JP7195231B2 - 処理装置、処理システム及び生産システム - Google Patents

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本発明は、処理装置、処理システム及び生産システムに関する。
例えば飲料品、医薬、食品等の生産システムでは、例えば原料液、培養液等が金属製の配管内部を流通する。配管は例えばステンレス等の不動態形成金属により構成され、配管内壁には不動態皮膜が形成される。不動態皮膜の形成により、配管内部での腐食が抑制される。しかし、何らかの原因により不動態皮膜に欠損が生じ、不動態皮膜内部の金属が露出することがある。欠損を起点する腐食が生じ易くなることから、生じた欠損は修復されることが好ましい。なお、ここでいう欠損とは、例えば、不動態皮膜の割れ、傷、錆、剥離、溶解等を含む。
欠損検査を行う技術として、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、測定すべきステンレス鋼の被検体を直接一極とし、該被検体は同一材質よりなり活性化状態とした他の一極は被検体を溶解することができる電解液を含浸せしめた帯水性紙葉物質を介して上記被検体表面に接触せしめるとともに、該両極間の自然発生電位を測定し、該発生電位の変化から被検体の不動態化の程度を判定する金属の不動態化効果の簡易測定方法が記載されている。
特公平5-23386号公報(特に請求項1参照)
特許文献1に記載の技術では、欠損検査を行う部位への検査装置の設置により、欠損検査が行われる。そして、特許文献1に記載の技術において、作業員が欠損を確認した場合、欠損修復のため作業員は、配管内部への例えば不動態形成液(例えば硝酸等)の流通を行う。このため、欠損が確認されるたびに作業員による欠損修復作業が行われ、作業が煩雑である。
本発明は、作業員の作業負担を軽減可能な処理装置、処理システム及び生産システムを提供することを課題とする。
本発明の処理装置は、流体流路を形成する不動態形成金属製の流路形成部材の内壁に形成された不動態皮膜の欠損の有無を検査する検査装置での検査結果に基づいて、前記内壁での前記不動態皮膜の欠損を検出する検出部と、前記検出部によって前記欠損が検出されたとき、前記内壁への前記不動態皮膜の形成が必要と判定する形成開始判定部と、前記形成開始判定部によって前記不動態皮膜の形成が必要と判定されたとき、前記流路形成部材への不動態形成液の流通により前記流路形成部材の内壁に不動態皮膜を形成する施工装置を駆動させて、前記内壁への前記不動態皮膜の形成を行う第1制御部と、前記不動態形成液の流通開始後、前記不動態形成液の流通停止条件を満たしたときに前記不動態形成液の流通停止と判定する形成停止判定部と、前記形成停止判定部による不動態形成液の流通停止の判定時に、前記流路形成部材で形成された前記流体流路への前記不動態形成液の流通を停止するように前記施工装置を制御する第2制御部と、を備える。その他の解決手段は発明を実施するための形態において後記する。
本発明によれば、作業員の作業負担を軽減可能な処理装置、処理システム及び生産システムを提供できる。
第1実施形態に係る生産システムの系統図である。 反応部における検査装置の設置部分を拡大した図である。 反応部における検査装置の設置部分を拡大した図であり、図2とは異なる部分を示す図である。 処理装置のブロック図である。 応答値に基づく欠損検出方法を説明する図である。 第1実施形態に係る処理方法を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る生産システムの系統図である。 第2実施形態に係る処理方法を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態(本実施形態)を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されず、本発明の効果を著しく損なわない範囲で任意に変形して実施できる。本発明は、異なる実施形態同士を組み合わせて実施してもよい。異なる実施形態において、同じ部材及びステップ番号については同じ符号を付すものとし、説明の簡略化のために重複する説明は省略する。参照する各図は模式的なものであり、実際の装置構成と厳密に一致する装置構成を図示するものではない。
図1は、第1実施形態に係る生産システム100の系統図である。生産システム100は、生産装置10と、施工装置20と、検査装置40と、処理装置50とを備える。これらのうち、本実施形態の処理システム(符号は付さず)は、施工装置20と検査装置40と処理装置50とを備える。図1において、装置群(例えば生産装置10等)を構成する各装置を装置群毎に破線で囲っているが、以下で説明する装置群の装置であっても、図示の都合上、同じ破線で囲まないことがある。
