JP7171258B2 - 超音波診断装置およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波診断装置およびその制御方法に関する。
超音波診断装置は体内に超音波を送信し、反射波を観測することによって非侵襲的に体内の状態を観察する装置である。超音波診断装置には、反射波の強弱や周波数の変化などを画像化して表示するさまざまなモードがあり、ユーザは観察する部位や観察の目的によって適切なモードを選択する。例えば、カラードプラモードは、血管や血流を観察する際に用いられる代表的なモードである。
カラードプラモードは、超音波の周波数が体内の移動体(血液)で反射されてドプラ偏移することを利用し、計測範囲内の各位置における組織の移動速度や移動方向、反射波の強さ(パワー)などを色で表した画像(カラードプラ像)を表示するモードである。カラードプラモードでは、1つの方向について超音波の送受信が複数回必要であるため、Bモードのように1つの方向について超音波の送受信が1回でよいモードよりもフレームレートが低下する。
フレームレートが低下すると、フレーム間の時間間隔が延びるため、末梢血管の血流のように拍動によって短時間しか現れない血流は、表示されるフレームが少なくなり、血管の走行が把握しづらくなる。そのため、隣接するフレーム間での急激な変化を抑制し、血流の残像を残すようにするフィルタ処理(平滑化処理もしくはパーシステンス処理)が知られている(特許文献1)。
米国特許第5215094号公報
特許文献1では、フィルタ処理の効果を調整する重み(係数)を、フレームレートの関数として決定している。そして、カラードプラ像の全体(カラーウィンドウ)に対して同じ重みでフィルタ処理を適用している。
フレームレートは血流の速さや強さとは無関係であるため、フレームレートにのみ依存した係数を用いたフィルタ処理では、遅い血流や弱い血流に対する視認性の改善効果が不十分な場合がある。また、速さや強さが十分な血流についてはフィルタ処理の必要性は低いが、画像内で処理の程度を変化させることができないため、フィルタ処理が過度に適用されてしまう場合もある。
したがって、本発明の目的は、カラードプラ法によって計測した速度またはパワーを表す画像に対するフィルタ処理の程度を、画像内で異ならせることができる超音波診断装置およびその制御方法を提供することにある。
上述の目的は、カラードプラ法によって計測した速度またはパワーについて、計測位置ごとに、出力値を、現在の計測値とするか、過去の計測値を用いるフィルタ処理によって生成した値とするかを決定する決定手段と、計測位置ごとに、決定手段が決定した出力値に基づく画素値か、固定の画素値を決定することにより、速度またはパワーに関するカラードプラ像を生成する生成手段と、を有する超音波診断装置において、フィルタ処理が、(1)過去の計測値と、(2)カラードプラ像のフレームレートおよび過去の計測値に基づく係数と、を用いて値を生成することを特徴とする超音波診断装置によって達成される。
本発明によれば、カラードプラ法によって計測した速度またはパワーを表す画像に対するフィルタ処理の程度を、画像内で異ならせることができる超音波診断装置およびその制御方法を提供することができる。
本発明を適用可能な超音波診断装置の機能構成例を示すブロック図である。 実施形態に係る速度の平滑化処理に関するフローチャートである。 実施形態に係る出力要否判定処理に関するフローチャートである。 実施形態に係る速度のパーシステンス処理に関するフローチャートである。 実施形態に係るパワーの平滑化処理に関するフローチャートである。 実施形態に係るパワーのパーシステンス処理に関するフローチャートである。 実施形態に係る速度の平滑化処理の効果を説明するための図である。 実施形態に係る速度のパーシステンスの効果を説明するための図である。 実施形態に係るパワーの平滑化処理の効果を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明をその例示的な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る超音波診断装置の構成例を表わすブロック図である。超音波診断装置100は、本体120と、本体120に着脱可能な超音波プローブ130とから構成される。超音波診断装置100の機能は制御部101が各部の動作を制御することによって実現される。制御部101は例えばプログラマブルプロセッサを有し、不揮発性メモリ102に記憶されたプログラムをシステムメモリ103に読み込んで実行し、超音波診断装置100の各部の動作を制御する。なお、制御部101は処理の一部にASIC(Application Specific Integrated Circuit)やASSP(Application Specific Standard Product)などのハードウェア回路を利用してもよい。
例えば書き換え可能な不揮発性メモリ102は、制御部101が実行するためのプログラム、GUIデータ、超音波診断装置100の各種の設定値などを記憶する。なお、駆動回路104が超音波プローブ130の有する振動子105を駆動するために用いるパルス状電圧を生成するための波形パターンを表すデータ(駆動波形パターンデータ)も不揮発性メモリ102に記憶されている。
システムメモリ103は制御部101がプログラムを読み込んで実行するために用いたり、受信信号のバッファとして用いたりするメモリである。
