JP7172531B2 - タイヤ用ゴム部材の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用ゴム部材の製造装置に関する。
下記特許文献1には、タイヤ用ゴム部材の製造方法が記載されている。前記タイヤ用ゴム部材は、成形ドラム上にゴムストリップが重置されて形成される。前記ゴムストリップは、その表面に、該ゴムストリップの長さ方向に対して交差する向きにのびる複数の排気溝が並設される。このような排気溝は、重置された前記ゴムストリップ間の空気を排出し、ユニフォミティ等のタイヤ品質を高める。
前記排気溝は、前記ゴムストリップを成形するカレンダローラによって形成される。前記カレンダローラは、前記成形ドラムの上流側に配され、その外周面に、前記排気溝を形成するための凸状リブが設けられている。前記凸状リブは、前記ゴムストリップの長さ方向に対して交差する向きにのびている。
そして、前記ゴムストリップが前記カレンダローラの外周面上を通過することで、前記排気溝が形成される。このように、下記特許文献1の製造方法では、排気溝は、前記成形ドラムへの搬送途中で形成される。
特開2006-51711号公報
しかしながら、上記特許文献1の製造方法では、前記ゴムストリップが前記カレンダローラから離間する際、前記ゴムストリップには、前記交差する向きにのびる前記凸状リブによって横力が生じる。このため、前記ゴムストリップは、前記カレンダローラの下流側では、搬送方向から位置ずれして搬送されるという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、前記ゴムストリップの搬送方向の位置ずれを抑制しうるタイヤ用ゴム部材の製造装置を提供することを主たる目的としている。
本発明は、長尺なゴムストリップを、ドラム上で巻回することにより前記ゴムストリップの巻回体からなるタイヤ用ゴム部材を形成するタイヤ用ゴム部材の製造装置であって、前記ゴムストリップの長さ方向に転動可能なるローラを含み、前記ローラの外周面には、前記ローラの半径方向外側に突出する凸部が設けられ、前記凸部は、前記外周面の幅中心線上に頂点を有し、かつ、前記頂点から前記外周面の幅方向の一端側へ向かって周方向の一方側へ傾斜して延びる第1部分と、前記頂点から前記外周面の幅方向の他端側へ向かって周方向の一方側へ傾斜して延びる第2部分とを含む第1凸条部を含んでいる。
本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造装置は、前記第1凸条部が、略V字状又は略U字状に形成されるのが望ましい。
本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造装置は、前記第1凸条部が、周方向に複数並べられるのが望ましい。
本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造装置は、前記凸部が、周方向で隣り合う前記第1凸条部の間を継ぐ第2凸条部を有するのが望ましい。
本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造装置は、前記第2凸条部が、前記第1凸条部の前記頂点から前記外周面の前記一端側に向かって周方向の他方側へ傾斜して延びる第3部分と、前記頂点から前記外周面の前記他端側に向かって周方向の他方側へ傾斜して延びる第4部分とを含むのが望ましい。
本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造装置は、前記第3部分及び前記第4部分が、前記外周面の幅方向の両端まで延びるのが望ましい。
本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造装置は、前記第3部分及び前記第4部分が、前記第1凸条部の前記頂点から、周方向の他方側で隣り合う前記第1凸条部まで延びて終端するのが望ましい。
本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造装置は、前記第1凸条部が、前記外周面の幅方向の両端に連なるのが望ましい。
本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造装置は、前記凸部が、前記幅中心線に対して線対称であるのが望ましい。
