以下に、図面を参照しつつ、画像形成装置の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。また、画像形成装置は、ファイルデータに対して種々の処理を実行可能である。種々の処理は、ファイルデータに基づく画像を印刷媒体(たとえば、用紙)に対して処理する画像形成処理を含む。種々の処理は、ファイルデータを他の画像形成装置に対して送信する処理を含む。種々の処理は、ファイルデータをスキャンする処理を含む。
以下では、画像形成装置をMFP(Multi Functional Peripheral)という場合もある。また、外部装置をデバイスという場合もある。デバイスは、ファイルデータを記憶する装置である。デバイスは、USBメモリー、外付けHDD、スマートフォン、タブレット、およびPCなどを含む。デバイスには、該デバイスを識別するためのデバイスID(identification)も記憶されている。また、ファイルデータには、該ファイルデータを識別するためのデータIDも記憶されている。
<第1実施形態>
[画像形成システムの構成例]
図1を参照して、本実施形態の画像形成システム20を説明する。画像形成システム20は、複数のMFP100と、管理装置50と、ネットワーク40とを含む。複数のMFP100と、管理装置50とは、ネットワーク40により、情報を通信可能となるように接続されている、ネットワーク40は、少なくとも一部が有線のネットワークであってもよく、少なくとも一部が無線のネットワークとしてもよい。図1等にも示すように、複数のMFP100を、それぞれ、MFP100A,MFP100B,MFP100C,...,と示す。
ユーザーは、MFPに対してデバイス200を接続可能である。デバイス200は、ファイルデータなどを記憶する記憶機能を有する。ファイルデータは、MFP100によって処理される対象のデータであり、たとえば、画像データである。図1等にも示すように、1以上のデバイス200を、それぞれ、デバイス200A,デバイス200B,...,と示す。以下では、MFP100A,MFP100B,MFP100C,...,をMFP100といい、デバイス200A,デバイス200B,,...をまとめてデバイス200という。
[MFPのハードウェア構成例]
図2を参照して、MFP100のハードウェア構成例を説明する。MFP100は、CPU101(Central Processing Unit)と、ROM102(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)103と、タッチスクリーン105と、操作キー107と、ネットワークIF(Interface)108と、デバイスIF109と、画像形成部115などを含む。
CPU101は、プログラムを実行する。ROM102は、データを不揮発的に記憶する。RAM103は、データを揮発的に記憶する。タッチスクリーン105は種々の画面を表示する。操作キー107は、MFP100に対するユーザーによる指示の入力を受ける。ネットワークIF108は、ネットワーク40と接続されており、MFP100は、ネットワーク40を介して、管理装置50、および他のMFP100と通信可能である。デバイスIF109は、USBメモリーなどのデバイス200が接続される箇所である。MFP100は、デバイスIF109を介して、該デバイスIF109に接続されたデバイス200から種々の情報を取得したり、該デバイス200に種々の情報を記憶させたりできる。MFP100は、複数のデバイスIF109を備えるようにしてもよい。複数のデバイスIF109を備えるMFP100に対しては、ユーザーは、デバイスIF109の数のデバイスを接続させることができる。
タッチスクリーン105は、種々の情報を表示する表示部110と、ユーザーからの入力を受付けるタッチパネル111とにより構成される。表示部110は、典型的には、液晶ディスプレイである。タッチパネル111は、典型的には、タッチパネルである。タッチスクリーン105は、表示部110上にタッチパネル111を位置決めした上で固定することにより構成される。タッチパネル111は、ユーザーの指およびスタイラスペン等による入力(タッチ入力)を受け付ける。画像形成部115は、用紙に対して画像形成処理を実行する。画像形成部115は、典型的には、感光体ドラムなどを有する。
[特定情報]
次に、本実施形態のMFP100が用いる特定情報を説明する。特定情報は、各MFP毎に、利用可能なデバイスを定めた情報である。MFP100は、ユーザーによるデバイスの接続を検知した場合に、該特定情報に基づいて、該デバイスが利用可能な否かを判断する。本実施形態では、管理装置50が、特定情報を記憶している。特定情報は、たとえば、画像形成システムの管理者などにより規定される。以下の説明では、ユーザーによりデバイスが接続されたMFPを「第1MFP100」といい、この第1MFP100とは異なるMFPを「第2MFP」または「他のMFP」という。
