以下に、添付の図面を参照して、この出願の技術的解決策について説明する。
この出願の実施形態における技術的解決策は、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(global system for mobile communications, GSM)、符号分割多元接続(code division multiple access, CDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access, WCDMA)システム、汎用パケット無線サービス(general packet radio service, GPRS)システム、ロングタームエボリューション(long term evolution, LTE)システム、LTE周波数分割複信(frequency division duplex, FDD)システム、LTE時分割複信(time division duplex, TDD)システム、ユニバーサル移動通信システム(universal mobile telecommunication system, UMTS)、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(worldwide interoperability for microwave access, WiMAX)通信システム及び将来の第5世代(5th generation, 5G)システム又は新無線(new radio, NR)システムのような様々な通信システムに適用されてもよい。
まず、この出願の実施形態を理解するのを容易にするために、図1に示す通信システムが、この出願の実施形態に適用可能な通信システムを詳細に説明するための例として使用される。図1は、この出願の実施形態によるプリコーディング行列指示及び決定方法に適用可能な通信システム100の概略図である。図1に示すように、通信システム100は、少なくとも1つのネットワークデバイス、例えば、図1に示すネットワークデバイス110を含んでもよい。通信システム100は、少なくとも1つの端末デバイス、例えば、図1に示す端末デバイス120を更に含んでもよい。ネットワークデバイス110及び端末デバイス120は、無線リンクを通じて互いに通信してもよい。ネットワークデバイス110又は端末デバイス120のような各通信デバイスは、複数のアンテナで構成されてもよい。通信システム100内の各通信デバイスについて、複数の構成されたアンテナは、信号を送信するように構成された少なくとも1つの送信アンテナと、信号を受信するように構成された少なくとも1つの受信アンテナとを含んでもよい。したがって、通信システム100内の通信デバイス、例えば、ネットワークデバイス110及び端末デバイス120は、マルチアンテナ技術を使用することにより互いに通信してもよい。
通信システム内のネットワークデバイスは、無線送受信機能を有するいずれかのデバイスでもよいことが理解されるべきである。ネットワークデバイスは、進化型ノードB(evolved Node B, eNB)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller, RNC)、ノードB(Node B, NB)、基地局コントローラ(base station controller, BSC)、基地送受信局(base transceiver station, BTS)、ホーム基地局(例えばhome evolved NodeB又はhome Node B, HNB)、ベースバンドユニット(baseband Unit, BBU)、ワイヤレスフィデリティ(Wireless Fidelity, Wi-Fi)システムにおけるアクセスポイント(access point, AP)、無線中継ノード、無線バックホールノード、送信ポイント(transmission point, TP)、送受信ポイント(transmission and reception point, TRP)等を含むが、これらに限定されない。代替として、ネットワークデバイスは、NRシステムのような5GシステムにおけるgNB又は送信ポイント(TRP又はTP)でもよく、5Gシステムにおける基地局の1つのアンテナパネル又はアンテナパネルのグループ(複数のアンテナパネルを含む)でもよく、或いは、gNB又は送信ポイントを構成するベースバンドユニット(BBU)又は分散ユニット(distributed unit, DU)のようなネットワークノードでもよい。
いくつかの展開では、gNBは、集中ユニット(centralized unit, CU)及びDUを含んでもよい。gNBは、無線周波数ユニット(radio unit, RU)を更に含んでもよい。CUは、gNBの機能の一部を実現し、DUは、gNBの機能の一部を実現する。例えば、CUは、無線リソース制御(radio resource control, RRC)レイヤ及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol, PDCP)レイヤの機能を実現し、DUは、無線リンク制御(radio link control, RLC)レイヤ、媒体アクセス制御(media access control, MAC)レイヤ及び物理(physical, PHY)レイヤの機能を実現する。RRCレイヤにおける情報は、最終的にPHYレイヤにおける情報になるか、或いは、PHYレイヤにおける情報から変換される。したがって、このアーキテクチャでは、RRCレイヤシグナリングのような高レイヤシグナリングはまた、DUにより或いはDU及びCUにより送信されると考えられてもよい。ネットワークデバイスは、CUノード、DUノード、又はCUノード及びDUノードを含むデバイスでもよいことが理解され得る。さらに、CUは、アクセスネットワーク(radio access network, RAN)内のネットワークデバイスとして分類されてもよく、或いは、コアネットワーク(core network, CN)内のネットワークデバイスとして分類されてもよい。これは、この出願では限定されない。
無線通信システム内の端末デバイスはまた、ユーザ機器(user equipment, UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、移動コンソール、遠隔局、遠隔端末、移動デバイス、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント又はユーザ装置と呼ばれてもよいことが更に理解されるべきである。この出願の実施形態における端末デバイスは、携帯電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ(Pad)、無線送受信機能を有するコンピュータ、仮想現実(virtual reality, VR)端末デバイス、拡張現実(augmented reality, AR)端末デバイス、産業用制御(industrial control)における無線端末、自動運転(self driving)における無線端末、遠隔医療(remote medical)における無線端末、スマートグリッド(smart grid)における無線端末、輸送安全(transportation safety)における無線端末、スマートシティ(smart city)における無線端末、スマートホーム(smart home)における無線端末等でもよい。適用シナリオは、この出願の実施形態では限定されない。
図1は、単に理解を容易にするための例として使用される簡略化された概略図であることが更に理解されるべきである。通信システム100は、図1に図示しない他のネットワークデバイス又は他の端末デバイスを更に含んでもよい。
この出願の実施形態を理解するのを容易にするために、図2を参照して、以下に、信号が送信される前の物理レイヤにおける信号の処理プロセスについて簡単に説明する。
図2に示す信号の処理プロセスは、ネットワークデバイス又はネットワークデバイス内に構成されたチップにより実行されてもよく、或いは、端末デバイス又は端末デバイス内に構成されたチップにより実行されてもよいことが理解されるべきである。これは、この出願では限定されない。説明を容易にするために、これらのデバイスは、以下では併せて送信デバイスと呼ばれる。
図面に示すように、送信デバイスは物理チャネル上の高レイヤからのコードワード(code word)を処理してもよい。コードワードは、符号化(例えば、チャネル符号化を含む)を通じて取得された符号化ビットでもよい。コードワードは、スクランブリングビットを生成するためにスクランブリング(scrambling)される。変調マッピング(modulation mapping)は、変調シンボルを取得するために、スクランブリングビットに対して実行される。変調シンボルは、レイヤマッピング(layer mapping)を通じて複数のレイヤ(layer)にマッピングされる。レイヤマッピングを通じて取得された変調シンボルは、プリコーディング信号を取得するためにプリコーディング(precoding)される。プリコーディング信号は、REマッピングを通じて複数のリソースエレメント(resource element, RE)にマッピングされる。次いで、これらのREは、直交多重(orthogonal frequency division multiplexing, OFDM)変調がREに対して実行された後に、アンテナポート(antenna port)を通じて送信される。
プリコーディング技術では、チャネル状態が既知であるとき、送信デバイスは、送信対象の信号を予め処理し、すなわち、チャネルリソースと一致するプリコーディング行列を使用することにより送信対象の信号を処理し、それにより、プリコーディングされた送信対象の信号がチャネルに適合し、受信デバイスによりチャネル間の影響を除去する複雑性が低減される。したがって、送信対象の信号がプリコーディングされた後に、受信信号品質(例えば、信号対干渉プラス雑音比(signal to interference plus noise ratio, SINR))が改善される。したがって、送信デバイスと複数の受信デバイスとの間の送信は、プリコーディング技術を使用することにより、同じ時間周波数リソース上で実現できる。すなわち、マルチユーザ・マルチプルインプット・マルチプルアウトプット(multiple user multiple input multiple output, MU-MIMO)が実現される。プリコーディング技術の関連する説明は、単に例として使用されるが、この出願の実施形態の保護範囲を限定することを意図するものではない点に留意すべきである。具体的な実現プロセスでは、プリコーディングは、他の方式で更に実行されてもよい。例えば、チャネル行列が習得できないとき、プリコーディングは、予め設定されたプリコーディング行列を使用することにより或いは重み付けされた処理方式で実行される。簡潔にするために、プリコーディング方式の具体的な内容は、この明細書では更に説明しない。
チャネルに適合できるプリコーディング行列を取得するために、送信デバイスは、受信デバイスのフィードバックを取得するために、参照信号を送信することにより事前にチャネル測定を実行してもよく、それにより、プリコーディング行列を決定する。
この出願の実施形態の理解を容易にするために、以下に、この出願の実施形態において使用される用語について最初に簡潔に説明する。
1.プリコーディング参照信号はまた、ビームフォーミング(beamformed)参照信号と呼ばれる。ビームフォーミング参照信号は、プリコーディング処理の後に取得された参照信号でもよく、LTEプロトコルにおけるクラスB(Class B)参照信号と同様のものでもよい。対応して、プリコーディング処理が実行されない参照信号は、LTEプロトコルにおけるクラスA(Class A)参照信号と同様のものでもよい。
この出願の実施形態における参照信号は、チャネル測定に使用される参照信号でもよいことが理解されるべきである。例えば、参照信号は、チャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal, CSI-RS)又はサウンディング参照信号(sounding reference signal, SRS)でもよい。しかし、上記に記載された説明は単なる例であり、この出願に対する限定として解釈されるべきではないことが理解されるべきである。同じ機能又は同様の機能を実現するために使用される他の参照信号が、将来のプロトコルにおいて定義される可能性は、この出願では除外されない。
2.アンテナポートは、簡単にポートと呼ばれてもよい。アンテナポートは、受信デバイスにより識別される送信アンテナ、又は空間において識別できる送信アンテナとして理解されてもよい。1つのアンテナポートは、各仮想アンテナについて構成されてもよく、各仮想アンテナは、複数の物理アンテナの重み付けされた組み合わせでもよく、各アンテナポートは、1つの参照信号に対応してもよい。したがって、各アンテナポートは、参照信号ポート、例えば、CSI-RSポート又はSRSポートと呼ばれてもよい。
3.ビームは、空間における或る方向に形成された信号強度の分布として理解されてもよく、1つのポートは、対応して1つのビームに使用されてもよい。この出願の実施形態では、線形結合は、ビームフォーミング技術を使用することにより複数のビームに対して実行されてもよく、それにより、送信ビームは、空間において特定の方向性を形成する。「ビームベクトル」はまた、プリコーディングベクトルと呼ばれてもよく、「ビーム」の数学的表現として理解されてもよい。1つのビームベクトルは、1つのビームを形成するために使用されてもよい。
4.ポート選択ベクトルは、ポートを示すために使用される。ポート選択ベクトルの長さ(又は次元)は、例えば、Nbとして示される参照信号のポートの数でもよい。ポート選択ベクトルは、複数の要素「0」及び1つの要素「1」を含んでもよい。ポート選択ベクトル内の要素「1」の位置は、選択されたポートを決定するために使用されてもよく、言い換えると、選択されたプリコーディングベクトルを決定するために使用されてもよい。異なるポートが選択されたとき、対応するポート選択ベクトルも異なる。
ポート選択ベクトルがeとして示される場合、N
bの長さを有するポート選択ベクトルは、例えば、
として示されてもよく、N
bは参照信号のポート数、又は1つの偏波方向における参照信号のポートの数を表してもよい。
実施形態では、ポート選択ベクトルは、所定のポート選択ベクトルセットから取得されてもよく、ポート選択ベクトルセット内のいずれか2つのポート選択ベクトルは異なり、言い換えると、いずれか2つのポート選択ベクトル内の要素「1」の位置は異なる。ポート選択ベクトルの長さは、Nbであるので、ポート選択ベクトルセットは、Nb個のポート選択ベクトルを含んでもよく、ポート選択ベクトルは、対ごとに直交してもよい。端末デバイスは、PMIを使用することにより、1つ以上の選択されたポートの指示情報をネットワークデバイスにフィードバックしてもよい。1つ以上のポートの指示情報は、例えば、1つ以上のポートのインデックス又は1つ以上数のポートの組み合わせのインデックスでもよい。これは、この出願では限定されない。
4.理想的なプリコーディング行列及びプリコーディング行列インジケータPMI:理想的なプリコーディング行列は、各サブバンドの等価チャネル行列に基づいて決定されてもよい。
ダウンリンクチャネル測定が例として使用される。ネットワークデバイスは、1つ以上の所定のプリコーディングベクトルに基づいて1つ以上の参照信号を別々にプリコーディングし、1つ以上のプリコーディング参照信号を送信してもよい。プリコーディング参照信号は、特定の指向性を有する。したがって、1つのポートに基づいてネットワークデバイスにより送信されるプリコーディング参照信号は、特定の方向におけるビームとして理解されてもよい。簡単に、1つのポートは1つのビームに対応する。プリコーディングベクトルに基づいて参照信号をプリコーディングした後にネットワークデバイスにより送信されるプリコーディング参照信号は、端末デバイスについての参照信号ポートであるので、1つの参照信号ポートが1つのプリコーディングベクトルに対応すると考えられてもよい。しかし、参照信号ポートとプリコーディングベクトルとの間の対応関係は、この出願の実施形態を理解するのを容易にするためにのみ定義されており、この出願に対する限定を構成すべきでないことが理解されるべきである。
端末デバイスは、受信したプリコーディング参照信号に基づいて等価チャネル測定を実行してもよく、ポート選択コードブックに基づいてPMIを決定してもよい。ポート選択コードブックは、例えば、NRプロトコルにおいて定義されたタイプIIポート選択コードブック(type II port selection codebook)でもよい。
実現方式では、端末デバイスは、プリコーディング参照信号に基づく測定を通じて各サブバンドの等価チャネル行列を取得してもよく、次いで、各サブバンドの等価チャネル行列に基づいて1つ以上の比較的強いポートを選択してもよい。端末デバイスは、選択されたポートをネットワークデバイスにフィードバックしてもよい。端末デバイスは、ベクトル、例えば、ポート選択ベクトルの形式で、選択されたポートを示してもよい。
上記のように、ポート選択ベクトルは、所定のポート選択ベクトルセットから取得されてもよい。端末デバイスは、PMIを使用することにより、1つ以上の選択されたポートの指示情報をネットワークデバイスにフィードバックしてもよい。1つ以上のポートの指示情報は、例えば、1つ以上のポートのインデックス又は1つ以上のポートの組み合わせのインデックスでもよい。これは、この出願では限定されない。
端末デバイスは、各サブバンドの理想的なプリコーディング行列を決定するために、各サブバンドの等価チャネル行列に対して特異値分解(singular value decomposition, SVD)を更に実行してもよい。サブバンドの理想的なプリコーディング行列では、各列は1つのトランスポートレイヤに対応し、サブバンドの理想的なプリコーディングベクトルと呼ばれてもよい。サブバンドの理想的なプリコーディングベクトル内の各要素は、サブバンドの測定に基づいて取得された広帯域振幅係数、サブバンド振幅係数及びサブバンド位相係数を使用することにより決定されてもよい。端末デバイスは、PMIを使用することにより、広帯域振幅係数の量子化値、サブバンド振幅係数の量子化値及びサブバンド位相係数の量子化値をネットワークデバイスにフィードバックしてもよい。
ネットワークデバイスは、PMIで示されるポート選択ベクトル、広帯域振幅係数の量子化値、サブバンド振幅係数の量子化値及びサブバンド位相係数の量子化値に基づいてプリコーディング行列を決定してもよい。プリコーディング行列は、端末デバイスにより決定される理想的なプリコーディング行列に近似したプリコーディング行列である。
以下の式は、偏波方向の数が2であるとき、ネットワークデバイスがPMIに基づいてプリコーディング行列を決定し得ることを示す。
ここで、v
iはL個のポート選択ベクトル内の第iのポート選択ベクトルであり、p
i
(1)は第1の偏波方向における第iのポート選択ベクトルv
iの広帯域振幅係数の量子化値であり、p
i
(2)は第1の偏波方向における第iのポート選択ベクトルv
iの狭帯域振幅係数の量子化値であり、φ
iは第1の偏波方向における第iのポート選択ベクトルv
iの狭帯域位相係数の量子化値であり、p
i+L
(1)は第2の偏波方向における第iのポート選択ベクトルv
iの広帯域振幅係数の量子化値であり、p
i+L
(2)は第2の偏波方向における第iのポート選択ベクトルv
iの狭帯域振幅係数の量子化値であり、φ
i+Lは
第2の偏波方向における第iのポート選択ベクトルv
iの狭帯域位相係数の量子化値である。
PMIで示されるポート選択ベクトル、広帯域振幅係数の量子化値、サブバンド振幅係数の量子化値及びサブバンド位相係数の量子化値に基づいてネットワークデバイスにより決定されたプリコーディング行列は、データ送信に使用されるプリコーディング行列ではない点に留意すべきである。ネットワークデバイスは、データ送信に使用されるプリコーディング行列を決定するために、端末デバイスによりフィードバックされたポートに基づいて、ポートに対応するプリコーディングベクトルを更に決定してもよい。
ネットワークデバイスが、PMIを使用することにより決定されたプリコーディング行列に基づいて、データ送信に使用されるプリコーディング行列を決定する具体的なプロセスは、既存の技術のものと同じでもよいことが理解されるべきである。これは、この出願では限定されない。以下の実施形態では、別段の指定がない限り、全てのプリコーディング行列は、PMIで示される広帯域振幅係数の量子化値、サブバンド振幅係数の量子化値及びサブバンド位相係数の量子化値に基づいてネットワークデバイスにより決定されたプリコーディング行列を表す。簡潔にするため、以下では、同じ又は同様のケースの説明が省略される。
6.プリコーディングベクトルは、プリコーディング行列内のベクトル、例えば、列ベクトルである。プリコーディング行列は、1つ以上のトランスポートレイヤにおいて1つのプリコーディングベクトル又は複数のプリコーディングベクトルにより決定されてもよく、プリコーディング行列内の各列ベクトルは、1つのトランスポートレイヤに対応してもよい。プリコーディングベクトルの次元はN1*1であると仮定する。トランスポートレイヤの数がZ(Z≧1であり、整数である)である場合、プリコーディング行列の次元はN1*Zでもよい。トランスポートレイヤの数は、RIにより決定されてもよく、N1は、参照信号のポートの数を表してもよい。
送信アンテナが複数の偏波方向で構成されるとき、プリコーディングベクトルは、代替として、1つの偏波方向における1つのトランスポートレイヤにおけるプリコーディング行列の構成要素でもよい。偏波方向の数がPであり、1つの偏波方向における参照信号のポートの数がN2であり、1つのトランスポートレイヤに対応するプリコーディングベクトルの次元が(P*N2)*1であると仮定する。この場合、1つの偏波方向におけるプリコーディングベクトルの次元は、N2*1でもよい。
この出願のこの実施形態では、プリコーディングベクトルは、1つのトランスポートレイヤに対応してもよく、或いは、1つのトランスポートレイヤにおける1つの偏波方向に対応してもよい。
7.周波数ドメインベクトルは、この出願の実施形態において提案され且つ周波数ドメイン内のチャネルの変化パターンを示すために使用されるベクトルである。サブバンドフィードバックに基づく、上記のサブバンド振幅係数及びサブバンド位相係数のようなサブバンド係数は、周波数ドメイン内のチャネルの変化パターンを反映する。このような変化パターンはマルチパス遅延に関係する。信号が無線チャネル上で送信されるとき、異なる伝搬パス上で異なる送信遅延が存在してもよい。したがって、異なる周波数ドメインベクトルは、異なる伝搬パス上の遅延の変化パターンを表すために使用されてもよい。
任意選択で、周波数ドメインベクトルの次元は、端末デバイスについて構成されたパイロット送信帯域幅に含まれるサブバンドの数である。
パイロット送信帯域幅は、参照信号を送信するために使用される帯域幅でもよい。ここでの参照信号は、チャネル測定に使用される参照信号、例えば、この出願の実施形態におけるプリコーディング参照信号でもよい。パイロット送信帯域幅はまた、測定帯域幅と呼ばれてもよい。パイロット送信帯域幅又は測定帯域幅は、説明を容易にするためにのみ名称が付けられており、この出願に対する限定を構成しないことが理解されるべきである。この出願は、他の名称を使用することにより同じ意味を表す可能性を除外しない。
任意選択で、周波数ドメインベクトルの次元は、報告対象のサブバンドの位置と、報告対象のサブバンドの数とを示すために使用されるシグナリングの長さである。
報告対象のサブバンドの位置と報告対象のサブバンドの数とを示すために使用されるシグナリングは、報告帯域幅(reporting band)でもよい。シグナリングは、ビットマップの形式で報告対象のサブバンドの位置と、報告対象のサブバンドの数とを示してもよい。したがって、周波数ドメインベクトルの次元はビットマップのビットの数でもよい。reporting bandは、単にシグナリングの可能な名称であり、この出願に対する限定を構成しないことが理解されるべきである。この出願は、同じ又は同様の機能を実現するために他の名称を使用することにより、シグナリングに名称を付ける可能性を除外しない。
任意選択で、周波数ドメインベクトルの次元は、報告対象のサブバンドの数である。
この出願の実施形態では、周波数ドメインベクトルは、列ベクトル、例えば、次元がNf*1である列ベクトルでもよく、或いは、行ベクトル、例えば、次元が1*Nfである行ベクトルでもよい。これは、この出願では限定されない。
周波数ドメインベクトルは、所定の周波数ドメインベクトルセットから取得されてもよい。周波数ドメインベクトルセットは、複数の周波数ドメインベクトルを含んでもよい。
例えば、周波数ドメインベクトルが列ベクトルであるとき、周波数ドメインベクトルセット内の各列ベクトルは、離散フーリエ変換(discrete fourier transform, DFT)ベクトル、オーバーサンプリングDFTベクトル、DFTの切り捨て又はオーバーサンプリングDFTベクトルの切り捨てである。
ここで、「切り捨て」は、DFTベクトル又はオーバーサンプリングDFTベクトルから抽出されたいくつかの要素を含むベクトルとして理解されてもよい。例えば、DFTベクトルが16次元の列ベクトルである場合、10次元の列ベクトルを形成するために、最初の10個の要素がDFTベクトルから抽出されてもよく、10次元の列ベクトルは、16次元のDFTベクトルの切り捨てと考えられてもよい。この出願のこの実施形態では、切り捨ての次元はNf*1でもよい。
周波数ドメインベクトルセット内のいずれか2つの周波数ドメインベクトルは異なってもよい。周波数ドメインベクトルの長さはN
fであるので、任意選択で、周波数ドメインベクトルセットは、N
f個の周波数ドメインベクトルを含んでもよく、周波数ドメインベクトルは、対ごとに直交してもよい。例えば、周波数ドメインベクトルセット内の第mの周波数ドメインベクトルは、
として示されてもよく、mは0~N
f-1の範囲であり、jは虚数単位であり、eが自然定数である。mの異なる値は異なる角度に対応する。言い換えると、mの各値は1つの角度に対応する。
任意選択で、周波数ドメインベクトルセットは、代替として、それぞれO
f個のサブセットに属するO
f*N
f個の周波数ドメインベクトルを含んでもよい。各サブセットは、N
f個の周波数ドメイン成分を含み、各サブセット内の周波数ドメインベクトルは、対ごとに直交してもよい。例えば、周波数ドメインベクトルセット内の第mの周波数ドメインベクトルは、代替として、
として示されてもよく、mは0からO
f*N
f-1の範囲であり、O
fはオーバーサンプリング係数であり、これはまたオーバーサンプリング比とも呼ばれる。
上記に列挙された周波数ドメインベクトルは単なる例であり、この出願に対する限定を構成すべきでないことが理解されるべきである。周波数ドメインベクトルの具体的な形式は、この出願では限定されない。
端末デバイスは、PMIを使用することにより、1つ以上の選択された周波数ドメインベクトルの指示情報をネットワークデバイスにフィードバックしてもよい。
8.空間周波数ベクトルは、この出願の実施形態において提案され且つチャネルの変化パターンを表すために使用されてもよい他のベクトルである。1つの空間
周波数ドメインベクトルは、1つのポート選択ベクトルと1つの周波数ドメインベクトルとのクロネッカー積でもよい。例えば、空間周波数ベクトルがbとして示され、ポート選択ベクトルがeとして示され、周波数ドメインベクトルがuとして示される場合、
であり、
はクロネッカー積演算を表す。
クロネッカー積は、行列内の全ての要素を他の行列で乗算することにより取得されるブロック行列である。例えば、k*l次元の行列Aとp*q次元の行列Bとのクロネッカー積は、kp*ql次元の行列でもよく、これは、具体的には以下の通りである。
