JP7183938B2 - 検査用シール - Google Patents

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本発明は、マイクロ波を用いた画像診断に用いられる検査用シールに関する。
乳がんの検査方法として、マイクロ波を用いたマンモグラフィーが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。マイクロ波を用いたマンモグラフィーでは、検査対象である乳房を圧迫する必要がないため、被検者は検査時に痛みを感じることがない。また、マイクロ波を用いたマンモグラフィーではX線を用いないため、被検者が被爆しない。
国際公開第2017/057524号
ところで、マイクロ波を用いたマンモグラフィーでは、プローブを用いて乳房をスキャンすることによって三次元画像を生成する。そして、生成された三次元画像に基づいて、乳がんに対する罹患の有無を診断する。被検者の乳房に基づくより正確な三次元画像を生成するためには、1スキャンごとに特定の距離をプローブによってスキャンし、かつ、スキャンの漏れや重複がないように乳房をスキャンすることが求められる。しかしながら、プローブのスキャンは検査実施者によって手動で行われるため、スキャンした距離のばらつきや、スキャンの漏れや重複が生じてしまう。結果として、三次元画像の精度が低下することによって、画像診断の精度も低下してしまう。
なお、こうした事項は、マイクロ波を用いたマンモグラフィーに限らず、マイクロ波を用いて他の検査対象の画像診断を行う場合にも共通する。
本発明は、画像診断の精度を向上可能にした検査用シールを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための検査用シールは、マイクロ波を用いた画像診断に用いられる。検査対象でのスキャンに用いられる指標の表示が可能に、かつ、検査対象の形状に追従した変形が可能に構成され、前記検査対象に貼り付けられるシール本体であって、前記シール本体での2GHzのマイクロ波に対する透過率が70%以上である前記シール本体を備える。
上記構成によれば、シール本体に表示された指標が当該指標に基づいてスキャンを行うように検査実施者を促すことを可能にするため、検査対象に対するスキャンの精度を高めることが可能である。しかも、シール本体は、2GHzのマイクロ波に対して70%以上の透過率を有するため、プローブから発振されたマイクロ波の減衰を抑えることも可能である。これにより、スキャンの結果として得られる画像の精度が高められ、結果として、画像診断の精度が高められる。
上記検査用シールにおいて、前記シール本体は、JIS K7361-1:1997に規定される全光線透過率が30%以上である部分を含んでもよい。上記構成によれば、全光線透過率が30%以上である部分を介して検査対象の表面における状態を把握することが可能である。
上記検査用シールにおいて、前記指標は、座標グリッドを備えてもよい。上記構成によれば、シール本体が座標グリッドを有するため、シール本体に指標を表示させるための処理や器具が不要である。
上記検査用シールにおいて、前記座標グリッドは、スキャン方向に沿って延び、かつ、前記スキャン方向と直交する方向に沿って並ぶ複数のグリッド線を含み、前記複数のグリッド線は、第1の色を有する第1グリッド線と、前記第1の色とは異なる第2の色を有する第2グリッド線とを含み、前記スキャン方向と直交する方向に沿って、前記第1グリッド線と前記第2グリッド線とが交互に並んでもよい。
上記構成によれば、検査実施者がスキャン方向に沿ってプローブをスキャンする際に、第1グリッド線に沿ったスキャンと、第2グリッド線に沿ったスキャンとを交互に行うことができる。これにより、検査実施者が、同じグリッド線を複数回スキャンしたり、あるグリッド線のスキャンを漏らしたりすることが抑えられる。すなわち、上記構成によれば、検査実施者によるスキャンの誤りを減らすことができる。
上記検査用シールにおいて、前記座標グリッドにおいて所定の座標を示す標識をさらに備えてもよい。上記構成によれば、検査用シールの使用時に、検査対象の特定の位置に標識が示す座標を重ねることができる。
上記検査用シールにおいて、前記シール本体は、前記指標を表示することが可能なベースフィルムと、前記ベースフィルムに積層され、前記検査対象に貼り付けられる粘着層と、を備えてもよい。
上記構成によれば、指標を表示する機能と、検査対象に貼り付く機能とを各別の層が有するため、1つの層が指標を表示する機能と検査対象に貼り付く機能とを有する場合に比べて、検査用シールを形成するための材料における自由度を高めることが可能である。
本発明によれば、検査の精度を高めることが可能である。
一実施形態での検査用シールにおける第1例の構造を示す断面図。 一実施形態での検査用シールにおける第2例の構造を示す断面図。 検査用シールの表面と対向する平面視における検査用シールの構造を示す平面図。 第1例の検査用シールが使用されるときのシール本体の構造を示す断面図。 第2例の検査用シールが使用されるときのシール本体の構造を示す断面図。 検査用シールの使用方法を説明するための模式図。
