JP7175522B2 - 視力とその変化を試験および分析するためのシステムおよび方法 - Google Patents

視力とその変化を試験および分析するためのシステムおよび方法 Download PDF

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Description

<相互参照>
本出願は、2017年6月23日に出願された米国仮出願第62/524,414号の利益を主張し、該仮出願は、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
視力表は標準化されており、使いやすく、広く普及し得ることから、視力を測定するために一般的に使用される。視力の試験は典型的には試験スライド(あるいは一連のスライド)上に提示された視標---文字あるいはオブジェクトの視覚的なパターン---を識別するように患者に頼むことを含む。スライドは一度に1つ以上の行に配置された1つ以上の視標を含む。サイズに応じた視標を識別する患者の能力が登録・スコアリングされて、視力の推定値がもたらされる。得られた視力の推定値、例えば、患者が確実に見ることができる最も小さな視標のサイズは、各チャート特有のあらかじめ決められたルールやヒューリスティクスに基づく試験とスコアリングの設計に基本的には依存することになり得る。
視力試験に対する2つのアプローチ:患者が一度に提示される視標の複数の行を識別するチャート検査、あるいは、視標が一度にひとつ提示されるコンピューター化テストが、現在の技術分野を独占するようになっている。コンピューター化テストは近年、好評を博している。なぜなら、これが、デジタルディスプレイ上での視標の柔軟かつ正確なサンプリング抽出と、患者の特定の視覚に対して検査を集中させる適応型および個別化テスト戦略の適用とを介して、検査解像度の増加という潜在的利点をもたらすからである。
既存の視力検査における1つの重要な欠点は、臨床試験や臨床診療に使用されたチャートにおけるチャート設計の差である。したがって、臨床診療で採取された視力検査の結果は、臨床試験で使用される「適正な判断基準(gold standard)」チャートに集められたものに不正確に関連するのみである。臨床試験には長い検査時間が必要とされることから、このチャート設計と検査の基準は、アイケアの専門家あるいは一般開業医による臨床実験には依然として実施できないままである。臨床調査で長時間かかることが許されたとしても、小児用のチャート(例えば、HOTV、Lea 設計)で得られた視力検査の結果は、成人向けに設計されたチャートから得られた視力検査の結果と比較して、系統的バイアスを示す。
正確な視力の検査はある課題を突きつける。臨床状況で現在使用されている多くのチャートについて、視力検査は、定量的な結果というよりもむしろ定性的な結果を与えるにすぎない(例えば、20/20または20/40)。さらに、臨床試験現場で流通しているさまざまなチャート設計では、さまざまなチャートで得られた視力検査を比較および整合させるのが困難な場合がある。臨床的な視力検査に使用されたチャート間で精度と調和がなければ、疾患または処置によって視力がどのように変化するのかを追跡することが困難なままである。
視力の検査および分析のための本明細書で開示されるシステムと方法は、視力検査の既存の諸問題に対処する。本明細書に開示されるシステムおよび方法の利点は、視力に関連する被験体に特異的(チャート不変と交換可能)な情報に基づいて個別化された視力表の開発を含む。いくつかの実施形態において、本明細書で開示されるシステムおよび方法の別の利点は、限定されないが、過去からのチャートを含む広範な視力表で集められた視力データを分析する能力を含む。いくつかの実施形態において、本明細書で開示されるシステムおよび方法のさらに別の利点は、データを収集するために使用される視力表設計とは無関係である正確な視力パラメータの生成を含む。
いくつかの実施形態において、様々な視力表設計上で随意に収集された視力データの分析を可能にするスコアリングアルゴリズム(本明細書ではアルゴリズムSとしても交換可能)が本明細書で開示される。場合によっては、被験者の視力に正確に焦点を当てる個別化されたチャートを生成あるいは選択することによって視力データの質を改善する適応アルゴリズム(アルゴリズムAとしても交換可能)が本明細書で開示される。場合によっては、組み合わせアルゴリズム(反復方式でアルゴリズムAとSを組み合わせる)が本明細書に開示される:(被験体あるいは集団から)あらかじめ収集された視力データの評価は、アルゴリズムAを使用して、視力表データの収集のためのチャート設計を個別化するために使用される。順に、そのデータはアルゴリズムSを使用してスコアリングされ得、これが患者の視力の最新の推定値を提供する。この反復プロセスは、高い精度かつ短縮した検査時間で視力の推定値を提供することができる。いくつかの実施形態において、様々な視力表設計による検査中に視力パフォーマンスを予測する、視力を分析するための視力モデルが本明細書で開示される。場合によっては、そのような視力モデルはアルゴリズムSとAの基盤を提供する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される視力モデルは、被験体に特有のモデルパラメータおよび/または各チャート設計に特有のモデルパラメータを使用して、様々な視力表での視力パフォーマンスを予測するために一般化される視力表パフォーマンスの効果的な記述を提供する。被験体に特有のこれらのモデルパラメータ(チャート不変のパラメータとして本明細書では交換可能)は、視覚的な健康を経時的に追跡するために使用可能な貴重な視力パラメータを提供することができる。
例えば、本明細書で開示される視力モデルにおいて、チャートに特有かつチャート不変な測定基準(パラメータとしても交換可能)という特徴は、視力の推定値に対して柔軟性と万能性を提供する。視力測定基準の上記のような2つのセットは重要かつ相補的になりえる。チャート特有の測定基準のセットは、検査の間に使用される特定の視力表の文脈内で視力について記述し得る。チャート不変の測定基準の代替的なセットは、視力表の設計特徴とは無関係に、視力について記述することができる。したがって、これらの包括的なパラメータは、検査に使用される視力表に特有の、あるいは、上記視力表とは無関係の視力測定基準を提供する柔軟性を有し得る。チャート特有の測定基準は、同じチャートを経時的に使用する研究開発用途にとって重要であり得る。チャート不変の測定基準のアプローチは、様々な臨床的な実践と集団でデータを評価および比較するために重要である。図3Aで示されるように、チャート不変の視力モデルを生成する例示的な実施形態のフローチャートは、チャート不変の視力パラメータを使用する動作(230)を含むことがあり、その後、これは視力表設計要素によっては、チャート特有の視力パラメータに転換され得る(330)。
本明細書で開示される視力モデルはさらに、視力データの新規な提示の基盤を提供することができる。視覚化ツールは、患者と臨床医が測定されている視力の変化を理解するのを助け得る。
様々な眼の視力を、様々な距離で、あるいは視力の反復測定を必要とする(例えば、眼疾患または治療効果の進行を追跡する)状況で測定するために同じチャートをしばしば使用する場合があるため、条件間での汚染を防ぐことは難しい。米国科学アカデミー米国研究評議会(NAS-NRC)委員会とANSI(米国規格協会)基準の勧告は、視力表が対数比でサイズが減少している視標の複数の列を含まなければならないということを規定している。他の設計勧告(交換されることなくランダムにサンプリングされた1行当たり5-10の視標)に加えて、基準は、コンピューター化された適応視力方法によって使用される一文字提示に対して推薦される。
1つのサイズの1つのみの文字の視標の選択を最適化する従来の適応視力検査方法とは異なり、本明細書で開示されるシステムと方法は、チャート特有の視力測定基準とチャート不変の視力測定基準を同時に推定する視力表の複合的な最適化を都合よく可能にすることができる。本明細書で開示される方法とシステムに関連するさらなる利点としては、限定されないが、チャート設計基準を守りつつ、それぞれの個々の被験体へ正確に個別化された焦点を当てること、迅速な検査時間、時間を消費する単一の文字の視力検査に匹敵する精度、および、視標の大きさ、検査チャート、あるいは、検査手順とは無関係に被験体の視力について記述した視力測定基準が挙げられる。視力パラメータの両方のセットは、視力表設計の知識を考慮すれば、チャート特有であってもチャート不変であっても、交換可能かつ相互翻訳可能である。
いくつかの実施形態において、本明細書で開示されるシステムおよび方法は、単一の文字の検査によって提供される柔軟性と精度の利点を備えた、チャートに基づく検査によって提供される標準化の利点をもたらすチャートに基づく適応視力検査を含む。本明細書で開示されるシステムおよび方法は、規定委員会からの設計の制約または推薦に従いながら、あるいは、より一般的には、任意の所望の設計の制約を維持しながら、各被験体の視力を最適に検査するために視力表を個別化して上記視力表に正確に焦点を合わせるためにベイズの適応アルゴリズムを適用することができる。いくつかの実施形態において、ベイズの適応アルゴリズムと信号検出フレームワークを随意に使用する視力検査のための設計の制約された最適化方法の開発は、以下の1つ以上を提供する:チャート設計基準の遵守;個体に焦点を当てる適応型テストによる正確な個別化;チャートの検査時間の短さ;より長い一文字視力検査の精度;様々な視標セットを用いる行動推測の修正;および、視力検査の実際的な問題、例えば、視力検査の設計、あるいは使用される視標に対して不変である視力推定値。
1つの態様において、被験体の視力をスコアリングするための視力モデルを生成するためのコンピューター実行方法が本明細書に開示され、上記方法は:a)1つ以上の視力表設計パラメータを得る工程;b)被験体の視力検査データを収集する工程;c)候補視力パラメータの1つ以上のセットから、チャート特有の視力パラメータの第1のセットを選択する工程;d)視力モデルを生成する工程であって、i)チャート特有の視力パラメータの第1のセットを含む、単一の視標の心理測定関数を生成すること;ii)上記単一の視標の心理測定関数を使用して、複数の視標の心理測定関数のファミリーを計算すること;および、iii)上記複数の視標の心理測定関数のファミリーを使用して、チャート特有の視力パラメータの第2のセットを含むチャート特有の心理測定関数を生成することを含む、工程を含み、ここで、上記視力モデルは、1つ以上の視力表設計パラメータに基づいて被験体の視力検査データを得る確率を推定するように構成可能である。いくつかの実施形態において、上記方法は、(c)の後で、および、(i)の前に、表不変の感度パラメータの第1のセットを含む感度に基づく心理測定関数を生成する工程をさらに含み、ここで、上記表不変の感度パラメータの第1のセットは感度閾値および感度範囲を含み、および、上記表不変の感度パラメータの第1のセットは、チャート特有の視力パラメータの第1のセットに基づいて生成される。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータに依存しない。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータおよび/または被験体の1つ以上の追加のパラメータに基づいて生成され、上記1つ以上の追加のパラメータは表不変である。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、信号検出理論に基づいて生成される。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、被験体の視力パフォーマンスを、1つ以上の視標サイズの関数d’として、および、1つ以上のチャート設計パラメータから独立して、記述するように構成される。いくつかの実施形態において、上記方法は、(i)の前に、上記感度に基づく心理測定関数を、上記単一の視標の心理測定関数に変換する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数はチャート特有である。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第2のセットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、上記チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは1つ以上の数値を含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、そのパラメータに関する少なくとも1つの事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、少なくとも2つの異なる検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、少なくとも2つの異なる検査条件からの視力閾値のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、上記1つ以上の視力表設計パラメータは:視標の総数、1行当たりの視標の数、視標サンプリングの方法、視標サイズ、行の数、および被験体の応答、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は、少なくとも1つの視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーの各関数は、2つ以上の異なる視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は、被験体の視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーにおける1つ以上の関数は、視力表またはサブチャート中の1行当たりの視標の数に基づく。いくつかの実施形態において、(iii)は、複数の視標の心理測定関数のファミリーの加重和を使用することをさらに含む。いくつかの実施形態において、心理測定関数のファミリーの重み付けは、被験体の視力表データに基づく。いくつかの実施形態において、上記重み付けは、ユーザによって手動で、あるいはコンピュータプログラムによって自動的に決定される。いくつかの実施形態において、(b)は、1つ以上の視力表設計パラメータに基づいて生成される1つ以上の視力表を、被験体に表示することをさらに含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表は少なくとも1つの視標を含み、少なくとも1つの視標は視標のライブラリから選択される。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表は、標準的なETDRSチャートあるいはSloaneチャートにおける正常なコントラストの約25%、2.5%、あるいは1.5%であるコントラストのものである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの視標は、文字、数字、あるいはシンボルである。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットは、1つ以上の視力表設計パラメータ、被験体の視力検査データ、あるいはその両方に基づいて生成される。
別の態様において、被験体の視力をスコアリングするためのコンピューター実行方法が本明細書に開示され、上記方法は:a)1つ以上の視力表設計パラメータを得る工程;b)被験体の視力検査データを収集する工程;c)上記1つ以上の視力表設計パラメータ、上記被験体の視力検査データ、あるいはその両方に基づいて、候補視力パラメータの1つ以上のセットを生成する工程;d)1つ以上のチャート特有の心理測定関数を生成することを含む視力モデルを生成する工程であって、各チャート特有の心理測定関数が、チャート特有の視力パラメータの1つ以上のセットのチャート特有の視力パラメータの1セットを含む、工程;e)上記視力モデルおよび候補視力パラメータの1つ以上のセットを使用して、上記視力検査データを観察する確率を生成する工程;f)上記可能性に基づいて、被験体の候補視力パラメータの1つ以上のセットをランク付けする工程;および、g)ランクに基づいて、被験体の候補視力パラメータの1つ以上のセットから1つのセットを選択する工程、を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、1つ以上の視力パラメータのための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、1つ以上の視力パラメータの各々のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、(b)は被験体からの視力検査データを要約することを含む。いくつかの実施形態において、上記方法はさらに、(g)の後に、被験体またはユーザに対して視力検査の検査結果を表示する工程をさらに含み、上記検査結果は候補視力パラメータの選択されたセットを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1の検査条件のみからのデータを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1および第2の検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの選択されたセットは、視力閾値あるいは視力範囲の第1の事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、b)は、第1の検査条件を有するデータを選択することを含む。いくつかの実施形態において、上記方法は、g)の後に、被験体の視力検査データからの第2の検査条件を有するデータを選択する工程と;および、c)~g)を繰り返す工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの選択されたセットは、視力閾値あるいは視力範囲のための第2の事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、上記方法は、第1および第2の事後確率密度関数を使用して、差分布を得る工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、上記方法は、上記差分布に基づいて第1および第2の検査条件の間の視力閾値あるいは視力範囲の変化を計算する工程を含む。いくつかの実施形態において、視力検査の結果は表不変であるか、あるいはチャート特有である。いくつかの実施形態において、(e)はベイズの定理あるいは最尤推定に基づく。いくつかの実施形態において、事後確率密度関数はベイズの事後確率密度関数である。いくつかの実施形態において、第1および第2の事後確率密度関数はベイズの事後確率密度関数である。いくつかの実施形態において、(d)は、チャート特有の視力パラメータの第1のセットを含む単一の視標の心理測定関数を生成すること;上記単一の視標の心理測定関数を使用して、複数の視標の心理測定関数のファミリーを計算すること;および、上記複数の視標の心理測定関数のファミリーを使用して、チャート特有の視力パラメータの第2のセットを含むチャート特有の心理測定関数を生成することを含む。いくつかの実施形態では、上記方法はさらに、単一の視標の心理測定関数を生成する前に、表不変の感度パラメータの第1のセットを含む感度に基づく心理測定関数を生成する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータから独立している。いくつかの実施形態において、表不変の感度パラメータの第1のセットは、感度閾値および感度範囲を含み、ここで、表不変の感度パラメータの第1のセットは、候補視力パラメータの1つ以上のセットに基づいて生成される。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータおよび/または被験体の1つ以上の追加のパラメータに基づいて生成され、上記1つ以上の追加のパラメータは表不変である。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、信号検出理論に基づいて生成される。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、被験体の視力パフォーマンスを、1つ以上の視標サイズの関数d’として、および、1つ以上のチャート設計パラメータから独立して、記述するように構成される。いくつかの実施形態において、上記方法は、(i)の前に、上記感度に基づく心理測定関数を、上記単一の視標の心理測定関数に変換する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータのセットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数はチャート特有である。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータのセットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、上記チャート特有の視力パラメータのセットは1つ以上の数値を含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータのセットは、そのパラメータのための少なくとも1つの事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、少なくとも2つの異なる検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータのセットは、少なくとも2つの異なる検査条件の視力閾値のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、上記1つ以上の視力表設計パラメータは:視標の総数、1行当たりの視標の数、視標サンプリングの方法、視標サイズ、行の数、および被験体の応答、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は、少なくとも1つの視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーの各関数は、2つ以上の異なる視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は、被験体の視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーにおける1つ以上の関数は、視力表またはサブチャート中の1行当たりの視標の数に基づく。いくつかの実施形態において、チャート特有の心理測定関数を生成することは、複数の視標の心理測定関数のファミリーの加重和を使用することをさらに含む。いくつかの実施形態において、心理測定関数のファミリーの重み付けは、被験体の視力表データに基づく。いくつかの実施形態において、上記重み付けは、ユーザによって手動で、あるいはコンピュータプログラムによって自動的に決定される。いくつかの実施形態において、(b)は、1つ以上の視力表設計パラメータに基づいて生成される1つ以上の視力表を、被験体に表示することをさらに含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表は少なくとも1つの視標を含み、少なくとも単一の視力表は視標のライブラリから選択される。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表は、標準的なETDRSチャートあるいはSloaneチャートにおける正常なコントラストの約25%、2.5%、あるいは1.5%であるコントラストのものである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの視標は、文字、数字、あるいはシンボルである。いくつかの実施形態では、上記方法はさらに、h)1つ以上の検査チャート設計パラメータに基づいて複数の候補視力表を生成する工程;および、i)複数の候補視力表のランクに基づいて被験体の視力検査のために複数の候補視力表の1つ以上を選択する工程であって、ランク付けが、被験体に関する候補視力パラメータの選択されたセットに基づく、工程を含む。いくつかの実施形態では、上記方法はさらに、(b)の後に;選択された1つ以上の候補視力表を使用して、被験体からデータを収集する工程;停止基準が満たされていない場合には、停止基準が満たされるまで工程c)~g)と工程h)~i)を繰り返す工程を含む。
さらに別の態様において、被験体の視力を適応的に評価するためのコンピューター実行方法が本明細書に開示され、上記方法は:a)1つ以上の視力表設計パラメータを得る工程;b)被験体の視力検査データを収集する工程;c)1つ以上の視力表設計パラメータと被験体の視力検査データに基づいて候補視力パラメータの1つ以上のセットを生成する工程であって、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各々は、被験体の視力検査データを分析することにより得られたランクを含む、工程;d)1つ以上の検査チャート設計パラメータに基づいて複数の候補視力表を生成する工程;e)候補視力パラメータの1つ以上のセットの各々のランクに基づいて複数の候補視力表をランク付けする工程;および、f)視力検査について被験体に提示されるランクに基づいて複数の候補視力表から1つ以上の視力表を選択する工程を含む。いくつかの実施形態において、上記方法は、f)の後に、被験体に1つ以上の選択された視力表を提示する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、上記方法は、f)の後に、1つ以上の選択された視力表を使用して、被験体から収集された新しいデータを用いて視力検査データを更新する工程をさらに含む。いくつかの実施形態では、上記方法はさらに、被験体に1つ以上の選択された視力表を提示する工程;1つ以上の選択された視力表を使用して、被験体から収集された新しいデータを用いて視力検査データを更新する工程;および、工程b)~工程f)を、停止基準が満たされるまで繰り返す工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、1つ以上の視力パラメータのための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、1つ以上の視力パラメータの各々のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、(b)は被験体からの視力検査データを要約することを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1の検査条件のみからのデータを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1および第2の検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、少なくとも2つの異なる検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、視力閾値あるいは視力範囲のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、上記1つ以上の視力表設計パラメータは:視標の総数、1行当たりの視標の数、視標サンプリングの方法、視標サイズ、行の数、および被験体の応答、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、候補視力表の各々は少なくとも1つの視標を含み、少なくとも1つの視標は視標のライブラリから選択される。いくつかの実施形態において、候補視力表の1つ以上は、標準的なETDRSチャートあるいはSloaneチャートにおける正常なコントラストの約25%、2.5%、あるいは1.5%であるコントラストのものである。請求項90の方法であって、少なくとも1つの視標は、文字、数字、あるいはシンボルである。
さらに別の態様では、被験体の視力をスコアリングするための視力モデルを生成するためのコンピューター実行システムが本明細書に開示され、上記システムは:実行可能な命令を行うように構成されるオペレーティングシステムおよびメモリを含むデジタル処理装置と;コンピュータプログラムとを備え:上記コンピュータプログラムは、a)1つ以上の視力表設計パラメータを得ること;b)被験体の視力検査データを収集すること;c)候補視力パラメータの1つ以上のセットからチャート特有の視力パラメータの第1のセットを選択すること;d)視力モデルを生成することであって、i.チャート特有の視力パラメータの第1のセットを含む単一の視標の心理測定関数を生成し;ii.上記単一の視標の心理測定関数を使用して、複数の視標の心理測定関数のファミリーを計算すること;iii.上記複数の視標の心理測定関数のファミリーを使用して、チャート特有の視力パラメータの第2のセットを含むチャート特有の心理測定関数を生成することを含む、視力モデルを生成すること、を行うように構成されたソフトウェアモジュールを含むスコアリングアプリケーションを作成するためにデジタル処理装置によって実行可能な命令を含み、ここで、上記視力モデルは、1つ以上の視力表設計パラメータに基づいて被験体の視力検査データを得る確率を推定するように構成可能である。いくつかの実施形態において、上記システムは、(c)の後に、および(i)の前に、表不変の感度パラメータの第1のセットを含む感度に基づく心理測定関数を生成することを含み、ここで、上記表不変の感度パラメータの第1のセットは感度閾値および感度範囲を含み、および、ここで、上記表不変の感度パラメータの第1のセットは、チャート特有の視力パラメータの第1のセットに基づいて生成される。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータから独立している。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータおよび/または被験体の1つ以上の追加のパラメータに基づいて生成され、上記1つ以上の追加のパラメータは表不変である。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、信号検出理論に基づいて生成される。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、被験体の視力パフォーマンスを、1つ以上の視標サイズの関数d’として、および、1つ以上のチャート設計パラメータから独立して、記述するように構成される。いくつかの実施形態において、上記システムは、(i)の前に、上記感度に基づく心理測定関数を上記単一の視標の心理測定関数に変換することをさらに含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数はチャート特有である。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第2のセットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、上記チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは1つ以上の数値を含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、そのパラメータに関する少なくとも1つの事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、少なくとも2つの異なる検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、少なくとも2つの異なる検査条件からの視力閾値のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、上記1つ以上の視力表設計パラメータは:視標の総数、1行当たりの視標の数、視標サンプリングの方法、視標サイズ、行の数、および被験体の応答、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は、少なくとも1つの視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーの各関数は、2つ以上の異なる視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は、被験体の視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーにおける1つ以上の関数は、視力表またはサブチャート中の1行当たりの視標の数に基づく。いくつかの実施形態において、(iii)は、多数の視標の心理測定関数のファミリーの加重和を使用することをさらに含む。いくつかの実施形態において、心理測定関数のファミリーの重み付けは、被験体の視力表データに基づく。いくつかの実施形態において、上記重み付けは、ユーザによって手動で、あるいはコンピュータプログラムによって自動的に決定される。いくつかの実施形態において、(b)は、1つ以上の視力表設計パラメータに基づいて生成される1つ以上の視力表の使用をさらに含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表は少なくとも1つの視標を含み、少なくとも1つの視標は視標のライブラリから選択される。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表は、標準的なETDRSチャートあるいはSloaneチャートにおける正常なコントラストの約25%、2.5%、あるいは1.5%であるコントラストのものである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの視標は、文字、数字、あるいはシンボルである。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットは、1つ以上の視力表設計パラメータ、被験体の視力検査データ、あるいはその両方に基づいて生成される。
