JP7200316B2 - 金型の製造方法、樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

金型の製造方法、樹脂成形品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、外面に加飾用の模様形状部が形成された樹脂成形品とその製造方法、およびその製造に用いる成形金型装置に関する。
近年、電子機器等の外装部品には、意匠性、軽量性、コスト、量産性等の観点から、加飾模様が形成された樹脂成形部品が使用されていることが多い。樹脂成形部品とは、ABSやHIPS(ハイインパクトポリスチレン)などの熱可逆性樹脂を金型内に充填させ、圧力をかける事で加飾模様を含む金型の形状を樹脂に転写した後、冷却して金型から取り出す事で得られる樹脂製の部品のことを指す。
特に外装部品の場合には、加飾模様の不整が外観上の美観に大きな影響を与えるため、加飾模様の成形精度を高めるのが望ましいが、従来は視覚的に美観を損ねる段差が外観上目立つ位置に形成されてしまう場合があった。
その一因として、加飾模様を形成する金型の成形面の不整が挙げられる。金型を製造する際には、母材を切削工具で切削して成形面を作成するが、切削工具の耐久性の制約により、ひとつの成形面を作成する間に切削工具を交換する場合がある。切削工具を交換すると工具形状が変化するため、工具交換の前後で作成される成形面の形状に差異が生じることになる。典型的には、凸形状の加飾模様が形成される基準面であるベース面の高さが、工具交換によりベース面の途中で変わってしまい、視覚的に目立つ段差(工具間段差)が生じてしまう場合がある。
また、別の要因として、金型を構成する複数の駒の境界で生じる段差がある。例えば、スライド駒とキャビティ駒の相対位置のずれに起因するパーティング段差や、入駒とキャビティ駒の高さの不一致に起因する入れ子境界線の段差が挙げられる。
これらの段差は樹脂成形品に転写されるが、視覚的に目立つ位置に段差が形成されると外観面での品質低下を招く。
かかる段差を視覚的に目立たなくする方法のひとつに、樹脂成形品の表面に塗料を塗布して段差を緩和して目立たなくする方法がある。十分な厚さの塗料を樹脂成形品の全体または一部に塗布して乾燥することで、段差を目立たなくする効果がある。
また、樹脂成形部品の分野ではないが、段差を目立たなくする別の方法として、特許文献1には、外観に凹凸模様を有する化粧シートを貼着することで、外観面材の接合端部の段差をカモフラージュし、外観面の品質向上を図る方法が記載されている。
特開2007-331233号公報
しかしながら、上述した樹脂成形品の表面に塗料を塗布する方法では、塗装工程を追加する必要があるためコストが増加する。さらには、塗装した結果として、樹脂成形品の表面に転写された加飾模様の視認性が低下し、意匠的な美観が損なわれてしまうなどの問題がある。
また、特許文献1の方法は、樹脂成形品に用いようとすれば凹凸模様を有する化粧シートを張り付ける工程を追加する必要があるため、コストが増加する。さらには、樹脂成形品の形状によっては、皺を生じさせることなく化粧シートを貼着することが甚だ困難であるという問題もある。
本発明の一態様は、規則性を有して配置された凸部を含む加飾用模様が形成された樹脂成形品を製造するために用いる金型の製造方法において、複数の切削工具を順次に交換して母材を切削して前記金型の前記加飾用模様に対応する型面を形成する際に、前記切削工具の交換は、前記加飾用模様に含まれる凸部の一部に対応する凹部を切削するタイミングで行う、ことを特徴とする金型の製造方法である。
また、本発明の別の一態様は、複数の凸部を含む加飾用模様が形成された樹脂成形品を製造するために用いる金型の製造方法において、
複数の切削工具を順次に交換して母材を切削して前記金型の前記加飾用模様に対応する型面を形成する際に、前記切削工具の交換は、前記加飾用模様に含まれる凸部の一部に対応する凹部を切削するタイミングで行う、ことを特徴とする金型の製造方法である。
本発明は、金型に起因して樹脂成形品に生じる段差を、形成された加飾模様との関係で視覚上目立たない位置に配置するように調整することで、意匠的美観が損なわれるのを抑制できる効果を奏する。
