JP7188861B2 - 台車走行用の軌道の設置方法 - Google Patents

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Description

本発明は、台車走行用の軌道の設置方法に関し、特に、天井クレーンの動線が横断する区間を有する台車走行用の軌道の設置に関するものである。
製鉄・製鋼における高炉法では、鉄鉱石と石炭(コークス)とを原料にして高炉(溶鉱炉)で銑鉄をつくり、これを転炉で精錬して溶鋼を取り出し、成分を調整して鉄鋼を生産している。そして、精錬された溶鋼を溶鋼台車(台車)に積んで転炉の建屋から外に運び出すために、溶鋼台車が走行するレールが敷設されている。
溶鋼台車は、耐火レンガを台車内部前面に貼り付けているために重量が重く、積載する溶鋼も含めるとさらに重くなる。そこで、溶鋼台車の軌道は、鉄骨や鉄筋で組まれた基礎架台を地中に埋め、当該基礎架台を基礎コンクリートで覆って道床を構築してから、その上にレールを敷設した構造となっている。
したがって、溶鋼台車の軌道を設置する場合には、既存の構造物を撤去して地盤を掘削してから、軌道を設置するための作業を行う。また、このような一連の工事は、作業者が重機を操作して、あるいは人力にて行われており、軌道に用いられる基礎架台の組み上げ作業も、据え付け場所で行うのが一般的である。
なお、溶鋼を運搬する技術については、例えば特許文献1(特開平6-340910号公報)に記載されたものが知られている。
特開平6-340910号公報
ここで、工場内では、各建屋に天井クレーンが設置されていることから、溶鋼台車が走行する軌道の上方には複数の天井クレーンが横断している。そして、鉄板などの運搬物を保持した天井クレーンが、溶鋼台車の軌道上方を所定間隔(例えば5分間隔)で走行している。
このような環境下で既存の工場設備を稼働させながら溶鋼台車の軌道を設置する工事を行うと、天井クレーンが走行するたびに作業(既設の構造物の撤去作業および地盤の掘削作業、据え付け場所での基礎架台の組立作業など)が中断されることになって作業効率が悪くなる。
そして、このような問題は、溶鋼台車が走行する軌道の設置のみならず、溶鋼台車以外の様々な台車が走行する軌道の設置に広く共通する問題である。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、天井クレーンが横断する区間を有する台車走行用の軌道の設置を、作業効率を悪化させることなく実行することのできる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の台車走行用の軌道の設置方法は、天井クレーンが横断する区間を有する台車走行用の軌道の設置方法であって、無線操縦で動作する重機を用いて前記軌道の設置予定領域の地盤の掘削を行う第1の工程と、前記軌道の設置予定領域の地盤の掘削を行った後に均しコンクリートを打設して引込レールを敷設する第2の工程と、前記区間の外側で、前記軌道の道床を構成する基礎架台の組み立てを行う第3の工程と、前記引込レールで前記基礎架台を引き込んで所定位置に据え付ける第4の工程と、前記基礎架台を据え付けた後に基礎コンクリートを打設する第5の工程と、を有し、前記第1の工程、前記第2の工程、前記第4の工程および前記第5の工程では、前記天井クレーンの動線を変更しながら、当該天井クレーンが走行中の動線と上方から見て立体的に交差する領域以外の領域の作業を行う、ことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明の台車走行用の軌道の設置方法は、上記請求項1に記載の発明において、前記第4の工程では、前記基礎架台は、前記引込レール上を走行するチルタンクに載せて引き込む、ことを特徴とする。
請求項3に記載の本発明の台車走行用の軌道の設置方法は、上記請求項2に記載の発明において、前記第4の工程では、前記基礎架台は、ウインチを用いて引き込む、ことを特徴とする。
請求項4に記載の本発明の台車走行用の軌道の設置方法は、上記請求項2または3記載の発明において、前記引込レールは、前記チルタンクのローラが嵌まり込む溝形鋼で構成されている、ことを特徴とする。
請求項5に記載の本発明の台車走行用の軌道の設置方法は、上記請求項1~4の何れか一項に記載の発明において、前記第5の工程では、前記天井クレーンが走行中の動線と上方から見て立体的に交差する領域に隣接する領域では、ベースコンクリートに流動化剤が添加された流動化コンクリートを使用する、ことを特徴とする。
