JP7199691B2 - カテプシンeに強く結合し活性化するペプチド - Google Patents
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Description
一方、酵素に特異的に結合するペプチド(ペプチドアプタマー)の開発において、酵素活性阻害作用を有するものに比較し、酵素活性化作用を有するペプチドの開発は困難である。カテプシンE活性化ペプチドは、高速化された試験管内分子進化法である発達ライブラリー法を用いてライブラリーを進化させ、SFリンク法(非特許文献12)を使用して酵素活性機能について淘汰することにより開発されている(非特許文献13および14)。ビヤニらは、一次ライブラリーおよび二次ライブラリーとして、中性環境下でカテプシンEを活性化する8から16アミノ酸残基長のペプチドの開発を報告した(非特許文献13)。小松らは、8アミノ酸残基長の2つのペプチドをリンカーで連結した三次ライブラリーの作成を報告している(非特許文献14)。
[1] 式1:X1-C-X3-X4-X5-D-X7-X8-V-E-V-Q-X13-E-V-A-E-A-X19-X20-X21-X22-L-X24-L-X26-P-G-X29
(式1中、X1はG、L、N、AまたはVであり、
X3はPまたはTであり、
X4はC、HまたはYであり、
X5はI、A、EまたはVであり、
X7はFまたはLであり、
X8はKまたはMであり、
X13はVまたはMであり、
X19はL、T、QまたはPであり、
X20はL、S、Q、EまたはPであり、
X21はS、TまたはAであり、
X22はAまたはRであり、
X24はSまたはHであり、
X26はSまたはHであり、
X29はWまたはSである)(配列番号1)のアミノ酸配列を有し、但しX8がMであり且つX29がSであるアミノ酸配列を除く、ペプチド。
[2] 上記式1のX8がKである(配列番号2)、[1]に記載のペプチド。
[3] 上記式1のX8がMであり、X29がWである(配列番号3)、[1]に記載のペプチド。
[4] 上記式1中、
X1はGまたはLであり、
X3はPであり、
X4はCまたはHであり、
X5はIまたはAであり、
X7はFであり、
X19はLであり、
X20はL、S、QまたはEであり、
X21はSまたはTであり、
X22はAである(配列番号4~6)、
[1]~[3]のいずれか一に記載のペプチド。
[5] カテプシンEの元の酵素活性を100%とすると、三次ライブラリーで得られたペプチド(CEAP3)よりも、カテプシンEの酵素活性をさらに約20%以上、上昇させる、[1]~[5]のいずれか一に記載のペプチド。
[6] カテプシンEへの結合に対する解離定数(KD)は1nM以下である、[1]~[5]のいずれか一に記載のペプチド。
[7] [1]~[6]のいずれか一に記載のペプチドを含む、がんを治療するための医薬。
[8] 試料中のカテプシンEの酵素活性測定方法であって、
(a)固相化されたペプチドアプタマーと試料を混合し、固相化ペプチドアプタマーに結合したカテプシンEを得る工程、
(b)固相化ペプチドアプタマーに結合したカテプシンEと、標識されたカテプシンE基質を接触させる工程、および
(C)カテプシンEによるカテプシンE基質の切断を検出してカテプシンE酵素活性を求める工程
を含み、上記ペプチドアプタマーが[1]~[6]のいずれか一に記載のペプチドである、方法。
[9] 試料中に含まれるカテプシンE量の測定方法であって、
(a)固相化されたペプチドアプタマーと試料を混合し、固相化ペプチドアプタマーに結合したカテプシンEを得る工程、および
(b)カテプシンEが結合したペプチドアプタマーを検出し、試料中のカテプシンE量を求める工程
を含み、上記ペプチドアプタマーが[1]~[6]のいずれか一に記載のペプチドである、方法。
[10] カーボンナノチューブ電界効果型トランジスタ法を用いて実施される[9]に記載の方法であって、
上記工程(a)において、固相化されたペプチドアプタマーは、電極に設置されたカーボンナノチューブに固相化されたペプチドアプタマーであり、そして
上記工程(b)は、上記ペプチドアプタマーとカテプシンEの結合前後において、上記電極に生じる標準電極に対する電位差を測定することを含む工程である、方法。
本明細書中の「カテプシンE」は、カテプシンEタンパク質を意味し、本明細書ではCatEあるいはCEと記載することがある。
本明細書中の「ペプチドアプタマー」は、特定の分子と特異的に結合するペプチドを指す。本明細書中で使用する場合、「ペプチドアプタマー」という言葉は、特定の分子がもつ生物学的活性を抑制するか促進するかを問わず、または特定の分子がもつ生物学的活性に影響を及ぼすか及ぼさないかを問わず、特定の分子に特異的に結合するペプチドを意味する。本明細書において、「ペプチドアプタマー」を単にアプタマーと記載する場合がある。