実施形態の樹脂成型品を外装部品に用いたプリンターの斜視図。 実施形態の加飾用の模様形状を模式的に示す図。 (a)原稿カバーの模式的な断面図。(b)原稿カバーの模式的な上面図。 実施形態の樹脂成形品を製造するための金型装置の外観図。 実施形態の金型セットを示す断面図。 実施形態のパーティング段差を示す拡大断面図。 実施形態のキャビティ駒とスライド駒の境界近傍の断面図。 パーティング段差が発生する原理を説明するための断面図。 実施形態の工具間段差を示す拡大断面図。 実施形態の工具間段差を示す拡大断面図。 金型の製造に用いる加工機の構成を示す斜視図。 実施形態の工具間段差を示す図。 従来の工具間段差を示す図。 実施形態に用いる金型セットの上面図。 パーティング段差の比較例に用いた金型セットの一部断面図。 (a)実施形態のキャビティ駒の加工エリアを示す平面図。(b)実施形態のキャビティ駒に形成された模様を示す平面図。 (a)実施形態のキャビティ駒の加工エリアを示す平面図。(b)実施形態のキャビティ駒に形成された模様を示す平面図。 工具間段差の比較例を示す断面図。 工具間段差の比較例を示す断面図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態である樹脂成形品、その製造方法、その製造装置等について説明する。本発明は、加飾用の模様形状を備える樹脂部品に適用可能で、例えば、家電製品や電子機器製品の外観部品、自動車などの車両の外装品や内装品、等に用いる樹脂成形品で実施することができる。
[第一の実施形態]
第一の実施形態として、原稿読取装置を備えたプリンターの外装部品に本発明を適用した例を示す。
図1は、本実施形態の樹脂成形品を外装部品として用いたプリンターの斜視図である。図1において、1は複合型プリンターであり、原稿カバー12や筐体10は、例えば黒色、白色の樹脂で成形されている。また、プリンターの上面や側面は、外観面11としてユーザーの目に触れる場所であるため、その外観は美的に優れていることが求められ、例えば原稿カバー12には加飾用の模様形状が形成された樹脂成形品が用いられる。
図2は、図1の複合型プリンター1の原稿カバー12の上面に施される加飾用の模様形状の一例を模式的に示す図である。図中の21は、樹脂成形品の外観面に形成された加飾用の模様形状部の一部であり、格子状に形成された凸部よりなる模様を示している。
図3(a)は原稿カバー12の模式的な断面図、図3(b)は原稿カバー12の模式的な上面図である。図3(a)は、図2に示すA-A’方向に沿った断面を示している。
原稿カバー12の外観面には、図2に示した格子状の模様が形成されている。具体的には、外観面の基本形状を構成するベース面の上に、加飾用の模様として、ベース面から突出した凸部が格子状に設けられている。
美観の観点から、ベース面としては、鏡面あるいはそれに順じた高い平坦性を有し、光沢ある表面が好適に用いられる。本実施形態においても、ベース面を鏡面としている。
第1ベース面30は、図中の左端に示された原稿カバー12の湾曲部の基本形状を構成するベース面である。また、第2ベース面31は原稿カバー12の上面のうち図中の左側の部分の基本形状を構成するベース面であり、第3ベース面32は原稿カバー12の上面のうち図中の右側の部分の基本形状を構成するベース面である。
各ベース面には、加飾用模様として突出した凸部33が、上方から見て格子状に設けられている。
境界線34は、加飾用の模様形状の凸部33の位置に現れたパーティング段差を示す線である。また、第2ベース面31と第3ベース面32とは、Z方向に見て高さが異なるが、境界線35は、第2ベース面31と第3ベース面32の境界を示す線である。境界線34および境界線35の近傍の具体的な形状については、後述する。
次に、原稿カバー12の製造方法を説明する。
図4に示すのは、樹脂成形品を製造する為に用いる金型装置の外観図である。金型装置は、樹脂を充填するキャビティ空間を形成するための複数の駒から成る成形金型セットを備えている。
図中の41は、原稿カバー12の裏側、すなわち外観面ではない側の面形状を規定するコア側駒である。42は、原稿カバー12の表側、すなわち加飾用の模様形状を含む外観面の上側の面形状を規定するキャビティ駒である。43は、原稿カバー12の湾曲部の表側、すなわち加飾用の模様形状を含む外観面の湾曲部の面形状を規定するスライド駒である。44は金型の開閉をガイドする為のダイポスト、45は金型を閉じる際に加えられる圧力を受けるダイセットである。
次に、各駒から成る金型セットの構成について、さらに詳しく説明する。
図5は、原稿カバー12を製造するための金型セットを示す断面図で、各駒が組み合わされて形成されたキャビティに樹脂が注入され、樹脂成形品が形成された状態を示している。
図中の51は、原稿カバー12の裏側、すなわち外観面ではない側の面形状を規定するコア側駒である。52は、原稿カバー12の表側、すなわち加飾用の模様形状を含む外観面の上側の面形状を規定するキャビティ駒である。53は、原稿カバー12の湾曲部の表側、すなわち加飾用の模様形状を含む外観面の湾曲部の面形状を規定するスライド駒であり、矢印55はスライド駒53を離間させる際のスライド方向を示す。50は、金型キャビティ内に形成された原稿カバー12用の樹脂成形品である。
