JP7193247B2 - プロセス制御システム内の無線メッシュネットワークのための予測的接続診断 - Google Patents

プロセス制御システム内の無線メッシュネットワークのための予測的接続診断 Download PDF

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Description

本開示は、概してプロセス制御システムに関し、より特定的には、プロセス制御システム内のメッシュネットワークにおける潜在的な接続の問題を特定するための予測的診断に関する。
プロセス制御システムは、製品が製造されるかまたはプロセスが制御される工場及び/またはプラント(例えば、化学製造業、電力プラント制御等)で広範に用いられている。また、プロセス制御システムは、天然資源、例えば、石油及びガス掘削及び処理プロセス等の採取で用いられる。実際に、あらゆる製造プロセス、資源採取プロセス等は、実質的には、1つ以上のプロセス制御システムの適用を通して自動化されることができる。プロセス制御システムは、最終的には、農業においても同様にさらに広範にわたって用いられると考えられる。
分散型プロセス制御システムは、化学、石油、または他のプロセスにおいて用いられるもののように、典型的には、アナログ、デジタル、またはアナログ/デジタル結合型バスを介して、または無線通信リンクまたはネットワークを介して、少なくとも1つのホストまたはオペレータワークステーションに、及び1つ以上のプロセス制御及び計装装置、例えばフィールド装置に通信可能に結合された、1つ以上の中央集中型または非中央集中型プロセスコントローラを含む。プロセスコントローラ(「コントローラ」と称される場合がある)は、典型的にはプラントまたは他の工業用環境内部に配置され、プロセス測定値を示す信号(「制御入力」と称される場合がある)を受信し、これらの信号によって搬送される情報を用いて、コントローラに、制御入力及び制御ルーチンの内部論理に基づいて、制御信号(場合によっては「制御出力」と称される)を生成させる制御ルーチンを実施する。コントローラは、生成された制御信号をバスまたは他の通信リンクを経由して送り、フィールド装置の動作を制御する。いくつかのケースでは、コントローラは、スマートフィールド装置、例えばHighway Addressable Remote Transmitter(HART(登録商標))、WirelessHART(登録商標)、及びFOUNDATION(登録商標)フィールドバス(Fieldbus)(単に「フィールドバス」と称される)フィールド装置によって実施される制御ルーチンと連動し得る。多くのケースでは、プラントまたはその他の産業セッティング内で、プロセスコントローラによって直接制御されないいくつかの機能を行うように動作するプラントまたは他の工業用機器、例えば振動検出機器、回転機器、発電機器等があり得る。
典型的には、コントローラに関連付けられたフィールド装置は、例えばバルブ、バルブポジショナ、スイッチ、送信機、及びセンサ(例えば、温度、圧力及び流量センサ)であり得、プロセス環境内に配置され、概して物理的またはプロセス制御ルーチン機能を行う。例えば、バルブは、コントローラから受信された制御出力に応じて開閉し得るか、または、コントローラが測定値を制御入力として利用することができるように、プロセスパラメータの測定値をコントローラに送信し得る。また、スマートフィールド装置、例えば周知のフィールドバスプロトコルに準拠したフィールド装置は、制御演算、アラーム機能、及びコントローラ内部で一般的に実施される他の制御機能を行い得る。フィールド装置は、さまざまな通信プロトコルに従って、コントローラ及び/または他のフィールド装置と通信するように構成され得る。例えば、プラントは、従来のアナログ4-20mAフィールド装置、HART(登録商標)フィールド装置、フィールドバスフィールド装置、及び/またはその他のタイプのフィールド装置を含み得る。
プロセスコントローラは、フィールド装置によってなされるかまたはそれに関連付けられたプロセス測定値またはプロセス変数、及び/またはフィールド装置に関する他の情報を表す信号を受信し、例えばプロセス制御決定を下す異なる制御モジュールを実行するコントローラアプリケーションを実行し、受信情報に基づいて制御信号を生成し、フィールド装置で行われている制御モジュールまたはブロックと協働する。コントローラ内の制御モジュールは、通信ラインまたはリンクを経由して、フィールド装置に制御信号を送り、それによって、プロセスプラントまたはシステムの少なくとも一部の動作を制御する。
フィールド装置及びコントローラからの情報は、通常は、例外はあるが、データハイウェイを経由して、1つ以上の他のハードウェア装置、例えばオペレータワークステーション、パーソナルコンピュータ、またはコンピューティング装置、データヒストリアン、レポートジェネレータ、中央集中型データベース、または常にそうではないが、通常はより過酷なプラント環境から離れた制御室または他の場所に配置される他の中央管理演算装置上で利用可能にされる。これらのハードウェア装置の各々は、常にそうではないが、通常は、プロセスプラント全体にわたって、またはプロセスプラントの一部にわたって中央集中型にされる。これらのハードウェア装置は、例えば、オペレータがプロセスの制御及び/またはプロセスプラントの操作に関する機能、例えば、プロセス制御ルーチンの設定の変更、コントローラまたはフィールド装置内部の制御モジュールの動作の改変、プロセスの現在の状態の目視、フィールド装置及びコントローラによって生成されたアラームの目視、作業員の訓練またはプロセス制御ルーチンソフトウェアのテストを目的としたプロセスの動作のシミュレーション、構成データベースの維持及び更新等を行うことを可能にし得るアプリケーションを実行する。ハードウェア装置、コントローラ、及びフィールド装置によって利用されるデータハイウェイは、有線通信パス、無線通信パス、または有線及び無線通信パスの組み合わせを含み得る。
一例として、Emerson Process Managementにより販売されている、DeltaV(商標)制御システムは、プロセスプラント内部の多様な場所に位置する異なる装置内部に記憶され、それによって実行されるいくつものアプリケーションを含む。構成アプリケーションは、1つ以上のオペレータワークステーションまたはコンピューティング装置内に常駐し、ユーザが、プロセス制御ルーチンモジュールを作成または変更することを可能にし、これらのプロセス制御モジュールを、データハイウェイを介して、専用の分散型コントローラにダウンロードすることを可能にする。通常は、これらの制御モジュールは、通信可能に相互接続された機能ブロックから構成され、これらは、入力に基づいて制御スキーム内部の機能を行い、制御スキーム内部の他の機能ブロックに出力を提供する。また、構成アプリケーションは、構成設計者が、表示アプリケーションによって使用されて、オペレータに対してデータを表示し、オペレータが、プロセス制御ルーチン内部の設定、例えば設定点を変更することを可能にするオペレータインターフェースを作成または変更することを可能にし得る。各専用コントローラと、いくつかのケースでは、1つ以上のフィールドデバイスとは、割り当てられダウンロードされた制御モジュールを実行して、実際のプロセス制御ルーチンの機能性を実施するそれぞれのコントローラアプリケーションをそれぞれ記憶し実行する。表示アプリケーションは、1つ以上のオペレータワークステーション(または、オペレータワークステーション及びデータハイウェイと通信可能に接続している1つ以上のリモートコンピューティング装置)上で実行され得、データハイウェイを経由して、コントローラアプリケーションからデータを受信し、このデータをオペレータインターフェースを用いてプロセス制御システム設計者、オペレータ、またはユーザに表示し、多数の異なる表示、例えばオペレータ用表示、エンジニア用表示、また技術者用表示等のうちのいずれかを提供する。データヒストリアンアプリケーションは、典型的には、データハイウェイをわたって提供されたデータのいくつかまたはすべてを収集し記憶するデータヒストリアン装置によって記憶されかつ実行され、
一方で、構成データベースアプリケーションは、現在のプロセス制御ルーチン構成及びそれに関連付けられたデータを記憶するためにデータハイウェイに取り付けられた、またさらなるコンピュータで実行され得る。代替的に、構成データベースは、構成アプリケーションと同じワークステーションに配置され得る。
上述のように、オペレータ表示アプリケーションは、典型的には、ワークステーションのうちの1つ以上で、全システムベースで実施され、オペレータまたは保守作業員に、プラント内部の制御システムまたは装置の運転状態に関する表示を提供する。通常は、これらの表示は、プロセスプラント内部のコントローラまたは装置によって生成されたアラームを受信するアラーム表示の形態を取り、プロセスプラント内部のコントローラ及び他の装置の動作状態を示す表示、プロセスプラント内部の装置の動作状態を示す保守表示等を制御する。これらの表示は、概して、プロセスプラント内部のプロセス制御ルーチンモジュールまたは装置から受信された情報またはデータを、周知の方法で表示するように構成される。いくつかの既知のシステムでは、表示は、物理的または論理的素子に通信可能に結びつけられて、物理的または論理的要素に関するデータを受信する、物理的または論理的要素に関連付けられたグラフィックを有する。グラフィックは、受信されたデータに基づいて表示画面上で変更され、例えば、タンク内が半分充填されていることを図示し、流量センサによって測定された流れを図示し得る。
従来のアナログ4-20mAフィールド装置は、測定値または制御コマンドを示す4-20mAのDC信号を搬送するように構成された二線式通信リンク(「ループ」または「電流ループ」と称される場合がある)を介して、コントローラと通信する。例えば、レベル送信機は、タンクレベルを検知し、その測定値に対応する電流信号(例えば、充填0%については4mA信号、充填50%については12mA信号、充填100%については20mA信号)を、ループを介して送信し得る。コントローラは、電流信号を受信し、電流信号に基づいてタンクレベルを判断し、タンクレベル測定値に基づいて何らかのアクション(例えば、入口バルブの開閉)を取る。アナログ4-20mAフィールド装置は、典型的には、4線式フィールド装置及び2線式フィールド装置を含む、2つの種類で販売されている。4線式フィールド装置は、典型的には、通信用にはワイヤ(すなわち、ループ)の第1のセットに依拠し、電力用にはワイヤの第2のセットに依拠する。2線式フィールド装置は、通信および電力の両方をループに依拠する。これらの2線式フィールド装置は、「ループ駆動型」フィールド装置と呼ばれる場合がある。
プロセスプラントは、多くの場合、設計の容易さ及び効率に起因して、従来の4-20mAシステムを実装する。残念ながら、従来の4-20mA電流ループは、一度に1つのプロセス信号しか送信できない。このように、材料を搬送するパイプ上の制御バルブ及び流れ送信機を含む設定は、3つの別個の電流ループを必要とし得、1つめは、バルブ用制御コマンド(例えば、バルブを60%開放まで動かす)を示す4-20mA信号を搬送し、2つめは、バルブの実際の位置を示す(例えば、それによって、コントローラが、どの程度バルブが制御コマンドに応じたかがわかる)4-20mA信号を搬送し、3つめは、測定された流量を示す4-20mA信号を搬送する。結果として、数多くのフィールド装置を有するプラント内の従来の4~20mA設定は、広範な配線を必要とし得、これは、コストが高くなる可能性があり、また通信システムのセットアップ及び維持が複雑になる可能性がある。
より近年には、プロセス制御ルーチン産業は、プロセス制御ルーチン環境内部にデジタル通信を実装するような動きがある。例えば、HART(登録商標)プロトコルは、アナログ信号を送受信するためにループDCの規模を用いるが、また、DC信号にACデジタル搬送信号を重畳して、スマートフィールド機器による双方向フィールド通信を可能にする。別の例として、フィールドバスプロトコルは、2線式バス上で全デジタル通信を提供
する(「セグメント」または「フィールドバスセグメント」と称される場合がある)。この2線式フィールドバスセグメントは、いくつものフィールド装置に接続されて、(セグメント上で利用可能なDC電圧を介して)いくつものフィールド装置に電力供給し、(DC電源電圧に重畳されたACデジタル通信信号を介して)フィールド装置による通信を可能にすることができる。概して言えば、接続されたフィールド装置が、通信用と同じセグメントを用い、並列に接続されているため、1つのフィールド装置のみが、セグメントにわたって、任意の所与の時間でメッセージを送信することができる。したがって、セグメント上の通信は、リンクアクティブスケジューラ(LAS)として指定された装置によって調整される。LASは、セグメントに接続されたフィールド装置間でトークンを通過させる役割を果たしている。トークンを有するデバイスのみが、特定の時間でセグメントを経由して通信し得る。
これらのデジタル通信プロトコルは、概して、より多くのフィールド装置が、特定の通信リンクに接続され、フィールド装置とコントローラとの間でのより多くかつ高速の通信をサポートし、及び/または、フィールド装置がさらなる、かつ異なるタイプの情報(例えば、フィールド装置自体の状態及び構成に関する情報)を、プロセスコントローラ及び制御ネットワーク内の、またはそれに接続された他のデバイスに送信することを可能にする。さらに、これらの標準的なデジタルプロトコルは、異なる製造者によって製造されたフィールド装置が、同じプロセス制御ネットワーク内部でともに用いられることを可能にする。
プロセスプラント内部のさまざまな装置は、物理及び/または論理群で相互接続され、論理プロセス、例えば制御ループを作り出し得る。同じように、制御ループは、他の制御ループ及び/または装置と相互接続され、サブユニットを作り出し得る。サブユニットは、他のサブユニットと相互接続され、ユニットを作り出し、これはひいては、他のユニットと相互接続されて領域を作り出し得る。プロセスプラントは、概して相互接続領域を含み、企業体は、概して相互接続され得るプロセスプラントを含む。結果として、プロセスプラントは、相互接続された領域を有する膨大なレベルの階層を含み、企業は、相互差接続されたプロセスプラントを含み得る。言い換えると、プロセスプラントに関連する資産、またはプロセスプラント自体が、ともにグループ化されて、より高いレベルでの資産を形成し得る。
このように、プロセス制御システム設計の1つの特に重要な態様は、データの転送量が増大するとともに、フィールド装置が互いに、コントローラに、さらにはプロセス制御システムまたはプロセスプラント内部の他のシステムまたは装置に通信可能に結合される方法に関与する。概して、フィールド装置が、プロセス制御システム内部で機能することを可能にするさまざまな通信チャネル、リンク及びパスは、一般に入出力(I/O)通信ネットワークと総称される。
I/O通信ネットワークを実施するために用いられる通信ネットワークトポロジー及び物理的接続またはパスは、特に、I/O通信ネットワークが、プロセス制御システムに関連付けられた環境要因または状況に曝される場合に、フィールド装置通信のロバスト性または整合性に実質的な影響を及ぼす可能性がある。例えば、多くの工業用制御アプリケーションは、フィールド装置及びそれらの関連付けられたI/O通信ネットワークを、過酷な物理的環境(例えば、高温、低温、または非常に変動する周囲温度、振動、腐食性ガスまたは液体等)、厳しい電気的環境(例えば、高ノイズ環境、不足した電力品質、過渡電圧等)等に曝す。いずれかのケースでは、環境要因は、1つ以上のフィールド装置、コントローラ等の間の通信の整合性を含むことができる。いくつかのケースでは、そのような損なわれた通信は、プロセス制御システムが、その制御ルーチンを効果的または正しい方法で実行することを妨害する可能性があり、このことは、結果として、プロセス制御シス
