JP7169036B2 - 後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトル検出方法 - Google Patents

後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトル検出方法 Download PDF

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Description

本発明は通信技術分野に関し、具体的には、後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトル検出方法に関する。
B5Gセルラーモノのインターネットネットワークは、広く分布されているインテリジェント装置が利用可能なスペクトルリソースにリアルタイムでアクセスできるようにする必要がある。スペクトルリソースの不足及びチャネル条件の急速な変化により、利用可能な無線スペクトルリソースは常に存在するわけではない。ほとんどのモバイルユーザー、特に超高密度地域に位置するユーザーは、利用可能な無線電リソースを発見するためにスペクトルを検出する必要がある。しかしながら、B5Gシステムが使用した超高周波信号は、様々な障害物に遭遇すると、より深刻な深いフェージングを経験するので、検出及び処理能力が制限された単一のユーザー装置がスペクトルをタイムリーで正確に検出することが困難になる。最近、センシングに基づく協調スペクトル検出方法(スペクトル検出方法と略称)は、より柔軟性の高い新たなセンシング例として、一般的に存在するインテリジェント装置がスペクトル検出過程に共に参加するように励起することができ、それによりB5Gシステムの深いフェージング及び隠れ端末による影響を効果的に軽減する。検出精度を向上させるために、検出アシスタントは先ず十分なスペクトルデータを収集して、かつ大量の独立したチャネルで報告する必要がある。その後、スペクトルリクエスターで大量のスペクトルデータの融合及び判定プロセスを実行する。上記プロセスは検出アシスタント及び検出システム全体にとって多くのエネルギー及びネットワークリソースを消費し、また、リクエスターで個別の融合操作を行うと、特に報告されたスペクトル検出データの数が膨大である場合、情報の遅延が長くなる可能性がある。
従来、協調スペクトル検出方法に関する研究は、ユーザーが報告したデータタイプ又は融合ルールに基づき、ハード融合に基づくスペクトル検出方法とソフト融合に基づくスペクトル検出方法の2類に分けることができる。1番目の方法では、各検出アシスタントが収集して報告したスペクトルデータはローカル決定後のバイナリスペクトル決定である。該方法では、各センシングアシスタントは比較的少ない伝送ビットを必要とする。しかしながら、ローカル決定の主観性が高いため、比較的高いエラー率を招きやすく、かつスペクトルデータの改ざんを引き起こす可能性がある。2番目の方法では、ソフト融合に基づき、より正確なスペクトル検出結果を実現することができる。しかしながら、該方法では、ローカルでサンプリングされたスペクトル信号を伝送するために多くのエネルギー及びネットワークリソースが必要となる。さらに、マルチビットスペクトルデータの融合は比較的複雑であるため、スペクトルセンシングのリクエスターに長いデータ処理遅延及び低い計算効率をもたらす可能性がかなりある。特に報告されたスペクトル検出データの量が膨大である場合、以上の2種の方法はさらに改善される必要がある。
上記挑戦に鑑みて、本発明はスペクトル検出精度とリソース消費との間の最適なバランスの問題を解決し、ローカルセンシングを行う必要なく、受信したスペクトル信号を後方散乱によりリクエスターに直接的に後方散乱し、次に、空中計算に基づき、無線チャネルの重畳特性を利用して、複数の独立したチャネルを占有する必要なく、スペクトル検出データの同じチャネルでの空中融合を実現し、最後に、リクエスターは空中融合後のスペクトルデータをサンプリングすれば、追加の融合計算を行う必要なく、最終的な検出決定を行うことができ、センシングと伝送エネルギー及び制限されたネットワークの節約を実現すると同時に、情報の適時性と計算の有効性を確保する。
上記課題に対して、本発明は後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトル検出方法を提供する。
本発明の技術案は以下のとおりである。後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトルセンシング方法であって、具体的なステップは、
協調スペクトル検出システムにおける後方散乱装置が後方散乱を利用して受信したスペクトル信号をリクエスターに反射するステップ(1.1)と、
空中計算に基づき、N個の後方散乱されたスペクトル信号を累積するステップ(1.2)と、
リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号を取得するステップ(1.3)と、
リクエスターが最終的に受信した
Figure 0007169036000001
をM回サンプリングして、スペクトル検出統計量Tを取得するステップ(1.4)と、
リクエスターが検出しきい値を決定するステップ(1.5)と、
