変則押順であると判断した場合、メインCPU301は、停止時処理において判定条件抽選処理を実行しない。
上述した通り、開始時処理において判定条件Dhが初期化されるため、停止時処理が実行される時点において、判定条件Dhは初期値「0」である。したがって、今回の遊技の停止時処理で判定条件抽選処理が省略された場合、次回の遊技のBB判定処理(開始時処理)では判定条件「0」が用いられる。例えば、図19(b)の具体例では、N回目の遊技における判定条件抽選処理が省略されるため、N+1回目の遊技におけるBB判定処理では判定条件「0」(初期値)が用いられる。
判定条件「0」を用いた場合、他の判定条件Dh(1~5)を用いた場合と比較して、BB判定処理においてBB状態への移行が決定され難い。したがって、本実施形態では、今回の遊技において変則押した場合(ペナルティ制御が実行された場合)、当該遊技で順押した場合と比較して、次回の遊技でBB状態への移行が決定され難くなる。
なお、本実施形態では、今回の遊技において変則押されると、次回の遊技においてBB状態への移行が決定され難くなるが、次回の遊技において順押されると、次々回の遊技では通常の確率でBB状態への移行が決定される。以上の構成によれば、1回のメインペナルティ制御により不利になる遊技が限定的になるという利点がある。
上述した通り、通常状態および引戻し状態の各遊技において高確率移行抽選が実行される。以上の高確率移行抽選は、停止時処理に含まれる。本実施形態では、仮に、今回の遊技において変則押順で停止操作されると、高確率移行抽選が実行されない。また、上述した通り、高確率期間では、高確率転落抽選が実行される。以上の高確率転落抽選は、遊技の開始時に実行される開始時処理に含まれ、当該遊技の停止操作順序によらず実行される。
以上の図19で説明した各処理(ペナルティ制御を含む)は、遊技状態(内部中状態、非内部中状態、ボーナス作動状態)によらず実行される。すなわち、内部中状態に加え、非内部中状態およびボーナス作動状態においても、BB抽選(判定条件抽選処理、BB判定処理)が実行される。ただし、例えば、ボーナス作動状態では、出玉状態によらずBB抽選が実行されない構成としてもよい。同様に、非内部中状態では、出玉状態によらずBB抽選が実行されない構成としてもよい。
図20(a)および図20(b)は、ストック抽選処理を説明するための図である。上述した通り、本実施形態では、BB状態への移行が決定されると、ストック抽選処理が実行される。ストック抽選処理では、上述の1G連ストックおよび超天国ストック(以下「BBストック」と総称する場合がある)を付与するか否かが抽選により決定される。具体的には、ストック抽選処理では、図20(a)に示すストック決定テーブルによりストック番号(0~9)が抽選により決定される。また、ストック番号に応じたBBストックが付与される(図20(b)参照)。
図20(a)に示す通り、ストック決定テーブルは、各ストック番号の各抽選値を含んで構成される。抽選値が大きいストック番号ほどストック抽選処理で決定される確率が高くなる。例えば、ストック番号「0」が決定された場合、図20(b)に示す通り、超天国ストックは付与されず、1G連ストックも付与されない。また、ストック番号「1」が決定されると、超天国ストックが1個付与され、1G連ストックは付与されない。同様に、ストック番号「2」が決定されると、超天国ストックが2個付与され、ストック番号「3」が決定されると、超天国ストックが3個付与され、ストック番号「4」が決定されると、超天国ストックが4個付与される。ストック番号「5」が決定されると、超天国ストックは付与されず、1G連ストックが1個付与される。同様に、ストック番号「6」が決定されると、超天国ストックは付与されず、1G連ストックが2個付与される。ストック番号「7」が決定されると、超天国ストックが1個付与され、1G連ストックも1個付与される。同様に、ストック番号「8」が決定されると、超天国ストックが2個付与され、1G連ストックも1個付与される。ストック番号「9」が決定されると、超天国ストックが3個付与され、1G連ストックも1個付与される。
図20(a)に示す通り、各ストック番号の各抽選値は、ストック優遇フラグがON状態の場合とOFF状態の場合とで相違する。詳細には後述の図21(a)を用いて説明するが、BB状態への移行が決定された場合、原則、ストック抽選処理が実行される前に、ストック優遇フラグがOFF状態からON状態へ変更される。すなわち、ストック抽選処理は、ストック優遇フラグがON状態で実行されるのが通常である。一方、BB状態への移行が決定された遊技において、メインペナルティ制御が実行されると(変則押順で停止操作されると)、ストック抽選処理が実行される際にストック優遇フラグがOFF状態になる(図21(b)参照)。
本実施形態のストック決定テーブルは、ストック優遇フラグがON状態の場合より、ストック優遇フラグがOFF状態の場合にBBストックが付与され難く構成される。具体的には、図20(a)に示す通り、ストック優遇フラグがON状態の場合、ストック番号「1」~「9」が決定され得る。図20(b)に示す通り、ストック番号「1」~「9」が決定された場合、BBストック(1G連ストックおよび超天国ストックの双方または何れか一方)が付与される。一方、図20(a)から理解される通り、ストック優遇フラグがOFF状態の場合、ストック番号「0」のみが決定され、ストック番号「1」~「9」は決定されない。図20(b)に示す通り、ストック番号「0」が決定された場合、BBストックが付与されない。したがって、ストック優遇フラグがOFF状態の場合、BBストックは付与されない。
上述した通り、BB状態への移行が決定された遊技において、メインペナルティ制御が実行されると(変則押順で停止操作すると)、ストック優遇フラグがOFF状態でストック抽選処理が実行される。以上の構成は、BB状態への移行が決定された遊技において変則押順で停止操作すると、BBストックが付与されないとも換言される。
なお、ストック抽選処理の内容は適宜に変更できる。例えば、有利区間の残り遊技回数が閾値(例えば400回)以下の場合、BBストックが付与され難くなる構成としてもよい。また、有利区間の残り遊技回数が閾値以下の場合、BBストックが付与され易くなる構成としてもよい。また、メインペナルティ制御が実行された場合であっても、メインペナルティ制御が実行されない場合より低い確率でBBストックが付与され得る構成としてもよい。
図21(a-1)、図21(a-2)、図21(b-1)および図21(b-2)は、メインペナルティ制御が実行される場合の他の具体例を説明するための図である。上述した通り、メインペナルティ制御が実行されると、ストック抽選処理においてBBストックが付与されないペナルティが発生する。
図21(a-1)は、ストック抽選処理が実行される場合の具体例を説明するための図である。図21(a-1)の具体例では、メインペナルティ制御が実行されない場合を想定する。図21(a-1)の各処理は、上側に示す処理から下側に示す処理の順にメインCPU301により実行される。なお、17(a-1)には、各処理の一部が示される。また、上述のストック優遇フラグは、メインRAM303の特定の記憶領域に記憶(保持)される。図21(a-1)には、各時点においてメインRAM303に記憶されるストック優遇フラグ(Fg)の状態(ON/OFF)が示される。図21(a-2)についても同様である。
上述した通り、遊技の開始操作が実行されると、開始時処理が実行される。以上の開始時処理は、BB判定処理を含む。上述した通り、BB判定処理ではBB状態へ移行するか否かが判定される。図21(a-1)の具体例では、BB判定処理でBB状態への移行が決定された場合を想定する。なお、本実施形態では、BB状態以外の出玉状態において、ストック優遇フラグは原則OFF状態になる。図21(a-1)に示す通り、BB状態への移行が決定された時点(開始時処理が実行された時点)において、ストック優遇フラグはOFF状態になる。
遊技において最後の停止操作が実行されると、上述した通り、停止時処理が実行される。各遊技における停止時処理では、当該遊技のBB判定処理(開始時処理)でBB状態への移行が決定されたか否かが判定される。BB状態への移行が決定されたと判断された場合、ストック優遇フラグがOFF状態からON状態に変更される(図21(a-1)のSb1)。ただし、図21(a-2)を用いて後述する通り、変則押順で停止操作された場合、BB状態への移行が決定された遊技であっても、ストック優遇フラグをON状態にするステップ(Sb1)が省略される。図21(a-2)の具体例では、BB状態への移行が決定された遊技において順押された場合を想定する。以上の場合、当該遊技においてストック優遇フラグがON状態になる。
図21(a-1)に示す通り、BB状態への移行が決定された遊技では、ストック抽選処理(同図のSb2)が実行される。上述した通り、ストック抽選処理では、ストック優遇フラグの状態に応じた確率で、BBストックを付与するか否かが決定される。ストック優遇フラグがON状態の場合、通常の確率(BBストックが付与され得る確率)で、BBストックを付与するか否かが抽選される。
図21(a-2)は、ストック抽選処理が実行される場合の他の具体例を説明するための図である。図21(a-2)の具体例では、上述の図21(a-1)の具体例と同様に、BB状態への移行が決定された場合を想定する。ただし、上述の図21(a-1)はメインペナルティ制御が実行されない具体例を示すのに対し、図21(a-2)の具体例では、メインペナルティ制御が実行される場合を想定する。BB状態への移行が決定された遊技でメインペナルティ制御が実行されると、BBストックが付与されないペナルティが発生する。
具体的には、メインCPU301は、各遊技の停止時処理において、当該遊技における停止操作順序が変則押順であるか否かを判定する。上述の図21(a-1)で説明した通り、変則押順ではないと判断した場合、メインCPU301は、停止時処理においてストック優遇フラグをON状態にする(ステップSb1を実行する)。一方、変則押順であると判断した場合、メインCPU301は、ステップSb1を省略する。以上の場合、停止時処理以降の期間においてストック優遇フラグがOFF状態で維持される。
以上の構成では、BB状態への移行が決定された遊技で変則押順により停止操作がされると、ストック抽選処理が実行される時点において、ストック優遇フラグがOFF状態になる。したがって、低確率(BBストックが付与される確率が0)でストック抽選処理が実行される。
なお、詳細には図21(b-1)を用いて説明するが、本実施形態では、BB状態の各遊技においても、BBストックが付与される場合がある。ただし、詳細には図21(b-2)を用いて説明するが、BB状態への移行が決定された遊技でメインペナルティ制御が実行された場合(ストック優遇フラグがON状態に変更されなかった場合)、その後のBB状態中においてBBストックが付与されない。
図21(b-1)および図21(b-2)は、BB状態におけるストック抽選処理を説明するための図である。BB状態におけるストック抽選処理では、各遊技の当選エリアに応じた確率で、1G連ストックを1個付与するか否かが決定される。
具体的には、BB状態においてリプレイ2またはリプレイ3が当選すると確率約1/128で1G連ストックが付与される。BB状態においてリーチ目役6またはリーチ目役7が当選すると確率約1で1G連ストックが付与される。BB状態においてチェリーが当選すると確率約1/64で1G連ストックが付与される。BB状態においてベルが当選すると確率約1/14で1G連ストックが付与される。その他の当選エリアがBB状態において当選した場合、1G連ストックは付与されない。ただし、BB状態への移行が決定された遊技でメインペナルティ制御が実行された場合(変則押順で停止操作された場合)、BB状態において1G連ストックは付与されない。
図21(b-1)は、メインペナルティ制御が実行されない場合の具体例を説明するための図である。図21(b-1)には、各時点におけるストック優遇フラグの状態(ON/OFF)、ストック抽選処理の内容および出玉状態が示される。また、図21(b-1)の具体例では、通常状態におけるN回目の遊技においてBB状態への移行が決定された場合を想定する。具体的には、当該遊技の開始操作時t1においてBB状態への移行が決定され、当該遊技の最後の停止操作時t2においてストック抽選処理が実行された場合を想定する。後述の図21(b-2)についても同様である。
図21(b-1)の具体例では、N回目の遊技において、順押された場合を想定する。以上の場合、当該遊技において、第3停止時にストック優遇フラグがON状態に変更され、通常確率でストック抽選処理が実行される。また、N回目の遊技の次回の遊技から出玉状態がBB状態へ移行する。
BB状態の各遊技では、ストック優遇フラグがON状態であるか否かが判定され、ストック優遇フラグがON状態の場合、ストック抽選処理が実行される。図21(b-1)に示す通り、BB状態に当選した遊技でストック優遇フラグがON状態に変更されると、当該BB状態が終了するまでストック優遇フラグがON状態で維持される。したがって、BB状態に当選した遊技でストック優遇フラグがON状態に変更された場合、BB状態の各遊技においてストック抽選処理が実行される。
図21(b-2)は、メインペナルティ制御が実行される場合の具体例を説明するための図である。具体的には、図21(b-2)の具体例では、BB状態への移行が決定されたN回目の遊技において、変則押順で停止操作された場合を想定する。以上の場合、N回目の遊技において、第3停止時にストック優遇フラグがON状態に変更されず(OFF状態が維持され)、低確率でストック抽選処理が実行される。
上述した通り、BB状態の各遊技では、ストック優遇フラグがON状態であるか否かが判定され、ストック優遇フラグがON状態の場合、ストック抽選処理が実行される。ただし、図21(b-2)に示す通り、BB状態への移行が決定された遊技でストック優遇フラグがON状態に変更されないと、当該BB状態が終了するまでストック優遇フラグがOFF状態で維持される。したがって、BB状態への移行が決定された遊技でストック優遇フラグがON状態に変更されなかった場合、BB状態の各遊技においてストック抽選処理が実行されない。すなわち、BB状態への移行が決定された遊技でメインペナルティ制御が実行された場合、その後のBB状態において1G連ストックは付与されない。
以上の本実施形態では、BB状態への移行が決定された遊技でメインペナルティ制御が実行された場合、BB状態への移行が決定された遊技および当該BB状態中において1G連ストックが付与されないため、当該BB状態が終了する時点において1G連ストックは0個になる。すなわち、BB状態は単発で終了する。なお、今回のBB状態への移行が決定された遊技でメインペナルティ制御が実行された場合であっても、その後の非指示期間において、新たなBB状態への移行が決定された遊技で順押した場合、当該新たなBB状態が当選した遊技および当該BB状態中においてはストック抽選処理が通常通り実行される。
また、BB状態への移行が決定された遊技でメインペナルティ制御が実行された場合であっても、当該BB終了時における移行抽選(図13(a)参照)は通常通り実行される。ただし、BB状態への移行が決定された遊技でメインペナルティ制御が実行された場合、メインペナルティ制御が実行されなかった場合と比較して、当該BB終了時における移行抽選が不利になる構成としてもよい。
以上の図21で説明した各処理(ペナルティ制御を含む)は、遊技状態(内部中状態、非内部中状態、ボーナス作動状態)によらず実行される。すなわち、内部中状態に加え、非内部中状態およびボーナス作動状態においても、ストック抽選処理が実行される。ただし、例えば、ボーナス作動状態では、出玉状態によらずストック抽選処理が実行されない構成としてもよい。同様に、非内部中状態では、出玉状態によらずストック抽選処理が実行されない構成としてもよい。
図22(a)、図22(b-1)および図22(b-2)は、メインペナルティ制御が実行される場合の他の具体例を説明するための図である。詳細には以下で説明するが、メインペナルティ制御が実行されると、各種のカウンタが予め定められた閾値に達するまでに要する遊技回数が延長される。
図22(a)は、メインRAM303に設けられた各種のカウンタを説明するための図である。上述した通り、メインRAM303には、高確保証カウンタ、天国チャンスカウンタ、有利区間天井カウンタ、BB間天井カウンタ、引戻し天井カウンタ、天国天井カウンタおよび超天国天井カウンタが設けられる。以下、説明のため、以上の各カウンタを「特定カウンタ」と総称する場合がある。図22(a)には、特定カウンタの初期値、更新時期および数値「0」に達した場合の制御が示される。
図22(b-1)および図22(b-2)は、各遊技における特定カウンタの更新処理の具体例を説明するための図である。図22(b-1)は、メインペナルティ制御が実行されない場合の具体例を示す。一方、図22(b-2)は、メインペナルティ制御が実行される場合の具体例を示す。上述した通り、遊技の開始操作に応じて開始時処理が実行される。図22(b-1)および図22(b-2)に示す通り、特定カウンタのうち高確保証カウンタは、開始時処理において減算される(同図のSc1)。
図22(b-1)および図22(b-2)に示す通り、第3停止操作に応じて実行される停止時処理では、高確率保証カウンタ以外の特定カウンタが減算される(Sc2)。ただし、各遊技の停止時処理では、当該遊技で変則押順により停止操作がされたか否かが判定され、順押された場合は特定カウンタを減算するが(図22(b-1))、変則押順で停止操作された場合は特定カウンタを減算する処理は省略される(図22(b-2))。
