JP7176741B2 - 災害対応型ウォーターサーバー - Google Patents

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    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use

Description

この発明は、災害時にも飲料水を確保することができる災害対応型ウォーターサーバーに関する。
従来、主にオフィスや病院などでウォーターサーバーが利用されてきたが、近年、水の安全や健康への関心の高まりから、一般家庭にもウォーターサーバーが普及しつつある。ウォーターサーバーは、一般に、交換式の水ボトルと、その水ボトルから水を導入して収容する冷水タンクと、冷水タンク内の水を冷却する冷却装置と、冷水タンク内の冷水を注出するための冷水コックとを有し、この冷水コックを開くことでいつでもすぐに美味しい冷水を利用することができ、優れた利便性をもつ(例えば、特許文献1)。
特開2010-228807号公報
近年、大地震などの災害が発生したときに対応することができるように、日頃から非常食や飲料などを備蓄するなど、災害に対する備えを行なうニーズが高まっている。
ここで、特許文献1のウォーターサーバーを日頃より利用しているユーザーは、大地震などの災害時に、家庭用電力や水道水の供給が停止した場合であっても、ウォーターサーバーの冷水タンクに残った水や、ウォーターサーバーにセットされた水ボトルの水や、予備の水ボトルの水を利用することで、飲料水を得ることが可能である。
しかしながら、大地震などで交通網が麻痺し、採水地からユーザーに新たな水ボトルを送り届けることができない場合、ウォーターサーバーの冷水タンクに残った水や、水ボトルの水が無くなると、それ以上の飲料水を得ることができなくなってしまう。
ここで、本願の発明者は、平常時は、通常のウォーターサーバーとして利用することができ、一方、大地震などの災害時に、家庭用電力や水道水の供給が停止した場合は、生活用水などから飲料水を作り出すことができる災害対応型のウォーターサーバーを実現することができないかを検討した。
この発明が解決しようとする課題は、災害時に家庭用電力や水道水の供給が停止した場合にも飲料水を確保することができる災害対応型ウォーターサーバーを提供することである。
上記課題を解決するため、この発明では、以下の構成の災害対応型ウォーターサーバーを提供する。
交換式の浄水フィルタカートリッジと、
原水を貯留する原水タンクと、
前記原水タンクと前記浄水フィルタカートリッジの間を連通する原水管と、
前記原水管の途中に設けられ、前記原水タンクの側から前記浄水フィルタカートリッジの側に原水を移送する電動ポンプと、
前記浄水フィルタカートリッジで濾過した浄水を収容する冷水タンクと、
前記冷水タンク内の浄水を冷却する冷却装置と、
前記電動ポンプと前記冷却装置とに電力を供給する電源回路と、を有し、
前記電源回路は、家庭用コンセントに接続して前記家庭用コンセントの電圧が入力されるコンセント電源入力ラインと、交換可能なバッテリに接続して前記バッテリの電圧が入力されるバッテリ電源入力ラインとを有し、
前記コンセント電源入力ラインに電圧が入力されているときは、前記コンセント電源入力ラインから得られる電力で前記電動ポンプおよび前記冷却装置を駆動し、前記コンセント電源入力ラインに電圧が入力されていないときは、前記冷却装置の動作を停止し、かつ、前記バッテリ電源入力ラインから得られる電力で前記電動ポンプを駆動するように構成した、
災害対応型ウォーターサーバー。
このようにすると、平常時は、コンセント電源入力ラインから得られる家庭用コンセントの電力で電動ポンプを駆動することにより、原水を浄水フィルタカートリッジで濾過して浄水にするとともに、その浄水を冷却装置で冷却して利用することが可能である。一方、大地震などの災害時に、家庭用電力の供給が停止した場合は、交換可能なバッテリをバッテリ電源入力ラインに接続し、そのバッテリ電源入力ラインから得られる電力で電動ポンプを駆動することで、原水を浄水フィルタカートリッジで濾過して浄水にすることが可能である。ここで、バッテリ電源入力ラインから得られる電力で電動ポンプを駆動するときは、冷却装置の動作を停止するので、家庭用コンセントよりも小さい電力しか得られないバッテリでも、確実に、電動ポンプを駆動することが可能となっている。また、バッテリの電力を使い切ったときは、バッテリを交換することで、その後も継続して浄水を得ることが可能である。
前記バッテリ電源入力ラインは、複数の乾電池を交換可能に収容して前記複数の乾電池の電圧を取り出す乾電池収容ケースを有するものを採用し、前記複数の乾電池を前記バッテリとすると好ましい。
このようにすると、乾電池は一般に入手しやすく、備蓄しやすいため、災害で家庭用電力の供給が停止したときに、ウォーターサーバーに使用するためのバッテリが無いという事態を効果的に防止することが可能となる。また、ウォーターサーバー以外の電化製品で使用することを予定していた乾電池を、このウォーターサーバーのバッテリに流用することで、災害時でも確実に浄水を得ることが可能となる。
前記浄水フィルタカートリッジは、中空糸膜フィルタと、前記中空糸膜フィルタの上流側に配置された活性炭フィルタとを有するものを採用すると好ましい。
このようにすると、中空糸膜フィルタの上流側に活性炭フィルタを設けているので、災害時に不純物を多く含む水を原水として使用したときに、中空糸膜フィルタが目詰まりしにくい。すなわち、災害時に、不純物を多く含む水を原水として浄水フィルタカートリッジで濾過したときに、活性炭フィルタがサイズの比較的大きい不純物を取り除くので、中空糸膜フィルタにサイズの大きい不純物が流入しにくく、中空糸膜フィルタが目詰まりしにくい。そのため、災害時にも、中空糸膜フィルタの性能を維持して、十分な量の浄水を作り出すことが可能である。