MFP100が、該MFP100が利用可能なデバイスの接続を検知した場合には、該MFP100は、該デバイスからファイルデータを受信することができる。その後、MFP100は、該ファイルデータを、他のMFPに送信することができる。
一方、MFP100が、利用不可能なデバイスの接続を検知した場合には、該デバイスからファイルデータを受信しない。したがって、MFP100は、該デバイスからのファイルデータに対して、処理を実行しない。このように、MFP100は、利用が許可されていないデバイス内のファイルデータの処理の実行を制限する制限機能を有する。したがって、画像形成システム20でのセキュリティ性を向上させることができる。本実施形態では、MFP100が、利用不可能なデバイスの接続を検知した場合には、該MFP100は、該デバイスの識別情報であるデバイスIDと、該デバイスに記憶されているファイルデータの識別情報であるデータIDを取得することができる。
図3は、特定情報の一例を示した図である。図3の例では、各MFP毎に、該MFPが利用可能なデバイスIDが対応づけられている。図3の例では、MFP100Aは、デバイス200Aが利用可能であることが定められている。図3の例では、MFP100Bは、デバイス200A、およびデバイス200Bが利用可能であることが定められている。図3の例では、MFP100Cは、デバイス200A、デバイス200B、およびデバイス200Cが利用可能であることが定められている。
[本実施形態のMFP100の制御部の機能構成例]
図4は、MFP100の制御部150の機能構成例を示す図である。図4では、MFP100Aの制御部150およびMFP100Bの制御部450の機能構成例を示している。制御部150は、MFP100AのCPU101と、RPM102と、RAM103などにより構成される。また、制御部450は、MFP100BのCPU101と、RPM102と、RAM103などにより構成される。
典型的には、制御部150と制御部450との機能構成例は同一である。MFP100Aの制御部150は、主に、検知部302、第1取得部304、表示部110などを含む。また、MFP100Bの制御部450の構成部の参照符号は、MFP100Aの制御部150の構成部の参照符号の百の位を「4」としたものである。なお、図4の制御部150および制御部450のうち下記の説明において言及されない構成部がある。本実施形態では、たとえば、ユーザーによりデバイス200が先にMFP100Aに接続され、その後、該デバイス200がMFP100Bに制御される実施形態を説明する。しかしながら、状況によっては、ユーザーによりデバイス200が先にMFP100Bに接続され、その後、該デバイス200がMFP100Bに接続される場合などには、該言及されていない構成部が処理を実行する。
特定部303は、検知されたデバイスを利用可能な1以上のMFPを、特定情報を用いて特定する。以下では、ユーザーがデバイス200をMFP100Aに接続させたとする。検知部302は、デバイス200の接続を検知する。検知部302は、たとえば、ユーザーによりMFP100Aに接続されたデバイス200を検知する。次に、第1取得部304は、検知部302により検知されたデバイス200のデバイスIDを取得する。また、記憶部318には、図3に示した特定情報が予め記憶されている。特定部303は、検知部302により検知されたデバイス200を利用可能なMFP100を特定する。典型的には、特定部303は、特定情報を参照して、第1取得部304により取得されたデバイスIDのデバイスが利用可能であると規定されているMFPを特定する。
図3の例では、MFP100Aについては、利用可能なデバイスとしては、デバイス200Aが定められている。したがって、MFP100Aにデバイス200Aが接続された場合には、特定部303は、デバイス200Aは、MFP100A、MFP100B、およびMFP100Cで利用可能であると特定する。これにより、たとえば、MFP100Aは、該デバイス200Aに記憶されているファイルデータを取得するとともに、該取得したファイルデータに対して種々の処理を実行できる。種々の処理は、該ファイルデータに基づく画像を用紙に形成する画像形成処理を含む。また、種々の処理は、取得したファイルデータを他のMFP100Bまたは他のMFP100Cに送信する処理を含む。また、種々の処理は、取得したファイルデータをスキャンする処理を含む。
