JP7175436B2 - 巻きタバコ用加熱装置 - Google Patents

Description

本発明は、タバコ用電気加熱装置の分野に関し、より具体的には、巻きタバコ用加熱装置に関する。

従来の巻きタバコでは、燃焼温度が約９００℃と高く、これほど高い温度では多数の有害成分が分解により放出され、生じる煙は喫煙者だけではなく、周辺の人々にも悪影響を及ぼし、たとえば体の健康へ害を与えたり、不快な臭いを放出したりする。非燃焼式加熱装置を用いて巻きタバコをベークするような喫煙方式は、直火で点火して激しく燃焼させるような従来の喫煙方式と異なり、直火燃焼がないので、高温で分解して有害成分を放出するプロセスを省略し、煙中の有害物質の発生量が、従来型タバコが燃焼して生じる有害物質よりも遥かに少なくなる。

巻きタバコ用加熱装置は、巻きタバコを加熱してベークすることで、香味物質を揮発させ、巻きタバコを燃焼して喫煙するような喫煙感を付与する電子装置である。シガレットの加熱・ベークには十分な空気が必要であり、従来の巻きタバコ用加熱装置のエアチャンネルは主に以下の２つの形態として設けられる。１つの形態として、空気がシガレットと加熱キャビティとの間で形成された隙間を介して供給され、煙がシガレットを吸うことで放出され、このような方式では、空気及び煙の十分な貯蔵量が確保されにくく、シガレットが加熱キャビティ内で緩まり、喫煙の品質が損なわれ、別の形態として、エアチャンネルが加熱キャビティの内側壁と外側壁との間に設計され、空気が唇側に近い側の内外側壁の間のスペースを介してキャビティの底部に供給され、次に刻みタバコの端部からシガレットに入り、この場合、エアチャンネルの経路が長くなり、構造が複雑化し、断熱効果が低下し、そしてクリーニングが複雑になり、使用者のエクスペリエンスが悪くなる。

本発明は、上記従来技術の前記欠陥を解決するために、空気が装置の加熱室のボトムから出入りするようにすることで、エアチャンネルの経路を短縮させ、十分な空気の貯蔵量及び煙の貯蔵量を確保し、また装置断熱用として有効な断熱構造が設けられた巻きタバコ用加熱装置を提供する。

上記技術的課題を解決するために、本発明が採用する技術案は以下のとおりである。

巻きタバコ用加熱装置であって、順次接続されたマウスピース、加熱室、及びベースを含み、前記加熱室のトップがマウスピースに連通し、加熱室には電源装置が接続され、電源装置がベースに設けられる。前記加熱室は、ハウジングと、シガレットを加熱してベークするための加熱ユニットとを含み、加熱ユニットが電源装置に電気的に接続され、前記ハウジングが加熱ユニットの外側を取り囲み、その両端がマウスピース、ベースのそれぞれに接続され、前記ハウジングのボトムには、加熱室と外界を連通させて、空気が加熱室に出入りすることを可能とするエアチャンネルが設けられる。

使用にあたって、シガレットがマウスピースのトップから加熱室に挿入され、加熱ユニットがシガレットを昇温してベークし、加熱するときに、空気が加熱室のボトムのエアチャンネルから流れ込み、加熱ユニットの部分に入り、シガレットの加熱に用いられ、最後に、煙がシガレットを吸うことで放出される。

好ましくは、前記加熱ユニットとハウジングとの間には、幅の範囲が０．５～１．５ｍｍである空気隙間が残されている。空気が加熱室のボトムのエアチャンネルから供給され、空気隙間を経て、加熱ユニットの部分に入る。また、空気隙間は断熱効果を果たし、加熱するときに加熱ユニットの温度が高いことから、加熱ユニットとハウジングとの間に空気隙間が残されると、固体の熱伝達に関する接触面積が減少し、加熱ユニットに対して空気を介した断熱が行われ、優れた断熱効果が実現され、使用者がタッチするときに焼き感がなく、使用者のエクスペリエンスが向上する。

好ましくは、前記加熱ユニットは、加熱体、加熱基台及び断熱体を含み、加熱体が加熱基台の天面に設けられ、シガレットの内部に挿入されて加熱を行い、前記断熱体が加熱体の外周に設けられ、シガレットを収納可能であり、断熱体が加熱基台に取り外し可能に接続される。ここで、加熱基台及び加熱体は主要な昇温部材であり、断熱体は加熱体の外周に外嵌され、シガレットの周辺を覆い、ハウジングに固定して接続される。