生産装置10は、原料流体を用いて目的流体を生産するものである。例えば原料流体は液体原料であり、目的流体は液体生産物である。例えば、液体原料として糖類を溶解させた水及び色素液等を使用することで、例えば清涼飲料水等の飲料品を生産できる。同様にして、生産装置10によって食品も生産できる。また、液体原料として液体培地を使用し、液体生産物として培養液を得る場合、例えばバイオ医薬品を生産する微生物の培養により、培養した微生物から医薬品を生産できる。
生産装置10は、原料流体を貯留するタンク18と、弁11と、原料流体を流すポンプ12と、熱媒(例えば蒸気)により原料流体を加熱する熱交換器13と、長大な流路形成部材17(図2、図3参照。図1では図示しない)により構成される反応部14と、目的流体を回収するタンク15と、弁16とを備える。これらは、図1において実線矢印で示す流路形成部材17により接続される。
流路形成部材17は原料流体又は目的流体のうちの少なくとも一方が流れる流体流路を形成するものである。流路形成部材17は、例えば配管、タンク、又はポンプのうちの少なくとも1種を含む。流路形成部材17が例えば配管である場合には、流体流路は配管内部に形成される。流路形成部材17が例えばタンク15,18等である場合には、原料流体はタンク15,18の中で流動するため、タンク15,18の内部に流体流路が形成される。流路形成部材17が例えばポンプ12である場合には、流体流路は、ポンプ12を構成する羽根車(図示しない)に流体が接触するように形成される。即ち、流体流路は、ポンプ12の内部に形成される。以下の説明では、説明の簡略化のために、流路形成部材17が配管である例を主に示す。
流路形成部材17は、不動態形成金属製であり、不動態形成金属は例えば、アルミニウム、クロム、チタン等の単体又は合金のほか、ステンレス等を含む。流路形成部材17の内壁17b(図1では図示しない。図2、図3参照)には不動態皮膜17aが形成され、流路形成部材17の腐食が抑制される。
熱交換器13で加熱された原料流体は、反応部14を流れる。反応部14の流通時、流路形成部材17の内部での反応促進により、目的流体が生産される。生産された目的流体は、タンク15に回収され、弁16の開弁により、外部に取り出される。
生産システム100は、反応部14を構成する流路形成部材17の内壁17bでの不動態皮膜の欠損の有無を検査する検査装置40を備える。検査装置40は、流路形成部材17の内壁17bでの不動態皮膜17aの欠損の有無を非破壊で検査する非破壊検査装置(検査装置40の一例)を含む。非破壊検査装置を備えることで、流路形成部材17を破壊することなく、流路形成部材17の内壁17bでの不動態皮膜の欠損の有無を検査できる。
図2は、反応部14における検査装置40の設置部分14a(図1をあわせて参照)を拡大した図である。例えば配管等の流路形成部材17の内部には、白抜き矢印で示すように、原料流体等が流れる。流路形成部材17の内壁17bには、上記のように不動態皮膜17aが形成される。これらの点は、後記する図3においても同様である。
検査装置40は、流路形成部材17に接続される第1電極45を備える。第1電極45は、流路形成部材17の外周に電気的に接続される。第1電極45は導電性金属(検査環境中で耐食性を持つもの)により構成される。第1電極45は、例えば環状であり、例えば円管状の流路形成部材17の外表面に対し例えば溶接等により固定される。なお、例えば円管状の第1電極45の内壁17bと同じく例えば円管状の流路形成部材17の内壁17bとが同一面になるように、第1電極45の内壁17bが流路形成部材17の一部を構成するようにしてもよい。
第1電極45は、図2において破線矢印で示す電気信号線を通じて、電源装置41(図2では図示しない。図1参照)に接続される。電源装置41については、図1を参照しながら後記する。
図3は、反応部14における検査装置40の設置部分14b(図1をあわせて参照)を拡大した図であり、図2とは異なる部分を示す図である。検査装置40は、第2電極46を備える。第2電極46は、流路形成部材17で形成された流体流路を流れる導電性の欠損検査液(後記する)と接触し、かつ、流路形成部材17とは絶縁して配置されるものである。第2電極46は、外側に張り出すことで拡管した流路形成部材17の内部に配置される。これにより、流路形成部材17の内部での原料流体等の流通時、流通抵抗の過度の増大を抑制できる。
第2電極46は、流路形成部材17の内壁17bに対し、例えばゴム等の絶縁体44を介して固定される。第2電極46は導電性金属(例えば銅)により構成され、例えば平板状である。第2電極46は、図3において破線矢印で示す電気信号線を通じて、測定装置42(図2では図示しない。図1参照)に接続される。測定装置42については、図1を参照しながら後記する。
図1に戻って、検査装置40は、上記のように、反応部14を構成する流路形成部材17の内壁17bでの不動態皮膜17aの欠損の有無を検査するものである。検査装置40は、上記の第1電極45及び第2電極46のほか、電源装置41及び測定装置42を備える。