駆動回路104は、不揮発性メモリ102に保存されている複数の駆動波形パターンデータのうち、制御部101が選択した駆動波形パターンデータを不揮発性メモリ102から読み出す。そして、駆動回路104は、読み出した駆動波形パターンデータに基づいてパルス状の駆動電圧を生成し、超音波プローブ130の振動子105に印加することによって振動子105を駆動する。
超音波プローブ130が有する振動子105は圧電素子のような電気機械変換素子であり、駆動回路104から印加される電圧によって超音波を発生(送信)する。また、振動子105は、受信した振動を電気信号(観測信号)に変換して出力する。なお、ここでは説明および理解を容易にするために振動子105の詳細については説明を省略するが、通常、プローブには複数の振動子が例えば1次元または2次元配列され、駆動回路104は計測の種類や設定、スキャン方法などに応じたタイミングで複数の振動子を別個に駆動する。
受信回路106は、超音波プローブ130の振動子105が出力する観測信号に対し、ノイズ低減、増幅、A/D変換、加算などの処理を実行し、反射波データとしてシステムメモリ103に保存する。なお、各振動子の受信信号の遅延時間を制御して加算することにより、受信信号のフォーカスを高めることができる。
ドプラ処理部107は、システムメモリ103に保存された反射波データに対し、例えば連続波ドプラ法、パルスドプラ法、カラードプラ法(CFM(Color Flow Mapping)とも呼ばれる)などの、ドプラ法などに対応した信号処理を行うことができる。システムメモリに保存された反射波データのうち、ドプラ法に基づく表示を行う走査線の反射波データが保存されているアドレスは例えば制御部101からドプラ処理部107に与えられる。ドプラ処理部107は対象の走査線について、動体の移動速度を表す画像(波形図や血流速度を表す画像)を生成し、座標変換メモリ108に保存する。
ドプラ法は、動体で反射した超音波のドプラ偏移に基づいて動体の速度を検出する方法である。そして、カラードプラモードは、検出した動体の速度の大きさ、方向、分散、反射波の強さ(パワー)などを色分けして表示するモードである。安定した検出結果を得るため、一般にカラードプラモードでは同じ方向について複数回超音波の送受信を行い、複数の受信信号に基づいて速度を検出する。そのため、カラードプラ像のフレームレートはBモード像のフレームレートより低くなる。カラードプラ像のフレームレートを向上させるため、カラードプラ像は注目領域(ROI:Region of Interest)やカラーウィンドウなどと呼ばれる部分領域についてのみ生成され、Bモード像に合成して出力される。カラードプラ像を生成する部分領域の位置や大きさはユーザが設定ならびに変更することができる。
カラードプラモードまたはCFM(Color Flow Mapping)モードが設定されている場合、制御部101は、ドプラ処理部107によるカラードプラ像の生成および画像合成部111による画像合成を有効にする。また、制御部101は、Bモード像とカラードプラ像とを生成するための駆動パターンで超音波振動子を駆動するよう、駆動回路104を制御する。
また、ドプラ処理部107は、MTI(Moving Target Indicator)フィルタを有し、MTIフィルタを通過した帯域の信号についてドプラ像を生成する。MTIフィルタはウォールフィルタとも呼ばれ、ハイパスフィルタの一種であり、カラー表示する対象となる動きの下限を調整するために用いられる。通常、MTIフィルタのカットオフ周波数はユーザが調整可能である。
Bモード処理部109は、システムメモリ103に保存された反射波データに対してBモード(反射波の強さを輝度で表すモード)に対応した信号処理を行うことができる。システムメモリに保存された反射波データのうち、Bモードでの表示を行う走査線の反射波データが保存されているアドレスは例えば制御部101からBモード処理部109に与えられる。Bモード処理部109は対象の走査線ごとに、深さと反射波の強さとの関係を表す画像を生成し、座標変換メモリ110に保存する。なお、本実施形態はカラードプラ像の生成方法に特徴を有するため、一般にカラードプラ像と合成されるBモード像を生成するBモード処理部109しか記載していないが、超音波診断装置100は、Aモード像やMモード像など、他の公知の超音波画像を生成する機能を備えている。
座標変換メモリ108および110は、ドプラ処理部107およびBモード処理部109が走査線単位で生成する深さ方向の1次元画像を、ラスタースキャン方式の表示部112において2次元画像として表示するための座標変換に用いられる。なお、座標変換メモリ108および110は別個のブロックとして記載しているが、1つのメモリ空間内の異なるアドレスブロックとして実装されてもよい。
画像合成部111は、座標変換メモリ108および110に記憶されている画像から、設定に従ったフォーマットを有する表示用画像を生成し、表示部112に出力する。例えばCFM表示を行う場合には、座標変換メモリ110から読み出したBモード画像に、座標変換メモリ108から読み出したCFM画像を合成した表示用画像を生成する。また、B/PWモード表示を行う場合には、座標変換メモリ110から読み出したBモード画像と、座標変換メモリ108から読み出したFFT波形像とを並べた表示用画像を生成する。表示用画像のフォーマットは計測モードやユーザ設定に応じて定まる。画像合成部111が像の合成を行うか否かは、設定されているモードに従って制御部101が制御する。
