JP7191277B1 - 殺菌又はウイルスの不活化を行う装置、及び殺菌又はウイルスの不活化を行う方法 - Google Patents

殺菌又はウイルスの不活化を行う装置、及び殺菌又はウイルスの不活化を行う方法 Download PDF

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Abstract

本開示に係る装置は、殺菌又はウイルスの不活化を行う装置において、被摩擦部材及び該被摩擦部材と対向する対向部材のうちの一方の部材と、前記被摩擦部材に擦れ合う摩擦部材と、を備え、前記摩擦部材と前記被摩擦部材との摩擦によって前記被摩擦部材と前記対向部材との間に電界を発生させる。

Description

本開示は、電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う装置、及び電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う方法に関する。
従来、電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う技術が知られている。電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う技術は、オゾン等の放電生成物及び薬品を用いずに殺菌又はウイルスの不活化を行う技術として、注目されている。例えば、特許文献1には、電界を用いて殺菌を行うエアフィルタが開示されている。具体的には、特許文献1に記載のエアフィルタは、第1の電極、第2の電極、プレート及び電源部を備えている。第1の電極及び第2の電極は、金属が格子状に配置されたものである。プレートは、第1の電極及び第2の電極によって挟まれている。また、プレートには、第1の電極と第2の電極との対向方向に貫通する貫通孔が形成されている。特許文献1に記載のエアフィルタは、第1の電極と第2の電極との間に電源部から電圧を印加することにより、第1の電極と第2の電極との間に電界を形成し、プレートの貫通孔を通過する菌を該電界によって死滅させる。
特開2008-154705号公報
電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う従来の技術は、上述のように、2つの電極間に電圧を印加する電源部が必要となる。このため、電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う従来の技術は、この電源部によるコストの増加等が課題となっていた。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであり、電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う装置であって、2つの電極間に電圧を印加する電源部を用いることなく殺菌又はウイルスの不活化を行うことができる装置を得ることを、第1の目的とする。また、本開示は、電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う方法であって、2つの電極間に電圧を印加する電源部を用いることなく殺菌又はウイルスの不活化を行うことができる方法を得ることを、第2の目的とする。
本開示に係る装置は、殺菌又はウイルスの不活化を行う装置において、被摩擦部材と、人の手ではなく、該被摩擦部材と離隔して対向する対向部材と、前記対向部材とは離隔して配置され、前記被摩擦部材に擦れ合う摩擦部材と、前記対向部材とは異なり、前記摩擦部材と前記被摩擦部材とを相対的に移動させるモーターと、を備え、前記摩擦部材と前記被摩擦部材との摩擦によって前記被摩擦部材と前記対向部材との間に電界を発生させる構成となっている。
また、本開示に係る方法は、殺菌又はウイルスの不活化を行う方法において、モーターによって摩擦部材と被摩擦部材とを相対的に移動させることによって、前記被摩擦部材に前記摩擦部材を擦れ合わせ、前記摩擦部材と前記被摩擦部材との摩擦によって、前記被摩擦部材と離隔して対向し、且つ、前記摩擦部材と離隔して配置された部材である対向部材と、前記被摩擦部材との間に電界を発生させる。
本開示に係る装置及び方法は、摩擦を利用して、殺菌又はウイルスの不活化に用いられる電界を発生させる。このため、本開示に係る装置及び方法は、2つの電極間に電圧を印加する電源部を用いることなく、殺菌又はウイルスの不活化を行うことができる。
本実施の形態1に係る装置の内部構造を示す側面図である。 本実施の形態1に係る装置の内部構造を示す側面図である。 本実施の形態2に係る装置の一例の内部構造を示す側面図である。 本実施の形態2に係る装置の別の一例の内部構造を示す側面図である。 本実施の形態2に係る装置の別の一例の内部構造を示す側面図である。 本実施の形態3に係る装置の内部構造を示す側面図である。
以下の各実施の形態において、本開示に係る装置及び方法の一例について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものである。また、同一又はこれに相当するものに同一の符号を付すというやり方は、以下に記載する実施の形態の全文において共通することとする。そして、明細書全文に表されている構成要素の形態は、あくまでも本開示に係る装置及び方法の例示である。本開示に係る装置及び方法は、明細書に記載された形態に限定されるものではない。特に、本開示に係る装置及び方法の構成要素の組み合わせは、各実施の形態における組み合わせのみに限定されるものではなく、ある実施の形態に記載した構成要素を当該実施の形態とは別の実施の形態に記載した構成要素と組み合わせたものであってもよい。また、以下の本開示に係る装置及び方法の一例の説明において、図における上方を「上側」とし、下方を「下側」として説明する。さらに、以下では、本開示に係る装置及び方法の一例の理解を容易にするために、方向を表す用語を適宜用いる。しかしながら、方向を表す用語は、本開示に係る装置及び方法の一例を説明のためのものである。本開示に係る装置及び方法は、これらの用語により限定されるものではない。なお、方向を表す用語とは、「右」、「左」、「前」及び「後」等である。また、以下に示す図面では、各構成要素の大きさの関係が、本開示に係る装置及び方法を実際に実施した場合とは異なる場合がある。
実施の形態1.
