JP7200190B2 - フレーム同期装置及びそれを備えた測定装置及び測定システム、並びにフレーム同期方法及び測定方法 - Google Patents

フレーム同期装置及びそれを備えた測定装置及び測定システム、並びにフレーム同期方法及び測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、入力信号のフレームタイミングを検出するフレーム同期装置及びそれを備えた測定装置及び測定システム、並びにフレーム同期方法及び測定方法に関する。
従来、LTE(Long Term Evolution)、5G NR(New Radio)などの通信規格に規定された試験条件の下、例えば基地局に設けられる機器などの被測定物(DUT(Device Under Test))から送信される信号を受信して解析し、DUTの送信性能を調べる送信試験が行われている。
例えば、5G NRにおいて、1フレームは10サブフレームから構成され、1フレーム長は10ミリ秒であることが規定されている。しかし、DUTから送信されてくる送信信号におけるフレーム位置は未知であるので、送信試験においては、まずフレームタイミングを検出してフレーム同期をとる必要がある。
フレーム同期をとる方法として、フレームタイミングを示す外部トリガ信号を利用する方法がある。外部トリガ信号を基に入力信号中のフレームの位置を特定する。
フレーム同期をとる別の方法として、入力信号に含まれる既知のフレームと同一のデータ列からなる参照フレームを予め用意し、入力信号に対して比較対象の参照フレームを時間軸上で順次シフトさせて入力信号の対応部分と参照フレームとの相関を取る、いわゆるスライディング相関法がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、入力信号と参照フレームとの相関演算を行って得られる相関値に基づいてフレームの先頭位置を検出するフレーム同期装置が開示されている。
特開2019-102925号公報
送信試験におけるDUTは、開発中の機器である場合も多い。開発中の機器では、フレーム同期用の外部トリガが正確でない場合や使用できない場合があった。このように外部トリガを使用できない場合、フレームのタイミングは未知であるため、特許文献1に記載のような従来の方法では、キャプチャした信号の中から、1フレームの塊(ブロック)を見つけて同期する「フレーム同期」を行うためには、少なくとも2フレーム(20サブフレーム)+αの時間長をキャプチャする必要があった。ここで、αはプリサンプル及びポストサンプルの時間長である。図8は、従来の測定装置の受信部によりキャプチャされるデータ構造を示す図である。1フレーム分の参照フレームを用いているため、スライディングフレーム同期処理には2フレーム分のデータが必要なことが分かる。このように、2フレーム分のデータをキャプチャする従来の方法では、キャプチャに時間がかかり、キャプチャした波形データの転送にも時間がかかる結果、測定時間が長くなる問題があった。
本発明は、従来の課題を解決するためになされたものであり、フレーム同期用の外部トリガが使用できない場合であっても、フレーム同期を効率的に行い測定時間を短縮することができるフレーム同期装置及びそれを備えた測定装置及び測定システム、並びにフレーム同期方法及び測定方法を提供することを目的とする。
本発明のフレーム同期装置は、フレーム中の特定の位置に既知のシンボルを含む入力信号のフレームタイミングを検出するフレーム同期装置(20)であって、データの処理単位を設定する処理単位設定部(23)と、前記入力信号から前記設定された処理単位分のデータ列を取得するデータ取得部(22)と、前記既知のシンボルのデータ列と同一のデータ列の少なくとも一部を参照データ列として記憶する参照データ列記憶部(26)と、前記データ取得部により取得されたデータ列において基準となる基準位置を定めて前記基準位置を所定のデータ間隔で順次シフトさせる基準位置シフト部(28)と、前記基準位置シフト部により前記基準位置がシフトされるごとに、前記データ取得部により取得されたデータ列のうち前記基準位置から前記参照データ列と同一データ数の範囲のデータ列と、前記参照データ列との間で相関演算を行って相関値を算出する相関値算出部(27)と、前記相関値に基づいて前記フレームタイミングを検出するフレームタイミング検出部(29)と、を備え、前記処理単位設定部は、1フレームと前記参照データ列との和以上で且つ1フレームと1サブフレームとの和以下の時間長を前記処理単位として設定することを特徴とする。
上述のように、本発明のフレーム同期装置は、処理単位設定部が、1フレームと参照データ列との和以上で且つ1フレームと1サブフレームとの和以下の時間長を処理単位として設定し、データ取得部が、処理単位のデータ列(波形データ)を取得し、相関値算出部が、取得された処理単位分のデータ列において、1シンボル長以下の参照データ列との相関処理を行うようになっている。この構成により、フレームタイミングのずれの許容量を最大で1サブフレームに限定しつつ、フレーム同期処理におけるデータの処理単位を短縮することができる。よって、フレーム同期用の外部トリガが使用できない場合であっても、フレーム同期を効率的に行うことができ、フレーム同期装置が測定装置に用いられる場合には測定時間を短縮することができる。
また、本発明のフレーム同期装置は、前記処理単位設定部が、1フレームと前記参照データ列との和以上で且つスロットの整数倍の時間長のうち、最小の時間長を前記処理単位として設定する構成であってもよい。
この構成により、本発明のフレーム同期装置は、データ取得部により取得された信号のうち1フレーム分の全範囲について相関処理を行うことができるので、フレームタイミングを確実に検出することができる。また、データ取得及び相関演算を行う処理単位を、従来の2フレームより十分に短く、スロットの整数倍のうち最小のものに設定できるので、効率的にフレーム同期を行うことができる。また、処理単位をスロットの整数倍のうち最小の時間長(例えば1フレーム+1スロット)とすることにより、フレームタイミングのずれを最大で1スロットまで許容可能となる。
また、本発明のフレーム同期装置は、前記処理単位設定部が、1フレームと前記参照データ列との和以上で且つシンボルの整数倍の時間長のうち、最小の時間長を前記処理単位として設定する構成であってもよい。
この構成により、本発明のフレーム同期装置は、データ取得部により取得された信号のうち1フレーム分の全範囲について相関処理を行うことができるので、フレームタイミングを確実に検出することができる。また、データ取得及び相関演算を行う処理単位を、従来の2フレームより十分に短く、シンボルの整数倍のうち最小のものに設定できるので、効率的にフレーム同期を行うことができる。また、処理単位をシンボルの整数倍のうち最小の時間長(例えば1フレーム+1シンボル)とすることにより、フレームタイミングのずれを最大で1シンボルまで許容可能となる。
また、本発明のフレーム同期装置は、前記処理単位設定部が、1フレームと前記参照データ列との和の時間長を前記処理単位として設定する構成であってもよい。
この構成により、本発明のフレーム同期装置は、データ取得部により取得された信号のうち1フレーム分の全範囲について相関処理を行うことができるので、フレームタイミングを確実に検出することができる。また、データ取得及び相関演算を行う処理単位を、従来の2フレームより十分に短く、最小のものに設定できるので、効率的にフレーム同期を行うことができる。
また、本発明のフレーム同期装置は、前記処理単位設定部が、前記フレームタイミング検出部によるフレームタイミングの検出結果に基づいて、(A)1フレームと前記参照データ列との和以上で且つサブフレームの整数倍の時間長のうち、最小の時間長、(B)1フレームと前記参照データ列との和以上で且つスロットの整数倍の時間長のうち、最小の時間長、(C)1フレームと前記参照データ列との和以上で且つシンボルの整数倍の時間長のうち、最小の時間長、及び(D)1フレームと前記参照データ列との和の時間長、のいずれか1つを前記処理単位として設定する構成であってもよい。
