JP7176672B2 - 脱硫ナフサの製造方法及び製造装置 - Google Patents

脱硫ナフサの製造方法及び製造装置 Download PDF

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特許法第30条第2項適用 出光技報(第60巻1号通巻300号8-13頁),出光興産株式会社,平成29年2月15日発行
本発明は、脱硫ナフサの製造方法及び製造装置に関する。
原油の精製処理においては、一般に原油を常圧蒸留してナフサ留分、その他の各留分に分離し、分離した各留分に対して脱硫等の精製処理をする方法がとられている。例えば、特許文献1には、原油中のナフサ留分を蒸留分離した後、ナフサ留分を除いた原油を一括水素化脱硫し、次いで蒸留して各成分に分離する方法が開示されている。また、ナフサ留分は通常水素化脱硫処理、接触改質処理等の各種精製処理が施されて、ガソリン基材、石油化学工業における原料として使用され、接触改質処理の際に発生する水素は各留分の水素化脱硫に用いられる。そのため、ナフサ留分の精製処理設備を安定して運転することは、製品の安定供給だけでなく製油所の安定操業のために極めて重要である。
特開2000-136391号公報
ところで、脱硫ナフサの製造装置において、水素化脱硫装置の上流に、熱交換器、加熱炉等の該水素化脱硫装置に供給されるナフサ留分を加熱する機器を有する場合、熱交換器、通常その下流に設けられる加熱炉加熱管内でスケールによる汚れの発生により、該加熱炉加熱管のチューブ表面温度が異常上昇し、該水素化脱硫処理装置の安全、安定運転が妨げられる場合がある。温度の異常上昇に対しては、薬剤の使用、熱交換器で流体温度をより高くし、送液されたナフサ留分を熱交換器で蒸発させること等により、該加熱炉加熱管におけるスケールの発生が抑制され、温度の異常上昇が抑制される傾向があることから、これらを実施するといった対策を図ってきた。
しかしながら、近年の多様な原油への対応が必要となり、ナフサ留分、その他各留分の水素化脱硫処理をはじめとする製油所内の諸装置の運転状況に応じた制約、更には原油の処理量の増加により、上記の方法だけではスケールによる汚れの発生、これに伴う加熱炉加熱管のチューブ表面温度の異常上昇を十分に抑制することができない状況が発生しやすくなっている。
脱硫ナフサの製造装置において採用される熱交換器として、フィード/エフルエント熱交換器が挙げられる。このフィード/エフルエント熱交換器は、ナフサ留分(フィード)を水素化脱硫装置で得られる脱硫ナフサ(エフルエント)で加熱する形式の熱交換器である。この熱交換器を採用する場合、フィード/エフルエント熱交換器で流体温度をより高くしてナフサ留分を蒸発させるためには、水素化脱硫反応塔の入口温度を高くして、該フィード/エフルエント熱交換器においてエフルエントから原料であるナフサ留分への熱供給を多くすることとなるが、該温度を高くすることにより、別の問題も招来する。すなわち、水素化脱硫反応塔入口の温度(反応塔出口温度、及びエフルエントの温度とほぼ同じである。)を高くすると、水素化脱硫反応塔における反応温度が上昇し、脱硫ナフサ留分に含まれる極めて微量のオレフィン分が硫化水素と再結合してメルカプタンを生成する、いわゆるサルファリコンビネーションが発生し、脱硫ナフサ中の硫黄含有量が上昇して品質が低下しやすくなるという問題も発生する場合があることを本発明者らは見出した。
そこで、本発明は、ナフサ水素化脱硫装置における加熱炉加熱管のチューブ表面温度の上昇を抑制して、安全、安定運転の継続を可能にするとともに、硫黄含有量が少なく品質の高い脱硫ナフサが得られる、脱硫ナフサの製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、下記の発明により解決できることを見出した。すなわち本発明は、下記の構成を有する脱硫ナフサの製造方法及び製造装置を提供するものである。
1.常圧蒸留装置から得られるナフサ留分を含む原料油をナフサ水素化脱硫装置で水素化脱硫する脱硫ナフサの製造方法であって、少なくとも該ナフサ留分をフィルターで濾過し、該フィルターで濾過した後の該原料油中の微粒きょう雑物の濃度を0.3mg/L以下とする脱硫ナフサの製造方法。
2.常圧蒸留装置から得られるナフサ留分を貯蔵する貯蔵タンク、ポンプ、及びナフサ水素化脱硫装置を順に有し、該ポンプが該ナフサ留分を含む原料油をナフサ水素化脱硫装置に圧送するものであり、少なくとも該ナフサ留分を濾過するフィルターを該常圧蒸留装置又は該貯蔵タンクと該ナフサ水素化脱硫装置との間に有する脱硫ナフサの製造装置。