図1及び図2は、本実施の形態1に係る装置の内部構造を示す側面図である。
なお、図2は、図1とは異なる方向から装置1の内部構造を観察した側面図となっている。具体的には、図2は、図1の紙面右側から装置1の内部構造を観察した側面図となっている。以下、図1及び図2を用いて、本実施の形態1に係る装置1について説明する。ここで、図2及び後述の図で示す先端黒塗りの矢印は、構成要素の移動方向を示している。
装置1は、対向して配置された被摩擦部材20及び対向部材40の間に電界5を発生させ、被摩擦部材20又は対向部材40に対して殺菌又はウイルスの不活化を行う装置である。この際、被摩擦部材20及び対向部材40のうちの一方は、殺菌又はウイルスの不活化を行う対象となる部材であり、装置1以外の装置の構成要素となる。また、被摩擦部材20及び対向部材40のうちの他方は、装置1の構成要素となる。なお、以下では、被摩擦部材20及び対向部材40のうち、装置1の構成要素となる部材を、第1部材と称する場合がある。また、被摩擦部材20及び対向部材40のうち、殺菌又はウイルスの不活化を行う対象となる部材を、第2部材と称する場合がある。
装置1は、第1部材、摩擦部材10、及び移動機構30を備えている。
本実施の形態1では、被摩擦部材20及び対向部材40のうち、被摩擦部材20が第1部材となっている。被摩擦部材20は、摩擦部材10と擦れ合った際に静電気が発生しやすい素材で形成されているのが好ましい。本実施の形態1では、被摩擦部材20は、樹脂で形成されている。また、本実施の形態1では、被摩擦部材20及び対向部材40のうち、対向部材40が第2部材となっている。対向部材40は、例えば、空気調和装置のフィルタである。すなわち、本実施の形態1では、対向部材40は、非金属製の部材となっている。なお、本実施の形態1では、被摩擦部材20は、四角形の板形状をしている。しかしながら、当該形状は、被摩擦部材20の形状の一例である。被摩擦部材20は、他の形状をしていてもよい。
摩擦部材10は、被摩擦部材20に擦れ合うものである。摩擦部材10は、円柱状の支持体11の外周面に設けられている。また、摩擦部材10は、被摩擦部材20の面21に接触している。支持体11が該支持体11の中心軸を回転中心として回転することにより、支持体11と共に摩擦部材10も回転し、摩擦部材10が被摩擦部材20の面21に擦れ合うこととなる。これにより、被摩擦部材20に静電気が発生する。なお、本実施の形態1では、支持体11は、アルミニウム等の金属で形成されている。ここで、支持体11は、接地されていることが好ましい。支持体11が接地されていることにより、被摩擦部材20と摩擦部材10とが擦れ合った際、被摩擦部材20に効率よく静電気を発生させることができる。
摩擦部材10は、樹脂又は綿等、可撓性を有する素材で形成される。この際、摩擦部材10の素材は、被摩擦部材20の素材の帯電傾向に応じて選択されるのが好ましい。例えば、被摩擦部材20が、Poly Propylene等、負の摩擦帯電傾向を有する素材で形成されているとする。この場合、摩擦部材10は、Polyamide6等、正の摩擦帯電傾向を有する素材で形成することが好ましい。また、例えば、被摩擦部材20が、正の摩擦帯電傾向を有する素材で形成されているとする。この場合、摩擦部材10は、負の摩擦帯電傾向を有する素材で形成することが好ましい。なお、Poly Propyleneは、PPと略される場合もある。また、Polyamide6は、PA6と略される場合もある。本実施の形態1では、摩擦部材10として、正の摩擦帯電傾向を有するPA6の繊維で形成された不織布を用いている。
なお、摩擦部材10は、不織布に限定されない。例えば、可撓性を有する繊維状の素材をはけ状にまとめ、該はけ状にまとめられたものを摩擦部材10としてもよい。また、例えば、可撓性を有する素材をスポンジ状に形成し、該スポンジ状に形成されたものを摩擦部材10としてもよい。また、例えば、可撓性を有する素材を板状に形成し、該板状に形成されたものを摩擦部材10としてもよい。
また、図1及び図2に示す摩擦部材10の数及び大きさも、あくまでも一例である。例えば、本実施の形態1では、3つの摩擦部材10が設けられている。これに限らず、摩擦部材10及び被摩擦部材20の大きさに応じて、摩擦部材10の数を適宜増減させてもよい。また、例えば、摩擦部材10における支持体11の長手方向の長さも、被摩擦部材20の大きさに応じて適宜決定すればよい。この際、摩擦部材10における支持体11の長手方向の長さは、被摩擦部材20における支持体11の長手方向の長さ以上となっていることが好ましい。摩擦部材10と被摩擦部材20とが擦れ合う範囲を、すなわち摩擦部材10と被摩擦部材20との摩擦範囲を極力大きくすることができる。なお、支持体11の長手方向とは、図1の紙面左右方向である。
また、図1及び図2に示す摩擦部材10の配置姿勢も、あくまでも一例である。摩擦部材10は、図1及び図2に示す摩擦部材10を被摩擦部材20の面21と平行に回転させ、図1及び図2に示す摩擦部材10の姿勢に対して傾いた配置となっていてもよい。
移動機構30は、摩擦部材10と被摩擦部材20とを相対的に移動させるものである。本実施の形態1では、移動機構30は、駆動源となるモーター31と、摩擦部材10を移動させるためにモーター31の駆動力を伝達する伝達機構32とを備えている。詳しくは、モーター31は、電源33から電力供給されて、駆動する。伝達機構32は、複数のギヤで構成されており、モーター31の出力軸と、摩擦部材10の設けられた支持体11とを接続している。モーター31が駆動することにより、モーター31の駆動力が伝達機構32によって支持体11に伝達され、支持体11及び該支持体11に設けられている摩擦部材10が回転する。これにより、摩擦部材10が被摩擦部材20の面21に擦れ合うこととなる。