この構成により、本発明のフレーム同期装置は、フレームタイミングの検出結果に基づいてデータの処理単位を変えるので、フレームタイミングを確実に検出することができるとともに、データの処理単位を最適な時間長に設定することができる。
また、本発明のフレーム同期装置は、前記入力信号に含まれるシンボルのシンボル長の情報を取得するシンボル長取得部(24)をさらに備え、前記処理単位設定部は、前記シンボル長取得部により取得されたシンボル長の情報に基づいて、前記処理単位を設定する構成であってもよい。
この構成により、本発明のフレーム同期装置は、処理単位設定部が、シンボル長取得部により取得されたシンボル長の情報に基づいて処理単位を設定するので、通信規格下でサブキャリア間隔、帯域幅などのパラメータによりシンボル長が変わっても容易に適応することができる。
また、本発明のフレーム同期装置において、前記参照データ列記憶部は、前記既知のシンボルのデータ列と同一のデータ列の一部を参照データ列として記憶する構成であってもよい。
この構成により、本発明のフレーム同期装置は、参照データ列を1シンボル長より短くでき、例えば、1フレームと参照データ列との和の時間長を処理単位として設定する場合には、処理単位を最小に設定できるので、効率的にフレーム同期を行うことができる。
本発明の測定装置は、被測定物からの信号をダウンコンバートしサンプリングして、前記処理単位のデータ列をキャプチャする受信部(10)と、前記キャプチャしたデータ列を取得してフレームタイミングを検出する上記いずれかに記載のフレーム同期装置(20)と、前記フレーム同期装置により検出されたフレームタイミングに基づいて、前記キャプチャしたデータ列の信号を復調する復調部(31)と、前記復調された信号の特性を測定する測定部(32)と、を備えたことを特徴とする。
この構成により、本発明の測定装置は、フレーム同期装置を備えているので、データ取得部により取得され、相関値算出部により相関演算が行われる信号の処理単位を短縮することができる。よって、フレーム同期用の外部トリガが使用できない場合であっても、フレーム同期を効率的に行うことができ、測定時間を短縮することができる。
本発明の測定システムは、受信装置(110)と、該受信装置と通信ネットワーク(130)で接続されたデータ処理装置(120)とを備えた測定システム(100)であって、前記受信装置は、受信信号をダウンコンバートするダウンコンバータ(11)と、前記ダウンコンバートされた信号をA/D変換するA/D変換部(12)と、前記A/D変換された信号を直交復調する直交復調部(13)と、前記直交復調された信号から前記処理単位のデータ列をキャプチャするデータキャプチャ部(14)と、前記キャプチャされたデータ列を、前記通信ネットワークを介して前記データ処理装置に送信する送信部(112)と、を備え、前記データ処理装置は、前記受信装置の前記送信部から送信されたデータ列を受信する受信部(122)と、前記受信したデータ列を取得してフレームタイミングを検出する上記いずれかに記載のフレーム同期装置と、前記フレーム同期装置により検出されたフレームタイミングに基づいて、前記キャプチャしたデータ列の信号を復調する復調部(31)と、前記復調された信号の特性を測定する測定部(32)と、を備えることを特徴とする。
この構成により、本発明の測定システムは、受信装置のデータキャプチャ部によりキャプチャされる信号の時間長(処理単位)が、データ処理装置におけるデータ取得及び相関演算を行うデータの処理単位と同一であり、従来技術より短縮することができる。これにより、受信装置からデータ処理装置に転送するデータ量を、フレーム同期に必要な最小限の量に抑制することができるので、転送時間を短縮することができる。よって、受信装置とデータ処理装置がLANなどの通信ネットワークで接続されている場合であっても、フレーム同期を効率的に行うことができ、測定時間を短縮することができる。
本発明のフレーム同期方法は、フレーム中の特定の位置に既知のシンボルを含む入力信号のフレームタイミングを検出するフレーム同期方法であって、データの処理単位を設定する処理単位設定ステップ(S2)と、前記入力信号から前記設定された処理単位分のデータ列を取得するデータ取得ステップと、前記既知のシンボルのデータ列と同一のデータ列の少なくとも一部を参照データ列として記憶する参照データ列記憶ステップ(S3)と、前記データ取得ステップで取得されたデータ列において基準となる基準位置を定めて前記基準位置を所定のデータ間隔で順次シフトさせる基準位置シフトステップ(S13)と、前記基準位置シフトステップにて前記基準位置がシフトされるごとに、前記データ取得ステップで取得されたデータ列のうち前記基準位置から前記参照データ列と同一データ数の範囲のデータ列と、前記参照データ列との間で相関演算を行って相関値を算出する相関値算出ステップ(S11)と、前記相関値に基づいて前記フレームタイミングを検出するフレームタイミング検出ステップ(S12、S14)と、を含み、前記処理単位設定ステップにおいて、1フレームと前記参照データ列との和以上で且つ1フレームと1サブフレームとの和以下の時間長を前記処理単位として設定することを特徴とする。
上述のように、本発明のフレーム同期方法は、処理単位設定ステップにおいて、1フレームと参照データ列との和以上で且つ1フレームと1サブフレームとの和以下の時間長を処理単位として設定し、データ取得ステップにおいて、処理単位のデータ列(波形データ)を取得し、相関値算出ステップにて、取得された処理単位分のデータ列において、1シンボル長以下の参照データ列との相関処理を行うようになっている。この構成により、フレームタイミングのずれの許容量を最大で1サブフレームに限定しつつ、フレーム同期処理におけるデータの処理単位を短縮することができる。よって、フレーム同期用の外部トリガが使用できない場合であっても、フレーム同期を効率的に行うことができ、フレーム同期装置が測定装置に用いられる場合には測定時間を短縮することができる。また、処理単位を例えば1フレーム+1サブフレームとすることにより、フレームタイミングのずれを最大で1サブフレームまで許容可能となる。
本発明の測定方法は、被測定物からの信号をダウンコンバートしサンプリングして、前記処理単位のデータ列をキャプチャする受信ステップ(S4)と、前記キャプチャしたデータ列を取得してフレームタイミングを検出する上記フレーム同期方法と、前記フレーム同期方法により検出されたフレームタイミングに基づいて、前記受信ステップにてキャプチャしたデータ列の信号を復調する復調ステップ(S15)と、前記復調された信号の特性を測定する測定ステップ(S16)と、を含むことを特徴とする。
この構成により、本発明の測定方法は、フレーム同期方法を含んでいるので、データ取得ステップにて取得され、相関値算出ステップにて相関演算が行われる信号の処理単位を短縮することができる。よって、フレーム同期用の外部トリガが使用できない場合であっても、フレーム同期を効率的に行うことができ、測定時間を短縮することができる。
本発明の測定方法は、受信装置(110)と、該受信装置と通信ネットワーク(130)で接続されたデータ処理装置(120)とを備えた測定システム(100)による測定方法であって、前記受信装置において、受信信号をダウンコンバートし(S5)、前記ダウンコンバートされた信号をA/D変換し(S6)、前記A/D変換された信号を直交復調し(S7)、前記直交復調された信号から前記処理単位のデータ列をキャプチャし(S8)、前記キャプチャされた前記処理単位のデータ列を、前記通信ネットワークを介して前記データ処理装置に送信し(S9)、前記データ処理装置において、前記受信装置から送信された前記処理単位のデータ列を受信し(S10)、前記受信したデータ列を取得してフレームタイミングを検出する上記のフレーム同期方法を実施し、前記フレーム同期方法により検出されたフレームタイミングに基づいて、前記キャプチャしたデータ列の信号を復調し(S15)、前記復調された信号の特性を測定する(S16)、ことを含むことを特徴とする。