用語「アミノ酸」および「残基」は、本明細書において互換的に使用される。
本発明のペプチドは、前述のように、三次ライブラリーの淘汰産物を基礎として、それを独自のアプローチによりさらに進化させて、三次ライブラリーの淘汰産物(CEAP3を含む)よりも一段と高い活性化機能を有するペプチド群を見出したことを基礎とする。さらなる進化の手法は、第1段階が、配列中に点置換を導入することによる四次ライブラリー(第1段階)の作成であり、第2段階は、そのライブラリーを淘汰して得られた優位変異体(元より活性の高い変異体)の配列情報から、活性を向上させると考えられる点置換を選び、それらを任意の組合せで複数含む変異体(複数点置換変異体)の分子ライブラリー(加算的点置換体ライブラリー)、すなわち、四次ライブラリー(第2段階)を作製し、その四次ライブラリーの淘汰による、カテプシンEに対する高活性化機能を有するペプチド群の選択である。これら2つの段階において、ペプチドアプタマーが高活性化機能を有するために適したアミノ酸配列に関する知見を得て、下記式1の本発明のペプチドに到達した。
式1:X1-C-X3-X4-X5-D-X7-X8-V-E-V-Q-X13-E-V-A-E-A-X19-X20-X21-X22-L-X24-L-X26-P-G-X29
(X1はG、L、N、AまたはVであり、
X3はPまたはTであり、
X4はC、HまたはYであり、
X5はI、A、EまたはVであり、
X7はFまたはLであり、
X8はKまたはMであり、
X13はVまたはMであり、
X19はL、T、QまたはPであり、
X20はL、S、Q、EまたはPであり、
X21はS、TまたはAであり、
X22はAまたはRであり、
X24はSまたはHであり、
X26はSまたはHであり、
X29はWまたはSである)(配列番号1)のアミノ酸配列を有し、ただしX8がMであり且つX29がSであるアミノ酸配列を除く、ペプチド。
2段階の実験結果において示すX8がKであるペプチドは、いずれもCEAP3より高いカテプシンE活性促進効果を示し、特に、MP04、02、13、01、03、10、09、11は、有意差を持ってCEAP3より高いカテプシンE活性促進効果を示す(図10参照)。また、MP07およびMP06も、CEAP3より高いカテプシンE活性促進効果を有するが有意差を持つものではない。前者の結果から、MP04、02、13、01、03、10、09、11が有するX8以外のアミノ酸置換は、X8がKであることによって得られるカテプシンE活性促進効果を妨げるものではなく、これらの置換を有するペプチドは、MP04、MP03とほぼ同等のカテプシンE活性促進効果を奏する。MP07およびMP06が有するアミノ酸置換は、MP03と比べてカテプシンE活性促進効果をやや低下させるが、CEAP3より高いカテプシンE活性促進効果を示す。MP07およびMP06は、いずれもX29が(Wではなく)Sであり、MP02の結果との対比からは、MP07およびMP06においてX29がWであるペプチドは、MP07およびMP06よりはさらに高いカテプシンE活性促進効果であって、有意差を持ってCEAP3より高いカテプシンE活性促進効果を示すであろうことが推察される。
MP12および05の結果から、X8がKではなくMであるペプチドについては、X29がSではなくWであっても、大幅なカテプシンE活性促進効果は得られないが、CEAP3より高いカテプシンE活性促進効果を有する(図10参照)。ただし、有意差を持つものではない。X8がKであり、且つX29がWであるペプチドが、より高いカテプシンE活性促進効果を有するという観点から好ましい。
X1はG、L、N、AまたはVである。X1がGまたはLであるペプチドは、第2段階の結果からCEAP3より高いカテプシンE活性促進効果を有することが明らかである。X1がN、AまたはVであるペプチドは、第1段階の結果からペプチドが有するカテプシンE活性促進効果を実質的に低下させないことは明らかであり、X8がKであり、X29がSまたはWであるペプチドにおいて、MP02およびMP03とほぼ同様のカテプシンE活性促進効果を奏する蓋然性が高いことが予想される。ここで、MP02は点置換M8K、V13MおよびS29Wを有するが他の置換を含まないペプチドであり、MP03は点置換M8KおよびV13Mを有するが他の置換を含まないペプチドである。MP02およびMP03は高いカテプシンE活性促進効果を示す(図10)。
本発明のペプチドは、カテプシンEの酵素活性を促進する機能を有する、カテプシンEを活性化する分子(カテプシンE活性化ペプチド(CEAP))である。
