JP7197549B2 - 自動車用エンジンのシリンダヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用エンジンのシリンダヘッドに関するものである。
自動車用のエンジンにおいて、排気ガスを吸気系に還流させるEGR装置を設けることは広く行われている。この場合、排気ガスを排気系からEGRパイプによって吸気系に戻すタイプと、特許文献1~4に開示されているように、シリンダヘッドにEGR通路の一部を形成するタイプとがあり、後者のようにEGR通路をシリンダヘッドに形成したタイプでは、EGRクーラやEGRバルブをシリンダヘッドに取り付けできるため、構造を簡単化できる利点がある。
特許第6168042号公報 特許第6607130号公報 特許第6442429号公報 特開2019-120227号公報
さて、EGR装置を設けることは排気ガスの浄化性能向上や燃費向上などの点で有益であるが、排気ガスの規制内容が国や地域によって異なることや、リーンバーン化技術の進展などの諸事情により、必ずしもEGR装置を必要としないこともある。更に、EGR装置を設けるに当たっても、EGRバルブは必須の部材であるが、EGRクーラは必ずしも必要としないこともある。
このように、同一排気量で同一種類のエンジンであっても、EGR装置を設けない場合と、EGR装置は設けつつEGRクーラは不要としてEGRバルブのみを設けている場合と、EGR装置としてEGRクーラ及びEGRバルブを設けている場合との3種類があるが、従来は、それぞれに対応しようとするとシリンダヘッドの細部形状や加工の有無などの違いが生じてしまい、このため、シリンダヘッドの種類が多くて製造や管理に手間がかかるという問題があった。
また、自動車の車内を暖房するヒータは冷却水を利用していることが多いが、温暖な地域で使用される自動車では、そもそもヒータを必要としないこともあり、この場合も、ヒータに対応したシリンダヘッドとヒータに対応していないシリンダヘッドとを製造しているため、シリンダヘッドの種類が増えて製造や管理に手間がかかるという問題があった。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明のシリンダヘッドは、
「クランク軸線方向に長い中心線を挟んで一方の側面は吸気ポートが開口した吸気側面となり、他方の側面は排気ポートが開口した排気側面になっており、かつ、クランク軸線方向から見た前後両端面のうち動弁系駆動装置がレイアウトされた側と反対側の端面を、EGRシステムの冷却対応のための補助冷却水排出口が開口可能な排水端面と成して、前記排水端面が含まれた端部を排水端部と成している」
という基本構成になっている。
そして、上記基本構成において、
「前記排水端部に、前記排気側面に開口したEGR入口と前記補助冷却水排出口の近傍において前記排水端面に開口したEGR出口とを備えたEGR通路を加工可能なEGR通路形成部が形成されていると共に、前記排水端面に、前記EGR出口と補助冷却水排出口とに重なった状態にEGRクーラまたはEGRバルブをボルト締結できるように複数のタップ穴用ボス部が形成されており、
前記EGR通路及び補助冷却水排出口が加工された状態では、前記EGR出口にEGRバルブを取り付けた状態と、前記EGRクーラを取り付けた状態とが選択可能になっている」
という構成が付加されている。なお、ボルトはビスも含む概念である。また、ボルト締結は、頭付きボルトで締結する場合と、スタッドボルトにナットをねじ込んで締結する場合との両方を含んでいる。
本願発明は、様々に展開できる。その例として請求項2では、請求項1において、
「前記EGR通路形成部は、車両搭載時において前記EGR入口が前記EGR出口よりも低い位置に配置されるように形成されている」
という構成になっている。
本願発明において、EGR通路は予め鋳抜きピンなどにより空けた状態であってもよいし、EGR装置を使用する場合にドリル加工で空けてもよい。補助冷却水排出口も同様であり、予め空けておいて使用しない場合はプラグで塞ぐなどしておいてもよいし、使用する場合にドリル加工等で加工してもよい(ただし、本願実施例のようなレイアウトの場合は、ウォータジャケットを鋳造するに際して、出口の部分が空洞を形成するための中子を保持する巾木として利用する事が一般的で、この場合は中子の素材で開口が形成されるため、前者の構成となる。)。EGRクーラを使用するクールドEGRシステムの場合は、EGRバルブはEGRクーラの下流側端部に一体的(分解構造、非分解構造どちらでも良い)に取り付けられたものを使用したらよい。