なお、上述した移動機構30の構成は、あくまでも一例である。例えば、移動機構30の駆動源として、モーター31以外の駆動源を用いてもよい。また、例えば、複数のプーリと、これらのプーリを連結するベルトとで、伝達機構32を構成してもよい。また、例えば、駆動源の出力軸と支持体11とを直接接続する軸継手を、伝達機構32として用いてもよい。また、本実施の形態1では、移動機構30は摩擦部材10を移動させる構成であったが、移動機構30は、摩擦部材10と被摩擦部材20とを相対的に移動させるものであればよい。このため、実施の形態2で後述するように、移動機構30は、被摩擦部材20を移動させる構成であってもよい。また、実施の形態2で後述するように、装置1の設けられる装置が移動機構30に相当する機構を備えている場合、当該機構を移動機構30の代わりに用いてもよい。すなわち、装置1の設けられる装置が移動機構30に相当する機構を備えている場合、装置1は、移動機構30を備えていなくてもよい。なお、後述の実施の形態2では、装置1の設けられる装置の一例として、エスカレーターを紹介している。
上述のように、被摩擦部材20と対向部材40とは、対向して配置される。この際、被摩擦部材20及び対向部材40を保持する構成は、特に限定されない。例えば、被摩擦部材20及び対向部材40の双方を、装置1が設けられる装置の構成に保持させてもよい。また、例えば、被摩擦部材20及び対向部材40の双方を、装置1の構成に保持させてもよい。また、例えば、被摩擦部材20及び対向部材40のうちの一方を装置1が設けられる装置の構成に保持させ、被摩擦部材20及び対向部材40のうちの他方を装置1の構成に保持させてもよい。本実施の形態1では、第1部材である被摩擦部材20を装置1の構成が保持する構成となっている。また、第2部材である対向部材40を、装置1が設けられる装置の構成で保持する構成となっている。
詳しくは、本実施の形態1に係る装置1は、第1部材である被摩擦部材20を保持する対向配置機構50を備えている。換言すると、対向配置機構50は、第1部材である被摩擦部材20を保持し、被摩擦部材20と対向部材40とが対向した状態を保つものである。また、本実施の形態1では、対向配置機構50が被摩擦部材20を保持した状態では、対向部材40が被摩擦部材20の面22と対向する構成となっている。被摩擦部材20の面22は、被摩擦部材20における摩擦部材10と擦れ合う面21の反対面である。なお、上述のように、対向配置機構50によって第2部材である対向部材40を保持する構成としてもよい。また、装置1に、被摩擦部材20を保持する対向配置機構50と、対向部材40を保持する対向配置機構50とを備えてもよい。
また、本実施の形態1では、対向配置機構50は、保持部51、間隔調整機構52、及び固定部53を備えている。保持部51は、被摩擦部材20を保持するものである。この保持部51は、間隔調整機構52に設けられている。また、間隔調整機構52には、固定部53も設けられている。この固定部53は、固定部材2に固定されている。固定部材2は、装置1の設置後に動かない部材であり、装置1の筐体等である。保持部51に被摩擦部材20が保持され、固定部53が固定部材2に固定されることにより、被摩擦部材20と対向部材40とは、対向した状態が保たれる。なお、本実施の形態1では、対向配置機構50は、被摩擦部材20と対向部材40とが規定の間隔を空けて対向した状態で、被摩擦部材20を保持する。
ここで、本実施の形態1では、対向配置機構50の間隔調整機構52は、長さを調整することが可能な構成となっている。間隔調整機構52の長さを調整する構成は特に限定されないが、本実施の形態1では、間隔調整機構52は、例えば、次のような構成となっている。間隔調整機構52は、ナット52a、支持体52b、及び支持体52cを備えている。支持体52bには、保持部51が設けられている。支持体52cには、固定部53が設けられている。ナット52aは、支持体52bと支持体52cとを接続している。そして、ナット52aを回すことにより、支持体52bと支持体52cとの間の距離を調整できる。すなわち、ナット52aを回すことにより、間隔調整機構52の長さを調整できる。間隔調整機構52が長さを調整することが可能な構成となっていることにより、被摩擦部材20と対向部材40との間の距離の変更が容易となる。
なお、被摩擦部材20と対向部材40とが規定の間隔を空けて対向する場合、被摩擦部材20と対向部材40との間の距離は、次のように設定される。菌が強電界に晒されると、菌の細胞膜に電位差が発生する。この電位差が1Vを超えると、菌の細胞膜に穴が開き、その穴が修復不可能なほどに十分に大きくなる。この結果、菌は死滅する。同様に、ウイルスが強電界に晒されると、ウイルスのエンベロープに電位差が発生する。この電位差が1Vを超えると、ウイルスのエンベロープに穴が開き、その穴が修復不可能なほどに十分に大きくなる。この結果、ウイルスは不活化される。細胞膜又はエンベロープに1Vを超える電位差を発生させるために必要な電界の強度は、10kV/cm以上である。ここで、上述のように、装置1は、対向して配置された被摩擦部材20及び対向部材40の間に電界5を発生させ、殺菌又はウイルスの不活化を行う装置である。このため、被摩擦部材20と対向部材40との間の距離は、被摩擦部材20及び対向部材40の間に発生する電界5の強度が10kV/cm以上となる距離に設定される。なお、被摩擦部材20及び対向部材40の間に発生する電界5の強度が被摩擦部材20及び対向部材40の間において均一になるように、被摩擦部材20と対向部材40とは、互いの対向面がなるべく平行になっていることが好ましい。すなわち、被摩擦部材20の面22と対向部材40の面41とは、なるべく平行になっていることが好ましい。
