以下に図面を参照して、実施形態について説明する。図1は、本実施形態の情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
本実施形態の情報処理システム1は、取引管理システム100はと、端末装置400とを含む。
取引管理システム100は、帳票管理装置200と、取引管理装置300とを有する。本実施形態の帳票管理装置200と取引管理装置300とは、例えば、一般的な情報処理装置で実現されてよい。例えば、本実施形態の取引管理装置300は、第一の情報処理装置であり、帳票管理装置200は、第二の情報処理装置である。
また、本実施形態の取引管理システム100は、端末装置400及び債権保証管理システム500と通信を行う。
本実施形態の取引管理システム100において、端末装置400は、例えば、各種の取引先と取引を行う事業者によって利用される端末装置である。尚、本実施形態の事業者とは、個人であってもよいし、企業や法人等の組織であってもよい。以下の実施形態の説明では、端末装置400の利用者である事業者を、テナントと表現する場合がある。また、実際に端末装置400を操作するユーザを、テナントと表現する場合がある。
債権保証管理システム500は、端末装置400を利用する事業者の取引先において、債務不履行が生じた場合に、この債務にかかる債権を保証するサービスを提供する債権保証機関等によって管理される。
以下の説明では、債権保証管理システム500のよってテナントに提供されるサービスを、債権保証サービスと表現する場合がある。
また、本実施形態の債権保証サービスとは、取引先の資金不足等の事由により、テナントか請求金額の支払いを受けられない場合に、請求金額を予め決められた保証上限金額の範囲内で債権保証管理システム500を管理する債権保証機関からテナントに対して支払うサービスである。
本実施形態の債権とは、テナントが請求書を発行した取引先に対して請求金額の支払いを要求しうることを内容とする権利であり、テナントが取引先に対して有する権利である。
尚、本実施形態の債権とは、テナントが取引先に対して発行した請求書に限らず、テナントが取引先から受け取った発注書、受領書等の帳票、テナントが取引先に対して発行した見積書、納品書等の帳票に応じて、テナントが取引先に対して商品やサービス等の代金の支払いを要求する権利であってもよい。
本実施形態の債権保証管理システム500は、債権保証管理装置600と端末装置700とを含む。債権保証管理装置600は、例えば、端末装置700から入力された情報や、取引管理システム100との通信で取得した情報等が格納される。端末装置700は、債権保証管理システム500の管理者等によって利用される。
本実施形態の取引管理システム100において、帳票管理装置200は、請求書データベース210、取引先データベース220、帳票管理部230を有する。また、取引管理システム100において、取引管理装置300は、保証登録データベース310、履行履歴データベース320を有する。
本実施形態の取引管理システム100は、端末装置400を介してテナントからの要求を受けて、債権保証管理システム500に対して、債権保証サービスを利用する取引先を登録する。
具体的には、取引管理システム100は、帳票管理装置200の帳票管理部230により、テナントから取引先へ発行された帳票の情報を請求書データベース210へ格納する。尚、以下の実施形態の説明では、請求書を帳票の一例として説明するが、帳票は請求書に限定されない。帳票は、見積書や納品書等であってもよい。
また、帳票管理装置200は、帳票管理部230により、請求書情報から特定された取引先を示す情報を取引先データベース220に格納する。以下の説明では、取引先データベース220に格納された情報を取引先情報と呼ぶ。取引先とは、つまり、請求金額の請求先である。
また、帳票管理装置200において、帳票管理部230は、端末装置400から、取引先情報の債権保証管理システム500への登録要求を受けて、端末装置400を利用するテナントの請求書情報と、取引先情報とを取引管理装置300へ送信する。
取引管理装置300は、取引管理部330により、請求書情報と取引先情報とを債権保証管理システム500へ送信し、保証内容を示す情報の入力を受け付ける。そして、取引管理部330は、取引先情報と保証内容を示す情報とを対応付けて、保証登録データベース310に格納する。以下の説明では、保証登録データベース310に格納される情報を、保証登録情報と呼ぶ。
また、取引管理装置300は、端末装置400から要求を受けて、端末装置400に対して、テナントの取引先毎の保証登録情報の一覧を表示させる。
さらに、取引管理装置300は、債務の不履行が発生した場合、取引管理部330により、端末装置400からの要求を受けて、この債務にかかる債権の保証を債権保証管理システム500に対して要求する。言い換えれば、取引管理装置300は、この取引に対する債務の履行を債権保証管理システム500に対して要求する。
そして、取引管理部330は、債務の履行が要求されたこと、債務が履行されたこと等を示す債務の履行の履歴を示す履行履歴情報を履行履歴データベース320に格納する。
このように、本実施形態の取引管理システム100では、テナントと各取引先との取引の状況をテナントに提示することができる。
また、本実施形態では、帳票管理装置200が管理する帳票の情報から、テナントの取引先を特定し、債権保証管理システム500が提供する債権保証サービスを利用する取引先として登録するため、取引先の情報をテナントが入力する、といった作業が発生しない。このため、本実施形態では、簡単に債権保証サービスを利用する際の手間が削減できる。
尚、図1の例では、取引管理システム100は、帳票管理装置200と取引管理装置300とを含むものとしたが、これに限定されない。帳票管理装置200と取引管理装置300とは、例えば、一台の情報処理装置によって実現されても良いし、帳票管理装置200と取引管理装置300のそれぞれが複数の情報処理装置で実現されてもよい。
また、図1の例では、帳票管理装置200は、請求書データベース210と取引先データベース220とを有し、取引管理装置300は、保証登録データベース310と、履行履歴データベース320とを有するものとしたが、これに限定されない。
上述した各データベースは、帳票管理装置200、取引管理装置300以外の外部装置に一部又は全部が設けられていてもよい。また、例えば、上述した4つのデータベースが、帳票管理装置200又は取引管理装置300の何れか一方に設けられていてもよい。
以下に、図2及び図3を参照して、帳票管理装置200、取引管理装置300を実現する情報処理装置のハードウェア構成と、端末装置400のハードウェア構成について説明する。
図2は、情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図2では、第二の情報処理装置である帳票管理装置200のハードウェア構成を一例として示す。
帳票管理装置200は、コンピュータによって構築されており、図2に示されているように、CPU201、ROM202、RAM203、HD204、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ205、ディスプレイ206、外部機器接続I/F(Interface)208、ネットワークI/F209、バスラインB1、キーボード211、ポインティングデバイス212、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ214、メディアI/F216を備えている。
これらのうち、CPU201は、帳票管理装置200全体の動作を制御する。ROM202は、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HD204は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ205は、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ206は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F208は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F209は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスラインB1は、図2に示されているCPU201等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