以上の構成によれば、メインペナルティ制御の有無によらず、高確率保証カウンタが減算される。したがって、変則押順で停止操作することで高確率保証カウンタが数値「0」に減算されるまでの遊技回数を不正に延長することはできないという利点がある。なお、メインペナルティ制御の有無によらず、高確率転落抽選が実行される。したがって、変則押順で停止操作して高確率期間を不正に延長することはできない。
また、メインペナルティ制御が実行されると、天国天井カウンタが数値「0」に達するまでに要する遊技回数が延長される。以上の構成では、メインペナルティ制御が実行されると、天国状態からBB状態へ移行するまでの平均遊技回数が延長され、遊技者にとって不利になる。同様に、メインペナルティ制御が実行されると、超天国天井カウンタが数値「0」に達するまでに要する遊技回数が延長され、遊技者にとって不利になる。
メインペナルティ制御が実行されると、有利区間天井カウンタが数値「0」に達するまでに要する遊技回数が延長される。すなわち、BB状態またはEDBB状態へ移行するまでの平均遊技回数が延長される。また、有利区間天井カウンタが数値「0」に達するまでに要する遊技回数が延長されると、上述した通り、EDBB状態の遊技回数が短縮される。したがって、遊技者にとって不利になる。また、メインペナルティ制御が実行されると、BB間天井カウンタが数値「0」に達するまでに要する遊技回数が延長され、遊技者にとって不利になる。
メインペナルティ制御が実行されると、引戻し天井カウンタが数値「0」に達するまでに要する遊技回数が延長され、遊技者にとって不利になる。なお、上述した通り引戻し状態の各遊技では、引戻し天井カウンタが減算されるとともに、転落抽選が実行される。本実施形態では、引戻し状態においてメインペナルティ制御が実行されると(変則押順で停止操作されると)、引戻し天井カウンタの減算処理は省略されるが、転落抽選は実行される。
メインペナルティ制御が実行されると、天国チャンスカウンタが数値「0」に達するまでに要する遊技回数が延長される。すなわち、天国チャンス状態が延長される。上述した通り、天国チャンス状態が終了した後に引戻し状態へ移行する。また、天国チャンス状態では引戻し天井カウンタは減算されない。したがって、天国チャンス状態が延長されると、引戻し天井カウンタが数値「0」に達するまでに要する遊技回数が実質的に延長される。
本実施形態では、天国天井カウンタ、超天国天井カウンタ、有利区間天井カウンタ、BB間天井カウンタおよび引戻し天井カウンタ(以下「天井カウンタ」と総称する)が数値「0」に減算されてBB状態へ移行する場合、上述のストック抽選処理が実行される。また、図22(b-2)を用いて説明した通り、変則押順で停止操作された遊技(メインペナルティ制御が実行された遊技)では天井カウンタは減算されない。すなわち、天井カウンタが数値「0」に減算される遊技では、メインペナルティ制御が実行されない。以上の構成では、天井カウンタが数値「0」に減算された契機でBB状態へ移行する場合、ストック抽選処理が実行される際のストック優遇フラグはON状態になる。
以上の図22(b-1)および図22(b-2)で説明した各処理(ペナルティ制御を含む)は、遊技状態(内部中状態、非内部中状態、ボーナス作動状態)によらず実行される。すなわち、内部中状態に加え、非内部中状態およびボーナス作動状態においても、特定カウンタが更新される。ただし、例えば、ボーナス作動状態では、出玉状態によらず特定カウンタが更新されない構成としてもよい。同様に、非内部中状態では、出玉状態によらず特定カウンタが更新されない構成としてもよい。以上の構成では、特定カウンタが更新されない遊技状態が終了した後に、特定カウンタの更新が再開される。なお、有利区間カウンタおよびMYカウンタは、遊技状態、出玉状態およびメインペナルティ制御の有無によらず、有利区間の全ての遊技において更新される。
以上の説明から理解される通り、本実施形態のメインペナルティ制御は、変則押順で停止操作された遊技でのみ実行される。仮に、変則押順で停止操作された遊技を含む複数回の遊技でメインペナルティ制御が実行される構成を想定する。例えば、変則押順で停止操作されると、複数回の遊技にわたり低確率期間へ移行する旨が決定される構成を想定する。以上の構成では、変則押順で停止操作した直後に前回の遊技者が遊技を中止した場合、次回の遊技者にもペナルティが付与される不都合がある。本実施形態によれば、以上の不都合が抑制される。以上がメインペナルティ制御についての説明である。
以上の本実施形態では、非指示期間(ただし、非有利区間を除く)であれば、遊技状態(内部中状態、非内部中状態、ボーナス作動状態)によらず共通のメインペナルティ制御が実行される。具体的には、非指示期間の内部中状態において変則押順で停止操作されると、メインペナルティ制御が実行される。また、非指示期間の非内部中状態において変則押順で停止操作されると、メインペナルティ制御が実行される。同様に、非指示期間のボーナス作動状態において変則押順で停止操作されると、メインペナルティ制御が実行される。
仮に、メインペナルティ制御の有無が遊技状態毎に切替えられる構成を想定する。以上の構成では、遊技者によっては、メインペナルティ制御が実行される期間(遊技状態)を実行されない期間と誤認する不都合が想定される。本実施形態によれば、遊技状態によらずメインペナルティ制御が実行されるため、以上の不都合が抑制される。また、本実施形態によれば、例えば、メインペナルティ制御の有無を遊技状態に応じて切替える構成と比較して、メインCPU301が各遊技状態で実行する処理を共通化し易いという利点もある。
以下、図23(a)を用いて、サブペナルティ制御について説明する。なお、メインペナルティ制御がメインCPU301により実行され場合、BB状態へ移行し難くなる等、指示表示装置16の指示機能に係るペナルティが付与された。一方、サブCPU412によりサブペナルティ制御が実行されたとしても、指示表示装置16の指示機能に係るペナルティは付与されない(出玉率に影響はない)。
図23(a)は、サブペナルティ制御が実行される場合の具体例を説明するための図である。サブペナルティ制御が実行されると、サブペナルティ制御が実行されなかった場合と比較して、演出の態様が変化する。また、サブペナルティ制御は、原則、メインペナルティ制御が実行される場合に実行される。したがって、サブペナルティ制御により演出の態様を変化させることで、メインペナルティ制御が実行される旨が実質的に報知される。
図23(a)には、各時点におけるメインCPU301の制御内容、サブCPU412の制御内容、スピーカから出力される音響(音声、楽曲、効果音)および液晶表示装置30に表示される画像が示される。図23(a)の具体例は、非指示期間の場合を想定する。非指示期間では、変則押順で停止操作されるとペナルティ制御が実行される。
サブCPU412は、遊技の開始操作に伴い演出抽選処理を実行する。演出抽選処理では、今回の遊技で実行する演出が抽選により決定される。各遊技において、演出抽選処理で決定された演出が実行される。以上の演出としては、例えば、今回の遊技で決定された当選エリアを報知(示唆)する演出や、BB状態に当選したことを期待させるための演出が含まれる。以上の演出では、当該演出に応じた演出音がスピーカから出力され、当該演出に応じた演出画像が液晶表示装置30に表示される。ただし、演出抽選処理で何れの演出も決定されない場合がある。
以下、説明のため、演出抽選処理により決定された演出が実行されない期間における各演出実行手段の状態を「デフォルト状態」と記載する場合がある。例えば、液晶表示装置30は、デフォルト状態において、特定のキャラクタが歩行する画像を表示する(後述の図24(a)参照)。一方、演出が実行される期間では、当該演出に応じた動作(歌唱など)をするキャラクタGCが液晶表示装置30に表示される(後述の図24(b)参照)。
デフォルト状態において、スピーカは音響を出力しない。一方、演出が実行される期間では、当該演出に応じた演出音がスピーカから出力される。ただし、出玉状態によっては、デフォルト状態において特定のBGMがスピーカから出力される構成としてもよい。例えば、演出の実行が決定されなかった遊技において、各演出実行手段はデフォルト状態になる。また、非遊技期間において、各演出実行手段はデフォルト状態になる。
図23(a)の具体例では、時点ts1において、N回目の遊技の開始操作が実行された場合を想定する。また、当該遊技の前の遊技(N-1回目)において、ペナルティ制御が実行されていない(順押された)場合を想定する。以上の場合、サブCPU412は、時点ts1の直後に演出抽選処理を実行する。また、図23(a)の具体例では、N回目の遊技において演出が実行される旨が決定された場合を想定する。以上の場合、図23(a)に示す通り、遊技の開始操作に伴い、演出に応じた演出音がスピーカから出力され、当該演出に応じた演出画像が液晶表示装置30に表示される。
図23(a)の具体例では、N回目の遊技の時点txにおいて、中第1停止(変則押順の一例)で停止操作された場合を想定する。以上の場合、第1停止操作した直後(略同時)からサブCPU412は、サブペナルティ状態へ移行する(サブペナルティ制御を実行する)。サブペナルティ状態では、演出抽選処理で決定された各演出が原則実行されない。仮に、サブペナルティ状態へ移行した時点で演出が実行される場合、当該演出は中止される。ただし、サブペナルティ状態において例外的に実行される演出を設けてもよい。例えば、BB状態への移行を告知する演出は、サブペナルティ状態においても実行され得る構成としてもよい。
具体的には、非指示期間において中第1停止または右第1停止すると、その直後に報知音声が予め定められた時間にわたり出力される(変則押報知の一例)。報知音声は、遊技者が実際に実行した停止操作の順序を報知するための音声である(図23(b)参照)。報知音声が出力される場合、第1停止操作より前に出力されていた演出音の出力は停止される。
また、非指示期間において中第1停止または右第1停止すると、第1停止操作した直後において、報知画像が予め定められた時間にわたり表示される(変則押報知の一例)。報知画像は、遊技者が実際に実行した停止操作の順序を報知するための画像である(図23(b)参照)。なお、指示期間においては、停止操作態様が報知されるか否かによらず、変則押順で停止操作しても報知画像は表示されず報知音声は出力されない。
図23(a)の具体例では、N回目の遊技の第3停止操作が時点te1において実行された場合を想定する。上述した通り、変則押順で停止操作された遊技では、第3停止操作が実行されると、メインCPU301はメインペナルティ制御を実行する。以上の構成は、サブペナルティ制御が実行される時点(tx)と、メインペナルティ制御が実行される時点(te1)とが相違するとも換言される。以上の構成によれば、例えばサブペナルティ制御がメインペナルティ制御と同時に実行される構成と比較して、サブペナルティ制御を実行する時期の自由度が向上するという利点がある。すなわち、報知音声の出力時期および報知画像の表示時期の自由度が向上するという利点がある。
図23(a)に示す通り、今回の遊技でサブペナルティ状態へ移行した場合、次回の遊技においてもサブペナルティ状態が継続する。具体的には、サブペナルティ状態へ移行した場合、その後、左第1停止で停止操作されるか、BB状態へ移行するか、電源がOFF/ONされるまで当該サブペナルティ状態が継続する。また、サブペナルティ状態では、演出抽選処理が実行されない。以上の構成では、サブペナルティ状態へ移行した遊技の次遊技において演出抽選処理が実行されない。したがって、サブペナルティ状態へ移行した遊技の次遊技では演出が実行されない。
例えば、図23(a)の具体例では、N回目の遊技で第1停止操作された時点txからN+1回目の遊技で第1停止操作された時点tyまでサブペナルティ状態になる。したがって、N+1回目の遊技の開始操作時はサブペナルティ状態になる。すなわち、N+1回目の遊技における演出抽選処理が本来実行される時点では、サブペナルティ状態が継続している。以上の場合、N+1回目の遊技における演出抽選処理は実行されず、当該遊技では演出が実行されない(各演出実行手段がデフォルト状態になる)。なお、図23(a)の具体例では、N+1回目の遊技においてサブペナルティ状態が終了するため、N+2回目の遊技では演出抽選処理が実行され演出が実行され得る。
本実施形態では、上述した通り、内部中状態において、中1stで停止操作した場合と、右1stで停止操作した場合とで、獲得期待値Aが相違する(A3、4≠A5、6)。ただし、サブCPU412は、内部中状態において、中1stで停止操作した場合と、右1stで停止操作した場合とで、同様な演出処理を実行する。具体的には、サブCPU412は、有利押順で停止操作された場合、停止操作順序によらず、報知音声を出力させるための処理、報知画像を表示させるための処理、および、サブペナルティ状態を開始させるための処理を共通して実行する。
以上の構成では、有利押順の種類に応じて全く相違する演出処理が実行される構成と比較して、演出処理の設計が簡単になるという利点がある。また、上述した通り、非内部中状態において、中1stで停止操作した場合と、右1stで停止操作した場合とで、獲得期待値Aが相違する。ただし、サブCPU412は、非内部中状態において、中1stで停止操作した場合と、右1stで停止操作した場合とで、同様な演出処理を実行する(内部中状態と同様)。以上の構成では、演出処理の設計が簡単になるという効果は格別に顕著である。なお、サブCPU412は、ボーナス作動状態において、中1stで停止操作した場合と、右1stで停止操作した場合とで、同様な演出処理を実行する(内部中状態および非内部中状態と同様)。
図23(b)は、報知画像および報知音声の具体例を説明するための図である。図23(b)に示す通り、本実施形態では、第1停止操作した停止ボタン25(中、右)に応じて、報知画像と報知音声との組合せが相違する。
具体的には、非指示期間において中第1停止で停止操作されると、報知画像GM1が表示される。報知画像GM1は、「中から押しています」というメッセージを表示する画像である(後述の図24(c-1)参照)。また、非指示期間において中第1停止で停止操作されると、「中から押しています」という報知音声が出力される。一方、非指示期間において右第1停止で停止操作されると、報知画像GM2が表示される。報知画像GM2は、「右から押しています」というメッセージを表示する画像である(後述の図24(c-2)参照)。また、非指示期間において右第1停止で停止操作されると、「右から押しています」という報知音声が出力される。非指示期間において左第1停止されても、報知画像は表示されず、報知音声は出力されない。
なお、本実施形態では、変則押順で停止操作されると、遊技状態(非内部中状態、内部中状態、ボーナス作動状態)によらず共通の報知画像が表示される。また、変則押順で停止操作されると、遊技状態によらず共通の報知音声が出力される。例えば、中1stで停止操作されると、遊技状態によらず報知画像GM1が表示され、「中から押しています」という報知音声が出力される。さらに、本実施形態では、変則押順で停止操作されると、遊技状態によらずサブペナルティ状態へ移行する。
ところで、上述した通り、変則押順で遊技すると、左第1停止で遊技した場合と比較して、指示表示器16の指示機能に係る処理(判定条件抽選処理、ストック抽選処理、天井カウンタの減算)が不利になる(各遊技状態で共通)。一方、変則押順で遊技すると、左第1停止で遊技した場合と比較して、メダルの獲得期待値が多くなる。すなわち、左第1停止で遊技した場合と変則押順で遊技した場合とでは遊技性が変化する。以上の本実施形態では、遊技者によっては、左第1停止で遊技した場合の遊技性を好む場合と、変則押順で遊技した場合の遊技性を好む場合とがあり得る。
しかし、仮に変則押順で遊技したことを警告する構成では、変則押順で遊技した場合の遊技性を好む遊技者であっても、左第1停止で遊技しなければならないと感じる不都合が生じ得る。例えば、変則押順で停止操作した際に「左から押してください」と警告される対比例では、遊技者によっては、変則押順での遊技を中止してしまう。
以上の事情を考慮して、本実施形態は、変則押順で停止操作をしたことが警告されたと判断され難い報知画像および報知音声を採用した。具体的には、本実施形態の報知画像および報知音声は、左第1停止を指示するものではなく、変則押順で停止操作された事実を単に報知するものとした。以上の構成によれば、上述の対比例と比較して、上述の不都合が抑制されるという利点がある。
図24(a)、図24(b)、図24(c-1)および図24(c-2)は、サブペナルティ制御が実行される前後で表示される各画像を説明するための図である。以上の各図は、通常状態または引戻し状態において表示される各画像の具体例を示す。なお、上述した通り、通常状態と引戻し状態とでは、液晶表示装置30において共通の画像が表示される。
図24(a)は、デフォルト状態(演出非実行時)において表示される各画像の具体例である。本実施形態の液晶表示装置30は、デフォルト状態において、例えばキャラクタGCおよび遊技回数画像GEを含む各種の画像を表示する。また、デフォルト状態では、背景画像GHaが各画像の背後に表示される。キャラクタGCは、液晶表示装置30がデフォルト状態へ移行した直後において、図24(a)の初期位置Pに表示され、その後、同図に示す黒色の矢印の方向へ往復移動(歩行)する。図24(a)には、初期位置Pに表示されたキャラクタGCが破線で示される。
