JP3880037B2 - 超音波及び遠赤外線を用いた美容器 - Google Patents

超音波及び遠赤外線を用いた美容器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は,身体に対する美容のために適正な超音波及び遠赤外線を発生させることができる超音波及び遠赤外線を用いた美容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,顔部,肩部,腰部,手足部,腹部等の身体に対する美容のための美容器は,種々のタイプが知られている。超音波を用いる美容器としては,例えば,金属ヘッドを通じて超音波を発生させるため,金属ヘッドの裏面に電気信号を機械振動に変換させるトランスデューサとしてのセラミック振動子を固着した構造が必要になる。また,遠赤外線を用いる美容器としては,例えば,金属ヘッドを通じて遠赤外線を発生させるため,金属ヘッドの裏面に発熱体を取り付けた構造が必要になる。
【0003】
従来,発熱シートとして,例えば,特開平11−299817号公報や特開平11−299818号公報に開示されたものが知られている。該公報に開示された美顔用発熱シートは,顔面との適度の粘着性を有し,顔面に貼着することによって,顔面に密着して密封効果と発熱シートによる温熱効果の相乗作用によって顔面の汚れや老廃物が除去され,適用部位を清潔にしたり,美顔用化粧用材を効率良く吸収させ,皮膚を健やかにして美肌に保つと共に,粘着層に水分が含有されていると,その水分が加温されてモイスチャー効果が高まるものである。該発熱シートは,粘着性発熱シートが空気の存在によって発熱するシートと,その片面における全面或いは一部に積層された粘着層とを有し,通気性を有する偏平状包材とこの包材内に封入されたペースト状の発熱組成物とから構成されている。
【0004】
また,特開平11−123226号公報には,純チタン鋼を用いたエステティック用プローブが開示されている。該エステティック用プローブは,主材料として純チタンを用い,バイオウエーブプローブヘッドを使う事により,皮膚細胞内の表皮及び真皮層内にある結合織と呼ばれる部分の新陳代謝活性化を促し,全身の美顔,美肌,美白,抗アレルギー効果などの総合美容効果を促進しようとするものである。該エステティック用プローブは,プローブヘッドとセラミック振動子を組み立ててプローブ本体とし,リード線を介してサイン波振動を提供する事により,内蔵されたセラミック振動子が振動する。また,電気的出力によってセラミック振動子は1メガヘルツと2メガヘルツの二種類の超音波振動を発生させる。さらに,セラミック振動子の振動と電気的出力によって微熱が発生し,プローブヘッドへの熱源が求められ,プローブヘッド皮接面の温度を体温よりやや高い,心地良い温度に保つ。
【0005】
また,発熱体として,特開2000−260号公報に開示されたものが知られている。該発熱体は,偏平状包材における基材と被覆材のうちその一方或いは双方における発熱組成物との接触面側に通気層を積層し,当該通気層の周縁側端面部から前記通気層を介して空気が流入するように構成してなり,この通気層の厚さや素材を変化させることにより,前記包材の通気度や透湿度の管理を大幅に軽減し,至極容易に温度管理が可能であり,これによって,発熱体の発熱温度を高精度で管理し得る上,通気層の坪量により簡単に規格幅を変更できる包材の製造を可能にし,バラツキも少なく,低温火傷の発生がなく,安全で廉価であり,更に,長時間にわたって所定の温度を持続できるものである。該発熱体は,空気の存在によって発熱する発熱組成物を,基材と被覆材とからなる偏平状包材内に収納したものであり,上記基材と被覆材のうちその一方或いは双方における発熱組成物との接触面側に通気層を積層し,この通気層の周縁側端面部から当該通気層を介して空気が内部に流入するように構成したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,従来の美顔器は,それぞれ一長一短あり,また,十分な遠赤外線が発生していなかったり,或いは適正な超音波が発生していないのが現状であり,特に,超音波と遠赤外線とを兼ね備えたものが存在していないのが現状である。また,従来の美顔器では,ヘッドにはステンレススチールや純チタンのような金属材料が用いられており,遠赤外線発生装置で発生した遠赤外線を更に活性化したり,或いは超音波発生装置で発生した超音波を更に活性化したりする作用を持たないのが現状である。