図1から図6を参照して、検査用シールの一実施形態を説明する。以下では、検査用シールの構成、検査用シールの使用方法、および、試験例を順に説明する。本実施形態において、検査用シールは、マイクロ波を用いた画像診断の一例であるマンモグラフィーに用いられるシールである。検査用シールは、マンモグラフィーにおいて、検査対象である乳房に貼り付けられるシールである。
[検査用シールの構成]
図1から図3を参照して、検査用シールの構成を説明する。
検査用シールは、シール本体を備えている。シール本体は、乳房でのスキャンに用いられる指標の表示が可能に、かつ、乳房の形状に追従した変形が可能に構成されている。シール本体は、乳房に貼り付けられる。シール本体において、2GHzのマイクロ波に対する透過率が70%以上である。以下では、図1を参照して検査用シールの第1例における構成を説明し、図2を参照して検査用シールの第2例における構成を説明する。その後に、図3を参照して、検査用シールの第1例および検査用シールの第2例に共通する構成を説明する。
図1が示すように、検査用シール10の第1例は、シール本体10Aの一例として、ベースフィルム11を備えている。ベースフィルム11は、検査対象におけるスキャンの位置を案内するための座標グリッド12を有している。座標グリッド12は、スキャンの指標における一例である。ベースフィルム11において、2GHzのマイクロ波に対する透過率が70%以上である。
マイクロ波の透過率Tは、以下の式によって算出される。
透過率T=(測定強度μ/基準強度μ)×100
基準強度μは、2GHzのマイクロ波を発振する発信機と、マイクロ波の受信機とを接触させた状態で測定したマイクロ波の強度(mW/cm)である。測定強度μは、基準強度μを測定したときと同一の発信機と受信機との間にシール本体10Aを挟んだ状態で測定したマイクロ波の強度(mW/cm)である。
検査用シール10によれば、シール本体10Aに表示された指標が当該指標に基づいてスキャンを行うように医師や検査技師などの検査実施者を促すことを可能にする。そのため、乳房に対するスキャンの精度を高めることが可能である。しかも、シール本体10Aは、2GHzのマイクロ波に対して70%以上の透過率を有するため、プローブから発振されたマイクロ波の減衰を抑えることも可能である。これにより、スキャンの結果として得られる画像の精度が高められ、結果として、画像診断の精度が高められる。
シール本体10Aが座標グリッド12を有するため、シール本体10Aに指標を表示させるための処理や器具が不要である。また、検査実施者は、座標グリッド12に沿ってプローブをスキャンさせることが可能である。そのため、検査実施者がプローブをスキャンさせる距離を一定の距離に維持することが可能である。
シール本体10Aは、JIS K7361-1:1997に規定される全光線透過率が30%以上である部分を含む。これにより、シール本体10Aのなかで全光線透過率が30%以上である部分を介して乳房の表面における状態を把握することが可能である。本実施形態では、シール本体10Aのなかで、座標グリッド12以外の部分が、全光線透過率が30%以上である透過部である。そのため、乳房に位置するほくろやしみの位置を、透過部を介して目視やカメラによって特定することが可能である。乳房におけるほくろやしみの位置は変わらないため、乳房における病巣の位置を特定する上で、乳房におけるほくろやしみの位置は重要である。
ベースフィルム11は、合成樹脂製である。ベースフィルム11を形成するための合成樹脂は、例えばポリウレタン樹脂であってよい。これにより、貼合適正が高く、かつ、透湿度が高いベースフィルム11を得ることが可能である。ベースフィルム11の厚さは、例えば5μm以上30μm以下であってよい。ポリウレタン樹脂製であり、かつ、薄いベースフィルム11は、ベースフィルム11を引き延ばすためにベースフィルム11に加えられる外力が小さくともよく延びる。そのため、ベースフィルム11は、乳房の形状に対する高い追従性を有し、かつ、乳房に対する高い密着性を有することが可能である。
なお、ベースフィルム11は、2GHzのマイクロ波に対する透過率が70%以上であれば、ポリウレタン樹脂以外の合成樹脂から形成されてもよい。ポリウレタン樹脂以外の合成樹脂は、例えば、ポリフッ化ビニリデン樹脂、エチレン‐酢酸ビニル共重合樹脂、ポリプロピレン樹脂、および、ポリエチレンテレフタレート樹脂などであってもよい。
ベースフィルム11は、互いに対向する一対の面として表面11Fと裏面11Rとを備えている。表面11Fは、検査対象の検査時にプローブがスキャンされる面である。本実施形態では、座標グリッド12は裏面11Rに位置している。
検査用シール10は、セパレートフィルム13と保護フィルム14とをさらに備えている。セパレートフィルム13は、ベースフィルム11の表面11Fに対して剥離可能に積層されている。保護フィルム14は、ベースフィルム11の裏面11Rに対して剥離可能に積層されている。
保護フィルム14は、ベースフィルムの裏面11Rを覆っている。これにより、ベースフィルム11と保護フィルム14との間に座標グリッド12が挟まれることによって、座標グリッド12が、検査用シール10の外表面を構成しない。そのため、座標グリッド12がベースフィルム11から剥がれにくい。ベースフィルム11と保護フィルム14とが重なる方向から見て、保護フィルム14は、ベースフィルム11の全体を覆っている。保護フィルム14において、ベースフィルム11に接する面が表面14Fであり、表面14Fと対向する面が裏面14Rである。保護フィルム14は、座標グリッド12の全体を覆い、かつ、裏面14Rが略平坦面になる程度の厚さを有している。
