JP7201454B2 - 建物の基礎構造の構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は、べた基礎などのスラブ状の底板部と底板部の上面の周縁に形成される立上り部とがコンクリートで構築される建物の基礎構造の構築方法に関するものである。
鉄筋コンクリートによってスラブ状に構築される基礎スラブの周縁に沿って、側壁が立ち上るように設けられる建物の基礎構造が知られている(特許文献1-3など参照)。特許文献1-3に開示された施工方法では、基礎スラブ用のコンクリートと側壁用のコンクリートとが一度に打設されて一体に構築される。
特開2001-107374号公報 特開2016-104965号公報 特開2017-66804号公報
しかしながら、側壁用の型枠の内空は細長い溝状に形成されるため、その中でコンクリートを流動させて拡げたり、基礎スラブ側に流動させて拡げたりするには、粘度や気温によって変化するコンクリートの流動性の見極めやバイブレータの掛け方など、熟練した施工技術が要求される。
そこで、本発明は、熟練した作業者でなくても、品質の高いコンクリートを打設することが可能な建物の基礎構造の構築方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の建物の基礎構造の構築方法は、スラブ状の底板部と前記底板部の上面の周縁に形成される立上り部とがコンクリートで構築される建物の基礎構造の構築方法であって、前記立上り部の型枠の内空を前記周縁の延伸方向を横断するように区画する工程と、前記区画された型枠の上方からコンクリートを打設する工程と、前記底板部となるコンクリートを打設する工程とを備えたことを特徴とする。
ここで、前記区画された型枠の上方からのコンクリートの打設は、前記立上り部と前記底板部との交差部に対して第1のコンクリートを打設する工程と、前記第1のコンクリートの上方に第2のコンクリートを打設する工程とによって行うことができる。
また、前記立上り部は、構造鉄筋が配置される構造部とそれ以外の非構造部とに区画される構成とすることができる。一方、前記立上り部を、構造鉄筋が配置される構造部間で区画することもできる。
さらに、前記型枠の内空の区画は、仕切板を配置することで行うことができる。また、前記非構造部に断熱材が配置される構成とすることもできる。さらに、前記断熱材の外側面側に、コンクリートが打設される構成であってもよい。
このように構成された本発明の建物の基礎構造の構築方法は、底板部の上面の周縁に形成される立上り部のための型枠の内空を、延伸方向を横断するように区画する。そして、区画された型枠の上方からコンクリートを打設し、その後、底板部用のコンクリートを打設する。
このように区画された範囲にコンクリートを打設するのであれば、コンクリートを流動させて拡げるための熟練した施工技術を必要とせず、簡単に施工することができる。また、決められた順序で施工するだけで、品質の高いコンクリートを打設することができるようになる。
特に、立上り部のコンクリートの打設については、最初に立上り部と底板部との交差部に対して第1のコンクリートを打設し、その後、立上り部の上部用の第2のコンクリートを打設する順序で行うことができる。
また、立上り部が、構造鉄筋が配置される構造部とそれ以外の非構造部とに区画されるのであれば、非構造部の施工効率を上げるための様々な工夫ができるようになる。さらに、構造部となる内空を区画することでも、簡単にコンクリートを打設することができるようになる。
本実施の形態の建物の基礎構造の構築方法で使用する型枠の配置を説明する斜視図である。 建物の基礎構造の全体構成を説明する斜視図である。 コンクリートの打設工程を説明する図であって、(a)は束部と基礎スラブとの交差部に第1のコンクリートを打設する工程を示した説明図、(b)は第2及び第3のコンクリートを打設する工程を示した説明図である。 実施例1の建物の基礎構造の構成を説明する斜視図である。 実施例2の建物の基礎構造の構成を説明する斜視図である。 実施例3の建物の基礎構造の構成を説明する斜視図である。 実施例4の建物の基礎構造の構成を説明する斜視図である。 実施例5の建物の基礎構造の構成を説明する斜視図である。 実施例6の建物の基礎構造の構成を説明する斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の建物の基礎構造10の構築方法を説明するための斜視図であり、図2は、基礎構造10の全体構成を示している。
