本願は、少なくとも従来技術又は関連技術における技術的課題の1つを解決することを目的とする。
そのため、本願の第1の態様は、駆動制御回路を提供する。
本願の第2の態様は、エアコンを提供する。
本願の第3の態様は、駆動制御回路を提供する。
本願の第4の態様は、コントローラを提供する。
本願の第5の態様は、エアコンを提供する。
本願の第6の態様は、駆動制御回路を提供する。
本願の第7の態様は、コントローラを提供する。
本願の第8の態様は、エアコンを提供する。
そこで、本願の第1の態様は、駆動制御回路を提供し、駆動信号を出力するために用いられ、且つ高電圧バスと低電圧バスとの間に接続されるインバータブリッジを含む駆動制御回路であって、該駆動制御回路は、駆動制御回路が負荷を駆動して動作させる過程で発生するサージ信号を吸収するために用いられ、且つ送配電網と負荷との間に接続されるリアクトルと、バスライン上のサージ信号をフィルタリングして除去するために用いられ、且つインバータブリッジの入力側のバスラインに接続されるバスコンデンサとをさらに含む。
当該技術的手段において、駆動制御回路にリアクトルが設けられ、リアクトルは駆動制御回路が負荷を駆動して動作させる過程で発生するサージ信号を吸収して、駆動制御回路の耐サージ特性を向上させるために用いられ、リアクトル及びバスコンデンサの共振周波数は1/(2π√LC)に固定され、Lはリアクトルのインダクタンスであり、Cはバスコンデンサの容量であり、分布インダクタンス-容量パラメータにより共振周波数が固定しない状況を効果的に防ぐことができる。また、従来の電解コンデンサの代わりに容量の小さいバスコンデンサが使用され、具体的にはフィルムコンデンサがバス上のバスコンデンサとして使用され、フィルムコンデンサはインバータブリッジの入力側に並列に接続され、前記高電圧バスと低電圧バスとの間に直列に接続されて、バス上のサージ信号をフィルタリングして除去するために用いられる。本願に係る技術的手段を用いると、コストの高い電解コンデンサの代わりに比較的低コストのフィルムコンデンサを使用することで、製造コストが効果的に削減され、フィルムコンデンサの耐用寿命は6250時間に達しており、通常の電解コンデンサの2000時間よりはるかに大きいため、駆動制御回路の耐用寿命を効果的に引き伸ばすことができる。また、フィルムコンデンサのESR(等価直列抵抗)が小さいため、同じリップル電流の影響では、フィルムコンデンサは電解コンデンサより発熱量がはるかに小さいため、バスコンデンサの発熱で制御効率が低下するという問題を効果的に避けることができ、駆動制御回路の信頼性及び動作効率が向上される。
好ましくは、駆動制御回路は初回通電時のバスコンデンサの充電電流を制限するために用いられ、且つ高電圧バスに直列に接続される電流制限回路をさらに含む。
使用されたバスコンデンサの容量が小さいため、サージ電圧がある場合に、小容量のフィルムコンデンサが多くのエネルギーを吸収できないため、この場合にバス電圧がサージ吸収コンデンサの端子電圧より高くなると、電流制限回路が成立して通電時のバスコンデンサの充電電流を制限することで、バスコンデンサが過電流によって破壊されることを防ぐ。
好ましくは、電流制限回路は、初回通電時のバスコンデンサの充電電流を制限するために用いられ、且つ高電圧バスに直列に接続されるサーミスタと、第1抵抗性素子を接続させて電流制限を行わせるか又は第1抵抗性素子を短絡して電流制限を停止するよう制御するために用いられ、且つサーミスタの両端に並列に接続されるリレーとを含む。
高電圧バスにサージ信号が出現する場合に、サーミスタが初回通電時のバスコンデンサの充電電流を制限して、バスコンデンサが破壊されないことが保証されるとともに、サーミスタの抵抗値が温度に従って線形的に変化して、充電電流の上昇速度に対する制限が実現される。サーミスタの両端にリレーが並列に接続されて、スイッチング特性を備えるサーミスタが形成され、駆動制御回路の初回通電時は、リレーがオフ状態であり、第1サーミスタ及びバスコンデンサは交流給電側からのサージ信号を吸収し、初回通電後は、高電圧バス上の電流が大きくない場合に、第1リレーがオンされて、第1サーミスタの高電圧バスに対する電流制限効果が緩和される。
本願の前記実施例に係る駆動制御回路は、さらに以下のような付加的な技術的特徴を有してもよい。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、駆動制御回路はバスライン上のサージ信号を吸収するために用いられ、且つバスコンデンサとインバータブリッジとの間に接続される第1吸収回路をさらに含む。
当該技術的手段において、バスコンデンサとしてフィルムコンデンサが使用される場合には、回路中にサージ電圧がある場合に、フィルムコンデンサが多くのサージエネルギーを吸収できないため、第1吸収回路をバスコンデンサとインバータブリッジとの間に接続させて、バスコンデンサがインバータブリッジ側のバスライン上のサージ信号を吸収することを助けることで、バスコンデンサがサージ信号によって破壊されることを防ぐ。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、第1吸収回路はサージ信号を吸収するために用いられ、且つ前記バスコンデンサに並列に接続される抵抗性吸収素子と、抵抗性吸収素子のサージ信号の吸収過程を調整するために用いられ、抵抗性吸収素子に直列に接続される第1スイッチング素子であって、第1スイッチング素子がオンされる場合に、抵抗性吸収素子がサージ信号を吸収し、第1スイッチング素子がオフされる場合に、抵抗性吸収素子がサージ信号の吸収を停止する前記第1スイッチング素子とを含む。
当該技術的手段において、第1吸収回路はバスコンデンサのインバータブリッジに近い側のサージ信号を吸収するための抵抗性吸収素子を含む。具体的には、第1スイッチング素子がオンされると、抵抗性吸収素子は駆動制御回路に接続されてサージ信号を吸収し、具体的には、抵抗性吸収素子はサージ信号の電気エネルギーを熱エネルギーに変換して放出させることによって、サージ信号を解消し、容量の小さいフィルムコンデンサに取り替えることでバスコンデンサがサージ信号によって破壊されることを避ける。バス上のサージ信号が低下又は消失した後、第1スイッチング素子がオフされ、抵抗性吸収素子が駆動制御回路から遮断されることで、吸収制御回路における正常な電気信号に対する影響を避ける。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、抵抗性吸収素子はサージ信号を吸収するための第1抵抗を含み、第1抵抗は第1スイッチング素子に直列に接続され、第1抵抗の抵抗値が予め設定されたバス電圧保護閾値に対応し、且つ/又は第1抵抗の抵抗値が予め設定された第1スイッチング素子の過電流保護閾値に対応する。
当該技術的手段において、抵抗性吸収素子は第1スイッチング素子に直列に接続される第1抵抗を含み、第1スイッチング素子がオンされる場合に、第1吸収回路がオンされ、サージ信号が第1抵抗によって吸収され、第1スイッチング素子がオフされる場合に、第1吸収回路がオフされ、第1抵抗は駆動制御回路における電気信号を吸収しなくなる。具体的には、第1抵抗の抵抗値及び電力は予め設定されたバス電圧保護閾値及び予め設定された第1スイッチング素子の過電流値及び吸収の電力需要に対応し、これにより抵抗性吸収素子のサージ吸収効果が保証される。なお、電圧保護閾値及び電流保護閾値は駆動回路における各コンポーネントの出荷前で較正された耐電圧値及び耐電流値に関係する。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、抵抗性吸収素子は、第1抵抗に並列に接続される第1単方向導通素子を含み、第1単方向導通素子の導通方向は第1抵抗を流れる電流の方向と逆である。
当該技術的手段において、第1抵抗の両端に第1単方向導通素子が並列に接続され、具体的には、第1単方向導通素子はダイオードであり、第1抵抗の自己インダクタンス電圧放出回路を形成させて、第1抵抗において生成される自己インダクタンス電圧が第1スイッチング素子の信頼性に影響を与えることを防ぐために用いられる。
好ましくは、第1抵抗は誘導抵抗である。
好ましくは、第1単方向導通素子の導通方向は第1抵抗における電流方向と逆である。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、駆動制御回路は、高電圧バス及び低電圧バス上のサージ信号を吸収するための第2吸収回路をさらに含み、第2吸収回路は、サージ信号を吸収するために用いられ、且つバスコンデンサに並列に接続される容量性吸収素子と、容量性吸収素子のサージ信号の吸収過程を調整するために用いられ、且つ容量性吸収素子に直列に接続される第2単方向導通素子とを含む。
当該技術的手段において、第2吸収回路は、バス上のサージ信号を吸収し、且つバスコンデンサに並列に接続される容量性吸収素子と、容量性吸収素子に直列に接続される第2単方向導通素子をさらに含む。具体的には、容量性吸収素子は容量特性を有し、容量性吸収素子は容量性吸収素子のサージ信号の吸収過程を制限することによって、容量性吸収素子が高電圧バス上のサージ信号だけを吸収するようにするために用いられ、つまり単方向導通素子を設けることによって、バスコンデンサと容量性吸収素子とが区別され、容量性吸収素子がバスコンデンサとして使用されることが避けられ、容量性吸収素子の使用頻度が低減され、第2吸収回路の耐用寿命が引き伸ばされる。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、容量性吸収素子は、少なくとも1つのコンデンサ、又は直列に接続される且つ/もしくは並列に接続される複数のコンデンサを含み、第2吸収回路は、第1容量性素子におけるサージ信号を吸収するために用いられ、且つコンデンサに並列に接続される第2抵抗をさらに含む。
当該技術的手段において、容量性吸収素子はサージ信号を吸収するための1つ又は複数のコンデンサを含み、複数のコンデンサは互いに直列に接続され且つ/又は互いに並列に接続され、且つコンデンサに並列に接続される第2抵抗が設けられ、コンデンサに並列に接続される第2抵抗を利用してコンデンサにおけるサージ信号を吸収し、第2抵抗が設けられることで駆動制御回路の信頼性が向上される。
好ましくは、第2吸収回路と第1吸収回路は両方が設けられてもよいしいずれか一方が設けられてもよく、第2吸収回路と第1吸収回路が両方設けられる場合に、第2吸収回路と第1吸収回路は互いに並列に接続される。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、第2吸収回路は、容量性吸収素子を流れる電流を制限するために用いられ、且つ容量性吸収素子に直列に接続される電流制限抵抗をさらに含む。
当該技術的手段において、第2吸収回路に電流制限抵抗が設けられ、電流制限抵抗は容量性吸収素子に直列に接続され、通電時に容量性吸収素子を流れる電流を制限し、容量性吸収素子の充電電流を所定の範囲に制限させて、容量性吸収素子が過電流によって破壊されることを防ぐために用いられる。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、駆動制御回路は、リアクトルにおいて発生する発振信号を吸収するために用いられ、且つリアクトルに並列に接続される第4抵抗をさらに含む。