【0007】
美容器について,例えば,超音波と遠赤外線とを同時に発生させるため,超音波を発生させるセラミック振動子に,遠赤外線が発生させる発熱体を重ねて取り付けたとしても,一般的にはセラミックスは熱伝導性が悪く,非効率的であり,遠赤外線が発生していないのが通常であり,1つの金属ヘッドを通じて超音波と遠赤外線とを共に発生させるには如何なる構造に構成すればよいかの課題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の目的は,上記の問題を解決することであり,金属ヘッドとして酸化チタン製プレートを用い,1つの酸化チタン製ヘッドを通じて超音波と遠赤外線とを発生させ,酸化チタンを通じての適正に発生した超音波によるマッサージ効果と適正に発生した遠赤外線による温熱効果とを両方の相互作用による相乗効果によって身体に対して活性化し,血液の循環をスムースにして新陳代謝を良好にし,身体に対する安全性を考慮した美容に貢献することができる超音波及び遠赤外線を用いた美容器を提供することである
【0009】
上記目的を達成するためこの発明は,スイッチを有すると共に表面を露出させた金属ヘッドが取り付けられたケーシング,該ケーシング内に配置された基板,該基板に設けられた超音波を発生させる発振回路,前記基板に設けられた遠赤外線を発生させる制御回路,前記発振回路と前記制御回路とを前記スイッチの断接によって付勢するスイッチ回路,前記スイッチの断接に応じて前記スイッチ回路を通じて前記発振回路と前記制御回路に電流を流すための電源部,及び前記電源部からの前記電流を前記スイッチの断接によって前記スイッチ回路を通じて前記発振回路で発生する前記超音波と前記制御回路で発生する前記遠赤外線を制御するコントローラ,から成る超音波及び遠赤外線を用いた美容器において、
前記金属ヘッドには,前記発振回路からの電気信号によって前記超音波を発生させるトランスデューサーと熱伝達体が取り付けられ,前記熱伝達体には前記制御回路からの電気信号によって発熱する発熱素子と該発熱素子への電流を断接するため温度上昇に応じて抵抗が増大して前記発熱素子への前記電流を自己遮断制御するサーミスタとが取り付けられ、さらに前記熱伝達体は,前記金属ヘッド側の中央部を凹部に形成した環状部を備え,前記環状部が前記金属ヘッドの裏面の外周部に固着され,前記凹部に対応した領域で、前記環状部から隔てた位置に前記トランスデューサーが固着されていることを特徴とする。
【0010】
この美容器は,前記コンセント部に接続して前記電源部に電力を供給するため電源に接続するACアダプタが設けられている。
【0011】
前記金属ヘッドは,酸化チタン製プレートによって作製されている。
【0012】
また、前記トランスデューサーはセラミック振動子から構成されている。
【0013】
この美容器は,前記発振回路には,前記トランスデューサーへ供給する電流を調節するダーリントン増幅回路が組み込まれている。
【0014】
前記電源部は平滑回路に構成されている。前記平滑回路は,リプルフイルタを構成しているものである。
【0016】
前記熱伝達体はヒートシンクで構成され,前記発熱素子はトランジスタから構成されている。
【0018】
この美容器は,前記発振回路と前記制御回路に電流を供給する前記電源部には,予め決められた所定時間が経過すると安全のため前記電源を遮断するタイマが組み込まれている。
【0019】