本実施の形態の基礎構造10は、コンクリートで構築される建物のべた基礎である。すなわち基礎構造10は、図2に示すように、建物の基礎施工領域となる例えば平面視長方形領域に、鉄筋コンクリートによってスラブ状に構築された底板部としての基礎スラブ1と、その基礎スラブ1の周縁に布基礎状に形成される立上り部(2,3)とによって、主に構成される。
基礎スラブ1は、図示は省略するが、水平方向に向けて格子状に配筋された複数の鉄筋によって構成される配筋部と、現地で打設されるコンクリートとによって主に構成される。
基礎スラブ1の下方には、図1に示すように、栗石や捨てコンクリートなどによって捨石層13が形成される。また、この板状の基礎スラブ1の下部は地面の下に埋め戻され、上部は地面から突出される。すなわち基礎スラブ1の側面12の上部及び上面11は、地面から突出されて露出された状態になる。
そして、図2に示すように、基礎スラブ1の周縁に沿って設けられる立上り部は、構造部となる束部2と、非構造部3とによって、主に構成される。構造部となる束部2には、主筋などの構造鉄筋が配置される。それ以外の非構造部3は、ひび割れ防止のための鉄筋を配置することもできるし、無筋にすることもできる。
束部2は、基礎スラブ1の周縁に間隔を置いて配置される。例えば束部2は、基礎スラブ1の隅角部では平面視略L字形に成形され、隅角部間の中間においては、平面視略長方形又は平面視略T字形に成形される。この束部2は、後述するように基礎スラブ1と一体になるように鉄筋コンクリートで構築される。
さらに、基礎スラブ1の内部にも、必要に応じてI型束部24や中央束部25が鉄筋コンクリートによって設けられる。対峙する平面視略T字形の束部2,2同士の交点には、平面視略長方形の中央束部25が配置され、平面視略長方形の束部2と中央束部25との間には、平面視略I字形のI型束部24が配置される。
束部2には、基礎スラブ1の上面11から壁状に立ち上げられる外側面21aが形成される。この外側面21aは、基礎スラブ1の側面12とほぼ連続する鉛直面を形成する。また、束部2の上面には、アンカーボルト23を介して建物を連結させるための補強プレート22が配置される。
束部2の内側面21b側及び非構造部3の内側面3b側には、図示しないが基礎断熱材が配置される。基礎断熱材には、例えば微細な気泡構造の発泡プラスチック系断熱材が使用できる。
次に、本実施の形態の建物の基礎構造10の構築方法について説明する。
まず、基礎施工領域となる地面を掘削し、栗石(砕石)が敷き均された後に、捨てコンクリートを打設することで捨石層13を設ける。そして、捨石層13の上に基礎スラブ1用の鉄筋を配筋する。
また、基礎スラブ1用の鉄筋の上には、図1に示すように、立上り部となる束部2及び非構造部3の外側面21a,3a及び内側面21b,3bを成形するための型枠5A,5Bを組み立てる。
建物の基礎構造10の外縁に沿って配置される型枠5Aは、基礎スラブ1の側面12も成形することになるため、基礎スラブ1の内部側に配置される型枠5Bよりも高さのある合板などで形成される。
一方、型枠5Aと略平行となるように基礎スラブ1の内部側に配置される型枠5Bは、上端は型枠5Aの上端と同じ高さに揃えられるが、下端は基礎スラブ1の上面11の位置となり、捨石層13に対しては浮いたような状態で支持される。
平行に配置される型枠5A,5B間には、基礎スラブ1の周縁に沿って細長く延伸された溝状の内空が形成される。図1では、建物の基礎構造10の隅角部周辺を拡大して示しているので、平面視略L字形に内空が形成されている。
そして、この型枠5A,5B間の内空は、仕切板4によって、束部用内空20と非構造部用内空30とに区画される。この仕切板4は、内部側の型枠5Bと同じ高さで、内空の延伸方向を横断するように配置される。なお、仕切板4は、片側の空間に打設されたコンクリートによる側圧に対抗できるように支持されていればよく、束部用内空20と非構造部用内空30との間のコンクリートの移動を完全に遮断するものでなくてもよい。