続いて、本実施の形態1に係る装置1の動作について説明する。
移動機構30によって摩擦部材10を回転移動させると、摩擦部材10が被摩擦部材20の面21に擦れ合う。これにより、被摩擦部材20に帯電電荷3が発生し、被摩擦部材20は静電気を帯びる。以下、摩擦部材10が被摩擦部材20に擦れ合い、被摩擦部材20に帯電電荷3が発生する動作を、摩擦帯電ステップと呼ぶ。
摩擦帯電ステップにより、被摩擦部材20は10kVから20kVの電位の静電気を帯びる。図1及び図2では、被摩擦部材20が負の静電気を帯びる場合を示している。被摩擦部材20が静電気を帯びると、対向部材40には、被摩擦部材20の面22と対向する面である面41に、帯電電荷3と逆極性の誘導電荷4が発生する。そして、対向部材40は、帯電する。すると、被摩擦部材20の面22と対向部材40の面41との間に、電界5が形成される。電界5の強度は、被摩擦部材20の面22と対向部材40の面41との間の距離と、被摩擦部材20に発生する静電気の電位とで決まる。このため、被摩擦部材20が10kVから20kVの電位の静電気を帯びる場合、殺菌又はウイルスの不活化を実行できる10kV/cm以上に電界5の強度を維持するには、被摩擦部材20の面22と対向部材40の面41との間の距離を1cm以下とすればよい。これにより、被摩擦部材20及び対向部材40に付着している菌101は、電界5によって死滅する。すなわち、殺菌を行う対象である第2部材が殺菌される。また、被摩擦部材20及び対向部材40に付着しているウイルス102は、電界5によって不活化される。すなわち、ウイルスの不活化を行う対象である第2部材に付着しているウイルスが、不活化される。
ここで、本実施の形態1に係る装置1においては、対向部材40は、被摩擦部材20における摩擦部材10と擦れ合う面の反対面である面22と対向している。これにより、被摩擦部材20と対向部材40との間に摩擦部材10が存在しないこととなるため、被摩擦部材20と対向部材40との間の距離を小さくすることができる。すなわち、電界5の強度が大きくなるため、殺菌能力が向上し、ウイルスを不活化する能力が向上する。
また、本実施の形態1に係る装置1においては、被摩擦部材20と対向部材40とは、規定の間隔を空けて対向している。これにより、被摩擦部材20と対向部材40とが対向している範囲全域において、電界5を形成することができる。このため、殺菌能力が向上し、ウイルスを不活化する能力が向上する。
なお、被摩擦部材20の面22と対向部材40の面41との間の1cm以下という距離は、あくまでも一例である。被摩擦部材20の面22と対向部材40の面41との間の距離は、被摩擦部材20に発生する静電気の電位、及び装置1の設置環境等に応じて、電界5の強度が10kV/cm以上となるように適宜設定すればよい。
以上、本実施の形態1に係る装置1は、殺菌又はウイルスの不活化を行う装置である。装置1は、第1部材と、摩擦部材10とを備えている。第1部材は、被摩擦部材20及び該被摩擦部材20と対向する対向部材40のうちの一方である。摩擦部材10は、被摩擦部材20に擦れ合うものである。そして、装置1は、摩擦部材10と被摩擦部材20との摩擦によって被摩擦部材20と対向部材40との間に電界5を発生させる。これにより、被摩擦部材20及び対向部材40のうちの第1部材でない側の部材である第2部材の殺菌、又は該第2部材に付着したウイルスの不活化を行うことができる。
また、本実施の形態1で示した方法は、殺菌又はウイルスの不活化を行う方法である。この方法は、被摩擦部材20に摩擦部材10を擦れ合わせ、摩擦部材10と被摩擦部材20との摩擦によって、被摩擦部材20に対向する部材である対向部材40と被摩擦部材20との間に電界5を発生させる。これにより、被摩擦部材20及び対向部材40のうちの少なくとも一方の部材の殺菌、又は被摩擦部材20及び対向部材40のうちの少なくとも一方の部材に付着したウイルスの不活化を行うことができる。
電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う従来の技術は、2つの電極間に電圧を印加する電源部が必要となる。このため、電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う従来の技術は、この電源部によるコストの増加等が課題となっていた。例えば、電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う従来の技術においては、殺菌能力及びウイルスを不活化する能力を十分に発揮させるには、電極の面積を大きくする必要がある。そして、電極の面積を大きくすると、電極に出力する電力も大きなものが必要となる。この結果、2つの電極間に電圧を印加する電源部のコストが増加してしまう。また、2つの電極間に電圧を印加する電源部で消費するエネルギー量が増加し、省エネルギー性が低下してしまう。
一方、本実施の形態1に係る装置1及び方法は、2つの電極間に電圧を印加する電源部を用いることなく、殺菌又はウイルスの不活化を行うことができる。このため、本実施の形態1に係る装置1及び方法は、電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う従来の技術と比べ、コストを低減でき、省エネルギー性が向上する。
実施の形態2.
