JP7188282B2 - 電力変換装置、太陽光発電システム、電力変換システム、及び電力変換装置の制御方法 - Google Patents

電力変換装置、太陽光発電システム、電力変換システム、及び電力変換装置の制御方法 Download PDF

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Description

本開示は、電力変換装置、太陽光発電システム、電力変換システム、及び電力変換装置の制御方法に関する。
太陽光発電パネルを用いた太陽光発電システムでは、電力変換装置としてのパワーコンディショナに太陽光発電パネルを接続し、パワーコンディショナを介して商用電力系統との系統連系が行われる。
パワーコンディショナは、太陽光発電パネルから、その時点での最大の電力を引き出すため、最大電力点追従制御(MPPT(Maximum Power Point Tracking)制御)を行っている(例えば、特許文献1参照)。
太陽光発電パネルは屋根等の高所に設置されることがある。そうした場合、近隣に高い建物や樹木があると、太陽光発電パネルのうちの一部が建物や樹木の影に入ることがある。このような場合も、MPPT制御により、その時点の最大電力を引き出すことは可能である。
国際公開番号WO2014/002476A1
太陽光発電システムに用いられる太陽光発電パネルは、太陽光発電パネルの直列接続体(ストリング)が並列に接続された、ストリングの並列体として構成されることがある。
このような場合において、ストリングの内の一部に影が入ると、各ストリングの出力電圧や電力にばらつきが生じ、並列体全体としての出力曲線が複雑になることがある。このため、最大電力点を捉えきれず、発電効率が低下する場合がある。
本開示はこのような事情に鑑みてなされたものであり、発電効率の低下を抑制することができる技術の提供を目的とする。
一実施形態である電力変換装置は、太陽光発電パネルから電力を取り出す電力変換部と、前記電力変換部を制御し、最大電力点追従制御を実行する制御部と、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための判定データを取得するデータ取得部と、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を示す学習データを用い、前記判定データにより前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための学習がなされた、学習済の学習モデルを記憶する第1記憶部と、前記データ取得部が取得した前記判定データ及び前記第1記憶部に記憶されている前記学習モデルを用いて、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定する判定部と、を備え、前記制御部は、前記最大電力点追従制御において、前記太陽光発電パネルの出力曲線における値域の一方側から電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことで最大電力点の候補である第1のピーク電力点を探索し、前記判定部により前記太陽光発電パネルに部分影が有ると判定された場合に、前記値域の範囲内で、離れた他の値に移動して再び電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことにより、前記最大電力点の候補である他のピーク電力点を探索する。
また、他の実施形態である太陽光発電システムは、太陽光発電パネルと、前記太陽光発電パネルからの電力を取り出して負荷に供給する、上述の電力変換装置と、を備えた太陽光発電システムである。
また、他の実施形態である電力変換システムは、太陽光発電パネルと接続される電力変換装置と、ネットワークを介して前記電力変換装置と通信可能に接続される外部機器とを備えた電力変換システムであって、前記電力変換装置は、前記太陽光発電パネルから電力を取り出す電力変換部と、前記電力変換部を制御し、最大電力点追従制御を実行する制御部と、を含み、前記外部機器は、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための判定データを取得するデータ取得部と、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を示す学習データを用い、前記判定データにより前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための学習がなされた、学習済の学習モデルを記憶する記憶部と、前記データ取得部が取得した前記判定データ及び前記記憶部に記憶されている前記学習モデルを用いて、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定する判定部と、前記判定部の判定結果を前記電力変換装置に送信する送信部とを含み、前記制御部は、前記最大電力点追従制御において、前記太陽光発電パネルの出力曲線における値域の一方側から電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことで最大電力点の候補であるピーク電力点を探索し、前記外部機器から送信された、前記太陽光発電パネルに部分影が有るとの判定結果を受信した場合に、前記値域の範囲内で、離れた他の値に移動して再び電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことにより、前記最大電力点の候補である他のピーク電力点を探索する。
また、他の実施形態である制御方法は、太陽光発電パネルから電力を取り出す電力変換部を備えた電力変換装置の制御方法であって、前記電力変換部を制御し、最大電力点追従制御を実行する制御ステップと、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための判定データを取得する取得ステップと、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を示す学習データを用い、前記判定データにより、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための学習がなされた、学習済の学習モデルと、前記取得ステップにおいて取得された前記判定データとを用いて、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定する判定ステップと、を含み、前記制御ステップでは、前記最大電力点追従制御において、前記太陽光発電パネルの出力曲線における値域の一方側から電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことで最大電力点の候補であるピーク電力点を探索し、前記判定ステップにおいて前記太陽光発電パネルに部分影が有ると判定された場合に、前記値域の範囲内で、離れた他の値に移動して再び電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことにより、前記最大電力点の候補である他のピーク電力点を探索する。
本開示によれば、発電効率の低下を抑制することができる。
図1は、太陽光発電システムの構成を示すブロック図である。 図2は、太陽光発電パネルに部分影ができた状態の一例を概念的に示す略図である。 図3は、太陽光発電パネルの、部分影等が無い場合の標準的な出力曲線の一例を示す図である。 図4は、太陽光発電パネルに部分影ができた状態における出力曲線の一例を示す図である。 図5は、太陽光発電パネルに部分影ができた状態における出力曲線の他の例を示す図である。 図6は、処理部が実行する動作態様を示すフローチャートである。 図7は、図6中のデータ蓄積処理の一例を示すフローチャートである。 図8は、データセットの一例を示す図である。 図9は、学習モデル構築処理の一例を示すフローチャートである。 図10は、運転モードの一例を示すフローチャートである。 図11は、他の実施形態に係るPCSの処理部の構成例を示す図である。 図12は、他の実施形態の運転モードの一例を示すフローチャートである。 図13は、さらに他の実施形態に係る太陽光発電システムの構成を示すブロック図である。 図14は、さらに他の実施形態に係る太陽光発電システムの構成を示すブロック図である。
複数のストリングの並列体を構成する太陽光発電パネルを用いた太陽光発電システムにおいて、複数のストリングの内の一部に影が入ると、各ストリングの出力電圧や電力にばらつきが生じ、並列体全体としての出力曲線が複雑になる。このため、出力曲線に複数のピーク電力点が現れることがある。
出力曲線に複数のピーク電力点がある状態で、ピーク電力点が単一であることを前提とした一般的な山登り法によるMPPT制御を実行すると、最初に現れるピーク電力点が最大電力点と認識されるため、より大きな電力を取り出すことができる他のピーク電力点が存在していたとしても、当該他のピーク電力点が認識されない。
この結果、太陽光発電パネルから最大限の電力を取り出すことができず、電力の無駄が生じるおそれがある。
ここで、出力曲線における値域の全範囲で電力を変化させれば、出力曲線の全範囲でピーク電力点を探索でき、複数のピーク電力点の有無や、最大電力点となるピーク電力点を把握することができる。
最大電力点となるピーク電力点を把握することができれば、その時点の最大限の電力を太陽光発電パネルから取り出すように制御することができる。
しかし、太陽光発電パネルに部分影が有ることで出力曲線に複数のピーク電力点が現れるのは一時的である場合が多く、複数のピーク電力点が現れるタイミングを発見するためには、ピーク電力点の探索を定期的に実行する必要がある。
ピーク電力点の探索を定期的に実行した場合、探索時にピーク電力点が複数存在するとは限らず、ピーク電力点が複数存在しない場合には、その探索が無駄になってしまう。
出力曲線の全範囲でピーク電力点を探索すれば、その探索の間は太陽光発電パネルから取り出される電力の低下を生じさせることになる。このため、出力曲線の全範囲に対するピーク電力点の無駄な探索は、発電効率の低下を招く。