本発明のペプチドは、ペプチド非存在下と比較して、ペプチド存在下のカテプシンEの活性を少なくとも約140から220%、約170から220%、あるいは約190から220%にすることができるものであり、特に「200%以上」という値(すなわち、カテプシンEの活性を2倍以上にすることができること)は、本発明のペプチドの、がん治療のための医薬用途に大きな期待を与える。また、カテプシンEの活性を特異的かつ高感度に検出する方法にもつながる。血清カテプシンE活性と乳がん患者の予後の研究では、好ましい予後結果を有する患者のカテプシンE活性は、好ましくない予後結果を有する患者に比較して、約2倍高いことがわかっている(非特許文献3、Fig.1(E)等)。したがって、乳がん患者のカテプシンE活性を少なくとも200%に活性化できる分子(例えば、ペプチド)は、予後予測が悪い患者の治療に有用であることが期待される。本発明のペプチドは、ペプチド非存在下の活性と比較して、カテプシンEの活性を140%以上、150%以上、170%以上、172%以上、173%以上、175%以上、180%以上、185%以上、188%以上、190%以上、195%以上、200%以上、205%以上、208%以上、210%以上、215%以上、218%以上、あるいは220%以上にすることができる。本発明のペプチドは、ペプチド非存在下の活性と比較して、カテプシンEの活性を約140から220%、約150から220%、約170から220%、約172から220%、約173から220%、約175から220%、約180から220%、約185から220%、約188から220%、約190から220%、約195から220%、約200から220%、約205から220%、約208から220%、約210から220%、あるいは約215から220%、にすることができる。
本発明のペプチドは、該ペプチドを含む医薬として提供される。ある実施態様では、本発明の医薬は個体における疾患または障害を治療するためのものである。ある実施態様では疾患または障害の症状は、自己免疫疾患である。別の実施態様では、本発明の医薬はがんの治療のためのものである。
本発明の治療対象の個体または患者は、哺乳動物であり、好ましくはヒトである。
本発明のペプチドはペプチドアプタマーとして、以下の(a)から(c)を含む、試料中のカテプシンEの酵素活性測定方法に使用することができる。
(a)固相化されたペプチドアプタマーと試料を混合し、固相化ペプチドアプタマーに結合したカテプシンEを得る工程、
(b)固相化ペプチドアプタマーに結合したカテプシンEと、標識されたカテプシンE基質を接触させる工程、および
(C)カテプシンEによるカテプシンE基質の切断を検出してカテプシンE酵素活性を求める工程。
本発明のペプチドは、カテプシンEを捕捉しても、それとの結合はいわゆるアロステリック結合であり、酵素の活性を妨げず、むしろ活性を向上させる機能がある。このため、カテプシンE酵素活性の測定感度が上昇する。
本発明のカテプシンEの酵素活性測定方法では、ペプチドアプタマーは、プレート、プレートのウェル、アレイ、ビーズ、チューブ、チップなどの固相に固相化される。ペプチドアプタマーは、固相に、ペプチドやPEGなどのリンカーを介して固相化されてもよいし、直接的に固相化されてもよい。
固相化ペプチドアプタマーに結合したカテプシンEと、標識されたカテプシンE基質を接触させる。標識は、例えば、発色物質、蛍光発生物質、化学発光物質、酵素などを利用するものであってもよい。固相化ペプチドアプタマーに結合したカテプシンEと、標識されたカテプシンE基質との接触は、pHを中性に調整した溶液中で実施される。本発明のペプチドは、中性pH環境下でカテプシンEを活性化するためである。
カテプシンEによるカテプシンE基質の切断を検出してカテプシンE酵素活性を求める。カテプシンEによるカテプシンE基質の切断は、標識物質の化学的変化をモニターすることにより検出される。検出は当業者に公知の方法により行うことができ、例えば、蛍光物質の場合には蛍光光度計により検出することができ、発色物質の場合には分光光度計により検出することができる。
試料中のカテプシンEの酵素活性の測定方法について、以下に具体例を記載する。但し、この例に限定される意図ではない。