上述のように、移動機構30は、摩擦部材10と被摩擦部材20とを相対的に移動させるものであればよい。本実施の形態2では、移動機構30が被摩擦部材20を移動させる装置1の例を、幾つか紹介する。なお、本実施の形態2において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とする。
図3は、本実施の形態2に係る装置の一例の内部構造を示す側面図である。
図3に示す装置1では、被摩擦部材20が、殺菌又はウイルスの不活化を行う対象となる第2部材となっている。被摩擦部材20は、樹脂素材で形成されている。被摩擦部材20は、例えば、エスカレーターの手すり、又は、ロール巻き取り式フィルタのようなものである。
図3に示す装置1では、実施の形態1と同様に、摩擦部材10は、円柱状の支持体11の外周面に設けられている。そして、摩擦部材10は、被摩擦部材20の面21に接触している。また、図3に示す装置1では、上述のように、移動機構30は、被摩擦部材20を移動させる構成となっている。具体的には、移動機構30は、円筒状に形成された、例えば金属製の回転部34を備えている。回転部34の外周面には、複数の突起が形成されている。また、回転部34は、被摩擦部材20を挟んで摩擦部材10と対向する位置に配置され、被摩擦部材20の面22に接触している。そして、移動機構30が回転部34を回転させることにより、被摩擦部材20は、先端黒塗りの矢印の方向に移動する。なお、本実施の形態2では、回転部34は、接地されている。回転部34が接地されていることにより、被摩擦部材20と摩擦部材10とが擦れ合った際、被摩擦部材20に効率よく静電気を発生させることができる。
また、図3に示す装置1は、実施の形態1と同様に、対向配置機構50を備えている。図3に示す装置1では、対向配置機構50は、保持部51によって、対向部材40を保持している。また、対向配置機構50は、被摩擦部材20と対向部材40とが規定の間隔を空けて対向した状態で、対向部材40を保持している。具体的には、対向部材40は、被摩擦部材20における摩擦部材10と擦れ合う面の反対面である面22と対向している。なお、図3に示す対向配置機構50は、実施の形態1と同様に、間隔調整機構52の長さを調整することが可能な構成となっている。これにより、被摩擦部材20と対向部材40との間の距離の変更が容易となる。
また、図3に示す装置1は、接地部材60を備えている。接地部材60の面61は、対向部材40における被摩擦部材20と対向する面41の反対面である面42に接触している。接地部材60は、金属製であり、接地されている。接地部材60は、例えば、対向部材40と共に、対向配置機構50の保持部51によって保持されている。
移動機構30で被摩擦部材20を移動させ、摩擦帯電ステップを実行すると、摩擦部材10と被摩擦部材20との摩擦により、被摩擦部材20は10kVから20kVの電位の静電気を帯びる。そして、被摩擦部材20における静電気を帯びた部分が対向部材40と対向する位置に移動すると、被摩擦部材20の面22と接地部材60の面61との間に10kV/cm以上の電界5が形成される。これにより、被摩擦部材20及び対向部材40に付着している菌101は、電界5によって死滅する。また、被摩擦部材20及び対向部材40に付着しているウイルス102は、電界5によって不活化される。
なお、接地部材60がない場合でも、対向部材40の面41に誘導電荷4が発生し、被摩擦部材20の面22と対向部材40の面41との間に、電界5が形成される。しかしながら、接地部材60を配置することで、対向部材40の誘導帯電特性に影響されること無く電界が形成されるため、より安定して10kV/cm以上の強い電界5を得ることができる。
このように、図3のように装置1を構成しても、2つの電極間に電圧を印加する電源部を用いることなく、殺菌又はウイルスの不活化を行うことができる。このため、図3のように装置1を構成しても、電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う従来の技術と比べ、コストを低減でき、省エネルギー性が向上する。
また、図3に示す装置1においては、被摩擦部材20が、対向部材40に対して移動する構成となっている。このため、殺菌又はウイルスの不活化を行う対象となる第2部材に対して、広い範囲で殺菌又はウイルスの不活化を行うことができる。なお、当該効果は、被摩擦部材20と対向部材40とが相対的に移動する構成であれば、得ることができる。例えば、実施の形態1で示したように被摩擦部材20が移動しない構成の場合、対向部材40を移動させてもよい。これにより、殺菌又はウイルスの不活化を行う対象となる第2部材に対して、広い範囲で殺菌又はウイルスの不活化を行うことができる。
図4は、本実施の形態2に係る装置の別の一例の内部構造を示す側面図である。