このため、太陽光発電パネルの部分影の有無に応じて適切に制御する上で、出力曲線の全範囲におけるピーク電力点の探索を無駄に実行するのを抑制し、発電効率の低下を抑制することができる技術が望まれる。本開示はこのような事情に鑑みてなされた。
最初に実施形態の内容を列記して説明する。
[実施形態の概要]
(1)一実施形態である電力変換装置は、太陽光発電パネルから電力を取り出す電力変換部と、前記電力変換部を制御し、最大電力点追従制御を実行する制御部と、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための判定データを取得するデータ取得部と、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を示す学習データを用い、前記判定データにより前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための学習がなされた、学習済の学習モデルを記憶する第1記憶部と、前記データ取得部が取得した前記判定データ及び前記第1記憶部に記憶されている前記学習モデルを用いて、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定する判定部と、を備え、前記制御部は、前記最大電力点追従制御において、前記太陽光発電パネルの出力曲線における値域の一方側から電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことで最大電力点の候補である第1のピーク電力点を探索し、前記判定部により前記太陽光発電パネルに部分影が有ると判定された場合に、前記値域の範囲内で、離れた他の値に移動して再び電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことにより、前記最大電力点の候補である他のピーク電力点を探索する。
上記構成の電力変換装置によれば、部分影の有無を判定するための学習がなされた、学習済の学習モデルに、データ取得部が取得した判定データを入力することによって、太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定できる。部分影が有ると判定された場合に、制御部は、第1のピーク電力点の他、他のピーク電力点を探索し、複数のピーク電力点が有るか否かを探索する。これにより、例えば定期的に他のピーク電力点を探索する場合に比べて、他のピーク電力点の探索が無駄に実行されるのを抑制できる。その結果、発電効率の低下を抑制できる。
(2)上記電力変換装置において、前記制御部はさらに、前記他のピーク電力点としての第2のピーク電力点を探索した後、前記第1のピーク電力点と前記第2のピーク電力点との、電圧差及び電流差のいずれか一方に基づいて第3のピーク電力点を探索するか否かを判定することが好ましい。
例えば、第1のピーク電力点と、第2のピーク電力点とで、電圧差(又は電流差)が、僅差であれば、他に、もっと高いピーク電力点がある可能性は低い。従って、そのような場合には、第3のピーク電力点の探索を回避することが合理的である。逆に、第1のピーク電力点と、第2のピーク電力点とで、電圧差(又は電流差)が大きいのであれば、他に、もっと高いピーク電力点がある可能性がある。従って、そのような場合には、第3のピーク電力点の探索を行うことが、より高いピーク電力点を得る点で合理的である。
(3)上記電力変換装置において、前記データ取得部は、前記太陽光発電パネルが設置されている環境に関するデータ、及び、前記電力変換部が前記太陽光発電パネルから取り出した電力に関するデータを前記判定データとして時系列に取得することが好ましい。
(4)上記電力変換装置において、前記データ取得部が取得した判定データを記憶する第2記憶部をさらに備え、前記制御部はさらに、前記判定部により前記太陽光発電パネルに部分影が有ると判定された場合に、前記他のピーク電力点と前記第1のピーク電力点とが互いに同じ位置であるか否かを判定し、その判定結果に応じて定められた部分影無し又は部分影有りを示すデータのいずれかを前記判定に用いた前記判定データに対応付け、前記部分影無し又は部分影有りを示すデータのいずれかが対応付けられた前記判定データを前記第2記憶部に記憶し、前記判定部により前記太陽光発電パネルに部分影が無いと判定された場合に、当該判定に用いた前記判定データに部分影無しを示すデータを対応付け、前記部分影無しを示すデータが対応付けられた前記判定データを前記第2記憶部に記憶することが好ましい。
この場合、判定部による判定結果に応じて、適切なデータを判定データに対応付けて記憶することができる。これにより、学習モデルを構築するための教師データを容易に収集できる。
(5)また、上記電力変換装置において、前記第2記憶部に記憶されているデータを新たな学習データとしてフィードバックすることにより再学習し、前記学習モデルを更新する更新部をさらに備えていてもよい。
出力曲線に複数のピーク電力点が存在すると判定されると、太陽光発電パネルに部分影が有る可能性が極めて高い。
そこで、制御部は、他のピーク電力点と第1のピーク電力点とが互いに同じ位置であるか否かの判定結果を、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を示す情報として取得し、教師データを更新することで、現状の太陽光発電パネルの状態を教師データに反映させることができる。さらに、更新部は、更新された教師データを学習データとして再学習し、学習モデルを更新する。これによって、現状の太陽光発電パネルの状態を学習モデルに反映させることができる。この結果、学習モデルの判定精度をより高めることができる。
(6)上記電力変換装置において、前記更新部は、前記判定部によって前記太陽光発電パネルに部分影が有ると判定された回数である第1の回数と、前記部分影有りを示すデータが付与された回数である第2の回数と、を求め、前記第1の回数に対する前記第2の回数の割合が第1の閾値以下の場合に、前記学習モデルの更新を実行することが好ましい。
前記割合は学習モデルの判定精度を表している。この割合が低ければ、更新部は、学習モデルの判定精度を高めるように当該学習モデルの更新を行う。この結果、学習モデルの判定精度を維持することができる。
(7)上記電力変換装置において、前記第1の回数に対する前記第2の回数の割合が前記第1の閾値より小さい第2の閾値未満であるか否かに基づいて、前記太陽光発電パネルの異常の有無を判定する異常判定部をさらに備えることが好ましい。
この場合、一致率によって、太陽光発電パネルに何らかの異常が生じているか否かを判定することができる。
(8)上記電力変換装置において、前記判定部により前記太陽光発電パネルに部分影が無いと判定された場合に、前記電力変換部により前記太陽光発電パネルから取り出された現在の電力と、前記判定部によって前記太陽光発電パネルに部分影が無いと判定された過去の期間における前記電力とを比較し、この比較結果に基づいて前記太陽光発電パネルの異常の有無を判定する異常判定部をさらに備えていてもよい。
この場合、部分影が無いと判定されたにも関わらず電力が低下している場合に、異常と判定することができる。
(9)また、他の実施形態である太陽光発電システムは、太陽光発電パネルと、前記太陽光発電パネルからの電力を取り出して負荷に供給する、上記(1)から(8)のいずれかに記載の電力変換装置と、を備えた太陽光発電システムである。
(10)また、他の実施形態である電力変換システムは、太陽光発電パネルと接続される電力変換装置と、ネットワークを介して前記電力変換装置と通信可能に接続される外部機器とを備えた電力変換システムであって、前記電力変換装置は、前記太陽光発電パネルから電力を取り出す電力変換部と、前記電力変換部を制御し、最大電力点追従制御を実行する制御部と、を含み、前記外部機器は、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための判定データを取得するデータ取得部と、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を示す学習データを用い、前記判定データにより前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための学習がなされた、学習済の学習モデルを記憶する記憶部と、前記データ取得部が取得した前記判定データ及び前記記憶部に記憶されている前記学習モデルを用いて、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定する判定部と、前記判定部の判定結果を前記電力変換装置に送信する送信部とを含み、前記制御部は、前記最大電力点追従制御において、前記太陽光発電パネルの出力曲線における値域の一方側から電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことで最大電力点の候補であるピーク電力点を探索し、前記外部機器から送信された、前記太陽光発電パネルに部分影が有るとの判定結果を受信した場合に、前記値域の範囲内で、離れた他の値に移動して再び電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことにより、前記最大電力点の候補である他のピーク電力点を探索する。
(11)また、他の実施形態である制御方法は、太陽光発電パネルから電力を取り出す電力変換部を備えた電力変換装置の制御方法であって、前記電力変換部を制御し、最大電力点追従制御を実行する制御ステップと、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための判定データを取得する取得ステップと、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を示す学習データを用い、前記判定データにより、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための学習がなされた、学習済の学習モデルと、前記取得ステップにおいて取得された前記判定データとを用いて、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定する判定ステップと、を含み、前記制御ステップでは、前記最大電力点追従制御において、前記太陽光発電パネルの出力曲線における値域の一方側から電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことで最大電力点の候補であるピーク電力点を探索し、前記判定ステップにおいて前記太陽光発電パネルに部分影が有ると判定された場合に、前記値域の範囲内で、離れた他の値に移動して再び電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことにより、前記最大電力点の候補である他のピーク電力点を探索する。