請求項6に記載の本発明の台車走行用の軌道の設置方法は、上記請求項1~5の何れか一項に記載の発明において、前記基礎コンクリートを打設した後に、前記基礎架台の外側を埋め戻し材で埋め戻す第6の工程と、前記基礎コンクリート上および前記埋め戻し材上に道床コンクリートを打設し、その後、前記基礎架台直上の前記道床コンクリート上に前記台車が走行するレールを敷設する第7の工程と、をさらに有し、前記第6の工程および前記第7の工程では、前記天井クレーンの動線を変更しながら、当該天井クレーンが走行中の動線と上方から見て立体的に交差する領域以外の領域の作業を行う、ことを特徴とする。
請求項7に記載の本発明の台車走行用の軌道の設置方法は、上記請求項1~6の何れか一項に記載の発明において、前記台車は、転炉で精錬された溶鋼を運搬する溶鋼台車である、ことを特徴とする。
本発明によれば、天井クレーンの動線を変更することにより、天井クレーンが走行中の動線と上方から見て立体的に交差する領域以外の領域の作業を行うようにしている。これにより、天井クレーンが横断する区間を有する台車走行用の軌道の設置を、作業効率を悪化させることなく実行することが可能になる。
本発明の一実施の形態に係る台車走行用の軌道の設置方法が行われる現場の平面図である。 本発明の一実施の形態に係る台車走行用の軌道を横断する天井クレーンを示す説明図である。 図1の現場の一部を抽出して示す平面図である。 図3の現場における台車走行方向と直交する方向の断面図である。 本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第1の工程を平面から示す説明図である。 図5の軌道の幅方向に沿った断面で示す説明図である。 本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第2の工程の前段を軌道の幅方向に沿った断面で示す説明図である。 本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第2の工程の後段を平面から示す説明図である。 図8の軌道の幅方向に沿った断面で示す説明図である。 本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第3の工程を平面から示す説明図である。 本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第4の工程を平面から示す説明図である。 図11の軌道の幅方向に沿った断面で示す説明図である。 本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法において基礎架台の引き込みに用いられたチルタンクを示す斜視図である。 図13のチルタンクが引込レールを走行する状態を示す説明図である。 本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第5の工程を平面から示す説明図である。 図15の軌道の走行方向に沿った断面で示す説明図である。 本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第6の工程を平面から示す説明図である。 は図17の軌道の幅方向に沿った断面で示す説明図である。 本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第7の工程を平面から示す説明図である。 図19の軌道の幅方向に沿った断面で示す説明図である。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1は本発明の一実施の形態に係る台車走行用の軌道の設置方法が行われる現場の平面図、図2は本発明の一実施の形態に係る台車走行用の軌道を横断する天井クレーンを示す説明図、図3は図1の現場の一部を抽出して示す平面図、図4は図3の現場における台車走行方向と直交する方向の断面図である。
本実施の形態での台車は、転炉で精錬された溶鋼を運搬する溶鋼台車であり、台車走行用の軌道Tが設置される現場は、図1に示すように、複数の建屋B1~B5を貫通する場所である。そして、それぞれの建屋B1~B5には天井クレーン装置Mが設置されていることから、当該軌道Tには、天井クレーンM2(図2)が横断する区間が存在している。
図2に示すように、本実施の形態の天井クレーン装置Mは、例えばクラブトロリ式天井クレーンであり、建屋B1~B5の両側の壁に、一対のランウェイM1が平行に設置されている。ランウェイM1には、天井クレーンM2の設置されたクレーンガーダM3が掛け渡されており、クレーンガーダM3がランウェイM1に沿って移動することで天井クレーンM2が走行する構造となっている。
天井クレーンM2は、クレーンガーダM3の2本のレールの上を横行するクラブトロリM4を介してクレーンガーダM3に設置されている。したがって、天井クレーンM2は、巻き上げ(ロープM5による天井クレーンM2の巻き上げ)、横行(クラブトロリM4によるクレーンガーダM3に沿った天井クレーンM2の移動)、走行(クレーンガーダM3によるランウェイM1に沿った天井クレーンM2の移動)の3つの動作が可能になっている。