前記電源回路としては、
前記コンセント電源入力ラインと前記バッテリ電源入力ラインとを合流させる電源結合回路と、
前記電源結合回路から前記コンセント電源入力ラインへの逆流を防止するように前記コンセント電源入力ラインに設けられた逆流防止ダイオードと、
前記家庭用コンセントの電圧を、前記コンセント電源入力ラインの前記逆流防止ダイオードよりも上流側の位置から取り出して前記冷却装置に印加する冷却装置電源ラインと、を有するものを採用することができる。
このようにすると、コンセント電源入力ラインに電圧が入力されているときは、家庭用コンセントの電圧が冷却装置に印加される。一方、コンセント電源入力ラインに電圧が入力されていないときは、逆流防止ダイオードによって、バッテリ電源入力ラインの電圧が冷却装置に印加されるのが阻止されるので、無用の電力が冷却装置で消費されるのを確実に防止することができる。
前記コンセント電源入力ラインに前記家庭用コンセントの電圧が入力されているか否かを検出するコンセント電源検出回路と、
前記浄水フィルタカートリッジで濾過した浄水の水位を検出する水位センサと、
前記冷水タンクの温度を検出する冷水温度センサと、
前記冷却装置および前記電動ポンプの駆動を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記水位センサの検出水位が予め設定された下限水位よりも低くなったときに前記電動ポンプを駆動する電動ポンプ駆動制御と、
前記冷水温度センサの検出温度が予め設定された冷水温度の上限値よりも高くなったときに前記冷却装置を駆動する冷水タンク温度制御と、
前記コンセント電源検出回路で前記家庭用コンセントの電圧が検出されないときは、前記電動ポンプ駆動制御を実行しながら前記冷水タンク温度制御を停止する停電時冷却停止制御と、を行なうように構成すると好ましい。
このようにすると、家庭用コンセントの電圧がコンセント電源入力ラインに入力されているときは、水位センサによる検出水位に応じて電動ポンプが駆動するとともに、冷水温度センサによる検出温度に応じて冷却装置が駆動するので、原水を浄水フィルタカートリッジで濾過して浄水にし、その浄水を冷却装置で冷却して利用することができる。一方、家庭用コンセントの電圧がコンセント電源入力ラインに入力されていないときは、制御部の停電時冷却停止制御によって、水位センサによる検出水位に応じて電動ポンプが駆動するが、冷水タンク温度制御が停止するので、無用の電力が冷却装置で消費されるのを確実に防止することができる。
前記浄水フィルタカートリッジで濾過された浄水を注出する注出弁を有し、
その注出弁が、通電により開弁し、通電停止により閉弁する電磁開閉弁である場合、
前記コンセント電源入力ラインに電圧が入力されているときは、前記コンセント電源入力ラインから得られる電力で前記電磁開閉弁を駆動し、前記コンセント電源入力ラインに電圧が入力されていないときは、前記バッテリ電源入力ラインから得られる電力で前記電磁開閉弁を駆動するように前記電源回路を構成すると好ましい。
このようにすると、家庭用コンセントの電圧がコンセント電源入力ラインに入力されているときは、家庭用コンセントの電力で注出弁を開弁することができ、一方、家庭用コンセントの電圧がコンセント電源入力ラインに入力されていないときは、バッテリ電源入力ラインから得られるバッテリの電力で注出弁を開弁することができる。そのため、大地震などの災害時に、家庭用電力の供給が停止した場合にも、確実に浄水を注出することが可能である。
前記バッテリ電源入力ラインに前記バッテリが接続されているか否かを検出するバッテリ電源検出回路と、
前記制御部からの信号に基づいてユーザーに情報を報知する報知装置と、
前記報知装置を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記バッテリ電源検出回路で前記バッテリが接続されていることが検出されたときに、前記バッテリ電源入力ラインの電圧が所定の基準電圧以下か否かを判定するバッテリ低電圧判定制御と、
前記バッテリ低電圧判定制御で前記バッテリ電源入力ラインの電圧が基準電圧以下であると判定されたときに前記報知装置を作動させるバッテリ低電圧報知制御と、を行なうように構成すると好ましい。
このようにすると、災害時に、バッテリ電源入力ラインの電力で駆動する電動ポンプが動作しなくなったときに、その原因が、故障によるものではなく、単なるバッテリの残量不足によるものであることをユーザーに知らせることができる。そのため、故障により停止したというユーザーの誤解を防止し、バッテリの交換をユーザーに促すことができる。
この場合、前記バッテリ電源入力ラインに、前記バッテリと前記バッテリ電源検出回路の間の経路を機械的に開閉する有接点スイッチを設けると好ましい。
このようにすると、有接点スイッチを開くことで、バッテリ電源検出回路でバッテリの電力が消費されるのを防止することができる。そのため、平常時にバッテリが無用に消費されて残量不足になるのを防止し、災害時に、確実にバッテリ電源入力ラインから電力を得ることが可能である。
この発明の災害対応型ウォーターサーバーは、平常時は、コンセント電源入力ラインから得られる家庭用コンセントの電力で電動ポンプを駆動することにより、原水を浄水フィルタカートリッジで濾過して浄水にするとともに、その浄水を冷却装置で冷却して利用することが可能である。一方、大地震などの災害時に、家庭用電力や水道水の供給が停止した場合は、交換可能なバッテリをバッテリ電源入力ラインに接続し、そのバッテリ電源入力ラインから得られる電力で電動ポンプを駆動することで、原水を浄水フィルタカートリッジで濾過して浄水にすることが可能である。ここで、バッテリ電源入力ラインから得られる電力で電動ポンプを駆動するときは、冷却装置の動作を停止するので、家庭用コンセントよりも小さい電力しか得られないバッテリでも、確実に、電動ポンプを駆動することが可能となっている。また、バッテリの電力を使い切ったときは、バッテリを交換することで、その後も継続して浄水を得ることが可能である。