[実施形態の詳細]
以下、好ましい実施形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、以下に記載する各実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
〔太陽光発電システムの全体構成について〕
図1は、太陽光発電システムの構成を示すブロック図である。この太陽光発電システム1は、太陽光発電パネル2と、電力変換装置としてのパワーコンディショナ4とを備えている。
パワーコンディショナ4(以下、PCS(Power Conditioning System)4ともいう)は、太陽光発電パネル2と、商用電源である交流電源6との間に接続されている。
交流電源6と、PCS4との間には、需要家内の負荷8が接続されている。
PCS4は、太陽光発電パネル2の出力が与えられるとともに交流電源6と系統連系を行う機能を有している。
PCS4は、交流電源6に接続されている。PCS4は、太陽光発電パネル2から電力を取り出し、取り出した直流電力を交流電力に変換し出力する機能を有している。
PCS4は、入力電圧(太陽光発電パネル2とPCS4とを繋ぐ直流電路10の電圧(DCバス電圧))及び入力電流を検出し、入力電圧及び入力電流に基づいてMPPT制御を行い、太陽光発電パネル2から電力(発電電力)を取り出す機能を有する。
太陽光発電パネル2は、例えば、建物の屋根面等に固定された状態で設置され、太陽光を受光することで発電する。太陽光発電パネル2は、発電した直流電力をPCS4へ与える。
太陽光発電パネル2は、図2に示すように、複数(図例では3つ)のストリング2a,2b,2cの並列体で構成されている。
〔第1実施形態に係るPCSについて〕
図1に示すように、第1実施形態に係るPCS4は、電力変換部20と、制御装置22とを備えている。
電力変換部20は、太陽光発電パネル2と、交流電源6との間に接続されている。電力変換部20は、DC/DCコンバータ(昇圧チョッパ)や、インバータ等を備えており、太陽光発電パネル2から電力を取り出すとともに、取り出した直流電力を交流電力へ変換して出力する機能を有する。
制御装置22は、電力変換部20を制御する機能を有している。制御装置22は、電力変換部20を制御することで、MPPT制御を行う機能を有している。
また、制御装置22は、太陽光発電パネル2に部分影が有るか否かを判定する機能を有しており、その判定結果に応じたMPPT制御を実行する。
図2は、太陽光発電パネル2に部分影ができた状態の一例を概念的に示す略図である。図2では、複数ストリング2a,2b,2cのうちの一部のストリング2aに部分影ができた場合を示している。このような部分影は、例えば、太陽光発電パネル2近隣の建物や樹木等に起因して生じる。
太陽光発電パネル2に部分影が有ると、当該太陽光発電パネル2から取り出すことができる発電電力の低下の原因になる他、太陽光発電パネル2の出力曲線が、標準的な形状ではなくなる。具体的には、太陽光発電パネル2の出力曲線に、主にストリングの数の範囲内で複数のピーク電力点が生じる場合がある。
このため、制御装置22は、太陽光発電パネル2に部分影が有るか否かの判定結果に応じたMPPT制御を実行する。
図1に戻って、制御装置22は、CPU(Central Processing Unit)等からなる処理部24と、ハードディスクやメモリ等からなる記憶部26とを備えたコンピュータにより構成されている。
記憶部26には、制御装置22としての動作に必要なプログラムや、各種情報が記憶される。処理部24が有する各機能は、当該処理部24が前記プログラム等を実行することによって実現される。
記憶部26は、データセット28を記憶するための記憶領域37と、学習モデル30を記憶するための記憶領域38とを有している。記憶領域38には、学習モデル30が予め記憶されている。記憶領域37には、データセット28が記憶されている。
データセット28は、学習モデル30の機械学習に用いられる教師データの集合である。データセット28を構成する教師データは、テーブル等に登録されて記憶部26に記憶される。なお、本実施形態では、教師データを登録するためのテーブルを含めてデータセットという。
データセット28に登録される教師データは、PCS4の操作者等から与えられる場合や、後述するように、制御装置22が自ら取得する場合がある。
学習モデル30は、後述するように、太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するために用いられる予測モデルである。学習モデル30は、後述する特徴量により太陽光発電パネル2における部分影の有無を判定するための学習がなされた、学習済の学習モデルである。
また、制御装置22は、有線又は無線LAN等によって外部機器(例えばサーバ等)と通信を行うための通信部32を備えている。
通信部32は、例えば、インターネット等のネットワークと接続する機能を持つ。制御装置22は、通信部32及びネットワークを通じて、部分影の判定に必要な情報(例えば、太陽光発電パネル2が設置されている地域の現在の天気等に関する情報)を外部機器から収集する。
また、制御装置22には、太陽光発電パネル2周辺の気温を検出する気温センサ34と、太陽光発電パネル2に照射される日射量を検出する日射センサ36とが接続されている。
気温センサ34は、太陽光発電パネル2周辺の気温を示す出力を制御装置22へ与える。気温センサ34からの出力が与えられた制御装置22は、この出力から太陽光発電パネル2周辺における気温を示す情報を取得することができる。
日射センサ36は、太陽光発電パネル2における日射量を示す出力を制御装置22へ与える。日射センサ36からの出力が与えられた制御装置22は、この出力から太陽光発電パネル2の日射量を示す情報を取得することができる。
処理部24は、制御部24aと、判定部24bと、データ取得部24cと、更新部24dとを機能的に有している。
制御部24aは、電力変換部20を制御し、太陽光発電パネル2から取り出す発電電力の制御を行う機能を有している。より具体的に、制御部24aは、電力変換部20を制御してMPPT制御を実行する機能を有している。
また、制御部24aは、MPPT制御において、太陽光発電パネル2の出力曲線に存在するピーク電力点を探索する、後述する探索処理を実行する機能を有している。
判定部24bは、学習モデル30を用いて太陽光発電パネル2における部分影の有無を判定する機能を有している。
更新部24dは、データセット28に登録された教師データを用いて機械学習し、学習モデル30を更新する機能を有している。
データ取得部24cは、太陽光発電パネル2における部分影の有無を判定するためのデータ(特徴量)を取得する機能を有する。データ取得部24cは、太陽光発電パネル2が設置されている環境に関するデータ、及び電力変換部20が太陽光発電パネル2から取り出した電力に関するデータを取得する。
太陽光発電パネル2が設置されている環境に関するデータは、外部機器から収集した、太陽光発電パネル2が設置されている地域の現在の天気等に関する情報、気温センサ34を介して取得した、太陽光発電パネル2周辺における気温を示す情報、及び、日射センサ36を介して取得した、太陽光発電パネル2の日射量を示す情報を含む。これらのデータは、部分影の有無を判定するために、学習モデルに入力するデータである。そのため、以下では、これらのデータを「判定データ」と呼ぶことがある。
〔MPPT制御について〕
制御部24aは、上述したように、電力変換部20を制御して、MPPT制御を行う機能を有している。
制御部24aは、MPPT制御を行うことにより、太陽からの日射の状況によって発電量が変動する太陽光発電パネル2から、その時点での最大電力を引き出すことができる。
本実施形態の制御部24aは、MPPT制御において、太陽光発電パネル2の出力曲線における最大電力点の候補であるピーク電力点を探索し、このピーク電力点を維持するように電力変換部20を制御する。
図3は、部分影等が無い場合における太陽光発電パネル2の標準的な出力曲線の一例を示す図である。図3中、点線は、横軸を電圧[V]、縦軸を太陽光発電パネル2から引き出せる電力[W]としたときの出力曲線のグラフである。実線は、横軸を電圧[V]、縦軸を太陽光発電パネル2から引き出せる電流[A]としたときの出力曲線のグラフである。
MPPT制御は、電流及び電圧が、点線のピーク電力点の位置になるようにする制御である。電流と電圧とは実線で示す一対一の関係にあるので、MPPT制御は、電流を少しずつ変化させる電流ステップの制御、及び、電圧を少しずつ変化させる電圧ステップの制御のいずれか一方により行うことができる。実線の出力曲線の右端は、太陽光発電パネル2の出力の2線間の開放(電流0A、電圧約360V)を意味し、左端は短絡(電流約7.8A、電圧0V)を意味する。一般には、開放側からMPPT制御を行う方が制御しやすい。
例えば、太陽光発電パネル2から引き出す電流が0のときは、実線の出力曲線上の開放(電流0A、電圧が約360V)に相当する。そこで、点線の出力曲線を「山」に例えると、例えば電流ステップでは、実線の出力曲線の開放側から徐々に電流を増加させ、山登りする。そして、電流指令値を例えば一定値Δi増加させると前回より電力が増えれば、さらに電流指令値を一定値Δiだけ増加させる、という繰り返しにより、迅速に最大電力点P(電流指令値はIP)に到達することができる。その後、電流指令値をΔi増加させると前回より電力が減少した場合は最大電力点Pを通過したことになるので、以後は、電流指令値の減少/増加を繰り返しながら、最大電力点P又はその直近にとどまることができる。日照条件が変われば出力曲線も変わるが、その都度、最大電力点Pを追い求めることができる。