この構成により、本発明の測定方法は、受信装置によりキャプチャされる信号の時間長(処理単位)を、データ処理装置におけるデータ取得及び相関演算を行うデータの処理単位と同一にし、従来技術より短縮することができる。これにより、受信装置からデータ処理装置に転送するデータ量を、フレーム同期に必要な量に抑制することができるので、転送時間を短縮することができる。よって、受信装置とデータ処理装置がLANなどの通信ネットワークで接続されている場合であっても、フレーム同期を効率的に行うことができ、測定時間を短縮することができる。
本発明によれば、フレーム同期用の外部トリガが使用できない場合であっても、フレーム同期を効率的に行い測定時間を短縮することができるフレーム同期装置及びそれを備えた測定装置及び測定システム、並びにフレーム同期方法及び測定方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る測定装置の構成を示すブロック図である。 図1の測定装置の受信部によりキャプチャされるデータの構造を示す図である。 図1のフレーム同期装置における相関処理を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る測定方法のフローチャートを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る測定システムの構成を示すブロック図である。 図5の測定システムの使用態様を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る測定方法のフローチャートを示す図である。 従来の測定装置の受信部によりキャプチャされるデータの構造を示す図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。
本発明の第1の実施形態に係る測定装置1は、測定対象物(DUT)2から送信された変調信号aを受信し復調して信号特性を測定することにより、DUT2の送信性能を試験するものである。そのために、測定装置1は、図1に示すように、受信部10、フレーム同期装置20、信号処理部30、表示部40、操作部50、及び制御部60を備えている。
DUT2としては、限定するものではないが、例えば、無線基地局のRRH(Remote Radio Head)が挙げられる。DUT2から送信される変調信号aは、例えばLTE、LTE-Advanced、5G NR、無線LANなどの通信規格に従って、例えば直交周波数分割多重(OFDM)方式により変調されたOFDM変調信号である。変調信号aは被測定信号ともいう。OFDM変調信号は、送信側(DUT2)で、フレーム内の時間軸上の特定の位置に既知のデータ列(同期用シンボル)を挿入したデータ系列に対し、OFDM変調、アップコンバート等を行って得られた信号である。本実施形態では、通信規格として5G NRを想定し、OFDM方式により変調された変調信号を受信するものとして説明するが、通信規格、変調方式はこれらに限定されるものではない。以下、各構成要素について説明する。
(受信部)
受信部10は、DUT2から送信された変調信号a(OFDM変調信号)を、アンテナを介して、あるいは有線で受信しダウンコンバートしサンプリングして処理単位のデータ列の信号をキャプチャするようになっている。具体的には、受信部10は、ダウンコンバータ11、アナログ-デジタル変換部(A/D変換部)12、直交復調部13、及びデータキャプチャ部14を備えている。ここで、処理単位とは、データのキャプチャ、転送、フレーム同期等の処理で一度に扱われるデータ量であり、時間長又はデータ長(データ数、サンプル数等)により表される。
ダウンコンバータ11は、ミキサや局部発信器を備え、DUT2から送信された変調信号aと、局部発振器により生成されたローカル信号とをミキサに入力してダウンコンバートし、中間周波数(IF)信号bを生成するようになっている。中間周波数信号bは、A/D変換部12に送られる。
A/D変換部12は、ダウンコンバータ11により周波数変換された中間周波数信号bをサンプリングしてアナログ信号からデジタル信号に変換するようになっている。得られたデジタルの中間周波数信号cは、直交復調部13に送られる。
直交復調部13は、A/D変換部12から出力されたデジタルの中間周波数信号cをベースバンド信号に周波数変換するとともに、I相成分及びQ相成分に直交復調するようになっている。得られた直交復調信号d(波形データともいう)は、データキャプチャ部14に送られる。直交復調信号dは複素信号である。
データキャプチャ部14は、直交復調信号dから所定のキャプチャ長(処理単位)分のデータ列の信号をキャプチャし記憶するようになっている。キャプチャされたデータ列(キャプチャデータ列又は単にデータ列ともいう)eは、フレーム同期装置20と信号処理部30に送られる。
上記説明では、受信部10はダウンコンバータ11において中間周波数信号に変換されるとしたが、ダウンコンバータ11においてベースバンドの信号に変換するようにしてもよい。
フレーム同期装置20は、データキャプチャ部14にキャプチャされたキャプチャデータ列eのフレームタイミングを検出し、検出したことを示すフレームタイミング信号hを信号処理部30に出力するようになっている。このフレーム同期装置20については後で詳細に説明する。なお、データキャプチャ部14にキャプチャされたキャプチャデータ列eは、フレーム同期装置20の入力信号である。
(信号処理部)
信号処理部30は、受信部10のデータキャプチャ部14によりキャプチャされたキャプチャデータ列eをOFDM復調してOFDM復調信号fを取得し、各種の測定を実行するようになっている。具体的には、信号処理部30は、OFDM復調部31及び測定部32を備えている。
OFDM復調部31は、データキャプチャ部14によりキャプチャされたキャプチャデータ列eと、フレーム同期装置20が出力したフレームタイミング信号hを入力するようになっている。そして、OFDM復調部31は、フレームタイミング信号hに基づいて、キャプチャデータ列eに対し、FFT(高速フーリエ変換)処理、サブキャリア復調などのOFDM復調処理を行ってOFDM復調信号fを生成するようになっている。生成されたOFDM復調信号fは、測定部32に送られる。なお、本実施形態におけるOFDM復調部31は、本発明の復調部に対応する。
なお、必要に応じ、OFDM復調部31においてFFT処理を行う前に、キャプチャデータ列eの各シンボルからCP(Cyclic Prefix)を除去しておくようにする。
測定部32は、OFDM復調部31が出力したOFDM復調信号fに対して、例えば、周波数エラー、タイミングエラー、EVM(Error Vector Magnitude)、送信パワー、コンスタレーション等を測定、解析するように構成されている。測定部32による測定及び解析結果の情報gは、表示部40に送られる。
(表示部、操作部、制御部)
表示部40は、液晶表示器等の表示機器を備え、測定部32から送られた測定及び解析結果のデータやグラフ等を含めて、DUT2の試験結果を表示機器に表示するようになっている。
操作部50は、DUT2を試験する際の測定項目、測定条件、判定条件の他、各種パラメータを設定するためにユーザが操作するものである。具体的には、操作部50は、例えば、タッチパネルやハードウェアキーで構成されたキーボード、マウス又はダイヤルのような入力デバイス、これらを制御する制御回路等で構成されている。
制御部60は、操作部50からの入力を受け付け、各種パラメータ等を設定するとともに、受信部10、フレーム同期装置20、信号処理部30、表示部40などの機能部の制御を行うようになっている。
[フレーム同期装置]