好ましくは、前記ハウジングは、断熱体に取り外し可能に接続された中空構造である。一般には、ハウジングと断熱体は螺合される。

好ましくは、前記エアチャンネルは、第１の通気孔と第２の通気孔を含み、第１の通気孔と第２の通気孔との間には、空気の貯蔵量を緩衝するための空気緩衝室が設けられる。ハウジングのボトムには複数本のエアチャンネルが均等に設けられ、各エアチャンネルは第１の通気孔と第２の通気孔に分割され、両通気孔の間には空気緩衝室が増設され、空気が第１の通気孔を介して供給され、空気緩衝室を経て、次に第２の通気孔から加熱室の内部に入る。空気緩衝室を設けることにより、加熱室内の空気と外界の空気に対して緩衝作用を果たし、十分な空気貯蔵量を確保し、そして空気緩衝室により空気の渦が強くなり、煙のリークが効果的に避けられる。

好ましくは、前記断熱体には複数の第３の通気孔が設けられ、第３の通気孔は周辺を取り囲んで均等に分布しており、空気隙間と断熱体の内側壁とを連通させる。空気がエアチャンネルから空気隙間に入り、次に第３の通気孔から断熱体に流れ込み、シガレットの加熱・ベークに用いられる。

好ましくは、前記断熱体には、ベークによる煙を仮貯蔵するための拡張室がさらに設けられ、前記拡張室は、環状でシガレットの外側壁を取り囲んで設けられる。シガレットが加熱されてベークされると、煙が生じて喫煙に用いられ、シガレットの外側壁には、煙を効果的に貯蔵できる拡張室が設けられ、このようにして、煙が連続的に吸われる場合、香喫感の安定性が確保される。また、拡張室により煙の混合スペースが大きくなり、煙の拡散及び混合に十分なスペースが提供され、吸われた煙の香喫感が向上する。

好ましくは、前記ベースには、断熱用の透かし彫り層が設けられ、透かし彫り層は、加熱室と電源装置との間に位置し、その高度の範囲が１．５～３ｍｍである。透かし彫り層は、加熱室と電源装置との間に設けられ、加熱室から電源装置への熱の伝達を減らし、電源装置の過度の昇温による異常の発生を回避する。ここで、透かし彫り層の周辺には接続ブラケットが設けられ、中央部が透かし彫りになり、このように空気を用いて断熱が行われ、具体的には、透かし彫り層には、加熱キャビティと電源装置の回路が接続するためのパイプラインも残されている。一般には、電源装置は、直列に接続された充電可能な電池、電源アダプター、及び充電インターフェースを含み、充電インターフェースがマイクロＵＳＢインターフェースである。充電インターフェースはベースの底面又は側面に設けられ得る。

好ましくは、前記第１の通気孔の孔径と第２の通気孔の孔径とが異なる。第１の通気孔と第２の通気孔の水平方向の高さは異なってもよい。

別の形態として、前記第１の通気孔と第２の通気孔は、孔径が同じであり、同一水平線にある。

従来技術に比べて、本発明の有益な効果は以下のとおりである。１）空気が加熱室のボトムから供給され、空気の流動経路が短くなり、十分に給気できる。２）空気緩衝室が設けられることにより、加熱室内の空気及び外界の空気に対する効果的な緩衝が行われ、十分な空気の貯蔵量が確保されながら、煙のリークが回避される。３）加熱ユニットとハウジングとの間には空気隙間が残されており、それにより、供気が流通することに用いられる一方、空気を利用して断熱が行われ、固体の伝熱のための接触面積が減少し、発熱体の熱が効果的に遮断され、装置の外部温度が下がり、使用者がタッチするときに焼き感がなく、使用者のエクスペリエンスが向上する。４）加熱室と電源装置との間には透かし彫り層が設けられ、それによって、加熱室から電源装置への熱の伝達を減らし、電源装置の過度の昇温による異常の発生を回避する。５）拡張室が設けられており、それによって、煙の混合スペースが大きくなり、煙の拡散及び混合に十分なスペースが提供され、煙が効果的に貯蔵され、煙が連続的に吸われる場合、香喫感の安定性が確保される。

実施例１の構造断面図である。 本発明の構造解体図である。 断熱体の構造断面図である。 ハウジングの構造模式図である。 実施例２の構造断面図である。

図面は、例示的な説明のために過ぎず、本特許を制限するものとして理解できず、本実施例をよりよく説明するために、図面では一部の部材が省略、拡大又は縮小され、製品の実際のサイズを反映するものではなく、当業者にとっては、図面の一部の公知の構造及びこれらの説明を省略することが理解できる。図面に記載の位置関係は例示的な説明のために過ぎず、本特許を制限するものとして理解できない。