続いて、現場打ちコンクリートを打設する工程について、図3を参照しながら説明する。図3(a)は、区画された束部用内空20を例に、第1のコンクリートC1を打設する工程を示している。
第1のコンクリートC1は、束部2と基礎スラブ1との交差部に打設される。最初に打設されるコンクリートは、時間の経過とともに粘度が高くなって、流動性が低く拡がりにくくなる。なお、このコンクリートC1に、粘度が比較的に高く、流動性が低い材料を使用することもできる。例えば配合する水分量が少なかったり、流動化剤などが添加されていなかったりする硬めのフレッシュコンクリートを使用してもよい。
コンクリートC1は、例えばホースHの吐出口から束部用内空20の下方に向けて打ち込まれる。また、コンクリートC1の打ち込みに併せて、バイブレータBによって振動が与えられる。
硬めのコンクリートC1が束部2と基礎スラブ1との交差部に打設されると、型枠5A,5B間の下端開口が塞がれたことになる。また、束部用内空20は、両側が仕切板4,4によって区画されているので、非構造部用内空30側へのコンクリートC1の流動は起きない。このため、コンクリートC1を区画された所望する範囲に、確実に打設することができる。
そして、図3(b)は、先に打設された第1のコンクリートC1の上方に、第2のコンクリートC2を打設する工程を示している。第2のコンクリートC2は、束部2の上部を形成するために、束部用内空20の上方に打設される。このコンクリートC2には、第1のコンクリートC1と同じ材料が使用される。なお、第1のコンクリートC1より粘度が低く、流動性のあるフレッシュコンクリートを、第2のコンクリートC2に使用することもできる。
コンクリートの打ち重ねは、日本建築学会の基準では、打設間隔が120分以下(25℃以上の場合)になるように行われる。コンクリートC2は、ホースHの吐出口から束部用内空20に向けて打ち込まれ、バイブレータBによって振動が与えられる。この空間は、型枠5A,5Bと仕切板4,4と第1のコンクリートC1とによって区画されているため、流動性があるコンクリートC2によって、隅々まで効率的にコンクリートC2を充填させることができる。
続いて、基礎スラブ1となる第3のコンクリートC3を打設する。第3のコンクリートC3も、第2のコンクリートC2と同様に、第1のコンクリートC1と同じ材料が使用されるが、第1のコンクリートC1より粘度が低く、流動性のあるフレッシュコンクリートを使用することもできる。
コンクリートC3は、ホースHの吐出口から基礎スラブ1用に配筋がされた空間に打ち込まれ、バイブレータBによって振動が与えられる。また、第3のコンクリートC3に流動性の高い材料を使用することで、広範囲に平面的に広がる領域に、効率的にコンクリートC3を打設することもできる。
一つの束部用内空20に対するコンクリートの打設が終了した後に、別の束部用内空20又は非構造部用内空30に対するコンクリートC1,C2,C3の打設を行う。なお、束部用内空20及び非構造部用内空30に対するコンクリートC1,C2の打設を先行して行い、最後に基礎スラブ1用の空間にまとめて第3のコンクリートC3を打ち込む工程とすることもできる。
コンクリートの養生後は、型枠5A,5Bを撤去し、束部2や非構造部3の表面に付着しているコンクリートノロなどの汚れや異物を除去する。また、束部2及び非構造部3の内部側には、接着剤が塗布された基礎断熱材を貼り付ける。さらに、束部2及び非構造部3の上面は、防水シートで覆う。また、束部2及び非構造部3の外側面21a,3aには、塗装によって被覆層を設ける。
次に、本実施の形態の建物の基礎構造10の構築方法の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の建物の基礎構造10の構築方法は、基礎スラブ1の上面11の周縁に形成される束部2及び非構造部3のための型枠5A,5Bの内空を、延伸方向を横断するように仕切板4によって区画する。