表示部112は例えばタッチ液晶ディスプレイであり、画像合成部111が出力する画像を表示する。表示部112は外部装置であってもよい。
操作部113は、ユーザが超音波診断装置100に指示を入力するためのボタン、スイッチ、ダイヤルなどの入力デバイス群である。表示部112がタッチディスプレイの場合、タッチパネル部分は操作部113に含まれる。
次に、ドプラ処理部107の動作についてさらに説明する。なお、ドプラ処理部107はASICやASSPといった専用のハードウェアで実現されてもよいし、DSPやFPGAのようなプログラマブルデバイスを用いて実現されてもよい。あるいは、制御部101と同様、プログラマブルプロセッサがプログラムを実行することによって実現されてもよい。
ドプラ処理部107は、例えば複素自己相関法を用いた公知の周波数解析処理により、パワー、速度、分散を計測位置(信号点)ごとに算出する。なお、複素自己相関法の代わりに、時間領域の相互相関法(CCM)やFFTなどを用いて周波数解析を行ってもよい。そして、ドプラ処理部107は、個々の信号点について、平均速度および方向、速度の分散、反射波の強さ(パワー)を算出する。ここで算出された値は、現フレームの値とする。
次に、ドプラ処理部107は、過去の計測値(ここでは前フレームの値)と現在の計測値(現フレームの値)とに応じて、計測位置(信号点)ごとにフィルタ処理(平滑化もしくはパーシステンス処理)を実行する。平滑化もしくはパーシステンス処理はいずれも、現フレームの値を、前フレームの値を用いて生成することにより、隣接フレーム間の経時的な値の変化を穏やかにする処理である。特に、現フレームの値が低下しているときにフィルタ処理を適用することにより、経時的な値の低下が抑制され、結果として値が閾値未満に低下するまでの時間を延長することができる。例えば、ノイズなどの影響を抑制するために、閾値未満の計測値については反映しない様にしてカラードプラ画像を生成する場合、このようなフィルタ処理によって血流が表示される時間が延長され、特に末梢血管のような、短時間で血流が消滅するような血管の走行の視認性を改善する効果がある。
平滑化処理は現フレームの値を、現フレームの値と前フレームの値を加重平均した値で置き換える処理であり、パーシステンス処理は、現フレームの値を前フレームの値に係数を適用した値で置き換える処理である。いずれの処理においても、前フレームの値に適用する重み(係数)によって効果の強さが決まり、重みが大きい(1に近い)ほど効果が強くなる。
従来、フィルタ処理に用いる重み(係数)はフレームレートにのみ依存する値であり、カラードプラ像を構成する全ての画素に対して一定の値が用いられていた。それに対し、本実施形態では、画素の値(例えば速度モードであれば平均速度の大きさ、パワーモードであればパワーの大きさ)に依存した値を有する重み(係数)を用いることで、画像内でフィルタ処理の程度を異ならせることを可能にする。
(速度モードの平滑化処理)
図2は、本実施形態においてドプラ処理部107が速度モードで実行する平滑化処理のフローチャートである。平滑化処理では、現フレームと前フレームの値を加重平均するため、乱流の少ない部位、具体的には血管を観測する際に適した処理である。図2のフローチャートに示す処理は、信号点ごとに実行される。以下の説明では、処理対象の信号点について、現フレーム(第nフレーム)について算出された速度をV(n)、前フレーム(第n-1フレーム)で出力された速度をVout(n-1)、現フレームについて出力する速度をVout(n)と表記する。
S101でドプラ処理部107は、現フレームの速度V(n)の大きさが前フレームで出力したVout(n-1)の大きさから減少しているか否かを判定し、減少していると判定されればS103に、判定されなければS121に、処理を進める。本実施形態ではドプラ処理部107が内部にバッファメモリを有し、現フレームおよび直近のmフレーム(mは1以上の整数)について、出力した各信号点の速度、パワーなどが記憶されているものとする。したがって、ドプラ処理部107は、バッファメモリを参照することにより、V(n)とVout(n-1)とを取得し、その絶対値を比較することによって判定を行うことができる。
速度が低下していない血流については、平滑化の必要性が小さいため、本実施形態では平滑化を行わず、S121でドプラ処理部107は、現フレームの速度V(n)を、現フレームの速度出力値Vout(n)として、処理をS117に進める。一方、以前より遅くなっている血流については平滑化が必要な場合があるため、処理をS103に進め、平滑化が必要か否か更に判定する。
S103でドプラ処理部107は、現フレームの速度V(n)の符号が、前フレームで出力した速度Vout(n-1)の符号と変化したか否かを判定し、変化したと判定されればS105に、判定されなければS119に、処理を進める。
S105でドプラ処理部107は、折り返し(エイリアシング)が発生しているか否かを判定し、折り返しが発生していると判定されればS107に、判定されなければS121に、処理を進める。折り返しは中心周波数からのドプラ偏移の大きさが、超音波の一秒間あたりの送信回数(繰り返し周波数PRF[Hz])の1/2を超えると発生する。例えば、現フレームの速度V(n)と前フレームで出力した速度Vout(n-1)との差の絶対値が、予め定められた速度の最大値Vmaxを超える場合には折り返しが発生していると判定することができるが、他の方法を用いて判定してもよい。
