JP7169413B2 - 感光性樹脂組成物、硬化物および電子回路基板 - Google Patents

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Description

本発明は感光性樹脂組成物、硬化物および電子回路基板に関する。
プリント配線板のような電子回路基板上に設けられる電子回路パターンは、感光性樹脂組成物を用いて形成される絶縁層により被覆される場合がある。
前記絶縁層は、外部環境から前記電子回路パターンを保護する役割も担うため、例えば耐熱性といった特性が求められる。
また例えばフレキシブルプリント配線板を用いた電子回路実装基板上の絶縁層は、耐熱性に加え柔軟性も要求される場合がある。
WO2020/066601号公報 特許第5885269号公報 特開2019-56867号公報
特許文献1に開示される硬化性樹脂組成物、および特許文献2に開示されるネガ型感光性樹脂組成物は、多官能のエポキシ樹脂を配合することにより、その耐熱性を向上し得るものである。
特許文献3に開示される感光性樹脂組成物は、カプロラクトン変性(メタ)アクリレートを配合することにより、その柔軟性を向上し得るものである。
本発明は、良好な耐熱性および柔軟性を有し、アルカリ現像液による除去が容易な感光性樹脂組成物の提供をその目的とする。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)エポキシ化合物と、(D)反応性希釈剤とを含み、前記(C)エポキシ化合物は(C-1)下記一般式(1)で表される構造を有するエポキシ化合物と(C-2)結晶性エポキシ化合物とを含み、前記(D)反応性希釈剤は(D-1)カプロラクトン変性(メタ)アクリレートを含む。
Figure 0007169413000001
また本発明に係る感光性樹脂組成物は、更に(E)無機イオン交換体を含むことが好ましい。
また前記(E)無機イオン交換体は陽イオン交換体であり、Zrを含むことが好ましい。
また前記(C-2)結晶性エポキシ化合物はビフェニル型であることが好ましい。
本発明の硬化物は、上記感光性樹脂組成物の硬化物である。また本発明の電子回路基板は、当該硬化物を有する。
本発明によれば、良好な耐熱性および柔軟性を有し、アルカリ現像液による除去が容易な感光性樹脂組成物を提供することができる。
本発明の感光性樹脂組成物の一実施形態を以下に詳述する。なお、本発明がこれらの実施形態に限定されないのはもとよりである。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)エポキシ化合物と、(D)反応性希釈剤とを含む。
(A)カルボキシル基含有感光性樹脂
(A)カルボキシル基含有感光性樹脂としては、感光性の不飽和二重結合を1つ以上とカルボキシル基とを有している樹脂であれば好適に使用し得る。
前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂としては、(A-1)多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂(例えば多塩基酸変性エポキシ(メタ)アクリレート等)が好適に用いられる。このような多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂は、例えば以下の方法により作製される。
即ち、多官能性エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部にラジカル重合性不飽和モノカルボン酸(例えばアクリル酸やメタクリル酸(以下、これらを合わせて(メタ)アクリル酸と称する)等)を反応させてラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂(例えばエポキシ(メタ)アクリレート等)を作製し、この反応で当該ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂に生成された水酸基に更に多塩基酸または多塩基酸無水物を反応させることにより得られる。
前記多官能性エポキシ樹脂としては、1分子中にエポキシ基を2つ以上有するエポキシ樹脂であれば好適に使用し得る。
前記多官能性エポキシ樹脂のエポキシ当量は特に限定されないが、好ましくは3,000g/eq以下であり、より好ましくは1,000g/eq以下であり、特に好ましくは100g/eq以上500g/eq以下である。
前記多官能性エポキシ樹脂としては、例えばビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂(例えばシリコーン変性エポキシ樹脂等)、ε-カプロラクトン変性エポキシ樹脂、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(例えばо-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等)、環状脂肪族多官能エポキシ樹脂、グリシジルエステル型多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型多官能エポキシ樹脂、複素環式多官能エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂、多官能変性ノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物型エポキシ樹脂等が挙げられる。またこれらの多官能性エポキシ樹脂にBr、Cl等のハロゲン原子を導入したものも使用し得る。
またこれらの多官能性エポキシ樹脂は1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸としては、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸等を使用し得る。これらの中でも(メタ)アクリル酸が好ましく用いられる。
また前記多官能性エポキシ樹脂と前記ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応方法は公知の方法を使用でき、例えば前記多官能性エポキシ樹脂と前記ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸とを適切な希釈剤中で加熱することにより反応させることができる。
前記多塩基酸または多塩基酸無水物としては、飽和構造のものも不飽和構造のものもいずれをも使用し得る。
前記多塩基酸としては、例えばコハク酸、マレイン酸、アジピン酸、クエン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、3-メチルテトラヒドロフタル酸、4-メチルテトラヒドロフタル酸、3-エチルテトラヒドロフタル酸、4-エチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3-メチルヘキサヒドロフタル酸、4-メチルヘキサヒドロフタル酸、3-エチルヘキサヒドロフタル酸、4-エチルヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸およびジグリコール酸等が挙げられる。また前記多塩基酸無水物としては、これらの無水物が挙げられる。