次に、図3(b)で示した境界線34、すなわち加飾用の模様形状の凸部33の位置に現れたパーティング段差について詳細に説明する。図6は、図3(a)にAで示された領域を拡大して示した樹脂成型品の一部断面図である。図に示すように、パーティング段差69は、加飾用の模様形状の凸部33の中に形成されている。613は、ベース面から凸部33の頂部までの高さである。後述する実施例に示すように、美観の面から、凸部の高さ613に対する駒間の境界跡であるパーティング段差69の高さの割合は、60%以下であるのがよく、更に望ましくは50%以下であるのがよい。
本実施形態で、パーティング段差69が加飾用の模様形状の凸部33の中に形成されるようにするための成形方法について説明するため、図5中のCで示した部分の拡大図を、図7に示す。図7においては、図5と対応する部分については、同一の番号を付す。
図7において、65はキャビティ駒52とスライド駒53の境界にある駒同士の合わせ面、66はコア駒51とスライド駒53の境界にある駒同士の合わせ面である。
キャビティ駒52には、樹脂成形品50の外観面となる上面に加飾用の凸状模様を形成するための型として凹部67が形成されている。凹部67の深さ613は、樹脂成形品50の外観面のベース面に対する凸状模様の高さと等しい。
また、スライド駒53には、樹脂成形品50の湾曲部の外観面に加飾用の凸状模様を形成するための型として凹部68が形成されている。凹部68の深さ613は、樹脂成形品50の外観面のベース面に対する凸状模様の高さと等しい。
キャビティ駒52とスライド駒53には、各々規則性をもって加飾用の凸状模様に対応した凹部が配置されている。キャビティ駒52とスライド駒53の境界においては、両方の駒を合わせて一つの凸状模様が成形されるように、両駒の端部には凸状模様を形成するための凹部の一部分が設けられている。
本実施形態によれば、キャビティ駒52とスライド駒53の境界において、図6に示すパーティング段差69のような駒間の境界跡が生じたとしても、段差は加飾用の凸状模様に沿って形成されるため、視覚的に目立たない。すなわち、パーティング段差が、加飾用の凸状模様と交差しないように配置されるため、ベース面にパーティング段差が生じた場合と比較すると、意匠的に与える影響が軽減されており、外観が大きく損なわれることがない。
ここで、キャビティ駒とスライド駒の間に発生するパーティング段差に関して、図8を参照して更に説明する。図8は、パーティング段差が発生する原理を説明するための断面図で、コア駒71、キャビティ駒72、スライド駒73により構成される金型セットを使用して樹脂成形品70を製造する場合を示している。矢印74は、スライド駒73をスライドさせる方向を示している。
スライド駒73とキャビティ駒72を摺動できるようにするため、両者の境界面75には公差が設定されているが、その公差と金型内の樹脂の圧力により、スライド駒73のキャビティ駒72に対する相対位置が変化し、境界に段差が発生する。この段差が樹脂成形品に転写されることで、パーティング段差77になる。このパーティング段差77の量は一定なわけではなく、成形条件、金型の製造精度、樹脂種類など多くの因子により成形する度に段差量が変わるため、予め段差量を考慮して金型を作成して段差をなくすのは、現実的には困難である。このパーティング段差77が、外形の基準となる面であるベース面中に顕在化すると、視認性が高いため、部品の外観品質の大幅な低下につながる。
本実施形態では、図7に示したように、加飾用の模様形状をあらかじめ規則性をもって金型の表面に加工しておくとともに、パーティング段差69が発生する個所に模様形状を配置し、パーティング段差を加飾用の模様形状内に収めるようにする。図6に示したように、加飾用の模様形状の凸部33とパーティング段差の位置を合わせ、一体化することで段差の視認性を低下させ、ユーザーにとって外観が大きく損なわれることがないようにすることができる。
次に、図3(b)で示した境界線35、すなわちZ方向に見て高さが異なる第2ベース面31と第3ベース面32の境界近傍の形状について詳細に説明する。図9は、図3(a)にBで示された領域を拡大した断面図である。図9に示すように、第2ベース面31と第3ベース面32には、加飾用の模様形状の一部である凸部933を挟んで、Z方向に90で示すだけの段差がある。
