JP7195168B2 - 偏光板を備えた画像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、偏光板を備えた画像表示装置に関する。
画像をディスプレイ等の表示器に表示させ、当該画像をミラーに反射させて虚像としてガラス等の透明スクリーンに映し出す画像表示装置は、一般に、ヘッドアップディスプレイ装置(以下、HUD装置)と称される。HUD装置は、情報等を利用者の通常の視界と重ね合わせて表示させるために用いられる。HUD装置は、例えば、自動車等においては、フロントガラスやコンバイナを透明なスクリーンとして車速等の情報を表示させる応用例がある。この場合、一般に、単色光のプロジェクター光源が使用される。
車載用等のHUD装置では、フロントガラス等の投影部に画像を投影する投射口から埃やゴミが入り込まないよう透光性のカバー(以下、透光カバー)が設けられている。HUD装置からの出射光の輝度を低下させることなく、外から入射する太陽光を遮蔽したり、HUD装置内の迷光を抑制したり、ダッシュボード上に配置された際の意匠性を与える等の目的で透光カバーに偏光特性を持たせることが提案されている(特許文献1~4)。この場合、一般に、ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂に二色性色素を含ませて延伸してなる偏光子、又は当該偏光子を支持体フィルムで挟持した偏光板が用いられる。
特に、透光カバーが自動車等の移動体のHUD装置に適用される場合、耐衝撃性だけでなく、耐熱性や難燃性の規格を満足する必要がある。一般的に、PVA系樹脂のみを用いた偏光子又は偏光板の構成では規格を満足させることが困難であるため、偏光子又は偏光板に透明なプラスチック樹脂をさらに積層して補強することが行われている。透明なプラスチック樹脂としては、強度や難燃性等の付与の観点からポリカーボネイト樹脂が広く用いられている。
特開2010-113197号公報 特開2010-152025号公報 特開2015-225118号公報 特開2017-116882号公報
透光カバーに適用されるプラスチック樹脂は、一般に、射出成型法や溶融押出法によって製造される。このとき、フィルムやシート状に成形される際に樹脂の流れ方向に高分子鎖が配向することによって光学異方性が発現し、プラスチック樹脂の成型体は位相差(リタデーション)を有することなる。プラスチック樹脂の成型体と偏光子又は偏光板とを積層して透光カバーとして用いる場合、当該光学異方性によっては透光カバーに入射される直線偏光の光が楕円偏光の光に変換されることになり、表示像の輝度低下や二重映りを生じさせて表示品位を損ねる原因となる。
そのため、プラスチック樹脂の成型体の全体において位相差を有する光軸方向(遅相軸)が一定方向を向くように加工することが求められる。しかしながら、プラスチック樹脂の成型体が高い位相差を有するように製造された場合、偏光子とプラスチック樹脂の成型体とを積層する際に偏光子の吸収軸とプラスチック樹脂の成型体の遅相軸とにわずかな角度のずれが生じると表示品位に悪影響を及ぼすおそれがある。したがって、偏光子の吸収軸とプラスチック樹脂の成型体の遅相軸とを高い精度で一致させる必要がある。
一方、プラスチック樹脂の成型体において光学異方性の発生を軽減する成形方法として溶液流延製膜法が挙げられる。しかしながら、溶剤の使用が必要であり、製膜に長い時間が必要となる等の課題があり、容易に実施することができない。
本発明の1つの態様は、光源と、前記光源とスクリーンとの間に配置された偏光板と、を備え、前記偏光板は、偏光子と、前記偏光子を支持するための少なくとも1つの支持板と、を有し、前記支持板の位相差は、前記光源から出力される光の波長のn倍(nは整数)±15%であることを特徴とする画像表示装置である。
ここで、前記波長は、400nm以上750nm以下であることが好適である。
また、前記支持板の位相差は、550nmよりも短波長側では550nmにおける位相差値よりも小さく、550nmよりも長波長側では550nmにおける位相差値よりも大きいことが好適である。
また、前記スクリーンは、合わせガラスを含むことが好適である。
また、前記偏光板が移動体のダッシュボードに組み込まれていることが好適である。
本発明によれば、偏光子の吸収軸とプラスチック樹脂の成型体の遅相軸との角度に依存せず、表示の輝度低下や二重映りを抑制した画像表示装置を提供することができる。
本発明の実施の形態におけるヘッドアップディスプレイ装置の構成を示す図である。 本発明の別の実施の形態におけるヘッドアップディスプレイ装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態における偏光板の構成を示す図である。 本発明の実施の形態における偏光板の構成の別例を示す図である。 支持板の位相差値に対する透過光の強度の関係を示す図である。 本発明の実施の形態における偏光板の構成の別例を示す図である。 本発明の実施の形態における偏光板の構成の別例を示す図である。 本発明の実施の形態における偏光板の構成の別例を示す図である。 実施例2における波長に対する支持板の位相差値の関係を示す図である。
本発明の実施の形態におけるHUD装置100は、図1及び図2に示すように、筐体10、表示器12、平面ミラー14、凹面ミラー16、偏光板(透光カバー)18及び投影部20を含んで構成される。HUD装置100は、例えば、車両等の移動体のダッシュボードに画像表示装置として搭載される。
筐体10は、HUD装置100を構成する表示器12、平面ミラー14、凹面ミラー16等の構成要素を収納する。筐体10は、プラスチックや金属等の機械的な強度を有する材料で構成される。
表示器12は、HUD装置100によって投影される画像を出力する装置である。表示器12は、LED電光表示体、デジタルミラーディスプレイ、有機あるいは無機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、又は液晶ディスプレイ(LCD)等の光源を含んで構成される。表示器12は、例えば、400nm以上750nm以下の可視光の波長領域に含まれる波長の光を出力する。また、表示器12から出力される光は、特定の波長のみの単色光であってもよいし、所定範囲の波長領域に亘る混合色光であってもよい。表示器12から放射される画像光は直線偏光されている。