S107でドプラ処理部107は、Vout(n-1)の折り返しを補正し、処理をS109に進める。例えば、Vout(n-1)を以下の様に補正し、補正後のV’out(n-1)を求めることができる。なお、sign()は、符号を取得する関数である。
V’out(n-1)=(|Vout(n-1)|-256)*sign(Vout(n-1))
この結果、前フレームの出力値Vout(n-1)は、V’out(n-1)に補正され、V(n)と同じ符号を有する、補正後のV’out(n-1)が得られる。
S109でドプラ処理部107は、以下の式(1)に基づいて現フレームの速度V(n)を平滑化した速度Vtempを算出し、処理をS111に進める。
Vtemp=c*|V’out(n-1)|+(1-c)*|V(n)| …(1)
ここで、cは補正後の前フレームの速度出力値V’out(n-1)に対する重み(係数)であり、0<c<1である。また、係数cはカラードプラのフレームレートFRと、前フレームの速度出力値Vout(n-1)の関数であり、c=f(FR,Vout(n-1))と表記することができる。係数cの具体例については後述するが、本実施形態では、係数cを前フレームの速度出力値Vout(n-1)の関数とすることにより、信号点(画素)ごとに独立した係数cを用いる。式(1)から明らかなように、平滑化後の速度Vtempは、現フレームの速度V(n)と、補正後の前フレームの速度出力値V’(out(n-1)との加重平均値であり、係数cが大きいほど、平滑化後の速度Vtempに占める、補正後の前フレームの速度出力値V’out(n-1)の割合または寄与が大きくなり、平滑化の効果が大きくなる。
S111でドプラ処理部107は、平滑化後の速度Vtempの大きさが、予め定められた速度の最大値Vmaxを超えるか否かを判定し、超えると判定されればS113へ、判定されなければS115へ、処理を進める。
S113でドプラ処理部107は、平滑化後の速度Vtempの大きさを最大値Vmaxにクリッピングし、現フレームの速度出力値Vout(n)とする。具体的には、ドプラ処理部107は、最大値Vmaxの符号を、現フレームの速度V(n)の符号sign(V(n))に合わせたsign(V(n))*Vmaxを、現フレームの速度出力値Vout(n)とする。
一方、S115でドプラ処理部107は、平滑化後の速度Vtempを現フレームの速度出力値Vout(n)とする。具体的には、ドプラ処理部107は、平滑化後の速度Vtempの符号を、現フレームの速度V(n)の符号sign(V(n))に合わせたsign(V(n))*Vtempを、現フレームの速度出力値Vout(n)とする。
S117でドプラ処理部107は、S113またはS115で決定した現フレームの速度出力値Vout(n)の出力要否を判定し、対象信号点(画素)に対する平滑化処理を終了する。
一方、S101で、現フレームの速度V(n)の大きさが、前フレームの速度出力値Vout(n-1)の大きさより小さいと判定されなかった場合と、S105で、折り返しが発生していると判定されなかった場合、S121でドプラ処理部107は、現フレームの速度V(n)を、現フレームの速度出力値Vout(n)とし、処理をS117に進める。速度の符号が反転して、折り返しが発生していない場合には実際に血流の方向が逆転したと考えられるため、平滑化処理は行わない。
また、現フレームの速度V(n)の符号と前フレームの速度出力値Vout(n-1)の符号とが変わったと判定されない場合、ドプラ処理部107は、現フレームの速度V(n)の平滑化が必要と判定し、処理をS119に進める。S119でドプラ処理部107は、以下の式(2)に基づいて現フレームの速度出力値Vout(n)を、平滑化した速度として、処理をS117に進める。
Vout(n)=c*Vout(n-1)+(1-c)*V(n) …(2)
次に、図3(a)に示すフローチャートを用いて、S117における出力要否判定処理の詳細について説明する。
S1171でドプラ処理部107は、
・S113またはS115で決定した現フレームの速度出力値Vout(n)の大きさが予め定められた閾値Vth未満
・後述する現フレームのパワー出力値Pout(n)の大きさが予め定められた閾値Pth未満
という2条件の少なくとも一方を満たしているか否かを判定する。
パワーの閾値Pthは、予め定められたノイズレベルの指標であり、閾値Pth未満の場合にはノイズである可能性が高い。また、速度が閾値Vth未満と遅い場合には、手の動きなどによるフラッシュノイズである可能性が高い。これらは、いずれの場合も表示の必要性が低いため、ドプラ処理部107は、上述の2条件のいずれか一方を満たしていると判定されればS1173に処理を進め、Vout(n)に対応する表示画素Disp(n)の値を固定色(ここでは黒)に対応する値0として、処理を終了する。S1173の処理は、Vout(n)を表示しないと決定する処理に相当する。
このように、現フレームの速度出力値Vout(n)が閾値Vth以上であっても、現フレームのパワー出力値Pout(n-1)が閾値Pth未満のときはVout(n)は表示されない。しかし、本実施形態では、現フレームのパワーP(n)が前フレームのパワー出力値Pout(n-1)より弱い時にはPout(n)に平滑化処理またはパーシステンス処理が適用されるため、P(n)がPth未満に低下してから時間差をもってPout(n)がPth未満になる。この時間差に相当する期間については、Vout(n)が閾値Vthである限りVout(n)が表示され続ける。このように、出力要否の判断に、平滑化処理やパーシステンス処理が適用されるPout(n)を用いることで、Vout(n)についての感度を高めることができる。