テム効率及び/または採算性を低減させ、機器の過剰な摩耗または破損、機器、建造物、環境及び/または人々を傷つけるかまたは破壊する可能性のある危険な状況を招く可能性がある。
環境要因の影響を最小限にし、一貫性のある通信パスを保証するために、プロセス制御システムで用いられるI/O通信ネットワークは、伝統的に、環境的に保護された材料、例えば絶縁、シールディング及びコンジットに入れられたワイヤを有するハードワイヤードネットワークが用いられてきた。また、これらのプロセス制御システム内部のフィールド装置は、典型的には、非スマートフィールド装置が、アナログインターフェース、例えば、4~20mA、0~10VDC等のハードワイヤードインターフェースまたはI/Oボードを用いてコントローラに直接結合されたハードワイヤード階層型トポロジーを用いて、コントローラ、ワークステーション、及び他のプロセス制御システムコンポーネントに通信可能に結合されている。また、スマートフィールド装置、例えばフィールドバス装置は、ハードワイヤードデジタルデータバスを介して結合され、これらは、スマートフィールド装置インターフェースを介して、コントローラに結合される。
ハードワイヤードI/O通信ネットワークは、はじめのうちはロバストなI/O通信ネットワークを提供することができるが、それらのロバスト性は、環境ストレス(例えば、腐食性ガスまたは液体、振動、湿度等)の結果としてひどく経時劣化する可能性がある。例えば、I/O通信ネットワーク配線に関連付けられた接触抵抗は、腐食、酸化等に起因して、実質的に増大する場合がある。加えて、配線の絶縁及び/またはシールディングが劣化または故障し、それによって、電気干渉またはノイズがI/O通信ネットワークワイヤを介して送信された信号をさらに容易に壊す可能性がある環境下での状況を作り出し得る。いくつかのケースでは、故障した絶縁は、結果として、関連するI/O通信ワイヤが結果として完全に障害になる短絡の状況となるおそれがある。
加えて、ハードワイヤードI/O通信ネットワークは、典型的には、特にI/O通信ネットワークが、相当大きな地理的区域、例えば数エーカーの土地を消費する製油所または化学プラントにわたって分散される、大規模な工業用プラントまたは設備に関連付けられた場合に、設置するためにコストがかかる。多くのケースでは、I/O通信ネットワークに関連付けられた配線は、長距離にわたらなければならず、及び/または多くの構造物(例えば、壁、ビル、機器等)を通過し、それらの下またはそれらの周囲を通らなければならない。そのような長い配線の引き回しは、典型的には、相当量の労力、材料及び費用を伴う。さらに、そのような長い配線の引き回しは、配線インピーダンス及び結合された電気インターフェースに起因する信号劣化に特に影響されやすく、両者の結果として、通信の信頼性がなくなる可能性がある。
それに加えて、そのようなハードワイヤードI/O通信ネットワークは、概して、改変または更新を要するときに、再構成することが困難である。新しいフィールド装置を加えることは、典型的には、新しいフィールド装置とコントローラとの間にワイヤを設置することを必要とする。このように、プロセスプラントの据え付けは、より旧型のプロセス制御ルーチンプラント及び/またはシステムに見られることが多い長い配線引き回し及びスペースの制約に起因して、非常に困難でありかつ費用がかかるおそれがある。利用可能な配線パス等に沿って介在する導管、機器及び/または構造物内部の高いワイヤのカウントは、既存のシステムへのフィールド装置の据え付けまたは追加に関連する困難性を著しく増大させるおそれがある。既存のフィールド装置を、異なるフィールド配線要件を有する新しい装置と交換することは、新しい装置を適応させるためにさらなる及び/または異なるワイヤを設置しなければならない場合に、同じ困難性を呈し得る。そのような改変は、多くの場合著しいプラントダウンタイムとなり得る。
無線I/O通信ネットワークは、ハードワイヤードI/Oネットワークに関連する困難性のいくつかを軽減し、センサ及びアクチュエータをプロセス制御システム内部に配置することに伴うコストを軽減するために用いられてきた。また、比較的入手し難いかまたはハードワイヤードI/O通信ネットワークに好適でないプロセス制御システム及びその一部のために、無線I/O通信ネットワークが提案されてきた。例えば、Shepardらの米国特許第7,436,797号、発明の名称「Wireless Architecture And Support For Process Control Systems」は、2008年10月14日に特許され、その内容が参照により明確に本明細書に組み入られているが、比較的安価な無線メッシュネットワークが単独で、あるいは二点間通信との組み合わせでプロセス制御システム内部に配置され、容易にセットアップされ、構成され、変更され、監視されて、それによって、無線通信ネットワークをさらにロバストでより安価かつさらに高信頼にするロバストな無線通信ネットワークを作り出し得ることを開示している。
無線メッシュ通信ネットワーク(または、メッシュネットワーキングトポロジー)は、いくつものノードを利用し、その各々が、それ自体のデータを送受信するためのクライアントとしてのみならず、ネットワークを通して他のノードにデータを伝播するためのリピータまたは中継器としての働きをし得る。各ノードは、別の隣接するノードに、好ましくはいくつもの隣接するノードに接続され、その各々が、追加の隣接するノードに接続され得る。結果として、ノードのネットワークには、ネットワークを通して1つのノードから別のノードへのいくつもの通信パスが設けられ、そのため、通信パスが壊れるかまたはブロックされたときであっても、継続的な接続及び再構成が可能である比較的安価でロバストなネットワークが作り出される。
無線メッシュネットワークでは、各装置(ノード)は、直接無線接続を介して、または隣接する装置を通した接続を介して間接的にゲートウェイに接続され得る。各装置は、無線ゲートウェイへの、または隣接する装置への物理的な近接とほぼ相関する信号強度を有する。無線ゲートウェイへの直接接続が利用可能ではないケースでは、各装置は、ゲートウェイへの、または別の装置への接続を有する別のピア装置を通して、ゲートウェイに接続する。別のノードのゲートウェイへの接続にともに連鎖するために用いられる中継器ノードの数は、接続パスにおけるホップ数として知られている。各装置は、接続パスを用い、装置対装置の接続が確立される順番は、通信ルートとして知られる。
プロセス制御ルーチンで用いられる1つのそのような無線メッシュネットワークは、HART Communication Foundationによって開発されたWirelessHART(登録商標)メッシュネットワーク(例えば、国際基準IEC62591によって記述されたWirelessHART(登録商標)メッシュネットワーク)である。概して言えば、WirelessHART(登録商標)メッシュネットワークは、ゲートウェイと、いくつものWirelessHART(登録商標)装置(無線ノード)とを有するマルチホップ通信ネットワークである。ネットワークは、メッシュトポロジーで組織され、各装置は、中継器データをゲートウェイに、及びそこから中継するために、他の装置に向けてメッセージをルーティングすることが可能である。WirelessHART(登録商標)装置は、自己診断することが可能であり、それら自体のアラート及び無線通信統計を生成する。また、無線ノードがピンチポイントであるときを特定するための追加の診断が存在する。ピンチポイントは、障害の結果として、少なくとも1つの他の無線ノードがもはや無線メッシュネットワークのゲートウェイへの通信パスを有さないようになる無線ノードである。無線メッシュネットワークを所与として、WirelessHART(登録商標)装置及び通信接続状況、例えばバッテリ状況、劣悪な通信(例えば、低い通信パス安定性)及びピンチポイント装置に関するデータが収集され解析され得る。しかしながら、そのような診断は、装置及びネットワークの既存の接続状況に関する
情報を提供するが、接続状況が残余の無線メッシュ通信ネットワークに対して持ち得る潜在的な影響力に関する診断が欠如している。
無線メッシュネットワーク内部の接続状況、例えば特定されたピンチポイント、低バッテリの状況及び低い通信パス安定性は、残余の無線メッシュネットワークのための予測的解析をトリガする。接続状況は、無線メッシュネットワーク内部の通信能力の予想された障害である。例えば、ピンチポイント装置として特定された無線ノードの障害によって、ネットワーク内部の他の無線ノードが、無線メッシュネットワークのゲートウェイとの通信を失う場合がある。同様に、無線ノードのバッテリ障害によって、無線メッシュネットワーク内の他の無線ノードのうちから、ピンチポイントが作り出される場合がある。そのような接続状況はまた、無線ノードが最適な数未満の隣接する無線通信装置(すなわち、直接通信しているゲートウェイ及び/または他の無線ノード)を有する原因となる障害に至るおそれがあり、それによって、付加的なネイバーを必要とするようになる。予測的解析は、予測されたピンチポイント及び潜在的なピンチポイントを、通信能力の障害の関数として生成する。すなわち、無線メッシュネットワークは、あたかも通信能力が故障したかのように解析され、直接無線通信している最適な数よりも少ない隣接する無線通信装置を有することに起因して、結果として通信障害となり得るか、または潜在的なピンチポイントとなり得る、ピンチポイントになる無線ノードを特定する。このように、無線メッシュネットワークの予測された状態が特定され得る。
本開示による本開示による分散型制御システムの結合ブロック図及び概略図である。 本開示によるプロセス環境の一部の内部の無線通信ネットワークの結合ブロック図及び概略図である。 本開示による、無線メッシュネットワークが、さまざまなフィールド装置に対応する複数の無線ノードを含む無線通信環境の概略図である。 本開示による、図3の無線メッシュネットワークのトポロジーを表形式で図示するチャートである。 本開示による、ピンチポイントに依存している無線メッシュネットワーク及び無線ノード内部のピンチポイントを特定するための、ピンチポイント解析ルーチンのフローチャートである。 本開示による、通信装置障害及び通信パス障害を予測するための予測的診断ルーチンのフローチャートである。 本開示による、図3の無線メッシュネットワークが、予測された通信装置障害を有する無線通信環境の概略図である。 本開示による、図7の無線メッシュネットワークが、ピンチポイントにおいて予測された通信装置障害を有する無線通信環境の概略図である。 本開示による、図3の無線メッシュネットワークが、予測された通信パス障害を有する無線通信環境の概略図である。 通信障害が発生した場合にピンチポイントを予測するための、図6の予測的ピンチポイント解析ルーチンのフローチャートである。 通信障害が発生した場合に追加のネイバーを必要とする無線ノードを予測するための、図6の予測的ネイバー解析ルーチンのフローチャートである 本開示による、図3の無線メッシュネットワークが、予測された通信パス障害及び予測された通信装置障害を有する無線通信環境の概略図である。 本開示による、図12の無線メッシュネットワークのトポロジーを表形式で図示するグラフである。
図1は、プロセス制御システム、プロセスプラントまたは他の工業用セッティング10で動作する、代表的なプロセス制御ネットワーク100のブロック図及び概略図である。プロセス制御ネットワーク100は、多種多様な他の装置間の接続性を直接または間接的に提供するネットワークバックボーン105を含み得る。ネットワークバックボーン105は、通信パスまたは通信リンクとも称される無線及び/または有線通信チャネルの両方を含み得る。さまざまな実施形態において、ネットワークバックボーン105に結合された装置は、アクセスポイント72の組み合わせを含み、これらは、例えばラップトップコンピュータ、タブレット、ハンドヘルドスマート装置、ポータブルテスト装置(PTD)等のハンドヘルドまたは他のポータブルコンピューティング装置と、例えばパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の、各々がディスプレイ画面14に加えてさまざまな他の入出力装置(図示せず)を有するホストコンピュータ13と、サーバ150等であってもよい。
図1に図示されるように、コントローラ11は、任意の所望のプロセス制御通信プロトコル、例えばHART、フィールドバス(Fieldbus)、CAN、プロフィバス(Profibus)等のプロトコルのうちの1つ以上を実装し得る入出力(I/O)カード26及び28を介して、フィールド装置15~22に接続される。コントローラ11は、図1では、フィールド装置15~22に通信可能に接続され、フィールド装置15~22の制御と、ひいてはプラントの制御とを行う。概して、フィールド装置15~22は、任意のタイプの装置、例えばセンサ、バルブ、送信機、ポジショナ等であってもよく、一方で、I/Oカード26及び28は、任意の所望の通信またはコントローラプロトコルに準拠した任意のタイプのI/O装置であってもよい。例えば、フィールド装置15~22及び/またはI/Oカード26及び28は、HARTプロトコルに、またはフィールドバスプロトコルに従って構成され得る。コントローラ11は、メモリ32に記憶された1つ以上のプロセス制御ルーチン38(または、任意のモジュール、ブロック、またはそのサブルーチン)実施するかまたは監督するプロセッサ30を含む。概して言えば、コントローラ11は、装置15~22及びホストコンピュータと通信し、任意の所望の方法でプロセスを制御する。それに加えて、コントローラ11は、一般に機能ブロックと称されるもの(図示せず)を用いて制御ストラテジまたはスキームを実施し、ここで、各機能ブロックは、他の機能ブロックとともに動作し、プロセス制御システム10内部のプロセス制御ループを実施する全制御ルーチンのオブジェクトまたは他の部分(例えば、サブルーチン)である。機能ブロックは、典型的には、送信機、センサまたは他のプロセスパラメータ測定装置に関連付けられた等の入力機能か、PID、ファジー論理等の制御を行う制御ルーチンに関連付けられた制御機能か、またはバルブ等のいくつかの装置の動作を制御して、プロセス制御システム10内部のいくつかの物理的機能を行う出力機能のうちの1つを行う。当然ながら、ハイブリッド及び他のタイプの機能ブロックが存在し、利用されてもよい。機能ブロックは、コントローラ11または他の装置に記憶され、それによって実行されてもよい。
図1に図示されるように、無線ゲートウェイ35及び無線通信ネットワーク70は、同じようにネットワークバックボーン105に通信可能に結合される。無線通信ネットワーク70は、無線装置(無線ノードとも称される)40~58を含み得、これは、無線フィールド装置40~46と、無線アダプタ52a及び52bと、アクセスポイント55a及び55bと、ルータ58とを含む。無線アダプタ52a及び52bは、非無線フィールド装置48及び50にそれぞれ接続され得る。図1は、ネットワークバックボーン105に接続された装置のうちのただ1つのみを描画しているが、装置の各々が、ネットワークバックボーン105上にいくつものインスタンスを有することができ、実際に、プロセスプラント10が、いくつものネットワークバックボーン105を含み得ることが理解されよう。同様に、プロセス制御ネットワーク100は、いくつものゲートウェイ及び無線通信
ネットワーク70を含んでもよい。