遊技回数画像GEは、前回のBB状態が終了してからの遊技回数を表示するための画像である。具体的には、各遊技の開始操作に伴い、遊技回数画像GEの数字が「1」ずつ加算される。ただし、遊技回数画像GEの数字が第3停止時に加算される構成としてもよい。上述した通り、前回のBB状態が終了してから998回の遊技でBB状態へ移行する(天井機能が発動する)。遊技者は、遊技回数画像GEにより天井機能が発動するまでの遊技回数を把握することができる。
図24(b)は、演出画像の具体例を説明するための図である。図24(b)の具体例では、各演出のうち連続演出が実行された場合を示す。連続演出では、歌唱するキャラクタGCを含む各種の演出画像が表示される。また、演出画像が表示される期間においても遊技回数画像GEが表示される。ただし、演出画像が表示される期間において遊技回数画像GEが一時的に非表示となり、演出が終了してデフォルト状態へ移行した際に遊技回数画像GEが再度表示される構成としてもよい。各演出では、当該演出に応じた背景画像が表示される。例えば、図24(b)の連続演出では、背景画像GHbが各画像の背後に表示される。
本実施形態の連続演出は、最大で3回の遊技にわたり継続する。連続演出の遊技回数は、抽選により決定され、高確率期間では低確率期間より長くなり易い。なお、BB状態への移行が決定されてから実際に移行するまでに複数回の遊技で構成される前兆期間を設け、当該前兆期間において連続演出が実行される構成としてもよい。以上の連続演出では、BB状態へ移行する旨が最終的に報知される。
図24(c-1)および図24(c-2)は、サブペナルティ制御が実行された直後(サブペナルティ状態へ移行した直後)に表示される各画像を説明するための図である。
図24(c-1)は、中第1停止(変則押順)で停止操作された直後に表示される各画像の具体例を示す。中第1停止で停止操作されてサブペナルティ状態が開始されると、報知画像GM1が画面の略中央付近に表示される。図24(c-1)に示す通り、報知画像GM1は、「中から押しています」というメッセージを表示する。
図24(c-2)は、右第1停止(変則押順)で停止操作された直後に表示される各画像の具体例を示す。右第1停止で停止操作されてサブペナルティ状態が開始されると、報知画像GM2が画面の略中央付近に表示される。図24(c-2)に示す通り、報知画像GM2は、「右から押しています」というメッセージを表示する。
上述した通り、サブペナルティ制御が実行されると、液晶表示装置30はデフォルト状態になる。したがって、サブペナルティ制御が実行された場合、上述の図24(a)に示す各画像(キャラクタGC、遊技回数画像GE、背景画像Ha)が、サブペナルティ制御が実行される直前に表示されていた各画像に替えて表示される。ただし、図24(c-1)および図24(c-2)に示す通り、上述の報知画像GM(1、2)は、他の画像より優先して(前側に)表示される。
具体的には、演出が実行される期間においてサブペナルティ制御が実行されると、第1停止操作された停止ボタン25の種類に応じた報知画像GMが表示され、表示中の各演出画像に替えてデフォルト状態において表示される各画像が表示される。例えば、上述の連続演出(図24(b)参照)において、サブペナルティ制御が実行されると、歌唱しているキャラクタGC等が非表示になり、デフォルト状態で表示される各画像が表示される。以上の場合、図24(c-1)および図24(c-2)に示す通り、キャラクタGCが初期位置Pから表示開始される。また、以上の場合、連続演出中の背景画像GHbに替えてデフォルト状態の背景画像GHaが表示される。
以上の構成は、サブペナルティ制御が実行されると、実行中の演出が中止されるとも換言される。また、仮に3回の遊技にわたり連続演出が実行される旨が決定された場合を想定する。以上の場合であっても、連続演出の1回目または2回目の遊技において変則押順で停止操作されると、その時点(中第1停止または右第1停止した時点)で連続演出を中止し、残りの連続演出を実行しない。
ところで、画像をフェードアウトしないで突然非表示にすると、画面が不自然に見えるという不都合が生じ得る。以上の事情から、表示中の画像を非表示する場合、当該画像をフェードアウトするのが通常である。本実施形態では、例えば、サブペナルティ制御によらず演出画像を非表示にする場合(演出が終了する場合)、当該演出画像をフェードアウトする。
ただし、実行中の演出をサブペナルティ制御により中止する場合、当該演出における演出画像を敢えてフェードアウトしないで非表示にする。以上の構成によれば、サブペナルティ制御が実行されると演出画像が不自然な態様で非表示になるため、サブペナルティ制御が実行された旨が遊技者に認識され易いという利点がある
なお、演出画像を非表示にする前後において、所定の切替用画像(アイキャッチ画像)を画面全体に表示する構成が採用される場合がある。以上の構成を採用する場合、サブペナルティ制御によらず演出を終了させる際に、切替用画像を表示してからデフォルト状態の各画像を表示する一方、サブペナルティ制御により実行中の演出を中止する際には、切替用画像を表示しないでデフォルト状態の各画像が表示される構成としてもよい。
以上の構成によれば、サブペナルティ制御が実行されると、演出の終了時において、通常は表示される切替用画像が表示されないため、サブペナルティ制御が実行された旨が遊技者に認識され易いという利点がある。ただし、サブペナルティ制御で演出が強制的に中止される場合であっても、切替用画像を表示可能な構成としてもよい。以上の構成では、演出が強制的に中止する際の画面が過度に不自然になる不都合を抑制できる。
デフォルト状態の各画像が表示される期間においてサブペナルティ制御が実行されると、第1停止操作された停止ボタン25の種類に応じた報知画像GMが表示され、デフォルト状態において表示される各画像が表示され続ける。ただし、デフォルト状態の各画像が表示される期間においてサブペナルティ制御が実行された場合、各画像の表示態様をデフォルト状態が開始された直後の表示態様に戻す。
例えば、キャラクタGCは、デフォルト状態において初期位置Pから移動を開始する。以上の構成では、サブペナルティ制御が実行された時点(変則押順の第1停止操作がされた時点)において、キャラクタGCが初期位置P以外に位置する場合、キャラクタGCが初期位置Pに戻される。具体的には、サブペナルティ制御が実行されると、キャラクタGCが一瞬にして初期位置Pへ移動する。以上の構成では、遊技者によっては、サブペナルティ制御が実行された際に、キャラクタGCの表示位置が不自然に変化したと感じる。
以上の構成によれば、例えば、サブペナルティ制御が実行された前後でデフォルト状態における各画像の表示態様が全く変化しない構成と比較して、サブペナルティ制御が実行された旨を遊技者に認識させ易いという利点がある。なお、以上の構成において、サブペナルティ制御が実行された際に報知画像GMの表示を省略してもよい。
上述した通り、メインペナルティ制御が実行された場合(変則押された場合)、天井カウンタの更新処理が省略される。以上の事情を考慮して、本実施形態では、メインペナルティ制御が実行された場合、遊技回数画像GEの数字が更新されない。なお、以上の構成において、メインペナルティ制御が実行された場合、遊技回数画像GEが一時的に非表示になる構成としてもよい。具体的には、サブペナルティ状態の期間において遊技回数画像GEが非表示になる構成としてもよい。
本実施形態では、上述した通り、内部中状態において、中1stで停止操作した場合と、右1stで停止操作した場合とで、獲得期待値Aが相違する(A(3、4)≠A(5、6))。ただし、サブCPU412は、内部中状態において、中1stで停止操作した場合と、右1stで停止操作した場合とで、同様な演出を実行可能にする。具体的には、サブCPU412は、有利押順で停止操作された場合、停止操作順序によらず、報知音声を出力可能とし、報知画像を表示可能にする。非内部中状態およびボーナス作動状態においても同様である。
以上の説明から理解される通り、本発明の「同様な演出」の一例として、「第1停止された停止ボタンを報知する演出」を本実施形態では採用した。すなわち、「中第1停止操作された旨を報知する演出」および「右第1停止操作された旨を報知する演出」は、「事実をそのまま報知する演出」であるという点で同様な演出であるといえる。なお、本実施形態では、中1stで停止操作した場合と、右1stで停止操作した場合とで、報知音声を相違させたが共通としてもよい。同様に、以上の各場合において、報知画像を相違させたが共通としてもよい。すなわち、本発明の「同様な演出」は、「同じ演出」を含む概念である。
図25(a)および図25(b)は、液晶表示装置30に表示される他の画像の具体例を説明するための図である。
上述した通り、メインRAM303には、出玉状態を制御するための各種のカウンタが設けられる。例えば、メインRAM303には、有利区間において更新される有利区間カウンタおよびMYカウンタが設けられる。有利区間終了時において、以上の各カウンタを含む出玉状態(出玉)を制御するための全てのカウンタが初期化される。以上の構成は、有利区間終了時において、遊技の流れが絶たれるとも換言される。したがって、遊技者によっては、有利区間が終了すると、遊技に対する意欲が低下する不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、本実施形態のサブ制御基板400(サブCPU412等)は、今回の有利区間が終了してから次回の有利区間が開始した以降の期間において、遊技者の遊技に対する意欲が維持され易く構成される。以上の構成について以下で詳細に説明する。
図25(a)は、BB状態において表示される画面の模擬図である。BB状態では、指示画像GS、連チャン回数画像GXおよび枚数表示画像GYを含む各種の画像が表示される。指示画像GSは、上述の報知演出X(1~4)において表示され(図17参照)、例えば打順プラムの正解押順を報知する。図25(a)の具体例は、報知演出Xのうち「右中左」の停止操作順序を報知する報知演出X6が実行された場合を想定する。
連チャン回数画像GXは、最初のBB状態を含め、BB状態が終了してから99回の遊技が実行される以前に再度BB状態に当選した回数(以下「連チャン回数」)を表示する。図25(a)には、連チャン回数が3回のBB状態における具体例が示される。以下、説明のため、最初のBB状態が開始されてから、その後、天国チャンス状態が終了するまでの期間を「連チャン期間」と記載する場合がある。なお、連チャン期間においてEDBB状態へ移行した場合、当該EDBB状態が終了すると当該連チャン期間は終了する。枚数表示画像GYは、連チャン期間において付与されたメダルの枚数(払出枚数と投入枚数との差。以下「獲得枚数」)を表示する。図25(a)には、獲得枚数が237枚の場合の具体例が示される。
本実施形態のサブRAM414には、演出を制御するための各種のカウンタが設けられる。例えば、獲得枚数の現在値を記憶する枚数表示用カウンタ、連チャン回数の現在値を記憶する連チャン回数カウンタ、および、演出制御用カウンタがサブRAM414に設けられる。枚数表示用カウンタは、連チャン期間においてメダルが払出される毎に加算される。例えば、連チャン期間において9枚のメダルが払出されると、枚数表示用カウンタに数値「9」が加算される。また、連チャン期間の各遊技において、当該遊技で使用したメダル枚数が枚数表示用カウンタから減算される。
演出制御用カウンタは、連チャン期間中のBB状態以外の出玉状態(天国チャンス状態)の各遊技で数値「1」ずつ減算される。以上の演出制御用カウンタが数値「0」に減算されると、今回の連チャン期間が終了したと判定される。以下、説明のため、サブRAM414における以上の各カウンタを「サブカウンタ」と総称する。本実施形態では、有利区間が終了した際にサブカウンタを初期化せず維持可能に構成される。
図25(b)は、各時点におけるサブカウンタの数値を説明するための図である。図25(b)には、各時点におけるサブカウンタ(Cs1、Cs2、Cs3)の数値が示される。また、図25(b)には、メインRAM303の天国チャンスカウンタ(Cm)、MYカウンタ(Cx)および有利区間カウンタ(Cy)の数値が示される。また、図25(b)には、各時点における出玉状態が示される。
本実施形態のサブCPU412は、出玉状態(メインCPU301の状態)に対応する演出状態へ移行する。各演出実行手段(液晶表示装置30など)は、演出状態に応じた態様で制御される。図25(b)には、各時点における演出状態が示される。例えば、出玉状態がBB状態の期間において、演出状態はボーナス中演出状態になる。ボーナス中演出状態では、例えば、上述の図25(a)に示す各画像が液晶表示装置30に表示される。また、出玉状態が通常状態または引戻し状態の期間において、演出状態は通常演出状態になる。通常演出状態では、例えば、上述の図24(a)に示す各画像が表示される。
図25(b)に示す通り、出玉状態が天国状態の期間、BB終了後の非有利区間、および、その後の天国チャンス状態の期間において、演出状態は連チャン中演出状態になる。すなわち、連チャン中演出状態は、BB状態への移行期待度が高い出玉状態における演出状態である。以上の連チャン中演出状態では、例えば、BB状態への移行期待度が高い旨が示唆される各種の演出が実行される。例えば、筐体ランプ5は、通常演出状態では原則消灯するが、連チャン中演出状態では赤色に点灯する。
図25(b)の具体例では、天国状態の時点t1においてBB状態へ移行した場合を想定する。また、BB状態へ移行する直前において、連チャン回数カウンタ(Cs2)が数値「Nb-1」(Nbは2以上の整数)の場合を想定する。以上の場合、時点t1において、連チャン回数カウンタが数値「Nb」に加算される(数値「1」加算される)。また、BB状態(ボーナス中演出状態)では、数字「Nb」を表示する連チャン回数画像GXが表示される。
図25(b)の具体例では、BB状態において、枚数表示用カウンタが数値「Nas」から数値「Nae」まで加算された場合を想定する(NasおよびNaeは正の整数)。以上の場合、BB状態終了時(時点t2)において、枚数表示画像GYは数字「Nae」を表示する。なお、連チャン回数に応じて、ボーナス中演出状態(BB状態)における演出態様(BGMなど)が変化する構成としてもよい。また、連チャン回数に応じて、連チャン中演出状態における演出態様が変化する構成としてもよい。同様に、獲得枚数に応じてボーナス中演出状態における演出態様を変化させてもよいし、獲得枚数に応じて連チャン中演出状態における演出態様を変化させてもよい。
図25(b)の具体例では、BB状態終了時の移行抽選において非有利区間への移行が決定された場合を想定する。以上の場合、メインRAM303の各カウンタ(Cm、Cx、Cy)は初期化状態になる。一方、サブカウンタは、非有利区間へ移行した場合であっても、初期化されずに維持される。
例えば、図25(b)の具体例では、有利区間が終了する時点t2における枚数表示用カウンタは数値「Nae」であり、連チャン回数カウンタは数値「Nb」である。以上の各カウンタの数値は、有利区間の終了前後において初期化されない。また、当該各カウンタの数値は、新たな有利区間の開始前後においても初期化されない。
図25(b)の具体例では、非有利区間の最初の遊技で、新たな有利区間へ移行する旨が決定された場合を想定する(時点t3)。具体的には、新たな有利区間の開始時に天国チャンス状態へ移行した場合を想定する。図25(b)に示す通り、有利区間が開始される時点において、MYカウンタ(Cx)は初期値「0」であり、有利区間カウンタには初期値「1500」が設定される。
本実施形態では、連チャン期間の各時点において、演出制御用カウンタの数値と天国チャンスカウンタの数値とが原則一致する。具体的には、天国チャンス状態が開始される場合、天国チャンスカウンタに初期値「98」が設定され、且つ、演出制御用カウンタに初期値「98」が設定される。また、天国チャンスカウンタおよび演出制御用カウンタは、それぞれ数値「1」ずつ各遊技において減算される。
上述した通り、非指示期間である天国チャンス状態において変則押順で停止操作されると、メインCPU111は、天国チャンスカウンタの更新処理を省略する。本実施形態のサブCPU412は、天国チャンスカウンタの更新処理が省略された次回の遊技において、演出制御用カウンタの更新処理を省略する。なお、天国チャンスカウンタの更新処理が省略された遊技において、演出制御用カウンタの更新処理が省略される構成としてもよい。
以上の本実施形態では、天国チャンス状態が終了する時点と、連チャン中演出状態が終了する時点(連チャン期間が終了する時点)とを一致させることができる。すなわち、実際の出玉状態と演出状態(演出実行手段の態様)とを同期させることができる。なお、本実施形態では、非有利区間を連チャン中演出状態にしたが、新たな有利区間が開始された後の期間、または、新たな有利区間の開始と同時に、連チャン中演出状態へ移行する構成としてもよい。また、BB状態以外の連チャン期間において、連チャン回数を表示してもよいし、獲得枚数を表示してもよい。図25(b)に示す通り、連チャン期間が終了すると(演出制御用カウンタが数値「0」に達したと判断されると)、サブカウンタは初期化される。
