以下、図面を参照して実施の形態を説明する。
第1の実施の形態
第1の実施形態について、図1を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態に係るエンジン始動システムの一例を、ジェネレーターおよび負荷に接続した例を示している。
エンジン始動システム1-1は、電源システム2-1と、制御部16と、電動スターター18と、手動スターター44とを備えている。電源システム2-1は、給電線4と、第1の電源部6と、第2の電源部8-1と、接地切替部10とを備えている。電源システム2-1は、図示しない自動二輪車などの移動手段に搭載され、エンジン14の制御部16、電動スターター18、第1のテールライト48および第2のテールライト50などの負荷ならびにジェネレーター12に接続し、負荷に電力を供給する。電源システム2-1は、たとえば自動二輪車の座席の前方下側、下側または後方下側に設置されるエンジン14の近傍に設置される。
給電線4は、第1の電源部6、第2の電源部8-1およびジェネレーター12に接続し、第1の電源部6、第2の電源部8-1およびジェネレーター12から電力を受ける。また、給電線4は、負荷に接続し、供給された電力をこれらの負荷に供給する。
第1の電源部6は、キャパシタ22、抵抗24、キャパシタスイッチ26-1(第1のキャパシタスイッチ)、キャパシタスイッチ26-2(第2のキャパシタスイッチ)、電圧センサ28-1(第1の電圧センサ)、および電圧センサ28-2(第2の電圧センサ)を備える。キャパシタ22は、抵抗24またはキャパシタスイッチ26-1を介してキャパシタスイッチ26-2に接続している。抵抗24およびキャパシタスイッチ26-1は、互いに並列に接続している。キャパシタスイッチ26-2は、給電線4に接続している。
キャパシタ22は、たとえば電気二重層キャパシタ、電解コンデンサ、セラミックコンデンサ、またはフィルムコンデンサである。電気二重層キャパシタは、瞬間的に供給する電力が大きくかつ大電流での充放電の劣化が小さいので、キャパシタ22は電気二重層キャパシタであることが好ましい。このキャパシタ22の出力電圧は、充電状態において、エンジン14を始動させるために必要な電圧(以下「一定電圧」という)以上の電圧である。この一定電圧は、たとえば10ボルトであり、充電状態におけるキャパシタ22の出力電圧は、たとえば13ボルトである。キャパシタ22は、エンジン14を始動させるために、エンジン14の制御部16および電動スターター18に電力を供給し、これらを作動させる。制御部16は、エンジンを始動させるために必要な機構であり、たとえばECU(Engine Control Unit)、フューエルポンプおよびインジェクターがある。
キャパシタスイッチ26-1、26-2は、たとえばリレーである。キャパシタスイッチ26-1、26-2は、スイッチ部と、このスイッチ部を操作する操作部とを含み、操作部に入力される信号に応じてスイッチ部を接続状態(以下、「オン」という)または切断状態(以下、「オフ」という)に切替える。キャパシタスイッチ26-1のスイッチ部は、キャパシタ22およびキャパシタスイッチ26-2に接続し、キャパシタスイッチ26-1の操作部は、給電線4および電圧センサ28-1に接続する。電圧センサ28-1が接地されると、キャパシタスイッチ26-1は、キャパシタ22をキャパシタスイッチ26-2に接続し、電圧センサ28-1が非接地(つまり、接地されていない状態)であると、キャパシタスイッチ26-1は、キャパシタ22をキャパシタスイッチ26-2から切断する。キャパシタスイッチ26-2のスイッチ部は、キャパシタスイッチ26-1および給電線4に接続し、キャパシタスイッチ26-2の操作部は、給電線4および電圧センサ28-2に接続する。電圧センサ28-2が接地されると、キャパシタスイッチ26-2は、キャパシタスイッチ26-1を給電線4に接続し、電圧センサ28-2が非接地であると、キャパシタスイッチ26-2は、キャパシタスイッチ26-1を給電線4から切断する。
電圧センサ28-1、28-2は、たとえば電圧検出リレーである。電圧センサ28-1は、キャパシタ22、キャパシタスイッチ26-1および接地切替部10に接続し、キャパシタ22の出力電圧が設定電圧以上である時に、キャパシタスイッチ26-1を接地切替部10に接続し、キャパシタ22の出力電圧が設定電圧未満である時に、キャパシタスイッチ26-1を接地切替部10から切断する。この設定電圧は、電圧センサ28-1に設定され、たとえば既述の一定電圧である。電圧センサ28-2は、キャパシタ22、給電線4、キャパシタスイッチ26-2および接地切替部10に接続し、キャパシタ22の出力電圧、給電線4の電圧、またはキャパシタ22の出力電圧および給電線4の電圧が設定電圧以上である時に、キャパシタスイッチ26-2を接地切替部10に接続し、設定電圧未満である時に、キャパシタスイッチ26-2を接地切替部10から切断する。この設定電圧は、電圧センサ28-2に設定され、たとえば既述の一定電圧である。