リクエスターが取得したスペクトル検出統計量Tを検出しきい値と比較して、最終的なスペクトル決定を行うステップ(1.6)と、を含む。
さらに、ステップ(1.1)では、前記協調スペクトル検出システムは、N個の後方散乱装置、現在の周波数帯域を使用しているユーザーIU、及び1つのスペクトル検出リクエスターで構成され、
協調スペクトル検出に参加するi番目の散乱装置はIUからの信号
Figure 0007169036000002
を受信し、ここで、a=1はIUが信号を送信していることを表し、a=0はIUが信号を送信していないことを表し、SIU及びPIUはそれぞれIUの送信信号及びその電力を表し、hi,IUはIUとi番目の散乱装置との間のチャネルフェージング係数であり、nはi番目の散乱装置のインピーダンスノイズであり、次に、i番目の散乱装置は受信したzを後方散乱し、後方散乱された後のスペクトル信号
Figure 0007169036000003
を取得し、ここで、fは後方散乱係数を表す。
さらに、前記ステップ(1.2)では、空中計算に基づき、N個の後方散乱されたスペクトル信号を累積する具体的な操作ステップは、同じ後方散乱チャネルを介してN個の散乱装置からのスペクトル信号を伝送し、無線チャネルの重畳特性を利用して、スペクトル信号の無線チャネルでの自然な累積を実現し、累積された後の後方散乱スペクトル信号
Figure 0007169036000004
を取得することであり、
ここで、
Figure 0007169036000005
はzの電力を表し、vはnの電力であり、hi,Rはi番目の散乱装置とリクエスターとの間のチャネルフェージング係数を表す。
さらに、前記ステップ(1.3)では、リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号を取得する具体的な操作方法は、
リクエスターが受信したスペクトル信号は、同じ無線チャネルで重畳された後の後方散乱されたN個のスペクトル信号
Figure 0007169036000006
及びIUから直接受信した信号
Figure 0007169036000007
を含み、
ここで、hi,Rはi番目の散乱装置とリクエスターとの間のチャネルフェージング係数を表し、
Figure 0007169036000008
はzの電力であり、vはnの電力であり、hR,IUはIUとリクエスターとの間のチャネルフェージング係数を表し、nはリクエスターでの加法性白色ガウスノイズであり、
これでわかるように、IUが信号を送信していない場合、リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号は
Figure 0007169036000009
であり、IUが信号を送信している場合、リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号は
Figure 0007169036000010
であることであり、
ここで、zR,Afは累積後の後方散乱スペクトル信号を表し、zはIUから直接受信した信号を表す。
さらに、前記ステップ(1.4)では、スペクトル検出統計量Tを取得する具体的な操作方法は、リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号
Figure 0007169036000011
をM回サンプリングし、ここで、
Figure 0007169036000012
はl番目のサンプリング結果を表し、次にM回サンプリングの結果のモジュロの平方をそれぞれ計算し、その後累積して平均値を計算し、それによりスペクトル検出統計量
Figure 0007169036000013
を取得することである。
さらに、前記ステップ(1.5)では、リクエスターが検出しきい値を決定する具体的な操作方法は、リクエスターが予め設定されたターゲットの誤警報確率
Figure 0007169036000014
に基づき、検出しきい値εとして
Figure 0007169036000015
を取得することであり、
ここで、vはnの電力であり、Q-1(・)はQ関数の逆関数であり、Q関数は標準ガウスの相補分布関数であり、
Figure 0007169036000016
と表される。
さらに、前記ステップ(1.6)では、最終的なスペクトルの決定は、スペクトル検出統計量Tが検出しきい値よりも大きい場合、現在のスペクトルが占有されていると決定し、スペクトル検出統計量Tが検出しきい値よりも小さい場合、現在のスペクトルがアイドル状態にあると決定することである。
本発明の目的は後方散乱及び空中計算によりグリーンの協調スペクトル検出方法を実現することである。現在のスペクトル検出プロセスで、スペクトル検出性能を確保するために、大量のセンシングエネルギーの消費とネットワークリソースの占有を犠牲にする必要があるという問題に対して、後方散乱及び空中計算に基づきスペクトル検出を実現する手段を構築する。広く分布されているインテリジェント装置は、検出アシスタントとして、先ず後方散乱を利用して、ローカルセンシングを行う必要なく、受信したスペクトル信号をリクエスターに直接反射し、次に、空中計算に基づき、無線チャネルの重畳特性を利用して、複数の独立したチャネルを占有する必要なく、スペクトル検出データの同じ後方散乱チャネルでの空中融合を実現し、最後に、追加のデータ処理操作を行う必要なく、リクエスターは空中融合後のスペクトルデータをサンプリングする必要があるだけで、最終的な検出決定を行うことができ、最終的にエネルギーと計算の有効性、及び制限されたネットワークリソースの節約を実現する。