電源装置41は、第1電極45と第2電極46との間へのパルス電圧の印加又はパルス電流の通電の何れかを行うものである。電源装置41は、第1電極45及び第2電極46に対して破線で示す電気信号線により接続される。電源装置41の駆動制御は、電気信号線等を介して接続された処理装置50(後記する)により行われる。
印加するパルス電圧は、例えば最大で2Vである。通電するパルス電流は、例えば最大で1Aである。パルス電圧又はパルス電流は、例えば1パルス毎に徐々に大きくできる。パルス電圧の印加時間又はパルス電流の通電時間(パルス幅)は、不動態皮膜17a(図2、図3参照)の静電容量が十分に充電される時間とすることが好ましく、例えば、10ミリ秒以上50ミリ秒以下である。パルス同士の間隔は、不動態皮膜17a(図2、図3参照)の静電容量が十分に放電される時間とすることが好ましく、例えば1秒以上10秒以下である。
測定装置42は、電源装置41によるパルス電圧の印加により生じた応答電流、又はパルス電流の通電により生じた応答電圧の何れかの応答値を測定するものである。測定装置42は、第1電極45と第2電極46との間で流れる電流、又は、第1電極45と第2電極46との間で生じる電圧のいずれかを測定可能な位置に設置される。測定装置42は、例えば、電圧計又は電流計を含む。測定装置42による測定値は、電気信号線等を介して接続された処理装置50(後記する)に送信される。
検査装置40による不動態皮膜17aの欠損検査は、後記する施工装置20の設備を用いて行われる。そこで、説明の便宜上、まず施工装置20の構成について説明し、ついで、検査装置40による欠損検査の方法を説明する。
施工装置20は、流路形成部材17への不動態形成液の流通により、流路形成部材17の内壁17bに不動態皮膜17aを形成するものである。施工装置20は、弁25,21と、タンク22,23と、ポンプ24とを備える。タンク23には、流路形成部材17の内壁17bへの不動態皮膜17a形成時に使用される不動態形成液の原液が供給される。なお、詳細は後記するが、タンク23には、不動態皮膜17aの欠損検査時に使用される欠損検査液の原液も、不動態形成液の原液とは別に供給される。タンク23には、さらに、濃度調整用の用水(例えば上水等)が供給される。なお、タンク23に供給される用水は、流路形成部材17の内部置換用の用水としても使用される。
タンク23では、供給された不動態形成液の原液が用水により希釈される。これにより、流路形成部材17の内壁17bに不動態皮膜17aを形成するための不動態形成液が生成する。タンク23は導電率計(図示しない)を備え、導電率計の測定値により、用水による希釈率(即ち生成する不動態形成液の濃度)が制御される。
不動態形成液は、不動態皮膜17aを形成可能な溶液であれば任意であり、例えば硝酸、硫酸、クエン酸水溶液、アスコルビン酸水溶液等を含む。不動態形成液は、例えば、導電性を向上させる電解質(例えばホウ酸等)を含んでもよい。
施工装置20による不動態皮膜17aの形成方法について説明する。生産装置10の弁11,16,21の閉弁後、タンク23に、不動態形成液の原液及び濃度調整用の用水が供給される。これにより、タンク23で不動態形成液が生成する。次いで、弁25の開弁及びポンプ12,24の駆動により、流路形成部材17(熱交換器13及びタンク15を含む)の内部に不動態形成液が流通する。不動態形成液は停止条件(後記する)を満たすまで循環し、これにより、流路形成部材17の内壁17bへの不動態皮膜17aの形成が行われる。不動態皮膜17aの形成後、流路形成部材17に残存する不動態形成液は、弁21を通じてタンク22に移され、廃棄される。
次に、検査装置40による欠損検査の方法を説明する。不動態形成時と同様にして、タンク23に、欠損検査液の原液及び濃度調整用の用水が供給される。これにより、タンク23において、欠損検査液が生成する。欠損検査液(及びその原液)は、導電性を有する液体であれば任意であり、例えば、人工的に調製した海水等である。欠損検査液は、上記不動態形成液が導電性を有するものであれば、導電性を有する不動態形成液と同じ組成のものでもよい。また、原料流体及び目的流体が導電性を有する場合には、目的流体の生産中に検査することもできる。また、不動態形成液の流通による、不動態皮膜17aの形成工程においても、予め不動態形成液が満たされた流路形成部材17を検査装置40で測定しておくことによるベース値の調整によって、検査することもできる。
欠損検査液は、ポンプ12,24の駆動により、流路形成部材17の内部を流通する。欠損検査液が流路形成部材17の内部に十分に満たされた後、ポンプ12,24の停止及び弁25の閉弁により、流路形成部材17の内部に欠損検査液が封入される。