つまり、MPPT制御では、ピーク電力点を探索し見つけるための処理と、見つけたピーク電力点を最大電力点Pとして当該最大電力点P又はその直近にとどまるための処理とを含む。
以下の説明では、MPPT制御においてピーク電力点を探索し見つけるための処理を探索処理という。
このように、制御部24aは、出力曲線の一方側(開放側)から電流を増加させて山登りする山登り法によるMPPT制御を実行する機能を有する。
一般に、MPPT制御は、出力曲線に現れるピーク電力点が単一であることを前提としている。
ここで、上述のように太陽光発電パネル2に部分影が有ると、当該太陽光発電パネル2の出力曲線に複数のピーク電力点が現れる場合がある。
出力曲線に複数のピーク電力点が存在する場合、出力曲線の一方側のみから電流を増加させて全てのピーク電力点を探索することは困難である。
そこで、本実施形態の制御部24aは、判定部24bによって、部分影があると判定されると、MPPT制御において、探索処理を実行し、現在のピーク電力点以外の他のピーク電力点を探索する。制御部24aは、他のピーク電力点を含む複数のピーク電力点が得られたときに、複数のピーク電力点のうちのいずれかに基づいたMPPT制御を実行する機能を有する。
出力曲線に複数のピーク電力点が存在する場合に行われるMPPT制御では、制御部24aは、探索処理によって得られる複数のピーク電力点のうち、最も電力値が高いピーク電力点を最大電力点として選択し、最大電力点として選択したピーク電力点を追随する制御を行う。すなわち、制御部24aは、最大電力点として選択したピーク電力点又はその直近にとどまるように電流指令値の減少/増加を繰り返す。
これより、制御部24aは、出力曲線に複数のピーク電力点が存在する場合において、その時点での最大電力を太陽光発電パネル2から引き出すことができる。
〔探索処理について〕
探索処理は、制御部24aが電力変換部20を制御することによって行われる。
探索処理とは、上述したように、出力曲線に存在するピーク電力点を探索する処理であり、太陽光発電パネル2の出力曲線における値域の一方側又は他方側から電力を増大させるように電力変換部20を制御することで行われる。
探索処理によって探索されたピーク電力点は、教師データの更新や、電力変換部20の制御のために用いられる。
制御部24aは、通常の探索処理において、太陽光発電パネル2の出力曲線における電流の値域(電圧ステップの場合は電圧の値域、以下同様。)の一方側から電力が増大する方向へアプローチする制御を行う。電力点が、最大電力点の候補であるピーク電力点に到達した場合、制御部24aは、当該ピーク電力点を最大電力点とし当該最大電力点又はその直近にとどまるための処理を実行する。通常の探索処理は、例えば、MPPT制御の開始直後等に実行される。
また、MPPT制御の実行中において、判定部24bによって部分影があると判定された場合に、制御部24aは、探索処理を実行する。この場合、制御部24aは、探索処理において、太陽光発電パネル2の出力曲線における電流の値域の一方側から電力が増大する方向へアプローチする制御を行い、電力点が、最大電力点の候補である第1のピーク電力点に到達した場合に、電流の値域の範囲内で、離れた他の値にジャンプするように移動して再び電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことにより、最大電力点の候補である他のピーク電力点を探索することを少なくとも1回実行する。以下、部分影があると判定された場合に実行される探索処理を、判定結果に基づく探索処理ともいう。
図4は、太陽光発電パネル2に部分影ができた状態における出力曲線の一例を示す図である。図4において、点線は、横軸を電圧[V]、縦軸を太陽光発電パネル2から引き出せる電力[W]としたときの出力曲線のグラフである。実線は、横軸を電圧[V]、縦軸を太陽光発電パネル2から引き出せる電流[A]としたときの出力曲線のグラフである。点線の出力曲線には、2つのピーク電力点(第1のピーク電力点P1、及び第2のピーク電力点P2)が存在する。2つのピーク電力点P1,P2の間には、バレイ(谷)V1がある。
以下に、図4に示す出力曲線である太陽光発電パネル2に対して制御部24aが探索処理を行った場合の処理内容について説明する。
この探索処理は、判定部24bによって太陽光発電パネル2に部分影ができたと判定された場合に実行される、判定結果に基づく探索処理である。
MPPT制御の実行中において、判定部24bによって部分影があると判定されると、制御部24aは、探索処理の実行を決定し、電流ステップの制御により太陽光発電パネル2の出力曲線上におけるMPPT制御の電力点を移動させる。
図4において、まず、MPPT制御の電力点は、開放側から電流ステップの制御によりピーク電力点P1(電流値IP1)に到達する。そして、制御部24aは、その時点での電流値IP1及び電圧値VP1並びに電力値(IP1×VP1)を記憶部26に記憶する。
次に、制御部24aは、電流指令値を定格最大電流値Iに変更する。すなわち、ステップ処理としては、IP1から、離れた他の値Iにジャンプするように移動することになる。そして、MPPT制御の電力点は、電流値IP2,電圧値VP2のピーク電力点P2に到達する。ここで、制御部24aは、電流値IP2及び電圧値VP2並びに電力値(IP2×VP2)を記憶部26に記憶する。
これにより、制御部24aは、2つのピーク電力点P1,P2に関する情報を記憶部26に記憶する。
図5は、太陽光発電パネル2に部分影ができた状態における出力曲線の他の例を示す図である。図において、点線は、横軸を電圧[V]、縦軸を太陽光発電パネル2から引き出せる電力[W]としたときの出力曲線のグラフである。実線は、横軸を電圧[V]、縦軸を太陽光発電パネル2から引き出せる電流[A]としたときの出力曲線のグラフである。点線の出力曲線には、3つのピーク電力点(第1のピーク電力点P1、第2のピーク電力点P2、及び第3のピーク電力点P3)が存在する。ピーク電力点P1,P2の間、及び、ピーク電力点P2,P3の間には、それぞれ、バレイV1及びV2がある。
以下に、図5に示す出力曲線である太陽光発電パネル2に対して制御部24aが探索処理を行った場合の処理内容について説明する。
この探索処理も、図4に示した探索処理と同様、判定部24bによって太陽光発電パネル2に部分影ができたと判定された場合に実行される、判定結果に基づく探索処理である。
MPPT制御の実行中において、判定部24bによって部分影があると判定されると、制御部24aは、探索処理の実行を決定し、電流ステップの制御により太陽光発電パネル2の出力曲線上におけるMPPT制御の電力点を移動させる。
図5において、まず、MPPT制御の電力点は、開放側から電流ステップによりピーク電力点P1(電流値IP1,電圧値VP1)に到達する。そして、制御部24aは、その時点での電流値IP1及び電圧値VP1並びに電力値(IP1×VP1)を記憶部26に記憶する。
次に、制御部24aは、電流指令値を定格最大電流値Iに変更する。すなわち、ステップ処理としては、IP1から、離れた他の値Iにジャンプするように移動することになる(図5の移動1)。そして、MPPT制御の電力点は、電流値IP3,電圧値VP3のピーク電力点P3に到達する。ここで、制御部24aは、電流値IP3及び電圧値VP3並びに電力値(IP3×VP3)を記憶部26に記憶する。このとき、制御部24aは、今記憶したピーク電力点P3の電圧値VP3と、前回記憶したピーク電力点P1の電圧値VP1とを互いに比較する。このとき、その差が大きい場合は、その間に、他のピーク電力値が存在する可能性が十分にある。
そこで、記憶した2つの電圧値の差が所定値より大きい場合には、制御部24aは、出力曲線の値域の範囲内でさらに移動させる。但し、最初の移動と等量の移動をすると、元に戻るので、最初の移動より移動量を減らす。減らす目安としては例えば、図5における「移動2」の移動量を、IP1,IP3の中間点IPXにすることが考えられる。「移動2」の結果、MPPT制御の電力点は、電流値IP2,電圧値VP2のピーク電力点P2に到達する。ここで、制御部24aは、電流値IP2及び電圧値VP2並びに電力値(IP2×VP2)を記憶部26に記憶する。
これにより、制御部24aは、3つのピーク電力点P1,P2,P3に関する情報を記憶部26に記憶する。
記憶部26に記憶されたピーク電力点P1,P2,P3に関する情報は、制御部24aによるMPPT制御を行う際に用いられる。
上記の「移動2」の適切な移動量は、既に発見したピーク電力点P1,P3の電流値の中間点のほか、中間点の前後、例えば中間点を50%とすれば40~60%程度で設定してもよい。また、移動2で新しいピーク電力点が見つからない場合、さらに、移動する範囲を変更しながら、移動を繰り返してもよい。1つの移動法としては、移動量を徐々に減らすことが考えられる。また、IP1からIP3までの範囲内でランダムに移動することも考えられる。
また、制御部24aは、他のピーク電力点としての第2のピーク電力点を探索した後、さらに第3のピーク電力点を探索するか否かを判定するようにしてもよい。
太陽光発電パネル2の出力曲線にピーク電力点が1点又は2点以上あるか否かは、時々刻々変化する。例えば、ピーク電力点が1点の場合は、第1のピーク電力点と、第2のピーク電力点とは結果的に同じ位置になるので、第3のピーク電力点を探索することにメリットが無い。従って、このような判定を行うことで、無駄な探索を省略することができる。
また、制御部24aは、第1のピーク電力点と第2のピーク電力点との電圧差又は電流差に基づいて判定を行ってもよい。例えば、電流ステップの制御であれば電圧差、電圧ステップの制御であれば電流差、である。
例えば、第1のピーク電力点と、第2のピーク電力点とで、電圧差(又は電流差)が、僅差であれば、他に、もっと高いピーク電力点がある可能性は低い。従って、そのような場合には、第3のピーク電力点の探索を回避することが合理的である。逆に、第1のピーク電力点と、第2のピーク電力点とで、電圧差(又は電流差)が大きいのであれば、他に、もっと高いピーク電力点がある可能性がある。従って、そのような場合には、第3のピーク電力点の探索を行うことが、より高いピーク電力点を得る点で合理的である。