コントローラ11は、ネットワークバックボーン105及び無線ゲートウェイ35を介して、無線フィールド装置40~46に通信可能に接続され得る。コントローラ11は、フィールド装置15~22及び40~50のうちの少なくともいくつかを用いて、バッチプロセスまたは連続的プロセスを実施するように動作し得る。コントローラ11は、例示を目的として、Emerson Process Managementより販売されているDeltaV(商標)コントローラであってもよく、プロセス制御ネットワークバックボーン105に通信可能に接続される。また、コントローラ11は、例えば、標準的な4-20mA装置、I/Oカード26、28、及び/または任意のスマート通信プロトコル、例えばFOUNDATION(登録商標)フィールドバスプロトコル、HART(登録商標)プロトコル、無線HART(登録商標)プロトコル等に関連付けられた任意の所望のハードウェア及びソフトウェアを用いて、フィールド装置15~22及び40~50に通信可能に接続され得る。図1に図示された実施形態では、コントローラ11、フィールド装置15~22及びI/Oカード26、28は、有線装置であり、フィールド装置40~46は、無線フィールド装置である。
コントローラ11のプロセッサ30は、制御ループを含み得る1つ以上のプロセス制御ルーチン(メモリ32に記憶されている)を実施するかまたは監督する。プロセッサ30は、フィールド装置15~22及び40~50と、及びバックボーン105に通信可能に接続された他のノードと通信し得る。そのように所望であれば、本明細書で説明された任意の制御ルーチンまたはモジュール(品質予測及び障害検出モジュールまたは機能ブロックを含む)が、異なるコントローラまたは他の装置によって実施されるかまたは実行される、そのパーツを有し得ることに留意すべきである。同じように、本明細書で説明された、プロセス制御システム内部に実装されるべき制御ルーチンまたはモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア等を含む、任意の形態を取り得る。制御ルーチンは、任意の所望のソフトウェアで、例えばオブジェクト指向プログラミング、ラダー論理、シーケンス機能チャート、機能ブロック図を用いて、または任意の他のソフトウェアプログラミング言語または設計パラダイムを用いて実施され得る。特に、制御ルーチンは、ユーザによって、ホストコンピュータ14またはアクセスポイント72を通して実施されてもよい。制御ルーチンは、任意の所望のタイプのメモリ、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)、またはリードオンリーメモリ(ROM)に記憶されてもよい。同じように、制御ルーチンは、例えば、1つ以上のEPROM、EEPROM、特定用途向け集積回路(ASIC)、または任意の他のハードウェアまたはファームウェア素子にハードコードされてもよい。このように、コントローラ11は、任意の所望の方法で制御ストラテジまたは制御ルーチンを実施するように構成され得る。
引き続き図1を参照すると、無線フィールド装置40~46は、無線プロトコル、例えばWirelessHART(登録商標)プロトコルを用いて、ネットワーク70と無線通信で通信する。そのような無線フィールド装置40~46は、同様に(例えば、無線プロトコルを用いて)無線で通信するように構成されたプロセス制御ネットワーク100の1つ以上の他のノードと直接通信し得る。無線で通信するように構成されていない1つ以上の他のノードと通信するために、無線フィールド装置40~46は、バックボーン105に接続された無線ゲートウェイ35を利用し得る。当然ながら、フィールド装置15~22及び40~46は、任意の他の所望の規格またはプロトコル、例えば今後開発される任意の規格またはプロトコルを含む任意の有線または無線プロトコルに準拠することができる。
無線ゲートウェイ35は、無線通信ネットワーク70のさまざまな無線装置40~58へのアクセスを提供し得るプロバイダ装置の一例である。特に、無線ゲートウェイ35は
、無線装置40~58と、プロセス制御ネットワーク100の他のノード(コントローラ11を含む)との間の通信結合を提供する。無線ゲートウェイ35は、いくつかのケースでは、有線及び無線プロトコルスタックの下位層に対するルーティング、バッファリング、及びタイミングサービス(例えば、アドレス変換、ルーティング、パケットセグメンテーション、優先順位付け等)の一方で、有線及び無線プロトコルスタックの1つの共用層または複数の共有層をトンネリングすることによって、通信結合を提供する。他のケースでは、無線ゲートウェイ35は、いかなるプロトコル層も共有しない有線プロトコルと無線プロトコルとの間でコマンドを翻訳し得る。
有線フィールド装置15~22と同様に、無線通信ネットワーク70の無線フィールド装置40~46は、プロセスプラント10内部での物理的制御機能(例えば、バルブの開閉、またはプロセスパラメータの測定値を取る)を行い得る。しかしながら、無線フィールド装置40~46は、無線通信ネットワーク70の無線通信プロトコルを用いて通信するように構成されるのに対し、有線フィールド装置15~22は、有線通信プロトコル(例えば、HART(登録商標)、FOUNDATION(登録商標)フィールドバス等)を用いて通信するように構成される。このように、無線通信ネットワーク70の無線フィールド装置40~46、無線ゲートウェイ、及び他の無線ノード52~58は、無線通信パケットの生産者及び消費者であるのに対し、有線フィールド装置15~22は、有線通信パケットの生産者及び消費者である。
いくつかのシナリオでは、無線通信ネットワーク70は、非無線装置を含み得る。例えば、図1Aのフィールド装置48は、レガシー4~20mA装置であり得、フィールド装置50は、従来の有線HART装置であり得る。ネットワーク70と通信するために、フィールド装置48及び50は、無線アダプタ52aまたは52bを介して無線通信ネットワーク70に接続され得る。加えて、無線アダプタ52a、52bは、他の通信プロトコル、例えばFOUNDATION(登録商標)フィールドバス、プロフィバス、DeviceNet等をサポートし得る。さらに、無線通信ネットワーク70は、1つ以上のネットワークアクセスポイント55a、55bを含み得、これは、無線ゲートウェイ35と有線通信している物理的装置とは別個であってもよく、または一体型の装置として無線ゲートウェイ35が設けられてもよい。また、無線通信ネットワーク70は、無線通信ネットワーク70内部で1つの無線装置から別の無線装置にパケットを送るための1つ以上のルータ58を含み得る。無線装置32~46及び52~58は、無線通信ネットワーク70の無線リンク60を経由して互いに、かつ無線ゲートウェイ35と通信し得る。
ある実施形態では、プロセス制御ネットワーク100は、他の無線プロトコルを用いて通信するネットワークバックボーン105に接続された他のノードを含み得る。例えば、プロセス制御ネットワーク100は、他の無線プロトコル、例えばWiFiまたは他のIEEE802.11準拠の無線ローカルエリアネットワークプロトコル、モバイル通信プロトコル、例えばWiMAX(Worldwide Interoperability
for Microwave Access)、LTE(Long term Evolution)または他のITU-R(国際電気通信連合無線通信部門(International Telecommunication Union Radiocommunication Sector))互換プロトコル、短波無線通信、例えば近距離通信(NFC)及びBluetooth、または他の無線通信プロトコルを利用する1つ以上の無線アクセスポイント72を含み得る。通常は、そのような無線アクセスポイント72は、ハンドヘルドまたは他のポータブルコンピューティング装置が、無線通信ネットワーク70とは異なり、かつ無線通信ネットワーク70とは異なる無線プロトコルをサポートするそれぞれの無線ネットワークを経由して通信することを可能にする。例えば、ポータブルコンピューティング装置は、ユーザによってプロセスプラント内部で利用されるモバイルワークステーションまたは診断テスト機器であってもよい。いくつかの実施形態で
は、ポータブルコンピューティング装置は、プロセス制御ネットワーク100を経由して、無線アクセスポイント72を用いて通信する。いくつかのシナリオでは、ポータブルコンピューティング装置に加えて、1つ以上のプロセス制御ルーチン装置(例えば、コントローラ11、有線フィールド装置15~22、または無線装置35、40~58)もまた、アクセスポイント72によってサポートされた無線ネットワークを用いて通信し得る。
図1は、有限数のフィールド装置15~22、40~50を有する単一のコントローラ11を図示しているが、これは、単なる例証的かつ非限定的な実施形態である。任意の数のコントローラ11が、プロセス制御ネットワーク100のプロバイダ装置に含まれてもよく、プラント10内のプロセスを制御するために、コントローラ11のうちのいずれかが、任意の数の有線または無線フィールド装置15~22、40~50と通信してもよい。さらに、プロセスプラント10はまた、任意の数の無線ゲートウェイ35、ルータ58、アクセスポイント55、72、ホストコンピュータ13、及び/または無線通信ネットワーク70を含んでもよい。
例えば、無線ネットワークは、参照により上記に組み入れられた米国特許第7,436,797号に開示されているように、プロセス制御システム全体にわたって配置され得る。結果として、プロセス制御システム内部のI/O装置、例えばセンサ及びアクチュエータのいくつかまたはすべてが、ハードワイヤード技術、無線技術、またはそれらの組み合わせを用いて、プロセス制御システムに配置され、それに通信可能に結合され得る。例えば、ハードワイヤード通信は、コントローラ11、ホストコンピュータ13、及びフィールド装置15~22のうちのいくつかの間で維持され得るのに対して、無線通信は、コントローラ11、ホストコンピュータ13、及びフィールド装置40~50のうちの他のものの間で確立され得る。また、無線技術は、WiFiまたは他のIEEE802.11準拠の無線ローカルエリアネットワークプロトコル、モバイル通信プロトコル、例えばWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long term Evolution)または他のITU-R(国際電気通信連合無線通信部門)互換プロトコル、短波無線通信、例えば近距離通信(NFC)及びBluetooth、または他の無線通信プロトコルに加えて、衛星、Wi-Max、及び他の長距離無線送信を含み得るが、これらに限定されない。特に、無線技術は、プロセス制御ルーチンデータを送信する任意の民生用無線製品を含み得る。無線技術に加えて、ネットワークプロトコルが実装されてもよく、または新しいプロセス制御ルーチン規格が、無線通信、例えばWirelessHART(登録商標)用に開発されてもよい。
図2は、図1に図示された異なる装置の間の、そして特に図1のコントローラ12(または、関連付けられたI/O装置22)とフィールド装置25~39との間の、コントローラ11とホストワークステーション13との間の、またはホストワークステーション13と図1のフィールド装置40~50との間の通信を提供し得る、図1の無線通信ネットワーク70を図示する。しかしながら、図2の無線通信ネットワーク70を用いて、プロセスプラントまたはプロセス環境内部の任意の他のタイプまたは組の装置間の通信を提供することができることが理解されよう。
図2の無線通信ネットワーク70は、1つ以上のベースノード62と、1つ以上の中継ノード64と、1つ以上の環境ノード66(ノード66a及び66bとして図2に図示される)と、1つ以上のフィールドノード68(ノード68a、68b及び68cとして図2に図示される)とを含むさまざまな通信ノードを含むとして図示される。概して言えば、無線通信ネットワーク70のノードは、自己回復型メッシュ通信ネットワーク(無線メッシュネットワークとも称される)として動作し、ここで、各ノードは、通信を受信し、通信が最終的にそのノード向けであるかを判定し、もしそうでなければ、通信を反復する
か、または通信範囲内の任意の他のノードに通信を伝える。周知であるように、無線メッシュネットワーク内の任意のノードが、範囲内の任意の他のノードと通信して、無線メッシュネットワーク内部で通信を送ってもよく、特定の通信信号が、所望の宛先に到達する前に、いくつものノードを通過してもよい。
図2に図示されるように、ベースノード62は、例えば図1のホストまたはワークステーション13のうちのいずれかであってもよいワークステーションまたはホストコンピュータ13を含むか、またはそれに通信可能に結合される。ベースノード62は、ハードワイヤードイーサネット接続72を介してワークステーション13に連結されているとして図示されているが、代わりに任意の他の通信リンクが用いられてもよい。ベースノード62は、ネットワーク70を経由した無線通信を行うための無線変換または通信ユニット74及び無線送受信機76を含む。特に、無線変換ユニット74は、ホストコンピュータ13からの信号を受け、これらの信号を無線通信信号に符号化し、その後信号は、送受信機76の送信部を介して、無線通信ネットワーク70を経由して送られる。逆に、無線変換ユニット74は、送受信機76の受信部を介して受信された信号を復号し、その信号がベースノード62向けであるかを判定し、そうであれば、さらに信号を復号し、無線符号化を取り除き、ネットワーク70内部の異なるノード64、66または68において送信側によって生成された原信号を生じさせる。
理解されるように、同様の方法で、中継ノード64、環境ノード66及びフィールドノード68を含む他の通信ノードの各々が、無線メッシュネットワーク70を介して送られた信号を符号化し、送り、そして復号するための通信ユニット及び無線送受信機(図示せず)を含む。通信ネットワーク70内部の異なるタイプのノード64、66、68は、いくつかの重要な点で異なるが、これらのノードの各々は、概して、無線信号を受信し、信号がそのノード(または、無線無線通信ネットワーク70外のそのノードに接続された装置)向けであるかを判定するために十分に信号を復号し、信号がそのノード向けではなく、そのノードによって以前に送信されていない場合に、該信号を反復するかまたは再送信するように動作する。このように、信号は、発信ノードから無線通信範囲内のすべてのノードに送られ、その後、宛先ノードではない範囲内のノードの各々は、そのノードの範囲内の他のノードすべてに信号を送信し、少なくとも1つの他のノードの範囲内のノードのすべてに対して信号が伝搬されるまでプロセスが継続する。しかしながら、中継ノード64は、単に無線通信ネットワーク70内部で信号を反復し、それによって1つのノードから中継ノード64を通して第2のノード62、66または68まで信号を中継するように動作する。基本的に、中継ノード64の機能は、2つの異なるノードが互いに対して直接無線通信の範囲内ではないかまたはそうではないかもしれない場合に、信号がこれらのノード間で伝搬することを保証するための、2つの異なるノード間のリンクとして機能することである。中継ノード64は、概してノードにおいて他の装置に連絡されていないため、中継ノード64は、信号が、中継ノードによって以前に反復されたことがある信号(すなわち、中継ノードによって以前に送られたものであり、無線通信ネットワーク70内の異なるノードの反復機能に起因して、単に中継ノードに返信されている信号)であるかを判定するために十分に受信信号を復号することのみを要する。中継ノードが特定の信号を先に受信していない場合、中継ノード64は単に、中継ノード64の送受信機を介してその信号を送信することによって、この信号を反復するように動作する。しかしながら、その中継ノード64は、隔離されたノード及び/またはピンチポイントを回避するように互いに通信している十分な数の他のノード66、68があることを前提として、必ずしも無線メッシュネットワーク内部である必要はない場合があることに留意すべきである。すなわち、ノードが、ベースノード62にメッセージをルーティングするために単一のノードまたは限られた数のノードに依拠しなければならない場合、ピンチポイント(通信ボトルネックとしても周知)がネットワーク内部に生じる場合がある。中継ノード64を用いて、ピンチポイントまたはピンチポイントのリスク(すなわち、ノード66、68が故障し