当該技術的手段において、リアクトルの両端に第4抵抗が並列に接続されることで、リアクトルにおいて発生する発振信号を吸収し、具体的には、第4抵抗には、抵抗値が200Ωより小さいシステム減衰が追加され、バスコンデンサがフィルムコンデンサである場合に、第4抵抗を設けるとシステムの安定性を向上させることができる。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、駆動制御回路は、第1スイッチング素子に接続され、且つ駆動制御回路の給電信号を収集して、給電信号に基づいて第1スイッチング素子を制御してオン又はオフさせるためのサンプリング制御回路をさらに含み、給電信号は駆動制御回路の交流側の給電信号及びバスラインの給電信号を含む。
当該技術的手段において、駆動制御回路にサンプリング回路が設けられ、サンプリング回路は回路交流側の給電信号及び/又は前記バスラインの給電信号を収集して、給電信号の電圧振幅値に基づいて第1スイッチング素子を制御してオン又はオフさせて、第1吸収回路のサージ信号の吸収過程を制御する。
本願の第2の態様は、モータと、前記いずれかの技術的手段に記載の駆動制御回路とを含むエアコンを提供し、前記モータの信号入力端が前記駆動制御回路に接続され、前記駆動制御回路から出力される駆動信号は前記モータを駆動して動作させるために用いられる。該エアコンは、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路を含むため、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路の全ての有益な効果を有し、ここで説明が省略される。
本願の第3の態様は、駆動制御回路を提供し、駆動信号を出力するために用いられ、且つ高電圧バスと低電圧バスとの間に接続されるインバータブリッジを含む駆動制御回路であって、該駆動制御回路は、駆動制御回路が負荷を駆動して動作させる過程で発生するサージ信号を吸収するために用いられ、且つ送配電網と負荷との間に接続されるリアクトルと、負荷の通電に必要な始動電圧を提供するために用いられ、サージ信号を吸収するためにも用いられ、且つインバータブリッジの入力側のバスラインに接続されるバスコンデンサと、第1抵抗性素子及び第2スイッチング素子であって、第2スイッチング素子は第1抵抗性素子を制御してサージ信号を吸収させるように設定され、第1抵抗性素子及び第2スイッチング素子は直列に接続されてから、高電圧バスと低電圧バスとの間に直列に接続される、第1抵抗性素子及び第2スイッチング素子と、単方向導通素子又は第3スイッチング素子と、第1容量性素子であって、単方向導通素子又は第3スイッチング素子は第1容量性素子による高電圧バス上のサージ信号の吸収を制限するように設定され、単方向導通素子又は第3スイッチング素子と第1容量性素子は直列に接続されてから、高電圧バスと低電圧バスとの間に直列に接続される、第1容量性素子と、第2スイッチング素子に接続され、バス信号と電圧閾値の大小関係に基づいて第1抵抗性素子の動作を制御する制御チップとを含む。
本願の実施例に係る駆動制御回路は、インバータブリッジと、バスコンデンサと、リアクトルとを含み、インバータブリッジは負荷の動作を駆動及び制御し、例えばモータの動作を制御し、バスコンデンサの容量が小さいため、高電圧バスにおいて形成されるサージ信号が完全に吸収されることは保証しにくく、リアクトルを設けて駆動制御回路が負荷の動作を駆動する過程で発生するサージ信号を吸収するとともに、電源入力信号に対しフィルタリングすることによって、インバータブリッジ側及び瞬間的な動作停止時のリアクトルにフライバックされるサージ信号が単方向導通素子又は第3スイッチング素子及び第1容量性素子から構成される第1吸収経路によって放出されて、サージ信号に対する制御が実現されるとともに、バス上のサージ信号が吸収されることが保証され、サージ信号を吸収するために第1抵抗性素子及び第2スイッチング素子から構成される第2吸収経路がさらに設けられ、具体的には、制御チップはバス信号と電圧閾値の大小関係に基づいて第1抵抗性素子がサージ信号を吸収するかどうかを制御し、第1吸収経路及び第2吸収経路が設けられることで回路中のサージ信号の吸収能力が向上され、回路の信頼性が向上され、なお、単方向導通素子は単方向導通特性を有する素子であってもよく、例えばダイオードなどである。
前記技術的手段において、さらに、第1容量性素子におけるサージ信号を放出させるために用いられ、且つ第1容量性素子に並列に接続される第2抵抗性素子をさらに含む。
当該技術的手段において、第1容量性素子が高電圧バス上のサージ信号を吸収した後、第2抵抗性素子を利用して第1容量性素子におけるサージ信号を放出させ、第2抵抗性素子が設けられることで駆動制御回路の信頼性が向上され、吸収コンデンサの容量需要が低減される。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、高電圧バス上のサージ信号を吸収するために用いられ、且つ第1容量性素子に直列に接続される第2容量性素子をさらに含む。
当該技術的手段において、高電圧バスの電圧が大きい場合に、第1容量性素子に第2容量性素子を直列に接続させることで、高電圧バスのサージ信号吸収能力を向上させる。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、第2容量性素子におけるサージ信号を放出させるために用いられ、且つ第2容量性素子に並列に接続される第3抵抗性素子をさらに含む。
当該技術的手段において、第2容量性素子が設けられる場合に、第3抵抗性素子を設けて第2抵抗性素子と組み合わせて使用することによって、第1容量性素子及び第2容量性素子の両端の電圧にバランスを取り、また第3抵抗性素子は第2容量性素子上のサージ信号を放出させて、駆動制御回路の信頼性を向上させるためにも用いられる。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、第1容量性素子及び/又は第2容量性素子に流れる電流を制限するための第4抵抗性素子をさらに含み、第4抵抗性素子、第2スイッチング素子及び第1容量性素子が直列に接続され、又は第4抵抗性素子、第2スイッチング素子、第1容量性素子及び第2容量性素子が直列に接続される。
当該技術的手段において、第1容量性素子及び/又は第2容量性素子に直列に接続される第4抵抗性素子を設け、第4抵抗性素子を利用して第1容量性素子及び/又は第2容量性素子に流れる電流を制限して、第1容量性素子及び/又は第2容量性素子及び並列に接続される抵抗性素子が過電流により破壊されることを防ぐことで、駆動制御回路の信頼性が向上される。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、第1抵抗性素子におけるスパイク電圧信号を放出させるために用いられ、且つ第1抵抗性素子に並列に接続される第1放電素子をさらに含む。
当該技術的手段において、第1放電素子が設けられることで、第1抵抗性素子が高電圧バス上のサージ信号を吸収した後、第1抵抗性素子に並列に接続される第1放電素子を利用して第1抵抗性素子におけるスパイク電圧信号を放出させ、第1放電素子が設けられることで駆動制御回路の信頼性が向上される。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、第3スイッチング素子は制御チップに接続され、制御チップはバス信号を収集して、バス信号に基づいて第3スイッチング素子を制御してオン又はオフさせるために用いられる。
当該技術的手段において、第3スイッチング素子が設けられることで第1吸収経路の制御可能性が実現され、制御チップはバス信号と電圧閾値の大小関係に基づいて第3スイッチング素子を制御して、第1容量性素子によるサージ信号の吸収の制御を実現する。第3スイッチング素子が設けられることで、駆動制御回路の制御可能性が向上され、サージ吸収能力が向上されていることを前提に、駆動制御回路の信頼性が向上される。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、電圧閾値は第1電圧閾値と、第2電圧閾値とを含み、制御チップは具体的には、バス信号が第1電圧閾値より大きく又は等しく第2電圧閾値より小さい場合に、第2スイッチング素子を制御してオフさせ、第3スイッチング素子を制御してオンさせ、バス信号が第2電圧閾値より大きく又は等しい場合に、第2スイッチング素子及び第3スイッチング素子を制御してオンさせ、バス信号が第1電圧閾値より小さい場合に、第2スイッチング素子及び第3スイッチング素子を制御してオフさせるために用いられる。
当該技術的手段において、バス信号(例えば高電圧バスの電圧信号)と第1電圧閾値及び第2電圧閾値とを比較し、比較結果に基づいて第1容量性素子及び第1抵抗性素子をそれぞれ制御してサージ信号を吸収させ、具体的には、高電圧バスの電圧信号が第1電圧閾値より大きく又は等しく第2電圧閾値より小さい場合に、第2スイッチング素子を制御してオフさせ、第3スイッチング素子を制御してオンさせ、第1容量性素子を利用してサージ信号を吸収し、高電圧バスの電圧信号が第2電圧閾値より大きく又は等しい場合に、第2スイッチング素子及び第3スイッチング素子を制御してオンさせて、迅速な吸収サージを実現し、高電圧バス上の電圧が高すぎると駆動制御回路のコンポーネントが破壊されることを避け、高電圧バスの電圧信号が第1電圧閾値より小さい場合に、第2スイッチング素子及び第3スイッチング素子を制御してオフさせて、バスコンデンサによってサージ信号を吸収することによって、第1吸収経路と第2吸収経路の両方のコンポーネントの耐用寿命が引き伸ばされる。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、駆動制御回路は交流信号を整流してバス信号として出力する整流ブリッジをさらに含み、バス信号は高電圧バス及び低電圧バスを介してバスコンデンサ、インバータブリッジ及び負荷に出力され、制御チップは交流信号に基づいて第2スイッチング素子のオン状態及び第3スイッチング素子のオン状態を制御する。
前記いずれかの技術的手段において、さらに、バスコンデンサはフィルムコンデンサである。
本願の第4の態様は、前記いずれかの技術的手段に記載の駆動制御回路を含むコントローラを提供し、該コントローラは、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路を含むため、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路の全ての有益な効果を有し、ここで説明が省略される。
本願の第5の態様は、モータと、前記いずれかの技術的手段に記載の駆動制御回路とを含むエアコンを提供し、前記モータの信号入力端が前記駆動制御回路に接続され、前記駆動制御回路から出力される駆動信号は前記モータを駆動して動作させるために用いられる。該エアコンは、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路を含むため、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路の全ての有益な効果を有し、ここで説明が省略される。
本願の第6の態様は、駆動制御回路を提供し、負荷の動作を駆動及び制御するために用いられ、且つ高電圧バスと低電圧バスとの間に接続されるインバータブリッジ、を含む駆動制御回路であって、該駆動制御回路は、駆動制御回路が負荷を駆動して動作させる過程で発生するサージ信号を吸収するために用いられ、且つ送配電網と負荷との間に接続されるリアクトルと、負荷の通電に必要な始動電圧を提供するために用いられ、サージ信号を吸収するためにも用いられ、且つインバータブリッジの入力側のバスラインに接続されるバスコンデンサとを含み、該駆動制御回路は、バスライン上のサージ信号を吸収するために用いられ、且つバスコンデンサに並列に接続される抵抗性吸収回路と、抵抗性吸収回路のサージ信号の吸収過程を制御するために用いられ、抵抗性吸収回路に直列に接続される第4スイッチング素子であって、第4スイッチング素子がオンされる場合に、抵抗性吸収回路がサージ信号を吸収し、第4スイッチング素子がオフされる場合に、抵抗性吸収回路がサージ信号の吸収を停止する第4スイッチング素子とをさらに含む。