前記多塩基酸または多塩基酸無水物は、前記ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂に生成された水酸基にこれを反応させることで、当該ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂に遊離のカルボキシル基を導入させるものである。
前記多塩基酸または多塩基酸無水物は1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
本実施形態においては、必要に応じ、前記(A-1)多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂のカルボキシル基に1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有するグリシジル化合物を反応させることにより、これに更にラジカル重合性不飽和基を導入させ、感光性をより向上させたカルボキシル基含有感光性樹脂としてもよい。
前記(A-1)多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂に更にラジカル重合性不飽和基を導入させた樹脂は、前記グリシジル化合物のラジカル重合性不飽和基が前記(A-1)多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂骨格の側鎖に結合することにより、光重合反応性を向上させることができ、これにより優れた感光特性を付与することができる。
前記1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有するグリシジル化合物としては、例えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアクリレートモノグリシジルエーテル等が挙げられる。なお、前記1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有するグリシジル化合物に含まれるグリシジル基は、1分子中に複数存在していてもよい。
またこれらのグリシジル化合物は1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
また前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂として、前記(A-1)多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂以外に、例えば以下のものを使用することができる。
即ち、a)1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂のエポキシ基に、b)カルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である脂肪酸とc)エチレン性不飽和基含有カルボン酸を反応させて長鎖脂肪酸変性エチレン性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を作製する。そしてこの際生成された水酸基(主に2級)にd)多塩基酸無水物を付加させることで、前記長鎖脂肪酸変性エチレン性不飽和基含有変性エポキシ樹脂に遊離のカルボキシル基を導入したもの(以下、(A-2)感光性樹脂という。)。
a)1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂
前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、1分子中にエポキシ基を2つ以上有しているエポキシ樹脂であれば好適に使用し得る。
前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂のエポキシ当量は特に限定されないが、好ましくは3,000g/eq以下であり、より好ましくは1,000g/eq以下であり、特に好ましくは100g/eq以上500g/eq以下である。当該エポキシ当量をこの範囲とすることにより、作製される長鎖脂肪酸変性エチレン性不飽和基含有変性エポキシ樹脂の長鎖脂肪酸と前記エチレン性不飽和基含有カルボン酸の導入割合の低下による感光性と柔軟性の低下を防止することができる。
前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、例えばビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂(例えばシリコーン変性エポキシ樹脂等)、ε-カプロラクトン変性エポキシ樹脂、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(例えばо-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等)、環状脂肪族多官能エポキシ樹脂、グリシジルエステル型多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型多官能エポキシ樹脂、複素環式多官能エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂、多官能変性ノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物型エポキシ樹脂、フルオレン骨格を含有するエポキシ樹脂、アダマンタン骨格を導入したエポキシ樹脂等が挙げられる。またこれらのエポキシ樹脂にBr、Cl等のハロゲン原子を導入したものも使用し得る。
またこれらのエポキシ樹脂は1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
これらのエポキシ樹脂のうち、密着性、屈曲性および金めっき性に優れ、更に良好な現像性、耐酸性および耐熱性が得られる点から、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。
b)カルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である脂肪酸
前記カルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である脂肪酸は、前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂のエポキシ基と反応することで当該エポキシ樹脂に前記脂肪酸由来の長鎖炭化水素構造を導入させるものである。これにより、本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物の屈曲性(柔軟性)、耐水性および電気絶縁性を向上させることができる。
前記カルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である脂肪酸としては、飽和構造のものも不飽和構造のものも使用することができ、また直鎖状のものも分岐状のものも使用することができる。
前記カルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である脂肪酸としては、例えば炭素数が10以上の一塩基酸、炭素数が20以上の二塩基酸が挙げられる。柔軟性と指触乾燥性のバランスの点から、前記炭素数が10以上の一塩基酸および炭素数が20以上の二塩基酸は、直鎖状のものまたは炭素数2以下の側鎖を2本以下有する分岐状のものが好ましく用いられる。
