JP7202226B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description
同様に、アノードガス流路の入口側では、一般に、燃料ガスの湿度は低い。しかし、燃料ガスは、アノードガス流路の下流側に向かって流れる間にカソード側から拡散してきた水により加湿される。その結果、アノードガス流路の出口側では、燃料ガスは過加湿となりやすい。
例えば、特許文献1には、
(a)セルの積層方向が重力方向に対して垂直であり、かつ
(b)燃料ガス流れと酸化ガス流れが対向しかつ平行となるように、セルの燃料ガス流路及び酸化ガス流路が配置されている
燃料電池が開示されている。
(A)セルの積層方向が重力方向である場合、水分の排出性が悪く、フラッディングが起きやすいのに対し、セルの積層方向を重力に対して垂直方向にすると、ガス流路内に水滴が生じても、水滴が重力でガス流路を下方に流れるので排出性が向上する点、及び、
(B)燃料ガスの流れと酸化剤ガスの流れを対向させると、電解質膜を通して、カソード出口近傍からアノード入口近傍に向かって水が拡散すると同時に、アノード出口近傍からカソード入口近傍に向かって水が拡散するために、水分分布が均一化する点、
が記載されている。
入口部が閉塞部材により閉塞された溝状の流路と、出口部が他の閉塞部材により閉塞された溝状の流路とが交互にストライプ状に並ぶガス流路が形成されたセパレータ
を備えた燃料電池が開示されている。
同文献には、
(A)入口部が閉塞されたガス流路と出口部が閉塞されたガス流路とを隣接させると、2つのガス流路の間に圧力差が生じるために、反応ガスがガス拡散層を通って一方のガス流路から他方のガス流路に流入する点、及び、
(B)これにより、ガス拡散層全体に反応ガスが供給されるので、発電セルの発電効率が向上する点
が記載されている。
(a)カソード側セパレータのカソードガス流路及びアノード側セパレータのアノードガス流路の少なくとも1つに、流路断面積を減少させる絞り部が設けられており、
(b)カソードガス流路及びアノードガス流路は互いに異なる2次元形状を有し、カソードガス流路及びアノードガス流路が交差する交差位置が存在し、
(c)絞り部が交差位置以外の位置に設けられている
燃料電池単セルが開示されている。
(A)交差位置に絞り部を設けると、単セルを積層したときに2つのセパレータ間の接触部が少なくなり、圧縮力が他の部分に過度に集中する点、及び、
(B)交差位置以外の位置に絞り部を設けると、このような応力集中を抑制できる点
が記載されている。
しかしながら、従来の方法を用いた場合であっても、温度がさらに高い条件下では保湿性が不十分となる。その結果、電解質膜が乾燥し、性能が低下する。
(1)前記燃料電池システムは、
アノードガス流路及びカソードガス流路が対向流構造を備えている固体高分子形燃料電池と、
前記アノードガス流路に燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置と、
前記カソードガス流路に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置と
を備えている。
(2)前記固体高分子形燃料電池は、
前記アノードガス流路の出口及び入口の双方のガス輸送抵抗(A)が前記アノードガス流路の中央部の前記ガス輸送抵抗(A)より低くなるように、前記燃料ガスの主流方向に沿って前記ガス輸送抵抗(A)を変化させる第1ガス輸送抵抗変更機構と、
前記カソードガス流路の出口及び入口の双方のガス輸送抵抗(B)が前記カソードガス流路の中央部の前記ガス輸送抵抗(B)より低くなるように、前記酸化剤ガスの主流方向に沿って前記ガス輸送抵抗(B)を変化させる第2ガス輸送抵抗変更機構と
を備えている。
[1. 燃料電池システム(1)]
本発明に係る燃料電池システムは、
アノードガス流路及びカソードガス流路が対向流構造を備えている固体高分子形燃料電池と、
前記アノードガス流路に燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置と、
前記カソードガス流路に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置と