本願に係る駆動制御回路は、抵抗性吸収回路をバスコンデンサに並列に接続させることによって、バスコンデンサがバス上のサージ信号を吸収することを助けるとともに、第4スイッチング素子と抵抗性吸収回路を直列に接続させることによって、抵抗性吸収回路のサージ信号の吸収過程を制御する。具体的に言えば、プロトタイプが通常動作する場合に、バス電圧の最大値はバス電圧保護閾値(実際の状況に基づいて設定できる)よりはるかに小さく、抵抗性吸収回路を入れなくてもよいため、第4スイッチング素子は機能せずに済み、サージエネルギーは主に電源入力、プロトタイプの故障による動作停止時のモータ巻線、交流直流側のインダクタンスフライバック及びモータの運動エネルギーに由来し、サージ信号が来る時には、小容量のバスコンデンサ(例えばフィルムコンデンサ又は小容量電解コンデンサ)のサージ能力吸収に限界があるため、バス電圧が迅速に上昇し、バス電圧が保護閾値を超えたら、コンポーネントが破壊される恐れがあり、コンポーネント(主にスマート電力モジュールやコンデンサなどのコンポーネント)を高電圧破壊から保護するために、第4スイッチング素子がオンされ、抵抗性吸収回路がサージを吸収し始め、バス電圧が迅速に低下し、バス電圧が合理的な範囲(実際の状況に基づいて設定できる)にある時、第4スイッチング素子がオフされ、抵抗性吸収回路は本段階のサージ吸収過程を終了する。本願に係る駆動制御回路は、バスコンデンサによるサージ信号の吸収がよくないという状況を効果的に緩和して、バス電圧の安定性及び信頼性を向上させることができる。
前記技術的手段において、好ましくは、抵抗性吸収回路は、サージ信号を吸収するために用いられ、且つ高電圧バスと低電圧バスとの間に接続される第5抵抗性素子を含む。
当該技術的手段において、抵抗性吸収回路は第5抵抗性素子を含み、第5抵抗性素子を高電圧バスと低電圧バスとの間に接続させることによって、バス上のサージ信号を吸収する。なお、第5抵抗性素子の抵抗値、電力はバス電圧保護閾値、第4スイッチング素子の過電流特性、吸収するエネルギーに関係し、好ましくは、第5抵抗性素子は直列に接続される1つ又は複数の抵抗であり、抵抗は誘導抵抗でもよいし無誘導抵抗でもよく、ここで具体的に限定されず、抵抗の型番選択により、サージ信号の迅速な吸収を実現し、バス電圧の迅速な低下を保証することができる。
前記いずれかの技術的手段において、好ましくは、第4スイッチング素子はパワースイッチ又はリレーであり、パワースイッチ又はリレーは、抵抗性吸収回路のサージ信号の吸収過程を制御するために用いられる。
当該技術的手段において、第4スイッチング素子はパワースイッチ又はリレーであり、ただしこれらに限定されない。パワースイッチ又はリレーによって抵抗性吸収回路のサージ信号の吸収過程を制御する。
前記いずれかの技術的手段において、好ましくは、抵抗性吸収回路は、第5抵抗性素子のスパイク電圧を放電させるために用いられ、且つ第5抵抗性素子に並列に接続される第2放電素子をさらに含む。
当該技術的手段において、抵抗性吸収回路は第2放電素子をさらに含み、第2放電素子を第5抵抗性素子に並列に接続させて、第5抵抗性素子のスパイク電圧の放出回路とすることによって、第4スイッチング素子がオフされる時に第5抵抗性素子がスパイク電圧を生成して、駆動制御回路に影響を及ぼし又はコンポーネントを破壊させることを防ぐ。
前記いずれかの技術的手段において、好ましくは、第2放電素子は単方向導通素子であり、又は第2放電素子は直列に接続される単方向導通素子及び抵抗を含み、単方向導通素子の導通方向は第5抵抗性素子を流れる電流の方向と逆である。
当該技術的手段において、単方向導通素子が単独で、又は単方向導通素子が抵抗に直列に接続されるという組み合わせにより、第5抵抗性素子のスパイク電圧に放電回路が提供される。単方向導通素子は単方向導通特性を有する素子であり、例えばダイオードなどである。好ましくは、単方向導通素子はダイオードであり、ダイオードの選択は第5抵抗性素子のインダクタンス及び抵抗値に関係する。
前記いずれかの技術的手段において、好ましくは、第2放電素子は、第5抵抗性素子のスパイク電圧を放電させるために用いられ、且つ第5抵抗性素子に並列に接続される第3容量性素子を含む。
当該技術的手段において、第2放電素子は第3容量性素子を含み、第3容量性素子を第5抵抗性素子に並列に接続させて、第5抵抗性素子のスパイク電圧の放電回路とする。第3容量性素子の選択は第5抵抗性素子のインダクタンスに関係し、具体的には、第3容量性素子の静電容量と第5抵抗性素子のインダクタンスとに正の相関があり、つまり第5抵抗性素子のインダクタンスが小さいほど、第3容量性素子の静電容量は小さい。
前記いずれかの技術的手段において、好ましくは、第2放電素子は、第3容量性素子を流れる電流を制限するために用いられ、且つ第3容量性素子に直列に接続される第6抵抗性素子をさらに含む。
当該技術的手段において、第2放電素子は第6抵抗性素子をさらに含み、第6抵抗性素子は第3容量性素子に直列に接続されて、第3容量性素子を流れる電流を制限して、第3容量性素子が過電流により破壊されることを防ぐことによって、回路の信頼性を向上させる。
好ましくは、第3容量性素子はコンデンサであり、第6抵抗性素子は抵抗であり、つまり直列に接続されるRC共振回路を用いて第5抵抗性素子のスパイク電圧を放出させる。
なお、第2放電素子の選択は第5抵抗性素子のインダクタンス及び抵抗値に関係し、第5抵抗性素子のインダクタンスが無視できるほど小さく又はない場合に、例えば第5抵抗性素子が1つ又は直列に接続される複数の無誘導抵抗から構成される場合に、第2放電素子を使用せず、第5抵抗性素子を単独で使用して吸収素子としてもよい。
前記いずれかの技術的手段において、好ましくは、第5抵抗性素子は1つ又は複数の抵抗を含み、複数の抵抗同士は直列に接続される。
前記いずれかの技術的手段において、好ましくは、駆動制御回路は、第4スイッチング素子に接続され、且つ駆動制御回路の給電信号を収集して、給電信号に基づいて第4スイッチング素子を制御してオン又はオフさせるための制御回路をさらに含み、給電信号はバス信号及び交流信号である。
当該実施例において、制御回路によって駆動制御回路の給電信号を収集して、給電信号に基づいて第4スイッチング素子を制御してオン又はオフさせて、抵抗性素子のサージ信号の吸収過程を制御する。給電信号はバス信号及び/又は交流信号である。
具体的には、交流信号は整流回路によって処理されてバス信号になり、バス信号、交流信号はいずれも第4スイッチング素子を制御してオン又はオフさせるための判断条件とされてもよい。
前記いずれかの技術的手段において、好ましくは、バスコンデンサはフィルムコンデンサである。
本願の第7の態様は、前記いずれかの技術的手段に記載の駆動制御回路を含むコントローラを提供し、該エアコンコントローラは、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路を含むため、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路の全ての有益な効果を有し、ここで説明が省略される。
本願の第8の態様は、モータと、前記いずれかの技術的手段に記載の駆動制御回路とを含むエアコンを提供し、モータの信号入力端は駆動制御回路に接続され、駆動制御回路から出力される駆動信号はモータを駆動して動作させるために用いられる。該エアコンは、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路又はコントローラを含むため、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路又はコントローラの全ての有益な効果を有し、ここで説明が省略される。
本願の上記及び/又はほかの態様及び利点は、以下の図面を参照した実施例の説明から明確になり、容易に理解することができる。
本願の上述した目的、特徴及び利点に対する一層の理解のために、次に図面及び具体的な実施形態と結び付けて本願をより詳細に説明する。なお、矛盾のない限り、本願の実施例又は実施例の特徴を互いに組み合わせることができる。
次の説明で本願の充分な理解のために多くの詳細が記載されているが、本願はここで説明されるのと異なる形態で実施されてもよく、本願の保護範囲は以下に開示される具体的な実施例に限定されない。
次に図4から図48を参照して本願のいくつかの実施例に記載の駆動制御回路、エアコン、駆動制御回路、コントローラ、エアコン、駆動制御回路、コントローラ及びエアコンを説明する。
図4に示すように、本願の第1の態様の実施例は、駆動制御回路を提供し、駆動信号を出力するために用いられ、且つ高電圧バスと低電圧バスとの間に接続されるインバータブリッジを含む駆動制御回路であって、該駆動制御回路は、駆動制御回路が負荷を駆動して動作させる過程で発生するサージ信号を吸収するために用いられ、且つ送配電網と負荷との間に接続されるリアクトルLdc2と、バスライン上のサージ信号をフィルタリングして除去するために用いられ、且つインバータブリッジの入力側のバスラインに接続されるバスコンデンサとをさらに含む。
当該実施例において、駆動制御回路にリアクトルLdc2が設けられ、リアクトルLdc2は交流入力側及びインバータブリッジにおいて発生するサージ信号を吸収して、駆動制御回路の耐サージ特性を向上させるために用いられ、リアクトルLdc2及びバスコンデンサの共振周波数は1/(2π√LC)に固定され、LはリアクトルLdc2のインダクタンスであり、Cはバスコンデンサの容量であり、分布インダクタンス-容量パラメータにより共振周波数が固定しない状況を効果的に防ぐことができる。また、従来の電解コンデンサの代わりに容量の小さいバスコンデンサが使用され、具体的にはフィルムコンデンサがバス上のバスコンデンサとして使用され、フィルムコンデンサはインバータブリッジの入力側に並列に接続され、前記高電圧バスと低電圧バスとの間に直列に接続されて、バス上のサージ信号をフィルタリングして除去するために用いられる。本願に係る技術的手段を用いると、コストの高い電解コンデンサの代わりに比較的低コストのフィルムコンデンサを使用することで、製造コストが効果的に削減され、フィルムコンデンサの耐用寿命は6250時間に達しており、通常の電解コンデンサの2000時間よりはるかに大きいため、駆動制御回路の耐用寿命を効果的に引き伸ばすことができる。また、フィルムコンデンサのESR(等価直列抵抗)が小さいため、同じリップル電流の影響では、フィルムコンデンサは電解コンデンサより発熱量がはるかに小さいため、バスコンデンサの発熱で制御効率が低下するという問題を効果的に避けることができ、駆動制御回路の信頼性及び動作効率が向上される。
好ましくは、バスコンデンサの容量は設定容量より小さく、具体的には、設定容量は次の算式に従って計算される。
Cdc>LSPL/RSvdc0
2
式中、Cdcは設定容量であり、LSは等価駆動制御回路の直流側の総インダクタンスであり、PLは駆動制御回路の負荷電力であり、RSは等価駆動制御回路の直流側の総抵抗であり、vdc0はバス電圧の平均値であり、例えば、7Pプロトタイプを例にすると、当該算式によりCdcが840μFより大きくあらなければならず、設定容量が840μF以上であることが確定され、実際の実施では1230μFとする。