キャパシタ22は、通知スイッチ27を介して通知装置30に接続する。通知スイッチ27は、たとえばリレーである。通知スイッチ27は、スイッチ部と、このスイッチ部を操作する操作部とを含み、操作部に入力される信号に応じてスイッチ部をオンまたはオフに切替える。スイッチ部は、キャパシタ22および通知装置30に接続し、操作部は、給電線4および電圧センサ29(第3の電圧センサ)に接続する。電圧センサ29が接地されると、通知スイッチ27は、キャパシタ22を通知装置30に接続し、電圧センサ29が非接地であると、通知スイッチ27は、キャパシタ22を通知装置30から切断する。
電圧センサ29は、たとえば電圧検出リレーであり、キャパシタ22、通知スイッチ27および接地切替部10に接続し、キャパシタ22の出力電圧が設定電圧以上である時に、通知スイッチ27を接地切替部10に接続し、キャパシタ22の出力電圧が設定電圧未満である時に、通知スイッチ27を接地切替部10から切断する。
通知装置30は、たとえばインジケーターなどの表示装置またはスピーカなどの音声発生装置である。通知装置30は、キャパシタ22に接続された時にキャパシタ22の電力により画像を表示し、または音声を出力する。
第2の電源部8-1は、小型電池32と、昇圧器34-1と、降圧器36と、昇圧スイッチ38とを備える。小型電池32は、直列に接続された昇圧器34-1および昇圧スイッチ38を含む第1の電流路と、降圧器36を含む第2の電流路とを介して給電線4に接続している。
小型電池32は、たとえばニッケルカドミウム二次電池、ニッケル水素二次電池(Ni-H2電池またはNi-MH電池)またはリチウムイオン二次電池である。ニッケル水素二次電池(Ni-MH電池)は、電池容量が多く、過充電または過放電に強く、かつ入手性、価格に優れるので、小型電池32は、ニッケル水素二次電池(Ni-MH電池)であることが好ましい。この小型電池32は、小型かつ携帯可能な小型携帯二次電池であることが好ましい。小型電池32の総高は、好ましくは4ミリメートル以上150ミリメートル以下であり、望ましくは40ミリメートル以上100ミリメートル以下である。小型電池32は、たとえば以下の日本工業規格(JIS)に規定されている乾電池と寸法の互換性がある円筒形電池である。
(1) JIS C8705:2012(密閉形ニッケル・カドミウム蓄電池)の「6.1.2.1 乾電池と互換性がある円筒形電池」
(2) JIS C8708:2013(密閉形ニッケル・水素蓄電池)の「6.1.3.1 乾電池と寸法の互換性がある円筒形電池」
少なくとも寸法において乾電池と互換性がある円筒形電池は、小型かつ軽量であり、乾電池の代替品として低価格で一般に流通している。したがって、二次電池の交換性を高くすることができる。
小型電池32の出力電圧は、昇圧器34-1による昇圧後の電圧でたとえば、9ボルトである。この小型電池32の出力電圧は、エンジン14の制御部16を作動可能な電圧であればよく、既述の一定電圧よりも低い電圧に抑制されていてもよい。小型電池32の出力電圧を抑制することで、電源システム2-1のサイズをコンパクトにすることができ、電源システム2-1を軽くすることができる。
昇圧器34-1は、たとえばDC/DC昇圧コンバータであり、昇圧器34-1に接続されている小型電池32の電圧をたとえば9ボルトまで上昇させ、小型電池32自体の電圧よりも高い電圧を出力する。
昇圧スイッチ38は、たとえばリレーである。昇圧スイッチ38は、スイッチ部と、このスイッチ部を操作する操作部とを含み、操作部に入力される信号に応じてスイッチ部をオンまたはオフに切替える。昇圧スイッチ38のスイッチ部は、小型電池32および昇圧器34-1に接続し、昇圧スイッチ38の操作部は、小型電池32および接地切替部10に接続する。接地切替部10が接地されると、昇圧スイッチ38は、小型電池32を昇圧器34-1に接続し、接地切替部10が非接地であると、昇圧スイッチ38は、小型電池32を昇圧器34-1から切断する。
降圧器36は、たとえばDC/DC降圧コンバータであり、降圧器36に接続されている給電線4の電圧(たとえば13ボルト)を小型電池32の充電電圧まで下降させ、小型電池32に出力する。降圧器36は、給電線4の電圧を検出する電圧センサ37を含み、電圧センサ37の検出電圧に応じて作動する。
接地切替部10は、たとえばスイッチを含み、エンジン14の制御部16と電源システム2-1の間に配置された給電スイッチ42に連動して作動する。接地切替部10の一端は接地され、他端は電圧センサ28-1、28-2、29および昇圧スイッチ38に接続する。そして、給電スイッチ42がオンである時、接地切替部10はオンになり、電圧センサ28-1、28-2、29および昇圧スイッチ38を接地する。給電スイッチ42がオフである時、接地切替部10はオフであり、電圧センサ28-1、28-2、29および昇圧スイッチ38を非接地にする。