そして、このような構造により、天井クレーンM2は、クレーンガーダM3の任意の位置に横行することにより、図1に示すように、複数の動線L1,L2をとることができるようになっている。
また、図1において、天井クレーンM2が横断する区間の外側は、基礎架台G(図10など)を組み立てたり、重機やクレーンなどが出入りしたり作業のために停留したりする屋外工区Yとなっている。
なお、図1では2つの動線L1,L2が示されているが、3つ以上でもよい。また、本実施の形態では、天井クレーン装置Mにはクラブトロリ式天井クレーンが用いられているが、これに限定されるものではなく、ロープトロリ式天井クレーンなど他種の天井クレーン装置Mであってもよい。
図3および図4に詳しく示すように、台車走行用の軌道Tの設置に際しては、軌道Tの両側に安全柵Fを構築され、安全柵Fと所定間隔を空けて内側にバリケードCが設置されている。そして、バリケードCの内側が、既設の構造物を撤去して地盤の掘削が行われる掘削ラインDとなる。
なお、本実施の形態では、既設の構造物(建屋など)が存在する場所に軌道Tを設置することとしているが、軌道Tの設置予定領域に既設の構造物が存在しない場合も考えられる。そのような場合では、地盤の掘削だけになることはもちろんである。
さて、本実施の形態では、後述する基礎架台Gの組み立てを行う工程以外の工程においては、天井クレーンM2の動線L1,L2を変更しながら作業を行うようになっている。つまり、図3に示すように、天井クレーンM2が動線L1を走行中のときには、当該動線L1と上方から見て立体的に交差する領域S1以外の領域S2の作業を行う。そして、領域S2の作業が終了したならば、天井クレーンM2が動線L2で走行するように変更して、領域S1の作業を行うようにする。
なお、図3に示すように、本実施の形態において、作業を行う領域S2の範囲を視覚的に明確化することで作業員P3が領域S1(つまり、天井クレーンM2の動線L1と上方から見て立体的に交差する領域)の作業をすることがないようにするために、その周囲には、チューブ状になった自動点滅式の保安灯Htが配置されている。また、領域S2は領域S1に隣接する領域Saとそれ以外の領域Sbとに分けられている。そして、領域S1と領域Saとの境界部分には、領域Saの作業を行っているときに点灯する赤色回転灯Hrが配置され、領域Saと領域Sbとの境界部分には、領域Sbの作業を行っているときに点灯する黄色回転灯Hyが配置されている。さらに、領域S2の作業中には、天井クレーン装置Mのオペレータと連絡をとって天井クレーンM2の通過を監視するための監視員P1が配置されている。
次に、本実施の形態における台車走行用の軌道Tの設置方法について、図5~図20を用いて説明する。なお、ここでは、天井クレーンM2が動線L1を走行中のときが示されており、動線L1と上方から見て立体的に交差する領域S1以外の領域S2の作業を行う場合を説明する。前述のように、領域S2の作業終了後は、天井クレーンM2が動線L2で走行するようにして領域S1の作業が行われるが、作業領域が領域S2から領域S1に変わるだけで作業内容は同一である。
図5は本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第1の工程を平面から示す説明図、図6は図5の軌道の幅方向に沿った断面で示す説明図である。
第1の工程では、既設の構造物を撤去して軌道Tの設置予定領域の地盤の掘削を行う。この作業では、図5および図6に示すように、無線オペレータP2を配置して、無線操縦で動作する重機(例えば、コンクリートの破砕を行う無線油圧ブレーカW1、破砕コンクリートや土砂などの積み込みを行う無線バックホウW2、無線バックホウW2で積み込まれた破砕コンクリートなどを運搬する無線クローラダンプW3など)を用いて行う。
本実施の形態において、地盤を掘削した後の深さは、例えば2,200mmとなっており、ここに、後述する均しコンクリートや基礎コンクリートなどが打設され、基礎架台Gなどが設置される。
なお、第1の工程では、全ての作業(構造物撤去作業および地盤掘削作業)について無線操縦で動作する重機を用いて行う必要はなく、作業員P3が乗り込んで直接操作する重機を併用してもよい。例えば、天井クレーンM2が走行中の動線から比較的遠い距離にある領域(図3における領域Sbなど)では、作業員P3が操作する重機を用いることができる。
次に、図7は本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第2の工程の前段を軌道の幅方向に沿った断面で示す説明図、図8は本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第2の工程の後段を平面から示す説明図、図9は図8の軌道の幅方向に沿った断面で示す説明図である。