また、キーボード211は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス212は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ214は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。尚、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F216は、フラッシュメモリ等の記録メディア215に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
図3は、端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。本実施形態の端末装置400は、CPU401、ROM402、RAM403、EEPROM404、CMOSセンサ405、撮像素子I/F406、加速度・方位センサ407、メディアI/F409、GPS受信部411を備えている。
これらのうち、CPU401は、端末装置400全体の動作を制御する演算処理装置である。ROM402は、CPU401やIPL等のCPU401の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。EEPROM404は、CPU401の制御にしたがって、スマートフォン用プログラム等の各種データの読み出し又は書き込みを行う。ROM402、RAM403、EEPROM404は、端末装置400の記憶装置の一例である。
CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ405は、CPU401の制御に従って被写体(主に自画像)を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。尚、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等の撮像手段であってもよい。
撮像素子I/F406は、CMOSセンサ405の駆動を制御する回路である。加速度・方位センサ407は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F409は、フラッシュメモリ等の記録メディア408に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部411は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
また、端末装置400は、遠距離通信回路412、遠距離通信回路412のアンテナ412a、CMOSセンサ413、撮像素子I/F414、マイク415、スピーカ416、音入出力I/F417、ディスプレイ418、外部機器接続I/F(Interface)419、近距離通信回路420、近距離通信回路420のアンテナ420a、及びタッチパネル421を備えている。
これらのうち、遠距離通信回路412は、通信ネットワークを介して、他の機器と通信する回路である。CMOSセンサ413は、CPU401の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F414は、CMOSセンサ413の駆動を制御する回路である。マイク415は、音を電気信号に変える内蔵型の回路である。スピーカ316は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。音入出力I/F417は、CPU401の制御に従ってマイク415及びスピーカ416との間で音信号の入出力を処理する回路である。
ディスプレイ418は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機EL(Electro Luminescence)などの表示手段の一種である。外部機器接続I/F419は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路430は、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)等の通信回路である。タッチパネル421は、利用者がディスプレイ418を押下することで、端末装置400を操作する入力手段の一種である。ディスプレイ418は、端末装置400の有する表示部の一例である。
次に、図4乃至図7を参照して、本実施形態の取引管理システム100が有する各データベースについて説明する。
図4は、請求書データベースの一例を示す図である。本実施形態の請求書データベース210は、テナント毎に設けられる。また、請求書データベース210は、テナントが取引先に対して請求書を発行することで、請求書情報が蓄積される。
本実施形態の請求書データベース210は、情報の項目として、テナントID、請求先、請求金額、請求日、支払い期限日、支払い状態、入金日等を含む。
項目「テナントID」の値は、テナントを識別するための識別情報を示す。テナントを識別するための識別情報は、例えば、テナントの名称であってもよい。
項目「請求先」の値は、請求金額が請求される先を示す。言い換えれば項目「請求先」の値は、テナントIDで特定されるテナントの取引先である。
項目「請求金額」の値は、請求される金額を示し、項目「請求日」の値は、請求書が発行された日付を示す。項目「支払い期限日」の値は、請求金額の支払い期限日を示す。
項目「支払い状態」の値は、請求した金額の支払いが行われたか否かを示し、端末装置400からの操作に応じて変更される。また、請求書情報において、項目「支払い状態」の値が「未払い」である請求金額は、テナントと取引先との間で取引中の金額となる。項目「入金日」の値は、請求金額がテナントIDの銀行口座等に入金された日付を示す。
尚、請求書の画像データ又は画像データの保存先を示すファイルパス等の保存先情報を請求書情報として請求書データベース210に蓄積されてもよい。
このように、本実施形態の請求書情報は、取引先に対する請求に関する情報と言える。
図5は、取引先データベースの一例を示す図である。本実施形態の取引先データベース220は、テナント毎に設けられていてよい。また、本実施形態の取引先情報は、テナントによって登録される。
本実施形態の取引先データベース220は、情報の項目として、テナントID、取引先名、住所、電話番号、メールアドレス、担当者名等を含む。
取引先データベース220において、項目「取引先名」、「住所」、「電話番号」、「メールアドレス」、「担当者名」のそれぞれの値は、取引先の名称、住所、電話番号、メールアドレス、担当者の氏名を示す。
図6は、保証登録データベースの一例を示す図である。保証登録データベース310は、情報の項目として、テナント名、取引先名、住所、取引開始日、支払い遅延の有無、申込状態、保証上限金額、保証期間等を含む。保証登録データベース310において、項目「テナント名」と、その他の項目とが対応付けられている。また、以下の説明では、保証登録データベース310において、項目「テナント名」の値と、その他の項目の値とを含む情報を、保証登録情報と呼ぶ。
項目「テナント名」の値は、テナントの名称を示す。項目「取引先名」の値は、取引先データベース220における項目「取引先名」の値が示す取引先の名称である。項目「住所」の値は、取引先の住所を示す。項目「取引開始日」の値は、テナントと取引先とが取引を開始した日を示す。具体的には、登録部333は、請求書データベース210に格納された請求書情報に含まれる請求日のうち、最も古い請求日を取引開始日としてもよい。