以上のように、制御部24aは、探索処理を実行することで、太陽光発電パネル2の出力曲線に存在するピーク電力点を探索し、探索されたピーク電力点に関する情報を記憶部26に記憶する。
〔処理部の動作態様について〕
図6は、処理部24が実行する動作態様を示すフローチャートである。
図6に示すように、処理部24は、太陽光発電パネル2の電力変換処理を行う中で、データ蓄積処理(ステップS1)、学習フェーズ(ステップS2)、及び運転モード(ステップS3)を実行する。学習フェーズにおいて、処理部24は、学習モデル構築(更新)処理を実行する。学習モデル構築(更新)処理とは、データ蓄積処理において収集及び蓄積したデータセット28に登録された教師データを用いて機械学習を行い、学習モデル30を構築(更新)する処理である。学習モデル30を構築(更新)すると、処理部24は運転モードを実行する。
運転モードにおいて、処理部24は、太陽光発電を行う太陽光発電パネル2からの出力の電力変換処理を電力変換部20に行わせる。
処理部24は、運転モード(ステップS3)と、学習フェーズ(ステップS2)とを繰り返すことで、学習モデル30を更新しつつ運転モードを実行する。
〔データ蓄積処理について〕
図7は、図6中のデータ蓄積処理の一例を示すフローチャートである。
処理部24は、例えば、太陽光発電システム1の設置後初めて運転を開始する場合等にデータ蓄積処理を実行する。
図7に示すように、処理部24は、まず、制御部24aにMPPT制御を実行させる(ステップS11)。この場合、制御部24aは、通常の探索処理を行った上でMPPT制御を実行する。
次いで、部分影の定期判定時間が到来したか否かを判定し(ステップS12)、定期判定時間が到来したと判定すると、データ取得部24cは、その時点における判定データ(現時点の特徴量)を取得し、一時的に記憶する(ステップS13)。
一方、ステップS12において定期判定時間が到来していないと判定すると、制御部24aは、再度ステップS12を繰り返す。
部分影の定期判定時間とは、データセット28に登録するための教師データを収集するタイミングを定める時間であり、部分影が太陽光発電パネル2に存在する期間がある場合、部分影が存在するタイミングを捉えることができるような値に設定される。例えば、数10分ごとに判定時間が到来するように設定される。
ステップS13においてデータ取得部24cが判定データを取得すると、制御部24aは、探索処理を実行する(ステップS14)。
制御部24aは、探索処理を実行し、探索処理によって、太陽光発電パネル2の出力曲線に存在するピーク電力点を探索する。制御部24aは、ステップS14において、判定部24bによって部分影があると判定された場合に実行する探索処理(判定結果に基づく探索処理)を実行する。
よって、制御部24aは、太陽光発電パネル2の出力曲線における電流の値域の一方側から電力が増大する方向へアプローチする制御を行い、電力点が、最大電力点の候補である第1のピーク電力点に到達した場合に、電流の値域の範囲内で、離れた他の値にジャンプするように移動して再び電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことにより、最大電力点の候補である他のピーク電力点を探索することを少なくとも1回実行する。
探索処理の後、制御部24aは、探索処理による探索結果に基づいて太陽光発電パネル2の出力曲線にピーク電力点が複数存在するか否かを判定する(ステップS15)。
ステップS15においてピーク電力点が複数存在するという判定結果が得られた場合、制御部24aは、太陽光発電パネル2に部分影が有ることを示す情報(「有り」)を、そのときの部分影の有無を判定するための特徴量(一時的に記憶した判定データ)に対応付けてデータセット28に登録する(ステップS16)。
一方、ステップS15においてピーク電力点が複数存在しないという判定結果が得られた場合、制御部24aは、太陽光発電パネル2に部分影が無いことを示す情報(「無し」)を、そのときの特徴量(一時的に記憶した判定データ)に対応付けてデータセット28に登録する(ステップS17)。
制御部24aは、探索処理を行い、太陽光発電パネル2の出力曲線にピーク電力点が複数存在するか否かの判定結果に応じて、太陽光発電パネル2における部分影の有無を示す情報(部分影有無情報)を特徴量に対応付ける。
制御部24aは、ピーク電力点が複数ではないと判定されたときに、部分影有無情報として、太陽光発電パネル2に部分影が無いことを示す情報(「無し」:部分影無しを示すデータ)を付与する。また、制御部24aは、ピーク電力点が複数であると判定されたときに、部分影有無情報として、太陽光発電パネル2に部分影が有ることを示す情報(「有り」:部分影有りを示すデータ)を付与する。
制御部24aは、後述の運転モードにおいても、部分影有無情報を特徴量に対応付ける。
図8は、データセット28の一例を示す図である。
図8中、データセット28には、複数の教師データが登録される。
データセット28に登録される教師データには、太陽光発電パネル2における部分影の有無を判定するための特徴量であるデータ(判定データ)に、データに対応する太陽光発電パネル2における部分影の有無を示す情報(正解データ)がタグ付けされている。
太陽光発電パネル2における部分影の有無を判定するための特徴量には、上述のように、例えば、日時、天気、気温、日射量といった太陽光発電パネル2の設置環境に関するデータと、発電電力、所定時間の電力変化量といった電力に関するデータが含まれる。
これら特徴量は、データ取得部24cによって取得される。データ取得部24cは、これらデータを所定間隔で取得する。なお、前記所定間隔は、定期的であってもよいし不定期であってもよい。
また、データ取得部24cが取得する特徴量は、上述のデータのうちの一部のみを含んでいてもよいし、上述のデータ以外のデータが含まれていてもよい。
データセット28には、正解データと、その正解データを得たときの特徴量とを対応付けて登録するための欄が設けられている。すなわち、各データには、部分影の有無を示すタグが付与されている。
特徴量を登録するための欄には、日時を登録するための欄である「日時」、気温を登録するための欄である「天気」、気温を登録するための欄である「気温」、日射量を登録するための欄である「日射量」、及び、発電電力を登録するための欄である「発電電力」が含まれる。
正解データが登録される欄である「部分影有無」には、上述の部分影有無情報である、太陽光発電パネル2に部分影が有ることを示す情報「有り」、又は、太陽光発電パネル2に部分影が無いことを示す情報「無し」が登録される。
また、特徴量の欄のうち、天気が登録される欄である「天気」には、天気を示す情報として、「晴れ」「曇」「雨」といった情報が登録される。なお、これら天気を示す情報は、カテゴリカルデータ(定性データ)であるため、予め設定された数値に置き換えて処理するようにしてもよい。
このようにして、処理部24は、特徴量と、その特徴量に対応する部分影の有無を示す情報とを含む教師データを収集し、データセット28に登録する。
さらに、処理部24は、後述するように運転モード中に、教師データの登録を行う。運転モード中に教師データを登録する場合、処理部24は、教師データの他、判定部24bによる判定結果も登録する。
判定部24bによる判定結果は、学習モデル30を用いて太陽光発電パネル2における部分影の有無を判定した結果である。
判定部24bによる判定結果は、データセット28中の欄である「モデル判定結果」に登録される。
判定部24bによる判定結果は、教師データに対応付けられてデータセット28に登録される。
なお、データ蓄積処理によって収集された教師データには、判定部24bによる判定結果が関連付けられることはない。よって、データ蓄積処理によって収集された教師データに対応する「モデル判定結果」の欄は空欄となる。
図7に示すように、ステップS16,17において各特徴量を示す情報と、部分影の有無を示す情報とがデータセット28に登録されると、処理部24は、データ蓄積期間が終了したか否かを判定する(ステップS19)。
データ蓄積期間が終了していないと判定すると、処理部24は、ステップS12に戻り、制御部24aに上述の処理を再度実行させる(ステップS12-S19)。これにより、処理部24は、MPPT制御によって電力を出力しつつ、さらに教師データを収集し、蓄積する。
一方、データ蓄積期間が終了したと判定すると、処理部24は、データ蓄積処理を終え、図6のフローチャートへ戻る。なお、データ蓄積期間は、必要数の教師データを蓄積するための期間であり、例えば、数日から数週間に設定される。
以上のようにして、処理部24は、教師データの収集と蓄積を行う。
なお、ステップS15においてピーク電力点が複数存在するという判定結果が得られた場合、制御部24aは、複数のピーク電力点のうち、最も電力値が高いピーク電力点を最大電力点として選択し、最大電力点として選択したピーク電力点に基づいた制御を行ってもよいし、ステップS14の探索処理以前に用いていたピーク電力点に基づいた制御を行ってもよい。
〔学習モデル構築処理について〕
処理部24は、データ蓄積処理によって教師データの収集及び蓄積を終えると、学習フェーズに遷移し、更新部24dに学習モデル構築処理を実行させる(図6中、ステップS2)。
図9は、学習モデル構築処理の一例を示すフローチャートである。
更新部24dは、データセット28に登録されている複数の教師データを学習データとして用い、今後取得される特徴量に基づいて太陽光発電パネル2の部分影の有無を判定することができるように学習した学習済の学習モデルを構築する。
まず、更新部24dは、データセット28に登録されている複数の教師データのうちの1つを学習データとして参照し(ステップS21)、機械学習を行い(ステップS22)、学習モデル30を構築する。
なお、学習モデル30は、例えば、教師データに含まれる各特徴量に基づいて部分影が有るか否かの予測結果を数値等によって出力する予測モデルである。学習モデル30は、更新部24dによる機械学習がなされ、部分影が存在するか否かの予測に関する精度が高められる。
