JP7199716B2 - 血流量増加促進装置 - Google Patents

血流量増加促進装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7199716B2
JP7199716B2 JP2019154649A JP2019154649A JP7199716B2 JP 7199716 B2 JP7199716 B2 JP 7199716B2 JP 2019154649 A JP2019154649 A JP 2019154649A JP 2019154649 A JP2019154649 A JP 2019154649A JP 7199716 B2 JP7199716 B2 JP 7199716B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood flow
pulse voltage
electrodes
frequency
user
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019154649A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021029716A (ja
Inventor
光彦 山田
英子 鳥居
Original Assignee
日陶科学株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日陶科学株式会社 filed Critical 日陶科学株式会社
Priority to JP2019154649A priority Critical patent/JP7199716B2/ja
Publication of JP2021029716A publication Critical patent/JP2021029716A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7199716B2 publication Critical patent/JP7199716B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、人体の特定の部位の血流量の増加を促すことが可能な血流量増加促進装置に関するものである。
人体の血流を良くすることによって、肩こり等の症状を改善することが可能となり、各種の疾病を予防することが可能となる。そして、そのように人体の血流を向上させる装置としては、特許文献1の如く、体表面の温度を所定の時間に亘って一定の数値範囲内に保つ温度規定部材を埋設した艾部材と、その艾部材の熱燃焼を皮膚表面に伝えるための通気孔を備えた断熱性の支持台とを有する温灸器が知られている。
特開2016-39849号公報
しかしながら、上記特許文献1の温灸器は、体表面の血流の上昇には一定の効果を奏するものの、その効果はきわめて限定的であり、人体の内部の血流量を増加させるのは困難である。
本発明の目的は、上記従来の血流量を増加させるための器具が有する問題点を解消し、シンプルな構成により人体の内部を含めた特定部位(特に、脳内)の血流量を容易かつ効果的に増加させることができ、各種の疾病の治療、心身のリラクゼーション等に効果を奏する血流量増加促進装置を提供することにある。
本発明の内、請求項1に記載された発明は、第一の周波数のパルス電圧を発生させる第一発生手段、および、第一の周波数と同一あるいは異なる第二の周波数のパルス電圧を発生させる第二発生手段を有するパルス電圧発生装置と前記第一発生手段によって発生した第一の周波数のパルス電圧を人体の左右の側頸部に印可するための一対の第一電極と前記第二発生手段によって発生した第二の周波数のパルス電圧を人体の背中の上下に印可するための一対の第二電極とを備えているとともに前記パルス電圧発生装置の第一発生手段および第二発生手段が、600Hz~800Hzの周波数の範囲内で、異なる周波数のパルス電圧を、異なる出力パターンで発生させるものであることを特徴とする。
請求項4に記載された発明は、請求項1~3のいずれかに記載された発明において、前記第一電極および/または第二電極が、基材層の内側にアルミニウム層を積層し、そのアルミニウム層の内側に、遠赤外線を発生させるヒーター層を積層したものであることを特徴とするものである。
請求項1に記載の脳内の血流量増加促進装置によれば、シンプルな構成で容易かつ効果的に人体(使用者)の脳内の血流量を増加させることができ、各種の疾病の治療、心身のリラクゼーション等に多大な効果を発現させることが可能となる。また、認知症の症状を改善させることが可能となる。さらに、請求項1に記載の脳内の血流量増加促進装置によれば、脳から出る脳波の内のα波(特に、α2波)を増加させることができるため、心身をリラックスさせて、精神疾患、睡眠障害を改善することが可能となる。