かかる段差の発生について、さらに詳しく説明する。図10は、図5中にDで示した部分を拡大した断面図である。図10において、図5と対応する部分については、同一の番号を付している。図中の50は樹脂成形品、52はキャビティ駒、51はコア駒であるが、キャビティ駒52は、図示のように樹脂成形品の加飾用の模様形状の一部である凸部933を挟んで第2ベース面31と第3ベース面32の高さが変わるような型形状を有している。
次に、キャビティ駒の型形状を、このように構成した理由について説明する。
図11は、キャビティ駒52を製造する際に使用する加工機であるマシニングセンタの構成を示す斜視図である。101はマシニングセンタであり、直線軸X、直線軸Y、直線軸Zの3軸で構成されている。102は切削工具を取り付け回転させることで切削加工を行う主軸、103は切削工具、104は被加工物すなわちキャビティ駒の母材である。105は被加工物104を切削工具103に対してY方向に移動させるためのテーブル、106は切削工具103を被加工物104に対してX方向に移動させるための主軸サドルである。107は切削工具103を被加工物104に対してZ方向に移動させるための主軸ガイド、108は切削加工で使用するX軸、Y軸、Z軸の各移動量、主軸の回転数、X軸、Y軸、Z軸の各移動速度、などの指令が記載されたNCデータである。
主軸102がNCデータ108に記載された回転数、各軸の送り速度、送り量で移動、回転することで被加工物104を、切削工具103を使用して切削加工することが可能となる。マシニングセンタ101の主軸102に取り付けられた切削工具103を用いて、主軸102を回転させながら被加工物104に対して相対的に移動を行うことにより、任意の三次元形状を加工することができる。
外観面が大面積の樹脂成形品を金型で成形する際に、外観面を担当する駒数が増えるとパーティング段差も増えることになるため、駒数は少ないのが望ましいが、そうすると駒のサイズが大きくなることになる。上述のマシニングセンタを用いてキャビティ駒を製造する際に、前述した理由で駒のサイズが大きくなると、被加工物104を切削加工している途中で切削工具103が消耗してしまい、順次に新たな切削工具に交換する必要が生ずる。
切削工具を交換すると、加工機の加工特性が変化するため、工具交換の前後で加工形状に差異が生じて段差部分が発生する。この加工形状の差を、以後の説明では工具間段差と呼ぶ場合がある。
図13に示すのは、加飾用の模様形状を含むキャビティ駒を製造する際に、従来行われていた方法を説明するための模式図である。図中、1133は樹脂成形品の加飾用の模様形状の凸部33を形成するための凹部で、1131および1132は、樹脂成形品のベース面を形成するための平坦面である。
かかる形状の金型を製作する場合には、例えば次の2つの方法がある。第一の方法は、鏡面加工するのに適した工具を用いて母材を切削してベース面を形成した後に、凹部形成加工をするのに適した別形状の工具を用いて凹部を切削する方法である。第二の方法は、鏡面および凹部を加工可能な一種類の加工工具を用いて母材を切削加工してゆき、ベース面と凹部を同時に形成してゆく方法である。第一の方法では、金型サイズがある程度大きくなるとベース面を形成するための工具が消耗するため、ベース面を形成している途中で新たな工具に交換する必要が生ずる。また、第二の方法でも、金型サイズがある程度大きくなると工具が消耗するため、加工の途中で新たな工具に交換する必要が生ずる。
従来は、キャビティ駒を製造するために被加工物104をマシニングセンタで切削加工する際に、消耗した切削工具を新たな切削工具に交換するタイミングについては、加飾用の模様形状との位置関係において格別の制御は行われていなかった。
そのため、第一の方法でも第二の方法でも、樹脂成形品のベース面となる部分を切削している途中で切削工具を交換することが多かった。そうすると、交換による加工特性の変化により、図13に示すように、特定のベース面の中に高さ90の工具間段差が形成されていた。
このようにして作成したキャビティ駒を用いて、原稿カバー12の樹脂成形部品を製造すると、外形の基準となるベース面の中に段差が形成されるため、視覚的に段差が目立ち、外観の品位を低下させていた。
もちろん、キャビティ駒を製造する際に段差が生じないようにできればそれが望ましいものの、樹脂成形品のサイズが大きくなると、切削工具を交換せずにキャビティ駒を製造するのは、現実的には困難である。
そこで、本実施形態では、切削工具の交換タイミングを調整し、加工特性の変化による段差が、外形の基準となるベース面の中に存在するのを回避するようにした。すなわち、ベース面に所定の規則性をもって配置された加飾用模様を有する樹脂成形品を成形するための型を製造する際に、加工工具を交換するタイミングを調整し、ベース面に対応する型面を加工している途中では交換しないようにした。言い換えれば、加飾用模様形状に対応する型部分を加工するタイミング、すなわち加飾用模様形状に対応する型部分を加工する直前、あるいは加工中、あるいは加工直後のタイミングで加工工具を交換するようにした。