実施例１
図１～２に示すように、本実施例は、順次接続されたマウスピース１、加熱室２及びベース３を含み、加熱室２のトップがマウスピース１に連通し、加熱室２に電源装置が接続され、電源装置がベース３に設けられる巻きタバコ用加熱装置を提供する。具体的には、電源装置は直列に接続された充電可能な電池、電源アダプター及び充電インターフェースを含み、充電インターフェースはマイクロＵＳＢインターフェースであり、ベース３の底面に設けられてもよい。

加熱室２は、ハウジング５と、シガレット４を加熱してベークするための加熱ユニット６とを含み、加熱ユニット６が電源装置に電気的に接続される。

具体的には、図４に示すように、ハウジング５は、加熱ユニット６の外側を取り囲んで設けられ、加熱ユニット６との間には１ｍｍの空気隙間８を有する中空構造であり、ハウジング５の両端はマウスピース１、ベース３のそれぞれに接続される。また、ハウジング５のボトムには複数のエアチャンネル７が設け得られ、本実施例では、エアチャンネル７は第１の通気孔７１と第２の通気孔７２に分割され、さらに、第１の通気孔７１と第２の通気孔７２は、孔径が同じであり、同一水平線に位置し、そして、第１の通気孔７１と第２の通気孔７２との間には、空気貯蔵量を緩衝するための空気緩衝室７３がさらに設けられる。

また、加熱ユニット６は、加熱体６１、加熱基台６２、及び断熱体６３を含み、加熱体６１が加熱基台６２の天面に設けられ、シガレット４の内部に挿入されて加熱を行う。断熱体６３が加熱体６１の外周に設けられ、シガレット４を収納可能であり、断熱体６３と加熱基台６２が取り外し可能に接続され、また、断熱体６３とハウジング５が螺合されている。具体的には、図３に示すように、断熱体６３には、複数の第３の通気孔６３１がさらに設けられ、第３の通気孔６３１は断熱体６３の周辺を取り囲んで均等に分布しており、また、空気隙間８と断熱体６３の内側壁とを連通させている。空気が第１の通気孔７１から供給され、空気緩衝室７３に入り、次に第２の通気孔７２から空気隙間８に入り、最後に、第３の通気孔６３１から断熱体６３内に入り、シガレット４の加熱・ベークに用いられる。

さらに、断熱体６３には、ベークによる煙を仮貯蔵するための拡張室６３２がさらに設けられ、拡張室６３２は、環状でシガレット４の外側壁を取り囲んで設けられる。シガレット４は加熱されてベークされると、煙を発生させ、拡張室６３２により煙の混合スペースが大きくなり、煙の拡散及び混合に十分なスペースが提供され、また煙が効果的に貯蔵され、煙が連続的に吸われる場合、香喫感の安定性が確保される。

さらに、ベース３には、断熱用の透かし彫り層９が設けられ、透かし彫り層９は加熱室２と電源装置との間に位置し、本実施例では、透かし彫り層９の高さが２ｍｍである。具体的には、透かし彫り層９の周辺には接続ブラケットが設けられ、中央部が透かし彫りになり、このように空気を用いて断熱が行われ、そして、加熱ユニット６と電源装置の回路が接続するためのパイプラインも残されている。透かし彫り層９は加熱室２と電源装置との間に設けられ、主に加熱室２から電源装置への熱の伝達を減らし、電源装置の過度の昇温による異常を回避する。

本実施例の具体的な実施形態は以下のとおりである。使用にあたって、シガレット４がマウスピース１のトップから加熱室２の断熱体６３に挿入され、加熱基台６２の天面に当接し、加熱体６１がシガレット４の内部に挿入される。巻きタバコ電気加熱装置が起動し、空気がハウジング５のボトムの第１の通気孔７１から供給され、空気緩衝室７３を経て、第２の通気孔７２から加熱室２の内部の空気隙間８に入り、最後に、断熱体６３の側壁の第３の通気孔６３１から断熱体６３内に入り、シガレット４の加熱・ベークに用いられる。シガレット４が加熱されてベークされると、煙を発生させ、煙の一部は拡張室６３２に貯蔵され、煙の拡散及び混合に十分なスペースが提供され、が連続的に吸われる場合、香喫感の安定性が確保される。ここで、空気緩衝室７３は、加熱室２内の空気及び外界の空気に対して緩衝作用を果たし、十分な空気貯蔵量を確保し、そして空気の渦が強くなり、煙の還流に起因するリークが効果的に避けられる。また、空気隙間８及び透かし彫り層９が設けられることにより、断熱が強化され、使用者がタッチするときに焼き感がなく、また、加熱室２から電源装置への熱の伝達を減らし、電源装置の過度の昇温による異常の発生を回避する。