一方、2条件がいずれもが満たされていない(Vout(n)およびPout(n)がいずれも閾値以上)と判定された場合、ドプラ処理部107は、処理をS1175に進め、表示画素Disp(n)の画素値を、Vout(n)に対応した値に決定する。Color(Vout(n))は、Vout(n)に対応する画素値(色)を求める関数である。速度モードでは通常、速度の大きさと、向きに応じて表示色が予め定められており、ドプラ処理部107は、Vout(n)に対応する色を表す画素値をDisp(n)に設定する。
次に、平滑化処理で用いる重み(係数)cについて説明する。本実施形態では、遅い血流について、速い血流よりも強い平滑化が行われるように、速度に応じた値を有する係数cを用いる。したがって、第1の速度の血流に対する平滑化よりも、第1の速度より遅い第2の速度の血流に対する平滑化が強くなるような係数c(0<c<1)であれば、その具体的な算出方法に特に制限は無い。本実施形態では、このような係数を用いた平滑化処理により、平滑化処理の必要性の少ない速い血流については弱い平滑化、平滑化処理の必要性が大きい遅い血流には強い平滑化といったように、血流の速度に応じた適切な程度の平滑化処理を適用することが可能になる。
本実施形態で用いることができる係数cの一例を以下に示す。
Figure 0007171258000001
ここで、FR0は基準とするフレームレート[fps]であり、一般的には25または30である。FRはカラードプラ像の現在のフレームレート[fps]である。また、C0はフィルタレベルに応じた定数であり、例えば0.1から0.8までの0.1刻みの8つの値のうちの1つである。C0は例えばユーザが選択することができる。V0は速度の最大値であり、速度が8ビットで表される場合、符号に1ビットを用いるため、V0は127である。
なお、ここでは係数cを指数関数で表した例を示したが、フレームレートと速度を変数として有する他の関数で表してもよい。例えば、
c=a×Vout(n-1))+b
(a,bはフレームレートの関数(f(FR))である)
といった1次関数を用いて係数cを求めてもよい。
以上、速度の平滑化処理について説明した。
(速度モードのパーシステンス処理)
図4は、本実施形態においてドプラ処理部107が速度モードで実行するパーシステンス処理のフローチャートである。パーシステンス処理では、現フレームの値を用いず、前フレームの値に係数を適用した値を現フレームの値として用いる。現フレームの値と前フレームの値を加重平均する平滑化処理と比較して、乱流の多い部位、具体的には心臓を観測する際に適した処理である。図4のフローチャートに示す処理も信号点ごとに実行される。以下の説明において、Vtempが平滑後の速度ではなく、パーシステンス処理後の速度を表すことを除き、速度の表記は平滑化処理と同様である。
S201でドプラ処理部107は、前フレームの速度出力値Vout(n-1)に係数cを乗じた値をパーシステンス処理後の値Vtempとして算出する。係数cは平滑化処理で用いたものと同じである。
S203でドプラ処理部107は、現フレームの速度V(n)の符号が、前フレームで出力した速度Vout(n-1)の符号と変化したか否かを判定し、変化したと判定されればS205に、判定されなければS209に、処理を進める。
S205でドプラ処理部107は、
・現フレームの速度V(n)の大きさが予め定められた速度閾値Vthの大きさよりも大きい
・現フレームのパワーP(n)が、予め定められたパワー閾値Pthよりも大きい
という2条件を満たしているか否かを判定する。
ドプラ処理部107は、2条件を満たしていると判定されれば、S211へ、判定されなければS207へ、処理を進める。この2条件を満たしている場合は、パーシステンス処理の必要性が低いため、ドプラ処理部107はパーシステンス処理を適用しないことを決定する。一方、1つ以上の条件を満たさない場合には、パーシステンス処理の必要性があると考えられるため、ドプラ処理部107はパーシステンス処理を適用することを決定する。
S207でドプラ処理部107は、パーシステンス処理後の速度Vtempを現フレームの速度出力値Vout(n)とする。
一方、S209でドプラ処理部107は、現フレームの速度V(n)の大きさが、パーシステンス処理後の速度Vtempの大きさより大きいか否かを判定し、大きいと判定されればS211へ、判定されなければS207へ、処理を進める。
S209からS211に進むのは、現フレームの速度V(n)がパーシステンス処理が不要な大きさを有する場合である。したがって、S211でドプラ処理部107は、現フレームの速度V(n)を、現フレームの速度出力値Vout(n)とする。
S117でドプラ処理部107は、S207またはS211で得られた、現フレームの速度出力値Vout(n)の出力要否を判定し、対象信号点(画素)に対するパーシステンス処理を終了する。S117の出力判定処理は、図3(a)を用いて説明した通りである。パーシステンス処理についても、平滑化処理と同様、遅い血流については速い血流よりも強いパーシステンス処理が適用され、十分に速い血流についてはパーシステンス処理を適用しない。そのため、速い血流を強調しすぎることなく、遅い血流の視認性を向上させることができる。