この発明の実施形態の災害対応型ウォーターサーバーを前側から見た図 図1のII-II線に沿った断面図 図2に示す浄水フィルタカートリッジを前側から見た図 図2に示すウォーターサーバーの常温水タンク、冷水タンク、温水タンクを前側から見た断面図 図4のV-V線に沿った断面図 図4のVI-VI線に沿った断面図 図2に示すウォーターサーバーの電源回路を示すブロック図 図2に示すウォーターサーバーの制御部の入出力を示すブロック図
図1、図2に、この発明の実施形態の災害対応型ウォーターサーバーを示す。このウォーターサーバーは、筐体1と、原水を貯留する原水タンク2と、交換式の浄水フィルタカートリッジ3と、原水タンク2と浄水フィルタカートリッジ3の間を連通する原水管4と、原水管4の途中に設けられた電動ポンプ5と、常温水タンク6と、冷水タンク7と、温水タンク8(図4参照)とを有する。
図2に示すように、原水タンク2は、筐体1に着脱可能に取り付けられている。筐体1は、上下方向に延びる筒壁9と、筒壁9の上端に設けられた天板10と、筒壁9の下端に設けられた底板11とを有する。筐体1の天板10には、原水タンク2を収容するタンク収容凹部12が設けられている。タンク収容凹部12の内面には、原水管4の上流側の端部の原水導入口13が設けられている。
原水タンク2は、原水を収容するタンク本体14と、タンク本体14に形成された給水用の開口を開閉する蓋体15とからなる。タンク本体14は、原水タンク2をタンク収容凹部12に取り付けたときに原水導入口13に対応する位置にタンク開閉弁16を有する。タンク開閉弁16は、原水タンク2をタンク収容凹部12から取り外した状態では、原水タンク2の内部と外部の連通を遮断し、原水タンク2をタンク収容凹部12に取り付けた状態では、原水タンク2の内部を原水導入口13に連通させる開閉弁である。
電動ポンプ5は、電動モータ17と、電動モータ17で駆動されるポンプ部分18とで構成されている。電動モータ17は、直流電圧(例えばDC12V)で駆動する直流モータである。ポンプ部分18は、例えば、ギヤポンプやダイヤフラムポンプを採用することができる。電動ポンプ5は、原水タンク2の側から原水を吸い込み、その原水を浄水フィルタカートリッジ3の側に吐出することで、原水管4内の原水を、原水タンク2の側から浄水フィルタカートリッジ3の側に移送する。
浄水フィルタカートリッジ3は、筐体1の前面に開放するカートリッジ収容空間に収容されている。カートリッジ収容空間は、カバー扉19で開閉可能とされている。
図3に示すように、浄水フィルタカートリッジ3は、上流側の浄水フィルタカートリッジ3Aと、下流側の浄水フィルタカートリッジ3Bとで構成されている。各浄水フィルタカートリッジ3A,3Bは、上端が開口し、下端が閉塞した有底筒状に形成されている。上流側の浄水フィルタカートリッジ3Aには、中空糸膜フィルタ20と活性炭フィルタ22とが組み込まれている。活性炭フィルタ22は、浄水フィルタカートリッジ3A内において、中空糸膜フィルタ20の上流側に配置されている。下流側の浄水フィルタカートリッジ3Bには、中空糸膜フィルタ21が組み込まれている。
中空糸膜フィルタ20,21は、微小な孔をもつ濾過膜を筒状にした多数の中空糸からなるフィルタである。中空糸膜フィルタ20,21としては、50nm~10μmの孔径の精密濾過膜(MF膜)で形成した中空糸を用いたものや、2~10nmの孔径の限定濾過膜(UF膜)で形成した中空糸を用いたものや、2nm以下の孔径の逆浸透膜(RO膜)で形成した中空糸を用いたものを使用することができる。図では、精密濾過膜(MF膜)を使用した中空糸膜フィルタ20,21を示している。精密濾過膜(MF膜)を使用した中空糸膜フィルタ20,21を使用すると、災害時にバッテリ54のみの電力で、効率よく浄水を作り出すことが可能である。
各浄水フィルタカートリッジ3A,3Bの上端は、カートリッジヘッド23に着脱可能とされている。具体的には、各浄水フィルタカートリッジ3A,3Bをその中心軸まわりに回転させ、浄水フィルタカートリッジ3A,3Bの上端をカートリッジヘッド23から引き抜く操作により、各浄水フィルタカートリッジ3A,3Bの上端をカートリッジヘッド23から取り外すことが可能となっている。カートリッジヘッド23には、原水管4の下流側の端部と、浄水管24の上流側の端部とがそれぞれ接続されている。
図2に示すように、常温水タンク6には、空気と、浄水フィルタカートリッジ3で濾過された浄水とが、上下二層に収容されている。常温水タンク6の上面には、浄水管24の下流側の端部が接続され、浄水フィルタカートリッジ3で濾過された浄水が常温水タンク6に流れ込むようになっている。常温水タンク6には、常温水タンク6内の水位を検知する水位センサ25が取り付けられている。
図5に示すように、常温水タンク6の底面には、常温水注出管26が接続されている。常温水注出管26には、常温水タンク6内の浄水を筐体1の外部に注出する常温水注出弁27が設けられている。常温水注出弁27は、通電により開弁し、通電停止により閉弁する電磁開閉弁である。電磁開閉弁は、ここでは直流電圧(例えばDC12V)で駆動する直流電磁弁を採用している。
図2に示すように、冷水タンク7は、常温水タンク6の下方に配置されている。冷水タンク7と常温水タンク6は、冷水タンク接続管28を介して接続されている。冷水タンク接続管28の上端は常温水タンク6の下面に接続し、冷水タンク接続管28の下端は冷水タンク7の上面に接続している。冷水タンク7は、浄水フィルタカートリッジ3で濾過した浄水を、常温水タンク6から冷水タンク接続管28を介して導入して収容している。冷水タンク7には、冷水タンク7の温度を検出する冷水温度センサ29(図4参照)が取り付けられている。