空間周波数ベクトルは、所定の空間周波数ベクトルセットから取得されてもよい。空間周波数ベクトルセットは、複数の空間周波数ベクトルを含んでもよい。空間周波数ベクトルセット内のいずれか2つの空間周波数ベクトルは異なってもよい。ポート選択ベクトルの長さはNbであり、周波数ドメインベクトルの長さはNfであるので、空間周波数ベクトルの長さはNb*Nfでもよい。任意選択で、空間周波数ベクトルセットは、Nb*Nf個の空間周波数ベクトルを含んでもよく、空間周波数ベクトルは、対ごとに直交してもよい。任意選択で、空間周波数ベクトルセットは、代替として、それぞれOf個のサブセットに属するOf*Nb*Nf個の空間周波数ベクトルを含んでもよい。各サブセットは、Nb*Nf個の空間周波数成分を含み、各サブセット内の空間周波数ベクトルは、対ごとに直交してもよい。端末デバイスは、PMIを使用することにより、1つ以上の選択された空間周波数ベクトルの指示情報をネットワークデバイスにフィードバックしてもよい。
当業者は、ダウンリンクチャネル測定中に、PMIに基づいてネットワークデバイスにより決定されたプリコーディング行列と、端末デバイスにより決定された理想的なプリコーディング行列との間のより高い類似性が、データ送信のためにネットワークデバイスにより決定されたプリコーディング行列のチャネル状態へのより良い適合を示すことを理解し得る。このように、信号受信品質が改善できる。言い換えると、端末デバイスは、理想的なプリコーディング行列に最も近いプリコーディング行列をネットワークデバイスに示すことを期待する。
通信システムのスペクトルリソース利用率及びデータ送信能力を改善するために、ネットワークデバイスは、複数のトランスポートレイヤを通じてデータを端末デバイスに送信してもよい。Type IIポート選択コードブックに基づくPMIフィードバックは、比較的高い近似精度を有するが、比較的高いフィードバックオーバヘッドも存在する。例えば、トランスポートレイヤの数が増加したとき、各トランスポートレイヤに基づいて端末デバイスにより実行されたフィードバックにより引き起こされるオーバヘッドが増加する。より多くの数のサブバンドは、フィードバックオーバヘッドのより大きい増加をもたらす。したがって、フィードバックオーバヘッドを低減できる方法を提供することが期待される。
これを考慮して、この出願は、PMIのフィードバックオーバヘッドを低減するためのプリコーディング行列指示及び決定方法を提供する。
この出願の実施形態の理解を容易にするために、以下の説明が提供される。
第一に、この出願の実施形態では、送信アンテナの偏波方向の数はP(P≧1であり、整数である)であり、トランスポートレイヤの数はR(R≧1であり、整数である)であり、報告対象のサブバンドの数はNsb(Nsb≧1であり、整数である)であると仮定する。
実施形態では、説明を容易にするために、番号付けが含まれるとき、数字は連続しており、0から開始してもよい。例えば、R個のトランスポートレイヤは、トランスポートレイヤ0~トランスポートレイヤR-1を含んでもよく、P個の偏波方向は、偏波方向0~偏波方向P-1を含んでもよい。明らかに、具体的な実現方式はこれらに限定されない。例えば、数字は連続しており、1から開始してもよい。上記の説明は全て、この出願の実施形態において提供される技術的解決策を説明するのを容易にするために提供されるが、この出願の範囲を限定することを意図するものではないことが理解されるべきである。
第二に、この出願の実施形態では、サブバンドが周波数ドメイン単位として使用される例は、具体的なプリコーディング行列指示及び決定方法を詳細に説明するために使用される。しかし、これは、この出願に対する限定を構成しない。サブバンドは、単に周波数ドメイン単位の可能な形式であり、周波数ドメイン単位は、代替として、サブキャリア、リソースブロック(resource block, RB)等でもよいことが理解されるべきである。これは、この出願では限定されない。さらに、この出願の実施形態におけるサブバンドに対応するプリコーディング行列は、サブバンドのチャネル行列に基づいて決定されるプリコーディング行列として理解されてもよい。以下に示す実施形態では、別段の指定がない限り、「サブバンドに対応するプリコーディング行列」及び「サブバンドのプリコーディング行列」は、同じ意味を有してもよい。
第三に、この出願の実施形態では、行列変換は、複数の場所で実行される。理解を容易にするために、ここでは統一された説明が提供される。上付き文字Tは転置を表す。例えば、ATは行列(又はベクトル)の転置を表し、上付き文字*は共役を表す。例えば、A*は行列(又はベクトル)Aの共役を表し、上付き文字Hは共役転置を表す。例えば、AHは行列(又はベクトル)Aの共役転置を表す。簡潔にするために、以下では、同じ又は同様のケースの説明が省略される。
第四に、この出願の実施形態では、「示すために使用される」は、「直接的に示すために使用される」及び「間接的に示すために使用される」を含んでもよい。指示情報がAを示すものとして記載されるとき、指示情報はAを直接的に示してもよく或いはAを間接的に示してもよいが、必ずしも指示情報がAを搬送することを示すとは限らない。
指示情報により示される情報は、指示対象の情報と呼ばれる。具体的な実現プロセスでは、指示対象の情報は、複数の方式、例えば、指示対象の情報を直接的に示すための方式で示されてもよいが、これに限定されない。例えば、指示対象の情報は、指示対象の情報又は指示対象の情報のインデックスを使用することにより示される。代替として、指示対象の情報は、他の情報を示すことにより間接的に示されてもよく、他の情報と指示対象の情報との間に関連付け関係が存在する。代替として、指示対象の情報の一部のみが示されてもよく、指示対象の情報の他の部分は事前に認識又は合意される。例えば、代替として、指示オーバヘッドを或る程度低減するために、具体的な情報は、予め合意された(例えば、プロトコルで規定された)様々な情報の配置シーケンスを使用することにより示されてもよい。さらに、同じ情報を別々に示すことにより引き起こされる指示のオーバヘッドを低減するために、全ての情報の共通部分が更に識別されて中央で示されてもよい。例えば、当業者は、プリコーディング行列がプリコーディングベクトルを含み、プリコーディング行列内の各プリコーディングベクトルが組成又は他の属性に関して同じ部分を有してもよいことを理解すべきである。
さらに、具体的な指示方式は、代替として、様々な既存の指示方式、例えば、上記の指示方式及びこれらの様々な組み合わせでもよいが、これらに限定されない。様々な指示方式の詳細については、既存の技術を参照する。詳細は、この明細書では更に説明しない。上記の説明から、例えば、同じタイプの複数の情報が示される必要があるとき、異なる情報を示す方式は異なってもよいことが習得できる。具体的な実現プロセスでは、必要な指示方式は、具体的な要件に従って選択されてもよい。選択された指示方式は、この出願の実施形態では限定されない。このように、この出願の実施形態に含まれる指示方式は、指示対象の者が指示対象の情報を習得することを可能にできる様々な方法をカバーするものとして理解されるべきである。
さらに、指示対象の情報は、他の等価な形式を有してもよい。例えば、行ベクトルは列ベクトルとして表されてもよく、行列は行列の転置行列を使用することにより表されてもよく、2つのベクトルのクロネッカー積は、一方のベクトルの転置ベクトルと他方のベクトルの転置ベクトルとの積のような形式で表されてもよい。この出願の実施形態において提供される技術的解決策は、様々な形式をカバーするものとして理解されるべきである。例えば、この出願の実施形態における一部又は全部の特徴は、特徴の様々な表現をカバーするものとして理解されるべきである。
指示対象の情報は、全体として送信されてもよく、或いは、別々に送信するために複数の部分情報に分割されてもよい。さらに、部分情報の送信周期及び/又は送信機会は、同じでもよく或いは異なってもよい。具体的な送信方法は、この出願では限定されない。部分情報の送信周期及び/又は送信機会は予め定義されてもよく、例えば、プロトコルに従って予め定義されてもよく、或いは、構成情報を受信端デバイスに送信することにより送信端デバイスにより構成されてもよい。構成情報は、例えば、RRCシグナリング、媒体アクセス制御(media access control, MAC)シグナリング及びダウンリンク制御情報(downlink control information, DCI)のうち1つ又は少なくとも2つの組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。
第五に、以下の実施形態における「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」という用語並びに様々なシーケンス番号は、単に説明を容易にするための区別に使用されており、この出願の実施形態の範囲を限定するために使用されるものではなく、例えば、異なる指示情報の間を区別するために使用される。
第六に、以下に示す実施形態では、「予め取得する」は、ネットワークデバイスのシグナリングにより示されること、又は、予め定義されること、例えば、プロトコルにおいて定義されことを含んでもよく、「予め定義」は、デバイス(例えば、端末デバイス又はネットワークデバイス)において対応するコード又は対応するテーブルを予め記憶することにより、或いは、関連情報を示すために使用できる他の方式で実現されてもよい。「予め定義」の具体的な実現方式は、この出願では限定されない。
第七に、この出願の実施形態における「記憶」は、1つ以上のメモリへの記憶でもよい。1つ以上のメモリは、別々に配置されてもよく、或いは、エンコーダ若しくはデコーダ、プロセッサ又は通信装置に統合されてもよい。代替として、1つ以上のメモリの一部が別々に配置されてもよく、1つ以上のメモリの一部がデコーダ、プロセッサ又は通信装置に統合される。メモリは、いずれかの形式の記憶媒体でもよい。これは、この出願では限定されない。
第八に、この出願の実施形態における「プロトコル」は、通信分野における標準プロトコルでもよく、例えば、LTEプロトコル、NRプロトコル及び将来の通信システムに適用される関連するプロトコルを含んでもよい。これは、この出願では限定されない。
第九に、「少なくとも1つ」は、1つ以上を意味し、「複数」は、2つ以上を意味する。「及び/又は」という用語は、関連する対象物を記述するための関連付け関係を記述し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、A及び/又はBは、以下の3つのケース、すなわち、Aのみが存在すること、A及びBの双方が存在すること、及びBのみが存在することを表してもよく、A及びBは単数又は複数でもよい。「/」という文字は、一般的に関連する対象物の間の「又は」の関係を表す。「以下のうち少なくとも1つの項目(1つのもの)」又はこの同様の表現は、単数の項目(単数のもの)又は複数の項目(複数のもの)の組み合わせを含む、これらの項目のいずれかの組み合わせを示す。例えば、a、b又はcのうち少なくとも1つの(1つのもの)は、a、b、c、a-b、a-c、b-c又はa-b-cを表してもよく、a、b及びcは単数又は複数でもよい。
この出願の実施形態において提供されるプリコーディング行列指示及び決定方法について、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
この出願の実施形態において提供される方法は、マルチアンテナ技術を使用することにより通信が実行される通信システム、例えば、図1に示す通信システム100に適用されてもよいことが理解されるべきである。通信システムは、少なくとも1つのネットワークデバイスと、少なくとも1つの端末デバイスとを含んでもよい。ネットワークデバイス及び端末デバイスは、マルチアンテナ技術を使用することにより互いに通信してもよい。
この出願の実施形態において提供される方法の実行体の具体的な構造は、この出願の実施形態において提供される方法のコードを記録するプログラムが、この出願の実施形態において提供される方法に従って通信を実行するために実行できることを条件として、以下に示す実施形態において具体的に限定されないことが更に理解されるべきである。例えば、この出願の実施形態において提供される方法の実行体は、端末デバイス若しくはネットワークデバイス、又は端末デバイス若しくはネットワークデバイスにおいてプログラムを呼び出して実行できる機能モジュールでもよい。
一般性を損なうことなく、この出願の実施形態において提供されるプリコーディングベクトル指示及び決定方法を詳細に説明するために、ネットワークデバイスと端末デバイスとの間の相互作用が、以下に例として使用される。
図3は、この出願の実施形態に従ってデバイス相互作用の観点から示すプリコーディングベクトル指示及び決定方法300の概略フローチャートである。図面に示すように、方法300は、S310~S360を含んでもよい。以下に、方法300におけるステップを詳細に説明する。
以下に示す実施形態では、理解を容易にするために、トランスポートレイヤの数が1である例が、プリコーディングベクトル指示及び決定方法を説明するために使用される点に留意すべきである。トランスポートレイヤの数が1よりも大きいとき、この出願において提供されるプリコーディングベクトル指示及び決定方法も適用可能であることが理解されるべきである。
S310において、端末デバイスは、第1の指示情報を生成し、第1の指示情報は、1つ以上のポート選択ベクトルと、1つ以上の周波数ドメインベクトルと、1つ以上の線形結合係数とを示すために使用されてもよい。
具体的には、端末デバイスは、各サブバンドの等価チャネル行列に基づいて、各サブバンドの理想的なプリコーディングベクトルを決定してもよい。実現方式では、端末デバイスは、ネットワークデバイスにより送信されたプリコーディング参照信号に基づいて各サブバンドの等価チャネル行列を決定し、各サブバンドの理想的なプリコーディングベクトルを取得するために各サブバンドの理想的なチャネル行列に対してSVDを実行し、各サブバンドの理想的なプリコーディングベクトルを更に決定してもよい。
任意選択で、S310の前に、方法300は、以下のステップS320を更に含む。ネットワークデバイスは、プリコーディング参照信号を送信する。対応して、端末デバイスは、プリコーディング参照信号を受信する。
ネットワークデバイスの送信アンテナは単一偏波アンテナでもよく、すなわち、偏波方向の数は1でもよく、言い換えると、偏波方向は考慮されない。代替として、ネットワークデバイスの送信アンテナは多偏波アンテナでもよく、すなわち、偏波方向の数は1よりも大きく、例えば、偏波方向の数は2である。理解を容易にするために、以下に、偏波方向の数が1に等しい例を使用することにより、この出願の実施形態について詳細に説明する。しかし、偏波方向の数が1よりも大きいとき、この出願において提供されるプリコーディングベクトル指示及び決定方法も適用可能であることが理解されるべきである。
プリコーディング参照信号に基づいて端末デバイスにより理想的なプリコーディングベクトルを決定するための方法は、上記に記載されている。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。端末デバイスにより理想的なプリコーディングベクトルを決定するための方法は、上記の例に限定されないことが更に理解されるべきである。端末デバイスは、チャネル状態に基づいて理想的なプリコーディングベクトルを更に決定してもよい。例えば、端末デバイスは、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルとの間の相反性に基づいて理想的なプリコーディングベクトルを決定してもよい。これは、この出願では限定されない。
この出願のこの実施形態では、各サブバンドのチャネル環境の変化パターンは、遅延ドメインの変化を使用することにより表され、遅延の変化特性は、異なる周波数ドメインベクトルの線形結合を通じて更に表されてもよい。したがって、端末デバイスは、1つ以上の比較的強い周波数ドメインベクトルを選択し、各サブバンドのチャネル環境の変化パターンを表すために、選択された周波数ドメインベクトルに対して線形結合を実行してもよい。
上記の設計に基づいて、端末デバイスにより決定された各サブバンドの理想的なプリコーディングベクトルは、空間ドメイン及び周波数ドメイン内の情報と、空間ドメイン及び周波数ドメイン内の情報の重みとを使用することによりフィードバックされてもよい。実現方式では、空間ドメイン及び周波数ドメイン内の情報と、空間ドメイン及び周波数ドメイン内の情報の重みとは、空間周波数行列を使用することにより表されてもよい。空間ドメイン内の情報は、選択されたポート選択ベクトルを使用することによりフィードバックされてもよい。周波数ドメイン内の情報は、選択された周波数ドメインベクトルを使用することによりフィードバックされてもよい。空間ドメイン及び周波数ドメイン内の情報の重みは、線形結合係数を使用することによりフィードバックされてもよい。1つの空間周波数行列は、複数の成分行列に対する線形結合を通じて取得されてもよい。空間周波数行列の各成分行列は、1つのポート選択ベクトルと1つの周波数ドメインベクトルとの積により決定されてもよい。例えば、ポート選択ベクトルが列ベクトルであり、周波数ドメインベクトルも列ベクトルである場合、空間周波数行列の各成分行列は、1つのポート選択ベクトルと1つの周波数ドメインベクトルの共役転置との積により決定されてもよい。ポート選択ベクトルがeとして示され、周波数ドメインベクトルがuとして示される場合、空間周波数行列の成分行列はw=e×uHでもよい。他の例では、ポート選択ベクトルが列ベクトルであり、周波数ドメインベクトルが行ベクトルである場合、空間周波数行列の各成分行列は、1つのポート選択ベクトルと1つの周波数ドメインベクトルの共役との積により決定されてもよい。ポート選択ベクトルがeとして示され、周波数ドメインベクトルがuとして示される場合、空間周波数行列の成分行列はw=e×u*でもよい。各線形結合係数は、成分行列の重みを表してもよく、或いは、各係数は、1つのポート選択ベクトル及び1つの周波数ドメインベクトルに対応する線形結合係数でもよい。
この実施形態では、説明を容易にするために、ポート選択ベクトルと周波数ドメインベクトルとの双方が列ベクトルであると仮定すると、空間周波数行列内の各成分行列は、1つのポート選択ベクトルと1つの周波数ドメインベクトルの共役転置との積により決定されてもよい。しかし、これは、この出願に対する限定を構成すべきでないことが理解されるべきである。同じ概念に基づいて、当業者は、等価な変換又は置換を通じて、この出願における空間周波数行列のものと同じ又は同様の構造を取得し得る。
空間周波数行列の成分行列は、1つの選択されたポート選択ベクトルと1つの周波数ドメインベクトルとに基づいて決定されてもよい。空間周波数行列の複数の成分行列が線形結合係数を使用することにより加算された後に、空間周波数行列が取得されてもよい。しかし、空間周波数行列は、理解及び説明を容易にするために導入された中間量のみであり、この出願に対して限定を構成しないものとすることが理解されるべきである。端末デバイスは、第1の指示情報を生成するプロセスにおいて、必ずしも空間周波数行列を生成する必要はなく、ネットワークデバイスも、第1の指示情報に基づいて各サブバンドのプリコーディングベクトルを決定するプロセスにおいて、必ずしも空間周波数行列を生成する必要はない。
この出願のこの実施形態では、各サブバンドの理想的なプリコーディングベクトルを決定した後に、端末デバイスは、所定のポート選択ベクトルセット及び所定の周波数ドメインベクトルセットに基づいて1つ以上のポート選択ベクトル及び1つ以上の周波数ドメインベクトルを選択し、選択されたポート選択ベクトル及び選択された周波数ドメインベクトルに基づいて線形結合係数を更に決定してもよい。このように、端末デバイスは、ポート選択ベクトル、周波数ドメインベクトル及び線形結合係数をネットワークデバイスに示すために、選択されたポート選択ベクトル、選択された周波数ドメインベクトル及び線形結合係数に基づいて第1の指示情報を生成してもよい。
ポート選択ベクトルの次元(又は長さ)は、参照信号のポートの数により決定されてもよい。例えば、参照信号のポートの数がNbである場合、ポート選択ベクトルの次元はNbでもよく、周波数ドメインベクトルの次元はNfでもよい。この場合、空間周波数行列の次元は、Nb*Nfである。
ポート選択ベクトルの長さは、ネットワークデバイスにより示されてもよく、或いは、予め定義されてもよい。これは、この出願では限定されない。ポート選択ベクトルの長さがネットワークデバイスにより示されるとき、任意選択で、当該方法は以下のステップS330を更に含む。端末デバイスは、第2の指示情報を受信し、第2の指示情報は、ポート選択ベクトルの次元を示すために使用される。対応して、ネットワークデバイスは、第2の指示情報を送信する。ポート選択ベクトルの具体的な意味は、上記に詳細に記載されている。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
任意選択で、第2の指示情報は、RRCメッセージで搬送される。
周波数ドメインベクトルの長さは、ネットワークデバイスにより示されてもよく、或いは、予め定義されてもよい。これは、この出願では限定されない。周波数ドメインベクトルの長さがネットワークデバイスにより示されるとき、任意選択で、当該方法は以下のステップS340を更に含む。端末デバイスは、第3の指示情報を受信し、第3の指示情報は、周波数ドメインベクトルの次元を示すために使用される。対応して、ネットワークデバイスは、第3の指示情報を送信する。
任意選択で、第3の指示情報は、RRCメッセージで搬送される。
第2の指示情報及び第3の指示情報は、同じRRCメッセージ又は異なるRRCメッセージで搬送されてもよいことが理解されるべきである。これは、この出願では限定されない。
上記のように、周波数ドメインベクトルの次元は、端末デバイスについて構成されたパイロット送信帯域幅に含まれるサブバンドの数、reporting bandのシグナリング長、又は報告対象のサブバンドの数でもよい。
端末デバイスについて構成されたパイロット送信帯域幅に含まれるサブバンドの数は、パイロット送信帯域幅のサイズ及びサブバンドの帯域幅を使用することにより決定されてもよい。実現方式では、ネットワークデバイスは、シグナリングを使用することにより、パイロット送信帯域幅及びサブバンドの帯域幅を端末デバイスに通知してもよい。端末デバイスは、シグナリングで示されるパイロット送信帯域幅及びサブバンドの帯域幅に基づいて、パイロット送信帯域幅に含まれるサブバンドの数を決定してもよい。任意選択で、ネットワークデバイスは、無線リソース制御(radio resource control, RRC)メッセージを端末デバイスに送信し、RRCメッセージは、パイロット送信帯域幅の指示情報及びサブバンドの帯域幅の指示情報を搬送する。指示情報は、上記の第3の指示情報の例でもよい。
例えば、reporting bandは、ネットワークデバイスにより端末デバイスに通知される報告対象のサブバンドのビットマップ(bitmap)でもよい。具体的には、ネットワークデバイスは、複数のビットを含むビットマップを使用することにより、報告対象のサブバンドを端末デバイスに示してもよい。reporting bandのシグナリング長は、ビットマップのビットの数でもよい。
具体的には、ビットマップに含まれるビットの数は、測定帯域幅により決定されてもよく、測定帯域幅は、プリコーディング参照信号を送信するための帯域幅でもよい。各ビットは、1つのサブバンドに対応してもよい。例えば、ビットが「0」であるとき、対応するサブバンドは、CSIが報告される必要がないサブバンドでもよく、或いは、ビットが「1」であるとき、対応するサブバンドは、CSIが報告される必要があるサブバンドである。代替として、ビットが「1」であるとき、対応するサブバンドは、CSIが報告される必要がないサブバンドでもよく、或いは、ビットが「0」であるとき、対応するサブバンドは、CSIが報告される必要があるサブバンドである。これは、この出願では限定されない。
任意選択で、ネットワークデバイスは、RRCメッセージを端末デバイスに送信し、RRCメッセージは、reporting bandを搬送する。reporting bandは、上記の第3の指示情報の他の例でもよい。
報告対象のサブバンドは、上記のreporting bandにより決定されてもよく、或いは、ネットワークデバイスにより別々に示されてもよい。これは、この出願では限定されない。報告対象のサブバンドがネットワークデバイスにより別々に示されるとき、報告対象のサブバンドを示すために使用される情報は、第3の指示情報の更に他の例でもよい。
以下に、端末デバイスがポート選択ベクトル、周波数ドメインベクトル及び線形結合係数を決定する具体的なプロセスについて詳細に説明する。
説明を容易にするために、端末デバイスにより決定されるポート選択ベクトルの数がLであり、端末デバイスにより決定される周波数ドメインベクトルの数がKであると仮定する。この場合、線形結合係数の数はL*Kであり、L≧1、K≧1であり、L及びKの双方は整数である。
ステップ(i):端末デバイスは、全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいて、ポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルを決定する。
端末デバイスは、所定のポート選択ベクトルセット及び所定の周波数ドメインベクトルセットに基づいて、L個のポート選択ベクトル及びK個の周波数ドメインベクトルを決定してもよい。
可能な設計では、ポート選択ベクトルセットは、Nb個のベクトルを含んでもよく、これらのそれぞれは、Nbの次元を有し、Nb個のベクトルは、例えば、Eとして示される、次元がNb*Nbである行列を取得するために、左から右に順次配置される。周波数ドメインベクトルセットは、Nf個のベクトルを含んでもよく、これらのそれぞれは、Nfの次元を有し、Nf個のベクトルは、例えば、Uとして示される、次元がNf*Nfである行列を取得するために、左から右に順次配置される。
端末デバイスは、全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルを含む行列を取得するために、第1のサブバンドから第Nfのサブバンドまでの全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルを、左から右に順次配置してもよい。行列の次元はNb*Nfでもよい。例えば、行列はXとして示される。
端末デバイスは、例えば、Yとして示される射影行列Yを取得するために、行列XをEの共役転置で左から乗算し、行列XをUで右から乗算してもよい。この場合、Y=EHXUである。行列Yの次元は、依然としてNb*Nfである。端末デバイスは、射影行列YからL個の比較的強い行及びK個の比較的強い列を決定してもよい。例えば、端末デバイスは、行列Y内のNb個の行に対して別々にモジュロ演算を実行し、より大きいモジュラスを有するL個の行を選択し、行列Y内のNf個の列に対して別々にモジュロ演算を実行し、より大きいモジュラスを有するK個の列を選択してもよい。L個のポート選択ベクトルは、ポート選択ベクトルセットから、或いは、より大きいモジュラスを有するL個の行のシーケンス番号に基づいてEから選択される。L個の行のシーケンス番号は、L個のポート選択ベクトルがポート選択ベクトルセット内に位置する列のシーケンス番号、又はL個のポート選択ベクトルがE内に位置する行のシーケンス番号である。K個の周波数ドメインベクトルは、周波数ドメインベクトルセットから、或いは、より大きいモジュラスを有するK個の列のシーケンス番号に基づいてUから選択される。K個の列のシーケンス番号は、K個の周波数ドメインベクトルが周波数ドメインベクトルセット内に位置する列のシーケンス番号、又はK個の周波数ドメインベクトルがU内に位置する列のシーケンス番号である。
他の可能な設計では、ポート選択ベクトルセットは、Nb個のベクトルを含んでもよく、これらのそれぞれは、Nbの次元を有し、Nb個のベクトルは、例えば、Eとして示される、次元がNb*Nbである行列を取得するために、左から右に順次配置される。周波数ドメインベクトルセットは、周波数ドメインオーバサンプリング係数Ofを使用することにより、次元がNfであるOf*Nf個のベクトルを含むように拡張されてもよい。それぞれのNf個のベクトルは、1つのサブセットとして使用されてもよく、各サブセット内のNf個のベクトルは、対ごとに直交してもよい。各サブセット内のNf個のベクトルが左から右に順次配置される場合、例えば、Uiとして示される、次元がNf*Nfである行列が取得されてもよく、iは1からOf*Nfの範囲でもよい。
