JP7178700B2 - 宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別マーカー - Google Patents
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Description
本発明は、代理親魚技法に関し、特に、代理親魚技法において、移植する分離生殖細胞の宿主生殖腺への生着能の有無を識別する生殖細胞識別マーカーに関する。また本発明は、本発明の生殖細胞識別マーカーを用いた、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞生産方法に関する。
欧米での健康志向の高まりや中国等の経済発展により、世界の食用水産物消費量は年々増加を続け、その結果、天然水産資源量の減少が問題となっている。特に、高級魚として需要の高いウナギおよびクロマグロなどは、乱獲による天然資源量の減少が著しく、絶滅が危惧される状態にまで至っている。そのため、水産資源量の増加を目的とした種苗生産および人工種苗(稚魚)放流が検討されている。一般的に、種苗生産では、近親交配や特定疾病の発症による全滅を避けるために、親魚となる個体の遺伝的多様性が必要とされ、従って、多数の親魚を育成する必要がある。しかしながら、魚種によっては、種苗生産は難しい。例えば、クロマグロでは親魚は体重100kg以上と大型であり、遊泳方法から広い飼育環境を必要とする。また、チョウザメでは精子や卵の成熟に長い年月を要する。人為催熟が技術的に難しい魚種や、1対1交配が難しい魚種もいることから、多数の親魚を人為的な管理下で育成し、精子や卵を採取することは、コスト的および技術的に極めて難しい。
(1)下記(I)の宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別マーカーおよび/または(II)の宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別マーカーを含んでなる、生殖細胞識別マーカー:
(I)下記(a)~(f)から選択される1または2以上のポリヌクレオチドからなる宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別マーカー:
(a)配列番号1~74のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(b)配列願号1~74のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(c)配列番号1~74のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端への塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(d)配列番号1~74のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列と少なくとも70%の同一性を有するヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(e)配列番号1~74のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなる遺伝子のオルソログ遺伝子をコードするポリヌクレオチド、および
(f)前記(b)~(e)のいずれかに示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(II)下記(g)~(l)から選択される1または2以上のポリヌクレオチドからなる宿主生殖腺への生着能を有さない分化生殖細胞識別マーカー:
(g)配列番号75~101のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(h)配列願号75~101のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(i)配列番号75~101のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端への塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(j)配列番号75~101のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列と少なくとも70%の同一性を有する塩基配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(k)配列番号75~101のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなる遺伝子のオルソログ遺伝子をコードするポリヌクレオチド、および
(l)前記(g)~(k)のいずれかに示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。
(2)生殖細胞識別マーカーが、宿主生殖腺への生着能の有無を識別する生殖細胞識別マーカーである、(1)に記載のマーカー。
(3)(1)の(a)~(f)から選択される1または2以上のポリヌクレオチドからなる、生殖細胞識別マーカーが宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別マーカーである、(1)または(2)に記載のマーカー。
(4)宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別マーカーが、精原幹細胞(SSC)マーカーである、(1)~(3)のいずれかに記載のマーカー。
(5)(4)に記載のポリヌクレオチドまたは該ポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドにハイブリダイズすることができる、SSC遺伝子検出用プライマーまたはプローブ。
(6)(1)の(g)~(l)から選択される1または2以上のポリヌクレオチドからなる、生殖細胞識別マーカーが宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別マーカーである、(1)または(2)に記載のマーカー。
(7)(1)~(4)のいずれかに記載の宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別マーカーを用いて、該宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別マーカーの遺伝子の発現の有無および/または程度を検出して、
魚類の精巣または卵巣から、発現が有るもしくは発現が高い細胞を分離する
ことを含んでなる、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞生産方法。
(8)(1)、(2)または(6)に記載の宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別マーカーを用いて、該宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別マーカーの遺伝子の発現の有無および/または程度を検出して、
魚類の精巣または卵巣から、発現があるもしくは発現が高い細胞を分離する
ことをさらに含んでなる、(7)に記載の未分化生殖細胞生産方法。
(9)魚類が、サケ科魚類である、(7)または(8)に記載の宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞生産方法。
(10)(1)~(4)のいずれかに記載の宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別マーカーがコードするタンパク質の一部に結合する、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別抗体。