項目「支払い遅延の有無」の値は、取引先からテナントに対する請求金額の支払いの遅延の有無を示す。具体的には、登録部333は、請求書データベース210に格納された請求書情報において、支払い期限日を超過しており、かつ、項目「支払い状態」の値が「未払い」である請求書情報が存在する場合に、項目「支払い遅延の有無」の値を「あり」とする。
項目「申込状態」の値は、債権保証サービスの利用が可能か否かを示す。具体的には、「申込状態」の値が「審査済み」である場合は、この取引先に対する債権保証サービスの利用が可能であることを示す。また、項目「申込状態」の値が「審査中」である場合及び、項目「申込状態」の値がない場合は、この取引先に対する債権保証サービスが利用不可の状態であることを示す。
項目「保証上限金額」の値は、取引先に対して保証される上限の金額を示す。項目「保証期間」の値は、取引先に対して債権保証サービスの利用が可能な期間を示す。
つまり、本実施形態の保証登録情報は、少なくとも、取引先情報の一部と、請求書情報の一部と、取引先に対する保証内容を示す情報とを含む。
図7は、履行履歴データベースの一例を示す図である。本実施形態の履行履歴データベース320は、情報の項目として、テナント名、取引先名、請求金額、請求日、支払い期限日、履行状態、履行実行日、保証上限金額、保証期間等を含む。
履行履歴データベース320において、項目「テナント名」とその他の項目とが対応付けられており、履行履歴データベース320において、項目「テナント名」の値とその他の項目の値とを含む情報を、履行履歴情報と呼ぶ。
項目「履行状態」の値は、債務の履行の状態を示す。項目「履行実行日」の値は、債務の履行が実行された日付を示す。
尚、履行実行対象の請求書の画像データ又は画像データの保存先を示すファイルパス等の保存先情報履行履歴情報として履行履歴データベース320に蓄積されてもよい。
次に、図8を参照して、本実施形態の取引管理システム100の各装置が有する機能について説明する。図8は、情報処理システムの有する各装置の機能構成を説明する図である。
はじめに、帳票管理装置200について説明する。本実施形態の帳票管理装置200は、請求書データベース210、取引先データベース220、帳票管理部230を有する。請求書データベース210、取引先データベース220は、帳票管理部230のROM202、RAM203、HD204等の記憶装置により実現される。帳票管理部230は、CPU201が帳票認識プログラムを読み出して実行することで実現される。
帳票管理部230は、帳票認識部231、要求受付部232、消し込み部233、通信部234、帳票生成部235を有する。
帳票認識部231は、帳票管理装置20が取得した帳票画像データが示す帳票画像に含まれる項目の名称(項目名)と、この項目の値(項目値)とを抽出し、項目と項目の値とをテキストデータに変換して対応付ける帳票認識を行う。そして、帳票認識部231は、帳票認識を行った結果である帳票認識結果を請求書データベース210へ格納する。尚、本実施形態では、請求書を帳票の一例としているため、帳票認識結果を示す情報が請求書情報となる。
要求受付部232は、帳票管理装置200に対する各種の要求を受け付ける。具体的には、要求受付部232は、取引管理装置300からの請求書情報や取引先情報の取得要求等を受け付ける。
消し込み部233は、端末装置400からの操作によって、請求書データベース210に格納された請求書情報に含まれる項目「支払い状態」の値を変更する操作を受け付ける。具体的には、消し込み部233は、端末装置400からの操作に応じて項目「支払い状態」の値を「未払い」から「支払い済み」に変更する。
通信部234は、帳票管理装置200と他の各装置との間で情報の送受信を行う。帳票生成部235は、端末装置400からの操作によって、請求書を発行し、発行した請求書の請求書情報を請求書データベース210に格納する。
次に、取引管理装置300について説明する。取引管理装置300は、保証登録データベース310、履行履歴データベース320、取引管理部330を有する。
保証登録データベース310、履行履歴データベース320は、取引管理装置300の有するROM、RAM、HD等の記憶装置により実現される。取引管理部330は、取引管理装置300の有するCPUが取引管理プログラムを読み出して実行することで実現される。
本実施形態の取引管理部330は、入力受付部331、情報取得部332、登録部333、履行管理部334、リスク判定部335、画面出力部336、通信部337を有する。
入力受付部331は、取引管理装置300に対する各種の入力を受け付ける。具体的には、入力受付部331は、例えば、債権保証サービスの利用を可能とするための登録の要求等を受け付ける。また、入力受付部331は、債権保証管理システム500の端末装置700等から、取引先に対する保証内容を示す情報等の入力を受け付ける。
情報取得部332は、各種の情報を取得する。具体的には、例えば、情報取得部332は、帳票管理装置200から、請求書情報や取引先情報を取得する。
登録部333は、取得した取引先情報と、入力受付部331が受け付けた保証内容を示す情報とを対応付けて、保証登録データベース310に登録(格納)する。
履行管理部334は、債務の履行に関する操作や、債権保証サービスによる債務の履行が行われた場合等に、履行履歴データベース320に履行履歴情報を格納する。言い換えれば、履行管理部334は、履行履歴データベース320を更新する。
リスク判定部335は、保証登録データベース310に格納された取引先毎の保証内容を示す情報と、取引先毎の請求書情報とに基づき、テナントと取引先との取引のリスクの度合いを判定し、判定結果テーブル339として保持する。
より具体的には、リスク判定部335は、請求書情報から、取引先毎のテナントとの取引中の金額を算出し、取引中の金額と、取引先毎の保証内容を示す情報と、支払い遅延の有無と、に基づき、取引先との取引のリスクの度合いを判定する。
そして、リスク判定部335は、取引中の金額と、取引先毎の保証内容を示す情報と、支払い遅延の有無と、取引先との取引のリスクの度合いと、を対応付けた取引状況情報を判定結果テーブル339に格納する。
リスク判定部335の処理と、判定結果テーブル339の詳細は、後述する。
画面出力部336は、各種の画面を表示させるための画面データを生成し、端末装置400や端末装置700等に、通信部337を介して出力する。
通信部337は、取引管理装置300と、他の各装置との間で情報の送受信を行う。
尚、本実施形態の端末装置400は、表示制御部440と、通信部454500とを有する。表示制御部440は、端末装置400における表示を制御する。表示制御部440は、例えば、ブラウザ等により実現されてもよいし、債権保証サービスを利用するためのアプリケーション等により実現されてもよい。
通信部450は、端末装置400と他の各装置との間で情報の送受信を行う。尚、本実施形態の端末装置700も、端末装置400と同様に、表示制御部と通信部とを有してもよい。
次に、本実施形態の取引管理システム100の動作について説明する。図9は、情報処理システムの動作を説明する第一のシーケンス図である。図9では、帳票管理装置200に請求書情報と取引先情報とを格納する際の取引管理システム100の動作を示す。
本実施形態の取引管理システム100において、帳票管理装置200は、帳票管理部230の帳票生成部235により、端末装置400に対し、請求書の発行画面を表示させる(ステップS901)。
尚、帳票管理装置200は、例えば、端末装置400において、特定のURL(Uniform Resource Locator)にアクセスすることや、画面に表示されたリンクやボタン等をクリックすることで、発行画面を端末装置400に表示させてもよい。
続いて、端末装置400は、テナント(テナントに所属するユーザ)により、請求書情報の設定を受け付ける(ステップS902)。具体的には、端末装置400は、例えば、請求先、請求金額、請求日、支払い期限日等の設定を受け付ける。
続いて、端末装置400は、テナントにより、請求書の発行操作を受け付けて(ステップS903)、通信部450により、請求書情報を帳票管理装置200に送信する(ステップS904)。