ジェネレーター12は、エンジン14で生じる運動エネルギーを受け、この運動エネルギーを電気エネルギーに変換する。ジェネレーター12は、電源システム2-1の給電線4に接続され、発電した電気を電源システム2-1に供給する。このジェネレーター12は、電源システム2-1に含まれていてもよい。
エンジン14は、たとえば、既述の電動スターター18の他に手動スターター44に接続される。手動スターター44は、キック操作などの手動操作によりエンジン14を始動させる。つまり、エンジン14は、電源システム2-1の供給電力により、またはエンジン14の操作に携わる者(以下「操作者」と言う)のキック操作などの手動操作により始動する。電源システム2-1の供給電力がエンジン14の電動スタートのために不十分である時、手動スターター44によりエンジン14を始動させることができる。
電動スターター18は、スターターリレー18-1、スターター18-2、およびスタータースイッチ18-3を含む。スターターリレー18-1は、スイッチ部と、このスイッチ部を操作する操作部とを含み、操作部に入力される信号に応じてスイッチ部をオンまたはオフに切替える。スイッチ部は、電源システム2-1の給電線4およびスターター18-2に接続し、操作部の一方は接地され、他方は給電スイッチ42を介して給電線4に接続する。給電スイッチ42およびスタータースイッチ18-3の両方が接続されると、スターターリレー18-1は、スターター18-2を給電線4に接続し、給電スイッチ42およびスタータースイッチ18-3の少なくとも一つが切断されると、スターターリレー18-1は、スターター18-2を給電線4から切断する。スターター18-2は、たとえばモータを含み、電力で回転し、エンジン14に回転力を与える。スタータースイッチ18-3は、イグニッションキーやエンジンスターターボタンなどの操作スイッチの一例である。
電源システム2-1の給電線4は、給電スイッチ42および既述の制御部16を介してヘッドライト46に接続する。ヘッドライト46は、給電スイッチ42がオンである時に、制御部16の制御により点灯または消灯する。
給電線4は、給電スイッチ42を介して第1のテールライト48に接続する。第1のテールライト48は、給電スイッチ42がオンであるときに、点灯する。第1のテールライト48は、たとえばLED(Light-Emitting Diode)を含む省電力テールライトであり、電源システム2-1の電力負荷を軽減している。
給電線4は、給電スイッチ42および手動スイッチ56-1を介して第2のテールライト50に接続する。手動スイッチ56-1はたとえばブレーキレバーであり、第2のテールライト50はたとえばブレーキライトである。第2のテールライト50は、給電スイッチ42および手動スイッチ56-1がオンであるときに、点灯する。
給電線4は、給電スイッチ42および手動スイッチ56-2を介して方向指示器52に接続する。方向指示器52は、給電スイッチ42および手動スイッチ56-2がオンであるときに、点灯する。
給電線4は、給電スイッチ42および手動スイッチ56-3を介してホーン54に接続する。ホーン54は、給電スイッチ42および手動スイッチ56-3がオンであるときに、警笛を発生する。ヘッドライト46、第1のテールライト48、第2のテールライト50、方向指示器52およびホーン54は、制御部16および電動スターター18とともに、電源システム2-1に対する負荷を形成する。
図2は、エンジンの始動の処理手順の一例を示し、図3は、電源システムの充電の処理手順の一例を示している。このエンジンの始動の処理手順および電源システムの充電の処理手順は、エンジンの始動方法の一例である。図2および図3中の符号aは、フローチャート間の連結を表す連結子である。図2および図3中の「S」は処理段階を示す。
給電スイッチ42がオンになると(S11)、この給電スイッチ42に連動して接地切替部10がオンになり(S12)、接地切替部10は、電圧センサ28-1、28-2、29および昇圧スイッチ38に繋がる信号線を接地する。
キャパシタ22の出力電圧(以下、「キャパシタ電圧」という)が一定電圧以上である場合(S13のYES)、昇圧スイッチ38がオンになるとともに、電圧センサ28-1、28-2、29がオンになる。昇圧スイッチ38のオンにより、小型電池32が昇圧器34-1に接続されて昇圧器34-1が作動する(S14)。たとえば9ボルトの電圧が、昇圧器34-1を介して小型電池32から出力される。電圧センサ28-1のオンにより、電圧センサ28-1は、キャパシタスイッチ26-1の操作部を接地する。この接地により、キャパシタスイッチ26-1はオンになり(S14)、キャパシタ22をキャパシタスイッチ26-2に接続する。電圧センサ28-2のオンにより、電圧センサ28-2は、キャパシタスイッチ26-2の操作部を接地する。この接地により、キャパシタスイッチ26-2は、オンになり(S14)、キャパシタ22およびキャパシタスイッチ26-1を給電線4に接続する。また、電圧センサ29のオンにより、電圧センサ29は、通知スイッチ27の操作部を接地する。この接地により、通知スイッチ27はオンになり、キャパシタ22と通知装置30の間を接続して、通知装置30が作動する(S14)。電力が小型電池32、キャパシタ22または小型電池32およびキャパシタ22から給電線4に供給されて、制御部16が作動するとともに第1のテールライト48が点灯する(S15)。