この美容器では,前記スイッチ回路を付勢するための前記スイッチは,前記超音波と前記遠赤外線とを強,中及び弱の3段階にそれぞれ発生させる切換スイッチ,前記発振回路を断接させる超音波スイッチ,及び前記制御回路を断接させる遠赤外線スイッチから構成され,前記切換スイッチ,前記超音波スイッチ及び前記遠赤外線スイッチは前記遠赤外線及び/又は前記超音波,或いはそれらの強弱の程度に応じて選択的にオン,オフされるように構成されている。更に,前記切換スイッチは,前記電源部から前記発振回路と前記制御回路への電流の供給を断接するため,少なくとも1つがそれぞれ設けられている。
【0020】
この美容器は,上記のように構成されているので,金属ヘッドを通じて超音波及び遠赤外線が増強され,金属ヘッドを通じての適正値に発生した超音波によるマッサージ効果と適正値に発生した遠赤外線による温熱効果との相乗効果によって身体を活性化させることができ,しかも遠赤外線と超音波との強弱を使用者の操作によって顔部,腰部,肩部等の身体部分に応じて適正値に制御することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下,図面を参照して,この発明による超音波と遠赤外線とを用いた美容器の実施例を説明する。図1はこの発明による超音波及び遠赤外線を用いた美容器の一実施例を示す概略外観図,図2は図1の美容器を示す概略断面図,図3は図1の美容器のヘッド部を示す概略断面図,図4は図1の美容器の基本システムを示すブロック図,図5は図1の美容器における遠赤外線と超音波を発生させる電気回路を示す回路図,及び図6は図5の電気回路に組み込まれた電源部を示す回路図である。
【0022】
まず,図1,図2及び図3を参照して,この美容器の一実施例を説明する。この美容器は,コンセント部8とスイッチ9とが設けらると共に表面14を露出させた金属ヘッド2が取り付けられたケーシング1,及びケーシング1内に支持体28を介して配置固定された基板7を有している。ケーシング1は,合成樹脂等のプラスチック等の材料によって作製されている。金属ヘッド2は,図3に示すように,リング状のプラスチック製の接続部材30を介してケーシング1の端部に取り付けられている。金属ヘッド2の外周部にはフランジ部33が設けられている。接続部材30は,一端部にその外周部にフランジ部34が設けられ,他端部には係止部32が設けられている。金属ヘッド2と接続部材30とは,金属ヘッド2のフランジ部33と接続部材30のフランジ部34とを当接させ,フランジ部33とフランジ部34とを合成ゴム等から作製された固定リング29で抱き込むように嵌め込むことによって互いに固着される。金属ヘッド2のケーシング1への取付けは,例えば,接続部材30の端部に設けた係止部32をケーシング1の端部に設けた係止部31に噛み合わせて係合することによってバヨネット式(差込み式)に固定することができる。
【0023】
この美容器は,特に,金属ヘッド2を酸化チタン製プレートによって作製し,1つの酸化チタン製プレートを通じて超音波と遠赤外線とを同時又はいずれか1つを選択的に発生させることに特徴を有している。この美容器は,電源部6,ヘッド部回路36,ケーシング1内に収容された超音波を発生させる発振回路3と遠赤外線を発生させるための制御回路4,及びこれらを付勢するためのケーシング1内に収容されたスイッチ回路5から構成されている。また,電源部6は,図6に示すように,平滑回路16に構成されている。
【0024】
この美容器は,図4,図5及び図6に示すように,基板7に設けられた発振回路3と制御回路4,発振回路3と制御回路4とをスイッチ9の断接によって付勢するための基板7に設けられたスイッチ回路5,スイッチ9の断接に応答してスイッチ回路5を通じて発振回路3と制御回路4に電流を流すための基板7に設けられた電源部6,及び電源部6からの電流をスイッチ9の断接によってスイッチ回路5を通じて発振回路3で発生する超音波と制御回路4で発生させる遠赤外線の強弱を制御するコントローラ10から構成されている。ヘッド部回路36は,発振回路3からの電気信号を受けて超音波を発生させるトランスデューサー12と,制御回路4からの電気信号を受けて遠赤外線を発生させるための温熱を発生させるトランジスタから成る発熱素子18と金属ヘッド2を所定の温度以下に自己制御するサーミスタ19から構成されている。コントローラ10は,電源部6の電源39から電力,例えば,15Vの電圧が印加され,電流が供給される。