一方、たとえば、デバイス200BがMFP100Aに接続された場合には、特定部303は、デバイス200Bは、MFP100Bで利用可能であると特定する。また、特定部303は、デバイス200Bは、該デバイス200Bが接続されたMFP100Aでは利用不可能であると特定する。
表示部110は、表示制御部307の制御のもと、特定部303により特定された1以上のMFPそれぞれのMFPIDを表示する。図5は、MFP100Aでデバイス200Bが接続された場合に、表示部110が表示する画面の一例を示した図である。図5の例では、メッセージ510と、一覧画像512と、OKボタン508とが表示される。
メッセージ510は、図5に示すように、検知されたデバイスの種別を示す画像と、該デバイスは、MFP100Aで利用可能であるか否かを示す画像とを含む。特定部303は、検知されたデバイスが、該特定部303を含むMFPで利用可能か否かを判断する。該デバイスが利用可能であると特定部303が判断した場合には、メッセージ510では、検知されたデバイスの種別を示す画像と、該デバイスは、MFP100Aで利用可能である旨を示す画像とが表示される。一方、該デバイスが利用不可能であると特定部303が判断した場合には、メッセージ510では、検知されたデバイスの種別を示す画像と、該デバイスは、MFP100Aで利用不可能である旨を示す画像とを表示する。
一覧画像512は、検知されたデバイス200Bを利用可能なMFPを一覧で表示する画像である。図5の例では、デバイス200Bを利用可能なMFPとして、MFP100Bと、MFP100Cとが表示されている。
また、表示部110は、特定部303により特定された1以上のMFPそれぞれについてデバイスの接続を検知した検知部302を有するMFPからの近さに応じた優先度で、該1以上のMFPそれぞれのMFPIDを表示する。ここで、デバイスの接続を検知した検知部302を有するMFPは、第1MFP、つまり、MFP100Aである。本実施形態では、MFP100Aから距離が最も近いMFPはMFP100Bであり、MFP100Aから距離が2番目に近いMFPはMFP100Cである。
図5の例では、優先度での表示態様は、MFP100Aから近い順に上から他のMFPそれぞれのMFPIDを表示する態様である。この態様は他の態様としてもよい。これにより、ユーザーは、デバイス200BをMFP100Aに接続させた場合において、デバイス200Bを利用可能であり、かつMFP100Aから距離が近いMFPを認識できる。
また、たとえば、ユーザーは、デバイス200AをMFP200Aに接続させた場合には表示部110は、一覧画像512において、上からMFP100A、MFP100B、およびMFP100Cを表示する。つまり、特定部303により特定された1以上のMFPに、デバイスの接続を検知した検知部302を有するMFP100Aが含まれている場合には、該MFP100Aが、該MFP100Aから最も近いMFPとされる。
図5のOKボタン508がユーザーにより指定されると、表示制御部307は、図5の画面の前の画面(たとえば、図示しないホーム画面)に戻す。
ユーザーが保持しているデバイスが、該ユーザーが接続しようとしているMFPで利用可能か否かを該ユーザーが判断できない場合がある。図6は、従来のMFPの表示画面の一例を示す図である。従来のMFPに対して、該MFPで利用が許可されていないデバイスが接続された場合には、図6に示すように、該デバイスは利用できないメッセージのみを表示していた。したがって、ユーザーは、該デバイスを利用できるMFPを認識することができず、たとえば、該デバイスを利用できるMFPを管理者などに問い合わせるなどの必要があった。したがって、ユーザーに負担を強いるものであった。
一方、本実施形態の画像形成システム20、およびMFP100は、図5に示すように、一覧画像512を表示する。したがって、たとえば、MFP100Aで利用が不可能であるデバイス200Bが該MFP100Aに接続された場合であっても、該デバイス200Bを利用可能なMFP(MFP100B、およびMFP100C)をユーザーに認識させることができる。したがって、デバイス200Bを利用できるMFPを管理者などに問い合わせるなどの作業を、ユーザーは行う必要がなく、ユーザーの負担を軽減させる。
また、一覧画像において、表示される他のMFPの数が膨大である場合には、ユーザーは、1のMFP(MFP100A)から近いMFPを認識するのは困難である。そこで、本実施形態では、図5に示すように、表示部110は、MFP100Aから、距離が近い順に、他の1以上のMFPを、一覧画像512として表示する。したがって、ユーザーは、デバイス200Bを利用可能なMFPであって、該ユーザーがデバイス200Bを接続したMFP100から近いMFPを容易に認識できる。よって、ユーザーの負担を軽減させることができる。