さらに別の態様では、被験体の視力をスコアリングするための視力モデルを生成するためのコンピュータシステムが本明細書に開示され、上記システムは:実行可能な命令を行うように構成されるオペレーティングシステムおよびメモリを含むデジタル処理装置と;コンピュータプログラムとを備え:上記コンピュータプログラムは、a)1つ以上の視力表設計パラメータを得ること;b)被験体の視力検査データを収集すること;c)上記1つ以上の視力表設計パラメータ、上記被験体の視力検査データ、あるいはその両方に基づいて、候補視力パラメータの1つ以上のセットを生成すること;d)1つ以上のチャート特有の心理測定関数を生成することを含む視力モデルを生成することであって、各チャート特有の心理測定関数は、チャート特有の視力パラメータの1つ以上のセットのチャート特有の視力パラメータの1セットを含む、こと;e)上記視力モデルおよび候補視力パラメータの1つ以上のセットを使用して、上記視力検査データを観察する確率を生成すること;f)上記可能性に基づいて、被験体の候補視力パラメータの1つ以上のセットをランク付けすること;および、g)上記ランクに基づいて、被験体の候補視力パラメータの1つ以上のセットからの1つのセットを選択すること、を行うように構成されたソフトウェアモジュールを含むスコアリングアプリケーションを作成するためにデジタル処理装置によって実行可能な命令を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、1つ以上の視力パラメータのための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、1つ以上の視力パラメータの各々のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、(b)は被験体の視力検査データを要約する。いくつかの実施形態において、上記システムは、(g)の後に、被験体またはユーザに対して視力検査の結果を表示することをさらに含み、上記結果は候補視力パラメータの選択されたセットを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1の検査条件のみからのデータを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1および第2の検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの選択されたセットは、視力閾値あるいは視力範囲の第1の事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、b)は、第1の検査条件を有するデータを選択することを含む。いくつかの実施形態において、上記システムは、g)の後に、被験体の視力検査データからの第2の検査条件を有するデータを選択し;および、c)~g)を繰り返すことをさらに含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの選択されたセットは、視力閾値あるいは視力範囲のための第2の事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、上記システムは、第1および第2の事後確率密度関数を使用して、差分布を取得することをさらに含む。いくつかの実施形態において、上記システムは、上記差分布に基づいた第1および第2の検査条件の間の視力閾値あるいは視力範囲の変化を計算することをさらに含む。いくつかの実施形態において、視力検査の結果は表不変であるか、あるいはチャート特有である。いくつかの実施形態において、(e)はベイズの定理あるいは最尤推定に基づく。いくつかの実施形態において、事後確率密度関数はベイズの事後確率密度関数である。いくつかの実施形態において、第1および第2の事後確率密度関数はベイズの事後確率密度関数である。いくつかの実施形態において、(d)は、チャート特有の視力パラメータの第1のセットを含む単一の視標の心理測定関数を生成すること;上記単一の視標の心理測定関数を使用して、複数の視標の心理測定関数のファミリーを計算すること;および、上記複数の視標の心理測定関数のファミリーを使用して、チャート特有の視力パラメータの第2のセットを含むチャート特有の心理測定関数を生成することを含む。いくつかの実施形態では、上記システムは、単一の視標の心理測定関数を生成する前に、表不変の感度パラメータの第1のセットを含む感度に基づく心理測定関数を生成する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータから独立している。いくつかの実施形態において、チャート不変の感度パラメータの第1のセットは、感度閾値および感度範囲を含む。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータおよび/または被験体に基づく1つ以上の追加のパラメータに基づいて生成され、上記1つ以上の追加のパラメータは表不変である。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、信号検出理論に基づいて生成される。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、被験体の視力パフォーマンスを、1つ以上の視標サイズの関数d’として、および、1つ以上のチャート設計パラメータから独立して、記述するように構成される。いくつかの実施形態において、上記システムは、上記感度に基づく心理測定関数を、上記単一の視標の心理測定関数に変換することをさらに含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータのセットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数はチャート特有である。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータのセットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、上記チャート特有の視力パラメータの第1のセットは1つ以上の数値を含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータのセットは、そのパラメータのための少なくとも1つの事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、少なくとも2つの異なる検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータのセットは、少なくとも2つの異なる検査条件の視力閾値のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、上記1つ以上の視力表設計パラメータは:視標の総数、1行当たりの視標の数、視標サンプリングの方法、視標サイズ、行の数、および被験体の応答、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は、少なくとも1つの視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーの各関数は、2つ以上の異なる視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は、被験体の視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーにおける1つ以上の関数は、視力表またはサブチャート中の1行当たりの視標の数に基づく。いくつかの実施形態において、チャート特有の心理測定関数を生成することは、複数の視標の心理測定関数のファミリーの加重和を使用することをさらに含む。いくつかの実施形態において、心理測定関数のファミリーの加重和は、被験体の視力表データに基づく。いくつかの実施形態において、上記重み付けは、ユーザによって手動で、あるいはコンピュータプログラムによって自動的に決定される。いくつかの実施形態において、(b)は、1つ以上の視力表設計パラメータに基づいて生成される1つ以上の視力表を、被験体に表示することをさらに含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表は少なくとも1つの視標を含み、少なくとも1つの視標は視標のライブラリから選択される。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表は、標準的なETDRSチャートあるいはSloaneチャートにおける正常なコントラストの約25%、2.5%、あるいは1.5%であるコントラストのものである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの視標は、文字、数字、あるいはシンボルである。いくつかの実施形態において、システムはさらに、h)1つ以上の検査チャート設計パラメータに基づいて複数の候補視力表を生成すること;および、i)複数の候補視力表のランクに基づいて被験体の視力検査のために複数の候補視力表の1つ以上を選択することであって、ランク付けが、被験体に関する候補視力パラメータの選択されたセットに基づく、ことを含む。いくつかの実施形態では、上記システムはさらに、(b)の後に;選択された1つ以上の候補視力表を使用して、被験体からデータを収集すること;停止基準が満たされていない場合には、停止基準が満たされるまで工程c)~g)と工程h)~i)を繰り返すことを含む。
さらに別の態様において、被験体の視力を適応的に評価するためのコンピューター実行システムが本明細書に開示され、上記方法は:実行可能な命令を行うように構成されるオペレーティングシステムおよびメモリを含むデジタル処理装置と;コンピュータプログラムとを備え:上記コンピュータプログラムは、a)1つ以上の視力表設計パラメータを得ること;b)被験体の視力検査データを収集すること;c)1つ以上の視力表設計パラメータと被験体の視力検査データに基づいて候補視力パラメータの1つ以上のセットを生成することであって、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各々は、被験体の視力検査データを分析することにより得られたランクを含む、こと;d)1つ以上の検査チャート設計パラメータに基づいて複数の候補視力表を生成すること;e)候補視力パラメータの1つ以上のセットの各々のランクに基づいて複数の候補視力表をランク付けすること;および、f)視力検査について被験体に提示されるランクに基づいて複数の候補視力表から1つ以上の視力表を選択することを含む。いくつかの実施形態において、上記システムは、f)の後に、被験体に1つ以上の選択された視力表を提示することをさらに含む。いくつかの実施形態において、上記システムは、f)の後に、1つ以上の選択された視力表を使用して、被験体から収集された新しいデータを用いて視力検査データを更新することをさらに含む。いくつかの実施形態において、システムはさらに、被験体に1つ以上の選択された視力表を提示すること;1つ以上の選択された視力表を使用して、被験体から収集された新しいデータを用いて視力検査データを更新すること;および、工程b)~工程f)を、停止基準が満たされるまで繰り返すことをさらに含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、1つ以上の視力パラメータのための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、1つ以上の視力パラメータの各々のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、(b)は被験体の視力検査データを要約する。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1の検査条件のみからのデータを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1および第2の検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、少なくとも2つの異なる検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、視力閾値あるいは視力範囲のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、上記1つ以上の視力表設計パラメータは:視標の総数、1行当たりの視標の数、視標サンプリングの方法、視標サイズ、行の数、および被験体の応答、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、候補視力表の各々は少なくとも1つの視標を含み、少なくとも1つの視標は視標のライブラリから選択される。いくつかの実施形態において、候補視力表の1つ以上は、標準的なETDRSチャートあるいはSloaneチャートにおける正常なコントラストの約25%、2.5%、あるいは1.5%であるコントラストのものである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの視標は、文字、数字、あるいはシンボルである。
他の開示された実施形態と一致しているので、非一時的なコンピューター可能記憶媒体は、本明細書に記載された方法のいずれかを実施するためにプロセッサによって実行されるプログラム命令を保存することができる。
本開示のさらなる態様および利点は、以下の詳細な記載から当業者に容易に明白となり、ここでは、本開示の例示的な実施形態のみが示され、記載されている。実現されるように、本開示は、他のおよび異なる実施形態においても可能であり、その様々な詳細は、すべてが本開示から逸脱することなく様々な明白な点において修正することができる。従って、図面と記載は本来、例示的なものとしてみなされ、限定的なものであるとはみなされない。
<引用による組み込み>
本明細書で言及されるすべての公報、特許、および特許出願は、個々の公報、特許、特許出願が引用によって組み込まれるように具体的かつ個別に示される程度まで、引用によって本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる刊行物、特許、あるいは特許出願が本明細書に含まれる開示に矛盾するという程度まで、本明細書は、そのような矛盾のある題材に取って代わるおよび/またはそれに優先するように意図される。
本発明の新規な特徴は、とりわけ添付の特許請求の範囲において明記される。本発明の特徴および利点のより良い理解は、本発明の原理が用いられる例示的実施形態を説明する以下の詳細な説明と、以下の添付図面(本明細書では「図(”Figure” and ”FIG.”)」とも称する)とを引用することによって得られるであろう。
スコアリングアルゴリズムSのフローチャートの非限定的な例を示す。 A-Bは、様々なチャート設計を有する視力表およびサブチャートのライブラリの生成の非限定的な例;この場合、ETDRSチャート(糖尿病網膜症の早期治療研究、図2A)およびスネレン視力表(図2B)を示す。 チャート不変の視力モデルを生成するフローチャートの非限定的な例を示す。 チャート特有の視力モデルを生成するフローチャートの非限定的な例を示す。 A-Bは、感度(d’)に基づく単一の視標心理測定関数の非限定的な例を示し、それは、チャート不変であり、視力表設計パラメータによって影響を受ける決定レベル因子から独立して知覚感度を記述する心理測定関数(信号検出理論のd’単位)である。 チャート特有の心理測定関数のセットの非限定的な例を示し、それは、推測率(2肢強制選択(2AFC)~10肢強制選択(10AFC))を決定する応答の選択肢の数を含むことができるチャート設計因子に基づいて、チャート特有の単一の視標心理測定関数へのチャート不変の単一の視標心理測定関数(d’単位)の変換を反映する。 スライド上で提示される5つの視標を視標サイズの関数として認識するための、視力モデルによって生成された10の推測選択肢(図6A)および様々な集合の複数の視標心理測定関数(図6B)に基づいた、単一の視標の心理測定関数の非限定的な例を示す。 スライド上で提示される5つの視標を視標サイズの関数として認識するための、視力モデルによって生成された10の推測選択肢(図6A)および様々な集合の複数の視標心理測定関数(図6B)に基づいた、単一の視標の心理測定関数の非限定的な例を示す。 図6Bにおける複数の視標の心理測定関数のファミリーの加重和から生成された、チャート特有の心理測定関数の非限定的な例を示す。 スライド上で提示される5つの視標を視標サイズの関数として認識するための、チャート特有の視力閾値およびチャート特有の視力範囲によって定義される、チャート特有の心理測定関数の非限定的な例を示す。 A-Bは、単一の視標の心理測定関数(図8A)および累積確率密度関数として提示される様々な集合の複数の視標心理測定関数(図8B)の非限定的な例を示す。 本明細書に開示される適応アルゴリズムAのフローチャートの非限定的な例を示す。 視標サイズのサンプリングパターンをチャート設計原則に基づいて変えることを決定することにより、候補視力表の拡張性ライブラリを生成する非限定的な例を示す。 A-Fは、完全な標準制約付き視力表に基づいて様々なアンカーポイントを使用する、候補視力表の非限定的な例を示す。 A-Cは、完全な標準制約付き視力表の特定領域あるいはサブチャートの非限定的な例を示す。 A-Cは3つの異なるモデルを用いて被験体からの応答を収集する非限定的な例を示し、この場合、被験体は、第1の列を下へと読み(図13A)、チャートを一番上から一行ずつ下へと読み(図13B)、あるいはスクリーンの中心に提示される単一の文字を読む(図13C)。 A-Bは、単一の行の最適化の計算の結果を、複合の複数行のサブチャートの最適化と比較する非限定的な例を示す。 n番目の検査スライドに対する被験体の応答に基づいて、逐次検定スライド(n+1番目)のための個別化された視力表の選択の非限定的な例を示す。 本明細書に開示されるアルゴリズムAおよびSを使用した組み合わせアルゴリズムのフローチャートの非限定的な例を示す。 本明細書に開示されるアルゴリズムAおよびSを使用した組み合わせアルゴリズムのフローチャートの別の非限定的な例を示す。 ベイズの事後確率を使用して、この場合、3つのスライドを使用して、被験体の視力閾値を推定する非限定的な例を示す。挿入図は、検査スライドの数の増加に伴う視力推定値の収束を示す。 1~5つのスライドおよび各検査につき4つの異なる実行を有する標準制約付き適応性視力検査での異なる数の検査スライドによる変動性の非限定的な例を示す。 組み合わせアルゴリズムの検証の非限定的な例を示す。 組み合わせアルゴリズムの検証の非限定的な例を示す。 視力検査の結果を表示する非限定的な例を示す。 被験体に対して視力検査の結果を表示する別の非限定的な例を示す。 本明細書に開示されるデジタル処理装置の非限定的な例を示す。 ウェブ/モバイルアプリケーション提供システムの非限定的な例を示し、この場合、ブラウザベースおよび/またはネイティブモバイルのユーザーインタフェースを提供するシステムを示す。 クラウドベースのウェブ/モバイルアプリケーション提供システムの非限定的な概略図を示し、この場合、弾性的に負荷分散されたオートスケーリングのウェブサーバーおよびアプリケーションサーバーリソース、ならびに同期的に複製されたデータベースを含むシステムを示す。 A-Bは、ベイズの事後確率密度関数(pdf)を使用して、様々な検査条件間の視力変化を推定する非限定的な例を示す。 A-Bは、異なる検査条件のベイズの事後確率密度関数の差分布の非限定的な例を示し、上記差分布は視力閾値変化の視標を提供する。
本明細書に開示される方法、システム、および装置は、視力検査を使用する視力評価に関する。
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、既存の視力検査、分析方法、あるいはシステムに対して幅広い利点を含み得る。1つのサイズの1つの文字のみの視標選択を最適化する既存の適応性視力検査方法と異なり、現行のシステムおよび方法は、各検査スライド上で提示された視標全体の最適化を可能にし得る。本明細書に開示されるシステムおよび方法は、チャート特有およびチャート不変の視力パラメータあるいは測定基準の同時的な推定を可能にし得る。本明細書に開示される方法およびシステムに関連したさらなる利点は、チャート設計基準を守りながらも各被験体への正確な焦点、速い検査時間、時間のかかる単一の文字の視力検査に匹敵する精度、および、視標サイズ、検査チャート、あるいは検査手順から独立した視力結果を含み得る。チャート特異の視力パラメータおよびチャート不変の視力パラメータの両方のセットは、本明細書において交換可能かつ相互変換可能である。
いくつかの実施形態において、被験体の視力をスコアリングするための視力モデルを生成するためのコンピューター実行方法が本明細書に開示され、上記方法は:a)1つ以上の視力表設計パラメータを得る工程と;b)被験体の視力検査データを収集する工程と;c)候補視力パラメータの1以上のセットからチャート特有の視力パラメータの第1のセットを選択する工程と;d)視力モデルを生成する工程であって、i)チャート特有の視力パラメータの第1のセットを含む単一の視標の心理測定関数を生成すること;ii)上記単一の視標の心理測定関数を使用して、複数の視標の心理測定関数のファミリーを計算すること;および、iii)上記複数の視標の心理測定関数のファミリーを使用して、チャート特有の視力パラメータの第2のセットを含むチャート特有の心理測定関数を生成すること、を含む視力モデルを生成する工程とを含み、ここで、上記視力モデルは、1つ以上の視力表の設計パラメータに基づいて、被験体の視力検査データを得る確率を推定するように構成可能である。いくつかの実施形態において、上記方法は、(c)の後および(i)の前に、感度に基づいて、チャート不変の感度パラメータの第1のセットを含む心理測定関数を生成する工程を含み、ここで、上記チャート不変の感度パラメータの第1のセットは感度閾値および感度範囲を含み、およびここで、上記チャート不変の感度パラメータの第1のセットはチャート特有の視力パラメータの第1のセットに基づいて生成される。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータから独立している。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータおよび/または被験体の1つ以上の追加のパラメータに基づいて生成され、上記1つ以上の追加のパラメータはチャート不変である。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、信号検出理論に基づいて生成される。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、被験体の視力パフォーマンスを、1つ以上の視標サイズの関数d’として、および1つ以上のチャート設計パラメータから独立して、記述するように構成される。いくつかの実施形態において、上記方法は、(i)の前に、感度に基づく心理測定関数を単一の視標の心理測定関数に変換する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、上記チャート特異の視力パラメータの第1のセットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数はチャート特有である。いくつかの実施形態において、上記チャート特異の視力パラメータの第2のセットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、1つ以上の数値を含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、そのパラメータの少なくとも1つの事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、少なくとも2つの異なる検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、少なくとも2つの異なる検査条件からの視力閾値の事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表設計パラメータは:視標の総数、1行当たりの視標の数、視標サンプリングの方法、視標サイズ、行数、および被験体の応答、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は少なくとも1つの視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーの各関数は、2つ以上の異なる視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は、被験体の視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーにおける1つ以上の関数は、視力表またはサブチャート中の1行当たりの視標の数に基づく。いくつかの実施形態では、(iii)は、複数の視標の心理測定関数のファミリーの加重和を使用することをさらに含む。いくつかの実施形態において、心理測定関数のファミリーの重み付けは、被験体の視力表データに基づく。いくつかの実施形態において、上記重み付けは、ユーザによって手動で、あるいはコンピュータプログラムによって自動的に決定される。いくつかの実施形態において、(b)は、1つ以上の視力表設計パラメータに基づいて生成された1つ以上の視力表を被験体に対して表示することを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表の各々は少なくとも1つの視標を含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表は、標準的なETDRSチャートあるいはSloaneチャートにおける正常なコントラストの約25%、2.5%、あるいは1.5%であるコントラストのものである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの視標は、文字、数字、あるいは符号である。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットは、1つ以上の視力表設計パラメータ、被験体の視力検査データ、あるいはその両方に基づいて生成される。
いくつかの実施形態において、被験体の視力をスコアリングするためのコンピューター実行方法が本明細書に開示され、上記方法は:a)1つ以上の視力表設計パラメータを得る工程と;b)被験体の視力検査データを収集する工程と;c)候補視力パラメータの1つ以上のセットを、1つ以上の視力表設計パラメータ、被験体の視力検査データ、あるいはその両方に基づいて生成する工程と;d)1つ以上のチャート特有の心理測定関数を生成する視力モデル生成する工程であって、各チャート特有の心理測定関数は、チャート特有の視力パラメータの1つ以上のセットのチャート特有の視力パラメータの1セットを含む、工程と;e)上記視力モデルおよび上記候補視力パラメータの1つ以上のセットを使用して、視力検査データを観察する確率を生成する工程と;f)上記確率に基づいて、被験体の候補視力パラメータの1つ以上のセットをランク付けする工程と;g)上記ランク付けに基づいて、被験体のための候補視力パラメータの1つ以上のセットから1つのセットを選択する工程と、を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、1つ以上の視力パラメータの事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、1つ以上の視力パラメータの各々の事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、(b)は被験体の視力検査データを要約することを含む。いくつかの実施形態において、上記方法は、(g)の後に、被験体またはユーザに視力検査の結果を表示することを含み、上記検査結果は候補視力パラメータの選択されたセットをさらに含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1の検査条件のみからのデータを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1および第2の検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、上記候補視力パラメータの選択されたセットは、視力閾値あるいは視力範囲の第1の事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、b)は第1の検査条件を有するデータを選択することを含む。いくつかの実施形態において、上記方法は、g)の後に、被験体の視力検査データから第2の検査条件を有するデータを選択すること、およびc)~g)を繰り返すことを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの選択されたセットは、視力閾値あるいは視力範囲の第2の事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、上記方法はさらに、第1および第2の事後確率密度関数を使用して差分布を得る工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、上記方法は、上記差分布に基づいて、第1および第2の検査条件の間の視力閾値あるいは視力範囲の変化を計算することを含む。いくつかの実施形態において、視力検査の結果はチャート不変あるいはチャート特有である。いくつかの実施形態において、(e)はベイズの定理あるいは最尤推定に基づく。いくつかの実施形態において、事後確率密度関数はベイズの事後確率密度関数である。いくつかの実施形態において、第1あるいは第2の事後確率密度関数はベイズの事後確率密度関数である。いくつかの実施形態において、(d)は:チャート特有の視力パラメータの第1のセットを含む単一の視標の心理測定関数を生成すること;上記単一の視標の心理測定関数を使用して、複数の視標の心理測定関数のファミリーを計算すること;および、上記複数の視標の心理測定関数のファミリーを使用して、チャートに特有の視力パラメータの第2のセットを含むチャート特有の心理測定関数を生成することを含む。いくつかの実施形態において、上記方法は、単一の視標の心理測定関数を生成する前に、チャート不変の感度パラメータの第1のセットを含む、感度に基づく心理測定関数を生成する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータから独立している。いくつかの実施形態において、チャート不変の感度パラメータの第1のセットは感度閾値および感度範囲を含み、ここで、上記チャート不変の感度パラメータの第1のセットは、候補視力パラメータの1つ以上のセットに基づいて生成される。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータおよび/または被験体の1つ以上の追加のパラメータに基づいて生成され、上記1つ以上の追加のパラメータはチャート不変である。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、信号検出理論に基づいて生成される。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、被験体の視力パフォーマンスを、1つ以上の視標サイズの関数d’として、および1つ以上のチャート設計パラメータから独立して、記述するように構成される。いくつかの実施形態において、上記方法は、感度に基づく心理測定関数を単一の視標の心理測定関数に変換する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、チャート特異の視力パラメータのセットは視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数はチャート特有である。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータのセットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータのセットは1つ以上の数値を含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータのセットは、そのパラメータの少なくとも1つの事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、少なくとも2つの異なる検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータのセットは、少なくとも2つの異なる検査条件の視力閾値の事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表設計パラメータは:視標の総数、1行当たりの視標の数、視標サンプリングの方法、視標サイズ、行数、および被験体の応答、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は少なくとも1つの視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーの各関数は、2つ以上の異なる視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は、被験体の視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーにおける1つ以上の関数は、視力表またはサブチャート中の1行当たりの視標の数に基づく。いくつかの実施形態では、チャート特有の心理測定関数を生成することは、複数の視標の心理測定関数のファミリーの加重和を使用することをさらに含む。いくつかの実施形態において、心理測定関数のファミリーの重み付けは、被験体の視力表データに基づく。いくつかの実施形態において、上記重み付けは、ユーザによって手動で、あるいはコンピュータプログラムによって自動的に決定される。いくつかの実施形態において、(b)は、1つ以上の視力表設計パラメータに基づいて生成された1つ以上の視力表を、被験体に対して表示することを含む。1つ以上の視力表の各々は少なくとも1つの視標を含む、請求項71の方法。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表は、標準的なETDRSチャートあるいはSloaneチャートにおける正常なコントラストの約25%、2.5%、あるいは1.5%であるコントラストのものである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの視標は、文字、数字、あるいは符号である。いくつかの実施形態では、上記方法はさらに、h)1つ以上のチャート設計パラメータに基づいて複数の候補視力表を生成する工程と;i)複数の候補視力表のランク付けに基づいて、被験体の視力検査のための複数の候補視力表の1つ以上を選択する工程であって、ここで、上記ランク付けは被験体の候補視力パラメータの選択されたセットに基づく、工程とを含む。いくつかの実施形態において、上記方法は、(b)の後に、選択された1つ以上の候補視力表を使用して被験体からデータを収集する工程と;停止基準が満たされていない場合、停止基準が満たされるまで、工程c)~g)および工程h)~i)と;を繰り返す工程をさらに含む。
いくつかの実施形態において、被験体の視力を適応的に評価するためのコンピューター実行方法が本明細書に開示され、上記方法は:a)1つ以上の視力表設計パラメータを得る工程と;b)被験体の視力検査データを収集する工程と;c)1つ以上の視力表設計パラメータおよび被験体の視力検査データに基づいて、候補視力パラメータの1つ以上のセットを生成する工程であって、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各々は、被験体の視力検査データを分析することによって得られたランクを含む、工程と;d)1つ以上の視力表設計パラメータに基づいて複数の候補視力表を生成する工程と;e)候補視力パラメータの1つ以上のセットの各々のランクに基づいて、複数の候補視力表をランク付ける工程と;および、f)視力検査のために、被験体に提示されるそのランクに基づいて、複数の候補視力表から1つ以上の視力表を選ぶ工程と、を含む。いくつかの実施形態において、上記方法は、f)の後に、1つ以上の選択された視力表を被験体に提示する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、上記方法は、f)の後に、1つ以上の選択された視力表を使用して被験体から収集された新しいデータで視力検査データを更新する工程をさらに含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、停止基準が満たされるまで、被験体に1つ以上の選択された視力表を提示すること;1つ以上の選択された視力表を使用して被験体から収集された新しいデータを用いて視力検査データを更新すること;および、工程b)~f);を繰り返す工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上の各セットは、1つ以上の視力パラメータの事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上の各セットは、1つ以上の視力パラメータの各々の事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、(b)は被験体の視力検査データを要約することを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1の検査条件のみからのデータを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1および第2の検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上の各セットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、少なくとも2つの異なる検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、視力閾値あるいは鋭さ視力範囲の事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表設計パラメータは:視標の総数、1行当たりの視標の数、視標サンプリングの方法、視標サイズ、行数、および被験体の応答、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、候補視力表の各々は少なくとも1つの視標を含む。いくつかの実施形態において、候補視力表は、標準的なETDRSチャートあるいはSloaneチャートにおける正常なコントラストの約25%、2.5%、あるいは1.5%であるコントラストのものである。少なくとも1つの視標は、文字、数字、あるいは符号である、請求項90に記載の方法。