本発明によれば、ナフサ水素化脱硫装置における加熱炉加熱管のチューブ表面温度の上昇を抑制して、安全、安定運転の継続を可能にするとともに、硫黄含有量が少なく品質の高い脱硫ナフサが得られる、脱硫ナフサの製造方法及び製造装置を提供することができる。
脱硫ナフサの製造装置の構成の好ましい一態様を示す模式図である。 実施例で使用される原料油中の微粒きょう雑物の粒径分布及び積算値を示す図である。
〔脱硫ナフサの製造方法〕
本発明の実施形態(以後、単に本実施形態と称する場合がある。)に係る脱硫ナフサの製造方法は、常圧蒸留装置から得られるナフサ留分を含む原料油をナフサ水素化脱硫装置で水素化脱硫する脱硫ナフサの製造方法であって、少なくとも該ナフサ留分をフィルターで濾過し、該フィルターで濾過した後の該原料油中の微粒きょう雑物の濃度を0.3mg/L以下とする、というものである。
本発明者らは、薬剤の使用、フィード/エフルエント熱交換器で流体温度をより高くすること等によりスケールの発生が抑制されるという現象の検討、加熱炉加熱管内のスケールの分析、加熱炉加熱管内のスケールの発生箇所の特定、運転条件の解析等を進めたところ、フィード/エフルエント熱交換器、加熱炉加熱管内におけるスケールによる汚れの発生は、主に常圧蒸留装置の塔頂領域における腐食環境が厳しい部位において生じる腐食に起因した微粒きょう雑物によるものであることを見出した。具体的には、近年の多様な原油の使用、該原料の処理量の増減、水素化脱硫処理をはじめとする製油所内の運転状況に応じた制約等の要因が複合的に影響して、主に常圧蒸留装置の塔頂領域における腐食環境が厳しい部位において腐食が生じ、これに起因した微粒きょう雑物がナフサ留分とともにナフサ水素化脱硫装置に流入し、フィード/エフルエント熱交換器、加熱炉加熱管内においてスケールが発生すること、とりわけ加熱炉加熱管内においてスケールが顕著に発生することを見出した。更に、加熱炉加熱管内におけるスケールの付着が、該付着した箇所を中心として局所的なチューブ表面温度の上昇による高温硫化物腐食を発生させ、該加熱管が減肉する要因となることも見出した。
本実施形態の脱硫ナフサの製造方法及び製造装置は、上記の検討、解析等の結果から、より直接的にスケール発生の要因を除去する方法として、微粒きょう雑物の除去に着目し完成に至ったものである。
本実施形態の脱硫ナフサの製造方法及び製造装置は、微粒きょう雑物を除去することにより、加熱炉加熱管内のスケールの発生を抑制し、これに起因するチューブ表面温度の異常上昇を抑えることで、ナフサ水素化脱硫装置の安全、安定運転の継続を可能とし、これと同時に、硫黄含有量が少ない品質の高い脱硫ナフサを得ることを可能とした。
本明細書において、微粒きょう雑物とは、少なくとも鉄及び硫黄を含有する微粒子状の物質であって、その粒子径が10μmを超えるものを含むものである。微粒きょう雑物としては、例えば粒子径が20μm以上、30μm以上、50μm以上、更には100μm以上のものが含まれていてもよいし、粒子径が10μm以下のもの、例えば、0.1μm以上、1μm以上、3μm以上のものが含まれていてもよい。粒子径の上限は特に制限はないが、微粒きょう雑物を捕捉するフィルターの原理から、フィルターの目開き以上のものであれば好適に捕捉可能である。ここで、微粒きょう雑物の粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定法により測定された粒子径である。
(フィルター)
本実施形態において、少なくともナフサ留分を濾過して、原料油中の微粒きょう雑物の濃度を0.3mg/L以下とするために、フィルターを用いることを要する。
これまでは、加熱炉加熱管のチューブ表面温度の異常上昇に対しては、主にフィード/エフルエント熱交換器で流体温度をより高くすること等により対策を図ってきた。この対策について検討を進めると、フィード/エフルエント熱交換器でナフサ留分の温度をより高くすると、該ナフサ留分が蒸発することで、微粒きょう雑物が沈積し、加熱炉加熱管に流入する量が減ることで、該加熱管のチューブ表面温度の異常上昇が抑制されることを見出した。しかし、微粒きょう雑物がフィード/エフルエント熱交換器に沈積することになったため、通常複数器を直列及び/又は並列に設けられているフィード/エフルエント熱交換器のうち、特に水素化脱硫反応塔の出口に最も近い箇所に設けられる熱交換器の冷却効率が顕著に低下する等の事象が発生し、水素化脱硫反応塔の入口の温度(エフルエント温度(出口の温度)とほぼ同じである。)