そして、束部用内空20と非構造部用内空30とに区画された型枠5A,5Bの上方から、最初に立上り部(束部2,非構造部3)と基礎スラブ1との交差部に対して第1のコンクリートC1を打設し、その後、立上り部の上部用の第2のコンクリートC2と、基礎スラブ1用の第3のコンクリートC3とを打設する。
このように区画された範囲にコンクリートを打設するのであれば、コンクリートを流動させて拡げるための熟練した施工技術を必要とせず、経験の浅い作業者でも簡単に施工することができる。また、決められた順序で施工するだけで、品質の高いコンクリートを打設することができるようになる。
特に、交差部に打設する第1のコンクリートC1の粘度が時間の経過などで高くなると、第1のコンクリートC1が束部用内空20や非構造部用内空30の下端開口の仕切部になって、新たな区画が形成され、限られた範囲により確実にコンクリートが打設できるようになる。
また、立上り部が、構造鉄筋が配置される構造部となる束部2と、それ以外の非構造部3とに区画されるのであれば、非構造部3は鉄筋をひび割れ鉄筋程度に減らしたり、無筋にしたりすることで、コンクリートが流動しやすい隙間の多い空間にして、施工効率を上げることができる。
以下、前記実施の形態で説明した建物の基礎構造の構築方法によって構築される建物の基礎構造10Aの構成について、図4を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
本実施例1で説明する建物の基礎構造10Aは、立上り部となる非構造部3Aに、ひび割れ防止用の鉄筋が配筋される。すなわち基礎構造10Aは、スラブ状に構築された基礎スラブ1と、その基礎スラブ1の上面11の周縁に沿って間隔を置いて配置された複数の束部2A,2Aと、束部2A,2A間に配置される非構造部3Aと、立上り部の内部側に配置される基礎断熱材7とによって、主に構成される。
そして、束部2Aと非構造部3Aとの間は、前記実施の形態で説明したように、コンクリートを打ち込む前に区画がされる。すなわち、前記実施の形態で説明した仕切板4の位置に、目地板41が配置される。
この目地板41には、セメント系材料との接着性能が高い押出法ポリスチレンフォームなどの発泡プラスチック系断熱材や合板などが使用できる。また、目地板41の外側面側には、目地40となる隙間を設けることもできる。この隙間となる目地40を形成する箇所には、コンクリート硬化後に容易に除去が出来たり、隙間と同等と見なせたりするボイド材などを配置する。
非構造部3Aには、ひび割れ防止や外部からの衝撃力に対抗させるために、鉄筋が配置される。鉄筋は、鉛直方向に縦筋31が略平行に配筋され、水平方向に横筋32が略平行に配筋される。すなわち、縦筋31,・・・と横筋32,・・・とによって、格子状の配筋がされる。
このような縦筋31は、基礎スラブ1の構造鉄筋であるスラブ鉄筋14の端部を折り曲げることによって設けることができる。また、縦筋31に略直交する横筋32は、せん断補強筋として機能する。
束部2Aの内側面21b及び非構造部3Aの内部側の側面には、接着剤が塗布された長方形板状の基礎断熱材7が、連続して貼り付けられる。また、面一に形成された基礎構造10Aの外側面には、外装として被覆層6を塗装などで設けることができる。
このように構成された実施例1の建物の基礎構造10Aは、非構造部3Aに鉄筋(31,32)を配筋するが、ひび割れ防止、外部衝撃に対する耐力向上、堅牢感の創出のために配筋される程度のため、コンクリートの打設作業の効率を低下させるものではない。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記実施の形態で説明した建物の基礎構造の構築方法によって構築される建物の基礎構造10Bの構成について、図5を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
本実施例2で説明する建物の基礎構造10Bは、立上り部となる非構造部が、鉄筋を配筋しない無筋部3Bとなる。すなわち基礎構造10Bは、スラブ状に構築された基礎スラブ1と、その基礎スラブ1の上面11の周縁に沿って間隔を置いて配置された複数の束部2B,2Bと、束部2B,2B間に配置される無筋部3Bと、立上り部の内部側に配置される基礎断熱材7とによって、主に構成される。