また、請求項1に記載の脳内の血流量増加促進装置によれば、第一発生手段から発生させた第一の周波数のパルス電圧と、第二発生手段から発生させた第二の周波数のパルス電圧とを同時に使用者に印可することができるので、人体の脳内の血流量をより効果的に増加させることが可能となる。
さらに、請求項1に記載の脳内の血流量増加促進装置によれば、第一発生手段から発生させた600Hz~800Hzの周波数のパルス電圧を使用者の第一の部位(左右の側頚部)に印可すると同時に、第二発生手段から発生させた600Hz~800Hzの周波数の範囲内で第一発生手段から発生させたパルス電圧とは異なる周波数のパルス電圧を使用者の第二の部位(背中の上下(首の下側における背骨の周囲および尾骨の上側における背骨の周囲))に、第一発生手段から発生させたパルス電圧とは異なる出力パターンで印可することができるので、非常に効率的に使用者の脳内の血流量を増加させることが可能となる。
請求項2に記載の脳内の血流量増加促進装置によれば、第一電極および/または第二電極から遠赤外線を発生させた状態で使用者の特定の部位(左右の側頚部、背中の上下)を温めながらパルス電圧を印可することができるので、きわめて効率的に使用者の脳内の血流量を増加させることが可能となる。
血流量増加促進装置を示す説明図である(aは斜視図であり、bは平面図である)。 血流量増加促進装置の電気回路を示す説明図である。 電極を拡大して示す説明図である(aは鉛直方向の断面図であり、bは内側の正面図である)。 電極の変更例を示す説明図である(aは鉛直方向の断面図であり、bは内側の正面図である)。
以下、本発明に係る血流量増加促進装置の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明においては、周波数の範囲等に関する“~”は、原則的に、左側の数値以上右側の数値未満を意味するものとする。
<血流量増加促進装置の構造>
図1は、本発明に係る血流量増加促進装置の一例を示したものであり、血流量増加促進1は、パルス電圧を発生させるための機器本体2、機器本体2から発せられたパルス電圧を人体(使用者)の左右の側頸部に印可するための第一電極3,3、および、機器本体から発せられたパルス電圧を人体の背中の上下に印可するための第二電極4,4等によって構成されている。
図2は、血流量増加促進装置1の電気回路を示したものであり、血流量増加促進装置1の機器本体2には、第一電極3,3から出力するパルス電圧を発生させるための第一回路11(第一発生手段)と、第二電極4,4から出力するパルス電圧を発生させるための第二回路12(第二発生手段)とを有している。そして、それらの第一回路11、第二回路12には、外部電源あるいは内部電源を供給するための電源回路13、電源回路13からの電力供給を受けて低周波のパルス電圧を発生させるための発振器14、発振器14によって発生したパルス電圧を変圧器によって昇圧させるための昇圧回路15、および、昇圧されたパルス電圧を電極(第一電極3,3、第二電極4,4)に伝える際のインターフェイスとして機能する中継基板16、第一回路11および第二回路12の各デバイス、回路等(すなわち、電源回路13、発振器14、昇圧回路15、中継基板16等)を個別に制御するためのCPU17、第一電極3,3および第二電極4,4から出力するパルス電圧の出力パターン等を記憶するための記憶手段(RAM,ROM等)18、および、図示しないスイッチ、タイマ等が設けられている。そして、第一回路11の中継基板16に第一電極3,3が接続された状態になっており、第二回路12の中継基板16に第二電極4,4が接続された状態になっている。
一方、血流量増加促進装置1の機器本体2には、電源投入をON・OFFするための電源スイッチ21、第一電極3,3から発生させるパルス電圧の高さ(大きさ)を調整するための第一出力調節手段22、第二電極4,4から発生させるパルス電圧の高さ(大きさ)を調整するための第二出力調節手段23、第一電極3,3から発生させるパルス電圧のモード(周波数、出力周期、出力時間、出力パターン等)を調整するための第一出力モード調節手段24、第二電極4,4から発生させるパルス電圧のモード(周波数、出力周期、出力時間、出力パターン等)を調整するための第二出力モード調節手段25、第一電極3,3および第二電極4,4からのパルス電圧の出力を実行したり停止させたりするためのON・OFFスイッチ26、任意の時間後に第一電極3,3および第二電極4,4からのパルス電圧の出力を実行したり停止させたりするためのタイマー操作手段27、電極(第一電極3,3、第二電極4,4)からのパルス電圧の出力状態等を表示するためのモニタ28等が設置されている。そして、それらの電源スイッチ21、第一出力調節手段22、第二出力調節手段23、第一出力モード調節手段24、第二出力モード調節手段25、ON・OFFスイッチ26、タイマー操作手段27、モニタ28等が、インターフェイス(図示せず)を介して、CPU17に接続された状態になっている。