端末デバイスは、次元がNb*Nfである行列Xを取得するために、第1のサブバンドから第Nfのサブバンドまでの全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルを、左から右に順次配置してもよい。次いで、例えば、Yiとして示される射影行列を取得するために、行列XはEの共役転置で左から乗算され、Uiで右から乗算される。この場合、Yi=EHXUiであり、L個の比較的強い行及びK個の比較的強い列は、射影行列Yiから決定される。1~Of*Nfがiの値についてトラバースされた場合、Of個のグループのL個の比較的強い行及びK個の比較的強い列が取得されてもよい。端末デバイスは、Of個のグループから1つのグループを更に選択してもよい。例えば、選択されたグループのベクトル内のL個の行のモジュラスは、残りのOf-1個のグループのベクトルのそれぞれの中のL個の行のモジュラスよりも大きくてもよく、選択されたグループのベクトル内のK個の列のモジュラスは、残りのOf-1個のグループのベクトルのそれぞれの中のK個の列のモジュラスよりも大きくてもよい。このグループのベクトル内のL個の行のシーケンス番号は、L個のポート選択ベクトルがポート選択ベクトルセット内に位置する列のシーケンス番号、又はL個のポート選択ベクトルがE内に位置する行のシーケンス番号である。K個の列が取得されるサブセットは、上記の周波数ドメインベクトルセット内のOf個のサブセットのうち1つであり、例えば、第1のサブセットとして示される。このグループのベクトル内のK個の列のシーケンス番号は、K個の周波数ドメインベクトルが第1のサブセット内のベクトルを含む行列内に位置する列のシーケンス番号である。
L個のポート選択ベクトル及びK個の周波数ドメインベクトルを決定するための上記に列挙した具体的な方法は単なる例であり、この出願に対する限定を構成しないことが理解されるべきである。L個のポート選択ベクトル及びK個の周波数ドメインベクトルを決定するための具体的な方法は、この出願では限定されない。さらに、K個の周波数ドメインベクトルは、対ごとに直交してもよく、或いは非直交でもよい。K個の周波数ドメインベクトルがK個の非直交ベクトルであるとき、K個の周波数ドメインベクトルは、Of-個のサブセット内の異なるサブセットから取得されてもよい。これは、この出願では限定されない。
ステップ(ii):端末デバイスは、線形結合係数を決定する。
端末デバイスは、ステップ(i)においてポート選択ベクトルセットから選択されたL個の列を抽出し、例えば、Bbとして示される、次元がNb*Lである行列を取得するために、L個の列を左から右に配置し、ステップ(i)において周波数ドメインベクトルセットから選択されたK個の列を抽出し、例えば、Bfとして示される、次元がNf*Kである行列を取得するために、K個の列を左から右に配置してもよい。
端末デバイスは、射影行列を取得するために、行列XをBbの共役転置で更に左から乗算し、行列XをBfで右から乗算してもよい。行列の次元はL*Kであり、行列内のL*K個の要素は線形結合係数である。次元がL*Kである行列は係数行列Aと呼ばれてもよい。係数行列内の各行は1つのポート選択ベクトルに対応し、係数行列内の各列は1つの周波数ドメインベクトルに対応する。
端末デバイスは、ステップ(i)において決定されたL個のポート選択ベクトル及びK個の周波数ドメインベクトルと、ステップ(ii)において決定されたL*K個の線形結合係数とに基づいて、空間周波数行列W=BbABf
Hを構築してもよい。
ステップ(iii):端末デバイスは、第1の指示情報を生成する。
ステップ(i)において決定されたL個のポート選択ベクトルに基づいて、端末デバイスは、L個のポート選択ベクトルを示すために使用される情報を決定してもよく、当該情報は、ポート選択ベクトルセット内のL個のポート選択ベクトルの位置を示すために使用されてもよい。
上記のように、ポート選択ベクトルセットは、複数の対ごとに直交するポート選択ベクトルを含んでもよい。L個のポート選択ベクトルを示すとき、第1の指示情報は、L個のポート選択ベクトルの組み合せのインデックスを示すために具体的に使用されてもよい。例えば、プロトコルは、複数のポート選択ベクトルの複数の組み合わせを予め定義してもよく、各組み合わせは、1つのインデックスに対応してもよい。L個のポート選択ベクトルは、複数の組み合わせのうち1つでもよく、或いは、複数の組み合わせのうち1つに近いものでもよい。端末デバイスは、組み合わせのインデックスを使用することにより、L個のポート選択ベクトルを示してもよい。
L個のポート選択ベクトルの組み合せのインデックスを示すことによりL個のポート選択ベクトルを示すことは、単に可能な実現方式であり、この出願に対する限定を構成すべきでないことが理解されるべきである。例えば、L個のポート選択ベクトルを示すとき、第1の指示情報はまた、ポート選択ベクトルセット内のL個のポート選択ベクトルのインデックスを示すために使用されてもよい。L個のポート選択ベクトルを示すための具体的な方式は、この出願では限定されない。
ステップ(i)において決定されたK個の周波数ドメインベクトルに基づいて、端末デバイスは、周波数ドメインベクトルセット内のK個の周波数ドメインベクトルの位置を示してもよい。
上記のように、周波数ドメインベクトルセットは、複数の対ごとに直交する周波数ドメインベクトルを含んでもよい。K個の周波数ドメインベクトルを示すとき、第1の指示情報は、K個の周波数ドメインベクトルの組み合せのインデックスを示すために使用されてもよく、或いは、周波数ドメインベクトルセット内のK個の周波数ドメインベクトルのインデックスを示してもよい。これは、この出願では限定されない。
代替として、周波数ドメインベクトルセットは、複数のサブセットを含んでもよく、各サブセット内の周波数ドメインベクトルは、対ごとに直交する。K個の周波数ドメインベクトルは、複数のサブセットのうち1つ、例えば、第1のサブセットから取得されてもよい。この場合、K個の周波数ドメインベクトルを示すとき、第1の指示情報は、第1のサブセットと、第1のサブセット内のK個の周波数ドメインベクトルのインデックスとを示すために具体的に使用されてもよい。第1のサブセット内のK個の周波数ドメインベクトルのインデックスは、例えば、K個の周波数ドメインベクトルの組み合わせのインデックス、又はK個の周波数ドメインベクトルのインデックスでもよい。これは、この出願では限定されない。
ステップ(iii)において決定されたL*K個の線形結合係数に基づいて、端末デバイスは、正規化された方式でL*K個の線形結合係数を示す。
実現方式では、端末デバイスは、L*K個の線形結合係数から最大振幅を有する係数(例えば、最大係数として示される)を決定してもよく、係数行列内の最大係数の位置(例えば、係数行列内の最大係数の行のシーケンス番号及び列のシーケンス番号)を示す。次いで、端末デバイスは、上記の最大係数に対する係数行列内の各行における最大振幅を有する係数(例えば、行内最大係数として示される)の相対値と、同じ行内の行内最大係数に対する各行における他の係数の相対値とを更に示してもよい。代替として、端末デバイスは、上記の最大係数に対する係数行列内の各列における最大振幅を有する係数(例えば、列内最大係数として示される)の相対値と、同じ列内の列内最大係数に対する各列における他の係数の相対値とを更に示してもよい。
他の実現方式では、端末デバイスは、L*K個の係数から最大振幅を有する係数(すなわち、上記の最大係数)を決定してもよく、係数行列内の最大係数の位置(例えば、係数行列内の最大係数の行のシーケンス番号及び列のシーケンス番号)を示す。次いで、端末デバイスは、最大係数に対する係数行列内の他の係数の相対値を更に示してもよい。
複数の相対値と複数のインデックスとの間の1対1の対応関係は、コードブックにおいて予め定義されてもよい。端末デバイスは、1対1の対応関係に基づいて、各係数の相対値に対応するインデックス又は各係数の相対値に近い値のインデックスをネットワークデバイスにフィードバックしてもよい。したがって、端末デバイスにより示される係数は、ステップ(ii)において決定された係数と同じでもよく或いはこれに近くてもよく、したがって、係数の量子化値になる。
正規化された方式でL*K個の線形結合係数を示すことは、単に可能な実現方式であり、この出願に対する限定を構成すべきでないことが理解されるべきである。例えば、端末デバイスは、L*K個の線形結合係数の量子化値のインデックスを直接的に示してもよく、或いは、L*K個の線形結合係数を差分方式で示してもよい。端末デバイスによりL*K個の線形結合係数を示すための具体的な方法は、この出願では限定されない。
端末デバイスは、予め設定されたルールに従ってL*K個の線形結合係数を示してもよいことが更に理解されるべきである。例えば、第2の実現方式に基づいて線形結合係数を示すとき、端末デバイスは、最大係数が位置する行及び列のシーケンス番号を示し、次いで、行0から行L-1まで、係数行列内の各行における係数の量子化値を順次示してもよい。端末デバイスは、列0から列K-1まで、各行における係数の量子化値を順次示してもよい。上記のルールは単なる例であり、予め設定されたルールに従って端末デバイスにより線形結合係数を示すための具体的な方法は、この出願では限定されないことが理解されるべきである。しかし、端末デバイス及びネットワークデバイスは、同じルールに従って指示及び解析を実行してもよいことが理解され得る。簡潔にするため、以下では、同じ又は同様のケースの説明が省略される。
上記の方法に基づいて、端末デバイスは、第1の指示情報を生成してもよい。
S350において、端末デバイスは、第1の指示情報を送信する。対応して、ネットワークデバイスは、第1の指示情報を受信する。
任意選択で、第1の指示情報は、PMI又はPMI内の情報要素でもよい。これは、この出願では限定されない。
任意選択で、第1の指示情報は、物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel, PUCCH)上で送信される。
端末デバイスによりネットワークデバイスに第1の指示情報を送信するための具体的な方法は、既存の技術と同じでもよい。簡潔にするために、その具体的な方法の詳細な説明は、ここでは省略される。
S360において、ネットワークデバイスは、第1の指示情報に基づいて各サブバンドのプリコーディングベクトルを決定する。
ネットワークデバイスは、第1の指示情報に基づいて、ポート選択ベクトルセットからL個のポート選択ベクトルを決定し、周波数ドメインベクトルセットからK個の周波数ドメインベクトルを決定し、複数の相対値と複数のインデックスとの間の所定の1対1の対応関係に基づいて、L*K個の線形結合係数を更に決定してもよい。
ネットワークデバイスは、L個のポート選択ベクトル、K個の周波数ドメインベクトル及びL*K個の線形結合係数に基づいて空間周波数行列を決定してもよい。
具体的には、ネットワークデバイスは、次元がNb*Lである行列を取得するために、L個のポート選択ベクトルを左から右に順次配置し、次元がNf*Kである行列を取得するために、K個の周波数ドメインベクトルを左から右に順次配置し、予め設定されたルールに従ってL*K個の線形結合係数を解析し、次元がL*Kである係数行列を取得するために、L*K個の線形結合係数を更に配置してもよい。
次元がNb*Lである行列は、上記の端末デバイスにより決定されたBbと同じ又は同様のものでもよく、次元がNf*Kである行列は、上記の端末デバイスにより決定されたBfと同じ又は同様のものでもよく、次元がL*Kである行列は、上記の端末デバイスにより決定された係数行列と同じ又は同様のものでもよいことが理解され得る。
正規化処理が空間周波数行列内の各列に対して実行された後に、各サブバンドに対応するプリコーディングベクトルが取得されてもよい。このように、各サブバンドのプリコーディングベクトルが決定されてもよい。
正規化処理では、各列におけるNb個の要素は正規化係数で乗算されてもよく、それにより、列における全ての要素のべき乗の和が1に等しくなる。正規化係数は、例えば、この列におけるNb個の要素のモジュラス長の和の平方根の逆数でもよい。具体的な正規化処理方法は、この出願では限定されない。さらに、周波数ドメインベクトルの長さNfがパイロット送信帯域幅に含まれるサブバンドの数に基づいて決定されるか、或いは、reporting bandのシグナリング長に基づいて決定される場合、例えば、Nsbとして示される報告対象のサブバンドの数は、Nf未満でもよい。Nsb個のサブバンドは、Nf個のサブバンドのサブセットでもよい。ネットワークデバイスは、Nf個のサブバンド内のNsb-個のサブバンドの位置に基づいて、Nsb-個のサブバンドに対応するプリコーディングベクトルを決定してもよい。例えば、Nfはサブバンド0~9を含む10であり、Nsbは5である。10個のサブバンド内のNsb個のサブバンドの具体的な位置は、例えば、サブバンド1、サブバンド3、サブバンド5、サブバンド7及びサブバンド9を含む、上記のreporting bandを使用することにより示されてもよい。この場合、ネットワークデバイスは、空間周波数行列内の列1、列3、列5、列7及び列9を抽出してもよく、各列は、1つのサブバンドに対応するプリコーディングベクトルである。例えば、列1はサブバンド1のプリコーディングベクトルであり、列3はサブバンド3のプリコーディングベクトルである。簡潔にするため、列挙はここでは提供されない。
周波数ドメインベクトルの長さは、パイロット送信帯域幅に含まれるサブバンドの数又はreporting bandのシグナリング長に基づいて決定される。複数の連続するサブバンド上のチャネルの変化パターンは、周波数ドメインベクトルを使用することにより反映されてもよい。報告対象のサブバンドの数に基づいて長さが決定される周波数ドメインベクトルと比較して、パイロット送信帯域幅内のサブバンドの数又はreporting bandのシグナリング長に基づいて決定される周波数ドメインベクトルは、周波数ドメイン内のチャネルの変化パターンをより正確に反映でき、フィードバックに基づいて復元されるプリコーディングベクトルは、チャネルにより良く適合できる。
上記に列挙した、端末デバイスによりL個のポート選択ベクトル、K個の周波数ドメインベクトル及びL*K個の線形結合係数を決定するための方法、並びに、ネットワークデバイスによりプリコーディングベクトルを決定するための方法は、単に可能な実現方式であり、この出願に対する限定を構成すべきでないことが理解されるべきである。
上記の方法に基づいて、端末デバイスは、ポート選択ベクトルと、周波数ドメインベクトルと、線形結合係数とを使用することにより、各サブバンドのプリコーディングベクトルをネットワークデバイスにフィードバックしてもよい。ネットワークデバイスは、対応する方式で各サブバンドのプリコーディングベクトルを復元してもよい。この出願の実施形態では、K個の周波数ドメインベクトルは、周波数ドメイン内のチャネルの異なる変化パターンを記述するために使用され、周波数ドメイン内のチャネルの変化は、K個の周波数ドメインベクトルの線形結合を通じて刺激され、それにより、サブバンドの間の関係が完全に探索される。全てのサブバンドの変化パターンは、比較的少数の周波数ドメインベクトルと周波数ドメインの連続性とを使用することにより記述され、それにより、フィードバックオーバヘッドを低減する。既存の技術と比較して、サブバンド結合係数は、各サブバンドに基づいて独立に報告される必要はなく、サブバンドの数が増加したとき、フィードバックオーバヘッドは倍増しない。したがって、フィードバックオーバヘッドが大幅に低減でき、Type IIコードブックの近似精度も確保できる。
上記のプリコーディングベクトル指示及び決定方法によれば、周波数ドメイン内のチャネルの変化パターンは、周波数ドメインベクトルに基づいて記述され、周波数ドメイン内のチャネルの変化は、K個の周波数ドメインベクトルの線形結合を通じて無限に近似される点に留意すべきである。これは、サブバンド合同フィードバックモードとして考えられてもよい。したがって、プリコーディングベクトルを示す上記のフィードバックモードは、サブバンド合同フィードバックモードと呼ばれてもよい。対応して、各サブバンドに基づいてサブバンド結合係数を独立にフィードバックするフィードバックモードは、サブバンド独立フィードバックモードと呼ばれてもよい。フィードバックモードは、例えば、NRプロトコルTS38.214リリース15(release 15, R15)で定義されたtype IIポート選択コードブックにおいて定義されたフィードバックモードでもよい。
理解を容易にするためにのみ、プリコーディングベクトルを指示及び決定する具体的なプロセスは、例として1つのトランスポートレイヤを使用することにより、上記に詳細に記載されている点に更に留意すべきである。しかし、実際の送信プロセスでは、トランスポートレイヤの数は、通常では1つに限定されない。さらに、送信アンテナは、代替として、水平偏波方向及び垂直偏波方向のような複数の偏波方向で構成されてもよい。
複数のトランスポートレイヤ及び複数の偏波方向が存在するとき、端末デバイスは、依然として上記の方法に従ってプリコーディング行列を示してもよく、ネットワークデバイスもまた、上記の方法に従ってプリコーディング行列を決定してもよい。
図4を参照して、以下に、トランスポートレイヤの数Rが1よりも大きく、偏波方向の数Pが1よりも大きいとき、端末デバイスがプリコーディング行列を示すプロセスと、ネットワークデバイスがプリコーディング行列を決定するプロセスとについて詳細に説明する。図4は、この出願の他の実施形態に従ってデバイス相互作用の観点からプリコーディング行列指示及び決定方法400を示す。方法400は、S410~S450を含んでもよい。以下に、方法400におけるステップについて詳細に説明する。
S410において、端末デバイスは、PMIを生成する。
まず、端末デバイスは、各サブバンドの等価チャネル行列に基づいて、各サブバンドの理想的なプリコーディング行列を決定してもよい。上記に、端末デバイスが、ネットワークデバイスにより送信されたプリコーディング参照信号に基づいて、各サブバンドの理想的なプリコーディング行列を決定する具体的なプロセスについて詳細に説明した。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
上記のように、端末デバイスにより決定された各サブバンドの理想的なプリコーディング行列は、空間ドメイン及び周波数ドメイン内の情報と、空間ドメイン及び周波数ドメイン内の情報の重みとを使用することによりフィードバックされてもよい。空間ドメイン内の情報は、選択されたポート選択ベクトルを使用することによりフィードバックされてもよい。周波数ドメイン内の情報は、選択された周波数ドメインベクトルを使用することによりフィードバックされてもよい。空間ドメイン及び周波数ドメイン内の情報の重みは、線形結合係数を使用することによりフィードバックされてもよい。ポート選択ベクトルの次元及び周波数ドメインベクトルの次元は、ネットワークデバイスにより別々に示されてもよく、或いは、予め定義されてもよく、例えば、プロトコルにおいて定義されてもよい。
ポート選択ベクトルの次元がネットワークデバイスにより示されるとき、任意選択で、当該方法は、以下のステップS420を更に含む。端末デバイスは、第2の指示情報を受信し、第2の指示情報は、ポート選択ベクトルの長さを示すために使用される。対応して、ネットワークデバイスは、第2の指示情報を送信する。この実施形態では、ポート選択ベクトルの次元は、1つの偏波方向における参照信号のポートの数により決定されてもよい。
任意選択で、第2の指示情報は、RRCメッセージで搬送される。
周波数ドメインベクトルの次元がネットワークデバイスにより示されるとき、任意選択で、当該方法は、以下のステップS430を更に含む。端末デバイスは、第3の指示情報を受信し、第3の指示情報は、周波数ドメインベクトルの次元を示すために使用される。対応して、ネットワークデバイスは、第3の指示情報を送信する。
任意選択で、第3の指示情報は、RRCメッセージで搬送される。
この実施形態では、トランスポートレイヤの数がRであるとき、PMIは、R個のトランスポートレイヤに対応するR個の指示情報を含んでもよく、各グループの指示情報は、1つのトランスポートレイヤに対応してもよい。或るトランスポートレイヤにおいて、偏波方向の数がPであるとき、トランスポートレイヤに対応する1つの指示情報は、P個のグループのポート選択ベクトルと、P個のグループの周波数ドメインベクトルと、P個の偏波方向にそれぞれ対応するP個のグループの線形結合係数とを示すために具体的に使用されてもよい。各グループのポート選択ベクトルは、L個のポート選択ベクトルを含んでもよく、各グループの周波数ドメインベクトルは、K個の周波数ドメインベクトルを含んでもよく、各グループの線形結合係数は、L*K個の線形結合係数を含んでもよい。指示情報は、上記の実施形態300における第1の指示情報の例として考えられてもよい。
P個のグループのポート選択ベクトル内で、いずれか2つのグループのポート選択ベクトルは同じでもよく、或いは、少なくとも2つのグループのポート選択ベクトルは異なってもよい。P個のグループの周波数ドメインベクトル内で、いずれか2つのグループの周波数ドメインベクトルは同じでもよく、或いは、少なくとも2つのグループの周波数ドメインベクトルは異なってもよい。
いずれか2つのグループのポート選択ベクトルが同じであり、いずれか2つのグループの周波数ドメインベクトルが同じであるとき、1つのグループのポート選択ベクトルのみが、P個の偏波方向についてフィードバックされてもよい。この場合、端末デバイスは、1つの偏波方向における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいてL個のポート選択ベクトルを決定してもよく、或いは、P個の偏波方向における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいてL個のポート選択ベクトルを決定してもよい。
少なくとも2つのグループのポート選択ベクトルが異なることは、具体的に以下を含んでもよい。少なくとも2つのグループのポート選択ベクトルが部分的に異なるか、或いは、少なくとも2つのグループのポート選択ベクトルが完全に異なる。言い換えると、少なくとも2つのグループのポート選択ベクトルは、少なくとも部分的に異なる。同様に、少なくとも2つのグループの周波数ドメインベクトルが異なることは、具体的に以下を含んでもよい。少なくとも2つのグループの周波数ドメインベクトルが部分的に異なるか、或いは、少なくとも2つのグループの周波数ドメインベクトルが完全に異なる。言い換えると、少なくとも2つのグループの周波数ドメインベクトルは、少なくとも部分的に異なる。少なくとも2つのグループのポート選択ベクトルが異なり、少なくとも2つのグループの周波数ドメインベクトルが異なるとき、P個の偏波方向におけるP個のグループのポート選択ベクトルは別々にフィードバックされてもよく、P個の偏波方向におけるP個のグループの周波数ドメインベクトルは別々にフィードバックされてもよい。この場合、端末デバイスは、各偏波方向におけるサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいて、偏波方向に対応するL個のポート選択ベクトル及びK個の周波数ドメインベクトルを決定してもよい。言い換えると、端末デバイスは、P*L個のポート選択ベクトル及びP*K個の周波数ドメインベクトルを決定してもよい。
したがって、トランスポートレイヤの数が1であり、偏波方向の数がPであるとき、いずれか2つの偏波方向におけるポート選択ベクトルが同じであり、いずれか2つの偏波方向における周波数ドメインベクトルが同じである場合、PMIは、L個のポート選択ベクトルを示すために使用される情報と、K個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される情報と、P*L*K個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、全ての偏波方向におけるポート選択ベクトルは、各偏波方向に基づいて繰り返し示されなくてもよく、全ての偏波方向における周波数ドメインベクトルも、各偏波方向に基づいて繰り返し示されなくてもよいが、全ての偏波方向における線形結合係数は、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよい。
トランスポートレイヤの数が1であり、偏波方向の数がPであるとき、いずれか2つの偏波方向におけるポート選択ベクトルが異なり、いずれか2つの偏波方向における周波数ドメインベクトルが異なる場合、PMIは、P*L個のポート選択ベクトルを示すために使用される情報と、P*K個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される情報と、P*L*K個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、全ての偏波方向におけるポート選択ベクトルは、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよく、全ての偏波方向における周波数ドメインベクトルもまた、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよく、全ての偏波方向における線形結合係数もまた、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよい。
トランスポートレイヤの数が1であり、偏波方向の数がPであるとき、いずれか2つの偏波方向におけるポート選択ベクトルが異なり、いずれか2つの偏波方向における周波数ドメインベクトルが同じである場合、PMIは、P*L個のポート選択ベクトルを示すために使用される情報と、K個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される情報と、P*L*K個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、全ての偏波方向におけるポート選択ベクトルは、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよく、全ての偏波方向における周波数ドメインベクトルは、各偏波方向に基づいて繰り返し示されなくてもよく、全ての偏波方向における線形結合係数は、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよい。
トランスポートレイヤの数が1であり、偏波方向の数がPであるとき、いずれか2つの偏波方向におけるポート選択ベクトルが同じであり、いずれか2つの偏波方向における周波数ドメインベクトルが異なる場合、PMIは、L個のポート選択ベクトルを示すために使用される情報と、P*K個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される情報と、P*L*K個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、全ての偏波方向におけるポート選択ベクトルは、各偏波方向に基づいて繰り返し示されなくてもよく、全ての偏波方向における周波数ドメインベクトルは、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよく、全ての偏波方向における線形結合係数は、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよい。