本発明のペプチド(ペプチドアプタマー)をカップリング緩衝液(0.2M NaHCO3、0.5M NaCl、pH8.3)で1mg/mlに希釈し、50μlのペプチド溶液をペプチドコーティングプレート(TaKaRa)のアレイに注ぎ、直ちに、10μlのReaction solution(TaKaRa)を各ウェルに加え、室温で2時間インキュベートする。インキュベーション後、溶液をプレートのウェルから移動させ、ペプチドコーティングウェルを200μlの蒸留水で3回洗浄する。次に、ブロッキング溶液(0.5Mエタノールアミン、0.5M NaCl(pH8.3))200μlを各ウェルに添加し、容器内に存在する非特異的結合物質を失活させるために室温で1時間インキュベートする。ブロッキング溶液を除去した後、ウェルを200μlの蒸留水で3回洗浄する。
カテプシンEプロテアーゼ含有組織抽出物または血清を緩衝液(500mM酢酸ナトリウム、1M NaCl、pH4.0)でpH7.4に調整する。15,000rpmで5分間の遠心分離によってできた沈殿を除去し、上清を回収する。30μlの上清を各認識ペプチド固定化ウェルに添加し、室温で20分間インキュベートし、溶液を除去する。プレート上に残っている溶液を200μlの蒸留水で2回洗浄する。
ペプチド上に捕捉されたカテプシンEの量を蛍光発生基質を用いたアッセイにより測定する。蛍光発生基質で標識されたカテプシンE基質(Nma-Gly-Gly-Arg-Arg-Ser-Gly-Thr-Cys-Gly(Dnp)-D-Arg-NH2:配列番号101)、50mMの酢酸ナトリウムおよび100mMのNaClを含む溶液(pH4.5)を各ウェルに添加し、次いで40℃で10分間インキュベートする。
蛍光プレートリーダーFluPOLO(TaKaRa)を用いて、インキュベーション中に基質切断によって生成された蛍光強度の増加を、励起波長360nm/蛍光波長430nmで測定する。
本発明のペプチドは、ペプチドアプタマーとして、以下の(a)および(b)を含む、試料中に含まれるカテプシンE量を測定する方法に使用される。
(a)固相化されたペプチドアプタマーと試料を混合し、固相化ペプチドアプタマーに結合したカテプシンEを得る工程、および
(b)カテプシンEが結合したペプチドアプタマーを検出し、試料中のカテプシンE量を求める工程。
本発明のカテプシンE量の測定方法では、ペプチドアプタマーは、プレート、プレートのウェル、アレイ、ビーズ、チューブ、チップ、バイオセンサチップなどの固相に固相化される。また、固相の材料としては、例えば、ガラス、プラスチック、金属、カーボンなど挙げられる。
カテプシンEが結合したペプチドアプタマーの検出は、例えば適当な標識を予めペプチドアプタマーに結合させておき、この標識から得られるシグナルを測定することができる。ここで使用可能な標識としては、例えば、化学発光物質を基質とするような、HRP(Horse Radish Peroxidase)、ALP(Alkaline Phosphatase)などの他、蛍光標識などの公知の物質を使用することができる。
本発明のペプチドアプタマーは、1nM以下、pMオーダーの解離定数(KD)でカテプシンEに結合するため、カテプシンE量の測定精度が、従来のペプチドと比較して上昇する。
本発明のペプチドは、高速化された試験管内分子進化法である発達ライブラリー法を使用したカテプシン活性化ペプチド開発の最終段階に位置付けられた四次ライブラリーから開発された。試験管内進化法はランダムな配列をもつ集団をはじめとし、分子集団であるライブラリーから目的の機能をもつ分子群を淘汰する集団選択と、個々のクローンごとに淘汰するクローン選択のプロセスを経てライブラリーを高い活性を持つ集団へと絞りこんでいく。淘汰が進むにつれて弱い活性、低い親和性の分子は取り除かれ、ライブラリーの多様性は減少する。すなわち構成する分子群の種類は減っていくが、高い活性をもつ分子が残る。ここからさらに高い活性を示す分子群を選び出すために、人工的に変異を加えることで次段階のライブラリーを構成する。発達ライブラリー法の中では、ライブラリーの進化のためにY連結ブロックシャフリング(YLBS)法を用いる段階がある。この方法では、N種(たとえば、10種)のブロックを原料としてわずか4回連結するだけでN16(たとえば、出発時に10種の要素から始めると、1016)の分子多様性が実現する。集団での淘汰、および個々のクローンでの淘汰を行った後に得られたペプチド分子から、4つのアミノ酸ブロックを選び出し連結して二次ライブラリーを得て、続いて淘汰を行う。この結果得られた二次ライブラリー淘汰産物はすでに機能単位(モジュール)とみなすことができる(Kitamura K et al. Journal of Molecular Biology. 2009;387(5):1186-1198、非特許文献13)。この機能単位とスペーサ配列を組み合わせることで三次ライブラリー(ペアペプチドライブラリー)が作製された(非特許文献14)。本明細書ではこの三次ライブラリーの淘汰産物に対してさらにアミノ酸配列に点置換を加えて得られる点置換体四次ライブラリーを作製する(図1)。点置換体四次ライブラリーを淘汰した後に、さらに、それらの点置換体四次ライブラリー淘汰産物にDNAシャフリング(Stemmer WP.Nature.1994, Aug4;370 (6488): 389-91)を導入する。