キャパシタ電圧が一定電圧未満である場合(S13のNO)、昇圧スイッチ38がオンになる。しかしながら、電圧センサ28-1、28-2、29はオフが維持される。昇圧スイッチ38のオンにより、小型電池32が昇圧器34-1に接続されて昇圧器34-1が作動する(S16)。たとえば9ボルトの電圧が、昇圧器34-1を介して小型電池32から出力される。しかしながら、電圧センサ28-1、28-2のオフにより、キャパシタ22は給電線4から切断される。また、電圧センサ29のオフにより通知装置30が作動しない(S16)。電力が小型電池32から給電線4に供給されて、制御部16が作動するとともに第1のテールライト48が点灯する(S17)。
S15の後、ブレーキが作動するとともにスタータースイッチ18-3がオンになると(S18のYES)、スターター18-2が回転し(S19)、エンジン14が始動する(S22)。ブレーキが作動していない、またはスタータースイッチ18-3がオフであっても(S18のNO)、手動スターター44の手動操作が可能である。つまり、キャパシタ電圧が一定電圧以上である場合、電動スターター18によりエンジン14を始動させることができるだけでなく、手動スターター44の手動操作によりエンジン14を始動させることも可能である。手動スターター44が手動操作されると(S20のYES)、エンジン14が始動する(S22)。手動スターター44が手動操作されなくても(S20のNO)、S18に戻り、スターター18-2の回転によるエンジン14の始動と手動スターター44によるエンジン14の始動のいずれも可能である。
S17の後、手動スターター44が手動操作されると(S21)、エンジン14が始動する(S22)。たとえば、一日の最初にエンジン14を始動させる場合、キャパシタ22の低電圧のために、手動操作によりエンジン14を始動させることができる。
エンジン14が始動すると(S22)、ジェネレーター12が回転する(S23)。つまり、発電が開始される。発電により給電線4の電圧がたとえば9ボルトから13ボルトの間の電圧に上昇する。制御部16は、ヘッドライト46を点灯させる(S24)。これらの処理により、自動二輪車が通常走行可能な状態になる。
自動二輪車が通常走行可能な状態になると、キャパシタ22の電圧、給電線4の電圧、またキャパシタ22と給電線4の電圧に応じてキャパシタ22、小型電池32、またはキャパシタ22および小型電池32が充電される。
電圧センサ28-1はキャパシタ電圧を検出し、電圧センサ28-2はキャパシタ電圧および給電線4上の電圧(以下、「ライン電圧」という)を検出する。ライン電圧とキャパシタ電圧がいずれも、キャパシタ22の充電を開始する電圧(以下、「キャパシタ充電電圧Vc」といい、たとえば10ボルトである)未満であると(S31のYES)、キャパシタスイッチ26-1、26-2がオフになり(S32)、キャパシタ22を非充電(充電しない状態)にする。キャパシタ電圧とライン電圧の少なくとも一つがキャパシタ充電電圧Vc以上であると(S31のNO)、S32を省略する。
ライン電圧がキャパシタ充電電圧Vc未満であり、キャパシタ電圧がキャパシタ充電電圧Vc以上であると(S33のYES)、キャパシタスイッチ26-1、26-2がオンになり(S34)、キャパシタ22が給電線4に電力を供給する。ライン電圧がキャパシタ充電電圧Vc以上であり、キャパシタ電圧がキャパシタ充電電圧Vc未満である場合、またはライン電圧およびキャパシタ電圧がいずれも、キャパシタ充電電圧Vc以上である場合(S33のNO)、S34を省略する。
ライン電圧がキャパシタ充電電圧Vc以上であり、キャパシタ電圧がキャパシタ充電電圧Vc未満であると(S35のYES)、キャパシタスイッチ26-1がオフになり、キャパシタスイッチ26-2がオンになり(S36)、キャパシタ22は抵抗24を介することで、電流を制限された状態で充電(以下、「弱充電」という)される(S37)。ライン電圧およびキャパシタ電圧がいずれも、キャパシタ充電電圧Vc以上である場合(S35のNO)、S36およびS37を省略する。
ライン電圧およびキャパシタ電圧がいずれも、キャパシタ充電電圧Vc以上であると(S38のYES)、キャパシタスイッチ26-1、26-2がオンになり(S39)、キャパシタ22は抵抗24を介することなく充電(以下、「強充電」という)される(S40)。キャパシタ電圧とライン電圧の少なくとも一つがキャパシタ充電電圧Vc未満であると(S38のNO)、S39、S40を省略する。キャパシタ22が充電されると、エンジン14を短時間停止した後に、キャパシタ22の電力および電動スターター18でエンジン14を始動させることができる。