検査用シール10において、ベースフィルム11の裏面11Rが被検者に貼り付けられる。検査用シール10は、ベースフィルム11の厚さ方向において、セパレートフィルム13と保護フィルム14とが、ベースフィルム11を挟んでいる。そのため、ベースフィルム11は、ベースフィルム11が被検者に貼り付けられる直前まで、セパレートフィルム13と保護フィルム14とによって、外部から保護される。そのため、ベースフィルム11は、被検者に貼り付けられるときまで清潔に保たれる。
セパレートフィルム13、および、保護フィルム14は、透明または半透明な合成樹脂製のフィルムであることが好ましい。セパレートフィルム13、および、保護フィルム14は、例えば、基材フィルムと、離型層とから構成されている。離型層は、基材フィルム上に積層されている。セパレートフィルム13の離型層が、ベースフィルム11の表面11Fに接している。また、保護フィルム14の離型層が、ベースフィルム11の裏面11Rに接している。基材フィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどであってよい。離型層は、例えば、シリコーン樹脂製の層であってよい。なお、セパレートフィルム13、および、保護フィルム14は、基材フィルムのみから構成され、かつ、基材フィルムのなかで他の層と接する面に、剥離性を高める加工が施されていてもよい。
セパレートフィルム13の一部には、ハーフカット加工が施されてもよい。言い換えれば、セパレートフィルム13は、セパレートフィルム13の厚さ方向において、表面からセパレートフィルム13の厚さにおける途中まで延びる切れ込みを有してもよい。なお、セパレートフィルム13において、ベースフィルム11に接する面とは反対側の面が表面である。
図2が示すように、検査用シール10の第2例は、ベースフィルム11、セパレートフィルム13、および、保護フィルム14に加えて、粘着層15をさらに備えている。検査用シール10の第2例では、シール本体10Bが、ベースフィルム11と粘着層15とを備えている。粘着層15は、ベースフィルム11に積層されている。粘着層15は、乳房貼り付けられる。シール本体10Bにおいて、指標を表示する機能と、検査対象に貼り付く機能とを各別の層が有している。そのため、1つの層が指標を表示する機能と検査対象に貼り付く機能とを有する場合に比べて、検査用シールを形成するための材料における自由度を高めることが可能である。
粘着層15は、ベースフィルムの裏面11Rを覆っている。これにより、ベースフィルム11と粘着層15とによって座標グリッド12が挟まれることによって、座標グリッド12が、検査用シール10の外表面を構成しない。そのため、座標グリッド12がベースフィルム11から剥がれにくい。ベースフィルム11と粘着層15とが重なる方向から見て、粘着層15は、ベースフィルム11の全体を覆っている。粘着層15において、ベースフィルム11に接する面が表面15Fであり、表面15Fと対向する面が裏面15Rである。粘着層15は、座標グリッド12の全体を覆い、かつ、裏面15Rが略平坦面になる程度の厚さを有している。検査用シール10において、粘着層15における裏面15Rが被検者に貼り付けられる。
ベースフィルム11の厚さ方向において、セパレートフィルム13と保護フィルム14とが、シール本体10Bを挟んでいる。そのため、シール本体10Bは、これらが被検者に貼り付けられる直前まで、セパレートフィルム13と保護フィルム14とによって、外部から保護される。これにより、シール本体10Bが、被検者に貼り付けられるときまで清潔に保たれる。粘着層15の厚さは、例えば5μm以上25μm以下であってよい。
粘着層15は、ベースフィルム11と同様、合成樹脂製である。粘着層15を形成するための合成樹脂は、例えばポリウレタン樹脂であってよい。ポリウレタン樹脂を用いて粘着層15を形成することによって、透湿度が高い粘着層15を得ることが可能である。粘着層15は、シール本体10Bにおいて、2GHzのマイクロ波に対する透過率が70%以上であれば、ポリウレタン樹脂以外の合成樹脂から形成されてもよい。
以下、図3を参照して座標グリッド12をより詳しく説明する。
図3が示すように、座標グリッド12は、複数のグリッド線12Aを含んでいる。各グリッド線12Aは、スキャン方向DSに沿って延び、かつ、複数のグリッド線12Aは、スキャン方向DSと直交する配列方向DAに沿って並んでいる。本実施形態において、紙面の左右方向がスキャン方向DSである。スキャン方向DSは、検査実施者がプローブを用いて検査対象をスキャンする方向である。また、本実施形態において、配列方向DAは、紙面の上下方向である。配列方向DAにおいて、第1の色の第1グリッド線12A1と、第1の色とは異なる第2の色の第2グリッド線12A2とが交互に並んでいる。
検査実施者がスキャン方向DSに沿ってプローブをスキャンする際に、第1グリッド線12A1に沿ったスキャンと、第2グリッド線12A2に沿ったスキャンとを交互に行うことができる。これにより、検査実施者が、同じグリッド線12Aを複数回スキャンしたり、あるグリッド線12Aのスキャンを漏らしたりすることが抑えられる。すなわち、グリッド線12Aによれば、検査実施者によるスキャンの誤りを減らすことができる。