【0025】
この美容器では,発振回路3からの電気信号をトランスデューサー12によって変換される超音波出力は,粗密波の機械的振動である。この美容器は,トランスデューサー12を金属ヘッド2の裏面35に固着し,金属ヘッド2を通じて機械的振動を出力するように構成されている。また,発振回路3は,例えば,20kHz〜30kHzの電気信号を出力するように設定し,その電気信号をトランスデューサー12に送り込んで超音波を発生させる。トランスデューサー12は,特定の周波数(基本周波数)に大きく反応する性質を持っているので,使用するトランスデューサー12と発振回路3の周波数は一致させておく必要がある。トランスデューサー12は,セラミック振動子を使用することが一般的であるので,実施例では,セラミック振動子が使用されている。また,超音波出力は,金属ヘッド2の酸化チタンプレートを通過することによってより活性化し,マッサージ効果を促進することになる。
【0026】
この美容器には,コンセント部8に接続して電源部6に電力を供給するため電源13に接続するACアダプタ11が設けられている。ACアダプタ11は,電源部6に,例えば,15Vの電圧を印加して電流を供給する。ACアダプタ11は,使用する国によって異なっているが,例えば,電源13が交流100V〜200Vや周波数50〜60Hzに対応できるように機種,或いは複数種を準備しておけば,その都度取り替えればよく,決められたものではない。電源部6は,発振回路3と,スイッチ回路5を通じて制御回路4に,例えば,15Vの電圧を印加して電流を供給する。また,電源部6は,スイッチ回路5を制御するコントローラ10に,例えば,5Vの電圧を印加して電流を供給する。金属ヘッド2には,発振回路3からの電気信号によって超音波を発生させるトランスデューサー12が取り付けられている。トランスデューサー12は,金属ヘッド2の裏面35で発振回路3からの電気信号によって機械振動に変換して超音波を発生させるものであり,ここでは,セラミック振動子から構成されている。発振回路3には,トランスデューサー12へ供給する電流を調節するダーリントン増幅回路15が組み込まれている。
【0027】
金属ヘッド2には,制御回路4からの電流によって発生した温熱を金属ヘッド2に伝達する熱伝達体17が取り付けられている。熱伝達体17には,制御回路4からの電気信号によって発熱する発熱素子18と,発熱素子18への電流を断接するため温度上昇に応じて抵抗が増大して発熱素子18への電流を自己遮断制御するサーミスタ19とが取り付けられている。更に,熱伝達体17は,余剰の熱を吸収する保護部材としてのヒートシンクで構成されている。ヒートシンクには,制御回路4からの直流の電気信号が与えられるトランジスタから成る発熱素子18が固着されている。発熱素子18のトランジスタは,電源部6の電源38から電力,例えば,15Vの電圧が印加されて電流が供給される。
【0028】
この美容器では,発振回路3からの電気信号によって超音波を発生させるトランスデューサー12は,金属ヘッド2の裏面35の中央部に固着されている。また,発熱素子18とサーミスタ19とが取り付けられた熱伝達体17は,金属ヘッド2側の中央部を凹部20に形成したリング状部即ち環状部21を備えている。熱伝達体17の環状部21は,金属ヘッド2の裏面35の外周部に固着されている。トランスデューサー12は,凹部20に対応し,環状部21から隔置した領域に位置設定して金属ヘッド2の裏面35の中央部に固着されている。従って,ヒートシンクの熱伝達体17の環状部21は,金属ヘッド2に対してはトランスデューサー12に比較して大きな接触面積となる。
【0029】