実施例２
図５に示すように、本実施例も、巻きタバコ用加熱装置を提供し、その構造原理が実施例１と類似したが、本実施例では、加熱室２のハウジング５のボトムには複数のエアチャンネル７が設けられ、エアチャンネル７は加熱室２の内部の空気隙間８と外界を直接連通させ、空気が加熱室２に出入りすることを可能とする点が異なる。

もちろん、本発明の上記実施例は、本発明を明確に説明するための例示であり、本発明の実施形態を限定するものではない。当業者であれば、上記説明に基づいて他の異なる形態の変化又は変更を行うことができる。ここですべての実施形態を一々挙げることが必要ではなく、また不可能なことである。本発明の趣旨及び原則を逸脱することなく行われるすべての修正、等同置換や改良などは、本発明の特許請求の範囲の特許範囲に含まれるものとする。

１ マウスピース
２ 加熱室
３ ベース
４ シガレット
５ ハウジング
６加熱ユニット
７ エアチャンネル
８ 空気隙間
９ 透かし彫り層
６１ 加熱体
６２ 加熱基台
６３ 断熱体
７１ 第１の通気孔
７２ 第２の通気孔
７３ 空気緩衝室
６３１ 第３の通気孔
６３２ 拡張室。

Claims (7)

1. 順次接続されたマウスピース（１）、加熱室（２）、及びベース（３）を含み、前記加熱室（２）のトップがマウスピース（１）に連通し、加熱室（２）には電源装置が接続され、電源装置がベース（３）に設けられる巻きタバコ用加熱装置であって、
   前記加熱室（２）は、ハウジング（５）と、シガレット（４）を加熱してベークするための加熱ユニット（６）とを含み、加熱ユニット（６）が電源装置に電気的に接続され、前記ハウジング（５）が加熱ユニット（６）の外側を取り囲み、その両端がマウスピース（１）、ベース（３）のそれぞれに接続され、前記ハウジング（５）のボトムには、加熱室（２）と外界を連通させて、空気が加熱室（２）に出入りすることを可能とするエアチャンネル（７）が設けられ、
   前記加熱ユニット（６）とハウジング（５）との間には、幅の範囲が０．５～１．５ｍｍである空気隙間（８）が残されており、
   前記加熱ユニット（６）は、加熱体（６１）、加熱基台（６２）及び断熱体（６３）を含み、加熱体（６１）が加熱基台（６２）の天面に設けられ、シガレット（４）の内部に挿入されて加熱を行い、前記断熱体（６３）が加熱体（６１）の外周に設けられ、シガレット（４）を収納可能であり、断熱体（６３）が加熱基台（６２）に取り外し可能に接続され、
   前記断熱体（６３）には、ベークによる煙を仮貯蔵するための拡張室（６３２）がさらに設けられ、前記拡張室（６３２）は、環状でシガレット（４）の外側壁を取り囲んで設けられ る、ことを特徴とする巻きタバコ用加熱装置。
2. 前記ハウジング（５）は、断熱体（６３）に取り外し可能に接続された中空構造である、ことを特徴とする請求項１に記載の巻きタバコ用加熱装置。
3. 前記エアチャンネル（７）は、第１の通気孔（７１）と第２の通気孔（７２）を含み、第１の通気孔（７１）と第２の通気孔（７２）との間には、空気の貯蔵量を緩衝するための空気緩衝室（７３）が設けられる、ことを特徴とする請求項２に記載の巻きタバコ用加熱装置。
4. 前記断熱体（６３）には複数の第３の通気孔（６３１）が設けられ、第３の通気孔（６３１）は周辺を取り囲んで均等に分布しており、空気隙間（８）と断熱体（６３）の内側壁とを連通させる、ことを特徴とする請求項３に記載の巻きタバコ用加熱装置。
5. 前記ベース（３）には、断熱用の透かし彫り層（９）が設けられ、透かし彫り層（９）は、加熱室（２）と電源装置との間に位置し、その高度の範囲が１．５～３ｍｍである、ことを特徴とする請求項１に記載の巻きタバコ用加熱装置。
6. 前記第１の通気孔（７１）の孔径と第２の通気孔（７２）の孔径が異なる、ことを特徴とする請求項３に記載の巻きタバコ用加熱装置。
7. 前記第１の通気孔（７１）と第２の通気孔（７２）は、孔径が同じであり、同一水平線にある、ことを特徴とする請求項３に記載の巻きタバコ用加熱装置。

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