第1グリッド線12A1は、例えば赤色であってよく、第2グリッド線12A2は、例えば青色であってよい。なお、第1グリッド線12A1の色である第1の色と、第2グリッド線12A2の色である第2の色とは、赤色と青色とに限らず、互いに異なる色であれば任意に設定することが可能である。
座標グリッド12は、配列方向DAに沿って延び、かつ、スキャン方向DSに沿って並ぶ複数のグリッド線12Bをさらに含んでいる。検査用シール10が広がる平面と対向する方向から見て、複数のグリッド線12Bは、上述した複数のグリッド線12Aとともに正方格子を形成している。各グリッド線12Bにおいて、第1区分12B1と第2区分12B2とが交互に並んでいる。配列方向DAにおいて、1本の第1グリッド線12A1と1本の第2グリッド線12A2とによって挟まれる区画ごとに、第1区分12B1と第2区分12B2とが区切られている。第1区分12B1は、第1グリッド線12A1と同様、第1の色を有している。第2区分12B2は、第2グリッド線12A2と同様、第2の色を有している。
座標グリッド12は、さらに位置標識12Cを含んでいる。本実施形態において、位置標識12Cは、座標グリッド12上における位置を特定するために用いられる数字である。位置標識12Cは、例えば、スキャン方向DSに沿って並ぶ複数の数字を含んでいる。複数の数字は、配列方向DAにおいて、端に位置する第1グリッド線12A1よりも外側に位置している。各数字は、スキャン方向DSにおいて、2本のグリッド線12Bの間に位置するか、あるいは、端に位置するグリッド線12Bよりも外側に位置している。位置標識12Cは、例えば、配列方向DAに沿って並ぶ複数の数字を含んでいる。複数の数字は、スキャン方向DSにおいて、端に位置するグリッド線12Bよりも外側に位置している。各数字は、配列方向DAにおいて、2本のグリッド線12Aの間に位置している。なお、位置標識12Cは、複数の数字に限らず、例えば、複数の文字を含んでもよい。
座標グリッド12が位置標識12Cを含むため、検査実施者が位置標識12Cを参照することによって、検査の精度がさらに向上する可能性がある。また、乳房に病巣が発見された場合には、乳房における病巣の位置を特定するために、位置標識12Cを用いることができる。
座標グリッド12は、インキを用いてベースフィルム11の裏面11Rに印字されている。座標グリッド12を印字するためのインキには、ベースフィルム11に対する印字が可能な任意のインキを用いることが可能である。
検査用シール10は、座標グリッド12における所定の位置を示す標識16をさらに備えている。本実施形態では、所定の位置は、座標グリッド12の中央部である。標識16は、座標グリッド12の中央部に位置する円状の点である。標識16の形状は、円状に限らず、任意に設定することが可能である。また、標識16は、互いに離間した複数の部分によって構成されてもよい。さらには、標識16は、座標グリッド12の中央部を示していれば、座標グリッド12の中央部からずれた位置に配置されてもよい。
標識16によれば、検査用シール10の使用時に、乳房の特定の位置に標識16が示す座標を重ねることができる。本実施形態によれば、標識16が乳房の乳頭部に位置するように被検者が検査用シール10を乳房に貼りつけることによって、乳頭部の周方向における全体に座標グリッド12を位置させることが可能である。これにより、乳頭部の周方向における全体を検査実施者にスキャンさせることが可能である。
[検査用シールの使用方法]
図4から図6を参照して、検査用シール10の使用方法を説明する。図4を参照して、検査用シール10の第1例における使用方法を説明し、図5を参照して、検査用シール10の第2例における使用方法を説明する。
図4が示すように、検査用シール10の第1例を使用する際には、まず、使用者が、ベースフィルム11からセパレートフィルム13と、保護フィルム14とを剥がす。検査用シール10の第1例を使用する際には、セパレートフィルム13を保護フィルム14よりも先に剥がしてもよいし、保護フィルム14をセパレートフィルム13よりも先に剥がしてもよい。
また、図5が示すように、検査用シール10の第2例を使用する際には、使用者が、ベースフィルム11からセパレートフィルム13を剥がし、かつ、粘着層15から保護フィルム14を剥がす。なお、検査用シール10の第1例を使用する際と同様に、セパレートフィルム13を保護フィルム14よりも先に剥がしてもよいし、保護フィルム14をセパレートフィルム13よりも先に剥がしてもよい。
図6が示すように、シール本体10A,10Bを被検者Sの乳房Bに貼り付ける。このとき、検査用シール10の標識16が、乳頭部に重なるように検査用シール10を乳房Bに貼り付ける。本実施形態では、標識16は座標グリッド12の中央部に位置しているため、標識16と乳頭部とを重ねることによって、乳頭部の周方向の全体に座標グリッド12の一部を位置させることができる。これにより、座標グリッド12の案内によって、乳房Bの全体がスキャンされやすくなる。