なお、本願発明では、EGR出口はEGRシステムの冷却対応の補助冷却水排出口の近傍に開口するようになっているが、ここにおける「近傍」とは、EGRクーラを配置したときに、いずれもEGRクーラで覆われる程度の近さということであり、より具体的には、EGRクーラに設けた冷却水入口とEGRガス出口とに対応した間隔である。
本願発明では、EGR装置が不要な場合は、EGR通路形成部にEGR通路を形成することなく使用するか、又は、EGR通路は加工しつつEGR装置を設けることなく使用したらよい。すなわち、EGR通路が加工されていない状態を基準状態としてもよいし、EGR通路が加工された状態を基準状態としてもよい。前者はEGR装置不使用時に加工の手間を軽減できる利点があり、後者はEGR装置不使用時に軽量化できる利点がある。
そして、EGR通路と補助冷却水排出口とを加工することにより、EGRバルブのみを取り付けたり、EGRクーラを取り付けたりすることができるため、1種類のシリンダヘッドにより、EGR装置を備えていない仕様と、EGR装置は備えつつEGRバルブのみを設けた仕様と、EGR装置としてEGRクーラも備えた仕様との3つの仕様に対応できる。
このように、各仕様に対応して複数種類のシリンダヘッドを製造しておく必要はなく、1種類のシリンダヘッドで複数の仕様に対応できるため、製造コストや管理に要する手間・コストを抑制できる。
更に言うと生産のグローバル化が進む中ではそれぞれの工場で生産する仕様に合わせてコスト最優先で作り分けする一方、サービス市場に向けた補給部品はマザー工場に集約し、全ての仕様に対応できる後者の仕様を供給するといった選択もできるようになる。
また、EGRシステムの冷却対応の補助冷却水排出口は、EGRクーラの専用とすることも可能であるし、(EGRクーラレスの)EGRバルブを締結したときにEGRバルブの水冷通路の入り口開口として活用する事も可能であるし、EGRバルブの取付けフランジで開口を塞いでシールする事も可能である。またEGR装置を備えない場合は、例えばヒータ送水口のような他の送水口に流用することもできるし、ヒータレス仕様等では、既述のとおり、穴を空けない未加工状態でもよいし、穴を加工しつつプラグで塞いでいてもよい。
補助冷却水排出口が他の送水口に兼用される場合は、EGRクーラを使用しない状態では管路を接続して他の用途に使用したらよく、EGRクーラを使用しつつ他の用途に使用する場合は、EGRクーラを通過した冷却水が他の用途に使用されるように、EGRクーラに他の用途に向かうポートを設けたらよい。
EGR装置不使用状態での要部斜視図である。 EGRクーラを取り付けた状態での要部斜視図である。 EGRクーラレスの独立型(ホット)EGRバルブをヘッドの後ろ端面の縦長EGR通路に接続した状態と分離した状態とを併記した側面図である。 EGRクーラレスの独立型(ホット)EGRバルブの斜視図である。 シリンダヘッドの背面図(後面図)である。 EGRクーラレスの独立型(ホット)EGRバルブを一点鎖線で表示した背面(後面図)である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、自動車用エンジンのシリンダヘッドに適用している。エンジンは、クランク軸を車幅方向に長い姿勢の横置きでエンジンルームに搭載されている。
以下では、方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、この前後・左右は、クランク軸線方向を前後方向として、タイミングチェーン等の動弁系駆動装置がレイアウトされた側を前、ミッションケースが配置される側を後ろとしている。左右方向は、クランク軸線方向及び気筒軸線と直交した方向(エンジンの幅方向)である。念のため、図1等に方向を明示している。
(1).シリンダヘッドの概要