(a)配列番号1~74のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(b)配列願号1~74のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(c)配列番号1~74のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端への塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(d)配列番号1~74のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列と少なくとも70%の同一性を有するヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(e)配列番号1~74のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなる遺伝子のオルソログ遺伝子をコードするポリヌクレオチド、および
(f)前記(a)~(e)のいずれかに示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。
(a)配列番号1~7、9、11~13、18~28、31~33、35~39、42~49、51~60、63~66、70、73のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(b)配列願号1~7、9、11~13、18~28、31~33、35~39、42~49、51~60、63~66、70、73のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(c)配列番号1~7、9、11~13、18~28、31~33、35~39、42~49、51~60、63~66、70、73のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列において、1もしくは数個(例えば、1~20個、好ましくは1~10個、より好ましくは1~5個、さらに好ましくは1~4個、さらに好ましくは1~3個、特に好ましくは1~2個)の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端への塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(d)配列番号1~7、9、11~13、18~28、31~33、35~39、42~49、51~60、63~66、70、73のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列と少なくとも70%の同一性(好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも95%の同一性)を有するヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(e)配列番号1~7、9、11~13、18~28、31~33、35~39、42~49、51~60、63~66、70、73のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなる遺伝子のオルソログ遺伝子をコードするポリヌクレオチド、および
(f)前記(a)~(e)のいずれかに示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。
(a)配列番号1、3、4、6、9、11、12、18、21、22、24、25、26、27、28、31、32、33、35、37、38、43、44、45、46、47、49、51、52、53、54、56、57、58、60、63、65、70、73のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(b)配列願号1、3、4、6、9、11、12、18、21、22、24、25、26、27、28、31、32、33、35、37、38、43、44、45、46、47、49、51、52、53、54、56、57、58、60、63、65、70、73のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(c)配列番号1、3、4、6、9、11、12、18、21、22、24、25、26、27、28、31、32、33、35、37、38、43、44、45、46、47、49、51、52、53、54、56、57、58、60、63、65、70、73のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列において、1もしくは数個(例えば、1~20個、好ましくは1~10個、より好ましくは1~5個、さらに好ましくは1~4個、さらに好ましくは1~3個、特に好ましくは1~2個)の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端への塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(d)配列番号1、3、4、6、9、11、12、18、21、22、24、25、26、27、28、31、32、33、35、37、38、43、44、45、46、47、49、51、52、53、54、56、57、58、60、63、65、70、73のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列と少なくとも70%の同一性(好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも95%の同一性)を有するヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(e)配列番号1、3、4、6、9、11、12、18、21、22、24、25、26、27、28、31、32、33、35、37、38、43、44、45、46、47、49、51、52、53、54、56、57、58、60、63、65、70、73のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなる遺伝子のオルソログ遺伝子をコードするポリヌクレオチド、および
(f)前記(a)~(e)のいずれかに示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。
(a)配列番号9、11、18、25、28、32、35、37、38、44、47、49、52、65、70のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(b)配列願号9、11、18、25、28、32、35、37、38、44、47、49、52、65、70のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(c)配列番号9、11、18、25、28、32、35、37、38、44、47、49、52、65、70のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列において、1もしくは数個(例えば、1~20個、好ましくは1~10個、より好ましくは1~5個、さらに好ましくは1~4個、さらに好ましくは1~3個、特に好ましくは1~2個)の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端への塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(d)配列番号9、11、18、25、28、32、35、37、38、44、47、49、52、65、70のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列と少なくとも70%の同一性(好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも95%の同一性)を有するヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(e)配列番号9、11、18、25、28、32、35、37、38、44、47、49、52、65、70のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなる遺伝子のオルソログ遺伝子をコードするポリヌクレオチド、および