いくつかの実施形態において、被験体の視力をスコアリングするための視力モデルを生成するためのコンピューター実行システムが本明細書に開示され、上記コンピューター実行システムは:実行可能な命令を行うように構成されるオペレーティングシステムおよびメモリを含むデジタル処理装置と;コンピュータプログラムとを備え:上記コンピュータプログラムは、a)1つ以上の視力表設計パラメータを得ること;b)被験体の視力検査データを収集すること;c)候補視力パラメータの1つ以上セットからチャート特有の視力パラメータの第1のセットを選択すること;d)視力モデルを生成することであって;i.単一の視標の心理測定関数は上記チャート特有の視力パラメータの第1のセットを生成すること;ii.上記単一の視標の心理測定関数を使用して、複数の視標の心理測定関数のファミリーを計算すること;iii.チャート特有の視力パラメータの第2のセットを含む上記複数の視標の心理測定関数のファミリーを使用して、チャート特有の心理測定関数を生成することを含む、視力モデルを生成すること、を行うように構成されたソフトウェアモジュールを含むスコアリングアプリケーションを生成するための、デジタル処理装置によって実行可能な命令を含み、ここで、上記視力モデルは、1つ以上の視力表設計パラメータに基づいた被験体の視力検査データを得る可能性を推定するように構成可能である。いくつかの実施形態において、上記システムは、(c)の後に、および(i)の前に、チャート不変の感度パラメータの第1のセットを含む感度に基づく心理測定関数を生成することを含み、ここで、上記チャート不変の感度パラメータの第1のセットは感度閾値および感度範囲を含み、およびここで、上記チャート不変の感度パラメータの第1のセットは、チャート特有の視力パラメータの第1のセットに基づいて生成される。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータから独立している。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータおよび/または被験体の1つ以上の追加のパラメータに基づいて生成され、上記1つ以上の追加のパラメータはチャート不変である。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、信号検出理論に基づいて生成される。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、被験体の視力パフォーマンスを、1つ以上の視標サイズの関数d’として、および1つ以上のチャート設計パラメータから独立して、記述するように構成される。いくつかの実施形態において、上記システムは、(i)の前に、上記感度に基づく心理測定関数を上記単一の視標の心理測定関数に変換することをさらに含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数はチャート特有である。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第2のセットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、上記チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは1つ以上の数値を含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、そのパラメータのための少なくとも1つの事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、少なくとも2つの異なる検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、少なくとも2つの異なる検査条件からの視力閾値のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、上記1つ以上の視力表設計パラメータは:視標の総数、行当たりの視標の数、視標サンプリングの方法、視標サイズ、行数、および被験体の応答、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は少なくとも1つの視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーの各関数は、2つ以上の異なる視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は、被験体の視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーにおける1つ以上の関数は、視力表またはサブチャート中の1行当たりの視標の数に基づく。いくつかの実施形態において、(iii)は、複数の視標の心理測定関数のファミリーの加重和を使用することをさらに含む。いくつかの実施形態において、心理測定関数のファミリーの重み付けは、被験体の視力表データに基づく。いくつかの実施形態において、上記重み付けは、ユーザによって手動で、あるいはコンピュータプログラムによって自動的に決定される。いくつかの実施形態において、(b)は、1つ以上の視力表設計パラメータに基づいて生成される1つ以上の視力表の使用をさらに含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表の各々は少なくとも1つの視標を含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表は、標準的なETDRSチャートあるいはSloaneチャートにおける正常なコントラストの約25%、2.5%、あるいは1.5%であるコントラストのものである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの視標は、文字、数字、あるいは符号である。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットは、1つ以上の視力表設計パラメータ、被験体の視力検査データ、あるいはその両方に基づいて生成される。
いくつかの実施形態では、被験体の視力をスコアリングするための視力モデルを生成するためのコンピュータシステムが本明細書において開示され、上記コンピュータシステムは:実行可能な命令を行うように構成されるオペレーティングシステムおよびメモリを含むデジタル処理装置と;コンピュータプログラムとを備え:上記コンピュータプログラムは、a)1つ以上の視力表設計パラメータを得ること;b)被験体の視力検査データを収集すること;c)上記1つ以上の視力表設計パラメータ、上記被験体の視力検査データ、あるいはその両方に基づいて、候補視力パラメータの1つ以上のセットを生成すること;d)1つ以上のチャート特有の心理測定関数を生成することを含む視力モデルを生成することであって、各チャート特有の心理測定関数は、チャート特有の視力パラメータの1セットあるいはチャート特有の視力パラメータの1つ以上のセットを含む、生成すること;e)上記視力モデルおよび候補視力パラメータの1つ以上のセットを使用して、上記視力検査データを観察する確率を生成すること;f)上記確率に基づいて、被験体の候補視力パラメータの1つ以上のセットをランク付けすること;および、g)上記ランク付けに基づいて、被験体の候補視力パラメータの1つ以上のセットからの1つのセットを選択すること、を行うように構成されたソフトウェアモジュールを含むスコアリングアプリケーションを生成するための、デジタル処理装置によって実行可能な命令を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、1つ以上の視力パラメータのための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは、1つ以上の視力パラメータの各々のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、(b)は被験体の視力検査データを要約する。いくつかの実施形態において、上記システムは、(g)の後に、被験体またはユーザに対して視力検査の結果を表示することをさらに含み、上記結果は候補視力パラメータの選択されたセットを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1の検査条件のみからのデータを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1および第2の検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの選択されたセットは、視力閾値あるいは視力範囲の第1の事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、b)は、第1の検査条件を有するデータを選択することを含む。いくつかの実施形態において、上記システムは、g)の後に、被験体の視力検査データからの第2の検査条件を有するデータを選択し;および、c)~g)を繰り返すことをさらに含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの選択されたセットは、視力閾値あるいは視力範囲のための第2の事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、上記システムは、第1および第2の事後確率密度関数を使用して、差分布を取得することをさらに含む。いくつかの実施形態において、上記システムは、上記差分布に基づいた第1および第2の検査条件の間の視力閾値あるいは視力範囲の変化を計算することをさらに含む。いくつかの実施形態において、視力検査の結果はチャート不変であるか、あるいはチャート特有である。いくつかの実施形態において、(e)はベイズの定理あるいは最尤推定に基づく。いくつかの実施形態において、事後確率密度関数はベイズの事後確率密度関数である。いくつかの実施形態において、第1あるいは第2の事後確率密度関数はベイズの事後確率密度関数である。いくつかの実施形態において、(d)は:チャート特有の視力パラメータの第1のセットを含む単一の視標の心理測定関数を生成すること;上記単一の視標の心理測定関数を使用して、複数の視標の心理測定関数のファミリーを計算すること;および、上記複数の視標の心理測定関数のファミリーを使用して、チャート特有の視力パラメータの第2のセットを含むチャート特有の心理測定関数を生成することを含む。いくつかの実施形態において、上記システムは、単一の視標の心理測定関数を生成する前に、チャート不変の感度パラメータの第1のセットを含む感度に基づく心理測定関数を生成することをさらに含む。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータから独立している。いくつかの実施形態において、上記チャート不変の感度パラメータの第1のセットは、感度閾値および感度範囲を含む。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、1つ以上の視力表設計パラメータおよび/または被験体に基づく1つ以上の追加のパラメータに基づいて生成され、上記1つ以上の追加のパラメータはチャート不変である。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、信号検出理論に基づいて生成される。いくつかの実施形態において、上記感度に基づく心理測定関数は、被験体の視力パフォーマンスを、1つ以上の視標サイズの関数d’として、および1つ以上のチャート設計パラメータから独立して、記述するように構成される。いくつかの実施形態において、上記システムは、上記感度に基づく心理測定関数を上記単一の視標の心理測定関数に変換することをさらに含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータのセットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数はチャート特有である。いくつかの実施形態において、上記チャート特有の視力パラメータのセットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、上記チャート特有の視力パラメータのセットは1つ以上の数値を含む。いくつかの実施形態において、上記チャート特有の視力パラメータのセットは、そのパラメータのための少なくとも1つの事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、少なくとも2つの異なる検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、チャート特有の視力パラメータのセットは、少なくとも2つの異なる検査条件における視力閾値のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、上記1つ以上の視力表設計パラメータは、視標の総数、1行当たりの視標の数、視標サンプリングの方法、視標サイズ、行数、および被験体の応答、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は少なくとも1つの視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーの各関数は、2つ以上の異なる視標サイズに基づく。いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数は、被験体の視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーにおける1つ以上の関数は、視力表またはサブチャート中の1行当たりの視標の数に基づく。いくつかの実施形態において、チャート特有の心理測定関数を生成することは、複数の視標の心理測定関数のファミリーの加重和を使用することをさらに含む。いくつかの実施形態において、心理測定関数のファミリーの加重和は、被験体の視力表データに基づく。いくつかの実施形態において、上記重み付けは、ユーザによって手動で、あるいはコンピュータプログラムによって自動的に決定される。いくつかの実施形態において、(b)は、1つ以上の視力表設計パラメータに基づいて生成される1つ以上の視力表を表示することをさらに含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表の各々は少なくとも1つの視標を含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の視力表は、標準的なETDRSチャートあるいはSloaneチャートにおける正常なコントラストの約25%、2.5%、あるいは1.5%であるコントラストのものである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの視標は、文字、数字、あるいは符号である。いくつかの実施形態において、上記システムは:h)1つ以上のチャート設計パラメータに基づいて複数の候補視力表を生成すること;および、i)複数の候補視力表のランク付けに基づいて、被験体の視力検査のために複数の候補視力表の1つ以上を選択することであって、ここで、上記ランク付けは、被験体のための候補視力パラメータの選択されたセットに基づく、選択することをさらに含む。いくつかの実施形態において、上記システムは、(b)の後に、選択された1つ以上の候補視力表を使用して、被験体のデータを収集することをさらに含み、停止基準が満たされていない場合は、停止基準が満たされるまで、工程c)~g)および工程h)~i)を繰り返す。
いくつかの実施形態において、被験体の視力を適応的に評価するためのコンピューター実行システムが本明細書に開示され、上記コンピューター実行システムは:実行可能な命令を行うように構成されるオペレーティングシステムとメモリを含むデジタル処理装置と;コンピュータプログラムとを備え:上記コンピュータプログラムは、a)1つ以上の視力表設計パラメータを得ること;b)被験体の視力検査データを収集すること;c)被験体の1つ以上の視力表設計パラメータおよび1以上セットの候補視力パラメータに基づいて、視力検査データを生成することであって、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各々は、被験体の視力検査データを分析することによって得られるランクを含む、生成すること;d)1つ以上の視力表設計パラメータに基づいて複数の候補視力表を生成すること;e)候補視力パラメータの1つ以上のセットの各々の上記ランクに基づいて、複数の候補視力表をランク付けすること;および、f)視力検査のための被験体に提示されることになるそのランクに基づいて、複数の候補視力表から1つ以上の視力表を選択すること、を行うように構成されたソフトウェアモジュールを含むスコアリングアプリケーションを生成するための、上記デジタル処理装置によって実行可能な命令を含む。いくつかの実施形態において、上記システムは、f)の後に、被験体に1つ以上に選択された視力表を提示することをさらに含む。いくつかの実施形態において、上記システムは、f)の後に、1つ以上の選択された視力表を使用して、被験体から収集された新しいデータで視力検査データを更新することをさらに含む。いくつかの実施形態において、上記システムは、停止基準が満たされるまで、被験体に1つ以上の選択された視力表を提示すること;1つ以上の選択された視力表を使用して被験体から収集された新しいデータを用いて視力検査データを更新すること;および、工程b)~f)を繰り返すこと;をさらに含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上セットの各セットは、視力閾値および視力範囲を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、1つ以上の視力パラメータのための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、1つ以上の視力パラメータの各々のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、(b)は被験体の視力検査データを要約する。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1の検査条件のみからのデータを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、第1および第2の検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、上記候補視力パラメータの1つ以上の各セットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、被験体の視力検査データは、少なくとも2つの異なる検査条件からのデータを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、視力閾値あるいは視力範囲のための事後確率密度関数を含む。いくつかの実施形態において、上記1つ以上の視力表設計パラメータは:視標の総数、1行当たりの視標の数、視標サンプリングの方法、視標サイズ、行数、および被験体の応答、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、候補1つの視力表の各々は少なくとも1つの視標を含む。いくつかの実施形態において、候補視力表の1つ以上は、標準的なETDRSチャートあるいはSloaneチャートにおける正常なコントラストの約25%、2.5%、あるいは1.5%であるコントラストのものである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの視標は、文字、数字、あるいは符号である。
<視標>
いくつかの実施形態において、視標は、視覚または視力を検査するための標準化された符号である。いくつかの実施形態において、視力表あるいは視覚検査は、米国国家規格協会、米国科学アカデミー、全米研究評議会、米国眼科学会、国立眼学研究所、および米国食品医薬品局のリストから選択される1つ以上の基準に従う。
いくつかの実施形態において、視標は、任意の形状の文字、図、数字、写真、あるいは幾何学的符号である。いくつかの実施形態において、視標はあらかじめ決定されたサイズである。いくつかの実施形態において、視標の最小サイズは、-0.3logMARの視力を生成することである。いくつかの実施形態において、視標の最小サイズは、-0.25、-0.35、-0.4、-0.45、-0.5logMARの視力を生成することである。いくつかの実施形態において、視標の最大サイズは、1.2、1.25、1.3、1.35、1.4、1.45、1.5、あるいは1.55logMARの視力を生成することである。
<視力表およびサブチャート>
いくつかの実施形態において、視力表(または、本明細書の「チャート」、「視力表」、あるいは「視覚表)」として交換可能)は、被験体の視覚系の空間解像度を測定するために使用される。いくつかの実施形態において、視覚サブチャートは、完全な視覚表の部分あるいは一部である。いくつかの実施形態では、視覚表は、視力検査表、目視検査表、あるいは視覚検査表などである。いくつかの実施形態において、視覚表あるいはサブチャートは1つ以上の視標を含む。いくつかの実施形態において、視覚表は、少なくとも1つのチャートパラメータあるいは視覚検査パラメータに応じて、様々なタイプに分類される。これらのパラメータは、視標のタイプ、視標の数、横列の数、縦列の数、視標サイズ、視力表は、隣接する横列あるいは縦列の視標サイズの差、目視検査での検査表の数、視標サンプリング法などから選択される1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態において、視覚表は、ETDRS(糖尿病網膜症の早期治療研究)logMAR(X軸およびY軸は、解像度の最小角度の対数である)チャート、スネレン視力表、tumbling Eチャート、Landolt cチャート、Lea検査、あるいはJaegerチャートである。
いくつかの実施形態において、視覚表あるいはサブチャートは1つ以上の視標を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの視標が目視検査表あるいはサブチャートを形成する。いくつかの実施形態において、視標の少なくとも1つの横列、少なくとも1つの視標を含む各横列が、目視検査表あるいはサブチャートを形成する。いくつかの実施形態において、視標の少なくとも1つの縦列、少なくとも1つの視標を含む各縦列が、目視検査表あるいはサブチャートを形成する。いくつかの実施形態において、各列の様々な視標は同一の視標サイズである。いくつかの実施形態において、視標サイズは、視覚表あるいは視覚サブチャートの最初の列から最後の列まで単調に小さくなる。いくつかの実施形態において、視覚表あるいはサブチャートの各列の視標の数は同一である。いくつかの実施形態において、各横列は5つの視標を有する。いくつかの実施形態において、視覚表またはサブチャートの各列の視標の数は、1~5つの視標の範囲である。いくつかの実施形態において、チャートあるいはサブチャートは3列の視標を有する。いくつかの実施形態において、チャートあるいはサブチャートは1~5列の視標を有する。いくつかの実施形態において、完全な視覚表は14横列の視標を有する。
いくつかの実施形態において、各列の視標サイズは、小数視力の基数10に対する対数として指定される。一例として、1の小数視力はLogMAR視力において0.00であり、0.1の小数視力はLogMAR視力において1.0である。
<視力表設計>
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される方法、システム、あるいは装置は、視力表およびサブチャートを含む。いくつかの実施形態において、上記視力表あるいはサブチャートは、1つ以上の特定のチャート設計特徴および/または視標の設計特徴によって制約される。
いくつかの実施形態において、視標を提示するために使用される視力表(あるいはサブチャート)の設計特徴に加えて、視標の設計特徴が、本明細書に開示されるシステムおよび方法において考慮される。さらなる実施形態において、視標のパラメータ(特徴として交換可能)および/またはそれらが提示されるチャートは、限定されないが以下を含む:
i.可能性のある視標サイズ(例えば、スネレン視力表には11の視標サイズ、およびETDRSチャートには14の視標サイズ)の数;
ii.視標の可能性のあるサイズ(例えば、図11A-11F)
ii.視標の同一性:
1.文字
2.数字
3.パターン
4.Landolt C
5.Tumbling E;
iii.視標をサンプリングするためのプールのサイズ
1.Sloan、Bailey-Lovieには10
2.Landolt C, Tumbling E, HOTV, Lea, Handsには4
3.従来のスネレンには9
4.英国のスネレン基準BS 4274-1:2003には12;
5.英語アルファベットには26
iv.視標のプールをサンプリングする方法(例えば、置換ありまたはなし);
v.チャート、サブチャート、あるいは一連のサブチャートに提示された線の数;
vi.各線当たりに提示される視標の数;
vii.視標測定基準(例えば、視標閾値、視標範囲、および/または視標勾配)の定義;
臨床ケアの既存の技術は、視力検査の名目上の目標に焦点に注目している:患者があるあらかじめ指定された基準で視標を確実に識別できない視標の列を決定すること:例えば、患者が少なくとも5つの視標のうち2つを識別することができない視標サイズ。現在の検査は、様々なチャート設計にわたって視覚パフォーマンスに寄与するいくつかの設計因子を無視している。例えば、視標の小さなプールは、視覚情報がなくても正確に推測することをより簡単にする。具体的に、Landolt Cの視標(4つの潜在的方向のうちの1つを識別)を用いて視力を検査する場合、より低い推測率(例えば、Sloanセットでは10%)を有する視力表と比較して、正確に(25%の確立)推測することがさらに容易である。現在、視力結果は、様々なチャートにおける推測率に適していないか、あるいは修正されない。チャート特有の設計因子から生じるパフォーマンスへの寄与と、患者に特有の因子のパフォーマンスへの寄与の混同がある場合がある。
いくつかの実施形態において、チャート特有のパラメータおよび被験体に特有の(本明細書のチャート不変のパラメータに相当する)パラメータを含む、視力表設計特徴の1つ以上の総合的な考慮が本明細書に開示され、これは、本明細書の視力モデルあるいは予測モデルの基礎を形成する。視力表設計を使用してパフォーマンスへの寄与を精巧に定義し、および各チャートのパフォーマンスへの様々な寄与を考慮することによって、上記モデルは、視力データを収集するために使用されるチャートから独立した被験体の視力パフォーマンスの測定を可能する場合もある。
いくつかの実施形態において、視力検査は、委員会基準および/または歴史的ならびに文化的嗜好に基づく設計原則に準拠する。特定の実施形態において、図2Aを参照すると、ETDRS委員会によって推奨される視力表の設計は、14行の視標を含み、1行当たり5つの視標が存在し、それぞれ列が下がるごとにサイズが対数減少する。0.10の少数対数単位の進行は、視標の連続する列ごとにサイズが約25%減少する。各列は、置換なしで10文字のSloanセットからサンプリングされる5文字を含む。この実施形態では、ETDRS基準を満たす視力表が図2Aに示される。
いくつかの実施形態において、より小さな視標サイズでより多くの文字を提示するか、あるいはより大きな視標サイズでより少ない文字を提示するスネレン視力表(図2B)は、臨床診療で使用される支配的なチャートのままである。いくつかの実施形態において、ETDRS、スネレンおよび同様の標準制約付きのチャート設計は、視標をサンプリングするための静的範囲および解像度に関連する。非適応型の決定論的な検査の慣例により、すべての被験体に視標の同じ範囲が提示される。さらに、検査の不変のサンプリング解像度は、14の確立された視標サイズで提示されるものに対して、中間の視標サイズに相当する視力値の測定に感応しないことを結果としてもたらす。
いくつかの実施形態において、視力表は、標準委員会および/または歴史的嗜好によって決定される設計原則に準拠してもよい。例えば、ETDRSチャートは、臨床試験および臨床研究に推奨される視力表である(図2A)。ETDRSチャートの設計は、14行の視標であり、各行は10文字のSloanセットからの置換なしでサンプリングされる5つの視標を提示し、行間の視標サイズは一定の対数進行である。0.10の少数対数単位の進行は、各行からその上の行までサイズがおよそ25%増大することに相当する。
スネレン視力表(図2B)の設計は、1行ごとに異なる数の視標および行間の異なるサイズ進行を示す12行を含む。ETDRSチャートのものに劣ると考えられる設計特徴にもかかわらず、スネレン視力表は、眼科専門医および一般開業医の臨床診療で使用される支配的な視力表設計のままである。
いくつかの実施形態において、視力設計基準および原則に厳密に準拠しながら、視力検査での視力表サイズに対するサンプリング解像度を改善するために、視力表の拡張ライブラリを生成する方法が使用される。特定の実施形態では、図10を参照すると、一番上のパターン(1001)はETDRS標準チャートによって表されるサンプリングスキームを表し、これは、-0.3~1.0logMARの視標の14の標準サイズを提示し、連続するサイズ間で0.10の対数単位サンプリング解像度を有する。0.35のアンカーポイント(1002)は、ETDRS標準チャートの平均の視標サイズを表す。いくつかの実施形態では、標準制約付きチャートのアンカーポイント(1002)の変更は、視力表基準への順守を維持しながら、視標サイズをサンプリングするための総計の解像度を改善する視力表のより大きな補完的なセットを生成するために使用される。この特定の実施形態において、0.01logMARのアンカーポイント解像度で、0.3~0.4logMARの範囲内で標準表のアンカーポイントを変更することにより生成された10の視力表のセットが生成される(1003)。いくつかの実施形態において、各検査スライドは、ETDRS基準と同じサンプリング解像度を使用する。しかし、設計制約付きチャートのセットを総合的に考慮する場合、これらのチャートは、一番下のパターンによって表される視標サイズの高い解像度を提供し、それは、ETDRS標準解像度の10倍である。ともに得られたこの実施形態では、上記10のチャートのセットは、0.01の対数単位解像度で、広範囲の141の様々な視標サイズにわたって視覚を評価するために開発されている。
いくつかの実施形態において、対数線形の一行ずつの視標サイズの進行の設計原理に従う標準ETDRSチャートについては、「アンカーポイント」は、完全なチャートを構成する14の視標サイズの平均(あるいはメジアン)logMARサイズに相当する視力表サイズである。ETDRSチャートの場合には、上記アンカーポイントが、20/40行~20/50行(スネレンの表記において)の間の視標サイズに相当する。
いくつかの実施形態において、図11A-11Fを参照すると、設計制約付き視力表の例示的なサブセットが示される。これらの実施形態において、視力表は、3つの異なるアンカーポイント(つまり、0.30、0.35、および0.40logMAR)を有するETDRS設計原則(図11A-11C)および3つの異なるアンカーポイント(つまり、0.30、0.35、および0.40logMAR)を有するスネレン設計原則(図11D-11F)を使用して生成される。これらの実施形態において、上記視力表は、列ごとに固定数あるいは可変数の視標を随意に有することができる。
いくつかの特定の実施形態では、図12A-12Cを参照すると、検査スライドは、完全な標準制約付き適応型検査表の特定の領域に焦点が合わせられる。完全な設計制約付き視力表は、完全な視力表の視標の制限されたセットのみを提示することによりサブサンプリングされ、これは、設計制約付きチャートのさらに大きなライブラリのサブサンプルとなる。図2AのようなETDRSチャートの完全な1の列を提示するのではなく、サブチャートのセットを提示することは、完全なチャートの空間のサブサンプルに視覚検査に焦点を合わせる(例えば、3列の視標)。焦点を合わせた視力検査の標的文字は、完全なチャートのサブサンプリングされた領域のみを提示し(図12A)、上記チャートの残り部分の低コントラストに比べて高コントラストでサブサンプリングされた領域を提示し(図12B)、あるいは、ぼかしのないサブサンプリングされた領域のみを示し(図12C)、チャートの残りの部分をぼかすことによって識別される。
現在の技術では、視力検査の分析は、ヒューリスティックス(行割り当てあるいは文字ごと)に基づいており、それは、不正確であり、かつ異なるチャートにわたって調整が困難な結果を提供する。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるシステムあるいは方法は、ETDRS、スネレン、あるいは任意の設計のチャートを用いて測定される視力およびその変化の正確な検査のための一般的な統計的および計算的フレームワークを提供する。
いくつかの実施形態において、視力検査については、被験体からの応答は、被験体への検査スライドの提示の後に続く。いくつかの実施形態において、上記被験体からの応答は、1つ以上の視標の識別および/または視標の1つ以上の特徴の識別を含み得る。いくつかの実施形態において、図13A-13Cを参照すると、被験体は、止めるように指示されるまで、応答して第1列から下に読む(図13A)。いくつかの実施形態において、止めるように指示されるまで、被験体は、応答して少なくとも1行を横切って読む(図13B)。いくつかの実施形態において、被験体は提示された1文字を読む(図13C)。いくつかの実施形態において、視標は黒一色あるいは灰色のいずれかである。いくつかの実施形態において、灰色の視標は黒一色の視標より低い優先度を示す。
いくつかの実施形態において、視力検査の精度を改善するために、視標サイズをサンプリングするための高精度を示す視力表のライブラリが生成される。個々に、これらのチャートは、既存の視力表と同様の視標サイズをサンプリングするためのサンプリング精度を有しており、それらの外観は、視力表の標準委員会(例えば、ANSI、ISO、NSC/NAS)によって推奨される設計原則に準拠する。集団的に、しかしながら、この拡張するライブラリは、既存の視力表よりも、視力表サイズのサンプリングについてよりきめ細やかな解像度を示す場合がある(図2Aおよび15を参照)。このライブラリ、あるいは同様のライブラリは、限定されないが、以下の視標スライドのための広範囲の設計特徴を含む:(1)完全なETDRSチャートおよびスネレン視力表に一致する多くの行を有するスライド;(2)完全なETDRSチャートをサンプリングし、一度に1-5行のみを提示するスライド;および、(3)単一の視標を有するスライド。同様に、上記ライブラリは、スネレン設計によって動機づけられたチャートの高精度なファミリーをさらに含むことがある。