本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造装置は、前記凸部が、前記外周面の幅方向の両側に配された一対の外側部分と、前記一対の外側部分に挟まれる内側部分とを含み、前記内側部分の突出高さは、前記一対の外側部分の突出高さよりも小さいのが望ましい。
本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造装置は、前記第1凸条部が、前記第1部分と前記第2部分とがなす角度が15~45度であるのが望ましい。
本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造装置は、前記凸部の突出高さが、前記ゴムストリップの厚さの0.5~1.5倍であるのが望ましい。
本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造装置は、前記凸部の幅が、前記凸部の突出高さの0.5~1.5倍であるのが望ましい。
本発明のタイヤ用ゴム部材の製造装置は、ゴムストリップの長さ方向に転動可能なるローラを含んでいる。前記ローラの外周面には、前記ローラの半径方向外側に突出する凸部が設けられている。前記凸部は、前記外周面の幅中心線上に頂点を有し、かつ、前記頂点から前記外周面の幅方向の一端側向かって周方向の一方側へ傾斜して延びる第1部分と、前記頂点から前記外周面の幅方向の他案側へ向かって周方向の一方側へ傾斜して延びる第2部分とを含む第1凸条部を含んでいる。
これにより、前記ローラから離間する前記ゴムストリップには、前記第1部分及び前記第2部分に起因して生じる互いに逆向きの横力が生じ、これら横力が相殺される。このため、本発明のタイヤ用ゴム部材の製造装置では、前記ゴムストリップの位置ずれを抑制することができる。
本発明の一本実施形態を示すタイヤ用ゴム部材の製造装置の斜視図である。 本発明で成形するタイヤの左半分断面図である。 ゴムストリップの斜視図である。 本実施形態のローラの斜視図である。 本実施形態のローラの外周面の展開図である。 (a)は、図5のA-A線断面図、(b)は、他の実施形態のローラの断面図である。 他の実施形態のローラの外周面の展開図である。 さらに他の実施形態のローラの外周面の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のタイヤ用ゴム部材の製造装置(以下、単に「製造装置」という場合がある。)1の斜視図である。図1に示されるように、製造装置1は、ゴムストリップGを、ドラム4上で螺旋状に巻回して貼り付けることによりゴムストリップGの巻回体からなるタイヤ用ゴム部材G1を形成するものである。このような製造装置1は、例えば、空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という場合がある。)Tを製造する生産ラインの一部を構成する。
図2は、タイヤTの断面図である。図2に示されるように、タイヤTは、カーカスA1やベルトA2などのコード層の他に、インナーライナゴムGa、サイドウォールゴムGb、チェーファゴムGc、クッションゴムGd及びトレッドゴムGeなどの複数種のゴム部材によって構成される。タイヤ用ゴム部材G1は、本実施形態では、これらゴム部材の少なくとも1種類をふくんでいる。
図1に示されるように、製造装置1は、例えば、円筒状のドラム4と、ゴムストリップGの長さ方向に転動可能なるローラ5とを含んでいる。また、製造装置1は、本実施形態では、ゴムストリップGを押出し成形しながら順次供給するゴムストリップ供給手段6と、ゴムストリップGをドラム4に送り出して貼付けるアプリケータ7とをさらに含んでいる。
本実施形態のゴムストリップ供給手段6は、ゴム押出機6aと、このゴム押出機6aの吐出側に配される上下のカレンダローラ6b、6cと、上下のカレンダローラ6b、6cの下流側に配される誘導ローラ6dとを具えている。ゴムストリップGは、上下のカレンダローラ6b、6c間を通過することで所望のサイズに仕上げられる。誘導ローラ6dは、例えば、上下のカレンダローラ6b、6cから送り出されたゴムストリップGをアプリケータ7に誘導する。
本実施形態のアプリケータ7は、複数の案内ローラ7aと、案内ローラ7aにより周回可能に案内される搬送ベルト7bとを含んでいる。アプリケータ7は、搬送ベルト7b上で、ゴムストリップ供給手段6からのゴムストリップGを受け取りかつドラム4の外周面に貼り付ける。ドラム4、ゴムストリップ供給手段6及びアプリケータ7は、このような態様に限定されるものではなく、種々の公知の構造が採用される。