また、表示器12がLCDの場合では、表示器12の出射側及び光源側に高透過率の偏光層(プリ偏光板ともいう)を設けてもよい。これは、太陽光や光源からの熱や光の暴露によりLCDに付された偏光板の直接的な劣化を軽減することを目的とするものである。この場合、前記偏光層は、染料系の二色性色素を用い、さらに、無彩色な色相に調整されたものが好ましい。これにより、耐熱性や耐光性に優れるだけでなく、表示色に色づきのないHUD装置100を得ることができる。
平面ミラー14は、表示器12から放射された画像光を凹面ミラー16へ向けて反射させるために設けられる。凹面ミラー16は、平面ミラー14から到達した画像光を反射させて投影部20へ向けて反射させるために設けられる。凹面ミラー16は、画像光を所望の倍率で拡大して投影部20へ投影させる。
偏光板(透光カバー)18は、筐体10に設けられた開口部に装着された透光性の板状部材である。偏光板18は、凹面ミラー16によって反射された画像光を筐体10の外部へ透過させると共に、筐体10の内部に埃やゴミが入り込まないように透光カバーとして設けられる。偏光板18の構成については後述する。
投影部20は、凹面ミラー16から到達した画像光を受光し、その虚像を投影画像として映し出すスクリーンとして機能する。投影部20は、利用者の通常の視覚も確保するためにハーフミラーやホログラフィック素子を用いてもよい。また、投影部20は、二重映りを抑制するために合わせガラスを含む構成としてもよい。
なお、投影部20は、筐体10に対して取付け角度や取付け位置が変更できるように構成することも好適である。これにより、利用者の視線に合わせて、投影された画像が見易いように投影部20の位置や角度を調整することができる。
自動車の運転者らが偏光サングラスを装着した場合、サングラスの吸収軸とHUD装置から投射し反射される表示像の偏光軸とが一致し視認できなくなるおそれがある。そこで、本実施形態において、例えば、平面ミラー14と凹面ミラー16との光路の間に位相差板を設け、表示装置から投射される偏光光の光軸を当該光軸に対して1°~30°ずらすことによって視認性の問題を解消することができる。
ここで、位相差板は、例えば、位相差フィルムをガラス板に粘接着層を介して貼り合せたものが好ましい。また、位相差フィルムとしては、λ/2位相差フィルム、又は二枚
のλ/4位相差フィルムを積層したものが挙げられる。
[偏光板の構成]
偏光板18は、偏光子を有する偏光子34を含んで構成される。本実施の形態では、偏光板18は、第1支持板30、偏光子34及び第2支持板38を積層した構成を有する。図3は、偏光板18の一例の断面構造を示す。図3の例では、偏光板18は、第1支持板30、粘接着層32、偏光子34、粘接着層36、第2支持板38を積層した構成としている。
[偏光子]
偏光子34は、特定の方向に偏光した光のみを透過する偏光子を含む層である。偏光子34は、任意に選択することができるが、例えばポリビニルアルコール(PVA)系樹脂フィルムをヨウ素又は染料の二色性色素、或いはヨウ素及び染料の二色性色素を併用して染色した偏光子とすることが好適である。特に、車両用途で要求される偏光板製品や部材の耐久性や耐光性を満足させる観点では、染料系の二色性色素を1種又は2種以上組み合わせて用いることがより好適である。
偏光子を構成するPVA系樹脂フィルムは、特に限定されるものではなく公知の方法で製膜することができる。一例として、市販のクラレ製VF-PS#7500(膜厚75μm)等を適用することができる。PVA系樹脂フィルムは、例えば、延伸前に厚さ75μmのフィルムを膨潤及び染着処理し、さらに延伸後において30μm程度となるまで一軸延伸する。偏光子34は、当該樹脂の分子鎖に二色性色素が配向することによりPVA系樹脂フィルムの一面に形成される。PVA系樹脂フィルムの膜厚は、5μm以上150μm以下が好ましく、延伸加工性や偏光子の薄型化の観点からは10μm以上100μm以下が特に好ましい。偏光子の薄膜化は、熱負荷による生じる収縮で発生する応力を緩和することができ、これにより製品状態での剥がれ等の不具合を軽減し、偏光板製品の信頼性を向上させる。この場合の偏光子の膜厚は1μm以上30μm以下が好適である。
偏光子34の二色性色素は、染料系材料によって構成することが好適である。二色性染料として、例えば、アゾ系化合物、アントラキノン系化合物、テトラジン系化合物又はその塩等を用いることができる。その中でも、アゾ系化合物又はその塩等を用いた場合には、光学特性に優れるだけでなく、ヨウ素を用いた場合に比べ、高温条件下や、高温高湿条件下における光学特性の耐久性が優れるため、車両等の厳しい環境での使用において長期間の信頼性を得ることができ、さらに、種々の染料配合によりHUD表示像のために光学波形及び色相を最適に調整した偏光子を得ることができる。
アゾ系化合物染料としては下記の染料を例示することができる。
(1)再公表特許WO2009/057676(A1)に開示されている化学式(1)で表されるアゾ化合物又はその塩。
Figure 0007195168000001
(式中、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、又はカルボキシル基を示し、R~Rは各々独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシル基、又はアセチルアミノ基を示し、Xは置換基を有してもよいベンゾイルアミノ基、置換基を有してもよいフェニルアミノ基、置換基を有してもよいフェニルアゾ基、又は置換基を有してもよいナフトトリアゾール基であり、mは1又は2、nは0又は1を示す。)
(2)再公表特許WO2007/145210(A1)に開示されている化学式(2)で表されるアゾ化合物又はその塩。