シール本体10A,10Bを乳房Bに貼り付ける際には、積層体の縁を構成する4辺を外側に向けて引っ張った状態で、標識16の位置を乳頭部の位置に合わせる。次いで、シール本体10A,10Bの上端から下端に向けて積層体を乳房Bに対して徐々に貼り付けることによって、ベースフィルム11にしわが生じることが抑えられる。なお、シール本体10A,10Bのなかで、乳頭部の上方に位置する辺が上端であり、乳頭部の下方に位置する辺が下端である。ベースフィルム11にしわが生じた場合には、シール本体10A,10Bのなかで、ベースフィルム11においてしわが生じた部分を含む部分を乳房Bから剥離し、かつ、ベースフィルム11を縁の外側に向けて引っ張る力をシール本体10A,10Bに加えた状態で、シール本体10A,10Bを乳房Bに貼り付ける。これにより、ベースフィルム11に生じたしわを除去することが可能である。
なお、シール本体10A,10Bを乳房Bに貼り付ける際には、シール本体10A,10Bをシール本体10A,10Bの縁の外側に向けて引っ張ることが可能な治具を用いてもよい。また、上述したように、セパレートフィルム13にハーフカット加工が施されている場合には、以下の手順で、シール本体10A,10Bを乳房Bに貼り付けてもよい。すなわち、保護フィルム14をシール本体10A,10Bから剥がした後、セパレートフィルム13とシール本体10A,10Bとの積層体を乳房Bに貼り付ける。そして、セパレートフィルム13をベースフィルム11から剥がしてもよい。
上述したように、本実施形態では、スキャン方向DSに沿って延びるグリッド線12Aが、互いに異なる色を有した第1グリッド線12A1と第2グリッド線12A2とを含み、かつ、配列方向DAにおいて、第1グリッド線12A1と第2グリッド線12A2とが交互に並んでいる。そのため、検査実施者が、スキャン方向DSに沿ってプローブをスキャンさせる際に、第1グリッド線12A1に沿ったスキャンと、第2グリッド線12A2に沿ったスキャンとを交互に行うことができる。これにより、検査実施者が、同じグリッド線12Aを複数回スキャンしたり、あるグリッド線12Aのスキャンを漏らしたりすることが抑えられる。すなわち、グリッド線12Aによれば、検査実施者によるスキャンの誤りを減らすことができる。
[試験例]
表1を参照して試験例を説明する。
[試験例1]
7μmの厚さを有したアルミニウム箔((株)UACJ製、1N30)を試験例1の検査用シールとして準備した。
[試験例2]
試験例1において用いたアルミニウム箔を2枚重ねることによって、14μmの厚さを有したアルミニウム箔を試験例2の検査用シールとして準備した。
[試験例3]
シール本体として、ポリフッ化ビニリデン樹脂(アルケマ社製、Kynar FLEX2500)(Kynarは登録商標)を用いて、押出成形によって、80μmの厚さを有したポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)フィルムを形成した。これにより、試験例3の検査用シールを得た。
[試験例4]
試験例3と同様の成形方法によって形成したPVDFフィルムを2枚重ねることで、160μmの厚さを有したPVDFフィルムを形成した。これにより、試験例4の検査用シールを得た。
[試験例5]
試験例3と同様の成形方法によって形成したPVDFフィルムを4枚重ねることで、320μmの厚さを有したPVDFフィルムを形成した。これにより、試験例5の検査用シールを得た。
[試験例6]
75μmの厚さを有したエチレン‐酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)フィルム((株)タツノ化学製、ミデア)(ミデアは登録商標)を試験例6の検査用シールとして準備した。
[試験例7]
試験例6において用いたEVAフィルムを2枚重ねることによって、150μmの厚さを有したEVAフィルムを形成した。これにより、試験例7の検査用シールを得た。
[試験例8]
250μmの厚さを有したEVAフィルム((株)タツノ化学製、ミデア)を試験例8の検査用シールとして準備した。
[試験例9]
40μmの厚さを有した二軸延伸ポリプロピレン樹脂(OPP)フィルム(フタムラ化学(株)製、FOR-MP)を試験例9の検査用シールとして準備した。
[試験例10]
試験例9において用いたOPPフィルムを2枚重ねることによって、80μmの厚さを有したOPPフィルムを形成した。これにより、試験例10の検査用シールを得た。
[試験例11]
試験例9において用いたOPPフィルムを3枚重ねることによって、120μmの厚さを有したOPPフィルムを形成した。これにより、試験例11の検査用シールを得た。
[試験例12]
水性ウレタン樹脂(三井化学(株)製、タケラックWS-6021)(タケラックは登録商標)を用いた溶融キャスト製膜によって、15μmの厚さを有したポリウレタン(PU)フィルムを形成した。これにより、試験例12の検査用シールを得た。
[試験例13]
試験例12と同様の製膜方法によって形成したPUフィルムを2枚重ねることで、30μmの厚さを有したPUフィルムを形成した。これにより、試験例13の検査用シールを得た。
[試験例14]
試験例12と同様の製膜方法によって形成したPUフィルムを4枚重ねることで、60μmの厚さを有したPUフィルムを形成した。これにより、試験例14の検査用シールを得た。
[試験例15]
試験例12と同様の製膜方法によって形成したPUフィルムを6枚重ねることで、90μmの厚さを有したPUフィルムを形成した。これにより、試験例15の検査用シールを得た。
[試験例16]
試験例12と同様の製膜方法によって形成したPUフィルムを8枚重ねることで、120μmの厚さを有したPUフィルムを形成した。これにより、試験例16の検査用シールを得た。