の上昇に伴う、サルファリコンビネーションが発生し、脱硫ナフサ中の硫黄含有量が上昇して品質が低下しやすくなるといった事象が発生しやすくなっていた。このように、これまでの対策は、加熱炉加熱管を保護することに着目していたため、フィード/エフルエント熱交換器におけるスケール発生による汚れ等による弊害を同時に解決することについて、十分に対応できているとはいえない場合があった。本実施形態においては、フィルターを用いることで、原料油中の微粒きょう雑物の濃度を0.3mg/L以下とすることにより、ナフサ水素化脱硫装置における加熱炉加熱管のチューブ表面温度の上昇を抑制するだけでなく、フィード/エフルエント熱交換器の性能低下を抑制して、安全、安定運転の継続をより容易に可能にするとともに、水素化脱硫反応塔の入口の温度の上昇に伴うサルファリコンビネーションの発生を抑制して、硫黄含有量が少なく品質の高い脱硫ナフサを得ることを可能とした。
本実施形態で用いられるフィルターは、公称濾過精度10μm以下のものを用いることが好ましい。ここで、公称濾過精度とは、JIS-B8356に準拠して測定された、フィルターによる捕集効率が95%のコンタミナントの粒径(異物の粒径)のことをいう。
微粒きょう雑物はその粒子径が10μmを超えるものの割合が高い(通常、その割合は、80%以上、85%以上、90%以上、上限として99%以下、98%以下、93%以下である。)ため、フィルターの公称濾過精度を上記範囲とすると、微粒きょう雑物をより確実かつ効率的に濾過することができ、結果として、該微粒きょう雑物がフィード/エフルエント熱交換器、その下流にある加熱炉加熱管内に流入することによるスケールによる汚れの発生を低減し、安全、安定運転の継続を容易に可能にするとともに、より品質の高い脱硫ナフサを得ることができる。粒子径が10μmを超えるものを捕捉することで、80%以上の微粒きょう雑物を除去することができる。
フィルターの公称濾過精度としては、上記と同様の観点から、10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましく、5μm以下がさらに好ましい。また下限としては特に制限はないが、圧力損失を低減させる観点から、0.1μm以上であればよく、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上である。
フィルターの形態としては特に制限はないが、例えば、紙、ガラス繊維、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂、これらの複合材料を用いて、不織布状、織物状、メッシュ状とした濾材を、筒状にした形状を有するフィルターが好ましい。
また、設置し易さやメンテナンス等を考慮すると、このようなフィルターを着脱可能なエレメント部とし、該エレメント部を収納する槽状の容器を有する形態のものを用いることが好ましい。
以上のような形態のフィルターエレメントとしては、市販品を使用してもよい。市販品として、例えば、EUTEC(登録商標)MF/EU-Pシリーズ(旭化成株式会社製)等を用いることができる。
(原料油)
原料油は、常圧蒸留装置から得られるナフサ留分(以後、「直留系のナフサ留分」とも称する。)を含む。ナフサ留分は、例えば、油井由来の未処理油(石油系原油)に限らず、石炭液化油、タールサンド油、オイルサンド油、オイルシェール油、オリノコタール等、これらから得られる合成原油、これらの複数種を混合した混合油を常圧蒸留装置に供給して得られる、沸点範囲が25℃以上200℃以下、好ましくは30℃以上180℃以下の軽質留分のことである。
原油は必要に応じて、前処理を施したものであってもよい。例えば、塩分濃度が高い場合は、脱塩処理を施し、塩化ナトリウムを、例えば10質量ppm以下にしたものを用いてもよい。
また、原料油は、精製ナフサ留分を含んでもよい。精製ナフサ留分としては、常圧蒸留残油(常圧残油:AR)、減圧蒸留残油(減圧残油:VR)、重質軽油(HGO)、減圧軽油(VGO)、分解軽油(LCO)、重油直接脱硫装置からの脱硫軽油及び脱硫灯油、直留軽油、直留灯油、コーカー軽油、溶剤脱瀝油、溶剤脱瀝残油、接触分解残油、ビスブレーキング油、タールサンド油、シェールオイル、抜頭原油、GTL等の各種油を水素化精製して得られるナフサ相当の留分が挙げられる。また、重質軽油(HGO)、減圧軽油(VGO)、分解軽油(LCO)等の水素化分解装置や軽油脱蝋装置、エチレン分解装置等から得られるナフサ相当の留分、液化石油ガス(LPG)も挙げられる。