図1,2でシリンダヘッドを後ろから見ている。シリンダヘッドは平面視長方形で上向きに開口した凹所(カム室)1が形成されている。従って、前後長手の側壁2と後部に位置した後端部3とを有しており、一方の長手側面は排気側面4aになって、他方の長手側面は吸気側面4bになっている。図3,5,6では平行斜線を表示した部分があるが、これは同一平面であることを示すものであり、断面の表示ではない。本実施形態では、請求項との関係では、シリンダヘッドの後端部3が排水端部になって、後端部3の一部である後端面が排水端面になっている。
本実施形態のシリンダヘッドは排気集合通路内蔵型であり、図3に示すように、シリンダヘッドの排気側面4aには、前後方向に長い小判形の排気出口穴5が開口している。排気出口穴5は横向きに突出したランド部6に形成されており、排気ターボ過給機又は排気管(触媒ケース)が、ボルトでランド部6に重ね固定される。このため、ランド部6の周囲には、タップ穴を設けた4つのボス部7が形成されている。
凹所1の下方部にウォータジャケットなどが形成されており、シリンダヘッドの後端部3のうち排気側面4aに寄った部位に、配水ユニット8を固定している。図5に示すように、シリンダヘッドの後端部3を構成する後端面のうち排気側面4aに寄った部位には、上下に離反して冷却水出口9とバイパス流路への戻り口10とが開口した配水用受け座11を形成しており、図1,2に示す配水ユニット8は、配水用受け座11にボルト12で固定されている。このため、受け座11には、図5,6に示すように、ボルト12がねじ込まれるタップ穴13を形成している。
配水ユニット8には、ラジエータ行きポート15と、ヒータおよび補機温調装置行きポート14と、ヒータ戻りポート16とが突設されている。ラジエータ行きポート15は、ラジエターホースによりラジエータのアッパータンクに接続される。ヒータおよび補機温調装置行きポート14とヒータ戻りポート16は、補機温調装置もヒータも搭載されていないときには、ポート同士をホース結合して、ホースから排出されたシリンダヘッド冷却後の冷却水は、ヒータ戻りポート16からバイパス通路への戻り口10を経由してシリンダブロックに形成されたバイパス通路(図示せず)を流れてウォータポンプに戻る。符号17で示すのは、水温センサである。
なお、バイパス通路への戻り口10には、冷間運転時に冷却水をバイパス通路に戻すリターンポートが連通している。バイパス通路はシリンダヘッド及びシリンダブロックに一体に形成してもよいし、パイプで構成してもよい。
(2).横長EGR通路・独立型(ホット)EGRバルブ
図1,3に示すように、シリンダヘッドの後端部3を構成する排気側面4aの後端部に、EGR導入通路開口端20を構成する上下のフランジ受け座21,22が形成されている。フランジ受け座21,22には、図1に示すようにそれぞれスタッドボルト23を植設しており、図2に示すように、EGRパイプ24が接続されたフランジ25をナット26でフランジ受け座21,22に固定することができる。
EGR通路開口端20では、下方のフランジ受け座22から挿入される鋳抜きピンの設置またはドリルを当てることにより、左右長手の横長EGR通路27を形成する事ができる。EGR装置を設けない場合は、スタッドボルト23も横長EGR通路27も必要はない。なお、上下の受け座21,22は一体に連続させてもよいし、上下のフランジ受け座と横長EGR通路27が形成される受け座とを上下に分離して形成してもよい。
横長EGR通路27を設ける場合、その奥端は、概ねシリンダヘッドの左右中間部よりも少し排気側面4aに寄った部位に位置しており、シリンダヘッドに、横長EGR通路27の先端部と連通した前後長手の縦長EGR通路28が形成されている。縦長EGR通路28は、シリンダヘッドの後端部3に形成されたメインボス部29に開口している。従って、縦長EGR通路28が形成される部位も、EGR導入開口端20の一部を成している。
縦長EGR通路28も鋳抜きピンとドリル加工によって形成されるようになっている。従って、EGR装置を設けない場合は、縦長EGR通路28を空けずにおいてもよいし、空けたままにしておいてもよい。
図3,6に示すように、縦長EGR通路28には、EGRクーラを備えていない独立型EGRバルブ(ホットEGRバルブ)30を取り付けることができる。図3,4に示すように、独立型EGRバルブ30は、上方に取付けられたソレノイド36で駆動される制御バルブが内蔵された本体ボデー31と、ボデー31に一体に形成されてシリンダヘッドの後面に重なる取付けフランジ32とを有しており、取付けフランジ32には、縦長EGR通路28に繋がるEGRガス吸入開口33(図3参照)が設けられてている。