たときに生じるピンチポイントのリスク)を軽減し得る。
一方、フィールドノード68の各々は、概してプロセスプラント環境内部の1つ以上の装置に結合され、概して言えば、図2においてフィールド装置80~85として図示された1つ以上の装置に結合される。図1と同様に、フィールド装置80~85は、例えば、4線式装置、2線式装置、HART装置、WirelessHART(登録商標)装置、フィールド装置、4~20mA装置、スマートまたは非スマート装置等、例えば図1の装置40~50を含む、任意のタイプのフィールド装置であってもよい。図示を目的として、図2のフィールド装置80~85は、HART通信プロトコルに準拠したHARTフィールド装置として図示されている。当然ながら、装置80~85は、例えばセンサ/送信機装置、バルブ、スイッチ等の任意のタイプの装置、例えばフィールド装置であってもよい。加えて、装置80~85は、従来のフィールド装置以外、例えばコントローラ12、I/O装置22A~20B、ワークステーション14、または任意の他のタイプの装置であってもよい。また、フィールドノード68(に加えて、ノード66)は、対応する装置に一体化され、それによって、無線装置、例えば無線コントローラ、無線I/O装置、無線ワークステーション、無線フィールド装置等を作成してもよいことが理解されるべきである。
いずれにしても、フィールドノード68a、68b、68cは、それぞれ各自のフィールド装置80~85に取り付けられ、フィールド装置80~85から通信を受信し、それらに通信を送るための信号ラインを含む。当然ながら、これらの信号ラインは、装置80~85、本例ではHART装置に、またはフィールド装置80~85にすでに取り付けられた標準的なHART通信ラインに、直接接続され得る。所望であれば、フィールド装置80~85は、フィールドノード68a、68b、68cに接続されることに加えて、他の装置、例えば図1のI/O装置20Aまたは22Aに、またはハードワイヤード通信ラインを介して任意の他の所望の装置に接続されてもよい。加えて、図2に図示されるように、任意の特定のフィールドノード68a、68b、68cが、複数のフィールド装置に接続されてもよく(4つの異なるフィールド装置82~85に接続されているフィールドノード68cに対して図示される通り)、各フィールドノード68a、68b、68cは、接続されるフィールド装置80~85に、及びそこから信号を中継するように動作する。
無線通信ネットワーク70の動作における管理を支援するために、環境ノード66が用いられる。この場合、環境ノード66a及び66bは、環境パラメータ、例えば湿度、温度、大気圧、降雨量、または無線通信ネットワーク70内部で行われる無線通信に影響し得る任意の他の環境パラメータを測定する装置またはセンサを含むか、またはそれらに通信可能に接続される。この情報は、無線通信ネットワーク70内部の問題を解析しかつ予測することにおいて有用であり得るが、これは、無線通信における多くの分断が、環境状況に少なくとも部分的に起因するためである。所望であれば、環境センサは、任意の種類のセンサであってもよく、例えば、HARTセンサ/送信機、4~20mAセンサまたは任意の設計または構成のオンボードセンサを含んでもよい。当然ながら、各環境ノード66a、66bは、1つ以上の環境センサを含んでもよく、またそのように所望であれば、異なる環境ノードが、同じかまたは異なるタイプまたは種類の環境センサを含んでもよい。同じように、所望であれば、ノード66a、66bのうちの1つ以上が、信号を送信するために無線通信ネットワーク70によって用いられる波長での周囲電磁ノイズレベルを測定するための電磁周囲ノイズ測定装置を含んでもよい。当然ながら、スペクトル他のRFスペクトルが無線通信ネットワーク70によって用いられる場合、異なるタイプのノイズ測定装置が、環境ノード66のうちの1つ以上に含まれてもよい。またさらには、図2の環境ノード66は、環境測定装置またはセンサを含むとして説明されているが、他のノード68のうちのいずれかが、解析ツールが、無線通信ネットワーク70の動作を解析す
ると、各ノードにおける環境状況を判定することが可能になり得るように、それらの測定装置を含むことができる。
図2は、概略図であり、フィールドノード68a~68cに相対した環境ノード66a、66bの配置は、実際のプロセス制御ルーチン領域におけるそれらの実際の配置に相対することは意図されていないことに留意されたい。むしろ、環境ノード66a、66b(及び、図に示されない他の環境ノードか、または単一の環境ノード)は、図3及び4に概念的に示されるように、プロセス制御ルーチン領域の周辺に論理的かつストラテジックな方法で配置されることが意図される。
図3は、例えばフィールド装置40~50等のさまざまなフィールド装置と、例えばコントローラ12等のコントローラとに対応するノードWD1~WD12と通信する無線ゲートウェイ35を有する無線メッシュネットワークとしての無線通信ネットワーク70のさらなる概念図であり、ここで、ゲートウェイ35及びノードWD1~WD12は、無線メッシュネットワーク70を作り上げる。ノードが対応するフィールド装置及びコントローラは、一般的には、スマート測定用無線使用可能プロセス装置と考えられる。フィールド装置及びコントローラは、無線使用可能プロセス装置であるため、これらは、無線メッシュネットワーク70内部で、またゲートウェイ35を介して、ワークステーション13、サーバ150及びまたは図1に示されたようなアクセスポイント72に接続されたコンピューティング装置と通信する。このように、従来のハードワイヤードネットワークと同様に、無線使用可能プロセス装置は、プロセスデータを、ワークステーション13、サーバ150等と交換することが可能であり、無線メッシュ構成において、各無線使用可能フィールド装置及びコントローラは、それ自体のデータを送受信するためのクライアントとしてのみならず、ネットワークを通して他のプロセス装置にデータを伝搬するためのリピータまたは中継器としても機能する。このように、無線使用可能フィールド装置及びコントローラは各々、無線メッシュネットワーク70内部の無線ノードである。用語「無線ノード」は、本明細書で用いられる場合、無線メッシュネットワーク70内部の物理的無線使用可能プロセス装置の論理表現を指す。
無線ゲートウェイ35及び無線ノードWD1~WD12は、無線通信プロトコル、例えばWirelessHART(登録商標)プロトコル(IEC62591)を用いて通信するが、他の無線プロトコルもまた用いられ得る。WirelessHART(登録商標)プロトコルは、無線メッシュネットワーク70内部の通信のための時分割多元接続(time division multiple access(TDMA))チャネルアクセス及びチャネルホッピングである。ネットワークマネージャソフトウェアは、ノードWD1~WD12及び無線ゲートウェイ35間の通信をスケジューリングし、無線メッシュネットワーク70内部に通信パスを画定するために、無線ゲートウェイ35上で実施され得る。図3は、単一のゲートウェイ35のみを有する無線メッシュネットワーク70を示しているが、2つ以上のゲートウェイが設けられてもよく、そのようなケースでは、ゲートウェイは、ネットワークマネージャソフトウェアを共用してもよい。同じように、12個の無線ノードのみが示されているが、無線メッシュネットワークは、ネットワークを作り上げる数十または数百のノードを容易に有することができる。
そして次には、無線メッシュネットワーク70は、図1において通信リンク105を介してホストワークステーションまたはコンピュータ13、及び/またはサーバ150に接続されたネットワーク70と同様に、ホストワークステーションまたはコンピュータ、サーバ、及び他のコンピューティング装置に接続される。ゲートウェイ35は、上記のベースノード62に対応し得、多数の異なるプロトコル、例えば上記で述べられたプロトコルを用いて、イーサネット接続105を介して、無線メッシュネットワーク70とホストワークステーション13及び/またはサーバ150とのインターフェースを取り得る。この
ように、無線ゲートウェイ35は、ハードワイヤードイーサネット接続を介してワークステーション104にリンクされ得るが、代わりに、例が上記に提供された任意の他の通信リンク、例えば無線通信リンクが用いられてもよい。
実際のプロセス制御ルーチン領域における無線ノードWD1~WD12の実際の配置を基準としたそれらの配置を必ずしも表しているのではないが、図3は、互いを基準とし、無線ゲートウェイ35を基準とした無線ノードWD1~WD12の配置を概念的に表現している。例えば、無線ゲートウェイ35を基準とした無線メッシュネットワークでは、無線ノードWD3が最も近接し、無線ノードWD1が次に最も近接し、そして無線ノードWD2等である。無線ノードWD1を基準とすると、ゲートウェイ35が最も近接し、無線ノードWD2が次に最も近接し、無線ノードWD5がその次に最も近接し、無線メッシュネットワーク70内のすべてのノードごとに続く。直接通信しているこれらのノードのみが、互いを基準としている(すなわち、互いに隣接する)と考えられることに留意されたい。図3は、二次元における無線メッシュネットワーク70を描画しているが、実際には、無線メッシュネットワークは、すべて三次元に分散されてもよく、それによって、ノードは、ゲートウェイ35及び/または隣接する無線ノードの水平レベルを上回るかまたは下回り得ることもまた留意すべきである。加えて、無線ノードは、普通はネイバーと考えられるように、互いに近接してもよいが、さもなければ、何らかの形態の電磁及び/または構造的干渉に起因して、互いに通信リンクを確立することが不可能である。
図3に示された無線メッシュネットワークについてのゼロホップカウントが、図4に表形式で示される。すなわち、列状にリストアップした無線ノード(及び、該当する場合にはゲートウェイ)は、各ノードのネイバーを表現する。しかしながら、特にデータパケットがその宛先までの多数のルートのうちのいずれかを取り得る場合のメッシュネットワークに関して、ネットワークを通したメッセージのルートを必ずしも示すわけではない。
図4を参照すると、無線ゲートウェイ35は、無線ノードWD1~WD5と直接通信し、そのため、無線ゲートウェイ35と、WD2~WD5のうちのいずれか1つとの間のホップカウントがゼロである。図4の表の第2の列に注目すると、無線ノードWD1が、ゲートウェイ35及び無線ノードWD2及びWD4の各々との直接通信を有するとして図3に図示されるように、無線ノードWD1と、ゲートウェイ35、無線ノードWD2、及び無線ノードWD4の各々との間のホップカウントもまた、ゼロであることに留意されたい。同じように、図4の表の残余の列の各々は、無線ノードWD2~WD12の各々についてのゼロホップカウントを表す。図3及び4に図示されるように、ゲートウェイ35は、5つの隣接するノード(すなわち、WD1~WD5)を有し、無線ノードの各々が、少なくとも3つの隣接する無線通信装置(すなわち、ゲートウェイ35及び/または隣接するノードのいずれか)を有する。これは、堅固な自己回復型メッシュネットワークを維持するための最善の実施の事項に従い得、それに従って、ゲートウェイ35が、少なくとも5つのネイバーを有することが必要とされ、各無線ノードが、少なくとも3つのネイバーを有することが必要とされる。当然ながら、特定の最善の実施要件に依存して、無線メッシュネットワークのトポロジーを判定するために、他の規格が適用されてもよい。
フィールド装置及びコントローラが、プロセス制御システム内部に組み込まれると、最善の実施規則に従って、ネットワークに無線ノードが追加される。同じように、フィールド装置及びコントローラは、プロセス制御システムからオフラインで取られるかまたは取り除かれ、それによって、ネットワークから無線ノードを取り除き得る。無線ノードがネットワークに追加されるかまたはそこから取り除かれると、通信パスを変更し得る。したがって、ゲートウェイ35、ホストコンピュータ13及び/またはサーバ150は、内部の通信パス/ルートを特定し、定義し、及び/または更新するために、さまざまな診断ツールを用いて、ネットワークに関する情報を周期的に集め得る。
周知であるように、ゲートウェイ35は、無線メッシュネットワーク70に関する情報を収集し得、各無線ノードWD1~WD12に関する情報を含む。例えば、無線メッシュネットワーク70に関して上記で述べたように、ネットワークマネージャソフトウェアを用いて、通信をスケジューリングし、無線メッシュネットワーク70内部に通信パスを画定し得る。特に、ネットワークマネージャは、ゲートウェイ35からさまざまな無線ノードWD1~WD12に、及びその逆に送信されるメッセージのための通信パスを画定する。通信ルートは、ネットワークマネージャによって、無線ノードWD1~WD12の各々から受信された情報を用いて割り当てられる。各無線ノードがネットワーク内に導入されると、無線ノードは、そのネイバー(すなわち、無線ノードと直接アクティブに通信している他の無線ノードまたはゲートウェイ35)を判定するために、範囲内の他の無線ノードと通信する。各無線ノードは、受信信号強度インジケータ(RSSI)と称される受信信号強度を測定し、これは、ネイバーとの通信に関する統計の中でも、そのネイバーとの各通信中の受信信号の電力の測定値である。
各ノードのネイバー及び対応するRSSIに関する情報は、ゲートウェイ35に送信され、ネットワークマネージャソフトウェアによって用いられ得る。例えば、ネットワークマネージャソフトウェアは、ネイバー情報及びRSSI情報を用いて、入信及び発信メッセージのための通信ルートを判定し得る。通信パスごとに、ネットワークマネージャソフトウェアは、パス内のさまざまなホップについて隣接するノードを特定する。通信パス内部のノードは、親または子として分類され得、この場合、親は、通信をそれ自体を通過させて別の装置(その子)に対して渡す装置であり、子は、別の装置(親)を通して、第3の装置またはゲートウェイまで達するように通信する装置である。
無線ノードWD1~WD12の各々は、その通信統計をゲートウェイ35に周期的に報告する。これらの統計は、ネットワークマネージャソフトウェアによって、通信ルートを判断し、メッセージのためのタイムスロットを割り当てるために用いられる。通信統計は、ネイバーの特定、各ネイバーからの受信信号強度インジケータ(RSSI)、各ネイバーへの受信信号強度インジケータ(RSSI)、各ネイバーとの成功した通信のパーセンテージ、その特定のノードに対する親及び子の数、親対子の比率、親対ネイバーの比率、及び子対ネイバーの比率、ノードがゲートウェイ35の範囲内であるか、及び無線ノードがゲートウェイ35と直接通信しているかを含み得る。加えて、各無線ノードは、そのバッテリ状況の表示、例えば充電残量、バッテリ安定性、再充電率/時間、及び他のバッテリ診断を報告し得る。
