JP7193558B2 - 装飾モジュールの製造方法および装飾部材 - Google Patents

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本願が開示する本願は、組子風の幾何学文様を有する装飾モジュールの製造方法と、該方法により製造された装飾モジュールを用いて構成される装飾部材に関する。
日本風の伝統的な工芸デザインとして、「組子」と称される幾何学文様を用いた装飾技法が公知である。組子とは、木材や竹材を細長く挽き割った薄板片を、釘を使わないで縦横斜めの格子状に組み上げる繊細な細工である。薄板片の片側または両側の縁部に形成した切欠を相互に嵌め込んで様々な格子形状に組み上げられる。薄板片を60度に交差させた六角格子や菱形格子を基本パターンとする「三つ組手」、「麻の葉」、「亀甲」、「桜」、「菱」等の幾何学文様を平面的に連続させたデザインが特によく知られている。
かかる組子は、欄間、障子、襖、衝立、屏風、床の間飾り、天井材、行灯や照明器具のカバー、化粧箱等に広く利用されている。例えば、特許文献1、2には木製の外枠に組子を配した略箱型の照明器具カバーが開示されており、特許文献3には掛け時計や置き時計の文字盤に組子を利用したものが開示されている。また、特許文献4には、正六角形の組子を20個、連結して球状体を形成する構成が開示されている。
登録実用新案第3203991号公報 登録実用新案第3223455号公報 登録実用新案第3208144号公報 特許第4080184号公報
伝統工芸としての組子細工は、薄板片の一枚一枚を、小型の鋸、ノミ、鉋等を用いて精密に加工しながら嵌め合い具合を微調整して組み上げてゆくものなので、良質の製品を製造するには熟練した職人の高度な技能を要する。手間とコストがかかるため、大量生産には向かず、大きいサイズの製品を製造するのも難しい。また、材質が木材や竹材であるため、均質性の確保が難しい。細長い薄板片を組み上げた構造体は、強度が乏しく、水や火熱にも弱いので、雨風に曝される屋外や温湿度が変化しやすい環境での利用にもそぐわない。
本願が開示する発明は、かかる事情に着目してなされたものであって、伝統的な造形美を有する組子風の装飾モジュールを、強度および耐久性に優れた材料で、従来よりも安価かつ効率的に量産し得る製造方法と、該製造方法を用いて製造された装飾モジュールを利用する装飾部材を提案するものである。
本願が開示する発明に係る装飾モジュールの製造方法は、外周部が多角形状断面をなし、その内側に同一の断面形状を有する複数箇所の中空部が画成された筒状部材を、アルミ合金材料または硬質樹脂材料の押出成形によって形成し、前記筒状部材を、その最大幅を上回らない厚さとなるように該筒状部材の材軸交差方向に切断して地組ピースを形成する一方、前記筒状部材の中空部に内接して該中空部の内側を複数箇所の空間に分割する多片状部材を、アルミ合金材料または硬質樹脂材料の押出成形によって形成し、前記多片状部材を、その最大幅を上回らない厚さとなるように該多片状部材の材軸交差方向に切断して複数個の葉組ピースを形成し、前記葉組ピースを前記地組ピースの中空部内に嵌挿して両ピースを結合することにより、組子風の幾何学文様を有する装飾モジュールを形成する、ものとして特徴付けられる。
さらに、該製造方法において、前記筒状部材の外周部が、平面的に連続するように連結し得る点対称または線対称の多角形状断面をなす、ものとして特徴付けられる。
該製造方法においては、前記筒状部材を切断する角度および前記多片状部材を切断する角度とがともに、各部材の材軸に対して非直角の等角度で傾斜する構成を採用することもできる。
また、本願が開示する発明に係る装飾部材の一態様は、前記製造方法によって製造された前記装飾モジュールを、その材軸交差方向に複数個、連結して、組子風の幾何学文様が平面的に連続するように形成したパネル状の装飾部材である。
また、本願が開示する発明に係る装飾部材の一態様は、前記製造方法によって製造された前記装飾モジュールを、該装飾モジュールの地組ピースの断面形状と同一または相似の断面形状を有する柱状体または筒状体の端面に取り付けた装飾部材である。
また、本願が開示する発明に係る装飾部材の一態様は、前記製造方法によって製造された前記装飾モジュールを少なくとも二つ、その材軸方向に間隔を設けて対置させるとともに、それら各装飾モジュールの外周部の少なくとも一部分同士を面的に連続するように接合して容器状に形成した装飾部材である。