無筋部3Bには、ひび割れを防止する目的で、ワイヤーメッシュを配置したり、繊維補強コンクリートを使用したり、無筋部3Bの表面にメッシュ材を貼り付けたりする構成にすることもできる。
そして、束部2Bと無筋部3Bとの間は、前記実施の形態で説明したように、コンクリートを打ち込む前に区画がされる。すなわち、前記実施の形態で説明した仕切板4の位置に、目地板41と目地40の隙間が設けられる。
このように構成された実施例2の建物の基礎構造10Bは、束部2B,2B間は鉄筋が配筋されない無筋部3Bとなるため、コンクリートの打設作業を短時間で行うことができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記実施の形態で説明した建物の基礎構造の構築方法によって構築される建物の基礎構造10Cの構成について、図6を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1,2で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
本実施例3で説明する建物の基礎構造10Cは、立上り部となる非構造部が、保護コンクリート部3Cと断熱材8とによって構成される。すなわち基礎構造10Cは、スラブ状に構築された基礎スラブ1と、その基礎スラブ1の上面11の周縁に沿って間隔を置いて配置された複数の束部2C,2Cと、束部2C,2C間に平面視略平行となるように並べて配置される保護コンクリート部3C及び断熱材8と、立上り部の内部側に配置される基礎断熱材7とによって、主に構成される。
断熱材8は、目地板41,41間の開口を埋めるように配置される。この断熱材8には、押出法ポリスチレンフォームなどの発泡プラスチック系断熱材などが使用できる。そして、束部2C,2C間の長方形の開口を塞ぐように配置される長方形板状の断熱材8の外側面8a側は、保護コンクリート部3Cで覆われる。
保護コンクリート部3Cは、無筋であっても鉄筋が配置されていても、いずれの構成であってもよい。また、保護コンクリート部3Cに、ワイヤーメッシュを配置したり、繊維補強コンクリートを使用したりすることもできる。
そして、外側面側の型枠5Aと断熱材8の外側面8aと目地板41,41とによって囲まれた区画には、前記実施の形態で説明した工程で、コンクリートC1,C2が打ち込まれて保護コンクリート部3Cが形成される。
このように構成された実施例3の建物の基礎構造10Cは、束部2C,2C間に断熱材8が配置されるので、基礎の断熱性能を高めることができるうえに、断熱材8の外側面8a側を現場打ちコンクリートのような不燃性材料の保護コンクリート部3Cで覆うことで、防火性を高めることができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記実施の形態で説明した建物の基礎構造の構築方法によって構築される建物の基礎構造10Dの構成について、図7を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1-3で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
本実施例3で説明する建物の基礎構造10Dは、立上り部となる非構造部が、厚みのある断熱材8Dと外装板3Dとによって構成される。すなわち基礎構造10Dは、スラブ状に構築された基礎スラブ1と、その基礎スラブ1の上面11の周縁に沿って間隔を置いて配置された複数の束部2D,2Dと、束部2D,2D間の開口を埋めるように配置される板状の断熱材8Dと、断熱材8Dの外側面8a側に配置される外装板3Dと、束部2Dの内側面21b側に配置される基礎断熱材7Dとによって、主に構成される。
外装板3Dは、断熱材8Dの外側面8aより一回り大きな長方形の板状に形成されていて、断熱材8Dの外側面8aを覆ったうえで張り出された両側の側縁と下縁とが、束部2D,2D及び基礎スラブ1の側面12に埋め込まれる。