電圧センサ37はライン電圧を検出する。ライン電圧が、小型電池32の充電を開始する電圧(以下、「電池充電電圧Vb」といい、たとえば13ボルトである)以上であると(S41のYES)、降圧器36が作動し(S42)、小型電池32が充電され(S43)、S31に戻る。ライン電圧が、電池充電電圧Vb未満であると(S41のNO)、S42およびS43を省略し、S31に戻る。
S31からS43の処理は繰返し処理される。処理の繰返しによりライン電圧の上昇に応じて充電の状態が切替えられる。
図4のAは、キャパシタスイッチ26-1、26-2をオフにする処理(S32)の処理手順の一例を示し、図4のBは、キャパシタスイッチ26-1、26-2をオンにする処理(S34)の処理手順を示し、図4のCは、キャパシタスイッチ26-1をオフにするとともにキャパシタスイッチ26-2をオンにする処理(S36)の処理手順を示す。図4のA、B、C中の「S」は処理段階を示す。
キャパシタスイッチ26-1、26-2をオフにする処理(S32)では、キャパシタスイッチ26-1がオンであると(S32-1のYES)、オフに切替わり(S32-2)、キャパシタスイッチ26-1がオフであると(S32-1のNO)、オフが維持される。また、キャパシタスイッチ26-2がオンであると(S32-3のYES)、オフに切替わり(S32-4)、キャパシタスイッチ26-2がオフであると(S32-3のNO)、オフが維持される。
キャパシタスイッチ26-1、26-2をオンにする処理(S34)では、キャパシタスイッチ26-1がオフであると(S34-1のYES)、オンに切替わり(S34-2)、キャパシタスイッチ26-1がオンであると(S34-1のNO)、オンが維持される。また、キャパシタスイッチ26-2がオフであると(S34-3のYES)、オンに切替わり(S34-4)、キャパシタスイッチ26-2がオンであると(S34-3のNO)、オンが維持される。キャパシタスイッチ26-1、26-2をオンにする処理(S39)は、たとえばキャパシタスイッチ26-1、26-2をオンにする処理(S34)と同様に行われる。
キャパシタスイッチ26-1をオフにするとともにキャパシタスイッチ26-2をオンにする処理(S36)では、キャパシタスイッチ26-1がオンであると(S36-1のYES)、オフに切替わり(S36-2)、キャパシタスイッチ26-1がオフであると(S36-1のNO)、オフが維持される。また、キャパシタスイッチ26-2がオフであると(S36-3のYES)、オンに切替わり(S36-4)、キャパシタスイッチ26-2がオンであると(S36-3のNO)、オンが維持される。
キャパシタ22および小型電池32は、多様な方法で充電することができる。図5は、電源システムの充電の処理手順の変形例を示している。
電圧センサ28-2において、キャパシタ電圧とライン電圧がいずれも、電池充電電圧Vb未満であり(S51のNO)、電圧センサ28-1において、キャパシタ電圧が、キャパシタ22の強充電を開始する電圧(以下、「強充電電圧」といい、たとえば10ボルトである)未満であれば(S52のNO)、オフであるキャパシタスイッチ26-1のオフを維持し(S53のOFF)、またはオンであるキャパシタスイッチ26-1(S53のON)をオフに切替える(S54)。また、電圧センサ28-2において、ライン電圧が、キャパシタ22の弱充電を開始する電圧(以下、「弱充電電圧」といい、たとえば10ボルトである)未満であれば(S55のNO)、オフであるキャパシタスイッチ26-2のオフを維持し(S56のOFF)、またはオンであるキャパシタスイッチ26-2(S56のON)をオフに切替え(S57)、S55に戻る。キャパシタスイッチ26-2のオフにより、ライン電圧が弱充電電圧未満である時、キャパシタ22が非充電の状態に維持される。
時間の経過とともに電圧が上昇し、電圧センサ28-2において、ライン電圧が弱充電電圧以上になると(S55のYES)、オンであるキャパシタスイッチ26-2のオンを維持し(S58のON)、またはオフであるキャパシタスイッチ26-2(S58のOFF)をオンに切替え(S59)、抵抗24を介した充電ラインでキャパシタを弱充電し(S60)、S52に戻る。キャパシタスイッチ26-1のオフおよびキャパシタスイッチ26-2のオンにより、キャパシタ電圧が強充電電圧未満でありライン電圧が弱充電電圧以上である時、キャパシタ22が弱充電の状態に維持される。
時間の経過とともに電圧が上昇し、電圧センサ28-1において、キャパシタ電圧が強充電電圧以上になると(S52のYES)、オンであるキャパシタスイッチ26-1のオンを維持し(S61のON)、またはオフであるキャパシタスイッチ26-1(S61のOFF)をオンに切替え(S62)、抵抗24を介したラインとキャパシタスイッチ26-1を介したラインの二つのラインでキャパシタ22を強充電し(S63)、S51に戻る。キャパシタスイッチ26-1のオンおよびキャパシタスイッチ26-2のオンにより、キャパシタ電圧が強充電電圧以上である時、キャパシタ22が強充電の状態に維持される。