また前記カルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である脂肪酸として、1種以上の二塩基酸を使用することが好ましい。このような脂肪酸は、長鎖脂肪酸構造を前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂に導入することができる。またこの場合、当該エポキシ樹脂の異なるエポキシ基が当該脂肪酸を介して相互に結合する。これにより、当該エポキシ樹脂が有する比較的剛直な骨格が、前記長鎖脂肪酸由来の屈曲性の高い長鎖炭化水素骨格にて共有結合により架橋された構造となる。このような構造は、本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物に屈曲性および耐熱性を付与することができる。
前記炭素数が20以上の二塩基酸としては、例えば炭素数2以下の側鎖を2本以下有する分岐状の二塩基酸が好ましく用いられる。
また、前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂に上述する長鎖脂肪酸由来の屈曲性と絶縁性の高い長鎖炭化水素骨格をより多く導入すれば、本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物の屈曲性と絶縁性をより向上させることができる。
そして前記カルボキシル基1つあたりの炭素数が20以上である二塩基酸とカルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である一塩基酸を併用する場合、上述する長鎖脂肪酸に由来する成分の組成比率を向上させながら、これらの脂肪酸と前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と前記エチレン性不飽和基含有カルボン酸との反応生成物の分子量を適度に制御することができるため、本実施形態の感光性樹脂組成物の乾燥後の塗膜の指触乾燥性と弱アルカリ現像液への溶解性(現像性)とその感度とをバランスよく向上させることができる。またこの場合、本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物の絶縁性と耐熱性をバランスよく向上させることができる。
また前記炭素数が10以上の一塩基酸として、例えばカルボキシル基1つあたりの炭素数が18以上である直鎖状飽和一塩基酸が好ましく用いられる。このような一塩基酸を使用する場合、上述する反応生成物の分子量をより適度に制御することができ、上述する諸特性をよりバランスよく向上させることができる。
前記カルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である脂肪酸のカルボキシル基1つあたりの炭素数の上限値は、24が好ましく、22が特に好ましい。当該炭素数をこの範囲とすることにより、良好な現像性を維持し得る。
前記カルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である脂肪酸としては、例えば以下に挙げるものが使用できる。
一塩基酸:カプリン酸(デカン酸:C10)、ウンデシル酸(C11)、ラウリン酸(ドデカン酸:C12)、トリデシル酸(C13)、ミリスチン酸(テトラデカン酸:C14)、ペンタデシル酸(C15)、パルミチン酸(ヘキサデカン酸:C16)、マルガリン酸(ヘプタデカン酸:C17)、ステアリン酸(C18)、イソステアリン酸(C18)、ツベルクロスステアリン酸(C19)、アラキジン酸(C20)、ベヘニン酸(C22)、トリコシル酸(C23)、テトラコサン酸(C24)、ヘキサコサン酸(C26)、オクタコサン酸(C28)、トリアコンタン酸(C30)等。
二塩基酸:エイコサン二酸(C20)、エチルオクタデカン二酸(C20)、エイコサジエン二酸(C20)、ビニルオクタデカエン二酸(C20)、ジメチルエイコサジエン二酸(C22)、ジメチルエイコサン二酸(C22)、ジフェニルヘキサデカン二酸(C28)、オレイン酸(C18)等の不飽和脂肪酸の二量体化反応によるC36ダイマー酸、当該C36ダイマー酸のオレフィン性二重結合を水素化してなる水添C36ダイマー酸等。
また前記カルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である脂肪酸は1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と前記カルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である脂肪酸との反応方法は公知の方法を使用でき、例えば前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と前記カルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である脂肪酸とを適切な希釈剤中で加熱することにより反応させることができる。
前記(A-2)感光性樹脂中における前記カルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である脂肪酸の割合(仕込み割合)の下限値は、10質量%が好ましく、15質量%が特に好ましい。当該下限値をこの範囲とすることにより、本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物の屈曲性と絶縁性をより向上することができる。またその上限値は、50質量%が好ましく、40質量%が特に好ましい。当該上限値をこの範囲とすることにより、前記エチレン性不飽和基含有カルボン酸の導入量を適度に維持でき、優れた感光性を維持することができる。
c)エチレン性不飽和基含有カルボン酸
前記エチレン性不飽和基含有カルボン酸は、前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂のエポキシ基と反応し、当該エポキシ樹脂に対し、光重合開始剤により発生するフリーラジカルによって重合をすることができる光硬化性基を導入する。
前記エチレン性不飽和基含有カルボン酸としては、前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂に光硬化性を付与するものであれば好適に使用し得る。
このようなエチレン性不飽和基含有カルボン酸としては、例えばラジカル重合性不飽和モノカルボン酸が挙げられる。当該ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸としては、例えば(メタ)アクリル酸、β-アクリロキシプロピオン酸、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトン-(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸等の、アクリロイル基またはメタクリロイル基をエポキシ樹脂に導入し得るカルボン酸が挙げられる。これらのうち、(メタ)アクリル酸が好ましく用いられ、特にアクリル酸が好ましく用いられる。
前記エチレン性不飽和基含有カルボン酸は1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記(A-2)感光性樹脂中における前記エチレン性不飽和基含有カルボン酸の割合(仕込み割合)の下限値は、2.0質量%が好ましく、3.0質量%が特に好ましい。当該下限値をこの範囲とすることにより、本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物の優れた感光性を維持し得る。またその上限値は10.0質量%が好ましく、8.0質量%が特に好ましい。当該上限値をこの範囲とすることにより、前記カルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である脂肪酸の導入量を適度に維持することで優れた屈曲性と絶縁性を得ることができる。