ここで、水素化精製としては、水素化脱硫処理、水素化分解処理、水素化脱蝋等の水素化処理による精製が挙げられる。これらの水素化処理は、通常圧力(絶対圧)として3MPa以上の高圧下で行われる。圧力の程度は、水素化精製の原料である上記各種油の重質の度合いに応じて適宜選択されるものであり、重質であるほど圧力を高くして精製すればよい。このような水素化精製する高圧下での水素化精製の具体例としては、移動床水素化分解装置、沸騰床水素化分解装置、固定床水素化分解装置等で行われる水素化精製が挙げられ、固定床式水素化精製としては直接脱硫装置、間接脱硫装置、水素化分解装置、潤滑油水素化装置等で行われる水素化精製が挙げられる。
原料油として、直留系ナフサ留分のみ、又は精製ナフサ留分のみの場合もあるが、直留系のナフサ留分と精製ナフサ留分とを含む場合、原料油中の直留系のナフサ留分の含有量は、製油所内の諸装置の稼動状況に応じて変動するため、一義的に定めることはできないが、通常、10質量%以上90質量%以下であり、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。
本実施形態においては、少なくともナフサ留分を上記フィルターで濾過することを要する。このようにすることで、ナフサ留分中の微粒きょう雑物を除去することができ、該微粒きょう雑物に起因したスケールによる汚れの発生が抑制され、安全、安定運転の継続がより容易となり、より品質の高い脱硫ナフサが得られる。原料油が精製ナフサ留分を含む場合、該精製ナフサ留分はフィルターで濾過しなくてもよいが、該精製ナフサ留分にも微粒きょう雑物が含まれる場合があることから、直留系のナフサ留分及び精製ナフサ留分を含む原料油を、フィルターで濾過することが好ましい。
上記原料油に含まれる微粒きょう雑物は、該原料油を構成する直留系のナフサ留分、精製ナフサ留分の種類、含有量によって異なるため一義的に定めることはできないが、通常0.3mg/Lより大きく、3mg/L以下であり、好ましくは2mg/L以下、より好ましくは1mg/L以下である。原料油に含まれる微粒きょう雑物が上記範囲内であると、フィルターにより好適に除去することができる。
本実施形態において、フィルターで濾過した後の原料油に含まれる微粒きょう雑物の濃度は、0.3mg/L以下である。微粒きょう雑物の濃度が0.3mg/L以下であれば、フィード/エフルエント熱交換器の汚れを防止し、反応塔出口の高温のエフルエントを速やかに冷却することが可能になるため、ナフサ水素化脱硫装置においてサルファリコンビネーションによるメルカプタンの生成が抑制され、より品質の高い脱硫ナフサが得られる。これと同様の観点から、微粒きょう雑物の濃度は、少なければ少ないほど好ましく、0.2mg/L以下がより好ましく、0.1mg/L以下が更に好ましい。また下限としては特に制限はない。ここで、微粒きょう雑物の濃度(mg/L)は、JIS K2276:2003に規定される微粒きょう雑物試験方法(試験室ろ過法)により測定される濃度である。
本実施形態において、原料油に含まれる微粒きょう雑物の濃度について、フィルター出口の濃度のフィルター入口の濃度に対する割合は、フィルター出口の濃度が0.3mg/L以下となれば特に制限はないが、通常50質量%以下であり、好ましくは40質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。上記割合は、フィルターを用いることで、また、好ましくは上記の公称濾過精度を有するフィルターを選定することで達成することができる。
(ナフサ水素化脱硫装置)
ナフサ水素化脱硫装置では、ナフサ留分を含む原料油と水素との水素化脱硫反応により、ナフサ留分を含む原料油の脱硫が行われ、脱硫ナフサが得られる。
水素はナフサ水素化脱硫装置に原料油とは別に供給してもよいし、また原料油と水素と混合してナフサ水素化脱硫装置に供給してもよい。原料油と水素とを混合して供給する場合、フィルターのサイズの低減化を図る観点から、原料油を、フィルターで濾過した後に水素と混合することが好ましい。