図12は、本実施形態におけるキャビティ駒の製造方法を説明するための模式図である。図中、1133は樹脂成形品の加飾用の模様形状の凸部33を形成するための凹部で、1131および1132は、樹脂成形品のベース面を形成するための平坦面である。
本実施形態では、切削工具103の交換は、加飾用の模様形状の凸部33に対応する型面を加工するタイミングで行う。図12に示すように、本実施形態によれば、加飾用の模様形状の凸部に対応する凹部1933を境界として、ベース面を形成するための平坦面1131および平坦面1132が形成される。
このようにして作成したキャビティ駒を用いて、原稿カバー12の樹脂成形部品を製造すると、図9に示した樹脂成形品が得られる。第2ベース面31と第3ベース面32の高さは異なるものの、その境界すなわち工具間段差が加飾用の模様形状の凸部933に沿っているため、視覚的に段差が目立つことはなく、外観品位の低下を抑制することができた。
言い換えれば、加飾用の模様形状の凸部933を挟んでその両側のベース面の高さに差があっても、視覚上は目立たないといえる。
尚、後述する実施例に示すように、美観の面から、凸部の高さ97に対する段差90の高さの割合は、60%以下であるのがよく、更に望ましくは50%以下であるのがよい。
以下、プリンターの部品として用いられる外装面に加飾用の模様形状を有する樹脂成形品についての具体的な実施例を示す。
(金型の構成)
図14に、実施例1の加飾用の模様形状を付加した樹脂成形品を製造するために用いる金型セットの上面図を示す。図中の111はキャビティ駒、110はスライド駒を示す。112は加飾用の模様形状の凸部、113は加飾用の模様形状の凸部頂点の横方向間隔、114は加飾用の模様形状の凸部頂点の縦方向間隔であり、ベース面の1つの区画の横と縦の幅に相当する。115はキャビティ駒111とスライド駒110の型合わせ面を示しており、このキャビティ駒111とスライド駒110を使用して成形を実施し樹脂成形品を得た時に、パーティング段差の発生する個所にあたる。
(金型の作成)
次に、金型を構成する駒のキャビティ表面および金型スライド表面の加工方法を説明する。
図11に示す3軸制御のマシニングセンタ101、主軸102、切削工具103からなる構成の加工装置を用いて、実施例の金型セットの駒と、後述する比較例の駒を作成した。切削加工で使用するX軸の移動量、Y軸の移動量、Z軸の移動量、主軸の回転数、X軸の送り速度、Y軸の送り速度、Z軸の移動速度、などの指令が記載されたNCデータ108に記載された指令を基に、被加工物104に対して切削加工を行って駒を作成した。
図14に示したキャビティ駒111とスライド駒110を、実施例として作成した。具体的には、以下に説明する13の実施例を作成したが、パーティング段差については実施例1~4、および10~11で検証し、工具間段差については実施例5~9、および12~13で検証した。また、パーティング段差を検証するための比較例として比較例1と比較例2を準備し、工具間段差を検証するための比較例として比較例3と比較例4を準備した。
パーティング段差を検証する実施例においては、キャビティ駒111のサイズは300mm×200mmであり、加飾用の模様形状を付加するエリアの外計は250mm×160mmとした。また、スライド駒110のサイズは40mm×200mmであり、加飾用の模様形状を付加するエリアの外計は20mm×160mmとした。
このエリア内に、エンドミル工具を使用して、切削加工で加飾用の模様形状を形成した。今回加工した加飾用の模様形状は、図14に示すように規則性をもって配置された格子状の模様形状で、横方向の線間隔113を5mm、縦方向の線間隔114を5mmとした。
パーティング段差を検証する実施例においては、キャビティ駒111とスライド駒110の型合わせ面115において、格子パターンの線が型合わせ面115を跨ぐ位置になるように格子状の加飾用の模様形状位置を調整し、加工を実施した。また、図7に示した加飾用の模様形状の高さ613は、実施例1、実施例2、実施例10では0.05mmとし、実施例3、実施例4、実施例11では0.1mmとした。
使用した工具は、先端形状が円形なボールエンドミルであり、工具の形状が金型に十分に転写できる加工条件を選んで加工を実施した。
工具間段差を検証する実施例においては、加飾用の模様のパターンを付加するキャビティ駒111のサイズは340mm×200mmであり、加飾用の模様のパターンを付加するエリアの外計は250mm×180mmであった。このエリア内に、エンドミル工具を使用して切削加工で加飾用のパターン形状を加工した。