Figure 0007195168000002
(式中、Aは、置換基を有するフェニル基又は1~3のスルホン酸基を有するナフチル基を示し、Xは、-N=N-又は-NHCO-を示す。R~Rは各々独立に水素原子、低級アルキル基又は低級アルコキシル基を示し、m=1~3、n=0又は1を示す。)
(3)再公表WO2006/057214(A1)に開示されている化学式(3)で表されるトリスアゾ染料。
Figure 0007195168000003
(式中、Rはスルホン酸基、カルボキシル基又は低級アルコキシ基を表し、Rは、スルホン酸基、カルボキシル基、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を表す。但し、R、Rがともにスルホン酸基の場合を除く。R~Rは各々独立に水素原子、低級アルキル基又は低級アルコキシル基、R、Rは各々独立に水素原子、アミノ基、水酸基、スルホン酸基又はカルボキシル基を表す。)
(4)特開2004-251963号公報に開示されている化学式(4)で表される含金属ジスアゾ化合物又はその塩。
Figure 0007195168000004
(式中、Mは銅、ニッケル、亜鉛及び鉄から選ばれる遷移金属を表し;Aは置換されていてもよいフェニル又は置換されていてもよいナフチルを表し;Bは置換されていてもよい1-又は2-ナフトール残基を表し、そのナフトールの水酸基はアゾ基の隣接位にあって、Mで表される遷移金属と錯結合しており;R及びRはそれぞれ独立に、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシル、スルホ、スルファモイル、N-アルキルスルファモイル、アミノ、アシルアミノ、ニトロ又はハロゲンを表す。)
(5)化学式(5)で表されるトリスアゾ化合物。
Figure 0007195168000005
(式中、A及びBはそれぞれ独立に、置換されていてもよいフェニル又は置換されていてもよいナフチルを表し;R及びRはそれぞれ独立に、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシル、スルホ、スルファモイル、N-アルキルスルファモイル、アミノ、アシルアミノ、ニトロ又はハロゲンを表し;mは0又は1を表す。)
(6)特開平3-12606号公報に開示された化学式(6)で表される水溶性化合物又はこの銅錯塩化合物。
Figure 0007195168000006
(式中、Aはメチル基で置換されたフェニル基又はナフチル基を表し、Rはアミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基又はフェニルアミノ基を表す。)
(7)特開平2-61988号公報に開示された化学式(7)で表される水溶性ジスアゾ化合物又はこの銅錯塩化合物。
Figure 0007195168000007
(8)その他、例えば、C.I.Direct Yellow 12、C.I.Direct Yellow 28、 C.I.Direct Yellow 44、C.I.Direct Yellow 142、C.I.Direct Orange 26、C.I.Direct Orange 39、C.I.Direct Orange 71、C.I.Direct Orange 107、C.I.Direct Red 2、C.I.Direct Red 31、C.I.Direct Red 79、C.I.Direct Red 81、C.I.Direct Red 117、C.I.Direct Red 247、C.I.Direct Green 80、C.I.Direct Green 59、C.I.Direct Blue 71、C.I.Direct Blue 78、C.I.Direct Blue 168、C.I.Direct Blue 202、C.I.Direct Violet 9、C.I.Direct Violet 51、C.I.Direct Brown 106、C.I.Direct Brown 223等が挙げられる。なお、可視域の各波長における偏光特性を補うようにこれらの染料を2種又は3種以上配合しPVAに染着することによって、ニュートラルグレーを呈する色相とすることが好ましい。さらに、可視光域における各波長の透過率が均等となるように設計された染料系偏光板であるポラテクノ社製の無彩色偏光板シリーズを用いてもよい。
また、市販染料ではKayafect Violet P Liquid(日本化薬社製)、KayafectYellow Y及びKayafect Orange G、Kayafect Blue KW及びKayafect Blue Liquid 400等を挙げることができる。
また、偏光子34は、図4に示すように、上記製造方法で得られた偏光膜34cを基材34a,34bに貼り合わせた構造としてもよい。基材34a,34bは、偏光子34の保護層となる部材である。基材34a,34bは、任意に選択することができるが、例えばトリアセチルセルロース(TAC)フィルム、アクリルフィルム、環状オレフィン系フィルム等を用いることが好適である。TACフィルムの一例として、TacBright社製P960GL(60μm厚)等を適用することができる。基材34a、34bの厚さは、これに限定されるものではないが、20以上200μm以下とすることが好適である。熱や湿度に対する光学変化が少なく、且つ収縮や反りを抑えた偏光子34を得るためには、偏光膜34cの両面に基材を設けることが好ましい。また、偏光膜34cと基材34a、34bの積層は、公知のPVA系樹脂を含む水系接着剤や紫外線硬化型樹脂等を用いることができる。
[粘接着層]