本発明の有益な効果は以下のとおりである。1.ローカルのスペクトルセンシングの実行を必要とせずに、センシングエネルギーを消費せずに、後方散乱を利用して大量のスペクトルデータを収集して報告し、センシングコストが削減されると同時に、リクエスターが少ない総報酬で十分な検出アシスタントを募集することに有利である。
2.空中計算を利用して、大量のスペクトルデータの同じ後方散乱チャネルでの空中融合を実現し、制限されたネットワークチャネルリソースが節約され、後方散乱とデータ融合が同時に実行され、さらに情報の適時性及び計算の有効性が確保される。
3.各検出アシスタントが報告したスペクトルデータは、ローカルのバイナリスペクトル決定又は強い主観性を持つ前処理されたスペクトルデータではなく、直接受信された元のスペクトル信号であるため、エネルギー消費及びネットワークリソースが節約されると同時に、より高い検出精度が実現される。
本発明のプロセス模式図である。 本発明の機能モジュール模式図である。 本発明の実施例におけるハード融合スペクトル検出方法及び本発明の方法の協調検出確率の誤警報確率に伴った変化図である。 本発明の実施例におけるソフト融合スペクトル検出方法及び本発明の方法の協調検出確率の誤警報確率に伴った変化図である。 本発明の実施例におけるグローバル伝送ビット数及びグローバルエネルギーの検出アシスタントの数に伴った変化図である。
本発明は、後方散乱及び空中計算によりグリーンの協調スペクトル検出方法を実現し、スペクトル検出性能を確保するために、大量のセンシングエネルギーの消費とネットワークリソースを犠牲にする必要がある場合、後方散乱及び空中計算に基づきスペクトル検出を実現する方法を提供する。先ず、励起された幅広いインテリジェント装置は、スペクトル検出アシスタントとして、後方散乱を利用して、ローカルセンシングやデータ処理プログラムの実行を必要とせずに、受信したスペクトル信号をリクエスターに直接的に後方散乱する。次に、空中計算を利用して、反射されたすべてのスペクトル信号を同じ後方散乱チャンネルを介してリクエスターに報告し、無線チャネルの重畳特性を利用して、スペクトル検出データの融合をリクエスターではなく空中で実現する。最後に、センシングのリクエスターは受信した空中融合後のスペクトルデータをサンプリングして分析する必要があるだけで、最終的な検出決定を行うことができる。
本発明の技術案をより明瞭に説明するために、以下、図面を参照しながら本発明の技術案をさらに詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトルセンシング方法であって、具体的なステップは、
協調スペクトル検出システムにおける後方散乱装置が後方散乱を利用して受信したスペクトル信号をリクエスターに反射するステップ(1.1)と、
空中計算に基づき、N個の後方散乱されたスペクトル信号を累積するステップ(1.2)と、
リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号を取得するステップ(1.3)と、
リクエスターが最終的に受信した
Figure 0007169036000017
をM回サンプリングして、スペクトル検出統計量Tを取得するステップ(1.4)と、
リクエスターが検出しきい値を決定するステップ(1.5)と、
リクエスターが取得したスペクトル検出統計量Tを検出しきい値と比較して、最終的なスペクトル決定を行うステップ(1.6)と、を含む。
さらに、ステップ(1.1)では、前記協調スペクトル検出システムは、N個の後方散乱装置、現在の周波数帯域を使用しているユーザーIU、及び1つのスペクトル検出リクエスターで構成され、協調スペクトル検出に参加するi番目の散乱装置はIUからの信号
Figure 0007169036000018
を受信する。
ここで、a=1はIUが信号を送信していることを表し、a=0はIUが信号を送信していないことを表し、SIU及びPIUはそれぞれIUの送信信号及びその電力を表し、hi,IUはIUとi番目の散乱装置との間のチャネルフェージング係数であり、nはi番目の散乱装置のインピーダンスノイズである。
次に、i番目の散乱装置は受信したzを後方散乱し、後方散乱された後のスペクトル信号
Figure 0007169036000019
を取得し、ここで、fは後方散乱係数を表す。
さらに、前記ステップ(1.2)では、空中計算に基づき、N個の後方散乱されたスペクトル信号を累積する具体的な操作ステップは、同じ後方散乱チャネルを介してN個の散乱装置からのスペクトル信号を伝送し、無線チャネルの重畳特性を利用して、スペクトル信号の無線チャネルでの自然な累積を実現し、累積された後の後方散乱スペクトル信号
Figure 0007169036000020
を取得することであり、
ここで、
Figure 0007169036000021
はzの電力を表し、vはnの電力であり、hi,Rはi番目の散乱装置とリクエスターとの間のチャネルフェージング係数を表す。