今回加工した加飾用の模様のパターンは、図16(b)の平面図に示すような規則性ある格子状の模様形状で、横方向の線間隔136は5mmの等間隔で、縦方向の線間隔137は5mmの等間隔とした。図16(a)の平面図に132と133の2つのエリアを示すが、キャビティ駒を作成する際に、加工エリア132は1本目の加工工具を用い、加工エリア133は2本目の工具を用いた。そして、その境界に発生する工具間段差134の発生位置に沿って格子パターンが配置されるように格子状のパターン位置を調整した。各実施例における工具間段差134の大きさは、実施例5が0.015mm、実施例6が0.025mm、実施例12が0.03mm、実施例8が0.05mm、実施例13が0.06mm、であった。また、図9のパターン高さ97は、実施例5と実施例6が0.05mmで、実施例8が0.1mmであった。尚、図中の136は加飾用の格子パターン凸部頂点の横方向の間隔、137は加飾用の格子パターン凸部頂点の縦方向の間隔を示している。
次に、実施例7、9、に用いた金型の製造について説明する。
図17(a)および図17(b)は、実施例7、実施例9の樹脂成型品を製造するために使用する金型のキャビティ駒の上面図である。図中の141は金型のキャビティ駒であり、加飾用の模様形状が規則性をもって徐々に変化するように型形状を有している。図17(a)中の142は、キャビティ駒内の加飾パターンが加工される表面のベース面を加工するために1本目の工具を使用して加工された加工エリアである。また、143は、キャビティ駒内の加飾パターンが加工される表面のベース面を加工するために2本目の工具を使用して加工された加工エリアである。144は、キャビティ駒内の加飾パターンが加工される表面のベース面を加工するために使用した1本目の工具の加工エリア142と2本目の工具の加工エリア143の間の境界線すなわち工具間段差である。145は、ベース面に加工された1本目の工具の加工エリア142と2本目の工具の加工エリア143の間の工具間段差144上を通過し、徐々に変化しながら形成された加工飾用のパターン形状の凸部である。146は、ベース面に加工された加工飾用のパターン形状の凸部145の凸部中心の間隔を示す。
加工した加飾用の模様のパターンは、図17(b)に示すようなラインアンドスペース状のパターンで、横方向の線間隔146が5mmの等間隔であった。ラインアンドスペース状のパターンの位置は、図17(a)の1本目の工具の加工エリア142と2本目の工具の加工エリア143の間に発生する工具間段差144の上に、ラインアンドスペース状のパターンが配置されるようにラインの形状を徐々に変化させた。
使用した工具は先端形状が円形なボールエンドミルである。加工に使用した加工条件は、工具の形状が金型に十分に転写できる条件を使用した。
(樹脂成形品の製造)
製作したキャビティ駒とスライド駒を金型に組み込み、この金型を使用して成形を行い、樹脂成形品を得た。東レ製のPS材料で色は白色の樹脂を用いて射出成形を行い、金型キャビティ駒およびスライド駒に設けた加飾用の格子パターンを樹脂成形品に転写させた。成形機は、J180EL3射出成形機(日本製鋼所(株))を用い、金型のキャビティ駒表面およびスライド駒表面に加工した加飾用の格子パターンが十分に転写できるように成形条件を設定して成形した。
パーティング段差を検証する実施例においては、図7で示したキャビティ駒52とスライド駒53の位置を調整し、パーティング段差すなわちキャビティ駒52とスライド駒53のベース面間の段差612が異なる複数の樹脂成型品を作成した。各樹脂成型品のパーティング段差は、実施例1が0.015mm、実施例2が0.025mm、実施例3が0.025mm、実施例10が0.03mm、実施例4が0.05mm、実施例11が0.06mm、であった。
工具間段差を検証する実施例においては、各実施例の工具間段差144は、実施例7が0.025mm、実施例9が0.05mmであった。また、図9のパターン高さ97は、実施例7が0.05mm、実施例9が0.1mmであった。
(比較例)
図15に、パーティング段差の比較例の樹脂成型品を作成するために用いた金型セットの一部断面を示す。比較例1は、パーティング段差が、加飾用のパターンの凸部ではなくベース面に形成されるような形態である。図中の121は比較例1の樹脂成形品、122はコア駒、123はキャビティ駒、124はスライド駒、125はキャビティ駒123とスライド駒124の間にある型合わせ面である。また、126はスライド駒124のスライド方向、127はキャビティ駒123とスライド駒124の間に発生するパーティング段差、128は格子形状のパターン形状の凸部、129は格子形状の線間隔を示す。