次いで、上記検査装置40の装置構成において説明したように、電源装置41は、第1電極45と第2電極46との間へのパルス電圧の印加又はパルス電流の通電の何れかを行う。そして、測定装置42は、電源装置41によるパルス電圧の印加により生じた応答電流、又はパルス電流の通電により生じた応答電圧の何れかの応答値を測定する。測定された応答値は処理装置50に入力され、処理装置50は入力された応答値に基づき不動態皮膜17aの欠損の有無を判定し、欠損を検出する。
処理装置50は、不動態皮膜17aの欠損を検出するとともに、欠損検出時に不動態皮膜17aの施工を行うものである。処理装置50は、中央制御監視装置50a及びインターネット50bを介して、検査装置40に接続される。また、図示はしないが、処理装置50は、施工装置20にも接続される。処理装置50は、例えば遠隔地に設置される。処理装置50について、図4を参照しながら説明する。
図4は、処理装置50のブロック図である。図4では、図示の簡略化のために、中央制御監視装置50a及びインターネット50bは図示していない。処理装置50は、検査開始部51と、検出部52と、形成開始判定部53と、第1制御部54と、形成停止判定部55と、第2制御部56とを備える。
検査開始部51は、生産システム100での目的流体(例えば飲料品等)の生産終了後、流路形成部材17の不動態皮膜17aでの欠損検査の開始を指示するものである。具体的には、検査開始部51は、検査装置40及び欠損検査液を用いた施工装置20の駆動開始により、欠損検査の開始を指示する。検査開始部51は、例えば使用者による操作開始ボタン(図示しない)の押下、生産装置10での目的流体の生産終了の検知等をトリガーとして、欠損検査を開始する。
検出部52は、上記検査装置40での検査結果に基づいて、流路形成部材17の内壁17bでの不動態皮膜17aの欠損を検出するものである。検出部52は、傾き算出部52aと、第1欠損判定部52bと、決定係数算出部52cと、第2欠損判定部52dとを備える。
傾き算出部52aは、測定装置42で測定されたパルス電圧又はパルス電流に対する応答値のプロットについての近似直線の傾きを算出するものである。第1欠損判定部52bは、傾き算出部52aにより算出された傾きの、不動態皮膜17aの電位が不動態域に存在することを示す基準値との比較により、不動態皮膜17aの欠損の有無を判定するものである。傾き算出部52a及び第1欠損判定部52bを備えることで、欠損の存在により変動する傾きを基準値と比較でき、欠損の有無を判定できる。具体的な判定方法について図5を参照しながら説明する。
図5は、応答値に基づく欠損検出方法を説明する図である。図5は、一例として、パルス電圧の印加により応答電流が測定された場合を挙げ、横軸には印加したパルス電圧値、縦軸には、応答値(応答電流)から算出される応答電荷が示される。図5には、一例として、黒塗りプロットの近似直線L1(決定係数(R値)≧第3基準値A3)と、白抜きプロットの近似直線L2(決定係数(R値)<第3基準値A3)との2つの近似直線が図示される。傾き算出部52aは、近似直線L1,L2の傾きを算出する。
傾き算出部52aにより算出される傾きは、上記のように基準値と比較される。基準値は、傾きが下回ったときに不動態皮膜17aの厚さが所定厚さ以下と判定される第1基準値A1と、傾きが上回ったときに不動態皮膜17aの腐食が発生していると判定される第2基準値A2とを含む。
これらのうち、第1基準値A1における「所定厚さ」は、例えば、不動態皮膜17aの通常の厚さよりも過度に薄くなっている(薄肉化)厚さである。具体的には、例えば流路形成部材17の耐食性に大きな影響を及ぼす厚さであり、例えば2nm以下である。不動態皮膜17aの厚さが通常よりも過度に薄くなっているため、不動態皮膜17aに欠損が生じていると判定できる。不動態皮膜の厚さが所定厚さ以下、即ち薄すぎる場合、不動態皮膜17aの静電容量が小さすぎ十分に充電されない。このため、測定装置42により測定される電流値が小さくなり、図5に示すグラフの傾きが小さくなる。そこで、この現象に基づく応答値の挙動に基づき、第1基準値A1が設定される。
一方、第2基準値A2については、不動態皮膜17aの厚さは、耐食性に大きな影響がない厚さ(例えば2nm以上、好ましくは5nm以上)になっている。しかし、不動態皮膜17aの腐食が生じる可能性がある。腐食発生により不動態皮膜17aには例えばルージュ等の錆が発生し、不動態皮膜17aには既に欠損が生じ始めている。そこで、腐食発生を検出することで、欠損を検出できる。不動態皮膜17aの腐食発生により、腐食電流が検出される。このため、測定装置42により測定される電流値が大きくなり、図5に示すグラフの傾きが大きくなる。そこで、この現象に基づく応答値の挙動に基づき、第2基準値A2が設定される。
図5に示す例では、近似直線L1,L2のいずれにおいても、傾きは第1基準値A1以上第2基準値A2以下になっている。従って、第1欠損判定部52bは、近似直線L1に対応する黒プロット、及び、近似直線L2に対応する白プロットのいずれにおいても不動態皮膜17aの厚さは十分であり、かつ、腐食も発生しておらず、欠損は存在しないと判定する。