続いて、帳票管理装置200は、請求書情報を受信すると、帳票生成部235により、請求書を発行する処理を行う(ステップS905)。具体的には、帳票管理装置200は、例えば、通信部234により受信した請求書情報に基づき、請求書のPDFデータを生成し、予め設定された請求先のメールアドレス等へPDFデータを送信してもよい。
続いて、帳票管理装置200は、請求書情報を請求書データベース210へ格納する(ステップS906)。
尚、本実施形態の帳票管理装置200は、例えば、端末装置400から請求書をスキャンして生成された画像データを受信し、この画像データが示す画像(請求書の画像)に対して、帳票認識部231による帳票認識を行った結果を、請求書情報としてもよい。
図10は、情報処理システムの動作を説明する第二のシーケンス図である。図10は、取引管理装置300における保証登録データベース310に保証登録情報を登録する際の取引管理システム100の動作を示している。
本実施形態の取引管理システム100において、取引管理装置300は、画面出力部336により、端末装置400に、債権保証サービスのホーム画面を表示させる(ステップS1001)。ホーム画面の詳細は後述する。
端末装置400は、通信部450により、取引先情報の登録操作を受け付けると(ステップS1002)、取引先の登録要求を取引管理装置300へ送信する(ステップS1003)。
取引管理装置300は、取引先情報の登録要求を受けて、情報取得部332により、帳票管理装置200に対して、テナントの請求書情報に含まれる請求先(取引先)のリストの取得要求を送信する(ステップS1004)。
帳票管理装置200は、要求受付部232により要求を受け付けて、取引先のリストを取得する(ステップS1005)。具体的には、帳票管理装置200は、端末装置400と対応するテナントの請求書データベース210から、項目「請求先」の値を、取引先のリストとして取得する。
次に、帳票管理装置200は、通信部234により、取引先のリストを取引管理装置300へ送信する(ステップS1006)。
取引管理装置300は、取引先のリストを取得すると、画面出力部336により、取引先の選択画面を表示させるための画面データを生成する(ステップS1007)。そして、取引管理装置300は、取引先情報の登録操作に対する応答として、通信部337により、生成した画面データを端末装置400に送信し、の選択画面を表示させる(ステップS1008)。選択画面の詳細は後述する。
端末装置400は、選択画面において、取引先の選択を受け付けると(ステップS1009)、選択された取引先名を取引管理装置300へ送信する(ステップS1010)。
取引管理装置300は、取引先名を受信すると、情報取得部332により、帳票管理装置200に対して、取引先名と対応する取引先情報の取得要求を送信する(ステップS1011)。
帳票管理装置200は、要求受付部232により要求を受け付けると、取引先データベース220において、項目「名称」の値が選択された取引先名と一致する取引先情報を取得し、取引管理装置300へ送信する(ステップS1012)。
取引管理装置300は、情報取得部332により、取引先情報を取得すると、登録部333により、取得した取引先情報を、保証登録データベース310に格納される保証登録情報の一部に設定する(ステップS1013)。
次に、取引管理装置300は、帳票管理装置200に対して、選択された取引先の請求書情報の取得要求を送信する(ステップS1014)。
帳票管理装置200は、要求受付部232により、請求書情報の取得要求を受け付けると、テナントと対応する請求書データベース210のうち、項目「請求先」の値が選択された取引先と一致する請求書情報を取得し、取引管理装置300へ送信する(ステップS1015)。
続いて、取引管理装置300は、登録部333により、取得した請求書情報から、保証登録情報として登録する情報を特定し、保証登録情報の一部に設定する(ステップS1016)。
具体的には、登録部333は、取得された請求書情報に含まれる請求日のうち、最も古い請求日を「取引開始日」の値とする。また、登録部333は、支払い期限日を超過しているにも関わらず、未払いとなってる請求書情報が存在する場合、保証登録情報の項目「支払い遅延の有無」の値を「あり」とする。
つまり、本実施形態の登録部333は、請求書情報から、予め決められた特定の項目の情報を保証登録情報の一部に含める。
続いて、取引管理装置300は、登録部333により、ステップS1013で設定した取引先情報と、ステップS1015で設定した請求書情報の一部とを対応付けて、保証登録情報とし、保証登録データベース310に格納(登録)する(ステップS1017)。
尚、このとき保証登録データベース310に格納された保証登録情報では、項目「申込状態」、「保証上限金額」、「保証期間」等のように、保証内容を示す情報は含まれていない。
続いて、取引管理装置300は、画面出力部336により、保証登録情報を含む登録画面を表示させるための画面データを生成し、通信部337により、画面データを端末装置400へ送信して表示させる(ステップS1018)。
端末装置400において、保証登録情報を含む登録画面が表示されると、テナントにより、保証登録情報の修正等が行われる(ステップS1019)。尚、修正された内容は、保証登録データベース310に反映される。
尚、図10のステップS1014からステップS1017の処理は、テナントと取引先との間で取引が行われる度に実行されてもよい。言い換えれば、保証登録データベース310は、テナントと取引先との取引が行われる度に更新されてもよい。取引とは、例えば、テナントから取引先への請求書の発行や、取引先からテナントへの請求金額の支払い等を含む。
以下に、図11乃至図13を参照して、端末装置400における表示例について説明する。図11Aは、ホーム画面を示す第一の図である。
図11Aに示す画面111は、例えば、債権保証サービスを利用する際のホーム画面の一例であり、図10のステップS1002で端末装置400に表示される。
画面111には、テナント名が表示されおり、表示欄112と表示欄113とを有する。表示欄112には、債権保証サービスを利用する取引先として登録された取引先名の一覧が表示される。言い換えれば、表示欄112には、保証登録データベース310に保証登録情報が格納されている取引先名の一覧が表示される。
また、表示欄112では、各取引先名と共に、取引先毎の保証内容を示す情報と、テナントと取引先との取引の状況を示す取引状況情報とが表示される。
図11Aでは、表示欄112に、表示欄112-1、112-2、112-3等が含まれ、それぞれの表示欄に、取引先名と共に、取引先毎の保証内容を示す情報と、テナントと取引先との取引中の金額と、支払い遅延の有無とが表示される。言い換えれば、表示欄112-1、112-2、112-3には、取引先毎の取引状況情報が表示される。また、表示欄112-4には、取引先名の代わりに、表示部品115が表示されている。
表示欄113には、取引先毎の取引状況情報の一覧が表示されている。また、表示欄113に表示された一覧のうち、支払い遅延がある取引先については、債務の履行の実行を要求するための表示部品114が表示されている。
尚、図11Aの例では、表示欄113には、取引先の保証登録情報の一覧が表示されるものとしたが、これに限定されない。例えば、表示欄113には、各取引先の請求書情報の一覧を表示させてもよい。
具体的には、例えば、表示欄113には、各取引先を請求先とする請求書情報の一覧が表示されてもよい。
図11Bに、表示欄113の他の例を示す。図11Bは、表示欄の他の表示例を示す図である。
図11Bに示す表示欄113Aは、表示欄112に取引状況情報が表示された各取引先に対して発行された請求書の請求書情報のリストを表示される。
具体的には、表示欄113Aには、各取引先の請求書情報として、請求先、請求金額、支払い期限日(図4参照)等を表示する。