前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と前記エチレン性不飽和基含有カルボン酸との反応方法は特に限定されず、例えば前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と前記エチレン性不飽和基含有カルボン酸とを適切な希釈剤中で加熱することにより反応させることができる。
d)多塩基酸無水物
前記多塩基酸無水物は、前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と前記カルボキシル基1つあたりの炭素数が10以上である脂肪酸との反応により生成された水酸基および/または前記1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と前記エチレン性不飽和基含有カルボン酸との反応により生成された水酸基に反応し、作製された長鎖脂肪酸変性エチレン性不飽和基含有変性エポキシ樹脂に遊離のカルボキシル基を導入する。
前記多塩基酸無水物としては、飽和構造のものも不飽和構造のものもいずれをも使用し得る。
このような多塩基酸無水物としては、例えばコハク酸、マレイン酸、アジピン酸、クエン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、3-メチルテトラヒドロフタル酸、4-メチルテトラヒドロフタル酸、3-エチルテトラヒドロフタル酸、4-エチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3-メチルヘキサヒドロフタル酸、4-メチルヘキサヒドロフタル酸、3-エチルヘキサヒドロフタル酸、4-エチルヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸およびジグリコール酸等の多塩基酸の無水物が挙げられる。
なお、前記多塩基酸無水物は単独で使用してもよく、現像性を適度に調整するために複数種を混合して用いてもよい。
前記(A-2)感光性樹脂中における前記多塩基酸無水物の割合(仕込み割合)の下限値は、5.0質量%が好ましく、8.0質量%が特に好ましい。当該下限値をこの範囲とすることにより、本実施形態の感光性樹脂組成物の現像性を向上し得る。またその上限値は、20.0質量%が好ましく、25.0質量%が特に好ましい。当該上限値をこの範囲とすることにより、優れた絶縁性を得ることができる。
また前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂として、例えば(A-3)酸変性ウレタン化エポキシ(メタ)アクリレート樹脂を使用することができる。
前記(A-3)酸変性ウレタン化エポキシ(メタ)アクリレート樹脂は、例えば以下の方法により作製される。
即ち、上述のように多官能性エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部にラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を反応させてエポキシ(メタ)アクリレートを作製し、この際に生成された水酸基に、前記多塩基酸またはその無水物と1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物とを反応させることにより得られる。
前記1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネアート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチレンジイソシアネート(MDI)、メチレンビスシクロヘキシルイソシアネート、トリメチルヘキサメチルジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネート、ヘキサメチルアミンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、1,2-ジフェニルエタンジイソシアネート、1,3-ジフェニルプロパンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメチルジイソシアネートなどのジイソシアネート等が挙げられる。
またこれらの化合物は1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
本実施形態においては、必要に応じ、前記(A-3)酸変性ウレタン化エポキシ(メタ)アクリレート樹脂のカルボキシル基に、前記1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有するグリシジル化合物を反応させることにより、これに更にラジカル重合性不飽和基を導入させ、感光性をより向上させた(A-3)酸変性ウレタン化エポキシ(メタ)アクリレート樹脂としてもよい。
前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂の酸価のその下限値は、30mgKOH/gが好ましく、40mgKOH/gが特に好ましい。当該下限値をこの範囲とすることにより、アルカリ現像性を向上することができる。またその酸価の上限値は、アルカリ現像液による露光部の溶解防止の点から200mgKOH/gが好ましく、本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物の耐湿性と電気特性の劣化防止の点から150mgKOH/gが特に好ましい。
前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂の質量平均分子量の下限値は、3,000が好ましく、5,000が特に好ましい。当該下限値をこの範囲とすることにより、本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物の強靭性および指触乾燥性を向上することができる。またその上限値は、200,000が好ましく、50,000が特に好ましい。当該上限値をこの範囲とすることにより、本実施形態の感光性樹脂組成物に円滑なアルカリ現像性を付与することができる。
前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂として市販されているものとしては、例えばZAR-2000、ZFR-1122、ZFR-1124、FLX-2089、ZCR-1601H、ZCR-1569H(以上、日本化薬(株)製)、サイクロマーP(ACA)Z-250(ダイセル化学工業(株)製)、リポキシSP-4621(昭和電工(株)製)等を挙げることができる。
またこれらの(A)カルボキシル基含有感光性樹脂は1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
(B)光重合開始剤
前記(B)光重合開始剤は、一般的に使用し得るものであれば特に限定することなく使用し得る。