粘接着層32は、偏光子34と第1支持板30とを貼り合わせるための層である。また、粘接着層36は、偏光子34と第2支持板38とを貼り合わせるための層である。粘接着層32及び粘接着層36に用いられる粘着剤又は接着剤は、特に限定されるものではなく、公知の製法により得られるでもよい。さらに、難燃性成分(難燃剤)を含ませることで後述する支持板への添加と相まって透光カバーの難燃性の効果を向上させることができる。また、粘接着層32及び粘接着層36は、偏光子34と第1支持板30又は第2支持板38との間に熱応力等の力が働いた場合にその力を吸収(緩衝)させるような材料とすることが好適である。粘接着層に用いられる粘接着剤としては、特に限定されないが、ポリビニルアルコール系樹脂、ウレタン樹脂等にイソシアネート系化合物、エポキシ化合物等を配合した接着剤成分、又はアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂等の粘着剤成分が挙げられる。例えば、粘接着層32及び粘接着層36には、光学的に透明であり密着性等の耐久性に優れたアクリル系樹脂の粘着剤又は接着剤を用いることが好適である。さらに、粘接着層32及び粘接着層36は光学的に平滑である(HUD表示像の品位に影響し、表面又は層中がうねり又は歪みを有していないことを意味する)ことが好ましい。したがって、粘接着層32及び粘接着層36の膜厚は、上記の観点から、好ましくは1μm以上50μm以下、より好ましくは5μm以上25μm以下である。透光カバー全体又は粘接着層32及び粘接着層36の単体が有するうねりの度合いは、例えば、フュージョン社製偏光板うねり検査装置を用いて数値化して評価をすることができる。
粘接着層32及び粘接着層36を形成する方法は、特に制限されず、例えば、アクリル系又はポリエステル系の樹脂組成物の固形成分と、イソシアネートを含む硬化剤やシランカップリング剤等の添加剤とをトルエンやメチルエチルケトン(MEK)等の溶剤で希釈した粘着剤組成物を離型フィルム上に公知の塗工装置を用いて塗布し、40~100℃で溶剤を乾燥除去し製膜する方法を適用することができる。粘接着層32及び粘接着層36を光学的に平滑にするには、特許第6404175号に記載の方法を適用すればよい。粘接着層32及び粘接着層36は、離型フィルム上に製膜され、偏光子34又は第1支持板30又は第2支持板38の被接着面に向けて逐次ラミネートすることで透光カバー中に積層される。
[支持板]
第1支持板30及び第2支持板38は、偏光板18を機械的に支持するための部材である。すなわち、第1支持板30は、粘接着層32を介して偏光子34の表面に貼り付けられる。また、第2支持板38は、粘接着層36を介して偏光子34の裏面に貼り付けられる。
第1支持板30及び第2支持板38は、難燃性プラスチック板を含むことが好適である。すなわち、第1支持板30及び第2支持板38を難燃性プラスチック板で構成とすることによって、偏光板18として難燃性が要求される自動車等に搭載するための規格にあったHUD装置100を実現することができる。
例えば、第1支持板30及び第2支持板38は、シクロオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂板、ポリカーボネイト(PC)系樹脂板等の光学的に透明なプラスチック樹脂を選択することが好適である。その中でも、PC系樹脂板は、車載用途で要求される機械強度や破損時の飛散防止性の観点から好適に選定される。偏光板18の機械的な強度を考慮すると、第1支持板30及び第2支持板38は、それぞれ50μm以上の厚さを有することが好適である。
また、第1支持板30及び第2支持板38は、PC系樹脂に金属又は半金属を含む無機系難燃剤、臭素化合物を含むハロゲン系難燃剤、リン系化合物の難燃剤の少なくとも1つを混合させ、又は、アクリル樹脂等の紫外線硬化樹脂と共に配合し、表面にコーティングして難燃性層として設けた構成としてもよい。PC系樹脂との相溶性、配合後の透明性、及び偏光子を含む透光カバー全体において効率的に燃焼抑制と鎮火の効果を得ることを考慮すると、臭素系化合物を含むハロゲン系難燃剤を用いることがより好適である。難燃効果を得ると共に、支持板の強度及び光学性能を損なわないためには、難燃剤の配合量は、PC系樹脂に対して5重量%以上30重量%以下が好ましく、10重量%以上20重量%以下がより好ましい。また、PC系樹脂に上記難燃剤を少なくとも1つを混合させる場合、例えば、ペレット状のPC系樹脂原料と難燃剤とを樹脂を溶融させた状態で混練させることが好適である。
さらに、第1支持板30及び第2支持板38には、外光からの熱線(赤外線)を吸収又は反射する機能を設けてもよい。この場合、HUD装置100において出射側となる第1支持板30及び第2支持板38の少なくとも一方に設ければよい。これにより、HUD装置100の内部の温度上昇を軽減し、特に表示部の劣化を軽減することができる。例えば、熱線吸収の機能を付与する材料としては、酸化タングステン、酸化インジウム・スズ等の金属酸化物を適用することができる。これらの材料は金属酸化物を含む分散液を混錬する際に添加すればよい。また、当該材料を粘接着層32及び粘接着層36の少なくとも一方に添加することで同様の機能を与えてもよい。
第1支持板30及び第2支持板38は、射出成型法や溶融押出法によって製造することができる。第1支持板30及び第2支持板38は、偏光板18を透過した光(偏光光)が乱されないように、透過光に位相差を生じさせないような低位相差のものを使用することが好適であるが、フィルムやシート状に成形される際に樹脂の流れ方向に高分子鎖が配向することによって光学異方性が発現し、プラスチック樹脂の成型体は位相差(リタデーション)を有する場合がある。一般に、PC系樹脂のように樹脂の高分子鎖中にビスフェノールA骨格等の構造を有し、高い複屈折(Δn)を与える材料は、高い位相差値を与えることになる。したがって、偏光子34と積層した場合に偏光子34から透過した直線偏光光が楕円偏光とならないようにするため、延伸加工等によってその光軸方向(遅相軸方向)が面内で一定となるようにする。
図5は、第1支持板30及び第2支持板38の遅相軸と偏光板18の偏光軸とが成す角度(0°:丸印、5°:三角印、10°:四角印、20°:ばつ印)をパラメータとして、偏光板18において入射光に対する出射光の強度比(角度0°の透過率に対する比)を示す。図5において、横軸は第1支持板30及び第2支持板38の位相差値である。偏光板18へ入射される光は、波長550nmの直線偏光とした。