を備えている。
固体高分子形燃料電池は、電解質膜の両面に触媒層を含む電極が接合された膜電極接合体(MEA)を備えている。電極は、一般に、触媒層と、ガス拡散層の2層構造をとる。MEAの両面には、さらに、ガス流路を備えた集電体(セパレータ)が配置される。固体高分子形燃料電池は、通常、このようなMEAと集電体からなる単セルが複数個積層された構造(セルスタック)を備えている。
ここで、「対向流構造」とは、
(a)MEAの一方の面に配置されたアノードガス流路内の燃料ガスの流れの方向(主流方向)と、MEAの他方の面に配置されたカソードガス流路内の酸化剤ガスの流れの方向(主流方向)とがほぼ平行であり、かつ、
(b)燃料ガスの流れの向きと酸化剤ガスの流れの向きが互いに逆である
構造をいう。
(a)アノードガス流路の入口側(又は、カソードガス流路の出口側)では、MEAから排出される酸化剤ガスに含まれる過剰の水を、カソード側から電解質膜を経由してアノード側に向かって輸送することが可能であり、かつ、
(b)アノードガス流路の出口側(又は、カソードガス流路の入口側)では、MEAから排出される燃料ガスに含まれる過剰の水を、アノード側から電解質膜を経由してカソード側に向かって輸送することが可能である
構造をいう。
ガス流路の出口側及び入口側の双方において過剰の水をMEAの反対側の面に向かって輸送することが可能な限りにおいて、主流方向(ガス流路に沿ったガスの流れの方向)は完全に平行である必要はなく、また、ガス流路は必ずしも直線的である必要はない。
燃料ガス供給装置は、アノードガス流路に燃料ガスを供給するためのものである。燃料ガス供給装置の構造は、アノードガス流路に所定量の燃料ガスを供給可能なものである限りにおいて、特に限定されない。
酸化剤ガス供給装置は、カソードガス流路に酸化剤ガスを供給するためのものである。酸化剤ガス供給装置の構造は、カソードガス流路に所定量の酸化剤ガスを供給可能なものである限りにおいて、特に限定されない。
本発明に係る固体高分子形燃料電池は、上述した構成に加えて、
前記アノードガス流路の出口及び入口の双方のガス輸送抵抗(A)が前記アノードガス流路の中央部の前記ガス輸送抵抗(A)より低くなるように、前記燃料ガスの主流方向に沿って前記ガス輸送抵抗(A)を変化させる第1ガス輸送抵抗変更機構と、
前記カソードガス流路の出口及び入口の双方のガス輸送抵抗(B)が前記カソードガス流路の中央部の前記ガス輸送抵抗(B)より低くなるように、前記酸化剤ガスの主流方向に沿って前記ガス輸送抵抗(B)を変化させる第2ガス輸送抵抗変更機構と
を備えている。
換言すれば、「ガス輸送抵抗」とは、
(a)反応ガスが、集電体に設けられたガス流路からガス拡散層を通って触媒層に到達するまで、及び、
(b)触媒層に到達し、かつ、電極反応に消費されなかった反応ガスが、ガス拡散層を通ってガス流路に戻るまで、
のガス輸送に対する抵抗をいう。
ガス流路の主流方向に反応ガスを流した場合、その一部はガス拡散層を通って触媒層まで到達するが、残りはそのままガス流路を素通りする。触媒層への反応ガスの供給、反応ガスを介したMEAへの水の補給、及び、MEAからの水の排出を促進させるためには、ガス輸送抵抗は低いのが好ましい。一方、反応生成水をMEA内に保持するためには、反応ガスを介したMEAからガス流路への水の排出を抑制するのが好ましい。そのためには、ガス輸送抵抗は高いのが好ましい。
そのため、ガス流路の出口及び入口にガス輸送抵抗変更機構を設けると、水が過剰であるMEAの一方の面から、水が不足しているMEAの他方の面に向かって、水輸送が促進される。一方、ガス流路の中央部分においては、MEAからガス流路側への水輸送が抑制される。その結果、MEAの保湿性が向上し、高温運転時の性能が向上する。
第1ガス輸送抵抗変更機構は、アノードガス流路の出口及び入口の双方に設けられた、アノードガス流路の断面積を減少させるための第1絞り部であっても良い。
この場合、第2ガス輸送抵抗変更機構は、特に限定されない。例えば、第2ガス輸送抵抗変更機構は、後述する第2絞り部であっても良く、あるいは、それ以外の機構であっても良い。