時間の経過とともに電圧が上昇し、キャパシタ電圧とライン電圧がいずれも電池充電電圧Vb以上であれば(S51のYES)、電圧センサ37のオンにより降圧器36を作動させて(S64)、電圧を小型電池32の充電電圧まで低下させ、小型電池32を充電する(S65)。強充電電圧および弱充電電圧は、キャパシタ充電電圧Vcの一例である。このような充電処理によれば、ライン電圧の上昇に応じて充電の状態を切替えることができる。
この実施の形態の作用効果を以下に示す。
(1) 電源システム2-1が小型電池32を備えるので、電源システム2-1の長期間の不使用によりキャパシタ22の電力が不足した場合でも、エンジン14の制御部16への電力供給が可能であり、手動スターター44でエンジン14を始動させることができる。小型電池32は、制御部16の消費電力を供給出来ればよいので、小型電池32の大きさおよび重量を抑制することができる。電源システム2-1を小型でかつ軽くすることができる。
(2) エンジン14が回転すると、ジェネレーター12が発電する。発電された電力は、制御部16および負荷に供給される。負荷への電力供給後の余剰電力は、キャパシタ22、小型電池32、またはキャパシタ22および小型電池32の充電に使用される。このため、エンジン14の停止時に小型電池32を充電する必要がなく、また、エンジン14の停止期間が短い場合には、キャパシタ22の電力で電動スターター18を作動させ、エンジン14を始動させることができる。
(3) 電源システム2-1が通知スイッチ27、電圧センサ29、および表示装置または音声発生装置などの通知装置30を備えているので、電動スターター18を作動させるために必要な電力がキャパシタ22に蓄えられているか否かを、表示装置による画像の表示または音声発生装置による音の発生などにより、通知することができる。エンジン14の操作者は、電動スターター18によるエンジン14の始動の可不可を判断することができる。実際に電動スターター18によるエンジン14の始動を試みなければエンジン14の始動の可不可を判断することができないという不明確な状況の発生を防止することができる。
(4) 電動スターター18は、瞬間的に大電力を消費する。キャパシタ22は、このような瞬間的な大電力の供給に有利な電力供給手段であり、電源システム2-1は、この瞬間的な大電力の供給に対応することができる。一方、制御部16は、持続的に電力を消費する。小型電池32は、不使用時に放電が少なく電力保持力が高い。小型電池32は、制御部16への電力供給に有利な電力供給手段である。もちろん、キャパシタ22の電力の残量が多い場合には、キャパシタ22の電力が制御部16に供給されていても、エンジン14の始動に影響はない。また、キャパシタ22の出力電圧が一定電圧未満の電圧であるものの制御部16を作動可能な電圧である場合、キャパシタ22の電力を制御部16に供給して制御部16を作動させてもよい。
(5) 小型電池32が、乾電池と少なくとも寸法の互換性がある円筒形電池である場合、この小型電池32をスーパーマーケットまたはコンビニエンスストアなどの店舗で入手することができる。多くの店舗が小型電池32を手頃な値段で販売しているので、交換のための小型電池32を容易かつ安価に入手することができる。また、ニッケルカドミウム二次電池、ニッケル水素二次電池、またはリチウムイオン二次電池などの小型電池32を用いると、鉛バッテリーレスが可能になる。
第2の実施の形態
第2の実施形態について、図6を参照して説明する。図6は、第2の実施の形態に係るエンジン始動システムの一例を、ジェネレーターおよび負荷に接続した例を示している。図6において図1と同一部分には同一符号を付してある。
エンジン始動システム1-2は、電源システム2-2と、制御部16と、電動スターター18と、手動スターター44とを備えている。電源システム2-2は、第1の実施の形態で記述した給電線4、第1の電源部6、接地切替部10および通知装置30、第2の電源部8-2、充電部62、ならびに接地切替部64を備える。電源システム2-1と同様の要素の説明は省略する。電源システム2-2は、図示しない自動二輪車などの移動手段に搭載される。電源システム2-2は、たとえば自動二輪車の座席の前方下側、下側または後方下側に設置されるエンジン14の近傍に設置される。
充電部62は、給電線66とこの給電線66上に配置された充電スイッチ68を備え、キャパシタ22に接続するとともに、昇圧器34-2を介して小型電池32に接続する。
昇圧器34-2は、第1の実施の形態で既述した昇圧器34-1の機能を含むとともに、充電部62の給電線66に接続する充電部62側の出力系統を有している。充電部62側の出力系統への出力電圧は、キャパシタ22の充電のため、たとえば12ボルトに昇圧される。つまり、昇圧器34-2は、たとえば9ボルトである給電線4側の出力と、たとえば12ボルトである充電部62側の出力の二つの出力を有する。