(f)前記(a)~(e)のいずれかに示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。
(a)配列番号9、11、25、28、35、37、44、47、49、52、65のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(b)配列願号9、11、25、28、35、37、44、47、49、52、65のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(c)配列番号9、11、25、28、35、37、44、47、49、52、65のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列において、1もしくは数個(例えば、1~20個、好ましくは1~10個、より好ましくは1~5個、さらに好ましくは1~4個、さらに好ましくは1~3個、特に好ましくは1~2個)の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端への塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(d)配列番号9、11、25、28、35、37、44、47、49、52、65のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列と少なくとも70%の同一性(好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも95%の同一性)を有するヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(e)配列番号9、11、25、28、35、37、44、47、49、52、65のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなる遺伝子のオルソログ遺伝子をコードするポリヌクレオチド、および
(f)前記(a)~(e)のいずれかに示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。
(a)配列番号25、28、47のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(b)配列願号25、28、47のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(c)配列番号25、28、47のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列において、1もしくは数個(例えば、1~20個、好ましくは1~10個、より好ましくは1~5個、さらに好ましくは1~4個、さらに好ましくは1~3個、特に好ましくは1~2個)の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端への塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(d)配列番号25、28、47のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列と少なくとも70%の同一性(好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも95%の同一性)を有するヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(e)配列番号25、28、47のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなる遺伝子のオルソログ遺伝子をコードするポリヌクレオチド、および
(f)前記(a)~(e)のいずれかに示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。
(g)配列番号75~101のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(h)配列願号75~101のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(i)配列番号75~101のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端への塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(j)配列番号75~101のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列と少なくとも70%の同一性を有する塩基配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(k)配列番号75~101のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなる遺伝子のオルソログ遺伝子をコードするポリヌクレオチド、および (l)前記(g)~(k)のいずれかに示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。
(g)配列番号75~84、86、88、91~99のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(h)配列願号75~84、86、88、91~99のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(i)配列番号75~84、86、88、91~99のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列において、1もしくは数個(例えば、1~20個、好ましくは1~10個、より好ましくは1~5個、さらに好ましくは1~4個、さらに好ましくは1~3個、特に好ましくは1~2個)の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端への塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(j)配列番号75~84、86、88、91~99のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列と少なくとも70%の同一性(好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも95%の同一性)を有する塩基配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(k)配列番号75~84、86、88、91~99のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなる遺伝子のオルソログ遺伝子をコードするポリヌクレオチド、および
(l)前記(g)~(k)のいずれかに示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。