好ましくは、フィルムコンデンサの仕様は単体が900Vで、30μFである。
好ましくは、リアクトルLdc2と整流ブリッジとの間には電流制限用の抵抗R0がさらに設けられ、抵抗R0として通常の抵抗器を使用してもよい。
好ましくは、図5に示すように、駆動制御回路は初回通電時のバスコンデンサの充電電流を制限するために用いられ、且つ高電圧バスに直列に接続される電流制限回路をさらに含む。
使用されたバスコンデンサの容量が小さいため、サージ電圧がある場合に、小容量のフィルムコンデンサが多くのエネルギーを吸収できないため、この場合にバス電圧がサージ吸収コンデンサの端子電圧より高くなると、電流制限回路が成立して通電時のバスコンデンサの充電電流を制限することで、バスコンデンサが過電流によって破壊されることを防ぐ。
好ましくは、図5に示すように、電流制限回路は、初回通電時のバスコンデンサの充電電流を制限するために用いられ、且つ高電圧バスに直列に接続されるサーミスタと、第1抵抗性素子を接続させて電流制限を行わせるか又は第1抵抗性素子を短絡して電流制限を停止するよう制御するために用いられ、且つサーミスタの両端に並列に接続されるリレーとを含む。
当該実施例において、高電圧バスにサージ信号が出現する場合に、サーミスタが初回通電時のバスコンデンサの充電電流を制限して、バスコンデンサが破壊されないことが保証されるとともに、サーミスタの抵抗値が温度に従って線形的に変化して、充電電流の上昇速度を制限する。サーミスタの両端にリレーが並列に接続されて、スイッチング特性を備えるサーミスタが形成され、駆動制御回路の初回通電時は、リレーがオフ状態であり、第1サーミスタ及びバスコンデンサは交流給電側からのサージ信号を吸収し、初回通電後は、高電圧バス上の電流が大きくない場合に、第1リレーがオンされて、第1サーミスタの高電圧バスに対する電流制限効果が緩和される。
本願の一実施例において、さらに、図6Aに示すように、駆動制御回路はバスライン上のサージ信号を吸収するために用いられ、且つバスコンデンサとインバータブリッジとの間に接続される第1吸収回路をさらに含む。
当該実施例において、バスコンデンサとしてフィルムコンデンサが使用される場合には、回路中にサージ電圧がある場合に、フィルムコンデンサが多くのサージエネルギーを吸収できないため、第1吸収回路をバスコンデンサとインバータブリッジとの間に接続させて、バスコンデンサがインバータブリッジ側のバスライン上のサージ信号を吸収することを助けることで、バスコンデンサがサージ信号によって破壊されることを防ぐ。
本願の一実施例において、さらに、図6Aに示すように、第1吸収回路は、サージ信号を吸収するために用いられ、且つ前記バスコンデンサに並列に接続される抵抗性吸収素子と、抵抗性吸収素子のサージ信号の吸収過程を調整するために用いられ、抵抗性吸収素子に直列に接続される第1スイッチング素子であって、第1スイッチング素子がオンされる場合に、抵抗性吸収素子がサージ信号を吸収し、第1スイッチング素子がオフされる場合に、抵抗性吸収素子がサージ信号の吸収を停止する前記第1スイッチング素子とを含む。
当該実施例において、第1吸収回路はバスコンデンサのインバータブリッジに近い側のサージ信号を吸収するための抵抗性吸収素子を含む。具体的には、第1スイッチング素子がオンされると、抵抗性吸収素子は駆動制御回路に接続されてサージ信号を吸収し、具体的には、抵抗性吸収素子はサージ信号の電気エネルギーを熱エネルギーに変換して放出させることによって、サージ信号を解消し、容量の小さいフィルムコンデンサに取り替えることでバスコンデンサがサージ信号によって破壊されることを避ける。バス上のサージ信号が低下又は消失した後、第1スイッチング素子がオフされ、抵抗性吸収素子が駆動制御回路から遮断されることで、吸収制御回路における正常な電気信号に対する影響を避ける。
本願の一実施例において、さらに、図6Aに示すように、抵抗性吸収素子はサージ信号を吸収するための第1抵抗を含み、第1抵抗は第1スイッチング素子に直列に接続され、第1抵抗の抵抗値が予め設定されたバス電圧保護閾値に対応し、且つ/又は第1抵抗の抵抗値が予め設定された第1スイッチング素子の過電流保護閾値に対応する。
当該実施例において、抵抗性吸収素子は第1スイッチング素子に直列に接続される第1抵抗を含み、第1スイッチング素子がオンされる場合に、第1吸収回路がオンされ、サージ信号が第1抵抗によって吸収され、第1スイッチング素子がオフされる場合に、第1吸収回路がオフされ、第1抵抗は駆動制御回路における電気信号を吸収しなくなる。具体的には、第1抵抗の抵抗値は予め設定されたバス電圧保護閾値及び予め設定された第1スイッチング素子の過電流保護閾値に対応し、これにより抵抗性吸収素子のサージ吸収効果が保証される。なお、電圧保護閾値及び電流保護閾値は駆動回路における各コンポーネントの出荷前で較正された耐電圧値及び耐電流値に関係する。
さらに、図6Aに示すように、第1抵抗が非無誘導抵抗である場合に、抵抗性吸収素子は第1抵抗に逆並列に接続されるダイオードをさらに含んで、誘導電圧放出回路を形成させる。
さらに、図6Bに示すように、第1抵抗が非無誘導抵抗である場合に、抵抗性吸収素子はコンデンサC1と、抵抗R1とをさらに含み、C1及びR1が直列に接続されていて、第1抵抗の両端に並列に接続されることによって、誘導電圧放出回路が形成される。
本願の一実施例において、さらに、図6Aに示すように、抵抗性吸収素子は第1抵抗に並列に接続される第1単方向導通素子を含み、第1単方向導通素子の導通方向は第1抵抗を流れる電流の方向と逆である。
当該実施例において、第1抵抗の両端に第1単方向導通素子が並列に接続され、具体的には、第1単方向導通素子はダイオードであり、第1抵抗の自己インダクタンス電圧放出回路を形成させて、第1抵抗において生成される自己インダクタンス電圧が第1スイッチング素子の信頼性に影響を与えることを防ぐために用いられる。
好ましくは、第1抵抗は誘導抵抗である。
好ましくは、第1単方向導通素子の導通方向は第1抵抗における電流方向と逆である。
本願の一実施例において、さらに、図7に示すように、駆動制御回路は高電圧バス及び低電圧バス上のサージ信号を吸収するための第2吸収回路をさらに含み、第2吸収回路は、サージ信号を吸収するために用いられ、且つバスコンデンサに並列に接続される容量性吸収素子と、容量性吸収素子のサージ信号の吸収過程を調整するために用いられ、且つ容量性吸収素子に直列に接続される第2単方向導通素子とを含む。
当該実施例において、第2吸収回路は、バス上のサージ信号を吸収し、且つバスコンデンサに並列に接続される容量性吸収素子と、容量性吸収素子に直列に接続される第2単方向導通素子をさらに含む。具体的には、容量性吸収素子は容量特性を有し、容量性吸収素子は容量性吸収素子のサージ信号の吸収過程を制限することによって、容量性吸収素子が高電圧バス上のサージ信号だけを吸収するようにするために用いられ、つまり単方向導通素子を設けることによって、バスコンデンサと容量性吸収素子とが区別され、容量性吸収素子がバスコンデンサとして使用されることが避けられ、容量性吸収素子の使用頻度が低減され、第2吸収回路の耐用寿命が引き伸ばされる。
本願の一実施例において、さらに、図7に示すように、容量性吸収素子は少なくとも1つのコンデンサ、又は直列に接続される且つ/もしくは並列に接続される複数のコンデンサを含み、第2吸収回路は第1容量性素子におけるサージ信号を吸収するために用いられ、且つコンデンサに並列に接続される第2抵抗をさらに含む。
当該実施例において、容量性吸収素子はサージ信号を吸収するための1つ又は複数のコンデンサを含み、複数のコンデンサは互いに直列に接続され且つ/又は互いに並列に接続され、且つコンデンサに並列に接続される第2抵抗が設けられ、コンデンサに並列に接続される第2抵抗を利用してコンデンサにおけるサージ信号を吸収し、第2抵抗が設けられることで駆動制御回路の信頼性が向上される。
好ましくは、第2吸収回路と第1吸収回路は両方が設けられてもよいしいずれか一方が設けられてもよく、第2吸収回路と第1吸収回路が両方設けられる場合に、第2吸収回路と第1吸収回路は互いに並列に接続される。
本願の一実施例において、さらに、図7に示すように、第2吸収回路は容量性吸収素子を流れる電流を制限するために用いられ、且つ容量性吸収素子に直列に接続される電流制限抵抗をさらに含む。
当該実施例において、第2吸収回路に電流制限抵抗が設けられ、電流制限抵抗は容量性吸収素子に直列に接続され、通電時に容量性吸収素子を流れる電流を制限し、容量性吸収素子の充電電流を所定の範囲に制限させて、容量性吸収素子が過電流によって破壊されることを防ぐために用いられる。
本願の一実施例において、さらに、駆動制御回路はリアクトルLdc2において発生する発振信号を吸収するために用いられ、且つリアクトルLdc2に並列に接続される第4抵抗をさらに含む。
当該実施例において、リアクトルLdc2の両端に第4抵抗が並列に接続されることで、リアクトルLdc2において発生する発振信号を吸収し、具体的には、第4抵抗には、抵抗値が200Ωより小さいシステム減衰が追加され、バスコンデンサがフィルムコンデンサである場合に、第4抵抗を設けるとシステムの安定性を向上させることができる。
本願の一実施例において、さらに、図8に示すように、電流制限回路は3つ又は2つ設けられてもよく、具体的にはPTC1、PTC2及びPTC3であってもよいし、PTC1、PTC2及びPTC3のうちの任意の2つが設けられ、例えばPTC1及びPTC2であってもよく、それぞれ交流入力ソース側の三相又は任意の二相の入力ラインに位置し、具体的にはフィルタ回路と整流ブリッジとの間に位置し、初回通電時は、リレーがオフされることでサーミスタは回路に接続されて、バスコンデンサの充電電流を制限する。
本願の一実施例において、さらに、図9に示すように、電流制限回路は3つ設けられ、具体的にはPTC1、PTC2及びPTC3であり、それぞれ交流入力ソース側の三相バスに位置し、具体的にはフィルタ回路と整流ブリッジとの間に位置し、初回通電時は、リレーがオフされることでサーミスタは回路に接続されて、バスコンデンサの充電電流を制限する。また、駆動制御回路に第1吸収回路が設けられる。
本願の一実施例において、さらに、図10及び図11に示すように、電流制限回路は3つ設けられ、具体的にはPTC1、PTC2及びPTC3であり、それぞれ交流入力ソース側の三相バスに位置し、具体的にはフィルタ回路と整流ブリッジとの間に位置し、初回通電時は、リレーがオフされることでサーミスタは回路に接続されて、バスコンデンサの充電電流を制限する。また駆動制御回路には第1吸収回路及び第2吸収回路の両方が設けられ、図10に示すように、第1吸収回路はバスコンデンサCとインバータブリッジとの間に位置し、第2吸収回路は整流ブリッジとリアクトルLdc2との間に位置し、あるいは図11に示すように、第1吸収回路はバスコンデンサCとインバータブリッジとの間に位置し、第2吸収回路はリアクトルLdc2とバスコンデンサCとの間に位置する。
図11の解決案を例にすると、システムが通常動作する場合に、第2吸収回路の容量性吸収素子上の電圧は直流バス電圧の最大値に維持され、この場合に抵抗性吸収素子に対応する第1スイッチング素子がオフされ、サージエネルギーが主に電源入力、システムの故障による動作停止時の圧縮機巻線、交流直流側のインダクタンスフライバック及び圧縮機の運動エネルギーに由来するため、サージ電圧がある場合に、小容量のフィルムコンデンサが多くのエネルギーを吸収できないため、バス電圧がサージ吸収コンデンサの端子電圧より高い時、容量性吸収素子が機能し、残りのエネルギーがフィルムコンデンサ及びサージ吸収コンデンサモジュールに流入し、サージエネルギーが吸収されるのに伴い、直流バス電圧が徐々に上昇し(サージ吸収コンデンサが大きいほど直流バス電圧の上昇が遅い)、直流バス電圧が特定の設定値より高い時(例えば720Vと設定され、実際には調整可能である)、抵抗性吸収素子が入れられ、第1スイッチング素子がパルス幅変調(PWM)方式又は確定の方式でオンされ始め、サージ電圧が出現する時にバス電圧が可能な限り安定的であることが保証される。