さらに、トランスポートレイヤの数が1よりも大きい場合、例えば、トランスポートレイヤの数がRである場合、PMIは、R個のグループのポート選択ベクトルと、R個のグループの周波数ドメインベクトルと、R個のトランスポートレイヤにそれぞれ対応するR個のグループの線形結合係数とを示すために使用されてもよい。R個のグループのポート選択ベクトル内で、いずれか2つのグループのポート選択ベクトルは同じでもよく、或いは、少なくとも2つのグループのポート選択ベクトルは異なってもよい。R個のグループの周波数ドメインベクトル内で、いずれか2つのグループの周波数ドメインベクトルは同じでもよく、或いは、少なくとも2つのグループの周波数ドメインベクトルは異なってもよい。
いずれか2つのグループのポート選択ベクトルが同じであり、いずれか2つのグループの周波数ドメインベクトルが同じであるとき、1つのグループのポート選択ベクトルのみが、R個のトランスポートレイヤについてフィードバックされてもよい。この場合、端末デバイスは、或るトランスポートレイヤにおける全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいて1つのグループのポート選択ベクトルを決定してもよく、或いは、R個のトランスポートレイヤにおける全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいて1つのグループのポート選択ベクトルを決定してもよく、端末デバイスは、或るトランスポートレイヤにおける全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいて1つのグループの周波数ドメインベクトルを決定してもよく、或いは、R個のトランスポートレイヤにおける全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいて1つのグループの周波数ドメインベクトルを決定してもよい。
少なくとも2つのグループのポート選択ベクトルが異なることは、具体的に以下を含んでもよい。少なくとも2つのグループのポート選択ベクトルが部分的に異なるか、或いは、少なくとも2つのグループのポート選択ベクトルが完全に異なる。言い換えると、少なくとも2つのグループのポート選択ベクトルは、少なくとも部分的に異なる。同様に、少なくとも2つのグループの周波数ドメインベクトルが異なることは、具体的に以下を含んでもよい。少なくとも2つのグループの周波数ドメインベクトルが部分的に異なるか、或いは、少なくとも2つのグループの周波数ドメインベクトルが完全に異なる。言い換えると、少なくとも2つのグループの周波数ドメインベクトルは、少なくとも部分的に異なる。少なくとも2つのグループのポート選択ベクトルが異なり、少なくとも2つのグループの周波数ドメインベクトルが異なるとき、R個のトランスポートレイヤにおけるR個のグループのポート選択ベクトルは別々にフィードバックされてもよく、R個のトランスポートレイヤにおけるR個のグループの周波数ドメインベクトルは別々にフィードバックされてもよい。この場合、端末デバイスは、各トランスポートレイヤにおける全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいて、トランスポートレイヤに対応する1つのグループのポート選択ベクトル及び1つのグループの周波数ドメインベクトルを決定してもよい。
したがって、トランスポートレイヤの数がRであり、偏波方向の数が1であるとき、いずれか2つのトランスポートレイヤにおけるポート選択ベクトルが同じであり、いずれか2つのトランスポートレイヤにおける周波数ドメインベクトルが同じである場合、PMIは、L個のポート選択ベクトルを示すために使用される情報と、K個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される情報と、R*L*K個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、全てのトランスポートレイヤにおけるポート選択ベクトルは、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよく、全てのトランスポートレイヤにおける周波数ドメインベクトルも、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよいが、全てのトランスポートレイヤにおける線形結合係数は、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよい。言い換えると、第1の指示情報内でL個のポート選択ベクトル及びK個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される上記の情報は、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよく、すなわち、各トランスポートレイヤに対応する第1の指示情報内で繰り返し示されなくてもよい。
トランスポートレイヤの数がRであり、偏波方向の数が1であるとき、いずれか2つのトランスポートレイヤにおけるポート選択ベクトルが異なり、いずれか2つのトランスポートレイヤにおける周波数ドメインベクトルが異なる場合、PMIは、R*L個のポート選択ベクトルを示すために使用される情報と、R*K個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される情報と、R*L*K個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、全てのトランスポートレイヤにおけるポート選択ベクトルは、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよく、全てのトランスポートレイヤにおける周波数ドメインベクトルもまた、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよく、全てのトランスポートレイヤにおける線形結合係数もまた、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよい。言い換えると、第1の指示情報内でL個のポート選択ベクトル及びK個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される上記の情報は、各トランスポートレイヤに対応する第1の指示情報内で、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよい。
トランスポートレイヤの数がRであり、偏波方向の数が1であるとき、いずれか2つのトランスポートレイヤにおけるポート選択ベクトルが異なり、いずれか2つのトランスポートレイヤにおける周波数ドメインベクトルが同じである場合、PMIは、R*L個のポート選択ベクトルを示すために使用される情報と、K個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される情報と、R*L*K個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、全てのトランスポートレイヤにおけるポート選択ベクトルは、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよく、全てのトランスポートレイヤにおける周波数ドメインベクトルは、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよく、全てのトランスポートレイヤにおける線形結合係数は、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよい。言い換えると、第1の指示情報内でK個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される上記の情報は、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよく、すなわち、各トランスポートレイヤに対応する第1の指示情報内で繰り返し示されなくてもよく、第1の指示情報内でL個のポート選択ベクトルを示すために使用される上記の情報は、各トランスポートレイヤに対応する第1の指示情報内で、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよい。
トランスポートレイヤの数がRであり、偏波方向の数が1であるとき、いずれか2つのトランスポートレイヤにおけるポート選択ベクトルが同じであり、いずれか2つのトランスポートレイヤにおける周波数ドメインベクトルが異なる場合、PMIは、L個のポート選択ベクトルを示すために使用される情報と、R*K個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される情報と、R*L*K個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、全てのトランスポートレイヤにおけるポート選択ベクトルは、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよく、全てのトランスポートレイヤにおける周波数ドメインベクトルは、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよく、全てのトランスポートレイヤにおける線形結合係数は、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよい。言い換えると、第1の指示情報内でL個のポート選択ベクトルを示すために使用される上記の情報は、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよく、すなわち、各トランスポートレイヤに対応する第1の指示情報内で繰り返し示されなくてもよく、第1の指示情報内でK個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される上記の情報は、各トランスポートレイヤに対応する第1の指示情報内で、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよい。
要するに、トランスポートレイヤレイヤの数がRであり、偏波方向の数がPであるとき、いずれか2つのトランスポートレイヤにおけるポート選択ベクトルが同じであり、いずれか2つのトランスポートレイヤにおける周波数ドメインベクトルが同じであり、いずれか2つの偏波方向におけるポート選択ベクトルが同じであり、いずれか2つの偏波方向における周波数ドメインベクトルが同じである場合、PMIは、L個のポート選択ベクトルを示すために使用される情報と、K個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される情報と、R*P*L*K個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、各トランスポートレイヤにおいて各偏波方向におけるポート選択ベクトルは、各トランスポートレイヤにおける各偏波方向に基づいて繰り返し示されなくてもよく、各トランスポートレイヤにおいて各偏波方向における周波数ドメインベクトルも、各トランスポートレイヤにおける各偏波方向に基づいて繰り返し示されなくてもよく、各トランスポートレイヤにおいて各偏波方向における線形結合係数は、各トランスポートレイヤにおける各偏波方向に基づいて別々に示されてもよい。言い換えると、第1の指示情報内でL個のポート選択ベクトル及びK個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される上記の情報は、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよく、すなわち、各トランスポートレイヤに対応する第1の指示情報内で繰り返し示されなくてもよい。
トランスポートレイヤの数がRであり、偏波方向の数がPであるとき、いずれか2つのトランスポートレイヤにおけるポート選択ベクトルが同じであり、いずれか2つのトランスポートレイヤにおける周波数ドメインベクトルが同じであり、いずれか2つの偏波方向におけるポート選択ベクトルが異なり、いずれか2つの偏波方向における周波数ドメインベクトルが異なる場合、PMIは、P*L個のポート選択ベクトルを示すために使用される情報と、P*K個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される情報と、R*P*L*K個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、各トランスポートレイヤにおけるポート選択ベクトルは、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよいが、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよく、各トランスポートレイヤにおける周波数ドメインベクトルも、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよいが、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよく、各トランスポートレイヤにおいて各偏波方向における線形結合係数は、各トランスポートレイヤにおける各偏波方向に基づいて別々に示されてもよい。言い換えると、第1の指示情報内でL個のポート選択ベクトル及びK個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される上記の情報は、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよく、すなわち、各トランスポートレイヤに対応する第1の指示情報内で繰り返し示されなくてもよい。
トランスポートレイヤの数がRであり、偏波方向の数がPであるとき、いずれか2つのトランスポートレイヤにおけるポート選択ベクトルが異なり、いずれか2つのトランスポートレイヤにおける周波数ドメインベクトルが異なり、いずれか2つの偏波方向におけるポート選択ベクトルが異なり、いずれか2つの偏波方向における周波数ドメインベクトルが異なる場合、PMIは、R*P*L個のポート選択ベクトルを示すために使用される情報と、R*P*K個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される情報と、R*P*L*K個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、各トランスポートレイヤにおけるポート選択ベクトルは、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよいが、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよく、各トランスポートレイヤにおける周波数ドメインベクトルも、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよいが、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよく、各トランスポートレイヤにおいて各偏波方向における線形結合係数は、各トランスポートレイヤにおける各偏波方向に基づいて別々に示されてもよい。言い換えると、第1の指示情報内でL個のポート選択ベクトル及びK個の周波数ドメインベクトルを示すために使用される上記の情報は、各トランスポートレイヤに対応する第1の指示情報内で、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよい。
一般性を損なうことなく、偏波方向の数Pが2である例を使用することにより、以下に、端末デバイスが1つのトランスポートレイヤにおけるポート選択ベクトル、周波数ドメインベクトル及び線形結合係数を決定する具体的なプロセスについて詳細に説明する。
偏波方向の数が2であるとき、2つの偏波方向は、同じポート選択ベクトル及び同じ周波数ドメインベクトルを共有してもよい。この場合、ポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルは、トランスポートレイヤに一度のみ示される。代替として、異なるポート選択ベクトル及び異なる周波数ドメインベクトルが、2つの偏波方向において使用されてもよい。この場合、ポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルは、同じトランスポートレイヤにおける2つの偏波方向について別々に示されてもよい。代替として、2つの偏波方向は、同じ周波数ドメインベクトルを共有し、異なるポート選択ベクトルを使用してもよく、或いは、2つの偏波方向は、同じポート選択ベクトルを共有し、異なる周波数ドメインベクトルを使用してもよい。
上記の2つのケースを参照して、以下に、端末デバイスが1つのトランスポートレイヤにおいてポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルを決定する具体的なプロセスについて別々に説明する。
ケース1:2つの偏波方向は、1つ以上の同じポート選択ベクトル及び1つ以上の同じ周波数ドメインベクトルを共有する。
実現方式では、端末デバイスは、2つの偏波方向、例えば、偏波方向0又は偏波方向1から1つの偏波方向をランダムに選択してもよい。端末デバイスは、偏波方向0又は偏波方向1における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分に基づいて、ポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルを決定してもよい。
具体的には、偏波方向0が例として使用される。端末デバイスは、偏波方向0における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分を含む行列を取得するために、偏波方向0における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分を、サブバンド0からサブバンドNf-1まで左から右に順次配置してもよい。行列の次元は、Nb*Nfでもよい。例えば、行列はX0として示される。
次いで、端末デバイスは、行列X0と、ポート選択ベクトルセットを含む行列Eと、周波数ドメインベクトルセットを含む行列Uとに基づいて、L個のポート選択ベクトル及びK個の周波数ドメインベクトルを決定してもよい。代替として、端末デバイスは、行列X0と、ポート選択ベクトルセットを含む行列Eと、周波数ドメインベクトルセットを含む行列Uiとに基づいて、L個のポート選択ベクトル及びK個の周波数ドメインベクトルを決定してもよい。
端末デバイスが偏波方向1におけるの全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分に基づいてポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルを決定する具体的なプロセスは、上記の方法300のS310におけるステップ(i)において、端末デバイスが全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいてポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルを決定する具体的なプロセスと同様でもよい。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
他の実現方式では、端末デバイスは、2つの偏波方向のそれぞれにおける全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分に基づいて、ポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルを決定してもよい。
具体的には、端末デバイスは、偏波方向1における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分を含む行列を取得するために、偏波方向0における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分を、サブバンド0からサブバンドNf-1まで左から右に順次配置してもよい。行列の次元は、Nb*Nfでもよく、例えば、行列はX0として示される。端末デバイスは、偏波方向1における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分を含む行列を取得するために、偏波方向1における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分を、サブバンド0からサブバンドNf-1まで左から右に順次配置する。行列の次元は、Nb*Nfでもよく、例えば、行列はX1として示される。
Nb個のポート選択ベクトル及びNf個の周波数ドメインベクトルが存在すると仮定する。端末デバイスは、例えば、Y0として示される射影行列を取得するために、行列X1を、Nb個のベクトルを含む行列Eの共役転置で左から乗算し、行列X1を、Nf個のベクトルを含む行列Uで右から乗算してもよい。この場合、Y0=EHX0Uである。行列Y0の次元は、依然としてNb*Nfである。端末デバイスは、例えば、Y1として示される射影行列を取得するために、行列X1を、行列Eの共役転置で左から乗算し、行列X1を、Uで右から乗算してもよい。この場合、Y1=EHX1Uである。行列Y1の次元は、依然としてNb*Nfである。端末デバイスは、行列Y0及びY1内の全ての行のモジュラス長の和を計算し、例えば、行列Y0内の行jのモジュラス長と行列Y1内の行jのモジュラス長の和を計算してもよく、0~Nb--1は、jの値についてトラバースされる。より大きい和を有するL個の行が選択され、行列Y0又はY1内のL個の行のシーケンス番号は、L個のポート選択ベクトルがポート選択ベクトルセット内に位置する列のシーケンス番号でもよい。端末デバイスは、行列Y0及びY1内の全ての列のモジュラス長の和を計算し、例えば、行列Y0内の列kのモジュラス長と行列Y1内の列kのモジュラス長の和を計算してもよく、0~Nf-1は、kの値についてトラバースされる。より大きい和を有するK個の列が選択され、行列Y0又はY1内のK個の列のシーケンス番号は、K個の周波数ドメインベクトルが周波数ドメインベクトルセット内に位置する列のシーケンス番号でもよい。
Nb個のポート選択ベクトル及びOf*Nf個の周波数ドメインベクトルが存在する場合、端末デバイスは、依然として、上記の方式でL個のポート選択ベクトル及びK個の周波数ドメインベクトルを決定してもよい。その具体的な実現プロセスは、上記のものと同様である。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
任意選択で、P個の偏波方向のうちいずれか2つにおけるK個の周波数ドメインベクトルが同じであるとき、或いは言い換えると、第1の偏波方向におけるK個の周波数ドメインベクトルが第2の偏波方向におけるK個の周波数ドメインベクトルと同じであるとき、K個の周波数ドメインベクトルは、周波数ドメインベクトルセットのサブセットから取得される。K個の周波数ドメインベクトルを示すために使用されるとき、PMIは、サブセットと、サブセット内のK個の周波数ドメインベクトルのインデックスとを示すために具体的に使用されてもよい。
ケース2:2つの偏波方向におけるポート選択ベクトルは互いに独立であり、2つの偏波方向における周波数ドメインベクトルは互いに独立である。
2つの偏波方向におけるポート選択ベクトルが互いに独立であり、2つの偏波方向における周波数ドメインベクトルが互いに独立であるとき、端末デバイスは、各偏波方向における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分に基づいて、各偏波方向におけるポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルを決定してもよい。その具体的なプロセスは、ケース1の第1の実現方式の具体的なプロセスと同じである。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
2つの偏波方向におけるポート選択ベクトルが互いに独立であり、2つの偏波方向における周波数ドメインベクトルが互いに独立であるとき、各偏波方向に対応するポート選択ベクトルは、ポート選択ベクトルセットから別々に取得されてもよく、各偏波方向に対応する周波数ドメインベクトルは、周波数ドメインベクトルセットから別々に取得されてもよく、例えば、周波数ドメインベクトルセット内の同じサブセット又は異なるサブセットから取得されてもよいことが理解され得る。
任意選択で、P個の偏波方向のうちいずれか2つにおけるK個の周波数ドメインベクトルが異なるとき、或いは言い換えると、第1の偏波方向におけるK個の周波数ドメインベクトルが第2の偏波方向におけるK個の周波数ドメインベクトルと異なるとき、PMIは、P*K個の周波数ドメインベクトルを示すために使用されてもよい。各偏波方向におけるK個の周波数ドメインベクトルは、周波数ドメインベクトルセット内のサブセットから取得されてもよい。周波数ドメインベクトルを示すために使用されるとき、PMIは、P個の偏波方向に対応するP個のサブセットと、対応するサブセット内の各偏波方向におけるK個の周波数ドメインベクトルのインデックスとを示すために具体的に使用されてもよい。
ケース3:2つの偏波方向は、同じ周波数ドメインベクトルを共有し、異なるポート選択ベクトルを使用する。
端末デバイスは、上記のケース1における方法に従ってK個の周波数ドメインベクトルを決定し、上記のケース2における方法に従って2つの偏波方向のそれぞれにおけるL個のポート選択ベクトルを決定してもよい。具体的な実現プロセスは、ここでは再び説明しない。
ケース4:2つの偏波方向は、同じポート選択ベクトルを共有し、異なる周波数ドメインベクトルを使用する。
端末デバイスは、上記のケース1における方法に従ってL個のポート選択ベクトルを決定し、上記のケース2における方法に従って2つの偏波方向のそれぞれにおけるK個の周波数ドメインベクトルを決定してもよい。具体的な実現プロセスは、ここでは再び説明しない。
端末デバイスによりポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルを決定する上記に列挙した具体的な方法は、単なる例であり、この出願に対する限定を構成すべきでないことが理解されるべきである。端末デバイスによりポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルを決定するための具体的な方式は、この出願では限定されない。
上記は、ポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルを決定する具体的なプロセスを詳細に説明するために、例として2つの偏波方向を使用する。トランスポートレイヤの数が1よりも大きいとき、端末デバイスはまた、上記の方法と同様の方法に従ってポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルを決定してもよい。簡潔にするために、詳細は、ここでは説明しない。
ポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルを決定した後に、端末デバイスは、線形結合係数を更に決定してもよい。特定の数の線形結合係数については、異なるケースを参照して上記に詳細に記載されている。端末デバイスは、異なるケースを参照して、ポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルに対応する1つ以上の線形結合係数を決定してもよい。L個のポート選択ベクトル及びK個の周波数ドメインベクトルに基づいて線形結合係数を決定する具体的なプロセスは、方法300のS310におけるステップ(ii)において詳細に記載されている。しかし、この実施形態では、ポート選択ベクトルのグループの数が1よりも大きいか、或いは、周波数ドメインベクトルのグループの数が1よりも大きい場合、端末デバイスは、異なるグループのポート選択ベクトル又は異なるグループの周波数ドメインベクトルに基づいて、対応する線形結合係数を別々に決定してもよい。その具体的な決定プロセスは、上記のものと同じでもよい。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