(g)配列番号75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、86、88、91、92、93、95、96、97、98のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(h)配列願号75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、86、88、91、92、93、95、96、97、98のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(i)配列番号75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、86、88、91、92、93、95、96、97、98のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列において、1もしくは数個(例えば、1~20個、好ましくは1~10個、より好ましくは1~5個、さらに好ましくは1~4個、さらに好ましくは1~3個、特に好ましくは1~2個)の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端への塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(j)配列番号75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、86、88、91、92、93、95、96、97、98のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列と少なくとも70%の同一性(好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも95%の同一性)を有する塩基配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(k)配列番号75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、86、88、91、92、93、95、96、97、98のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなる遺伝子のオルソログ遺伝子をコードするポリヌクレオチド、および
(l)前記(g)~(k)のいずれかに示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。
(g)配列番号75、78、81、83、86、88、98のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(h)配列願号75、78、81、83、86、88、98のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(i)配列番号75、78、81、83、86、88、98のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列において、1もしくは数個(例えば、1~20個、好ましくは1~10個、より好ましくは1~5個、さらに好ましくは1~4個、さらに好ましくは1~3個、特に好ましくは1~2個)の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端への塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(j)配列番号75、78、81、83、86、88、98のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列と少なくとも70%の同一性(好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも95%の同一性)を有する塩基配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(k)配列番号75、78、81、83、86、88、98のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなる遺伝子のオルソログ遺伝子をコードするポリヌクレオチド、および
(l)前記(g)~(k)のいずれかに示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。
(g)配列番号78、81、83、86、88のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(h)配列願号78、81、83、86、88のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(i)配列番号78、81、83、86、88のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列において、1もしくは数個(例えば、1~20個、好ましくは1~10個、より好ましくは1~5個、さらに好ましくは1~4個、さらに好ましくは1~3個、特に好ましくは1~2個)の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端への塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(j)配列番号78、81、83、86、88のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列と少なくとも70%の同一性(好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも95%の同一性)を有する塩基配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(k)配列番号78、81、83、86、88のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなる遺伝子のオルソログ遺伝子をコードするポリヌクレオチド、および
(l)前記(g)~(k)のいずれかに示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。
(g)配列番号78、86のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(h)配列願号78、86のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(i)配列番号78、86のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列において、1もしくは数個(例えば、1~20個、好ましくは1~10個、より好ましくは1~5個、さらに好ましくは1~4個、さらに好ましくは1~3個、特に好ましくは1~2個)の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端への塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(j)配列番号78、86のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列と少なくとも70%の同一性(好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも95%の同一性)を有する塩基配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(k)配列番号78、86のヌクレオチド配列から選択される1または2以上のヌクレオチド配列からなる遺伝子のオルソログ遺伝子をコードするポリヌクレオチド、および
(l)前記(g)~(k)のいずれかに示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの相補配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。
宿主生殖腺への生着能の有無を識別できる生殖細胞識別マーカーを作製するために、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞を単離し、この細胞で特異的に発現する遺伝子を網羅的に解析して、生殖細胞識別マーカーを得た。具体的には以下の通りである。
非特許文献1の方法に従って、ドナー魚類として、15個体のvasa-GFP遺伝子導入ニジマス(雄)から精巣を摘出し、トリプシン酵素(Worthington Biochemical Corpotaion製)処理による分散後、A型精原細胞を含む細胞集団を得た。得られた細胞集団を、代理親魚技法において、宿主魚類個体に移植する分離生殖細胞(移植細胞)として用いた。宿主魚類個体として、ニジマス仔魚(受精後29日目)を230尾用いた。