前記(B)光重合開始剤としては、例えばオキシム系開始剤(1,2-オクタンジオン,1-〔4-(フェニルチオ)-2-(O-ベンゾイルオキシム)〕、エタノン1-〔9エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル〕-1-(0-アセチルオキシム)、2-(アセチルオキシイミノメチル)チオキサンテン-9-オン等)、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン-n-ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルフォリノ-プロパン-1-オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-2-(ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p-フェニルベンゾフェノン、4,4’-ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロルベンゾフェノン、2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-tert-ブチルアントラキノン、2-アミノアントラキノン、2-メチルチオキサントン、2-エチルチオキサントン、2-クロルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、P-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、エチル-4-(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2-n-ブトキシエチル-4-(ジメチルアミノ)ベンゾエート、メチル-4-(ジメチルアミノ)ベンゾエート、イソアミル-4-(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2-(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、2-エチルへキシル-4-(ジメチルアミノ)ベンゾエート等が挙げられる。
これらの(B)光重合開始剤は1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
波長300nmから400nmの紫外光等の活性エネルギ-線が本実施形態の感光性樹脂組成物に照射されると、前記(B)光重合開始剤が前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂の光硬化を促進する。
前記(B)光重合開始剤の配合量は、前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂(固形分)100質量部に対して1質量部以上30質量部以下が好ましく、2質量部以上30質量部以下がより好ましく、2質量部以上20質量部以下が特に好ましい。
(C)エポキシ化合物
前記(C)エポキシ化合物は、本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物の架橋密度を上げることで、その機械的強度を向上し得る。
前記(C)エポキシ化合物としては、例えばエポキシ樹脂が挙げられる。
前記エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂(例えばビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、p-tert-ブチルフェノールノボラック型等)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ビスフェノールFにエピクロルヒドリンを反応させて得られる)、ビスフェノールS型エポキシ樹脂(ビスフェノールFにエピクロルヒドリンを反応させて得られる)、シクロヘキセンオキシド基、トリシクロデカンオキシド基、シクロペンテンオキシド基等を有する脂環式エポキシ樹脂、トリス(2,3-エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリグリシジルトリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等のトリアジン環を有するトリグリシジルイソシアヌレート、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
これらの(C)エポキシ化合物は1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記(C)エポキシ化合物の配合量は、前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂(固形分)100質量部に対して15質量部以上90質量部以下が好ましく、25質量部以上70質量部以下がより好ましく、35質量部以上55質量部以下が特に好ましい。
また本実施形態の感光性樹脂組成物は、前記(C)エポキシ化合物として、(C-1)下記一般式(1)で表される構造を有するエポキシ化合物と、(C-2)結晶性エポキシ化合物とを含むことが好ましい。
またこの場合、前記(C-1)エポキシ化合物と(C-2)結晶性エポキシ化合物の配合比率は、現像性および耐熱性を確実に向上させる点から、前記(C-1)エポキシ化合物100質量部に対して、前記(C-2)結晶性エポキシ化合物は40質量部以上140質量部以下が好ましく、60質量部以上130質量部以下がより好ましく、80質量部以上120質量部以下が特に好ましい。
Figure 0007169413000002
前記(C-1)エポキシ化合物は、その構成に芳香環を有する3官能のグリシジルエーテル型エポキシ化合物である。当該(C-1)エポキシ化合物は、低温では熱分解し難い性質を有しているため、本実施形態の感光性樹脂組成物に高い耐熱性を付与することができる。また前記(C-1)エポキシ化合物は、本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物に柔軟性を付与することができるため、当該硬化物は耐熱性と柔軟性とを両立し得る。
このような(C-1)エポキシ化合物として市販されているものとしては、例えばTECHMORE VG3101L((株)プリンテック製)が挙げられる。
前記(C-1)エポキシ化合物の配合量は、前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂(固形分)100質量部に対して5質量部以上40質量部以下が好ましく、10質量部以上35質量部以下がより好ましく、15質量部以上30質量部以下が特に好ましい。
前記(C-2)結晶性エポキシ化合物としては、例えばビフェニルアラルキル型、ビフェニル型、ビスフェノール型、スチルベン型、トリグリシジルイソシアヌレート型、ハイドロキノン型およびチオール型の結晶性エポキシ樹脂等が挙げられる。なお、本明細書において「結晶性エポキシ化合物」とは、融点未満では固形状を呈し、且つその高分子鎖が規則正しく配列した部分(結晶部分)の多い(結晶性の高い)エポキシ化合物を意味する。
前記(C-1)エポキシ化合物は、常温(例えば25℃)では固形状であり、融点以上で液状となる。ここで、前記(C-1)エポキシ化合物は、加熱により液状化した後は、その後に固形状となった後もべたつき易い傾向にある。そのため、感光性樹脂組成物の乾燥後の塗膜の弱アルカリ現像液への溶解性を低下させる虞がある。