図3は、ゴムストリップGの斜視図である。図3に示されるように、本実施形態のゴムストリップGは、未加硫のゴムからなる長尺なテープ状をなし、かつ、その断面形状が幅方向の中心線cに対して線対称の台形状を有している。ゴムストリップGは、本実施形態では、上面Gtの幅よりも下面(図示省略)の幅の方が大きい台形状の断面を有している。このようなゴムストリップGは、アプリケータ7上での搬送方向(ゴムストリップGの長さ方向と同じ)の位置ずれを小さくできる。なお、ゴムストリップGの断面形状は、上述のような線対称であれば、矩形状や上面が円弧状のものでも良い。本明細書では、ゴムストリップGの下面は、アプリケータ7の搬送ベルト7bと接する側の面であり、上面Gtは、下面の反対側を向く面である。
特に限定されるものではないが、ゴムストリップGは、その厚さtが0.5~3.0mm、その下面の幅wが5~25mm程度のものが望ましい。
図1に示されるように、本実施形態のローラ5は、アプリケータ7の搬送ベルト7b上に配されている。ローラ5は、例えば、図示しないエアシリンダー等のアクチュエータにより上下移動可能に保持されている。ゴムストリップGが搬送ベルト7b上を搬送されると、ローラ5が前記アクチュエータによって降下され、ローラ5の外周面5aとゴムストリップGの上面Gtとが接触する。
ローラ5は、本実施形態では、ゴムストリップGの幅wよりも大きな幅W1を有している。ローラ5の幅W1は、ゴムストリップGの幅wの1.1~2.5倍程度が望ましい。
ローラ5は、本実施形態では、外周面5aにローラ5の半径方向外側に突出する凸部10が設けられている。これにより、ゴムストリップGの上面Gtには、凸部10の反転模様である溝30(図3に示す)が形成される。このような溝30は、タイヤ用ゴム部材G1内の空気を排出して、ユニフォミティ等のタイヤ品質を高める。
図4は、ローラ5の斜視図である。図5は、ローラ5の外周面5aの展開図である。図4及び図5に示されるように、本実施形態の凸部10は、外周面5aの幅中心線5c上に頂点11tを有する第1凸条部11を含んでいる。本実施形態の第1凸条部11は、第1部分13と第2部分14とを含んでいる。便宜上、第1凸条部11は、ハッチで明示されている。
第1部分13は、本実施形態では、頂点11tから外周面5aの幅方向の一端5e側へ向かって周方向の一方側(図5では下側)へ傾斜して延びている。第2部分14は、本実施形態では、頂点11tから外周面5aの幅方向の他端5i側へ向かって周方向の一方側へ傾斜して延びている。これにより、ローラ5から離間するゴムストリップGには、第1部分13及び第2部分14に起因して生じる互いに逆向きの横力が生じ、これら横力が相殺される。このため、本実施形態の製造装置1では、ゴムストリップGの位置ずれを抑制することができる。また、例えば、第1凸条部11が外周面5aの幅方向と平行に延びる場合では、ゴムストリップGに形成される溝30がゴムストリップGの長さ方向(搬送方向)と直交する方向に形成される(図示省略)。このような溝30は、ゴムストリップGの長さ方向の剛性を小さくする。また、ゴムストリップGは、長さ方向に大きくシュリンクする。このため、第1凸条部11が外周面5aの幅方向と平行に延びる場合では、溝30を起点にした割れや欠けを生じさせる。この点、本実施形態のように、傾斜した第1部分13及び第2部分14を含む凸部10は、ゴムストリップGの長さ方向の剛性の低下を抑制するので、ゴムストリップGのシュリンクによる割れや欠け等を抑制する。なお、第1部分13は、例えば、頂点11tから外周面5aの幅方向の一端5e側へ向かって周方向の他方側(図5では上側)へ傾斜して延びていても良い。同様に、第2部分14は、例えば、頂点11tから外周面5aの幅方向の他端5i側へ向かって周方向の他方側へ傾斜して延びていても良い。すなわち、第1凸条部11の傾斜の向きは、ローラ5の回転方向に対して、特に限定されるものではない。
第1凸条部11は、本実施形態では、第1部分13及び第2部分14が直線状に延びる(ローラ5の幅方向に対する角度が同じ)略V字状に形成されている。このような第1凸条部11は、溝30の長さを小さくして、その中の空気をスムーズに排出するのに役立つ。なお、第1凸条部11は、第1部分13及び第2部分14がそれぞれ、一端5e側又は他端5i側から幅中心線5cに向かって幅方向に対する角度が漸減する略U字状に形成されていても良い。このような第1凸条部11は、頂点11tの剛性を高める。
第1凸条部11は、本実施形態では、周方向に複数並べられている。第1凸条部11のピッチPは、例えば、10~30mm程度が望ましい。これにより、タイヤ用ゴム部材G1内の空気を効果的に排出することができる。