本願が開示する発明に係る装飾モジュールの製造方法は、アルミ合金材料または硬質樹脂材料の押出成形によって形成される筒状部材および多片状部材を、それらの材軸交差方向に切断して地組ピースおよび葉組ピースを形成し、その地組ピースの中空部内に葉組ピースを嵌挿して両ピースを接合するように構成されている。この製造方法を用いることにより、複雑で精緻な組子風の幾何学文様を有する装飾モジュールを、強度、耐久性、均質性および形状安定性に優れた材料で精度良く製造することができる。
そして、この装飾モジュールを利用することにより、伝統的な幾何学文様を有する様々な装飾部材を効率的に量産することが可能になる。
本願が開示する発明に係る装飾モジュールの製造方法の概要を示す説明図である。 前記装飾モジュールの他の形態を示す説明図である。 前記装飾モジュールを平面的に連結した装飾部材の正面図である。 前記装飾モジュールを用いて形成される装飾部材を衝立に利用したイメージを示す斜視図である。 前記装飾モジュールを用いて形成される装飾部材をラティスフェンスに利用したイメージを示す斜視図である。 前記装飾モジュールを用いて形成される装飾部材をガラステーブルに利用したイメージを示す斜視図である。 前記装飾モジュールを用いて形成される装飾部材をスタンド灰皿に利用したイメージを示す斜視図である。 前記装飾モジュールを用いて形成される装飾部材を柵柱に利用したイメージを示す斜視図である。 前記装飾モジュールを用いて形成される装飾部材を階段の手摺材に利用したイメージを示す斜視図である。 前記装飾モジュールを用いて形成される装飾部材を軒樋および竪樋に利用したイメージを示す斜視図である。 前記装飾モジュールを用いて形成される装飾部材を街灯用の照明器具に利用したイメージを示す斜視図である。 前記装飾モジュールを用いて形成される装飾部材を蚊取り線香立てに利用したイメージを示す斜視図である。
以下、本願が開示する発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は本願が開示する発明に係る装飾モジュール10の製造方法の概要を示す。
本製造方法は、
S1:外周部21が多角形状断面をなし、その内側に同一の断面形状を有する複数箇所の中空部22が画成された筒状部材2を、アルミ合金材料または硬質樹脂材料の押出成形によって形成する工程
S2:筒状部材2を材軸交差方向に切断して地組ピース20を形成する工程
S3:筒状部材2の中空部22の内側を複数箇所の空間に分割する多片状部材3を、アルミ合金材料または硬質樹脂材料の押出成形によって形成する工程
S4:多片状部材3を材軸交差方向に切断して葉組ピース30を形成する工程
S5:葉組ピース30を地組ピース20の中空部22内に嵌挿して両ピースを結合することにより、組子風の幾何学文様を有する装飾モジュール10を形成する工程
を組み合わせたものとして特徴付けられる。以下、各工程について詳述する。
工程S1で形成する筒状部材2は、複数箇所の中空部22を有する一様断面のホロー形材である。組子風の幾何学文様を平面的に連続させる目的であれば、筒状部材2の外周部21の断面形状は、相互に隙間なく連結し得る点対称または線対称の多角形とするのが好ましい。その外周部21の内側には、同一の断面形状を有する複数箇所の中空部22が、薄い仕切部23を介して画成される。例示形態では、正六角形の断面形状を有する外周部21の内側に正三角形の断面形状を有する6か所の中空部22が画成されている。
工程S2では、前記筒状部材2を、その最大幅(最大外径)を上回らない厚さを目安として、材軸交差方向に切断する。一定の厚さで筒状部材2をスライスすることで、同一形状の地組ピース20を効率的に量産することができる。なるべく厚さを小さくするほうが、軽快で繊細な印象の装飾モジュール10になる。切断面は、基本的には筒状部材2の材軸に直交させるが、切断面を材軸に対して非直角に傾斜させる形態も採用可能である。
工程S3で形成する多片状部材3は、筒状部材2の中空部22に内接して該中空部22の内側を複数箇所の空間に分割する一様断面の形材である。ここでの「多片状」とは、例えば複数の板片が放射状に延びたり交差したりして、少なくとも一部の板片の先端縁が筒状部材2の中空部22の内側面にバランスよく点接触するような形態を意味する。例示形態の多片状部材3は、同じ交差角で三叉状に接続された同じ長さの板片31を有し、各板片31の縁端部が地組ピース20の中空部22の隅部にそれぞれ内接するように形成されている。