ナフサ水素化脱硫装置における水素化脱硫の反応条件としては、原料油の種類等により変動するため一義的に定めることはできないが、より効率的に、かつ硫黄含有量を低減する観点から、通常、反応温度(水素化脱硫反応塔入口温度)が好ましくは260℃以上340℃以下、より好ましくは270℃以上330℃以下、更に好ましくは280℃以上320℃以下であり、水素分圧が好ましくは0.3MPa以上1MPa以下、より好ましくは0.4MPa以上0.8MPa以下であり、水素と原料油との比率(水素/原料油)が好ましくは30Nm/kL以上100Nm/kL以下、より好ましくは35Nm/kL以上80Nm/kL以下、更に好ましくは40Nm/kL以上70Nm/kL以下であり、液空間速度(LHSV)が好ましくは2h-1以上20h-1以下、より好ましくは2.5h-1以上18h-1以下であり、上記の範囲より適宜選定すればよい。また、特に水素分圧が上記範囲内であるとコーク劣化をより抑制することができ、また反応温度、水素分圧と液空間速度が上記範囲内であると、サルファリコンビネーションの発生をより抑制することができる。
ナフサ水素化脱硫装置により得られる脱硫ナフサは、原料油の種類に応じて異なるが、原料油に軽質ナフサと重質ナフサとが含まれる場合は、脱硫軽質ナフサと脱硫重質ナフサとが得られ、原料油に重質ナフサのみが含まれる場合は、脱硫重質ナフサが得られる。ここで、重質ナフサは、沸点範囲が通常60℃以上200℃以下の留分、好ましくは沸点範囲が70℃以上195℃以下の留分、より好ましくは沸点範囲が75℃以上190℃以下の留分である。なお、沸点範囲のうち、初留点が80℃を超える場合もあるが、本実施形態においては特に問題とはならない。また、軽質ナフサは沸点範囲が通常30℃以上140℃以下の留分、好ましくは沸点範囲が35℃以上100℃以下、より好ましくは沸点範囲が40℃以上90℃以下の留分である。
脱硫軽質ナフサは、そのままガソリン基材として使用されるか、又は異性化装置に導入されて、オクタン価の低いノルマルパラフィン類がオクタン価の高いイソパラフィン類に異性化され、得られる異性化ガソリン(アイソメレート)はガソリン基材として使用される。また、この脱硫軽質ナフサは、石油化学原料としてエチレン、プロピレン等の製造原料としても利用される。
一方、脱硫重質ナフサは、通常改質装置に導入され、その主成分であるパラフィン、シクロパラフィンを芳香族炭化水素に転換(改質)することにより、ナフサ改質油となる。このナフサ改質油は、オクタン価の高い改質ガソリンとしてそのまま使用されるか、又はガソリン基材製造用として使用される。また、その一部は石油化学の原料であるパラキシレンの製造用としても利用される。
脱硫ナフサ中に含まれる、主にメルカプタンに由来する硫黄原子の含有量は、微粒きょう雑物を除去することにより、サルファリコンビネーションによるメルカプタンの発生が低減されるため、通常0.5質量ppm以下となり、更には0.3質量ppm以下、0.2質量ppm以下となり、極めて微量な硫黄含有量となる。ここで、脱硫ナフサ中の硫黄原子換算の含有量は、JIS K2541-6の「石油及び石油製品-硫黄分試験方法 第6部:紫外蛍光法」に準拠して測定した含有量である。
このように、本実施形態の脱硫ナフサの製造方法によれば、ナフサ留分を含む原料油より微粒きょう雑物を除去することにより、ナフサ水素化脱硫装置における加熱炉加熱管のチューブ表面温度の上昇を抑制して、安全、安定運転の継続を可能とし、品質の高い、すなわち硫黄含有量が極めて少ない脱硫ナフサが得られる。
〔脱硫ナフサの製造装置〕
本実施形態の脱硫ナフサの製造装置は、常圧蒸留装置から得られるナフサ留分を貯蔵する貯蔵タンク、ポンプ、及びナフサ水素化脱硫装置を順に有し、該ポンプが該ナフサ留分を含む原料油をナフサ水素化脱硫装置に圧送するものであり、少なくとも該ナフサ留分を濾過するフィルターを該常圧蒸留装置又は該貯蔵タンクと該ナフサ水素化脱硫装置との間に有する、というものである。
本実施形態の脱硫ナフサの製造装置について、図1を用いて説明する。図1は、脱硫ナフサの製造装置の構成の好ましい一態様を示す模式図であり、常圧蒸留装置から得られるナフサ留分10を貯蔵する貯蔵タンク、ポンプA、及びナフサ水素化脱硫装置を順に有しており、ポンプAがナフサ留分10及び精製ナフサ留分11を含む原料油12を、フィルター1を経由してナフサ水素化脱硫装置に圧送する構成が示されている。