比較例1では、格子形状の線間隔129は実施例と同じ5mmとした。
また、比較例2として、図8に示した金型を用いて樹脂を成形し、スライド駒とキャビティ駒の境界付近の表面に加飾用の模様のパターンが存在しない樹脂成形品70を用意した。
工具間段差の比較例3として、工具間段差が加飾用の模様形状の凸位置の外すなわちベース面に存在する樹脂成形品を作成したが、図18に拡大した一部断面図を示す。図中の151は、樹脂成形品表面の工具間段差が、加飾用の模様パターンの凸位置の外に存在する樹脂成形品である。152は、金型の加飾パターン形状を製品に転写させるキャビティ駒のベース面を加工した際に、1本目に使用した工具の加工エリアが樹脂成形品151に転写した面である。153は、金型の加飾パターン形状を製品に転写させるキャビティ駒のベース面を加工した際に、2本目に使用した工具の加工エリアが樹脂成形品151に転写した面である。154は、金型の加飾パターン形状を製品に転写させるキャビティ駒のベース面を加工した際に、1本目に使用した工具の加工エリアと2本目に使用した工具の加工エリアの間に発生する段差が転写されたものである。155はベース面からのパターン凸高さの量、156は工具間段差154の段差量を示す。比較例3では格子形状の線間隔は実施例と同じ5mmとした。
比較例4として、図19に拡大断面図を示すように、表面に加飾用の模様形状が存在しないキャビティ駒を用いて製造した樹脂成形品91を準備した。図中の91は、加飾用の模様形状が付与されていない樹脂成形品である。92は、キャビティ駒の面を加工した際に使用した1本目の工具で加工したベース面が樹脂成形品91に転写した第1ベース面である。93は、キャビティ駒の面を加工した際に使用した2本目の工具で加工したベース面が樹脂成形品91に転写した第2ベース面である。94は、1本目の工具で加工した第1ベース面92と2本目の工具で加工した第2ベース面93の間に発生する段差が樹脂成形品に転写した部分である。
(評価)
射出成形によって得られた実施例1~13と比較例1~4の樹脂成形品を、通常外観判定を実施している熟練者5名が評価し、キャビティ駒とスライド駒の間に発生するパーティング段差と工具間段差が目視で確認できるかを5段階で評価して比較した。段差を確認しにくいほど、高い評価点を与えるようにした。評価基準は、「×」は5名の評価結果の平均が2以下、「○」は5名の評価結果の平均が3~4、「◎」は5名の評価結果の平均が5とした。
評価結果を以下の表1に示す。
Figure 0007200316000001
実施例1~4および10~11のパーティング段差は、段差が加飾用の模様形状の凸部と一体化するため、段差の高低差が大きくても比較例1~2に比べて視認されにくいことがわかる。
また、実施例5~9および12~13の工具間段差は、段差が加飾用の模様形状の凸部と一体化するため、工具間段差の高低差が大きくても比較例3~4に比べて視認されにくいことがわかる。
従って、実施例においては、加飾模様パターンの凸部の高さに対する段差量の割合が60%以下であれば評価は良好であり、50%以下であれば評価は更に優れていた。
以上説明したように、本発明は、加飾模様が形成された樹脂成形品に生じる段差が、視覚上目立たない位置に形成されるようにする効果を奏する。
尚、本発明の実施は、上述した実施形態および実施例に限られるものではなく、適宜変更したり、組み合わせたりすることが可能である。
例えば、加飾用の模様形状は、図2、図3、図17に示した格子パターンやライン状の凸部が所定間隔で配置されたラインアンドスペースパターンの例に限られるものではなく、美的外観を呈するために付与される模様形状であればよい。ただし、段差形状を模様の構成部分と一体化させることで段差の視認性を抑制するので、模様は観察者にとって自然に感じられるような規則性を有するものであれば良い。
尚、規則性とは、典型的には同一の形状の模様を同一のピッチで繰り返すことだが、必ずしもそれには限られない。例えば、模様の面積あるいは形状あるいは配列ピッチが、所定の変化率で徐々に変化していくような規則性であってもよい。
また、上記実施形態では、パーティング段差が凸状模様内に形成されるようにするため、両方の駒を合わせて一つの凸状模様が成形されるように、両駒の端部には凸状模様を形成するための凹部の一部分を設けた。しかし、パーティング段差の視認性を抑制するには、凸状模様の中央部に限らず、凸状模様の端あるいは縁にパーティング段差を配置してもよい。したがって、境界を接する2つの駒の片方の駒の端部に凸状模様を形成するための凹部を形成しても構わない。