そして、上記の如く構成された血流量増加促進装置1は、第一回路11および/または第二回路12から、100Hz~1,200Hzの低周波のパルス電圧を、記憶手段18に記憶された各種の出力パターンにしたがって出力することができるようになっている。また、必要に応じて、第一回路11と第二回路12とから、別々の出力パターンにしたがって、100Hz~1,200Hzの低周波のパルス電圧を出力することができるようになっている。また、血流量増加促進装置1を用いて、使用者の血流量(特に、脳内の血流量)を効果的に増加させるためには、第一回路11および第二回路12から、400Hz~1,000Hzの低周波のパルス電圧を出力させるのが必要であり、600Hz~800Hzの低周波のパルス電圧を出力させるのがより好ましく、650Hz~750Hzの低周波のパルス電圧を出力させるのが特に好ましい。加えて、使用者の脳から出る脳波の内のα波(特に、α2波)を効果的に増加させるためには、第一回路11および第二回路12から、400Hz~1,000Hzの低周波のパルス電圧を出力させるのが好ましく、600Hz~800Hzの低周波のパルス電圧を出力させるのがより好ましく、650Hz~750Hzの低周波のパルス電圧を出力させるのが特に好ましい。
<電極の構造>
図3は、血流量増加促進装置1の電極(第一電極3,3、第二電極4,4)を拡大して示したものであり、各電極は、厚さ2.0mmで所定の大きさ(縦×横=50mm×50mm)の矩形(正方形)の基板(カーボン層)31の上に、同じ大きさ(縦×横=50mm×50mm)の矩形(正方形)で粘着性を有するシリコーン樹脂からなるゲル層32を積層してなるベース部33が外側(使用者に装着したときの使用者と反対側)に設けられている。そして、そのベース部33の略中央に、遠赤外線を発生させるための遠赤外線発生部37が積層されている。
すなわち、ベース部33の略中央には、厚さ0.3mmで所定の大きさ(縦×横=25mm×25mm)の矩形(正方形)のアルミニウム層34が貼着されており、そのアルミニウム層34の内側(使用者に装着したときの使用者側)には、遠赤外線を発生させることが可能なヒーター層35が、コーティングによって積層されている。当該ヒーター層35は、黒鉛とシリコーン樹脂からなる耐熱塗料とを所定の重量比(黒鉛:耐熱塗料=5:95~15:85)で混合してなる樹脂組成物によって形成されており、厚さ0.2mmで所定の大きさ(縦×横=22mm×22mm)の矩形(正方形)状に形成されている。そして、そのヒーター層35の内側には、厚さ約0.15mmで所定の大きさ(縦×横=40mm×40mm)の矩形(正方形)に形成されたエポキシ樹脂からなるカバー層36が積層されており、当該カバー層36によってヒーター層35の内側の表面および外周が覆われた状態になっている。そして、それらのアルミニウム層34、ヒーター層35およびカバー層36によって、遠赤外線発生部37が構成された状態になっている。また、ゲル層32は、外周際の部分が中央部分よりも肉厚になっており、その肉厚な部分が、遠赤外線発生部37の外周を覆った状態になっている。さらに、ゲル層32は、中央の部分(遠赤外線発生部37)の厚みが約0.7mmになっており、外周の肉厚な部分の厚みが約1.35mmになっている。そして、遠赤外線発生部37の表面と、周囲のゲル層32の表面とが面一になっている。
<血流量増加促進装置の使用方法>
図3は、上記の如く構成された血流量増加促進装置1の使用方法の一例を示したものであり、血流量増加促進装置1は、一対の第一電極3,3が、使用者の第一の特定部位(たとえば、左右の側頚部)に装着され、一対の第二電極4,4が、使用者の第二の特定部位(たとえば、背中の上下)に装着された状態で使用される。なお、上記の如く、第一電極3,3および第二電極4,4の内側の表面には、粘着性を有するゲル層32が露呈しているため、使用者の第一の特定部位および第二の特定部位に当接させるだけで移動しないように固定される。そして、電源スイッチ21がONになっている状態において、ON・OFFスイッチ26がON操作されると、第一電極3,3および第二電極4,4から、所定の周波数のパルス電圧が所定のパターン(周期・大きさ・継続時間)で出力される。
以下、本発明に係る血流量増加促進装置について実施例によって詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例の態様に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することが可能である。また、各実施例・比較例における物性、特性の評価方法は以下の通りである。
<血流量の変化>