但し、リブ14、14…を挟んで対向する第1絞り部16、16…については、図1(A)に示すように、主流方向の位置が互い違いになるように配置するのが好ましい。第1絞り部16、16…を互い違いに形成すると、隣接するアノードガス流路間で圧力差が生じる。その差圧により、燃料ガスがガス拡散層を通って隣接するアノードガス流路に拡散しやすくなる。その結果、第1絞り部16、16…近傍のガス拡散抵抗を下げることができる。
また、第1絞り部16、16…の断面積もまた、ガス輸送抵抗を変更可能なものである限りにおいて、特に限定されない。例えば、第1絞り部16、16…の高さは、リブ14、14…の高さと同一であっても良く、あるいは、それより低くても良い。
また、図1(A)において、第1絞り部16、16…の幅(主流方向に対して垂直方向の厚さ)は、アノードガス流路の幅の約1/3程度であるが、所望の効果が得られる限りにおいて、それより広くても良く、あるいは、それより狭くても良い。
アノードガス入口側マニホールド18及びアノードガス出口側マニホールド20は、それぞれ、アノード流路(溝部12)に連通している。そのため、アノードガス入口側マニホールド18に燃料ガスが供給されると、燃料ガスは、各アノードガス流路に分配され、かつ、紙面の左から右に向かって流れる。さらに、アノードガス流路の出口から排出された残ガスは、アノードガス出口側マニホールド20を通ってMEA外に排出される。
一方、アノードガス流路の中間部分にはこのような絞り部が設けられていない。そのため、アノードガス流路の中間部分ではガス輸送抵抗(A)が大きくなる。
一方、アノードガス流路の出口側では、MEAから排出される燃料ガスに含まれる過剰の水が、アノード側から電解質膜を経由してカソード側に向かって輸送される。その結果、MEAの保湿性が向上し、高温運転時の性能が向上する。
第2ガス輸送抵抗変更機構は、カソードガス流路の出口及び入口の双方に設けられた、カソードガス流路の断面積を減少させるための第2絞り部であっても良い。
この場合、第1ガス輸送抵抗変更機構は、特に限定されない。例えば、第1ガス輸送抵抗変更機構は、上述した第1絞り部であっても良く、あるいは、それ以外の機構であっても良い。
カソードガス入口側マニホールド42及びカソードガス出口側マニホールド44は、それぞれ、カソードガス流路(溝部32)に連通している。そのため、カソードガス入口側マニホールド42から酸化剤ガスが供給されると、酸化剤ガスは、各カソードガス流路に分配され、かつ、図1(A)とは逆に、紙面の右から左に向かって流れる。さらに、カソードガス流路の出口から排出された残ガスは、カソードガス出口側マニホールド44を通ってMEA外に排出される。
一方、カソードガス流路の中間部分にはこのような絞り部が設けられていない。そのため、カソードガス流路の中間部分ではガス輸送抵抗(B)が大きくなる。
一方、カソードガス流路の入口側では、MEAから排出される燃料ガスに含まれる過剰の水が、アノード側から電解質膜を経由してカソード側に向かって輸送される。その結果、MEAの保湿性が向上し、高温運転時の性能が向上する。
第1ガス輸送抵抗変更機構は、アノードガス流路の出口側及び入口側の双方の気孔率(A)がアノードガス流路の中央部の気孔率(A)より大きくなるように、燃料ガスの主流方向に沿って気孔率(A)を変化させたアノード側ガス拡散層であっても良い。
この場合、第2ガス輸送抵抗変更機構は、特に限定されない。例えば、第2ガス輸送抵抗変更機構は、後述する、気孔率(B)を変化させたカソード側ガス拡散層であっても良く、あるいは、それ以外の機構であっても良い。
そのため、アノードガス流路の出口側及び入口側においてはガス拡散層に短いピッチで多数の孔を形成すると、出口側及び入口側の気孔率(A)を大きくすることができる。一方、アノードガス流路の中央部分においては、ガス拡散層に孔を形成しないか、あるいは、長いピッチで少数の孔を形成すると、中央部分の気孔率(A)を小さくすることができる。
第2ガス輸送抵抗変更機構は、カソードガス流路の出口側及び入口側の双方の気孔率(B)がカソードガス流路の中央部の気孔率(B)より大きくなるように、酸化剤ガスの主流方向に沿って気孔率(B)を変化させたカソード側ガス拡散層であっても良い。