フィルター1は、バイパスラインBを有しており、該バイパスラインB上にはフィルター2が設けられており、原料油12はフィルターで濾過された後、水素と混合し、ナフサ水素化脱硫装置に供給されている。なお、本実施形態においては、フィルター2は設けられていなくてもよい。また、常圧蒸留装置からナフサ貯蔵タンクをバイパスしてポンプAに接続するラインは、該タンクを経由せずに直接ナフサ水素化脱硫装置に圧送することで省エネルギーを図るホットチャージラインDである。また、フィルターは常圧蒸留装置からホットチャージラインDとナフサ貯蔵タンクへのラインとの分岐箇所の上流に設置してもよく、またポンプAの入口に設置してもよい。
本実施形態の脱硫ナフサの製造装置において、常圧蒸留装置から得られるナフサ留分、フィルター、ナフサ水素化脱硫装置は、上記の脱硫ナフサの製造方法におけるナフサ留分、フィルター、ナフサ水素化脱硫装置として説明したものと同じである。
図1においては、熱交換器としてフィード/エフルエント熱交換器C、及び加熱炉を順に有することが示されており、原料油(フィード)12は、フィード/エフルエント熱交換器Cにおいて、ナフサ水素化脱硫装置から得られる脱硫ナフサ(エフルエント)13により加熱し、更に加熱炉にて加熱をしてから、ナフサ水素化脱硫装置に供給されている。このように、本実施形態においては、フィルター1を経由した原料油(フィード)12は、ナフサ水素化脱硫装置に供給される前に熱交換器、加熱炉等により加熱することが好ましい。熱交換器としては、脱硫ナフサ(エフルエント)の熱量を有効に活用する観点から、図1に示されるフィード/エフルエント熱交換器を採用することが好ましく、また加熱炉を設けることにより、該熱交換器による加熱が不足することがあっても加熱を補うことが可能であり、安全、安定運転が可能となる。
貯蔵タンクとしては、ナフサ留分を貯蔵し得るタンクであれば特に制限はなく、例えば、屋根と液面との間がないため、揮発性物質のロスが少なく、揮発性の高い油を貯蔵するのに適している浮屋根式タンク(シングルデッキ型、ダブルデッキ型等)、浮き蓋付き固定屋根タンク等を採用することが好ましい。
ナフサ留分を含む原料油をナフサ水素化脱硫装置に圧送するためのポンプとしては、特に制限はないが通常遠心式のポンプが用いられる。例えば、高温かつ高圧の条件に耐えうる多段バレル型ポンプのような、円筒形状のケーシングを有し、3段以上の羽根車を有する多段ポンプを用いることができる。
本実施形態において、フィルターは、ナフサ留分を濾過し得る箇所に設置されていれば、その設置箇所に制限はない。ポンプとナフサ水素化脱硫装置との間、すなわちポンプ吐出側にフィルターを設ける場合、フィルター差圧に余裕がとりやすく、メリットがある。また、ポンプの上流側にフィルターを設ける場合、圧力が低くなるため製作コストと取替えロードが下がる等のメリットがある。本実施形態において、フィルターの設置箇所は、得られるメリットを考慮して、適宜選択することができる。
原料油として精製ナフサ留分を含む場合は、より安定、安全運転を継続し易くする観点から、フィルターはナフサ留分と精製ナフサ留分との混合箇所より下流に設けられていることが好ましい。ナフサ留分中の微粒きょう雑物の濃度が精製ナフサ留分中の微粒きょう雑物の濃度より高い場合、フィルターの容量を小さくする観点から、フィルターを該ナフサ留分と該精製ナフサ留分との混合箇所の上流側のナフサ留分の配管に設けることもできる。また、原料油と水素とを混合してナフサ水素化脱硫装置に供給する場合、フィルターは、原料油と水素とを混合する箇所の上流側、すなわち原料油を水素と混合する前に、原料油だけをフィルターで濾過するような箇所に設けることが好ましい。このような箇所にフィルターを設けることで、フィルターの容量をより小さくすることができる。
本実施形態の脱硫ナフサの製造装置は、常圧蒸留装置、ナフサ水素化脱硫装置等の各装置を停止させずに、フィルターをメンテナンスする観点から、フィルターのバイパスラインを有することが好ましい。この場合、メンテナンス中にナフサ留分中の微粒きょう雑物ナフサ水素化脱硫装置に流入することを防止する観点から、バイパスラインにもフィルターを有することが好ましい。また、バイパスラインに設けるフィルターの公称濾過精度の好ましい範囲は、上記脱硫ナフサの製造方法で説明した範囲と同じである。また、バイパスラインに設けるフィルターの容量は、メインライン(バイパスラインではない)のフィルターの容量と同じ、又は小さいものを用いればよい。