第1部分13と第2部分14とがなす角度θは、15~45度であるのが望ましい。角度θが15度未満の場合、ゴムストリップGに形成される溝30の長さが大きくなり、その中の空気をスムーズに排出できないおそれがある。角度θが45度を超える場合、シュリンクによる溝30を起点とした割れや欠けが生じやすくなるおそれがある。このような観点より、第1部分13と第2部分14とがなす角度θは、20~30度であるのが、一層望ましい。
第1部分13の周方向に対する角度θ1と第2部分14の周方向に対する角度θ2との差の絶対値|θ1-θ2|は、好ましくは10度以下であり、より好ましくは5度以下であり、さらに好ましくは0度である。これにより、第1部分13及び第2部分14に起因して生じる互いに逆向きの横力が効果的に相殺されるので、ゴムストリップGのアプリケータ7上での位置ずれがさらに抑制される。
第1凸条部11は、例えば、外周面5aの幅方向の両端5e、5iに連なっている。これにより、ゴムストリップGの全幅に亘って溝を形成することができるので、空気を効果的に排出することができる。第1部分13は、本実施形態では、一端5eに連なっている。第2部分14は、本実施形態では、他端5iに連なっている。
凸部10は、本実施形態では、周方向で隣り合う第1凸条部11、11の間を継ぐ第2凸条部12有している。第2凸条部12は、タイヤ用ゴム部材G1内の空気の排出効果を高める。
本実施形態の第2凸条部12は、第3部分15と第4部分16とを含んでいる。本実施形態の第3部分15は、第1凸条部11の頂点11tから外周面5aの一端5e側に向かって周方向の他方側(図5では上側)へ傾斜して延びている。本実施形態の第4部分16は、頂点11tから外周面5aの他端5i側に向かって周方向の他方側へ傾斜して延びている。このように、第3部分15及び第4部分16は、空気が排出されにくい幅中心線5c上の頂点11tから延びているので、タイヤ用ゴム部材G1内の空気を効果的に排出することができる。
第3部分15及び第4部分16は、本実施形態では、第1凸条部11の頂点11tから周方向の他方側で隣り合う第1凸条部11まで延びて終端している。これにより、第3部分15及び第4部分16で形成される溝30内の空気が、その両側の第1凸条部11で形成される溝30から排出されるので、タイヤ用ゴム部材G1内の空気が一層効果的に排出される。
凸部10は、幅中心線5cに対して線対称である。これにより、ゴムストリップGの位置ずれが一層抑制される。本実施形態では、第1部分13と第2部分14とが幅中心線5cに対して線対称であり、第3部分15と第4部分16とが幅中心線5cに対して線対称である。第3部分15は、本実施形態では、第2部分14と直線状に連なっている。第4部分16は、本実施形態では、第1部分13と直線状に連なっている。
図6(a)は、図5のA-A線断面図である。図6(a)に示されるように、凸部10は、例えば、外周面5aの幅方向の両側に配された一対の外側部分19、19と、一対の外側部分19、19に挟まれた内側部分20とを含んで形成されている。内側部分20の突出高さh2は、各外側部分19の突出高さh1よりも小さいのが望ましい。本実施形態のようなローラ5を用いて、ゴムストリップGに溝30を形成する場合、ローラ5の幅中心線5c側は、両端5e、5i側に比して、ゴムストリップGに大きな押圧力を与えることができるので、溝30の深さが大きくなりやすい。このため、内側部分20の突出高さh2を各外側部分19の突出高さh1よりも小さくすることにより、溝30の深さをゴムストリップGの幅方向に亘って均一にすることができる。
外側部分19は、本実施形態では、第1部分13の一端5e側の部分と、第2部分14の他端5i側の部分で形成される。内側部分20は、本実施形態では、第1部分13の幅中心線5c側の部分、第2部分14の幅中心線5c側の部分、第3部分15及び第4部分16で形成される。なお、外側部分19及び内側部分20は、このような態様に限定されるものではない。
上述の作用を効果的に発揮させるために、本実施形態の内側部分20の突出高さh2は、各外側部分19の突出高さh1の60%~80%であるのが望ましい。同様に、本実施形態の外側部分19の幅方向の長さW2は、ローラ5の幅W1の15%~40%であるのが望ましい。
凸部10は、外側部分19と内側部分20との間に、外側部分19から内側部分20に向かって突出高さが漸減する中間部分21を含んでいる。このような中間部分21は、溝30の深さを一層均一にするのに役立つ。