第1基準値A1及び第2基準値A2を含むことで、不動態皮膜17aの過度の薄膜化及び腐食発生に起因する欠損を検出できる。第1基準値A1及び第2基準値A2は、生産システム100の設置後通常運転前に試運転を行い、試運転中に決定できる。また、第1基準値A1及び第2基準値A2は、生産システム100を模した小型設備での実験によっても決定できる。
ここで、不動態皮膜17aの厚さは、通常は、流路形成部材17での欠損検査液流れ方向にほぼ同じ(同じでもよい。以下同じ)厚さである。しかし、局所的に薄い部分がある場合、不動態皮膜17aの表面が粗い場合など、上記第1基準値A1を超える傾きではあるものの、実際に欠損が生じたり将来の欠損発生の可能性が高かったりする場合がある。そこで、欠損の検出精度を向上するため、近似直線の決定係数(R値)に基づき、以下の判定が行われる。
上記図4に示す検出部52は、さらに、決定係数算出部52cと、第2欠損判定部52dとを備える。決定係数算出部52cは、図5に示す近似直線の決定係数を算出するものである。第2欠損判定部52dは、決定係数算出部52cにより算出された決定係数の、応答値の乱れの程度を示す第3基準値A3との比較により、不動態皮膜17aの欠損の有無を判定するものである。決定係数算出部52c及び第2欠損判定部52dを備えることで、欠損発生又は欠損発生可能性大に起因する応答値のばらつきを検出し、欠損を検出できる。
第3基準値A3は、生産システム100の設置後通常運転前に試運転を行い、試運転中に決定できる。また、第3基準値A3は、生産システム100を模した小型設備での実験によっても決定できる。
図5に示す例では、上記のように、近似直線L1,L2のいずれにおいても、傾きは第1基準値A1以上第2基準値A2以下になっている。従って、上記の第1欠損判定部52bは、いずれにおいても欠損は存在しないと判定している。そして、近似直線L1の決定係数(R値)は第3基準値A3以上であり、近似直線L1に対応するプロットのばらつきは少ないといえる。しかし、近似直線L2の決定係数(R値)は第3基準値A3未満であり、近似直線L2に対応するプロットのばらつきが大きいといえる。従って、第2欠損判定部52dは、近似直線L2に対応するプロットを取得した不動態皮膜17aでは、上記のように欠損発生又は欠損発生可能性大と判定し、欠損が検出される。
図4に戻って、形成開始判定部53は、上記検出部52によって不動態皮膜17aでの欠損が検出されたとき、流路形成部材17の内壁17bへの不動態皮膜17aの形成が必要と判定するものである。第1制御部54は、形成開始判定部53によって不動態皮膜17aの形成が必要と判定されたとき、施工装置20(図1参照)を駆動させて流路形成部材17の内壁17bへの不動態皮膜17aの形成を行うものである。形成開始判定部53及び第1制御部54と、上記の検出部52とを備えることで、不動態皮膜17aの欠損検出時に自動で欠損を修復できる。これにより、欠損の修復作業に伴う作業員の作業負担を軽減できる。
また、処理装置50は、さらに、形成停止判定部55及び第2制御部56を備える。
形成停止判定部55は、施工装置20による不動態形成液の流通開始後、不動態形成液の流通停止条件を満たしたときに不動態形成液の流通停止と判定するものである。ここでいう流通停止条件は、不動態形成液の流通開始から所定時間経過時である第1流通停止条件を含む。第1流通停止条件を含むことで、流通開始からの経過時間という簡便な指標に基づき不動態形成液の流通を停止できる。なお、ここでいう所定時間とは、流路形成部材17の長さ等によっても異なるため一概にはいえないが、例えば、不動態皮膜17aを形成しようとする内壁17bに不動態形成液が接触してから1時間程度にすることができる。
また、別の実施形態では、不動態形成液が導電性を有し、流通停止条件は、不動態形成液の流通中の検査装置40による不動態皮膜17aでの欠損の有無の検査中、検出部52により欠損が検出されなくなった時である第2流通停止条件を含む。この場合においては、不動態形成液が導電性を有するため、導電性の欠損検査液を流通させる場合と同様にして、不動態液形成液を用いた欠損検出が行われる。従って、施工装置20による不動態皮膜17aの形成中に検査装置40による欠損検査を同時に行うことができる。
第2流通停止条件を含むことで、欠損の不存在(即ち修復)を確認してから不動態形成液の流通を停止できるため、施工装置20による施工の信頼性を向上できる。なお、不動態皮膜17aの形成と欠陥検査とは、欠陥検査液を兼ねる不動態形成液を循環させながら行ってもよく、欠陥検査液を兼ねる不動態形成液を流路形成部材17に封入することで行ってもよい。