次に、フレーム同期装置20の構成について説明する。
フレーム同期装置20は、フレーム同期装置20への入力信号であるキャプチャデータ列e(処理単位分の複素データ列)からフレームタイミングを検出するようになっている。具体的には、フレーム同期装置20は、フレーム中の特定の位置に既知のシンボルを含む入力信号のフレームタイミングを検出するようになっている。そのために、フレーム同期装置20は、図1に示すように、相関処理部21、基準位置シフト部28、フレームタイミング検出部29、及び閾値記憶部291を備えている。
相関処理部21は、受信部10で得られた処理単位分の複素データ系列であるキャプチャデータ列eを取得し、キャプチャデータ列eから切り出した部分データ列rと参照データ列sとの相関値を算出することによりフレームタイミングを検出するものである。そのために、相関処理部21は、データ取得部22、処理単位設定部23、シンボル長取得部24、参照データ列算出部25、参照データ列記憶部26、及び相関値算出部27を備えている。
シンボル長取得部24は、フレーム同期装置20への入力信号としてのキャプチャデータ列eに含まれるシンボルのシンボル長の情報を取得するようになっている。具体的には、シンボル長取得部24は、サブキャリア間隔、周波数帯域幅等のパラメータに基づいて、通信規格に適合するシンボル長の情報を取得し、パラメータとして設定するようになっている。サブキャリア間隔、周波数帯域幅等のパラメータは、ユーザにより予め設定されるか、あるいは測定装置1において自動で設定される。シンボル長の情報は、処理単位設定部23と参照データ列算出部25に送られる。
処理単位設定部23は、データのキャプチャやフレーム同期等の処理におけるデータの処理単位として、1フレームとフレームタイミングのずれの許容量との和を設定するようになっている。具体的には、処理単位設定部23は、1フレームと参照データ列との和以上で且つ1フレームと1サブフレームとの和以下の時間長を処理単位として設定するようになっている。例えば、処理単位設定部23は、1フレームと1サブフレームとの和の時間長を処理単位として設定してもよい。処理単位を例えば1フレーム+1サブフレームとすることにより、フレームタイミングのずれの許容量を最大で1サブフレームに限定する。言い換えれば、フレームタイミングのずれが1サブフレーム以内であれば、フレームタイミングを適切に検出することができる。処理単位Lの情報は、データキャプチャ部14及びデータ取得部22に送られる。
処理単位設定部23は、1フレームと参照データ列との和以上で且つスロットの整数倍の時間長のうち、最小の時間長を処理単位として設定するように構成してもよい。例えば、処理単位設定部23は、処理単位として、1フレームと1スロットとの和を設定してもよい。処理単位をスロットの整数倍のうち最小の時間長(例えば1フレーム+1スロット)とすることにより、フレームタイミングのずれの許容量を最大で1スロットに限定する。
本実施形態では、データの処理単位を設定する構成であるが、これに限定されず、データの処理単位を例えば1フレームと1サブフレームとの和等の固定値に固定しておく構成であってもよい。
データ取得部22は、受信部10のデータキャプチャ部14から送られた、処理単位Lのキャプチャデータ列eを取得するようになっている。受信部10におけるデータキャプチャ部14により扱われるデータの処理単位と、フレーム同期装置20におけるデータの処理単位は同じである。データ取得部22により取得された処理単位Lのキャプチャデータ列eにおいて、参照データ列と同一のデータ数のデータ列が、部分データ列rとして切り出され、相関値算出部27に送られる。
参照データ列算出部25は、入力信号に含まれるシンボルのシンボル長に基づいて参照データ列sを算出し、参照データ列記憶部26に格納するようになっている。具体的には、参照データ列算出部25は、通信規格に従って、例えばシンボル長取得部24により取得されたシンボル長等の諸パラメータの情報を用いて参照データ列sを算出するようになっている。通信規格としては、例えば、3GPP TS 38.211の7.4.1.1 Demodulation reference signals for PDSCHを参照されたい。この構成により、フレーム同期装置20は、通信規格下でサブキャリア間隔、周波数帯域幅などのパラメータによりシンボル長が変わっても適切な参照データ列を得ることができる。
参照データ列記憶部26は、フレーム中の特定の位置に存在する既知のシンボルのデータ列と同一のデータ列の少なくとも一部を参照データ列sとして記憶するようになっている。具体的には、参照データ列記憶部26は、参照データ列算出部25により算出された参照データ列sを格納するようになっている。参照データ列sは、相関値算出部27に送られる。
基準位置シフト部28は、データ取得部22により取得された処理単位分のキャプチャデータ列eにおいて基準となる基準位置を定めて基準位置を所定のデータ間隔で順次シフトさせるようになっている。データ間隔は、1サンプルでもよいし、2以上の複数サンプルでもよい。
相関値算出部27は、基準位置シフト部28により基準位置がシフトされるごとに、データ取得部22により取得されたキャプチャデータ列eにおける基準位置から参照データ列sと同一データ(サンプル)数の範囲の部分データ列rと、参照データ列sとの間で公知の相関演算を行って相関値(又は相関係数)を算出するようになっている。算出された相関値は、フレームタイミング検出部29に送られる。
閾値記憶部291は、キャプチャデータ列eに含まれるフレームのタイミング(例えば既知のシンボルの位置)を検出するための閾値を格納するようになっている。閾値記憶部291に格納される閾値は、例えば、実験やシミュレーションによって決めたものでもよい。
フレームタイミング検出部29は、相関値算出部27が算出した相関値に基づいてフレームタイミングを検出するようになっている。具体的には、相関値算出部27が算出した相関値と、閾値記憶部291に記憶された閾値とを比較する。そして、フレームタイミング検出部29は、相関値が閾値を超えた場合に、フレームタイミングを検出したことを示すフレームタイミング信号hをOFDM復調部31に出力するようになっている。
<データ構造>
ここで、受信部10のデータキャプチャ部14によりキャプチャされるキャプチャデータ列e(処理単位分のデータ列)のデータ構造について、図2を参照して説明する。図2は、例として、処理単位が11サブフレームであると仮定している。
まず、DUT2から送信される変調信号aは、時間軸方向で見ると、連続した複数のフレームにより構成され、1フレームは10個のサブフレームから構成されている。1サブフレームの時間長は1ミリ秒であり、よって1フレームの時間長は10ミリ秒である。サブフレームは、1又は複数のスロットから構成され、1サブフレームに含まれるスロット数はサブキャリア間隔、周波数帯域幅等に応じて通信規格により決められている。1スロットには、例えば14個のシンボルが含まれている。
周波数軸方向で見ると、変調信号aは、複数のリソースブロック(RB(Resource Block))により構成され、1リソースブロックには例えば12個の連続するサブキャリアが含まれる。リソースブロックは、例えば、周波数軸上で12個のサブキャリアと、時間軸上で1スロットとで規定される時間-周波数軸上の範囲に該当する。1リソースブロックには、例えば、12×14=168リソースエレメント(RE(Resource Element))が含まれている。
図2に示すように、受信部10のデータキャプチャ部14によりキャプチャされるキャプチャデータ列は、1フレームと1サブフレームとプリサンプルとポストサンプルとの和に等しいデータ長(時間長)を有している。
キャプチャデータ列の時間長=1フレーム+1サブフレーム+α
ここで、αはプリサンプル及びポストサンプルのデータ長である。