この場合、第1ガス輸送抵抗変更機構は、特に限定されない。例えば、第1ガス輸送抵抗変更機構は、上述した、気孔率(A)を変化させたアノード側ガス拡散層であっても良く、あるいは、それ以外の機構であっても良い。
気孔率(B)を変化させる方法の詳細については、アノード側拡散層と同様であるので、説明を省略する。
第2ガス輸送抵抗変更機構は、カソードガス流路の中央から出口にかけて、ガス輸送抵抗(B)が段階的又は連続的に減少している漸減機構(B)を備えていても良い。
この場合、第1ガス輸送抵抗変更機構は、特に限定されない。例えば、第1ガス輸送抵抗変更機構は、第2ガス輸送抵抗変更機構と同様の機構であっても良く、あるいは、それとは異なる機構であっても良い。
一方、各カソードガス流路の中央から出口にかけて、合計8個の第2絞り部36c、36c…が設けられており、これらが漸減機構(B)に対応する。出口側の第2絞り部36c、36c…は、幅が出口側に行くほど広くなっている。そのため、カソードガス流路のガス輸送抵抗(B)は、カソードガス流路の中央から出口に向かって、段階的又は連続的に減少している。この点が、図1(B)に示すカソード側セパレータ30aとは異なる。
その他の点については、図1(B)に示すカソード側セパレータ30aと同様であるので、説明を省略する。
なお、カソードガス流路の入口側には、ガス輸送抵抗(B)を不連続に変更する機構を設けても良く、あるいは、カソードガス流路の入口から中央にかけて、ガス輸送抵抗(B)が段階的又は連続的に増加している漸増機構を設けても良い。
但し、カソードガス流路の入口部のガス輸送抵抗の低減は、アノードからカソードへの水輸送量を増やす目的において有効であり、その目的は入口部近傍の狭い範囲のガス輸送抵抗を低減する機構で実現できる。そのため、カソードガス流路の入口側に漸増機構を設けるのは、あまり実益がない。
第1ガス輸送抵抗変更機構は、アノードガス流路の中央から出口にかけて、ガス輸送抵抗(A)が段階的又は連続的に減少している漸減機構(A)を備えていても良い。
この場合、第2ガス輸送抵抗変更機構は、特に限定されない。例えば、第2ガス輸送抵抗変更機構は、第1ガス輸送抵抗変更機構と同様の機構であっても良く、あるいは、それとは異なる機構であっても良い。
なお、燃料電池性能に及ぼす水素濃度過電圧の影響はあまり大きくないので、アノードガス流路側に漸減機構(A)を設けるメリットは、カソード側に比べると少ない。
固体高分子形燃料電池は、電解質膜として一般にパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂が用いられている。この樹脂は、湿潤状態ではプロトン伝導度は高いが、乾燥状態ではプロトン伝導度が低くなる特性を持つ。高温運転時には、反応生成水が蒸発しやすくなるため、燃料電池セル内部が乾燥状態に陥りやすい。そのため、高温運転時には燃料電池セル内部の湿潤状態を保持することが重要である。
[1. 試験方法]
対向流構造を備えた各種燃料電池のガス輸送抵抗、電解質膜の相対湿度、アノードからカソードへの水移動量、及びセル電圧をシミュレーションにより求めた。評価対象は、
(a)対向流構造のみを備えている燃料電池(比較例1)、
(b)対向流構造、並びに、アノードガス流路及びカソードガス流路の全域に渡ってガス輸送抵抗を低減する機構を備えている燃料電池(比較例2)、
(c)対向流構造、並びに、アノードガス流路及びカソードガス流路の入口側及び出口側のガス輸送抵抗のみを低減する機構を備えている燃料電池(実施例1)、並びに、
(d)対向流構造、アノードガス流路の入口側及び出口側のガス輸送抵抗のみを低減する機構、カソード流路の入口側のガス輸送抵抗のみを低減する機構、並びに、カソードガス流路の中央から出口にかけてガス輸送抵抗を段階的又は連続的に減少させる漸減機構を備えている燃料電池(実施例2)、
とした。
図3~図6に、それぞれ、比較例1~2、及び、実施例1~2の燃料電池のガス輸送抵抗(上図)、電解質膜相対湿度(中図)、及び、アノードからカソードへの水移動量(下図)を示す。さらに、図7に、実施例1~2、及び比較例1~2の燃料電池の高温運転時のセル電圧を示す。