第2制御部56は、形成停止判定部55による不動態形成液の流通停止の判定時に、流路形成部材17で形成された流体流路への不動態形成液の流通を停止するように施工装置20を制御するものである。第2制御部56及び上記の形成停止判定部55を備えることで、流通停止条件を満たしたときに不動態形成を自動で停止できる。
なお、不動態形成液の流通停止後には、再度、検査装置40を用いた欠損検査を行うことができる。これにより、流路形成部材17の内壁17bに不動態皮膜17aが形成された(即ち欠損が発生していない)ことを確認できる。もし欠損が依然発生していれば、上記の説明と同様にして、再度、施工装置20による不動態皮膜17aの形成を行うことができる。
なお、処理装置50は、いずれも図示しないが、CPUと、ROMと、RAMと、I/Fとを備える。そして、ROMに記録されたプログラムがCPUによって実行されることで、処理装置50が具現化される。同様に、中央制御監視装置50aも、いずれも図示しないが、CPUと、ROMと、RAMと、I/Fとを備える。そして、ROMに記録されたプログラムがCPUによって実行されることで、中央制御監視装置50aが具現化される。
図6は、第1実施形態に係る処理方法を示すフローチャートである。図6に示すフローチャートは、図1に示す生産システム100において、図4に示す処理装置50によって実行される。そこで、以下、図1、図4等を適宜参照しながら図6の説明を行う。
生産システム100において、例えば飲料品等の生産が終了する。その後、検査開始部51は、上記のように施工装置20を介した欠損検査液の流路形成部材17への封入を行う(ステップS1)。そして、検査開始部51は、電源装置41の駆動制御を行い、測定装置42は応答値を測定する。測定された応答値は、傾き算出部52a及び決定係数算出部52cに入力される。傾き算出部52aにより算出された傾きは、第1欠損判定部52bに入力される。また、決定係数算出部52cにより算出された決定係数は、第2欠損判定部52dに入力される。
第1欠損判定部52b及び第2欠損判定部52dは、それぞれ、不動態皮膜17aの欠損の有無を判定する(ステップS2)。欠損有無の判定の結果、欠損が検出されなければ(No)、流路形成部材17の内部が用水に置換され、制御が終了する。一方で、欠損が検出されれば(Yes)、形成開始判定部53は、第1制御部54を通じた施工装置20の駆動制御により、不動態形成液の流路形成部材17への流通を開始する(ステップS3)。これとともに、形成開始判定部53は、不動態形成液の流通開始を形成停止判定部55に送信する。
形成停止判定部55は、流通停止条件を満たすか否かを判定する(ステップS4)。判定は、例えば、5分おきに行うことができ、流通停止条件が満たされるまで繰り返される(No)。流通停止条件が満たされた場合(Yes)、形成停止判定部55は、第2制御部56を通じた施工装置20の駆動制御により、不動態形成液の流路形成部材17への流通を停止する(ステップS5)。
次いで、検査開始部51による欠損検査液の封入、及び、検出部52による欠損有無の判定が再度行われ(ステップS6、S7)、欠損が検出されなければ(No)、流路形成部材17の内部が用水に置換され、制御が終了する。一方で、欠損が検出されれば(Yes)、上記のステップS3以降が再度繰り返される。
本実施形態の処理方法によれば、不動態皮膜17aの欠損検出時に自動で欠損を修復できる。これにより、欠損の修復作業に伴う作業員の作業負担を軽減できる。
なお、上記の例では、目的流体の生産終了後に欠損検査が行われた。ただし、原料流体又は目的流体の少なくとも一方が導電性であり、導電性を有する流体が流れる流路形成部材17の不動態皮膜17aの欠損検査を行う場合、例えば、目的流体の生産中に欠損検査を行うこともできる。目的流体の生産中に不動態皮膜17aの欠損検査を行うことで、生産装置10の運転停止に伴う利益減少を抑制できる。
図7は、第2実施形態に係る生産システム200の系統図である。生産システム200は、上記の生産システム100の装置に加えて、流路形成部材17の定置洗浄(CIP洗浄)を行う洗浄装置60を備える。なお、洗浄装置60の装置構成は、図示の例では、使用する原液が異なること以外は施工装置20の装置構成を兼ねる。
生産システム200は、流路形成部材17で形成された流体流路への導電性の洗浄液の流通により、流路形成部材17の内壁17bの洗浄を行う洗浄装置60を備える。また、図示はしないが、処理装置50は、洗浄装置60の駆動により流路形成部材17のCIP洗浄を行う洗浄実行部を備える。
流路形成部材17の洗浄は、上記不動態形成液に代えて洗浄液を使用すること以外は、不動態皮膜17aの形成と同じ方法により行うことができる。導電性の洗浄液は、特に制限されないが、例えば強アルカリ(水酸化ナトリウム水溶液等)であって、必要に応じて電解質を添加したものである。ただし、電解質添加により導電性を付与した強酸(例えば硝酸)を使用することで、不動態形成液、欠損検査液、及び洗浄液の全てを兼ねることもできる。