本実施形態の脱硫ナフサの製造装置により得られる脱硫ナフサとしては、原料油の種類に応じて異なるが、原料油に軽質ナフサと重質ナフサとが含まれる場合は、脱硫軽質ナフサと脱硫重質ナフサとが得られ、原料油に重質ナフサのみが含まれる場合は、脱硫重質ナフサが得られる。ここで、軽質ナフサ、重質ナフサ、脱硫軽質ナフサ、脱硫重質ナフサについては、上記説明の通りである。
また、脱硫ナフサ中に含まれる、主にメルカプタンに由来する硫黄原子の含有量は、微粒きょう雑物を除去することにより、サルファリコンビネーションによるメルカプタンの発生が低減されるため、通常0.5質量ppm以下となり、更には0.3質量ppm以下、0.2質量ppm以下となり、極めて微量な硫黄含有量となる。
このように、本実施形態の脱硫ナフサの製造装置は、ナフサ留分を含む原料油より微粒きょう雑物を除去することにより、ナフサ水素化脱硫装置における加熱炉加熱管のチューブ表面温度の上昇を抑制して、安全、安定運転の継続が可能となり、また品質の高い、すなわち硫黄含有量が極めて少ない脱硫ナフサが得られるものである。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制限されるものではない。
[評価方法]
(原料油中の微粒きょう雑物の濃度の測定)
原料油中の微粒きょう雑物の濃度(mg/L)は、JIS K2276:2003に規定される微粒きょう雑物試験方法(試験室ろ過法)により測定した。
(脱硫重質ナフサ中の硫黄原子の含有量の測定)
脱硫ナフサ(脱硫重質ナフサ)中の硫黄原子換算の含有量は、JIS K2541-6の「石油及び石油製品-硫黄分試験方法 第6部:紫外蛍光法」に準拠して測定した。
(加熱炉加熱管のチューブ表面温度の上昇速度の測定)
脱硫ナフサの製造装置が定常運転に入った時点から24時間おきに、加熱炉加熱管の原料油入口に設けた温度計を測定し、720時間(30日)経過した時点までに上昇した温度を上昇速度(℃/30日)とした。なお、定常運転に入った時点とは、原料油のナフサ水素化脱硫装置への供給量が一定となった時点のこととする。
(フィード/エフルエント熱交換器の総括伝熱係数の測定)
脱硫ナフサの製造装置のメンテナンス時に、フィード/エフルエント熱交換器を清掃し、再運転後に定常運転に入った時点から、720時間(30日)経過するまで24時間ごとの総括伝熱係数を算出し、算出した総括伝熱係数の720時間(30日)の平均値を、フィード/エフルエント熱交換器の総括伝熱係数とした。なお、定常運転に入った時点とは、原料油のナフサ水素化脱硫装置への供給量が一定となった時点のこととする。
(実施例1)
ナフサ留分(直留系のナフサ留分)60質量部に対して精製ナフサ留分40質量部を混合したものを原料油として、図1に示される脱硫ナフサの製造装置を用いて脱硫ナフサを製造した。原料油の性状は以下の通りである。また、ナフサ水素化脱硫装置における運転条件は、温度(水素化脱硫反応塔入口温度);290℃、水素分圧:0.5MPa、水素と原料油との比率(水素/原料油):45Nm/kL以上、液空間速度(LHSV)3.5h-1であり、触媒としてはニッケルモリブデン系触媒(市販品)を用いた。また、フィルターの公称濾過精度は、5μmであり、バイパスラインにはフィルターを設置していない。
(原料油の代表性状)
硫黄含有量:300質量ppm
密度(15℃):0.7143g/cc
初留点*1:43℃
50%留出温度*1:98℃
蒸留終点*1:138.5℃
微粒きょう雑物の濃度:1.0mg/L
*1,蒸留性状は、ATSM D86に準拠して測定した。
(比較例1)
実施例1と同等の原料油について、図1においてフィルターを有しない脱硫ナフサの製造装置を用いて脱硫ナフサを製造した。
実施例1では、フィルター通過後の原料油に含まれる微粒きょう雑物の濃度は0.1mg/Lとなり、得られた脱硫重質ナフサ中の硫黄原子の含有量は0.2質量ppmと極めて少なく、品質の高い脱硫ナフサが得られた。また、加熱炉加熱管のチューブ表面温度の上昇速度は3.4℃/30日と極めて遅く、長期にわたってナフサ水素化脱硫装置における加熱炉加熱管のチューブ表面温度の上昇を抑制して、安全、安定運転の継続が可能であることが確認された。また、フィード/エフルエント熱交換器の総括伝熱係数は、793W/K・mであった。