一方、前記(C-2)結晶性エポキシ化合物は、固形状においては上述の通り高い結晶性を有する。そして本実施形態の感光性樹脂組成物は、前記(C-1)エポキシ化合物と当該(C-2)結晶性エポキシ化合物とを併用することにより、当該感光性樹脂組成物の硬化物の柔軟性を阻害することなく、上述する弱アルカリ現像液への溶解性の低下を抑制することができる。
前記(C-2)結晶性エポキシ化合物としては、ビフェニル型結晶性エポキシ樹脂が好ましく用いられる。ビフェニル型結晶性エポキシ樹脂は良好な耐熱性を有すると共に柔軟性を有することから、本実施形態の感光性樹脂組成物における耐熱性、柔軟性および弱アルカリ現像液への溶解性をよりバランスよく並立させることができる。
前記(C-2)結晶性エポキシ化合物のエポキシ当量は特に限定されないが、好ましくは90g/eq以上300g/eq以下であり、より好ましくは100g/eq以上250g/eq以下であり、特に好ましくは150g/eq以上200g/eq以下である。当該エポキシ当量をこの範囲とすることにより、本実施形態の感光性樹脂組成物における柔軟性、弱アルカリ現像液への溶解性および耐熱性をより向上し得る。
また前記(C-2)結晶性エポキシ化合物の融点は、好ましくは80℃以上200℃以下であり、より好ましくは90℃以上150℃以下であり、特に好ましくは100℃以上120℃以下である。当該融点をこの範囲とすることにより、本実施形態の感光性樹脂組成物の耐熱性をより向上し得る。
また前記(C-2)結晶性エポキシ化合物の質量平均分子量は、好ましくは200以上1,000以下であり、より好ましくは250以上600以下であり、特に好ましくは300以上450以下である。当該質量平均分子量をこの範囲とすることにより、本実施形態の感光性樹脂組成物における弱アルカリ現像液への溶解性をより向上し得る。
前記(C-2)結晶性エポキシ化合物の配合量は、前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂(固形分)100質量部に対して5質量部以上50質量部以下が好ましく、10質量部以上35質量部以下がより好ましく、15質量部以上25質量部以下が特に好ましい。当該配合量をこの範囲とすることにより、本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物の柔軟性を阻害することなく、上述する弱アルカリ現像液への溶解性の低下をより抑制することができる。
このような(C-2)結晶性エポキシ化合物として市販されているものとしては、例えばjER YX-4000、jER YX-4000H、jER YX-4000HK(以上、三菱ケミカル(株)製 ビフェニル型結晶性エポキシ樹脂)、TEPIC-HP(日産化学(株)製 トリグリシジルイソシアヌレート型結晶性エポキシ樹脂)、YDC-1312(ハイドロキノン型2官能結晶性エポキシ樹脂、日鉄ケミカル&マテリアル(株)製)、YSLV-120TE(チオール型官能結晶性エポキシ樹脂、日鉄ケミカル&マテリアル(株)製)等が挙げられる。
(D)反応性希釈剤
本実施形態の感光性樹脂組成物は、前記(D)反応性希釈剤として、(D-1)カプロラクトン変性(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。前記(D-1)カプロラクトン変性(メタ)アクリレートは優れた柔軟性および耐熱性を有する。そのため、本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物は耐熱性と柔軟性とを両立することができ、例えば350℃以上ではんだ加熱する場合であっても良好な耐熱性を発揮し得る。
前記(D-1)カプロラクトン変性(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリレート化合物のカプロラクトン変性体であれば好適に使用することができ、例えばカプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
前記カプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば以下のものが挙げられる。
5官能以上:カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等
4官能:カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等
2または3官能:カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート等
これらのカプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレートは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
このような(D-1)カプロラクトン変性(メタ)アクリレートとして市販されているものとしては、例えばDPCA-60、DPCA-120(以上、日本化薬(株)製)等が挙げられる。
前記(D-1)カプロラクトン変性(メタ)アクリレートとして、5官能以上のものが好ましく用いられる。特に好ましくは6官能のものであり、その中でも特にカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。このようなカプロラクトン変性(メタ)アクリレートを使用することにより、本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物のはんだ耐熱性をより向上させることができる。
また前記(D-1)カプロラクトン変性(メタ)アクリレートの、カプロラクトンの平均繰り返し単位数は、2以上3以下が特に好ましい。このような平均繰り返し単位数とすることで、本実施形態の感光性樹脂組成物の柔軟性を更に向上させることができる。
前記(D-1)カプロラクトン変性(メタ)アクリレートの配合量は、特に限定されないが、その下限値は、前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部(固形分)に対して10質量部が好ましく、20質量部がより好ましく、25質量部が特に好ましい。当該下限値をこの範囲とすることにより、本実施形態の感光性樹脂組成物の柔軟性をさらに向上させることができる。またその上限値は、前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部(固形分)に対して100質量部が好ましく、50質量部が特に好ましい。当該上限値をこの範囲とすることにより、本実施形態の感光性樹脂組成物において予備乾燥によるタックフリーの塗膜をより確実に形成し得る。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、前記(D)反応性希釈剤として前記(D-1)カプロラクトン変性(メタ)アクリレート以外の反応性希釈剤(以下、「その他の反応性希釈剤」という。)を併用し得る。しかし前記その他の反応性希釈剤は、ウレタン結合を有さない(メタ)アクリレート化合物であることが好ましい。
前記その他の反応性希釈剤としては、例えばメタクリル酸2-ヒドロキシエチル、フェノキシエチルメタクリレート、ジエチレングルコールモノメタクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリルレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性燐酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