なお、図4~図6中、破線は、比較例1の値(図3)を表す。図3~図6中、「平均生成水量比」とは、「局所的な水移動量」を「セルの総電流値から算出した生成水量」で割った値をいう。また、「アノードからカソードへの水移動量」がマイナスであることは、カソードからアノードに向かって水が移動していることを表す。図3~図7より、以下のことが分かる。
(2)全域に渡ってガス輸送抵抗を低減する機構を備えた燃料電池(比較例2)の場合、カソードガス流路の入口側では、かえって電解質膜の相対湿度が低下した(図4参照)。これは、電極で生成した水がガス流路へ水蒸気として蒸散しやすくなるためと考えられる。その結果、セル電圧は、比較例1より低下した(図7参照)。
(4)アノード側にはガス流路の入口部及び出口部のガス輸送抵抗だけを低減する機構を備え、カソード側にはガス流路の中央から出口部にかけて穏やかにガス輸送抵抗を低減する機構を備えた燃料電池(実施例2)の場合、電解質膜の相対湿度は実施例1とほぼ同様であった(図6参照)しかし、実施例2のセル電圧は、実施例1より高くなった(図7参照)。これは、カソードガス流路の出口側に向かってガス輸送抵抗を漸減させているために、保湿性を維持しつつ、カソードガス流路の出口側での触媒への酸素供給能力が向上し、酸素濃度過電圧を低減できたためと考えられる。
Claims (6)
- 以下の構成を備えた燃料電池システム。
(1)前記燃料電池システムは、
アノードガス流路及びカソードガス流路が対向流構造を備えている固体高分子形燃料電池と、
前記アノードガス流路に燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置と、
前記カソードガス流路に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置と
を備えている。
(2)前記固体高分子形燃料電池は、
前記アノードガス流路の出口及び入口の双方のガス輸送抵抗(A)が前記アノードガス流路の中央部の前記ガス輸送抵抗(A)より低くなるように、前記燃料ガスの主流方向に沿って前記ガス輸送抵抗(A)を変化させる第1ガス輸送抵抗変更機構と、
前記カソードガス流路の出口及び入口の双方のガス輸送抵抗(B)が前記カソードガス流路の中央部の前記ガス輸送抵抗(B)より低くなるように、前記酸化剤ガスの主流方向に沿って前記ガス輸送抵抗(B)を変化させる第2ガス輸送抵抗変更機構と
を備えている。 - 前記第1ガス輸送抵抗変更機構は、前記アノードガス流路の出口及び入口の双方に設けられた、前記アノードガス流路の断面積を減少させるための第1絞り部である請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記第2ガス輸送抵抗変更機構は、前記カソードガス流路の出口及び入口の双方に設けられた、前記カソードガス流路の断面積を減少させるための第2絞り部である請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
- 前記第1ガス輸送抵抗変更機構は、前記アノードガス流路の出口側及び入口側の双方の気孔率(A)が前記アノードガス流路の中央部の前記気孔率(A)より大きくなるように、前記燃料ガスの主流方向に沿って前記気孔率(A)を変化させたアノード側ガス拡散層である請求項1から3までのいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 前記第2ガス輸送抵抗変更機構は、前記カソードガス流路の出口側及び入口の双方の気孔率(B)が前記カソードガス流路の中央部の前記気孔率(B)より大きくなるように、前記酸化剤ガスの主流方向に沿って前記気孔率(B)を変化させたカソード側ガス拡散層である請求項1から4までのいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 前記第2ガス輸送抵抗変更機構は、前記カソードガス流路の中央から出口にかけて、前記ガス輸送抵抗(B)が段階的又は連続的に減少している漸減機構(B)を備えている請求項1から5までのいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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