冷水タンク7内の浄水は、冷却装置30によって所定の低温(例えば10℃以下)に保たれている。冷却装置30は、冷却用コンプレッサ31と熱交換器32と膨張弁33と冷却管34とを有する。冷却用コンプレッサ31と熱交換器32と膨張弁33と冷却管34は、順に冷媒が通過して循環するように冷媒用の配管で接続されている。冷却管34は、冷水タンク7の外周に螺旋状に巻き付けられている。冷却管34は、冷水タンク7の内部を通るように冷水タンク7の壁面を貫通して設けてもよい。
冷却用コンプレッサ31は、冷却管34から冷媒を吸引し、その冷媒を圧縮して冷媒の温度を上昇させ、高温高圧となった冷媒を熱交換器32の側に吐出する。熱交換器32は、冷却用コンプレッサ31から高温高圧の冷媒を受け入れ、その冷媒と外気との間で熱交換を行なう。膨張弁33は、熱交換器32を通過した冷媒を受け入れ、その冷媒を減圧して温度を低下させる。冷却管34は、膨張弁33で低温低圧になった冷媒を受け入れ、その冷媒と冷水タンク7との間で熱交換を行なう。冷却用コンプレッサ31は、ここでは家庭用コンセントの交流電圧(例えばAC100~125V)で駆動する交流コンプレッサを採用している。
冷却用コンプレッサ31は、冷水温度センサ29の検出温度が予め設定された冷水温度の上限値よりも高くなったときに作動し、このとき冷却管34はマイナス15℃からマイナス30℃程度の低温となり、冷水タンク7内の浄水を冷却する。このようにして、冷水タンク7内の浄水は、所定の低温(例えば10℃以下)に保たれる。
冷水タンク7の底面には、冷水注出管35が接続されている。冷水注出管35には、冷水タンク7内の低温の浄水を筐体1の外部に注出する冷水注出弁36が設けられている。冷水注出弁36は、通電により開弁し、通電停止により閉弁する電磁開閉弁である。電磁開閉弁は、ここでは直流電圧(例えばDC12V)で駆動する直流電磁弁を採用している。冷水注出弁36を開弁して低温の浄水を注出すると、その浄水と同量の浄水が、冷水タンク接続管28を通って常温水タンク6から冷水タンク7に流入し、冷水タンク7は常に満水状態に保たれる。
図6に示すように、温水タンク8は、常温水タンク6の下方に配置されている。温水タンク8と常温水タンク6は、温水タンク接続管37を介して接続されている。温水タンク接続管37の上端は常温水タンク6の下面に接続し、温水タンク8の下部に開口するように温水タンク8に接続している。温水タンク8は、浄水フィルタカートリッジ3で濾過した浄水を、常温水タンク6から温水タンク接続管37を介して導入して収容している。温水タンク8には、温水タンク8の温度を検出する温水温度センサ38(図4参照)が取り付けられている。
温水タンク8内の浄水は、加熱用ヒータ39によって所定の高温(例えば80℃以上)に保たれている。図では、加熱用ヒータ39にシースヒータを採用した例を示しているが、バンドヒータを採用することもできる。シースヒータは、金属製のパイプの中に通電により発熱する発熱線を収容したものであり、温水タンク8の壁面を貫通して温水タンク8の内部を延びるように取り付けられる。バンドヒータは、通電により発熱する発熱線が埋め込まれた円筒形の発熱体であり、温水タンク8の外周に密着して取り付けられる。図はシースヒータを採用した例を示している。
加熱用ヒータ39は、温水温度センサ38の検出温度が予め設定された温水温度の下限値よりも低くなったときに通電し、温水タンク8内の浄水を加熱する。このようにして、温水タンク8内の浄水は、所定の高温(例えば80℃以下)に保たれる。
温水タンク8の上面には、温水注出管40が接続されている。温水注出管40には、温水タンク8内の高温の浄水を筐体1の外部に注出する温水注出弁41が設けられている。温水注出弁41は、通電により開弁し、通電停止により閉弁する電磁開閉弁である。電磁開閉弁は、ここでは直流電圧(例えばDC12V)で駆動する直流電磁弁を採用している。温水注出弁41を開弁して高温の浄水を注出すると、その浄水と同量の浄水が、温水タンク接続管37を通って常温水タンク6から温水タンク8に流入し、温水タンク8は常に満水状態に保たれる。
常温水注出弁27(図5参照)、冷水注出弁36(図2参照)、温水注出弁41(図6参照)の出口はそれぞれ、筐体1の外部に臨んで開口する浄水注出口42(図1参照)に連通している。図1に示すように、筐体1の外部には、冷水注出操作部43、温水注出操作部44、常温水注出操作部45、報知装置46が設けられている。報知装置46は、制御部50(図8参照)からの信号に基づいてユーザーに情報を報知する装置である。報知装置46としては、例えば、LEDランプ、スピーカ等を採用することができる。
図7に示すように、このウォーターサーバーは、電動ポンプ5、冷水注出弁36、温水注出弁41、常温水注出弁27、冷却用コンプレッサ31、加熱用ヒータ39、これらの装置の駆動を制御する制御部50等にそれぞれ電力を供給する電源回路51を有する。
電源回路51は、家庭用コンセント52に接続して家庭用コンセント52の電圧が入力されるコンセント電源入力ライン53と、交換可能なバッテリ54に接続してバッテリ54の電圧が入力されるバッテリ電源入力ライン55と、コンセント電源入力ライン53とバッテリ電源入力ライン55とを合流させる電源結合回路56と、電源結合回路56からコンセント電源入力ライン53への逆流を防止するようにコンセント電源入力ライン53に設けられた逆流防止ダイオード57と、家庭用コンセント52の電圧を逆流防止ダイオード57よりも上流側の位置から取り出して冷却装置30に印加する冷却装置電源ライン58と、家庭用コンセント52の電圧を逆流防止ダイオード57よりも上流側の位置から取り出して加熱用ヒータ39に印加する加熱装置電源ライン59と、コンセント電源入力ライン53に家庭用コンセント52の電圧が入力されているか否かを検出するコンセント電源検出回路60と、バッテリ電源入力ライン55にバッテリ54が接続されているか否かを検出するバッテリ電源検出回路61とを有する。