本願の一実施例において、さらに、図12に示すように、電流制限回路は高電圧バスに設けられ、初回通電時は、リレーがオフされることでサーミスタは回路に接続されて、バスコンデンサの充電電流を制限する。また駆動制御回路は第2吸収回路を含み、第2吸収回路における容量性吸収素子によってサージ信号を吸収する。
本願の一実施例において、さらに、図13及び図14に示すように、電流制限回路は高電圧バスに設けられ、初回通電時は、リレーがオフされることでサーミスタは回路に接続されて、バスコンデンサの充電電流を制限する。また駆動制御回路には第1吸収回路及び第2吸収回路の両方が設けられ、図13に示すように、第1吸収回路はバスコンデンサCとインバータブリッジとの間に位置し、第2吸収回路は電流制限回路とリアクトルLdc2との間に位置し、あるいは図14に示すように、第1吸収回路はバスコンデンサCとインバータブリッジとの間に位置し、第2吸収回路はリアクトルLdc2とバスコンデンサCとの間に位置する。
本願の一実施例において、さらに、図15に示すように、電流制限回路は3つ設けられ、具体的にはPTC1、PTC2及びPTC3であり、それぞれ交流入力ソース側の三相バスに位置し、初回通電時は、リレーがオフされることでサーミスタは回路に接続されて、バスコンデンサの充電電流を制限する。また駆動制御回路に第2吸収回路が設けられ、第2吸収回路には導通素子が設けられ、導通素子は具体的には第1スイッチング素子であり、システムでサージ信号が弱い場合に、第1スイッチング素子がオフされ、バスコンデンサによってサージ信号を吸収し、システムでサージ信号が強い場合に、第1スイッチング素子がオンされ、第2吸収回路が高電圧バスと低電圧バスとの間に接続されて、サージ信号の吸収を助ける。
本願の一実施例において、さらに、図16に示すように、電流制限回路は高電圧バスに設けられ、初回通電時は、リレーがオフされることでサーミスタは回路に接続されて、バスコンデンサの充電電流を制限する。また駆動制御回路に第2吸収回路が設けられ、第2吸収回路には導通素子が設けられ、導通素子は具体的には第1スイッチング素子であり、システムでサージ信号が弱い場合に、第1スイッチング素子がオフされ、バスコンデンサによってサージ信号を吸収し、システムでサージ信号が強い場合に、第1スイッチング素子がオンされ、第2吸収回路が高電圧バスと低電圧バスとの間に接続されて、サージ信号の吸収を助ける。
本願の一実施例において、さらに、図17に示すように、電流制限回路は高電圧バスに設けられ、初回通電時は、リレーがオフされることでサーミスタは回路に接続されて、バスコンデンサの充電電流を制限する。また駆動制御回路に第1吸収回路と、第2吸収回路とが設けられ、第1吸収回路、第2吸収回路はそれぞれバスコンデンサの両側に位置し、第2吸収回路に導通素子が設けられ、具体的には第1スイッチング素子であり、また第1吸収回路にも第1スイッチング素子が設けられ、システムでサージ信号が弱い場合に、第1吸収回路及び第2吸収回路の第1スイッチング素子がオフされ、バスコンデンサによってサージ信号を吸収し、システムでサージ信号が強い場合に、対応する第1スイッチング素子をしてオンさせることによって、第1吸収回路及び/又は第2吸収回路を高電圧バスと低電圧バスとの間に接続させて、サージ信号の吸収を助ける。
本願の一実施例において、さらに、図18に示すように、電流制限回路は3つ設けられ、具体的にはPTC1、PTC2及びPTC3であり、それぞれ交流入力ソース側の三相バスに位置し、初回通電時は、リレーがオフされることでサーミスタは回路に接続されて、バスコンデンサの充電電流を制限する。また駆動制御回路に第1吸収回路と、第2吸収回路とが設けられ、第1吸収回路、第2吸収回路はそれぞれバスコンデンサの両側に位置し、第2吸収回路に導通素子が設けられ、具体的には第1スイッチング素子であり、また第1吸収回路にも第1スイッチング素子が設けられ、システムでサージ信号が弱い場合に、第1吸収回路及び第2吸収回路の第1スイッチング素子がオフされ、バスコンデンサによってサージ信号を吸収し、システムでサージ信号が強い場合に、対応する第1スイッチング素子をしてオンさせることによって、第1吸収回路及び/又は第2吸収回路を高電圧バスと低電圧バスとの間に接続させて、サージ信号の吸収を助ける。
本願の一実施例において、さらに、図19に示すように、電流制限回路は3つ設けられ、具体的にはPTC1、PTC2及びPTC3であり、それぞれ交流入力ソース側の三相バスに位置し、初回通電時は、リレーがオフされることでサーミスタは回路に接続されて、バスコンデンサの充電電流を制限する。また駆動制御回路に第1吸収回路と、第2吸収回路とが設けられ、第1吸収回路、第2吸収回路はそれぞれバスコンデンサの両側に位置し、第2吸収回路に導通素子が設けられ、具体的にはダイオードであり、これによりバス上のサージ信号はダイオードを介して第2吸収回路に入り、第2吸収回路上の容量性吸収素子の放電電流がダイオードによってオフされるため、バス上の電気信号に影響がなくて済む。また、リアクトルLdc2に第4抵抗R4が並列に接続され、それはリアクトルLdc2とバスコンデンサとの間の発振信号を低減させて、リアクトルLdc2とバスコンデンサとの間のLC発振効果によるシステムの変動を防ぐことによって、システムの安定性を向上させるために用いられる。
本願の一実施例において、さらに、図20に示すように、電流制限回路は高電圧バスに設けられ、初回通電時は、リレーがオフされることでサーミスタは回路に接続されて、バスコンデンサの充電電流を制限する。また駆動制御回路に第1吸収回路と、第2吸収回路とが設けられ、第1吸収回路、第2吸収回路はそれぞれバスコンデンサの両側に位置し、第2吸収回路に導通素子が設けられ、具体的にはダイオードであり、これによりバス上のサージ信号はダイオードを介して第2吸収回路に入り、第2吸収回路上の容量性吸収素子の放電電流がダイオードによってオフされるため、バス上の電気信号に影響がなくて済む。また、リアクトルLdc2に第4抵抗R4が並列に接続され、それはリアクトルLdc2とバスコンデンサとの間の発振信号を低減させて、リアクトルLdc2とバスコンデンサとの間のLC発振効果によるシステムの変動を防ぐことによって、システムの安定性を向上させるために用いられる。
本願の一実施例において、さらに、図21、図22、図23、図24、図25及び図26に示すように、駆動制御回路は第3吸収回路を含み、第3吸収回路は電流制限素子と、容量性吸収素子と、単方向導通素子とを含み、電流制限素子にはサーミスタPTC又は電流制限抵抗R、及びサーミスタPTC又は電流制限抵抗Rの両端に並列に接続される第1スイッチング素子が使用されてもよい。具体的には、サージエネルギーは主に電源入力、プロトタイプの故障による動作停止時の圧縮機巻線、交流直流側のインダクタンスフライバック及び圧縮機の運動エネルギーに由来し、サージ電圧がある場合に、小容量のフィルムコンデンサが多くのエネルギーを吸収できないため、バス電圧が第3吸収回路における容量性吸収素子(具体的にはコンデンサC2及びC3を含む)の端子電圧より高い時、第3吸収回路が機能し、残りのエネルギーがバスコンデンサ及び第3吸収回路に流入し、この時に第1スイッチング素子がオンされ、サーミスタPTC又は電流制限抵抗Rが短絡され、サージエネルギーは迅速に吸収されてしまい、給電電源がオフされ又は直流バス電圧が確定値(好ましくは200Vと設定する)より低い場合に、第1スイッチング素子に電流が流れていないと判断され、したがって第1スイッチング素子を制御してオフさせ(交流リレーを第1スイッチング素子として使用する場合にのみ第1スイッチング素子に電流が流れるかどうかを判断する必要があり、通常のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)又は直流リレーは随時オフされてもよい)、つまり通電する時は、サーミスタPTC又は電流制限抵抗Rが容量性吸収素子の回路に直列に接続されて、電流制限の目的を果たし、この後は第1スイッチング素子をオンしてサーミスタPTC又は電流制限抵抗Rを短絡させて、サージエネルギーの迅速な吸収という目的を果たす。
さらに、図21に示すように、電流制限素子は単方向導通素子と容量性吸収素子との間に位置し、あるいは図22に示すように、電流制限素子は高電圧バスと単方向導通素子との間に位置し、あるいは図23に示すように、電流制限素子は容量性吸収素子と低電圧バスとの間に位置する。
さらに、図24、図25及び図26に示すように、電流制限抵抗R1(サーミスタPTC又は電流制限抵抗R)は2つの抵抗R4及びR5を直列に接続させて実現してもよく、2つの抵抗R4とR5の抵抗値の和はR1の抵抗値に等しい。なお、第1スイッチング素子は抵抗R4の両端に並列に接続され、システムに通電する時、抵抗R4及びR5が同時に第3電流制限回路に直列に接続されて電流制限を行い、通電後のサージ吸収段階で、スイッチング素子がオンされて抵抗R4が短絡され、この時に抵抗R5が単独で電流制限を行う。
本願の一実施例において、さらに、図27に示すように、駆動制御回路で第1吸収回路及び第3吸収回路の両方が設けられ、なお、電流制限素子と、容量性吸収素子と、単方向導通素子とが含まれ、電流制限素子は電流制限抵抗R4及びR5を含み、R5は単方向導通素子と容量性吸収素子との間に位置し、R4は容量性吸収素子と低電圧バスとの間に位置し、第1スイッチング素子は抵抗R4の両端に並列に接続され、システムに通電する時、抵抗R4及びR5が同時に第3電流制限回路に直列に接続されて電流制限を行い、通電後のサージ吸収段階で、スイッチング素子がオンされて抵抗R4が短絡され、この時に抵抗R5が単独で電流制限を行う。
本願の一実施例において、さらに、図28及び図29に示すように、駆動制御回路に第4吸収回路が設けられる。第4吸収回路は容量性吸収素子と、抵抗性吸収素子と、電流制限素子とを含み、容量性吸収素子は電流制限素子に直列に接続され、容量性吸収素子は導通素子と、吸収コンデンサと、電流制限抵抗R1と、放電抵抗とを含み、吸収コンデンサは2つが設けられ、それぞれがC2及びC3であり、R2、R3はそれぞれC2、C3の両端に並列に接続されて、C2及びC3を放電させるために用いられ、導通素子は具体的には単方向導通素子又は第1スイッチング素子であり、抵抗性吸収素子は吸収抵抗と、吸収抵抗の両端に並列に接続されるフライバック回路と、第1スイッチング素子と、電流測定素子とを含み、フライバック回路としては逆並列に接続されるダイオードを使用することが好ましく、給電電源がオフされ又は直流バス電圧が確定値より低い場合に、電流測定素子が第1スイッチング素子に電流が流れていないと判断したなら、第1スイッチング素子を制御してオフさせる。
さらに、図28に示すように、抵抗性素子の入力端は導通素子と電流制限抵抗R1との間に接続され、抵抗性素子の出力端は低電圧バスに接続される。
さらに、図29に示すように、抵抗性素子の入力端は電流制限抵抗R1と吸収コンデンサC2との間に接続され、抵抗性素子の出力端は低電圧バスに接続される。