第2の工程では、前段として、図7に示すように、第1の工程で掘削した箇所に、均しコンクリートを打設する。また、後段として、図8および図9に示すように、均しコンクリート上に引込レールRhを敷設する。
すなわち、第2の工程の前段では、図7において、屋外工区Yに重機である生コン車W4およびポンプ車W5を停車させておくとともに、ポンプ車W5から伸びる圧送管W5hを敷設して、生コン車W4で運搬されて来た均しコンクリートをポンプ車W5により圧送して打設し、これを作業員P3により均していく。
打設された均しコンクリートが固化したならば、次の第2の工程の後段では、図8および図9に示すように、その上に引込レールRhを敷設する。なお、引込レールRhを敷設するにあたって、作業員P3は、例えば爪付ジャッキW6やキャスタW7などを適宜用いて作業を行う。
ここで、本実施の形態では、引込レールRhには溝形鋼を用い、溝を上方に向けて敷設している(図14参照)。これは、後述するチルタンク10(図13)が引込レールRhを走行する際にチルタンク10のローラ10cが嵌まり込むようにするためである。但し、引込レールRhには、溝形鋼以外(H形鋼など)を用いてもよい。
次に、図10は本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第3の工程を平面から示す説明図である。
第2の工程において引込レールRhを敷設したならば、第3の工程として、図10に示すように、天井クレーンM2が横断する区間の外側である屋外工区Yにおいて、軌道の道床を構成する基礎架台Gの組み立てを行う。なお、組み立ては油圧クレーン(図示せず)などを用いて行う。
そして、本実施の形態では、基礎架台Gの組み立てを、天井クレーンM2が行き交う架台設置場所ではなく、屋外工区Yで行っていることから、天井クレーンM2の走行による組立作業の中断がなくなるので、組み立ての作業時間が短くなる。
また、基礎架台Gの組み立てを、基礎架台Gの設置場所という狭隘な場所ではなく、屋外工区Yという広い場所で行っていることから、組立作業をスムーズに行うことが可能になるとともに、確実な組み立てを行うことができる。
次に、図11は本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第4の工程を平面から示す説明図、図12は図11の軌道の幅方向に沿った断面で示す説明図、図13は本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法において基礎架台の引き込みに用いられたチルタンクを示す斜視図、図14は図13のチルタンクが引込レールを走行する状態を示す説明図である。
第3の工程で基礎架台Gを組み立てたならば、第4の工程として、図11および図12に示すように、第2の工程で敷設した引込レールRhを用いて基礎架台Gを引き込み、奥の方から順に据え付けていって軌道Tに沿って敷き詰める。つまり、引込レールRhを走行する台車上に基礎架台Gを載せて所定の据え付け位置まで運び、台車から引込レールRh上に降ろす。このように、基礎架台Gを運搬するための引込レールRhは撤去されず、現場に埋設されることになる。
ここで、本実施の形態では、図13に示すように、台車としてチルタンク10が用いられている。図示するように、チルタンク10は、トッププレート10aと、トッププレート10aの両側裏面に垂直に設けられた2枚のサイドプレート10bと、トッププレート10aと平行になるようにして2枚のサイドプレート10bの間に掛け渡されたセンタープレート(図示せず)とを備えている。センタープレートの周囲には、図示しないリンクプレートとピンとでエンドレスに連結された複数のローラ10cが設けられており、これら複数のローラ10cがセンタープレートの回りを周回することで直進するようになっている。
図14に示すように、本実施の形態では、チルタンク10を引込レールRhに所定台数(一対の引込レールRhに間隔を空けて数台ずつ)設置しておいて、チルタンク10上に直接基礎架台Gを組み立てる。そして、組み立てが完了したならば、そのまま引込レールRh上をチルタンク10により走行して据え付け位置に引き込み、チルタンク10を外して引込レールRh上に据え付ける。
このとき、前述のように、引込レールRhは、溝を上方に向けて敷設した溝形鋼となっているので、図14に示すように、引込レールRhにチルタンク10のローラ10cが嵌まり込んで走行することになる。これにより、ローラ10cの両側が規制されて、チルタンク10が引込レールRhから逸走することがない。