<第2実施形態>
[第2実施形態の画像形成システムが適用される状況]
次に、第2実施形態の画像形成システム20が適用され得る3つの状況を説明する。図7は、該3つの状況のうちの第1の状況を説明するための図である。図7の例では、MFP100Aと、MFP100Bとが設置されている。MFP100Aと、MFP100Bとはネットワークで接続されている。
図3に示したように、MFP100Aではデバイス200Bは利用不可能であり、MFP100Bではデバイス200Bは利用可能とされている。また、MFP100Aは、ファイルデータaを記憶している。
図7の例では、ユーザーは、ファイルデータbが記憶されたデバイス200Bを保持しており、ユーザーは、ファイルデータaとファイルデータbとを統合した統合データに基づく印刷を行いたいと考えている。
従来では、ユーザーは、予め、MFP100A内のファイルデータaを、MFP100Bに送信させる必要があり、ユーザーに負担を強いるものであった。
そこで、本実施形態の画像形成システム20は、ユーザーが、MFP100Aにデバイス200Bを接続させたときに、ユーザーは、MFP100A内のファイルデータaをMFP100Bに送信させることができる。その後、ユーザーは、MFP100Bにデバイス200Bを接続させて、ファイルデータaとファイルデータbとを統合した統合データに基づく画像を該MFP100Bに印刷させることができる。したがって、第1の状況において、ユーザーの負担を軽減することができる。
図8は、該3つの状況のうちの第2の状況を説明するための図である。図8の例では、MFP100Aと、MFP100Bとが設置されている。MFP100Aと、MFP100Bとはネットワークで接続されている。
図8の例では、ユーザーは、ファイルデータaが記憶されたデバイス200Aを保持しており、ユーザーは、ファイルデータaに基づく画像(文書)に対して、画像処理を施した上で、MFP100Aと、MFP100Bとの双方に印刷させたいと考えている。画像処理は、たとえば、ファイルデータaに基づく画像に対して「秘密文書」という画像(スタンプ画像)を付加する処理である。
従来では、ユーザーは、デバイス200AをMFP100Aに接続させ、画像処理を施す設定を行った後に、MFP100Aに印刷させる操作を行い、かつデバイス200AをMFP100Bに接続させ、画像処理を施す設定を行った後に、MFP100Bに印刷させる操作を行う必要があり、ユーザーに負担を強いるものであった。
そこで、本実施形態の画像形成システム20では、ユーザーは、MFP100Aで画像処理を施す設定を行い、かつ該設定を該MFP100Aおよび該MFP100Bの双方に反映させることができる。したがって、第2の状況において、ユーザーの負担を軽減することができる。
図9は、該3つの状況のうちの第3の状況を説明するための図である。図9の例では、MFP100Aと、MFP100Cとが設置されている。MFP100Aと、MFP100Cとはネットワークで接続されている。
図9の例では、ユーザーは、ファイルデータaが記憶されたデバイス200Aと、ファイルデータcが記憶されたデバイス200Cとを保持している。ユーザーは、ファイルデータaに基づく画像(文書)に対して、画像処理を施した上で、MFP100Aから印刷させるとともに、ファイルデータcに基づく画像(文書)に対して、該画像処理を施した上で、MFP100Cから印刷させたいと考えている。
従来では、ユーザーは、デバイス200AをMFP100Aに接続させ、画像処理を施す設定を行った後に、MFP100Aに印刷させる操作を行い、かつデバイス200CをMFP100Cに接続させ、画像処理を施す設定を行った後に、MFP100Cに印刷させる操作を行う必要がある。したがって、従来の画像形成システムは、ユーザーに負担を強いるものであった。
そこで、本実施形態の画像形成システム20であれば、たとえば、MFP100Aにデバイス200Aおよびデバイス200Cの双方を接続させて、MFP100Aにおいて画像処理を施す設定を、該MFP100Aおよび該MFP100Cの双方に反映させることができる。さらに、デバイス200Aに記憶されているファイルデータaを処理させるMFP、およびデバイス200Cに記憶されているファイルデータcを処理させるMFPを、ユーザーは決定することができる。したがって、第3の状況において、ユーザーの負担を軽減することができる。
[表示画面の遷移]