ペプチドを創製するために、まず表現型であるペプチド部分と遺伝型部分であるDNAを対応付ける必要がある。本研究室で開発されたcDNAディスプレイ法を用いて、四次ライブラリーから目的のペプチド・タンパクを得る手順を図2に示す。
ペプチドをコードする四次ライブラリーのDNAをPCRすることで増幅し、転写することによってmRNAをつくり、表現型と遺伝型の対応をつける小分子ピューロマイシンリンカーと連結する。そして、翻訳を行うことによってピューロマイシンにペプチドを連結させる。その後、mRNAを安定化させるために逆転写を行う。続いてピューロマイシンに連結しているペプチド鎖の精製過程を経ることによってcDNAディスプレイを作製する。最後にターゲットに対して淘汰を行うことによって、より機能(結合能)の高いペプチドが得られる(非特許文献12、Tsuji-Ueno S, et al. Protein and Peptide Letters. 2011;18(6):642-650)。この連結体にはSFリンク(Naimuddin et al. J. MOL, Recog. 2007)が導入されており、機能(例えば、酵素活性制御)により淘汰できる。
実験方法1:cDNAディスプレイの作製
図1に記載の点置換体四次ライブラリーのコンストラクトのDNAを増幅したPCR産物と転写反応試薬を以下のとおり混合する。
PCR産物 1 pmol
25 mM r(A,T,U,G)TP mix (Promega) 3μl
5×T7 Trans Buffer (Promega) 2μl
RNase-free water (Promega) up to 9μl
T7 Enz mix (Promega) 1μl
上記得られたmRNA産物とライゲーション試薬を以下のとおり混合する。
mRNA産物 20 pmol
SBP (streptavidin puromycin) linker (20pmol/μl) 22 pmol
10×T4 ligase buffer (TaKaRa) 2.5μl
RNase-free water up to 20μl
ライゲーション産物と翻訳用試薬を以下のとおり混合する。0.2mlのチューブで2本分作製する。
ライゲーション産物 (2.2pmol/μl) 4μl
20×Master Mix-Me 1.25μl
20×Master Mix-Leu 1.25μl
Reticulocyte lysate 34μl
RNase-free water up to 50μl
mRNAディスプレイ産物が結合したSA-ビーズと逆転写用試薬を以下のとおり混合する。
mRNAディスプレイ産物が結合したビーズ 全量
5×ReverTraAce buffer (TOYOBO) 8μl
2.5 mM dNTP mix 16μl
RNase-free water up to 15μl
ReverTraAce Enzyme (TOYOBO) 1μl
得られたcDNAディスプレイについて、selection-by-function 法を使用してカテプシンE活性化ペプチドを選択する。カテプシンEを固定化したNHS-ビーズ (NHS Mag Sepharose, GE Healthcare)を用意する。cDNAディスプレイを、カテプシンE固定化NHS-ビーズを含むSelection buffer (50mM Tris-HCl, 100mM NaCl, 5mM MgCl2, pH 7.4)中で、25℃で10分間インキュベートする。非結合DNA分子をSelection bufferにより3回洗浄除去する。カテプシンE固定化NHS-ビーズに結合したDNA分子をカテプシンE蛋白分解反応に適した温度(37℃)でインキュベートする。Wash buffer(50 mM Tris-HCl, 1.0 mM NaCl pH 7.4)により洗浄し、elution buffer (25% NH3)で65℃、10分間溶出させる。ビーズから溶出したDNA分子は大部分がカテプシンEの増強されたタンパク質分解反応によって生成されると想定できるので、次の評価工程のために回収する。この手順を、カテプシンE蛋白分解反応のための反応時間を短くして、3回繰り返す(1min、20sec、10sec)。最終産物をクローニングおよび配列決定に供して、点置換体四次ライブラリー淘汰産物であるカテプシンE活性化ペプチドを同定した。