端末デバイスは、ポート選択ベクトル、周波数ドメインベクトル及び線形結合係数に基づいてPMIを生成する。PMIは、第1の指示情報を含んでもよいことが理解され得る。具体的には、トランスポートレイヤの数が1であり、偏波方向の数が1であるとき、PMIは、第1の指示情報でもよい。トランスポートレイヤの数が1よりも大きいとき、或いは、偏波方向の数が1よりも大きいとき、第1の指示情報は、PMI内のいくつかの情報でもよい。
S440において、端末デバイスは、PMIを送信する。対応して、ネットワークデバイスは、PMIを受信する。
端末デバイスによりネットワークデバイスにPMIを送信する具体的なプロセスは、既存の技術と同じでもよい。簡潔にするために、その具体的なプロセスの詳細な説明は、ここでは省略される。
S450において、ネットワークデバイスは、PMIに基づいて各サブバンドのプリコーディング行列を決定する。
ネットワークデバイスは、受信したPMIに基づいて、各トランスポートレイヤにおいて各偏波方向におけるポート選択ベクトル、周波数ドメインベクトル及び線形結合係数の量子化値を決定してもよい。その具体的なプロセスは、S340に詳細に記載されている。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
ネットワークデバイスは、以下の式に基づいて、各トランスポートレイヤに対応する空間周波数行列を決定してもよい。
ここで、
は、PMIにより示されるL個のポート選択ベクトルを表し、下付きN
bは1つの偏波方向における参照信号のN
b個のポートを表し、上付きl-
iはN
b個のポート内の選択されたポートを表し、iは0からL-1の範囲であり、
は、2つの偏波方向において共有されるL個の同じポート選択ベクトルを表し、α
0,0~α
2L-1,K-1は、PMIにより示されるL*K個の線形結合係数の量子化値を表し、u
0~u
K-1は、PMIにより示されるK個の周波数ドメインベクトルを表す。
ネットワークデバイスは、上記の式に基づいて、R個のトランスポートレイヤに対応するR個の空間周波数行列を決定してもよい。各空間周波数行列の次元は、2Nb*Nfでもよい。すなわち、空間周波数行列の各列ベクトルは、1つのサブバンドに対応する。
ネットワークデバイスは、nfの値について1~Nfをトラバースし、Nf個のサブバンドにそれぞれ対応するプリコーディング行列を取得するために、以下の動作を繰り返し実行する。サブバンドnfに対応するプリコーディング行列を取得するために、R個の空間周波数行列内の列nfを抽出し、トランスポートレイヤ1~Rに対応するR個の列を左から右に順次配置し、正規化処理を実行し、プリコーディング行列の次元は2Nb*Rでもよい、。
正規化処理では、R個の列ベクトルのそれぞれにおける各要素は、各列の正規化係数で乗算されてもよく、それにより、要素のべき乗の和が1に等しくなり、R個の列ベクトルは、全体の正規化係数で乗算されてもよく、それにより、列ベクトルのべき乗の和が1に等しくなる。具体的な正規化処理方法は、この出願では限定されない。
空間周波数行列に基づいてプリコーディング行列を決定することは、単に可能な実現方式であり、ネットワークデバイスは、空間周波数行列を生成しなくてもよく、PMIにより決定されたポート選択ベクトル、周波数ドメインベクトル及び対応する線形結合係数に基づいてプリコーディング行列を直接決定してもよいことが理解されるべきである。
例えば、サブバンドn
fに対応する各トランスポートレイヤにおけるプリコーディングベクトルは、以下の式を使用することにより決定されてもよい。
ここで、ηは正規化係数であり、0≦η<1又はη>0であり、
は、PMIにより示されるL個のポート選択ベクトル内のポート選択ベクトルiを表し、
は、PMIにより示されるK個の周波数ドメインベクトル内の周波数ドメインベクトルkにおける要素n
f-を表し、α
l,kは、PMIにより示され且つ
に対応する線形結合係数の量子化値を表す。
PMIに基づいてネットワークデバイスにより各サブバンドのプリコーディング行列を決定するための上記の具体的な方法は単なる例であり、この出願に対する限定を構成すべきでないことが理解されるべきである。PMIに基づいてネットワークデバイスにより各サブバンドのプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は、この出願では限定されない。
さらに、周波数ドメインベクトルの長さNfがパイロット送信帯域幅に含まれるサブバンドの数に基づいて決定されるか、或いは、reporting bandのシグナリング長に基づいて決定される場合、報告対象のサブバンドの数NsbはNf未満でもよい。Nsb個のサブバンドは、Nf個のサブバンドのサブセットでもよい。ネットワークデバイスは、Nf個のサブバンド内のNsb個のサブバンドの位置に基づいて、Nsb-個のサブバンドに対応するプリコーディングベクトルを決定してもよい。Nsb個のサブバンドに対応するプリコーディングベクトルを決定する具体的なプロセスは、上記の方法300におけるS360において詳細に記載されている。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
上記の技術的解決策に基づいて、端末デバイスは、ポート選択ベクトルと、周波数ドメインベクトルと、線形結合係数とを使用することにより、各サブバンドのプリコーディング行列をネットワークデバイスにフィードバックしてもよい。ネットワークデバイスは、対応する方式で各サブバンドのプリコーディング行列を復元してもよい。この出願の実施形態では、K個の周波数ドメインベクトルは、周波数ドメイン内のチャネルの異なる変化パターンを記述するために使用され、周波数ドメイン内のチャネルの変化は、K個の周波数ドメインベクトルの線形結合を通じて刺激され、それにより、サブバンドの間の関係が完全に探索される。全てのサブバンドの変化パターンは、比較的少数の周波数ドメインベクトルと周波数ドメインの連続性とを使用することにより記述され、それにより、フィードバックオーバヘッドを低減する。既存の技術と比較して、サブバンド結合係数は、各サブバンドに基づいて独立に報告される必要はなく、サブバンドの数が増加したとき、フィードバックオーバヘッドは倍増しない。したがって、フィードバックオーバヘッドが大幅に低減でき、Type IIコードブックの近似精度も確保できる。
この出願の実施形態において提供される、プリコーディングベクトル又はプリコーディング行列を指示及び決定するための具体的な方法は、具体的な実施形態を参照して、上記に記載されている。しかし、端末デバイスによりプリコーディングベクトル又はプリコーディング行列を指示するための方法は、上記の記載に限定されず、他のプリコーディングベクトル指示及び決定方法が以下に提供される。
図5は、この出願のもう1つの他の実施形態に従ってデバイス相互作用の観点から示すプリコーディングベクトル指示及び決定方法の概略フローチャートである。図面に示すように、方法500は、S510~S550を含んでもよい。以下に、方法500におけるステップを詳細に説明する。
以下に示す実施形態では、理解を容易にするために、トランスポートレイヤの数が1である例が、プリコーディングベクトル指示及び決定方法を説明するために使用される点に留意すべきである。トランスポートレイヤの数が1よりも大きいとき、この出願において提供されるプリコーディングベクトル指示及び決定方法も適用可能であることが理解されるべきである。
S310において、端末デバイスは、第4の指示情報を生成し、第4の指示情報は、1つ以上の空間周波数ベクトルと、各空間周波数ベクトルの線形結合係数とを示すために使用されてもよい。
具体的には、端末デバイスは、各サブバンドの等価チャネル行列に基づいて、各サブバンドの理想的なプリコーディングベクトルを決定してもよい。端末デバイスにより各サブバンドの理想的なプリコーディング行列を決定する具体的なプロセスは、上記に詳細に記載されている。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
この出願のこの実施形態では、各サブバンドのチャネル環境の変化パターンは、遅延ドメインの変化を使用することにより表され、遅延の変化特性は、異なる周波数ドメインベクトルの線形結合を通じて更に表されてもよい。したがって、端末デバイスは、周波数ドメインベクトル及びポート選択ベクトルを使用することにより、各サブバンドの理想的なプリコーディングベクトルを表してもよい。方法300と異なり、この実施形態では、ポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルは総合的に考慮され、各サブバンドの理想的なプリコーディングベクトルは、空間周波数ベクトルの線形結合によりシミュレーションされる。
空間周波数ベクトルは、ポート選択ベクトルと周波数ドメインベクトルとを組み合わせることにより取得されてもよい。例えば、ポート選択ベクトルが列ベクトルであり、周波数ドメインベクトルが列ベクトルである場合、1つの空間周波数ベクトルは、1つのポート選択ベクトルと1つの周波数ドメインベクトルとのクロネッカー積でもよい。空間周波数ベクトルがbとして示され、ポート選択ベクトルがeとして示され、周波数ドメインベクトルがuとして示される場合、
である。ポート選択ベクトルが列ベクトルであり、周波数ドメインベクトルが行ベクトルである場合、1つの空間周波数ベクトルは、1つのポート選択ベクトルと1つの周波数ドメインベクトルとのクロネッカー積でもよい。空間周波数ベクトルがbとして示され、ポート選択ベクトルがeとして示され、周波数ドメインベクトルがuとして示される場合、
である。
この実施形態では、説明を容易にするために、ポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルの双方が列ベクトルであると仮定すると、空間周波数ベクトルは、ポート選択ベクトルと周波数ドメインベクトルとのクロネッカー積である。しかし、これは、この出願に対する限定を構成するものではないことが理解されるべきである。同じ概念に基づいて、当業者は、等価な変換又は置換を通じて、この出願における空間周波数ベクトルのものと同じ又は同様の構造を取得し得る。
上記のように、ポート選択ベクトルの次元はNbでもよく、周波数ドメインベクトルの次元はNfでもよい。この場合、空間周波数ベクトルの次元は、Nb*Nfでもよい。例えば、空間周波数ベクトルは、次元がNb*Nfである列ベクトルでもよい。したがって、端末デバイスは、ポート選択ベクトルの長さ及び周波数ドメインベクトルの長さを予め決定してもよい。ポート選択ベクトルの長さは、ネットワークデバイスにより示されてもよく、或いは、予め定義されてもよく、例えば、プロトコルにおいて定義されてもよい。これは、この出願では限定されない。ポート選択ベクトルの長さがネットワークデバイスにより示される場合、任意選択で、方法500は、以下のステップS520を更に含む。端末デバイスは、第2の指示情報を受信し、第2の指示情報は、ポート選択ベクトルの次元を示すために使用される。対応して、ネットワークデバイスは、第2の指示情報を送信する。任意選択で、第3の指示情報は、RRCメッセージで搬送される。
周波数ドメインベクトルの長さは、ネットワークデバイスにより示されてもよく、或いは、予め定義されてもよく、例えば、プロトコルにおいて定義されてもよい。これは、この出願では限定されない。周波数ドメインベクトルの長さがネットワークデバイスにより示される場合、任意選択で、方法500は、以下のステップS530を更に含む。端末デバイスは、第3の指示情報を受信し、第3の指示情報は、周波数ドメインベクトルの次元を示すために使用される。対応して、ネットワークデバイスは、第3の指示情報を送信する。
任意選択で、第3の指示情報は、RRCメッセージで搬送される。
以下に、端末デバイスが空間周波数ベクトル及び線形結合係数を決定する具体的なプロセスについて詳細に説明する。
ステップ(i):端末デバイスは、全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいて、空間周波数ベクトルを決定する。
端末デバイスは、所定の空間周波数ベクトルセットに基づいて、L個の空間周波数ベクトルを決定してもよい。
端末デバイスは、長さがNb*Nfであるベクトルを取得するために、サブバンド0からサブバンドNf-1までの全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルを、上から下に順次配置してもよい。説明を容易にするために、長さがNb*Nfであるベクトルは、以下では第1のベクトルとして示される。端末デバイスは、空間周波数ベクトルセット内の各ベクトルに対して第1のベクトルを射影し、射影値に基づいてL個の空間周波数ベクトルを決定してもよい。
可能な設計では、空間周波数ベクトルセットは、Nb*Nf個のベクトルを含んでもよく、これらのそれぞれは、Nb*Nfの長さを有してもよく、ベクトルは、対ごとに直交してもよい。この場合、Nb*Nf個の値は、空間周波数ベクトルセット内の各ベクトルに第1のベクトルを射影することにより取得されてもよい。端末デバイスは、Nb*Nf個の値からより大きいモジュラス(例えば、L個の大きい値として示される)を有するL個の値を選択し、L個の空間周波数ベクトルとしてL個の大きい値を生成するために使用されるベクトルを使用してもよい。
他の可能な設計では、空間周波数ベクトルセットは、Nb*Nf*Of個のベクトルを含んでもよく、これらのそれぞれは、Nb*Nfの長さを有する。Nb*Nf*Of個のベクトルは、Of個のサブセットに分割されてもよく、各サブセットは、Nb*Nf個のベクトルを含んでもよく、各サブセット内のNb*Nf個のベクトルは、対ごとに直交してもよい。第1のベクトルは、Of個のグループの値を取得するために、Of個のサブセット内の各ベクトルに順次射影されてもよく、各グループは、Nb*Nf個の値を含む。端末デバイスは、Of個のグループの値の各グループから、より大きいモジュラスを有するL個の値を選択し、次いで、より大きいモジュラスを有するL個の値のOf個のグループから、1つのグループの値を選択してもよい。例えば、選択されたグループの値におけるL値のモジュラス長の和(例えば、L個の大きい値として示される)は、残りのOf-1個のグループ内のいずれかのグループの値におけるL値のモジュラス長の和よりも大きくてもよい。L個の大きい値を生成するために使用されるL個のベクトルは、L個の空間周波数ベクトルとして使用されてもよい。
ステップ(ii):端末デバイスは、線形結合係数を決定する。
上記のL個の大きい値は、L個の空間周波数ベクトルに対応するL個の線形結合係数である。1~Lがlの値についてトラバースされ、それにより、L個の空間周波数ベクトルと1対1に対応する線形結合係数が取得できる。L個の空間周波数ベクトル内の空間周波数ベクトルlの線形結合係数は、第1のベクトルと空間周波数ベクトルlとの内積により決定される。
各線形結合係数は、振幅係数及び位相係数を含んでもよい。例えば、振幅係数がaとして示され、0≦a≦1であり、位相係数がφとして示される場合、
である。N
PSKは、高レイヤシグナリング、例えば、RRCメッセージを使用することにより、ネットワークデバイスにより構成されてもよい。N
PSKの値は、位相の量子化ビットの数に関係してもよく、量子化可能な位相の数を表すために使用される。
ステップ(iii):端末デバイスは、第4の指示情報を生成する。
ステップ(i)において決定されたL個の空間周波数ベクトルに基づいて、端末デバイスは、L個の空間周波数ベクトルを示すために使用される情報を決定し、当該情報は、空間周波数ベクトルセット内のL個の空間周波数ベクトルの位置を示すために使用されてもよい。
上記のように、空間周波数ベクトルセットは、複数の対ごとに直交する空間周波数ベクトルを含んでもよい。L個の空間周波数ベクトルを示すとき、第4の指示情報は、L個の空間周波数ベクトルの組み合せのインデックスを示すために具体的に使用されてもよい。L個の空間周波数ベクトルの組み合わせは、複数の組み合わせのうち1つでもよく、或いは、複数の組み合わせのうち1つに近いものでもよい。端末デバイスは、組み合せのインデックスを使用することにより、L個の空間周波数ベクトルを示してもよい。
代替として、空間周波数ベクトルセットは、複数のサブセットを含んでもよく、各サブセット内の空間周波数ベクトルは、対ごとに直交する。L個の空間周波数ベクトルは、複数のサブセットのうち1つ、例えば、第2のサブセットから取得されてもよい。この場合、L個の空間周波数ベクトルを示すとき、第4の指示情報は、第2のサブセットと、第2のサブセット内のL個の空間周波数ベクトルのインデックスとを示すために具体的に使用されてもよい。第2のサブセット内のL個の空間周波数ドメインベクトルのインデックスは、例えば、L個の空間周波数ドメインベクトルの組み合わせのインデックス、又はL個の空間周波数ドメインベクトルのインデックスでもよい。これは、この出願では限定されない。
L個の空間周波数ベクトルの組み合せのインデックスを示すことによりL個の空間周波数ベクトルを示すことは、単に可能な実現方式であり、この出願に対する限定を構成すべきでないことが理解されるべきである。例えば、L個の空間周波数ベクトルを示すとき、第4の指示情報は、代替として、空間周波数ベクトルセット内のL個の空間周波数ベクトルのインデックスを示すために使用されてもよい。L個の空間周波数ベクトルを示すための具体的な方式は、この出願では限定されない。
ステップ(ii)において決定されたL個の線形結合係数に基づいて、端末デバイスは、正規化された方式でL個の線形結合係数を示してもよい。
実現方式では、端末デバイスは、L個の係数から最大振幅を有する係数(例えば、最大係数として示される)を決定してもよく、L個の係数内の最大係数のシーケンス番号を示す。次いで、端末デバイスは、最大係数に対するL個の係数内の他の係数の相対値を更に示してもよい。
複数の相対値と複数のインデックスとの間の1対1の対応関係は、コードブックにおいて予め定義されてもよい。端末デバイスは、1対1の対応関係に基づいて、各係数の相対値に対応するインデックス又は各係数の相対値に近い値のインデックスをネットワークデバイスにフィードバックしてもよい。したがって、端末デバイスにより示される係数は、ステップ(ii)において決定された係数と同じでもよく或いはこれに近くてもよく、したがって、係数の量子化値になる。
正規化された方式でL個の線形結合係数を示すことは、単に可能な実現方式であり、この出願に対する限定を構成すべきでないことが理解されるべきである。例えば、端末デバイスは、L個の線形結合係数の量子化値のインデックスを直接的に示してもよく、或いは、L個の線形結合係数を差分方式で示してもよい。端末デバイスによりL個の線形結合係数を示すための具体的な方法は、この出願では限定されない。
上記の方法に基づいて、端末デバイスは、第4の指示情報を生成してもよい。
S540において、端末デバイスは、第4の指示情報を送信する。対応して、ネットワークデバイスは、第4の指示情報を受信する。
任意選択で、第4の指示情報は、PMI又はPMI内の情報要素でもよい。これは、この出願では限定されない。
任意選択で、第4の指示情報は、PUCCH上で送信される。
端末デバイスによりネットワークデバイスに第4の指示情報を送信するための具体的な方法は、既存の技術と同じでもよい。簡潔にするために、その具体的な方法の詳細な説明は、ここでは省略される。
S550において、ネットワークデバイスは、第4の指示情報に基づいて各サブバンドのプリコーディングベクトルを決定する。
ネットワークデバイスは、第4の指示情報に基づいて、空間周波数ベクトルセットからL個の空間周波数ベクトルを決定し、複数の相対値と複数のインデックスとの間の所定の1対1の対応関係に基づいて、L個の線形結合係数の量子化値を更に決定してもよい。ネットワークデバイスは、長さがNb*Nfであるベクトルを取得するために、L個の空間周波数ベクトル及びL個の線形結合係数の量子化値に基づいて、L個の空間周波数ベクトルに対して線形結合を実行する。ベクトルは、Nf個のサブバンドのプリコーディングベクトルを含んでもよい。説明を容易にするために、長さがNb*Nfであるベクトルは、第2のベクトルとして示され、第2のベクトルは、Nf個のサブバンドのプリコーディングベクトルを接合することにより取得されるベクトルでもよい。具体的には、第2のベクトル内の行(nf-1)*Nb~行nf*Nb-1における要素が抽出され、上から下に配置される。正規化処理の後に取得された列ベクトルは、第nfのサブバンドのプリコーディングベクトルである。ネットワークデバイスは、nfの値について0~Nf-1をトラバースしてもよい。上記の動作は、Nf個のサブバンドに対応するNf個のプリコーディングベクトルを取得するために繰り返される。
正規化処理では、各列ベクトルにおけるNb個の要素は正規化係数で乗算されてもよく、それにより、列における全ての要素のべき乗の和が1に等しくなる。正規化係数は、例えば、この列におけるNb個の要素のモジュラス長の和の平方根の逆数でもよい。具体的な正規化処理方法は、この出願では限定されない。
さらに、周波数ドメインベクトルの長さNfがパイロット送信帯域幅に含まれるサブバンドの数に基づいて決定されるか、或いは、reporting bandのシグナリング長に基づいて決定される場合、報告対象のサブバンドの数Nsbは、Nf未満でもよい。Nsb-個のサブバンドは、Nf個のサブバンドのサブセットでもよい。ネットワークデバイスは、Nf個のサブバンド内のNsb-個のサブバンドの位置に基づいて、Nsb-個のサブバンドに対応するプリコーディングベクトルを決定してもよい。Nsb-個のサブバンドに対応するプリコーディングベクトルを決定する具体的なプロセスは、上記の方法300におけるS360において詳細に記載されている。簡潔にするために、詳細は、、ここでは再び説明しない。
上記に列挙した、端末デバイスによりL個の空間周波数ベクトル及びL個の線形結合係数を決定するための方法、並びに、ネットワークデバイスによりプリコーディングベクトルを決定するための方法は、単に可能な実現方式であり、この出願に対する限定を構成すべきでないことが理解されるべきである。さらに、空間周波数ベクトルは、ポート選択ベクトルと周波数ドメインベクトルとのクロネッカー積でもよく、或いは、他の等価な形式、例えば、ポート選択ベクトルと周波数ドメインベクトルの転置ベクトルとの積でもよい。同じ概念に基づいて、当業者は、数学的変換又は等価置換を通じてプリコーディングベクトルをフィードバックし得る。
端末デバイスにより第4の指示情報を決定するための上記に列挙した方法は、単なる例であり、この出願に対する限定を構成しない。代替として、端末デバイスは、上記の実施形態300及び400におけるポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルに基づいてポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルを選択し、ポート選択ベクトル、周波数ドメインベクトル及び線形結合係数をネットワークデバイスに対して示してもよく、それにより、ネットワークデバイスは、示されたポート選択ベクトル、示された周波数ドメインベクトル及び示された線形結合係数の量子化値に基づいて、プリコーディングベクトルを決定する。言い換えると、端末デバイスは、代替として、ポート選択ベクトルセット及び周波数ドメインベクトルセットに基づいて第4の指示情報を決定して送信してもよく、ネットワークデバイスは、代替として、ポート選択ベクトルセット、周波数ドメインベクトルセット及び第4の指示情報に基づいてプリコーディングベクトルを決定してもよい。言い換えると、上記の方法の実施形態300及び400は、端末デバイスによりプリコーディングベクトルをフィードバックする具体的な実現形式として理解されてもよい。上記の第1の指示情報は、第4の指示情報の例でもよい。
上記の方法に基づいて、端末デバイスは、空間周波数ベクトルと、空間周波数ベクトルの線形結合係数とを使用することにより、各サブバンドのプリコーディングベクトルをネットワークデバイスにフィードバックしてもよい。ネットワークデバイスは、対応する方式で各サブバンドのプリコーディングベクトルを復元してもよい。この出願のこの実施形態では、ポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルは、空間ドメイン及び周波数ドメイン内のチャネルの変化パターンを記述するために結合される。周波数ドメインベクトルが効果的に使用され、サブバンドの間の関係が完全に探索されるので、全てのサブバンドの変化パターンは、比較的少数の周波数ドメインベクトルと周波数ドメインの連続性とを使用することにより記述され、それにより、フィードバックオーバヘッドを低減する。既存の技術と比較して、サブバンド結合係数は、各サブバンドに基づいて独立に報告される必要はなく、サブバンドの数が増加したとき、フィードバックオーバヘッドは倍増しない。したがって、フィードバックオーバヘッドが大幅に低減でき、Type IIコードブックの近似精度も確保できる。
周波数ドメインベクトルが使用されるので、端末デバイスのサブバンドフィードバックオーバヘッドが低減される。したがって、プリコーディングベクトルを示す上記のフィードバックモードはまた、サブバンド合同フィードバックモードと呼ばれてもよい。
理解を容易にするためにのみ、プリコーディングベクトルを指示及び決定する具体的なプロセスは、例として1つのトランスポートレイヤを使用することにより、上記に詳細に記載されている点に更に留意すべきである。しかし、実際の送信プロセスでは、トランスポートレイヤの数は、通常では1つに限定されない。さらに、送信アンテナは、代替として、水平偏波方向及び垂直偏波方向のような複数の偏波方向で構成されてもよい。複数のトランスポートレイヤ及び複数の偏波方向が存在するとき、端末デバイスは、依然として上記の方法に従ってプリコーディング行列を示してもよく、ネットワークデバイスもまた、上記の方法に従ってプリコーディング行列を決定してもよい。
図6を参照して、以下に、トランスポートレイヤの数Rが1よりも大きく、偏波方向の数Pが1よりも大きいとき、端末デバイスがプリコーディング行列を示すプロセスと、ネットワークデバイスがプリコーディング行列を決定するプロセスとについて詳細に説明する。図6は、この出願の他の実施形態に従ってデバイス相互作用の観点からプリコーディング行列指示及び決定方法600を示す。方法600は、S610~S650を含んでもよい。以下に、方法600におけるステップについて詳細に説明する。
S610において、端末デバイスは、PMIを生成する。
まず、端末デバイスは、各サブバンドの等価チャネル行列に基づいて、各サブバンドの理想的なプリコーディング行列を決定してもよい。上記に、端末デバイスが、ネットワークデバイスにより送信されたプリコーディング参照信号に基づいて、各サブバンドの理想的なプリコーディング行列を決定する具体的なプロセスについて詳細に説明した。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
上記のように、端末デバイスにより決定された各サブバンドの理想的なプリコーディング行列は、空間周波数ベクトルと、空間周波数ベクトルの線形結合係数とを使用することによりフィードバックされてもよい。1つの空間周波数ベクトルは、1つのポート選択ベクトルと1つの周波数ドメインベクトルとのクロネッカー積でもよい。ポート選択ベクトルの次元及び周波数ドメインベクトルの次元は、ネットワークデバイスにより別々に示されてもよく、或いは、予め定義されてもよく、例えば、プロトコルにおいて定義されてもよい。
ポート選択ベクトルの次元がネットワークデバイスにより示されるとき、任意選択で、当該方法は、以下のステップS620を更に含む。端末デバイスは、第2の指示情報を受信し、第2の指示情報は、ポート選択ベクトルの長さを示すために使用される。対応して、ネットワークデバイスは、第2の指示情報を送信する。この実施形態では、ポート選択ベクトルの次元は、1つの偏波方向における参照信号のポートの数により決定されてもよい。