脳内の血流が上昇すると、オキシヘモグロビン(酸素と結合したヘモグロビン)が増加するとともに、デオキシヘモグロビン(酸素を解離したヘモグロビン)が減少することが知られている。それゆえ、(株)アステム製の多チャンネル組織酸素計(型番:Hb14-2)を使用し、上記した血流量増加促進装置1を用いてパルス電圧を印可させる前後の被験者の各種ヘモグロビンの濃度(主として、オキシヘモグロビンの濃度)を測定することによって、脳内の血流量の変化を調べた。なお、当該血流量の変化は、被験者10人の平均値として算出した。
<脳波(θ波およびα2波)の変化>
フューテックエレクトロニクス(株)製の「ブレインプロ FM-929」を使用し、血流量増加促進装置を用いてパルス電圧を印可させる前後の被験者の特定の周波数(3.0~30Hz)の脳波の強さ(電圧)を、0.5Hz毎に1秒間隔で15分間に亘って測定した。そして、15分間に亘る4~7.5Hzの脳波(θ(シータ)波)の平均値(A)、および、15分間に亘る9~11Hzの脳波(α2(アルファツー)波)の平均値(B)をそれぞれ求め、パルス電圧を印可させる前後の比率(増加率)を、下式(1),(2)によって算出した。なお、θ波は、頭がぼんやりしたときに多く出る脳波であり、α2波は、意識を集中させたときに多く出る脳波である。また、当該脳波の変化は、被験者10人の平均値として算出した。
・θ波の増加率=パルス電圧印可後のθ波の平均値(A)/パルス電圧印可前のθ波の平均値(A) ・・(1)
・α2波の増加率=パルス電圧印可後のα2波の平均値(B)/パルス電圧印可前のα2波の平均値(B) ・・(2)
[実施例1]
上記した血流量増加促進装置1を用いて、一対の第一電極3,3を使用者(被験者)の左右の側頸部に装着し、一対の第二電極4,4を使用者の背中の上下(首の下側における背骨の周囲および尾骨の上側における背骨の周囲)に装着した(各電極のゲル層32を利用して粘着させた)。そして、その状態で、第一回路11によって発生させた580~620Hzの周波数のパルス電圧(すなわち、580~620Hzの間を一定の時間(1分間)で周期的に増減するパルス電圧)を、第一電極3,3を介して15分間に亘って使用者の左右の側頚部に印可するとともに、第二回路12によって発生させた580~620Hzの周波数のパルス電圧(第一回路11によって発生させたパルス電圧と同様なもの)を、第二電極4,4を介して15分間に亘って使用者の背中の上下に印可した。そして、パルス電圧を印加する前、および、パルス電圧を印可した後の使用者の血流量および使用者の脳波を、上記した方法によって評価した。実施例1における使用者の血流量の変化および脳波の変化を、血流量増加促進装置1の使用条件とともに表1に示す。
[実施例2~6]
第一電極3,3を介して使用者に印可するパルス電圧の周波数、および、第二電極4,4を介して使用者に印可するパルス電圧の周波数を、それぞれ、表1の如く変更した。そして、パルス電圧を印加する前、および、パルス電圧を印可した後の使用者の血流量および使用者の脳波を、上記した方法によって評価した。実施例2~6における使用者の血流量の変化および脳波の変化を、血流量増加促進装置1の使用条件とともに表1に示す。
[実施例7]
使用者にパルス電圧を印可する第一電極3,3を、図4の如き構造を有するもの(すなわち、遠赤外線発生部37を積層していないもの)に変更した。そして、それ以外は、実施例1と同様にして、第一回路11によって発生させた580~620Hzの周波数のパルス電圧を、第一電極3,3を介して15分間に亘って使用者の左右の側頸部に印可するとともに、第二回路12によって発生させた580~620Hzの周波数のパルス電圧を、第二電極4,4を介して15分間に亘って使用者の背中の上下に印可した。そして、パルス電圧を印加する前、および、パルス電圧を印可した後の使用者の血流量および使用者の脳波を、上記した方法によって評価した。当該実施例7における使用者の血流量の変化および脳波の変化を、血流量増加促進装置1の使用条件とともに表1に示す。
[実施例8]
使用者にパルス電圧を印可する第二電極4,4を、図4の如き構造を有するもの(すなわち、遠赤外線発生部37を積層していないもの)に変更した。そして、それ以外は、実施例1と同様にして、第一回路11によって発生させた580~620Hzの周波数のパルス電圧を、第一電極3,3を介して15分間に亘って使用者の左右の側頸部に印可するとともに、第二回路12によって発生させた580~620Hzの周波数のパルス電圧を、第二電極4,4を介して15分間に亘って使用者の背中の上下に印可した。そして、パルス電圧を印加する前、および、パルス電圧を印可した後の使用者の血流量および使用者の脳波を、上記した方法によって評価した。当該実施例8における使用者の血流量の変化および脳波の変化を、血流量増加促進装置1の使用条件とともに表1に示す。
[実施例9]