図4から図29に対応する前記実施例で、Lacとは実際の交流側インダクタンスモデル及び入力電力線のインダクタンスを指し、インダクタンス及び抵抗を含み、従来のモデルで使用される交流側インダクタンスは25mH、500mΩであり、入力電力線のインダクタンスは10mHより小さく又は等しく(数値拡大)、抵抗値は0.5Ωより大きく又は等しく(実際に使用する導線の抵抗は約1.2Ωである)、Ldcとは実際の直流側インダクタンスモデルを指し、インダクタンス及び抵抗を含み、Ldcのインダクタンスは4.5mH、120mΩであり、R4は減衰抵抗であり、減衰抵抗R4はLdcでインダクタンスを4.5mHと設定した場合に設けられず、容量が6KWのプロトタイプにはLdcが設けられないことから、R4が設けられなくてもよく、なお、Lac又はLdcはEMC高調波が求められるために存在するもので、EMC高調波が求められるエリアでは、プロトタイプにLac又はLdcが存在してもよいし、LacとLdcが共存してもよい。高調波が求められないエリアでは、LacもLdcも存在せず、高周波高調波に対処するために(これを無視する場合に、Ldcインダクタを使用しなくてもよい)、トポロジー回路のLdcの位置にインダクタンスの小さいLdc2を使用し、且つ小さいLdc2に小さい減衰抵抗R4を並列に接続させてシステムの安定性を向上させてもよい。
本願の一実施例において、さらに、駆動制御回路は駆動制御回路の給電信号を収集して、給電信号に基づいて第1スイッチング素子を制御してオン又はオフさせるためのサンプリング制御回路(図示せず)をさらに含み、給電信号は駆動制御回路の交流側の給電信号及びバスラインの給電信号を含む。
当該実施例において、図30に示すように、駆動制御回路にサンプリング制御回路20が設けられ、サンプリング制御回路20は回路交流側の給電信号及び/又は前記バスラインの給電信号を収集して、給電信号の電圧振幅値に基づいて第1スイッチング素子を制御してオン又はオフさせて、第1吸収回路のサージ信号の吸収過程を制御する。
好ましくは、交流側の給電信号は具体的には交流電源モジュール10とフィルタ回路12との間の電気信号である。
好ましくは、交流側の給電信号は具体的にはフィルタ回路12と整流ブリッジ14との間の電気信号である。
好ましくは、バスラインの給電信号は整流ブリッジ14と吸収回路16との間の電気信号を含み、具体的には整流ブリッジ14とリアクトルLdc2との間の電気信号である。
好ましくは、バスラインの給電信号は吸収回路16とインバータブリッジ18との間の電気信号を含む。
本願の第2の態様の実施例は、モータと、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路とを含むエアコンを提供し、前記モータの信号入力端が前記駆動制御回路に接続され、前記駆動制御回路から出力される駆動信号は前記モータを駆動して動作させるために用いられる。該エアコンは、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路を含むため、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路の全ての有益な効果を有し、ここで説明が省略される。
図32及び図33に示すように、本願の第3の態様の実施例は、駆動制御回路を提供し、該駆動制御回路は、駆動制御回路が負荷を駆動して動作させる過程で発生するサージ信号を吸収するために用いられ、且つ送配電網と負荷との間に接続されるリアクトルLdcと、負荷の通電に必要な始動電圧を提供するために用いられ、サージ信号を吸収するためにも用いられ、且つインバータブリッジの入力側のバスラインに接続されるバスコンデンサC1と、第1抵抗性素子R1及び第2スイッチング素子であって、第2スイッチング素子は第1抵抗性素子R1を制御してサージ信号を吸収させるように設定され、第1抵抗性素子R1及び第2スイッチング素子が直列に接続されていて高電圧バスと低電圧バスとの間に直列に接続される前記第1抵抗性素子及び第2スイッチング素子と、単方向導通素子又は第3スイッチング素子と、第1容量性素子C2であって、単方向導通素子又は第3スイッチング素子は第1容量性素子C2による高電圧バス上のサージ信号の吸収を制限するように設定され、単方向導通素子又は第3スイッチング素子が第1容量性素子C2に直列に接続されていて高電圧バスと低電圧バスとの間に直列に接続される前記第1容量性素子C2と、第2スイッチング素子に接続され、高電圧バスの電圧信号と設定電圧の大小関係に基づいて第1抵抗性素子R1の動作を制御する制御チップ(図示せず)とを含む。
具体的には、単方向導通素子D1と第1容量性素子C2が直列に接続される場合に、駆動制御回路はインバータブリッジと、バスコンデンサC1と、リアクトルLdcと、単方向導通素子D1とを含み、インバータブリッジは負荷の動作を駆動及び制御し、例えばモータの動作を制御し、バスコンデンサC1の容量が小さいため、高電圧バスにおいて形成されるサージ信号が完全に吸収されることは保証しにくく、リアクトルLdcを設けることによって駆動制御回路が負荷の動作を駆動する過程で発生するサージ信号を吸収して、インバータブリッジ側からのサージ信号を遮断することによって、インバータブリッジ側からのサージ信号は単方向導通素子D1及び第1容量性素子C2から構成される第1吸収経路によって放出されて、サージ信号に対する制御が実現されるとともに、バス上のサージ信号が完全に吸収されることが保証され、サージ信号を吸収するために第1抵抗性素子R1及び第2スイッチング素子から構成される第2吸収経路がさらに設けられ、具体的には、制御チップはバス信号と電圧閾値の大小関係に基づいて第1抵抗性素子R1がサージ信号を吸収するかどうかを制御し、第1吸収経路及び第2吸収経路が設けられることで回路中のサージ信号の吸収能力が向上され、回路の信頼性が向上され、具体的には、単方向導通素子D1の陽極は高電圧バスに接続され、単方向導通素子D1の陰極は第1容量性素子C2を介して低電圧バスに接続され、なお、単方向導通素子D1は単方向導通特性を有する素子であってもよく、例えばダイオードなどであり、電圧閾値は高電圧バスの電圧に関係する。
具体的には、図31に示すように、駆動制御回路において第1抵抗性素子R1及び第2スイッチング素子がサーミスタPTC11と、サーミスタPTC12と、サーミスタPTC13とを含む場合の回路模式図であり、各サーミスタに1つのリレースイッチが並列に接続される。
本願の一実施例において、図32及び図33に示すように、駆動制御回路は第1容量性素子C2におけるサージ信号を放出させるために用いられ、且つ第1容量性素子C2に並列に接続される第2抵抗性素子R2をさらに含む。
当該実施例において、第1容量性素子C2が高電圧バス上のサージ信号を吸収した後、第2抵抗性素子R2を利用して第1容量性素子C2におけるサージ信号を放出させ、第2抵抗性素子R2が設けられることで駆動制御回路の信頼性が向上される。
本願の一実施例において、図32及び図33に示すように、高電圧バス上のサージ信号を吸収するために用いられ、且つ第1容量性素子C2に直列に接続される第2容量性素子C3をさらに含む。
当該実施例において、高電圧バスの電圧が大きい場合に、第1容量性素子C2に第2容量性素子C3を直列に接続させることによって、高電圧バスのサージ信号吸収能力を向上させる。
本願の一実施例において、図32及び図33に示すように、第2容量性素子C3におけるサージ信号を放出させるために用いられ、且つ第2容量性素子C3に並列に接続される第3抵抗性素子R3をさらに含む。
当該実施例において、第2容量性素子C3が設けられる場合に、第3抵抗性素子R3を設けて第2抵抗性素子R2と組み合わせて使用することによって、第1容量性素子C2及び第2容量性素子C3の両端の電圧にバランスを取り、また第3抵抗性素子R3は第2容量性素子C3上のサージ信号を放出させて、駆動制御回路の信頼性を向上させるためにも用いられる。
本願の一実施例において、図32及び図33に示すように、第1容量性素子C2及び/又は第2容量性素子C3に流れる電流を制限するための第4抵抗性素子R4をさらに含み、第4抵抗性素子R4、第2スイッチング素子及び第1容量性素子C2が直列に接続され、又は第4抵抗性素子R4、第2スイッチング素子、第1容量性素子C2及び第2容量性素子C3が直列に接続される。
当該実施例において、第1容量性素子C2及び/又は第2容量性素子C3に直列に接続される第4抵抗性素子R4を設け、第4抵抗性素子R4を利用して第1容量性素子C2及び/又は第2容量性素子C3に流れる電流を制限して、第1容量性素子及び/又は第2容量性素子及び並列に接続される抵抗性素子が過電流により破壊されることを防ぐことで、駆動制御回路の信頼性が向上される。
本願の一実施例において、図32及び図33に示すように、第1抵抗性素子R1におけるスパイク電圧信号を放出させるために用いられ、且つ第1抵抗性素子R1に並列に接続される第1放電素子をさらに含む。
当該実施例において、第1放電素子が設けられることで、第1抵抗性素子R1が高電圧バス上のサージ信号を吸収した後、第1抵抗性素子R1に並列に接続される第1放電素子を利用して第1抵抗性素子R1において発生するスパイク電圧信号を放出させ、第1放電素子が設けられることで駆動制御回路の信頼性が向上される。
さらに、図34に示すように、第1放電素子はダイオードである。
本願の一実施例において、図35に示すように、第3スイッチング素子は制御チップに接続され、制御チップはバス信号を収集して、バス信号に基づいて第3スイッチング素子を制御してオン又はオフさせるために用いられる。
当該技術的手段において、第3スイッチング素子が設けられることで第1吸収経路の制御可能性が実現され、制御チップはバス信号と電圧閾値の大小関係に基づいて第3スイッチング素子を制御して、第1容量性素子C2によるサージ信号の吸収の制御を実現する。第3スイッチング素子が設けられることで、駆動制御回路の制御可能性が向上され、サージ吸収能力が向上されていることを前提に、駆動制御回路の信頼性が向上される。
図29、図30、図31、図32、図33、図34及び図35を参照し、このうち、図35は図33のサージ吸収回路の設置位置の一実施例であり、図28及び図29は図35で実施可能な接続関係である。電流測定素子が過電流信号を収集したかどうかに基づいて第2スイッチング素子を制御してオン又はオフさせる。
本願の一実施例で、図33及び図37に示すように、設定電圧は第1電圧閾値V2と、第2電圧閾値V1とを含み、制御チップは具体的には、高電圧バスの電圧信号が第1電圧閾値V2より大きく又は等しく第2電圧閾値V1より小さい場合に、第2スイッチング素子を制御してオフさせ、第3スイッチング素子を制御してオンさせ、高電圧バスの電圧信号が第2電圧閾値V1より大きく又は等しい場合に、第2スイッチング素子及び第3スイッチング素子を制御してオンさせ、高電圧バスの電圧信号が第1電圧閾値V2より小さい場合に、第2スイッチング素子及び第3スイッチング素子を制御してオフさせるために用いられる。
当該技術的手段において、高電圧バスの電圧信号と第1電圧閾値V2及び第2電圧閾値V1とを比較し、比較結果に基づいて第1容量性素子C2及び第1抵抗性素子R1をそれぞれ制御してサージ信号を吸収させ、具体的には、高電圧バスの電圧信号が第1電圧閾値V2より大きく又は等しく第2電圧閾値V1より小さい場合に、第2スイッチング素子を制御してオフさせ、第3スイッチング素子を制御してオンさせ、第1容量性素子C2を利用してサージ信号を吸収し、高電圧バスの電圧信号が第2電圧閾値V1より大きく又は等しい場合に、第2スイッチング素子及び第3スイッチング素子を制御してオンさせて、迅速な吸収サージを実現し、高電圧バス上の電圧が高すぎると駆動制御回路のコンポーネントが破壊されることを避け、高電圧バスの電圧信号が第1電圧閾値V2より小さい場合に、第2スイッチング素子及び第3スイッチング素子を制御してオフさせて、バスコンデンサによってサージ信号を吸収することによって、第1吸収経路と第2吸収経路の両方のコンポーネントの耐用寿命が引き伸ばされ、第1電圧閾値V2及び第2電圧閾値V1はバスコンデンサC1及び駆動制御回路のサージ吸収能力に関係する。