図5に示されるように、例えば550nmの光に対して、第1支持板30及び第2支持板38の位相差値が入射される光の波長のn倍(nは1、2、3・・・の整数である)であるときには、第1支持板30及び第2支持板38の遅相軸と偏光板18の偏光軸とが成す角度に依らず当該角度が0°のときと略同程度の出力が得られることがわかる。これは、第1支持板30及び第2支持板38が偏光に対して波長のn倍の位相差であればポアンカレ球において偏光軸はn回転して元の位置に戻るためである。また、第1支持板30及び第2支持板38の位相差値が入射される光の波長のn倍±15%において第1支持板30及び第2支持板38の遅相軸と偏光板18の偏光軸とが成す角度が0°のときに対して90%以上の出力が得られる。さらに、第1支持板30及び第2支持板38の位相差値が入射される光の波長のn倍±10%において第1支持板30及び第2支持板38の遅相軸と偏光板18の偏光軸とが成す角度が0°のときに対して95%以上の出力が得られる。
従って、本発明で用いられる支持板の位相差は光の波長のn倍±15%が好ましく、より好ましくはn倍±10%、さらに好ましくは±5%程度がよい。
また、HUD装置100において使用される光が単色であれば、その波長における位相差値を考慮すればよい。例えば550nmの光の場合、位相差値は、550±82.5nm、より好ましくは550±50nm、さらに好ましくは550±27.5nmの範囲とするとよい。または、位相差値は、1000±150nm、より好ましくは1000±100nm、さらに好ましくは1000±50nmの範囲とするとよい。
また、画像を投影する際に、複数の波長の光を用いる場合、第1支持板30及び第2支持板38のもつ波長分散特性が影響することがある。一般的に、波長分散は、550nmよりも短波長側では550nmにおける位相差値よりも等しいか大きく、550nmよりも長波長側では550nmにおける位相差値よりも等しいか小さい。投影画像の明るさや二重映りが実使用上問題ない程度であれば、このような一般的な波長分散を有する第1支持板30及び第2支持板38を用いてもよい。一方、より明るく、鮮明な表示画像を得るためには、第1支持板30及び第2支持板38の位相差値は、550nmよりも短波長側では550nmにおける位相差値よりも小さく、550nmよりも長波長側では550nmにおける位相差値よりも大きくすることが好適である。より好ましくは、図9に示すように可視光の波長に対して概ね等しい位相差を与えるような波長分散を有する第1支持板30及び第2支持板38を用いるのが好適である。さらに好ましくは、図9に示すような理想の位相差比を実現するような第1支持板30及び第2支持板38とすることが好適である。このような波長分散を実現するには、例えば、変性ポリカーボネイトからなる位相差板(帝人社製 ピュアエースRMシリーズ)を用いたり、同じ波長分散を有する位相差値がn+1である部材と位相差がnである部材とをそれぞれの遅相軸が直交するように積層したりすることによって得ることができる。
そこで、第1支持板30及び第2支持板38が位相差を有する場合、HUD装置100において表示に使用される表示器12から出力される光の波長のn倍(nは整数)±15%の位相差値とすることが好適であり、さらに波長のn倍±10%の位相差値とすることがより好適である。これによって、第1支持板30及び第2支持板38の遅相軸と偏光板18の偏光軸とが成す角度がずれた状態においても光学異方性によって楕円偏光の光に変換されることがなくなり、HUD装置100における表示像の輝度低下や二重映りを抑制することができる。
なお、第1支持板30及び第2支持板38の位相差値は、Δnとの膜厚との積で与えられる。Δnは、第1支持板30及び第2支持板38の複屈折の値であり、延伸倍率によって調整することが可能である。したがって、第1支持板30及び第2支持板38の延伸倍率と膜厚とが最適となる条件を選択することにより、第1支持板30及び第2支持板38にn倍の位相差を与えることができる。さらに、第1支持板30及び第2支持板38における遅相軸方向が一定である必要はないので、ポアンカレの原理に基づき、偏光子34との積層において偏光子34の吸収軸方向と遅相軸方向との一致及びその精度を考慮しなくてもよい。
なお、第1支持板30及び第2支持板38は、上記位相差値の条件を満たす限り、単層ではなく、複数の層を積層した構造としてもよい。例えば、主板をポリカーボネイト(PC)板とし、それに副板としてアクリル樹脂板等を積層した構造としてもよい。
第1支持板30及び第2支持板38には、表面保護のためにHC(Hard Coat)、AG(Anti-Glare)、AR(Anti-Reflection)、LR(Low-Reflection)等の保護層を設けてもよい。
ただし、偏光板18の曲がりの発生を抑制するために、副板や保護層を設ける場合には偏光板18の膜厚方向に沿って上下対称の構造とすることが好適である。
偏光板18をHUD装置100に搭載する際には、表示器12から出力されて偏光板18を透過する光(直線偏光光)の偏光方向と偏光板18の偏光子34の偏光方向とが平行になるように配置することが好適である。
これにより、HUD装置100の外部から偏光板18に入射する光(太陽光等)を大幅にカットできると共に、表示器12から出力される光の大部分を透過できる偏光板18を提供することができる。したがって、画像の視認性を高めたHUD装置100を実現することができる。
また、偏光子34の表面及び裏面を第1支持板30及び第2支持板38で支持することによって偏光板18の機械的な強度を高めることができる。また、偏光板18に含まれる難燃性材料の含有量を確保するためには第1支持板30及び第2支持板38を両方設けることが好適である。
さらに、偏光子34を表面側及び裏面側から膜厚方向に対称となるように第1支持板30及び第2支持板38で挟み込むことによって、偏光板18に熱応力が加わったときの反りを抑制することができる。すなわち、表示器12からの光や外部からの太陽光の照射によって偏光板18が加熱された場合に、偏光子34の表面側において第1支持板30との界面に発生する応力と偏光子34の裏面側において第2支持板38との界面に発生する応力とをバランスさせることで偏光板18に生ずる反り(曲がり)や変形を抑制することができる。このような構成は、特に、耐熱性が必要とされる車載用のHUD装置100において有利な効果となる。