図4に示す装置1では、図3に示した装置1と同様に、被摩擦部材20が、殺菌又はウイルスの不活化を行う対象となる第2部材となっている。また、図4に示す装置1は、図3に示した装置1と同様に、摩擦部材10が設けられている。また、図4に示す装置1では、図3に示した装置1と同様に、移動機構30は、回転部34を備えている。この回転部34は、図3に示した装置1と同様に、被摩擦部材20を挟んで摩擦部材10と対向する位置に配置され、被摩擦部材20の面22に接触している。また、回転部34は、図3に示した装置1と同様に、接地されている。図4に示す装置1では、先端黒塗りの矢印で示すように、移動機構30が回転部34を回転させることにより、被摩擦部材20は、上方に移動する。
図4に示す装置1においても、図3に示した装置1と同様に、対向配置機構50を備えている。図4に示す装置1では、対向配置機構50は、対向部材40を保持している。この際、図4に示す装置1においては、対向配置機構50は、被摩擦部材20と対向部材40とが接触した状態で、対向部材40を保持している。なお、図4に示す装置1では、対向部材40は、摩擦部材10及び移動機構30から離れた位置において、被摩擦部材20の面21に接触している。
また、図4に示す装置1においては、対向部材40は、移動機構30の回転部34と同様の構成となっており、接地されている。そして、対向部材40は、図示せぬ駆動源と伝達機構を介して接続されており、回転可能な構成となっている。すなわち、図4に示す装置1においては、対向部材40も移動機構30として機能している。
移動機構30の回転部34及び対向部材40を回転させて被摩擦部材20を移動させ、摩擦帯電ステップを実行すると、摩擦部材10と被摩擦部材20との摩擦により、被摩擦部材20は10kVから20kVの電位の静電気を帯びる。なお、被摩擦部材20と接地されている対向部材40とが一部で接しているが、被摩擦部材20は樹脂素材で構成されているため、すなわち被摩擦部材20は表面の抵抗値が高いため、被摩擦部材20で発生した静電気が対向部材40の接地先に流れることはない。
被摩擦部材20における静電気を帯びた部分が対向部材40に近づくと、被摩擦部材20の面22と対向部材40との間に10kV/cm以上の電界5が形成される。これにより、被摩擦部材20及び対向部材40に付着している菌101は、電界5によって死滅する。また、被摩擦部材20及び対向部材40に付着しているウイルス102は、電界5によって不活化される。
このように、図4のように装置1を構成しても、2つの電極間に電圧を印加する電源部を用いることなく、殺菌又はウイルスの不活化を行うことができる。このため、図4のように装置1を構成しても、電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う従来の技術と比べ、コストを低減でき、省エネルギー性が向上する。
また、図4に示す装置1においては、被摩擦部材20と対向部材40とが相対的に移動する構成となっている。このため、殺菌又はウイルスの不活化を行う対象となる第2部材に対して、広い範囲で殺菌又はウイルスの不活化を行うことができる。
また、図4に示す装置1においては、被摩擦部材20と対向部材40とが接触している。このため、被摩擦部材20と対向部材40との間の距離を固定することができ、より安定して10kV/cm以上の強い電界5を得ることができる。その結果、殺菌効果及びウイルスを不活化する効果が安定する。
なお、図4に示す装置1では、対向部材40は、被摩擦部材20の面21に接触している。これに限らず、対向部材40は、被摩擦部材20の面22に接触していてもよい。また、図3及び図4に示した回転部34の形状は、あくまでも一例である。同様に、図4に示した対向部材40の形状も、あくまでも一例である。
図5は、本実施の形態2に係る装置の別の一例の内部構造を示す側面図である。
図5に示す装置1では、図3及び図4に示した装置1と同様に、被摩擦部材20が、殺菌又はウイルスの不活化を行う対象となる第2部材となっている。この被摩擦部材20は、中空の円管状に形成されている。また、被摩擦部材20は、図示せぬ移動機構30に接続されている。そして、被摩擦部材20は、図示せぬ移動機構30によって、中心軸を回転中心として回転する構成となっている。
また、図5に示す装置1では、被摩擦部材20の内側に摩擦部材10が配置されている。詳しくは、摩擦部材10が設けられる支持体11は、例えば、被摩擦部材20の中心軸上に固定されている。また、支持体11は、被摩擦部材20の内周部と対向し、被摩擦部材20の内周部形状に沿った面部を有する取付部11aを備えている。摩擦部材10は、この取付部11aに取り付けられ、被摩擦部材20の内周面となる面21に接触している。この支持体11は、接地されている。支持体11が接地されていることにより、被摩擦部材20と摩擦部材10とが擦れ合った際、被摩擦部材20に効率よく静電気を発生させることができる。