凸部10の突出高さhは、ゴムストリップGの厚さtの0.5~1.5倍であるのが望ましい。これにより、ゴムストリップGの剛性を確保しつつ、ゴムストリップGに適正な深さの溝30を形成することができ、タイヤ用ゴム部材G1の空気をスムーズに排出することができる。このような観点より、凸部10の突出高さhは、ゴムストリップGの厚さtの0.75~1.3倍であるのが、一層望ましい。前記凸部10の突出高さhは、本実施形態では、最大高さである外側部分19の突出高さh1である。
凸部10の幅Wa(図5に示す)は、凸部10の突出高さhの0.5~1.5倍であるのが望ましい。これにより、ゴムストリップGの剛性を確保しつつ、ゴムストリップGに適正な幅の溝30を形成することができ、タイヤ用ゴム部材G1の空気をスムーズに排出することができる。このような観点より、凸部10の幅Waは、ゴムストリップGの厚さtの1.0~1.5倍であるのが、一層望ましい。
凸部10は、本実施形態では、その横断面形状が、略矩形状で形成されている。なお、凸部10の横断面形状は、例えば、略U字状、略V字状(図示省略)などの種々の公知の形状が採用されても良い。
凸部10は、図6(b)に示されるように、例えば、突出高さhが幅方向に同じであって良い。このような態様では、溝30は、ゴムストリップGの幅方向の中心線c側が、幅方向の両側に比して溝深さが大きくなる。これにより、排出されにくいゴムストリップGの中心線c側の空気を効果的に排出することができる。
図4及び図5に示されるように、本実施形態のローラ5は、凸部10がローラ5の周方向で途切れる部分がない。即ち、凸部10は、ローラ5の周方向のいずれの位置でもその幅方向のいずれかにおいて形成されている。これにより、ローラ5の外周面5aとゴムストリップGとが接触するとき、ゴムストリップGの長さ方向のいずれにおいても、幅方向のいずれかにおいて凸部10と接触するので、ローラ5の突発的な振動が抑制される。したがって、本実施形態のローラ5は、振動量を抑えて製造装置1を構成する軸受等のガタや摩耗等の発生を小さくする。
図7は、他の実施形態のローラ5の外周面5aの展開図である。図4~図6に示される本実施形態の構成要素と同じ構成要素は、同じ符号が付されてその説明が省略される。図7に示されるように、この実施形態の凸部10には、第3部分15及び第4部分16が、それぞれ、周方向の他方側へ2つ離間した第1凸条部11まで延びている。このようなローラ5は、ゴムストリップGの中心線c側の空気をさらに効果的に排出し得る。
図8は、さらに他の実施形態のローラ5の外周面5aの展開図である。図4~6に示される本実施形態の構成要素と同じ構成要素には、同じ符号が付されてその説明が省略される。図8に示されるように、この実施形態では、第3部分15が、頂点11tから外周面5aの幅方向の一端5eまで延びている。第4部分16は、この実施形態では、頂点11tから外周面5aの幅方向の他端5iまで延びている。このような実施形態のローラ5も、ゴムストリップGの位置ずれを抑制する。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
本発明の効果を確認するため、図1に示される製造装置を用いて、タイヤのインナーライナゴム、トレッドゴム、サイドウォールゴムが形成され、これらを含めてタイヤが製造された。そして、製造時のローラの振動量と、タイヤの空気排出不足による不良発生本数が求められた。共通仕様及びテスト方法は下記の通りである。
タイヤサイズ:245/45R18
インナーライナゴムのゴムストリップ(幅×厚さ):20mm×0.7mm
トレッドゴムのゴムストリップ(幅×厚さ):14mm×1.2mm
サイドウォールゴムのゴムストリップ(幅×厚さ):12mm×0.9mm
第1凸条部のピッチ:16mm
比較例1の凸部:ローラの両端を継ぎ、かつ、幅方向に対する角度が25度で傾斜する第1凸条部のみ
比較例2の凸部:ローラの両端を継ぎ、かつ、幅方向に対する角度が0度の第1凸条部のみ
比較例3:凸部無し
<不良品発生本数>
凸部の角度θの異なるローラを用いて、それぞれ100本のタイヤが製造された。テスターが各タイヤの断面及び外面を目視で確認し、タイヤ内部の空気残りによる不良本数と、タイヤ外面のゴム流れによる不良本数を計測した。結果は、本数で示され、数値の小さい方が良好である。
<ローラの振動量>
上記タイヤ製造時のローラの振動(振幅量(mm))がレーザー変位計によって測定された。結果は、タイヤ100本の平均で示され、数値の小さい方が良好である。