任意選択で、第2の指示情報は、RRCメッセージで搬送される。
周波数ドメインベクトルの次元がネットワークデバイスにより示されるとき、任意選択で、当該方法は、以下のステップS630を更に含む。端末デバイスは、第3の指示情報を受信し、第3の指示情報は、周波数ドメインベクトルの次元を示すために使用される。対応して、ネットワークデバイスは、第3の指示情報を送信する。
任意選択で、第3の指示情報は、RRCメッセージで搬送される。
この実施形態では、トランスポートレイヤの数がRであるとき、端末デバイスは、R個のトランスポートレイヤに対応するR個の指示情報を決定してもよく、それぞれの指示情報は、1つのトランスポートレイヤに対応してもよい。或るトランスポートレイヤにおいて、偏波方向の数がPであるとき、トランスポートレイヤに対応する1つのグループの指示情報は、P個のグループの空間周波数ベクトルと、P個の偏波方向にそれぞれ対応するP個のグループの線形結合係数とを示すために具体的に使用されてもよい。各グループの空間周波数ベクトルは、L個の空間周波数ベクトルを含んでもよく、各グループの線形結合係数は、L*K個の線形結合係数を含んでもよい。指示情報は、上記の実施形態500における第4の指示情報の例として考えられてもよいことが理解されるべきである。
P個のグループの空間周波数ベクトル内で、いずれか2つのグループの空間周波数ベクトルは同じでもよく、或いは、少なくとも2つのグループの空間周波数ベクトルは異なってもよい。
いずれか2つのグループの空間周波数ベクトルが同じであるとき、1つのグループの空間周波数ベクトルのみが、P個の偏波方向についてフィードバックされてもよい。この場合、端末デバイスは、1つの偏波方向における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいてL個の空間周波数ベクトルを決定してもよく、或いは、P個の偏波方向における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいてL個の空間周波数ベクトルを決定してもよい。
少なくとも2つのグループの空間周波数ベクトルが異なることは、具体的に以下を含んでもよい。少なくとも2つのグループの空間周波数ベクトルが部分的に異なるか、或いは、少なくとも2つのグループの空間周波数が完全に異なる。言い換えると、少なくとも2つのグループの空間周波数ベクトルは、少なくとも部分的に異なる。少なくとも2つのグループの空間周波数ベクトルが異なるとき、P個の偏波方向におけるP個のグループの空間周波数ベクトルは別々にフィードバックされてもよい。この場合、端末デバイスは、各偏波方向における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいて、偏波方向に対応するL個の空間周波数ベクトルを決定してもよい。言い換えると、端末デバイスは、P*L個の空間周波数ベクトルを決定してもよい。
したがって、トランスポートレイヤの数が1であり、偏波方向の数がPであるとき、いずれか2つの偏波方向における空間周波数ベクトルが同じである場合、PMIは、L個の空間周波数ベクトルを示すために使用される情報と、P*L個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、全ての偏波方向における空間周波数ベクトルは、各偏波方向に基づいて繰り返し示されなくてもよいが、全ての偏波方向における線形結合係数は、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよい。
トランスポートレイヤの数が1であり、偏波方向の数がPであるとき、いずれか2つの偏波方向における空間周波数ベクトルが異なる場合、PMIは、P*L個の空間周波数ベクトルを示すために使用される情報と、P*L個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、全ての偏波方向における空間周波数ベクトルは、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよく、全ての偏波方向における線形結合係数もまた、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよい。
さらに、トランスポートレイヤの数が1よりも大きい場合、例えば、トランスポートレイヤの数がRである場合、PMIは、R個のグループの空間周波数ベクトルと、R個のトランスポートレイヤにそれぞれ対応するR個のグループの線形結合係数とを示すために使用されてもよい。R個のグループの空間周波数ベクトル内で、いずれか2つのグループの空間周波数ベクトルは同じでもよく、或いは、少なくとも2つのグループの空間周波数ベクトルは異なってもよい。
いずれか2つのグループの空間周波数ベクトルが同じであるとき、1つのグループの空間周波数ベクトルのみが、R個のトランスポートレイヤについてフィードバックされてもよい。この場合、端末デバイスは、或るトランスポートレイヤにおける全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいて1つのグループの空間周波数ベクトルを決定してもよく、或いは、R個のトランスポートレイヤにおける全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいて1つのグループの空間周波数ベクトルを決定してもよい。
少なくとも2つのグループの空間周波数ベクトルが異なることは、具体的に以下を含んでもよい。少なくとも2つのグループの空間周波数ベクトルが部分的に異なるか、或いは、少なくとも2つのグループの空間周波数ベクトルが完全に異なる。言い換えると、少なくとも2つのグループの空間周波数は、少なくとも部分的に異なる。少なくとも2つのグループの空間周波数ベクトルが異なるとき、R個のトランスポートレイヤのR個のグループの空間周波数ベクトルは別々にフィードバックされてもよい。この場合、端末デバイスは、各トランスポートレイヤにおける全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいて、トランスポートレイヤに対応する1つのグループの空間周波数ベクトルを決定してもよい。
したがって、トランスポートレイヤの数がRであり、偏波方向の数が1であるとき、いずれか2つのトランスポートレイヤにおける空間周波数ベクトルが同じである場合、PMIは、L個の空間周波数ベクトルを示すために使用される情報と、R*L個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、全てのトランスポートレイヤにおける空間周波数ベクトルは、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよく、全てのトランスポートレイヤにおける線形結合係数は、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよい。言い換えると、第4の指示情報内でL個の空間周波数ベクトルを示すために使用される上記の情報は、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよく、すなわち、各トランスポートレイヤに対応する第4の指示情報内で繰り返し示されなくてもよい。
トランスポートレイヤの数がRであり、偏波方向の数が1であるとき、いずれか2つのトランスポートレイヤにおける空間周波数ベクトルが異なる場合、PMIは、R*L個の空間周波数ベクトルを示すために使用される情報と、R*L個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、全てのトランスポートレイヤにおける空間周波数ベクトルは、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよく、全てのトランスポートレイヤにおける空間周波数ベクトルもまた、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよく、全てのトランスポートレイヤにおける線形結合係数もまた、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよい。言い換えると、第4の指示情報内でL個の空間周波数ベクトルを示すために使用される上記の情報は、各トランスポートレイヤに対応する第4の指示情報内で、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよい。
要するに、トランスポートレイヤレイヤの数がRであり、偏波方向の数がPであるとき、いずれか2つのトランスポートレイヤにおける空間周波数ベクトルが同じであり、いずれか2つの偏波方向における空間周波数ベクトルが同じである場合、PMIは、L個の空間周波数ベクトルを示すために使用される情報と、R*P*L個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、各トランスポートレイヤにおいて各偏波方向における偏波方向ベクトルは、各トランスポートレイヤにおける各偏波方向に基づいて繰り返し示されなくてもよく、各トランスポートレイヤにおいて各偏波方向における線形結合係数は、各トランスポートレイヤにおける各偏波方向に基づいて別々に示されてもよい。言い換えると、第4の指示情報内でL個の空間周波数ベクトルを示すために使用される上記の情報は、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよく、すなわち、各トランスポートレイヤに対応する第4の指示情報内で繰り返し示されなくてもよい。
トランスポートレイヤの数がRであり、偏波方向の数がPであるとき、いずれか2つのトランスポートレイヤにおける空間周波数ベクトルが同じであり、いずれか2つの偏波方向における空間周波数ベクトルが異なる場合、PMIは、P*L個の空間周波数ベクトルを示すために使用される情報と、R*P*L個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、各トランスポートレイヤにおける空間周波数ベクトルは、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよいが、各偏波方向における空間周波数ベクトルは、各偏波方向に基づいて別々に示されてもよく、各トランスポートレイヤにおいて各偏波方向における線形結合係数は、各トランスポートレイヤにおける各偏波方向に基づいて別々に示されてもよい。言い換えると、第4の指示情報内でL個の空間周波数ベクトルを示すために使用される上記の情報は、各トランスポートレイヤに基づいて繰り返し示されなくてもよく、すなわち、各トランスポートレイヤに対応する第4の指示情報内で繰り返し示されなくてもよい。
トランスポートレイヤの数がRであり、偏波方向の数がPであるとき、いずれか2つのトランスポートレイヤにおける空間周波数ベクトルが異なり、いずれか2つの偏波方向における空間周波数ベクトルが異なる場合、PMIは、R*P*L個の空間周波数ベクトルを示すために使用される情報と、R*P*L個の線形結合係数を示すために使用される情報とを含んでもよい。言い換えると、各トランスポートレイヤにおける空間周波数ベクトルは、各トランスポートレイヤにおける各偏波方向に基づいて別々に示されてもよく、各トランスポートレイヤにおいて各偏波方向における線形結合係数は、各トランスポートレイヤにおける各偏波方向に基づいて別々に示されてもよい。言い換えると、第4の指示情報内でL個の空間周波数ベクトルを示すために使用される上記の情報は、各トランスポートレイヤに対応する第4の指示情報内で、各トランスポートレイヤに基づいて別々に示されてもよい。
一般性を損なうことなく、偏波方向の数Pが2である例を使用することにより、以下に、端末デバイスが或るトランスポートレイヤにおける空間周波数ベクトル及び線形結合係数を決定する具体的なプロセスについて詳細に説明する。
偏波方向の数が2であるとき、2つの偏波方向は、同じ空間周波数ベクトルを共有してもよい。この場合、空間周波数ベクトルは、トランスポートレイヤに一度のみ示される。代替として、異なる空間周波数ベクトルが、2つの偏波方向において使用されてもよい。この場合、空間周波数ベクトルは、同じトランスポートレイヤにおける2つの偏波方向について別々に示されてもよい。
上記の2つのケースを参照して、以下に、端末デバイスが或るトランスポートレイヤにおいて空間周波数ベクトルを決定する具体的なプロセスについて別々に説明する。
ケース1:2つの偏波方向は、1つ以上の同じ空間周波数ベクトルを共有する。
実現方式では、端末デバイスは、2つの偏波方向、例えば、偏波方向0から1つの偏波方向をランダムに選択してもよい。端末デバイスは、偏波方向0における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分に基づいて、空間周波数ベクトルを決定してもよい。
具体的には、端末デバイスは、長さがNb*Nfであるベクトルを取得するために、偏波方向0における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分を、サブバンド0からサブバンドNf-1まで上からしに順次配置してもよい。説明を容易にするために、長さがNb*Nfであるベクトルは、以下では第3のベクトルとして示される。端末デバイスは、空間周波数ベクトルセット内の各ベクトルに対して第3のベクトルを射影し、射影値に基づいてL個の空間周波数ベクトルを決定してもよい。
端末デバイスが偏波方向0におけるの全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分に基づいて空間周波数ベクトルを決定する具体的なプロセスは、上記の方法500のS510におけるステップ(i)において、端末デバイスが全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルに基づいて空間周波数ベクトルを決定する具体的なプロセスと同様でもよい。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
他の実現方式では、端末デバイスは、2つの偏波方向のそれぞれにおける全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分に基づいて、空間周波数ベクトルを決定してもよい。
具体的には、端末デバイスは、偏波方向0における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分を含むベクトルを取得するために、偏波方向0における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分を、サブバンド1からサブバンドNfまで上から下に順次配置してもよい。ベクトルの長さは、Nb*Nfでもよく、例えば、ベクトルはZ0として示される。端末デバイスは、偏波方向1における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分を含むベクトルを取得するために、偏波方向1における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分を、サブバンド0からサブバンドNf-1まで上から下に順次配置する。ベクトルの次元は、Nb*Nfでもよく、例えば、ベクトルはZ1として示される。
空間周波数ベクトルセットがNb*Nf個のベクトルを含むと仮定する。端末デバイスは、例えば、第1の偏波方向における射影値として示されるNb*Nf個の値を取得するために、空間周波数ベクトルセット内の各ベクトルに対してベクトルZ0を射影してもよい。第1の偏波方向における射影値の順序は、空間周波数ベクトルセット内のNb*Nf個のベクトルの順序に対応する。端末デバイスは、例えば、第2の偏波方向における射影値として示されるNb*Nf個の値を取得するために、空間周波数ベクトルセット内の各ベクトルに対してベクトルZ1を射影してもよい。第2の偏波方向における射影値の順序は、空間周波数ベクトルセット内のNb*Nf個のベクトルの順序に対応する。端末デバイスは、より大きいモジュラス長の和を有するL個の値を決定するために、第1の偏波方向の射影値のモジュラス長と第2の偏波方向の射影値のモジュラス長との和を計算してもよく、2つの射影値は同じシーケンス番号に対応する。より大きいモジュラス長の和を有するL個の値を生成するために使用される射影値のベクトルは、L個の空間周波数ベクトルとして使用されてもよい。第1の偏波方向における射影値内のL個の値を生成するために使用される射影値のシーケンス番号、又は第2の偏波方向における射影値内のL個の値を生成するために使用される射影値のシーケンス番号は、L個の空間周波数ベクトルが空間周波数ベクトルセット内に位置する列のシーケンス番号である。
Of*Nf個のポート選択ベクトルが存在する場合、端末デバイスは、依然として、上記の方式でL個の空間周波数ベクトルを決定してもよい。その具体的な実現プロセスは、上記のものと同様である。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
任意選択で、P個の偏波方向のうちいずれか2つにおけるL個の空間周波数ベクトルが同じであるとき、或いは言い換えると、第1の偏波方向におけるL個の空間周波数ベクトルが第2の偏波方向におけるL個の空間周波数ベクトルと同じであるとき、L個の空間周波数ベクトルは、空間周波数ベクトルセットのサブセットから取得される。L個の空間周波数ベクトルを示すために使用されるとき、PMIは、サブセットと、サブセット内のL個の空間周波数ベクトルのインデックスとを示すために具体的に使用されてもよい。
ケース2:2つの偏波方向における空間周波数ベクトルは互いに独立である。
2つの偏波方向における空間周波数ベクトルが互いに独立であるとき、端末デバイスは、各偏波方向における全てのサブバンドの理想的なプリコーディングベクトルの成分に基づいて、各偏波方向における空間周波数ベクトルを決定してもよい。その具体的なプロセスは、ケース1の第1の実現方式の具体的なプロセスと同じである。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
2つの偏波方向における空間周波数ベクトルが互いに独立であるとき、各偏波方向に対応する空間周波数ベクトルは、空間周波数ベクトルセット内の同じサブセット又は異なるサブセットから取得されてもよいことが理解され得る。
任意選択で、P個の偏波方向のうちいずれか2つにおけるL個の空間周波数ベクトルが同じであるとき、或いは言い換えると、第1の偏波方向におけるL個の空間周波数ベクトルが第2の偏波方向におけるL個の空間周波数ベクトルと異なるとき、PMIは、P*L個の空間周波数ベクトルを示すために使用されてもよい。各偏波方向におけるL個の空間周波数ベクトルは、L個の空間周波数ベクトルセット内のサブセットから取得されてもよい。空間周波数ベクトルを示すために使用されるとき、PMIは、P個の偏波方向に対応するP個のサブセットと、対応するサブセット内の各偏波方向におけるL個の空間周波数ベクトルのインデックスとを示すために具体的に使用されてもよい。
端末デバイスにより空間周波数ベクトルを決定するための上記に列挙した具体的な方法は、単なる例であり、この出願に対する限定を構成すべきでないことが理解されるべきである。端末デバイスにより空間周波数ベクトルを決定するための具体的な方式は、この出願では限定されない。
上記は、空間周波数ベクトルを決定する具体的なプロセスを詳細に説明するために、例として2つの偏波方向を使用する。トランスポートレイヤの数が1よりも大きいとき、端末デバイスはまた、上記の方法と同様の方法に従って空間周波数ベクトルを決定してもよい。簡潔にするために、詳細は、ここでは説明しない。
空間周波数ベクトルを決定した後に、端末デバイスは、線形結合係数を更に決定してもよい。特定の数の線形結合係数については、異なるケースを参照して上記に詳細に記載されている。端末デバイスは、異なるケースを参照して、空間周波数ベクトルに対応する線形結合係数を決定してもよい。L個の空間周波数ベクトルに基づいて線形結合係数を決定する具体的なプロセスは、方法500のS510におけるステップ(ii)において詳細に記載されている。しかし、この実施形態では、空間周波数ベクトルのグループの数が1よりも大きい場合、端末デバイスは、異なるグループの空間周波数ベクトルに基づいて、対応する線形結合係数を別々に決定してもよい。その具体的な決定プロセスは、上記のものと同じでもよい。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
端末デバイスは、空間周波数ベクトル及び線形結合係数に基づいてPMIを生成してもよい。PMIは、第4の指示情報を含んでもよいことが理解され得る。具体的には、トランスポートレイヤの数が1であり、偏波方向の数が1であるとき、PMIは、第4の指示情報でもよい。トランスポートレイヤの数が1よりも大きいとき、或いは、偏波方向の数が1よりも大きいとき、第4の指示情報は、PMI内のいくつかの情報でもよい。
S640において、端末デバイスは、PMIを送信する。対応して、ネットワークデバイスは、PMIを受信する。
端末デバイスによりネットワークデバイスにPMIを送信する具体的なプロセスは、既存の技術と同じでもよい。簡潔にするために、その具体的なプロセスの詳細な説明は、ここでは省略される。
S650において、ネットワークデバイスは、PMIに基づいて各サブバンドのプリコーディング行列を決定する。
ネットワークデバイスは、受信したPMIに基づいて、各トランスポートレイヤにおいて各偏波方向における空間周波数ベクトル及び線形結合係数の量子化値を決定してもよい。その具体的なプロセスは、S540に詳細に記載されている。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
ネットワークデバイスは、以下の式に基づいて、各トランスポートレイヤに対応するベクトルを決定してもよい。
ここで、b
lは、空間周波数ベクトルlを表し、lは0からL-1の範囲であり、α
lは、第1の偏波方向における空間周波数ベクトルlの振幅係数の量子化値を表し、0≦α
l≦1であり、φ
lは、第1の偏波方向におけるlの位相係数の量子化値を表し、
であり、α
l+Lは、第2の偏波方向における空間周波数ベクトルlの振幅係数の量子化値を表し、0≦α
l+L≦1であり、φ
l+Lは、第1の偏波方向におけるlの位相係数の量子化値を表し、
である。
上記の式により表されるベクトルは、トランスポートレイヤにおける第1の偏波方向におけるプリコーディングベクトルと、トランスポートレイヤにおける第2の偏波方向におけるプリコーディングベクトルとを接合することにより取得されてもよく、ベクトルの長さは2Nb*Nfでもよい。最初のNb*Nf個の行は、第1の偏波方向における全てのサブバンドのプリコーディングベクトルを、サブバンド1からサブバンドNfまで上から下に接合することにより取得されてもよい。最後のNb*Nf個の行は、第2の偏波方向における全てのサブバンドのプリコーディングベクトルを、サブバンド1からサブバンドNfまで上から下に接合することにより取得されてもよい。
ネットワークデバイスは、ベクトル内の行(nf-1)*Nb~行nf*Nb-1内の要素を抽出し、これらの要素を上から下に配置してもよい。取得されたベクトルは、例えば、第1の成分として示される、第1の偏波方向におけるサブバンドnfのプリコーディングベクトルの成分に対応する。ネットワークデバイスは、ベクトル内の行(Nf+nf-1)*Nb~行(Nf+nf)*Nb-1内の要素を抽出し、これらの要素を上から下に配置してもよい。取得されたベクトルは、例えば、第2の成分として示される、第2の偏波方向におけるサブバンドnfのプリコーディングベクトルの成分に対応する。ネットワークデバイスは、次元が2Nbであるベクトルを取得するために、第1の成分と第2の成分とを接合してもよい。例えば、ネットワークデバイスは、次元が2Nbである列ベクトルを取得するために、第1の成分と第2の成分とを上から下に配置する。ネットワークデバイスは、サブバンドnfに対応するプリコーディングベクトルを取得するために、ベクトルに対して正規化処理を更に実行してもよい。
ネットワークデバイスは、nfの値について0~Nf-1をトラバースしてもよい。上記の動作は、Nf個のサブバンドに対応するNf個のプリコーディング行列を取得するために繰り返される。
正規化処理では、各列におけるNb個の要素は、正規化係数で乗算されてもよく、それにより、列内の全ての要素のべき乗の和が1に等しくなる。正規化係数は、例えば、この列におけるNb個の要素のモジュラス長の和の平方根の逆数でもよい。具体的な正規化処理方法は、この出願では限定されない。
ネットワークデバイスは、上記の式に基づいて、R個のトランスポートレイヤに対応するR個のベクトルを決定してもよい。各ベクトルの長さは、2Nb*Nfでもよい。ネットワークデバイスは、R個のベクトルに基づいて、Nf個のサブバンドに対応するR個のトランスポートレイヤのそれぞれにおけるNf個のプリコーディングベクトルを決定してもよい。
ネットワークデバイスは、nfの値について0~Nf-1をトラバースし、Nf個のサブバンドに対応するNf個のプリコーディング行列を取得するために、以下の動作を繰り返し実行してもよい。サブバンドnfに対応するプリコーディング行列を取得するために、各トランスポートレイヤにおけるサブバンドnfに対応するプリコーディングベクトルを抽出し、トランスポートレイヤ1~Rに対応するプリコーディングベクトルを左から右に順次配置し、プリコーディング行列の次元は2Nb*Rでもよい、。
さらに、周波数ドメインベクトルの長さNfがパイロット送信帯域幅に含まれるサブバンドの数に基づいて決定されるか、或いは、reporting bandのシグナリング長に基づいて決定される場合、報告対象のサブバンドの数NsbはNf未満でもよい。Nsb-個のサブバンドは、Nf個のサブバンドのサブセットでもよい。ネットワークデバイスは、Nf個のサブバンド内のNsb-個のサブバンドの位置に基づいて、Nsb-個のサブバンドに対応するプリコーディングベクトルを決定してもよい。Nsb-個のサブバンドに対応するプリコーディングベクトルを決定する具体的なプロセスは、上記の方法300におけるS360において詳細に記載されている。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
上記に列挙した、端末デバイスによりL個の空間周波数ベクトル及びL個の線形結合係数を決定するための方法、並びに、ネットワークデバイスによりプリコーディングベクトルを決定するための方法は、単に可能な実現方式であり、この出願に対する限定を構成すべきでないことが理解されるべきである。さらに、空間周波数ベクトルは、ポート選択ベクトルと周波数ドメインベクトルとのクロネッカー積でもよく、或いは、他の等価な形式でもよい。同じ概念に基づいて、当業者は、数学的変換又は等価置換を通じてプリコーディングベクトルをフィードバックし得る。
上記の方法に基づいて、端末デバイスは、空間周波数ベクトルと、空間周波数ベクトルの線形結合係数とを使用することにより、各サブバンドのプリコーディングベクトルをネットワークデバイスにフィードバックしてもよい。ネットワークデバイスは、対応する方式で各サブバンドのプリコーディングベクトルを復元してもよい。この出願のこの実施形態では、ポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルは、空間ドメイン及び周波数ドメイン内のチャネルの変化パターンを記述するために結合される。周波数ドメインベクトルが効果的に使用され、サブバンドの間の関係が完全に探索されるので、全てのサブバンドの変化パターンは、比較的少数の周波数ドメインベクトルと周波数ドメインの連続性とを使用することにより記述され、それにより、フィードバックオーバヘッドを低減する。既存の技術と比較して、サブバンド結合係数は、各サブバンドに基づいて独立に報告される必要はなく、サブバンドの数が増加したとき、フィードバックオーバヘッドは倍増しない。したがって、フィードバックオーバヘッドが大幅に低減でき、Type IIコードブックの近似精度も確保できる。