単離された生着細胞から網羅的な遺伝子発現解析を行うために、1細胞から解析できるQuartz-seq法(Sasagawa et. al., Quartz-Seq: a highly reproducible and sensitive single-cell RNA sequencing method, reveals non-genetic gene-expression heterogeneity. Genome Biol. 2013 Apr 17;14 (4) 参照)に従って、解析を行った。具体的には、上記(1)により得られた生着細胞 14細胞と、移植に用いた精巣から得られた細胞集団に含まれる細胞(移植細胞)94細胞に対して、Quartz-seq法による遺伝子発現の比較を行った。
非特許文献1で開示されているように、高い生着能を有しているA型精原細胞は、精原幹細胞であると考えられる。上記(1)で得られた生着細胞は、宿主生殖腺に生着した直後の細胞であることから、精原幹細胞(SSC)そのものとしての遺伝子を発現していると考えられる。そこで、精原幹細胞で着目されるSP細胞で有意に発現するマイクロアレイおよび非SP細胞で有意に発現するマイクロアレイ解析の結果と、上記(2)で得られたQuartz-seq解析の結果とを比較した。
上記例1(2)のQuartz-seq解析の結果得られた生着細胞を特徴づけるトランスクリプト74個、非生着細胞を特徴づけるトランスクリプト27個の配列について、ニジマス以外の魚種として、ティラピア、フグ、マグロのcDNA配列に対してBlast検索を行った。ティラピアのcDNA配列はEnsembleのデータベース(ftp://ftp.ensembl.org/pub/release-84/fasta/oreochromis_niloticus/)より、フグのcDNA配列はEnsembleのデータベース(ftp://ftp.ensembl.org/pub/release-84/fasta/tetraodon_nigroviridis/)より、マグロのcDNA配列は中央水産研究所のデータベース(http://nrifs.fra.affrc.go.jp/ResearchCenter/5_AG/genomes/Tuna_DNAmicroarray/index_j.html)より得た。Blast検索はblastn2.2.31を用いた。
上記例1(2)のQuartz-seq解析の結果得られた生着細胞を特徴づけるトランスクリプト74個の配列(配列番号1~74)について、非生着細胞濃縮分画のA型精原細胞(nonSP細胞(非SP細胞))に比べ、生着細胞濃縮分画のA型精原細胞(SP細胞)で高発現しているか否かを確かめるために、また、非生着細胞を特徴づけるトランスクリプト27個の配列(配列番号75~101)について、生着細胞濃縮分画のA型精原細胞(SP細胞)に比べ、非生着細胞濃縮分画のA型精原細胞(非SP細胞)で高発現しているか否かを確かめるために、リアルタイム定量PCR(qRT-PCR、qPCR(quantitative real-time PCR))を行った。
例3のqRT-PCR法により、SP細胞と非SP細胞間で発現に有意な差が認められ、かつ、非SP細胞に比べSP細胞で最も高発現していた配列番号28に対応するトランスクリプトについて、未成熟精巣において、一部のA型精原細胞で高発現しているか否かを確かめるために、免疫組織化学染色をおこなった。まず、配列番号28がコードするタンパク質の一部に対する抗体を作成するために、ペプチド(PKWETDSKISCEQT(配列番号:308))を合成し、モルモットに免疫することで抗血清(GP8023)を得た。
Claims (4)
- 下記(I)の宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別マーカーのヌクレオチド配列又はその相補配列の連続する少なくとも100個の塩基配列を含む、該宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別マーカー検出用プローブ;又は、
下記(I)の宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別マーカーのヌクレオチド配列又はその相補配列の連続する少なくとも15個の塩基配列を含む、該宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別マーカー検出用プライマー
を用いて、該宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別マーカーの遺伝子の発現の有無および/または程度を検出して、
サケ科魚類の精巣または卵巣から、発現が有るもしくは発現が高い細胞を分離する
ことを含んでなる、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞生産方法:
(I)
(a)配列番号25、28および47のヌクレオチド配列から選択されるヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(b)配列願号25、28および47のヌクレオチド配列から選択されるヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(c)配列番号25、28および47のヌクレオチド配列から選択されるヌクレオチド配列において、1もしくは2個の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端へ、元のヌクレオチド配列に対して合計10%以下の塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(d)配列番号25、28および47のヌクレオチド配列から選択されるヌクレオチド配列と少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。 - 下記(II)の宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別マーカーのヌクレオチド配列又はその相補配列の連続する少なくとも100個の塩基配列を含む、該宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別マーカー検出用プローブ;又は、
下記(II)の宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別マーカーのヌクレオチド配列又はその相補配列の連続する少なくとも15個の塩基配列を含む、該宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別マーカー検出用プライマー
を用いて、該宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別マーカーの遺伝子の発現の有無および/または程度を検出して、
サケ科魚類の精巣または卵巣から、発現があるもしくは発現が高い細胞を分離する
ことをさらに含んでなる、請求項1に記載の宿主生殖腺への生着能を有する生殖細胞生産方法:
(II)
(g)配列番号78および86のヌクレオチド配列から選択されるヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、
(h)配列願号78および86のヌクレオチド配列から選択されるヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(i)配列番号78および86のヌクレオチド配列から選択されるヌクレオチド配列において、1もしくは2個の塩基が欠失、付加、挿入または置換されたヌクレオチド配列、および/またはその一方または両末端へ、元のヌクレオチド配列に対して合計10%以下の塩基の付加がなされたヌクレオチド配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド、
(j)配列番号78および86のヌクレオチド配列から選択されるヌクレオチド配列と少なくとも90%の同一性を有する塩基配列で表されるポリヌクレオチドであって、宿主生殖腺への生着能を有さない生殖細胞識別機能を有するポリヌクレオチド。 - 請求項1または2に記載のプローブ又はプライマーを含む生殖細胞識別用ヌクレオチド組成物。
- 前記プローブ又は前記プライマーが、精原幹細胞(SSC)遺伝子検出用プローブ又はプライマーである、請求項3に記載の生殖細胞識別用ヌクレオチド組成物。
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