使用者にパルス電圧を印可する第一電極3,3および第二電極4,4を、図4の如き構造を有するもの(すなわち、遠赤外線発生部37を積層していないもの)に変更した。そして、それ以外は、実施例1と同様にして、第一回路11によって発生させた580~620Hzの周波数のパルス電圧を、第一電極3,3を介して15分間に亘って使用者の左右の側頸部に印可するとともに、第二回路12によって発生させた580~620Hzの周波数のパルス電圧を、第二電極4,4を介して15分間に亘って使用者の背中の上下に印可した。そして、パルス電圧を印加する前、および、パルス電圧を印可した後の使用者の血流量および使用者の脳波を、上記した方法によって評価した。当該実施例9における使用者の血流量の変化および脳波の変化を、血流量増加促進装置1の使用条件とともに表1に示す。
[比較例1]
使用者の左右の頸部および背中の上下(実施例1における第一電極3,3および第二電極4,4の装着部位と同じ部位)に15分間に亘って灸を施した(セネファ(株) せんねん灸)。そして、灸を施す前、および、灸を施した後の使用者の血流量および使用者の脳波を、上記した方法によって評価した。当該比較例1における使用者の血流量の変化および脳波の変化を表1に示す。
[比較例2]
第一電極3,3を介して使用者に印可するパルス電圧の周波数、および、第二電極4,4を介して使用者に印可するパルス電圧の周波数を、それぞれ、180~220Hzに変更した。そして、それ以外は、実施例1と同様にして、第一回路11によって発生させたパルス電圧を、第一電極3,3を介して15分間に亘って使用者の左右の側頸部に印可するとともに、第二回路12によって発生させたパルス電圧を、第二電極4,4を介して15分間に亘って使用者の背中の上下に印可した。そして、パルス電圧を印加する前、および、パルス電圧を印可した後の使用者の血流量および使用者の脳波を、上記した方法によって評価した。当該比較例2における使用者の血流量の変化および脳波の変化を、血流量増加促進装置1の使用条件とともに表1に示す。
Figure 0007199716000001
表1から、血流量増加促進装置1によって使用者の所定の部位に所定の周波数のパルス電圧を印可した実施例1~9においては、いずれも、血流量(脳内の血流量)が増加していると推定できることが分かる。また、第一電極3,3および第二電極4,4から700Hz付近の周波数のパルス電圧を印可した実施例4においては、血流量(脳内の血流量)の増加が顕著であることが分かる。さらに、第一電極3,3および第二電極4,4とも遠赤外線を発生可能なヒーター層35を有するものとした場合においては、第一電極3,3あるいは第二電極4,4のいずれかがヒーター層35を有さないものとした場合に比べて血流量(脳内の血流量)の増加量が多いことが分かる。
それに対して、使用者の所定の部位に灸を施しただけの場合や、第一電極3,3および第二電極4,4から出力させるパルス電圧の周波数が本発明の範囲を外れた場合には、血流量(脳内の血流量)の増加が認められないことが分かる。
<血流量増加促進装置の効果>
血流量増加促進装置1は、上記の如く、人体に電圧を印加するための一対の電極(第一電極3,3および第二電極4,4)と、それらの一対の電極の間に所定の周波数のパルス電圧を発生させるためのパルス電圧発生装置(機器本体2)とを備えているため、シンプルな構成で容易かつ効果的に人体の内部の特定部位(脳内等)の血流量を増加させることができ、各種の疾病の治療、心身のリラクゼーション等に多大な効果を発現させることが可能となる。また、血流量増加促進装置1によれば、脳から出る脳波の内のα波(特に、α2波)を増加させることが可能となる。
また、血流量増加促進装置1は、パルス電圧発生装置である機器本体2が、第一の周波数のパルス電圧を発生させる第一発生手段である第一回路11と、第一の周波数と同一あるいは異なる第二の周波数のパルス電圧を発生させる第二発生手段である第二回路12とを有するものであるため、第一回路11から発生させた第一の周波数のパルス電圧と、第二回路12から発生させた第二の周波数のパルス電圧とを同時に使用者に印可することができるので、人体の特定部位(特に、脳内)の血流量をより効果的に増加させることが可能となる。
さらに、血流量増加促進装置1は、電極が、第一回路11によって発生した第一の周波数のパルス電圧を人体の第一の部位に印可するための一対の第一電極3,3と、第二回路12によって発生した第二の周波数のパルス電圧を人体の第一の部位に印可するための一対の第二電極4,4とを有するものであるため、第一回路11から発生させた第一の周波数のパルス電圧を使用者の第一の部位(たとえば、左右の側頸部)に印可すると同時に、第二回路12から発生させた第二の周波数のパルス電圧を使用者の第二の部位(たとえば、背中の上下)に印可することができるので、非常に効率的に使用者の特定部位(特に、脳内)の血流量を増加させることが可能となる。