またこれらのその他の反応性希釈剤は1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記(D)反応性希釈剤の配合量の下限値は、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部(固形分)に対して10質量部が好ましく、20質量部がより好ましく、25質量部が特に好ましい。またその上限値は、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部(固形分)に対して、100質量部が好ましく、50質量部が特に好ましい。
ここでプリント配線板は、これを用いて作製される電子回路実装基板が組み込まれる装置や部品の用途等によってその材質や性質が異なり、例えば硬度の高いリジッドプリント配線板、柔軟性の高いフレキシブルプリント配線板といったものが挙げられる。
このうちフレキシブルプリント配線板は、その性質から折り曲げたり折り畳んだりする部材に使用されることが多く、そのためフレキシブルプリント配線板上に形成される絶縁層にも高い柔軟性が求められる。また当該絶縁層は、フレキシブルプリント配線板上に電子部品を搭載する際、即ちはんだ付け時の加熱に耐え得る耐熱性も求められる。
また例えばリジッドプリント配線板とフレキシブルプリント配線板とを接続する方法としては、コネクタ部品を介して行う方法、異方性導電性接着剤を用いて接続する方法、またはんだを用いて熱圧着により接続する方法が挙げられる。
ここではんだを用いて熱圧着により接続する方法の場合、ホットバー等を用いて、はんだの溶融温度以上(例えば300℃)の熱で圧着する必要があるため、リジッドプリント配線板およびフレキシブルプリント配線板上に形成された絶縁層はこの熱圧着にも耐え得る性能を有していることが求められる。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、前記(C-1)上記一般式(1)で表される構造を有するエポキシ化合物、(C-2)結晶性エポキシ化合物および前記(D-1)カプロラクトン変性(メタ)アクリレートとを併用することにより、その硬化物に良好な耐熱性と柔軟性とを付与し、またこれらの効果をバランスよく両立し得るため、加熱と加圧とが同時に負荷される場合においても良好な耐性を有する。そのため、例えば本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物に対し加熱と加圧を同時に負荷した場合においても、硬化物中に発生するクラックや(硬化物を形成した基板からの)剥離を抑制することができる。また本実施形態の感光性樹脂組成物は、絶縁性等を阻害することなく、耐熱性および柔軟性とを両立することができる。
このように、本実施形態の感光性樹脂組成物は、特に加熱と加圧とが同時に負荷されるような用途に使用されるプリント配線板、その中でもフレキシブルプリント配線板に特に好適に使用することができる。
(E)無機イオン交換体
本実施形態の感光性樹脂組成物には、更に(E)無機イオン交換体を配合することができる。当該(E)無機イオン交換体としては、陽イオン交換型のものも陰イオン交換型のものもいずれも使用し得るが、陽イオン交換体の方が好ましい。
前記(E)無機イオン交換体は、本実施形態の感光性樹脂組成物に含まれるイオン不純物や金属イオンを捕捉固定することにより、その硬化物におけるイオンマイグレーション現象の発生を防止できる。これにより、本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物の絶縁信頼性を向上することができる。
さらに、フレキシブルプリント配線板に形成されている絶縁層の表面に対して、金めっき処理等の表面処理を行う場合、当該(E)無機イオン交換体が、マスク開口部の断面に配向することにより、金めっき処理において絶縁層と導体の界面の侵食の原因となる金めっき処理液中のナトリウムイオン等を捕捉する結果、特に金めっき処理後の絶縁層の耐熱圧着性が向上すると考えられる。
前記(E)無機イオン交換体としては、例えばSb、Bi、Zr、Ti、Sn、MgおよびAlの少なくとも1種を含むものが好ましく、特にZrを含むものが好ましく用いられる。前記(E)無機イオン交換体として市販されているものとしては、例えばIXE-100、IXE-500、IXE-600、IXE-800(以上、東亜合成(株)製)が挙げられる。
前記(E)無機イオン交換体の配合量は、前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂(固形分)100質量部に対して1質量部以上15質量部以下が好ましく、2質量部以上10質量部以下がより好ましく、4質量部以上8質量部以下が特に好ましい。
その他の成分
本実施形態の感光性樹脂組成物には、例えば着色剤、非反応性希釈剤、消泡剤、難燃剤および添加剤等を更に配合させることができる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を詳述する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<合成樹脂Aの作製>
撹拌機、還流冷却管を備えた500mLセパラブルフラスコに、窒素・空気(2:1)雰囲気下でエチルジグリコールアセテート(以下、「EDGAC」という。)86.45g、8-エチルオクタデカン二酸(製品名:SB-20、岡村製油(株)製)26.54g(6.3質量部)、ベヘニン酸45.35g(10.7質量部)、ステアリン酸9.71g(2.3質量部)、アクリル酸14.36g(3.4質量部)、トリフェニルホスフィン0.65g(0.1質量部)、メトキシハイドロキノン0.43g(0.1質量部)を仕込み、反応容器内に窒素・空気(2:1)を0.3mL/sec吹き込みながら、110℃で溶解するまで加熱撹拌した。
別途、EDGAC溶媒59.8g中にビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(製品名:NC-3000、日本化薬(株)製、エポキシ当量265~285g/eq)137.65g(32.6質量部)を80℃まで加熱して均一に溶解して上記フラスコ内に投入し、115℃にて15~17時間加熱撹拌させ、反応溶液の酸価が6mgKOH/g以下になるまで反応させた。この反応物に、更に水素添加トリメリット酸無水物(製品名:HTMAn、三菱ガス化学(株)製)を42.23g(9.9質量部)加え空気雰囲気下100℃で2~3時間撹拌した。その後酸無水物が消失したことをFT-IR(赤外分光光度計)により確認した。
これにより、表1に示す固形分(樹脂分)65質量%、酸価85mgKOH/gの合成樹脂A(ビフェニルアラルキル構造を有するカルボキシ基含有樹脂)を得た。
<感光性樹脂組成物の作製>
表1および表2に示す組成および配合にて各成分を3本ロールを用いて室温にて混合分散し、実施例1から9および比較例1から5に係る各感光性樹脂組成物を得た。なお、表1および表2のうち、組成を表すものに係る数値の単位は、特に断り書きがない限り質量部である。
Figure 0007169413000003
Figure 0007169413000004
※1 酸変性ビフェニル型エポキシアクリレート樹脂(65質量%)、エチルジグリコールアセテート(35質量%)、日本化薬(株)製
※2 酸変性ビスフェノールF型エポキシアクリレート樹脂(65質量%)、エチルジグリコールアセテート(35質量%)、日本化薬(株)製