コンセント電源入力ライン53は、家庭用コンセント52に差し込まれる差込プラグ62と、差込プラグ62からコンセント電源入力ライン53に入力される交流電圧(例えばAC100~125V)を直流電圧(例えばDC12V)に変換して出力するAC/DCコンバータ回路63とを有する。AC/DCコンバータ回路63は、例えば、家庭用コンセント52の交流電圧を直流電圧に変換する整流平滑回路と、その整流平滑回路で得られた直流電圧を高周波の方形交流電圧に変換するスイッチング素子と、そのスイッチング素子で得られた高周波の方形交流電圧を直流電圧に変換する整流平滑回路とを有するもの(スイッチング方式)を採用することができる。AC/DCコンバータ回路63として、家庭用コンセント52の交流電圧を降圧するトランスと、そのトランスで降圧した交流電圧を直流電圧に変換する整流平滑回路とを有するもの(トランス方式)を採用してもよい。
逆流防止ダイオード57は、AC/DCコンバータ回路63と電源結合回路56の間に設けられている。冷却装置電源ライン58は、差込プラグ62とAC/DCコンバータ回路63の間から分岐している。加熱装置電源ライン59は、冷却装置電源ライン58と共通のラインを通って途中から分岐している。
バッテリ電源入力ライン55は、複数の乾電池を交換可能に収容して複数の乾電池の電圧を取り出す乾電池収容ケース64と、バッテリ54とバッテリ電源検出回路61の間の経路を機械的に開閉する有接点スイッチ65とを有する。有接点スイッチ65は、ユーザーの手動操作で開閉するマニュアルスイッチである。
バッテリ54は、ここでは複数の乾電池である。乾電池収容ケース64は、1.5Vの8本の乾電池を電気的に直列につないで収容し、DC12Vの直流電圧を出力するように構成されている。有接点スイッチ65は、乾電池収容ケース64に組み込まれている。乾電池収容ケース64は、USBコネクタで筐体1から着脱可能に設けられている。乾電池収容ケース64は、ウォーターサーバーの筐体1に直接固定して設けてもよい。
電源結合回路56は、コンセント電源入力ライン53とバッテリ電源入力ライン55のうち、電圧が高い方のラインから電源結合回路56に対して電流が流れるように構成されている。電源結合回路56は、電源結合回路56からコンセント電源入力ライン53への逆流を防止するバッテリ側ダイオード(図示せず)を内蔵し、そのバッテリ側ダイオードの下流側と逆流防止ダイオード57の下流側とでコンセント電源入力ライン53とバッテリ電源入力ライン55とが交差する構成のものを採用することができる。
電源結合回路56は、電動ポンプ5、冷水注出弁36、温水注出弁41、常温水注出弁27にそれぞれ直流電圧を印加するように接続され、その途中にそれぞれスイッチが設けられている。スイッチは、ここでは無接点スイッチ(バイポーラトランジスタ)であるが、図では、分かりやすくするために有接点スイッチの記号で代用している。
図8に示すように、制御部50は、水位センサ25、冷水温度センサ29、温水温度センサ38、冷水注出操作部43、温水注出操作部44、常温水注出操作部45、コンセント電源検出回路60、バッテリ電源検出回路61から入力される信号に基づいて、電動ポンプ5、冷却用コンプレッサ31、加熱用ヒータ39、冷水注出弁36、温水注出弁41、常温水注出弁27、報知装置46の駆動をそれぞれ制御する。
ここで、水位センサ25から制御部50には、常温水タンク6内の水位を示す信号が入力され、冷水温度センサ29から制御部50には、冷水タンク7内の浄水の温度を示す信号が入力され、温水温度センサ38から制御部50には、温水タンク8内の浄水の温度を示す信号が入力され、冷水注出操作部43から制御部50には、冷水注出操作の有無を示す信号が入力され、温水注出操作部44から制御部50には、温水注出操作の有無を示す信号が入力され、常温水注出操作部45から制御部50には、常温水注出操作の有無を示す信号が入力され、コンセント電源検出回路60から制御部50には、コンセント電源入力ライン53に家庭用コンセント52の電圧が入力されているか否かを示す信号が入力され、バッテリ電源検出回路61から制御部50には、バッテリ電源入力ライン55にバッテリ54の電圧が入力されているか否かを示す信号が入力される。
制御部50による制御例を説明する。
制御部50は、コンセント電源検出回路60とバッテリ電源検出回路61からの入力信号に基づいて、ウォーターサーバーの動作モードを、コンセント電源モードとバッテリ電源モードとで切り替える。具体的には、コンセント電源検出回路60からの入力信号に基づいて、コンセント電源検出回路60に家庭用コンセント52の電圧が入力されているか否かを判定するとともに、バッテリ電源検出回路61からの入力信号に基づいて、バッテリ電源入力ライン55にバッテリ54の電圧が入力されているか否かを判定する。そして、コンセント電源検出回路60に家庭用コンセント52の電圧が入力されていると判定されたときは、ウォーターサーバーの動作モードをコンセント電源モードとし、一方、コンセント電源検出回路60に家庭用コンセント52の電圧が入力されておらず、かつ、バッテリ電源入力ライン55にバッテリ54の電圧が入力されていると判定されたときは、ウォーターサーバーの動作モードをバッテリ電源モードとする。なお、コンセント電源検出回路60に家庭用コンセント52の電圧が入力されておらず、かつ、バッテリ電源入力ライン55にもバッテリ54の電圧が入力されていないときは、制御部50に電力を供給する電源が存在しないため、制御部50は動作しない(動作モードなし)。
<コンセント電源モードのとき>