図25(c)は、各時点における各カウンタの数値を説明するための他の図である。図25(c)には、有利区間Xおよび有利区間Xに続く有利区間Yにおける、MYカウンタの数値(Cx)と枚数表示用カウンタの数値(Cs1)とが示される。図25(c)の具体例では、有利区間Xが時点taにおいて開始され、その後、最初のBB状態が時点tbから開始された場合を想定する。以上の場合、MYカウンタは時点taから時点tbまでの非指示期間において原則増減しない(略数値「0」になる)。また、時点tbにおいて連チャン期間が開始される。枚数表示用カウンタは、連チャン期間の開始時点tbにおいて数値「0」である。
BB状態では、MYカウンタ(Cx)および枚数表示用カウンタ(Cs1)が原則増加する。図25(c)の具体例では、有利区間Xにおける最初のBB状態が時点tcで終了した場合を想定する。以上の場合、BB状態である時点tbから時点tcまで各カウンタが原則増加する。また、図25(c)の具体例では、当該BB状態の終了時点tcにおいて、有利区間Xが継続した場合を想定する。以上の場合、MYカウンタは初期化されない。なお、枚数表示用カウンタは、上述した通り、有利区間が継続するか否かによらず初期化されない。図25(c)の具体例では、時点tcから時点tdの期間は指示期間ではないため、枚数表示用カウンタおよびMYカウンタは原則減少する。
図25(c)の具体例では、連チャン期間である時点tdにおいて、有利区間Xにおける2回目のBB状態が開始された場合を想定する。また、当該BB状態の終了時点teにおいて、有利区間Xが終了した場合を想定する。以上の場合、MYカウンタは初期化される。なお、有利区間における最初のBB状態の開始時点でMYカウンタの数値(Cx)と枚数表示用カウンタの数値(Cs1)とが共通の場合(数値「0」の場合)、当該有利区間が終了するまでは(MYカウンタが初期化されるまでは)、各カウンタの数値が略一致する。図25(c)の具体例では、時短tbから時点teまで各カウンタの数値が略一致する。
図25(c)の具体例では、新たな有利区間Yが時点tfから開始された場合を想定する。以上の場合、時点tfにおけるMYカウンタは数値「0」になる。一方、枚数表示用カウンタは、有利区間が継続するか否かによらず初期化されないため、時点tf以降の期間(ただし、連チャン期間が終了した以降の期間を除く)において、MYカウンタより大きな数値となる。
図25(c)の具体例では、有利区間Yにおける最初のBB状態が時点tgから開始された場合を想定する。時点tgは連チャン期間である。すなわち、当該連チャン期間における3回目のBB状態が時点tgから開始された場合を想定する。以上の場合、当該連チャン期間が開始した時点tbから時点tg以降の期間において、枚数表示用カウンタは初期化されずに更新され続ける。
なお、図25(c)の具体例では、時点tfから時点tgの期間が指示期間ではないため、枚数表示用カウンタは原則減少する。一方、時点tfで初期化されたMYカウンタは、時点tfから時点tgの連チャン期間において原則増減しない(略数値「0」になる)。図25(c)の具体例では、時点thにおいて、有利区間Yにおける最初のBB状態が終了した場合を想定する。また、時点thにおいて、有利区間Yが継続した場合を想定する。以上の場合、MYカウンタおよび枚数表示用カウンタの何れもが初期化されない。
以上の説明から理解される通り、本実施形態では、枚数表示用カウンタがMYカウンタより大きな数値に加算可能である(図25(c)の時点tf以降の期間参照)。なお、本実施形態の枚数表示用カウンタは、MYカウンタが初期化される閾値「2400」より大きな数値に加算され得る。しかし、以上の構成では、遊技者の射幸心が過度に煽られる不都合が生じ易くなるという事情がある。以上の事情を考慮して、枚数表示用カウンタに上限値を設けてもよい。例えば、上述の本実施形態において、枚数表示用カウンタが「2400」以上に加算されない構成としてもよい。
ただし、以上の構成において、枚数表示用カウンタが例外的に上限値「2400」以上に加算され得る構成としてもよい。例えば、MYカウンタが数値「2399」の遊技で9枚のメダルが払出されて有利区間が強制的に終了した場合を想定する。以上の場合、枚数表示用カウンタが数値「2408」(=2399+9)まで加算され、数字「2408」が最終的な獲得枚数として表示される構成を採用してもよい。
なお、本実施形態において、有利区間の終了に伴い指示期間(例えば、EDBB状態)が強制終了し得る構成を想定する。以上の構成において、有利区間(指示期間)が終了する直前に、有利区間が終了するまでのメダル枚数(MYカウンタが数値「2400」に達するまでのメダル枚数)を表示する構成としてもよい。以上の構成では、MYカウンタと枚数表示用カウンタとが一致しない場合であっても、MYカウンタが数値「2400」に達するまでのメダル枚数が把握可能になるという利点がある。
また、以上の構成において、有利区間が終了する間近である旨のメッセージが表示される構成としてもよい。以上の構成の具体例としては、MYカウンタが数値「2350」以上に加算された以降の遊技において、「残り〇〇枚で有利区間が終了します」というメッセージを表示する構成が考えられる。さらに、以上の具体例において、MYカウンタが閾値「2400」に達して有利区間が終了する際に、その旨のメッセージ(例えば「有利区間獲得枚数が2400枚を超えました。有利区間を終了します。」というメッセージ)を表示可能な構成としてもよい。
<メインCPUが実行する各処理>
メインCPU301は、上述した各データを用いて各種の処理を実行する。メインCPU301は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合、起動処理を実行する。リセット信号は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に出力される。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合、起動処理が実行される。起動処理において、メインCPU301は、メイン制御基板300の各レジスタ等を初期化する。
また、起動処理において、メインCPU301は、設定値を変更するための処理を含む各種の処理(遊技可能な状態に移行するための処理)を実行する。なお、メインCPU301は、起動処理の以前に、メインROM302が記憶する制御プログラムの正当性を判断するセキュリティチェック処理を実行してもよい。起動処理を終了した後に、メインCPU301は、遊技制御処理に移行する。本実施形態では、設定値が変更されると、遊技状態が非内部中状態へ移行し、出玉状態が非有利区間となる。また、特定カウンタ(図22(a)参照)を含む記憶領域が初期化される。
図26は、メインCPU301の遊技制御処理のフローチャートである。遊技制御処理は、遊技者が1回の遊技を行う毎に実行される。詳細には後述するが、メインCPU301は、遊技制御処理が実行される期間において、所定の時間間隔(例えば1.49ms)で割込処理を実行する。すなわち、メインCPU301は、遊技制御処理と割込処理とを交互に実行する。例えば、サブ制御基板400に送信されるコマンドは、遊技制御処理でセットされ、割込処理でサブ制御基板400に送信される。メインCPU301が実行する各種の抽選の結果、または、メインRAM303に設けられた各種のカウンタの数値を示すコマンドが適宜にサブ制御基板400に送信される。また、遊技制御処理でセットされた各タイマ(例えばウェイトタイマ)は、割込処理で減算される。
メインCPU301は、遊技制御処理を開始すると、初期設定処理を実行する(S101)。初期設定処理は、1回の遊技が終了する毎に実行される。メインCPU301は、初期設定処理において、メインRAM303の記憶領域のうち遊技毎に初期化される記憶領域を初期化する。例えば、前回の遊技の当選エリア(当選エリア番号)が格納された当選エリア格納領域は、初期設定処理で初期化される。
メインCPU301は、初期設定処理の後に、自動投入処理(S102)に移行する。自動投入処理により、メインCPU301は、前回の遊技の結果、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃った場合、前回の遊技と同数の賭けメダルを今回の遊技の賭けメダルとして設定する。
メインCPU301は、自動投入処理の後に、遊技開始前処理(S103)に移行する。遊技開始前処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの検知、および、精算ボタン23の操作の検出をする。遊技開始前処理において、メダルの投入を検出した場合、メインCPU301は、賭けメダルまたはクレジットを加算する。また、遊技開始前処理において、清算ボタン23の操作を検出した場合、メインCPU301は、賭けメダルまたはクレジットを払い戻す。また、メインCPU301は、遊技開始前処理において、スタートレバー24の操作(すなわち遊技の開始操作)を検出する。
メインCPU301は、遊技開始前処理で遊技の開始操作を検知すると、設定値確認処理(S104)に移行する。設定値確認処理において、メインCPU301は、設定値の適否を判断する。具体的には、メインCPU301は、設定値確認処理において、設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内であるか否かを判定する。設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内でないと判断した場合、メインCPU301は、設定値の異常を示す設定値異常コマンドをコマンド格納領域に格納し、設定値エラー処理に移行する。
メインCPU301は、設定値確認処理で設定値が適正であると判断した場合、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3を取得する(S105)。乱数値R1は、乱数発生器304で生成されるハードウェア乱数であり、内部抽選処理で用いられる。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、回胴演出決定処理等で用いられる。乱数値R3は、指示機能に係る処理で用いられる。メインCPU301は、取得した乱数値R1をメインRAM303の乱数値R1格納領域に格納する。同様に、メインCPU301は、取得した乱数値R2をメインRAM303の乱数値R2格納領域に格納し、乱数値R3をメインRAM303の乱数値R3格納領域に格納する。
メインCPU301は、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3をメインRAM303に格納した後に、開始時処理(S106)に移行する。開始時処理は、当選エリアを乱数値R1により決定するための内部抽選処理、BB状態への移行を判定するためのBB判定処理、および、回胴演出を乱数値R2により決定するための回胴演出決定処理を含む各処理で構成される。また、開始時処理は、指示番号を決定するための指示番号決定処理を含む。
メインCPU301は、開始時処理を実行した後に、回胴演出処理(S107)を実行する。例えば、回胴演出処理において、各種の遊技操作を受付け、リール12の態様(加速、変動表示、停止、静止、振動)を切換える処理が実行される。また、メインCPU301は、回胴演出処理において、上述の遅延時間を抽選により設定する。なお、回胴演出処理においてもウェイト期間の残り時間が減算される。
メインCPU301は、回胴演出処理を実行した後に、ウェイト処理(S108)を実行する。ウェイト処理は、各遊技の時間長を所定の長さ以上にするための処理である。メインCPU301は、ウェイト処理において、ウェイト期間が経過したか否かを判定し、ウェイト期間が経過していないと判断した場合、ウェイト処理から後述の停止前処理に移行しない。
一方で、ウェイト期間が経過したと判断した場合、メインCPU301は、停止前処理(S109)に移行する。停止前処理においては、内部抽選処理で決定された当選エリアに応じて各種のデータ(後述の優先順位等)がメインRAM303に格納される。後述の停止制御処理において、停止前処理で格納された各データに応じて各リール12が停止されることにより、当選エリアで指定される当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
メインCPU301は、停止前処理を実行した後に、停止制御処理(S110)に移行する。停止制御処理により、メインCPU301は、各停止ボタン25が操作される毎に、当該停止ボタン25に対応するリール12を停止させる。各リール12は、上述した停止前処理で設定した各データに応じた図柄位置で停止する。
停止制御処理で全てのリール12を停止すると、メインCPU301は、表示判定処理(S111)に移行する。表示判定処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの判定をする。また、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの種別に応じて各種のデータを設定する。例えば、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示していると判定した場合、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定する。また、メインCPU301は、有効ラインに入賞当選役に係る図柄組合せが停止していると判断した場合、当該入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する。
メインCPU301は、表示判定処理を実行した後に、停止時処理(S112)を実行する。停止時処理において、メインCPU301は、出玉状態および遊技状態を移行させる。以上の停止時処理には、上述の判定条件抽選処理およびストック抽選処理が含まれる。また、メインCPU301は、停止時処理において、出玉状態の移行に伴い、有利区間を開始または終了させる。具体的には、後述の有利区間制御処理を実行する。メインCPU301は、停止時処理を終了すると、ステップS101に処理を戻す。
図27は、有利区間制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、上述の停止時処理において有利区間制御処理を実行する。なお、有利区間制御処理は、遊技状態によらず全ての遊技で実行される。有利区間制御処理を開始すると、メインCPU301は、今回の遊技が有利区間中であるか否かを判定する(Sx0)。有利区間中ではないと判断した場合(Sx0:No)、すなわち非有利区間中の場合、メインCPU301は、有利区間制御処理を終了する。一方、有利区間中であると判断すると(Sx0:Yes)、メインCPU301は、今回の遊技でリプレイが有効ラインに停止表示されたか否か判定する(Sx1)。
リプレイが停止表示されていないと判断すると(Sx1:No)、メインCPU301は、MYカウンタ更新処理(Sx2)を実行する。MYカウンタ更新処理では、MYカウンタが更新される。具体的には、今回の遊技の払出枚数から賭けメダルの枚数(3枚)を減算した数値を、MYカウンタに加算する。例えば、払出枚数が9枚の場合、数値「6」をMYカウンタに加算する。また、払出枚数が0枚の場合、数値「3」をMYカウンタに減算する。再遊技(リプレイが停止表示された遊技の次遊技)では、自動投入されたメダルの枚数が当該遊技における賭けメダルの枚数としてステップSx2が実行される。MYカウンタ更新処理を実行した後に、メインCPU301は、ステップSx3へ処理を進める。今回の遊技でリプレイが停止表示されたと判断すると(Sx1:Yes)、メインCPU301は、MYカウンタ更新処理を省略してステップSx3へ処理を進める。
ステップSx3において、メインCPU301は、MYカウンタが数値「2400」より大きいか否か判定する。MYカウンタが数値「2400」より大きいと判断すると(Sx3:Yes)、メインCPU301は、メインRAM303に記憶される指示機能に係る全てのパラメタを初期化して(Sx5)、有利区間制御処理を終了する。ステップSx5では、例えば、上述の特定カウンタが初期化され、出玉状態が非有利区間へ移行する。なお、出玉状態が非有利区間へ移行した場合であっても、遊技状態は変化しない。
MYカウンタが数値「2400」より大きくないと判断すると(Sx3:No)、メインCPU301は、有利区間カウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判断する(Sx4)。なお、有利区間カウンタは、上述の開始時処理において数値「1」ずつ減算される。有利区間カウンタが数値「0」であると判断すると(Sx4:Yes)、メインCPU301は、上述のステップSx5を実行して有利区間制御処理を終了する。なお、ステップSx5において「Yes」の判断がされる場合としては(有利区間が強制的に終了する場合)、EDBB状態において有利区間カウンタが数値「0」まで減算された場合が想定される。本実施形態では、以上の場合の除き、有利区間カウンタが数値「0」に減算される前に、有利区間が終了するように構成される。
有利区間カウンタが数値「0」ではないと判断した場合(Sx4:No)、メインCPU301は、MYカウンタが数値「0」より小さいか否か(負数であるか否か)を判定する(Sx6)。MYカウンタが負数の場合(Sx6:Yes)、メインCPU301は、MYカウンタを数値「0」にして(Sx7)、有利区間制御処理を終了する。一方、MYカウンタが数値「0」以上の場合(Sx6:No)、ステップSx7を省略して、有利区間制御処理を終了する。