本実施の形態では、基礎架台Gは、省力化の観点から、ウインチを用いて引き込むようになっている。但し、人力で引き込んでもよく、ウインチと人力とを併用して引き込んでもよい。
なお、第3の工程で必要な台数の基礎架台Gを全て組み立ててから第4の工程に移行するようにしてもよい。しかしながら、そのようにすると、第3の工程が完了するまで(つまり、全ての基礎架台Gの組み立てが完了するまで)第4の工程に移行できなくなって作業効率が悪化したり、据え付け前の基礎架台Gを置いておくスペース確保の問題などが発生する可能性がある。よって、第3の工程と第4の工程とを併行して行うようにし、組み上がった基礎架台Gを据え付けている間に次の基礎架台Gを組み立てるようにすることが望ましい。
次に、図15は本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第5の工程を平面から示す説明図、図16は図15の軌道の走行方向に沿った断面で示す説明図である。
第4の工程で基礎架台Gの据え付けが完了したならば、第5の工程として、図15および図16に示すように、基礎コンクリートを打設する。前述した第2の工程での均しコンクリートの打設の場合と同様に、この基礎コンクリートの打設においても、屋外工区Yに生コン車W4およびポンプ車W5を停車させておき、圧送管W5hを敷設して基礎コンクリートを打設して作業員P3により均していく。なお、基礎コンクリートにより、基礎架台Gが完全に埋設されるようにする。
ここで、本実施の形態において、基礎コンクリートの打設にあたっては、天井クレーンM2が走行中の動線(図示する場合には、動線L1)と上方から見て立体的に交差する領域(図示する場合には、領域S1)に隣接する領域(図示する場合には、領域Sa)では、流動化コンクリート(ベースコンクリートに流動化剤が添加されたコンクリート)を打設し、それ以外の領域(図示する場合には、領域Sb)では、流動化剤が添加されていないコンクリートを打設するようにしている。
このように領域Saでは流動化コンクリートを使用しているのは、領域Saの近くでは天井クレーンM2が行き交っていることからである。つまり、領域Saでの作業は少人数で行うことが望ましく、そのためには、流動化コンクリートが好適だからである。例えば、本実施の形態では、流動化剤が添加されていないコンクリートを使用した場合、打設および均しには8~10名の作業員P3が必要になるが、流動化コンクリートを使用した場合、圧送管W5hを持ってコンクリートを流し込む作業員P3と、均しを行う作業員P3の2名で作業を行うことができる。
但し、天井クレーンM2が行き交う頻度などによっては、必ずしも領域Saで流動化コンクリートを使用する必要はない。つまり、流動化剤が添加されていないコンクリートを使用しての作業でも支障が発生しない程度の頻度で天井クレーンM2が行き交っている場合には、必ずしも領域Saで流動化コンクリートを使用する必要はない。
次に、図17は本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第6の工程を平面から示す説明図、図18は図17の軌道の幅方向に沿った断面で示す説明図である。
第5の工程で基礎コンクリートを打設したならば、第6の工程として、図17および図18に示すように、余掘り部分つまり基礎架台Gの外側を埋め戻し材で埋め戻す。なお、埋め戻し材としては、特に限定されるものではないが、例えば流動性を有するモルタルなどを適用することができる。
最後に、図19は本発明の一実施の形態である台車走行用の軌道の設置方法における第7の工程を平面から示す説明図、図20は図19の軌道の幅方向に沿った断面で示す説明図である。
第6の工程で基礎架台Gの外側を埋め戻し材で埋め戻したならば、第7の工程の前段として、基礎コンクリート上および埋め戻し材上に道床コンクリートを打設する。その後、道床コンクリートが固化したならば、第7の工程の後段として、図19および図20に示すように、基礎架台Gの直上の道床コンクリートに、台車が走行するレールを敷設する。
このような第1~第7の工程により、台車走行用の軌道Tが設置される。
そして、本実施の形態では、天井クレーンM2の動線L1,L2を変更することにより、天井クレーンM2が走行中の動線(ここでは、動線L1、動線L2)と上方から見て立体的に交差する領域以外の領域(動線L1のときには領域S2、動線L2のときには領域S1)の作業を行うようにしている。例えば、天井クレーンM2が動線L1を走行中のときには、当該動線L1と上方から見て立体的に交差する領域S1以外の領域S2の作業を行い、領域S2の作業が終了したならば、天井クレーンM2が動線L2で走行するように変更して、領域S1の作業を行うようにするようにしている。
これにより、天井クレーンM2が横断する区間を有する台車走行用の軌道Tの設置を、作業効率を悪化させることなく実行することが可能になる。