加えて、診断ツール、例えばネットワークマネージャソフトウェアを用いて、無線メッシュネットワーク70内部の接続状況の特定を含む通信統計から、メッシュネットワーク内部の無線ノードごとの接続状態/状況を判定し得、この場合、接続状況は、メッシュネットワーク内部の通信能力の予想された障害である。無線メッシュネットワーク内部の障害の例は、通信装置障害(すなわち、他のノードまたはゲートウェイと通信するための無線ノードの障害)、通信パス障害(すなわち、2つの隣接する無線ノードが互いに通信することが不可能であるが、依然として他のネイバーと通信し得る)、及びピンチポイント(すなわち、障害の結果として少なくとも1つの他の無線ノードがもはやゲートウェイへの通信パスを有さないことになる無線ノード)を含むが、これらに限定されない。一例として、ネットワークマネージャソフトウェアは、メッシュネットワーク内部のピンチポイントを判定するために、ピンチポイント診断ツールを利用し得る。ピンチポイント解析の一例は、米国出願公開第2011/0164512号、発明の名称「Wireless Mesh Network With Pinch Point and Low Battery Alerts」に開示され、その内容は、参照により明確に本明細書に組み入れられる。それに開示されるように、ネットワーク内部のピンチポイントを判定するた
めに、いくつもの方法がある。例えば、ゲートウェイのための最も少ない数のネイバーについての最善の実施を、ピンチポイント状況の表示として用いてもよい(例えば、5つより少ない装置が、ゲートウェイと直接通信している(または、その範囲内である)場合、またはメッシュネットワーク内のすべての無線ノードのパーセンテージ未満が、ゲートウェイの範囲内である場合)。しかしながら、これは、潜在的なピンチポイントのパーセンテージを示すが、必ずしもいずれの無線ノードがピンチポイントとして機能するかを示すのではないことに留意されたい。
ピンチポイントを特定する別の方法は、無線ノードごとに最大数のネイバーを利用する。特定の無線ノードが、大量の(例えば、閾値数を上回る)ネイバーを有する場合、このことは、それがピンチポイントであることを示し得る。
ピンチポイントを特定するさらなる方法は、各無線ノードの親対子の比率、親対ネイバー及び/または子対ネイバーの比率を利用する。無線ノードが並外れて大きいかまたは並外れて小さい親対子の比率、親対ネイバーの比率または子対ネイバーの比率を有する場合、ピンチポイントが特定され得る。また、親対子の比率、親対ネイバーの比率または子対ネイバーの比率の、ネットワーク内部での平均値からの統計的偏差を、ピンチポイントの表示として用いることもできる。加えて、特定の無線ノードにおける、ネットワーク内部の無線ノードごとのネイバーの平均数に対するネイバーの数の統計的偏差は、特定の無線ノードがピンチポイントであることを示し得る。
ピンチポイントを特定するさらなる方法は、図5に関して示され、これは、無線ノードによって提供されたネイバー情報を用いて、装置の親/子の情報を必要とすることなく、無線ノードとゲートウェイ35との間の通信パスに基づいてピンチポイントを特定する。図5は、ピンチポイントであるかを判断するための、メッシュネットワーク内部の各無線ノード(X)の評価を示すピンチポイント解析ルーチン200のフローチャートである。無線ノードXの評価において、ルーチンは、ブロック202において、評価中の無線ノードXを除く、ネイバーを有する無線ノード(A)のリストにアクセスする。リスト内の無線ノードAごとに、ルーチン200は、無線ノードAのうちのいずれもがゲートウェイに達することができないと仮定することから開始する。ネイバーを有する無線ノードのリスト内の無線ノードAごとに、ルーチン200は、ブロック204において、無線ノードAがゲートウェイをネイバーとして有するかを判断する。無線ノードAが、ゲートウェイをネイバーとして有する(すなわち、ネイバーと直接通信する)場合、ブロック206において、無線ノードAは、ゲートウェイと通信することが可能である無線ノード(C)のリストに加えられる。加えて、ブロック208において、無線ノードAは、ゲートウェイに達することができない無線ノード(A)のリストから取り除かれる。そして、ブロック210において、ルーチン200は、リスト内の次の無線ノードAに進む。代替的に、ブロック204において、無線ノードAが、ゲートウェイをネイバーとして有していない場合、ルーチン200は、ブロック210において、次の無線ノードAに進む。テストすべき別の無線ノードAがある場合、ルーチン200は、ブロック202に戻り、プロセスを繰り返す。これは、最後の無線ノードAが評価されるまで続く。
上述のような無線ノードAの各々が評価され、ゲートウェイをネイバーとして有するものが取り除かれると、結果として得られた無線ノード(B)のリストは、ブロックにおいて212、ゲートウェイを含まないネイバーを有する無線ノード(A)のリストからの無線ノードのものとなる。すなわち、結果として得られる無線ノード(B)のリストは、ゲートウェイをネイバーとして有さず、依然として間接的にゲートウェイに達する(すなわち、それと通信する)ことが可能ではないと仮定されるものとなる。
そして、ルーチン200は、先に進み、ブロック214において、ゲートウェイに達す
ることができない無線ノード(B)のリスト内の無線ノードBを各々テストする。特に、ルーチン200は、無線ノードBが、ゲートウェイに達することが可能である無線ノード(C)のリスト内の隣接する無線ノードCを有するかを判断する。無線ノードBが、ゲートウェイに達することができる無線ノード(C)のリスト内のネイバーを有していない場合、無線ノードBは、ゲートウェイと間接的に通信しているとみなされ、無線ノードBは、ブロック216において、ゲートウェイに達することができる無線ノード(C)のリストに加えられる。加えて、無線ノードBは、ブロック218において、ゲートウェイに達することができない無線ノード(B)のリストから取り除かれる。そして、ルーチン200は、ブロック220において、リスト内の次の無線ノードBに進む。代替的に、ブロック214において、無線ノードBが、無線ノード(C)のリストからのネイバーを有していない場合、ルーチン200は、ブロック220において、次の無線ノードBに進む。テストすべき別の無線ノードBがある場合、ルーチン200は、ブロック212に戻り、プロセスを繰り返す。これは、無線ノード(B)のリスト内の最後の無線ノードBが評価されるまで続く。
上述のような無線ノードBの各々が評価され、無線ノードCをネイバーとして有するものが取り除かれると、ルーチン200は、ブロック222において、ゲートウェイに達することができない装置(B)のリストが空きであるかを判断する。回答がはいであった場合、無線ノードXは、ブロック214において、これは、ルーチン200が、無線ノードXを除くすべての無線ノードがゲートウェイと通信することが可能であると判断したために、ピンチポイントと見なされず、無線ノードXについてのルーチン200が終了する。
一方、ブロック222において、ゲートウェイに達することができない無線ノード(B)のリストが、判断されたように空きではない場合、ルーチン200は、ブロック224において、無線ノードBが、最後の反復でゲートウェイに達することができない無線ノード(B)のリストから取り除かれたかを判断する。回答がはいであった場合、ルーチン200は、ブロック212に戻り、残余の無線ノードBのうちのいずれかが、現在は無線ノードCをネイバーとして有するかを評価し、無線ノード(C)のリストは、無線ノードBが無線ノード(B)のリストから取り除かれ、無線ノード(C)のリストに加えられるたびに更新される。回答がいいえであった場合、ブロック226において、評価中の無線ノードXは、無線ノード(B)のリスト内に残る無線ノードが無線ノードXなしにゲートウェイに達することができないと、ピンチポイントとして特定される。この時点で、ルーチン200が終了する。図5に図示されたプロセスは、メッシュネットワーク16内部のネイバーを有するとして特定された無線ノードXごとに繰り返される。図5のルーチン200を用いてすべての無線ノードが評価されると、該結果が、メッシュネットワーク内部のピンチポイントとして特定された無線ノードの完全なリストとなる。
さらに一般に用いられる診断ツールは、トレースルート等のトレーシングツールであり、これは、ネットワーク内の通信のルートを判断し、ネットワーク全体にわたるメッセージの伝達遅延を測定する。概して周知であるように、トレースルートは、宛先ノードに向けて、エコー要求パケットのシーケンスを送る。トレースルートは、生存時間(time-to-live(TTL))(ホップリミット)ネットワークパラメータを調整することによって、通信パス内を越える中間ノードを判定する。TTL(ホップリミット)値は、通信パス内の各ノードにおいて減らされ、TTL値がゼロに達するとパケットが破棄され、メッセージ元に超過した時間を示すエラーメッセージを戻す。TTL値(ホップリミット)は、送られたパケットの連続するセットごとに増大され、この場合、パケットの第1のセットは、それらが第1のノードによって発送されていないという見込みをもって、ホップリミット値1を有する。そして、第1のノードは、発信元にエラーメッセージを戻す。パケットの次のセットは、ホップリミット値2を有し、それによって、それらが通信パス内の第2のノードを越えて送られず、第2のノードがエラー返信を送るようにされる
。これは、宛先ノードがパケットを受信し、エコー返信メッセージを戻すまで続く。トレースルートは、返信メッセージを用いて、パケットが越えたノードのリストを作成する。パスに沿ってノードごとに戻されたタイムスタンプ値は、遅延(待ち時間)値であり、典型的にはミリ秒で測定される。このように、ネットワークについてのホップ数及び待ち時間値が判断され得、そしてひいては、ネットワークについての通信ルートが判断され得る。
ここで図6を参照すると、ネットワークマネージャは、予測的診断ルーチン300を実行し得、図3の代表的な無線メッシュネットワーク70を参照して示されかつ説明されている。要約すると、予測的診断ルーチン300は、ネットワーク70内部の無線ノードWD1~WD12について収集された情報に基づいて、無線メッシュネットワーク70内部の接続状況を特定する。接続状況が存在する場合、予測的診断ルーチン300は、接続状況に関連する無線メッシュネットワーク70内部の通信能力の障害を仮定し、無線メッシュネットワーク70を分析して、いずれの無線ノードが通信障害によって影響を受けたかを特定し、それによって、無線メッシュネットワーク70の未来の状態を予測する。
予測的診断ルーチン300は、ブロック302において開始し、ネットワーク70内部の無線ノードWD1~WD12の各々に関する情報を解析する。そのような情報は、先に述べたゲートウェイ35に対する無線ノードWD1~WD12の各々によって報告された通信統計を含み得るが、これに限定されない。無線メッシュネットワーク70内部の接続状況は、無線ノードWD1~WD12の、またはそれらの間の通信能力の予想された障害を含む、通信統計から判断され得る。例えば、接続状況は、ピンチポイント、低バッテリレベル、及び通信パスの不安定性によって発生し得る。いずれのケースも、接続状況が最終的には故障し、それによって、無線メッシュネットワーク70内部の通信能力に障害が生じることが予想される。
ピンチポイントは、障害の結果として、少なくとも1つの他の無線ノードがゲートウェイ35への通信パスをもはや有さない無線ノードを指す場合がある。無線メッシュネットワーク70内部のピンチポイントを特定するためのさまざまな診断は、上述されており、代表的な方法は、図5を参照して開示されている。
低バッテリレベルは、バッテリ内で消耗された蓄積電気を指す場合があり、バッテリ内の充電レベル(例えば、50%の充電残)、バッテリ充電が完了するまでの時間(例えば、完全充電まで2日)、閾値充電までの時間(例えば、90%充電まで2日)等によって表現される。閾値充電に関して、閾値は、無線ノードに関連付けられたフィールド装置のクリティカリティに依存して変動し得、それによって、さらにクリティカルなフィールド装置が、より低いクリティカルなフィールド装置(例えば、90%充電)よりも高い閾値(例えば、70%充電)に関連付けられる。フィールド装置のクリティカリティを評価することは、当業者にはよく理解され、本明細書においてさらなる説明を要しない。また、低バッテリレベルは、バッテリの消耗された健全性を指す場合があり、例えば、充電率、充電容量、無線ノードによる自己診断等によって表現される。
低安定性は、隣接する無線通信装置間の(例えば、無線ノード間の、または無線ノードとゲートウェイ35との間の)通信パスの不安定性を指す場合がある。例えば、図3に図示されるように、無線ノードWD5とWD6との間の通信パスにおける不安定性は、断線した通信ラインによって示される。無線ノードWD5及び/またはWD6は、例えば特定の閾値を下回る、無線ノードWD5とWD6との間で成功した送信のパーセンテージ、または特定の閾値を下回る、無線ノードWD5とWD6との間で送受信されたRSSI等の通信統計を提供し得、これは、無線ノードWD5とWD6との間の通信パスにおける不安定性を示し得る。
ピンチポイント、低バッテリレベル、及び通信パスの不安定性の各々は、無線メッシュ通信ネットワーク70内部の通信能力の障害を引き起こし得る。例えば、無線ノードWD6が低バッテリレベルを有する場合、バッテリの障害は、WD6における通信装置障害を生じさせる(すなわち、そのネイバー、WD3、WD5、WD7、WD8及びWD9、と通信することができず、したがって、無線メッシュネットワーク70と通信することができない)。通信パスの不安定性は、隣接する無線通信装置間の(すなわち、無線ノード間の、または無線ノードとゲートウェイ35との間の)通信パス障害を引き起こすおそれがあり、このことは、ひいては、新しいピンチポイントまたは潜在的なピンチポイントを作り出すおそれがある(すなわち、無線ノードが必要とされる閾値未満のネイバーを有する)。それに加えて、ピンチポイントに関与する通信パスの不安定性は、結果として、ピンチポイントにおける通信装置障害、及び/または、ゲートウェイ35に達するためにピンチポイントに依存している無線ノードについての通信装置障害となり得る。ピンチポイントは、それ自体によって、ピンチポイントを通して通信する無線ノードの通信信頼性を低下させ、ピンチポイントを通して通信する無線ノードの帯域幅を制限し得る。さらに、ピンチポイントは、増大した通信負荷を送信するためにさらなる電力を消費するおそれがあり、このことは、バッテリを動力とする無線ノードのためのバッテリレベルをより早く欠乏させることに至る場合があり、このことは、ひいては、ゲートウェイ35に達するためにピンチポイントに依存している無線ノードについてのピンチポイント及び通信装置障害に至る。
図6に戻ると、ブロック304において、判断されたように接続状況が存在しない場合、予測的診断ルーチン300は、ブロック302において、無線ノードWD1~WD12の解析を継続する。一方、1つ以上の接続状況が存在する場合、予測的診断ルーチン300は、先に進み、さまざまな解析を実行して、接続状況が結果として通信能力の障害となった場合の、無線メッシュ通信ネットワーク70に対する、より特定的には無線ノードWD1~WD12の各々に対する影響を予測する。少なくとも、予測的診断ルーチン300は、接続状況が損なわれたことによって予想された通信能力を仮定することによって、無線メッシュネットワーク70内部に予測されたピンチポイント及び潜在的なピンチポイントを生成する。
例えば、予測的診断ルーチン300は、低バッテリを有する無線ノードが、バッテリ障害(例えば、充電の消耗)に起因して、無線メッシュネットワーク70ともはや通信していなかったと仮定することによって、低バッテリの状況に応じ得る。図7は、無線ノードWD6が低バッテリの状況を有する場合のこの仮定を概念的に示す。より特定的には、予測的診断ルーチン300は、通信装置障害を経験した無線ノードWD6は、無線メッシュネットワーク70ともはや通信していないと仮定する。