EGRガス吸入開口から導入されたEGRガスは、図3,4に示すように、本体ボデー31に内蔵された制御弁を経由してEGRガス排出ポート40からEGRパイプ40aを介して排出され、吸気側のインマニサージタンクや吸気パイプに導入される。また、本体ボデー31の上方に設置されたソレノイド36には、ハーネスのカプラが挿脱されるコネクタ35を配置している。
独立型EGRバルブ30の取付けフランジ32は、後述するEGRクーラ41の取付けフランジ41aと同一形状で上部1か所と下部2か所との3か所がボルト43でシリンダヘッドの後端部3に固定される。
図3に明示するように、縦長EGR通路28の軸心O1は、横長EGR通路27の上流端側軸心O2よりも僅かに気筒軸線方向に高い位置に配置されている。横長EGR通路27の上流端の入口はEGR導入通路開口端20になり、縦長EGR通路28の後端はEGR通路の出口になるため、本実施形態では、EGR通路の入口は出口よりも低くなっている。従って、縦長EGR通路28に凝縮水が発生しても、凝縮水は横長EGR通路27に流れ落ちる。
但し、本実施形態のエンジンは排気側が前傾する状態で自動車に搭載されているため、両軸心O1,O2が同じ高さであっても、凝縮水は横長EGR通路27に流下してからEGRパイプ24を通って排気系に排出される。いうまでもないが、横長EGR通路27の終端部と縦長EGR通路28の基端部とは部分的にクロスさせている。
図1,5,6に示すように、縦長EGR通路28が形成されたメインボス部29は8字形で吸気側の部位が高くなっており、この高くなった部位に、EGRシステムに対応した冷却水排出口として補助冷却水排出口39を開口させることができる。補助冷却水排出口39は、独立型EGRバルブ30内のガス通路および制御バルブを冷却する冷却通路の入り口端に繋がる。
補助冷却水排出口39は、鋳造に際してのウォータジャケット中子を保持するための巾木に兼用可能であり、この場合は開口した状態で鋳造される。そこで、EGR装置を設けない場合は図1のようにプラグ39aで塞いで、独立型EGRバルブ30が装着される場合は、図4,6から理解できるように、EGRバルブ30のボデー31に補助冷却水排出口39から導入した冷却水でボデー31内のガス通路および制御バルブを冷却出来るように連通させた冷却水通路を経由して、冷却水出口ポート34から排出すれば良い。
後述するクールドEGRシステムでは、EGRクーラ41(図2参照)の下流側タンクに直結されるEGRバルブは、タンクと一体で構成されてもよいし、取付けフランジを介して別体のバルブを取付けてもよい。後者の構成を取る場合において、水冷式EGRバルブに一体に形成される取付けフランジが、シリンダヘッドの取付けボス配置に対応した本独立型EGRバルブ30の取付けフランジ32と同じボルト配置に設定できた場合は、独立型EGRバルブ30をEGRクーラ41に取付けるEGRバルブと共用できる可能性がある。
しかし、図2に示す本実施例のように上下流にEGRガスを熱交換部に分配、集合させるタンク部を持つEGRクーラ41では、その構造上、本独立型EGRバルブ30のように補助冷却水排出口39に対応した取付けフランジ面の位置に冷却水供給穴を設置することが難しい。このような場合は、図2のEGRクーラの下流部に取付けられるEGRバルブ45と同様に、冷却水導入口を取付けフランジ面以外の本体ボデー31から別ポート50として構成したEGRバルブを設定することが考えられる。このEGRバルブを独立型EGRバルブ30にも共通使用する場合は、取付けフランジ32(図3,4参照)の補助冷却水排出口39に対応した冷却水導入開口を無くし、取付けフランジ32自体で補助冷却水排出口39を塞げばよい。
補助冷却水排出口39を利用して冷却水を水冷式EGRバルブの本体ボデー31に取り込んだ場合で、車内暖房設備を備えている場合は、独立型EGRバルブ30を冷却した冷却水は、冷却水出口ポート34から排出した後、(この後、更にスロットルボデーの余熱ポートを経由しても良い)ヒータコア行の冷却水通路に合流させればよい。車内暖房装置を備えていない場合は、水冷式の独立型EGRバルブ30を冷却をした冷却水はヒータ戻りポート16に直接戻せばよい。
(3).クールドEGRシステム用EGRクーラ