また、図2-aに原料油中の微粒きょう雑物の粒度分布(フィルター通過前)、図2-bに、同じ原料油中の微粒きょう雑物の粒度分布及びその積算値(%)を示す。これらの粒度分布は、レーザー回折式粒度分布測定装置(「マスターサイザー2000(型番)」、マルバーン社製)を用いて測定したものである。図2-aによれば、フィルター通過前の原料油中には、粒子径として10μmを超える微粒きょう雑物が含まれており、その一部には10μm以下のもの、例えば0.1μm以上の小さい粒子径のものが含まれていることが分かる。また、特に粒子径が100~200μmのものが最も多く含まれており、大きいものだと粒子径が800μm程度の微粒きょう雑物が含まれていることが分かる。
これに対して、図2-bに示される積算値によれば、10μm以上の微粒きょう雑物を捕捉することにより、90%以上の微粒きょう雑物が捕捉できることが分かる。本発明者らはこのような微粒きょう雑物の粒径分布に着目することにより、適切な粒径のフィルターを選択することが初めて可能になったものである。このような微粒きょう雑物をフィルターで濾過し、原料油中の微粒きょう雑物の濃度を0.3mg/L以下と極めて少なくすることにより、安全、安定運転の継続を可能とし、品質の高い脱硫ナフサが得られることが確認された。
一方、比較例1では、原料油に含まれる微粒きょう雑物の濃度は1.0mg/Lのままであり、加熱炉加熱管のチューブ表面温度の上昇が著しく、加熱炉出口の温度(水素化脱硫反応塔入口温度)を320℃と実施例1の290℃より高くすることでチューブ表面温度の上昇は多少抑えられたが、それでも加熱炉加熱管のチューブ表面温度の上昇速度は50℃/30日と実施例1の10倍速く、安全、安定運転の継続は困難であった。また、フィード/エフルエント熱交換器の総括伝熱係数は、585W/K・mと実施例1における総括伝熱係数よりも低く、比較例1の方が該熱交換器への微粒きょう雑物の流入が多いことが裏付けされた。また、加熱炉出口の温度(水素化脱硫反応塔入口温度)を高くしたため、得られた脱硫ナフサ中の硫黄原子の含有量は1.0質量ppmと実施例1に比べて5倍に増加してしまい、品質が高い脱硫ナフサは得られなかった。
10.ナフサ留分
11.精製ナフサ留分
12.原料油(フィード)
13.脱硫ナフサ(エフルエント)
A.ポンプ
B.バイパスライン
C.フィード/エフルエント熱交換器
D.ホットチャージライン

Claims (14)

  1. 常圧蒸留装置から得られるナフサ留分を含む原料油をナフサ水素化脱硫装置で水素化脱硫する脱硫ナフサの製造方法であ、少なくとも該ナフサ留分をフィルターで濾過し、該フィルターで濾過した後の該原料油中の微粒きょう雑物の濃度を0.3mg/L以下とする脱硫ナフサの製造方法であって、
    前記原料油を、前記フィルターで濾過した後に、水素と混合して前記ナフサ水素化脱硫装置に供給する脱硫ナフサの製造方法。
  2. 前記フィルターの公称濾過精度が、10μm以下である請求項1に記載の脱硫ナフサの製造方法。
  3. 前記原料油が、精製ナフサ留分を含む請求項1又は2に記載の脱硫ナフサの製造方法。
  4. 前記原料油を、前記フィルターで濾過する請求項3に記載の脱硫ナフサの製造方法。
  5. 前記脱硫ナフサ中の硫黄原子の含有量が、0.5質量ppm以下である請求項1~のいずれか1項に記載の脱硫ナフサの製造方法。
  6. 常圧蒸留装置から得られるナフサ留分を貯蔵する貯蔵タンク、ポンプ、及びナフサ水素化脱硫装置を順に有し、該ポンプが該ナフサ留分を含む原料油をナフサ水素化脱硫装置に圧送するものであり、少なくとも該ナフサ留分を濾過するフィルターを該常圧蒸留装置又は該貯蔵タンクと該ナフサ水素化脱硫装置との間に有する脱硫ナフサの製造装置。
  7. 前記フィルターの公称濾過精度が、10μm以下である請求項に記載の脱硫ナフサの製造装置。
  8. 前記フィルターが、前記ポンプと前記ナフサ水素化脱硫装置との間に設けられる請求項又はに記載の脱硫ナフサの製造装置。
  9. 前記原料油が、精製ナフサ留分を含む請求項のいずれか1項に記載の脱硫ナフサの製造装置。
  10. 前記フィルターが、前記原料油を濾過するものである請求項に記載の脱硫ナフサの製造装置。
  11. 前記フィルターのバイパスラインを有する請求項10のいずれか1項に記載の脱硫ナフサの製造装置。
  12. 前記バイパスラインが、フィルターを有する請求項11に記載の脱硫ナフサの製造装置。
  13. 前記フィルターの公称濾過精度が、10μm以下である請求項12に記載の脱硫ナフサの製造装置。
  14. 前記フィルターの下流で、前記原料油と水素とを混合する請求項13のいずれか1項に記載の脱硫ナフサの製造装置。
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