次に、表示部110または表示部410に表示される表示画面の遷移を説明する。第1実施形態のMFP100は、図5の画像を表示するとして説明した。本実施形態においては、表示制御部307は、図10および図11のMFP選択画面を表示させる。
図10は、ユーザーが、MFP100Aにデバイス200Aを接続させた場合に、表示制御部307が表示する画面である。デバイス200Aは、図3にも示したように、MFP100Aで利用可能であるデバイスである。表示制御部307は、図10の画面では、メッセージ514と、一覧画像516とを表示する。メッセージ514は、検知されたデバイスの種別を示す画像と、該デバイスを利用してジョブを実行するMFPの選択をユーザーに促進する画像とを含む。一覧画像516は、検知されたデバイス(デバイス200A)を利用可能なMFPを一覧で表示する画像である。
図10の一覧画像516においては、デバイス200Aを利用可能なMFPのMFPIDとして、MFP100Aと、MFP100Bとが表示されている。また、一覧画像516におけるそれぞれのMFPIDにチェックボックスが対応づけて表示される。図8の例では、MFP100Aに対応づけられてチェックボックス518が表示される。また、MFP100Bに対応づけられてチェックボックス520が表示される。
ユーザーは、デバイス200Aに記憶されているファイルデータに基づく処理を実行させたいMFPに対応するチェックボックスにチェックマークを入力する。ユーザーは、該チェックを入れ終わった後に、OKボタン508をタッチすると、チェックマークが入力されたチェックボックスに対応するMFPに、ファイルデータに基づく処理を実行させることができる。
たとえば、ユーザーが、MFP100Aに対応するチェックボックス518にチェックマークを入力して、OKボタン508をタッチすると、デバイス200Aに記憶されているファイルデータに基づく処理をMFP100Aに実行させることができる。また、たとえば、ユーザーが、MFP100Aに対応するチェックボックス518と、MFP100Bに対応するチェックボックス520との双方にチェックマークを入力して、OKボタン508をタッチすると、デバイス200Aに記憶されているファイルデータに基づく処理をMFP100AおよびMFP100Bの双方に実行させることができる。
図11は、ユーザーが、MFP100Aにデバイス200Bを接続させた場合に、表示制御部307が表示する画面である。デバイス200Bは、図3にも示したように、MFP100Aで利用不可能であるデバイスである。図11の例では、メッセージ514は、検知されたデバイスの種別を示す画像と、該デバイスを利用してジョブを実行するMFPの選択をユーザーに促進する画像とを含む。一覧画像516は、検知されたデバイス(デバイス200B)を利用可能なMFPを一覧で表示する画像である。
図11の一覧画像516においては、デバイス200Bを利用可能なMFPのMFPIDとして、MFP100Bが表示されている。また、一覧画像516におけるそれぞれのMFPIDにチェックボックスが対応づけて表示される。図11の例では、MFP100Bに対応づけられてチェックボックス520が表示される。
ユーザーは、デバイス200Bに記憶されているファイルデータに基づく処理を実行させたいMFPに対応するチェックボックスにチェックマークを入力する。ユーザーは、該チェックを入れ終わった後に、OKボタン508をタッチすると、チェックマークが入力されたチェックボックスに対応するMFPに、ファイルデータに基づく処理を実行させることができる。たとえば、ユーザーが、MFP100Bに対応するチェックボックス520にチェックマークを入力して、OKボタン508をタッチすると、デバイス200Aに記憶されているファイルデータに基づく処理をMFP100Bに実行させることができる。
また、図10、図11、および後述の画面において、ユーザーにより設定された内容は、設定情報として記憶部318に記憶される。
また、ユーザーが、図10、図11、および後述の画面においてキャンセルボタン506をタッチすると、表示制御部307は、表示していた画面の前の画面に戻す。たとえば、ユーザーが、図10、および図11の画面においてキャンセルボタン506をタッチすると、表示制御部307は、表示していた画面の前の画面であるホーム画面(特に図示せず)を表示する。
以下では、たとえば、第1の状況であるとき、つまり、ユーザーが、デバイス200BをMFP100Aに接続させた場合を説明する。この場合には、ユーザーが、デバイス200BをMFP100Aに接続させたときに、MFP100Aは、図11の画面を表示する。