加えて、血流量増加促進装置1は、第一電極3,3および第二電極4,4が、基材層であるベース部33の内側にアルミニウム層34を積層し、そのアルミニウム層34の内側に、遠赤外線を発生させるヒーター層35を積層したものであるため、第一電極3,3および第二電極4,4から遠赤外線を発生させた状態で使用者の特定の部位(たとえば、左右の側頸部および背中の上下)を温めながらパルス電圧を印可することができるので、きわめて効率的に使用者の特定部位(特に、脳内)の血流量を増加させることが可能となる。
<血流量増加促進装置の変更例>
本発明に係る血流量増加促進装置は、上記した実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、電極、パルス電圧発生装置の材質、形状、構造、大きさ等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
たとえば、本発明に係る血流量増加促進装置は、上記実施形態の如く、2組の電極を有するものに限定されず、1組の電極のみを有するものや3組以上の電極を有するもの(すなわち、3組以上のパルス電圧発生手段を有するもの)でも良い。また、本発明に係る血流量増加促進装置は、上記実施形態の如く、矩形の電極を有するものに限定されず、電極の形状を円形状や楕円形状に変更することも可能である。加えて、本発明に係る血流量増加促進装置は、上記実施形態の如く、2組の電極が同一形状・同一構造を有するものに限定されず、2組の電極が異なる形状・異なる構造を有するものに変更することも可能である。
さらに、本発明に係る血流量増加促進装置は、上記実施形態の如く、遠赤外線発生部を備えた電極を有するものに限定されず、遠赤外線発生部のない基材部のみの電極を有するものに変更することも可能である。加えて、血流量増加促進装置の電極を、上記実施形態の如く、遠赤外線発生部を有するものとする場合には、ヒーター層は、黒鉛と耐熱塗料(シリコーン樹脂等)とを混合してなる樹脂組成物をからなるものに限定されず、木炭やセラミックスを含有させた樹脂組成物からなるもの等に変更することも可能である。さらに、血流量増加促進装置の電極を、上記実施形態の如く、遠赤外線発生部を有するものとする場合には、ヒーター層の外側にアルミニウム層(あるいはその他の金属層)を設けたものに限定されず、基材層の内側に、ヒーター層をそのまま積層したものでも良い。なお、上記実施形態の如く、血流量増加促進装置の電極を、ヒーター層の外側にアルミニウム層(あるいはその他の金属層)を設けたものとした場合には、遠赤外線発生部による遠赤外線の発生効率を高めることが可能となり、使用者の特定部位(特に、脳内)の血流量をより効率的に増加させることができる、というメリットがある。
本発明に係る血流量増加促進装置は、上記の如く優れた効果を奏するものであるので、人体の特定部位の血流量を増加可能で各種の疾病の治療や、心身のリラクゼーション等を実施するための器具として好適に用いることができる。
1・・血流量増加促進装置
2・・機器本体(パルス電圧発生装置)
3,3・・第一電極
4,4・・第二電極
11・・第一回路(第一発生手段)
12・・第二回路(第二発生手段)
33・・ベース部(基材層)
34・・アルミニウム層
35・・ヒーター層
37・・遠赤外線発生部

Claims (2)

  1. 第一の周波数のパルス電圧を発生させる第一発生手段、および、第一の周波数と同一あるいは異なる第二の周波数のパルス電圧を発生させる第二発生手段を有するパルス電圧発生装置と
    前記第一発生手段によって発生した第一の周波数のパルス電圧を人体の左右の側頸部に印可するための一対の第一電極と
    前記第二発生手段によって発生した第二の周波数のパルス電圧を人体の背中の上下に印可するための一対の第二電極とを備えているとともに
    前記パルス電圧発生装置の第一発生手段および第二発生手段が、600Hz~800Hzの周波数の範囲内で、異なる周波数のパルス電圧を、異なる出力パターンで発生させるものであることを特徴とする脳内の血流量増加促進装置。
  2. 前記第一電極および/または第二電極が、
    基材層の内側にアルミニウム層を積層し、そのアルミニウム層の内側に、遠赤外線を発生させるヒーター層を積層したものであることを特徴とする請求項1に記載の脳内の血流量増加促進装置。
JP2019154649A 2019-08-27 2019-08-27 血流量増加促進装置 Active JP7199716B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019154649A JP7199716B2 (ja) 2019-08-27 2019-08-27 血流量増加促進装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019154649A JP7199716B2 (ja) 2019-08-27 2019-08-27 血流量増加促進装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021029716A JP2021029716A (ja) 2021-03-01