ここで、プリサンプルとポストサンプルは、フィルタリング等の前処理を行うときに必要になる糊代分である。別言すれば、測定信号のみに帯域制限するフィルタリングを行う際に生じる過渡応答を抑制するために、データ列の前後にα/2データずつ余分にキャプチャしておく。このようなフィルタリングは、フレーム同期装置20において行ってもよい。
以下の説明では、キャプチャされるデータ列にプリサンプルとポストサンプルが含まれていることを明示しないが、実際にキャプチャされるデータ列には、プリサンプルとポストサンプルが含まれているものとする。例えば、本明細書及び特許請求の範囲において「処理単位」というときは、プリサンプルとポストサンプルを除いたデータ列を示している。例えば、処理単位が1フレームと1サブフレームの和であるなどと記載されている場合、実際に1回でキャプチャされるデータ列は、1フレーム+1サブフレーム+αのデータ長を有しているものとする。
図2に戻って、受信部10のデータキャプチャ部14によりキャプチャされたキャプチャデータ列eは、例えば、先行するフレームのサブフレーム7,8,9と、後続のフレームのサブフレーム0,1,2,3,4,5,6,7を含んでいる。すなわち、1つのフレームを全部含んでいなくてもよく、前後のフレームにおいて連続した11個のサブフレームを含んでいればよい。
受信部10のデータキャプチャ部14によりキャプチャされる処理単位分のキャプチャデータ列eのデータ長は、フレーム同期処理における処理単位でもある。
図2に示すように、キャプチャデータ列eにおける各サブフレームには、2つのスロットが含まれ、各スロットには例えば14個のシンボルが含まれている。図2では、シンボル2の所定のサブキャリア(RE)に固有の復調参照信号(DM-RS(DeModulation Reference Signal))が含まれている。すなわち、シンボル2は他のシンボルから識別可能な固有のデータ列からなる信号である。具体的には、シンボル2は、サブフレーム番号が違えば異なる信号であり、同一サブフレームであってもスロット番号が違えば異なる信号である。
図2では、シンボル2が、キャプチャデータ列eにおけるシンボル位置を特定する参照データ列sであるが、これは例示である。DM-RS等の参照データを含む他のシンボルを、参照データ列として用いてもよい。
次に、フレーム同期装置20における相関処理について、図3を参照して説明する。
図3は、フレーム同期装置20における相関処理を示す図である。図3では、データキャプチャ部14によりキャプチャされた処理単位分のキャプチャデータ列e中の基準位置から参照データ列sと同一の時間長分だけ抽出した部分データ列rと参照データ列sとの相関値を算出し、相関値が閾値を超えるか否かによりフレームタイミングを検出している。基準位置は、基準位置シフト部28により所定のデータ間隔dにより順次シフトされる。データ間隔dは、例えば1サンプル分である。キャプチャデータ列eから抽出される部分データ列rの位置をシフトしつつ、部分データ列rと参照データ列sとの相関値を算出し、相関値に基づいてフレームタイミングを検出する。図3では、時刻tnのとき、相関値が閾値を超えており、このときの部分データ列rが参照データ列sと同一であると判断し、フレームタイミング信号hが出力される。
フレームタイミングがキャプチャデータ列eの中央あるいは中間の位置にある場合は、ある程度のフレームタイミングのずれが生じたとしても、フレームタイミングを検出することはできる。しかし、フレームタイミングがキャプチャデータ列eの端の位置にある場合は、フレームタイミングのずれが生じると、フレームタイミングを補足できず、検出できない場合も起こり得る。そこで、許容可能なフレームタイミングのずれである「フレームタイミングのずれの許容量」を、1フレームに追加した時間長を、データの処理単位としている。具体的には、フレームタイミングのずれの許容量は、例えば、参照データ列以上で且つ1サブフレーム以下の時間長である。参照データ列以上としたのは、キャプチャデータ列eのうち1フレーム分の全範囲について確実に相関処理を行うためである。
<変形例1>
次に、第1の実施形態の変形例1を説明する。
変形例1では、処理単位設定部23は、シンボル長取得部24により取得されたシンボル長の情報に基づいて、処理単位を設定するようになっている。具体的には、処理単位設定部23は、1フレームと参照データ列sとの和以上で且つシンボルの整数倍の時間長のうち、最小の時間長を処理単位として設定するようになっている。例えば、処理単位設定部23は、処理単位として、1フレームと1シンボルとの和を設定する。処理単位をサブフレームの整数倍のうち最小の時間長(例えば1フレーム+1シンボル)とすることにより、フレームタイミングのずれの許容量を最大で1シンボルに限定する。
この構成により、フレーム同期装置20は、データキャプチャ部14及びデータ取得部22によりキャプチャあるいは取得されたキャプチャデータ列eのうち1フレーム分の全範囲について相関処理を行うことができるので、フレームタイミングを確実に検出することができる。また、データキャプチャ(取得)及び相関演算を行う処理単位を、従来の2フレームより十分に短く、例えば1フレーム+1シンボルに設定できるので、効率的にフレーム同期を行うことができる。また、フレーム同期装置20は、処理単位設定部23が、シンボル長取得部24により取得されたシンボル長の情報に基づいて処理単位を設定するので、通信規格下でサブキャリア間隔、周波数帯域幅などのパラメータによりシンボル長が変わっても容易に適応することができる。
<変形例2>
次に、第1の実施形態の変形例2を説明する。
変形例2では、参照データ列記憶部26は、フレーム中の特定位置に存在する既知のシンボルのデータ列と同一のデータ列の一部を参照データ列sとして記憶するようになっている。この参照データ列sは、フレーム中で識別可能でかつ、フレーム中での位置を特定可能なように、フレーム中の特定位置に存在する既知のシンボルのデータ列から一部を抽出したものである。また、処理単位設定部23は、1フレームと参照データ列sとの和の時間長を処理単位として設定するようになっている。
この構成により、フレーム同期装置20は、参照データ列sを1シンボル長より短くでき、よって、データキャプチャ及びフレーム同期の処理単位を従来の2フレームより十分に短く、最小に設定できるので、効率的にフレーム同期を行うことができる。
<変形例3>
次に、第1の実施形態の変形例3を説明する。
変形例3では、処理単位設定部23は、制御部60の制御下で、フレームタイミング検出部29によるフレームタイミングの検出結果に基づいて、
(A)1フレームと参照データ列sとの和以上で且つサブフレームの整数倍の時間長のうち、最小の時間長、
(B)1フレームと参照データ列sとの和以上で且つスロットの整数倍の時間長のうち、最小の時間長、
(C)1フレームと参照データ列sとの和以上で且つシンボルの整数倍の時間長のうち、最小の時間長、及び
(D)1フレームと参照データ列sとの和の時間長、
のいずれか1つを処理単位として設定するようになっている。
例えば、処理単位が1フレーム+1シンボルの場合にフレームタイミングの検出結果が良好ならば、1フレーム+1シンボルを処理単位とし、フレームタイミングの検出結果が良好でないならば、処理単位を1フレーム+1スロットとしてフレームタイミングの検出結果を調べる。そして、フレームタイミングの検出結果が良好ならば、1フレーム+1スロットを処理単位とし、フレームタイミングの検出結果が良好でないならば、処理単位を1フレーム+1サブフレームとする。フレームタイミングの検出結果は、検出の安定性、確実性、正確性などを観点にその良否を判断してもよい。
この構成により、フレーム同期装置20は、フレームタイミングの検出結果に基づいてデータの処理単位を変えるので、フレームタイミングを確実に検出することができるとともに、データの処理単位を最適な時間長に設定することができる。