充電スイッチ68は、たとえばリレーである。充電スイッチ68は、スイッチ部と、このスイッチ部を操作する操作部とを含み、操作部に入力される信号に応じてスイッチ部をオンまたはオフに切替える。充電スイッチ68のスイッチ部は、キャパシタ22および昇圧器34-2に接続し、充電スイッチ68の操作部は、小型電池32および接地切替部64に接続する。接地切替部64が接地されると、充電スイッチ68は、キャパシタ22を昇圧器34-2に接続し、接地切替部64が非接地であると、充電スイッチ68は、キャパシタ22を昇圧器34-2から切断する。
接地切替部64は、たとえば手動スイッチを含む。接地切替部64の一端は接地され、他端は充電スイッチ68に接続されるとともに、整流素子70-1を介して昇圧スイッチ38の操作部に接続されている。そして、接地切替部64がオンである時、昇圧スイッチ38および充電スイッチ68がオンになり、小型電池32の電力によりキャパシタ22が充電される。接地切替部64がオフである時、キャパシタ22が非充電になる。
第1の実施の形態で既述したとおり、昇圧スイッチ38は接地切替部10にも接続しているので、接地切替部10がオンの時に、昇圧スイッチ38もオンになる。昇圧スイッチ38の操作部は、二つの接地切替部10、64を介して接地されることになる。そこで、昇圧スイッチ38は整流素子70-2を介して接地切替部10に接続されている。整流素子70-1、70-2は、接地切替部10、64の一方が接地された時に他方が接地されないように、電流の流れる方向を一方向に規制している。
第2の電源部8-2は、第1の実施の形態で既述した第2の電源部8-1の各要素および昇圧スイッチ72を備える。昇圧スイッチ72は、たとえばリレーである。昇圧スイッチ72は、スイッチ部と、このスイッチ部を操作する操作部とを含み、操作部に入力される信号に応じてスイッチ部をオンまたはオフに切替える。昇圧スイッチ72のスイッチ部は、昇圧器34-2および給電線4に接続し、昇圧スイッチ72の操作部は、小型電池32および接地切替部10に接続する。接地切替部10が接地されると、昇圧スイッチ72は、昇圧器34-2を給電線4に接続し、接地切替部10が非接地であると、昇圧スイッチ72は、昇圧器34-2を給電線4から切断する。
キャパシタ22は電圧センサ73を介して通知装置30に接続している。電圧センサ73は、たとえば電圧検出リレーである。キャパシタ22の電圧が第1の実施の形態で既述した一定電圧以上の電圧である場合、電圧センサ73は、キャパシタ22を通知装置30に接続し、キャパシタ22の電圧が一定電圧未満の電圧である場合、電圧センサ73は、キャパシタ22を通知装置30から切断する。
図7のAは、選択キーの一例を示し、図7のBは、給電スイッチおよび接地切替部の状態の一例を示している。
選択キー74は回転可能なハンドル76を含み、ハンドル76の回転の停止位置に応じて給電スイッチ42および接地切替部10、64の状態を切替える。ハンドル76が「OFF」を指している時、給電スイッチ42および接地切替部10、64はオフである。ハンドル76が「CHARGE」を指している時、給電スイッチ42および接地切替部10はオフであり、接地切替部64はオンになる。ハンドル76が「ON」を指している時、給電スイッチ42および接地切替部10はオンになり、接地切替部64はオフになる。一つの選択キー74が給電スイッチ42および接地切替部10、64の状態を切り替えるので、操作の負担が軽減される。
図8は、エンジンの始動の処理手順を示している。このエンジンの始動の処理手順は、エンジンの始動方法の一例である。図8中の符号aは、フローチャート間の連結を表す連結子である。図8中の「S」は処理段階を示す。
選択キー74が「CHARGE」に切替えられると(S71)、接地切替部64がオンになる。昇圧スイッチ38および充電スイッチ68がオンになり、昇圧器34-2が作動するとともに(S72)、キャパシタ22が充電される(S73)。キャパシタ電圧が第1の実施の形態で既述した一定電圧未満であれば(S74のNO)、通知装置30が作動しない状態で(S75)、キャパシタ22の充電(S73)が継続する。キャパシタ電圧が一定電圧以上であれば(S74のYES)、通知装置30が作動する(S76)。
選択キーが「ON」に切替えられると(S77)、給電スイッチ42および接地切替部10がオンに切替わる。接地切替部10のオンにより、第1の実施の形態と同様に、キャパシタスイッチ26-1、26-2がオンになり(S78)、制御部16が作動するとともに第1のテールライト48が点灯する(S79)。S80からS85までの処理は、第1の実施の形態のS18からS20およびS22からS24と同様に処理することができる。S80からS85までの処理の説明を省略する。
電源システム2-2は、たとえば第1の実施の形態で示した電源システムの充電の処理手順に従って充電することができる。この電源システムの充電の処理手順の一例は、図3および図5に示されている。第2の実施の形態において、電源システムの充電の処理手順の説明を省略する。