(パワーモードの平滑化処理)
次に、図5に示すフローチャートを用いて、パワーモードの平滑化処理について説明する。なお、以下に説明する平滑化処理のうち、出力要否判定処理以外の処理は、速度モードの平滑化処理における出力要否判定に必要であるため、速度モードにおいても実行する。
S301でドプラ処理部107は、現フレームのパワーP(n)が、前フレームのパワー出力値Pout(n-1)より大きいか否かを判定し、大きいと判定されればS307へ、判定されなければS303へ、処理を進める。
S303でドプラ処理部107は、以下の式(5)により、現フレームのパワー出力値Pout(n)を、平滑化処理後の値とし、処理をS305に進める。
Pout(n)=pc*Pout(n-1)+(1-pc)*P(n) …(5)
ここで、pcは前フレームのパワー出力値Pout(n-1)に対する重み(係数)であり、0<pc<1である。また、係数pcはカラードプラ像のフレームレートFRと、前フレームのパワー出力値Pout(n-1)の関数であり、pc=f(FR,Pout(n-1))と表記することができる。係数pcの具体例については後述するが、本実施形態では、係数pcを前フレームのパワー出力値Pout(n-1)の関数とすることにより、信号点(画素)ごとに独立した係数pcを用いる。式(5)から明らかなように、平滑化処理後のパワーPout(n)は、現フレームのパワーP(n)と、前フレームのパワー出力値Pout(n-1)との加重平均値であり、係数pcが大きいほど、パワー出力値Pout(n)に占める前フレームのパワー出力値Pout(n-1)の割合または寄与が大きくなり、平滑化の効果が大きくなる。
一方、S307でドプラ処理部107は、現フレームのパワーP(n)を、現フレームのパワー出力値Pout(n)とし、処理をS305に進める。前フレームのパワー出力値Pout(n-1)よりも現フレームのパワーP(n)が大きい(強い)場合には、平滑化処理は行わない。
現フレームのパワーP(n)が前フレームのパワー出力値Pout(n-1)以下の場合にはS303において現フレームのパワー出力値Pout(n)は平滑化処理された値となる。したがって、現フレームのパワーP(n)が仮にパワー閾値Pth未満に低下した場合でも、平滑化処理によってPout(n)はパワー閾値Pthより大きい値に維持される。そのため、速度モードにおける出力要否判定において、閾値Vth以上であるVout(n)が表示される期間が長くなり、遅い血流の視認性を向上させることができる。
S305でドプラ処理部107は、S303またはS307で決定した現フレームのパワー出力値Pout(n)の出力要否を判定し、対象信号点(画素)に対する平滑化処理を終了する。
次に、図3(b)に示すフローチャートを用いて、S305における出力要否判定処理の詳細について説明する。
S3051でドプラ処理部107は、現フレームのパワー出力値Pout(n)の大きさが予め定められた閾値Pth未満か否かを判定し、閾値Pth未満と判定されればS3053へ、判定されなければS3055へ、処理を進める。
パワーの閾値Pthは、予め定められたノイズレベルの指標であり、閾値Pth未満の場合にはノイズである可能性が高い。そのため、S3053でドプラ処理部107は、Pout(n)に対応する表示画素Disp(n)の値を固定色(ここでは黒)に対応する値0として、処理を終了する。この場合、Pout(n)は表示されない。
一方、S3055でドプラ処理部107は、表示画素Disp(n)の画素値を、Pout(n)に対応した値に決定する。Color(Pout(n))は、Pout(n)に対応する画素値(色)を求める関数である。パワーモードでは通常、パワーの大きさに応じて表示色が予め定められており、ドプラ処理部107は、Pout(n)に対応する色を表す画素値をDisp(n)に設定する。
次に、パワーの平滑化処理で用いる重み(係数)pcについて説明する。本実施形態では、弱い血流について、強い血流よりも強い平滑化が行われるように、フレームレートに加え、パワーに応じた値を有する係数pcを用いる。したがって、第1のパワーの血流に対する平滑化よりも、第1のパワーより弱い第2のパワーの血流に対する平滑化が強くなるような係数pc(0<pc<1)であれば、その具体的な算出方法に特に制限は無い。本実施形態では、このような係数を用いた平滑化処理により、平滑化処理の必要性の少ない強い血流については弱い平滑化、平滑化処理の必要性が大きい弱い血流には強い平滑化といったように、血流のパワーに応じた適切な程度の平滑化処理を適用することが可能になる。
本実施形態で用いることができる係数pcの一例を以下に示す。
Figure 0007171258000002
ここで、FR0、FR、C0、C20は先に説明したものと同じである。P0はパワーの最大値であり、パワーが8ビットで表される場合、P0は127である。
なお、ここでは係数pcを指数関数で表した例を示したが、フレームレートとパワーを変数として有する他の関数で表してもよい。例えば、
pc=aPout(n-1)+b
(a,bはフレームレートの関数(f(FR))である)
といった1次関数を用いて係数pcを求めてもよい。
以上、パワーモードの平滑化処理について説明した。
(パワーモードのパーシステンス処理)