遠赤外線は,制御回路4からの電気信号によってトランジスタの発熱素子18で発生する温熱によって出力され,金属ヘッド2を通じて身体に触れるものであるから,金属ヘッド2の温度は,皮膚に接触しても安全な温度範囲,通常,45℃以下の温度範囲に保つ必要があるので,ヒートシンクの熱伝達体17には,金属ヘッド2の温度が45℃以上では電気抵抗が大きくなって電流が自己遮断されるように,正の温度係数(PTC)を持つサーミスタ19が取り付けられている。即ち,サーミスタ19は,熱の発生量に比例して電気抵抗が変化する性質があるので,サーミスタ19の電気抵抗が一定になるように,コントローラ10によって制御回路4の直流の電気信号を制御すれば,熱の発生量を一定に制御することができる。サーミスタ19は,電源37から電力が供給される。
【0030】
コントローラ10は,電源部6からの電流が供給される発振回路3と制御回路4への電流を,予め決められた所定時間が経過すると,安全のため遮断するためのタイマ24が組み込まれている。タイマ24は,水晶発振器40による信号によって予め決められた所定の時間が経過すると,OFFになるように設定されている。従って,この美容器は,長時間にわたって身体に触れるようなことがあったとしても,電源部6が遮断され,美容器による障害が発生するようなことがなく,何ら問題は発生しない。
【0031】
この美容器には,スイッチ回路5を付勢するためのスイッチ9は,超音波と遠赤外線とを大,中及び小の3段階にそれぞれ発生させる切換スイッチ27A,27B,27C,27D,27E,27F,発振回路3を断接させる超音波スイッチ25,及び制御回路4を断接させる遠赤外線スイッチ26から構成されている。切換スイッチ27A,27B,27C,27D,27E,27Fは,電源部6から発振回路3と制御回路4への電流の供給を断接するため,少なくとも1つがそれぞれ設けられている。
【0032】
この美容器のスイッチ回路5では,図5の回路に示すように,遠赤外線スイッチ26をオンして切換スイッチ27Aをオンすると,最も弱い遠赤外線(例えば,消費ワット数:0.19W)が発生し,次いで,切換スイッチ27Bをオンすると,中間の遠赤外線(例えば,消費ワット数:0.41W)が発生し,更に,切換スイッチ27Cをオンすると,強い遠赤外線(例えば,消費ワット数:0.69W)が発生するように設定されているものであり,切換スイッチ27A,27B,27Cは順次オンするものであり,加算される回路に構成されている。また,この美容器のスイッチ回路5では,図5の回路に示すように,超音波スイッチ25をオンして切換スイッチ27Dをオンすると,最も弱い超音波(例えば,消費ワット数:0.12W)が発生し,次いで,切換スイッチ27Eをオンすると,中間の超音波(例えば,消費ワット数:0.27W)が発生し,更に,切換スイッチ27Fをオンすると,強い超音波(例えば,消費ワット数:0.49W)が発生するように設定されているものであり,切換スイッチ27D,27E,27Fは順次オンするものであり,加算される回路に構成されている。
【0033】
【発明の効果】
この発明による美容器は,上記のように構成されているので,使用する人によるスイッチの操作のみで,所望の適正な強さの超音波及び/又は遠赤外線を発生させ,それらの強弱を制御することができ,しかも予め決められた所定時間経過後にはタイマによって遮断されるので,身体に対する過剰な遠赤外線と超音波とが作用することなく,また,サーミスタによって自己温度制御されており,身体への安全性を考慮した有効なものである。しかも,この美容器は,皮膚に触れる部分が酸化チタン製プレートであり,皮膚のかぶれ等を起こすことがなく,適正な超音波と遠赤外線を発生させることによって,血液の循環をスムースにして新陳代謝を活性化し,不純物や老廃物を有効に取り除いて肌の角質層を滑らかにし,また,遠赤外線と超音波との相乗効果によって,身体の脂肪分の分解を促進し,筋肉強化と,特に,顔面のリフトアップ,筋肉の引きしめ効果を促進することができる。
【0034】