洗浄液は、洗浄液の原液として、洗浄時にタンク23に供給される。供給された洗浄液の原液は用水により希釈され、洗浄液がタンク23に生成する。洗浄液は、ポンプ12,24の駆動により、流路形成部材17の内部に封入される。
図8は、第2実施形態に係る処理方法を示すフローチャートである。図8に示すフローチャートは、図7に示す生産システム200において、図4に示す処理装置50(ただし図示しない洗浄実行部を備える)によって実行される。
生産システム200において、例えば飲料品等の生産が終了する。その後、洗浄実行部は、流路形成部材17のCIP洗浄を行う(ステップS8)。具体的には、洗浄実行部(図示しない。上記の処理装置50に備えられる)は、タンク23への洗浄液原液及び用水の供給により、タンク23において導電性の洗浄液が生成する。洗浄実行部は、ポンプ12,24の駆動等により洗浄液を流路形成部材17の内部に封入する。これにより、流路形成部材17の内壁17bに付着した汚れが剥がれ、洗浄液に移行する。
ここで、洗浄液は、上記のように導電性を有する。従って、生産システム200では、導電性の洗浄液は、生産システム100において説明した導電性の欠損検査液を兼ねる。そこで、洗浄実行部による洗浄中、検査開始部51は検査装置40の駆動により、不動態皮膜17aの欠損検査を開始する。そして、検出部52は、洗浄液による洗浄中に、流路形成部材17の内壁17bでの不動態皮膜17aの欠損を検出する(ステップS2)。
欠損が検出されれば(Yes)、洗浄を終えるか否かが判定される(ステップS9)。洗浄終了と判定される指標は、例えば、流路形成部材17全域への洗浄液の封入後、所定時間経過等である。洗浄終了判定前までは(No。例えば所定時間経過前)、ステップS9が繰り返される。一方で、洗浄終了が判定されれば(Yes)、洗浄実行部は、封入した洗浄液を廃液としてタンク22に流す。次いで、上記の生産システム100と同様にして、不動態皮膜17aの形成及び欠損の再検査が行われる(ステップS3~S7)。
また、上記ステップS2において欠損が検出されなければ(No)、上記ステップS9と同様にして洗浄を終えるか否かが判定される(ステップS10)。洗浄終了判定により(Yes)、洗浄実行部は、封入した洗浄液を廃液としてタンク22に流す。次いで、流路形成部材17の内部が用水で置換される。
以上の生産システム200によれば、流路形成部材17の洗浄中に不動態皮膜17aの欠損検査を行うことができる。これにより、生産システム200での生産時間以外の時間であるメンテナンス時間を短縮できる。
10 生産装置
100 生産システム
11 弁
12 ポンプ
13 熱交換器
14 反応部
14a 設置部分
14b 設置部分
15 タンク
16 弁
17 流路形成部材
17a 不動態皮膜
17b 内壁
18 タンク
20 施工装置
200 生産システム
21 弁
22 タンク
23 タンク
24 ポンプ
25 弁
40 検査装置
41 電源装置
42 測定装置
44 絶縁体
45 第1電極
46 第2電極
50 処理装置
50a 中央制御監視装置
50b インターネット
51 検査開始部
52 検出部
52a 傾き算出部
52b 第1欠損判定部
52c 決定係数算出部
52d 第2欠損判定部
53 形成開始判定部
54 第1制御部
55 形成停止判定部
56 第2制御部
60 洗浄装置
A1 第1基準値
A2 第2基準値
A3 第3基準値

Claims (12)

  1. 流体流路を形成する不動態形成金属製の流路形成部材の内壁に形成された不動態皮膜の欠損の有無を検査する検査装置での検査結果に基づいて、前記内壁での前記不動態皮膜の欠損を検出する検出部と、
    前記検出部によって前記欠損が検出されたとき、前記内壁への前記不動態皮膜の形成が必要と判定する形成開始判定部と、
    前記形成開始判定部によって前記不動態皮膜の形成が必要と判定されたとき、前記流路形成部材への不動態形成液の流通により前記流路形成部材の内壁に不動態皮膜を形成する施工装置を駆動させて、前記内壁への前記不動態皮膜の形成を行う第1制御部と、
    前記不動態形成液の流通開始後、前記不動態形成液の流通停止条件を満たしたときに前記不動態形成液の流通停止と判定する形成停止判定部と、
    前記形成停止判定部による不動態形成液の流通停止の判定時に、前記流路形成部材で形成された前記流体流路への前記不動態形成液の流通を停止するように前記施工装置を制御する第2制御部と、を備える
    処理装置。
  2. 前記流通停止条件は、前記不動態形成液の流通開始から所定時間経過時である第1流通停止条件を含む
    請求項に記載の処理装置。
  3. 前記不動態形成液は導電性を有し、
    前記流通停止条件は、前記不動態形成液の流通中の前記検査装置による前記欠損の有無の検査中、前記検出部により前記欠損が検出されなくなった時である第2流通停止条件を含む