更新部24dによる機械学習で用いられる機械学習アルゴリズムは、特に限定されるものではないが、一例として、サポートベクターマシン(Support Vector Machine)、ニューラルネットワーク、ディープニューラルネットワーク、再帰ニューラルネットワーク等が挙げられる。
ステップS22の後、更新部24dは、データセット28に登録されている全ての教師データの学習が終了したか否かを判定する(ステップS23)。
全ての教師データの学習が終了していない場合、更新部24dは、再度ステップS21へ戻り、データセット28に登録されている教師データを参照し、機械学習を行って学習モデル30を構築する。
更新部24dは、データセット28に登録されている教師データを順次機械学習する。
ステップS23においてデータセット28に登録されている全ての教師データの学習が終了したと判定すると、更新部24dは、全ての教師データを学習することで構築された学習モデル30を出力する。処理部24は、更新部24dが出力した学習モデル30を記憶部26に保存し(ステップS24)、図6のフローチャートへ戻る。
〔運転モードについて〕
処理部24は、学習モデル構築処理によって学習モデル30を構築すると、運転モードを実行する。
図10は、運転モードの一例を示すフローチャートである。
図10に示すように、処理部24は、まず、制御部24aにMPPT制御を実行させる(ステップS31)。この場合、制御部24aは、通常の探索処理を行った上でMPPT制御を実行する。
次いで、データ取得部24cは、現時点の特徴量を収集する(ステップS32)。続いて、判定部24bは、学習モデル30に収集した特徴量(現時点の判定データ)を入力し、その出力を得る(ステップS33)。
判定部24bは、学習モデル30の出力に基づいて、「部分影有り」又は「部分影無し」のいずれかを判定結果として出力する。
次いで、制御部24aは、判定部24bによる判定結果が「部分影有り」か否かを判定する(ステップS34)。
判定部24bによる判定結果が「部分影無し」である場合(ステップS34)、制御部24aは、判定部24bによる学習モデル30を用いた判定結果と、現時点の特徴量とを対応付けてデータセット28に登録し、データセット28を更新した上でステップS32へ戻る。よって、制御部24aは、判定部24bによる判定結果として、部分影が無いという判定結果(「無し」)をデータセット28中の欄「モデル判定結果」に登録する。この場合、部分影有無情報は付与されないので、データセット28中の欄「部分影有無」は空欄となる。なお、この場合、データセット28中の欄「部分影有無」に部分影が無いことを示す情報(「無し」)を登録してもよい。
ステップS34からステップS32へ戻ると、データ取得部24cは、再度、現時点の特徴量を収集する(ステップS32)。この間、制御部24aはMPPT制御を継続する。
よって、判定部24bによる判定結果が「部分影無し」である状態が継続すると、ステップS32~S34が繰り返し実行される。
判定部24bによる判定結果が「部分影有り」である場合(ステップS34)、制御部24aは、探索処理を実行する(ステップS36)。
制御部24aは、ステップS36において、判定結果に基づく探索処理を実行する。
ステップS36において、制御部24aは、探索処理によって、太陽光発電パネル2の出力曲線に存在するピーク電力点を探索する。
探索処理の後、制御部24aは、太陽光発電パネル2の出力曲線にピーク電力点が複数存在するか否かを判定する(ステップS37)。
ステップS37においてピーク電力点が複数ではない(ピーク電力点が1つ)と判定されると、制御部24aは、部分影有無情報である太陽光発電パネル2に部分影が無いことを示す情報と、現時点の特徴量とをデータセット28に登録し、データセット28を更新する(ステップS43)。
さらに、制御部24aは、判定部24bによる学習モデル30を用いた判定結果についても、データセット28に登録する。
よって、制御部24aは、ステップS43において、判定部24bによる判定結果として、部分影が有るという判定結果(「有り」)をデータセット28中の欄「モデル判定結果」に登録し、部分影有無情報として、部分影が無いことを示す情報(「無し」)をデータセット28中の欄「部分影有無」に登録する。
特徴量、部分影有無情報、及び判定部24bの判定結果がデータセット28に登録されると(ステップS43)、制御部24aは、ステップS32へ戻る。このとき、制御部24aは、探索された1つのピーク電力点に基づいてMPPT制御を継続する(ステップS31)。
一方、ステップS37においてピーク電力点が複数であると判定されると、制御部24aは探索処理によって探索された複数のピーク電力点のうち、最も高い電力のピーク電力点を最大電力点として選択し、選択したピーク電力点又はその直近にとどまるようにMPPT制御を行う(ステップS38)。
これにより、部分影を有することにより太陽光発電パネル2の出力曲線に複数のピーク電力点が存在する場合であっても、その時点での最大電力を太陽光発電パネル2から引き出すことができる。
上記構成のシステム1によれば、部分影の有無を判定するための学習がなされた、学習済の学習モデル30に、データ取得部24cが取得した判定データを入力することによって、太陽光発電パネル2における部分影の有無を判定できる。部分影が有ると判定された場合に、制御部24aは、第1のピーク電力点の他、他のピーク電力点を探索し、複数のピーク電力点が有るか否かを探索する。これにより、例えば定期的に他のピーク電力点を探索する場合に比べて、他のピーク電力点の探索が無駄に実行されるのを抑制できる。その結果、発電効率の低下を抑制できる。
ステップS38の後、制御部24aは、直前のステップS37の判定結果に応じた部分影有無情報と、ステップS32で取得した現時点の特徴量とをデータセット28に登録し、データセット28を更新する(ステップS39)。
この場合、制御部24aは、ピーク電力点が複数であるという判定結果に応じた部分影有無情報である、太陽光発電パネル2に部分影が有ることを示す情報を付与し、部分影が有ることを示す情報と、現時点の特徴量とを教師データとしてデータセット28に登録する。さらに、制御部24aは、判定部24bによる学習モデル30を用いた判定結果についても、データセット28に登録する。
よって、制御部24aは、ステップS39において、判定部24bによる判定結果として、部分影が有るという判定結果(「有り」)をデータセット28中の欄「モデル判定結果」に登録し、部分影有無情報として、部分影が有ることを示す情報(「有り」)をデータセット28中の欄「部分影有無」に登録する。
特徴量、部分影有無情報、及び判定部24bの判定結果がデータセット28に登録されると(ステップS39)、更新部24dは、判定部24bによる判定結果と、部分影有無情報との間の一致率を算出する(ステップS40)。
更新部24dは、データセット28を参照して、判定部24bによる判定結果を有する教師データの総数をカウントする。つまり、更新部24dは、判定部24bによって太陽光発電パネル2に部分影が有ると判定された回数である第1の回数を求める。
また、更新部24dは、判定部24bによる判定結果が登録されている教師データを参照し、判定部24bによる判定結果と、部分影有無情報の内容とが一致している教師データの個数(一致個数)をカウントする。つまり、更新部24dは、判定部24bによって太陽光発電パネル2に部分影が有ると判定され、かつ出力曲線に複数のピーク電力点が存在すると判定された回数(部分影有無情報として部分影が有ることを示す情報(「有り」)が付与された回数)である第2の回数を求める。
さらに、更新部24dは、判定部24bによる判定結果を有する教師データの総数に対する一致個数の割合を一致率として算出する。
次いで、更新部24dは、一致率が予め設定された第1閾値以下か否かを判定する(ステップS41)。
一致率が第1閾値以下ではない(第1閾値よりも大きい)と判定された場合、制御部24aは、現時点の特徴量を収集する(ステップS44)。続いて、判定部24bは、収集した特徴量を学習モデル30に入力し、その出力を得る(ステップS45)。判定部24bは、学習モデル30の出力に基づいて、「部分影有り」又は「部分影無し」のいずれかを判定結果として出力する。
次いで、制御部24aは、判定部24bによる判定結果が「部分影有り」か否かを判定する(ステップS46)。
判定部24bによる判定結果が「部分影有り」である場合(ステップS46)、制御部24aは、ステップS44へ戻り、ステップS44,S45を再度実行する。
一方、判定部24bによる判定結果が「部分影無し」である場合(ステップS46)、制御部24aは、ステップS32へ戻る。
よって、ステップS46における判定部24bによる判定結果が「部分影有り」から「部分影無し」となるまでの間、判定部24bは判定を繰り返す(ステップS46)。この間、制御部24aは、ステップS38において選択したピーク電力点又はその直近にとどまるようにMPPT制御を行う。
なお、ステップS46において判定部24bによる判定結果が「部分影無し」になると、制御部24aは、MPPT制御において、ステップS38において選択したピーク電力点又はその直近にとどまる制御を中止し、通常の探索処理を行い、探索された1つのピーク電力点にとどまる制御に切り替える。
ステップS41において、一致率が第1閾値以下であると判定された場合、制御部24aは、MPPT制御を中断し(ステップS47)、運転モードを終了して図6のフローチャートへ戻り、学習フェーズ(ステップS2)へ遷移する。
運転モードから学習フェーズへ遷移すると、更新部24dは、学習モデル構築(更新)処理を実行する。更新部24dは、データセット28に登録されている複数の教師データを学習データとして再学習し、学習モデル30を更新する(ステップS22,S23,S24)。
更新部24dは、再構築された学習モデル30を記憶部26に記憶させることで学習モデル30を更新する。
ここで、データセット28には、運転モードの間に収集された教師データが含まれている。更新部24dは、運転モードの間に収集された教師データを新たな学習データとしてフィードバックすることにより再学習し、学習モデル30を更新する。更新された学習モデル30には、運転モードの間に収集された教師データが反映される。