この実施の形態の作用や効果を以下に示す。
(1) 電源システム2-2は、充電部62を備えるので、キャパシタ22に十分な電力がなくても、小型電池32の電力でキャパシタ22を充電することができる。このキャパシタ22の充電により、キャパシタ22の電圧を既述の一定電圧以上に上昇させることができ、電動スターター18を用いてエンジン14を始動させることができる。また、第2の実施の形態では、選択キー74を用いて給電スイッチ42および接地切替部10、64が切替えられるので、操作者は、キャパシタ22を充電した後にエンジン14を始動させるのか、またはキャパシタ22を充電することなく手動スターター44によりエンジン14を始動させるのかを選択することができる。選択キー74を「ON」に切替えると、小型電池32によりエンジン14の制御部16への電力供給が可能であり、手動スターター44でエンジン14を始動させることができる。小型電池32の電力をキャパシタ22の充電に用いる場合、充電したキャパシタ22の電力を制御部16および電動スターター18などに供給することができる。小型電池32の電力でキャパシタ22を充電しない場合、小型電池32は、制御部16の消費電力を供給出来ればよい。したがって、小型電池32の大きさおよび重量は抑制できる。電源システム2-2を小型でかつ軽くすることができる。
(2) 第1の実施の形態の(2)~(5)で示した作用効果を得ることができる。
以上説明した実施の形態について、その特徴事項や変形例を以下に列挙する。
(1) 上記の実施の形態で示した電圧は一例であり、斯かる電圧に限定されるものではない、第1の実施の形態では、昇圧器34-1の出力電圧V11、キャパシタスイッチ26-2の作動電圧V12、キャパシタスイッチ26-1の作動電圧V13および降圧器36の作動電圧V14は、以下の関係式を満たすように設定してもよい。
V11<V12<V13<V14
また、第2の実施の形態では、昇圧器34-2の給電線4側の出力電圧V21、キャパシタスイッチ26-2の作動電圧V22、キャパシタスイッチ26-1の作動電圧V23、昇圧器34-2の充電部62側の出力電圧V24、および降圧器36の作動電圧V25は、以下の関係式を満たすように設定してもよい。
V21<V22<V23<V24<V25
(2) 電源システム2-1、2-2は、電力をヘッドライト46、第1のテールライト48、第2のテールライト50、方向指示器52、およびホーン54に供給している。つまり、電源システム2-1、2-2は、自動二輪車などの移動手段に電力を供給している。電源システム2-1、2-2の用途は、移動手段への電力供給に限らない。たとえば、電源システム2-1、2-2は、エンジンを備える発電機に電力を供給してもよい。
(3) 本開示の電源システムは、たとえばキャパシタ22の電圧が高い場合には、制御部16および電動スターター18が必要とする電力を供給でき、キャパシタ22の電圧が低い場合であっても制御部16が必要とする電力を供給できればよく、電源システム2-1、2-2の構成に限定されるものではない。たとえば、第1の実施の形態では、昇圧スイッチ38が小型電池32と昇圧器34-1の間に配置されているが、昇圧器34-1と給電線4の間に配置されていてもよい。第2の実施の形態では、図9に示すように、昇圧スイッチ38および整流素子70-1、70-2を省略し、充電スイッチ68および昇圧スイッチ72を用いて小型電池32の電力の供給先を切替えるようにしてもよい。
(4) 第1の実施の形態では、接地切替部10が非接地の時に、通知装置30を作動させず、キャパシタ22の電力を節約している。しかしながら、通知装置30は、エンジン14を始動させる際にキャパシタ電圧が一定電圧以上であるか否かを通知できればよい。たとえば、第2の実施の形態で既述したようにキャパシタ22を電圧センサ73を介して通知装置30に接続し、通知装置30の作動は接地切替部10から独立していてもよい。
(5) 第2の電源部8-1が昇圧器34-1を備え、第2の電源部8-2が昇圧器34-2を備えるので、小型電池32自体の出力電圧を低く抑えることができる。しかしながら、小型電池32自体の出力電圧を高め、昇圧器34-1、34-2を省略してもよい。
(6) 通知装置30を省略してもよい。
(7) 通常走行の前に第1のテールライト48およびヘッドライト46を点灯させている。また、電動スタートでは、スターター18-2の回転前にブレーキを作動させている。しかしながら、ライトの点灯およびブレーキの作動は任意の時期に行われてもよい。
(8) 電源システム2-1、2-2は、既述のジェネレーター12、給電スイッチ42またはジェネレーター12および給電スイッチ42の両方を含んでいてもよい。また、電源システム2-2は、既述の選択キー74を含んでいてもよい。
以上説明したように、本開示の最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。