なお、偏光板18として剛性が十分に確保できるのであれば、第1支持板30及び第2支持板38は、いずれか一方のみを設けた構成としてもよい。図6は、偏光板18における光の出射側の第1支持板30のみを設けた構成である。図7は、偏光板18における光の入射側の第2支持板38のみを設けた構成である。このように、第1支持板30及び第2支持板38のいずれか一方のみを設けた場合、太陽光の紫外線による第1支持板30又は第2支持板38の劣化(黄変)に伴う偏光板18の特性低下を抑制することができる。特に、太陽光の入射側となる第1支持板30を設けず、表示器12側の第2支持板38のみを設けた構成では、紫外線による偏光板18の特性低下を抑制する効果が顕著となる。
[紫外線吸収層]
図8に示すように、偏光板18では、第1支持板30の表面に紫外線吸収層Bとハードコート層Cを備える構成としてもよい。紫外線吸収層Bは、紫外光による第1支持板30の変色を抑制し、HUD装置100の表示性能の劣化を抑えるために設けられる。
紫外線吸収層Bは、400nm以下の波長の光を吸収する層を意味し、紫外線吸収性を有する材料のみで形成される層だけでなく、樹脂フィルム等に紫外線吸収剤を含有して形成する層を含む。また、紫外線吸収剤を後述するハードコート層Cに添加する構成としてもよい。
紫外線吸収層Bは、単層でも、2層以上の多層でもよく、各層の積層方法は特に限定されない。例えば、第1支持板30と紫外線吸収層Bを接着剤又は粘着剤を介して積層してもよく、別途の媒介物を用いることなく第1支持板30に紫外線吸収層Bを載せ置いてもよい。また、第1支持板30を形成する樹脂と紫外線吸収層Bを形成する樹脂を共押出する方法によって行われるか、又は第1支持板30上に紫外線吸収層Bを形成する樹脂をコーティングする方法を採用してもよい。
紫外線吸収層Bに用いられる紫外線吸収剤は、波長380nm以下の紫外線の吸収性能に優れ、かつ波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましい。具体的には、紫外線吸収剤を含む紫外線吸収層Bの波長380nmでの自然光透過率が10%以下であり、好ましくは5.0%以下であり、より好ましくは3.0%以下であり、特に好ましくは1.0%以下である。また、紫外線吸収層Bの波長400nm以上の自然光透過率は70%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。すなわち、波長400nmの透過率が70%以上であることにより、偏光板18として積層しても当該光学特性を低下させにくい。
紫外線吸収剤としては、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の有機系紫外線吸収剤等が挙げられる。これらの材料は、1種単独で用いても又は複数種添加してもよい。後述する樹脂フィルム中の紫外線吸収剤の配合割合は、使用する樹脂フィルム形成材料により異なるが、0.1重量%以上20重量%であることが好ましく、0.5重量%以上10重量%以下であることがより好ましい。配合量が0.1重量%未満の場合、波長380nm以下の透過率を十分に下げることができず、長期間の耐光性を得ることができない。配合量が20重量%を超える場合、紫外線吸収層Bからブリードアウト(フィルムの表面に添加物が浮き出てくる現象)し、さらに、ブリードアウトしたものが外観上の欠点となるおそれがある。
樹脂フィルム形成材料としては、光透過性が高いものであれば特に限定されず、例えば、セルロースエステル系樹脂、オレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネイト系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノルボルネン系樹脂、ゼラチン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等及びこれらの混合物、共重合物が挙げられる。
セルロースエステル系樹脂の具体例としては、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリプロピオネート、セルロースジプロピオネート等が挙げられる。また、これらの共重合物や、水酸基の一部を他種の置換基等で修飾されたもの等も挙げられる。これらの中でも、セルローストリアセテートが特に好ましい。セルローストリアセテートとしては多くの製品が市販されており、入手容易性やコストの点でも有利である。特に、市販されている液晶偏光板用保護フィルムは、染料やPVAフィルムが紫外線により分解したり寸法が変化したりすることを防止するために、適度の紫外線吸収剤が添加されており、好ましく用いることができる。
偏光板18に樹脂層又は樹脂フィルムを積層することにより、偏光子34を中心に非対称な構成となる。したがって、高温環境に晒された場合に偏光板18の反り(カール)等を抑制する必要がある。反りの要因としては、樹脂材料ごとの熱膨張性に伴う寸法変化の差が挙げられる。一般的な樹脂材料は、温度に比例して単調膨張する特性を有する。したがって、積層による偏光板18の反りを抑える観点では、樹脂材料の熱膨張係数がより小さいものを用いることが好ましい。その他に、偏光板18の片側のみに樹脂層又は樹脂フィルムを積層した場合であっても、偏光子を有する層(PVA層)を中心に、厚みが上下対称に等しくなるように異なる厚みの支持板等を組み合わせ、膜厚方向に沿って上下対称の構造となるように偏光板18を構成としてもよい。さらに、偏光子34の反対側にも同じ厚みの樹脂層又は樹脂フィルムを積層し、偏光子34を中心に対称な構成としてもよい。