また、図5に示す装置1は、摩擦部材10と被摩擦部材20を挟んで対向する位置に、補助部材12を備えている。また、補助部材12は、規定の間隔を空けて、被摩擦部材20と対向している。補助部材12は、金属製であり、接地されている。接地されている補助部材12を備えることにより、被摩擦部材20と摩擦部材10とが擦れ合った際、被摩擦部材20に効率よく静電気を発生させることができる。なお、図5では、補助部材12は、対向配置機構50に保持されている。すなわち、補助部材12は、対向部材40ということもできる。
図5に示す装置1においても、図3及び図4に示した装置1と同様に、対向配置機構50を備えている。図5に示す装置1では、対向配置機構50は、対向部材40を保持している。また、対向配置機構50は、被摩擦部材20と対向部材40とが接触した状態で、対向部材40を保持している。また、図5に示す装置1では、対向部材40は、金属で形成されており、接地されている。
移動機構30により被摩擦部材20を移動させ、摩擦帯電ステップを実行すると、摩擦部材10と被摩擦部材20との摩擦により、被摩擦部材20は10kVから20kVの電位の静電気を帯びる。ここで、被摩擦部材20と接地されている対向部材40とが一部で接しているが、被摩擦部材20は樹脂素材で構成されているため、すなわち被摩擦部材20は表面の抵抗値が高いため、被摩擦部材20で発生した静電気が対向部材40の接地先に流れることはない。なお、対向部材40が非金属の素材で構成され、接地できない場合、被摩擦部材20の表面の抵抗値を、対向部材40の表面の抵抗値よりも高くするとよい。ただし、対向部材40は、接地されているのが好ましい。対向部材40の素材が限定されなくなるためである。
被摩擦部材20における静電気を帯びた部分が対向部材40に近づくと、被摩擦部材20の面22と対向部材40との間に10kV/cm以上の電界5が形成される。これにより、被摩擦部材20及び対向部材40に付着している菌101は、電界5によって死滅する。また、被摩擦部材20及び対向部材40に付着しているウイルス102は、電界5によって不活化される。
このように、図5のように装置1を構成しても、2つの電極間に電圧を印加する電源部を用いることなく、殺菌又はウイルスの不活化を行うことができる。このため、図5のように装置1を構成しても、電界を用いて殺菌又はウイルスの不活化を行う従来の技術と比べ、コストを低減でき、省エネルギー性が向上する。
また、図5に示す装置1においては、被摩擦部材20と対向部材40とが相対的に移動する構成となっている。このため、殺菌又はウイルスの不活化を行う対象となる第2部材に対して、広い範囲で殺菌又はウイルスの不活化を行うことができる。
また、図5に示す装置1においては、被摩擦部材20と対向部材40とが接触している。このため、被摩擦部材20と対向部材40との間の距離を固定することができ、より安定して10kV/cm以上の強い電界5を得ることができる。その結果、殺菌効果及びウイルスを不活化する効果が安定する。
なお、図5に示す装置1では、被摩擦部材20は、図示せぬ移動機構30に接続され、該移動機構30によって回転する構成となっていた。これに限らず、被摩擦部材20は、移動機構30に接続されていない状態で、回転自在に設けられていてもよい。この場合、例えば、当該被摩擦部材20に図4で示した対向部材40を接触させ、該対向部材40を回転させることにより、被摩擦部材20を回転させることができる。
また、図3~図5において本実施の形態2に係る装置1を説明したが、これらの装置1は、あくまでも一例である。本実施の形態2に係る装置1においては、実施の形態1と同様に、摩擦部材10の数及び配置位置は限定されない。また、本実施の形態2に係る装置1においては、移動機構30の数及び配置位置も限定されない。また、本実施の形態2に係る装置1においては、対向部材40も、被摩擦部材20に対向する位置に配置されておけばよく、図3~図5に示す数に限定されない。また、本実施の形態2に係る装置1においては、実施の形態1と同様に、はけ状、スポンジ状又は板状に形成された可撓性を有する素材を摩擦部材10として用いてもよい。また、本実施の形態2に係る装置1においては、実施の形態1と同様に、対向配置機構50の構成も、図3~図5に示した構成に限定されない。
また、装置1の設けられる装置が移動機構30に相当する機構を備えている場合、当該機構を移動機構30の代わりに用いてもよい。すなわち、装置1の設けられる装置が移動機構30に相当する機構を備えている場合、装置1は、移動機構30を備えていなくてもよい。例えば、被摩擦部材20がエスカレーターの手すりの場合、装置1の設けられる装置はエスカレーターとなる。エスカレーターは、通常、手すりを移動させる機構を備えている。この場合、当該機構を移動機構30の代わりに用いてもよい。
実施の形態3.