[試験例17]
12μmの厚さを有したポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)フィルム(東レ(株)製、ルミラーS10)(ルミラーは登録商標)を試験例17の検査用シールとして準備した。
[試験例18]
25μmの厚さを有したPETフィルム(東レ(株)製、ルミラーS10)を試験例18の検査用シールとして準備した。
[試験例19]
75μmの厚さを有したPETフィルム(東レ(株)製、ルミラーS10)を試験例19の検査用シールとして準備した。
[試験例20]
試験例19において用いたPETフィルムを2枚重ねることによって、150μmの厚さを有したPETフィルムを形成した。これにより、試験例20の検査用シールを得た。
[試験例21]
250μmの厚さを有したエラストマーメッシュフィルム(明和グラビア(株)製)を試験例21の検査用フィルムとして準備した。
[評価方法]
[基準強度μの測定]
2GHzのマイクロ波を発振する発信機と、マイクロ波を受信する受信機((株)エムケー・サイエンティフィック、DT-2G)を準備した。発信機に受信機の受信部を接触させた状態で、30秒間マイクロ波の強度を測定した。30秒間の測定における最大値をマイクロ波の強度とした。同一の測定を三回行い、各回におけるマイクロ波強度の平均値を基準強度μとした算出した。基準強度μは、1.85mW/cmであった。
[測定強度μの測定]
受信機(同上)の全体を各試験例の検査用シールによって包んだ状態で、発信機と受信機の受信部とを接触させることによって、各試験例について測定強度μを測定した。測定強度μの測定は、基準強度μと同一の方法によって行った。
[評価結果]
各試験例の検査用シールについて、測定強度μの測定結果は、以下の表1に示す通りであった。
Figure 0007183938000001
[評価結果]
表1が示すように、試験例1の測定強度μが0.00mW/cmであり、試験例2の測定強度μが0.00mW/cmであり、試験例3の測定強度μが1.43mW/cmであることが認められた。また、試験例4の測定強度μが1.39mW/cmであり、試験例5の測定強度μが0.82mW/cmであり、試験例6の測定強度μが1.61mW/cmであることが認められた。また、試験例7の測定強度μが1.28mW/cmであり、試験例8の測定強度μが1.23mW/cmであり、試験例9の測定強度μが1.54mW/cmであることが認められた。
また、試験例10の測定強度μが1.36mW/cmであり、試験例11の測定強度μが1.12mW/cmであり、試験例12の測定強度μが1.71mW/cmであることが認められた。また、試験例13の測定強度μが1.67mW/cmであり、試験例14の測定強度μが1.69mW/cmであり、試験例15の測定強度μが1.37mW/cmであることが認められた。また、試験例16の測定強度μが1.18mW/cmであり、試験例17の測定強度μが1.70mW/cmであり、試験例18の測定強度μが1.68mW/cmであることが認められた。また、試験例19の測定強度μが1.46mW/cmであり、試験例20の測定強度μが1.14mW/cmであり、試験例21の測定強度μが1.32mW/cmであることが認められた。
基準強度μと各試験例の測定強度μとに基づき各試験例におけるマイクロ波の透過率を算出したところ、表1に示す通りであった。すなわち、表1が示すように、試験例1の透過率が0%であり、試験例2の透過率が0%であり、試験例3の透過率が78%であることが認められた。また、試験例4の透過率が75%であり、試験例5の透過率が44%であり、試験例6の透過率が87%であることが認められた。また、試験例7の透過率が69%であり、試験例8の透過率が66%であり、試験例9の透過率が84%であることが認められた。
また、試験例10の透過率が74%であり、試験例11の透過率が61%であり、試験例12の透過率が92%であることが認められた。また、試験例13の透過率が91%であり、試験例14の透過率が92%であり、試験例15の透過率が74%であることが認められた。また、試験例16の透過率が64%であり、試験例17の透過率が92%であり、試験例18の透過率が91%であることが認められた。また、試験例19の透過率が79%であり、試験例20の透過率が62%であり、試験例21の透過率が71%であることが認められた。
各試験例の検査用シールを介してプローブによって乳房をスキャンした場合に、乳房の診断が可能な三次元画像を生成することが可能であるか否かを確認した。試験例3、試験例4、試験例6、試験例9、試験例10、試験例12から試験例15、試験例17から試験例19、および、試験例21の各々の検査用シールによれば、被検者に貼り付けた際に三次元画像を生成することが十分可能であることが認められた。これに対して、試験例1、試験例2、試験例5、試験例7、試験例8、試験例11、試験例16、および、試験例20の各々の検査用シールによれば、被検者に貼り付けた際に検査用シールにおいてマイクロ波の減衰が生じ、透過率が三次元画像の生成に不十分であることが認められた。
このように、検査用シールにおけるシール本体のマイクロ波の透過率が70%以上であることによって、乳房の診断に用いることが可能な三次元画像を形成することが可能であることが認められた。