工程S4では、前記多片状部材3を、その最大幅(最大外径)を上回らない厚さを目安として、材軸交差方向に切断する。一定の厚さで多片状部材3をスライスすることで、同一形状の葉組ピース30を効率的に量産することができる。葉組ピース30の厚さは、地組ピース20の厚さと同じか、それよりもやや小さめにすると、地組ピース20に組み付けたときの納まりがよい。葉組ピース30の切断面も、基本的には材軸に直交させるが、地組ピース20の切断面を傾斜させた場合は、それと同じ角度で葉組ピース30の切断面も材軸に対して非直角に傾斜させる。
工程S5では、工程S2で形成した地組ピース20の中空部22内に、工程S4で形成した葉組ピース30を嵌挿して両ピースを結合する。その結合手段としては、両ピースの接触箇所をスポット溶接や接着剤を用いて接合してもよいし、両ピースに小さい凸条と凹溝を形成するなどして嵌合させてもよい。両ピースの寸法精度が高ければ、地組ピース20に葉組ピース30を嵌挿するだけで、スポット溶接や接着剤を用いなくても両ピースを一体化させることができる。
このように、本願が開示する発明に係る装飾モジュール10の製造方法によれば、押出成形した部材を薄く切断して組み合わせるだけで、組子風の精緻な幾何学文様を有する装飾モジュール10を、熟練の技能がなくても簡単に製造することが可能になる。
図2は、この製造方法によって製造することのできる装飾モジュール10の他の形態を例示している。いずれの形態も、正六角形の外周部21の内側に正三角形の中空部22が6か所画成された地組ピース20を用いているが、その内側に嵌挿する葉組ピース30の断面形状が異なっている。
(a)の葉組ピース30は、図1に示した三叉状の葉組ピース30の各板片31を、交差中心の反対側にも短く延出させた断面形状をなしている。
(b)の葉組ピース30は、図1に示した三叉状の葉組ピース30よりも各板片31を短くして、各板片31の先端縁を地組ピース20の中空部22を囲む各仕切部23の中央部分に接合している。
(c)の葉組ピース30は、地組ピース20の中空部22よりも一回り小さい正三角形状の中空部を囲む3枚の板片32を、正三角形の各頂点の外側に短く延出させた断面形状をなしている。
(d)の葉組ピース30は、2枚の板片33を、片側が長く、他側が短くなるように交差させた断面形状をなしている。
このように、地組ピース20が共通でも、その中空部22に嵌挿する葉組ピース30の形状を変えることで、印象が異なる様々な幾何学文様を容易に形成することができる。この製造方法では、地組ピース20を切り出す筒状部材2を成形するためのダイス1組と、葉組ピース30を切り出す多片状部材3を成形するためのダイス3~4種類を用意するだけでも、様々な文様バリエーションを展開することができる。これにより、製造設備や資材等の運用効率が大きく向上する。
図3は、図1の工程S5で形成された装飾モジュール10を、その材軸交差方向に複数個、連結した形態を示す。装飾モジュール10をパネル状に連結することで、組子風の幾何学文様が平面的に連続する装飾部材100を任意の大きさに形成することができる。隣接する装飾モジュール10同士の連結手段は、外周部21同士の溶接(溶着)、接着、クリップ金具等による嵌着、外周部21に形成した凸条と凹溝との嵌合、等を適宜選択あるいは組み合わせて利用することができる。文様が異なる装飾モジュール10同士を取り混ぜて連結すれば、より変化に富んだ造形美を創出することができる。
図4~図12は、前記装飾モジュール10を用いて形成される装飾部材100の様々な利用イメージを示す。
図4は、図3のようにして装飾モジュール10を連結したパネル状の装飾部材100を、矩形の枠体41の内側に組み付け、それを2組、回動可能にヒンジ連結して衝立にしたものである。このような衝立の面材としては、各装飾モジュール10の中空部22が抜けている形態で使用することもできるし、装飾部材100の片面全体に紙やガラス板等の透光面材(図示せず)を張設した形態で使用することもできる。
図5は、所定間隔で立設した複数本の支柱42の間にパネル状の装飾部材100を組み付けて、庭やバルコニー等を囲むラティスフェンスにしたものである。アルミ合金材料または硬質樹脂材料によって成形された装飾部材100は、風雨や日射に曝されるエクステリア用品にも支障なく利用することができる。
図6は、パネル状の装飾部材100を、テーブルのガラス天板43の支持部材として使用したものである。テーブルの脚部44は装飾部材100の四隅に接合されている。装飾部材100の下面には適当な補強桟が取り付けられていてもよい。アルミ合金製の装飾モジュール10を連結したパネル状の装飾部材100は、装飾モジュール10同士の連結強度を適切に確保することで、面直方向に加重がかかるような部位にも使用することができる。