また、表示欄113Aは、現在の日付が支払い期限日を超過し、かつ、請求書情報の支払い状態が「未払い」の場合に、この請求書情報を期限超過と判断し、項目「期限超過」の値として、「超過」と表示する。また、表示欄113Aでは、項目「期限超過」の値が「超過」である請求書情報と対応付けて、表示部品114Aを表示させる。表示部品114Aは、債務の履行の実行を指示するための表示部品である。
また、表示欄113は、例えば、債権保証サービスを利用する取引先が登録されていない場合には、空欄であってよい。また、その場合には、表示欄112には、表示部品112-5のみが表示されてもよい。
本実施形態の取引管理装置300は、画面111において、表示部品115が選択されると、新たな取引先の登録操作として受け付け、端末装置400の表示を、ホーム画面から、取引先の選択画面へ遷移させる。
図12は、取引先の選択画面の一例を示す図である。図12に示す画面121は、図10のステップS1008において、端末装置400に表示される取引先の選択画面の一例である。
尚、画面121は、図11に示す画面111上に、ポップアップ形式で表示されてもよい。
画面121は、図10のステップS1006で取得した取引先のリストのうち、債権保証サービスを利用する取引先としての登録されていない取引先名の一覧が表示される。
取引管理装置300は、画面121において、取引先名が選択されると、図10のステップS1010以降の処理を行い、端末装置400の表示を、画面121から後述する登録画面に遷移させる。
図13は、登録画面の例を示す図である。図13に示す画面131は、図10のステップS1019で端末装置400に表示される登録画面の一例である。
画面131は、表示欄132と、表示部品133、134を有する。表示欄132は、図10のステップS1013で設定された取引先情報と、ステップS1016で請求書情報から特定された情報とが対応付けられた保証登録情報が表示される。
図13の例では、表示欄132において、取引先名である会社名、住所等を含む取引先情報と、請求項情報から特定された取引開始日、支払い遅延の有無等とが、保証登録情報として表示される。
つまり、本実施形態の保証登録情報には、帳票管理装置200から取得された取引先情報と、帳票管理装置200から取得された請求書情報から、予め決められた条件等に基づき抽出された情報とが含まれる。
表示部品113は、保証登録情報の保証登録データベース310への格納をキャンセルするための表示部品である。表示部品114は、保証登録情報を保証登録データベース310に格納し、債権保証管理システム500に対し、保証内容の審査を依頼(申込)するための表示部品である。
本実施形態において、取引管理装置300、画面131において、表示部品114が選択されると、債権保証管理システム500に対し、保証内容の審査を依頼する処理を行う。
図14は、情報処理システムの動作を説明する第三のシーケンス図である。図14では、取引管理装置300が、債権保証管理システム500に対し、保証内容の審査を依頼する際の取引管理システム100の動作を示す。
取引管理システム100において、端末装置400は、テナントにより、保証内容の審査の依頼(申込)を選択する操作(表示部品134を選択する操作)を受け付けると(ステップS1401)、取引管理装置300に対して、申込要求を送信する(ステップS1402)。
取引管理装置300は、この要求を受けて、登録部333により、保証登録データベース310に格納された保証登録情報に申込状態を格納する(ステップS1403)。
具体的には、登録部333は、保証登録データベース310において、項目「テナント名」の値が取引先名と一致する保証登録情報について、項目「申込状態」の値を「審査中」とする。尚、このとき、取引管理装置300は、債権保証管理システム500の端末装置700に対し、審査の依頼要求を示す通知を送信してもよい。
債権保証管理システム500において、端末装置700は、申込情報の表示を指示する操作を受け付けると(ステップSか1404)、この要求を取引管理装置300へ送信する(ステップS1405)。尚、端末装置700の操作は、例えば、債権保証管理システム500の管理者等によって行われる。
続いて、取引管理装置300は、画面出力部336により、申込情報の一覧を表示させる画面データを生成し、端末装置700に対して申込情報の一覧画面を表示させる(ステップS1406)。申込情報の一覧画面の詳細は後述する。
続いて、端末装置700は、申込された取引先に対する保証内容の入力を受け付ける(ステップS1407)。続いて、端末装置700は、入力された保証内容を示す情報を登録する操作を受け付ける(ステップS1408)。
端末装置700は、この操作を受け付けると、保証内容を示す情報と、この情話運転室10の登録要求とを取引管理装置300へ送信する(ステップS1409)。
取引管理装置300は、入力受付部331によりこの要求を受け付けて、登録部333により、保証内容を示す情報を、保証登録データベース310に格納する(ステップS1410)。このとき、登録部333は、保証登録データベース310において、保証内容の審査の依頼が行われた取引先と、保証内容を示す情報とを対応付けて、保証登録データベース310に格納する。
図15は、申込情報の一覧画面の一例を示す図である。図15に示す画面151は、図14のステップS1406で端末装置700に表示される画面の一例である。
画面151には、表示欄152、表示部品153、154、155が表示されている。表示欄152は、保証登録データベース310に格納された保証登録情報が表示される。また、表示欄152には、保証登録情報のうち、項目「申込状態」の値が「審査中」である保証登録情報と対応付けられた表示部品156が表示されている。表示部品156は、画面151を、保証内容の入力画面に遷移させるための表示部品である。
項目「申込状態」の値が「審査中」である保証登録情報とは、保証内容を示す情報の入力が完了していない保証登録情報である。具体的には、例えば、項目「保証上限金額」、項目「保証期間」の少なくとも一方の値を含まない保証登録情報である。
表示部品153は、保証登録データベース310に格納された保証登録情報を全て表示欄152に表示させるための表示部品である。表示部品153が操作されると、表示欄には、項目「申込状態」の値が「審査中」である保証登録情報と、項目「申込状態」の値が「審査済み」である保証登録情報とが表示される。
表示部品154は、保証登録データベース310に格納された保証登録情報のうち、項目「申込状態」の値が「審査中」である保証登録情報のみを表示させるための表示部品である。
表示部品155は、申込情報の一覧画面と、後述する債務の履行に関する画面とを切り替えるための表示部品である。
画面151において、表示部品156が操作されると、端末装置700の表示は、画面151から、後述する保証内容の入力画面に遷移する。
図16は、保証内容の入力画面の一例を示す図である。図16に示す画面161は、図14のステップS1407において端末装置700に表示される画面の例である。
画面161には、表示欄162、163、表示部品164、165が表示されている。表示欄162は、取引先情報が表示され、表示欄16には、保証内容の入力欄が表示される。
表示部品164は、保証登録データベース310に格納された保証内容を示す情報の格納をキャンセルするための表示部品である。表示部品165は、入力された保証内容を示す情報を保証登録データベース310に格納するための表示部品である。
本実施形態の端末装置700は、端末装置700において、表示欄163に保証内容を示す情報が入力され、表示部品165が操作されると、取引管理装置300に対して、保証内容を示す情報の登録要求を送信する。
図16の例では、取引先名「A社」の保証登録情報の登録要求が取引管理装置300に送信される。A社の保証登録情報には、A社の取引先情報と、請求書情報から特定された取引開始日と、支払い遅延の有無と、保証上限金額と、保証期間とが含まれる。
取引管理装置300は、この登録要求を受けて、登録部333により、受信した保証内容を示す情報を、画面161の表示欄162に表示された取引先情報と対応付けて、保証登録データベース310に登録(格納)する。
保証登録データベース310に格納された保証登録情報は、この段階で、取引先情報と、保証内容を示す情報とを含む情報となる。