選択されたペプチドによるカテプシンE活性についての促進活性を決定するために、ペプチドをin vitro翻訳または化学合成により合成した。20nMカテプシンEと選択されたペプチドをSelection buffer (50mM Tris-HCl, 100mM NaCl, pH7.4)中、25℃で10分間前もってインキュベートする。次に蛍光基質(MOCAc-Gly-Lys-Pro-Ile-Leu-Phe-Phe-Arg-Leu-Lys(Dnp)-D-Arg-NH2:配列番号102)を5μM加え、37℃で1時間反応させる。蛍光測定器を用いて蛍光強度を440nm(励起340nm)で観察する。カテプシンEは通常、酸性pHで機能するが、中性pH(7.4)で感受性の蛍光発生基質は、S.B.P. Athauda and K. Takahashi (Protein and Peptide Letters,vol.9, no.1, pp.15-22,2002) らの文献をもとに設計された。
Sfは選択されたペプチドの存在下でのカテプシンE反応の蛍光強度、Cfは選択されたペプチドの不在下でのカテプシンE反応の蛍光強度、Bfは蛍光基質のみを含む溶液のバックグラウンド蛍光である。ペプチド不在化でカテプシンEの活性は100%となる。なお、図5および10のグラフは、縦軸の標記は活性促進度合であり、カテプシンEの活性としては、この数値に100%を加えたものである。
オリゴマーを用いて、DNAのハイブリダイゼーションと伸長反応を行うことにより新たなライブラリーを作製する。ハイブリダイゼーション試薬を以下のとおり混合する。
10×Ex taq Buffer 2.5μl
2.5 mM dNTP mixture 2μl
Hybridization oligomer 各100 pmol
Template DNA 500 ng
D.D.W up to 25μl
Ex Taq (5 U/μl)(TaKaRa) 0.125μl
各ハイブリダイゼーションステップにおいて、同じチューブのままで多段階反応させる。
以下のサイクルで反応を行う:95℃ =2min → 25℃(35℃) =5min → 40℃ =10min → 72℃ =5min。但し、ハイブリダイゼーション温度は各オリゴマーのTmに対して変更する。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
以前得られた三次ライブラリーの淘汰産物(非特許文献14)に対してさらにアミノ酸配列に点置換を加えて得られる点置換体四次ライブラリーを図1のコンストラクトから作製した。
通常のcDNAディスプレイ法に対して、Selection-by-Function法を導入して行うin vitro selection(図2の左挿入図参照)においては、いわゆるcDNAディスプレイ部分は、cDNA部分(情報)+リンカー+ペプチド(機能)からなるが、このペプチド部分の先頭にカテプシンEの基質配列が仕組まれている。そのために、カテプシンEにペプチドが結合したときに、結合様式(阻害/中立/活性化)によっては、カテプシンEを活性化する場合があり、そのとき、「馬の鼻先にニンジンを垂らした状態」になり、基質部分が切断されることになる。その場合は、ペプチドの機能領域はカテプシンEに結合したままであるが、DNA部分は基質部分のペプチドの開裂によりフリーになり溶液中に出てくる。逆に、ペプチドがカテプシンEを阻害するときには切断が起こらず、cDNAディスプレイ全体はカテプシンEに結合し溶液中にはDNAはでてこない。この原理を利用して、切断されたDNA断片をアクリルアミドゲル電気泳動で確認した実験を図3に示す。この一連のin vitro selection法で選択されたcDNAディスプレイ(レーン6)は、洗浄後に選択工程を経ていないcDNAディスプレイ(レーン5)と比較して濃いバンド(524bp)を示した。
次に点置換体四次ライブラリーの淘汰産物の配列を決定した。合計62クローン、42種類の配列を決定した。結果を図4に示す。特に21番目のアミノ酸ThrがSerに変異した配列が10コピー、20番目のLeuがGluに変異した配列が3コピー得られた。リンカー配列にもアミノ酸置換があったが本来点置換を加えた箇所ではないためPCR由来による非意図的有利変異であると考えられる。
淘汰産物である42種類のクローン配列の内、同一の配列が得られた7クローン、ランダムに選んだ6クローン、変異を加えていない三次ライブラリー淘汰産物(CEAP3)の計14クローンについて無細胞翻訳を行い、実験方法3に従って、ペプチドによるカテプシンEの機能促進能を検証した。結果を図5に示す。