出力曲線に複数のピーク電力点が存在すると判定されると、太陽光発電パネル2に部分影が有る可能性が極めて高い。このため、制御部24aは、出力曲線に複数のピーク電力点が存在するか否かの判定結果を、太陽光発電パネル2における部分影の有無を示す情報として扱う。
制御部24aは、運転モードにおいて、直近の太陽光発電パネル2の教師データを収集しデータセット28に登録し更新する。これにより、現状の太陽光発電パネル2の状態をデータセット28の教師データに反映させることができる。さらに、更新部24dは、更新されたデータセット28に登録された教師データを新たな学習データとして再学習し、学習モデル30を更新する。よって、現状の太陽光発電パネル2の状態を学習モデル30に反映させることができる。この結果、学習モデル30の判定精度をより高めることができる。
また、本実施形態では、判定部24bによって太陽光発電パネル2に部分影が有ると判定された第1の回数(判定部24bによる判定結果を有する教師データの総数)と、判定部24bによって太陽光発電パネル2に部分影が有ると判定され、かつ出力曲線に複数のピーク電力点が存在すると判定された(部分影有無情報として部分影が有ることを示す情報(「有り」)が付与された)第2の回数(一致個数)と、を求め、第1の回数に対する第2の回数の割合(一致率)を算出する(ステップS40)。この一致率に基づいて、運転モードを維持するか、学習フェーズへ遷移して学習モデル30の更新を実行するか否かが決定される(ステップS41)。
ここで、一致率は、判定部24bの判定結果が「部分影有り」の場合に、部分影有無情報が「有り」となる確率を示している。つまり、学習モデル30の判定精度を表している。よって、この一致率が低ければ、更新部24dは、学習モデル30の判定精度を高めるように当該学習モデル30の更新を行う。この結果、学習モデル30の判定精度を維持することができる。
学習モデル30が再構築されて更新されると、制御部24aは、再度、運転モードへ遷移し、更新された学習モデル30を用いて運転モードにおける処理を実行する。
〔他の実施形態について〕
図11は、他の実施形態に係るPCS4の処理部24の構成例を示す図である。
本実施形態の処理部24は、制御部24a、判定部24b、データ取得部24c、及び更新部24dに加えて、診断部24eを機能的に有している点において、上記実施形態と相違している。
この診断部24eは、太陽光発電パネル2に部分影が無いと判定された場合に、太陽光発電パネル2から取り出される発電電力に基づいて太陽光発電パネル2の異常の有無を判定する異常判定部としての機能を有している。
図12は、本実施形態の運転モードの一例を示すフローチャートである。なお、図12では、ステップS50、ステップS51、ステップS55、及びステップS56が加えられている点以外の部分は、上述の実施形態と同一であるので、ここでは説明を省略する。
図12中、判定部24bによる判定結果が「部分影無し」である場合(ステップS34)、診断部24eは、太陽光発電パネル2から取り出される発電電力が低下しているか否かを判定する(ステップS50)。
診断部24eは、太陽光発電パネル2の発電電力を収集し逐次記憶部26に記憶する機能を有する。よって、記憶部26には過去の太陽光発電パネル2の発電電力を示す情報が記憶されている。
診断部24eは、現時点における太陽光発電パネル2の発電電力と、記憶部26に記憶された過去の発電電力とを比較し、現時点の発電電力が過去の発電電力よりも低下していると判定した場合、異常通知を出力する(ステップS51)。
診断部24eは、現時点の発電電力との比較に用いる過去の発電電力として、判定部24bによって「部分影無し」と判定された過去の期間における発電電力を用いることができる。より具体的に、過去の発電電力として、過去における現時点と同じ時間帯であって日射量が同等であるときの発電電力等を用いる。
同じ時間であって日射量が同等であり、かつ部分影が無く、太陽光発電パネル2が正常であれば、現時点又は過去のいずれの場合も太陽光発電パネル2の発電電力はほぼ同じとなる。
よって、部分影が無いと判定されたにも関わらず、現時点における発電電力が低下していれば、太陽光発電パネル2に異常が生じているおそれがあると判断できる。
そこで、診断部24eは、ステップS50において現時点の発電電力が過去の発電電力よりも低下していると判定すると、異常通知を出力する。
異常通知は、例えば、制御装置22が有する出力デバイス等によって画像や、音声等によって出力される。
異常通知が出力されると、制御部24aは、ステップS32へ戻る。
一方、ステップS50において、太陽光発電パネル2から取り出される発電電力が低下していないと判定すると、制御部24aは、ステップS32へ戻る。
また、ステップS40において、判定部24bによる判定結果と、部分影有無情報との間の一致率を算出すると、診断部24eは、第1閾値以下か否かの判定の前に(ステップS41)、一致率が予め設定された第2閾値以下か否かを判定する(ステップS55)。
なお、第2閾値は、第1閾値よりも小さく設定される。
一致率が第2閾値以下ではない(第2閾値よりも大きい)と判定された場合、制御部24aは、ステップS41へ進む。
一方、一致率が第1閾値以下であると判定された場合、診断部24eは、異常通知を出力し(ステップS56)、ステップS32へ戻る。
一致率が極めて低い場合においても、太陽光発電パネル2に何らかの異常が生じている可能性がある。
よって、上記構成によれば、一致率によって、太陽光発電パネル2に何らかの異常が生じているか否かを判定でき、異常通知を出力することができる。
なお、第2閾値としては、太陽光発電パネル2に何らかの異常が生じていると判断しうる値に設定される。
図13は、さらに他の実施形態に係る太陽光発電システム1の構成を示すブロック図である。
本実施形態では、機械学習に用いられるデータセット28が外部サーバ40の記憶部41(第2記憶部)に記憶されている点、及び、外部サーバ40の処理部42が更新部43を有する点において上記実施形態と相違する。更新部43は、上記実施形態の更新部24dと同様の機能を有する。
PCS4の制御装置22と、外部サーバ40とはネットワークを介して通信可能に接続されている。
制御装置22の処理部24は、データセット28に登録されるべき各種情報を、ネットワークを介して外部サーバ40へ与える。
外部サーバ40の処理部42は、PCS4の制御装置22から与えられる、各種情報に基づいてデータセット28に含まれる教師データを更新し、更新部43は、更新した教師データを学習データとして用いて学習し、PCS4の記憶部26(第1記憶部)に記憶される学習モデル30を更新する機能を有する。
更新部43は、データセット28に登録された教師データを用いて機械学習し、学習モデル30を更新するためのパラメータを出力する。
更新部43は、学習モデル30を更新するためのパラメータを制御装置22へ与える。
学習モデル30を更新するためのパラメータが外部サーバ40から与えられると、制御装置22の処理部24は、与えられたパラメータに基づいて学習モデル30を更新する。
本実施形態では、外部サーバ40にデータセット28を記憶させるとともに、データセット28の更新を行わせ、さらに機械学習を行い、その結果(上記パラメータ)をPCS4の制御装置22に与えるので、PCS4の制御装置22においては、データセット28を記憶する必要がなく、また、データセット28の更新を行う機能や、学習モデル30の学習機能を備える必要がない。
このような構成においても、太陽光発電パネル2に部分影が有るか否かを高頻度で学習モデル30を用いて判定する一方、探索処理を無駄に実行するのを抑制でき、発電効率の低下を抑制することができる。
図14は、さらに他の実施形態に係る太陽光発電システム1の構成を示すブロック図である。
本実施形態では、データセット28及び学習モデル30が外部サーバ40の記憶部41に記憶されている点、及び、外部サーバ40の処理部42が判定部44、データ取得部45、及び更新部43を有する点において上記実施形態と相違する。判定部44、データ取得部45、及び更新部43は、上記実施形態の判定部24b、データ取得部24c、及び更新部24dと同様の機能を有する。
PCS4の制御装置22と、外部サーバ40とはネットワークを介して通信可能に接続されている。
本実施形態では、PCS4は、制御部24aを有しており、他の機能については、外部サーバ40が有している。
よって、学習モデル30による判定結果は、外部サーバ40からPCS4の処理部24へネットワークを介して与えられる。
PCS4は、外部サーバ40から与えられる判定結果を用いて電力変換部20の制御等の各種制御を実行する。
また、PCS4は、所定間隔、又は、外部サーバ40のデータ取得部45からの命令等に基づいて、データセット28に登録されるべき各種情報を、ネットワークを介して外部サーバ40へ与える。
外部サーバ40の処理部42は、PCS4の制御装置22から与えられる、各種情報に基づいてデータセット28に含まれる教師データを更新し、更新部43は、更新した教師データを学習データとして用いて学習し、学習モデル30を更新する。
本実施形態では、外部サーバ40にデータセット28及び学習モデル30を記憶させるとともに、外部サーバ40が判定部44、データ取得部45、及び更新部43を有するので、PCS4の制御装置22においては、データセット28及び学習モデル30を記憶する必要がなく、また、データセット28の更新を行う機能や、学習モデル30の学習機能を備える必要がない。
このような構成においても、太陽光発電パネル2に部分影が有るか否かを高頻度で学習モデル30を用いて判定する一方、探索処理を無駄に実行するのを抑制でき、発電効率の低下を抑制することができる。
〔その他〕
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
例えば、上記実施形態では、制御部24aが、運転モード中のステップS39及びステップS43において、部分影の有無の判定結果と、現時点の特徴量とを教師データとしてデータセット28に登録し、データセット28を更新する場合を例示したが、制御部24aは、新たに教師データをデータセット28に登録する場合、データセット28にすでに登録されている教師データのうち最も過去の教師データを破棄するように構成してもよい。