図2に示す常温水タンク6の水位(図8に示す水位センサ25の検出水位)が予め設定された下限水位よりも低くなったとき、電動ポンプ5の駆動を開始し、その後、常温水タンク6の水位が予め設定された上限水位よりも高くなったときに、電動ポンプ5の駆動を停止する電動ポンプ駆動制御を行なう。このとき、電動ポンプ5は、図7に示すコンセント電源入力ライン53から電源結合回路56を介して得られる電力で駆動される。
図2に示す冷水タンク7の温度(図8に示す冷水温度センサ29の検出温度)が予め設定された冷水温度の上限値よりも高くなったとき、冷却用コンプレッサ31の駆動を開始し、その後、冷水タンク7の温度が予め設定された冷水温度の下限値よりも低くなったときに、冷却用コンプレッサ31の駆動を停止する冷水タンク温度制御を行なう。このとき、冷却用コンプレッサ31は、図7に示すコンセント電源入力ライン53から冷却装置電源ライン58を介して得られる電力で駆動される。
図2に示す温水タンク8の温度(図8に示す温水温度センサ38の検出温度)が予め設定された温水温度の下限値よりも低くなったとき、加熱用ヒータ39の通電を開始し、その後、温水タンク8の温度が予め設定された温水温度の上限値よりも高くなったときに、加熱用ヒータ39の通電を停止する温水タンク温度制御を行なう。このとき、加熱用ヒータ39は、図7に示すコンセント電源入力ライン53から加熱装置電源ライン59を介して得られる電力で駆動される。
図1に示す冷水注出操作部43がユーザーにより操作されたときは、図2に示す冷水注出弁36を通電して開弁し、図1に示す温水注出操作部44がユーザーにより操作されたときは、図6に示す温水注出弁41を通電して開弁し、図1に示す常温水注出操作部45がユーザーにより操作されたときは、図5に示す常温水注出弁27を通電して開弁する。このとき、冷水注出弁36、温水注出弁41、常温水注出弁27は、それぞれ、図7に示すコンセント電源入力ライン53から電源結合回路56を介して得られる電力で駆動される。
<バッテリ電源モードのとき>
図2に示す常温水タンク6の水位(図8に示す水位センサ25の検出水位)が予め設定された下限水位よりも低くなったとき、電動ポンプ5の駆動を開始し、その後、常温水タンク6の水位が予め設定された上限水位よりも高くなったときに、電動ポンプ5の駆動を停止する電動ポンプ駆動制御を実行する。このとき、電動ポンプ5は、図7に示すバッテリ電源入力ライン55から電源結合回路56を介して得られる電力で駆動される。また、水位センサ25に対する電力供給も、図7に示すバッテリ電源入力ライン55から電源結合回路56を介して行なう。
このとき、制御部50は、上記の電動ポンプ駆動制御を実行しながら、冷水タンク温度制御を停止する停電時冷却停止制御を行なう。具体的には、制御部50は、図2に示す冷水タンク7の温度にかかわらず、冷却用コンプレッサ31が動作しないように、冷却用コンプレッサ31の制御を行なう。そのため、冷水タンク7の温度が予め設定された冷水温度の上限値よりも高くなっても、冷却用コンプレッサ31は動作しない。
また、制御部50は、上記の電動ポンプ駆動制御を実行しながら、温水タンク温度制御を停止する停電時加熱停止制御を行なう。具体的には、制御部50は、図2に示す温水タンク8の温度にかかわらず、加熱用ヒータ39が通電しないように、加熱用ヒータ39の制御を行なう。そのため、温水タンク8の温度が予め設定された温水温度の下限値よりも低くなっても、加熱用ヒータ39は通電しない。
図1に示す常温水注出操作部45がユーザーにより操作されたときは、図5に示す常温水注出弁27を通電して開弁する。このとき、常温水注出弁27は、図7に示すバッテリ電源入力ライン55から電源結合回路56を介して得られる電力で駆動される。一方、図1に示す冷水注出操作部43がユーザーにより操作されたときや、温水注出操作部44がユーザーにより操作されたときは、図2に示す冷水注出弁36、温水注出弁41は通電せずに閉弁状態を維持する。
また、制御部50は、バッテリ電源モードのとき、図8に示すバッテリ電源検出回路61から制御部50に入力される電圧値に基づいて、バッテリ電源入力ライン55の電圧が所定の基準電圧以下か否かを判定するバッテリ低電圧判定制御を行なう。例えば、図7に示すバッテリ54の残量が最大であり、このときのバッテリ電源入力ライン55の電圧値がDC12Vであるとする。またこのとき、図8に示すバッテリ電源検出回路61から制御部50に入力される電圧値がDC4Vとなるようにバッテリ電源検出回路61が構成されているとする。この場合、バッテリ電源検出回路61から制御部50に入力される電圧値がDC4Vよりも低い所定値(例えば、初期の電圧値であるDC4Vの60%以下の値)以下であるか否かを判定する。そして、バッテリ電源入力ライン55の電圧が所定の基準電圧以下であると判定されたときは、図8に示す報知装置46を作動させるバッテリ低電圧報知制御を行なう。
この災害対応型ウォーターサーバーは、平常時は、図7に示すコンセント電源入力ライン53に家庭用コンセント52から電圧が入力され、コンセント電源モードで動作する。このとき、コンセント電源入力ライン53から得られる家庭用コンセント52の電力で電動ポンプ5を駆動することにより、原水を浄水フィルタカートリッジ3で濾過して浄水にするとともに、その浄水を冷却装置30で冷却して利用することができる。
一方、この災害対応型ウォーターサーバーは、大地震などの災害時に、家庭用電力や水道水の供給が停止した場合は、交換可能なバッテリ54をバッテリ電源入力ライン55に接続して使用する。そして、コンセント電源入力ライン53には電圧が入力されず、一方、バッテリ電源入力ライン55にはバッテリ54から電圧が入力されるので、ウォーターサーバーはバッテリ電源モードで動作する。このとき、バッテリ電源入力ライン55から得られる電力で電動ポンプ5を駆動することで、原水を浄水フィルタカートリッジ3で濾過して浄水にし、その浄水を飲料水として利用することが可能である。