特に取得クローンの内コピー数が多かった変異T21SまたはL20Eを有するペプチドが三次ライブラリー淘汰産物(CEAP3)に比べてそれぞれ約35%、38%の上昇がみられた。一方、変異C4Y、G1V、またはA22Rを有するペプチドにおいては、CEAP3と比較してわずかに低い活性促進能を示した。また、変異V13Mを有するペプチドにおいては10%ほどの減少度が確認された。また、出現頻度の高かった21番目のセリンは元のトレオニン(T)と同じ親水性、20番目のグルタミン酸は酸性を示す極性電荷側鎖アミノ酸であり、親水性アミノ酸がカテプシンEの活性促進に関与していることが示唆される。
次に、実施例3の結果に基づいて、複数の点置換を組み合わせた加算的点置換体四次ライブラリーを作製した。
表3に示したオリゴマー(配列番号46から74)を用いて、実験方法4に記載したDNAのハイブリダイゼーションおよび伸長反応を行うことにより新たなライブラリーを作製した。仮にすべての点置換候補が導入された場合には、アミノ酸配列:NCPYADFKVEVQMEVAEAPESALHLSPGW(配列番号103)が作成される。
実施例4で作成した加算的点置換体四次ライブラリーについて、実験方法1から3に従って、cDNAディスプレイを作製し、カテプシンEと反応させることにより選択された加算的点置換体四次ライブラリー淘汰産物を得た。この淘汰産物をダイレクトシークエンス法で分析した。得られた塩基配列波形を図8に示す。
淘汰前後のDNA塩基配列の波形より、M8Kの変異においては、2番目の塩基が淘汰前ではほとんど同程度の強度を示していたが、Metを示すATGのコドンからLysを示すAAGのコドンが強い強度を示していた。同様にS29Wでは淘汰前はSerを示すTCGとTrpを示すTGGのコドンが同程度の強度であったが、淘汰後はTrpに対応するコドンがより強い強度を示した。また、点置換体四次ライブラリー淘汰産物の中でもっとも高い活性を示したL20E、T21Sについても淘汰によってwild typeに近い配列に収束した。これらの結果は、M8K、S29Wの変異をもつペプチドがカテプシンEの活性をより促進する作用を持つことを示唆する。
加算的点置換体四次ライブラリーに対して2ラウンドの淘汰を行って得られた淘汰産物のアミノ酸配列を図9に示す。興味深いことには、元の点置換体4次ライブラリー淘汰産物中で、一番高い活性促進能を持つT21SとL20Eの加算的点置換体は選択されなかった。このことは単純な推論では及ばない配列空間形状の複雑性、すなわち、タンパク質の立体構造の形状やその機能に関して、個々のアミノ酸の寄与だけではなく、それらの相互関係が重要であるということを示している。
変異体として、M8K、V13M、S29Wの変異が多く見られ、これらの2点、3点の加算的点置換体配列も得られた。また、点置換体四次ライブラリーの淘汰産物の中で最も活性の高かった2クローンの中のT21Sの変異が加わった加算的点置換体配列も得られた。
2ラウンドの淘汰を行って得られた実験方法3に従ってカテプシンEに対する活性評価を行った。淘汰によって得られた13種類の配列と点置換体ライブラリー淘汰の際にカテプシンEに対する活性を調べていないM8K変異体ペプチドの計14種類について活性評価を行った結果を図10に示す。
特にM8Kの変異とS29Wの変異を持つ配列を含む加算的点置換体ペプチドは、カテプシンEを高く活性化した。点置換ペプチドの活性評価で得られた活性促進度に対して、非線形で正に相関した加算活性度が得られ、タンパク質科学的に合理的な結果となった(一般に単純加算にはならない)。このことで、加算的点置換体ライブラリーの有効性を実証できた。
カテプシンE活性の促進作用が最も高かった加算的点置換体四次ライブラリー淘汰産物は、カテプシンEの活性を218%に増大した。発達ライブラリー法第3段階の成果であるCEAP3との比較では、68%の上昇がみられた(MP04)。
実施例7で得られた加算的点置換体四次ライブラリー淘汰産物であるペプチドMP04とカテプシンEの結合親和性を、Biacore X100(GE Healthcare)を用いた表面プラズモン共鳴法(SPR法)により決定した。カテプシンEを、アミンカップリングキット(GE Healthcare、UK)を用いたアミンカップリング法によりBiacoreセンサーチップNTA(GE Healthcare、UK)に固定化した。解離定数を決定するために、5つの異なる濃度(200μM、40μM、8μM、1.6μM及び0.32μM)のペプチドMP04を相互作用に使用した。ペプチドMP04はあまり溶解性が高くないため、10%DMSOを実験で使用し、高い濃度のペプチド濃度で実験を行った。解離定数は、Evaluation Software version 2.0.1において、反応モデルは1:1結合を用いて算出した。結果を以下の表に示す。