この場合、現状の太陽光発電パネル2の状態を、データセット28の教師データにより効果的に反映させることができる。
また、上記実施形態においてデータセット28には、データ蓄積処理によって収集された教師データ、又は運転モード中において収集された教師データが登録される場合を例示したが、例えば、本システム1の操作者が収集した教師データを、当該操作者がデータセット28に登録してもよい。PCS4の学習モデル30は、PCS4以外の装置で学習させた学習モデルを用いてもよい。
また、上記実施形態では、学習フェーズにおける学習モデル構築(更新)処理と運転モードとを交互に実行する場合を例示したが、学習モデル構築(更新)処理は、運転モードの実行中に平行して行うようにしてもよい。これにより、より速やかに学習モデル30を更新することができる。
本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 太陽光発電システム
2 太陽光発電パネル
2a,2b,2c ストリング
4 パワーコンディショナ
6 交流電源
8 負荷
10 直流電路
20 電力変換部
22 制御装置
24 処理部
24a 制御部
24b 判定部
24c データ取得部
24d 更新部
24e 診断部
26 記憶部
28 データセット
30 学習モデル
32 通信部
34 気温センサ
36 日射センサ
37 記憶領域
38 記憶領域
40外部サーバ
41 記憶部
42 処理部
43 更新部
44 判定部
45 データ取得部

Claims (11)

  1. 太陽光発電パネルから電力を取り出す電力変換部と、
    前記電力変換部を制御し、最大電力点追従制御を実行する制御部と、
    前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための判定データを取得するデータ取得部と、
    前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を示す学習データを用い、前記判定データにより前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための学習がなされた、学習済の学習モデルを記憶する第1記憶部と、
    前記データ取得部が取得した前記判定データ及び前記第1記憶部に記憶されている前記学習モデルを用いて、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定する判定部と、を備え、
    前記制御部は、前記最大電力点追従制御において、前記太陽光発電パネルの出力曲線における値域の一方側から電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことで最大電力点の候補である第1のピーク電力点を探索し、前記判定部により前記太陽光発電パネルに部分影が有ると判定された場合に、前記値域の範囲内で、離れた他の値に移動して再び電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことにより、前記最大電力点の候補である他のピーク電力点を探索する
    電力変換装置。
  2. 前記制御部はさらに、前記他のピーク電力点としての第2のピーク電力点を探索した後、前記第1のピーク電力点と前記第2のピーク電力点との、電圧差及び電流差のいずれか一方に基づいて第3のピーク電力点を探索するか否かを判定する
    請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記データ取得部は、前記太陽光発電パネルが設置されている環境に関するデータ、及び、前記電力変換部が前記太陽光発電パネルから取り出した電力に関するデータを前記判定データとして時系列に取得する
    請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記データ取得部が取得した判定データを記憶する第2記憶部をさらに備え、
    前記制御部はさらに、
    前記判定部により前記太陽光発電パネルに部分影が有ると判定された場合に、前記他のピーク電力点と前記第1のピーク電力点とが互いに同じ位置であるか否かを判定し、その判定結果に応じて定められた部分影無し又は部分影有りを示すデータのいずれかを前記判定に用いた前記判定データに対応付け、前記部分影無し又は部分影有りを示すデータのいずれかが対応付けられた前記判定データを前記第2記憶部に記憶し、
    前記判定部により前記太陽光発電パネルに部分影が無いと判定された場合に、当該判定に用いた前記判定データに部分影無しを示すデータを対応付け、前記部分影無しを示すデータが対応付けられた前記判定データを前記第2記憶部に記憶する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  5. 前記第2記憶部に記憶されているデータを新たな学習データとしてフィードバックすることにより再学習し、前記学習モデルを更新する更新部をさらに備える
    請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記更新部は、前記判定部によって前記太陽光発電パネルに部分影が有ると判定された回数である第1の回数と、前記部分影有りのデータが付与された回数である第2の回数と、を求め、前記第1の回数に対する前記第2の回数の割合が第1の閾値以下の場合に、前記学習モデルの更新を実行する
    請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記第1の回数に対する前記第2の回数の割合が前記第1の閾値より小さい第2の閾値未満であるか否かに基づいて、前記太陽光発電パネルの異常の有無を判定する異常判定部をさらに備える
    請求項5に記載の電力変換装置。
  8. 前記判定部により前記太陽光発電パネルに部分影が無いと判定された場合に、前記電力変換部により前記太陽光発電パネルから取り出された現在の電力と、前記判定部によって前記太陽光発電パネルに部分影が無いと判定された過去の期間における前記電力とを比較し、この比較結果に基づいて前記太陽光発電パネルの異常の有無を判定する異常判定部をさらに備える
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  9. 太陽光発電パネルと、
    前記太陽光発電パネルからの電力を取り出して負荷に供給する、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の電力変換装置と、を備えた太陽光発電システム。
  10. 太陽光発電パネルと接続される電力変換装置と、ネットワークを介して前記電力変換装置と通信可能に接続される外部機器とを備えた電力変換システムであって、
    前記電力変換装置は、
    前記太陽光発電パネルから電力を取り出す電力変換部と、
    前記電力変換部を制御し、最大電力点追従制御を実行する制御部と、を含み、
    前記外部機器は、
    前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための判定データを取得するデータ取得部と、
    前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を示す学習データを用い、前記判定データにより前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための学習がなされた、学習済の学習モデルを記憶する記憶部と、
    前記データ取得部が取得した前記判定データ及び前記記憶部に記憶されている前記学習モデルを用いて、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果を前記電力変換装置に送信する送信部とを含み、
    前記制御部は、前記最大電力点追従制御において、前記太陽光発電パネルの出力曲線における値域の一方側から電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことで最大電力点の候補であるピーク電力点を探索し、前記外部機器から送信された、前記太陽光発電パネルに部分影が有るとの判定結果を受信した場合に、前記値域の範囲内で、離れた他の値に移動して再び電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことにより、前記最大電力点の候補である他のピーク電力点を探索する
    電力変換システム。
  11. 太陽光発電パネルから電力を取り出す電力変換部を備えた電力変換装置の制御方法であって、
    前記電力変換部を制御し、最大電力点追従制御を実行する制御ステップと、
    前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための判定データを取得する取得ステップと、
    前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を示す学習データを用い、前記判定データにより、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定するための学習がなされた、学習済の学習モデルと、前記取得ステップにおいて取得された前記判定データとを用いて、前記太陽光発電パネルにおける部分影の有無を判定する判定ステップと、を含み、
    前記制御ステップでは、前記最大電力点追従制御において、前記太陽光発電パネルの出力曲線における値域の一方側から電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことで最大電力点の候補であるピーク電力点を探索し、前記判定ステップにおいて前記太陽光発電パネルに部分影が有ると判定された場合に、前記値域の範囲内で、離れた他の値に移動して再び電力が増大する方向へアプローチする制御を行うことにより、前記最大電力点の候補である他のピーク電力点を探索する
    電力変換装置の制御方法。
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