ここで、バッテリ電源入力ライン55から得られる電力で電動ポンプ5を駆動するときは、冷却用コンプレッサ31の動作を停止するので、家庭用コンセント52よりも小さい電力しか得られないバッテリ54でも、確実に、電動ポンプ5を駆動することが可能となっている。
また、バッテリ54の電力を使い切ったときは、バッテリ54を交換することで、その後も継続して浄水を得ることが可能である。
また、この災害対応型ウォーターサーバーは、バッテリ54として乾電池を使用しており、乾電池は一般に入手しやすく、備蓄しやすいため、災害で家庭用電力の供給が停止したときに、ウォーターサーバーに使用するためのバッテリ54が無いという事態を効果的に防止することが可能となっている。また、ウォーターサーバー以外の電化製品で使用することを予定していた乾電池を、このウォーターサーバーのバッテリ54に流用することで、災害時でも確実に浄水を得ることが可能である。
また、この災害対応型ウォーターサーバーは、図3に示すように、中空糸膜フィルタ20,21の上流側に活性炭フィルタ22を設けているので、災害時に不純物を多く含む水を原水として使用したときに、中空糸膜フィルタ20,21が目詰まりしにくい。すなわち、災害時に、不純物を多く含む水を原水として浄水フィルタカートリッジ3で濾過したときに、活性炭フィルタ22がサイズの比較的大きい不純物を取り除くので、中空糸膜フィルタ20,21にサイズの大きい不純物が流入しにくく、中空糸膜フィルタ20,21が目詰まりしにくい。そのため、災害時にも、中空糸膜フィルタ20,21の性能を維持して、十分な量の浄水を作り出すことが可能となっている。
また、この災害対応型ウォーターサーバーは、図7に示すコンセント電源入力ライン53に家庭用コンセント52の電圧が入力されているとき、家庭用コンセント52の電圧が冷却用コンプレッサ31に印加される。一方、コンセント電源入力ライン53に家庭用コンセント52の電圧が入力されていないときは、逆流防止ダイオード57によって、バッテリ電源入力ライン55の電圧が冷却用コンプレッサ31に印加されるのが阻止されるので、無用の電力が冷却用コンプレッサ31で消費されるのを確実に防止することが可能となっている。
また、この災害対応型ウォーターサーバーは、家庭用コンセント52の電圧がコンセント電源入力ライン53に入力されているときは、水位センサ25による検出水位に応じて電動ポンプ5が駆動するとともに、冷水温度センサ29による検出温度に応じて冷却用コンプレッサ31が駆動するので、原水を浄水フィルタカートリッジ3で濾過して浄水にし、その浄水を冷却装置30で冷却して利用することができる。一方、家庭用コンセント52の電圧がコンセント電源入力ライン53に入力されていないときは、図8に示す制御部50の停電時冷却停止制御によって、水位センサ25による検出水位に応じて電動ポンプ5が駆動するが、冷水タンク温度制御が停止するので、無用の電力が冷却装置30で消費されるのを確実に防止することができる。
また、この災害対応型ウォーターサーバーは、バッテリ電源モードのときに、制御部50が、バッテリ電源入力ライン55の電圧が所定の基準電圧以下か否かを判定し、バッテリ電源入力ライン55の電圧が基準電圧以下であると判定されたときに報知装置46を作動させる。すなわち、災害時に、バッテリ電源入力ライン55の電力で駆動する電動ポンプ5が動作しなくなったときに、その原因が、故障によるものではなく、単なるバッテリ54の残量不足によるものであることをユーザーに知らせることができる。そのため、故障により停止したというユーザーの誤解を防止し、バッテリ54の交換をユーザーに促すことが可能となっている。
また、この災害対応型ウォーターサーバーは、バッテリ電源入力ライン55に、バッテリ54とバッテリ電源検出回路61の間の経路を機械的に開閉する有接点スイッチ65を有するので、この有接点スイッチ65を開くことにより、バッテリ電源検出回路61でバッテリ54の電力が消費されるのを防止することが可能となっている。そのため、平常時にバッテリ54が無用に消費されて残量不足になるのを防止し、災害時に、確実にバッテリ電源入力ライン55から電力を得ることが可能である。
上記実施形態のように、バッテリ54として乾電池を使用する場合、1.5Vの8本の乾電池を電気的に直列につないで使用し、DC12Vの直流電圧がバッテリ電源入力ライン55に入力されるように構成すると好ましい。このようにすると、災害時に乾電池が入手できない場合、自動車用のバッテリ(DC12V)を電気的に接続し、ウォーターサーバーをバッテリ電源モードで動作させることが可能となる。
上記実施形態では、常温水タンク6と冷水タンク7の両方を有するウォーターサーバーを例に挙げて説明したが、この発明は、常温水タンク6と冷水タンク7のうち、冷水タンク7のみを有するウォーターサーバーにも適用することが可能である。この場合、浄水管24の下流側の端部を冷水タンク7に接続し、その冷水タンク7に水位センサ25を設ければよい。
上記実施形態では、冷却装置30として、冷却用コンプレッサ31を使用した形式のウォーターサーバーを例に挙げて説明したが、この発明は、冷却装置30として、ペルチェ素子を使用した形式のウォーターサーバーにも適用可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 原水タンク
3 浄水フィルタカートリッジ
4 原水管
5 電動ポンプ
7 冷水タンク
20,21 中空糸膜フィルタ
22 活性炭フィルタ
25 水位センサ
27 常温水注出弁
29 冷水温度センサ
30 冷却装置
46 報知装置
50 制御部
51 電源回路
52 家庭用コンセント
53 コンセント電源入力ライン
54 バッテリ
55 バッテリ電源入力ライン
56 電源結合回路
57 逆流防止ダイオード
58 冷却装置電源ライン
60 コンセント電源検出回路
61 バッテリ電源検出回路
64 乾電池収容ケース
65 有接点スイッチ