図7は、単体としての装飾モジュール10を、該装飾モジュール10の外周部21と同一の断面形状を有する柱状体45の天端に取り付けた装飾部材100であり、これをスタンド灰皿として利用する形態を示している。アルミ合金製の装飾モジュール10であれば、このように火熱が作用する部位にも使用することができる。
図8も図7と同様に、単体としての装飾モジュール10を、該装飾モジュール10の外周部21と同一の断面形状を有する柱状体46の天端に取り付けた装飾部材100であり、これを柵柱として道路や公園に設置する形態を示している。装飾モジュール10の中空部22内に土を入れて苔を生やすような使い方も可能である。
図9は、単体としての装飾モジュール10を、該装飾モジュール10の外周部21と同一の断面形状を有する筒状体47の端部に取り付けた装飾部材100であり、これを階段の手摺材として利用する形態を示している。装飾モジュール10にガラス板やアクリル板を重ねて、手摺材の内部に照明を組み込むこともできる。
図10は図8と同様に、単体としての装飾モジュール10を、該装飾モジュール10の外周部21と同一の断面形状を有する筒状体48の端部に取り付けた装飾部材100であり、これを建物の軒樋および竪樋として利用する形態を示している。軒樋の端部に取り付ける装飾モジュール10は、その裏面を塞ぐなどして中空部22が水止めされる。竪樋の下端部に取り付ける装飾モジュール10は、地組ピース20および葉組ピース30の切断面がそれらの材軸に対して傾斜するように形成されており、その切断面に現れる文様が竪樋の側方からでも見えるように設置される。
図11は、単体としての装飾モジュール10を、照明器具51の投光面をカバーする装飾部材100として利用する形態を示している。その照明器具51が、街灯用支柱52の上部に6台、投光面を下向きにして傘状に取り付けられている。その6台には、文様の異なる3種類の装飾モジュール10が2台づつ使用されている。各照明器具51の装飾モジュール10は、地組ピース20および葉組ピース30の切断面がそれらの材軸に対して傾斜するように形成されており、その切断面の法線が街灯用支柱52の上部から放射状に拡がるようにして支柱に取り付けられている。
図12は、複数個の装飾モジュール10を組み合わせた容器状の装飾部材100であり、これを蚊取り線香立てとして利用する形態を示している。2個の装飾モジュール10を、それらの材軸方向に間隔を設けて対置させ、該装飾モジュール10の外周部21と同一の断面形状を有する中空の短筒状部材53を間に挟んで、2個の装飾モジュール10の外周部21同士を面的に連続させる。これにより、両側面に装飾モジュール10が取り付けられた籠状の中空容器54が形成される。この中空容器54を蚊取り線香立てとして利用する場合は、両装飾モジュール10の中空部22は通気のために開放し、短筒状部材53と2個の装飾モジュール10との接合箇所は適宜、着脱可能にする。例示形態では、短筒状部材53の下半部に、蚊取り線香の灰受け容器54が収納される。組子風の繊細な文様と、通気性および耐熱性を生かした例示のような蚊取り線香立ては、本製造方法で製造される装飾モジュール10を利用してこそ実現し得るものである。
以上に説明したように、本願が開示する装飾モジュールの製造方法によれば、押出成形品を材軸交差方向に切断することで、同一形状の地組ピースおよび葉組ピースを効率的に量産することができる。特大サイズの装飾モジュールを製造するのも容易になる。地組ピースと葉組ピースとの組み合わせで、多様な幾何学文様を手軽にアレンジすることができる。伝統的な組子文様のほとんどを表現可能である。特に、地組ピースおよび葉組ピースの切断面を各部材の材軸に対し非直角に傾斜させて組み合わせる構成は、伝統的な組子細工の技法では実現するのがきわめて難しいが、本製造方法であればこれも容易である。
また、装飾モジュールをアルミ合金または硬質樹脂で成形することにより、伝統的な組子細工に比べて強度や耐久性が遥かに増大する。したがって、これまでは組子模様の装飾部材を採用するのが難しかった屋外や、水、火熱等の影響を受けやすい部位にも活用の幅が拡がる。アルミ合金材料または硬質樹脂材料の詳細な組成は、押出成形および切断が可能で、成形後の形状・寸法が安定する材質であれば特に限定されない。かくして、日本風の伝統的な工芸デザインを様々な環境に展開することが可能になる。