尚、本実施形態では、取引先の保証内容を示す情報(審査結果)を、債権保証管理システム500からネットワークを介して受信するものとしたが、これに限定されない。保証内容を示す情報は、例えば、債権保証管理システム500の管理者等により、取引管理装置300に直接入力されてもよい。この場合は、図15に示す画面151と、図設定記憶部16に示す画面161とは、取引管理装置300と接続されているディスプレイ等の表示装置に表示されてよい。
次に、図17を参照して、債務の不履行に対して、債権保証サービスによる保証を要求する際の取引管理システム100の動作について説明する。図17は、情報処理システムの動作を説明する第四のシーケンス図である。
取引管理システム100において、端末装置400は、テナントからホーム画面の表示操作を受け付けると(ステップS1701)、取引管理装置300に対して、ホーム画面の表示要求を送信する(ステップS1702)。
続いて、取引管理装置300は、情報取得部332により、帳票管理装置200に対して、テナントが取引先のうち、債権保証サービスを利用する取引先として登録された取引先を1つ特定し、この取引先の請求書情報の取得要求を送信する(ステップS1703)。
帳票管理装置200は、この取得要求を受けて、請求書データベース210から、該当する請求書情報を取得し、取引管理装置300へ送信する(ステップS1704)。このとき、帳票管理装置200は、特定された取引先を含む請求書情報の全てを取引管理装置300へ送信する。
取引管理装置300は、特定した取引先の請求書情報を受信すると、リスク判定部335により、この取引先とテナントとの取引におけるリスクを示す指標を求める(ステップS1705)。言い換えれば、取引管理装置300は、リスク判定部335により、テナントと取引先との取引の状況を示す情報を導出する。ステップS1705の処理の詳細は後述する。
取引管理装置300は、ステップS1703からステップS1705までの処理を、債権保証サービスを利用する取引先として登録された全ての取引先について行い、画面出力部336により、その結果を含むホーム画面を表示させるための画面データを生成する(ステップS1706)。
続いて、取引管理装置300は、この画面データに基づき、端末装置400にホーム画面を表示させる(ステップS1707)。尚、ステップS1703からステップS1705までの処理で求められた取引先毎の情報が、ホーム画面111の表示欄112に表示される(図11参照)。
次に、端末装置400は、ホーム画面において、取引先の選択を受け付ける(ステップS1708)。端末装置400は、取引先の選択を受け付けると、ホーム画面に、選択された取引先情報の請求書情報の一覧を表示させる(ステップS1709)。
続いて、端末装置400は、テナントから、債務の履行を指示する操作を受け付けると(ステップS1710)、取引管理装置300に対し、債務の履行要求を送信する(ステップS1711)。
取引管理装置300は、履行要求を受け付けると、履行管理部334により、履行履歴情報を生成し、登録部333により、履行履歴情報を履行履歴データベース320に格納する(ステップS1712)。
具体的には、履行管理部334は、保証登録データベース310から、テナント名、選択された取引先名、取引先に対する請求金額、請求日、支払い期限、保証上限金額、保証期間を取得し、履行状態を履行中とした履行履歴情報を履行履歴データベース320に格納すればよい(図7参照)。
尚、履行要求を受け付けると、履行管理部334は、例えば、履行実行対象の請求書の画像データなど必要な情報を帳票管理装置200から取得して履行履歴情報を生成し、履行履歴データベース320に格納してもよい。
次に、端末装置700は、債権保証管理システム500の管理者等から、履行履歴情報の一覧画面の表示を指示する操作を受け付ける(ステップS1713)。端末装置700は、この操作を受け付けて、履行履歴情報の一覧の表示要求を取引管理装置300に対して送信する(ステップS1714)。
取引管理装置300は、画面出力部336は、履行履歴情報の一覧を表示させる画面データを生成し、端末装置700に、履行履歴の一覧画面を表示させる(ステップS1715)。履行履歴の一覧画面の詳細は後述する。
端末装置700は、債務の履行が実行されたことを示す操作を受け付けると(ステップS1716)、取引管理装置300に対して、債務の履行が実行されたことを示す通知を送信する(ステップS1717)。
取引管理装置300は、この通知を受けて、履行管理部334により、ステップS1712で履行履歴データベース320に格納された履行履歴情報の項目「履行状態」の値を「履行済み」に更新する(ステップ1718)。
次に、図18を参照して、図7のステップS1705におけるリスク判定部335の処理について説明する。図18は、リスク判定部の処理を説明する第一のフローチャートである。
本実施形態のリスク判定部335は、帳票管理装置200から取得したある取引先の請求書情報のうち、支払い状態が未払いの請求書情報の請求金額の合計値を算出する(ステップS1801)。尚、以下の説明では、ステップS1801で算出された合計値を合計値Aとする。合計値Aは、テナントと取引先との間で取引中の金額である。
続いて、リスク判定部335は、支払い状態が未払いの請求書情報のうち、支払い期限が超過している請求書情報を特定し、支払い期限が超過している請求金額の合計値の合計を算出する(ステップS1802)。以下の説明では、ステップS1802で算出された合計値を合計値Bとする。
続いて、リスク判定部335は、合計値Bの値が0より大きいか否かを判定する(ステップS1803)。つまり、リスク判定部335は、支払い期限が超過した未払い金が存在するか否かを判定している。
ステップS1803において、合計値Bが0である場合、つまり、支払い期限が超過した未払い金が存在しない場合、リスク判定部335は、後述するステップS1806へ進む。
ステップS1803において、合計値Bが0より大きい場合、つまり、支払い期限が超過した未払い金が存在する場合、リスク判定部335は、合計値Bが保証上限金額を超えているか否かを判定する(ステップS1804)。
つまり、リスク判定部335は、未支払い期限が超過した未払い金が、債権保証サービスによって全額回収できる金額であるか否かを判定している。
ステップS1804において、合計値Bが保証上限金額を超えている場合、リスク判定部335は、この取引先との取引におけるリスクを「高」と判定し(ステップS1805)、処理を終了する。
ステップS1804において、合計値Bが保証上限金額を超えない場合、リスク判定部335は、後述するステップS1809へ進む。
ステップS1803において、合計値Bが0である場合、リスク判定部335は、合計値Aが保証上限金額以下であるか否かを判定する(ステップS1806)。
ステップS1806において、合計値Aが保証上限金額以下でない場合、つまり、合計値Aが保証上限金額を超える場合、リスク判定部335は、この取引先との取引におけるリスクを「中」と判定し(ステップS1807)、処理を終了する。
ステップS1806において、合計値Aが保証上限金額以下である場合、リスク判定部335は、この取引先との取引におけるリスクを「低」と判定し(ステップS1808)、処理を終了する。
また、ステップS1804において、合計値Bが保証上限金額を超えない場合、リスク判定部335は、合計値Aが保証上限金額以下であるかを判定する(ステップS1809)。
ステップS1809において、合計値Aが保証上限金額以下ではない場合、ステップS1805へ進む。つまり、リスク判定部335は、支払い期限が超過した未払い金があり、かつ、取引先に対する請求金額が保証上限金額を超えている場合、この取引先との取引のリスクを「高」と判定する。
ステップS1809において、合計値Aが保証上限金額以下である場合、リスク判定部335は、ステップS1809へ進む。つまり、リスク判定部335は、支払い期限が超過した未払い金があり、かつ、取引先に対する請求金額が保証上限金額未満である場合、この取引先との取引のリスクを「中」と判定する。