いくつかの実施形態において、視標は、視標のライブラリからランダムにサンプリングされる。いくつかの実施形態において、視標は、視標のライブラリから適応的にサンプリングされる。いくつかの実施形態において、視標の適応的サンプリングは被験体の視力の先験的情報に基づく。いくつかの実施形態において、上記適応的サンプリングは、以前の検査から推測される視感度パラメータ(つまり、視力閾値および/または視力範囲および/または視力勾配)に基づく。他の実施形態において、上記適応的サンプリングは、以前の検査の結果、患者の医療記録、以前の検査あるいは試験検査での被験体の応答に基づく。いくつかの実施形態において、適応的サンプリングとは、速く正確な視力パラメータを推定するために視標サイズを最適化することである。例えば、第1の検査チャートにおいて、被験体Aは各列に5つの視標を有する3つの列すべてを正確に識別し、被験体Bは各列の5、4、4つの視標をそれぞれ正確に識別する場合、第2の検査チャートにおいて、被験体Bに提示される視標よりも平均サイズが小さい視標が被験体Aに提示される。
いくつかの実施形態において、視力表および/またはサブチャートは、チャート既存の視力表の標準解像度、例えば、ETDRS標準解像度よりも、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、あるいは20倍高い解像度を提供する。
いくつかの実施形態において、スネレン視力表は、臨床診療での支配的な視力検査のままであるが、ETDRSチャートは、眼の空間臨床研究および臨床試験のための標準として機能する。ETDRSチャートは14行の視標を提示することができる(図2Aを参照):logMAR=-0.3の最小視標サイズ、1.0の最大視標サイズ、および一定の対数線形進行で配置される中間サイズ(例えば.10の対数単位)。これらの設計原則は標準委員会によって決定され得る。これらの既存のチャート設計の欠点の1つは、静的で、あらかじめ定義され、非適応型の検査の柔軟性がないことである。同じ方法(単一のチャートで利用可能な制限された数の視標サイズを使用する)で患者すべてを検査することは、集団中の広範囲の視覚(健康な視覚から視覚障害まで)を正確に評価することを困難にする可能性がある。視覚検査の柔軟性と精度を改善するために、および検査を様々なレベルの健康な視覚および視覚障害により良く適応させるために、現在の技術はデジタル表示を用いたコンピューター化された視覚検査へと移行している。現在、適応型検査のアルゴリズムは、正確あるいは不正確な応答に基づいて、1文字の視標サイズを変更することに重点を置いている。これらの既存のアルゴリズムは、より複雑な複数文字の応答結果ではなく、1文字の結果に制限されている簡単なヒューリスティックスを使用する。
様々な視力検査の設計特徴は、外部または内部ガイドラインあるいは設計原則によって決定される。外部ガイドラインは、ANSIまたはISOの委員会によって出された推奨を反映し、内部ガイドラインは企業あるいは文化的嗜好を反映し得る。外部ガイドラインは義務として見なすことができ、内部ガイドラインは嗜好として見なすことができる。両方のタイプのガイドラインも、視力検査の外観および実施を制限する。現在、1文字の視力検査は、ANSIおよびISOの委員会によって推奨される設計原則およびガイドラインに準拠していない。一例として、0.01の対数単位解像度で、0.35logMARのアンカーポイントを有する標準ETDRSチャートを考慮し、0.3~0.4logMARを含めた範囲の10の他のアンカーポイントによって生成される視力表のセットを考慮する。(アンカーポイントのサンプリングに対するより高い解像度が可能であるが、より高い解像度の利点は、最終的には、紙のチャートの印字解像度あるいはデジタル表示のピクセル解像度によって制限される)。それぞれ14の視標サイズからなるこれらの10のチャート(ETDRS標準に加えて)の生成は、-0.4~1.1logMARまで及ぶ141の異なる視標の正確な適用範囲を提供する。同じチャートの行間の0.10の対数単位進行のチャート設計基準により、これらの相補的なチャートによって表わされる視標サイズの完全なセットは、対数空間中に直線的に挿入される視標サイズのサブセットとして表すことができる。
いくつかの実施形態において、ETDRSチャートの設計制約を維持するが、様々なアンカーポイントを用いる視力表の開発は、標準ETDRSチャート(図2Aを参照)と比べて、視標サイズのはるかに大きなセットを備えた新しいチャートのライブラリを生成する。ETDRSチャート設計基準を満たすように定義される上記新しいチャートは、大部分は元のチャートと同じであるように思われるが、様々な視標をサンプリングするために改善された範囲および解像度を提供する。いくつかの実施形態において、異なるアンカーポイントは、わずかに異なる最大サイズおよび最小サイズを結果としてもたらす(図11A-11C)が、隣接する列間の標準制約付きサイズ進行は維持される。同様に、標準スネレン視力表と比較して、視標サイズのはるかに大きなセットを備えた新しいチャートのライブラリが生成され得る。
アンカーポイント(例えば、既存の視力表によって制限されないアンカーポイント)のセットの使用は、視標サイズのより柔軟なサンプリング解像度を提供する標準制約付きチャートの代替的セットを生成することができる。より少ない行のサブチャートを考慮することは、完全な14行の視力表のライブラリをさらに拡張することができる。視力表のこれらのライブラリは、チャートのサブサンプリング(例えば、1-5列のみを一度に提示することができる)によって生成することができる。完全なチャートの空間的サブサンプリングは、チャートのサブセット、例えば、完全なチャートの14行ではなく視標の1-5行に焦点をあてる。いくつかの実施形態において、チャートの上部および/または下部は、検査中に回避することができる比較的役に立たない領域を表す。これらの行での検査では、すべての視標の正確な報告が結果としてもたらされる場合と、あるいは全く正確に報告されない場合とがある。完全なチャートのより良いサンプリングは、様々な可能性のある中間結果(例えば、5つの視標のうち、2、3、あるいは4つの視標が正しい)を有する視標サイズを含む。相補的なチャートセットは、決定論的に、ランダム化され、および/または最適化されたサンプリングによって、一度あるいは繰り返しサンプリングされ得る刺激セットを表すことができる。標準ETDRS視力表のサンプリングが図11A-11Cに示される。行間のサイズ進行は対数空間において一定である。これらのサイズのアンカーポイントは、対数空間における平均として選択することができる。この実施形態において、7つのサイズは選択されたアンカーポイントより大きく、および7つのサイズは選択されたアンカーポイントより小さい。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるチャートのライブラリは、ETDRS標準チャートによって使用される14のサイズの制限のされたセットにおいて大幅に拡大する視標の組み合わせを提供する設計特徴を示す。異なるライブラリは、各チャートおよびその設計原則に特異的に生成されてもよい(例えば、ETDRS、スネレン、HOTV、Leaの符号など)。
先行技術において、臨床研究および臨床試験においてETDRSが新たに使用されるようになったにもかかわらず、スネレン視力表は、150年間臨床診療において支配的な視力検査のままである。実際的な必要を、視力測定基準を計算するための方法は、検査実施者に明白な文字および設計原則と明示的に関連する、精神スコアリングヒューリスティックス(mental scoring heuristics)に依存している。視力を評価するための2つの支配的なアプローチは、一行ずつの割り当てあるいは文字ごとである。例えば、スネレン検査では、行割り当て方法は、最終の視力推定を患者が5つの視標のうち3つを正確に報告する最後の行に対応する視標サイズとして計算する。行割り当てと比較するために、ETDRSチャートは文字ごとのスコアリングを使用し、それぞれ正確に報告された文字に0.02logMAR単位が与えられる。
単一の視標をそのサイズの関数として正確に識別する確率を定義する単一の心理測定関数のみを考慮する先行技術(時々「視認曲線」としても知られる)と異なり、本明細書の方法およびシステムは、視標の関数として、複数の視標についての正確な応答の組み合わせの総定数を観察する確率を定義する心理測定関数のファミリーを考慮することにより視力を評価するために、応答を分析することを含む(図4-9を参照)。各行ごとに5つの視標を提示するETDRSチャートの例において、提示された合計5つの視標のうち0、1、2、3、4、あるいは5つの視標の正確な報告を観察する確率を記述する、6つの相補的な心理測定関数がある(図6B、8B)。先行技術を使用した6つの心理測定関数の測定は、単一の心理測定関数を測定するという問題を増やすのみである。臨床実験時間に対する実際的な制限は同様に、チャート特有のこれらの経験的に観察された6つの心理測定関数を用いて、視力測定基準を評価するために先行技術を使用することを不可能にする。
<視力パラメータ>
視力は、視覚の鋭さあるいは明瞭さまたは解像度であり得る。いくつかの実施形態において、視力は少なくとも1つの心理測定関数によって表わされる。いくつかの実施形態において、視力は暗黙的あるいは明示的な少なくとも1つの心理測定関数によって表される。いくつかの実施形態において、心理測定関数はチャート特有あるいはチャート不変である。いくつかの実施形態において、視力は少なくとも1つの感度(d’)心理測定関数によって表される。信号検出理論において、感度(d’)パラメータは、反応バイアスあるいは決定基準に影響するタスクベース因子から独立した行動パフォーマンスを表すことができる。いくつかの実施形態において、視力検査における感度パラメータは、視力検査に使用される特定の設計特徴に依存しない視機能を決定する。いくつかの実施形態において、心理測定関数は、少なくとも2つの視力パラメータによって一意的に定義される。いくつかの実施形態において、2つの視力パラメータは二次元のパラメータ空間を形成する。いくつかの実施形態において、視力は、少なくとも1つの単一の視標の心理測定関数および/または複数の視標の心理測定関数によって表される。
いくつかの実施形態において、視力は少なくとも1つの視力パラメータを使用して、決定あるいは測定される。本明細書に開示される視力パラメータは、視力モデルパラメータ、あるいは視力測定基準と交換可能である。いくつかの実施形態において、視力パラメータは視力閾値である。いくつかの実施形態において、視力パラメータは視力範囲である。いくつかの実施形態において、視力パラメータは視力勾配である。いくつかの実施形態において、視力は2つの視力パラメータを使用して、決定あるいは測定される。いくつかの実施形態において、2つの視力パラメータは視力閾値および視力範囲である。いくつかの実施形態において、2つの視力パラメータは視力閾値および視力勾配である。
いくつかの実施形態において、本明細書の視力パラメータは、確率密度関数、累積確率密度関数、あるいは視力閾値、視力範囲、視力勾配、感度閾値、感度範囲、感度勾配、またはその組み合わせの確率分布関数を含む。いくつかの実施形態において、本明細書の視力パラメータは、2つの異なる検査条件間で、確率密度関数、累積確率密度関数、あるいは視力閾値、視力範囲、視力勾配、感度閾値、感度範囲、感度勾配、またはその組み合わせの変化の確率分布関数を含む。いくつかの実施形態において、確率分布関数と確率密度関数は本明細書において交換可能である。
例えば、密度閾値は、様々な視標サイズにわたる確率密度関数(pdf)を含むことができ、上記pdfは被験体にちょうど検知可能な異なる視標サイズの確率を含む。いくつかの実施形態において、視標閾値は広範な異なる視標サイズを含み、上記範囲は、被験体にちょうど検知可能な視標サイズを含む。いくつかの実施形態において、視力閾値は視標サイズ値およびサイズ変動を含む、上記視標サイズは被験体に最小の検知可能なサイズである。
いくつかの実施形態において、本明細書の視力パラメータは、視力閾値と同様に、視覚のパフォーマンス基準を提供するように構成される感度(d’)閾値を含む。チャート不変の心理測定関数によって決定される視力閾値は、感度(d’)に基づく閾値であってもよい。いくつかの実施形態において、視力閾値は、チャート不変の心理測定関数、例えば、感度(d’)に基づく心理測定関数によって表される、チャート不変な領域において定義することができる。あるいは、視力閾値は、チャート特有の心理測定関数、例えば、視力表設計の因子に依存する経験的な心理測定関数によって定義することができる。チャート特有の心理測定関数およびチャート不変の心理測定関数によって定義される視力閾値の間に、方向変換がある場合がある。
図4A-4Bおよび/または図7A-7Bを参照すると、特定の実施形態において、閾値(401)、(701)が異なる座標を使用して示され、感度閾値(401)および視力閾値(701)は異なる単位である場合がある。図7Aに示されるように、いくつかの実施形態では、視力閾値(701)は、視機能のあらかじめ指定された基準に相当する視標サイズを表す:例えば、特定のサイズの視標を正確に識別する確率に対応するサイズ、あるいはETDRSチャートの行の5つの視標のうち3つの視標の正確な報告に対応するサイズ。同じ実施形態において、視力表の性能を説明するための第2の重要な測定基準は、感度勾配(402)(図4B)あるいは視力勾配(702)(図7B)であり、それは、チャート特有の心理測定関数が、閾値(401)および(701)のまわりでどのくらい急に変化するのかを説明する。いくつかの実施形態において、上記勾配は、視標サイズの変化に伴って、視力がどのくらい速く変化するのかを表す。いくつかの実施形態において、視力勾配(702)あるいは感度勾配(402)は、視力機能のダイナミックレンジの幅を表す視力範囲に逆相関する。この場合、視力範囲(703)あるいは感度範囲(403)は、正確に認識された1.5および4.5の文字の予想されるパフォーマンスレベルに相当する2つの視標サイズの間の対数差を決定する。0.40logMARの視標サイズの差(図4B中の視力範囲)は、ETDRSチャートの4行と同等の視力範囲に相当する。この場合、ETDRSチャートを読む被験体は、ETDRSチャートの4行の範囲にわたって、最良の平均パフォーマンス(より高い行での5つのうち5つの正解)から最低の平均パフォーマンス(より低い行での5つのうち半分の正解)に移行する。アルゴリズムS(スコアリングアルゴリズム)は、視覚の重要な評価として、視力閾値および視力範囲を生成することができる。いくつかの実施形態において、視力閾値は、主要な測定基準またはパラメータを提供することができるが、視力範囲/視力勾配の変化を認識することは、眼疾患における視力喪失を特徴付ける際に有用な2次評価あるいはパラメータを提供することができる。視力モデルの能力には、2つのパラメータを用いて、視力検査から収集された豊富で複雑なデータを、より簡単な視覚の予測へと減らすことが含まれ得る。
いくつかの実施形態において、本明細書の視力パラメータは、1つ以上の検査条件で、視力閾値、視力範囲、視力勾配、感度閾値、感度範囲、感度勾配、あるいはその組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、本明細書の視力パラメータは、2つの検査条件の間の視力閾値、視力範囲、視力勾配、感度閾値、感度範囲、感度勾配、あるいはその組み合わせの変化を含む。いくつかの実施形態において、本明細書の視力パラメータは、視標サイズを反映する単位の数値であり、例えば、20/20、20/40、3/5(5つのうち3つ)、1/5(5つのうち1つ)、あるいは0.3logMARである。いくつかの実施形態において、本明細書の視力パラメータはそれぞれ、チャート不変の条件(感度)あるいはチャート特有の条件で定義された視覚パフォーマンスのあらかじめ決定されるレベルに相当し、したがって、感度に基づく視力パラメータ(例えば、感度閾値および感度範囲)ならびに視力パラメータ(例えば、視力閾値および視力範囲)を生成する。いくつかの実施形態では、図4A-4Bを参照すると、チャート不変である視力閾値は視標サイズであり得る(例えば、0.3logMARはあらかじめ指定された感度レベルであるd’=1あるいはd’=2に相当する)。同じ実施形態において、チャート不変である視力範囲は、低い感度(例えば、d’=0.5で-0.3logMAR)およびより高い感度(例えば、d’=4で1logMAR)に対応する2つの視標サイズの間の差であり得る。チャート特有の心理測定関数を表す図7A-7Bを参照すると、チャート特有の閾値は視標サイズであり得、例えば、0.3logMARは、5文字のうち、予測された正確に報告される文字のあらかじめ指定された数(例えば、5つのうち3つあるいは3/5、または5つのうち2、4、あるいは3.5)に相当する。同じ実施形態において、視力範囲は、正確に報告された文字の小さい数(例えば、5つのうち1では-0.3logMAR)および多くの正確に報告された文字の大きい数(例えば、5つのうち4では0.9logMAR)に対応する2つの視標の間の差であり得る。
いくつかの実施形態において、視力変化、例えば、2つの異なる検査条件間での変化は、例えば、ベイズの事後確率密度関数(pdf)の分析によって、本明細書のシステムおよび方法を使用して測定される。2つの検査条件間の視力差に関するベイズのpdfは、コントラスト感度のための検査条件(Hou et al 2016、これは参照により全体として本明細書に組み込まれる)の個々のpdfから生成することができる:
Figure 0007175522000001
ここで、aは第1の検査条件で測定される視力を表し、Δa1は2つの条件間の視力差を表す;pdifference()は視力差の確率関数であり、p1()およびp2()はそれぞれ、2つの条件における視力パラメータに対して定義されたベイズのpdfである。
特定の実施形態において、図27A-27Bを参照すると、様々な検査条件1、2、3、および4下における視力閾値のベイズの事後確率密度関数が生成される。この実施形態において、2つの検査条件間の視力変化の確率は、様々な検査条件で測定されたベイズの事後確率密度関数の相対的な重複によって計算することができる。図27Aに示されるように、ベイズの事後確率密度関数の視力閾値推定における低い変動性、例えば、確率密度関数の幅は、様々な条件で収集された視力閾値の事後確率密度関数の最小限の重複(2710a)において反映される検査1および検査2の間の視力変化に関する確信を提供する。図27Bを参照すると、いくつかの実施形態において、検査条件(2810)間の視力の平均差は同じであるが、分散の増加、およびベイズの事後確率密度関数(pdf)の重複(2710b)の増大によって表されるより広範な変動、例えば、視力閾値推定における確率密度関数の幅が存在する。
本明細書に記載されるベイズの信号検出分析による視力変化あるいは視力差の計算は、医療的介入前あるいは医療的介入後などの異なる条件(2810)で得られる視力値間の差分布の生成を含むことがある(例えば、図28A-28Bの(2811)に示される検査1におけるベイズの事後確率密度関数~検査4におけるベイズのpdf)。個々の検査条件での事後確率密度関数の収集に続いて、差分布(2811)の生成は、図28Bに示されるような視力閾値変化の同等の指数を提供する。
いくつかの実施形態において、2つの検査条件、例えば、検査1および検査2のベイズの事後確率密度関数の差分布の生成は、条件間の変化が視力変化の閾値基準レベルより大きいという推定を提供する。例えば、閾値基準レベルは、所与の視力表の1行以上、または所与の視力表の2行以上、あるいは所与の視力表の3行以上であってもよい。
いくつかの実施形態において、白い背景上に黒い視標を有する高コントラスト視力を検査するのではなく、階調背景からの明るさのより小さい差を示す階調視標を用いた低コントラスト視力も検査することができる。例えば、Sloaneの低コントラストのチャートの設計を使用する。ある実施形態では、低コントラストを用いた視力の検査に使用される視力表はETDRSと同じように見えるが、様々なチャートが、視力表の標準的な背景に対して計算された約25.0%、2.5%、および1.5%のコントラストで視標を提示することができる。いくつかの実施形態において、低コントラストの視力表は、約60%、50%、40%、30%、25%、24%、20%以下であるか、あるいは標準のETDRSチャートおよび/またはSloane視力表のコントラストよりさらに低い、1以上コントラストを有する。いくつかの実施形態において、低コントラストの視力表は、25%、20%、18%、15%、12%、10%、8%、5%、2.5%、2%、1.5%以下であるか、あるいは標準のETDRSチャートおよび/またはSloane視力表のコントラストよりさらに低い、約1つ以上コントラストを有する。
いくつかの実施形態において、より複雑な視力モデルが使用される場合、差分布は、例えば、2つの視力閾値および2つの視力範囲を用いて、代替的に直接推定することができる。
いくつかの実施形態において、アルゴリズムSおよびAを利用して、視力変化あるいは視力差を反映する視力モデルの変化を直接測定することができる。いくつかの実施形態において、本明細書の2つの視力パラメータを二次元として使用することによって決定される二次元の視力モデルは、より高い次元(例えば、3、4、5、あるいはさらに高い次元)を有するモデルへと精巧に作り上げることができる。例えば、二次元の視力モデルを使用して、2つの方法で4次元のモデルへと拡張することができる:(a)2つの検査条件で視力閾値および視力範囲を測定すること;その後、アルゴリズムAは、試行間ベースで検査するために最適な刺激および最適な条件を選択することができる;(b)1つの条件で視力閾値および視力範囲、ならびに、パラメータの第2のセットとしての閾値および範囲間(つまり、δ閾値、δ範囲)の差を測定する。例えば、視力モデルは、2つの条件間で予想される視力範囲に差がないと仮定することができる。言いかえれば、2つの検査条件間の視力差は、視力範囲パラメータの変化なしに、チャート特有の視力機能を横方向の移動として特徴づけることができる。
いくつかの実施形態において、視力モデル分析からの結果を評価して、視力閾値、視力勾配、および/または視力範囲の変化の確率を決定する。
いくつかの実施形態において、本明細書の視標モデルは視標変化を直接推測するように構成される。そのような視力変化は、2つの検査条件間の変化であるか、あるいは2つを超える検査条件の間の変化であり得る。いくつかの実施形態において、異なる検査条件は被験体のあらゆる差も含むことができる。それは、例えば、医療的介入前あるいは医療的介入後である。別の例としては、病気の眼および正常な眼の検査、あるいは左眼の検査ならびに右眼の検査である。いくつかの実施形態において、本明細書の視力モデルは、視力閾値、視力範囲、および視力閾値と視力範囲の変化を推定することができる。いくつかの実施形態において、視力パラメータは、第1の検査条件および第1の検査とは異なる第2の検査条件からの視力閾値および視力範囲、ならびにそれらのパラメータ間の差(例えば、第1および第2の試験条件の間のδ視力閾値)を決定する追加のパラメータを含む。いくつかの実施形態では、第1の条件は左眼であり、第2の条件は右眼である。いくつかの実施形態において、第1の条件は処置前であり、第2の条件は処置後である。いくつかの実施形態において、第1の条件はより低い輝度で測定され、第2の条件はより高い輝度で測定される。いくつかの実施形態において、第1の条件はより低コントラストで測定され、第2の条件は高コントラストで測定される。
視力表データを要約する。いくつかの実施形態において、本明細書のシステムおよび方法は、提示された視力表あるいはサブチャートに対する被験体の応答を収集することにより得られる視力表のデータを含む。視力表のデータは、視力検査データおよび/または応答として本明細書において交換可能である。いくつかの実施形態において、被験体の応答は、例えば、データチャートに要約される。単一の視標の場合、上記応答(r)は、その視標についての単一の応答の正確さであり得る。複数の視標の行の場合、複合応答(r)は、1行当たり提示された合計n個の視標のうち、いくつの視標(m)が正確に認識されるかを要約する。1行当たり0~n個(n個のうち)の視標を正確に報告することができるので、複合応答への潜在的な結果がn+1になる場合がある。
図1の動作(100)および(400)に示されるように、場合によっては、視力表の設計特徴を決定し、かつチャート設計パラメータを要約することができる。いくつかの実施形態において、本明細書のデータチャート(例えば、表1)は、チャート設計を定義するパラメータおよび視力モデルの適用に重要な被験体の応答のパラメータを同じ場所に配置する。
表1は、例示的に要約される被験体から収集された視力表データを示す。
Figure 0007175522000002
表1において、各列は、単一の視標あるいは視標の単一の行の視標サイズからなる単一の視力表の条件、ならびに提示された視標への対応する単一応答または複合反応を定義することができる。表1に示される特定のこの例において、被験体から収集された視力表のデータが要約される。アルゴリズムSを適用して視力表のデータをスコア化するために、この要約は、視力表検査の間に観察された視機能に寄与する設計特徴の識別を支援することができる。この要約表では、各行のエントリーは、視力表あるいはサブチャートからの単一の視標または複数の視標の単一の行を読むことを示す。複数の視標の各行は複合刺激として見なすことができ、それは、視標サイズの重要な特徴に加えて、以下によって記述される:各行のサンプリングされた視標のサブセットのサイズ、それらがサンプリングされる視標のスーパーセットのサイズ、および、スーパーセットからのサンプリングが置換ありあるいは置換なしで行われるか。要約表におけるチャート設計パラメータの各列については、応答要約は、単一の視標であるか複数の視標の1行であるかに関わらず、正確に認識された視標の数を表す。いくつかの実施形態において、表1に示される視標パラメータは、チャート特有の心理測定関数に重大な影響を及ぼす可能性があるため、それらはチャート特有の心理測定関数を生成するために必要とされる。
いくつかの実施形態において、視力検査データは、1、2、3、4、5、あるいはさらに多くの検査条件からの検査データを含み得る。
視力モデルのための候補パラメータいくつかの実施形態において、候補パラメータの1つ以上のセットは、本明細書のシステムおよび方法を使用して生成することができる。候補視力モデルパラメータの1セットは、視力閾値および視力範囲などの2つ以上の視力パラメータの組み合わせを含んでもよい。視力パラメータの様々な組み合わせは、候補パラメータの複数のセットを作ることができる。以下表2に示されるように、候補パラメータのそのようなセットは、要約された視力表データを記述するように構成可能である。図1の動作(300)において、そのような候補パラメータ、例えば、表2に示されるようなパラメータは、検査対象動作(400)から収集された視力表データあるいは視力検査データによって少なくとも部分的に決定することができる。代替的にあるいは組み合わせて、そのような候補パラメータは、動作(100)で決定された視力表設計パラメータによって少なくとも部分的に決定することができる。いくつかの実施形態において、動作(300)は、動作(100)の設計パラメータに依存しない場合がある。いくつかの実施形態において、動作(300)は動作(200)の前に生じる。また、動作(300)の候補パラメータの各セットは、動作(200)、例えば、一般的な視力モデルの決定における図3Aおよび/または図3Bで使用される。いくつかの実施形態において、動作(300)は、動作(400)および/または動作(100)と平行して、あるいは連続して行われる。
表2は、視力モデルパラメータの候補セットを示す。視力閾値および視力範囲のパラメータのこれらのセットは、被験体から収集された視力表データを潜在的に記述することができる視力モデルパラメータを含む。エントリー列はそれぞれ、q1の候補視力閾値パラメータと、q2の候補視力範囲/勾配の単一との組み合わせ(合計qのうち)を反映する。この実施形態において、上記表はq1×q2の組み合わせの数がある。
Figure 0007175522000003
いくつかの実施形態において、観察された視力表データを分析して、被験体の視力を最も良く予測する視力モデルパラメータを推測する。いくつかの例では、視力モデル候補パラメータのセットは、視力閾値および視力範囲のパラメータの組み合わせのリストである。統計的推測は、観察者を記述する各パラメータの組み合わせの確率を記述することができる。これは、クラスメンバーシップの確率の評価と同等である。別の場合では、候補パラメータのセットは、被験体の視力パフォーマンスを記述するためにパラメータの包括的な組み合わせを提供する、視力パラメータの二次元の空間-視力閾値および視力範囲-を含む。このアプローチでは、周辺確率は、視力パラメータの二次元にわたって計算することができる。
候補視力パラメータのセットは、視力分析のための視力モデルに実装することができる。例えば、候補視力パラメータのセットは視力閾値範囲のペアの一次元のアレイであってもよい。別の例として、候補視力パラメータのセットは二次元であってもよく、視力閾値および視力範囲の包括的な組み合わせを記述する視力モデルを生成するために使用することができる。さらに別の例として、候補視力パラメータのセットは4次元であってもよい:ベースライン条件の視力閾値および視力範囲、(例えば、左眼あるいは処理の条件)、ならびにそれらの条件に対する視力閾値および視力範囲の変化。
いくつかの実施形態において、視力パラメータの各セットは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、あるいは任意の他の整数の視力パラメータを含むことができる。
いくつかの実施形態において、1、2、3、4、5…1000…10000、あるいは任意の他の整数の候補視力パラメータのセットがあってもよい。
いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは等しい数のパラメータを含む。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは以下の1つ以上を含む:1つ以上検査条件での視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、視力範囲、あるいは視力勾配。
いくつかの実施形態において、候補視力パラメータの各セットは以下の1つ以上を含む:1つ以上検査条件での感度閾値、感度範囲、感度勾配、2つの検査条件間感度閾値の変化、感度範囲、あるいは感度勾配。いくつかの実施形態において、本明細書の候補視力パラメータは、1つ以上の検査条件での視力閾値、視力範囲、視力勾配、感度閾値、感度範囲、感度勾配、あるいはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、本明細書の候補視力パラメータは、2つの検査条件間の視力閾値、視力範囲、視力勾配、感度閾値、感度範囲、感度勾配、あるいはそれらの組み合わせの変化を含む。いくつかの実施形態において、本明細書の候補視力パラメータは、視標サイズを反映する単位の数値であり、例えば、20/20、20/40、3/5(5つのうち3つ)、1/5(5つのうち1つ)、あるいは0.3logMARである。いくつかの実施形態において、本明細書の候補視力パラメータはそれぞれ、チャート不変の用語(感度)あるいはチャート特有の用語において定義された視機能のあらかじめ決定されるレベルに対応し、したがって、感度に基づく視力パラメータ(例えば、感度閾値および感度範囲)ならびに視力パラメータ(例えば、視力閾値および視力範囲)を生成する。いくつかの実施形態において、チャート不変な用語(感度)あるいはチャート特有の用語で定義された候補視力パラメータは、互いに変換することができる。言いかえれば、チャート不変の感度パラメータのセットはそれぞれ、同じ視標情報(例えば、視力パフォーマンスに関連する視標サイズ(例えば、0.3logMAR)および感度あるいは視力条件(例えば、d’=2、あるいは5つのうち3つ))を使用するチャート特有の視力パラメータのセットに変換することができる。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータは、候補視力モデルパラメータあるいは候補パラメータと交換可能である。
<視力モデル>
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される方法、システム、あるいは装置は、1つ以上の視力モデル(本明細書では「統計モデル」あるいは「予測モデル」として交換可能)を含む。そのような用語は本明細書に同等かつ交換可能である。いくつかの実施形態において、視力モデルは、被験体の視力表データ(例えば、被験体からの特定の応答を観察する確率)を予測するために使用され、上記視力表データは、被験体の視力パフォーマンスを示す。いくつかの実施形態において、視力モデルを使用するそのような予測は、被験体から視力表データを収集するために使用される視力表の設計特徴に基づく。いくつかの実施形態において、視力モデルによるそのような予測は、特定の視力表の設計特徴に不変である。
特定の実施形態において、図1を参照すると、視力モデルは、動作(200)、(300)、および/または(350)を使用して決定することができる。いくつかの実施形態において、本明細書の視力モデルはモデルパラメータを含む。そのようなモデルパラメータは以下を含むことができる:(a)固定され、視力表によって少なくとも部分的に決定され、動作(100)によって少なくとも部分的に決定された視力表の設計パラメータ;(b)動作(300)で少なくとも部分的に決定することができる、患者の視覚を記述する候補視力パラメータのセット。動作(300)では、視力モデルに追加するために使用される候補視力パラメータのセットが推定される。動作(200)では、動作(300)でのパラメータの推定されたセットの各セットを使用して、動作(200)および図3Aおよび/または図3Bにおけるチャート特有の機能を、場合によっては、視力表設計パラメータと組み合わせて生成する。その後、チャート特有の機能は動作(350)で使用されて、動作(500)で使用される視力モデル追加する。いくつかの実施形態において、視力モデルの機能は、視力表設計パラメータ(動作(100)における)、候補視力パラメータ(動作(300)における)、および収集された視力表データ(動作(400)における)を使用して、視力表データあるいは検査データ(例えば、応答確率)の予測をアウトプットすることである。いくつかの実施形態において、動作(350)は、視力表データあるいは検査データ(例えば、応答確率)の予測を生成するために、候補パラメータの複数のセットの少なくとも一部およびそれらの対応するチャート特有の心理測定関数を使用することができる。いくつかの実施形態において、動作(350)は、視力表データあるいは検査データタ(例えば、応答確率)の予測を生成するために、候補パラメータの複数のセットのすべておよびそれらの対応するチャート特有の心理測定関数を使用することができる。
視力モデルは1つ以上の視力パラメータを含んでもよい。視力パラメータの非限定的な例は以下を含む:視力閾値、視力勾配、視力範囲、感度閾値、感度範囲、2つの検査条件間の視力閾値の変化、および2つの検査条件間の視力範囲の変化。視力モデルが与えられると、視力モデルパラメータを使用して、任意の視力表設計を用いた検査の間に観察された視機能を予測することができる。これらのモデルパラメータは、被験体の視覚を特徴づけるために貴重な視力測定基準を提供することができる。
いくつかの実施形態において、視力モデルは、視力表の行の正確に認識された視標の予想数を、その行の視標サイズの関数として決定することを可能にするように構成される、主要な構成要素-チャート特有の心理測定関数-を含む。