なお、前述の各実施形態には地組ピースの外周部が正六角形の装飾モジュールを例示したが、本願が開示する発明は地組ピースの外周形状をこれに限定するものではない。正方形、菱形、長方形その他の平行四辺形、あるいは三角形等、相互に隙間なく連結し得る点対称または線対称の様々な多角形を、地組ピースの外周形状として採用することができる。正八角形も、8辺のうち4辺同士を接続して隙間を残すように連結し得るので、このような外周形状も採用可能である。それらの地組ピースには、対角線上または各辺の等分割点を結ぶ線上に仕切部を設けるなどして、同一形状の中空部が複数箇所に形成されればよい。中空部の断面形状は、幾何学的に適度に均整が取れていて、葉組ピースの成形や嵌挿に支障がなければ、特に限定されない。また、装飾モジュールを平面的に連結せず単体で、あるいは材軸方向に対置して利用する場合は、地組ピースの外周形状を、非対称的な形状も含めて、より自由に変化させることができる。
装飾モジュールの厚さに関しても一様である必要はなく、平面的に連結する場合は装飾モジュールの厚さに大小の変化をつけて、適度なリズム感を創出してもよい。また、地組ピースを、その中心部が周縁部よりも高く、あるいは低くなるように錐面状に切断したり、葉組ピースの高さを地組ピースの高さよりも大きくして部分的に突出させたりすることで、文様面に立体感を創出してもよい。このような形態も、押出成形品をスライスする本製造方法によれば、自在にアレンジすることができる。
本願が開示する発明は、様々な物品や環境デザインの分野において幅広く利用することができる。
10 装飾モジュール
100 装飾部材
2 筒状部材
20 地組ピース
21 外周部
22 中空部
23 仕切部
3 多片状部材
30 葉組ピース
31 板片
32 板片
33 板片
41 枠体
42 支柱
43 ガラス天板
44 脚部
45 柱状体
46 柱状体
47 筒状体
48 筒状体
51 照明器具
52 街灯用支柱
53 短筒状部材
54 灰受け容器

Claims (6)

  1. 外周部が多角形状断面をなし、その内側に同一の断面形状を有する複数箇所の中空部が画成された筒状部材を、アルミ合金材料または硬質樹脂材料の押出成形によって形成し、
    前記筒状部材を、その最大幅を上回らない厚さとなるように該筒状部材の材軸交差方向に切断して地組ピースを形成する一方、
    前記筒状部材の中空部に内接して該中空部の内側を複数箇所の空間に分割する多片状部材を、アルミ合金材料または硬質樹脂材料の押出成形によって形成し、
    前記多片状部材を、その最大幅を上回らない厚さとなるように該多片状部材の材軸交差方向に切断して複数個の葉組ピースを形成し、
    前記葉組ピースを前記地組ピースの中空部内に嵌挿して両ピースを結合することにより、組子風の幾何学文様を有する装飾モジュールを形成する
    ことを特徴とする装飾モジュールの製造方法。
  2. 請求項1に記載された装飾モジュールの製造方法において、
    前記筒状部材の外周部が、平面的に連続するように連結し得る点対称または線対称の多角形状断面をなす
    ことを特徴とする装飾モジュールの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載された装飾モジュールの製造方法において、
    前記筒状部材を切断する角度および前記多片状部材を切断する角度とがともに、各部材の材軸に対して非直角の等角度で傾斜する
    ことを特徴とする装飾モジュールの製造方法。
  4. 請求項2または同項を引用する請求項3に記載された装飾モジュールの製造方法によって製造された前記装飾モジュールを、その材軸交差方向に複数個、連結して、組子風の幾何学文様が平面的に連続するように形成したパネル状の装飾部材。
  5. 請求項1、2または3に記載された装飾モジュールの製造方法によって製造された前記装飾モジュールを、該装飾モジュールの地組ピースの断面形状と同一または相似の断面形状を有する柱状体または筒状体の端面に取り付けた装飾部材。
  6. 請求項1、2または3に記載された装飾モジュールの製造方法によって製造された前記装飾モジュールを少なくとも二つ、その材軸方向に間隔を設けて対置させるとともに、それら各装飾モジュールの外周部の少なくとも一部分同士を面的に連続するように接合して容器状に形成した装飾部材。
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