<サブCPUが実行する各処理>
図28は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。例えば、サブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
サブ起動処理を開始すると、サブCPU412は、起動時初期化処理(S301)を実行する。起動時初期化処理において、サブCPU412は、例えば、サブ制御基板400の各種のレジスタを初期化する。
起動時初期化処理において、サブCPU412は、サブRAM414のバックアップ異常の有無を判定する。バックアップ異常がある場合、サブCPU412は、バックアップデータを初期化する。また、サブCPU412は、起動時初期化処理において、CGROM424を含む各種のROMに記憶されたデータが適正であるか否かを判定する。例えば、各ROMの特定のアドレスに格納されたデータを読み出し、当該データが適正であるか否かを判定する。各種のROMに異常が発見された場合、サブCPU412は、所定のエラー処理に移行する。
サブCPU412は、サブ起動処理において、ランプ制御タスクの起動(S302)、音響制御タスクの起動(S303)、画像制御基板通信タスクの起動(S304)、メイン制御基板通信タスクの起動(S305)、演出ボタン入力タスクの起動(S306)を行う。
サブCPU412は、ランプ制御タスクにより、筐体ランプ5と演出用ランプ28とを含む各種のランプを制御する。また、サブCPU412は、音響制御タスクにより、スピーカー(31、32)を制御する。また、サブCPU412は、画像制御基板通信タスクにより、画像制御基板420にコマンドを送信し、メイン制御基板通信タスクにおいてメイン制御基板300からのコマンドを受信し、演出ボタン入力タスクにおいて演出ボタン26および方向指定ボタン27の操作を受付ける。
サブCPU412には、タイマ割込信号が所定の時間間隔で入力される。サブCPU412は、タイマ割込信号を受信すると、各タスクのうちの何れかを実行する。すなわち、各種のランプおよびスピーカー(31,32)を含む各周辺装置は、時分割で制御される。
ところで、所定の遊技回数において獲得するメダルの総数は、何れの設定値が設定された場合であっても、予め定められた範囲内であることが求められる。具体的には、400回の遊技において獲得するメダルの総数は、投入をしたメダルの総数の3分の1を超え、かつ、2.2倍に満たないものであることが求められる。また、1600回の遊技において獲得するメダルの総数は、投入をしたメダルの総数の5分の2を超え、かつ、1.5倍に満たないものであることが求められる。また、6000回の遊技において獲得するメダルの総数は、投入をしたメダルの総数の2分の1を超え、かつ、1.26倍に満たないものであることが求められる。さらに、17500回の遊技において獲得するメダルの総数は、投入をしたメダルの総数の5分の3を超え、かつ、1.15倍に満たないものであることが求められる。
以上の基準(以下「出玉基準」)を満たすか否かは、試験により確認されるのが通常である。仮に、所定の遊技回数において過度にメダルが減少し易い場合、試験において出玉基準が満たされない可能性が高い。また、所定の遊技回数において過度に多くのメダルが獲得され易い場合、試験において出玉基準が満たされない可能性が高い。すなわち、ギャンブル性が高い遊技機ほど、試験において出玉基準が満たされないと判断される可能性が高い。
以上の事情を考慮して、本実施形態の遊技機1は、特定の設定値では、他の設定値と比較して著しくギャンブル性が低い構成を採用した。具体的には、各設定値のうち設定値「1」が設定された場合、他の設定値が設定された場合と比較して、試験において出玉基準を満たす可能性が著しく高くなる構成を採用した。例えば、本実施形態では、指示期間(BB状態)へ移行することにより、多くのメダルが獲得可能になる。設定値「1」が設定されている場合、指示期間へ移行する確率(初当り確率)が比較的高くなるが、指示期間が短期間で終了し易い(連チャンし難い)。以上の構成によれば、設定値「1」が設定される場合、試験において出玉基準が満たされる確率が高くなる。
ただし、設定値「1」が設定される場合、ギャンブル性が著しく低くなるため、遊技が面白味に欠けると感じる遊技者が多い。したがって、仮に設定値「1」が設定されているか否かが遊技する前に把握できない構成では、遊技者によっては、遊技機1で遊技することを敬遠する不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態では、設定値「1」が設定されているか否かを遊技する前に把握可能な構成を採用した。以上の構成について以下で詳細に説明する。
図29(a)は、サブCPU412による電源投入時処理のフローチャートである。サブCPU412は、電源が投入された直後において、電源投入時処理を実行する。また、以上の電源投入時処理は、通常、メインCPU301が遊技制御処理を実行可能になる前に完了する。すなわち、遊技が可能になる前にサブCPU412は電源投入時処理を完了する。
電源投入時処理を開始すると、サブCPU412は、メインCPU301側で設定された設定値を確認する。具体的には、メインCPU301は、電源が投入された直後に設定値を示すコマンドをサブCPU412へ送信する。サブCPU412は、ステップSy1において、当該コマンドが示す設定値を確認する。その後、サブCPU412は、ステップSy1において確認した設定値が「1」であるか否かを判定する(Sy2)。
設定値が「1」ではないと判断した場合(Sy2:No)、サブCPU412は、通常制御モードを決定して(Sy3)、電源投入時処理を終了する。一方、設定値が「1」であると判断した場合(Sy2:Yes)、サブCPU412は、特殊制御モードを決定して(Sy4)、電源投入時処理を終了する。詳細には以下で説明するが、通常制御モードが決定された場合と、特殊制御モードが決定された場合とでは、演出実行手段(停止ボタン25、スピーカ、液晶表示装置30)の態様が相違する。
図29(b)は、各制御モードにおける演出実行手段の態様を説明するための図である。図29(b)に示す通り、通常制御モードでは、停止ボタン25の操作が無効の期間(例えば、対応するリールが停止している期間)において、当該停止ボタン25は赤色で発光する。一方、特殊制御モードでは、停止ボタン25の操作が無効の期間において、当該停止ボタン25は緑色で発光する。
以上の構成では、遊技者は、停止ボタン25の色彩を確認することにより、遊技する前に設定値「1」が設定されたか否かを特定できる。ただし、図29(b)に示す通り、停止操作が可能な期間での停止ボタン25の色彩は、各制御モードにおいて青色で共通する。仮に、停止操作が可能な期間での停止ボタン25の色彩が各制御モードで相違する構成を想定する。以上の構成では、遊技者によっては、停止操作が有効であるか否かが直感的に判断し難くなるという不都合が想定される。本実施形態によれば、以上の不都合が抑制される。
上述した通り、本実施形態では、方向指定ボタン27を操作することにより、遊技者がマスタ音量を調整可能である。具体的には、図29(b)に示す通り、制御モードが通常制御モードの場合、マスタ音量を遊技者が調整可能である。一方、特殊制御モードの場合、マスタ音量が変更不可能である。以上の構成によれば、マスタ音量が変更不可能な場合、設定値「1」が設定されている旨を遊技者が特定できる。ただし、何れの制御モードであっても、エラーを報知するためのエラー音は、最大の音量で出力される。
上述した通り、本実施形態では、方向指定ボタン27を遊技者が操作することにより、演出モード(エンジョイモード、通常モード、シンプルモード)を変更可能である。具体的には、図29(b)に示す通り、制御モードが通常制御モードの場合、演出モードを遊技者が変更可能である。一方、特殊制御モードの場合、演出モードが変更不可能である。以上の構成によれば、演出モードが変更不可能な場合、設定値「1」が設定されている旨を遊技者が特定できる。
本実施形態では、サブCPU412が電源断の状態から復旧すると直ちに電源投入時処理が実行され、停止ボタン25が緑色で表示される。以上の構成によれば、例えば、電源を投入した遊技機1の管理者は、停止ボタン25が緑色で表示されている場合、設定値「1」が設定されている旨を直ちに把握することができるという利点がある。
なお、通常制御モードと特殊制御モードとで、非遊技期間における液晶表示装置30の画像が相違する構成としてもよい。以上の構成では、本実施形態と同様に、設定値「1」が設定されているか否かを遊技する前に特定できる。ただし、電源が投入されてから復旧するまでの時間は、液晶表示装置30よりランプ(停止ボタンのランプを含む)の方が短いのが通常である。したがって、本実施形態では、例えば各制御モードで液晶表示装置30の画像のみが変化する構成と比較して、電源が投入されてから設定値「1」が設定されている旨を特定可能になるまでの時間が短縮されるという利点がある。
図30(a)~(c)は、サブCPU412による演出制御処理のフローチャートである。演出制御処理は、演出実行手段(液晶表示装置30など)における演出を制御するための処理である。図30(a)~(c)に示す通り、演出制御処理は、サブ開始時処理、サブ第1停止処理およびサブ停止時処理を含む。図30(a)~(c)には、演出制御処理のうちの一部が抜粋して示される。
図30(a)は、サブ開始時処理のフローチャートである。メインCPU301は、遊技の開始操作がされると、その旨を示すコマンドをサブCPU412(サブ制御基板400)へ送信する。サブCPU412は、当該コマンドをメインCPU301から受信すると、サブ開始時処理を実行する。図30(a)に示す通り、サブ開始時処理を開始すると、サブCPU412は、サブペナルティ状態中であるか否かを判定する(Sy11)。例えば、非指示期間の前回の遊技において変則押順で停止操作された場合、今回の遊技におけるサブ開始時処理の実行時点ではサブペナルティ状態になる。
サブペナルティ状態ではないと判断した場合(Sy11:No)、サブCPU412は、演出抽選で各種の演出を決定し(Sy12)、サブ開始時処理を終了する。ステップSy12において演出が決定されると、当該演出が各演出実行手段において実行開始される。一方、サブペナルティ状態中であると判断した場合(Sy11:Yes)、サブCPU412は、演出抽選を省略してサブ開始時処理を終了する。以上の構成によれば、サブペナルティ状態中に開始された遊技では、新たな演出がステップSy12において決定されない。
図30(b)は、サブ第1停止処理のフローチャートである。メインCPU301は、第1停止操作がされると、第1停止操作された停止ボンタン25(左、中、右)を示すコマンドをサブCPU412へ送信する。サブCPU412は、非指示期間において当該コマンドをメインCPU301から受信すると、サブ第1停止処理を実行する。図30(b)に示す通り、サブ第1停止処理を開始すると、サブCPU412は、左第1停止操作されたか否かを判定する(Sy21)。左第1停止操作されたと判断した場合(Sy21:Yes)、サブCPU412は、サブ第1停止処理を終了する。
一方、左第1停止以外(中第1停止、右第1停止)で停止操作されたと判断した場合(Sy21:No)、サブCPU412は、現在実行中の演出を強制的に終了させる(Sy22)。例えば、直前のサブ開始時処理において実行開始された演出は、その後、中第1停止操作または右第1停止操作されると、サブ第1停止処理において強制的に終了させられる。
なお、左第1停止以外で停止操作された場合、全ての演出が一律に強制終了させられる構成に替えて、一部の演出については継続して実行され得る構成としてもよい。例えば、サブCPU412は、左第1停止以外で停止操作された場合、現在実行中の演出が特定演出であるか否かを判定する。仮に、特定演出であると判断された場合、当該特定演出が継続して実行される。一方、特定演出ではないと判断された場合、実行中の演出が強制的に終了する。なお、以上の特定演出としては、BB状態が当選した期待度が高い(確定する場合を含む)演出等が想定される。また、特定演出としては、遊技状態の移行を報知するための演出(例えば、BB状態が開始する際の演出)が想定される。以上の特定演出は、実行開始が予定されていた遊技がサブペナルティ状態中であっても、当該遊技で実行開始されるのが好適である。
図30(b)に示す通り、サブCPU412は、左第1停止以外で停止操作されたと判断した場合、サブペナルティ状態へ移行する(Sy23)。また、サブCPU412は、左第1停止以外で停止操作されたと判断した場合、報知内容決定処理(Sy24)を実行する。報知内容決定処理では、報知画像(図24(c-1)のGM1、図24(c-2)のGM2)および報知音声(音声「中から押しています」、音声「右から押しています」)が決定される。具体的には、今回の遊技で中第1停止操作された場合、報知画像GM1および報知音声「中から押しています」が決定される。また、今回の遊技で右第1停止操作された場合、報知画像GM2および報知音声「右から押しています」が決定される。報知画像が決定されると、当該報知画像が液晶表示装置30に直ちに表示される。また、報知音声が決定されると、当該報知音声がスピーカらから直ちに出力される。
以上のステップSy22からステップSy24は、今回の遊技で中第1停止操作された場合であっても、右第1停止操作された場合であっても実行される。以上の説明から理解される通り、中第1停止操作された場合と右第1停止操作された場合とでは、獲得期待値Aが相違するが、同様な演出処理(ステップSy22からステップSy24)が実行される。なお、本実施形態では本発明の「同様な演出処理」としてステップSy22からステップSy24を例示したが、他の演出処理を採用してもよい。例えば、「同様な演出処理」として、ステップSy22からステップSy24のうちステップSy22および(または)ステップSy23を省略した演出処理を採用してもよい。
図30(c)は、サブ停止時処理のフローチャートである。メインCPU301は、最後の停止ボンタン25が操作がされると、その旨を示すコマンドをサブCPU412へ送信する。サブCPU412は、当該コマンドをメインCPU301から受信すると、サブ停止時処理を実行する。図30(c)に示す通り、サブ停止時処理を開始すると、サブCPU412は、今回の遊技で左第1停止操作されたか否かを判定する(Sy31)。左第1停止操作されたと判断した場合(Sy31:Yes)、サブCPU412は、サブペナルティ状態中であるか否かを判定する(S32)。
サブペナルティ状態中ではないと判断した場合(Sy32:No)、サブCPU412は、サブ停止時処理を終了する。一方、サブペナルティ状態中であると判断した場合(Sy32:Yes)、サブCPU412は、ペナルティ状態を解除して(Sy33)、サブ停止時処理を終了する。以上の構成によれば、左第1停止操作された遊技の終了時に、サブペナルティ状態が解除される。また、上述のステップSy31において、左第1停止操作されなかったと判断した場合(Sy31:No)、サブCPU412は、ステップSy33を省略してサブ停止時処理を終了する。以上の構成によれば、左1stで遊技されない場合、サブペナルティ状態が次回以降の遊技に継続される。
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)上述の各形態では、不利押順(左中右、左右中)の各停止操作順序相互で、獲得期待値Aを相違させた。しかし、不利押順の各停止操作順序相互で、獲得期待値Aが共通する構成としてもよい。例えば、不利押順の各停止操作順序相互で獲得期待値Aが共通し、有利押順の各停止操作順序相互では獲得期待値Aが相違し得る構成が考えられる。また、上述の各形態では、有利押順(中1st、右1st)の各停止操作順序相互で、獲得期待値Aを相違させた。しかし、有利押順の各停止操作順序相互で、獲得期待値Aが共通する構成としてもよい。例えば、有利押順の各停止操作順序相互で獲得期待値Aが共通し、不利押順の各停止操作順序相互では獲得期待値Aが相違し得る構成が考えられる。
上述の各形態では、中1stのうち「中左右」と「中右左」とで、獲得期待値Aが共通の構成としたが相違する構成としてもよい。また、右1stのうち「右左中」と「右中左」とで、獲得期待値Aが共通の構成としたが相違する構成としてもよい。具体的には、変則押順の各停止操作順序のうち、全ての停止操作順序で獲得期待値Aが相違する構成としてもよい。また、変則押順の各停止操作順序のうち、1個の停止操作順序のみの獲得期待値Aが相違する構成としてもよい。
(2)上述の各形態において、差分値(X、Y)を生じさせるための構成は、適宜に変更できる。図31(a)および図31(b)は、差分値(X、Y)を生じさせるための構成を具備する変形例を説明するための図である。
図31(a)に示す通り、当該変形例の有効ラインは、上段ライン、中段ライン、下段ライン、右上りラインおよび右下りラインの5個である。また、図31(b)に示す通り、各リールには20個のコマが設けられ、左リール12Lの図柄位置「7」、中リール12Cの図柄位置「7」、右リール12Rの図柄位置「7」の夫々にスイカ図柄が配置される(各リールにスイカ図柄が1個ずつ配置される)。さらに、当該変形例では、当選役としてスイカ役(図柄組合せは「スイカ-スイカ-スイカ」)を具備する。なお、スイカ役は単独で当選する。