以上説明したように、検査用シールの一実施形態によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)シール本体10A,10Bに表示された指標が当該指標に基づいてスキャンを行うように検査実施者を促すことを可能にするため、検査対象に対するスキャンの精度を高めることが可能である。しかも、シール本体10A,10Bは、2GHzのマイクロ波に対して70%以上の透過率を有するため、プローブから発振されたマイクロ波の減衰を抑えることも可能である。これにより、スキャンの結果として得られる画像の精度が高められ、結果として、画像診断の精度が高められる。
(2)シール本体10A,10Bのなかで全光線透過率が30%以上である部分を介して乳房Bの表面における状態を把握することが可能である。
(3)シール本体10A,10Bが座標グリッド12を有するため、シール本体10A,10Bに指標を表示させるための処理や器具が不要である。
(4)グリッド線12Aによれば、検査実施者によるスキャンの誤りを減らすことができる。
(5)検査用シールの使用時に、乳房Bの特定の位置に標識16が示す座標を重ねることができる。
(6)シール本体10Bにおいて、指標を表示する機能と、乳房Bに貼り付く機能とを各別の層が有するため、1つの層が指標を表示する機能と乳房Bに貼り付く機能とを有する場合に比べて、検査用シール10を形成するための材料における自由度を高めることが可能である。
[変更例]
上述した検査用シールは、以下のように変更して実施することができる。
[シール本体]
・シール本体10A,10Bのなかで、座標グリッド12以外の部分における全光線透過率が30%未満であってもよい。この場合であっても、シール本体10A,10Bにおけるマイクロ波の透過率が70%以上であれば、上述した(1)に準じた効果を得ることは可能である。また、座標グリッド12における全光線透過率が30%以上であってもよい。この場合には、座標グリッド12を介して乳房Bの表面における状態を把握することが可能である。
・シール本体10A,10Bは、座標グリッド12に例示されるような指標を有しなくてもよい。この場合には、シール本体10A,10Bは、投影装置が投影する各種の画像をシール本体10A,10Bが写すことによって指標を表示することが可能であればよい。この場合にも、上述した(1)に準じた効果を得ることは可能である。
・シール本体10A,10Bは、四角形状以外の形状を有してもよい。シール本体10A,10Bは、例えば、楕円形状、円形状、および、三角形状などの幾何学形状、あるいは、幾何学形状以外の形状である不定形状を有してもよい。
・シール本体は、3つ以上の層からなる多層構造を有してもよい。この場合であっても、シール本体が指標を表示することが可能であり、かつ、シール本体における2GHzのマイクロ波に対する透過率が70%以上であれば、上述した(1)に準じた効果を得ることはできる。
[座標グリッド]
・全てのグリッド線12Aは、同一の色を有してもよい。この場合であっても、グリッド線12Aは、プローブによるスキャンの方向を案内することは可能である。
・座標グリッド12は正方格子以外の形状を有してもよい。例えば、座標グリッド12は、互いに異なる直径を有した複数の同心円から形成された極座標に対応する形状を有してもよい。
・座標グリッド12は、グリッド線12Bを有しなくてもよい。座標グリッド12は、少なくともグリッド線12Aを有していれば、検査実施者によるスキャンの誤りを抑えることはできる。すなわち、ベースフィルム11は、座標グリッド12に限らず、1つの方向に沿って延びる形状などの他の形状を有したスキャンの指標を有してもよい。スキャンの指標は、例えば、プローブによってスキャンすべき位置を案内したり、スキャンの方向を案内したりするものであればよい。
・座標グリッド12は、位置標識12Cを有しなくてもよい。座標グリッド12は、少なくともグリッド線12Aを有していれば、検査実施者によるスキャンの誤りを抑えることはできる。
・シール本体10A,10Bは、座標グリッド12に限らず、1つの方向に沿って延びる図柄を有したスキャンの指標や、数字や文字による指標を有してもよい。スキャンの指標は、例えば、プローブによってスキャンすべき位置を示唆したり、スキャンの方向を示唆したりすることが可能なものであればよい。
・座標グリッド12は印刷によって形成されなくてもよい。例えば、座標グリッド12は、ベースフィルム11が有する凹部や凸部によって形成されてもよい。
[標識]
・標識16は省略されてもよい。この場合であっても、シール本体10A,10Bが座標グリッド12を有していれば、乳房Bに対する座標グリッド12の位置を調整することによって、乳頭部の周方向における全体がスキャンされるように、乳房Bに対してシール本体10A,10Bを貼り付けることは可能である。
[ベースフィルム]
・ベースフィルム11の厚さは30μmよりも厚くてもよいし、5μmよりも薄くてもよい。この場合であっても、シール本体10A,10Bにおけるマイクロ波の透過率が70%以上であれば、上述した(1)に準じた効果を得ることは可能である。