このような外装板3Dには、防蟻断熱材、押出法ポリスチレンフォームなどの発泡プラスチック系断熱材が使用できる。例えば、ポリカーボネート樹脂を高倍率に発泡させることで硬質にして、防蟻性能を高めることができる。このような防蟻断熱材は、ポリスチレンフォームに比べて高い耐熱性能を備えるとともに、セメント系材料との接着性能も高い。また、複数ひび割れ型繊維補強セメント板(HPFRCC:High Performance Fiber Reinforced Cement Composites)などを外装板3Dにすることもできる。
また、束部2Dの内側面21bを覆うように、接着剤が塗布された板状の基礎断熱材7Dが貼り付けられる。基礎断熱材7Dは、側縁部が断熱材8Dの縁部に差しかかる位置まで延伸される。
実施例4では、断熱材8Dの端面及び外装板3Dの側縁部が、束部2Dを構築するために型枠5A,5Bの内空を区画するための仕切部になる。そして、型枠5A,5Bと断熱材8Dの端面及び外装板3Dの側縁部とによって囲まれた区画には、前記実施の形態で説明した工程で、コンクリートC1,C2が打ち込まれる。
このように構成された実施例4の建物の基礎構造10Dは、束部2D,2D間に厚い断熱材8Dが配置されるので、基礎の断熱性能をより高めることができる。また、外装板3Dが防蟻性を備えていれば、白蟻などが外装板3Dの内部に蟻道を設けることを防ぐことができるので、基礎構造内への白蟻の侵入を効果的に防ぐことができる。
また、基礎スラブ1の側面12並びに束部2Dの外側面21a及び外装板3Dの外側面3aに連続した被覆層6が設けられるのであれば、連続性と一体感のある外装の意匠を創出することができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記実施の形態で説明した建物の基礎構造の構築方法によって構築される建物の基礎構造10Eの構成について、図8を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1-4で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
本実施例5で説明する建物の基礎構造10Eは、立上り部となる非構造部が、断熱材8Eのみによって構成される。すなわち基礎構造10Eは、スラブ状に構築された基礎スラブ1と、その基礎スラブ1の上面11の周縁に沿って間隔を置いて配置された複数の束部2E,2Eと、束部2E,2E間の開口を埋めるように配置される板状の断熱材8Eと、束部2Eの内側面21b側に配置される基礎断熱材7Dとによって、主に構成される。
断熱材8Eには、束部2Eとほぼ同じ厚さで長方形板状に成形された押出法ポリスチレンフォームなどの発泡プラスチック系断熱材などが使用できる。そして、この断熱材8Eの端面が、束部2Eを構築するために型枠5A,5Bの内空を区画するための仕切部になる。要するに、型枠5A,5Bと断熱材8Eの端面とによって囲まれた区画には、前記実施の形態で説明した工程で、コンクリートC1,C2が打ち込まれる。
また、束部2Eと断熱材8Eとによって面一に形成された基礎構造10Eの外側面21a,8aに、外装として連続した被覆層6Eを設ける。例えば、高弾性樹脂モルタルなどを塗布した下地層61の表面に塗装を仕上に塗布することで、被覆層6Eを形成することができる。
このように構成された実施例5の建物の基礎構造10Eは、束部2E,2E間に断熱材8Eが配置されるので、基礎の断熱性能を高めることができる。また、断熱材8Eの端面だけで型枠5A,5Bの内空を区画することができるので、施工性に優れている。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記実施の形態で説明した建物の基礎構造の構築方法によって構築される建物の基礎構造10Fの構成について、図9を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1-5で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
本実施例6で説明する建物の基礎構造10Fは、立上り部がすべて構造部によって構成される。すなわち基礎構造10Fは、スラブ状に構築された基礎スラブ1と、その基礎スラブ1の上面11の周縁に沿って設けられる立上り部(91,92)と、立上り部の内側面91b側に配置される基礎断熱材7とによって、主に構成される。