当該変形例では、スイカ役が当選した遊技の左第1停止では「左リール12Lの上段または下段にスイカ図柄を停止する引込制御」が実行され、中第1停止では「中リール12Cの上段または下段にスイカ図柄を引込む引込制御」が実行される。以上の変形例では、スイカ役が当選した遊技で左第1停止する場合、スイカ図柄より5コマ手前の図柄位置「12」が中段ライン(単位領域UL2)に位置してから(スイカ図柄が上段に引込可能になってから)スイカ図柄より1コマ後ろの図柄位置「6」が中段ライン(単位領域UL2)に位置するまでの7コマがスイカ図柄の引込範囲になる。したがって、停止操作位置がランダムの場合、左リール12Lのスイカ図柄は確率7/20で上段ラインまたは下段ラインに停止表示される。
仮に、左第1停止で下段ラインにスイカ図柄が停止表示された場合を想定する。以上の場合、中第2停止において、スイカ図柄より4コマ手前の図柄位置「11」が中段ラインに位置してから(スイカ図柄が中段に引込可能になってから)スイカ図柄より1コマ後ろの図柄位置「6」が中段ラインに位置するまでの6コマがスイカ図柄の引込範囲になる。したがって、停止操作位置がランダムの場合、中リール12Cのスイカ図柄は確率6/20で中段ラインまたは下段ラインに停止表示される。すなわち、スイカ役の図柄組合せが確率6/20でテンパイする。なお、左第1停止で上段ラインにスイカ図柄が停止表示された場合も同様に、スイカ役の図柄組合せが確率6/20でテンパイする。
仮に、左第1停止および中第2停止で下段ラインにスイカ図柄がテンパイした場合を想定する。以上の場合、右第3停止において、スイカ図柄より3コマ手前の図柄位置「10」が中段ラインに位置してから(スイカ図柄が下段に引込可能になってから)スイカ図柄より1コマ後ろの図柄位置「6」が中段ラインに位置するまでの5コマがスイカ図柄の引込範囲になる。したがって、停止操作位置がランダムの場合、右リール12Rのスイカ図柄は確率5/20で下段ラインに停止表示される。すなわち、下段ラインにスイカ図柄がテンパイした状態で、停止操作位置がランダムな場合、確率5/20でスイカ役が入賞する。なお、「左中右」で停止操作する際の第3停止でスイカ役が入賞する確率は、スイカ図柄がテンパイしたラインによらず共通である。
以上の変形例では、スイカ役が当選した遊技で「左中右」で停止操作した場合、スイカ役の引込確率は210/8000(=(7/20)×(6/20)×(5/20))になる。一方、詳細な説明は省略するが、スイカ役が当選した遊技で「中左右」で停止操作した場合、スイカ役の引込確率は175/8000(=(7/20)×(5/20)×(5/20))になる。以上の説明から理解される通り、スイカ役は差分値(X、Y)を生じさせる当選役である。すなわち、当該変形例では、差分値が数値「0」より大きくなる。
(3)各形態において、差分値XJおよび差分値XHの何れか一方または双方が数値「0」の構成を採用してもよい。すなわち、本発明における「獲得期待値の差が予め定められた所定値未満になる」という構成には、獲得期待値Aの差(差分値X)が数値「0」になる構成が包含される。
(4)各形態において、指示表示器16の指示機能に係る性能が遊技状態に応じて変化する構成としてもよい。例えば、上述の第1実施形態のボーナス作動状態では、判定条件Dh「5」が選択されない限りBB抽選で当選せず(図18(b)参照)、内部中状態および非内部中状態より指示機能に係る性能が低下した。一方、内部中状態と非内部中状態とでは、指示機能に係る性能(ただし、有利区間移行時処理を除く)を共通にした。以上の構成に替えて、内部中状態と非内部中状態とで、指示機能に係る性能が変化する構成としてもよい。例えば、非内部中状態では、内部中状態と比較して指示機能に係る性能が低下する(例えば、BB抽選で当選し難くなる)構成としてもよい。また、内部中状態では、非内部中状態と比較して指示機能に係る性能が低下する構成としてもよい。内部中状態、非内部中状態、ボーナス作動状態の順に、指示機能に係る性能が低くなる構成としてもよい。
ただし、遊技状態に応じて指示機能に係る性能が変化する構成では、指示機能に係る性能が低下する遊技状態へ移行した場合、遊技者が遊技を中止し易いという不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、遊技状態に応じて指示機能に係る性能が変化する構成では、現在の遊技状態が把握され難い構成を採用するのが好適である。
例えば、第1実施形態では、指示機能に係る性能が比較的低くなるボーナス作動状態と他の遊技状態とで共通して、報知画像を表示し、報知音声を再生し、サブペナルティ状態へ移行可能にした。以上の構成によれば、例えばボーナス作動状態では報知画像が表示されず、報知音声が再生されず、サブペナルティ状態へ移行しない構成と比較して、各演出実行手段(液晶表示装置30など)の態様から現在の遊技状態が把握され難くなるという利点がある。また、以上の構成に加え、各遊技状態で実行され得る演出を共通としたり、デフォルト状態における各演出実行手段の態様を共通にしてもよい。
(5)各形態において、遊技状態の種類は上述の例に限定されない。例えば、RBB役を複数種類設け、持越されたRBB役の種類に応じて、遊技状態が変化する構成としてもよい。例えば、RBB役1およびRBB役2の2種類のRBB役を設け、RBB役1が持越された場合は内部中状態1へ移行し、RBB役2が持越された場合は内部中状態2へ移行する構成としてもよい。また、内部中状態1と内部中状態2とで指示機能に係る性能が変化する構成としてもよい。例えば、内部中状態1より内部中状態2においてBB抽選および(または)有利区間移行時処理が有利になる構成としてもよい。
以上の変形例において、原則内部中状態において遊技が進行する構成(例えば、第1実施形態)を想定する。以上の構成では、設定値が変更された直後の非内部中状態において、何れの内部中状態(1、2)へ移行するかにより、その後の有利度が変化する。具体的には、一旦内部中状態へ移行すると、その後、有利区間が開始され、非有利区間へ移行し、再度有利区間が開始される以降の期間にわたり、当該内部中状態が維持される。したがって、当該変形例によれば、仮に比較的有利な内部中状態2へ移行した場合、当該内部中状態2より不利な内部中状態1へ移行した場合と比較して、その後の複数の有利区間(非有利区間)にわたり遊技者が有利になる。
以上の変形例によれば、複数の有利区間(非有利区間)にわたり有利な状態が維持される場合があるため、有利区間が終了したとしても遊技が継続され易くなるという利点がある。なお、以上の変形例において、内部中状態の種類が示唆(報知)される演出を実行可能な構成を採用してもよい。以上の構成によれば、有利区間が終了したとしても遊技が継続され易くなるという利点は格別に顕著になる。
ただし、仮に、図柄の停止制御が内部中状態(RBB役が当選した遊技を含む)の種類の応じて相違する構成を想定する。以上の構成では、内部中状態の種類が停止制御から把握される可能性がある。したがって、比較的不利な内部中状態へ移行した旨が直ちに把握され遊技が中止されてしまう不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、内部中状態(RBB役が当選した遊技を含む)の種類によらず停止制御が共通である構成が好適である。また、内部中状態の種類によらず当選エリアの種類および当該当選エリアの当選確率が略共通である構成が好適である。同様に、移行可能な出玉状態が内部中状態の種類によらず共通の構成が好適である。ただし、各内部中状態で、リプレイの当選確率が僅かに変化する構成としてもよい。以上の構成では、当該リプレイの当選時に、有利区間が開始されない構成が好適である。
以上の変形例の具体例としては、リプレイの当選確率が相違する複数種類のRTを設ける構成が考えられる。以上の構成では、一旦内部中状態へ移行した場合、ボーナス作動状態へ移行しない限り、RTは変更されない。例えば、非内部中状態および内部中状態1ではRT0となり、内部中状態2ではRT1へ移行する構成を想定する。以上の構成では、RT0よりRT1において有利なBB抽選が実行される。なお、RT1よりRT2において有利なBB抽選が実行される構成としてもよい。
(6)各形態において、獲得期待値Aが一方的に有利な停止操作順序が設けられない遊技状態(獲得期待値A相互の差が所定値Nx未満の遊技状態。以下「獲得期待値Aがフラットな遊技状態」)としてボーナス作動状態を例示した。しかし、獲得期待値Aがフラットな遊技状態は以上の例に限定されない。例えば、内部中状態において、獲得期待値Aが一方的に有利な停止操作順序が設けられる一方、非内部中状態において、獲得期待値Aがフラットとなる構成としてもよい。
具体的には、上述した通り、打順プラムは、内部中状態と非内部中状態との双方で正解プラムが入賞可能な打順プラム(プラムCL(1~4)等。以下「不変プラム」と総称する)と、非内部中状態で正解プラムに替えて1枚役が入賞する打順プラム(プラムCL(5、6)等。以下「可変プラム」と総称する)とを含む(図10(a)参照)。打順プラムの当選確率が共通の場合、不変プラムと可変プラムとの当選割合を変更することにより、非内部中状態における獲得期待値Aを調整できる。
例えば、可変プラムの割合を多くした場合(不変プラムの割合を少なくした場合)、非内部中状態における獲得期待値Aは少なくなる。以上の構成において、非内部中状態の獲得期待値Aがフラットとなる様に、不変プラムと可変プラムとの当選割合を設定すればよい。なお、以上の構成において、内部中状態における有利押順で停止操作した場合に、非内部中状態においてペナルティ制御が実行され得る構成としてもよいし、ペナルティ制御が実行されない構成としてもよい。
また、内部中状態では一方的に有利な停止操作順序が設けられ、非内部中状態では獲得期待値Aがフラットになる構成において、差分値X(XJ>0または(および)XH>0)が内部中状態と非内部中状態とで共通の構成としてもよい。例えば、第1実施形態と同様に、内部中状態において、獲得期待値A1(左中右)が「1.5683961」、獲得期待値A2(左右中)が約「1.5684143」、獲得期待値A3および獲得期待値A4(中1st)が約「2.7669029」、獲得期待値A5および獲得期待値A6(右1st)が約「2.7681847」の構成を想定する。また、以上の構成において、非内部中状態において、獲得期待値A1(左中右)が約「1.5683961」、獲得期待値A2(左右中)が約「1.5684143」、獲得期待値A3および獲得期待値A4(中1st)が約「1.5684153」、獲得期待値A5および獲得期待値A6(右1st)が約「1.5696971」である変形例を想定する。
以上の変形例では、内部中状態では変則押順が一方的に有利になる一方、非内部中状態では獲得期待値Aがフラットになる。また、当該変形例では、各獲得期待値Aの大小関係は、内部中状態と非内部中状態とで共通して、「A1<A2<A3=A4<A5=A6」になる。また、内部中状態と非内部中状態とで共通して、差分値XJは約「0.0000182」であり、差分値XHは約「0.0012818」である。仮に、内部中状態と非内部中状態とで各獲得期待値Aの大小関係が変化する(有利度が逆転する)構成を想定する。以上の構成では、獲得期待値Aの有利度が比較的低い停止操作順序を、有利度が高い停止操作順序であると誤認し易くなるという不都合が生じ得る。上述の変形例では、以上の不都合が抑制されるという利点がある。
(7)各形態において、ペナルティ制御の内容は適宜に変更できる。例えば、BB抽選の結果が疑似遊技により示唆される構成を想定する。以上の構成において、ペナルティ制御が実行されると、疑似遊技が実行されなくなる構成を採用してもよい。
(8)各形態において、ペナルティ制御が実行される停止操作順序は適宜に変更できる。例えば、第1実施形態では、全ての有利押順でペナルティ制御が実行された。以上の構成に替えて、有利押順の一部でペナルティ制御が実行され、他の有利押順ではペナルティ制御が実行されない構成としてもよい。
(9)各形態において、内部中状態と非内部中状態とで、正解押順が変則押順である打順プラムの一部(CL(5、6)、CR(5、6)、RL(1、2)、RC(1、2)、RC3)の停止制御を相違させたが、以上の構成は適宜に変更できる。例えば、正解押順が変則押順である打順プラムの全ての停止制御が内部中状態と非内部中状態とで相違する構成としてもよい。具体的には、非内部中状態では、正解押順が変則押順である打順プラムの何れが当選した場合であっても、停止操作順序によらず正解プラムが入賞しないで1枚役が入賞し得る(左1stでは確率25%で1枚役が入賞し、変則押順では確率100%で1枚役が入賞する)構成としてもよい(図10(a)参照)。
ただし、正解押順が変則押順である打順プラムの何れが当選した場合であっても1枚役のみが入賞し得る構成を採用した場合、非内部中状態における中1stでの獲得期待値A(3、4)は約「1.1189537」となり、右1stでの獲得期待値A(5、6)は約「1.1202354」となる。すなわち、当該変形例では、非内部中状態において、左1stの獲得期待値A(図12(b)参照)が変則押順の獲得期待値Aより多くなる。
具体的には、以上の変形例では、非内部中状態において、左1stの獲得期待値Aが変則押順の獲得期待値Aより特定値Ny(0.1)以上多くなる。以上の構成は、内部中状態と非内部中状態とで、有利押順(一方的に有利な押順)が変化(逆転)するとも換言される。したがって、遊技者によっては、有利押順を誤認し易くなるという不都合が生じ得る。上述した通り、第1実施形態によれば、正解押順が変則押順である一部の打順プラムでは、非内部中状態においても正解プラムが入賞し得るため、内部中状態と非内部中状態とで有利押順が共通となる(図12(a)および図12(b)参照)。したがって、上述の不都合が抑制されるという利点がある。
なお、正解押順が左1stの打順プラムを含む全ての打順プラムの停止制御を、内部中状態と非内部中状態とで変化させてもよい。具体的には、非内部中状態では、打順プラムの何れが当選した場合であっても、停止操作順序によらず正解プラムが入賞しないで1枚役が入賞し得る構成としてもよい。
ところで、変則押順で停止操作するとペナルティ制御が実行されるため、遊技者は、原則、左1stで停止操作する。したがって、正解押順が左1stの打順プラムが非内部中状態で当選した際に正解プラムが入賞しない構成(例えば、上述の変形例)では、正解プラムが入賞しないことで非内部中状態である旨が把握され得るという事情がある。
また、上述した通り、内部中状態において設定値が変更された場合は非内部中状態へ移行し、設定値が変更されない場合は内部中状態が維持される。したがって、正解押順が左1stの打順プラムが非内部中状態で当選した際に正解プラムが入賞しない構成では、正解プラムが入賞しないことで、設定値が変更されたか否かが見抜かれてしまうという不都合が生じ得る。第1実施形態では、内部中状態と非内部中状態とで、左1stした際の停止制御は共通である。したがって、上述の不都合が抑制されるという利点がある。
(10)上述の第1実施形態では、内部中状態において遊技が進行することにより、本来の(意図した)遊技性が実現される。しかし、遊技者によっては、非内部中状態においてRBB役が当選した際に、RBB役の図柄組合せを停止させ、内部中状態へ移行させない場合がある。以上の事情を考慮し、内部中状態へ移行させることが促される構成を採用するのが好適である。
以上の構成としては、例えば、左1stを含む全ての停止操作順序での獲得期待値Aが、非内部中状態より内部中状態において一律に多くなる構成が考えられる。具体的には、当選エリアとして「特殊プラム」を設ける。以上の特殊プラムは、内部中状態および非内部中状態において予め定められた確率で当選する。また、内部中状態において特殊プラムが当選すると、停止操作態様(順序、位置)によらず6枚プラム役が入賞する。一方、非内部中状態において特殊プラムが当選すると、停止操作態様によらず1枚役が入賞する。
特殊プラムによれば、何れの停止操作順序で停止操作する場合であっても、非内部中状態より内部中状態で獲得期待値Aが予め定められた枚数だけ多くなる。したがって、内部中状態へ移行させることが促される。なお、非内部中状態において特殊プラムが当選すると、停止操作態様によらず6枚プラム役が入賞し、内部中状態において特殊プラムが当選すると、停止操作態様によらず1枚役が入賞する構成を採用してもよい。以上の構成によれば、内部中状態が非内部中状態より過度に有利になる不都合が抑制されるという利点がある。また、以上の構成において、内部中状態を含む各遊技状態において、特殊プラム当選遊技では有利区間が開始されない構成が好適である。以上の構成によれば、内部中状態が非内部中状態より過度に有利になる不都合が抑制されるという利点は格別に顕著になる。
(11)上述の第1実施形態では、差分値X(J、H)が内部中状態と非内部中状態とで変化しない構成を採用した。しかし、差分値X(J、H)が内部中状態と非内部中状態とで変化する構成を採用してもよい。以上の構成では、各当選エリアの当選確率および当該当選エリアが当選した際の停止制御の自由度が向上するという利点がある。ただし、差分値X(J、H)が内部中状態と非内部中状態とで変化する構成では、各停止操作順序(例えば、左1stの押順どうしで)の相対的な有利度が変化する。したがって、遊技者によっては、何れの順序で停止操作すべきか混乱する不都合が生じ得る。第1実施形態の構成では、以上の不都合が抑制されるという利点がある。