さらに、前記ステップ(1.3)では、リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号を取得する具体的な操作方法は以下のとおりである。
後方散乱チャネルから受信した空中融合後の信号zR,Afに加えて、リクエスターはさらに伝送チャネルからIUからの信号
Figure 0007169036000022
を直接受信し、
ここで、nはリクエスターでの加法性白色ガウスノイズを表し、hR,IUはIUとリクエスターとの間の伝送チャネルのフェージング係数であり、
さらにリクエスターが最終的に受信したスペクトル信号
Figure 0007169036000023
を得て、
ここで、H及びHは、それぞれIUが信号を送信していない状態及び信号を送信している状態を表し、
リクエスターが受信したスペクトル信号は、同じ無線チャネルで重畳された後の後方散乱されたN個のスペクトル信号
Figure 0007169036000024
及びIUから直接受信した信号
Figure 0007169036000025
を含み、
ここで、hi,Rは、i番目の散乱装置とリクエスターとの間のチャネルフェージング係数を表し、
Figure 0007169036000026
はzの電力であり、vはnの電力であり、hR,IUはIUとリクエスターとの間のチャネルフェージング係数を表し、nはリクエスターでの加法性白色ガウスノイズである。
これでわかるように、IUが信号を送信していない場合、リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号は
Figure 0007169036000027
であり、IUが信号を送信している場合、リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号は
Figure 0007169036000028
であり、
ここで、zR,Afは累積後の後方散乱スペクトル信号を表し、zはIUから直接受信した信号を表す。
さらに、前記ステップ(1.4)では、スペクトル検出統計量Tを取得する具体的な操作方法は、リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号
Figure 0007169036000029
をM回サンプリングし、ここで、
Figure 0007169036000030
l番目のサンプリング結果を表し、次にM回サンプリングの結果のモジュロの平方をそれぞれ計算し、その後累積して平均値を計算し、それによりスペクトル検出統計量
Figure 0007169036000031
を取得することである。
さらに、前記ステップ(1.5)では、リクエスターが検出しきい値を決定する具体的な操作方法は、リクエスターが予め設定されたターゲットの誤警報確率
Figure 0007169036000032
に基づき、検出しきい値εとして
Figure 0007169036000033
を取得することであり、
ここで、vはnの電力であり、Q-1(・)はQ関数の逆関数であり、Q関数は標準ガウスの相補分布関数であり、
Figure 0007169036000034
と表される。
さらに、前記ステップ(1.6)では、最終的なスペクトルの決定は、スペクトル検出統計量Tが検出しきい値よりも大きい場合、現在のスペクトルが占有されていると決定し、スペクトル検出統計量Tが検出しきい値よりも小さい場合、現在のスペクトルがアイドル状態にあると決定することである。
以上のように、後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトル検出方法である。先ず、スペクトルセンシング要求により励起された大量のインテリジェント装置は、検出アシスタントとして、ローカルセンシングやデータ前処理の実行を必要とせずに、受信したスペクトル信号をリクエスターに直接的に後方散乱し、次に、空中計算により、無線チャネルの重畳特性を利用して、後方散乱されたすべてのスペクトル信号を1つの後方散乱チャネルを介して報告し、スペクトルデータの空中融合を実現し、最後に、リクエスターは空中融合後の後方散乱されたスペクトル信号を受信して、サンプリングし、最終的なスペクトル決定を行う。
図3は、本発明の方法と3種の典型的なハード融合協調スペクトル検出方法(すなわち、AND融合、OR融合、及び投票融合に基づく方法)で取得した検出確率の誤警報確率に伴った変化比較図である。図面からわかるように、サンプリング点の総数と検出アシスタントの数が同じである場合、ターゲットの誤警報確率が設定されると、本発明における後方散乱及び空中計算に基づくスペクトル検出方法は3種のハード融合検出メカニズムよりも高い検出確率を得ることができる。その原因として、ハード融合に基づくスペクトル検出方法では、検出アシスタントが報告したスペクトルデータは強い主観性を持ちかつローカルに改ざんされる可能性があるバイナリスペクトル決定であり、後方散乱に基づく協調装置は受信したスペクトル信号をリクエスターに直接的に後方散乱することができ、スペクトルデータの客観性が高く、従って高い協調スペクトル検出性能を実現することができる。