加えて、予測的診断ルーチン300は、ピンチポイントとして機能する無線ノードが、もはや無線メッシュネットワーク70と通信していなかったと仮定することによって、ピンチポイント状況に応じ得る。図7に見られるように、無線ノードWD7は、無線ノードWD6の通信障害のために、無線ノードWD8及びWD9についてのピンチポイントである(すなわち、無線ノードWD8及びWD9は、無線ノードWD7を介してゲートウェイ35と通信することのみができる)。図8は、無線ノードWD7がピンチポイントである場合のこの仮定を概念的に示す。より特定的には、無線ノードWD7がピンチポイントであるケースでは、予測的診断ルーチン300は、通信装置障害を経験した無線ノードWD7は、無線メッシュネットワーク70ともはや通信していないと仮定する。
さらなる例として、予測的診断ルーチン300は、2つの無線通信装置間の通信パスが故障し、それによって、2つの無線通信装置がもはや互いに通信していないことを仮定す
ることによって、低安定性状況に応じ得る。図9は、無線ノードWD5及びWD6間の通信パスが図3に破線で描画されるように、不安定である場合のこの仮定を概念的に示す。より特定的には、予測的診断ルーチン300は、無線ノードWD6が通信パス障害に起因してもはや無線ノードWD5と通信していないが、そうでなければ、両方とも無線メッシュネットワーク70との通信を継続し得ると仮定する。
図6を再度参照すると、予測的解析のうちのいずれかを行う前に、予測的診断ルーチン300は、ブロック306において、接続状況を有する無線ノードがピンチポイントであるかどうかを判定し得る。すなわち、接続状況を有する無線ノードがピンチポイントではない場合、ブロック308において、ピンチポイント解析の必要がなくなる。しかしながら、接続状況を有する無線ノードがピンチポイントである場合、ブロック308において、ピンチポイント解析は、無線ノードが、ピンチポイントに依存してゲートウェイ35に達することを判定する。一実施形態では、ピンチポイントによって報告されたネイバー情報、特に子の情報を用いて、ピンチポイントに依存している無線ノードを特定し得る。しかしながら、これ単独では、必ずしもピンチポイントに依存しているすべての無線ノード、すなわち、ピンチポイントと直接通信し、その子ノードである無線ノードに関する情報を提供しない。このように、各子ノードのネイバー情報をさらに用いて、ゲートウェイ35に達するためにピンチポイントに依存しているノードを特定し得る。
代替の実施形態として、図5のピンチポイント解析ルーチン200は、ピンチポイントに依存して無線ノードを特定するように利用され得る。しかしながら、ルーチン200を無線メッシュネットワーク70内部の無線ノードWD1~WD12の各々に適用するのではなく、ルーチン200が、ピンチポイントとして機能する無線ノードWD7にのみ適用されることを要する。ルーチン200は、ピンチポイントを特定するのではなく、ピンチポイントWD7を無線ノードXとして用いて実行され得る。より特定的には、結果として生じるルーチン200の実行は、無線ノード(B)のリスト内の、ゲートウェイ35に達することができないと仮定される無線ノードの各々を評価することと、ネイバーとして無線ノードCを有するものを取り除くこととを含む。これによって、ピンチポイントを包含していない通信パスを介して無線ゲートウェイ35と通信することができる無線ノードを排除する。ブロック224の後、無線ノード(B)のリスト内に残っている任意の無線ノードが、予測的診断ルーチン300のブロック308において、ピンチポイントに依存して考慮される。すなわち、予測的診断ルーチン300は、結果として得られる無線ノード(B)のリストを、ピンチポイントにおける通信障害が発生した場合に、ゲートウェイ35に達することが不可能である無線ノードの特定として用い得る。このように、ピンチポイントWD7が、接続状況の結果として通信装置障害を有することが発生したら、無線ノードWD8及びWD9は、ゲートウェイ35との通信を失うことが予測される。
ブロック308において、ピンチポイント解析を行って、ピンチポイントの通信装置障害によって影響を受けた無線ノードを特定した後、予測的診断ルーチン300は、ブロック310に進み、予測的ピンチポイント解析を行う。ブロック306において、接続状況を有する無線ノードが、判定されたようなピンチポイントではない場合、予測的診断ルーチン300は、ブロック308において、ピンチポイント解析を行うことなく、予測的ピンチポイント解析310に進み得る。
予測的ピンチポイント解析は、ブロック310において、無線メッシュネットワーク70内部で、通信能力障害と、無線ノードの各々とゲートウェイ35との関数として、予測されたピンチポイントを生成する。より特定的には、図10は、ブロック310において予測的ピンチポイント解析として実行され得る代表的な予測的ピンチポイント解析ルーチン400を描画する。予測的ピンチポイント解析ルーチンは、ブロック402において開始し、接続状況に関連付けられた通信能力の障害が発生したことを仮定する。上記で述べ
たように、このことは、図7に概念的に示されるような低バッテリの状況が発生した場合の通信装置障害、図8に概念的に示されるようなピンチポイントの状況が発生した場合の通信装置障害、及び図9に概念的に示されるような低安定性の状況が発生した場合の通信パス障害を含み得るが、これらに限定されない。
発生した接続状況に依存して、予測的ピンチポイント解析ルーチン400は、例えば通信能力障害が2つの無線ネットワーク通信装置間の通信パスにおける不安定性によって生じた場合、ブロック404において通信パスを取り除くか、または、例えば通信能力障害がバッテリの状況またはピンチポイントによって生じた場合、ブロック408において無線ノードを取り除く。通信パスまたは無線ノードを取り除くことにおいて、予測的ピンチポイント解析ルーチン400は、個々の無線ノードについての、及び無線メッシュネットワーク70全体についての接続状況の影響を予測するために、無線メッシュネットワーク70を、あたかも通信能力が故障したかのように効果的にシミュレートし得る。一例として、予測的ピンチポイント解析ルーチン400は、ゲートウェイ35によって受信された通信統計を一時的に変更し得るか、または無線ノードからの通信統計に基づいて、診断の結果を変更し得る。通信能力の1つの障害のシミュレーションを参照して説明したが、予測的ピンチポイント解析は、いくつもの接続性の問題の結果として、いくつもの障害をシミュレートしてもよい。
例えば、ブロック404において、無線ノードWD5とWD6との間の通信パスが取り除かれた場合、ネットワークマネージャによって割り当てられた通信ルートは、無線ノードWD5とWD6との間の通信パスを取り除くように変更され得る。加えて、または代替的に、ネイバーの特定、ネイバーからの受信信号強度インジケータ(RSSI)、ネイバーへの受信信号強度インジケータ(RSSI)、ネイバーとの成功した通信のパーセンテージ、その特定のノードに対する親及び子の数、親対子の比率、親対ネイバーの比率、及び子対ネイバーの比率は、無線ノードWD5及びWD6ごとに互いに対して更新され得る(すなわち、無線ノードWD6に関する情報は、無線ノードWD5がネイバーを有していることを反映せず、逆も同じである)。
別のケースでは、無線ノードが無線メッシュネットワーク70から(例えば、通信装置障害に起因して無線ノードWD6が)取り除かれた場合、WD6に関与するネットワークマネージャによって割り当てられた通信ルートは、WD6に関与しない別の通信ルートに沿って、メッセージを再ルーティングするように変更され得る。加えて、または代替的に、ネイバーの特定、ネイバーからの受信信号強度インジケータ(RSSI)、ネイバーへの受信信号強度インジケータ(RSSI)、ネイバーとの成功した通信のパーセンテージ、その特定のノードに対する親及び子の数、親対子の比率、親対ネイバーの比率、及び子対ネイバーの比率は、WD6をネイバーとして有する無線ノードごとに更新されてもよく、それによって、無線ノードWD6に関する情報が、無線メッシュネットワーク70についての通信統計のうちのいずれかに反映されないようにされる。
ブロック404において通信パスを取り除くと、予測的ピンチポイント解析ルーチン400は、ブロック406において、ピンチポイント解析、例えば図5のピンチポイント解析を、通信パスなしで実行する。同様に、ブロック408において無線ノードを取り除くと、予測的ピンチポイント解析ルーチン400は、ブロック410において、ピンチポイント解析、例えば図5のピンチポイント解析を無線ノードなしで実行する。ピンチポイント解析は、無線メッシュネットワーク70内部のピンチポイントを発見するための、無線ノードWD1~WD12の各々とゲートウェイ35との間の通信パスの解析と考えられ得る。このように、予測的ピンチポイント解析ルーチン400は、通信能力障害と、無線ノードWD1~WD12とゲートウェイ35との間で結果として得られた通信パスとの関数として、予測されたピンチポイントを生成する。
図5を図9及び10とともに再度参照すると、ピンチポイント解析ルーチン200は、無線メッシュ通信ネットワーク70内部の無線ノードごとに実行され得るが、通信パスまたは無線ノードが先行するステップにおいて取り除かれることを除く。このように、無線ノードWD6が、ブロック408において低バッテリの状況を報告して取り除かれると、ピンチポイント解析ルーチン200が、残余の無線ノードWD1~WD5及びWD7~WD12に対して実行され得る。すなわち、ルーチン200は、各無線ノード(X)を評価し、この場合、無線ノード(X)は、WD1~WD5及びWD7~WD12である。WD1、WD2、WD4、WD5及びWD8~WD12の各々を無線ノード(X)として評価することにおいて、WD3は、ブロック204において判定されたようにネイバーとしてゲートウェイ35を有し、ブロック206において、ゲートウェイ35に達するノード(C)のリストに加えられる。WD7は、ブロック212において、ゲートウェイ35を有していないノード(B)のリストにネイバーとして含まれ、WD7のテストは、ブロック214において、WD3及び/またはWD12を、ゲートウェイ35に達することができる無線ノード(C)のリスト内のネイバーとして有し、そして次に、WD8及びWD9の各々のテストは、ブロック214において、WD7をネイバーとして有する。しかしながら、WD7が無線ノード(X)として評価されると、WD8及びWD9のテストは、ブロック214において、WD7をネイバーとして有さず、任意の他の無線ノードもまた無線ノード(C)のリスト内にネイバーとして有さない。このように、ピンチポイント解析ルーチン200は、無線ノードWD7がピンチポイントであることを判定する。図7に概念的に示されるように、WD6における低バッテリの状況は、WD6に通信装置障害がある場合に、結果としてWD7において潜在的なピンチポイントとなる。
一方、無線ノードWD5とWD6との間に通信パスにおける低安定性の状況があり、ブロック404において通信パスが取り除かれた場合、すべての無線ノードWD1~WD12でピンチポイント解析ルーチン200が実行され得るが、ネイバーであるWD5及びWD6を除く。すなわち、ルーチン200は、無線ノード(X)がWD1~WD12である場合、各無線ノード(X)を評価する。ブロック204において判定されたように、WD5は、ブロック206において、ネイバーとしてゲートウェイ35を有し、ゲートウェイ35に達するノード(C)のリストに加えられる。しかしながら、WD6がブロック212において、ネイバーとしてゲートウェイ35を有さないノード(B)のリストに含まれていると、ブロック214において、WD6のテストは、ゲートウェイ35に達することができる無線ノード(C)内に、ネイバーとしてWD5を有さない(にもかかわらず、WD6は、ゲートウェイ35に達することができる無線ノード(C)のリスト内に、ネイバーとしてWD3を有する)。図9に概念的に示されるように、WD5とWD6との間の低安定性の状況は、WD5とWD6との間に通信パス障害があるとしても、結果として潜在的なピンチポイントとはならない。このように、予測的ピンチポイント解析ルーチン400は、接続状況が結果として無線メッシュ通信ネットワーク70内部の通信能力の障害となることが発生した場合に、潜在的なピンチポイントになり得るかを判定し得る。
図6を再度参照すると、予測的診断ルーチン300もまた、ブロック312において、予測的ネイバー解析を行う。予測的ピンチポイント解析310に続いて実行されるとして示されているが、予測的ネイバー解析312が、予測的ピンチポイント解析310に先行してもよく、または解析が同時に行われてもよい。しかしながら、予測的ピンチポイント解析310と同様に、ブロック306において判定されたように、接続の状況を有する無線ノードがピンチポイントではない場合、予測的診断ルーチン300は、ブロック308においてピンチポイント解析を行うことなく予測的ネイバー解析312に進み得る。
予測的ネイバー解析312は、通信能力の障害と、無線ノードの各々と直接通信する隣接する無線通信装置との関数として、無線メッシュネットワーク70に潜在的なピンチポ
イントを生成する。潜在的なピンチポイントは、無線ノードと直接通信する閾値数未満の隣接する無線通信装置を有する無線ノードである。すなわち、通信能力障害があり、無線ノードが、最善の実施によって確立されるよりも少数の隣接する無線通信装置とともに残されると、無線メッシュネットワーク70内部の通信能力の別の障害が発生したときに、その無線ノードは、ピンチポイントになり得る。
より特定的には、図11は、ブロック312において予測的ネイバー解析として実行され得る代表的な予測的ネイバー解析ルーチン500を描画する。予測的ネイバールーチン500は、ブロック502において開始し、接続状況に関連付けられた通信能力の障害が発生したことを仮定する。上記で述べたように、このことは、図7に概念的に示されるような低バッテリの状況が発生した場合の通信装置障害、図8に概念的に示されるようなピンチポイントの状況が発生した場合の通信装置障害、及び図9に概念的に示されるような低安定性の状況が発生した場合の通信パス障害を含み得るが、これらに限定されない。
また、発生した接続状況に依存して、予測的ネイバー解析ルーチン500は、ブロック504において通信パスを取り除くか、またはブロック508において無線ノードを取り除く。通信パス及び/または無線ノードを取り除くことにおいて、予測的ネイバー解析ルーチン500は、個々の無線ノードについての、及び無線メッシュネットワーク70全体についての接続状況の影響を予測するために、無線メッシュネットワーク70を、あたかも通信能力が故障したかのように効果的にシミュレートし得る。通信能力の1つの障害のシミュレーションを参照して説明したが、予測的ネイバー解析ルーチン500は、いくつもの接続性の問題の結果として、いくつもの障害をシミュレートしてもよい。
一例として、予測的ネイバー解析ルーチン500は、ゲートウェイ35によって受信された通信統計を一時的に変更するか、または無線ノードからの通信統計に基づいて、診断の結果を変更することによって、通信パスの障害をシミュレートし得る。そのような改変の例は、不安定な通信パスを取り除くために、割り当てられた通信ルートを変更すること、ネイバーの特定を変更することを含むが、これらに限定されず、ネイバーからの受信信号強度インジケータ(RSSI)、ネイバーへの受信信号強度インジケータ(RSSI)、ネイバーとの成功した通信のパーセンテージ、その特定のノードに対する親及び子の数、親対子の比率、親対ネイバーの比率、及び子対ネイバーの比率は、無線ノードごとに互いに対して更新されてもよい。