表示制御部307は、MFP選択画面(図10または図11参照)を表示しているときにおいて、MFP選択画面の一覧画像516から、ユーザーがジョブを実行させるMFPを入力した場合には、表示制御部307は、図12のメニュー画面を表示する。図12の例は、ユーザーによりMFP100Bが指定された場合に表示される画面である。図12の例では、指定されたMFPID画像602と、メニュー項目620などが表示される。
MFPID画像602に示されるMFPは、図10または図11の画面においてユーザーにより指定されたMFPである。メニュー項目620は、ユーザーにより指定されたMFPに実行させる処理の項目である。図12の例では、メニュー項目620として、「USB to Print」の処理などが表示される。この処理は、デバイス200BであるUSB内のファイルデータを印刷させる処理である。また、指定されたメニューは、指定されていないメニューとは異なる態様で表示される。図12の例では、指定されたメニューは、ハッチングが付された態様で表示されている。
表示制御部307は、メニュー画面(図12参照)を表示しているときにおいて、ユーザーがメニューを指定した場合には、表示制御部307は、処理設定画面を表示する。処理設定画面は、メニュー画面で指定された処理の設定を行うための画面である。図13は、該処理設定画面のうちの印刷設定画面の一例である。
図13の例では、指定されたMFPID画像602と、ファイル選択画像622と、第1印刷条件画像624と、詳細設定ボタン626とが表示される。ファイル選択画像622は検知されたデバイス200B内に記憶されているファイルデータにおいて、ユーザーが処理を所望するファイルデータを該ユーザーに選択させる画像である。第1印刷条件画像624は、第1印刷条件をユーザーに設定させるための画像である。図13の第1印刷条件画像624では、片面および両面印刷のいずれであるか、およびモノクロ印刷であるかカラー印刷であるかなどをユーザーに設定させるための画像である。詳細設定ボタン626は、第1印刷条件とは異なる第2印刷条件をユーザーに設定させるための画像である。図13の詳細設定ボタン626をユーザーが操作することにより、たとえば、上述の画像処理(「秘密文書」という文字を付加する処理)を実行するか否かをユーザーに設定させることができる。
また、図13の画面においては、該図13の画面を表示するMFP100Aが記憶しているファイルデータ(たとえば、図7のファイルデータa)についても、ユーザーは指定することができる。この場合の画面は、MFPID画像602が、図13の「ジョブ実行:MFP100B」ではなく、「ジョブ実行:MFP100A」という画像が表示される。さらに、該ファイルデータaについても、第1印刷条件画像624と、詳細設定ボタン626の操作により表示される画像などから、印刷条件をユーザーは設定できる。
印刷実行ボタン627は、指定されたファイルデータに対して、印刷設定画面で設定された印刷条件などで、処理(印刷処理)を、指定されたMFPに実行させるためのボタンである。
ユーザーが、印刷実行ボタン627をタッチすると、MFP100Aは、図10または図11の画面で指定されたMFPに対して、図12および図13で設定された設定情報を含む第1コマンドを送信する。
この第1コマンドは、ジョブデータと、データIDと、デバイスIDとを含む。ジョブデータは、送信先のMFPのアドレスと、該送信先のMFPで実行させる処理の種別と、印刷条件などを含む。送信先のMFPは、図10または図11で、ユーザーにより指定される。処理の種別は、図12で、ユーザーにより指定される。データIDは、図13のファイル選択画像622でユーザーにより指定される。印刷条件は、図13の第1印刷条件画像624および詳細設定ボタン626の操作により表示される画像でユーザーにより指定される。ユーザーが、デバイス200BをMFP100Aに接続させたときに、該MFP100Aはデバイス200BからデバイスIDを取得する。
また、ユーザーが、印刷実行ボタン627をタッチすると、表示制御部307は、図14の指示画面を表示する。指示画面は、ユーザーに対する指示を示す画面である。指示画面では、デバイス200Bを、MFP100Bに接続させることを指示する指示画像640が表示される。
MFP100Bは、該第1コマンドを受信すると、第1コマンドに基づくジョブを保留する。その後、図14の画面を視認したユーザーが、デバイス200BをMFP100Bに接続させたときに、MFP100Bは、該保留されているジョブを実行する。
なお、ユーザーが、デバイス200AをMFP100Aに接続させた場合には、MFP100Aは、図10の画面を表示する。デバイス200Aは、MFP100Aで利用可能なMFPである。この場合には、デバイス200Aは、MFP100Aで利用可能なデバイスであることから、MFP100Aは、デバイス200Aからのファイルデータを取得できる。