図2に示すように、シリンダヘッドの後端部3には、EGRクーラ41を締結できる。EGRクーラ41は厚板状の形態を成して、前述の独立型EGRバルブの取付けフランジ32と同一形状の取付けフランジ41aにより、メインボス部29の後端面に重なっている。従って、EGRクーラ41には、縦長EGR通路28と連通するEGRガス流入穴(図示せず)と、補助冷却水排出口39と連通する冷却水入口(図示せず)とが開口している。
縦長EGR通路28は、取付けフランジ41aを介してEGRクーラの上流側タンク部41tと連通しており、上流側タンク部41tを経由したEGRガスは、熱交換部41f内に形成されたガス通路内を斜め上方に流れて、下流側タンク部41oに至る。下流側タンク部41oには、非分解一体構造またはボルト46締結式の別体構造でEGRバルブ45が設けられており、EGRガスは、EGRバルブ45で調量された後に吸気側のインテークマニホールドのサージタンクや吸気パイプに導入される。
一方、取付けフランジ41aに設けた冷却水導入口(図示せず)を補助冷却水排出口39に対向して重ねて流路を構成しており、EGRガス通路や熱交換フィンを内蔵する熱交換部41fに冷却水が導入されることにより、インレット配管レスの水冷式EGRクーラが構成されている。また、EGRガスとの熱交換よって昇温した冷却水は、冷却水排出ポート42から排出される。
冷却水排出ポート42から排出された冷却水はEGRガスとの熱交換よって昇温しているので、ヒータ行きの流路に合流させると、シリンダヘッドから排出された冷却水をそのままヒータコアに導く場合に比べて冷却水の温度は高くなり、それだけ暖房性能を向上できる。既述のとおり、ヒータコアからの戻り管路は、ヒータ戻りポート16に接続されている。
EGRクーラ41は取付けフランジ41aを備えており、取付けフランジ41aがボルト43によってシリンダヘッドに固定されている。取付けフランジ41aはEGRクーラ41のうち排気側に寄った部位に配置されており、上部1か所と下部2か所との3か所がボルト43でシリンダヘッドの後端部3に固定されている。
そこで、図1,5,6に示すように、シリンダヘッドの後端部3には、既述の第1及び第2のタップ穴用ボス部37,38に加えて、第3のタップ穴用ボス部44が形成されている。第3タップ穴用ボス部44は、メインボス部29のうち吸気側に繋がっている。各ボス部29,37,38,44は同じ座面高さになっている。
EGRクーラ41の下流側タンク41oには、既述の独立型EGRバルブ30とは異なる水冷式の併設型EGRバルブ45が一体的に、または取付けフランジ51を設けた別体部品として複数本のボルト46によって固定されている。水冷式の併設型EGRバルブ45は筒型に形成されており、既述の独立型EGRバルブ30と同様に、EGRガス流量を制御する制御弁を駆動するソレノイドを内蔵している。従って、水冷式の併設型EGRバルブ45にも、ハーネスのカプラを挿脱できるコネクタ47が付設されている。また、EGR排出ポート(図示せず)を備えており、吸気側のインテークマニホールドのサージタンクや吸気パイプに設けられたEGRガス導入口(図示せず)に接続されている。
更に、併設型EGRバルブ45には、冷却水入口ポート50と冷却水出口ポート49とを設けている。冷却水入口ポート50には、ヒータ行の管路から分岐させたバイパス管路が接続されて、冷却水出口ポート49は(スロットルボデーの余熱経路等の別の熱交換経路を経由してもよく)、最終的にヒータ戻りポート16に向かう管路に合流する。すなわち、併設型EGRバルブ45の冷却流路は、ヒータ行管路から分岐し、ヒータ戻り管路に合流するバイパス通路になる。
(4).まとめ
以上の説明から理解できるように、本実施形態では、1種類のシリンダヘッドを、EGR装置を設けない場合と、EGR装置を設けるがEGRクーラ41は使用せずに独立型(ホット)EGRバルブ30のみを取り付ける場合と、EGR装置としてEGRクーラ41も取り付ける場合との3つの仕様に共用できる。従って、異なる仕様のエンジンを品揃えするにおいて、シリンダヘッドを共通化して製造や管理の手間を軽減できる。