    請求項又はに記載の処理装置。
  4. 流体流路を形成する不動態形成金属製の流路形成部材への不動態形成液の流通により、前記流路形成部材の内壁に不動態皮膜を形成する施工装置と、
    前記内壁での前記不動態皮膜の欠損の有無を検査する検査装置と、
    処理装置と、を備え、
    前記処理装置は、
    前記検査装置での検査結果に基づいて前記内壁での前記不動態皮膜の欠損を検出する検出部と、
    前記検出部によって前記欠損が検出されたとき、前記内壁への前記不動態皮膜の形成が必要と判定する形成開始判定部と、
    前記形成開始判定部によって前記不動態皮膜の形成が必要と判定されたとき、前記施工装置の駆動により前記内壁への前記不動態皮膜の形成を行う第1制御部と、
    前記不動態形成液の流通開始後、前記不動態形成液の流通停止条件を満たしたときに前記不動態形成液の流通停止と判定する形成停止判定部と、
    前記形成停止判定部による不動態形成液の流通停止の判定時に、前記流路形成部材で形成された前記流体流路への前記不動態形成液の流通を停止するように前記施工装置を制御する第2制御部と、を備える
    処理システム。
  5. 前記検査装置は、前記内壁での前記不動態皮膜の欠損の有無を非破壊で検査する非破壊検査装置を含む
    請求項に記載の処理システム。
  6. 前記検査装置は、
    前記流路形成部材に接続される第1電極と、
    前記流路形成部材で形成された前記流体流路を流れる導電性の欠損検査液と接触し、かつ、前記流路形成部材とは絶縁して配置される第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間へのパルス電圧の印加又はパルス電流の通電の何れかを行う電源装置と、
    前記パルス電圧の印加により生じた応答電流、又は前記パルス電流の通電により生じた応答電圧の何れかの応答値を測定する測定装置と、を備える
    請求項又はに記載の処理システム。
  7. 前記検出部は、
    前記パルス電圧又は前記パルス電流に対する応答値のプロットについての近似直線の傾きを算出する傾き算出部と、
    前記傾き算出部により算出された傾きの、前記不動態皮膜の電位が不動態域に存在することを示す基準値との比較により、前記不動態皮膜の欠損の有無を判定する第1欠損判定部と、を備える
    請求項に記載の処理システム。
  8. 前記基準値は、
    前記傾きが下回ったときに前記不動態皮膜の厚さが所定厚さ以下と判定される第1基準値と、
    前記傾きが上回ったときに前記不動態皮膜の腐食が発生していると判定される第2基準値とを含む
    請求項に記載の処理システム。
  9. 前記検出部は、
    前記近似直線の決定係数を算出する決定係数算出部と、
    前記決定係数算出部により算出された前記決定係数の、前記応答値の乱れの程度を示す第3基準値との比較により、前記不動態皮膜の欠損の有無を判定する第2欠損判定部とを備える
    請求項又はに記載の処理システム。
  10. 前記流路形成部材は、配管、タンク、又はポンプのうちの少なくとも1種を含む
    請求項の何れか1項に記載の処理システム。
  11. 原料流体を用いて目的流体を生産する生産装置と、
    前記原料流体又は前記目的流体のうちの少なくとも一方が流れる流体流路を形成する不動態形成金属製の流路形成部材への不動態形成液の流通により、前記流路形成部材の内壁に不動態皮膜を形成する施工装置と、
    前記内壁での前記不動態皮膜の欠損の有無を検査する検査装置と、
    処理装置と、を備え、
    前記処理装置は、
    前記検査装置での検査結果に基づいて前記内壁での前記不動態皮膜の欠損を検出する検出部と、
    前記検出部によって前記欠損が検出されたとき、前記内壁への前記不動態皮膜の形成が必要と判定する形成開始判定部と、
    前記形成開始判定部によって前記不動態皮膜の形成が必要と判定されたとき、前記施工装置の駆動により前記内壁への前記不動態皮膜の形成を行う第1制御部と、
    前記不動態形成液の流通開始後、前記不動態形成液の流通停止条件を満たしたときに前記不動態形成液の流通停止と判定する形成停止判定部と、
    前記形成停止判定部による不動態形成液の流通停止の判定時に、前記流路形成部材で形成された前記流体流路への前記不動態形成液の流通を停止するように前記施工装置を制御する第2制御部と、を備える
    生産システム。
  12. 前記流路形成部材で形成された前記流体流路への導電性の洗浄液の流通により、前記内壁の洗浄を行う洗浄装置を備え、
    前記検出部は、前記洗浄液による洗浄中に、前記内壁での前記不動態皮膜の欠損を検出
    する
    請求項11に記載の生産システム。
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