JP7199716B2 true JP7199716B2 (ja) 2023-01-06

Family

ID=74674415

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019154649A Active JP7199716B2 (ja) 2019-08-27 2019-08-27 血流量増加促進装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7199716B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002238974A (ja) 2001-02-16 2002-08-27 Masayoshi Hidaka 温灸器
JP2004537355A (ja) 2001-07-16 2004-12-16 インターナショナル リハビリテイティブ サイエンシズ インコーポレーティッド 生物学的製剤と併用するための電子医療装置
JP2016526447A (ja) 2013-06-29 2016-09-05 シンク, インク.Thync, Inc. 認知状態を修正又は誘発する経皮電気刺激装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002238974A (ja) 2001-02-16 2002-08-27 Masayoshi Hidaka 温灸器
JP2004537355A (ja) 2001-07-16 2004-12-16 インターナショナル リハビリテイティブ サイエンシズ インコーポレーティッド 生物学的製剤と併用するための電子医療装置
JP2016526447A (ja) 2013-06-29 2016-09-05 シンク, インク.Thync, Inc. 認知状態を修正又は誘発する経皮電気刺激装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021029716A (ja) 2021-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6487116B2 (ja) 鼻炎改善用マッサージ器
KR20120032489A (ko) 경피식 전기 신경자극 장치를 고정하는 밴드용 조립체
JP2008296008A (ja) 脳神経系疾患予防装置
KR20100011488U (ko) 착탈 분리식 온열 패드가 구비된 복합 기능 물리 치료기
KR20080025989A (ko) 적외선 탈모치료기 겸 발모 촉진장치
US20230110636A1 (en) Method and device for improving brain function
JPH019584Y2 (ja)
US20240066315A1 (en) Therapeutic devices and methods to improve body functions
CN115955992A (zh) 改善身体功能的治疗装置和方法
JP6525245B2 (ja) 電気治療器
KR20090020936A (ko) 다기능 패드
KR102170281B1 (ko) 저주파 자극 마스크
JP7199716B2 (ja) 血流量増加促進装置
KR200355189Y1 (ko) 고주파 전기치료기
CN107583201A (zh) 一种碳纤维或电阻丝发热电极光疗仪
US20180092800A1 (en) Therapeutic massage mat
JP3880037B2 (ja) 超音波及び遠赤外線を用いた美容器
GB2148717A (en) Portable electro-acupuncture belt
KR200185058Y1 (ko) 안면 마사지기
JP2005245585A (ja) 顔面マッサージのための電気的刺激装置
US11660248B2 (en) Electric massage instrument
CN210447569U (zh) 一种音乐按摩帽
KR20080004767U (ko) 졸음방지 핸들커버(100)
JP2021027898A (ja) 光照射美容マスク
JP2005312755A (ja) 横臥式遠赤外線サウナ風呂

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211005

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220405

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7199716

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150