図7A-7Bは、チャート特有の心理測定関数(706)の例示的な実施形態を示し、これは、視標の各行の正確に認識された視標の予想数を、その行に提示された視標の数の関数として表す。アルゴリズムSは、視力表データに視力モデルを適用して、チャート特有の心理測定関数の特徴を評価することができる。
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、視力を評価するために、チャート特有の心理測定関数(606)、(706)、チャート不変の単一の視標の心理測定関数(404)あるいはチャート特有の単一の視標の心理測定関数(604)、(804)、および/または複数の視標の心理測定関数(605)、(805)、および/またはその視力パラメータ、例えば、チャート特有の視力閾値(701)、視力範囲(703)、視力勾配(702)、あるいはチャート不変の感度閾値(401)、感度範囲(403)、感度勾配(402)を推定することができる。
例えば、チャート特有の心理測定関数(604)および(804)は、チャート視力データを収集するために使用される視力表の特定の設計特徴に大いに依存する場合がある。チャート特有の心理測定関数は、視力表設計の特徴を組み込むことにより、異なる視力表で収集された視力表データを予測するもできる。これらの特徴は、限定されないが以下を含む:
チャートまたはサブチャートで提示される行の数;
1行当たりの提示された視標の数;
各行ごとの潜在的にサンプリングされた視標の数;
各行ごとの潜在的にサンプリングされた視標サイズの数;
視標のプールが置換ありであるいは置換なしでサンプリングされるかどうか;またはそれらの組み合わせ。
非限定的な例として、各行上で5つの視標を提示する標準のlogMAR視力表に関して、チャートに特有の心理測定関数は、視標サイズの関数として、各行上で正確に認識されると予想される視標の数を説明している。
別の例として、logMAR視力表について、チャートに特有の心理測定関数を要約する2つの重要な視力測定基準は、次の通りである:チャートに特有の視力閾値、即ち、被験体が行ごとの視標の基準数を正確に認識する視標サイズ(logMARにおける)、およびチャートに特有の視力範囲、即ち、心理測定関数のダイナミックレンジの幅と相関されかつ関数の勾配と反相関されるパラメータ。いくつかの実施形態において、視力範囲は、2つの視標サイズ間のlogMARの差異を説明する:一方は視力閾値のパフォーマンスレベルより上であり、他方はそれ未満である。いくつかの実施形態において、範囲パラメータは、視力表に特有の心理測定関数が視力閾値のまわりでどれくらい急速に変化するのかを説明する。小さな範囲は、視標サイズが小さなものから大きなものへと増大するにつれて観察者の視覚が急速に不正確な視標識別から正確な視標識別へと推移することを示している。いくつかの実施形態において、視力範囲は、眼疾患の1つの兆候が視覚の変動の増大であり、このことが視力範囲の増加または変化に相当することから、有益な測定基準である。
例えば、logMAR視力表について、視力閾値は、行ごとに5つの視標のうち3つの正確な識別に相当する視標サイズであり、この視力範囲は、行ごとに正確に識別された1.5および4.5の視標の予想される数を伴うチャートの行の間の距離に相当する。
いくつかの実施形態において、心理測定関数の他の特徴は視力表の設計特微によって定められる。これらの特徴は、可能な視標の総数にわたる割合を推測することにより定められる下方漸近行(Lower Asymptote)、および、各行に存在する視標の数により定められる上方漸近行(Upper Asymptote)を含み得る。
いくつかの実施形態において、行ごとの正確に認識された視標の予想される数を記載する、チャートに特有の心理測定関数(706)(606)を構築するために、視標サイズの関数として、チャートに特有の単一の視標心理測定関数が、図3Bの動作(220)および図3Aの動作(230)(330)によって生成される。チャートに特有の単一の視標心理測定関数は、視力表のタスクに基づく特徴(図4A-4B)、例えば視力表設計パラメータまたは特徴、から独立した感度パラメータにおいて定められる、チャート不変の単一の視標心理測定関数(404)に基づいて、生成可能である。いくつかの実施形態において、単一の視標心理測定関数は、視標サイズの関数として正確に単一の視標を認識する確率を示し、かつ、場合によっては、ガウス累積確率分布関数などの累積分布関数を用いて、2つの視力モデルパラメータ、例えば視力閾値と視力範囲、によって判定される。その後、感度に基づくチャート不変の単一の視標心理測定関数は、信号検出理論の原理(全体が参照により本明細書に組み込まれる「Green & Swets, 1961; McMillan & Creelman, 2004; Lesmes et al, 2015」)に基づいて単一の視標のチャートに特有の心理測定関数、および視標セットの特徴へと変換される(図5)。この転換された単一の視標のチャートに特有の心理測定関数は、例えば、潜在的な視標の数などの視力表設計の特徴に依存する。同じ感度閾値(d’=1に相当する視標)は、視標選択肢の数に基づいて、信号視標に対して異なるレベルの正確なパフォーマンスを表すことができる。信号検出理論において注記されるように、推測選択肢があまり無い場合に正確に推測することが更に容易になる。それ故、与えられた感度閾値(d’=1)に相当する同じ視標サイズについて、視標セットにおける推測選択肢の数は結果として、単一の視標を識別するための異なるレベルの正確な割合のパフォーマンス(percent correct performance)をもたらすことができる:単一の視標は、d’=1の感度閾値で、2つの選択肢では70-80%におよび、並びに10の選択肢では30-40%に及ぶ(図5)。
いくつかの実施形態において、動作、例えば(300)、(200)、および(350)の組み合わせは、動作(400)において集められかつ要約された視力表データをスコアリングするために適用可能な視力モデルを生成する。この視力モデルは、例えば観察された視力表データに関するチャートにおいて多数の予測確率を含み、前記予測確率は、患者の視覚を説明する候補視力モデルパラメータの与えられたセットについて患者に提示される視標に対して記録される異なる応答の予測確率であり得る。
一実施形態において、視力の2つのパラメータの説明は、視標サイズの関数として視覚パフォーマンスを定めるためにシグモイド関数を使用し得る(例えば図4Aおよび6Aを参照)。1つのパラメータである視力閾値は、視標サイズの水平軸上のシグモイド関数の側方位置を説明することができる。他のパラメータである視力範囲は、閾値の付近において、シグモイド関数が視標サイズの水平軸にわたりどれくらい急速に変化するか説明することができる。小さな範囲は、視力関数が、関数の下方漸近行により示される下方視覚パフォーマンスから、関数の上方漸近行により示される上方視覚パフォーマンスへと急速に変化することを示す。視力閾値および視力範囲パラメータの両方は、logMAR視標サイズの単位で定めることができる。
図7Aを参照すると、視力閾値および視力範囲は、いくつかの実施形態において、ETDRS視力表設計に特有の事項で定められる。ETDRSチャートは、視標サイズの範囲について行ごとに5つの文字を提示することができる。図7Aおよび7Bにおいて、視力関数は故に、5文字の上方漸近行が5つの中から正確に報告したことを実証する。図7Aにおいて、視力閾値(701)は、患者が5つの提示された視標のうち3つを正確に報告すると予測される視標サイズとして定められる。図7Bにおいて、視力範囲(703)は、ETDRSチャート上の視覚上の挙動が5文字のうち1.5の正確な報告から5文字のうち4.5の正確な報告へと変化する、水平な範囲を定める。これら実施形態において、視力閾値および視力範囲が、ETDRSチャートの特徴により定められる3つのパフォーマンスレベル、即ち5つの中から正確に報告された1.5、3.0、および4.5の文字、によって定められることから、視力の閾値および範囲は、チャートに特有の視力モデルパラメータと考慮され得る。
いくつかの実施形態において、図4Aおよび4Bに提示されるように、視力閾値(401)および視力範囲(403)は、視力表設計から独立した感度単位(d’)において定められる。視力閾値は、d’=1の視覚パフォーマンスに相当する視標サイズ(logMARにおける)として定めることができる。視力範囲は、劣勢レベルの視覚パフォーマンス(d’=0.25)および優勢レベルの視覚パフォーマンス(d’=4)に相当する視標サイズ間の差異(logMARにおける)として定めることができる。感度の単位でのこれら視力モデルパラメータの定義により、感度の閾値および範囲は、チャート不変の視力モデルパラメータと考慮することができる。動作(350)がチャート不変のパラメータから視力表データに関する予測モデルをどのように生成するかを理解するために、一般的な1対の視力モデルパラメータ:一方が視力閾値、他方が視力範囲であるパラメータ(例えば、チャート2の第1の列を含む1対のパラメータ)を考慮することが有益である。この選択された1対の視力モデルパラメータから、視力表検査中に異なる応答を観察する確率は、視標サイズの関数として得ることができる。これら視力モデルパラメータに加えて、視力表設計の1つの因子:視力表において検査されるであろう視標サイズの範囲を考慮する。例えば、ETDRSチャートは、0.10のlogMAR解像度を用いて、-0.3から1.0のlogMARに及ぶ視標サイズを使用する。
図4Aは、ETDRS検査に類似する視標サイズの連続的なサンプリングから起因し得る、チャート不変の心理測定関数の典型的な実施形態を示す。信号検出理論は、タスク独立の感度パラメータがタスクベースの挙動の測定値(例えば、視標を正確に識別する確率)へとどのように変換され得るのかを説明する。信号検出理論(参照に全体が本明細書に組み込まれる、「Green & Swets, 1961; McMillan & Creelman, 2004; Jacobs & Fine, 2002; Lesmes et al, 2015」)を使用して、単一の視標を正確に識別するための確率は、異なる数の推測選択肢を用いる識別タスクについて信号およびノイズの内部表現のために仮定される、ガウス分布に基づくd’値に由来する。この変換を説明する方程式については、付録AとしてJacobs & Fine, 2002の方程式7、またはHacker & Ratcliff, 1979の方程式1を参照。代替的に、McMillan & Creelman (2004)は、m=2からm=1000まで及ぶm-AFC代替的タスクについて、感度(d’)の対応するレベルとProbability Correctとの間で変換可能なルックアップテーブルとして、表A5.7を提示する。
一例として、図5は、d’=1の感度レベルに相当する一般的な刺激について、2つの推測選択肢(2AFC)(何れか1つの試験にて、観察者のあらゆる視覚的な熟練度とは関係なく、一方の選択肢は正確であり、他方が不正確である)が存在する場合に、正確な識別の可能性が70%~80%であることを実証する。推測選択肢の数が増加するにつれ、不正確な応答の確率が多くなる場合がある。それ故、正確な応答の確率は、推測選択肢の数が増加するにつれて減少する(図5の関数の相対層(relative layering)(504)を参照)。2AFCと比較するために、d’=1の感度レベルに相当する刺激について、10の推測選択肢が提示されると、その刺激を正確に報告する確率は約30%である。
感度(d’)から確率精度(Probability Correct)(図5)へのこのような変換(330)に基づいて、図4Aのシグモイド関数を生成する1対の視力モデルパラメータは、視標サイズの関数として、視標を正確に報告する確率を説明する、単調に増加する関数を生成することができる。図5からの使用のための変換は、視標のサンプリングプールにおける他の視標(推測選択肢)の数に依存し得る。10の視標のSloanセットを使用するETDRSの場合、10AFC関数が、単一の視標提示のために心理測定関数(604)を生成するべく使用されてもよい(図6A)。
サンプリングプールにおける視標の数が、チャート不変の心理測定関数から単一の視標の心理測定関数への変換(動作(330))のために使用される視力表設計因子であり得るのと全く同じように、別の視力表設計因子、即ち各行上で提示される視標の数、は、直列乗算を介して多数の視標の心理測定関数のファミリーを生成するために使用され得る。心理測定関数のこのファミリーの加重和は順に、チャートに特有の心理測定関数を提供する(図6C)。
いくつかの実施形態において、単一の1対の視力モデルパラメータ、例えば視力閾値および視力範囲、を考慮すると、視標サイズの関数として5つの中から0、1、2、3、4、または5つの視標を正確に識別する確率を説明する6つの心理測定関数が、生成され得る。動作(500)において、これらの確率は、検査中に集めた視力表データを考慮して、どの視力モデルパラメータが最適に検査患者を説明するのかを評価するために使用され得る。
いくつかの実施形態において、動作(300)は、視力モデルに使用される可能性がある候補パラメータの多数のセットを含み得る。スコアリングアルゴリズムSの目的は、これらの候補視力モデルパラメータのセットを評価し、かつ、どの候補パラメータが動作(400)において要約された視力表データを最適に説明するのかを評価することである。
いくつかの実施形態において、動作(300)において、候補パラメータのセットは、以下の1つ以上の方法で定めることができる:視力モデル対、例えば視力閾値と視力範囲、の一次元配列/リスト;視力閾値の異なる値および視力範囲の固定値を含む、視力モデル対の一次元配列;2つのパラメータ、例えば視力閾値パラメータおよび視力範囲パラメータ、の値の網羅的な組み合わせにより定められる二次元空間;異なる条件にわたる視力モデルパラメータおよびその変化を説明する視力閾値および視力範囲パラメータの高次元空間(二次元より上)。
候補視力モデルパラメータのこれらセットの各々について、視力の閾値および範囲からの視力モデル確率の生成が、適用可能である。動作(500)において、これら候補視力パラメータの各セットを用いて得られるこれらの確率は、視力表データを説明する視力モデルパラメータを見出すために使用され得る。
例えば、可能な視標の数は、様々なチャート設計に対して様々であり得る:
Sloan、Bailey-Lovieについて10の視標;
Landolt C、Tumbling E、HOTV、Lea、Handsについて4の視標;
従来のスネレンについて9の視標;
British Snellenの基準BS 4274-1:2003について12の視標;
英語アルファベットについて26の視標
後に、いくつかの実施形態において、単一の視標の心理測定関数、P(s)、は、視力表の設計に特有の複数の視標の心理測定関数のファミリー、P(s)、を算出するために使用される(例えば、各行上で提示された視標の数は、心理測定関数の数を決定する)。そのような複数の視標の心理測定関数のファミリー、P(s)、m=1、2、3…、は、視力表の複数の行に提示される複数の視標を正確に認識し、それにより、視標サイズの関数として視力表における行に提示される複数の視標を正確に認識する確率の組み合わせを決定するためのパフォーマンスの系統的パターンを示している。いくつかの実施形態において、n+1の心理測定関数のファミリーは、視標サイズの関数として、行ごとにn個の視標からm個を正確に認識することが可能なn+1の複合応答結果の各々について定められる、1つの関数を含む(mは0からnに及ぶ)。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーにおける心理測定関数の数は、各行に提示される視標の数に依存する。例えば、行ごとに5つの視標を伴うETDRSチャート設計に関する6つの複数の視標の心理測定関数。別の例として、4つの複数の視標の心理測定関数は、各行に提示される3つの視標を伴うチャート設計に関するファミリーを含み、2つの複数の視標の心理測定関数は、e-ETDRS検査および単一視標の提示を伴う他のコンピューター化されたチャート設計に関するファミリーを含む。
いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーは、視標サイズの関数として、複数の視標に対する複合応答に関する確率を決定する。そのような確率は、視標サイズ、s、の関数として、単一視標、P(s)、を正確に認識し、かつ、単一視標、1-P(s)を不正確に認識するために確率を順に乗算することにより、視標の完全なシーケンスについて計算することができる。具体的には、特定の実施形態において、n個の視標の行について、n個の視標のうちm個を正確に認識する確率は、以下の式により、視標サイズ、s、の関数として計算され:
(s)=P(s)×(1-P(s))n-m
式中、mは0~nにおよび、P(s)は単一視標の心理測定関数であり、この式は、視標サイズの関数として単一の視標を正確に認識する確率を説明するものである。いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーは、n個の視標の行が存在する場合に、n個の心理測定関数、即ちmが0~nの範囲であるP(s)、を含む。図6Aは、10の推測選択肢を伴う視標セットにより決定される単一視標の心理測定関数(604)の非限定的な例を示し、図6Bは、行ごとに5つの視標を提示するチャート設計により決定される6つの複数の視標の心理測定関数(605)のファミリーの非限定的な例を示す。
図7A-7Bを参照すると、特定の実施形態において、アルゴリズムSを用いた視力表データのスコアリングは、視標サイズの関数として、複数の視標に対する複合応答を予測する視力モデルを必要とする場合がある。複数の視標に対する異なる複合応答の確率は、単一視標の心理測定関数(704)を決定する1対の視力モデルパラメータ(例えば閾値および範囲/勾配)によって予測することができ、次いで、単一視標の心理測定関数、P(s)、およびその補数、1-P(s)、の直列乗算を介して複数の視標に関する視標の心理測定関数(705)のファミリーを決定することができる。例えば、5つの視標に関する複数の視標の心理測定関数、Pr(‘m=5’)、は、(Pr(‘m=1’)^(1-Pr(‘m=1’))として計算される。この場合、例えば、‘m=5’は、5つの視標のうち5つちょうどを正確に識別することを表す。本実施形態において、単一視標の心理測定関数は、被験体に実行される各検査において単一視標を提示することにより得られ(図7A)、複数の視標の心理測定関数は、実行される各検査において被験体に複数の視標を提示することにより生成される。この場合、視力表は行ごとに5つの視標を提示するように設計され、複数の視標の心理測定関数は、視標サイズの関数として、視力表の行に提示される複数の視標の一部の数を正確に認識する確率を定める。この特定の場合において、これら複数の視標の心理測定関数のうち2つだけが単調である。視標がゼロであることを正確に認識する確率、P(m=0)、は視標サイズが増大するにつれて減少し、5つの視標を正確に認識する確率は視標サイズが増大するにつれて増大する。中間複合応答についてのパフォーマンスパターンは、正確に認識された視標の数の増加を実証する可能性が高い視標サイズの様々なレジームを示す、互い違いのピーク(staggered peak)によりマークされる。いくつかの実施形態において、チャートに特有の心理測定関数は、正確に認識された視標の予測数を説明するものであり、これら複数の視標の心理測定関数の加重和によって生成される(図6A-図6B)。
いくつかの実施形態において、コンピュータモデルは、陰の感度パラメータに基づいて視力検査における被験体のパフォーマンスを予測するために使用される。図6A-6Bを参照すると、この特定の実施形態において、複数の視標心理測定関数の概念をより明確に例示するために、図6Aに示されるような単一視標の心理測定関数(604)、および複数の視標の心理測定関数、例えば(605)は、累積確率分布関数として提示される(図6A-6B)。この場合、‘m=5’は、5つの視標のうち5つちょうどを正確に識別することを表す。この場合、累積的な複数の視標の心理測定関数は、視標サイズの関数として、最小でも所定数の視標を正確に認識する確率を説明する。いくつかの実施形態において、これら関数の相対的な層状化は、視標のサイズの増加に伴う視標の数の増加を正確に認識する確率の増加を実証する、パフォーマンスの系統的パターンを示唆している。
特定の実施形態において、アルゴリズムSを用いる被験体の視力表データのスコアリングは、視標サイズの関数として、複数の視標に対する複合応答を予測する視力モデルを必要とする。視標に対する異なる複合応答の確率は、単一視標の心理測定関数詳しく説明する1対の視力モデルパラメータ(例えば閾値および範囲)によって予測することができ、次いで、単一視標の心理測定関数、P(s)、およびその補数、1-P(s)、の直列乗算を介して複数の視標の心理測定関数のファミリーを生成することができる。前記システムおよび方法は複数の視標の心理測定関数を都合よく使用し、その視力検査に対する用途は新規である。
行ごとに5つの視標を含む視力表設計の例では、複数の視標心理測定関数の各々は、視標サイズの関数として、各行上に提示された多くの複数の視標(数は5以下である)を正確に認識する確率を決定し得る。図6Bに見ることができるように、複合応答に関するこれら心理測定関数の中で、わずか2つの複数の視標の心理測定関数が単調である。視標がゼロであること、P(m=0)、を正確に認識する確率は視標サイズが増加するにつれて単調に減少し、全ての視標、P(m=5)、を正確に認識する確率は視標サイズが増加するにつれて増加し得る。他の中間複合応答に対するパフォーマンスパターンは非単調性によりマークされ、互い違いのピークの進行は、視標サイズの増加により正確な視標の漸増的により多くの数を認識する確率が増加するという直観に対して量的手法をもたらす場合がある。複数の視標の関数の互い違いのピークは、視標のサイズの増加を考慮すると、異なるおよび連続するレジームの視標サイズが、数が増加する視標を正確に認識するための確率の増加を表す、という考えを支持するものである。本明細書に提供されるモデルは、複数の視標の心理測定関数を伴って、視力表パフォーマンスの豊富で複雑な特徴づけであり得る。既存の方法により、この心理測定関数のファミリーを視力表検査のための実現可能なプロセスにおいて評価することはできない。チャートに特有の心理測定関数は、正確に認識された視標の予想数を説明するものであり、これら複数の視標の心理測定関数の加重和によって生成される場合がある。
図8A-8Bを参照すると、単一視標の心理測定関数(図8Aの(801))および複数の視標の心理測定関数(例えば図8Bの(802))の典型的な実施形態が累積確率関数として示されている。この特定の実施形態において、累積的な複数の視標の心理測定関数は、最低でも所定数の視標を正確に認識する確率を、視標サイズの関数として説明する。これら関数の相対的な層状化は、視標のサイズの増加に伴う視標の数の増加を正確に認識する確率の増加を実証する、パフォーマンスの系統的パターンを示唆している。
いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数のファミリーは、複数の視標への応答の統計的独立の単純化仮定に依存する。この仮定は置換による視標のサンプリングに大きく依存するものであり、様々な視力表に対して有効であり得る。これらの視力表の非限定的な例には、Landolt C、Tumbling E、HOTV、およびLeaの視標を少なくとも使用するものが挙げられる。
いくつかの実施形態において、視標を置換無しにサンプリングする視力表設計では、ETDRSのように、追加の因子が複数の視標の心理測定関数のファミリーの計算に必要とされる。この追加の因子は、視力表が置換無しにサンプリングされる時、具体的には応答のシーケンスがチャートの上の行の端部へと進む場合に生じる、段階的に減少する利用可能な視標を修正することができる。
いくつかの実施形態において、複数の視標心理測定関数のファミリーを使用してチャートに特有の心理測定関数を生成することができ、これにより、視力表上の行ごとの正確に認識された視標の予想数を視標サイズの関数として決定する。チャートに特有の心理測定関数は、場合によっては、複数の視標の心理測定関数のファミリーの加重和を表す。図6Cに示されるように、チャートに特有の心理測定関数(606)、E(s)、は、具体的には加重和として計算され、各複数の視標の心理測定関数(605)を正確に認識された視標の数により重み付けすることができる:
Figure 0007175522000004
いくつかの実施形態において、複数の視標の心理測定関数(605)(805)のファミリーの各心理測定関数の重み付けは、ユーザにより手動で、またはコンピュータプログラムにより自動で決定され得る。いくつかの実施形態において、重み付けは、検査された被験体の情報、例えば人口学的情報、以前の視力検査結果、および/または病歴など、に基づくことがある。
単一視標の心理測定関数(604)(804)および/または複数の視標の心理測定関数(605)(805)と同様に、そのようなチャートに特有の心理測定関数(606)(706)は、視覚を特徴づけるために重要な視力測定基準を提供可能な、以下の2つのチャートに特有の視力モデルパラメータ(701)(703)により決定され得る:
a.チャートに特有の閾値であって、視標サイズにて正確に認識された視標の予想数が視覚パフォーマンスの予め定めた基準を満たすことを定めるものである;および
b.チャートに特有の範囲であって、それぞれ視力パフォーマンスを2つのレベル、閾値パフォーマンスより上のレベルおよびそれより下のレベル、にて定める視標サイズ間の差異(logMARにおける)を定めるものである
非限定的な例として、標準ETDRSチャートの場合、チャートに特有の心理測定関数(606)(706)は、以下の2つの視力表に特有のパラメータにより定められる:
a.視力閾値であって、5つの視標のうちの3つの正確に認識された視標の期待値を提供する視標サイズを定めるものである;および
b.視力範囲であって、5つの視標のうち1.5および4.5の正確に認識された視標の期待値を提供するサイズを分離する視標行の数(行ごとに0.10のlogMAR)の数を定めるものである
スネレンチャートの場合、チャートに特有の心理測定関数は、ETDRSチャートと同じパラメータにより定めることができ、2つの問題点(issues)(感度単位において定められる視力閾値および範囲)は、スネレンチャートには各行ごとに同数の視標は無く、わずか1つの行がスネレンチャート上でETDRSチャートと同じ5つの視標を有するという考慮を必要とする。それ故、チャート不変の感度に基づく関数の間、およびチャートに特有の心理測定関数の間での変換は、ETDRSチャートにより使用される5より多いまたは少ない視標を有するスネレンチャートの各行に対して独立して行われねばならない。
視力モデルにおいて、視力測定基準、即ち視力閾値および範囲、は、視力モデルパラメータから、図6A-6Bに示されるような単一視標のチャートに特有の心理測定関数のレベル、図4A-4Bおよび/または図5Aに示されるような単一視標のチャート不変の心理測定関数のレベル、あるいは図6Cおよび/または図7A-7Bに示されるようなチャートに特有の心理測定関数、E(s)のレベルにて、導き出される場合がある。これらの関数は、一般的に視力検査に関連付けられる、視標サイズの関数として視力測定基準を提供することができる。概略的な測定基準も複数の視標関数のレベルにて定めることができるが、通常は解明が更に困難なものである。
いくつかの実施形態において、視力モデルの別の重大な公式は、単一視標の心理測定関数の代替的な公式を定めるチャート不変のモデルパラメータにより定められ、以下を行うことができる:
a.視覚のチャートに特有の測定基準をもたらす視力モデルの初期の公式を補足すること;
b.チャートに特有の心理測定関数に対して単一視標から複数の視標まで、チャートに特有の測定基準と同じ計算工程に従うことであるが、単一視標の心理測定関数に先行する追加の準備工程を含むこと。
いくつかの実施形態において、追加の準備工程は、感度規模(d’)での視力閾値および範囲パラメータを決定するための信号検出理論の適用、および、推測選択肢の数を含むタスクに基づくチャートの特徴に基づく、単一視標の感度心理測定関数の単一視標の心理測定関数への対応する変換を含む。
感度(d’)に基づく心理測定関数からチャートに特有の単一視標の心理測定関数への変換は、視力表設計の設計特微を組み込む信号検出理論に基づく場合がある。同じレベルの感度閾値(d’=1に相当する視標)を考慮して、単一の視標に関する正確な認識パフォーマンスレベルは、10の選択肢を有する識別タスクでは30-40%の精度、2つの選択肢を有する識別タスクでは70-80%の精度で変動し得る。
いくつかの実施形態において、チャート不変式モデルは、視覚パフォーマンスにおける特定の減少が、視覚的因子に厳密に関連しない視力検査の設計特徴によって引き起こされ得ることを提唱し、かつそれに対処することを支援する。
いくつかの実施形態において、チャート不変式モデルは、視力検査において観察された視力パフォーマンスが感覚および意志決定のプロセスの二重で独立した貢献を反映する、確率的挙動の説明を提供する。いくつかの実施形態において、チャート不変式モデルは、心理測定関数上のチャートに特異的または経験的な閾値が推測選択肢の数に依存することを提唱する。例えば、被験体に10の選択肢を伴う視力表セットをサンプリングする視力表が提示されるときの60%の正確な認識のパフォーマンスの観察は、4つの選択肢のセットをサンプリングする場合の60%の正確な認識と同等のものではない。
特定の実施形態において、チャート不変式モデルは、5つの視力表のうち3つを正確に認識するために閾値の定義がサンプリングされている視力表の合計数に依存することを提唱する。統計的な理由により、検出システムの感度の能力とは別に、各視標に対して10ではなく4つの選択肢が存在する場合に5文字のうち3文字を正確に認識することが、更に容易となり得る。
特定の実施形態において、チャート不変式モデルは、視力検査に依存する因子、および、視力検査における観察者/被験体や観察者/被験体のパフォーマンスに依存する因子に対して重要な区別を行う。感度は視覚パフォーマンスに関するものであり、他の検出レベル因子は視力検査因子および推測の挙動に関連する。
いくつかの実施形態において、視標認識のためのより多くの選択肢が、視標の不正確な推定のためのより多くの機会を提供し、かつ認識パフォーマンスを低下させる。
いくつかの実施形態において、チャートに特有の視力閾値または従来の視力閾値は、推定の挙動により混同される/汚染される(contaminated)。いくつかの実施形態において、認識パフォーマンスにおける変化は、視力表設計の因子を反映する。例えば、より少数の選択肢を伴う視力表設計では、正確な推測は更に見込みが高くなる。選択肢の数の増加により、視覚に関連しない因子に基づいて認識パフォーマンスが減少し得る。認識パフォーマンス上での推測の挙動を考慮すると、信号検出理論は、チャートに特有の挙動(%精度により定められる)とチャート不変の挙動(感度の単位において定められる:d’)との間で変換する方程式を提唱する。
いくつかの実施形態において、チャート不変式モデルは、感度(d’)を視標サイズの関数として説明するチャート不変の心理測定関数を使用して、視力測定基準を定める。この関数は、検査被験体からデータを集めるために使用される特定の視力表設計に依存するものではなく、そのようなモデルは、チャート不変の感度閾値、即ちd’=2.0に相当する視標サイズ(logMARにおける);およびチャート不変の感度範囲、即ち1.0および3.0のd’値に相当する視標サイズ(logMARにおける)間の差異により定められ得る。
感度に基づく手法の有用性は、(わずか4つの選択肢を伴う)HOTVを用いて測定された視力がSloan Setを用いて測定された視力よりも優れているという観察によって支持され得る。
アルゴリズムSは同時に、チャートに特異的かつチャート不変の視力測定基準を評価することができる。視力測定基準の利点は、チャートに特異的またはチャート不変の測定基準の何れかであっても、両セットの視力パラメータが互換性を持ちかつ相互に変換可能であるということである。
本明細書中の視力モデルは、視力表パフォーマンスの新規な予測を提供することができ、かつ、視力測定基準のモデル推測のためのデータ生成機構を表す。モデルは、視力表を用いた検査中に観察された視力表サイズとパフォーマンスとの間の関係の豊富なセットを予測するために、視力閾値および視力範囲のパラメータのみを使用することができる。
視力モデルは、どのようにして多数の視標を正確に認識するための確率が視標サイズの関数として変化するのかを評価することにより、視力表パフォーマンスを分析することができる。
いくつかの実施形態において、視力モデルは、視力閾値付近で観察された確率的挙動に対するより優れた説明を提供する視力表パフォーマンスの微細スケール分析を提供する。視力モデルは、現時点で実際に視力検査中にある末端基準に影響を及ぼしかねないランダムな因子に対してより強健であり得る。視力モデルは、閾値付近で生じる確率的挙動に対してより強健であり得る。例えば、ランダムな効果により、被験体に視力閾値(501)、例えばチャートに特有の視力閾値、付近のサイズにて視標が提示されると、2、3、または4つの正確に認識された視標を観察する可能性がほぼ等しく高くなる(例えば図5)。視力モデルは多目的でありかつ柔軟なものであり得る。行ごとの視標の数が変化する視力表設計では、スネレンチャートが変化すると、予測モデルは、異なる行に対して異なる複数の視標の心理測定関数を生成する。視力モデルは最終的に、被験体の視覚を説明する視力モデルパラメータを推量するために、視力表データに適用されてもよい。視力モデルは、スネレン視力表からバイアスを取り除くように定められ得る。多数の臨床設定における使用にもかかわらず、スネレンは眼科試験において置き換えられており、なぜならば同じ方法でゴールドスタンダードとしてスコアリングできないためである。視力モデルは、スネレン、ETDRS、HOTV、およびあらゆる視力表設計の間での混同を考慮し得る。
視力モデルは、2つの視力パラメータのみによって簡潔に定められ得るが、特定の視力表に基づいてパフォーマンスを説明するチャートに特有の視力測定基準、および、データ収集に使用される視力表のパフォーマンスを独立して説明するチャート不変の視力測定基準を生成するほど十分に柔軟である。
いくつかの実施形態において、アルゴリズムSが視力表データをスコアリングするために、視力表データ表の各行のエントリーは、視力表またはサブチャートからの視標の単一視標または単一の行の読み取りを示す。視標の各行は、複合的な刺激と見なされる場合があり、以下の変化条件のうち少なくとも1つにより決定される:行ごとにサンプリングされた視標の数、視標セットからサンプリングされている潜在的な視標の数(即ちライブラリにおける視標の数)、および、視標セットからのサンプリングが置換を伴うか否か。概要表における応答のエントリーは、単一の視標または視標の単一の行に関わらず、正確に認識された視標の数である。この場合、応答は、同じ行/列の視標の総数により割られる、正確に認識された視標の数によって算出された比率である。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの視力モデルが、視力パラメータを算出するために使用される。いくつかの実施形態において、ベイジアン適応推定が視力パラメータを算出するために使用される。特定の場合、2つの感度パラメータにわたる二次元ベイジアン確率密度関数が、視力パラメータを算出するために使用される。いくつかの実施形態において、ベイズの規則が視力パラメータを算出するために使用される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの確率関数が視力パラメータを算出するために使用される。更なる実施形態において、応答rを得る事前確率は、視力パラメータ、d1,xおよびd2,y、p(r|d1,x,d2,y)を考慮すると、視力パラメータを算出するために使用され、式中、xおよびyは1からパラメータd、mおよびパラメータd、nそれぞれの最大数までの整数であり、zは、1から応答iの最大数までの整数である。いくつかの実施形態において、異なる視力パラメータp(d1,x,d2,y)を有する確率および/または異なる応答p(r)を得る確率。いくつかの実施形態において、事後確率関数、p(d1,x,d2,y|r)、は視力をチャートし、ここで、p(d1,x,d2,y|r)=[p(d1,x,d2,y)p(rz|d1,x,d2,y)/Σp(d1,x,d2,y)p(r|d1,x,d2,y)である。ここで、Σp(d1,x,d2,y)p(r|d1,x,d2,y)は合計をチャートし、ここでxは1~mの整数の値をとり、yは1~nの整数の値をとり、zは1~iの整数の値をとる。