本実施形態のリスク判定部335は、図18の処理を、債権保証サービスを利用する取引先として登録された取引先毎に行い、リスクの判定結果を判定結果テーブル339に格納する。
尚、本実施形態のリスク判定部335は、例えば、リスクの判定を行った後に、保証上限金額に対する合計値A(未払いの請求金額の合計)の比率を算出し、判定結果テーブル339に格納してもよい。
また、図18に示す処理は、例えば、保証登録データベース310が更新される度に実行されてもよい、言い換えれば、図18の処理は、テナントと取引先との間で取引が行われる度に実行されてもよい。
図19は、判定結果テーブルの一例を示す図である。本実施形態の判定結果テーブル339は、テナント毎に生成される。判定結果テーブル339は、情報の項目として、テナントID、取引先名、保証上限金額、合計値A、比率、合計値B、リスク判定結果を有する。判定結果テーブル339では、項目「取引先名」とその他の項目とが対応付けられており、項目「取引先名」の値と、その他の項目の値とを含む情報を、取引状況情報と表現する場合がある。取引状況情報は、テナントと取引先との取引の状況を示す情報である。つまり、本実施形態のリスク判定部335は、取引状況情報を算出する。取引先情報は、保証登録データベース310が更新される度に更新されてもよい。
項目「合計値A」の値は、対応する取引先とテナントとの間の取引において支払い状態が未払いの請求金額の合計額を示す。項目「比率」の値は、保証上限金額に対する合計値Aの比率を示す。
項目「合計値B」の値は、対応する取引先とテナントとの間の取引において支払い状態が未払いで、かつ、支払い期限が超過している請求金額の合計額を示す。項目「リスク判定結果」の値は、テナントIDと取引先とが取引を行う際のリスクの指標を示す。
図19の例では、テナント名「X社」の取引先として、B社、C社、D社、E社、F社が存在している。このなかで、B社は、合計値Aは保証上限金額未満であり、合計値Bは0である。また、比率が5%と低い。このため、X社がB社と取引する際のリスクは「低」とされる。
また、C社は、合計値Aは保証上限金額未満であるが、合計値Bが存在する。このため、X社がC社と取引する際のリスクは「中」とされる。また、D社は、合計値Aも合計値Bも保証上限金額以上である。このため、X社がD社と取引する際のリスクは「高」とされる。
本実施形態の取引管理装置300は、ホーム画面を端末装置400に表示させる際に、この判定結果テーブル339を参照して、ホーム画面を表示させる際の画面データを生成する。
図20は、ホーム画面を示す第二の図である。図20に示す画面111Aは、テナント「X社」の取引先のうち、「A社」が、債権保証サービスを利用する取引先として、新たに登録され、D社の債務が債権保証サービスによって履行された状態を示している。
画面111Aは、表示欄112A、113Aを含む。表示欄112Aには、表示欄112-1、112-2、112-3、112-4等が表示される。
表示欄112-1は、判定結果テーブル339におけるB社の名称(取引先名)と、B社との取引のリスクを示すマーカ171と、取引状況情報172とが表示される。
具体的には、B社の取引状況情報では、保証上限金額が1000万円であり、未払いの請求金額の合計が50万円であり、支払い期限を超過した未払い金はない(図19参照)。
したがって、マーカ171は、リスク判定結果「低」を示すマーカであり、取引状況情報172として、保証上限金額1000万円、未払いの請求金額の合計50万円、支払い期限を超過した未払い金0と表示される。
また、表示欄112-1には、保証上限金額が表示されることから、B社の保証内容を示す情報が表示されることになる。
表示欄112-2は、判定結果テーブル339におけるB社の名称(取引先名)と、C社との取引のリスクを示すマーカ173と、取引状況情報174とが表示される。
具体的には、C社の取引状況情報では、保証上限金額が500万円であり、未払いの請求金額の合計が300万円であり、支払い期限を超過した未払い金が50万円である(図19参照)。
したがって、マーカ173は、リスク判定結果「中」を示すマーカであり、取引状況情報174として、保証上限金額500万円、未払いの請求金額の合計300万円、支払い期限を超過した未払い金50万円と表示される。
また、表示欄112-2には、保証上限金額が表示されることから、C社の保証内容を示す情報が表示されることになる。
表示欄112-3は、判定結果テーブル339におけるD社の名称(取引先名)と、D社との取引のリスクを示すマーカ175と、取引状況情報176とが表示される。
具体的には、D社の取引状況情報では、保証上限金額が200万円であり、未払いの請求金額の合計が150万円であり、支払い期限を超過した未払い金が150万円である(図19参照)。
したがって、マーカ175は、リスク判定結果「高」を示すマーカであり、取引状況情報176として、保証上限金額300万円、未払いの請求金額の合計200万円、支払い期限を超過した未払い金150万円と表示される。
また、表示欄112-3には、保証上限金額が表示されることから、D社の保証内容を示す情報が表示されることになる。
尚、マーカ171、173、175は、それぞれの表示態様が異なっていればよく、図20に示す表示態様に限定されない。マーカ171、173、175は、例えば、マーカ以外であってもよく、判定結果テーブル339のリスク判定結果をそのまま表示したものであってもよい。
また、本実施形態では、表示欄112、113の表示は、取引先情報が更新される度に更新される。
このように、本実施形態では、テナントと各取引先との取引の状況を示す取引状況情報の一覧を、テナントに提示する。言い換えれば、本実施形態では、テナント毎に、テナントの取引先、取引中の金額(未払い金)と、保証上限金額との一覧をテナントに提示する。
したがって、本実施形態によれば、テナントに対して、各取引先との取引状況を容易に把握させることができる。
また、本実施形態では、ホーム画面において、テナントの取引先毎に、保証内容を示す情報の一覧も表示される。したがって、本実施形態によれは、テナントに対して、取引先毎に債権保証サービスから保証される内容の一覧を提示することができる。
また、本実施形態では、債権保証サービスを利用する取引先を取引管理装置300に登録する際に、表示欄112の特定の表示部品を選択して取引先の一覧を表示させ、この一覧から取引先を選択するだけで、債権保証サービスに対する取引先の登録を行うことができる。したがって、本実施形態では、債権保証サービスを利用するために、テナントが取引先の情報を手入力する、等といった手間が削減でき、取引先毎に簡単に債権保証サービスの利用登録を行うことができる。
次に、表示欄113について説明する。表示欄113では、取引先毎の取引状況情報の一覧が表示されている。
ここで、表示欄112Aにおいて、何れかの取引先と対応する表示欄を選択する操作が行われると、表示欄113には、選択された取引先の請求書情報の一覧を表示させてもよい。
また、その場合には、例えば、支払い状態が未払いである請求書情報や、支払い遅延が「あり」とされた請求書情報を強調して表示させてもよい。また、表示欄113には、強調表示された請求書情報と対応付けて表示部品114を表示させてもよい。
このように、未払いの請求書情報に、債務の履行を指示するための表示部品114を対応付けて表示させることで、請求書情報毎に、債務の履行を指示することができる。
尚、図20に示す表示欄113では、リスク判定結果が「高」であるD社と対応付けて、表示部品114が表示されている。
端末装置400は、画面111Aにおいて、表示部品114を選択する操作を受け付けると、取引管理装置300に対して、D社の債務の履行要求を送信する。
取引管理装置300は、D社の債務の履行要求を受け付けたこと示す通知を、債権保証管理システム500に送信してもよい。
端末装置700は、D社の履行履歴情報を含む、履行履歴情報の一覧画面の表示要求を取引管理装置300に対して送信する。図21は、履行履歴情報の一覧画面の一例を示す図である。