また、天井クレーンM2が横断する区間の外側で、軌道の道床を構成する基礎架台Gの組み立てを行っているので、天井クレーンM2の走行による組立作業の中断がなくなり、組み立ての作業時間が短くなる。また、基礎架台Gの組み立てを、狭隘な基礎架台Gの設置場所ではなく、広い場所で行っていることから、組立作業をスムーズに行うことが可能になるとともに、確実な組み立てを行うことが可能になる。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
例えば、台車走行用の軌道Tは、新たに設置する場合であっても、既設の軌道Tを撤去して改築する場合であってもよい。つまり、軌道Tの新設および改築の何れにも適用される。
以上の説明では、本発明の台車走行用の軌道の設置方法を転炉で精錬された溶鋼を運搬する溶鋼台車が走行する軌道の設置に適用した場合が示されている。しかしながら、軌道を走行する台車は溶鋼台車に限定されるものではなく、広く様々な台車が走行する軌道の設置に適用することができる。
10 チルタンク
10a トッププレート
10b サイドプレート
10c ローラ
B1~B5 建屋
C バリケード
D 掘削ライン
F 安全柵
G 基礎架台
Hr 赤色回転灯
Ht 保安灯
Hy 黄色回転灯
L1,L2 動線
M 天井クレーン装置
M1 ランウェイ
M2 天井クレーン
M3 クレーンガーダ
M4 クラブトロリ
M5 ロープ
P1 監視員
P2 無線オペレータ
P3 作業員
R レール
Rh 引込レール
S1,S2,Sa,Sb 領域
T 軌道
W1 無線油圧ブレーカ(重機)
W2 無線バックホウ(重機)
W3 無線クローラダンプ(重機)
W4 生コン車(重機)
W5 ポンプ車(重機)
W5h 圧送管
W6 爪付ジャッキ
W7 キャスタ

Claims (7)

  1. 天井クレーンが横断する区間を有する台車走行用の軌道の設置方法であって、
    無線操縦で動作する重機を用いて前記軌道の設置予定領域の地盤の掘削を行う第1の工程と、
    前記軌道の設置予定領域の地盤の掘削を行った後に均しコンクリートを打設して引込レールを敷設する第2の工程と、
    前記区間の外側で、前記軌道の道床を構成する基礎架台の組み立てを行う第3の工程と、
    前記引込レールで前記基礎架台を引き込んで所定位置に据え付ける第4の工程と、
    前記基礎架台を据え付けた後に基礎コンクリートを打設する第5の工程と、
    を有し、
    前記第1の工程、前記第2の工程、前記第4の工程および前記第5の工程では、前記天井クレーンの動線を変更しながら、当該天井クレーンが走行中の動線と上方から見て立体的に交差する領域以外の領域の作業を行う、
    ことを特徴とする台車走行用の軌道の設置方法。
  2. 前記第4の工程では、前記基礎架台は、前記引込レール上を走行するチルタンクに載せて引き込む、
    ことを特徴とする請求項1記載の台車走行用の軌道の設置方法。
  3. 前記第4の工程では、前記基礎架台は、ウインチを用いて引き込む、
    ことを特徴とする請求項2記載の台車走行用の軌道の設置方法。
  4. 前記引込レールは、前記チルタンクのローラが嵌まり込む溝形鋼で構成されている、
    ことを特徴とする請求項2または3記載の台車走行用の軌道の設置方法。
  5. 前記第5の工程では、
    前記天井クレーンが走行中の動線と上方から見て立体的に交差する領域に隣接する領域では、ベースコンクリートに流動化剤が添加された流動化コンクリートを使用する、
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の台車走行用の軌道の設置方法。
  6. 前記基礎コンクリートを打設した後に、前記基礎架台の外側を埋め戻し材で埋め戻す第6の工程と、
    前記基礎コンクリート上および前記埋め戻し材上に道床コンクリートを打設し、その後、前記基礎架台直上の前記道床コンクリート上に前記台車が走行するレールを敷設する第7の工程と、
    をさらに有し、
    前記第6の工程および前記第7の工程では、前記天井クレーンの動線を変更しながら、当該天井クレーンが走行中の動線と上方から見て立体的に交差する領域以外の領域の作業を行う、
    ことを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の台車走行用の軌道の設置方法。
  7. 前記台車は、転炉で精錬された溶鋼を運搬する溶鋼台車である、
    ことを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の台車走行用の軌道の設置方法。
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