次の検査の実行において検査片を新しくするまたは生成するために、いくつかの実施形態において、pdf、p(d1,x,d2,y|r)のエントロピーは、感度パラメータの空間にわたり計算される。いくつかの実施形態において、エントロピーH(rz)=Σp(d1,x,d2,y|r)log(p(d1,x,d2,y|r))であり、ここでΣは合計をチャートし、ここでxは1~mの整数の値をとり、yは1~nの整数の値をとり、zは1~iの整数の値をとる。
いくつかの実施形態において、視覚チャート設計に関連する少なくとも1つの原理が、統計モデルへの入力として使用される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの原理は次のものから選択される:各検査チャートまたはサブチャート上に提示される行の数、検査チャートまたはサブチャートの各行上に提示される視標の数、視標のライブラリ内の視標の総数、および視標ライブラリからのサンプリングが置換を伴ってまたは置換無しに行われるかどうか。
本明細書中の視力モデルは、視力表設計の完全な定義の詳細、即ち行ごとに提示される5つの視標、の少なくとも一部を組み込む場合がある。いくつかの実施形態において、本明細書中の視力モデルにより提供される主な視力測定基準は、チャートに特有の視力閾値、例えば(701)、であり、これは、その視標サイズ(または同等に、チャート上の行)にて被験体が行ごとに5つの視標のうち3つ(あるいは、閾値を定める他のいくつかの特定のパフォーマンス基準)を正確に認識する。
候補パラメータを考慮した視力表データの予測
いくつかの実施形態において、視力モデルは、図1の動作(500)に示されるように、候補視力モデルパラメータを考慮して、集められた視力表データを観察する確率の予測を包含する一連の表を生成するべく適用される。
表1の各視力表の条件または列について、第1のエントリーが候補パラメータであり、続くエントリーが観察された複合応答の予測確率である、候補パラメータ組み合わせの表が表4に示される。表1に示される表に描かれた各視力表条件について、その応答を観察する確率は、完全な候補パラメータのセットに対して計算される。いくつかの実施形態において、表2の各列について、表4のような完全な候補パラメータのセットに関する表が生成可能である。
表3は、単一検査条件(即ち、表2の応答r1の1の「データエントリー」)について、検査被験体から集めた候補視力パラメータのセットおよびそれらの視力表データの予測を提示する。
Figure 0007175522000005
各チャートは候補となる視力パラメータのセット、および、そのチャートまたはサブチャートの条件に対し観察された応答の確率推定を表す。この場合、q0はq1×q2に等しい。単一データエントリーについて、随意に複数の候補となる視力モデルエントリーが存在する。いくつかの実施形態において、完全な視力表データセットは各々、複数のデータ表を含む。いくつかの実施形態において、完全な視力表データセットの解析は複数のデータ表を生成すること含み、各表において、各チャートの条件に対して1つが、図17におけるフローチャートにある動作に対応する、データ表の行によって説明される。この場合、観察された応答の確率が計算される。言い換えれば、単一の応答、r1、を生成する確率は、視力パラメータ、即ちα1とβ1、および刺激パラメータを考慮して、S1において詳しく記述される。
視力モデルに対する候補パラメータの評価およびランク付け
いくつかの実施形態において、完全な一連の表、例えば表3、の作成後、新たな概略的な表が、図1の動作(600)において示される。
候補パラメータのチャートおよび観察された応答の予測確率の一連の表において、各列は、単一視標または視標の単一の行の提示および応答を要約することができる。一連の表全体にわたる各表のエントリー位置は、1対の候補視力モデルパラメータに相当し得る。各表における同じエントリー位置は、一連の表にわたる候補パラメータの同じ組み合わせに相当し得る。一連の表における各表は、完全な候補パラメータのセットについて、表の列上に説明される視標サイズ条件に対する単一または複合の応答を観察する予測確率に相当する。
いくつかの実施形態において、完全な一連の表において表される視力表データは、一連の表を概略的な表チャートへと統合することにより要約される。いくつかの実施形態において、対応するエントリー位置における予測確率の値の、完全な一連の表にわたる直列乗算は、そのような特定の候補パラメータについて、完全な視力表データのセットを観察する概略的な確率をもたらす。表4に示されるように、新たな概略表は、直列乗算により概略表において要約された全ての列に対応する全てのものを乗算することによって計算され、対応するエントリーは乗算され、そして新たな表が作成される。一連の表は概略的な測定基準へと統合され得る。いくつかの実施形態において、直列乗算は、完全な視力表データのセットの観察を考慮すると、候補視力モデルパラメータに対する最尤推定を提供する。いくつかの実施形態において、結果として生じる概略表は、観察されたチャートデータに基づいた、候補パラメータ推定の評価を表す。場合によっては、結果として生じる概略表は、データに応じた候補パラメータの尤度計算を表す。場合によっては、結果として生じる概略表は、ベイズの規則におけるように、候補視力パラメータにわたる事前確率関数の計算と組み合わせ可能な、視力データに応じた候補視力パラメータにわたる尤度計算を表す。いくつかの実施形態において、事前確率関数は、被験体の情報、例えば被験体の年齢、眼疾患の状態、視覚に影響を及ぼす神経病理学の状態、あるいは以前の視覚評価など、によって判定できる。
表4は、異なる候補視力モデルパラメータおよび視力モデルに基づいた検査対象からの多数の応答の集約的な確率を示す。この表は、予測品質および/または適合度に対する複合応答を考慮して、最初に視力表データを予測し、その後、視力モデルパラメータをランク付けすることによりデータを回顧的に記録するために使用され得る。この表はまた、視力表データの収集を動的に改善するために将来を見越して適用可能である。
表4に示されるように、検査被験体から集めた視力表データの候補視力パラメータのセットおよびそれらの予測は、単一検査条件(データエントリー1)に対して提示される。完全な視力表データセットの解析は、これら一連の表、表1に要約されるデータの列により説明される各チャートの条件に対して1つの表、を生成することを含む。各表は候補となる視力パラメータのセット、および、そのチャートまたはサブチャートの条件に対し観察された応答の確率推定を表すことができる。
随意に、rkに対するr1の応答による検査に応答する確率は、視力閾値および視力範囲/勾配を考慮して、計算され、かつ、ランク付けの表において提示される。この場合、ランク付けの表は随意に、視力パラメータを考慮して、応答の集約的な確率、例えばp((r1、r2、…、rk);α1、β1、をランク付けする。本実施形態において、ランク付けが最高である視力パラメータは、検査における所定の応答に基づいて推定された視力である。
Figure 0007175522000006
検査被験体を説明する視力モデルパラメータの評価
表4は、表3の視力パラメータの全ての候補セット、および、それら候補視力パラメータにわたって計算される、表2で集めた視力表データとして複合応答を得る確率を示す。
尤度値、即ち応答凝集の確率、の表を考慮すると、表4に示されるように、尤度値の連続するランク付け(例えば、最高から最低まで)は、最大尤推定解析に相当するものを提供し得る。図1における動作(700)に示されるように、最高ランクの値および対応する候補視力モデルパラメータを選別表において選択することで、最高尤度推定の視力モデルパラメータを得ることができる。代替的に、事前情報、例えば人口学的情報、または以前の視覚検査の結果を使用して直列乗算を重み付けした場合、選別されたランク付けは、重み付けをされた尤度またはベイジアンパラメータの推定に相当し得る。
いくつかの実施形態において、事前情報には、限定されないが、被験体の遺伝学的なリスク、以前の視覚検査の結果、既往症診断の結果、あるいは他のあらゆる生理学的または医学的情報を含み得る。表が合計1となるように標準化される場合、事前情報の表はベイジアン推論を反映する。標準化により、表は、その平均値、中央値、または最頻値により定めることができるベイジアン確率分布を表す。このような中心傾向の統計および測定基準(例えば平均値、中央値、最頻値)に加えて、視力表モデルの候補パラメータにわたって定められる、ベイジアン事後確率(これは正確か?)関数のばらつき(the spread or dispersion or variability)の統計的基準が存在する。いくつかの実施形態において、視力モデルパラメータの評価およびランク付けは、標準偏差、または視力モデルパラメータの百分位数を含む。いくつかの実施形態において、視力モデルパラメータの評価およびランク付けは、統計的推論(最大尤推定法、ベイジアン、または他のあらゆる適用可能な方法)を含み、これにより、視力パフォーマンスに対して観察された視力データおよびモデル生成の予測確率を考慮して、視力パラメータ推定を介して視力測定基準をもたらす。いくつかの実施形態において、視力モデルパラメータの評価およびランク付けは、検査被験体から集めた視力表データを最良に説明する視力閾値および範囲のパラメータの統計的推論を含む。
チャートに特異的またはチャート不変の何れかである視力パラメータをもたらすために、本明細書中のシステムおよび方法は、解析および推測のための1つ以上のサブ工程を含み得る:
1.視力閾値および/または範囲のパラメータのための候補を説明する表、例えば表2、を作成
2.これら候補パラメータの組み合わせ、および視力表設計の所定の規定特徴について、視力表挙動をスコアリングするための予測モデルが構築できる。
3.視力表設計(例えば、視力検査データまたは視力表データ)により決定された単一視標または複数の視標の応答を考慮して、統計的推論は、視力パラメータの推定を提供する、最大尤推定またはベイジアン解析によって達成できる
4.視力表検査中に提示された視標の行の数、および、その試験上で観察された視標サイズおよび応答を考慮する
5.単一視標サイズの範囲に関する視力表設計パラメータを含む、パラメータ空間の考慮により開始
6.信号検出理論に基づいて、感度(d’)-に基づく関数におけるパラメータを定める
7.工程2におけるスコアリングモデルを使用して、最大尤推定またはベイジアン評価の何れかにより行われるパラメータ推定のための予測確率を生成する
8.視力表データのパターンを観察する確率を予測するモデルを与える
9.解析論に関する一般的なモデルは、表において体系化可能な3セットの値を含む:
10.解析論フレームワークを構築するために、3つの表が重要である:
a)被験体から集めたデータ、例えば表1
b)候補視力モデルパラメータ、例えば表2
c)候補視力パラメータにより定められる確率の対応する表:確率の表について、視力検査中に集められる刺激応答の組み合わせでは、チャートの行に提示される視標のサイズ、および視標の数が正確に認識される、例えば表4
11.視標サイズの関数として、応答結果の予測確率を用いて、候補の心理測定関数を生成する
12.検査中に提示される各視標サイズについて、その応答を観察するための予測確率は候補視力パラメータの少なくとも一部に対して計算される
13.チャートの各行上に提示される各視標サイズについて、異なるチャートは予測応答確率を提示する
14.スコアリングのための方法およびシステムは、2つの視力測定基準をもたらす場合がある:チャート不変の心理測定関数の閾値および範囲。
15.ベイジアン推論により、視力測定基準の推定がそれらの推定における信頼に加えて提供され、あるいは、最大尤推定により、視力測定基準の推定が提供され得る
検査被験体からの視力表データの潜在的な収集のための1セットの候補チャートの決定
いくつかの実施形態において、1セットの候補視力表が、図10に示されるように、視力表データを集めるための潜在条件を提供できる能力に基づいて評価され得る。いくつかの実施形態において、この解析は、予期される視力表データを観察する確率を評価して、どのようにしてそれらの結果解析が視力表データを集めるべき検査条件を決定するのかを評価する。いくつかの実施形態において、視力モデルの一般性により、候補視力表のセットは、あらゆる視力表設計を含み得る。他の場合、標準委員会の推奨を忠実に守るために、候補チャートのセットを定めるための最も一般的な手法は、既存のチャート、例えばlogMARチャート(ETDRS、Bailey-Lovie)、スネレンチャート、Sloan低コントラストチャート、および/または、logMARまたはスネレンのサブチャート(単一の行または単一視標)、として同じ設計原理に従う視力表を定めることであり得る。
いくつかの実施形態において、視力表設計の原理は、視力表上に提示された視標の特性を含む:
i.サンプリングされる視標セットのサイズ;
ii.行ごとに提示される視標の数;
iii.チャートごとに提示される視標行の数;
iv.視標サンプリング方法;またはそれらの組み合わせ。
候補チャートのセットは標準視力表について先行技術と同じ一般的な設計原理に従うが、候補チャートは、視標サイズをサンプリングするためのより細かい解像度およびより幅広い範囲により構築され得る(図11A-11F、および/または図12)。個々のチャートはそれぞれ、先行技術/現行技術と同じ視標サイズのサンプリングの精密さを実証し得るが、総合すると、候補チャートのセットは、当該技術分野におけるあらゆる既存の技術よりも遥かに高い、視標サイズのサンプリングの精密さを示し得る。このような視力表の拡張ライブラリは、視標サイズをサンプリングするための精密さを改善し、かつ柔軟性を拡大させることができる。
サンプリング解像度を視力検査において視標サイズについて改善するために、視力設計の標準と原理に厳密に従いつつ、視力表の拡大ライブラリを生成するための方法が、図11A-11Fに示されるように、本明細書に開示される。図11A-11Cは、連続サイズ間に10の対数単位のサンプリング解像度がある、-0.3~1.0のlogMARから14の視標の標準サイズを提示する、ETDRS標準チャートにより表される典型的なサンプリングスキームを示す。これら実施形態において、0.35logMARのアンカーポイントは、ETDRS標準チャートの平均視標サイズを表す。標準制約付きチャートのアンカーポイントを変更して視力表のより大きな補集合を生成することにより、視標サイズをサンプリングするための解像度は、チャートの収集にわたって大きく改善され、一方で個々のチャートの視力表標準への順守を維持する。
いくつかの実施形態において、10の視力表のセットが、0.01のlogMARのアンカーポイント解像度を用いて、0.3-0.4のlogMARの範囲内の標準チャートのアンカーポイントを変更することにより生成される。各チャートは標準と同じサンプリング解像度を使用する。しかし、設計制限のチャートのセット全体が考慮されると、これらのチャートは細かな解像度の視標サイズを提供する。相対的に考慮すると、この10のチャートのセットは、視標サイズ(0.01の対数単位)について、および広範囲の141の異なる視標サイズにわたって、より高いサンプリング解像度を示す。
一例として、ETDRSチャート設計は、14の視標の行を含み、行ごとに5つの視標があり、各行が下降するにつれサイズの対数的な減少が生じる。0.10の十進数の対数単位の進行(progression)は、視標の各列が連続しているサイズにおいておよそ25%の減少をもたらす。これらの設計要素は、当該設計要素の制約に従う、異なる視標サイズを持つチャートのライブラリ(図11A-11C)において維持され得る。設計制約付き視力表のライブラリのサブセットの一例は、3つの異なるアンカーポイント0.30、0.35、および0.40のlogMARを伴うETDRS設計原理(図11A-11C)、および、3つの異なるアンカーポイントを伴うスネレン設計原理(図11D-11F)を使用して生成された。
これら図表設計の欠点は、視標サイズのサンプリングのための不変な範囲および解像度に関連し得る。適応不能で決定論的な検査ルーチンにより、全ての患者に、同じ範囲の視標が提示される。更に、検査の不変のサンプリング解像度は、14の確立された視標サイズに提示されるものに比べて、中間である視標サイズに相当する視力値の測定に感応しないこと(insensitivity)を結果としてもたらす。
図12A-12Cに示されるように、視力検査は随意にサブチャートを用いて実行可能であり、このことは、チャートの特定領域に焦点を当てた検査を表す。サブチャートは、完全な視力表から制限されたセットの視標のみを提示することにより、完全な設計制約付き視力表からサブサンプリングされ、次いで、設計制約付きチャートのより大きなライブラリのサブサンプリングが行われる。ETDRSチャートの完全な14の行を提示するのではなく、1セットのサブチャートの提示が、完全なチャート(例えば3行の視標)の空間的サブサンプルに視覚検査を集中させることができる。焦点を当てた視力検査の標的文字は、完全なチャートのサブサンプリングされた領域のみを提示する(図12A)、チャートの残りの低コントラストに比べて高コントラストでサブサンプリングされた領域を提示する(図12B)、または不鮮明さの無い、およびチャートの残りを不鮮明にすることなくサブサンプリングされた領域を提示する(図12C)ことによって、判別可能である。
視力モデルに関する候補パラメータのランク付けを考慮した、候補視力表の評価およびランク付け
いくつかの実施形態において、そのような候補パラメータを考慮すると、視力表の各行の潜在結果に関する予測確率の表が構築され得る。視力モデルパラメータのランク付けは、モデルパラメータにわたり定められる確率分布に固有のものである。
適応可能なアルゴリズムが個々の患者への検査を個別化しかつ集中させるために、候補視力表のセットに対するランク付けを計算することが必要な場合がある。ランク付けに使用される効用関数を導き出しかつ計算することも必要な場合がある。視力表は異なる基準に従って評価しかつランク付けすることができる。いくつかの実施形態において、視力表設計は、所定の被験体の検査における効用について評価される。効用関数は、以下の1つ以上を含み得る:アクティブラーニング、分散最小化、エントロピー最小化、最大情報利得、チャートに特有のパラメータの情報利得、チャート不変のパラメータの情報利得、またはそれらの組み合わせ。
既存の技術(QUEST方法を含む)は、単一視標のために設計最適化を算出することしか行わない。本明細書に開示されるシステムおよび方法の1つの利点は、単一視標、複数の視標の単一の行、または視標の完全なチャートに対する視力表設計のランク付けである。このランク付けプロセスの目標は、最適またはほぼ最適(例えば、高いランク付けチャートまたはサブチャート)な視力表またはサブチャートの選択により、特定の被験体への検査の個別化である。いくつかの実施形態において、複合最適化は1より多くの視標の最適化を指し、合成または集合の視標セットはチャートまたはサブチャートに対して提示される。合成効用関数は、視力表設計全体にわたり計算される場合がある。合成刺激最適化は、一文字ではなく、視力表の最適設計選択を可能にする。最適化は合成刺激の各構成部分について計算される。最適設計はチャートまたはサブチャートに基づいて選択され得る。この場合、効用関数は合成物の各構成部分について計算され、その後合計される。
アルゴリズムAは、検査被験体から視力表データを集めるために使用されるべき最適な視力表の、予期される予測分析を提供し得る。比較のために、アルゴリズムSは、被験体から集めた視力表データの遡及的解析を提供し得る。アルゴリズムAの基礎となる原理は最適な設計選択:特定の被験体について視力表データを集めるための最善のチャートを見出すべく候補チャートのセットを分析すること、である。
視力表をランク付けするために、効用関数は候補チャートのセットに対して計算され得る。アルゴリズムAは、特定の検査被験体に焦点を置く視力表を選択する場合がある。これは、視力表データを集めるのに最適な候補視力表を随意に評価し、ランク付けし、かつ選択することによって行われる。最適設計選択は、チャートに特有のパラメータまたはチャート不変のパラメータ上で計算され得る。いくつかの実施形態において、適応可能な視力表は随意にアルゴリズムSおよびAの組み合わせを含む。アルゴリズムSの事後の検査に対して、アルゴリズムAの利点は、スコアリング段階と検査段階との間で「完結させる(close the loop)」ことである。アルゴリズムAは、視力測定基準の再反復的な検査、スコアリング、および再検査により精度を改善することができる。
適応可能な視力表を用いた視力検査のために、アルゴリズムAにより達成される最適設計選択は、検査における次の試験の結果を予測することを見越し、かつ検査の次の試験について最善の視力表設計を評価する、計算上集約的なプロセスによって計算され得る。スコアリングアルゴリズムは、検査の全試験後に適用され得る。加えて、視力モデルおよびスコアリングは、次の試験の起こり得る結果を評価するべく適用され得る。この場合、視力検査は多数の試験を含む場合があり、各検査において、検査被験体からの1つ以上の応答が集められる。
いくつかの実施形態において、候補チャートのランク付けは、個別化されたサブ視力表(例えば最高ランクを伴う)を選択するために使用され得る。この実施形態において、候補チャートは、行間での0.10の対数単位の標準化された進行を伴う3つの行を含み得る。例えば2つの健康状態間での、視力の変化の検出を模倣するために(0.10の対数単位/5文字の差異)、最適化の相対的なパターンが2つの健康状態について提示され得る。効用関数における相対的な推移は、視力検査を個別化するために、および視覚における微妙な変化を検出のために、組み合わせアルゴリズムの精度を明らかにする。
いくつかの実施形態において、視標サイズの変化に応じて変動する選択された効用関数、例えば(1407a)、(1407b)を用いて、候補チャートは、それらの相当する効用値に基づいて評価可能であり、ランク付けは候補チャートの各々について行われ得る。高ランクの視力表は、高い効用値(例えば、任意の単位)を提供することができかつ検査のために使用されてもよく、低ランクのチャートはあまり有用ではなくかつ検査のために使用されないこともある。高ランクのサブ視力表を選択するための合成効用関数(1407a)vs単一の効用関数(1407b)の使用の利点は、図14Aに実証される。図14A-14Bに示されるように、複合効用関数(1407a)は単一の効用関数(1407b)と同様の曲行形状を共有し得る。しかし、例えば0.2~0.4の範囲における同じ視標サイズでは、効用値は更に高くなる。加えて、ピークは、単一の効用関数と比較して小さな視標サイズと共に得ることができる。QUEST方法を含む現行技術により、効用関数およびその最適化が、単一の視標サイズに基づく。3行のサブチャートの最適化が考慮されると、行間の視標サイズにおける標準制約付き進行により(斜行部分間の空間により表される)、単一最適化vs合成最適化に関する効用関数のピーク(1408a)(1408b)は、異なる視標サイズにて明らかとなる場合がある。図14Bに示されるように、いくつかの実施形態において、視標サイズの変化に応じて変動する選択された効用関数を用いて(効用関数を選択して、2つの条件が0.15の単位vs0.25の単位の視力閾値における変化を示すかどうかを判定する)、刺激が単一の視標の列、または複数の視標サイズの合成刺激を含むサブチャートであるとき、効用関数は、異なるピーク(1408a)(1408b)を示す。
図15を参照すると、特定の実施形態において、適応可能な標準制約付き視力検査からの2台のスライドシーケンスの一例が、提示される。典型的なスライドnおよびより長いシーケンスのn+1が提示され、ブランチ(branches)はスライドnの読み取りのための異なる潜在的な結果を表す。ブランチは網羅的でなく、スライドn(1501)の提示のために潜在的な結果の小さな部分集合を示す役目を果たす。スライドn(1501)上では、検査は、ETDRSチャートの最も有益な中間領域に焦点を置く。3行のETDRSサブチャートを含む、スライドn(1501)の提示に次いで、被験体は応答し、応答r(1503)が集められる。この場合、合成の3列の応答は、どれだけ多くの視標(最大5つのうち)が3列の各々について正確に知らせられるのかを説明する。列ごとに最大の5文字が各列(最低のブランチ)に対して正確に知らせられる場合、その後、次のスライド(1502)上での検査は、より小さな視標伴うサブチャートを提示するように適合され得る。この実施形態において、被験体の応答が随意に、3つ全ての列を正確に報告するには及ばないとき、スライドの次の提示は、完全な視力表の異なる領域を検査する。この実施形態において、提示された視標のサブチャートは、視力表の設計原理に一致する:0.10の対数単位のサイズ進行を伴う多数の文字行。続くスライドの各々では、適応可能な検査アルゴリズムは、各個体の視力を検査するのに最も有用な視標サイズに検査を集中させる。視標サイズの正確かつきめ細かいサンプリングは、各行間で0.10の対数単位進行を維持しつつ達成される。各スライド上では、視標のサブチャートは、いくつかの実施形態において、視力表の設計原理に一致する:0.10の対数単位のサイズ進行を伴う多数の文字行。続くスライドの各々では、適応可能な検査アルゴリズムは、各個体の視力を検査するのに最も有用な視標サイズに検査を集中させる。視標サイズの正確かつきめ細かいサンプリングは、各行間で0.10の対数単位進行を維持しつつ達成される。
図18を参照すると、特定の実施形態において、適応可能な視力検査の収束は、3つのスライド検査を用いた複数の模倣検査の実行から得られるベイジアン事後確率推定において反映される。この実施形態において、最も広範囲の事後確率が、スライド0に示される完全な14行のETDRSチャートの第1の列の患者読み取りから得られる最初の視力閾値推定を反映する。スライド1の上に提示される次のチャート上では、患者は、ETDRS原理を厳守しかつ患者に特異的に最適化された、更に小さな5行のチャートを提示される。スライド1の提示後に生じるベイジアン事後関数は、視力モデルのパラメータのベイジアン更新を反映する。ベイジアン事後関数の分散の減少は、視力感度評価の収束を反映する。挿入図は、検査スライドの数の増加に応じた検査の変動の急速な減少を提示する。
図19を参照すると、特定の実施形態において、適応可能なチャートに基づく視力検査についての実験結果が示される。この実施形態において、正常な視覚を持つ被験体は、シーケンスに5つの検査スライドを含む標準制約付き適応可能な検査を用いて検査され、各検査スライドは5つの行を含み、各行は、置換なしにSloanセットからサンプリングされた5つの文字を含む。この実施形態において、4つの検査の実行が完了し、検査結果の変動は複数の実行に対して計算される。集束は、検査スライドの数の増加に応じた視力閾値推定の変動の減少において反映される。
図20を参照すると、特定の実施形態において、正常な視覚を持つ被験体は、シーケンスに5つの検査スライドを含む標準制約付き適応可能な検査を用いて検査され、各検査スライドは5つの行を含み、各行は、置換なしにSloanセットからサンプリングされた5つの文字を含む。適応可能な検査により評価された関数を有効にするために、視標サイズの予め決められた刺激サンプリング(定励振法)を使用し、様々な数の視標(0から5)を正確に知らせる確率を計算し、プロットした。2つの心理測定関数のみが単調性を示す。5つの視標Pのうち0(0/5)を正確に知らせる確率は、視標サイズの増加に応じて単調に減少する。視標が大きく増大すると、5つのうちの何れも正確に知らせない確率は0%に収束する。補足として、5つの視標のうち5つを正確に知らせる確率が、視標サイズが小さい場合に0%で開始し、視標サイズがますます大きく増大するにつれて100%に増加する。これは、関心のある非単調な挙動を示す、中間の複数の視標の心理測定関数、P(1/5)()、P(2/5)、P(3/5)、およびP(4/5)、である。視力モデルにより予測されるように、それらの関数は、正確に認識された視標の数の増加に対して、順序通りおよび互い違いであるピークを示す場合がある。5つの視標のうちの0~5を正確に知らせるそのような確率関数は、複数の視標の心理測定関数(2005)である。チャートに特有の関数、この実施形態においてE(s)、は、(2006)として示される。
図20を補足し、かつ視力モデルの有効性を実証するために、図21は、図20における複数の視標の心理測定関数(2005)から得ることができる累積確率関数を提示する。適正なデータ生成モデルとしての視力モデルの有効性は、これら累積関数(2109)の相対位置および薄層性(laminarity)により支持され得る。これらのデータが提供する証拠は、複数の視標の心理測定関数(605)(805)(2005)が、単一視標の心理測定関数および/または視力パラメータよりも豊富な視力表上のパフォーマンスに関する情報を提供し得るということである。
いくつかの実施形態において、患者の視覚に関する予備情報は、効用関数に応じて高ランクを表す、個別化された視力表設計を計算するために使用される。いくつかの実施形態において、以前の視力検査の結果、他の眼検査の結果、合併性疾病の診断、年齢または人種などの人口学的情報、あるいは同様の情報が、検査被験体の予備情報として集められる場合がある。予備情報に基づいて、適応可能なアルゴリズムAは、次の試験または検査全体についてその個体に対して最適なチャート設計を選択することができる。
そのような適応性視力検査法の利点は、適応性視力検査法が、視力検査によって送信される情報を評価および最適化するための包括的なフレームワークであることである。そのような方法は、単にバイナリ応答ではなく、m-ary応答に対して(情報獲得の期待値を介して)最適化を計算し得る。
いくつかの実施形態において、候補視力モデルパラメータの初期ランク付けは、眼疾患の診断に基づいて提供され得る。
いくつかの実施形態において、視力検査は、より広い、より単純な視力タスクで始まる。例えば、患者は、図12A~12Cに示すように、完全な指標のチャートの第1の列のみを読むように指示され得る。第1の指標が識別され得る最後の行は、完全な検査手順を開始するための参照ポイントを提供する。その有用性(下記を参照のこと)にもかかわらず、この方法は、視力表のライブラリから初期サンプルを取得することと概念的に異なる。
視力検査のために、指標のチャートまたはサブチャートの表示の後に、技術者によって収集されるか、または応答または患者によって自己登録された応答が続く。異なる応答モードにおいて、患者は(1)第1の列を読み込み、(2)停止するように指示されるまで行を横切って読むか、(3)彼らに提示された単一の指標を読むことができる。(実際の検査中、灰色の指標は他の指標と同じように見える。この概略図において、灰色の異なる色合いは、それらが黒単色の指標ほど患者レポートのために優先されていないことを示す)。
本明細書の視力モデルは、例えば、第1の列を読むこと、チャート全体を読むこと、または単一の指標のみを読むことなどの異なる視力検査ワークフローを分析するように適合され得る。
本明細書で開示されるように、チャートライブラリからの初期サンプリングは、以下から選択されるが、これらに限定されない、いくつかの形態をとることができる:
a.従来技術のように、非ランダムで、完全な検査の、単一の標準ETDRS(またはスネレン)チャートが提示され、患者は14行すべてを読み取ろうとする。この場合において、最初のサンプルは、すべての患者に通常提示される単に同じチャートである。
b.上述のように、非ランダムで、短縮検査の、単一の標準ETDRSチャートが表示されるが、患者は第1の列のみを読み取る。
c.ランダムで、完全な検査の、ライブラリからの任意のチャートは、サンプリングされ、表示される。すべての患者に現在提示される標準ETDRSまたはスネレンチャートの固定された視標サイズを使用する必要はない。
いくつかの実施形態において、本明細書で開示されるシステムおよび方法は、これらの3つの異なる形態にわたって視力測定基準を分析するために使用され得る。より具体的には、このような分析は、現在のETDRSチャートおよびスネレンチャート上で収集される視力データに適用され得、チャートの設計原理から独立した視力測定基準を生成する。あるいは、患者は最初のチャートの第1の列を読み、その後、検査は、本明細書に開示される適応視力表に基づく別のチャートまたはサブチャートを用いて継続される。分析は、初期チャートおよびそれに続く検査チャートの両方に適用され得る。
(応答スコアリング)
視力検査において、応答スコアリングは、多くの他のコンポーネントプロセス、特に検査を継続するか終了するかを決定する視力測定基準を推定するプロセスを接続する重要なコンポーネントである。応答のスコアリングは、検査の設計特徴に明示的に接続され得る。検査を終了するための決定は、指標を見ることができないことに関連され得る。従来技術において、チャートベースの方法の間の主要な違いは、行の割り当て対文字ごとのスコアリングであった。単一指標のコンピューター化された検査に対して、スコアリングは、識別の正確さ:正しいか誤っているかである。いくつかの実施形態において、よりきめ細かいスコアリングが、各行で正しく報告される文字の数に対して使用される。本発明の基礎であるこのきめの細かい行ベースのアプローチは、行の割り当ておよび文字カウントの現在の技術とは異なる。
視力検査の一般的なスコアリングは、1つ以上のヒューリスティックに従い得る。そのようなヒューリスティックの非限定的な例として、文字ごとのスコアリングを使用して、各行に、その行の任意の文字を正しく報告することに基づいて合格/不合格の等級を割り当てること、最後の行を、正しい5つの指標の3つの基準で正しく読むように割り当てること、または正しく報告されるすべての文字を数えることが挙げられる。
いくつかの実施形態において、本明細書中に開示されるアルゴリズムは、単一の検査条件において収集された視力測定基準に焦点を合わせる。2つの検査条件(左目対右目、低輝度対高輝度)における視力測定基準を測定および比較することが、しばしばより重要である。したがって、複数の条件間での視力の変化に対するスコアリングおよび適応検査を提供する拡張アルゴリズムを検討することも可能である。
いくつかの実施形態において、スコアリングアルゴリズムは、極めて単純な「適応」方法において適用され得る。確立されたチャートを用いた検査中の予測分析のために、スコアリングアルゴリズムは、視力推定値が特定の精度レベルに達するまで検査を続行するための決定を下すことができる。具体的には、同じスコアリングアルゴリズムは、被験体が静的で決定論的な紙チャートを用いて、ETDRSを使用して検査された場合に収集されたデータを分析することができる。これらのチャートは、スコアリングアルゴリズムSが所定の精度および/または信頼性のパラメータ推定値を返すまで、繰り返し検査のために使用され得る。これを「適応」アプリケーションと見なすよりも、それを品質管理のための検査終了アプリケーションと見なす方が、より正確であり得る。
いくつかの実施形態において、本明細書中における応答形式は、検査設計、例えば、患者が完全なチャート、より少ない行のチャートサブサンプル、または単一の指標を提示されるかどうかに依存する。患者は、
彼らが2文字までしか読めなくなるまで、列ごとに完全なチャートを、
第1の列を、
単一の文字、またはそれらの組み合わせを、読むことができる。
これらの3つのタイプの応答は、異なる結果を与え得る。従来技術は、すべての文字に等しいスコアを与える。技術者は、個別にまたは連続して提示される指標の同一性、提示された指標の正しい判断または誤った判断、またはそれらの組み合わせを介して、患者の応答を登録することができる。