第1の実施形態に係る測定装置1及びフレーム同期装置20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インタフェース、ハードディスク等の記憶装置等を有するコンピュータを個別にあるいは全体として備えている。これにより、例えば、受信部10、フレーム同期装置20、信号処理部30、表示部40、操作部50、制御部60等の機能の一部または全部は、ROMや記憶装置に記憶された各種処理プログラムをRAMに読み出してCPUで実行することにより実現することができる。
フレーム同期装置20は、測定装置1に一体的に組み込まれ、測定装置1とコンピュータを共用する構成であってもよい。また、フレーム同期装置20は、測定装置1のコンピュータにインストールするアプリケーションソフトウェア(プログラム)であってもよい。
次に、本実施形態に係る測定方法について、図4を参照しつつ説明する。
シンボル長取得部24は、フレーム同期装置20への入力信号としてのキャプチャデータ列eに含まれるシンボルのシンボル長の情報を取得する(ステップS1)。具体的には、シンボル長取得部24は、サブキャリア間隔、周波数帯域幅等のパラメータに基づいて、通信規格に適合するシンボル長の情報を取得する。
処理単位設定部23は、データのキャプチャやフレーム同期等の処理におけるデータの処理単位をとして、1フレームとフレームタイミングのずれの許容量との和を設定する(ステップS2)。例えば、処理単位設定部23は、処理単位として1フレーム+1サブフレームの時間長を設定するか、あるいは1フレーム+1スロットの時間長を設定する。処理単位として1フレーム+1サブフレームの時間長を設定する場合は、通信規格に規定された規定の時間長とする(11ミリ秒)。処理単位として1フレーム+1スロットの時間長を設定する場合は、シンボル長取得部24により取得されたシンボル長の情報を用いて処理単位を算出する。
処理単位設定部23は、参照データ列sの時間長が1シンボルより短い場合に、処理単位として1フレーム+参照データ列sの時間長を設定してもよい。
参照データ列算出部25は、入力信号に含まれるシンボルのシンボル長に基づいて参照データ列sを算出し、参照データ列記憶部26に格納する(ステップS3)。具体的には、参照データ列算出部25は、3GPP TS38.211等の通信規格に従って、シンボル長取得部24により取得されたシンボル長等の諸パラメータの情報を用いて参照データ列sを算出する。
参照データ列記憶部26は、参照データ列算出部25により算出された参照データ列sを格納する。この参照データ列sは、キャプチャデータ列eに含まれるフレーム中の特定の位置に存在する既知のシンボルと同一のものである。
DUT2は、5G NRなどの通信規格に従って例えばOFDM方式により変調されたOFDM変調信号を送信する。受信部10は、DUT2から送信された変調信号aを受信する(ステップS4)。
ダウンコンバータ11は、DUT2から送信された変調信号aをダウンコンバートし、中間周波数(IF)信号bを生成する(ステップS5)。
A/D変換部12は、ダウンコンバータ11により周波数変換された中間周波数信号bをサンプリングしてアナログ信号からデジタル信号に変換する(ステップS6)。A/D変換部12は、得られたデジタルの中間周波数信号cを直交復調部13に送る。
直交復調部13は、A/D変換部12から出力されたデジタルの中間周波数信号cをベースバンド信号に周波数変換するとともに、I相成分及びQ相成分に直交復調する(ステップS7)。
データキャプチャ部14は、直交復調信号dから所定の処理単位分のキャプチャデータ列eをキャプチャし記憶する(ステップS8)。処理単位Lは、処理単位設定部23により設定された値である。
データ取得部22は、受信部10のデータキャプチャ部14から送られた、処理単位Lのキャプチャデータ列eを取得する。データ取得部22により取得されるキャプチャデータ列eのデータ長は、処理単位設定部23により設定された処理単位Lであり、すなわち、受信部10のデータキャプチャ部14によりキャプチャされたキャプチャデータ列eのデータ長と同じである。
基準位置シフト部28は、データ取得部22により取得された処理単位分のキャプチャデータ列eにおいて基準となる基準位置を設定する。基準位置は、処理単位のキャプチャデータ列eにおいて参照データ列sに対して相関処理が行われる部分データ列rの先頭位置である。例えば、基準位置シフト部28は、図3に示したキャプチャデータ列eの時刻t0(あるいは、時刻t0に対応するサンプル)を基準位置として定める。
相関値算出部27は、基準位置シフト部28により基準位置がシフトされるごとに、データ取得部22により取得されたキャプチャデータ列eにおいて基準位置から参照データ列sと同一サンプル数の範囲の部分データ列rと、参照データ列sとの間で公知の相関演算を行って相関値(又は相関係数)を算出する(ステップS11)。
閾値記憶部291は、キャプチャデータ列eに含まれるフレームのタイミングを検出するための閾値を格納する。
フレームタイミング検出部29は、相関値算出部27が算出した相関値に基づいてフレームタイミングを検出する。具体的には、相関値算出部27が算出した相関値と、閾値記憶部291に記憶された閾値とを比較する(ステップS12)。そして、フレームタイミング検出部29は、相関値が閾値を超えた場合に(ステップS12でYES)、フレームタイミングを検出したことを示すフレームタイミング信号hをOFDM復調部31に出力する(ステップS14)。
一方、相関値が閾値を超えていない場合は(ステップS12でNO)、基準位置シフト部28は、キャプチャされた処理単位のキャプチャデータ列eにおいて基準となる基準位置を1サンプル分シフトさせ(ステップS13)、ステップS11に戻る。
OFDM復調部31は、フレームタイミング信号hに基づいて、データキャプチャ部14によりキャプチャされたキャプチャデータ列eに対し、FFT処理、サブキャリア復調などのOFDM復調処理を行ってOFDM復調信号fを生成し、測定部32に出力する(ステップS15)。
測定部32は、OFDM復調部31が出力したOFDM復調信号fに対して、例えば、周波数エラー、タイミングエラー、EVM、送信パワー、コンスタレーション等を測定、解析する(ステップS16)。
表示部40は、測定部32から送られた測定及び解析結果のデータやグラフ等を含めて、DUT2の試験結果を表示機器に表示する(ステップS17)。
以上のように、本実施形態に係るフレーム同期装置20及び測定装置1は、処理単位設定部23が、例えば1フレーム+1サブフレームの時間長をデータの処理単位として設定し、データ取得部22が、処理単位分のキャプチャデータ列eを取得し、相関値算出部27が、取得された処理単位分のキャプチャデータ列eにおいて、1シンボル長以下の参照データ列sとの相関処理を行うようになっている。この構成により、データ取得部22により取得された信号のうち1フレーム分の全範囲について相関処理を行うことができるので、フレームタイミングを確実に検出することができる。また、データキャプチャと相関演算を行う処理単位を、従来の2フレームより十分に短く設定できる。よって、フレーム同期用の外部トリガが使用できない場合であっても、フレームタイミングのずれの許容量を最大で1サブフレームに限定しつつ、フレーム同期を効率的に行うことができ、測定時間を短縮することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る測定システム100について説明する。
第2の実施形態に係る測定システム100は、受信装置110とデータ処理装置120とがLAN(Local Area Network)などの通信ネットワーク130で接続されている点で、第1の実施形態に係る測定装置1と相違している。同一の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は適宜省略する。