別のケースでは、無線ノードが無線メッシュネットワーク70から取り除かれた場合、取り除かれたノードに関与するネットワークマネージャによって割り当てられた通信ルートは、取り除かれたノードに関与しない別の通信ルートに沿って、メッセージを再ルーティングするように変更され得る。加えて、または代替的に、ネイバーの特定、ネイバーからの受信信号強度インジケータ(RSSI)、ネイバーへの受信信号強度インジケータ(RSSI)、ネイバーとの成功した通信のパーセンテージ、その特定のノードに対する親及び子の数、親対子の比率、親対ネイバーの比率、及び子対ネイバーの比率は、WD6をネイバーとして有する無線ノードごとに更新されてもよく、それによって、取り除かれた無線ノードに関する情報が、無線メッシュネットワーク70についての通信統計のうちのいずれかに反映されないようにされる。
図12は、低バッテリの状況に起因する無線ノードWD3における通信装置障害と、無線ノードWD5とWD6との間の通信パスにおける低安定性に起因する通信パス障害とを概念的に示す。図13は、通信装置及び通信パス障害の結果としての更新されたメッシュネットワークトポロジーを表形式で示し、ゲートウェイ35及び無線ノードWD5、WD6、WD7及びWD10がもはやネイバーとしてWD3を有さず、WD5及びWD6がもはやネイバーとして互いを有さない前提を反映する。無線メッシュネットワークのトポロ
ジーの解析において、予測的ネイバー解析ルーチン500は、ブロック506及び510において、WD5とWD6との間の通信パス障害と、WD3の通信装置障害とが、結果として、ゲートウェイ35のための4つのネイバー及び無線ノードWD5のための2つのネイバーのみとなることを判定する。5つ/3つの最善の実施基準の例を用いると、ゲートウェイ35及び無線ノードWD5の両方が、潜在的なピンチポイントである。すなわち、最善の実施が、ゲートウェイ35については、少なくとも5つの隣接するノードを有し、無線ノードの各々については、少なくとも3つの隣接するノード(すなわち、ゲートウェイ35及び/または隣接するノードのいずれか)である場合、ロバストな自己回復型メッシュネットワークを維持するために、ゲートウェイ35及び無線ノードWD5は、その閾値を各々下回る。それに加えて、予測的診断ルーチン300は、上述の予測的ピンチポイントルーチン400を用いて、無線ノードWD7及びWD12を潜在的なピンチポイントとして特定し、この場合、引き続いて起こるWD7とWD12との間の通信の不安定性は、無線ノードWD6~WD9の通信障害につながる可能性がある。このように、予測的ネイバー解析ルーチン500は、接続状況が結果として無線メッシュ通信ネットワーク70内部の通信能力の障害となることが発生した場合に、もしあれば、いずれの無線ノードが潜在的なピンチポイントになり得るかを判定し得る。
図6を再度参照すると、ブロック314において、予測的診断ルーチン300は、ピンチポイント解析308、予測的ピンチポイント解析310及び予測的ネイバー解析312の結果を利用して、無線メッシュネットワーク70内のすべての予測されたまたは潜在的なピンチポイント、潜在的な通信装置障害、潜在的な通信パス障害等を含む、無線メッシュネットワーク70の未来の状態を特定する。例えば、予測的診断ルーチン300は、プロセス制御ネットワーク100、プロセス制御システム、プロセスプラント、工業用セッティング10等またはそれらの任意のサブセット内部のすべての無線メッシュ通信ネットワークの概要を、例えばワークステーション13のディスプレイ画面14上に表示され得るグラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に提供し得る。結果として潜在的なまたは予測されたピンチポイント、または通信ロスとなり得る接続状況を有する任意の無線ネットワークについて、GUIは、影響を受けたネットワークをグラフィカルに強調表示し得る。選択可能なアイコンを用いて、GUIは、影響を受けたネットワークを選択するユーザ入力に応じ、無線ノードに関連付けられたフィールド装置をリストアップした、無線ネットワークの概要報告を、各々の現在の状態及び各々の予測された状態とともに提起し得る。付加的な情報は、無線ノードごとのネイバーの数、バッテリレベル、通信安定性、ゲートウェイ等を含み得る。代替的に、GUIは、図3に示されたものと同様に、無線メッシュネットワークのトポロジーをグラフィカルに示す表示を生成し得、接続状況が強調表示される(例えば、不安定性について強調表示された通信パス、低バッテリレベルについて強調表示された無線ノード、ピンチポイントについて強調表示された無線ノード等)。各通信パス、無線ノード及びゲートウェイは、グラフィカルに表現され得、かつ選択可能であり得、この場合、図7、8、9及び12に示されたものと同様に、強調表示されたパスまたは無線ノードを選択することによって、予測されたピンチポイント、潜在的なピンチポイント、通信パス障害、通信装置障害等を示すネットワークトポロジーの新しい画像が生成される。
以下のさらなる考察は、前述の議論に適用される。本明細書全体を通して、任意の装置またはルーチンによって行われるとして説明された行動は、概して、機械可読命令に従ってデータを操作するかまたは変換するプロセッサの行動またはプロセスを指す。機械可読命令は、プロセッサに通信可能に結合されたメモリ装置上に記憶されてもよく、そこから取り出されてもよい。すなわち、本明細書で説明された方法は、コンピュータ可読媒体上に(すなわち、メモリ装置上に)記憶された機械実行可能命令のセットによって具現化され得る。命令は、対応する装置(例えば、サーバ、ユーザインターフェース装置等)の1つ以上のプロセッサによって実行されると、プロセッサに本方法を実行させる。本明細書
において、命令、ルーチン、モジュール、プロセス、サービス、プログラム、及び/またはアプリケーションが、コンピュータ可読メモリ上に、またはコンピュータ可読媒体上に記憶されるかまたはセーブされるとして言及されている場合、文言「記憶された(stored)」及び「セーブされた(saved)」は、一時的信号を除外することが意図される。
さらに、用語「オペレータ(operator)」、「作業員(personnel)」、「人(person)」、「ユーザ(user)」、「技術者(technician)」及び同様の他の用語を用いて、本明細書で説明されたシステム、機器、及び方法を用い得るかまたはそれらと相互作用し得るプロセスプラント環境内の人を説明しているが、これらの用語は、限定することを意図していない。本明細書で特定の用語が用いられている場合、該用語は、一部には、プラント作業員が関与する従来の活動に起因して用いられるが、その特定の活動に関与している可能性がある作業員に限定することが意図されていない。
加えて、本明細書全体を通して、複数のインスタンスが、単一のインスタンスとして説明されたコンポーネント、動作、または構造を組み入れてもよい。1つ以上の方法の個々の動作が、別個の動作として例証され説明されているが、個々の動作のうちの1つ以上が、平行して行われてもよく、動作が例証された順序で行われることを必要とするものではない。例示の構成で別個のコンポーネントとして提示された構成及び機能性が、組み合わせられた構造またはコンポーネントとして実施されてもよい。同様に、単一のコンポーネントとして提示された構造及び機能性が、別個のコンポーネントとして実施されてもよい。これら及び他の変形、改変、付加、及び改善は、本明細書における主題の範囲に含まれる。
特に断らない限り、本明細書における、例えば「処理する(processing)」、「演算する(computing)」、「計算する(calculating)」、「判定する(determining)」、「特定する(identifying)」、「提示する(presenting)」、「提示されるようにさせる(causing to be presented)」、「表示されるようにさせる(causing to
be displayed)」、「表示する(displaying)」等の文言を用いた議論は、1つ以上のメモリ(例えば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、またはそれらの組み合わせ)、レジスタ、または情報を受信するか、記憶するか、送信するか、または表示する他の機械コンポーネント内部の物理的(例えば、電子的、磁気的、生物学的、または光学的)量として表現されるデータを操作するかまたは変換する機械(例えば、コンピュータ)の活動またはプロセスに言及している場合がある。
ソフトウェアにおいて実施される場合、本明細書で説明されたアプリケーション、サービス、及びエンジンのうちのいずれかが、任意の有形の非一時的コンピュータ可読メモリに、例えば磁気ディスク、レーザディスク、ソリッド状態メモリ装置、分子メモリ記憶装置に、またはコンピュータまたはプロセッサ等のRAMまたはROM内の他の記憶媒体に記憶されてもよい。本明細書で開示されたシステムの例は、いくつかの他のコンポーネントの中でも、ハードウェア上で実行されるソフトウェア及び/またはファームウェアを含むとして開示されているが、そのようなシステムは単なる例証であり、限定として解釈されるべきではないことに留意すべきである。例えば、これらのハードウェア、ソフトウェア、及びファームウェアコンポーネントのうちのいずれかまたはすべてが、ハードウェアだけに、ソフトウェアだけに、またはハードウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせで組み込まれることができる。したがって、当業者には、提供された例が、そのようなシステムを実施するための唯一の方法ではないことが容易に理解されよう。
このように、特定の例を参照して本発明を説明してきたが、これらは、例証のみが意図され、本発明を制限することは意図されておらず、当業者には、本発明の本質及び範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に変更、付加または削除がなされてもよいことが明らかであろう。
本特許において、文章「本明細書で用いられる場合、用語「______」は、ここでは…を意味するものと定義される(As used herein、the term‘______’is hereby defined to mean...)」または同様の文章を用いて用語が明白に定義されていない限り、その用語の意味を、明白にまたは含意によって、その平易または通常の意味を越えて制限することは意図されていないことがさらに理解されるべきであり、またそのような用語は、本特許のあらゆるセクションにおいてなされたあらゆる申し述べ(請求項の言葉を除く)に基づく範囲において、限定されるものとして解釈されるべきではない。本特許の最後において請求項で列挙されたあらゆる用語が、本特許において、単一の意味と整合するように言及されている範囲において、このことは、読み手を混乱させないように、明確にするためのみに行われ、そのような請求項の用語は、含意によって、または別の方法で、その単一の意味に限定されることは意図されていない。最終的に、請求項の要素は、何らかの構造の記述なく、文言「手段(means)」及び機能を列挙することによって定義されない限り、あらゆる請求項の要素の範囲は、米国特許法第112条(f)及び/または改正前の米国特許法第112条第6パラグラフの用途に基づいて解釈されることが意図されていない。
それに加えて、先述の文では、非常に多くの異なる実施形態の詳細な説明を述べているが、本発明の範囲は、本特許の最後で述べられた請求項の文言によって画定されることが理解されるべきである。詳細な説明は、例証のみと解釈されるべきであり、あらゆる可能な実施形態を説明しているのではないが、それは、あらゆる可能な実施形態を説明することは、不可能ではないにしても現実的ではないためである。現在の技術か、または本特許の出願日以降に開発された技術のいずれかを用いて、非常に多くの代替の実施形態を実施することが可能であり、これらは依然として特許請求の範囲に含まれる。

Claims (41)

  1. プロセス制御システムにおける通信を提供する無線メッシュネットワークのための予測的無線接続性診断の方法であって、前記無線メッシュネットワークが、メッシュトポロジーで組織された複数の無線ノードを含み、前記無線メッシュネットワークが、少なくとも1つの接続状況を有し、前記接続状況が、前記無線メッシュネットワーク内部の通信能力の予想された障害であり、前記方法が、
    前記接続状況に応じて、前記無線メッシュネットワーク内部の前記通信能力の前記障害と、前記複数の無線ノードの各々と前記無線メッシュネットワークのゲートウェイとの間の通信パスとの関数として、前記無線メッシュネットワーク内部に、予測されたピンチポイントを生成することであって、ピンチポイントが、障害の結果として少なくとも1つの他の無線ノードがもはや前記無線メッシュネットワークの前記ゲートウェイへの通信パスを有さないことになる無線ノードであり、予測されたピンチポイントが、前記無線メッシュネットワーク内部の前記通信能力の前記障害時にピンチポイントになる無線ノードである、生成することと、
    前記接続状況に応じて、前記無線メッシュネットワーク内部の前記通信能力の前記障害と、前記複数の無線ノードの各々と直接無線通信する隣接する無線通信装置の数との関数として、前記無線メッシュネットワーク内部に、潜在的なピンチポイントを生成することであって、潜在的なピンチポイントが、前記無線ノードと直接無線通信する、閾値数未満の隣接する無線通信装置を有する無線ノードである、生成することと、
    前記無線メッシュネットワークの未来の状態を特定するために、前記予測されたピンチポイント及び潜在的なピンチポイントを適用することと、
    を含む、方法。
  2. 前記接続状況が、前記無線メッシュネットワーク内部の無線ノードの、隣接する無線通信装置と直接無線通信する能力の予想された障害を含み、前記無線ノードが、前記無線メッシュネットワーク内部のピンチポイントであり、前記方法が、
    前記接続状況に応じて、前記ピンチポイントが前記隣接する無線通信装置と直接無線通信する前記障害と、前記ピンチポイントを介して前記ゲートウェイと間接的に無線通信する前記複数の無線ノードのうちのいくつかの間の通信パスとの関数として、前記無線メッシュネットワーク内部の無線ノードの予測された通信障害を生成することであって、通信
    障害が、無線ノードと前記ゲートウェイとの間の通信パスにおける障害を含む、生成することと、
    前記無線メッシュネットワークの未来の状態を特定するために、前記予測された通信障害を適用することと、
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ピンチポイントが前記隣接する無線通信装置と直接無線通信する前記能力の前記予想された障害が、前記ピンチポイントにおけるバッテリの状態によって生じ、前記予想された障害が、前記ピンチポイントについての前記バッテリの予想された障害を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記バッテリの前記状態が、前記バッテリ内の消耗された蓄積電気と、前記バッテリの消耗された健全性とのうちの1つ以上を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記複数の無線ノードの各々が、前記プロセス制御システム内部のフィールド装置に対応する場合、前記無線ノードが、前記フィールド装置を前記無線メッシュネットワークに通信可能に結合し、前記バッテリの前記状態が、閾値により画定され、各無線ノードの前記閾値が、前記プロセス制御システムに対応するフィールド装置のクリティカリティに依存する、請求項3に記載の方法。