Claims (8)

  1. 交換式の浄水フィルタカートリッジ(3)と、
    原水を貯留する原水タンク(2)と、
    前記原水タンク(2)と前記浄水フィルタカートリッジ(3)の間を連通する原水管(4)と、
    前記原水管(4)の途中に設けられ、前記原水タンク(2)の側から前記浄水フィルタカートリッジ(3)の側に原水を移送する電動ポンプ(5)と、
    前記浄水フィルタカートリッジ(3)で濾過した浄水を収容する冷水タンク(7)と、
    前記冷水タンク(7)内の浄水を冷却する冷却装置(30)と、
    前記電動ポンプ(5)と前記冷却装置(30)とに電力を供給する電源回路(51)と、を有し、
    前記電源回路(51)は、家庭用コンセント(52)に接続して前記家庭用コンセント(52)の電圧が入力されるコンセント電源入力ライン(53)と、交換可能なバッテリ(54)に接続して前記バッテリ(54)の電圧が入力されるバッテリ電源入力ライン(55)とを有し、
    前記コンセント電源入力ライン(53)に電圧が入力されているときは、前記コンセント電源入力ライン(53)から得られる電力で前記電動ポンプ(5)および前記冷却装置(30)を駆動し、前記コンセント電源入力ライン(53)に電圧が入力されていないときは、前記冷却装置(30)の動作を停止し、かつ、前記バッテリ電源入力ライン(55)から得られる電力で前記電動ポンプ(5)を駆動するように構成した、
    災害対応型ウォーターサーバー。
  2. 前記バッテリ電源入力ライン(55)は、複数の乾電池を交換可能に収容して前記複数の乾電池の電圧を取り出す乾電池収容ケース(64)を有し、
    前記バッテリ(54)は、前記複数の乾電池である、
    請求項1に記載の災害対応型ウォーターサーバー。
  3. 前記浄水フィルタカートリッジ(3)は、中空糸膜フィルタ(20,21)と、前記中空糸膜フィルタ(20,21)の上流側に配置された活性炭フィルタ(22)とを有する請求項1または2に記載の災害対応型ウォーターサーバー。
  4. 前記電源回路(51)は、
    前記コンセント電源入力ライン(53)と前記バッテリ電源入力ライン(55)とを合流させる電源結合回路(56)と、
    前記電源結合回路(56)から前記コンセント電源入力ライン(53)への逆流を防止するように前記コンセント電源入力ライン(53)に設けられた逆流防止ダイオード(57)と、
    前記家庭用コンセント(52)の電圧を、前記コンセント電源入力ライン(53)の前記逆流防止ダイオード(57)よりも上流側の位置から取り出して前記冷却装置(30)に印加する冷却装置電源ライン(58)と、を有する、
    請求項1から3のいずれかに記載の災害対応型ウォーターサーバー。
  5. 前記コンセント電源入力ライン(53)に前記家庭用コンセント(52)の電圧が入力されているか否かを検出するコンセント電源検出回路(60)と、
    前記浄水フィルタカートリッジ(3)で濾過した浄水の水位を検出する水位センサ(25)と、
    前記冷水タンク(7)の温度を検出する冷水温度センサ(29)と、
    前記冷却装置(30)および前記電動ポンプ(5)の駆動を制御する制御部(50)と、を有し、
    前記制御部(50)は、
    前記水位センサ(25)の検出水位が予め設定された下限水位よりも低くなったときに前記電動ポンプ(5)を駆動する電動ポンプ駆動制御と、
    前記冷水温度センサ(29)の検出温度が予め設定された冷水温度の上限値よりも高くなったときに前記冷却装置(30)を駆動する冷水タンク温度制御と、
    前記コンセント電源検出回路(60)で前記家庭用コンセント(52)の電圧が検出されないときは、前記電動ポンプ駆動制御を実行しながら前記冷水タンク温度制御を停止する停電時冷却停止制御と、を行なう、
    請求項1から4のいずれかに記載の災害対応型ウォーターサーバー。
  6. 前記浄水フィルタカートリッジ(3)で濾過された浄水を注出する注出弁(27)を有し、
    前記注出弁(27)は、通電により開弁し、通電停止により閉弁する電磁開閉弁であり、
    前記コンセント電源入力ライン(53)に電圧が入力されているときは、前記コンセント電源入力ライン(53)から得られる電力で前記電磁開閉弁を駆動し、前記コンセント電源入力ライン(53)に電圧が入力されていないときは、前記バッテリ電源入力ライン(55)から得られる電力で前記電磁開閉弁を駆動するように前記電源回路(51)を構成した、
    請求項1から5のいずれかに記載の災害対応型ウォーターサーバー。
  7. 前記バッテリ電源入力ライン(55)に前記バッテリ(54)が接続されているか否かを検出するバッテリ電源検出回路(61)と、
    前記制御部(50)からの信号に基づいてユーザーに情報を報知する報知装置(46)と、
    前記報知装置(46)を制御する制御部(50)と、を有し、
    前記制御部(50)は、
    前記バッテリ電源検出回路(61)で前記バッテリ(54)が接続されていることが検出されたときに、前記バッテリ電源入力ライン(55)の電圧が所定の基準電圧以下か否かを判定するバッテリ低電圧判定制御と、
    前記バッテリ低電圧判定制御で前記バッテリ電源入力ライン(55)の電圧が基準電圧以下であると判定されたときに前記報知装置(46)を作動させるバッテリ低電圧報知制御と、を行なう、
    請求項1から6のいずれかに記載の災害対応型ウォーターサーバー。
  8. 前記バッテリ電源入力ライン(55)は、前記バッテリ(54)と前記バッテリ電源検出回路(61)の間の経路を機械的に開閉する有接点スイッチ(65)を有する、
    請求項7に記載の災害対応型ウォーターサーバー。
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