本実施形態に係る測定システム100は、受信装置110においてDUT2から送信された変調信号aを受信してキャプチャし、データ処理装置120において復調して信号特性を測定することにより、DUT2の送信性能を試験するものである。図5に示すように、測定システム100は、受信装置110と、データ処理装置120と、受信装置とデータ処理装置120とを接続するLANなどの通信ネットワーク130とを備えている。
(受信装置)
受信装置110は、DUT2から送信された変調信号aを受信してキャプチャし、キャプチャしたキャプチャデータ列eをデータ処理装置120に送信するようになっている。そのために、受信装置110は、ダウンコンバータ11、A/D変換部12、直交復調部13、データキャプチャ部14、及び送受信部112を備えている。
ダウンコンバータ11は、受信した変調信号aをダウンコンバートする。A/D変換部12は、ダウンコンバートされた信号をA/D変換する。直交復調部13は、A/D変換された信号を直交復調する。データキャプチャ部14は、直交復調された信号から所定の処理単位分のデータ列(キャプチャデータ列)eをキャプチャする。
送受信部112は、通信ネットワーク130を介して、キャプチャデータ列eをデータ処理装置120へ送信するようになっている。また、送受信部112は、データ処理装置120から送られる、例えば処理単位Lの情報など必要なパラメータ情報を受信するようになっている。なお、本実施形態の送受信部112は、本発明の送信部に対応する。
(データ処理装置)
データ処理装置120は、キャプチャデータ列eを受信し、キャプチャデータ列eに対してフレーム同期及びOFDM復調を実施後、各種測定を行うようになっている。そのために、データ処理装置120は、送受信部122、フレーム同期装置20、OFDM復調部31、測定部32、表示部40、操作部50、及び制御部60を備えている。
送受信部122は、受信装置110の送受信部112から送られたキャプチャデータ列eを受信するようになっている。また、送受信部122は、フレーム同期装置20の処理単位設定部23により設定された処理単位Lの情報を受信装置110に送信するようになっている。なお、本実施形態の送受信部122は、本発明の受信部に対応する。
フレーム同期装置20は、受信したキャプチャデータ列eを基に、フレームタイミングを検出する。OFDM復調部31は、フレーム同期装置20により検出されたフレームタイミングに基づいて、キャプチャデータ列eを復調する。測定部32は、復調された信号の特性を測定する。表示部40は、測定部32による測定の結果等を表示する。
受信装置110のデータキャプチャ部14によりキャプチャされるキャプチャデータ列eの信号長は、データ処理装置120におけるフレーム同期装置20のデータ取得部22により取得されるキャプチャデータ列eの時間長と等しくなっている。
図6は、本実施形態に係る測定システム100の使用態様を示す図である。図6に示すように、OTA(Over The Air)チャンバ200内に設置されたDUT2(RRH)から送信された信号がアンテナ201及びRFスイッチ202を介して測定システム100に送られる。DUT2から送信される信号としては、例えば、ミリ波あるいはサブ6GHz帯(Sub6)の信号である。
測定システム100は、受信装置110とデータ処理装置120とが通信ネットワーク130で接続されている。図6では、RFスイッチ202とデータ処理装置120の間に、RFコンバータ11aが設けられている。受信装置110は、キャプチャしたI/Qデータであるキャプチャデータ列eを、通信ネットワーク130を介してデータ処理装置120へ送信している。また、受信装置110は、RFスイッチ202やDUT2を制御する制御信号を送出するようになっている。
図6では、OTAチャンバ200内に設定されたDUT2から送信される信号が、アンテナ201及びRFスイッチ202を介して測定システム100に入力される構成であるが、これに限定されない。DUT2から送信される信号が有線で測定システム100に入力される構成であってもよい。
次に、本実施形態における測定方法について、図7を参照しつつ説明する。
ステップ9、ステップ10以外のステップは、第1の実施形態と同じである。ステップ9において、受信装置110の送受信部112は、データキャプチャ部14がキャプチャした処理単位Lのキャプチャデータ列eを、通信ネットワーク130を介してデータ処理装置120へ送信する。
ステップ10において、データ処理装置120の送受信部122は、受信装置110の送受信部112から送信された処理単位Lのキャプチャデータ列eを受信する。
なお、データ処理装置120が有するフレーム同期装置20の処理単位設定部23により設定された処理単位Lの情報は、通信ネットワーク130を介して受信装置110のデータキャプチャ部14に送られる。
以上のように、第2の実施形態に係る測定システム100は、受信装置110のデータキャプチャ部14によりキャプチャされるキャプチャデータ列eの時間長(処理単位)が、データ処理装置120におけるデータ取得及び相関演算を行うデータの処理単位と同一であり、従来の2フレームより十分に短縮することができる。これにより、受信装置110からデータ処理装置120に転送するデータ量を、フレーム同期に必要な最小限の量に抑制することができるので、受信装置110からデータ処理装置120への転送時間を短縮することができる。よって、受信装置110とデータ処理装置120がLANなどの通信ネットワーク130で接続されている場合であっても、フレーム同期を効率的に行うことができ、測定時間を短縮することができる。
上記第1及び第2の実施形態のフレーム同期装置20は、従来のようにフレーム同期時に1フレームの塊を見つけて同期するのではなく、異なるフレーム(隣接するフレーム)のサブフレームを使用して、1フレーム分の時間長に相当する10サブフレームに対して同期処理を行うようにする。この構成により、例えば1サブフレーム(1ミリ秒)以内のフレームタイミングのずれに対してさえ同期できれば良くなるため、キャプチャ長を従来手法(2フレーム+α)の約半分(1フレーム+1サブフレーム+α)に削減することが可能となる。ここで、αはプリサンプル+ポストサンプルである。これにより、データ処理装置120に搭載するメモリを削減することができる。また、処理単位を短縮することで、キャプチャしたキャプチャデータ列eの受信装置110からデータ処理装置120への転送時間も短縮できるため、測定時間の短縮が可能となる。
以上説明したように、本発明は、フレーム同期用の外部トリガが使用できない場合であっても、フレーム同期を効率的に行い測定時間を短縮することができるという効果を有し、フレーム同期装置及びそれを備えた測定装置及び測定システム、並びにフレーム同期方法及び測定方法の全体に有用である。
1 測定装置
2 DUT
10 受信部
11 ダウンコンバータ
11a RFコンバータ
12 A/D変換部
13 直交復調部
14 データキャプチャ部
20 フレーム同期装置
21 相関処理部
22 データ取得部
23 処理単位設定部
24 シンボル長取得部
25 参照データ列算出部
26 参照データ列記憶部
27 相関値算出部
28 基準位置シフト部
29 フレームタイミング検出部
291 閾値記憶部
30 信号処理部
31 OFDM復調部(復調部)
32 測定部
40 表示部
50 操作部
60 制御部
100 測定システム
110 受信装置
112 送受信部(送信部)
120 データ処理装置
122 送受信部(受信部)
130 通信ネットワーク
200 OTAチャンバ
201 アンテナ
202 RFスイッチ
a 変調信号
b 中間周波数信号
c デジタルの中間周波数信号
d 直交復調信号
e キャプチャデータ列
f OFDM復調信号
g 測定及び解析結果の情報
h フレームタイミング信号
r 部分データ列
s 参照データ列
L 処理単位

Claims (12)

  1. フレーム中の特定の位置に既知のシンボルを含む入力信号のフレームタイミングを検出するフレーム同期装置(20)であって、