図4は、本発明の方法と3種の典型的なソフト融合協調スペクトル検出方法(すなわち、等利得合成、最大比合成、及び尤度比合成に基づく方法)で取得した検出確率の誤警報確率に伴った変化比較図である。図面からわかるように、サンプリング点の総数と検出アシスタントの数が同じである場合、ターゲットの誤警報確率が設定されると、本発明における後方散乱及び空中計算に基づくスペクトル検出方法は3種のソフト融合検出メカニズムよりも高い検出確率を得ることができる。その原因として、本発明の方法では、各検出アシスタントが後方散乱したスペクトルデータは、ローカルセンシング、サンプリング又は定量化が行われない元の受信したスペクトル信号であり、このようなスペクトルデータはソフト融合スペクトル検出方法で部分的に処理された後に報告されたスペクトルデータよりも客観的で正確であり、この他、空中計算を利用して、後方散乱されたすべてのスペクトル信号は無線チャネルで自然的に融合し、データ報告の過程において同一チャネル干渉がなく、従って、リクエスターはより高い精度で空中融合後のスペクトルデータを取得し、さらにより良好な検出性能を実現することができる。
図5は、本発明の方法とハード融合方法及びソフト融合方法の、スペクトルデータ報告プロセスに必要なグローバル伝送ビット及びグローバルエネルギーの比較図である。これからわかるように、ハード融合及びソフト融合スペクトル検出方法では、グローバル伝送ビット数はすべて検出アシスタント数の増加に伴って増加し、かつ本発明の方法を遥かに超える。その原因として、後方散乱に基づき、検出アシスタントはスペクトル信号を定量化する必要なしに直接反射することができ、この他、伝送ビット数が多いほど、データ報告に必要なエネルギーは多くなり、従って、ハード融合及びソフト融合方法に比べて、本発明の後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトル検出方法は、検出性能を向上させると同時に、より良好な省エネルギーの効果を得ることができる。
実施例
B5Gセルラーモノのインターネットでカバーされているオフィスビルでは、モバイルユーザーは、あるスペクトルにアクセスする前に、先ず他の装置の助けを借りて該スペクトルがアイドル状態にあるか否かを検出する必要がある。従って、本特許発明の方法を利用し、該モバイルユーザーはスペクトル検出のリクエスターとして、N=10個のインテリジェント装置は後方散乱装置としてリクエスターの周りにランダムに分布される。先ず、ステップ(1.1)に基づいて、すべての後方散乱装置が後方散乱を利用して受信した該スペクトル信号をリクエスターに反射し、次に、空中計算に基づき、ステップ(1.2)に基づいて、10個の後方散乱されたスペクトル信号を累積し、さらに、ステップ(1.3)に基づいて、リクエスターは最終的に受信したスペクトル信号を取得し、かつステップ(1.4)に基づいて、M=200回サンプリングし、スペクトル検出統計量Tを取得し、その後、ステップ(1.5)に基づいて、リクエスターは検出しきい値を決定し、最後に、検出統計量と検出しきい値との比較結果に基づき、該スペクトルがアイドル状態にあるか否かを決定し、検出統計量が検出しきい値よりも大きい場合、該スペクトルが占有されていると決定し、リクエスターがアクセスできず、検出統計量が検出しきい値よりも小さい場合、該スペクトルがアイドル状態にあると決定し、リクエスターはアクセスできる。

Claims (7)

  1. 後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトルセンシング方法であって、具体的なステップは、
    協調スペクトル検出システムにおける後方散乱装置が後方散乱を利用して受信したスペクトル信号をリクエスターに反射するステップ(1.1)と、
    空中計算に基づき、N個の後方散乱されたスペクトル信号を累積するステップ(1.2)と、
    リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号を取得するステップ(1.3)と、
    リクエスターが最終的に受信した
    Figure 0007169036000035
    をM回サンプリングして、スペクトル検出統計量Tを取得するステップ(1.4)と、
    リクエスターが検出しきい値を決定するステップ(1.5)と、
    リクエスターが取得したスペクトル検出統計量Tを検出しきい値と比較して、最終的なスペクトル決定を行うステップ(1.6)と、
    を含むことを特徴とする後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトルセンシング方法。
  2. ステップ(1.1)では、前記協調スペクトル検出システムは、N個の後方散乱装置、現在の周波数帯域を使用しているユーザーIU、及び1つのスペクトル検出リクエスターで構成され、
    協調スペクトル検出に参加するi番目の散乱装置はIUからの信号
    Figure 0007169036000036
    を受信し、ここで、a=1はIUが信号を送信していることを表し、a=0はIUが信号を送信していないことを表し、SIU及びPIUはそれぞれIUの送信信号及びその電力を表し、hi,IUはIUとi番目の散乱装置との間のチャネルフェージング係数であり、nはi番目の散乱装置のインピーダンスノイズであり、次に、i番目の散乱装置は受信したzを後方散乱し、後方散乱された後のスペクトル信号