本願の一実施例において、駆動制御回路は交流信号を整流してバス信号として出力する整流ブリッジをさらに含み、バス信号は高電圧バス及び低電圧バスを介してバスコンデンサ、インバータブリッジ及び負荷に出力され、制御チップは交流信号に基づいて第2スイッチング素子のオン状態及び第3スイッチング素子のオン状態を制御する。
具体的には、制御チップは交流信号と電圧閾値の対応関係に基づいて第2スイッチング素子のオン状態及び第3スイッチング素子のオン状態を制御し、電圧閾値はバス信号の電圧閾値に対応して設定される。
図33及び図37に示すように、駆動制御回路の初回通電時は、スイッチング素子がオフされ、入力電力はリアクトルLac、フィルタ回路、整流ブリッジ、リアクトルLdcを介してバスコンデンサC1を充電し、また単方向導通素子D1を介して第1容量性素子C2及び第2容量性素子C3を充電し、第1抵抗性素子R1は抵抗値は設定されたバス電圧保護閾値、第2スイッチング素子の過電流特性に関係し、なお、第4抵抗性素子R4及び第1容量性素子C2の選択は第1抵抗性素子R1のインダクタンスに関係し、第1抵抗性素子R1が無誘導抵抗である場合に、第4抵抗性素子R4、第1容量性素子C2及び第1放電素子は使用しなくてもよい。第1放電素子にはダイオードが選択されてもよく、つまり逆並列に接続されるダイオードにより放電を行い、逆並列に接続されるダイオードの選択は第1抵抗性素子R1のインダクタンス及び抵抗値に関係する。
導通素子D1がダイオードである場合に、プロトタイプが通常動作する時、第1容量性素子C2及び第2容量性素子C3上の電圧は直流バス電圧の最大値に維持され、第1抵抗性素子R1上の第2スイッチング素子がオフされ、サージエネルギーは主に電源入力、プロトタイプの故障による動作停止時の圧縮機巻線、交流直流側のインダクタンスフライバック及び圧縮機の運動エネルギーに由来し、サージ信号がある場合に、小容量のバスコンデンサC1が多くのエネルギーを吸収できないため、バス電圧がサージ第1容量性素子C2及び第2容量性素子C3の端子電圧より高い時、第1容量性素子C2及び第2容量性素子C3が機能し、残りのエネルギーがバスコンデンサC1、第1容量性素子C2及び第2容量性素子C3に流入し、サージエネルギーが吸収されるのに伴い、高電圧バス電圧が徐々に上昇し(第1容量性素子C2及び第2容量性素子C3の容量が大きいほど、高電圧バスの電圧上昇が遅い)、高電圧バス電圧が特定の設定値(例えば図37でV1は720Vと設定する)より高い時、第1抵抗性素子R1が入れられ、スイッチング素子がパルス幅変調方式又は確定の方式でオンされ始め、高電圧バスに電圧が出現する時にバス電圧が可能な限り安定的であることが保証される。サージエネルギーが吸収されるのに伴い、バス電圧が低下し始め、特定の設定値(例えば図37でV2は700Vと設定する)より低い時、スイッチング素子がオフされる。
導通素子D1がスイッチング素子である場合に、プロトタイプに通電する時に、2つのスイッチング素子がいずれもオフされ、通常動作時はバスコンデンサC1が動作し、(第1容量性素子C2及び第2容量性素子C3の)サージエネルギーは主に電源入力、プロトタイプの故障による動作停止時の圧縮機巻線、交流直流側のインダクタンスフライバック及び圧縮機の運動エネルギーに由来し、サージ電圧がある場合に、小容量のバスコンデンサC1(フィルムコンデンサ)が多くのエネルギーを吸収できないため、高電圧バスの電圧が特定の確定値(例えば680V)より高い時、第1容量性素子C2及び第2容量性素子C3のスイッチング素子がオンされ、この場合にサージエネルギーのほぼ全てが第1容量性素子C2及び第2容量性素子C3に入って吸収され、そしてバス電圧はまず低下してから、徐々に上昇する可能性があり、高電圧バスの電圧が特定の設定値(例えば図37でV1は720Vと設定する)より高いまで上昇する時、第1抵抗性素子R1が入れられ、スイッチング素子がパルス幅変調方式又は確定の方式でオンされ始め、サージ電圧が出現する時にバス電圧が可能な限り安定的であることが保証される。サージエネルギーが吸収されるのに伴い、バス電圧が低下し始め、特定の設定値(例えば図37でV2は700Vと設定する)より低い時、スイッチング素子がオフされる。
なお、Lacとは実際の交流側インダクタンスモデル及び入力電力線のインダクタンスを指し、インダクタンス及び抵抗を含む。本願の一実施例において、図36に示すように、リアクトルLdcに第5抵抗性素子R5を並列に接続させて、システムの減衰抵抗とすることにより、システムの安定性を向上させる。
なお、Lac又はLdcはEMC(Electro Magnetic Compatibility即ち電磁両立性で、電磁環境における動作要件を満たすデバイス又はシステムの、環境内のいかなるデバイスにも耐えられない電磁干渉を起こさない能力を指す)高調波が求められるために存在するもので、高調波が求められるエリアでは、プロトタイプにLac又はLdcが存在する可能性があり、さらにはLacとLdcが共存する可能性もある。高調波が求められないエリアでは、LacもLdcも存在せず、高周波高調波に対処するために(これを無視する場合に、Ldcインダクタを使用しなくてもよい)、トポロジー回路のLdcの位置に小さい方のLdc2を使用し、当該小さいLdc2に小さい減衰抵抗を並列に接続させたのはシステムの安定性を向上させるためである。
PTCとはPositive Temperature Coefficientの略記で、正温度係数を意味し、正温度係数の非常に大きい半導体材料又はコンポーネントを広く指している。一般にPTCとは正温度係数サーミスタを指す。
導通素子D1と第2スイッチング素子を組み合わせて使用することにより、バス電圧が設定最高電圧(例えば720V)より低いことが実現され、駆動制御回路の安定性が向上され、また導通素子D1及び第2スイッチング素子の属する経路におけるコンポーネントの容量及び抵抗値が低減されて、コストが削減される。
本願の第4の態様の実施例は、前記いずれかの駆動制御回路を含むコントローラを提供し、該コントローラは、前記いずれかの実施例の駆動制御回路を含むため、前記いずれかの実施例の駆動制御回路の全ての有益な効果を有し、ここで説明が省略される。
本願の第5態様の実施例は、モータと、前記いずれかの技術的手段の駆動制御回路とを含むエアコンを提供し、モータの信号入力端は駆動制御回路に接続され、駆動制御回路から出力される駆動信号はモータを駆動して動作させるために用いられる。該エアコンは、前記いずれかの実施例の駆動制御回路を含むため、前記いずれかの実施例の駆動制御回路の全ての有益な効果を有し、ここで説明が省略される。
図38に示すように、本願の第6の態様の実施例は、負荷の動作を駆動及び制御するために用いられ、且つ高電圧バスと低電圧バスとの間に接続されるインバータブリッジを含む駆動制御回路であって、該駆動制御回路は、駆動制御回路が負荷を駆動して動作させる過程で発生するサージ信号を吸収するために用いられ、且つ送配電網と負荷との間に接続されるリアクトルと、負荷の通電に必要な始動電圧を提供するために用いられ、サージ信号を吸収するためにも用いられ、且つインバータブリッジの入力側のバスラインに接続されるバスコンデンサとを含み、該駆動制御回路は、バスライン上のサージ信号を吸収するために用いられ、且つバスコンデンサに並列に接続される抵抗性吸収回路と、抵抗性吸収回路のサージ信号の吸収過程を制御するために用いられ、抵抗性吸収回路に直列に接続される第4スイッチング素子であって、第4スイッチング素子がオンされる場合に、抵抗性吸収回路がサージ信号を吸収し、第4スイッチング素子がオフされる場合に、抵抗性吸収回路がサージ信号の吸収を停止する前記第4スイッチング素子とをさらに含む。
本願の実施例に係る駆動制御回路は、抵抗性吸収回路をバスコンデンサに並列に接続させることによって、バスコンデンサがバス上のサージ信号を吸収することを助けるとともに、第4スイッチング素子と抵抗性吸収回路を直列に接続させることによって、抵抗性吸収回路のサージ信号の吸収過程を制御する。具体的に言えば、プロトタイプが通常動作する場合に、バス電圧の最大値はバス電圧保護閾値(実際の状況に基づいて設定できる)よりはるかに小さく、抵抗性吸収回路を入れなくてもよいため、第4スイッチング素子は機能せずに済み、サージエネルギーは主に電源入力、プロトタイプの故障による動作停止時のモータ巻線、交流直流側のインダクタンスフライバック及びモータの運動エネルギーに由来し、サージ信号が来る時には、小容量のバスコンデンサ(例えばフィルムコンデンサ又は小容量電解コンデンサ)のサージ能力吸収に限界があるため、バス電圧が迅速に上昇し、バス電圧が保護閾値を超えたら、コンポーネントが破壊される恐れがあり、コンポーネント(主にスマート電力モジュールやコンデンサなどのコンポーネント)を高電圧破壊から保護するために、第4スイッチング素子がオンされ、抵抗性吸収回路がサージを吸収し始め、バス電圧が迅速に低下し、バス電圧が合理的な範囲(実際の状況に基づいて設定できる)にある時、第4スイッチング素子がオフされ、抵抗性吸収回路は本段階のサージ吸収過程を終了する。本願に係る駆動制御回路は、バスコンデンサによるサージ信号の吸収がよくないという状況を効果的に緩和して、バス電圧の安定性及び信頼性を向上させることができる。
本願の第1実施例において、好ましくは、抵抗性吸収回路はサージ信号を吸収するために用いられ、且つ高電圧バスと低電圧バスとの間に接続される第5抵抗性素子を含む。
当該実施例において、抵抗性吸収回路は第5抵抗性素子を含み、第5抵抗性素子を高電圧バスと低電圧バスとの間に接続させることによって、バス上のサージ信号を吸収する。なお、第5抵抗性素子の抵抗値、電力はバス電圧保護閾値、第4スイッチング素子の過電流特性、吸収するエネルギーに関係し、好ましくは、第5抵抗性素子は直列に接続される1つ又は複数の抵抗であり、抵抗は誘導抵抗でもよいし無誘導抵抗でもよく、ここで具体的に限定されず、抵抗の型番選択により、サージ信号の迅速な吸収を実現し、バス電圧の迅速な低下を保証することができる。
本願の一実施例において、第4スイッチング素子はパワースイッチ又はリレーであり、パワースイッチ又はリレーは、抵抗性吸収回路のサージ信号の吸収過程を制御するために用いられる。
本願の別の実施例において、第4スイッチング素子はパワースイッチ又はリレーであり、具体的には、図39、図40、図41、図43、図44、図47及び図48に示すように、第4スイッチング素子はパワースイッチである。
本願の一実施例において、好ましくは、抵抗性吸収回路は第5抵抗性素子のスパイク電圧を放電させるために用いられ、且つ第5抵抗性素子に並列に接続される第2放電素子をさらに含む。
当該実施例において、抵抗性吸収回路は第2放電素子をさらに含み、第2放電素子を第5抵抗性素子に並列に接続させて、第5抵抗性素子のスパイク電圧の放出回路とすることによって、第4スイッチング素子がオフされる時に第5抵抗性素子がスパイク電圧を生成して、駆動制御回路に影響を及ぼし又はコンポーネントを破壊させることを防ぐ。
本願の別の実施例において、好ましくは、第2放電素子は単方向導通素子である。具体的には、図39に示すように、第2放電素子は第5抵抗性素子のスパイク電圧を放電させるためのダイオードであり、ダイオードの導通方向は第5抵抗性素子を流れる電流の方向と逆である。