立上り部には、基礎スラブ1の隅角部に平面視略L字形に成形されるコーナー部91、コーナー部91,91部間に平面視略長方形又は平面視略T字形に成形される中間部92などによって構成される。
コーナー部91や中間部92などの立上り部には、主筋94などの構造鉄筋が配置される。詳細には、コーナー部91及び中間部92には、水平方向に主筋94が連続して配筋され、主筋94に直交する鉛直方向にせん断補強筋95が配筋される。
そして、外側面91a側の型枠5Aと内側面91b側の型枠5Bとの間の内空は、仕切板93によって、コーナー部91用の内空と中間部92用の内空とに区画される。この仕切板93は、内部側の型枠5Bと同じ高さで、内空の延伸方向を横断するように配置される。
また、仕切板93には、コーナー部91と中間部92とに跨って連続して配置される主筋94,94との干渉を避けるために、スリット931が形成される。また、仕切板93は、両側にコンクリートが打設された後に抜き取られ、その跡となる空隙には、コンクリートやモルタルなどが充填された充填部96が設けられる。
このように構成された実施例6の建物の基礎構造10Fは、構造部となる立上り部のコーナー部91と中間部92とが仕切板93によって区画されるので、コンクリートを流動させて拡げるための熟練した施工技術を必要とせず、経験の浅い作業者でも簡単に施工することができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態及び実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、第1のコンクリートC1と第2のコンクリートC2の2回に分けて立上り部のコンクリートを打設する方法について説明したが、これに限定されるものではなく、1回で立上り部のコンクリートの打設を行うこともできる。
10,10A-10F:建物の基礎構造
1 :基礎スラブ(底板部)
11 :上面
2,2A-2E:束部(立上り部、構造部)
3,3A: :非構造部(立上り部)
3B :無筋部(立上り部、非構造部)
3C :保護コンクリート部(立上り部、非構造部)
4 :仕切板
41 :目地板(仕切板)
5A,5B :型枠
7,7D :基礎断熱材
8,8D,8E:断熱材
8a :外側面
91 :コーナー部(立上り部、構造部)
92 :中間部(立上り部、構造部)
93 :仕切板

Claims (2)

  1. スラブ状の底板部と前記底板部の上面の周縁に形成される立上り部とがコンクリートで構築される建物の基礎構造の構築方法であって、
    前記立上り部の型枠の内空を前記周縁の延伸方向を横断するように区画する工程と、
    前記区画された型枠の上方からコンクリートを打設する工程と、
    前記底板部となるコンクリートを打設する工程とを備え、
    前記立上り部は、構造鉄筋が配置される構造部とそれ以外の非構造部とに目地板を配置することで区画されるとともに、
    前記非構造部には、前記目地板間の開口を埋めるように断熱材が配置され、
    前記区画された型枠の上方からのコンクリートの打設は、
    前記立上り部と前記底板部との交差部に対して第1のコンクリートを打設する工程と、
    前記第1のコンクリートの上方に第2のコンクリートを打設する工程とによって行われることを特徴とする建物の基礎構造の構築方法。
  2. スラブ状の底板部と前記底板部の上面の周縁に形成される立上り部とがコンクリートで構築される建物の基礎構造の構築方法であって、
    前記立上り部の型枠の内空を前記周縁の延伸方向を横断するように区画する工程と、
    前記区画された型枠の上方からコンクリートを打設する工程と、
    前記底板部となるコンクリートを打設する工程とを備え、
    前記立上り部は、構造鉄筋が配置される構造部とそれ以外の非構造部とに区画されるとともに、
    前記非構造部には断熱材が配置され、かつ、
    前記断熱材の外側面側に、コンクリートが打設されることを特徴とする建物の基礎構造の構築方法。
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