既存の技術において、これらの異なる反応は、独立してスコアリングされる。別の方法は、それらの同一性に基づいて異なる視標を報告する確率を評価するために、完全な視標混同行列を、実際に考慮する(例えば、「O」は「K」よりも読みやすい)。本明細書中で開示されるシステムおよび方法は、同じ理論的枠組み内で3つのタイプの応答を処理し得る。よりきめ細かい行ごとのスコアリングは、相対的な応答分布を使用して生成され得る。いくつかの実施形態において、視力タスクにおける確率的挙動が考慮される。いくつかの実施形態において、スコアリングは、視標サイズの関数としての応答結果の相対的分布に基づいてもよい。いくつかの実施形態において、視力モデルは、複合応答、応答の組み合わせ、確率論的記述を考慮し、複合応答、またはその組み合わせの確率を考慮および予測する。
いくつかの実施形態において、スコアリングは、候補視力関数のデータ表、予測確率の早見表、混同行列の経験表、またはそれらの組み合わせを介して行われ得る。
従来技術では、視力特性を定義する設計原理が、同様に視力測定基準を制約するため、多くの明示的な検査戦略は設計に依存している。このことは、これらのスコアリング方法が、10個の選択肢を有するETDRS視標セットおよび4個の選択肢を有するHOTV/Lea視標セットに対して、異なる視力推定値をもたらす理由を説明する。その結果、異なる視力検査から得られた視力推定値は、直接比較できない。最近の標準は、異なる視標の推測レベルに対して修正することを試みるパフォーマンスを評価するための代替アプローチを評価してきた。それらの標準は、視標認識パフォーマンスを記載するために、心理測定関数を使用する有用性を認識する。例えば、視力の閾値は、推測修正された心理測定関数の50%として定義される:
Pc=推測率 + (1-推測率) * (シグモイド関数)
心理測定関数の使用は、視力のパフォーマンスが確率的であることを認識し、推測修正された心理測定関数の50%の閾値になるように視力の閾値を定義する。異なるサイズの視標セットに対する異なる推測率のため、推測修正された心理測定関数の50%の閾値は、客観的なパフォーマンスの異なるレベルに対応する。要約すると、視力測定基準を導出するために視力表データをスコアリングするための、既存の技術における主な方法として、以下のものが挙げられ得る:
a.制限を下げる方法-行の割り当て
b.文字カウント-各文字は、0.02logMAR単位としてカウントされる
c.推測修正された心理測定関数の最小二乗または最尤フィッティングから推定された50%の経験的またはチャート特有の閾値
チャート特有または経験関数の経験的、または明細書中の同等のチャート特有の閾値は、視標識別のための推測選択肢の数など、設計基準に大きく依存し得る。したがって、チャート不変の感度単位において心理測定関数を特徴付けるための信号検出理論の新規アプリケーションは、視力表の明示的な特徴に依存しない視力測定基準の潜在的な解決策を提供し得る。信号検出理論によって規定された感度心理測定関数と経験的チャート特有の心理測定関数間との変換は、視力表標準で提案される視力表機能に依存し得る。
スコアリングアルゴリズム(アルゴリズムS)
いくつかの実施形態において、本明細書中で開示されるシステムおよび方法は、視力検査のためのフレームワークの重要な構成要素であるスコアリングアルゴリズムまたはアルゴリズムSを含む。視力検査中に、被験体は、視力表またはサブチャート上に表示される異なるサイズの視標を認識しようとする。遡及分析に適用すると、アルゴリズムSは、以前に収集された視力表データから正確な視力測定基準を生成し得る。スコアリングは主に、複数の視力表が複数の行上に表示された、完全な視力表上に収集された視力データに基づいているが、分析は、サブチャート:一連の行の視標、単一行の視標、または単一の視標の提示を用いて視力検査をスコアリングするために、簡略化され得る。
いくつかの実施形態において、アルゴリズムSは、検査のために使用される特定のチャート設計の関数として視力データを分析するための、より一般的には、視力データを分析し、チャート設計とは無関係に視力測定基準を生成するための柔軟性を示す。この分析により、診療において使用される多くのチャート設計にわたって、視力結果が比較および調整されることが可能な普遍的なチャート不変の視力測定基準またはパラメータが可能となる。
図1は、本明細書中で開示されるスコアリングアルゴリズム40の例示的な実施形態のフローチャートを示す。この特定の実施形態において、アルゴリズムS(スコアリングアルゴリズム)40が開始し、少なくとも1つの視力表設計が決定される(100)。本実施形態において、視力表設計決定(100)は、ユーザによって提供される情報および/または被験体を検査するために使用される視力表またはサブチャートの分析によって自動的に生成される情報に基づいている。同じ実施形態において、被験体から収集された応答(すなわち、視力表データ)は、例えば、視力表データ表中に要約される(400)。視力表応答(400)の要約と並行してまたは直列に、動作(300)は、検査対象の視力を説明し得る候補視力パラメータ(例えば、チャート特有またはチャート不変パラメータ)の1つ以上のセットを決定することができる。動作(300)は、動作(200)の前、または後に並行して行われ得る。動作(200)において、視力モデルは、チャート特有またはチャート不変のパラメータ(例えば、チャート特有の視力閾値、チャート特有の視力範囲、チャート不変の視力閾値など)に基づいて定義され得る。いくつかの実施形態において、候補視力パラメータ値のセットは、動作(200)において決定された視力モデルにおける視力パラメータに対する値として選択される。あるいは、または組み合わせて、図6A~6Cに示される視力モデルは、被験体の視力表データを予測するためのチャート設計パラメータに基づいて、動作(300)において生成され得る。この場合、定義された視力モデルは、選択された候補パラメータ(500)を使用して視力表データを遡及的に予測するために適用され、表2に示すように、視力モデルおよびその2つの視力パラメータが与えられると、集約応答の確率が計算される。その後、同じ実施形態において、その候補パラメータを有する各視力モデルが、表1に示されるように被験体から収集された視力表データを要約する(400)表に基づいて、評価およびランク付けされる(600)。視力パラメータの推定は、その候補パラメータを用いた視力モデルのランク付けに基づかれ得る(700)。この場合、最も高いランクを有する視力モデルが、検査対象に対する視力パラメータの推定として選択される。それらの統計的推定の結果は、ユーザおよび/または被験体に提示される(800)。必要に応じて、アルゴリズムSは、推定が完了された後に終了する。
図3Bを参照すると、特定の実施形態において、図1における視力表データまたは視力検査データを予測するための視力モデルの決定は、動作(230)における2つのチャート特有の視力パラメータ、すなわち、視力閾値および視力範囲などの候補視力パラメータのセットを使用して、少なくとも1つの単一視標の心理測定関数(604)、(804)の決定によって始まる(200)。同じ場合において、複数視標の心理測定関数のファミリーは、動作(320)における単一視標の心理測定関数の直列乗算によって計算される。同じ実施形態において、必要に応じて、チャート特有の心理測定関数は、動作(420)において複数視標の心理測定関数のファミリーの加重和を使用して、計算される。
図3Aを参照すると、特定の実施形態において、図1における視力表データまたは視力検査データ200を予測するための視力モデルの決定は、動作(230)における2つのチャート不変の視力パラメータ、すなわち、図4Aにおける感度閾値401および/または感度範囲(403)、および累積ガウス分布関数(cdf)を使用して、チャート不変である少なくとも1つの単一視標の心理測定関数の決定(404)によって始まる。いくつかの実施形態において、感度勾配、感度閾値の変更などの他のチャート不変の視力パラメータが使用され得る。いくつかの実施形態において、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、またはそれ以上の単一視標の心理測定関数があり得る。本実施形態では、単一視標の心理測定関数は、動作(330)において、チャート不変の心理測定関数(404)からチャート特有の心理測定関数(604)、(804)に変換される。本実施形態では、単一視標の心理測定関数は、図5に示すように中間チャート不変関数(504)を生成することにより、動作(330)において、チャート不変関数(404)からチャート特有の心理測定関数に変換される。同じ実施形態において、複数視標の心理測定関数のファミリーは、チャート特有である単一視標の心理測定関数(320)の直列乗算によって計算される。同じ実施形態において、必要に応じて、チャート特有の心理測定関数は、複数視標の心理測定関数(420)のファミリーの加重和を使用して計算される。
図5を参照すると、特定の実施形態において、(404)などのチャート不変の単一視標の心理測定関数は、チャート特有の単一視標の心理測定関数(604)への変換において、チャート不変の単一視標の心理測定関数の座標とは異なる座標を使用して、提示され得る。本実施形態において、図5は、選択肢の数が与えられると、感度の関数として、単一の文字を正しく報告する確率を示す。選択肢の数(例えば、2AFC、10AFC)に応じて異なる機能(504)が存在し得る。例えば、関数は、視標セット(推測選択肢のセット)が「A」および「C」(2AFC)である場合、「A」に正しく応答する確率に対応する。10の選択肢を有する視標セットから「A」を正しく報告する可能性が低くなる。
適応アルゴリズム(アルゴリズムA)
いくつかの例において、本明細書で開示されるシステムおよび方法は、適応アルゴリズムを含む。適応アルゴリズムは、検査を個人に集中させることにより、精度を向上させるために使用され得る。アルゴリズムSの遡及分析への適用を補完するために、適応アルゴリズムAは、例えば、視力表データの予測分析を改善することができる。
いくつかの実施形態において、アルゴリズムA(適応アルゴリズム)(20)は、最適な視力表設計の選択により視力表データの予測分析を改善する。言い換えれば、アルゴリズムAは、特定の被験体の収集された視力表データに基づいて、その特定の被験体の将来の視力検査のために1つ以上の視力表設計を選択し得る。
標準的な紙の視力表は決定論的であり得る。すべての被験体は、同じ紙の視力表を用いて検査され、同じ視標を用いて表示され、同じサイズで表示される。同じ視標サイズを提示するが視標をランダム化する異なる形式の視力表設計を印刷することは、被験体によるチャートの単純な学習または推測を防ぎ得る。しかしながら、同じ制限された視標サイズのセットを使用することは、検査の柔軟性および検査精度を低下させ得る。
本明細書の適応アルゴリズムを使用する適応性視力検査は、被験体の反応に基づいて異なり、いくつかの実施形態において、視力検査は各被験体に焦点を合わせるために動的に調整される。決定論的検査に対する、適応検査の利点を認識して、既存の技術は、単一の視標を用いた適応性視力検査に移行した。既存の技術を支配する適応検査アプローチ(up/down staircases;Dixon&Mood 1948; Zippy Estimation by Sequential Testing(ZEST);Parameter Estimation by Sequential Testing(PEST);and QUEST method)は、単一の視標にのみ適用可能である。顕著な例として、完全なEDTRS視力表は、電子検査、単一の視標提示と適応的な文字ごとのスコアリングヒューリスティクスとを組み合わせるe-ETDRSとして再構成された。
いくつかの実施形態において、アルゴリズムAは、視力の適応検査に対する新規の、より強力で、より一般的なアプローチを提供する。アルゴリズムAは、単一の視標、1行の視標、または複数行の視標を用いて視力検査を最適化し得る。アルゴリズムAは、被験体に提示される完全な視力表を最適化するのに十分強力であり得る。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される適応アルゴリズムは、以下の工程:1)視力表設計を定義する、2)視力表データを予測するための視力モデルを定義する、3)候補視力モデルパラメータのセットを定義する、および4)候補視力モデルパラメータの予備的ランク付けの1つ以上を含む。アルゴリズムAの例示的な実施形態のフローチャートを図9に示す。
以前に収集された視力データの分析に適用されるアルゴリズムSとは異なり、アルゴリズムAは、前の情報に基づいて視力データの収集を改善およびパーソナライズするために、将来的に適用され得る。特定の被験体から収集されたデータの品質を向上させるように視力表をパーソナライズするために、いくつかの工程は、アルゴリズムSと共通である。
いくつかの実施形態において、工程2)で、アルゴリズムSにおいて使用される視力モデルが定義され得る。以前に収集されたデータを予測するために視力モデルを適用するのではなく、アルゴリズムAは、将来の視力表データを収集するための最適条件を予測するための視力モデルを含み得る。アルゴリズムAは、被験体を検査するためにどの候補視力表が使用されるべきかについての予測分析を提供し得る。いくつかの実施形態において、工程3)で、アルゴリズムSにおいて使用される視力モデルパラメータの表が定義され得る。表は、被験体から収集される視力表データを記述する可能性を有する候補パラメータを含む。視力モデルパラメータは、チャート特有またはチャート不変であり得る。アルゴリズムSにおいて、視力モデルパラメータのランク付けは、視力モデルパラメータの関数として視力表データの予測を記述する尤度値に基づいて行われ得る。いくつかの実施形態において、工程4)で、視力モデルパラメータの予備的ランク付けは均一であるか、任意のスケールで定義され得る。いくつかの実施形態において、ランク付けされた値は1に正規化されるべきである。これにより、ランク付けされた値のリストが効率的に確率分布になる。検査する前に、すべての候補パラメータは均一な確率を有することができる。それらの候補パラメータが与えられると、被験体を記載するそのパラメータの組み合わせの確率を記載した確率分布が構築され得る。ベイズの適応推論を開始するために、候補パラメータのランク付けは、確率分布に変換され得る。候補視力パラメータの予備的ランク付けは均一であり得る。あるいは、予備的な事前情報は、被験体の視力に関する知識をシードするために使用され得る。事前情報は以下のものから取得できるが、これらに限定されない:
a.年齢などの人口統計;
b.白内障、AMD、または視覚系に影響を及ぼすことが知られている他の症状などの併存疾患;
c.異なる視力検査;
d.現在の検査の縮小されたスクリーニングモード。例えば、チャート全体を読むのではなく、被験体は第1の列、またはそれらの組み合わせを読み下げることができる。
候補パラメータのランク付けを事前確率に変換すると、検査が開始できる。第1の検査トライアルの前に、考慮およびスコアリングするための視力データはない。したがって、第1のアプリケーションは、収集されたデータの履歴を考慮し得る。この場合、均一なランク付けはフラット事前分布につながる。
いくつかの実施形態において、単一視標の心理測定関数は、視力表データを使用して生成され、次に、生成された単一視標の心理測定関数によって予測された視力表データに基づいて、そのデータに対する適合度が与えられた場合、被験体の視力閾値および範囲の推定値が取得され得る。
図9を参照すると、特定の実施形態において、アルゴリズムA(適応アルゴリズム)(20)は、必要に応じて、視力表設計パラメータを決定する(100)ことから始まる。チャート設計が決定された後、必要に応じて、候補パラメータ(例えば、1つ以上の視力閾値、視力勾配、および/または視力範囲)は、図1および図3Aおよび/または図3Bで同様に説明したように、視力モデルを定義する(200)、(300)ために選択される。表2に示すような視力モデルは、視力表データを予測するための被験体の予備情報に基づいて定義され得る。この場合、視力モデルの初期ランク付けは、図1の動作(200)における視力モデル、動作(300)におけるパラメータ、および/または動作(400)において収集された応答に基づいて、生成される(410)。被験体に対して提示される候補視力表のセットは、視力表設計機能によって少なくとも部分的に決定される(510)。あるいはまたは組み合わせて、被験体に対して提示される候補視力表のセットは、前回の検査から収集された被験体の視力表データまたは視力検査データによって決定される(510)。いくつかの実施形態において、被験体に対して提示される候補視力表のセットは、人口統計情報、以前の視力パラメータ推定値、以前の視力検査結果など、検査対象の他の情報によって決定される。必要に応じて、本実施形態では、510の各候補視力表が評価され、(410)の視力モデルおよび視力パラメータの予備ランキングに基づいてランク付けされる(610)。同じ場合において、最も高いランク(すなわち、トップ1、トップ2、および/またはトップ3)の1つの視力表は、被験体(710)に提示されるために選択され、適応アルゴリズムが終了する。必要に応じて、視力表は、ランク付けされた視力表の上位十分位数または四分位数からランダムに選択され得る。
例えば、視力表設計を定義し、そのデザインに基づいて視力モデルを定義することに加えて、患者から収集される視力表データを記述するための候補視力モデルパラメータのセットを定義する必要がある。図9に示すように、アルゴリズムSに共通するいくつかの工程-視力表設計(100)および視力モデルの定義(200)、候補視力モデルパラメータの定義(300)、およびアルゴリズムS410、510および610における工程とは異なる工程、-候補視力表の分析は、被験体の視力を検査するために使用され得る最適な視力表設計を生成する(710)。例えば、最適な視力表は、被験体の視力の閾値に近い、または被験体の視力範囲内にあり得る視標サイズに焦点を合わせ得る。
組み合わせアルゴリズム
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、組み合わせアルゴリズムを含み得る。本明細書に開示される組み合わせアルゴリズムの例示的な実施形態は、図16~17に示される。本明細書に開示されるシステムおよび方法は、信号検出理論および確率理論の組み合わせを適用することにより、より多くの心理測定機能を追加することにより視力測定基準の複雑さを解決する。いくつかの実施形態において、本明細書における分析は、2つの感度パラメータ、例えば、感度閾値および感度勾配または感度閾値および感度範囲によって定義される暗黙的なチャート不変の心理測定関数が、視力検査において観察される明示的な心理測定関数の完全なファミリーを生成し得る方法を考慮する。
図16を参照すると、特定の実施形態において、視力検査は、検査される対象(10)についての予備情報を収集することで任意に開始する(10)。同じ実施形態において、アルゴリズムAが適用され(20)、視力表が被験体に提示され(30)、アルゴリズムSが、視力検査のスコアを生成するために適用される(40)。アルゴリズムSからの結果が終了条件を満たしている場合(例えば、モデルパラメータが決定された閾値確率を上回る場合、または、ベイジアン事後の分散が決定された変動レベルを下回る場合)、視力検査は継続せず(50)、検査結果(例えば、被験体の推定された視力パラメータの値)が表示される(60)。必要に応じて、アルゴリズムSからの結果が終了基準を満たさない場合、視力検査は、1つ以上の以前に実行された工程を繰り返すことにより、続行する(50)。
図17を参照すると、特定の実施形態において、視力検査は、検査される対象10についての予備情報を収集することで任意に開始する。その後、予備情報に基づいて選択された予備視力表は、被験体に提示され得(70)、スコアリングアルゴリズムSは、被験体の視力のためのスコアを生成するために適用され得る(40)。同じ実施形態において、次に、アルゴリズムAはユーザのスコアおよび/または予備情報に適用され(20)、アルゴリズムAによって適応的に生成される視力表は、被験体に提示される(30)。応答が被験体から収集された後、アルゴリズムSは、被験体の視力検査のスコアが生成するために適用される(40)。アルゴリズムSからの結果が終了条件を満たしている場合、視力検査は継続せず(50)、検査結果が表示される(60)。必要に応じて、アルゴリズムSからの結果が終了基準を満たさない場合、視力検査は、1つ以上の以前に実行された工程を繰り返すことにより、続行する(50)。
信号検出理論(SDT)は、レーダ運用者の戦時パフォーマンスを記述し、運用者がターゲット検出に敏感になった知覚レベルの要因と、運用者がターゲットに対する対応においてリベラルまたは保守的になった判断レベルの要因とを区別するために確立された(Green&Swets,1961;McMillan&Creelman,2004、参照により全体を本明細書に組み込まれる)。SDTフレームワークは、「正しい」および「正しくない」を超える検出動作のより豊富な定量化を提供する。SDT分析は、知覚感度(d’)パラメータおよび決定レベルパラメータが、「ヒット」、「ミス」、「誤ったアラーム」、および「正しい拒否」の観測された確率を予測するのにどのように寄与するかを考慮する。感度と決定要因との間の区別、およびそれらの定量化は、現代の心理物理学の発展にとって重要である。それは、タスク設計および被験体に特有の応答バイアスおよび決定基準の要因に対して、心理物理的タスクの設計とは独立した要因の寄与を識別するためのフレームワークを提供する。Lesmes et al(2015、参照により全体を本明細書に組み込まれる)は、心理物理的タスク、例えば強制選択、単純検出、手がかり検出および定格検出から独立した閾値推定を提供する適応方法を開発するために、ベイズの適応アルゴリズムおよび信号検出理論分析を組み合わせた。本発明において、適応アルゴリズムは、視力表の複雑な設計を考慮し、各視力表に特有のタスク要因および設計原理から独立した、設計不変である視力の測定を提供するために、精巧である。
特定のチャートの設計のために最適化されるように調整された、設計依存的な適応検査アルゴリズムと組み合わせると、視力表のライブラリは、視力およびその変化の検査および分析を加速および改善するために、最適にサンプリングされ得る。
本明細書に開示された予測モデルまたは視力モデルの複雑さのいくつかにもかかわらず、それは単純化され、検査結果の表示として患者および医師に提示され得る。
組み合わせアルゴリズムの検証
組み合わせアルゴリズムのいくつかの例示的な集約シミュレーション結果を、図18に示す。適応性視力検査の収束は、多数のシミュレートされた検査実行から得られたベイズの事後推定において反映される。最も広い事後は、スライド0に示される完全な14行ETDRSチャートの第1の列の患者の読み取りから得られた最も早い視力閾値の推定値を反映する。スライド1上に示される次のチャートでは、患者は、ETDRSの原則に準拠しているが、患者に特に最適化されたサブチャートを表すより小さい5行のサブチャートが提示される。スライド1を用いて検査した後に生じるベイズの事後分布は、視力モデルのパラメータのベイジアン更新を反映する。事後の分散における減少は、適応検査のために使用される情報獲得基準の成功を反映する。視力推定値の収束は、最適化されたスライド2の提示から得られた情報で継続する。挿入図は、検査スライドの数の増加に伴う検査のばらつきにおける急速な減少を示す。
図19は、適応チャートベースの視力検査のための実験結果を示す。正常な視力を有する人は、必要に応じて、順番に5つのチャートスライドを提示する標準制約付き適応検査アルゴリズムを用いて検査される。各チャートは5行で構成され、チャート上の各行は、置換なしでスローンセットからサンプリングされた5文字で構成される。4回の検査実行が完了され、検査結果のばらつきが複数の実行にわたって計算される。この適応検査の成功した収束は、検査スライドの数の増加に伴う視力閾値推定値の減少された変動において反映される。
検査および応答
いくつかの実施形態において、本明細書の視力検査は、少なくとも1回の検査実行または少なくとも1回の検査スライドを含む。各検査実行または検査スライドにおいて、被験体は、指標のチャートまたはサブチャートが提示され、検査問題に対する被験体の適切な応答は、応答を適切に記録し、応答を評価し、応答をスコアリングし、視力パラメータを推定し、現在の検査を続行または終了するために必要である。
いくつかの実施形態において、検査応答は、単一の検査内の各検査実行に対して個別に記録される。
いくつかの実施形態において、視標は、視標のライブラリから繰り返しサンプリングされる。いくつかの実施形態において、視標は、視標のライブラリから非反復的にサンプリングされる。
いくつかの実施形態において、視覚チャートまたはサブチャート内の少なくとも1つの視標は、視標ライブラリからのランダムサンプリングを使用して生成される。いくつかの実施形態において、視覚チャートまたはサブチャート内の少なくとも1つの視標は、視標ライブラリからの適応サンプリングを使用して生成される。
いくつかの実施形態において、情報獲得の期待値は、次の検査で提示されるすべての可能性のあるチャートまたはサブチャートに対して計算される。いくつかの実施形態において、予想エントロピーは、次の検査で提示されるすべての可能性のあるチャートまたはサブチャートに対して計算される。いくつかの実施形態において、最小の予想されるエントロピーを有するチャート、サブチャート、またはスライドが被験体に提示される。
終了
いくつかの実施形態において、検査は、終了基準の少なくとも1つを満たした後に終了される。いくつかの実施形態において、視力検査は、所定数の検査チャート、サブチャート、またはスライドを検査した後に終了する。いくつかの実施形態において、視力検査は、事前設定された精度レベルを満たした後に終了する。
いくつかの実施形態において、短い検査時間のために、検査は、たった1つのチャートの後に終了され得る。あるいは、精度のために、より多くの情報が収集されるにつれて、検査は、洗練された最適な選択を続けることができ、検査は、より一層個人に集中されることができる。ETDRSチャートを読むための終了規則は、ヒューリスティックであり、患者は、1行あたり5つの視標のうち3つをもはや読むことができなくなるまで、前進することが推奨される。
いくつかの実施形態において、検査を終了するのではなく、検査は個人にその焦点を合わせ続けることができる。最適化アルゴリズムは、視力表の最も有益な領域に検査を集中させることにより、検査を改善することができる。検査が、(第1のトライアルにおける)第1のチャートを読んだ後に終了されない場合、アルゴリズムAは、別の視力表を表示するために適用され得る。検査が終了される場合、システムまたは方法は、被験体に検査結果を表示し得る。
検査結果の表示
図1を参照すると、モデルパラメータを含む結果は、ユーザおよび/または被験体に表示され得る(800)。いくつかの実施形態において、チャートに基づく視力検査の結果は、被験体、医師、および/または介護者が結果を直感的に理解するようなチ態様で、視覚化される。図22A~22Dを参照すると、いくつかの実施形態において、異なる視力モデルパラメータにわたって生成された、視力パラメータのベイズの事後確率関数、すなわち視力閾値および/または範囲は、ヒートマップとしてETDRS視力表上に重ねられる(図22A~22B)。いくつかの実施形態において、視力パラメータのヒートマップは、最も暗い灰色の視力閾値パラメータの平均推定値を意味し、視標サイズが平均視標サイズから次第に異なるにつれて、灰色の陰が次第に減少する。いくつかの実施形態において、ヒートマップにおける色変化の勾配は、視力感度の勾配を反映する。いくつかの実施形態において、疾患の進行または治療による改善は、同じチャート上に提示される複数のヒートマップによって表される。図22Aにおけるような特定の実施形態では、結果は、図22Bにおけるように提示された結果と比較して、視力閾値パラメータにおけるより低い信頼性を反映している。これにより、ETDRS規格で提示されたサイズ間のサイズに対応する視力結果の有用なプレゼンテーションが提供され得る。別の特定の実施形態において、ベイズの事後確率はグラフィカル箱ひげ図(graphical box plot)(図22C)によって表され、これは平均、四分位範囲、および最終的に視力閾値推定値の95%信頼区間を示す。図22Dにおけるような別の実施形態では、視力喪失の進行は、異なる評価時間で取られた視力測定基準によって示される。「時間1」は、第1の時点で検査された視力閾値を表し、「時間2」は、第2の時点で検査された視力閾値を表す。
図23を参照すると、特定の実施形態において、予測パフォーマンスは、表示のために視力表上に重ねられる。本実施形態において、各行の合計5つの視標のうち3つ未満の視標を正しく識別する確率は、視力表の各行の真上に黒色で示される。本実施形態において、各行の合計5つの視標のうち3つの視標を正しく識別する確率は、濃い灰色で示される。本実施形態において、各行の合計5つの視標のうち3つより多い視標を正しく識別する確率は、薄い灰色で示され、各行の合計5つの視標のうち正確に3つの視標を正しく識別する確率は、ミディアムグレーで示される。確率は、各灰色バーの長さを、視標の各列の下にあるすべての3つのバーの長さで割って除算することで、定量化される。
いくつかの実施形態において、視力パラメータ推定値は、視力表上に提示され得る。さらに、経時的ないくつかの検査の結果が提示されることができ、経時的な視力の進行を便利に示し得る。
患者の関与および教育のために、検査結果の視覚化が重要である。進行性視力喪失の場合、例えば、視力喪失の程度および割合は、重要な要素である。特に、糖尿病関連の視力低下に対して、血糖値のコンプライアンスおよび制御は視力に直接影響するため、検査結果の視覚化は、豊富な視力関連の統計を含み得る。これらの統計には、事後確率分布、パラメータ箱ひげ図(parameter box plot)、平均プラス信頼度、視力感度パラメータ、視力閾値パラメータ/平均プラス信頼度、経験的または心理測定的閾値および感度閾値、平均/信頼区間、視力閾値および視力範囲、視力閾値および視力勾配、変化の程度、変化の確率を示す重複、視力確率分布の重複の1つ以上が含まれ得る。
デジタル処理装置デバイス
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、デジタル処理デバイス、またはその使用を含む。さらなる実施形態において、デジタル処理デバイスは、デバイスの機能を実行する1つ以上のハードウェア中央処理装置(CPU)または汎用グラフィックス処理装置(GPGPU)を含む。またさらなる実施形態において、デジタル処理デバイスは、実行可能な命令を実行するように構成されたオペレーティングシステムをさらに備える。いくつかの実施形態において、デジタル処理デバイスは、コンピュータネットワークに必要に応じて接続される。さらなる実施形態において、デジタル処理デバイスは、それがワールドワイドウェブにアクセスするように、インターネットに必要に応じて接続される。またさらなる実施形態において、デジタル処理デバイスは、クラウドコンピューティングインフラストラクチャに必要に応じて接続される。他の実施形態において、デジタル処理デバイスは、イントラネットに必要に応じて接続される。他の実施形態において、デジタル処理デバイスは、データ記憶装置に必要に応じて接続される。
本明細書の記載に従って、適切なデジタル処理デバイスは、非限定的な例として、サーバコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノート型コンピューター、サブノート型コンピューター、ネットブックコンピュータ、ネットパッドコンピュータ、セットトップコンピュータ、メディアストリーミングデバイス、ハンドヘルドコンピュータ、インターネット家電、モバイルスマートフォン、タブレットコンピュータ、携帯情報端末、ビデオゲーム機、および伝達手段を含む。当業者は、多くのスマートフォンが、本明細書に記載されるシステムにおいて使用するのに適していることを認識するだろう。当業者はまた、随意のコンピュータネットワークの接続性を備えた、選択されたテレビ、ビデオプレーヤー、およびデジタル音楽プレーヤが、本明細書に記載されるシステムにおいて使用するのに適していることを認識するだろう。適切なタブレットコンピュータには、当業者に公知のブックレット、スレート、および変換可能な構成を有するコンピューターが含まれる。
いくつかの実施形態において、デジタル処理デバイスは、実行可能な命令を実行するように構成されたオペレーティングシステムを含む。オペレーティングシステムは、例えば、プログラムおよびデータを含むソフトウェアであり、デバイスのハードウェアを管理し、アプリケーションの実行のためのサービスを提供する。
いくつかの実施形態において、デバイスはストレージおよび/またはメモリデバイスを含む。ストレージおよび/またはメモリデバイスは、一時的または永続的にデータまたはプログラムを格納するために使用される1つ以上の物理的装置である。いくつかの実施形態において、デバイスは揮発性メモリであり、格納された情報を維持するために電力を必要とする。いくつかの実施形態において、デバイスは不揮発性メモリであり、デジタル処理デバイスが電力を供給されていない場合、格納された情報を保持する。さらなる実施形態において、不揮発性メモリはフラッシュメモリを含む。いくつかの実施形態において、不揮発性メモリは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)を含む。いくつかの実施形態において、不揮発性メモリは、強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM(登録商標))を含む。いくつかの実施形態において、不揮発性メモリは、相変化ランダムアクセスメモリ(PRAM)を含む。他の実施形態において、デバイスは、非限定的な例として、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリデバイス、磁気ディスク装置、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、およびクラウドコンピューティングベースのストレージを含むストレージデバイスである。さらなる実施形態において、ストレージおよび/またはメモリデバイスは、本明細書に開示されるものなどのデバイスの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、デジタル処理デバイスは、ユーザに視覚情報を送信するためのディスプレイを含む。いくつかの実施形態において、ディスプレイは液晶ディスプレイ(LCD)である。さらなる実施形態において、ディスプレイは薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT-LCD)である。いくつかの実施形態において、ディスプレイは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイである。様々なさらなる実施形態において、OLEDディスプレイは、パッシブマトリクスOLED(PMOLED)またはアクティブマトリクスOLED(AMOLED)ディスプレイである。いくつかの実施形態において、ディスプレイはプラズマディスプレイである。他の実施形態において、ディスプレイはビデオプロジェクタである。さらに他の実施形態において、ディスプレイは、VRヘッドセットなどのデジタル処理デバイスと通信する頭部装着型ディスプレイである。
いくつかの実施形態において、デジタル処理デバイスは、ユーザから情報を受信するための入力デバイスを備える。いくつかの実施形態において、入力デバイスはキーボードである。いくつかの実施形態において、入力デバイスは、非限定的な例として、マウス、トラックボール、トラックパッド、ジョイスティック、ゲームコントローラ、またはスタイラスを含むポインティングデバイスである。いくつかの実施形態において、入力デバイスは、タッチスクリーンまたはマルチタッチスクリーンである。他の実施形態において、入力デバイスは、声または他の音声入力をキャプチャするためのマイクロフォンである。他の実施形態において、入力デバイスは、動作又は視覚の入力をキャプチャするためのビデオカメラまたは他のセンサーである。さらなる実施形態において、入力デバイスは、Kinect、Leap Motionなどである。またさらなる実施形態において、入力デバイスは、本明細書に開示されるものなどのデバイスの組み合わせである。