装置1は、本実施の形態3で示すように、湿度検出装置71及び湿度調整装置72を備えていてもよい。なお、本実施の形態3において、特に記述しない項目については実施の形態1又は実施の形態2と同様とする。また、以下では、実施の形態1で示した装置1に湿度検出装置71及び湿度調整装置72を備えた例を用いて、本実施の形態3に係る装置1を説明する。
図6は、本実施の形態3に係る装置の内部構造を示す側面図である。
本実施の形態3に係る装置1は、湿度検出装置71及び湿度調整装置72を備えている。湿度検出装置71は、摩擦部材10及び被摩擦部材20の設置箇所の空気の湿度を検出するものである。すなわち、湿度検出装置71は、摩擦部材10及び被摩擦部材20の周囲の空気の湿度を検出するものである。本実施の形態3では、湿度検出装置71は、相対湿度を検出する。また、湿度調整装置72は、空気の湿度を調整するものであり、摩擦部材10及び被摩擦部材20の設置箇所の空気の湿度を調整できる位置に設けられている。
摩擦部材10及び被摩擦部材20の周囲の空気の湿度が高くなると、摩擦部材10と被摩擦部材20とが擦れ合った際、被摩擦部材20に帯電電荷3が発生しにくくなり、被摩擦部材20に発生する静電気の電位が低下する。このため、本実施の形態3に係る装置1は、湿度検出装置71の検出した湿度に応じて湿度調整装置72を動作させ、摩擦部材10及び被摩擦部材20の周囲の空気の湿度を規定の湿度以下に維持する。例えば、装置1は、湿度検出装置71の検出した湿度が閾値以上になった際、湿度調整装置72を動作させ、摩擦部材10及び被摩擦部材20の周囲の空気の湿度を低下させる。
これにより、摩擦部材10と被摩擦部材20とが擦れ合った際、被摩擦部材20に発生する静電気の電位が過度に小さくなることを抑制できる。この結果、装置1は、より安定して第2部材を殺菌でき、より安定して第2部材のウイルスを不活化できる。
1 装置、2 固定部材、3 帯電電荷、4 誘導電荷、5 電界、10 摩擦部材、11 支持体、11a 取付部、12 補助部材、20 被摩擦部材、21 面、22 面、30 移動機構、31 モーター、32 伝達機構、33 電源、34 回転部、40 対向部材、41 面、42 面、50 対向配置機構、51 保持部、52 間隔調整機構、52a ナット、52b 支持体、52c 支持体、53 固定部、60 接地部材、61 面、71 湿度検出装置、72 湿度調整装置、101 菌、102 ウイルス。

Claims (11)

  1. 殺菌又はウイルスの不活化を行う装置において、
    被摩擦部材と、
    人の手ではなく、該被摩擦部材と離隔して対向する対向部材と、
    前記対向部材とは離隔して配置され、前記被摩擦部材に擦れ合う摩擦部材と、
    前記対向部材とは異なり、前記摩擦部材と前記被摩擦部材とを相対的に移動させるモーターと、
    を備え、
    前記摩擦部材と前記被摩擦部材との摩擦によって前記被摩擦部材と前記対向部材との間に電界を発生させる
    装置。
  2. 前記対向部材は、前記被摩擦部材における前記摩擦部材と擦れ合う面の反対面と対向する
    請求項1に記載の装置。
  3. 前記対向部材は、接地されている部材である
    請求項1又は請求項2に記載の装置。
  4. 前記対向部材における前記被摩擦部材と対向する面の反対面に接触し、接地される接地部材を備えている
    請求項1又は請求項2に記載の装置。
  5. 前記被摩擦部材と前記対向部材とは、規定の間隔を空けて対向する
    請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記被摩擦部材と前記対向部材とが相対的に移動する構成である
    請求項1~請求項のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記摩擦部材と前記被摩擦部材とを相対的に移動させる移動機構を備えている
    請求項1~請求項のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記移動機構は、前記摩擦部材を移動させる構成である
    請求項に記載の装置。
  9. 前記移動機構は、前記被摩擦部材を移動させる構成である
    請求項に記載の装置。
  10. 前記摩擦部材及び前記被摩擦部材の設置箇所の湿度を検出する湿度検出装置と、
    前記摩擦部材及び前記被摩擦部材の設置箇所の湿度を調整する湿度調整装置と、
    を備えている
    請求項1~請求項のいずれか一項に記載の装置。
  11. 殺菌又はウイルスの不活化を行う方法において、
    モーターによって摩擦部材と被摩擦部材とを相対的に移動させることによって、前記被摩擦部材に前記摩擦部材を擦れ合わせ、
    前記摩擦部材と前記被摩擦部材との摩擦によって、前記被摩擦部材と離隔して対向し、且つ、前記摩擦部材と離隔して配置された部材である対向部材と、前記被摩擦部材との間に電界を発生させる
    方法。
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