MFP100Aは、第2コマンドを、ユーザーにより指定されたMFPに送信する。第2コマンドは、ジョブデータと、デバイス200Aから取得したファイルデータとを含むコマンドである。MFP100Bは、該第2コマンドを受信すると、第2コマンドに基づくジョブを実行する。典型的には、MFP100Bは、第2コマンドに含まれているジョブデータに基づいて、該第2コマンドに含まれているファイルデータに対して処理を実行する。
図10の画面において、MFP100Bが指定されて、OKボタン508がタッチされた場合には、表示制御部307は、図15の結果画面を表示する。図15の画面では、結果画面では、MFP100Bでジョブを実行する旨を示す結果画像642が表示される。
また、たとえば、ジョブを実行させるMFPの指定の途中、または、印刷条件の設定などの途中に、MFP100Aに新たにデバイスが接続された場合には、MFP100Aの表示制御部307は、図16の画面を表示する。図16の例では、新たなデバイスは、「デバイス200C」であるとする。また、表示制御部307は、表示していた画面(たとえば、図15の画面)に重畳するように、ポップアップ画面として、図16の画面を表示する。
図16の画面では、メッセージ625と、利用有無画像628と、MFP設定画像630とが表示される。メッセージ625は、新たに検知されたデバイスのデバイスIDと、該新たなデバイスに記憶されたファイルデータを「設定中のジョブ」で利用するか否かを促進する旨を表示する。利用有無画像628は、該新たなデバイスに記憶されたファイルデータを「設定中のジョブ」で利用するか否かをユーザーに設定させるための画像である。MFP設定画像630は、利用有無画像628において、該新たなデバイスに記憶されたファイルデータを利用するとユーザーにより設定されたときに表示される。MFP設定画像630は、元々接続されていたデバイス200Aに記憶されているファイルデータと、新たに接続されたデバイス200Cに記憶されているファイルデータとを、同じMFPに処理させるか、異なるMFPに処理させるかをユーザーに設定させるための画像である。ユーザーが、「元々接続されていたデバイス200Aに記憶されているファイルデータと、新たに接続されたデバイス200Cに記憶されているファイルデータとを、同じMFPに処理させること」を所望する場合には、MFP設定画像630のうちの「同じジョブ実行MFPを設定する」という項目630Aを指定する。また、ユーザーが、「元々接続されていたデバイス200Aに記憶されているファイルデータと、新たに接続されたデバイス200Cに記憶されているファイルデータとを、異なるMFPに処理させること」を所望する場合には、MFP設定画像630のうちの「個別にジョブ実行MFPを設定する」という項目630Bを指定する。
また、利用有無画像628において、「利用しない」が選択されて、OKボタン508が操作されたときには、図16のポップアップ画面は消去される。また、利用有無画像628において、キャンセルボタン506が操作されたときにも、図16のポップアップ画面は消去される。
ユーザーにより、項目630Aが指定されて、OKボタン508がタッチされると、表示制御部307は、図17の画面を表示する。図17の画面では、メッセージ532と、MFP設定画像534とが表示される。図17の画面では、メッセージ532は、ジョブを実行させるMFPを設定する旨を表示する。また、MFP設定画像534は、デバイス200Aとデバイス200Cとの双方を利用するMFPをユーザーに設定させる画像である。
ユーザーにより、項目630Bが指定されて、OKボタン508がタッチされると、表示制御部307は、図18の画面を表示する。図18の画面では、メッセージ528と、MFP設定画像530とが表示される。図18の画面では、メッセージ528は、ジョブを実行させるMFPを設定する旨を表示する。また、MFP設定画像534は、デバイス200Aを利用するMFPと、デバイス200Cを利用するMFPとを別個にユーザーに設定させる画像である。