配列番号42~44:リンカー配列
配列番号45:コンストラクト
配列番号46~74:表3に記載のオリゴマー
配列番号75~87:図4に記載のペプチド
配列番号88~100:図9に記載のペプチド
配列番号101及び102:カテプシンE基質
配列番号103及び104:変異ペプチド
Claims (10)
- 配列番号75、76、84、88から91、96から98、および100のいずれかに記載のアミノ酸配列を有するペプチド。
- カテプシンEの元の酵素活性を100%とすると、三次ライブラリーで得られたペプチド(CEAP3)よりも、カテプシンEの酵素活性をさらに20%以上、上昇させる、請求項1に記載のペプチド。
- 配列番号91にアミノ酸配列を有し、カテプシンEへの結合に対する解離定数(KD)は1nM以下であるペプチド。
- 請求項1~3のいずれか一項に記載のペプチドを含む、乳がんを治療するための医薬。
- 試料中のカテプシンEの酵素活性測定方法であって、
(a)固相化されたペプチドアプタマーと試料を混合し、固相化ペプチドアプタマーに結合したカテプシンEを得る工程、
(b)固相化ペプチドアプタマーに結合したカテプシンEと、標識されたカテプシンE基質を接触させる工程、および
(C)カテプシンEによるカテプシンE基質の切断を検出してカテプシンE酵素活性を求める工程
を含み、前記ペプチドアプタマーが請求項1~3のいずれか一項に記載のペプチドである、方法。 - 試料中に含まれるカテプシンE量の測定方法であって、
(a)固相化されたペプチドアプタマーと試料を混合し、固相化ペプチドアプタマーに結合したカテプシンEを得る工程、および
(b)カテプシンEが結合したペプチドアプタマーを検出し、試料中のカテプシンE量を求める工程
を含み、前記ペプチドアプタマーが請求項1~3のいずれか一項に記載のペプチドである、方法。 - カーボンナノチューブ電界効果型トランジスタ法を用いて実施される請求項6に記載の方法であって、
前記工程(a)において、固相化されたペプチドアプタマーは、電極に設置されたカーボンナノチューブに固相化されたペプチドアプタマーであり、そして
前記工程(b)は、前記ペプチドアプタマーとカテプシンEの結合前後において、前記電極に生じる標準電極に対する電位差を測定することを含む工程である、方法。 - カテプシンEに対する高活性化機能を有するペプチドの作成方法であって、
(1) 基礎となるカテプシンE活性化作用を有するペプチドのアミノ酸配列において、一アミノ酸残基のみが置換された点置換体の全種類もしくはその一部を含むライブラリーを作成する工程、
(2) 工程(2)で得られたライブラリーをカテプシンE活性化作用について淘汰して、高活性な一点アミノ酸置換ペプチドを得る工程、および
(3) 前記高活性な一点アミノ酸置換ペプチドの配列情報から、カテプシンE活性化作用を向上させると考えられる点置換を選び、それらを任意の組合せで複数含む加算的点置換体ライブラリーを作成し、前記加算的点置換体ライブラリーをカテプシンE活性化作用について淘汰して、カテプシンEに対する高活性化機能を有するペプチドを得る工程を含む、方法。 - 前記工程(1)において、基礎となるカテプシンE活性化作用を有するペプチドのアミノ酸配列において、先頭(1位)から最終部位(N位)までの各部位が元のアミノ酸と異なる19種のアミノ酸にそれぞれ置換された一置換体の全種類(19×N[種])を含むライブラリーが作成される、請求項8に記載の方法。
- 前記基礎となるカテプシンE活性化作用を有するペプチドが、試験管内分子進化法によるライブラリーの作成と淘汰、モジュールシャフルドペプチドライブラリーの作成と淘汰、および/またはペアドペプチドライブラリーの作成と淘汰の淘汰産物である、請求項8または9に記載の方法。
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International Journal of Peptides,2011年,Vol.2011, Article No.834525,p.1-10 |
International Journal of Peptides,2012年,Vol.2012, article No.316432,p.1-7 |
J. Mol. Biol.,2009年,Vol.387,p.1186-1198 |
北村幸一郎、他,乳がんの早期診断と治療の双方に期待される中性カテプシンE活性化ペプチドの取得,第23回日本病態プロテアーゼ学会学術集会,2018年08月04日,p.43 |
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