また、EGR装置を設けない場合、自動車にヒータを搭載している場合は、補助冷却水排出口39からヒータ行き管路を取出してもよい。自動車用エンジンでは、CVTの始動時暖気と暖気後冷却や排気ターボ過給機の冷却などの経路も必要な仕様も存在するが、本実施例の場合は、シリンダヘッドの後端部3のうち排気側面4aに寄った部位に取付く配水ユニット8から、ラジエータ行きポート15と、ヒータおよび補機温調装置行きのポート14が分岐形成され、その下方に開口したシリンダヘッドのバイパス通路への戻り口10を経由してウォータポンプの吸入口に繋がるバイパス経路が排水ユニット8によって一体的に形成され、そこにヒータ戻りポート16が突設されている。従って、各部冷却水排出ポートから吐出した冷却水は各所の熱交換に利用された後、このヒータ戻りポート16前で集合させて再循環させることで、冷却水を有効利用できる。
本実施形態のシリンダヘッド構造では、排気側側面から導入される横長EGR通路27と、シリンダヘッドの後面部3のうち排気側面4aに寄った部位に取付く配水ユニット8へ向かう冷却水出口9と、ウォータポンプの吸入口に繋がるシリンダヘッドのバイパス通路への戻り口10とを、シリンダヘッドの後面部3の排気側面4aで高さを変えて配置し、シリンダヘッドの後端部3の中央部付近に縦長EGR通路28を形成した。
これにより、複数のEGRシステムの構成部品を接続配管レスでシリンダヘッド後端部3の吸気側スペースに直付け配置し、複数の仕様(仕向け地)の各種EGRシステムのEGRガス通路と「EGRガスやEGRバルブを冷却する冷却水導入口」を共用する事で、省スペースで合理的なEGRシステム部品配置と、シリンダヘッドの共通化を図ることが可能になった。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えば、EGRクーラは偏平タイプである必要はなく、筒状などであってもよい。EGRクーラの締結態様は、当該EGRクーラの形態に応じて任意に設定できる。横長EGR通路を吸気側面に近い部位まで延びるように形成して、EGRクーラやEGRバルブを吸気側に寄せて配置することも可能である。
本願発明は、自動車用エンジンのシリンダヘッドに具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 凹所(カム室)
2 側壁
3 後端部(排水端部)
4a 排気側面
4b 吸気側面
14 ヒータ及び補機温調装置行きポート
15 ラジエータ行きポート
16 ヒータ戻りポート
20 EGR導入通路開口端
21,22 フランジ受け座
27 横長EGR通路
28 縦長EGR通路
29 メインボス部
30 独立型EGRバルブ
37,38,44 タップ穴用ボス部
39 EGRシステムに対応した補助冷却水排出口
41 EGRクーラ
41a(EGRクーラ)取付けフランジ
41t(EGRクーラ)上流側タンク部
41f(EGRクーラ)熱交換部
41o(EGRクーラ)下流側タンク部
42 EGRクーラの冷却水排出ポート
43 EGRクーラを締結するボルト
45 EGRクーラに取り付けられた水冷式の併設型EGRバルブ

Claims (2)

  1. クランク軸線方向に長い中心線を挟んで一方の側面は吸気ポートが開口した吸気側面となり、他方の側面は排気ポートが開口した排気側面になっており、かつ、クランク軸線方向から見た前後両端面のうち動弁系駆動装置がレイアウトされた側と反対側の端面を、EGRシステムの冷却対応のための補助冷却水排出口が開口可能な排水端面と成して、前記排水端面が含まれた端部を排水端部と成しているシリンダヘッドであって、
    前記排水端部に、前記排気側面に開口したEGR入口と前記補助冷却水排出口の近傍において前記排水端面に開口したEGR出口とを備えたEGR通路を加工可能なEGR通路形成部が形成されていると共に、前記排水端面に、前記EGR出口と補助冷却水排出口とに重なった状態にEGRクーラまたはEGRバルブをボルト締結できるように複数のタップ穴用ボス部が形成されており、
    前記EGR通路及び補助冷却水排出口が加工された状態では、前記EGR出口にEGRバルブを取り付けた状態と、前記EGRクーラを取り付けた状態とが選択可能になっている、
    自動車用エンジンのシリンダヘッド。
  2. 前記EGR通路形成部は、車両搭載時において前記EGR入口が前記EGR出口よりも低い位置に配置されるように形成されている、
    請求項1に記載した自動車用エンジンのシリンダヘッド。
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