当該実施例において、逆並列に接続されるダイオードにより、第5抵抗性素子のスパイク電圧に放電回路が提供される。ダイオードの選択は第5抵抗性素子のインダクタンス及び抵抗値に関係する。
本願の別の実施例において、第2放電素子は単方向導通素子と抵抗を直列に接続させて組み合わせたものである。単方向導通素子は単方向導通特性を有する素子であり、例えば、ダイオードである。
本願の別の実施例において、図40に示すように、好ましくは、第2放電素子は第5抵抗性素子のスパイク電圧を放電させるために用いられ、且つ第5抵抗性素子に並列に接続される第3容量性素子を含む。
当該実施例において、第2放電素子は第3容量性素子を含み、第3容量性素子を第5抵抗性素子に並列に接続させて、第5抵抗性素子のスパイク電圧の放電回路とする。第3容量性素子の選択は第5抵抗性素子のインダクタンスに関係し、具体的には、第3容量性素子の静電容量と第5抵抗性素子のインダクタンスとに正の相関があり、第5抵抗性素子のインダクタンスが小さいほど、第3容量性素子の静電容量は小さい。
本願の別の実施例において、図41に示すように、好ましくは、第2放電素子は第3容量性素子を流れる電流を制限するために用いられ、且つ第3容量性素子に直列に接続される第6抵抗性素子をさらに含む。
当該実施例において、第2放電素子は第6抵抗性素子をさらに含み、第6抵抗性素子は第3容量性素子に直列に接続されて、第3容量性素子を流れる電流を制限する。好ましくは、第3容量性素子はコンデンサであり、第6抵抗性素子は抵抗であり、つまり直列に接続されるRC共振回路を用いて第5抵抗性素子のスパイク電圧を放出させる。
なお、第2放電素子の選択は第5抵抗性素子のインダクタンス及び抵抗値に関係し、第5抵抗性素子のインダクタンスが無視できるほど小さく又はない場合に、例えば第5抵抗性素子が1つ又は直列に接続される複数の無誘導抵抗から構成される場合に、第2放電素子を使用せず、第5抵抗性素子を単独で使用して吸収素子としてもよい。
本願の別の実施例において、好ましくは、第5抵抗性素子は1つ又は複数の抵抗を含み、複数の抵抗同士は直列に接続される。
本願の別の実施例において、図40、図42、図43及び図44に示すように、好ましくは、駆動制御回路は抵抗性吸収回路上の電流を制限するために用いられ、且つ高電圧バスに接続されるサーミスタをさらに含む。
サーミスタは高電圧バスに接続され、主に通電の瞬間に、吸収抵抗上の臨時的な回路を制限するように機能し、充電が完了すると短絡される。なお、抵抗値が正温度係数のコンポーネントでさえあれば、いずれもサーミスタとして使用できる。
本願の別の実施例において、図40、図42、図43及び図44に示すように、好ましくは、駆動制御回路はサーミスタの高電圧バス上のサージ信号の吸収過程を制限するために用いられ、且つサーミスタに並列に接続されるリレーをさらに含む。
当該実施例において、駆動制御回路は、サーミスタに並列に接続され、且つサーミスタによる抵抗性吸収回路上の電流の制限過程を制御するためのリレーをさらに含む。
本願の別の実施例において、図46、図47及び図48に示すように、好ましくは、駆動制御回路は電源入力端のサージ信号を吸収するための複数のサーミスタをさらに含み、具体的には、サーミスタの数量は3つで、PTC1、PTC2、PTC3と表記され、三者がそれぞれ交流三相の3線の各ラインに設けられる。
好ましくは、駆動制御回路は複数のリレーをさらに含み、リレーの数量はサーミスタと一対一で対応し、具体的には、リレーの数量は3つで、三者がPTC1、PTC2、PTC3にそれぞれ並列に接続されて、サーミスタのサージ信号の吸収過程を制御するために用いられる。
また、第4スイッチング素子及び抵抗性吸収回路の位置は変更してもよく、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を使用していることを考慮して位置が固定するが、第4スイッチング素子としてリレーなどを使用する場合には、第5抵抗性素子と位置が入れ替わってもよい。
本願の一実施例において、好ましくは、駆動制御回路は、第4スイッチング素子に接続される制御回路(図示せず)を含み、該制御回路は、駆動制御回路の給電信号を収集して、給電信号に基づいて第4スイッチング素子を制御してオン又はオフさせるために用いられ、給電信号はバス信号及び交流信号である。
当該実施例において、制御回路によって駆動制御回路の給電信号を収集して、給電信号に基づいて第4スイッチング素子を制御してオン又はオフさせて、抵抗性素子のサージ信号の吸収過程を制御する。給電信号はバス信号及び/又は交流信号である。具体的には、交流信号は整流ブリッジによって処理されてバス信号になり、バス信号、交流信号はいずれも第4スイッチング素子を制御してオン又はオフさせるための判断条件とされてもよい。
なお、バス信号は整流ブリッジ以降かつリアクトル以前の電圧及び/又はリアクトル以降かつインバータブリッジ以前の電圧を収集して取得されてもよく、交流信号は交流入力電圧のピーク値及び/又は整流ブリッジ以前の電圧である。
なお、制御回路と第4スイッチング素子との間に電力増幅回路(図示せず)が直列に接続され、電力増幅回路によって制御回路から出力される制御信号を増幅させることで、制御回路は第4スイッチング素子を駆動できる。
前記いずれかの実施例で、好ましくは、バスコンデンサはフィルムコンデンサである。
本願の一層の説明のために、図38、図39、図40、図41、図42、図43、図44、図45、図46、図47及び図48に示すように、6KWプロトタイプの実際の動作からパラメータを設定する。
リアクトルLacとは実際の交流側インダクタンスモデル及び入力電力線のインダクタンスを指し、インダクタンス及び抵抗量を含み、従来のモデルで使用される交流側インダクタンスは25mH、500mΩで、入力電力線のインダクタンスは10mHより小さく又は等しく(数値拡大)、抵抗は0.5Ωより大きく又は等しい(実際に使用する導線の抵抗は約1.2Ωである)。
リアクトルとは実際の直流側インダクタンスモデルを指し、インダクタンス及び抵抗を含み、4.5mH、120mΩである。
R4はシステム減衰抵抗であり(200Ωより小さく又は等しく、16KWプロトタイプにおいて68Ωのものを使用し、実際には使用しなくてもよい)、減衰抵抗R4はリアクトルを4.5mHと設定した場合に追加されず、6KWプロトタイプにおいてリアクトルがなくてもよく、またR4がなくてもよい。
なお、Lac又はリアクトルはEMC高調波が求められるために存在するもので、高調波が求められるエリアでは、プロトタイプにLac又はリアクトルが存在する可能性があり、さらにはLacとリアクトルが共存する可能性もある。高調波が求められないエリアでは、Lacもリアクトルも存在せず、高周波高調波に対処するために(これを無視する場合に、リアクトル又はインダクタを使用しなくてもよい)、トポロジー回路のリアクトルの位置に小さい方のリアクトルLdcを使用し、コスト面の考慮で、インダクタンスの小さい方が好ましく、例えば2mHより小さく、該小さい方のLdcに小さい減衰抵抗を並列に接続させたのはシステムの安定性を向上させるためである。
動作説明:プロトタイプに通電する時に、入力電圧は整流ブリッジによって整流されたと同時にバスコンデンサを充電し、この場合に入力電圧が正常な設定範囲内(150Vから264V)にあり、294Vを超えていない場合に(ハードウェア保護電圧閾値は800Vと、ソフトウェア保護閾値は720Vと設定され、対応する交流入力の有効値は720÷1.414÷1.732=294V)、プロトタイプが正常に動作し、第1抵抗性吸収素子の第4スイッチング素子はオンされない。
プロトタイプが通常動作する時、バスコンデンサ上の電圧は交流入力電力の周波数の6倍となる周波数で変動し、通常動作時にバス電圧の最大値が264×1.414×1.732=646Vで、設定した保護閾値よりはるかに小さいため、第4スイッチング素子は機能しない。
サージエネルギーは主に電源入力、プロトタイプの故障による動作停止時のモータ巻線、交流直流側のインダクタンスフライバック及びモータの運動エネルギーに由来し、サージが来る時には、バスコンデンサ(フィルムコンデンサ又は小容量電解コンデンサ)のサージ吸収能力に限界があるため、バス電圧が迅速に上昇する。
直流バス電圧が設定閾値電圧V2より高い時(ここで720Vと設定され、実際には調整可能である)、コンポーネント(主にスマート電力モジュールやコンデンサなどのコンポーネント)を高電圧破壊から保護するために、第4スイッチング素子はデューティ比方式又はパルス波方式でオンされる。同時に、モータは迅速に周波数を低減させ、又は直接動作を停止してもよく、モータはゼロベクトル動作停止機能を利用する(モータ自体のインダクタンス又は逆起電力定数が小さい場合に、直接動作を停止してもよい)。
直流バス電圧が設定閾値電圧V1より低い場合に(ここで700Vと設定され、実際には調整可能である)、第4スイッチング素子がオフされ、本段階のサージ吸収過程が完了する。
本願の第7の態様の実施例は、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路を含むコントローラを提供し、該コントローラは、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路を含むため、前記いずれかの実施例に記載の駆動制御回路の全ての技術的効果を有し、ここで説明が省略される。
本願の第8態様の実施例は、モータと、前記いずれかの実施例の駆動制御回路とを含むエアコンを提供し、モータの信号入力端は駆動制御回路に接続され、駆動制御回路から出力される駆動信号はモータを駆動して動作させるために用いられる。該エアコンは、前記いずれかの実施例の駆動制御回路又はコントローラを含むため、前記いずれかの実施例の駆動制御回路又はコントローラの全ての技術的効果を有し、ここで説明が省略される。
本願の説明で、用語「複数」とは2つ又は2つ以上を指し、明確な限定のある場合を除き、用語「上」、「下」などで指示した方位又は位置関係は図面に記載の方位又は位置関係に基づくもので、本願の説明の簡素化のためにこれらが用いられるだけで、対象となる装置又は素子が特定の方位にあり、特定の方位で構造又は操作されなければならないことを示すものでもこれを示唆するものでもなく、したがって本願に対する限定と理解されない。用語「接続」、「取り付ける」、「固定」などは広義で理解されるべきであり、例えば、「接続」とは固定して接続されることであってもよいし、取り外し可能に接続されることであってもよいし、又は一体的に接続されることであってもよく、直接的に接続されることであってもよいし、中間の介在物を介して間接的に接続されることであってもよい。当業者であれば、状況に応じて前記用語の本願での意味を具体的に理解することができる。
本願の説明で、用語「一実施例」、「いくつかの実施例」、「具体例」などが用いられる場合には、当該実施例又は例で説明される特定の特徴、構造、材料又は利点が本願の少なくとも一実施例又は例に含まれることが意図される。本願で、前記用語に関する例示的な記述は必ずしも同じ実施例又は例が対象になるとは限らない。しかも、説明される特定の特徴、構造、材料又は利点は任意の1つ又は複数の実施例又は例で適切な形態で組み合わせられてもよい。
上述したのが本願の好ましい実施例に過ぎず、本願を限定するためのものではなく、当業者にとっては、本願には様々な変更や変化が行われてもよい。本願の趣旨を逸脱せず補正や、同等な置き換え、改善などが行われる場合、そのいずれも本願の保護範囲に含まれる。