(12)上述の第1実施形態では、差分値Xを生じさせる当選エリアとして、リーチ目役6およびリーチ目役7を設けた。また、第1実施形態では、リーチ目役の第1コマンドをグループ化しない構成を採用した。以上の構成に替えて、打順プラムおよびリーチ目役(リーチ目6およびリーチ目7を含む)の第1コマンドをグループ化する構成を採用してもよい。すなわち、差分値Xを生じさせる当選エリアが当選したか否かを第1コマンドからは把握できない構成としてもよい。以上の構成では、非指示期間において、各コマンドを開始操作時にサブ制御基板400へ送信してもよい。
(13)上述の第1実施形態では、上述の可変プラム(プラムCL(5、6)等)が非内部中状態で当選した場合、「指示なし」(B99)を示す第2コマンドをメイン制御基板300からサブ制御基板400へ送信した。また、可変プラムが非内部中状態で当選した場合、指示表示器16による指示は実行されない。
ただし、非内部中状態で可変プラムが当選した場合、左1stで停止操作すると1枚役を取りこぼす可能性があるが、変則押順(可変プラムの正解押順を含む)で停止操作すると必ず1枚役が入賞する(図10(a)参照)。すなわち、非内部中状態で可変プラムが当選した場合、左1stより変則押順が有利になる。以上の事情を考慮して、非内部中状態において可変プラムが当選した場合、内部中状態において可変プラムが当選した場合と同様に、内部中状態における正解押順(変則押順の何れか)を示す第2コマンドが送信される構成としてもよい。また、非内部中状態において可変プラムが当選した場合、内部中状態において可変プラムが当選した場合と同様に、内部中状態における正解押順が指示表示器16で指示される(指示演出が実行される)構成としてもよい。
(14)各形態では、変則押順で停止操作したことを警告とはならない態様で報知する構成として、報知画像および報知音声を例示した。しかし、変則押順で停止操作したことを報知する構成は、以上の例に限定されない。例えば、「中(右)から押しています」というメッセージを報知する構成に替えて、「変則押しています」というメッセージが報知される構成としてもよい。さらに、「左押し推奨です」というメッセージが報知される構成としてもよい。
図32(a)は、変形例における報知画像GM3の模擬図である。当該変形例では、非指示期間において変則押順で停止操作されると(中1st、右1stで共通して)、報知画像GM3が液晶表示装置30に表示される。例えば、報知画像GM3は第1停止時に表示され、その後、第3停止時まで表示される。ただし、報知画像GM3が表示される時期は適宜に変更してもよい。例えば、第3停止時から報知画像GM3が予め定められた時間にわたり表示される構成としてもよい。また、報知画像GM3が複数回の遊技にわたり表示され続ける構成としてもよい。変形例の報知画像GM3は、第1実施形態の報知画像GM(1、2)と同様に、左第1停止した場合は表示されない。
図32(a)に示す通り、報知画像GM3は、左第1停止で遊技すると、BB状態への移行が決定され易い一方、各遊技におけるメダルの獲得期待値Aが少なくなる旨を表示する。また、報知画像GM3は、変則押順で遊技すると、BB状態への移行が決定され難くなる一方、各遊技におけるメダルの獲得期待値Aが多くなる旨を表示する。以上の報知画像GM3によれば、左第1停止で遊技した場合と変則押順で遊技した場合とで、遊技性が変化する旨を遊技者に認識させ易くなる。また、報知画像GM3を変則押順で停止操作された直後に表示することにより、変則押順で停止操作した旨を遊技者が気づき易くなるという利点がある。
図32(b)は、他の変形例を説明するための図である。当該変形例では、左第1停止で停止操作した場合と、変則押順で停止操作した場合とでサブCPU412が実行する制御が変更される。ただし、変則押順相互で(中1stと右1stとで)サブCPU412が実行する制御は共通である。
具体的には、当該変形例では、上述の第1実施形態と同様に、各リール25に対応する各バックライトが設けられる。また、第3停止時(メダルの払出時)において、バックライト演出が実行される場合がある。バックライト演出が実行される場合、各バックライトが予め定められた態様で点滅または消灯する。一方、バックライト演出が実行されない遊技期間では、バックライトは点灯する。以上の構成において、非指示期間の遊技において変則押順で停止操作された場合、第3停止時に全てのバックライトを消灯する。具体的には、バックライト演出を実行する旨が決定されているか否かによらず、変則押順で停止操作された遊技の終了時にバックライトを全消灯する。
図32(b)に示す通り、当該変形例では、非指示期間において変則押順で停止操作された場合と左第1停止で停止操作された場合とで、各リール12の停止音が変化する。具体的には、左第1停止で停止操作された場合、各リール12(L、C、R)が停止する際に、原則通常停止音が出力される。一方、変則押順で停止操作された場合、各リール12(L、C、R)が停止する際に、特殊停止音が出力される。
以上の特殊停止音は、警告音ではなく、通常停止音としても採用され得るものである。なお、上述の具体例では、第1~第3停止時において特殊停止音を出力する構成としたが、第1停止時のみで特殊停止音が出力され、第2停止時および第3停止時には通常停止音が出力される構成としてもよい。また、以上の構成において、第2停止時および第3停止時には停止音が出力されない構成としてもよい。さらに、変則押順で停止操作された場合、第1~第3停止時において停止音が出力されない構成としてもよい。
図32(b)に示す通り、当該変形例では、非指示期間において変則押順で停止操作された場合と左第1停止で停止操作された場合とで、液晶表示装置30が表示する各画像の色彩が変化する。具体的には、左第1停止で停止操作された場合、各画像は暗転しない。一方、変則押順で停止操作された場合、各画像が暗転する。なお、各画像を暗転するタイミングは、第1停止時でもよいし、第3停止時でもよい。また、暗転した各画像を元に戻すタイミングは、第1停止時に暗転させた場合は第3停止時が考えられる。また、次回の遊技を開始するために賭けメダルが投入されたタイミング、または、次回の遊技の開始操作がされたタイミングにおいて暗転させた各画像を元に戻してもよい。
図32(b)に示す通り、当該変形例では、非指示期間において変則押順で停止操作された場合と左第1停止で停止操作された場合とで、メダルの払出音の有無が変化する。具体的には、左第1停止で停止操作された遊技において当選役が入賞すると、当該当選役(払出枚数)に応じた払出音が出力される。一方、変則押順で停止操作された遊技において当選役が入賞すると、当該当選役に応じた払出音が出力されない。なお、変則押順で停止操作された場合と左第1停止で停止操作された場合とで、払出音が変化する(各場合で払出音自体は出力される)構成としてもよい。
以上の当該変形例において、バックライトの全消灯、停止音の変化、液晶表示装置30の暗転表示、払出音を省略する制御のうちの一部を変則押順で停止操作された際に実行してもよい。
図32(c-1)および図32(c-1)は、さらに他の変形例を説明するための図である。詳細には後述するが、当該変形例であっても、警告をすることなく、左第1停止で遊技することを、遊技者に促すことができる。
図32(c-1)は、停止時演出を説明するための図である。図32(c-1)は、停止時演出において表示される各画像の模擬図である。なお、以下説明のため、液晶表示装置30の画面を左右方向に3等分した場合における、正面視で左側の領域を左領域MLと記載し、中央の領域を中領域MCと記載し、右側の領域を右領域MRと記載する。以上の左領域MLは左停止ボタン25Lに対応し、中領域MLは中停止ボタン25Cに対応し、右領域MRは右停止ボタン25Rに対応するとも換言される。当該変形例では、遊技の開始操作がされた契機で(停止操作より前に)、当該遊技において停止時演出を実行するか否かが決定される。
図32(c-1)の具体例は、停止時演出が実行される遊技で、第1停止操作が実行された直後を想定する。図32(c-1)に示す通り、停止時演出が実行される遊技で、第1停止操作が実行されると、停止時画像GXが左領域MLに表示される。以上の停止時演出では、左第1停止で停止操作された契機で、左停止ボタン25Lに対応する(近くに位置する)左領域MLに停止時画像GXが表示されるため、当該停止時画像GXに注目させ易いという利点がある。
図32(c-2)は、停止時演出において、停止時画像GXが表示される領域を説明するための図である。上述した通り、左第1停止で停止操作された場合、左領域MLに停止時画像GXが表示される。また、中第1停止で停止操作された場合であっても、左領域MLに停止時画像GXが表示され、右第1停止で停止操作された場合であっても、左領域MLに停止時画像GXが表示される。
以上の構成では、変則押順で停止操作された場合、第1停止操作した停止ボタン25に対応する領域(MC、MR)には停止時画像GXが表示されず、左領域MLに停止時画像GXが表示される。したがって、変則押順で停止操作した場合の停止時画像GXの表示領域が不自然であると遊技者に感じさせることができ、左第1停止で遊技することが促される。
(15)各形態において、変則押順で停止操作された旨を報知する報知画像および報知音声は、適宜に変更してもよい。また、報知画像を複数種類設けてもよい。例えば、演出モード毎に相違する報知画像を設けてもよい。同様に、演出モード毎に相違する報知音声を設けてもよい。ただし、各演出モードにおいて、報知画像が共通の構成としてもよい。同様に、各演出モードにおいて、報知音声が共通の構成としてもよい。
(16)各形態において、通常状態を複数種類設けてもよい。例えば、通常状態A、通常状態Bおよび通常状態Cの3種類の通常状態を設けてもよい。また、以上の各通常状態では、BB状態の当選し易さが変化する構成としてもよい。以上の構成としては、例えば、通常状態A、通常状態B、通常状態Cの順に、高確率期間へ移行し易い構成が考えられる。
また、特定の契機で通常状態が別の通常状態へ移行する構成としてもよい。例えば、特定の当選エリアが当選した遊技において、停止時処理においてモード移行抽選処理を実行する。以上のモード移行抽選処理で当選した契機で、通常状態が移行する構成としてもよい。さらに、通常状態Aから通常状態Bまたは通常状態Cへは移行するが、通常状態Bまたは通常状態Cからは通常状態Aへは移行しない構成が好適である。同様に、通常状態Bから通常状態Cへは移行するが、通常状態Cからは通常状態Bへは移行しない構成が好適である。当該変形例において、特定の当選エリアが当選した遊技において変則押順で停止操作された場合、上述のモード移行抽選処理が省略される構成としてもよい。また、変則押順で停止操作された場合、モード移行抽選処理での当選確率が低確率に変更される構成としてもよい。
(17)各形態において、特定グループが当選した遊技において、非指示期間において「正解態様を特定不可能なコマンド」として、第2コマンド「B99」を送信した。また、特定グループが当選した遊技において、指示期間において「正解態様を特定可能なコマンド」として、指示番号(01~06)に対応する第2コマンド「B01」~「B06」を送信した。ただし、「正解態様を特定不可能なコマンド」および「正解態様を特定可能なコマンド」は以上の例に限定されない。
例えば、特定グループが当選した遊技において、「正解態様を特定不可能なコマンド」として第1コマンド「A04」を送信し、「正解態様を特定可能なコマンド」として、打順プラムの種類(プラムL、プラムLC、プラムLR、プラムCL、プラムCR、プラムRL、プラムRC)が特定される第1コマンド(例えば、A04-1~A04-6)が送信される構成としてもよい。以上の構成では、非指示期間における第1コマンドから正解態様が特定できる。ただし、以上の構成において、第1実施形態と同様に、第2コマンドが送信される構成としてもよい。
(18)各形態において、特定の設定値(設定値「1」)を報知するための構成は、適宜に変更できる。例えば、非遊技期間が予め定められた時間継続した場合、デモ画面が表示される期間(以下「デモ期間」)が開始される構成を想定する。以上の構成において、特殊制御モード(設定値「1」が設定された制御モード)と通常制御モード(設定値「1」以外が設定された制御モード)とで、デモ画面が表示される期間(以下「デモ期間」)における演出実行手段の態様を相違させる構成としてもよい。
例えば、デモ期間において、通常制御モードでは腰部パネル6(内部のランプ)が点灯し、特殊モードでは腰部パネル6が消灯する構成が考えられる。以上の構成においても、遊技者は、遊技する前に設定値「1」が設定されたか否かを把握することができる。また、以上の構成では、設定値が変更された直後(設定変更モードが終了した直後)にデモ期間が開始される構成が好適である。
(19)各形態において、非有利区間で変則押順が実行された場合、メインペナルティ制御が実行されない構成を採用したが、メインペナルティ制御が実行され得る構成としてもよい。以上の構成としては、例えば、有利区間移行時処理が不利になるメインペナルティ制御を実行する構成が考えられる。
(20)第1実施形態では、非指示期間(非有利区間を除く)において変則押順で停止操作された場合、当選エリアの種類によらずメインペナルティ制御が実行された。しかし、特定の当選エリアが当選した遊技では、メインペナルティ制御が実行されない構成としてもよい。例えば、チェリー(1、2)、ベル、リーチ目役(1~7)またはリプレイ(2、3)(以下「レア役」と総称する)が当選した遊技では、メインペナルティ制御が実行されない構成としてもよい。例えば、レア役が当選した遊技では、変則押順で停止操作されたとしても、判定条件抽選処理が実行され、特定カウンタが更新される構成としてもよい。また、BB状態への移行が決定された遊技でレア役に当選した場合、変則押順で停止操作した場合であっても、ストック抽選処理が実行される構成としてもよい。
なお、特定の当選エリア(例えばレア役)が当選した遊技において、一部のメインペナルティ制御が実行されない構成としてもよい。例えば、レア役が当選した遊技では、判定条件抽選処理は実行されるが、特定カウンタの更新処理が省略される構成としてもよい。
(21)第1実施形態では、天井カウンタが数値「0」に達する遊技では、ストック優遇フラグがON状態になる構成を採用した。ただし、仮に、変則押順で停止操作された場合にも天井カウンタが減算される構成では、天井カウンタが数値「0」に達した遊技の停止操作順序が変則押順になる場合がある。以上の場合、天井カウンタが数値「0」に達した遊技において変則押順で停止操作された場合、ストック優遇フラグがOFF状態でストック抽選処理が実行され得る構成としてもよい。
(22)各形態において、ストック優遇フラグがOFF状態のBB状態においても、ストック抽選処理が実行され得る構成としてもよい。例えば、BB状態としてプレミアBB状態を設けた構成を想定する。以上のプレミアBB状態では、BB状態と比較して、各遊技のストック抽選処理において高確率でBBストックが付与される。以上の構成において、ストック優遇フラグがOFF状態の場合、BB状態中はストック抽選処理を実行しないが、プレミアBB状態では例外的にストック抽選処理が実行される構成としてもよい。
ただし、以上の変形例において、プレミアBB状態の当選遊技において変則押順で停止操作された場合、何らかのペナルティが付与される構成が好適である。例えば、プレミアBB状態で1G連ストックが付与されると、当該プレミアBB状態に続けてBB状態へ移行する(BB状態が1ゲーム連チャンする)構成を想定する。以上の構成において、プレミアBB状態の当選遊技において変則押順で停止操作された場合、1ゲーム連チャンしたBB状態の各遊技ではストック抽選処理が実行されない構成が好適である。
なお、以上の構成では、プレミアBB状態において付与された1G連ストックが全て消化されるまで、BB状態においてストック抽選処理が実行されない構成としてもよい。また、1ゲーム連チャンした一部のBB状態(例えば、最初のBB状態)でストック抽選処理が実行されず、他のBB状態(2回目以降のBB状態)ではストック抽選が実行される構成としてもよい。
(23)各形態において、メインペナルティ制御は適宜に変更できる。例えば、上述の第1実施形態では、今回の遊技において変則押順で停止操作した場合、次回の遊技におけるBB状態の当選確率が低くなった。以上の構成に替えて、今回の遊技において変則押順で停止操作した場合、当該遊技におけるBB状態の当選確率が低くなる構成としてもよい。また、第1実施形態では、メインペナルティ制御により天井カウンタの更新処理を省略する構成としたが、メインペナルティ制御により天井カウンタが加算される構成としてもよい。
また、仮に開始時処理においてBB状態へ移行するか否かの抽選(BB抽選)が実行される構成を想定する。以上の構成において、今回の遊技において変則押順で停止操作されると、当該遊技におけるBB抽選の結果が書換えられる構成としてもよい。例えば、開始時処理のBB抽選でBB状態に当選した遊技を想定する。また、当該遊技において変則押順で停止操作された場合を想定する。以上の場合、例えば停止時処理において、BB状態の結果が「はずれ」に書換えられる構成が考えられる。また、停止時処理において、BB状態の結果を無効にするメインペナルティ制御を採用してもよい。
さらに、開始時処理においてBB抽選を実行し、停止時処理において当該BB抽選の結果を無効にする構成において、BB抽選を実行した直後に、当該BB抽選の結果を示すコマンドがサブCPU412へ送信される構成としてもよい。以上の構成では、その後の停止操作順序によっては無効になる可能性があるものの、BB抽選の結果を早期に(例えば、開始操作と略同時に)報知する演出が実行可能になる。