    データの処理単位を設定する処理単位設定部(23)と、
    前記入力信号から前記設定された処理単位分のデータ列を取得するデータ取得部(22)と、
    前記既知のシンボルのデータ列と同一のデータ列の少なくとも一部を参照データ列として記憶する参照データ列記憶部(26)と、
    前記データ取得部により取得されたデータ列において基準となる基準位置を定めて前記基準位置を所定のデータ間隔で順次シフトさせる基準位置シフト部(28)と、
    前記基準位置シフト部により前記基準位置がシフトされるごとに、前記データ取得部により取得されたデータ列のうち前記基準位置から前記参照データ列と同一データ数の範囲のデータ列と、前記参照データ列との間で相関演算を行って相関値を算出する相関値算出部(27)と、
    前記相関値に基づいて前記フレームタイミングを検出するフレームタイミング検出部(29)と、を備え、
    前記処理単位設定部は、1フレームと前記参照データ列との和以上で且つ1フレームと1サブフレームとの和以下の時間長を前記処理単位として設定することを特徴とするフレーム同期装置。
  2. 前記処理単位設定部は、1フレームと前記参照データ列との和以上で且つスロットの整数倍の時間長のうち、最小の時間長を前記処理単位として設定する、請求項1に記載のフレーム同期装置。
  3. 前記処理単位設定部は、1フレームと前記参照データ列との和以上で且つシンボルの整数倍の時間長のうち、最小の時間長を前記処理単位として設定する、請求項1に記載のフレーム同期装置。
  4. 前記処理単位設定部は、1フレームと前記参照データ列との和の時間長を前記処理単位として設定する、請求項1に記載のフレーム同期装置。
  5. 前記処理単位設定部は、前記フレームタイミング検出部によるフレームタイミングの検出結果に基づいて、
    (A)1フレームと前記参照データ列との和以上で且つサブフレームの整数倍の時間長のうち、最小の時間長、
    (B)1フレームと前記参照データ列との和以上で且つスロットの整数倍の時間長のうち、最小の時間長、
    (C)1フレームと前記参照データ列との和以上で且つシンボルの整数倍の時間長のうち、最小の時間長、及び
    (D)1フレームと前記参照データ列との和の時間長、
    のいずれか1つを前記処理単位として設定する、請求項1に記載のフレーム同期装置。
  6. 前記入力信号に含まれるシンボルのシンボル長の情報を取得するシンボル長取得部(24)をさらに備え、前記処理単位設定部は、前記シンボル長取得部により取得されたシンボル長の情報に基づいて、前記処理単位を設定する、請求項2~5のいずれか一項に記載のフレーム同期装置。
  7. 前記参照データ列記憶部は、前記既知のシンボルのデータ列と同一のデータ列の一部を参照データ列として記憶する、請求項1~6のいずれか一項に記載のフレーム同期装置。
  8. 被測定物からの信号をダウンコンバートしサンプリングして、前記処理単位のデータ列をキャプチャする受信部(10)と、
    前記キャプチャしたデータ列を取得してフレームタイミングを検出する請求項1~7のいずれか一項に記載のフレーム同期装置(20)と、
    前記フレーム同期装置により検出されたフレームタイミングに基づいて、前記キャプチャしたデータ列の信号を復調する復調部(31)と、
    前記復調された信号の特性を測定する測定部(32)と、
    を備えたことを特徴とする測定装置。
  9. 受信装置(110)と、該受信装置と通信ネットワーク(130)で接続されたデータ処理装置(120)とを備えた測定システム(100)であって、
    前記受信装置は、
    受信信号をダウンコンバートするダウンコンバータ(11)と、
    前記ダウンコンバートされた信号をA/D変換するA/D変換部(12)と、
    前記A/D変換された信号を直交復調する直交復調部(13)と、
    前記直交復調された信号から前記処理単位のデータ列をキャプチャするデータキャプチャ部(14)と、
    前記キャプチャされたデータ列を、前記通信ネットワークを介して前記データ処理装置に送信する送信部(112)と、を備え、
    前記データ処理装置は、
    前記受信装置の前記送信部から送信されたデータ列を受信する受信部(122)と、
    前記受信したデータ列を取得してフレームタイミングを検出する請求項1~7のいずれか一項に記載のフレーム同期装置と、
    前記フレーム同期装置により検出されたフレームタイミングに基づいて、前記キャプチャしたデータ列の信号を復調する復調部(31)と、
    前記復調された信号の特性を測定する測定部(32)と、
    を備える、測定システム。
  10. フレーム中の特定の位置に既知のシンボルを含む入力信号のフレームタイミングを検出するフレーム同期方法であって、
    データの処理単位を設定する処理単位設定ステップ(S2)と、
    前記入力信号から前記設定された処理単位分のデータ列を取得するデータ取得ステップと、
    前記既知のシンボルのデータ列と同一のデータ列の少なくとも一部を参照データ列として記憶する参照データ列記憶ステップ(S3)と、
    前記データ取得ステップで取得されたデータ列において基準となる基準位置を定めて前記基準位置を所定のデータ間隔で順次シフトさせる基準位置シフトステップ(S13)と、
    前記基準位置シフトステップにて前記基準位置がシフトされるごとに、前記データ取得ステップで取得されたデータ列のうち前記基準位置から前記参照データ列と同一データ数の範囲のデータ列と、前記参照データ列との間で相関演算を行って相関値を算出する相関値算出ステップ(S11)と、
    前記相関値に基づいて前記フレームタイミングを検出するフレームタイミング検出ステップ(S12、S14)と、を含み、
    前記処理単位設定ステップにおいて、1フレームと前記参照データ列との和以上で且つ1フレームと1サブフレームとの和以下の時間長を前記処理単位として設定することを特徴とするフレーム同期方法。
  11. 被測定物からの信号をダウンコンバートしサンプリングして、前記処理単位のデータ列をキャプチャする受信ステップ(S4)と、
    前記キャプチャしたデータ列を取得してフレームタイミングを検出する請求項10に記載のフレーム同期方法と、
    前記フレーム同期方法により検出されたフレームタイミングに基づいて、前記受信ステップにてキャプチャしたデータ列の信号を復調する復調ステップ(S15)と、
    前記復調された信号の特性を測定する測定ステップ(S16)と、
    を含むことを特徴とする測定方法。
  12. 受信装置(110)と、該受信装置と通信ネットワーク(130)で接続されたデータ処理装置(120)とを備えた測定システム(100)による測定方法であって、
    前記受信装置において、
    受信信号をダウンコンバートし(S5)、
    前記ダウンコンバートされた信号をA/D変換し(S6)、
    前記A/D変換された信号を直交復調し(S7)、
    前記直交復調された信号から前記処理単位のデータ列をキャプチャし(S8)、
    前記キャプチャされた前記処理単位のデータ列を、前記通信ネットワークを介して前記データ処理装置に送信し(S9)、
    前記データ処理装置において、
    前記受信装置から送信された前記処理単位のデータ列を受信し(S10)、
    前記受信したデータ列を取得してフレームタイミングを検出する請求項10に記載のフレーム同期方法を実施し、
    前記フレーム同期方法により検出されたフレームタイミングに基づいて、前記キャプチャしたデータ列の信号を復調し(S15)、
    前記復調された信号の特性を測定する(S16)、
    ことを含む、測定方法。
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