この美容器によって発生する適正な遠赤外線は,肌の深部まで浸透して皮下深層の温度を上昇させ,毛細血管を拡張し,血液循環を促進して新陳代謝を強化し,自律神経の機能を調整し,細胞の活性化を促し,神経,筋肉等の機能を正常化させることができる。また,この美容器によって発生する適正な超音波は,引き締め成分を持つ化粧品を併用することによって真皮への有効な美容成分を直接浸透させることができ,脂肪分の分解を促進して腰部,肩部等の身体の筋肉を引き締め,肌の内部からの不純物や老廃物を除去し,毎秒100万回の振動により,皮膚のたるみやしわを解消することができる。更に,この美容器の皮膚に触れる部分は酸化チタン製のヘッドであるので,超音波と遠赤外線が酸化チタンを通じて身体に作用するので,生体電流を整え,自然治癒力を増強し,血液の流れをスムースにして細胞を活性化させることができる。
【0035】
この美容器は,上記のように,各種の作用,効能を発揮できるものであるが,眼球,頭部,心臓部等の部分への使用を避けるべきであり,各種の持病等を持つ人の使用は医者に相談すべきことは勿論であり,使用に当たっては安全に配慮されるべきであることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による超音波及び遠赤外線を用いた美容器の一実施例を示す概略外観図である。
【図2】図1の美容器を示す概略断面図である。
【図3】図1の美容器のヘッド部を示す概略断面図である。
【図4】図1の美容器の基本システムを示すブロック図である。
【図5】図1の美容器における遠赤外線と超音波を発生させる電気回路を示す回路図である。
【図6】図5の電気回路に組み込まれた電源部を示す回路図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
2 金属ヘッド
3 発振回路
4 制御回路
5 スイッチ回路
6 電源部
7 基板
8 コンセント部
9 スイッチ
10 コントローラ
11 ACアダプタ
12 トランスデューサー
13 電源
14 金属ヘッドの表面
15 ダーリントン増幅回路
16 平滑回路
17 熱伝達体
18 発熱素子
19 サーミスタ
20 凹部
21 環状部
24 タイマ
25 超音波スイッチ
26 遠赤外線スイッチ
27A,27B,27C,27D,27E,27F 切換スイッチ
28 支持体
29 固定リング
30 接続部材
31 ケーシングの係止部
32 接続部材の係止部
33 金属ヘッドのフランジ部
34 接続部材のフランジ部
35 金属ヘッドの裏面
36 ヘッド部回路
37,38,39 電源
40 水晶発振器

Claims (1)

  1. スイッチを有すると共に表面を露出させた金属ヘッドが取り付けられたケーシング,該ケーシング内に配置された基板,該基板に設けられた超音波を発生させる発振回路,前記基板に設けられた遠赤外線を発生させる制御回路,前記発振回路と前記制御回路とを前記スイッチの断接によって付勢するスイッチ回路,前記スイッチの断接に応じて前記スイッチ回路を通じて前記発振回路と前記制御回路に電流を流すための電源部,及び前記電源部からの前記電流を前記スイッチの断接によって前記スイッチ回路を通じて前記発振回路で発生する前記超音波と前記制御回路で発生する前記遠赤外線を制御するコントローラ,から成る超音波及び遠赤外線を用いた美容器において、
    前記金属ヘッドには,前記発振回路からの電気信号によって前記超音波を発生させるトランスデューサーと熱伝達体が取り付けられ,前記熱伝達体には前記制御回路からの電気信号によって発熱する発熱素子と該発熱素子への電流を断接するため温度上昇に応じて抵抗が増大して前記発熱素子への前記電流を自己遮断制御するサーミスタとが取り付けられ、さらに前記熱伝達体は,前記金属ヘッド側の中央部を凹部に形成した環状部を備え,前記環状部が前記金属ヘッドの裏面の外周部に固着され,前記凹部に対応した領域で、前記環状部から隔てた位置に前記トランスデューサーが固着されていることを特徴とする超音波及び遠赤外線を用いた美容器。
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