また、本発明を実施するパーティング段差は、キャビティ駒とスライド駒の段差には限らない。例えば、キャビティ駒に入駒をセットする場合に生ずる段差など、他の種類の駒との境界部においても、境界部に沿って模様が成形されるように型形状を構成すれば、段差の視認性を低下させることができる。
また、本発明の樹脂成型品は、プリンターの外装部品に限定されるものではなく、例えば他の家電製品や電子機器製品の外観部品、自動車などの車両の外装品や内装品、等の広い分野に用いることができる。
1・・・複合型プリンター/10・・・筐体/11・・・外観面/12・・・原稿カバー/21・・・加飾用の模様/30・・・第1ベース面/31・・・第2ベース面/32・・・第3ベース面/33・・・凸部/34・・・境界線/35・・・境界線/41・・・コア側駒/42・・・キャビティ駒/43・・・スライド駒/50・・・樹脂成型品/51・・・コア側駒/52・・・キャビティ駒/53・・・スライド駒/55・・・スライド駒のスライド方向/65・・・スライド駒とキャビティ駒の合わせ面/69・・・パーティング段差/71・・・コア側駒/72・・・キャビティ駒/73・・・スライド駒/75・・・スライド駒とキャビティ駒の合わせ面/77・・・パーティング段差/933・・・工具間段差の境界にある凸部/101・・・マシニングセンタ/103・・・切削工具/110・・・スライド駒/111・・・キャビティ駒/122・・・コア側駒/123・・・キャビティ駒/124・・・スライド駒/126・・・スライド駒のスライド方向/125・・・スライド駒とキャビティ駒の合わせ面/127・・・パーティング段差

Claims (11)

  1. 規則性を有して配置された凸部を含む加飾用模様が形成された樹脂成形品を製造するために用いる金型の製造方法において、
    複数の切削工具を順次に交換して母材を切削して前記金型の前記加飾用模様に対応する型面を形成する際に、前記切削工具の交換は、前記加飾用模様に含まれる凸部の一部に対応する凹部を切削するタイミングで行う、
    ことを特徴とする金型の製造方法。
  2. 複数の凸部を含む加飾用模様が形成された樹脂成形品を製造するために用いる金型の製造方法において、
    複数の切削工具を順次に交換して母材を切削して前記金型の前記加飾用模様に対応する型面を形成する際に、前記切削工具の交換は、前記加飾用模様に含まれる凸部の一部に対応する凹部を切削するタイミングで行う、ことを特徴とする金型の製造方法。
  3. 前記切削工具の交換により、段差が生じることを特徴とする請求項1または2に記載した金型の製造方法。
  4. 前記タイミングは、前記凹部の加工直前から前記凹部の加工直後までの間であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載した金型の製造方法。
  5. 前記凹部の加工直後から、前記凹部の次に加工される凹部の加工直前までは、前記切削工具の交換は行わないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載した金型の製造方法。
  6. 前記凸部の高さに対する前記段差の大きさの割合が60%以下である、
    ことを特徴とする請求項に記載した金型の製造方法
  7. 前記凸部の配置の規則性とは、同一の形状の凸部を同一のピッチで繰り返し配置することである、
    ことを特徴とする請求項に記載した金型の製造方法
  8. 前記凸部の配置の規則性とは、凸部の面積および/または形状および/または配列ピッチが、所定の変化率で徐々に変化していくよう配置することである、
    ことを特徴とする請求項に記載した金型の製造方法
  9. 前記凸部は、所定の間隔で配置された複数のライン状の凸部である、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載した金型の製造方法
  10. 前記凸部は、格子状に形成された凸部である、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載した金型の製造方法
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載した金型の製造方法によって製造された金型を用い、
    前記金型を含む複数の金型で形成されたキャビティに樹脂を注入することによって、樹脂成形品を製造することを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
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