セルローストリアセテートは、一般的な樹脂と同様の熱膨張特性を有しているが、高温になるにつれて樹脂中の含水率が低下することによる乾燥収縮が並行して伴う性質を有しており、膨張と収縮のバランスによって温度変動に伴う寸法変化が少ない樹脂材料として好ましく用いることができる。
また、セルローストリアセテートのフィルムは、樹脂系フィルムの中で透明性に優れるため、偏光板18として積層しても光学特性が低下しにくい利点がある。さらに、セルローストリアセテートのフィルムは、ポリカーボネイト系樹脂や(メタ)アクリル系樹脂のフィルムよりも高い押し硬度性を有している。したがって、後述するハードコート層Cを設けた構成において容易に高い硬度を得ることができる。これは、樹脂系フィルムと併せて設けたハードコート層Cの硬度は、下地となる樹脂系フィルムの物性に依存するためである。なお、樹脂系フィルム用のハードコート剤として市販にある多官能(メタ)アクリレート等の紫外線硬化樹脂を適用することができ、ハードコート層Cとフィルム間の密着性を容易に確立することができる。
セルローストリアセテートの市販品の例としては、フジタック(登録商標)TD80(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD80UF(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD80UZ(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD40UZ(富士フィルム(株)製)、KC8UX2M、KC4UY、KC6UAW(コニカミノルタオプト(株)製)等が挙げられる。
(メタ)アクリル系樹脂の具体例としては、ポリメタクリル酸メチル等のポリ(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル-(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸メチル-アクリル酸エステル-(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸メチル-スチレン共重合体(MS樹脂等)、脂環族炭化水素基を有する重合体(例えば、メタクリル酸メチル-メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル-(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体等)が挙げられる。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチル等のポリ(メタ)アクリル酸C1-6アルキルが挙げられる。(メタ)アクリル系樹脂として、より好ましくは、メタクリル酸メチルを主成分(50重量%以上100重量%以下、好ましくは70重量%以上100重量%以下)とするメタクリル酸メチル系樹脂が用いられる。
[ハードコート層]
ハードコート層Cは、フィルムの表面硬度を高める機能を有し、表面の擦り傷防止等の目的で設けられる。ハードコート層Cは、JIS K 5600-5-4に規定される鉛筆硬度試験で、H又はそれより硬い値を示すことがより好ましい。このハードコート層Cを形成した場合、製造工程又は最終製品において、例えば表面の汚れを取るために布等で表面を擦った際でも傷を入り難くすることができる利点がある。
ハードコート層Cを形成する材料は、一般に、熱や光によって硬化するものである。例えば、有機シリコーン系、メラミン系、エポキシ系、アクリル系、ウレタンアクリレート系等の有機ハードコート材料や、二酸化ケイ素等の無機ハードコート材料が挙げられる。
紫外線吸収層B及びハードコート層Cの膜厚は、紫外線吸収性及びハードコート性のそれぞれが求められる性能に応じて異なるため一概には言えないが0.1μm以上200μm以下とすることが好適である。膜厚が0.1μm未満の場合、十分な表面硬度性を得ることができず、また、長期間の耐光性を得るために樹脂重量部当たりの紫外線吸収剤をより多く添加しなければならない。膜厚が200μmを超える場合、偏光板18の総厚が大きくなり、HUD装置100から投射される画像に二重映り(投射像が二重に映る現象)を生じるおそれがある。また、後述する成膜法において平滑な表面性を得ることが容易ではなくなるおそれがある。なお、偏光板18に内在する歪み(「うねり」ともいう)は、投射される画像の品位に影響するため、紫外線吸収層B及びハードコート層Cは平滑な表面性を有していることが好適である。したがって、コーティングのし易さや紫外線透過量を抑える点から1μm以上100μm以下とすることがより好ましく、10μm以上80μm以下とすることがさらに好ましく、40μm以上70μm以下とすることが特に好ましい。これにより、紫外線吸収層B及びハードコート層Cは、偏光板18の総厚の増加を抑えつつ、表面硬度性と紫外線吸収性に優れ、平滑な表面性を兼ね備えることができる。
また、紫外線吸収層B及びハードコート層Cとの複合層から形成される場合も、各層の全膜厚が上記範囲に入ることが望ましい。
ハードコート層Cの成膜法は、ロールコート法、ディッピング法、グラビアコート法、バーコード法、スピンコート法、スプレーコート法、プリント法等の公知の方法を採用することができる。また、紫外線吸収層Bとハードコート層Cとの複合層の形成方法は、特に限定されないが、例えば、紫外線吸収層B又は第1支持板30上に直接ハードコート層Cを構成する樹脂をコーティングする方法、粘着剤又は接着剤等を介して積層する方法等を適用することができる。
[偏光板の光学特性]
偏光板18の透過率は、太陽光等の外光の遮光効果と液晶から出射される偏光の光量(出射光の輝度)のバランスにより設定され得る。そこで、偏光板18の自然光透過率は、30%以上50%以下が好ましく、35%以上45%以下がより好ましく、37.5%以上42.5%以下が特に好ましい。すなわち、これに対応する偏光板18の直線偏光透過率としては、60%以上95%以下が好ましく、70%以上90%以下がより好ましく、75%以上85%以下が特に好ましい。自然光透過率が30%未満の場合、太陽光等の外光の遮光効果が高くなるが、HUD装置100からの出射光量が遮られ、十分な表示輝度が得られないおそれがある。反対に、自然光透過率が50%を超える場合は、より高い表示輝度が得られるが、外光の遮蔽効果が薄れる。なお、偏光板18の透過率の設計は、二色性色素が有する偏光特性に応じて最適に合わせることが望ましい。