開始時処理においてBB抽選を実行し、停止時処理において当該BB抽選の結果を無効にする構成において、左第1停止で停止操作がされた時点で、当該BB抽選の結果を報知する演出が実行される構成としてもよい。以上の構成では、BB抽選の結果が無効にならないことが実質的に確定した時点で、当該BB抽選の結果を遊技者に報知することができる。
上述の第1実施形態のメインペナルティ制御では、変則押順で停止操作された遊技における高確保証カウンタを除く特定カウンタ(天井カウンタなど)の更新処理が省略された。以上の構成に替えて、遊技の開始時処理において当該特定カウンタの更新処理を実行し、当該遊技において変則押順で停止操作された場合、停止時処理で特定カウンタを更新処理の直前の数値に戻す構成としてもよい。
上述の第1実施形態では、変則押順で停止操作された場合、判定条件抽選処理および高確率移行抽選の双方が省略される構成とした。以上の構成に替えて、各抽選のうちの何れか一方のみが省略され得る構成としてもよい。
(24)各形態において、非有利区間で変則押順により停止操作された場合、サブペナルティ制御が実行される構成としてもよい。具体的には、非有利区間において変則押順で停止操作した場合、メインペナルティ制御が実行されない一方、サブペナルティ制御が実行され、実行中の演出が中止され得る構成としてもよい。
(25)各形態において、サブペナルティ制御の内容は適宜に変更してもよい。例えば、非指示期間の特定の出玉状態(例えば、通常状態)において、複数種類の演出ステージを設ける構成を想定する。各演出ステージでは、例えば、キャラクタGCが滞在する場所(背景画像)が相違する。以上の各演出ステージとしては、キャラクタGCが山に滞在する画像が表示される演出ステージ、および、キャラクタGCが街に滞在する画像が表示される演出ステージが考えられる。以上の各演出ステージは、例えばランダムなタイミングにおいて切替えられる。また、演出ステージが切替えられる際に、画面全体に切替用画像が表示される。
以上の構成において、サブペナルティ制御が実行された場合、特定の演出ステージ(以下「デフォルトステージ」)へ強制的に切替えられる構成としてもよい。なお、仮に、高確率期間において滞在し易い演出ステージ(以下「高確示唆ステージ」)および低確率期間において滞在し易い演出ステージ(以下「低確示唆ステージ」)を設けた構成では、低確示唆ステージをデフォルトステージとして採用するのが好適である。また、サブペナルティ制御によりデフォルトステージへ切替えられる際には、切替用画像を敢て表示しない構成が好適である。
(26)各形態において、第1停止(中第1停止、右第1停止)時において、報知画像を表示するのと略同時に、演出画像をデフォルト状態の画像に切替えた。しかし、報知画像が表示されるタイミングと、演出画像がデフォルト状態の画像に切替られるタイミングとが相違する構成としてもよい。例えば、以上の構成に替えて、第1停止時に報知画像を表示し、その後、第3停止時まで演出画像を表示し、第3停止操作を契機にデフォルト状態の画像が表示される構成としてもよい。
(27)各形態において、メインペナルティ制御の有無に応じて、疑似遊技(回胴演出)で表示される図柄組合せが変化する構成としてもよい。例えば、BB状態またはEDBB状態が開始される際の疑似遊技において「赤セブン-赤セブン-赤セブン」「金セブン-金セブン-金セブン」または「BAR-BAR-BAR」の何れかの図柄組合せが表示される構成を想定する。EDBB状態が開始される際には、「BAR-BAR-BAR」が疑似遊技において表示される。また、BB状態が開始される際には、「赤セブン-赤セブン-赤セブン」または「金セブン-金セブン-金セブン」の何れかが抽選で決定され、決定された図柄組合せが疑似遊技において表示される。
以上の構成において、BB状態が開始される際のBBストックの個数に応じて、疑似遊技において表示させる図柄組合せを抽選する構成が考えられる。具体的には、BBストックの個数が多い程、「金セブン-金セブン-金セブン」が決定され易くなる。上述した通り、メインペナルティ制御が実行されると、ストック抽選処理が不利になる。したがって、メインペナルティ制御が実行されると、BB状態の開始時において、「赤セブン-赤セブン-赤セブン」が決定され易くなる。
ただし、メインペナルティ制御の有無が、疑似遊技で表示される図柄組合せに影響しない構成としてもよい。以上の構成としては、例えば、BB状態開始時のBBストックの個数によらず、疑似遊技で表示される図柄組合せが決定される構成が考えられる。また、上述の変形例と同様に、プレミアBB状態を設け、プレミアBB状態が当選した場合、メインペナルティ制御の有無によらず、予め定められた専用の疑似遊技(回胴演出)が実行される構成としてもよい。
(28)各形態において、有利区間中の非指示期間(指示表示器16による指示が実行されない期間)において、変則押順で停止操作された場合であってもメインペナルティ制御が実行されない期間を設けてもよい。例えば、BB状態への移行が決定され易いチャンス状態を設け、当該チャンス状態では、メインペナルティ制御が実行されない構成としてもよい。以上の構成において、チャンス状態における特定の遊技に限り、メインペナルティ制御が実行されない構成としてもよい。また、非内部中状態においては、メインペナルティ制御が実行されない構成としてもよい。同様に、ボーナス作動状態においては、メインペナルティ制御が実行されない構成としてもよい。
(29)以上の各形態において、例えば、非内部中状態において、当選エリアのうちチェリー1が確率「X/65536」で当選し、重複役2(チェリー1)が確率「Y/65536」で当選する構成を想定する(X、Yは正の整数)。また、以上の構成では、内部中状態において、チェリー1が確率「(X+Y)/65536」で当選する。さらに、ボーナス作動状態において、チェリー1が確率「X/65536」で当選する。以上の構成において、非内部中状態において、チェリー1が当選した場合、または、重複役2が当選した場合、有利区間が開始される。また、ボーナス作動状態において、チェリー1が当選した場合、有利区間が開始される。ただし、内部中状態(原則滞在する遊技状態)において、チェリー1が当選した場合、有利区間は開始されない。
以上の構成において、チェリー1が当選した場合の有利区間移行時処理は、他の当選エリア(以下「不利当選エリア」)が当選した場合より有利になる構成としてもよい。例えば、チェリー1が当選した場合の有利区間移行時処理では、BB状態への移行が必ず決定される構成としてもよい。以上の構成では、例えば、BB状態においてボーナス作動状態へ移行し、当該ボーナス作動状態で有利区間が終了し、その後、当該ボーナス作動状態中にチェリー1が当選して有利区間が開始されると、当該有利区間の最初の出玉状態がBB状態となる。
ただし、RBB役を停止表示させることでボーナス作動状態へ任意の時期に移行可能である。したがって、仮に、ボーナス作動状態で有利区間が終了し易い(新たな有利区間がボーナス作動状態で開始し易い)構成では、遊技者が過度に有利になるという不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、予め定められた契機が成立した場合に限り、ボーナス作動状態で有利区間が終了する構成が好適である。例えば、メインCPU301が所定の抽選を実行し、当該抽選で当選した後のボーナス作動状態では有利区間が終了し、当該抽選で当選していない場合に移行したボーナス作動状態では有利区間が終了しない構成が考えられる。
(30)以上の各形態において、非有利区間において特定の当選エリア(以下「移行当選エリア」)が当選した遊技で有利区間移行時処理を実行し、移行当選エリアの種類に応じて、特殊抽選の有無が変化する構成としてもよい。さらに、移行当選エリアが当選したか否かを、停止表示された図柄組合せに応じて、把握(または推測)可能な構成としてもよい。例えば、移行当選エリアが当選した遊技のみで、特定の図柄組合せが停止表示される構成が考えられる。また、特定の図柄組合せが、移行当選エリアが当選した遊技で停止表示され易い構成が考えられる。
(31)第1実施形態では、開始時処理において、引戻し状態の転落抽選、高確率転落抽選および高確保証カウンタの減算が実行された。また、停止時処理において、天井カウンタの減算、判定条件抽選処理、ストック抽選処理および高確率移行抽選が実行された。すなわち、指示機能に係る処理のうち、遊技者が不利になる各処理は開始時処理で実行され、遊技者が有利になる各処理は停止時処理で実行された。また、停止時処理における遊技者が有利になる各処理は、メインペナルティ制御により全て不利になる(または省略される)一方、開始時処理における遊技者が不利になる各処理は、メインペナルティ制御では省略されない構成とした。しかし、メインペナルティ制御により不利になる処理が開始時処理に含まれてもよい。また、メインペナルティ制御が実行された場合、遊技者が不利になる各処理の一部が省略される構成としてもよい。
(32)各形態において、メインペナルティ制御が実行される停止操作順序は適宜に変更してもよい。例えば、非指示期間において、変則押順のうち右第1停止ではメインペナルティ制御が実行され、他の停止操作順序(中第1停止を含む)ではメインペナルティ制御が実行されない構成としてもよい。
(33)各形態において、非内部中状態および内部中状態の双方において、一方的に有利な停止操作順序を設けた。しかし、非内部中状態および内部中状態の何れか一方のみに一方的に有利な停止操作順序を設け他方に設けない構成としてもよい。以上の構成としては、第1実施形態において、非内部中状態では停止操作順序によらずメダルの獲得期待値が共通な構成が考えられる。なお、以上の構成では、非内部中状態において変則押順で停止操作した場合にメインペナルティ制御が実行されず、内部中状態において変則押順で停止操作した場合にメインペナルティ制御が実行される構成としてもよい。
(34)各形態において、通常状態が原則高確率期間となる構成としてもよい。例えば、高確率カウンタを設け、高確率カウンタが数値「1」以上の場合、高確率期間となる構成が考えられる。以上の構成では、開始時処理において、BB状態へ移行するか否かを抽選(以下「当り抽選」)する。以上の当り抽選では、低確率期間より高確率期間で当選し易い。また、当該変形例では、毎回の遊技において、当該遊技の当選エリアによらず、当り抽選の直後に高確率カウンタから数値「1」が減算され、停止時処理において高確カウンタに数値「1」が加算される。したがって、各遊技の開始時における高確率カウンタは原則数値「1」になる。すなわち、各遊技が原則高確率期間になる。ただし、変則押順で停止操作された遊技では、高確カウンタが加算されない。したがって、変則押順で停止操作された場合、次回の遊技から低確率期間が開始される。低確率期間の各遊技では、高確率カウンタが確率約1/10で数値「1」加算される。すなわち、一旦低確率期間へ移行した場合、平均で約10回の遊技にわたり、低確率期間が継続する。
(35)各形態において、メインペナルティ制御により、当選エリアが参照されない各処理(判定条件抽選処理など)が不利になった(低確率になった、省略された)が、当選エリアが参照される各処理が不利になる構成としてもよい。例えば、今回の遊技の当選エリアに応じた確率で、当該遊技においてBB状態へ移行するか否かが抽選により決定される構成としてもよい。ただし、以上の構成では、当該抽選が実行される遊技において、メインペナルティ制御が実行されない停止操作順序が報知される構成が好適である。例えば、停止操作順序によらずベル役が当選する共通ベル1が当選した遊技においても、変則押順で上述の抽選が不利になる場合、指示表示器16により左第1停止が指示される構成が好適である。
(36)各形態において、有利区間においてボーナス作動状態へ移行可能であるが、ボーナス作動状態では天井カウンタが更新されない構成としてもよい。以上の構成では、ボーナス作動状態の前後において遊技回数画像GE(上述の図24(a)参照)が更新されない構成が好適である。また、以上の構成において、ボーナス作動状態中に遊技回数画像GEを非表示にしてもよい。
(37)各形態において、左1stが正解押順の打順プラムが非指示期間において当選した場合、不正解押順が指示表示器16により指示される構成としてもよい。また、指示された不正解押順で停止操作された場合はメインペナルティ制御を実行しないが、指示されない押順で停止操作された場合はメインペナルティ制御を実行する。なお、指示期間では、打順プラムの正解押順が指示される。
(38)本発明は、上述したパチスロ機のみならず、ぱちんこ機、その他の遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。なお、以上の各変形例における制御は、遊技状態によらず実行可能であることは言うまでもない。
本発明の遊技機は、例えば以下の遊技機である。
本発明に係る遊技機は、規定数の遊技価値を用いた遊技を開始する遊技開始手段と、各遊技において、複数種類の図柄を変動表示し、遊技の結果としての図柄組合せを停止表示可能な図柄表示手段(各リール12)と、図柄組合せに対応する数の遊技価値を付与可能にする遊技価値付与手段(表示判定処理)と、第1順序(左1st)および第1順序とは異なる第2順序(変則押順)で停止操作可能な停止操作手段(各停止ボタン25)と、各遊技において、特別当選役を含む複数種類の当選役のうちの何れかを決定する当選役決定手段と、停止操作のタイミング停止操作順序および当選役に応じて図柄組合せを停止表示させる図柄変動制御手段(停止制御処理)と、非内部中状態において特別当選役が当選すると、当該特別当選役が当選した状態が複数回の遊技において維持され得る内部中状態へ移行可能な内部状態移行手段と、図柄組合せのうち特別当選役の図柄組合せが停止表示されると、特別遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、有利な停止操作順序を指示可能な指示手段(指示表示器16)と、内部中状態において、第1順序で停止操作した場合と比較して、第2順序で停止操作した場合に指示機能に係る性能を低下させることが可能な指示機能制御手段(停止時処理)と、を具備し、内部中状態では、ランダムなタイミングで停止操作した場合に付与される遊技価値の獲得期待値(A1~A6)が、第1順序で停止操作した場合と比較して、第2順序で停止操作した場合に多く、第2順序は、複数種類の停止操作順序(中1st、右1st)を含み、内部中状態において、第2順序の各停止操作順序相互で、獲得期待値の差が予め定められた所定値未満(所定値Nx「0.01」)になり、内部中状態において、第2順序で停止操作した場合、指示機能に係る性能は停止操作順によらず共通であり、非内部中状態から内部中状態へ移行した場合の獲得期待値の増加量は、第1順序より第2順序で大きくなる。
1…遊技機、300…メイン制御基板、301…メインCPU、302…メインROM、303…メインRAM、304…乱数発生器、305…I/F回路、400…サブ制御基板、410…演出制御基板、411…I/F回路、412…サブCPU、413…サブROM、414…サブRAM、420…画像制御基板、421…画像制御CPU、422…画像制御ROM、423…VDP、424…CGROM、425…RAM、430…サウンド基板、431…音源IC、432…音源ROM。

Claims (1)

  1. 規定数の遊技価値を用いた遊技を開始する遊技開始手段と、
    各遊技において、複数種類の図柄を変動表示し、遊技の結果としての図柄組合せを停止表示可能な図柄表示手段と、
    前記図柄組合せに対応する数の遊技価値を付与可能にする遊技価値付与手段と、
    第1順序および前記第1順序とは異なる第2順序で停止操作可能な停止操作手段と、
    各遊技において、特別当選役を含む複数種類の当選役のうちの何れかを決定する当選役決定手段と、
    停止操作のタイミング停止操作順序および前記当選役に応じて前記図柄組合せを停止表示させる図柄変動制御手段と、
    非内部中状態において前記特別当選役が当選すると、当該特別当選役が当選した状態が複数回の遊技において維持され得る内部中状態へ移行可能な内部状態移行手段と、
    前記図柄組合せのうち前記特別当選役の図柄組合せが停止表示されると、特別遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、
    有利な停止操作順序を指示可能な指示手段と、
    前記内部中状態において、前記第1順序で停止操作した場合と比較して、前記第2順序で停止操作した場合に指示機能に係る性能を低下させることが可能な指示機能制御手段と、を具備し、
    前記内部中状態では、ランダムなタイミングで停止操作した場合に付与される遊技価値の獲得期待値が、前記第1順序で停止操作した場合と比較して、前記第2順序で停止操作した場合に多く、
    前記第2順序は、複数種類の停止操作順序を含み、
    前記内部中状態において、前記第2順序の各停止操作順序相互で、前記獲得期待値の差が予め定められた所定値未満になり、
    前記内部中状態において、前記第2順序で停止操作した場合、前記指示機能に係る性能は停止操作順によらず共通であり、
    前記非内部中状態から前記内部中状態へ移行した場合の前記獲得期待値の増加量は、前記第1順序より前記第2順序で大きくなる
    遊技機。
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