・シール本体10A、すなわちベースフィルム11は、たとえば粘着性を有した粘着体を用いて乳房に貼り付けられてもよい。粘着体は、たとえばテープであってよい。この場合には、ベースフィルム11において、スキャンの指標よりも外側の領域が、粘着体によって乳房に貼り付けられる。粘着体は、ベースフィルム11の裏面11Rに位置してもよいし、ベースフィルム11の表面11Fに位置してもよい。粘着体がベースフィルムの表面11Fに位置する場合には、粘着体は、ベースフィルム11からベースフィルム11の外側にまで延びる形状および大きさを有していればよい。
・シール本体は、ベースフィルム11と、ベースフィルム11に積層されるための付着層とを備えてもよい。この場合には、ベースフィルム11と付着層とは別体であり、付着層は、シール本体が使用される際にベースフィルム11に積層される。付着層は、乳房に付着することによって、ベースフィルム11を乳房に位置決めすることが可能な層であればよい。付着層は、例えば、上述した粘着剤から形成される粘着層でもよい。あるいは、付着層は、例えば、軟膏状の脂肪族炭化水素から形成される層でもよい。この場合であっても、シール本体が、スキャンの指標を表示することが可能であり、かつ、シール本体におけるマイクロ波の透過率が70%以上であれば、上述した(1)に準じた効果を得ることはできる。
[粘着層]
・粘着層15を形成するための粘着剤は、ウレタン系粘着剤以外の粘着剤でもよい。例えば、粘着層15を形成するための粘着剤は、アクリル系粘着剤でもよい。
[セパレートフィルム]
・検査用シール10において、セパレートフィルム13は省略されてもよい。この場合であっても、シール本体10A,10Bが指標を表示することが可能であり、かつ、シール本体10A,10Bにおけるマイクロ波の透過率が70%以上であれば、上述した(1)に準じた効果を得ることは可能である。
[保護フィルム]
・検査用シール10において、保護フィルム14は省略されてもよい。この場合であっても、シール本体10A,10Bが指標を表示することが可能であり、かつ、シール本体10A,10Bにおけるマイクロ波の透過率が70%以上であれば、上述した(1)に準じた効果を得ることは可能である。
[検査対象]
・検査対象は、乳房に限らず人体における他の部位でもよい。すなわち、検査用シール10は、マンモグラフィーに限らず他の画像診断に用いられてもよい。
10…検査用シール、10A,10B…シール本体、11…ベースフィルム、11F,14F,15F…表面、11R,14R,15R…裏面、12…座標グリッド、12A,12B…グリッド線、12A1…第1グリッド線、12A2…第2グリッド線、12B1…第1区分、12B2…第2区分、12C…位置標識、13…セパレートフィルム、14…保護フィルム、15…粘着層、16…標識。

Claims (7)

  1. マイクロ波を用いた画像診断に用いられる検査用シールであって、
    検査対象でのスキャンに用いられる指標の表示が可能に、かつ、検査対象の形状に追従した変形が可能に構成され、前記検査対象に貼り付けられるシール本体を備え、
    前記シール本体は、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム、またはポリウレタンフィルムを備え、前記シール本体での2GHzのマイクロ波に対する透過率が70%以上であるような厚さを有する
    検査用シール。
  2. マイクロ波を用いた画像診断に用いられる検査用シールであって、
    検査対象でのスキャンに用いられる指標の表示が可能に、かつ、検査対象の形状に追従した変形が可能に構成され、前記検査対象に貼り付けられるシール本体であって、前記シール本体での2GHzのマイクロ波に対する透過率が70%以上である前記シール本体を備え
    前記指標は、座標グリッドを備え、
    前記座標グリッドは、スキャン方向に沿って延び、かつ、前記スキャン方向と直交する方向に沿って並ぶ複数のグリッド線を含み、
    前記複数のグリッド線は、第1の色を有する第1グリッド線と、前記第1の色とは異なる第2の色を有する第2グリッド線とを含み、前記スキャン方向と直交する方向に沿って、前記第1グリッド線と前記第2グリッド線とが交互に並ぶ
    検査用シール。
  3. 前記シール本体は、JIS K7361-1:1997に規定される全光線透過率が30%以上である部分を含む
    請求項1または2に記載の検査用シール。
  4. 前記指標は、座標グリッドを備える
    請求項に記載の検査用シール。
  5. 前記座標グリッドは、スキャン方向に沿って延び、かつ、前記スキャン方向と直交する方向に沿って並ぶ複数のグリッド線を含み、
    前記複数のグリッド線は、第1の色を有する第1グリッド線と、前記第1の色とは異なる第2の色を有する第2グリッド線とを含み、前記スキャン方向と直交する方向に沿って、前記第1グリッド線と前記第2グリッド線とが交互に並ぶ
    請求項に記載の検査用シール。
  6. 前記座標グリッドにおいて所定の座標を示す標識をさらに備える
    請求項2、4、5のいずれか一項に記載の検査用シール。
  7. 前記シール本体は、
    前記指標を表示することが可能なベースフィルムと、
    前記ベースフィルムに積層され、前記検査対象に貼り付けられる粘着層と、を備える
    請求項1からのいずれか一項に記載の検査用シール。
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