周波数ドメインベクトルが使用されるので、端末デバイスのサブバンドフィードバックオーバヘッドが低減される。したがって、プリコーディングベクトルを示す上記のフィードバックモードはまた、サブバンド合同フィードバックモードと呼ばれてもよい。
上記に提供されるプリコーディングベクトル指示及び決定方法(或いは言い換えると、プリコーディング行列指示及び決定方法)は、他のプリコーディングベクトル指示及び決定方法と共存してもよく、双方の方法は、PMIフィードバックモードと呼ばれてもよい。ネットワークデバイスは、報告対象のサブバンドに基づいてフィードバックモードを決定してもよい。以下に、端末デバイスがネットワークデバイスの指示に基づいてPMIをフィードバックする具体的なプロセスについて詳細に説明する。
図7は、この出願の更に他の実施形態に従ってデバイス相互作用の観点から示されるPMIフィードバック方法700の概略フローチャートである。図面に示すように、方法700は、S710~S740を含んでもよい。以下に、方法700におけるステップについて詳細に説明する。
S710において、ネットワークデバイスは、第5の指示情報を生成し、第5の指示情報は、PMIをフィードバックするためのフィードバックモードを示すために使用される。
この実施形態では、PMIフィードバックモードは、上記に提供されるフィードバックモードでもよく、或いは、他のフィードバックモードでもよい。具体的には、PMIフィードバックモードは、第1のフィードバックモード又は第2のフィードバックモードでもよい。第1のフィードバックモードは、ポート選択ベクトルセットのみに基づいてPMIをフィードバックするためのモードでもよく、第2のフィードバックモードは、ポート選択ベクトルセット及び周波数ドメインベクトルセットに基づいてPMIをフィードバックするためのモードでもよい。代替として、第1のフィードバックモードは、ポート選択ベクトルセットに基づいてPMIをフィードバックするためのモードでもよく、第2のフィードバックモードは、空間周波数ベクトルセットに基づいてPMIをフィードバックするためのモードである。
第1のフィードバックモードでのポート選択ベクトルセットのみに基づくPMIのフィードバックは、第2のフィードバックモードに対して相対的でもよい。第2のフィードバックモードと比較して、第1のフィードバックモードでは、PMIは、ポート選択ベクトルセットのみに基づいてフィードバックされてもよく、周波数ドメインベクトルセットのような更なるベクトルセットは提供される必要がない。言い換えると、第1のフィードバックモードと第2のフィードバックモードとの間の違いは、第1のフィードバックモードが周波数ドメインベクトルセットに基づくのではなく、第2のフィードバックモードが周波数ドメインベクトルセットに基づくということでもよい。
代替として、第1のフィードバックモードは、ポート選択ベクトルセットに基づいてPMIをフィードバックするためのモードでもよく、第2のフィードバックモードは、空間周波数ベクトルセットに基づいてPMIをフィードバックするためのモードでもよい。PMIが2つのフィードバックモードでフィードバックされる基準となるベクトルセットは、異なってもよい。
言い換えると、第1のフィードバックモードはサブバンド独立フィードバックモードでもよく、第2のフィードバックモードはサブバンド合同フィードバックモードでもよい。
ポート選択ベクトルセットは、複数のポート選択ベクトルを提供してもよく、周波数ドメインベクトルセットは、複数の周波数ドメインベクトルを提供してもよく、空間周波数ベクトルセットは、複数の空間周波数ベクトルを提供してもよい。
可能な実現方式では、第1のフィードバックモードは、例えば、NRプロトコルTS38.214 R15において定義され且つtype IIポート選択コードブックに基づいてPMIをフィードバックするために使用されるフィードバックモードでもよく、具体的には、サブバンド独立フィードバックモードでもよい。第2のフィードバックモードは、例えば、方法300~方法600を参照して上記に説明したフィードバックモードでもよい。第1のフィードバックモードと比較して、第2のフィードバックモードは、サブバンド合同フィードバックモードとして理解されてもよい。上記の説明から習得できるように、第2のフィードバックモードでは、複数のサブバンドは、周波数ドメインのフィードバックオーバヘッドを低減するために、サブバンドの間の関係を使用することにより、周波数ドメインにおける連続性に基づいて、合同でフィードバックされる。第1のフィードバックモードと比較して、第2のフィードバックモードは、特に比較的多数の報告対象のサブバンドが存在するとき、フィードバックオーバヘッドを大幅に低減できる。
この実施形態では、第5の指示情報は、フィードバックモードを明示的に示してもよい。例えば、指示ビット又は指示フィールドが、フィードバックモードを示すために使用されてもよい。例えば、指示ビットが「0」に設定されたとき、これは、第1のフィードバックモードが使用されることを示し、指示ビットが「1」に設定されたとき、これは、第2のフィードバックモードが使用されることを示す。代替として、指示ビットが「1」に設定されたとき、これは、第1のフィードバックモードが使用されることを示し、指示ビットが「0」に設定されたとき、これは、第2のフィードバックモードが使用されることを示す。これは、この出願では限定されない。
第5の指示情報は、代替として、他の情報を使用することにより、フィードバックモードを暗示的に示してもよい。例えば、ネットワークデバイスが周波数ドメインベクトルの長さを端末デバイスに示すとき、ネットワークデバイスが第2のフィードバックモードに基づいてPMIをフィードバックすることを端末デバイスに要求すると考えられてもよい。この場合、周波数ドメインベクトルの長さを示すために使用される上記の第2の指示情報は、第5の指示情報の例として理解されてもよい。
空間周波数ベクトルの長さは、周波数ドメインベクトルの長さ及びポート選択ベクトルの長さにより決定されてもよい点に留意すべきである。したがって、ネットワークデバイスが周波数ドメインベクトルの長さを端末デバイスに示すとき、端末デバイスは、ポート選択ベクトル及び周波数ドメインベクトルに基づいてPMIをフィードバックしてもよく、或いは、空間周波数ベクトルに基づいてPMIをフィードバックしてもよい。これは、この出願では限定されない。
S720において、ネットワークデバイスは、第5の指示情報を送信する。対応して、端末デバイスは、第5の指示情報を受信する。
任意選択で、第5の指示情報は、RRCメッセージで搬送される。
ネットワークデバイスにより第5の指示情報を端末デバイスに送信するための具体的な方法は、既存の技術において、ネットワークデバイスによりシグナリングを端末デバイスに送信するための方式と同じでもよい。簡潔にするために、その具体的なプロセスの詳細な説明は、ここでは省略される。
S730において、端末デバイスは、第5の指示情報により示されるフィードバックモードに基づいてPMIを生成する。
端末デバイスは、第5の指示情報により示されるフィードバックモードに基づいてPMIを生成してもよい。端末デバイスが第1のフィードバックモードに基づいてPMIを生成するとき、端末デバイスがPMIを生成する具体的なプロセスは、既存の技術におけるものと同じでもよい。簡潔にするために、詳細は、ここでは説明しない。端末デバイスが第2のフィードバックモードに基づいてPMIを生成するとき、その具体的な実現プロセスは、上記の方法300~方法600に詳細に記載されている。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
S740において、端末デバイスは、PMIを送信する。
端末デバイスは、PMIをネットワークデバイスに送信し、それにより、ネットワークデバイスは、プリコーディング行列を決定する。ネットワークデバイスは、第5の指示情報を送信する上記のネットワークデバイスでもよく、或いは、他のネットワークデバイスでもよい。これは、この出願では限定されない。図面に示す、端末デバイスによりネットワークデバイスにPMIを送信するステップは、単なる例であり、この出願に対する限定を構成しないことが理解されるべきである。
次いで、ネットワークデバイスは、PMIに基づいてプリコーディング行列を決定し、データ送信に使用されるプリコーディング行列を更に決定してもよい。ネットワークデバイスは、異なるフィードバックモードでPMIに基づいてプリコーディング行列を決定してもよい。端末デバイスが第1のフィードバックモードに基づいてPMIを生成するとき、ネットワークデバイスがPMIに基づいてプリコーディング行列を決定する具体的なプロセスは、既存の技術におけるものと同じでもよい。簡潔にするために、詳細は、ここでは説明しない。端末デバイスが第2のフィードバックモードに基づいてPMIを生成するとき、ネットワークデバイスがPMIに基づいてプリコーディング行列を決定する具体的なプロセスは、上記の方法300~方法600に詳細に記載されている。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
上記の方法に基づいて、端末デバイスは、ネットワークデバイスの指示に基づいて、対応するフィードバックモードでPMIをフィードバックしてもよい。複数のフィードバックモードを導入することにより異なる測定ケースが使用されてもよく、フィードバック精度及びフィードバックオーバヘッドの双方が考慮でき、それにより、2つの間のバランスを達成する。
プロセスのシーケンス番号は、上記の実施形態における実行シーケンスを意味しないことが理解されるべきである。プロセスの実行シーケンスは、プロセスの機能及び内部ロジックに基づいて決定されるべきであり、この出願の実施形態の実現プロセスに対する限定を構成すべきでない。
この出願の実施形態において提供される方法について、図3~図7を参照して上記に詳細に説明した。この出願の実施形態において提供される装置について、図8~図10を参照して以下に詳細に説明する。
図8は、この出願の実施形態による通信装置の概略ブロック図である。図面に示すように、通信装置1000は、通信ユニット1100と、処理ユニット1200とを含んでもよい。
可能な設計では、通信装置1000は、上記の方法の実施形態における端末デバイスに対応してもよく、例えば、端末デバイス又は端末デバイス内に構成されたチップでもよい。
実施形態では、処理ユニット1200は、第1の指示情報を生成するように構成されてもよく、第1の指示情報は、1つ以上のポート選択ベクトルと、1つ以上の周波数ドメインベクトルと、1つ以上の線形結合係数とを示すために使用され、各線形結合係数は、1つのポート選択ベクトル及び1つの周波数ドメインベクトルに対応する線形結合係数であり、各ポート選択ベクトルは、1つの参照信号のポートを示すために使用され、参照信号は、プリコーディング参照信号であり、各周波数ドメインベクトルは、周波数ドメイン内のチャネルの変化パターンを示すために使用され、通信ユニット1100は、第1の指示情報を送信するように構成される。
任意選択で、通信ユニット1100は、第2の指示情報を受信するように更に構成され、第2の指示情報は、ポート選択ベクトルの長さを示すために使用される。
任意選択で、通信ユニット1100は、第3の指示情報を受信するように更に構成され、第3の指示情報は、周波数ドメインベクトルの長さを示すために使用される。
任意選択で、第1の指示情報は、L個のポート選択ベクトルと、K個の周波数ドメインベクトルと、P*L*K個の線形結合係数とを示すために具体的に使用され、L個のポート選択ベクトルは、P個の偏波方向のそれぞれにおけるポート選択ベクトルであり、K個の周波数ドメインベクトルは、P個の偏波方向のそれぞれにおける周波数ドメインベクトルであり、P*L*K個の線形結合係数のそれぞれは、P個の偏波方向のそれぞれにおける1つのポート選択ベクトル及び1つの周波数ドメインベクトルに対応し、L≧1、K≧1、P≧1であり、L、K及びPは整数である。
任意選択で、L個のポート選択ベクトルは、所定のポート選択ベクトルセット内のサブセットから取得され、ポート選択ベクトルセットは、複数のポート選択ベクトルを含み、
L個のポート選択ベクトルを示すために使用されるとき、第1の指示情報は、サブセットと、サブセット内のL個のポート選択ベクトルのインデックスとを示すために具体的に使用される。
任意選択で、第1の指示情報は、P*L個のポート選択ベクトルと、K個の周波数ドメインベクトルと、P*L*K個の線形結合係数とを示すために具体的に使用され、P*L個のポート選択ベクトルは、P個の偏波方向におけるポート選択ベクトルであり、各偏波方向におけるポート選択ベクトルの数はLであり、K個の周波数ドメインベクトルは、P個の偏波方向のそれぞれにおける周波数ドメインベクトルであり、P*L*K個の線形結合係数のそれぞれは、P個の偏波方向のそれぞれにおける1つのポート選択ベクトル及び1つの周波数ドメインベクトルに対応し、L≧1、K≧1、P≧1であり、L、K、及びPは整数である。
任意選択で、P個の偏波方向のそれぞれにおけるL個のポート選択ベクトルは、所定のポート選択ベクトルセット内のサブセットから取得され、ポート選択ベクトルセットは、複数のポート選択ベクトルを含み、
P*L個のポート選択ベクトルを示すために使用されるとき、第1の指示情報は、P個の偏波方向に対応するP個のサブセットと、対応するサブセット内の各偏波方向におけるL個のポート選択ベクトルのインデックスとを示すために具体的に使用される。
任意選択で、周波数ドメインベクトルの長さは、
端末デバイスについて構成されたパイロット送信帯域幅に含まれるサブバンドの数であり、パイロット送信帯域幅は、参照信号を送信するように構成された帯域幅であり、参照信号は、チャネル測定に使用される参照信号である、サブバンドの数、
報告対象のサブバンドの位置及び報告対象のサブバンドの数を示すために使用されるシグナリングの長さ、又は
報告対象のサブバンドの数
である。
他の実施形態では、処理ユニット1200は、第4の指示情報を生成するように構成され、第4の指示情報は、1つ以上の空間周波数ベクトルと、各空間周波数ベクトルの線形結合係数とを示すために使用され、空間周波数ベクトルは、ポート選択ベクトルと周波数ドメインベクトルとのクロネッカー積であり、各ポート選択ベクトルは、1つの参照信号のポートを示すために使用され、参照信号は、プリコーディング参照信号であり、各周波数ドメインベクトルは、周波数ドメイン内のチャネルの変化パターンを示すために使用され、
通信ユニット1100は、第4の指示情報を送信するように構成される。
任意選択で、通信ユニット1100は、第2の指示情報を受信するように更に構成され、第2の指示情報は、ポート選択ベクトルの長さを示すために使用される。
任意選択で、通信ユニット1100は、第3の指示情報を受信するように更に構成され、第3の指示情報は、周波数ドメインベクトルの長さを示すために使用される。
任意選択で、第4の指示情報は、L個の空間周波数ベクトルと、P*L個の線形結合係数とを示すために具体的に使用され、L個の空間周波数ベクトルは、P個の偏波方向のそれぞれにおける空間周波数ベクトルであり、P*L個の線形結合係数のそれぞれは、P個の偏波方向のそれぞれにおける1つの空間周波数ベクトルに対応し、L≧1、P≧1であり、L及びPの双方は整数である。
任意選択で、L個の空間周波数ベクトルは、所定の空間周波数ベクトルセット内のサブセットから取得され、空間周波数ベクトルセットは、複数の空間周波数ベクトルを含み、
L個の空間周波数ベクトルを示すために使用されるとき、第4の指示情報は、サブセットと、サブセット内のL個の空間周波数ベクトルのインデックスとを示すために具体的に使用される。
任意選択で、第4の指示情報は、P*L個の空間周波数ベクトルと、P*L個の線形結合係数とを示すために具体的に使用され、P*L個の空間周波数ベクトルは、P個の偏波方向における空間周波数ベクトルであり、各偏波方向における空間周波数ベクトルの数はLであり、P*L個の線形結合係数のそれぞれは、P個の偏波方向のそれぞれにおける1つの空間周波数ベクトルに対応し、L≧1、P≧1であり、L及びPの双方は整数である。
任意選択で、P個の偏波方向のそれぞれにおけるL個の空間周波数ベクトルは、所定の空間周波数ベクトルセット内のサブセットから取得され、空間周波数ベクトルセットは、複数の空間周波数ベクトルを含み、
P*L個の空間周波数ベクトルを示すために使用されるとき、第4の指示情報は、P個の偏波方向に対応するP個のサブセットと、対応するサブセット内の各偏波方向におけるL個の空間周波数ベクトルのインデックスとを示すために具体的に使用される。
任意選択で、周波数ドメインベクトルの長さは、
端末デバイスについて構成されたパイロット送信帯域幅に含まれるサブバンドの数であり、パイロット送信帯域幅は、参照信号を送信するように構成された帯域幅であり、参照信号は、チャネル測定に使用される参照信号である、サブバンドの数、
報告対象のサブバンドの位置及び報告対象のサブバンドの数を示すために使用されるシグナリングの長さ、又は
報告対象のサブバンドの数
である。
もう1つの他の実施形態では、通信ユニット1100は、第5の指示情報を受信するように構成され、第5の指示情報は、PMIをフィードバックするためのフィードバックモードを示すために使用され、フィードバックモードは、第1のフィードバックモード又は第2のフィードバックモードであり、第1のフィードバックモードは、ポート選択ベクトルセットに基づいてPMIをフィードバックするためのモードであり、第2のフィードバックモードは、空間周波数ベクトルセットに基づいてPMIをフィードバックするためのモードであるか、或いは、第1のフィードバックモードは、ポート選択ベクトルセットのみに基づいてPMIをフィードバックするためのモードであり、第2のフィードバックモードは、ポート選択ベクトルセット及び周波数ドメインベクトルセットに基づいてPMIをフィードバックするためのモードであり、空間周波数ベクトルセットは、複数の空間周波数ベクトルを含み、ポート選択ベクトルセットは、複数のポート選択ベクトルを含み、各ポート選択ベクトルは、1つの参照信号のポートを示すために使用され、参照信号は、プリコーディング参照信号であり、周波数ドメインベクトルセットは、複数の周波数ドメインベクトルを含み、各周波数ドメインベクトルは、周波数ドメイン内のチャネルの変化パターンを示すために使用され、各空間周波数ベクトルは、1つのポート選択ベクトルと1つの周波数ドメインベクトルとのクロネッカー積であり、
処理ユニット1200は、フィードバックモードに基づいてPMIを生成するように構成され、
通信ユニット1100は、PMIを送信するように更に構成される。
任意選択で、第5の指示情報は、RRCメッセージで搬送される。
通信装置1000は、この出願の実施形態による方法300~方法700における端末デバイスに対応してもよいことが理解されるべきである。通信装置1000は、図3における方法300、図4における方法400、図5における方法500、図6における方法600又は図7における方法700において端末デバイスにより実行されるステップを実行するように構成されたユニットを含んでもよい。さらに、通信装置1000内のユニット並びに上記の他の動作及び/又は機能は、図3における方法300、図4における方法400、図5における方法500、図6における方法600又は図7における方法700の対応する手順を実現するために使用される。
通信装置1000が図3における方法300を実行するように構成されたとき、通信ユニット1100は、方法300におけるS320~S350を実行するように構成されてもよく、処理ユニット1200は、方法300におけるS310を実行するように構成されてもよい。
通信装置1000が図4における方法400を実行するように構成されたとき、通信ユニット1100は、方法400におけるS420~S440を実行するように構成されてもよく、処理ユニット1200は、方法400におけるS410を実行するように構成されてもよい。
通信装置1000が図5における方法500を実行するように構成されたとき、通信ユニット1100は、方法500におけるS520~S540を実行するように構成されてもよく、処理ユニット1200は、方法500におけるS510を実行するように構成されてもよい。
通信装置1000が図6における方法600を実行するように構成されたとき、通信ユニット1100は、方法600におけるS620~S640を実行するように構成されてもよく、処理ユニット1200は、方法600におけるS610を実行するように構成されてもよい。
通信装置1000が図7における方法700を実行するように構成されたとき、通信ユニット1100は、方法700におけるS720及びS740を実行するように構成されてもよく、処理ユニット1200は、方法700におけるS730を実行するように構成されてもよい。
各ユニットが上記の対応するステップを実行する具体的なプロセスは、上記の方法の実施形態において詳細に記載されていることが理解されるべきである。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
通信装置1000が端末デバイスであるとき、通信装置1000内の通信ユニット1100は、図9に示す端末デバイス2000内のトランシーバ2020に対応してもよく、通信装置1000内の処理ユニット1200は、図9に示す端末デバイス2000内のプロセッサ2010に対応してもよいことが更に理解されるべきである。
通信装置1000が端末デバイス内に構成されたチップであるとき、通信装置1000内の通信ユニット1100は、入力/出力インタフェースでもよいことが更に理解されるべきである。
他の可能な設計では、通信装置1000は、上記の方法の実施形態におけるネットワークデバイスに対応してもよく、例えば、ネットワークデバイス又はネットワークデバイス内に構成されたチップでもよい。
実施形態では、通信ユニット1100は、第1の指示情報を受信するように構成され、第1の指示情報は、1つ以上のポート選択ベクトルと、1つ以上の周波数ドメインベクトルと、1つ以上の線形結合係数とを示すために使用され、各線形結合係数は、1つのポート選択ベクトル及び1つの周波数ドメインベクトルに対応し、各ポート選択ベクトルは、1つの参照信号のポートを示すために使用され、参照信号は、プリコーディング参照信号であり、各周波数ドメインベクトルは、周波数ドメイン内のチャネルの変化パターンを示すために使用され、
処理ユニット1200は、第1の指示情報に基づいてプリコーディングベクトルを決定するように構成される。
任意選択で、通信ユニット1100は、第2の指示情報を送信するように更に構成され、第2の指示情報は、ポート選択ベクトルの長さを示すために使用される。
任意選択で、通信ユニット1100は、第3の指示情報を送信するように更に構成され、第3の指示情報は、周波数ドメインベクトルの長さを示すために使用される。
任意選択で、第1の指示情報は、L個のポート選択ベクトルと、K個の周波数ドメインベクトルと、P*L*K個の線形結合係数とを示すために具体的に使用される。L個のポート選択ベクトルは、P個の偏波方向のそれぞれにおけるポート選択ベクトルであり、K個の周波数ドメインベクトルは、P個の偏波方向のそれぞれにおける周波数ドメインベクトルであり、P*L*K個の線形結合係数のそれぞれは、P個の偏波方向のそれぞれにおける1つのポート選択ベクトル及び1つの周波数ドメインベクトルに対応し、L≧1、K≧1、P≧1であり、L、K及びPは整数である。
任意選択で、L個のポート選択ベクトルは、所定のポート選択ベクトルセット内のサブセットから取得され、ポート選択ベクトルセットは、複数のポート選択ベクトルを含み、
L個のポート選択ベクトルを示すために使用されるとき、第1の指示情報は、サブセットと、サブセット内のL個のポート選択ベクトルのインデックスとを示すために具体的に使用される。
任意選択で、第1の指示情報は、P*L個のポート選択ベクトルと、K個の周波数ドメインベクトルと、P*L*K個の線形結合係数とを示すために具体的に使用され、P*L個のポート選択ベクトルは、P個の偏波方向におけるポート選択ベクトルであり、各偏波方向におけるポート選択ベクトルの数はLであり、K個の周波数ドメインベクトルは、P個の偏波方向のそれぞれにおける周波数ドメインベクトルであり、P*L*K個の線形結合係数のそれぞれは、P個の偏波方向のそれぞれにおける1つのポート選択ベクトル及び1つの周波数ドメインベクトルに対応し、L≧1、K≧1、P≧1であり、L、K、及びPは整数である。
任意選択で、P個の偏波方向のそれぞれにおけるL個のポート選択ベクトルは、所定のポート選択ベクトルセット内のサブセットから取得され、ポート選択ベクトルセットは、複数のポート選択ベクトルを含み、
P*L個のポート選択ベクトルを示すために使用されるとき、第1の指示情報は、P個の偏波方向に対応するP個のサブセットと、対応するサブセット内の各偏波方向におけるL個のポート選択ベクトルのインデックスとを示すために具体的に使用される。
任意選択で、周波数ドメインベクトルの長さは、
端末デバイスについて構成されたパイロット送信帯域幅に含まれるサブバンドの数であり、パイロット送信帯域幅は、参照信号を送信するように構成された帯域幅であり、参照信号は、チャネル測定に使用される参照信号である、サブバンドの数、
報告対象のサブバンドの位置及び報告対象のサブバンドの数を示すために使用されるシグナリングの長さ、又は
報告対象のサブバンドの数
である。
他の実施形態では、通信ユニット1100は、第4の指示情報を受信するように構成され、第4の指示情報は、1つ以上の空間周波数ベクトルと、各空間周波数ベクトルの線形結合係数とを示すために使用され、空間周波数ベクトルは、ポート選択ベクトルと周波数ドメインベクトルとのクロネッカー積であり、各ポート選択ベクトルは、1つの参照信号のポートを示すために使用され、参照信号は、プリコーディング参照信号であり、各周波数ドメインベクトルは、周波数ドメイン内のチャネルの変化パターンを示すために使用され、
処理ユニット1200は、第4の指示情報に基づいてプリコーディングベクトルを決定するように構成される。
任意選択で、通信ユニット1100は、第2の指示情報を送信するように更に構成され、第2の指示情報は、ポート選択ベクトルの長さを示すために使用される。
任意選択で、通信ユニット1100は、第3の指示情報を送信するように更に構成され、第3の指示情報は、周波数ドメインベクトルの長さを示すために使用される。
任意選択で、第4の指示情報は、L個の空間周波数ベクトルと、P*L個の線形結合係数とを示すために具体的に使用され、L個の空間周波数ベクトルは、P個の偏波方向のそれぞれにおける空間周波数ベクトルであり、P*L個の線形結合係数のそれぞれは、P個の偏波方向のそれぞれにおける1つの空間周波数ベクトルに対応し、L≧1、P≧1であり、L及びPの双方は整数である。
任意選択で、L個の空間周波数ベクトルは、所定の空間周波数ベクトルセット内のサブセットから取得され、空間周波数ベクトルセットは、複数の空間周波数ベクトルを含み、
L個の空間周波数ベクトルを示すために使用されるとき、第4の指示情報は、サブセットと、サブセット内のL個の空間周波数ベクトルのインデックスとを示すために具体的に使用される。
任意選択で、第4の指示情報は、P*L個の空間周波数ベクトルと、P*L個の線形結合係数とを示すために具体的に使用され、P*L個の空間周波数ベクトルは、P個の偏波方向における空間周波数ベクトルであり、各偏波方向における空間周波数ベクトルの数はLであり、P*L個の線形結合係数のそれぞれは、P個の偏波方向のそれぞれにおける1つの空間周波数ベクトルに対応し、L≧1、P≧1であり、L及びPの双方は整数である。
任意選択で、P個の偏波方向のそれぞれにおけるL個の空間周波数ベクトルは、所定の空間周波数ベクトルセット内のサブセットから取得され、空間周波数ベクトルセットは、複数の空間周波数ベクトルを含み、
P*L個の空間周波数ベクトルを示すために使用されるとき、第4の指示情報は、P個の偏波方向に対応するP個のサブセットと、対応するサブセット内の各偏波方向におけるL個の空間周波数ベクトルのインデックスとを示すために具体的に使用される。
任意選択で、周波数ドメインベクトルの長さは、