図6は、本実施形態においてドプラ処理部107がパワーモードで実行するパーシステンス処理のフローチャートである。図6のフローチャートに示す処理も信号点ごとに実行される。以下の説明において、Ptempがパーシステンス処理後の速度を表すことを除き、速度の表記は平滑化処理と同様である。なお、以下に説明するパーシステンス処理のうち、出力要否判定処理以外の処理は、速度モードのパーシステンス処理における出力要否判定に必要であるため、速度モードにおいても実行する。
S401でドプラ処理部107は、前フレームのパワー出力値Pout(n-1)に係数pcを乗じた値をパーシステンス処理後の値Ptempとして算出する。係数pcは平滑化処理で用いたものと同じである。
S403でドプラ処理部107は、現フレームのパワーP(n)が、S401で算出したPtempより大きいか否かを判定し、大きいと判定されればS407に、判定されなければS405に、処理を進める。
S405でドプラ処理部107は、パーシステンス処理後のパワーPtempを現フレームのパワー出力値Pout(n)とする。
S403からS407に進むのは、現フレームのパワーP(n)がパーシステンス処理が不要な大きさを有する場合である。したがって、S407でドプラ処理部107は、現フレームのパワーP(n)を、現フレームのパワー出力値Pout(n)とする。
S305でドプラ処理部107は、S405またはS407で得られた、現フレームのパワー出力値Pout(n)の出力要否を判定し、対象信号点(画素)に対するパーシステンス処理を終了する。S305の出力判定処理は、図3(b)を用いて説明した通りである。パーシステンス処理についても、平滑化処理と同様、強い血流よりも弱い血流に対して強いパーシステンス処理が適用され、十分に強い血流についてはパーシステンス処理を適用しない。そのため、強い血流を強調しすぎることなく、弱い血流の視認性を向上させることができる。
また、現フレームのパワーP(n)が前フレームのパワー出力値Pout(n-1)を*pc以下の場合にはS407において現フレームのパワー出力値Pout(n)はパーシステンス処理された値となる。したがって、現フレームのパワーP(n)の低下がパーシステンス処理によって抑制され、現フレームのパワー出力値Pout(n)がパワー閾値Pth未満になるまでの時間が長くなる。そのため、速度モードにおける出力要否判定において、閾値Vth以上であるVout(n)が表示される期間が長くなり、遅い血流の視認性を向上させることができる。
以下、本実施形態の効果について、具体例を用いて説明する。図7は、速度モードにおける血管のカラードプラ像の一例である。(a)が平滑化処理なしの画像、(b)がフレームレートのみに依存する係数C20を用いて平滑化処理を行った画像、(c)が本実施形態による係数cを用いて平滑化処理を行った画像である。ここでは便宜上Bモード像と合成する前の、カラードプラ像のみを示している。
なお、係数cは、式(3)によって算出したものである。基準フレームレートFR0は25[fps]、カラードプラ像のフレームレートは27[fps]、C0は0.15である。また、速度の最大値(絶対値)V0は127である。なお、出力要否処理に必要なパワー出力値Pout(n)の算出に用いた係数pcは式(6)によって算出し、パワーの最大値P0は127である。
平滑化処理により、図7(b)および(c)では、血流に対応する表示が平滑化前の図7(a)の画像よりも明るくなっているほか、矢印で示すように、図7(a)の画像では視認できない血流が視認できる。フレームレートのみに依存する係数を用いた平滑化を行った場合(図7(b))、元々流れが速い、円で囲んだ部分に対しても明らかに強調されているが、速度に応じた係数cを用いた平滑化を行った場合(図7(c))には、流れが速い部分の強調は抑制され、一方で矢印で示す遅い血流については十分な視認性の向上が得られていることが分かる。
図8は、速度モードにおける心臓のカラードプラ像の一例を示す図である。(a)がパーシステンス処理なしの画像、(b)がフレームレートのみに依存する係数C20を用いてパーシステンス処理を行った画像、(c)が本実施形態による係数cを用いてパーシステンス処理を行った画像である。図7と同様、Bモード像と合成する前の、カラードプラ像のみを示している。係数cの算出式や他のパラメータの値は図7と同様である。
パーシステンス処理を行った場合、矢印で示すように、遅い血流の視認性が向上していることが分かる。しかし、フレームレートのみに依存する係数を用いた場合(図8(b))では、元々流れが速い部分の強調が目立っている(円で囲んだ部分)のに対し、速度に応じた係数cを用いた場合(図8(c))では、強調は抑制されており、パーシステンス処理が必要な遅い血流と、パーシステンス処理の必要性の少ない速い血流との双方について適切な処理が行われていることが分かる。
図9は、パワーモードにおける血管のカラードプラ像に対する平滑化処理結果の一例であり、(a)が平滑化処理なしの画像、(b)がフレームレートのみに依存する係数C20を用いて平滑化処理を行った画像、(c)が本実施形態による係数pcを用いて平滑化処理を行った画像である。図7と同様、Bモード像と合成する前の、カラードプラ像のみを示している。
なお、係数pcは、式(6)によって算出したものである。基準フレームレートFR0は25[fps]、カラードプラ像のフレームレートは9[fps]、C0は0.35である。また、パワーの最大値P0は127である。
フレームレートのみに依存する係数C20を用いた場合(図9(b))でも、弱い血流の視認性が向上しているが、本実施形態に係る係数pcを用いた場合(図9(c))では、矢印で示すように、パワーの弱い血流についての視認性が一層向上していることがわかる。これは、本実施形態の係数pcが、パワーに応じた値を有することに起因したものである。