偏光板18の透過率や偏光度等の光学特性の値は、例えば、市販の日本分光株式会社製V-7100又は株式会社日立製作所製U-4100を用いて偏光板18の分光測定し、JIS等の公知の算出方法を適用し求めることできる。透過率や偏光度の値は、偏光板18及び表示装置の光学設計に応じて視感度で補正をした値や波長ごとの値で示せばよい。
[実施例]
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の適用範囲は実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
偏光子34(ポラテクノ社製の染料系偏光子EHC-115U(膜厚150μm、視感度補正透過率Ys=44%、視感度補正偏光度Py=99.5%))の両面に第1支持板30及び第2支持板38を粘接着層32及び粘接着層36としてアクリル系粘着剤(膜厚25μm)を用いて貼り合わせた。
実施例1では、第1支持板30及び第2支持板38の位相差値を表示器12から出力される光の波長(550nm)と等しい値とした。具体的には、位相差値が275nmであるポリカーボネイト(カネカ社製Rフィルム、膜厚63μm)の1/2位相差板をそれぞれ遅相軸が重なるように2枚重ねて第1支持板30及び第2支持板38とした。このとき、偏光子の吸収軸と、入射側の第1支持板の遅相軸との関係角は45°とした。
[比較例1]
実施例1において、第1支持板30及び第2支持板38の位相差値を275nmに設定した。具体的には、位相差値が275nmであるポリカーボネイトの1/2位相差板(カネカ社製Rフィルム、膜厚63μm)を1枚のみ用いて第1支持板30及び第2支持板38とした。
[比較例2]
実施例1において、第1支持板30及び第2支持板38の位相差値を825nmに設定した。具体的には、位相差値が275nmであるポリカーボネイトの1/2位相差板(カネカ社製Rフィルム)をそれぞれ遅相軸が重なるように3枚重ねて第1支持板30及び第2支持板38とした。なお、偏光子の吸収軸と、入射側の第1支持板の遅相軸との関係角は45°とした。
[実施例2]
偏光子34(ポラテクノ社製の染料系偏光子EHC-115U(膜厚150μm、視感度補正透過率Ys=44%、視感度補正偏光度Py=99.5%))の両面に第1支持板30及び第2支持板38を粘接着層32及び粘接着層36としてアクリル系粘着剤を用いて貼り合わせた。
実施例2では、第1支持板30及び第2支持板38の位相差値を表示器12から出力される光の波長(400nm以上750nm以下)と等しい値とした。具体的には、図9の実線に示すように、位相差値が可視光の波長に対して概ね等しい位相差を与えるような変性ポリカーボネイトからなる1/4位相差板(帝人社製 ピュアエースRM-147、膜厚53μm)(広帯域位相差フィルムともいう)をそれぞれ遅相軸が重なるように4枚重ねて第1支持板30及び第2支持板38とした。なお、偏光子の吸収軸と、入射側の第1支持板の遅相軸との関係角は45°とした。
[試験及び試験結果]
厚さ1mmのガラス板を200μmのアクリル系粘着剤にて貼り合わせて合わせガラスを作製した。次に、画像投影装置として市販のタブレット(HUAWEI製)を用い、タブレットからガラス面にS偏光が投影されるように配置した。そして、合わせガラスとタブレットとの間に実施例及び比較例で作製した積層体をタブレットのS偏光軸と積層体の偏光軸とが平行になるように配置して投影された画像を観察した。
その結果、比較例1及び比較例2の投影画像の明るさに比べて、実施例1及び実施例2の方が明るい投影画像が得られた。特に、実施例1では緑色以外の青色において若干の明るさの低下がみられたが、実施例2においては、青、緑、赤の各色において明るい投影画像が得られた。
10 筐体、12 表示器、14 平面ミラー、16 凹面ミラー、18 偏光板(透光カバー)、20 投影部、30 第1支持板、32 粘接着層、34 偏光子、36 粘接着層、38 第2支持板、100 HUD装置、A 粘接着層、B 紫外線吸収層、C ハードコート層。

Claims (5)

  1. 光源と、前記光源とスクリーンとの間に配置された偏光板と、を備え、
    前記偏光板は、偏光子と、前記偏光子を支持するための第1の支持板と第2の支持板を有し、
    前記第1の支持板及び第2の支持板はフィルムまたはシート状のプラスチック樹脂であり、
    前記第1の支持板と第2の支持板の位相差は、前記光源から出力される光の波長のn倍(nは1,2,3の整数)±%であり、
    前記偏光子の偏光軸と、前記第1の支持板及び第2の支持板の遅相軸との間の角度が20度以内である
    ことを特徴とする画像表示装置。
  2. 請求項1に記載の画像表示装置であって、
    前記波長は、400nm以上750nm以下であることを特徴とする画像表示装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像表示装置であって、
    前記支持板の位相差が、550nmよりも短波長側では550nmにおける位相差値よりも小さく、550nmよりも長波長側では550nmにおける位相差値よりも大きいことを特徴とする画像表示装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記スクリーンは、合わせガラスを含むことを特徴とする画像表示装置。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の画像表示装置であって、
    前記偏光板が移動体のダッシュボードに組み込まれていることを特徴とする画像表示装置。
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