端末デバイスについて構成されたパイロット送信帯域幅に含まれるサブバンドの数であり、パイロット送信帯域幅は、参照信号を送信するように構成された帯域幅であり、参照信号は、チャネル測定に使用される参照信号である、サブバンドの数、
報告対象のサブバンドの位置及び報告対象のサブバンドの数を示すために使用されるシグナリングの長さ、又は
報告対象のサブバンドの数
である。
もう1つの他の実施形態では、処理ユニット1200は、第5の指示情報を生成するように構成され、第5の指示情報は、PMIをフィードバックするためのフィードバックモードを示すために使用され、フィードバックモードは、第1のフィードバックモード又は第2のフィードバックモードであり、第1のフィードバックモードは、ポート選択ベクトルセットに基づいてPMIをフィードバックするためのモードであり、第2のフィードバックモードは、空間周波数ベクトルセットに基づいてPMIをフィードバックするためのモードであるか、或いは、第1のフィードバックモードは、ポート選択ベクトルセットのみに基づいてPMIをフィードバックするためのモードであり、第2のフィードバックモードは、ポート選択ベクトルセット及び周波数ドメインベクトルセットに基づいてPMIをフィードバックするためのモードであり、ポート選択ベクトルセットは、複数のポート選択ベクトルを含み、各ポート選択ベクトルは、1つの参照信号のポートを示すために使用され、参照信号は、プリコーディング参照信号であり、周波数ドメインベクトルセットは、複数の周波数ドメインベクトルを含み、各周波数ドメインベクトルは、周波数ドメイン内のチャネルの変化パターンを示すために使用され、空間周波数ベクトルセットは、複数の空間周波数ベクトルを含み、各空間周波数ベクトルは、1つのポート選択ベクトルと1つの周波数ドメインベクトルとのクロネッカー積であり、
通信ユニット1100は、第5の指示情報を送信するように構成される。
任意選択で、第5の指示情報は、RRCメッセージで搬送される。
具体的には、通信装置1000は、この出願の実施形態による方法300~方法700におけるネットワークデバイスに対応してもよい。通信装置1000は、図3における方法300、図4における方法400、図5における方法500、図6における方法600又は図7における方法700においてネットワークデバイスにより実行されるステップを実行するように構成されたユニットを含んでもよい。さらに、通信装置1000内のユニット並びに上記の他の動作及び/又は機能は、図3における方法300、図4における方法400、図5における方法500、図6における方法600又は図7における方法700の対応する手順を実現するために使用される。
通信装置1000が図3における方法300を実行するように構成されたとき、通信ユニット1100は、方法300におけるS320~S350を実行するように構成されてもよく、処理ユニット1200は、方法300におけるS360を実行するように構成されてもよい。
通信装置1000が図4における方法400を実行するように構成されたとき、通信ユニット1100は、方法400におけるS420~S440を実行するように構成されてもよく、処理ユニット1200は、方法400におけるS450を実行するように構成されてもよい。
通信装置1000が図5における方法500を実行するように構成されたとき、通信ユニット1100は、方法500におけるS520~S540を実行するように構成されてもよく、処理ユニット1200は、方法500におけるS550を実行するように構成されてもよい。
通信装置1000が図6における方法600を実行するように構成されたとき、通信ユニット1100は、方法600におけるS620~S640を実行するように構成されてもよく、処理ユニット1200は、方法600におけるS650を実行するように構成されてもよい。
通信装置1000が図7における方法700を実行するように構成されたとき、通信ユニット1100は、方法700におけるS720及びS740を実行するように構成されてもよく、処理ユニット1200は、方法700におけるS710を実行するように構成されてもよい。
各ユニットが上記の対応するステップを実行する具体的なプロセスは、上記の方法の実施形態において詳細に記載されていることが理解されるべきである。簡潔にするために、詳細は、ここでは再び説明しない。
通信装置1000がネットワークデバイスであるとき、通信装置1000内の通信ユニット1100は、図10に示すネットワークデバイス1000内のトランシーバ3200に対応してもよく、通信装置1000内の処理ユニット1200は、図10に示すネットワークデバイス3000内のプロセッサ3100に対応してもよいことが更に理解されるべきである。
通信装置1000がネットワークデバイス内に構成されたチップであるとき、通信装置1000内の通信ユニット1100は、入力/出力インタフェースでもよいことが更に理解されるべきである。
図9は、この出願の実施形態による端末デバイス2000の概略構造図である。端末デバイス2000は、図1に示すシステムに適用されてもよく、上記の実施形態における端末デバイスの機能を実行する。
図面に示すように、端末デバイス2000は、プロセッサ2010と、トランシーバ2020とを含む。任意選択で、端末デバイス2000は、メモリ2030を更に含む。プロセッサ2010、トランシーバ2002及びメモリ2030は、制御信号及び/又はデータ信号を転送するために、内部接続パスを通じて互いに通信してもよい。メモリ2030は、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサ2010は、メモリ2030からコンピュータプログラムを呼び出し、コンピュータプログラムを実行し、信号を送信及び受信するようトランシーバ2020を制御するように構成される。任意選択で、端末デバイス2000は、無線信号を使用することにより、トランシーバ2020により出力されたアップリンクデータ又はアップリンク制御シグナリング送信するように構成されたアンテナ2040を更に含んでもよい。
プロセッサ2010及びメモリ2030は、1つの処理装置に統合されてもよい。プロセッサ2010は、上記の機能を実現するために、メモリ2030に記憶されたプログラムコードを実行するように構成される。具体的な実現方式の中で、メモリ2030は、代替として、プロセッサ2010に統合されてもよく、或いは、プロセッサ2010から独立してもよい。プロセッサ2010は、図8における処理ユニットに対応してもよい。
トランシーバ2020は、図8における通信ユニットに対応してもよく、また、トランシーバユニットとも呼ばれてもよい。トランシーバ2020は、受信機(或いは、受信機械又は受信回路と呼ばれる)及び送信機(或いは、送信機械又は送信回路と呼ばれる)を含んでもよい。受信機は、信号を受信するように構成され、送信機は、信号を送信するように構成される。
図9に示す端末デバイス2000は、図3~図7に示す方法の実施形態における端末デバイスのプロセスを実現できることが理解されるべきである。端末デバイス2000内のモジュールの動作及び/又は機能は、上記の方法の実施形態における対応する手順を実現することを意図している。詳細については、上記の方法の実施形態における説明を参照する。繰り返しを回避するために、詳細な説明は、ここでは適宜省略される。
プロセッサ2010は、上記の方法の実施形態に記載され且つ端末デバイスの内部に実現される動作を実行するように構成されてもよく、トランシーバ2020は、上記の方法の実施形態に記載され且つネットワークデバイスからの或いはネットワークデバイスへの端末デバイスにより実行される受信又は送信の動作を実行するように構成されてもよい。詳細については、上記の方法の実施形態における説明を参照する。詳細は、ここでは再び説明しない。
任意選択で、端末デバイス2000は、端末デバイス内の様々な構成要素又は回路に電力を供給するように構成された電源2050を更に含んでもよい。
さらに、端末デバイスの機能を改善するために、端末デバイス2000は、入力ユニット2060、表示ユニット2070、オーディオ回路2080、カメラ2090、センサ2100等のうち1つ以上を更に含んでもよい。オーディオ回路は、スピーカ2082、マイクロホン2084等を更に含んでもよい。
図10は、この出願の実施形態によるネットワークデバイスの概略構造図であり、例えば、基地局の概略構造図でもよい。基地局3000は、上記の実施形態におけるネットワークデバイスの機能を実行するように、図1に示すシステムに適用されてもよい。
図面に示すように、基地局3000は、遠隔無線ユニット(remote radio unit, RRU)3100及び1つ以上のベースバンドユニット(baseband unit, BBU)(デジタルユニット、digital unit, DUとも呼ばれてもよい)3200のような1つ以上の無線周波数ユニットを含んでもよい。RRU3100は、トランシーバユニット(又は通信ユニット)と呼ばれてもよく、図8における通信ユニット1200に対応してもよい。任意選択で、トランシーバユニット3100はまた、トランシーバ機械、トランシーバ回路、トランシーバ等と呼ばれてもよく、少なくとも1つのアンテナ3101と、無線周波数ユニット3102とを含んでもよい。任意選択で、トランシーバユニット3100は、受信ユニットと、送信ユニットとを含んでもよい。受信ユニットは、受信機(或いは、受信機械又は受信機回路と呼ばれる)に対応してもよく、送信ユニットは、送信機(或いは、送信機械又は送信回路と呼ばれる)に対応してもよい。RRU3100は、主に、無線周波数信号を受信及び送信し、無線周波数信号とベースバンド信号との間の変換を実行するように構成される。例えば、RRU3100は、指示情報を端末デバイスに送信するように構成される。BBU3200は、主に、ベースバンド処理を実行し、基地局の制御すること等を実行するように構成される。RRU3100及びBBU3200は、物理的に一緒に配置されてもよく、或いは、物理的に別々に配置されてもよく、基地局は分散基地局である。
BBU3200は、基地局の制御センターであるか、或いは、処理ユニットと呼ばれてもよい。BBU3200は、図8における処理ユニット1100に対応してもよく、主に、ベースバンド処理機能、例えば、チャネル符号化、多重化、変調又は拡散を実現するように構成される。例えば、BBU(処理ユニット)は、上記の方法の実施形態におけるネットワークデバイスに関連する動作手順を実行するよう、例えば、上記の指示情報を生成するよう、基地局を制御するように構成されてもよい。
一例では、BBU3200は、1つ以上の基板を含んでもよく、複数の基板は、単一のアクセス標準を有する無線アクセスネットワーク(例えば、LTEネットワーク)を合同でサポートしてもよく、或いは、異なるアクセス標準を有する無線アクセスネットワーク(例えば、LTEネットワーク、5Gネットワーク又は他のネットワーク)を別々にサポートしてもよい。BBU3200は、メモリ3201と、プロセッサ3202とを更に含む。メモリ3201は、必要な命令及び必要なデータを記憶するように構成される。プロセッサ3202は、必要な動作を実行するよう基地局を制御するように構成され、例えば、上記の方法の実施形態におけるネットワークデバイスに関連する動作手順を実行するよう基地局を制御するように構成される。メモリ3201及びプロセッサ3202は、1つ以上の基板にサービス提供してもよい。言い換えると、メモリ及びプロセッサは、各基板上に独立して配置されてもよい。代替として、複数の基板は、同じメモリ及び同じプロセッサを共有してもよい。さらに、必要な回路が各基板上に更に配置されてもよい。
図10に示す基地局3000は、図3~図7における方法の実施形態におけるネットワークデバイスのプロセスを実現できることが理解されるべきである。基地局3000内のモジュールの動作及び/又は機能は、上記の方法の実施形態における対応する手順を実現することを意図している。詳細については、上記の方法の実施形態における説明を参照する。繰り返しを回避するために、詳細な説明は、ここでは適宜省略される。
BBU3200は、上記の方法の実施形態に記載され且つネットワークデバイスの内部に実現される動作を実行するように構成されてもよく、RRU3100は、上記の方法の実施形態に記載され且つ端末デバイスからの或いは端末デバイスへのネットワークデバイスにより実行される受信又は送信の動作を実行するように構成されてもよい。詳細については、上記の方法の実施形態における説明を参照する。詳細は、ここでは再び説明しない。
この出願の実施形態は、プロセッサ及びインタフェースを含む処理装置を更に提供する。プロセッサは、上記の方法の実施形態のうちいずれか1つにおける通信方法を実行するように構成される。
処理装置はチップでもよいことが理解されるべきである。例えば、処理装置は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array, FPGA)、特定用途向け集積チップ(application specific integrated circuit, ASIC)、システムオンチップ(system on chip, SoC)、中央処理装置(central processor unit, CPU)、ネットワークプロセッサ(network processor, NP)、デジタル信号処理回路(digital signal processor, DSP)、マイクロコントローラユニット(micro controller unit, MCU)、プログラム可能コントローラ(programmable logic device, PLD)又は他の集積チップでもよい。
実現プロセスにおいて、上記の方法におけるステップは、プロセッサ内のハードウェア集積論理回路又はソフトウェアの形式の命令を使用することにより完了してもよい。この出願の実施形態を参照して開示される方法のステップは、ハードウェアプロセッサにより直接的に実行されて完了してもよく、或いは、プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせにより実行されて完了してもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラム可能読み取り専用メモリ、電気的消去可能プログラム可能メモリ又はレジスタのような、当該技術分野における成熟した記憶媒体内に位置してもよい。記憶媒体はメモリ内に位置し、プロセッサはメモリ内の情報を読み取り、プロセッサのハードウェアと組み合わせて上記の方法におけるステップを完了する。繰り返しを回避するために、詳細は、ここでは説明しない。
この出願の実施形態におけるプロセッサは、集積回路チップでもよく、信号処理能力を有する点に留意すべきである。実現プロセスにおいて、上記の方法の実施形態におけるステップは、プロセッサ内のハードウェア集積論理回路又はソフトウェアの形式の命令を使用することにより完了してもよい。プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラム可能論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタ論理デバイス、又はディスクリートハードウェアコンポーネントでもよい。プロセッサは、この出願の実施形態において開示される方法、ステップ及び論理ブロック図を実現又は実行してもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、いずれかの従来のプロセッサ等でもよい。この出願の実施形態に関連して開示される方法におけるステップは、ハードウェアデコーディングプロセッサにより直接的に実行されて完了してもよく、或いは、デコーディングプロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせにより実行されて完了してもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラム可能読み取り専用メモリ、電気的消去可能プログラム可能メモリ又はレジスタのような、当該技術分野における成熟した記憶媒体内に位置してもよい。記憶媒体はメモリ内に位置し、プロセッサはメモリ内の情報を読み取り、プロセッサのハードウェアと組み合わせて上記の方法におけるステップを完了する。
この出願の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリでもよく、或いは、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの双方を含んでもよいことが理解されるべきである。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(read-only memory, ROM)、プログラム可能読み取り専用メモリ(programmable ROM, PROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(erasable PROM, EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(electrically EPROM, EEPROM)又はフラッシュメモリでもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)でもよい。例示的であるが限定的ではない記述を通じて、多くの形式のRAM、例えば、スタティック・ランダムアクセスメモリ(static RAM, SRAM)、ダイナミック・ランダムアクセスメモリ(dynamic RAM, DRAM)、シンクロナス・ダイナミック・ランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM, SDRAM)、ダブルデータレート・シンクロナス・ダイナミック・ランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM, DDR SDRAM)、拡張シンクロナス・ダイナミック・ランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM, ESDRAM)、シンクリンク・ダイナミック・ランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM, SLDRAM)及びダイレクト・ランバス・ランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM, DR RAM)が利用可能である。この明細書に記載されるシステム及び方法のメモリは、これらのタイプのメモリ及び他の適切なタイプのいずれかのメモリを含むが、これらに限定されない点に留意すべきである。
この出願の実施形態において提供される方法によれば、この出願は、コンピュータプログラム製品を更に提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードがコンピュータ上で実行されたとき、コンピュータは、図3~図7に示す実施形態のうちいずれか1つにおける信号受信及び送信方法を実行することが可能になる。
この出願の実施形態において提供される方法によれば、この出願は、コンピュータ読み取り可能媒体を更に提供する。コンピュータ読み取り可能媒体は、プログラムコードを記憶する。プログラムコードがコンピュータ上で実行されたとき、コンピュータは、図3~図7に示す実施形態のうちいずれか1つにおける信号受信及び送信方法を実行することが可能になる。
この出願の実施形態において提供される方法によれば、この出願は、システムを更に提供する。システムは、上記の1つ以上の端末デバイスと、上記の1つ以上のネットワークデバイスとを含む。
上記の装置の実施形態におけるネットワークデバイス及び端末デバイスは、上記方法の実施形態におけるネットワークデバイス及び端末デバイスに完全に対応する。対応するモジュール又はユニットは、対応するステップを実行する。例えば、通信ユニット(トランシーバ)は、方法の実施形態における受信ステップ又は送信ステップを実行し、送信ステップ及び受信ステップ以外の他のステップは、処理ユニット(プロセッサ)により実行されてもよい。具体的なユニットの機能については、対応する方法の実施形態を参照する。1つ以上のプロセッサが存在してもよい。
この明細書において使用される「コンポーネント」、「モジュール」及び「システム」のような用語は、コンピュータに関連するエンティティ、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア又は実行中のソフトウェアを示すために使用される。例えば、コンポーネントは、プロセッサ上で実行するプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム及び/又はコンピュータでもよいが、これらに限定されない。図面に示すように、コンピューティングデバイス及びコンピューティングデバイス上で動作するアプリケーションの双方は、コンポーネントでもよい。1つ以上のコンポーネントは、プロセス及び/又は実行スレッド内に存在してもよく、コンポーネントは、1つのコンピュータ上に位置してもよく、及び/又は、2つ以上のコンピュータの間に分散してもよい。さらに、これらのコンポーネントは、様々なデータ構造を記憶する様々なコンピュータ読み取り可能媒体により実行されてもよい。例えば、コンポーネントは、1つ以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム、分散システム内で、及び/又は、信号を使用することにより他のシステムと相互作用するインターネットのようなネットワークの間で、他のコンポーネントと相互作用する2つのコンポーネントからのデータ)を有する信号に基づいて、ローカル及び/又はリモートプロセスを使用することにより通信してもよい。
当業者は、この明細書に開示の実施形態を参照して記載される例示的な論理ブロック(illustrative logical block)及びステップ(step)が、電子ハードウェア又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせにより実現されてもよいことを認識し得る。機能がハードウェアにより実行されるかソフトウェアにより実行されるかは、技術的解決策の特定の用途及び設計上の制約に依存する。当業者は、特定の用途毎に、記載の機能を実現するために異なる方法を使用し得るが、このような実現方式がこの出願の範囲を超えると考えられるべきでない。
当業者は、便宜上で簡潔な説明の目的で、上記のシステム、装置及びユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態における対応するプロセスを参照し、詳細はここでは再び説明しないことを明確に理解し得る。
この出願において提供されるいくつかの実施形態では、開示のシステム、装置及び方法は、他の方式で実現されてもよいことが理解されるべきである。例えば、記載の装置の実施形態は単なる例である。例えば、ユニットへの分割は、単に論理的な機能分割であり、実際の実現方式の中で他の分割でもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは結合されてもよく或いは他のシステムに統合されてもよく、或いは、いくつかの特徴は無視されてもよく或いは実行されなくてもよい。さらに、表示又は議論された相互結合、直接結合又は通信接続は、いくつかのインタフェースを使用することにより実現されてもよい。装置又はユニットの間の間接結合又は通信接続は、電気的、機械的或いは他の形式で実現されてもよい。
別々の部分として記載されたユニットは、物理的に分離されてもよく或いは分離されなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、物理的なユニットでもよく或いは物理的なユニットでなくてもよく、1つの場所に位置してもよく、或いは、複数のネットワークユニットに分散されてもよい。ユニットの一部又は全部は、実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の要件に基づいて選択されてもよい。
さらに、この出願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよく、或いは、ユニットのそれぞれが物理的に単独で存在してもよく、或いは、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されてもよい。
上記の実施形態では、機能ユニットの機能の全部又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はこれらのいずれかの組み合わせにより実現されてもよい。ソフトウェアが実現のために使用されるとき、実施形態の全部又は一部は、コンピュータプログラム製品の形式で実現されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令(プログラム)を含む。コンピュータプログラム命令(プログラム)がコンピュータ上にロードされて実行されたとき、この出願の実施形態による手順又は機能が全て或いは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク又は他のプログラム可能な装置でもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶されてもよく、或いは、1つのコンピュータ読み取り可能記憶媒体から他のコンピュータ読み取り可能記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ又はデジタル加入者線(digital subscriber line, DSL))又は無線(例えば、赤外線、無線及びマイクロ波)方式で、1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンターから他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンターに送信されてもよい。コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、コンピュータによりアクセス可能ないずれかの使用可能媒体、又は1つ以上の使用可能媒体を統合するサーバ又はデータセンターのようなデータ記憶デバイスでもよい。使用可能媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク又は磁気テープ)、光媒体(例えば、高密度デジタルビデオディスク(digital video disc, DVD))、半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ(solid state disk, SSD))等でもよい。
機能がソフトウェア機能ユニットの形式で実現され、独立した製品として販売又は使用されるとき、機能は、コンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、この出願の技術的解決策は本質的に、或いは、従来技術に寄与する部分又は技術的解決策のいくつかは、ソフトウェア製品の形式で実現されてもよい。ソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ又はネットワークデバイスでもよい)に対して、この出願の実施形態に記載の方法のステップの全部又は一部を実行するように命令するためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取り外し可能ハードディスク、読み取り専用メモリ(read-only memory, ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)、磁気ディスク又は光ディスクのようなプログラムコードを記憶できるいずれかの媒体を含む。
上記の説明は、この出願の単なる具体的な実現方式であり、この出願の保護範囲を限定することを意図するものではない。この出願に開示された技術的範囲内で、当業者により容易に理解される如何なる変更又は置換も、この出願の保護範囲に含まれるものとする。したがって、この出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。