以上説明したように、本実施形態によれば、ドプラ法によって計測した速度またはパワーを表す画像に対してフィルタ処理(平滑化もしくはパーシステンス処理)を行う場合、速度またはパワーに依存した重み(係数)を用いるようにした。これにより、計測範囲内の速度やパワーに応じて適切な程度のフィルタ処理を適用することができる。
なお、本発明に係る超音波診断装置は、一般的に入手可能な、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末のようなプログラムを実行可能な電子機器で、図2~図6に示したフローチャートの動作を実行させるプログラム(アプリケーションソフトウェア)を実行することによっても実現できる。従って、このようなプログラムおよび、プログラムを格納した記憶媒体(CD-ROM、DVD-ROM等の光学記録媒体や、磁気ディスクのような磁気記録媒体、半導体メモリカードなど)もまた本発明を構成する。
100…超音波診断装置、101…制御部、104…駆動回路、106…駆動回路、107…カラードプラ処理部、109…Bモード処理部、111…画像合成部、112…表示部

Claims (10)

  1. カラードプラ法によって計測した速度またはパワーについて、計測位置ごとに、出力値を、現在の計測値とするか、過去の計測値を用いるフィルタ処理によって生成した値とするかを決定する決定手段と、
    前記計測位置ごとに、前記決定手段が決定した出力値に基づく画素値か、固定の画素値を決定することにより、速度またはパワーに関するカラードプラ像を生成する生成手段と、
    を有する超音波診断装置において、
    前記フィルタ処理が、(1)前記過去の計測値と、(2)前記カラードプラ像のフレームレートおよび前記過去の計測値に基づく係数と、を用いて前記値を生成することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記フィルタ処理が、過去の計測値と現在の計測値とから、前記係数を用いて前記値を生成する平滑化処理であることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記フィルタ処理が、前記係数を用いて過去の計測値から前記値を生成するパーシステンス処理であることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  4. 前記係数が、前記カラードプラ像のフレームレートおよび速度の指数関数、または前記カラードプラ像のフレームレートおよびパワーの指数関数として表されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  5. 前記係数が、前記カラードプラ像のフレームレートと、速度またはパワーの1次関数として表されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  6. 前記生成手段は、速度の計測値についてのカラードプラ像を生成する場合、前記決定手段が決定した速度の出力値が速度閾値以上であり、かつ、パワーの出力値がパワー閾値以上である計測位置については、前記決定手段が決定した速度の出力値に基づく画素値を決定し、他の計測位置については前記固定の画素値を決定し、
    前記パワーの出力値が、パワーの計測値に対して経時的な値の低下を抑制する処理を適用して生成されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  7. 前記生成手段は、パワーの計測値についてのカラードプラ像を生成する場合、前記決定手段が決定したパワーの出力値がパワー閾値以上である計測位置については、前記決定手段が決定したパワーの出力値に基づく画素値を決定し、他の計測位置については前記固定の画素値を決定し、
    前記決定手段が決定したパワーの出力値が、パワーの計測値に対して経時的な値の低下を抑制する処理を適用して生成されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  8. 前記経時的な値の低下を抑制する処理が、前記フィルタ処理である
    ことを特徴とする請求項または請求項に記載の超音波診断装置。
  9. 超音波診断装置の制御方法であって、
    カラードプラ法によって計測した速度またはパワーについて、計測位置ごとに、出力値を、現在の計測値とするか、過去の計測値を用いるフィルタ処理によって生成した値とするかを決定する決定工程と、
    前記計測位置ごとに、前記決定工程で決定した出力値に基づく画素値か、固定の画素値を決定することにより、速度またはパワーに関するカラードプラ像を生成する生成工程と、
    を有し、
    前記フィルタ処理が、(1)前記過去の計測値と、(2)前記カラードプラ像のフレームレートおよび前記過去の計測値に基づく係数と、を用いて前記値を生成することを特徴とする超音波診断装置の制御方法。
  10. コンピュータを、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の超音波診断装置として機能させるためのプログラム。
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