  6. 前記隣接する無線通信装置と直接無線通信するための、前記ピンチポイントの前記能力の前記予想された障害が、前記ピンチポイントと、前記隣接する無線通信装置との間の前記通信パスにおける不安定性によって生じ、前記予想された障害が、前記ピンチポイントと、前記隣接する無線通信装置との間の前記通信パスの予想された障害を含む、請求項2に記載の方法。
  7. 前記無線メッシュネットワーク内部の通信能力の前記予想された障害が、前記無線ノードにおけるバッテリの状態によって生じ、前記予想された障害が、前記無線ノードのための前記バッテリの予想された障害を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記バッテリの前記状態が、前記バッテリ内の消耗された蓄積電気と、前記バッテリの消耗された健全性とのうちの1つ以上を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記複数の無線ノードの各々が、前記プロセス制御システム内部のフィールド装置に対応する場合、前記無線ノードが、前記フィールド装置を前記無線メッシュネットワークに通信可能に結合させ、前記バッテリの前記状態が、閾値により画定され、無線ノードごとの前記閾値が、前記プロセス制御システムに対応する前記フィールド装置のクリティカリティに依存する、請求項7に記載の方法。
  10. 前記接続状況が、無線ノードと、隣接する無線通信装置との間の直接無線通信における不安定性によって生じ、前記予想された障害が、前記無線ノードと、前記隣接する無線通信装置との間の前記通信パスの障害を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記無線メッシュネットワークの未来の状態を特定するために、前記潜在的なピンチポイントを適用することが、各潜在的なピンチポイントを、前記潜在的なピンチポイントと直接通信する追加の隣接する無線通信装置を要するとして特定することを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 記無線ノードと直接通信する隣接する無線通信装置の前記閾値数が、少なくとも5つの無線ノードと直接通信する前記ゲートウェイを含み、各無線ノードが、少なくとも3つ
    の隣接する無線通信装置と直接通信する、請求項11に記載の方法。
  13. 隣接する無線通信装置が、前記無線メッシュネットワークの前記ゲートウェイと、別の無線ノードとのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
  14. プロセス制御システムにおける無線メッシュネットワークのための予測的無線接続性診断の方法であって、前記無線メッシュネットワークが、メッシュトポロジーで組織された複数の無線ノードを含み、前記無線メッシュネットワークが、少なくとも1つの接続状況を有し、前記接続状況が、前記無線メッシュネットワーク内部の通信能力の予想された障害であり、前記方法が、
    前記接続状況に応じて、前記無線メッシュネットワークを、前記通信能力の前記障害が前記無線メッシュネットワーク内部で発生したかのようにシミュレートすることと、
    前記シミュレートされたメッシュネットワーク内部のピンチポイントについて、前記シミュレートされたメッシュネットワークを解析することであって、ピンチポイントが、障害の結果として少なくとも1つの他の無線ノードがもはや前記無線メッシュネットワークのゲートウェイへの通信パスを有さないことになる無線ノードである、解析することと、
    前記シミュレートされたメッシュネットワークの前記解析に応じて、前記通信能力の前記障害が前記無線メッシュネットワーク内部で発生した場合、1つ以上の無線ノードを、予測されたピンチポイントとして特定することと、
    前記解析された無線ノードと直接通信する前記シミュレートされた無線メッシュネットワーク内の隣接する無線通信装置の数について、前記シミュレートされたメッシュネットワーク内の各無線ノードを解析することと、
    前記シミュレートされたメッシュネットワーク内の各無線ノードの前記解析に応じて、前記通信能力の前記障害が前記無線メッシュネットワーク内部で発生し、隣接する無線通信装置の前記数が、隣接する無線通信装置の閾値数を下回る場合、1つ以上の無線ノードを、潜在的なピンチポイントとして特定することと、
    前記無線メッシュネットワークの未来の状態を特定するために、前記予測されたピンチポイント及び潜在的なピンチポイントを適用することと、
    を含む、方法。
  15. 前記接続状況が、前記無線メッシュネットワーク内部の無線ノードの、隣接する無線通信装置と直接無線通信するための能力の予想された障害を含み、前記無線ノードが、前記無線メッシュネットワーク内部のピンチポイントであり、前記方法が、
    前記解析されたピンチポイントと直接通信する隣接する無線ノードについての前記ピンチポイントを解析することと、
    前記ピンチポイントの前記解析に応じて、前記ピンチポイントのみを介して前記ゲートウェイと間接的に無線通信する無線ノードを特定することと、
    をさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記無線メッシュネットワークを、前記通信能力の前記障害が前記無線メッシュネットワーク内部で発生したかのようにシミュレートすることが、前記ピンチポイントなしに前記無線メッシュネットワークをシミュレートすることを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記ピンチポイントのみを介して前記ゲートウェイと間接的に無線通信する各特定された無線ノードが、前記隣接する無線通信装置と直接無線通信するための前記無線ノードの前記能力の障害時に、前記ゲートウェイとの通信を失うことを予測することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  18. 前記隣接する無線通信装置と直接無線通信するための、前記無線メッシュネットワーク内部の前記無線ノードの前記能力の前記予想された障害が、前記無線ノードのバッテリ
    おける低バッテリレベルによって生じ、前記予想された障害が、前記無線ノードについての前記バッテリの予想された障害を含む、請求項15に記載の方法。
  19. 前記低バッテリレベルが、前記バッテリ内の消耗された蓄積電気と、前記バッテリの消耗された健全性とのうちの1つ以上を含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記隣接する無線通信装置と直接無線通信するための、前記無線メッシュネットワーク内部の前記無線ノードの前記能力の前記予想された障害が、前記ピンチポイントと、前記隣接する無線通信装置との間の前記直接無線通信における不安定性によって生じ、前記予想された障害が、前記ピンチポイントと、前記隣接する無線通信装置との間の前記通信パスの予想された障害を含む、請求項15に記載の方法。
  21. 前記接続状況が、無線ノードのバッテリにおける低バッテリレベルによって生じ、前記予想された障害が、前記無線ノードについての前記バッテリの予想された障害を含む、請求項14に記載の方法。
  22. 前記低バッテリレベルが、前記バッテリ内の消耗された蓄積電気と、前記バッテリの消耗された健全性とのうちの1つ以上を含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記接続状況が、無線ノードと、隣接する無線通信装置との間の直接無線通信における不安定性によって生じ、前記予想された障害が、前記無線ノードと、前記隣接する無線通信装置との間の前記直接無線通信の障害を含む、請求項14に記載の方法。
  24. 前記無線メッシュネットワークを、前記通信能力の前記障害が前記無線メッシュネットワーク内部で発生したかのようにシミュレートすることが、前記無線ノードと前記隣接する無線通信装置との間の直接無線通信なしに、前記無線メッシュネットワークをシミュレートすることを含む、請求項23に記載の方法。
  25. 1つ以上の無線ノードを潜在的なピンチポイントとして特定することが、前記潜在的なピンチポイントを、前記潜在的なピンチポイントと直接通信する追加の隣接する無線通信装置を要するとして特定することを含む、請求項14に記載の方法。
  26. 前記解析された無線ノードと直接通信する、前記シミュレートされた無線メッシュネットワーク内の隣接する前記閾値数の無線通信装置が、前記シミュレートされた無線メッシュネットワーク内の、少なくとも5つの無線ノードと直接通信する前記ゲートウェイを含み、前記シミュレートされた無線メッシュネットワーク内の各無線ノードが、少なくとも3つの隣接する無線通信装置と直接通信する、請求項25に記載の方法。
  27. 隣接する無線通信装置が、前記無線メッシュネットワークの前記ゲートウェイと、別の無線ノードとのうちの1つである、請求項14に記載の方法。
  28. ゲートウェイと、
    前記ゲートウェイに通信可能に結合された複数の無線ノードであって、各々が、前記ゲートウェイに無線ノード状況データを送信するように適合された、無線ノードと、
    前記ゲートウェイに通信可能に結合され、
    前記無線ノード及び前記ゲートウェイ間の通信をスケジューリングし、
    前記ゲートウェイと前記無線ノードとの間の通信パスを画定し、
    前記無線メッシュネットワーク内部の接続状況を、前記複数の無線ノードからの前記無線ノード状況データの関数として特定することであって、接続状況が、前記無線メッシュネットワーク内部の通信能力の予想された障害である、特定し、
    前記無線メッシュネットワーク内部のピンチポイントを、前記無線メッシュネットワーク内部の前記通信能力の前記障害と、前記通信パスとの関数として予測することであって、ピンチポイントが、障害の結果として少なくとも1つの他の無線ノードがもはや前記無線メッシュネットワークの前記ゲートウェイへの通信パスを有さないことになる無線ノードであり、予測されたピンチポイントが、前記無線メッシュネットワーク内部の前記通信能力の前記障害時にピンチポイントになる無線ノードである、予測し、
    前記無線メッシュネットワーク内部の潜在的なピンチポイントを、前記無線メッシュネットワーク内部の前記通信能力の前記障害と、前記複数の無線ノードの各々と直接通信する隣接する無線通信装置との関数として予測することであって、潜在的なピンチポイントが、前記無線ノードと直接通信する、閾値数未満の隣接する無線通信装置を有する無線ノードである、予測する
    ように適合された、ネットワークマネージャと、
    を含む、無線メッシュネットワーク。
  29. 前記接続状況が、前記無線メッシュネットワークの無線ノードの、隣接する無線通信装置と直接無線通信する能力の予想された障害を含み、前記無線ノードが、前記無線メッシュネットワーク内部のピンチポイントであり、
    前記ネットワークマネージャが、
    前記無線メッシュネットワーク内部の無線ノードの通信障害を、前記隣接する無線通信装置と直接無線通信する前記ピンチポイントの前記障害と、前記通信パスとの関数として予測することであって、通信障害が、前記ピンチポイントを介して前記ゲートウェイと間接的に無線通信する無線ノードと前記ゲートウェイとの間の通信パスにおける障害を含む、予測する、
    ようにさらに適合される、請求項28に記載の無線メッシュネットワーク。
  30. 前記隣接する無線通信装置と直接無線通信するための、前記ピンチポイントの前記能力の前記予想された障害が、前記ピンチポイントにおけるバッテリの状態によって生じ、前記予想された障害が、前記ピンチポイントについての前記バッテリの予想された障害を含む、請求項29に記載の無線メッシュネットワーク。
  31. 前記バッテリの前記状態が、前記バッテリ内の消耗された蓄積電気と、前記バッテリの消耗された健全性とのうちの1つ以上を含む、請求項30に記載の無線メッシュネットワーク。
  32. 前記複数の無線ノードの各々が、前記プロセス制御システム内部のフィールド装置に対応する場合、前記無線ノードが、前記フィールド装置を前記無線メッシュネットワークに通信可能に結合させ、前記バッテリの前記状態が、閾値により画定され、無線ノードごとの前記閾値が、前記プロセス制御システムに対応する前記フィールド装置のクリティカリティに依存する、請求項30に記載の無線メッシュネットワーク。
  33. 前記隣接する無線通信装置と直接無線通信するための、前記ピンチポイントの前記能力の前記予想された障害が、前記ピンチポイントと、前記隣接する無線通信装置との間の前記通信パスにおける不安定性によって生じ、前記予想された障害が、前記ピンチポイントと、前記隣接する無線通信装置との間の前記通信パスの予想された障害を含む、請求項29に記載の無線メッシュネットワーク。
  34. 前記接続状況が、前記無線ノードにおけるバッテリの状態によって生じ、前記予想された障害が、前記無線ノードのための前記バッテリの予想された障害を含む、請求項28に記載の無線メッシュネットワーク。
  35. 前記バッテリの前記状態が、前記バッテリ内の消耗された蓄積電気と、前記バッテリの消耗された健全性とのうちの1つ以上を含む、請求項34に記載の無線メッシュネットワーク。
  36. 前記複数の無線ノードの各々が、前記プロセス制御システム内部のフィールド装置に対応する場合、前記無線ノードが、前記フィールド装置を前記無線メッシュネットワークに通信可能に結合させ、前記バッテリの前記状態が、閾値により画定され、無線ノードごとの前記閾値が、前記プロセス制御システムに対応する前記フィールド装置のクリティカリティに依存する、請求項34に記載の無線メッシュネットワーク。
  37. 前記接続状況が、無線ノードと、隣接する無線通信装置との間の直接無線通信における不安定性によって生じ、前記予想された障害が、前記無線ノードと、前記隣接する無線通信装置との間の前記通信パスの障害を含む、請求項28に記載の無線メッシュネットワーク。
  38. 前記ネットワークマネージャが、各潜在的なピンチポイントを、前記潜在的なピンチポイントと直接通信する追加の隣接する無線通信装置を要するとして特定するようにさらに適合される、請求項28に記載の無線メッシュネットワーク。
  39. 記無線ノードと直接通信する、前記閾値数の隣接する無線通信装置が、少なくとも5つの無線ノードと直接通信する前記ゲートウェイを含み、各無線ノードが、少なくとも3つの隣接する無線通信装置と直接通信する、請求項38に記載の無線メッシュネットワーク。
  40. 隣接する無線通信装置が、前記無線メッシュネットワークの前記ゲートウェイと、別の無線ノードとのうちの1つである、請求項28に記載の無線メッシュネットワーク。
  41. 各無線ノードからの前記無線ノード状況データが、前記無線ノードについてのバッテリ状況データと、前記無線ノードと直接通信する隣接する無線通信装置の特定と、隣接する無線通信装置からの受信信号強度と、前記無線ノードと前記隣接する無線通信装置との間で成功した通信のパーセンテージとのうちの1つ以上を含む、請求項28に記載の無線メッシュネットワーク。
JP2018076347A 2017-04-12 2018-04-11 プロセス制御システム内の無線メッシュネットワークのための予測的接続診断 Active JP7193247B2 (ja)

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