※3 (9-エチル-6-ニトロ-9H-カルバゾール-3-イル)(4-((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ)-2-メチルフェニル)メタノンO-アセチルオキスム、(株)ADEKA製
※4 2-ベンジル-2-(ジメチルアミノ)-1-(4-モルホリノフェニル)-1-ブタノン、IGM Resins B.V.社製
※5 高耐熱3官能エポキシ樹脂、(株)プリンテック製
※6 ビスフェノールA型エポキシ樹脂、DIC(株)製
※7 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、DIC(株)製
※8 ビフェニル型結晶性エポキシ樹脂、三菱化学(株)製
※9 トリアジン骨格を有する3官能結晶性エポキシ樹脂、日産化学(株)製
※10 ハイドロキノン型2官能結晶性エポキシ樹脂、日鉄ケミカル&マテリアル(株)製
※11 チオール型官能結晶性エポキシ樹脂、日鉄ケミカル&マテリアル(株)製
※12 カプロラクトン変性アクリレート(カプロラクトンの平均繰り返し単位数は1)、日本化薬(株)製
※13 カプロラクトン変性アクリレート(カプロラクトンの平均繰り返し単位数は2)、日本化薬(株)製
※14 ウレタンアクリレート、ダイセルオルネクス(株)製
※15 フタロシアニン化合物、トーヨーカラー(株)製
※16 カーボンブラック、三菱化学(株)製
※17 粉末ウレタン樹脂、大日精化工業(株)製
※18 水酸化アルミニウム、日本軽金属(株)製
※19 有機リン酸塩、クラリアントジャパン(株)製
※20 エチルジグリコールアセテート、三洋化成品(株)製
※21 シリコーン系ポリマー、信越化学工業(株)製
※22 陽イオン交換体(Zr系)、東亜合成(株)製
※23 ジシアンジアミド、三菱化学(株)製
<評価用試験片の作製>
厚さ25μmのポリイミドフィルム(製品名:カプトン100H、東レ・デュポン(株)製)上に導体(銅箔)厚18μm、ライン幅100μm、スペース幅100μmの櫛形の回路パターンを設けたフレキシブルプリント配線板を用意した。そして当該フレキシブルプリント配線板を3質量%の硫酸水溶液で表面処理した後、導体上のDRY膜厚が20μmとなるようスクリーン印刷法にて各実施例および比較例にかかる感光性樹脂組成物を塗布し、これらをBOX炉内にて70℃、20分の条件で予備乾燥を行った。
予備乾燥後の各感光性樹脂組成物(乾燥塗膜)上に前記回路パターンのランド以外を透光性にしたパターンを有するネガフィルムを密着させ、露光装置(製品名:HMW-680GW、(株)オーク製作所製)を用いて400mJ/cmの紫外線(波長300~400nm)を照射した。紫外線照射後の各フレキシブルプリント配線板について、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を用い、スプレー圧0.1MPaで60秒間、現像を行った。現像後、BOX炉内にて前記各フレキシブルプリント配線板を150℃、60分でポストキュアを行うことにより、前記各感光性樹脂組成物の硬化物を有する各評価用試験片を作製した。
1.アルカリ現像性試験
予備乾燥までは上記各評価用試験片の作製工程と同じ工程にて、各フレキシブルプリント配線板上に各乾燥塗膜を作製した。次いで各乾燥塗膜に対し、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を用い、スプレー圧0.2MPaで現像を行った。そして現像開始から各フレキシブルプリント配線板の各乾燥塗膜が除去されたことが目視にて確認できた時点までに要した時間(ブレークポイント)を計測し、以下の基準に基づき評価した。その結果を表3に示す。
○:ブレークポイント30秒未満
△:ブレークポイント30秒以上60秒未満
×:ブレークポイント60秒以上
2.折り曲げ性試験
前記各評価用試験片について、1kg荷重でハゼ折りにより180°折り曲げこれを5秒間保持する工程(以下、「折り曲げ工程」という。)を1工程とし、これを複数回行い、前記各硬化物にクラックが発生したかどうかを目視および×200の光学顕微鏡で観察した。そして前記各硬化物にクラックが発生するまでの折り曲げ工程の回数(クラックが発生した工程は算入せず)を計測し、以下の基準に基づき評価した。その結果を表3に示す。
◎:5回以上
〇:2回以上4回以下
△:1回
×:0回
3.耐熱圧着試験
前記各評価用試験片について、前記硬化物が形成されている面にマスク開口径が0.8mmのパッドを備える各試験用基板を作製した。そして各試験用基板を無電解金めっき処理後(ニッケル3~5μmt、金0.05μmt)、各開口部分にフラックスを0.01mg塗布した。その後、熱圧着機(パルスヒートユニット:日本アビオニクス社製)のステージ温度を170~180℃に設定し、ステージ上にガラス板(厚み:3mm)を設置し、前記各試験用基板の硬化物が形成されている面がガラス板に接するようにし、これを圧力0.5MPaで、315~325℃で6~10秒圧着した。圧着後、各評価試験基板上のフラックス残渣を除去し、光学顕微鏡にてその外観を観察した。そしてこれらの工程を1工程とし、各評価試験基板上の硬化物にクラックまたは剥離が生じるまでの工程の回数を以下の基準に基づき評価した。その結果を表3に示す。
◎:30回以上
〇:20回以上29回以下
△:10回以上19回以下
×:0回以上9回以下
Figure 0007169413000005
以上に示す通り、実施例の感光性樹脂組成物は、前記(C-1)上記一般式(1)で表される構造を有するエポキシ化合物、(C-2)結晶性エポキシ化合物および前記(D-1)カプロラクトン変性(メタ)アクリレートとを併用することにより、その硬化物に良好な耐熱性と柔軟性とを付与し、またこれらの効果をバランスよく両立できる。そのため、例えば実施例にかかる感光性樹脂組成物の硬化物に対し加熱と加圧を同時に負荷した場合においても、硬化物中に発生するクラックやその剥離を抑制することができる。
また実施例の感光性樹脂組成物は、前記(C-1)エポキシ化合物と(C-2)結晶性エポキシ化合物とを併用するため、その硬化物の耐熱性と柔軟性を阻害することなく、良好な現像性を発揮することができる。

Claims (5)

  1. (A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)エポキシ化合物と、(D)反応性希釈剤とを含み、
    前記(C)エポキシ化合物は(C-1)下記一般式(1)で表される構造を有するエポキシ化合物と(C-2)結晶性エポキシ化合物とを含み、前記(C-2)結晶性エポキシ化合物はビフェニル型、トリグリシジルイソシアヌレート型、ハイドロキノン型およびチオール型から選ばれる少なくともいずれかであり、前記(D)反応性希釈剤は(D-1)カプロラクトン変性(メタ)アクリレートを含む感光性樹脂組成物。
    Figure 0007169413000006
  2. 更に(E)無機イオン交換体を含む請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記(E)無機イオン交換体は陽イオン交換体であり、Zrを含む請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物の硬化物。
  5. 請求項に記載の硬化物を有する電子回路基板。
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