    Figure 0007169036000037
    を取得し、ここで、fは後方散乱係数を表す、
    ことを特徴とする請求項1に記載の後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトルセンシング方法。
  3. 前記ステップ(1.2)では、空中計算に基づき、N個の後方散乱されたスペクトル信号を累積する具体的な操作ステップは、同じ後方散乱チャネルを介してN個の散乱装置からのスペクトル信号を伝送し、無線チャネルの重畳特性を利用して、スペクトル信号の無線チャネルでの自然な累積を実現し、累積された後の後方散乱スペクトル信号
    Figure 0007169036000038
    を取得することであり、
    ここで、
    Figure 0007169036000039
    はzの電力を表し、vはnの電力であり、hi,Rはi番目の散乱装置とリクエスターとの間のチャネルフェージング係数を表す
    ことを特徴とする請求項1に記載の後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトルセンシング方法。
  4. 前記ステップ(1.3)では、リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号を取得する具体的な操作方法は、
    リクエスターが受信したスペクトル信号は、同じ無線チャネルで重畳された後の後方散乱されたN個のスペクトル信号
    Figure 0007169036000040
    及びIUから直接受信した信号
    Figure 0007169036000041
    を含み、
    ここで、hi,Rはi番目の散乱装置とリクエスターとの間のチャネルフェージング係数を表し、
    Figure 0007169036000042
    はzの電力であり、vはnの電力であり、hR,IUはIUとリクエスターとの間のチャネルフェージング係数を表し、nはリクエスターでの加法性白色ガウスノイズであり、
    これでわかるように、IUが信号を送信していない場合、リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号は
    Figure 0007169036000043
    であり、IUが信号を送信している場合、リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号は
    Figure 0007169036000044
    であることであり、
    ここで、zR,Afは累積後の後方散乱スペクトル信号を表し、zはIUから直接受信した信号を表す、
    ことを特徴とする請求項1に記載の後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトルセンシング方法。
  5. 前記ステップ(1.4)では、スペクトル検出統計量Tを取得する具体的な操作方法は、リクエスターが最終的に受信したスペクトル信号
    Figure 0007169036000045
    をM回サンプリングし、ここで、
    Figure 0007169036000046
    はl番目のサンプリング結果を表し、次にM回サンプリングの結果のモジュロの平方をそれぞれ計算し、その後累積して平均値を計算し、それによりスペクトル検出統計量
    Figure 0007169036000047
    を取得することである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトルセンシング方法。
  6. 前記ステップ(1.5)では、リクエスターが検出しきい値を決定する具体的な操作方法は、リクエスターが予め設定されたターゲットの誤警報確率
    Figure 0007169036000048
    に基づき、検出しきい値εとして
    Figure 0007169036000049
    を取得することであり、
    ここで、vはnの電力であり、Q-1(・)はQ関数の逆関数であり、Q関数は標準ガウスの相補分布関数であり、
    Figure 0007169036000050
    と表される
    ことを特徴とする請求項1に記載の後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトルセンシング方法。
  7. 前記ステップ(1.6)では、最終的なスペクトルの決定は、スペクトル検出統計量Tが検出しきい値よりも大きい場合、現在のスペクトルが占有されていると決定し、スペクトル検出統計量Tが検出しきい値よりも小さい場合、現在のスペクトルがアイドル状態にあると決定することである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の後方散乱及び空中計算に基づく協調スペクトルセンシング方法。
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