図24を参照すると、特定の実施形態において、例示的なデジタル処理デバイス2401は、被験体の視力を評価するようにプログラムされるかまたは構成される。装置2401は、本開示のアルゴリズムおよび方法の工程の様々な態様を調節できる。本実施形態において、デジタル処理デバイス(2401)は、中央処理装置(CPU、また本明細書では「プロセッサ」および「コンピュータプロセッサ」)(2405)を含み、これはシングルコアまたはマルチコアプロセッサ、または並列処理のための複数のプロセッサであり得る。デジタル処理デバイス(2401)は、メモリまたはメモリロケーション(2410)(例えば、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、フラッシュメモリ)、電子記憶ユニット(2415)(例えば、ハードディスク)、1つ以上の他のシステムと通信するための通信インターフェース(2420)(例えばネットワークアダプタ)、およびキャッシュ、他のメモリ、データストレージ、および/または電子ディスプレイアダプターなどの周辺機器(2425)も含む。メモリ(2410)、電子記憶ユニット(2415)、インターフェース(2420)、および周辺機器(2425)は、マザーボードなどの通信バス(実線)を通じて、CPU(2405)と通信する。電子記憶ユニット(2415)は、データを保存するためのデータ記憶ユニット(又はデータレポジトリ)であり得る。デジタル処理デバイス(2401)は、通信インターフェース(2420)の助けを借りてコンピュータネットワーク(「ネットワーク」)(2430)に動作可能に結合され得る。ネットワーク(2430)は、インターネット、インターネットおよび/またはエクストラネット、またはインターネットと通信しているイントラネットおよび/またはエクストラネットであり得る。いくつかの場合におけるネットワーク(2430)は、電気通信および/またはデータネットワークである。ネットワーク(2430)は、1つ以上のコンピューターサーバーを含むことができ、これはクラウドコンピューティングなどの分散コンピューティングを可能にすることができる。ネットワーク(2430)は、場合によってはデバイス(2401)の助けを借りて、ピアツーピアネットワークを実施することができ、これにより、デバイス(2401)に結合されたデバイスが、クライアントまたはサーバーとして動作することが可能になり得る。
引き続き図24を参照すると、CPU(2405)は、プログラムまたはソフトウェアにおいて具体化され得る機械可読命令のシーケンスを実行できる。命令は、メモリ(2410)などのメモリ位置において保存され得る。命令は、CPU(2405)に向けられ得、CPU(2405)は、続いて、本開示の方法を実施するようにCPU(2405)をプログラムまたは構成し得る。CPU(2405)によって実行される動作の例には、フェッチ、デコード、実行、および書き戻しが含まれ得る。CPU(2405)は、集積回路などの回路の一部であり得る。デバイス(2401)の1つ以上の他のコンポーネントは、回路内に含められ得る。いくつかの実施形態において、回路は特定用途向け集積回路(ASIC)またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)である。
引き続き図24を参照すると、記憶ユニット(2415)は、ドライバ、ライブラリおよび保存されたプログラムなどのファイルを保存することができる。記憶ユニット(2415)は、ユーザデータ、例えば、ユーザ選好およびユーザプログラムを保存することができる。いくつかの場合におけるデジタル処理デバイス(101)は、イントラネットまたはインターネットを介して通信するリモートサーバー上に配置されるなど、外部にある1つ以上の付加的なデータ記憶ユニットを含み得る。
引き続き図24を参照すると、デジタル処理デバイス(2401)は、ネットワーク(2430)を介して1つ以上のリモートコンピュータシステムと通信することができる。例えば、デバイス(2401)は、ユーザのリモートコンピュータシステムと通信することができる。リモートコンピュータシステムの例として、パーソナルコンピューター(例えば、ポータブルPC)、スレートまたはタブレットPC(例えば、Apple(登録商標)iPad(登録商標)、Samsung(登録商標)Galaxy Tab)、電話、スマートフォン(例えば、Apple(登録商標)iPhone(登録商標)、Android対応デバイス、BlackberryR)(登録商標)、または携帯情報端末が挙げられる。
本明細書に記載の方法は、例えばメモリ(2410)または電子記憶ユニット(2415)上などのデジタル処理デバイス(2401)の電子記憶場所上に格納された機械(例えば、コンピュータプロセッサ)実行可能コードによって実施され得る。機械実行可能コードまたは機械可読コードは、ソフトウェアの形式で提供され得る。使用中、コードはプロセッサ(2405)によって実行され得る。いくつかの実施形態において、コードは、記憶ユニット(2415)から取得され、プロセッサ(105)による即時のアクセスのためにメモリ(2410)上に格納され得る。いくつかの状況では、電子記憶ユニット(2415)は除外され得、機械実行可能命令はメモリ(2410)上に格納される。
非一時的なコンピューター可読記憶媒体
いくつかの実施形態において、本明細書で開示されるプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、任意でネットワーク化されたデジタル処理デバイスのオペレーティングシステムによって実行可能な命令を含むプログラムでエンコードされた1つ以上の非一時的なコンピューター可読記憶媒体を含む。さらなる実施形態において、コンピューター可読記憶媒体は、デジタル処理デバイスの有形コンポーネントである。またさらなる実施形態において、コンピューター可読記憶媒体は、デジタル処理デバイスから随意に取り外し可能である。いくつかの実施形態において、コンピューター可読記憶媒体は、非限定的な例として、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリデバイス、固体記憶装置、磁気ディスク装置、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、クラウドコンピューティングシステムおよびサービスなどを含む。いくつかの実施形態において、プログラムおよび命令は、媒体上に永久的、実質的に永久的、半永久的、または非一時的にエンコードされる。
コンピュータプログラム
いくつかの実施形態において、本明細書で開示されるプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、少なくとも1つのコンピュータプログラム、またはその使用を含む。コンピュータプログラムは、デジタル処理デバイスのCPUにおいて実行可能であり、特別なタスクを実行するために書かれた、一連の命令を含む。コンピューター可読命令は、特定のタスクを実行するか特定の抽象データ型を実行する、関数、オブジェクト、アプリケーションプログラミングインターフェイス(API)、データ構造などのプログラムモジュールとして実行され得る。本明細書で提供される開示に照らして、当業者は、コンピュータプログラムが様々な言語の様々なバージョンにおいて書かれ得ることを認識するだろう。
コンピューター可読命令の機能は、さまざまな環境において必要に応じて結合または分散され得る。いくつかの実施形態において、コンピュータプログラムは、1つの連続した命令を含む。いくつかの実施形態において、コンピュータプログラムは、複数の連続した命令を含む。いくつかの実施形態において、コンピュータプログラムは、1つの場所から提供される。他の実施形態において、コンピュータプログラムは、複数の場所から提供される。さまざまな実施形態において、コンピュータプログラムは、1つ以上のソフトウェアモジュールを含む。さまざまな実施形態において、コンピュータプログラムは、部分的または全体的に、1つ以上のウェブアプリケーション、1つ以上のモバイルアプリケーション、1つ以上のスタンドアロンアプリケーション、1つ以上のウェブブラウザプラグイン、エクステンション、アドイン、またはアドオン、あるいはそれらの組み合わせを含む。
ウェブアプリケーション
いくつかの実施形態において、コンピュータプログラムはウェブアプリケーションを含む。本明細書で提供される開示に照らして、当業者は、ウェブアプリケーションが、さまざまな実施形態において、1つ以上のソフトウェアフレームワークおよび1つ以上のデータベースシステムを利用することを認識するだろう。いくつかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、Microsoft(登録商標).NETまたはRuby on Rails(RoR)などのソフトウェアフレームワーク上で作成される。いくつかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、非限定的な例として、リレーショナル、非リレーショナル、オブジェクト指向、連想、およびXMLデータベースシステムを含む1つ以上のデータベースシステムを利用する。さらなる実施形態において、適切なリレーショナルデータベースシステムは、非限定的な例として、Microsoft(登録商標)SQL Server、mySQL(登録商標)、およびOracle(登録商標)を含む。当業者は、ウェブアプリケーションが、さまざまな実施形態において、1つ以上の言語の1つ以上のバージョンにおいて書かれることを認識するだろう。ウェブアプリケーションは、1つ以上のマークアップ言語、プレゼンテーション定義言語、クライアント側スクリプト言語、サーバー側コーディング言語、データベース問合せ言語、またはそれらの組み合わせにおいて書かれ得る。いくつかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、Hypertext Markup Language(HTML)、Extensible Hypertext Markup Language(XHTML)、又はeXtensible Markup Language(XML)などのマークアップ言語で、ある程度書かれる。いくつかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、Cascading Style Sheets(CSS)などのプレゼンテーション定義言語で、ある程度書かれる。いくつかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、Asynchronous Javascript and XML(AJAX)、Flash(登録商標)Actionscript、Javascript、またはSilverlight(登録商標)などのクライアント側スクリプトで、ある程度書かれる。いくつかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、Active Server Pages(ASP)、ColdFusion(登録商標)、Perl、Java(登録商標)、JavaServer Pages(JSP)、Hypertext Preprocessor(PHP)、Python(登録商標)、Ruby、Tcl、Smalltalk、WebDNA(登録商標)、またはGroovyなどのサーバー側コーディング言語で、ある程度書かれる。いくつかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、Structured Query Language(SQL)などのデータベース問合せ言語で、ある程度書かれる。いくつかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、IBMR(登録商標) Lotus Domino(登録商標)などの企業サーバー製品を統合する。いくつかの実施形態において、ウェブアプリケーションはメディアプレーヤー要素を含む。さまざまな更なる実施形態において、メディアプレーヤー要素は、非限定的な例として、Adobe(登録商標)Flash(登録商標)、HTML 5、Apple(登録商標)QuickTime(登録商標)、Microsoft(登録商標)Silverlight(登録商標)、Java(登録商標)、およびUnity(登録商標)を含む、1つ以上多くの適切なマルチメディア技術を利用する。
図25を参照すると、特定の実施形態では、アプリケーション提供システムは、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)(2510)によってアクセスされる1つ以上のデータベース(2500)を備える。適切なRDBMSには、Firebird、MySQL、PostgreSQL、SQLite、Oracle Database、Microsoft SQL Server、IBM DB2、IBM Informix、SAP Sybase、SAP Sybase、Teradataなどが含まれる。本実施形態において、アプリケーション提供システムは、1つ以上のアプリケーションサーバー(2520)(例えば、Javaサーバー、.NETサーバー、PHPサーバーなど)および1つ以上のウェブサーバー(2530)(例えば、Apache、IIS、GWSなど)をさらに備える。ウェブサーバーは、appアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)(2540)を介して1つ以上のウェブサービスを、必要に応じて公開する。インターネットなどのネットワークを介して、システムは、ブラウザに基づいたおよび/またはモバイルのネイティブユーザインターフェースを提供する。
図26を参照すると、特定の実施形態では、あるいは、アプリケーション提供システムは、分散型クラウドベースアーキテクチャ(2600)を有し、弾力的に負荷分散された自動スケーリングウェブサーバーリソース(2610)およびアプリケーションサーバーリソース(2620)、ならびに同期複製されたデータベース(2630)を備える。
ソフトウェアモジュール
いくつかの実施形態において、本明細書で開示されるプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、ソフトウェア、サーバー、および/またはデータベースモジュール、あるいはこれらの使用を含む。本明細書で提供される開示を考慮して、ソフトウェアモジュールは、当該技術分野で公知のマシン、ソフトウェア、および言語を使用する、当業者に公知の技術によって作り出される。本明細書に開示されるソフトウェアモジュールは、多数の方法で実行される。さまざまな実施形態において、ソフトウェアモジュールは、ファイル、コードのセクション、プログラミングオブジェクト、プログラミング構造、又はそれらの組み合わせを含む。さらにさまざまな実施形態において、ソフトウェアモジュールは、複数のファイル、コードの複数のセクション、複数のプログラムミングオブジェクト、複数のプログラムミング構造、又はそれらの組み合わせを含む。さまざまな実施形態において、1つ以上のソフトウェアモジュールは、非限定的な例として、ウェブアプリケーション、モバイルアプリケーション、およびスタンドアロンアプリケーションアプリケーションを含む。いくつかの実施形態において、ソフトウェアモジュールは、1つのコンピュータプログラムまたはアプリケーションにある。他の実施形態において、ソフトウェアモジュールは、1より多くのコンピュータプログラムまたはアプリケーションにある。いくつかの実施形態において、ソフトウェアモジュールは、1つのマシン上でホストされる。他の実施形態において、ソフトウェアモジュールは、1より多くのマシン上でホストされる。さらなる実施形態において、ソフトウェアモジュールは、クラウドコンピューティングプラットフォーム上でホストされる。いくつかの実施形態において、ソフトウェアモジュールは、1つの場所にある1つ以上のマシンでホストされる。他の実施形態において、ソフトウェアモジュールは、1より多くの場所にある1つ以上のマシン上でホストされる。
データベース
いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、1以上のデータベースまたはその使用を含む。本明細書で提供される開示を考慮して、当業者は、多くのデータベースが、視力表、視力サブチャート、被験体の予備情報、被験体のチャートデータ、本明細書のアルゴリズムの入力および/または出力などの保存および検索に適していることを認識するだろう。さまざまな実施形態において、適切なデータベースは、非限定的な例として、リレーショナルデータベース、非リレーショナルデータベース、オブジェクト指向型データベース、オブジェクトデータベース、実体関連モデルデータベース、連想データベース、及びXMLデータベースを含む。さらに非限定的な例としては、SQL、PostgreSQL、MySQL、Oracle、DB2、およびSybaseが挙げられる。いくつかの実施形態において、データベースはインターネットベースである。さらなる実施形態において、データベースはウェブベースである。またさらなる実施形態において、デー夕ベースは、クラウドコンピューティングベースである。他の実施形態において、データベースは、1つ以上のローカルコンピューター記憶デバイスに基づいている。
特定の実施形態および例が前述の説明において提供されているが、本発明の主題は、具体的に開示された実施形態を超えて、他の代替的な実施形態および/または使用、ならびにその修飾および同等物にまで及ぶ。したがって、本明細書に添付される特許請求の範囲は、本明細書に記載される特定の実施形態のいずれによっても制限されない。例えば、本明細書で開示される方法では、動作は任意の適切なシーケンスで実行されてもよく、特定の開示されたシーケンスに必ずしも限定されない。さまざまな動作は、特定の実施形態を理解するのに役立ち得る方法で、順に複数の個別の動作として説明され得る。しかしながら、説明の順序は、これらの動作が順序に依存することを意味すると解釈されるべきではない。加えて、本明細書で説明されるシステムおよび/またはデバイスは、統合されたコンポーネントとしてまたは別個のコンポーネントとして具現化され得る。
以下の例示的な例は、本明細書で説明されるソフトウェアアプリケーション、システム、および方法の実施形態の代表例であり、限定することを意図するものではない。
(実施例1)
本明細書に開示されるコンピュータベースの医療システムは、デジタル画面上で一度に10個のスローン文字のうち3個を被験体に提示することにより、糖尿病患者の視力の検査および分析のために使用される。検査を開始するために使用される事前情報は、視力の集団ベースの研究である。これらの母集団の推定値を使用して、各検査スライドの上位の単一行サブチャートを被験体に提示するために、アルゴリズムAを適用する。各スライド上で収集された視力表データを評価するためにアルゴリズムSを適用した後、各スライド上で0、1、2、または3文字を正確に報告するそれぞれの確率を予測している視力モデルに関して、次のスライドは、アルゴリズムAの反復アプリケーションに基づいて選択される。患者が次の検査のために戻ると、検査は視力の集団ベースの研究からの情報で開始するか、代わりに前の検査セッションのデータを考慮する。
(実施例2)
完全なスネレンまたはETDRSの視力表のパーソナライズされたバージョンで視力を検査するために組み合わせアルゴリズムを適用するコンピュータベースの医療機器。紙の視力表を使用した現在の検査は、被験体がチャートの上部から下部に向かって読む際に、完全な視力表を通じた1回の読み取りまたは「実行」に基づいている。実際には、2つの目の視力を検査するときは、最初に一方の目で、次に他方の目で、被験体に単一の完全な視力表を読むように依頼するのが一般的である。2つの目の独立した検査を妨げるこの混乱は、それぞれの目を検査するためのさまざまな視力表のパーソナライズによって対処および修正されるだろう。
上記のアプリケーションと同様に、一般的または特定の臨床情報は、アルゴリズムAを開始するために使用され得る。その情報に基づいて、アルゴリズムAは、パーソナライズされたスネレンまたはETDRS設計を選択するために適用される。アルゴリズムSによるスコアリングに続いて、検査は1つの完全なチャートの表示後に終了し得るか、検査はアルゴリズムAの反復適用に基づいて、2番目の完全なチャートの生成で続行し得る。
ETDRSまたはスネレンチャートの設計原則に従う完全な視力表を提示することにより、この適応性視力検査は、現在の標準と確立された慣行に適合し、視力検査をパーソナライズし、視標サイズの高解像度サンプリングを可能にする新規のアルゴリズムを可能にし、これにより、その精度を向上させる。
(実施例3)
視力表データの遡及分析を可能にするウェブベースのソフトウェアサービス。顧客は、確立された視覚チャート設計を用いて以前に収集した視力データを分析すべく、アルゴリズムSを適用するために、このウェブインターフェースを使用する。これらのデータの現在の分析は、限られた精度で定性的な結果を提供する。スコアリングアルゴリズムのこのアプリケーションは、視力における変化を検出するために必要なより豊富な情報を提供する。
これは、チャート設計の詳細に依存しない感度パラメータにおける変化を検出することにより達成される。コントラスト感度における変化を検査する場合、Hou et al 2016(参照により全体を本明細書に組み込まれる)は、独立した実験条件において推定されたベイズの事後分布を使用して、2つの実験条件間の変化を特徴付けるためにROCの下の領域を計算する新しいベイズの信号検出分析を提案した。彼らは、対数コントラスト感度関数(AULCSF)の下の領域によって提供される1次元サマリーメトリック(summary metrix)のためのベイズの事後分布を計算した。
ユーザは、1つの検査における視力閾値が2番目の検査における視力閾値より大きい確率を計算するために、ROC分析の下の領域を使用して視力における変化を評価する。いくつかのアプリケーションでは、評価対象の視力モデルの結果は、異なる目の検査において、治療前対治療後の検査において、または低輝度および高輝度での視力検査において、得られた。必要に応じて、信号検出分析は、チャート不変の心理測定関数の2つのパラメータにおける視覚的変化を評価するために、2次元に拡張され得る。この2次元信号検出は、視力閾値、または視力範囲、あるいはその両方における変化を検出するだろう。さらに、スコアリングアルゴリズムは、コントラスト感度検査や読み取り機能など、他の刺激パラメータの関数としての文字識別を含む他のタスクからのスコアデータに適用され得る。視標サイズの関数として視力表設計を定義するのではなく、これらの視覚的および認知的タスクは、定量化および推定可能な他の設計パラメータの組み合わせとしてパフォーマンスを測定する。
(実施例4)
モバイルベースのアプリケーションでは、アルゴリズムSは、確立されたチャート設計を用いてクリニックでその積極的な収集の間、視力データを分析するために適用される。スコアリングに必要な視力表設計の定義を臨床使用におけるチャート設計と調整するために、アプリケーションは、ユーザに視力表設計のライブラリを提示する。ライブラリを提示されると、ユーザは、どのチャートがデータを収集するために使用されているかを示す。現在販売されている限られた数の視力表、および臨床医が何年も同じ紙チャートを使用する傾向を考慮すると、活発な循環の中で、小規模から中規模の視力表設計のライブラリを構築することは可能である。
視力表設計がスコアリング用に定義された後、アプリおよびモバイルデバイスは、正しくまたは誤って報告される視標をマークするために、応答リモートとして機能する。別の実行において、ユーザによる適切な視力表設計を与えられると、被験体は、教師なし検査を可能にするインターフェースを使用できる。
集団データベースは、視力表データを記録するために構築される。視力表データが収集およびスコアリングされると、分析がサーバーにアップロードされ得る。得られるデータベースは、機械学習およびビッグデータ分析のための基礎を提供し、視力表モデルを改善し、実施例3および4における組み合わせアルゴリズムを開始するために使用される予備情報を改善する。これらの2つの例では、遡及データのスコアリングおよび分析、ならびに新規データの予想される収集は、計算上のフレームワークを大いに改善する。
(実施例5)
ソフトウェアサービスは、実施例1~4において定義されるハードウェア、ソフトウェア、およびサービスによって生成される視力表データの遡及的および予測分析を集約および分析する。アルゴリズムSを使用するこれらのビッグデータの分析は、アルゴリズムAを開始するために使用される予備情報をより良好に通知するための基盤を提供する。経時的に収集された縦方向の視力データのために、ソフトウェアサービスは、視力に対する変化指数を計算する。例えば、セッション間の視力低下の確率を推定するランニングインデックスの計算に加えて、グローバル変化指数は、初期ベースラインに対する視力変化の確率を推定するために計算される。
(実施例6)
視力における眼間差を直接測定する視力モデルと組み合わせて、アルゴリズムSおよびAを実行するコンピュータベースの医療機器。目は、フォロプター、ステレオスコープ、または仮想現実のヘッドセットにおけるように、独立して刺激される。視力モデルは、合計3つまたは4つの視力モデルパラメータを用いて、必要に応じて実行される。例えば、視力モデルは、左眼に対する視力閾値および視力範囲を含む。さらに、モデルは、左目と右目との間における視力閾値の差をそれぞれ定義する2つの差分パラメータを含む。
特に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に別の指示をしない限り、複数の参照を含む。本明細書における「または」への言及は、特に明記しない限り、「および/または」を包含することを意図される。本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、特に明記しない限り、用語「約」および「およそ」は、実施形態に応じて、+/-1%、+/-2%、+/-3%、+/-4%、+/-5%、+/-6%、+/-7%、+/-8%、+/-9%、+/-10%、+/-11%、+/-12%、+/-14%、+/-15%、または+/-20%以下の変動を指す。限定的な例として、約100メートルは、実施形態に応じて、95メートルから105メートル、90メートルから110メートル、または85メートルから115メートルの範囲を表す。非限定的な例として、約100メートルは、実施形態に応じて、95メートルから105メートル、90メートルから110メートル、または85メートルから115メートルの範囲を表す。
本明細書で言及されるすべての刊行物、特許、および特許出願は、個々の刊行物、特許、または特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されるのと同じ程度に参照により組み込まれる。
本発明の好ましい実施形態が本明細書に示され、説明されたが、そのような実施形態が例としてのみ提供されることは当業者には明らかであろう。多数の変形、変更、および置換が、本発明から逸脱することなく、当業者に思い浮かぶであろう。本明細書に記載された本発明の実施形態に対する様々な代替物が、本発明を実施する際に使用され得ることが、理解されるべきである。

Claims (19)

  1. 被験体の視力をスコアリングするための視力モデルを生成するためのコンピューター実行システムであって、
    前記コンピューター実行システムは、
    実行可能な命令を行うように構成されるオペレーティングシステムおよびメモリを含むデジタル処理装置と、
    コンピュータプログラムとを備え、前記コンピュータプログラムは、
    a)1つ以上の視力表設計パラメータを得ること、
    b)被験体の視力検査データを収集すること、
    c)候補視力パラメータの1つ以上のセットから、チャート特有の視力パラメータの第1のセットを選択すること、
    d)視力モデルを生成することであって、
    i.チャート特有の視力パラメータの第1のセットを含む、単一の視標の心理測定関数を生成すること、
    ii.単一の視標の心理測定関数を使用して、複数の視標の心理測定関数のファミリーを計算すること、および、
    iii.複数の視標の心理測定関数のファミリーを使用して、チャート特有の視力パラメータの第2のセットを含むチャート特有の心理測定関数を生成すること、を含む、視力モデルを生成すること、
    を行う、ソフトウェアモジュールを含むスコアリングアプリケーションを作成するためにデジタル処理装置によって実行可能な命令を含み、
    ここで、視力モデルは、1つ以上の視力表設計パラメータに基づいて被験体の視力検査データを得る確率を推定するように構成可能である、コンピューター実行システム。
  2. (c)の後に、および(i)の前にチャート不変の感度パラメータの第1のセットを含む感度に基づく心理測定関数を生成することをさらに含み、ここで、チャート不変の感度パラメータの第1のセットは感度閾値および感度範囲を含み、および、チャート不変の感度パラメータの第1のセットは、チャート特有の視力パラメータの第1のセットに基づいて生成される、請求項1に記載のコンピューター実行システム。
  3. (i)の前に、感度に基づく心理測定関数を、単一の視標の心理測定関数に変換することをさらに含む、請求項2に記載のコンピューター実行システム。
  4. チャート特有の視力パラメータの第1のセットは、第1の検査条件からの第1の視力閾値および第1の視力範囲を含み、単一の視標の心理測定関数はチャート特有であり、チャート特有の視力パラメータの第2のセットは、第2の検査条件からの第2の視力閾値および第2の視力範囲を含む、請求項1に記載のコンピューター実行システム。
  5. チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含み、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、そのパラメータのための少なくとも1つの事後確率密度関数を含み、チャート特有の視力パラメータの第1のセットあるいは第2のセットは、少なくとも2つの異なる検査条件から視力閾値のための事後確率密度関数を含む、請求項1に記載のコンピューター実行システム。
  6. 少なくとも2つの異なる検査条件は、第1の検査条件および第2の検査条件を含み、第1の検査条件はより低い輝度で測定され、第2の検査条件はより高い輝度で測定される、請求項に記載のコンピューター実行システム。
  7. 1つ以上の視力表設計パラメータは、視標の総数、1行当たりの視標の数、視標サンプリングの方法、視標サイズ、行の数、および被験体の応答、あるいはそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載のコンピューター実行システム。
  8. 複数の視標の心理測定関数のファミリーにおける1つ以上の関数は、視力表またはサブチャート中の1行当たりの視標の数に基づく、請求項1に記載のコンピューター実行システム。
  9. 被験体の視力をスコアリングするための視力モデルを生成するためのコンピュータシステムであって、
    前記コンピュータシステムは、
    実行可能な命令を行うように構成されるオペレーティングシステムおよびメモリを含むデジタル処理装置と、
    コンピュータプログラムとを備え、前記コンピュータプログラムは、
    a)1つ以上の視力表設計パラメータを得ること、
    b)被験体の視力検査データを収集すること、
    c)1つ以上の視力表設計パラメータ、被験体の視力検査データ、あるいはその両方に基づいて、候補視力パラメータの1つ以上のセットを生成すること、
    d)候補視力パラメータの1つ以上のセットから、チャート特有の視力パラメータの第1のセットを選択すること、
    e)視力モデルを生成することであって、
    i)チャート特有の視力パラメータの第1のセットを含む、単一の視標の心理測定関数を生成すること、
    ii)単一の視標の心理測定関数を使用して、複数の視標の心理測定関数のファミリーを計算すること、
    iii)複数の視標の心理測定関数のファミリーを使用して、チャート特有の視力パラメータの第2のセットを含むチャート特有の心理測定関数を生成すること、を含む、視力モデルを生成すること、
    f)視力モデルおよび候補視力パラメータの1つ以上のセットを使用して、視力検査データを観察する確率を生成すること、
    g)前記確率に基づいて、被験体の候補視力パラメータの1つ以上のセットをランク付けすること、および、
    h)ランクに基づいて、被験体の候補視力パラメータの1つ以上のセットから1つのセットを選択すること、
    i)1つ以上の視力表設計パラメータに基づいて複数の候補視力表を生成すること、
    j)候補視力パラメータの1つ以上のセットの各々のランクに基づいて、複数の候補視力表をランク付けすること、および、
    k)視力検査について被験体に提示されるランクに基づいて、複数の候補視力表から1つ以上の視力表を選択すること、
    を行う、ソフトウェアモジュールを含むスコアリングアプリケーションを作成するためにデジタル処理装置によって実行可能な命令を含む、
    コンピュータシステム。
  10. 候補視力パラメータの各セットは、視力閾値、視力範囲、視力勾配、2つの検査条件間の視力閾値の変化、2つの検査条件間の視力範囲の変化、2つの検査条件間の視力勾配の変化、あるいはそれらの組み合わせを含む、請求項に記載のコンピュータシステム。
  11. 2つの検査条件は、第1の検査条件および第2の検査条件を含み、第1の検査条件はより低い輝度で測定され、第2の検査条件はより高い輝度で測定される、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  12. 候補視力パラメータの各セットは、1つ以上の視力パラメータ、または1つ以上の視力パラメータの各々のための事後確率密度関数を含む、請求項に記載のコンピュータシステム。
  13. 被験体の視力検査データは、第1の検査条件のみからのデータ、または、第1の検査条件と第2の検査条件からのデータを含む、請求項に記載のコンピュータシステム。
  14. 候補視力パラメータの選択されたセットは、視力閾値あるいは視力範囲の第1の事後確率密度関数を含む、請求項に記載のコンピュータシステム。
  15. h)の後に、被験体の視力検査データから、第2の検査条件を有するデータを選択し、および、c)~h)を繰り返すこと、ならびに、
    少なくとも2つの異なる検査条件からの視力閾値のための第1の事後確率密度関数と第2の事後確率密度関数を使用して、差分布を得ることを含む、請求項に記載のコンピュータシステム。
  16. 被験体の視力検査データは、少なくとも2つの異なる検査条件からのデータを含む、請求項に記載のコンピュータシステム。
  17. 少なくとも2つの異なる検査条件は、第1の検査条件および第2の検査条件を含み、第1の検査条件はより低い輝度で測定され、第2の検査条件はより高い輝度で測定される、請求項1に記載のコンピュータシステム。
  18. 候補視力パラメータの1つ以上のセットの各セットは、視力閾値または視力範囲のための事後確率密度関数を含む、請求項に記載のコンピュータシステム。
  19. k)の後に、選択された1つ以上の候補視力表を用いて被験体からデータを収集すること、および、
    停止基準が満たされていないときには、停止基準が満たされるまで、請求項の工程c)~k)を繰り返すことを含む、請求項に記載のコンピュータシステム。
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