結果が表1に示される。
Figure 0007172531000001
テストの結果、実施例の成形方法は、比較例の成形方法に比して不良発生本数が小さいことが確認できる。なお、不良と計測されたタイヤでも、タイヤとしての品質が確保されているものもある。
1 製造装置
5 ローラ
5a 外周面
5c 幅中心線
5e 一端
5i 他端
10 凸部
11 第1凸条部
11t 頂点
13 第1部分
14 第2部分
G ゴムストリップ
G1 タイヤ用ゴム部材

Claims (11)

  1. 長尺なゴムストリップを、ドラム上で巻回することにより前記ゴムストリップの巻回体からなるタイヤ用ゴム部材を形成するタイヤ用ゴム部材の製造装置であって、
    前記ゴムストリップの長さ方向に転動可能なるローラを含み、
    前記ローラの外周面には、前記ローラの半径方向外側に突出する凸部が設けられ、
    前記凸部は、前記外周面の幅中心線上に頂点を有し、かつ、前記頂点から前記外周面の幅方向の一端側へ向かって周方向の一方側へ傾斜して延びる第1部分と、前記頂点から前記外周面の幅方向の他端側へ向かって周方向の一方側へ傾斜して延びる第2部分とを含む第1凸条部を含み、
    前記第1凸条部は、周方向に複数並べられ、
    前記凸部は、周方向で隣り合う前記第1凸条部の間を継ぐ第2凸条部を有する、
    タイヤ用ゴム部材の製造装置。
  2. 前記第2凸条部は、前記第1凸条部の前記頂点から前記外周面の前記一端側に向かって周方向の他方側へ傾斜して延びる第3部分と、前記頂点から前記外周面の前記他端側に向かって周方向の他方側へ傾斜して延びる第4部分とを含む、請求項1に記載のタイヤ用ゴム部材の製造装置。
  3. 前記第3部分及び前記第4部分は、前記外周面の幅方向の両端まで延びる、請求項2に記載のタイヤ用ゴム部材の製造装置。
  4. 前記第3部分及び前記第4部分は、前記第1凸条部の前記頂点から、周方向の他方側で隣り合う前記第1凸条部まで延びて終端する、請求項2に記載のタイヤ用ゴム部材の製造装置。
  5. 長尺なゴムストリップを、ドラム上で巻回することにより前記ゴムストリップの巻回体からなるタイヤ用ゴム部材を形成するタイヤ用ゴム部材の製造装置であって、
    前記ゴムストリップの長さ方向に転動可能なるローラを含み、
    前記ローラの外周面には、前記ローラの半径方向外側に突出する凸部が設けられ、
    前記凸部は、前記外周面の幅中心線上に頂点を有し、かつ、前記頂点から前記外周面の幅方向の一端側へ向かって周方向の一方側へ傾斜して延びる第1部分と、前記頂点から前記外周面の幅方向の他端側へ向かって周方向の一方側へ傾斜して延びる第2部分とを含む第1凸条部を含み
    前記凸部は、前記外周面の幅方向の両側に配された一対の外側部分と、前記一対の外側部分に挟まれる内側部分とを含み、
    前記内側部分の突出高さは、前記一対の外側部分の突出高さよりも小さい、
    イヤ用ゴム部材の製造装置。
  6. 前記第1凸条部は、略V字状又は略U字状に形成される、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム部材の製造装置。
  7. 前記第1凸条部は、前記外周面の幅方向の両端に連なる、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム部材の製造装置。
  8. 前記凸部は、前記幅中心線に対して線対称である、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム部材の製造装置。
  9. 前記第1凸条部は、前記第1部分と前記第2部分とがなす角度が15~45度である、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム部材の製造装置。
  10. 前記凸部の突出高さは、前記ゴムストリップの厚さの0.5~1.5倍である、請求項1ないし9のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム部材の製造装置。
  11. 前記凸部の幅は、前記凸部の突出高さの0.5~1.5倍である、請求項1ないし10のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム部材の製造装置。
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