図21に示す画面151Aは、図17のステップS1715で端末装置700に表示される。画面151Aは、表示欄152A、表示部品153、154A、155、156Aを有する。
表示欄152Aには、履行履歴データベース320に格納された履行履歴情報の一覧が表示される。
表示部品154Aは、履行履歴情報のうち、履行状態が「履行中」の履行履歴情報のみを表示欄152Aに表示させるための表示部品である。
表示部品156Aは、履行状態が「履行中」である履行履歴情報と対応付けられて表示される表示部品である。表示欄152Aでは、D社の履行履歴情報と表示部品156Aとが対応付けられて表示されている。端末装置700は、表示部品156Aを選択する操作を受け付けると、画面151Aを、債務の履行が行われた否かを確認するための画面に遷移させてもよい。
尚、表示欄152Aに表示された履行履歴情報の一覧において、履行履歴情報に対応する請求書の画像データを閲覧するためのボタンを履行履歴情報毎に表示してもよい。
本実施形態の取引管理装置300は、債務の履行の実行が完了したことを示す通知を債権保証管理システム500から受信すると、履行履歴データベース320における履行状態を、履行中から履行済みに変更する。そして、取引管理装置300は、保証登録データベース310における合計値A、合計値B等に、債務の履行か実行された結果を反映させる。
次に、図22を参照して、本実施形態の取引管理システム100における消し込みの動作について説明する。消し込みとは、請求金額に対する支払いを受けて、請求書データベース210に格納された請求書情報における支払い状態を「支払い済み」に変更することである。
図22は、情報処理システムの動作を説明する第五のシーケンス図である。本実施形態の取引管理システム100において、帳票管理装置200は、消込画面を端末装置400に表示させる(ステップS2201)。尚、消込画面は、例えば、定期的に、帳票管理装置200から端末装置400へ表示させてもよい。
続いて、端末装置400は、消込対象の請求書情報を設定する操作を受け付ける(ステップS2202)。続いて、端末装置400は、消込情報の入力を受け付ける(ステップS2203)。続いて、端末装置400は、消込を指示する消込操作を受け付ける(ステップS2204)。
端末装置400は、消込操作を受け付けると、帳票管理装置200に対して、該当する請求書情報に対する消込要求を送信する(ステップS2205)。
取引管理装置300は、消込要求を受けて、該当する請求書情報の消込を実行する(ステップS2206)。具体的には、帳票管理装置200は、消し込み部233により、請求書データベース210において、該当する請求書情報を特定し、特定した請求書情報の項目「支払い状態」を、未払いから支払い済みに変更する。以上の処理により、未払いの消し込みが完了する。
尚、本実施形態では、請求書を帳票の一例として説明したが、例えば、見積書を帳票の一例としてもよい。言い換えれば、本実施形態では、取引状況情報と、請求書情報から特定された情報と、保証内容を示す情報とが、保証登録情報に含まれるものとしたが、これに限定されない。保証登録情報に含まれる情報は、取引状況情報と、請求書情報から特定された情報と、見積書情報から特定された情報と、保証内容を示す情報と、を含んでも良い。
図23は、見積書データベースの一例を示す図である。図23に示す見積書データベース210Aは、見積書情報が格納される。見積書情報は、情報の項目として、見積先、見積金額、見積り日、請求予定日、支配期限予定日、状態、受注日、請求日、入金日、請求書ID等を含む。
項目「見積先」の値は、見積書の発行する取引先である。項目「見積金額」の値は、見積書に記載された見積金額である。項目「見積り日」の値は、見積書を発行した日付を示す。項目「請求予定日」の値は、請求書を発行する予定日を示す。項目「支払い期限予定日」の値は、請求金額の支払い期限となる予定日を示す。
項目「状態」の値は、取引の状態を示す。項目「受注日」の値は、見積書に対する受注を受けた日付を示す。項目「請求日」の値は、見積書と対応する請求書を発行した日付を示す。項目「入金日」の値は、請求金額が入金された日付を示す。項目「請求書ID」の値は、見積書と対応する請求書を特定するための識別情報を示す。
本実施形態では、例えば、リスク判定部335によるリスクの判定を行う際に、見積書データベース210Aを参照してもよい。
以下に、図24を参照して、請求書情報と見積書情報とを用いてリスク判定部335がリスクの判定を行う場合について説明する。図24は、リスク判定部の処理を説明する第二のフローチャートである。
図24の例では、リスク判定部335は、テナントの取引先毎に、未払いの請求金額と、見積金額に受注率を乗算した金額との合計値を算出し、合計値A′とする(ステップS2401)。
尚、受注率とは、見積書データベース210Aにおいて、取引先の見積書情報のレコード数に対する、項目「受注日」の値が入力されている見積書情報のレコード数の割合を示す。
例えば、取引先がA社の場合、見積書データベース210Aに格納された見積書情報のレコード数は、4つである(図23参照)。この4つの見積書情報において、実際に見積もり内容の受注を受けたことを示す項目「受注日」の値が入力されている見積書情報のレコード数は0である。
したがって、A社の場合、見積金額に受注率を乗算した金額は0円となり、合計値A′は、未払いの請求金額の合計値Aと同じになる。
図24のステップS2402からステップS2409までの処理は、合計値Aが合計値A′とされる以外は、図18のステップS18002からステップS1809までの処理と同様であるから、説明を省略する。
このように、本実施形態によれば、取引管理装置300を含む取引管理システム100の利用者であるテナントに対し、取引先の保証内容を示す情報の一覧を提示することができる。
尚、本実施形態では、保証登録情報の一部に、帳票認識によって取得された請求書情報の一部を含めるものとしたが、保証登録情報には、帳票認識によって取得された情報が含まれなくてもよい。
具体的には、例えば、保証登録情報に含まれる請求書情報の一部は、帳票管理装置200以外の装置から別途取得されてもよい。
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
また、実施形態に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。
ある実施形態では、帳票管理装置200は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。同様に、帳票管理装置200は、互いに通信するように構成された複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。
さらに、帳票管理装置200は、開示された処理ステップを様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、帳票管理装置200によって実行されるプロセスは、他のサーバ装置によって実行され得る。同様に、帳票管理装置200の機能は、他のサーバ装置によって実行することができる。また、サーバ装置と他のサーバ装置の各要素は、1つのサーバ装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。
また、明細書中の対応テーブルは、機械学習の学習効果によって生成されたものでもよい。また、取引内容の記載に含まれうるキーワードと勘定項目とを機械学習にて分類付けすることで、対応テーブルを使用しなくてもよい。
ここで、機械学習とは、コンピュータに人のような学習能力を獲得させるための技術であり、コンピュータが、データ識別等の判断に必要なアルゴリズムを、事前に取り込まれる学習データから自律的に生成し,新たなデータについてこれを適用して予測を行う技術のことをいう。機械学習のための学習方法は、教師あり学習、教師なし学習、半教師学習、強化学習、深層学習のいずれかの方法でもよく、さらに、これらの学習方法を組み合わせた学習方法でもよく、機械学習のための学習方法は問わない。
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。