図17の画面または図18の画面により、ユーザーによりMFPが指定されると、図12の画面を表示する。ユーザーは、図12の画面により、ユーザーが指定したMFPに実行させる処理を指定する。図12の画面により、実行させる処理をユーザーが指定したときには、表示制御部307は、図13の画面を表示する。また、ユーザーが、元々接続されていたデバイス200Aについて、図12の画面でMFPに実行させる処理が決定されていた場合、つまり、図13の画面が表示されているときに、MFP100Aに対して新たにデバイス200Cが接続された場合には、まず、デバイス200Aに記憶されているファイルデータの指定、および印刷条件の設定をユーザーに行わせる。その後、さらに、表示制御部307は、図12の画面を表示させて、新たに接続されたデバイス200Cについて、MFP(ユーザーにより指定されたMFP)に実行させる処理を指定させる。これとともに、表示制御部307は、図13の画面を表示させて、新たに接続されたデバイス200Cに記憶されているファイルデータの指定、および印刷条件の設定をユーザーに行わせる。また、デバイス200Aとデバイス200Cとで、指定されたMFPにより同じ処理を実行させる場合には、デバイス200Cについては、図12の画面を表示させずに、図13の画面を表示させるようにしてもよい。
このようにして、MFP100Aは、MFP100Aに元々接続されていたデバイス200A、およびMFP100Aに新たに接続されたデバイス200Cについての設定を行う。ここで、設定は、デバイスに記憶されているファイルデータを処理させるMFPの設定、デバイスに記憶されているファイルデータの指定、印刷条件の設定など全ての設定をいう。
また、たとえば、第3の状況において、ユーザーが、MFP100Aに対して複数のデバイスを接続させたとする。複数のデバイスが接続されたときには、表示制御部307は、図10および図11の画面ではなく、図19の画面を表示させる。図19は、デバイス200A、デバイス200B、およびデバイス200CがMFP100Aに接続された場合に表示される画面である。
メッセージ520は、接続されたデバイス、および、接続された複数のデバイスのうち利用するデバイスをユーザーに促進する旨を表示する。デバイス画像522は、接続されたデバイス200CのデバイスIDを示す画像である。各デバイスIDには、チェックボックスが対応づけて表示される。ユーザーは利用したいデバイスのチェックボックスにチェックマークを入力する。第3の状況であれば、たとえば、ユーザーは、デバイス200Aのチェックボックスと、デバイス200Cのチェックボックスとにチェックマークを入力する。
ユーザーがデバイスIDのチェックボックスにチェックマークを入力した後に、OKボタン508をタッチすると、表示制御部307は、図20の画面を表示する。図20の画面では、メッセージ524は、複数のデバイスが検知されている旨などを表示する。
MFP設定画像526は、指定された複数のデバイスについて、該複数のデバイスに記憶されているファイルデータを同じMFPに処理させるか、異なるMFPに処理させるかをユーザーに設定させるための画像である。
ユーザーが、「指定された複数のデバイスについて、該複数のデバイスに記憶されているファイルデータのそれぞれを同じMFPに処理させること」を所望する場合には、MFP設定画像526のうちの「全デバイスに同じジョブ実行MFPを設定する」という項目526Aを指定する。また、ユーザーが、「指定された複数のデバイスについて、該複数のデバイスに記憶されているファイルデータのそれぞれを異なるMFPに処理させること」を所望する場合には、MFP設定画像526のうちの「デバイス毎にジョブ実行MFPを設定する」という項目526Bを指定する。
ユーザーにより項目630Aが指定されて、OKボタン508がタッチされると、表示制御部307は、図17の画面を表示する。また、ユーザーにより項目630Bが指定されて、OKボタン508がタッチされると、表示制御部307は、図18の画面を表示する。
次に、たとえば、第1の状況において、図14の画面を視認したユーザーが、デバイス200BをMFP100Bに接続させた場合を説明する。MFP100Bに、該デバイス200Bが接続されると、MFP100Bの表示制御部407は、図21の画面を表示部410に表示する。図21の画面は、MFP100Bが、デバイス200Bのファイルデータに対する処理を保留ジョブとして保留しており、該保留ジョブを、MFP100Bが実行してもよいか否かをユーザーに確認するための画面である。
また、図14の画面を視認したユーザーが、デバイス200BをMFP100Bに接続させたときに、MFP100Bが複数の保留ジョブを有する場合には、表示制御部407は、図22の画面を表示する。図22の画面は、たとえば、後述する図29の保留ジョブテーブルに基づいて表示される。図22の画面では、MFP100Bでの保留ジョブの一覧を示す保留ジョブ画像652と、他のMFP(図22の例では、MFP100C)での保留ジョブを示す保留ジョブ画像654などが表示される。
また、保留ジョブ画像652においては、各ジョブについてチェックボックが対応づけられて表示される。ユーザーは、図22の画面への操作により、保留ジョブ画像652で示される各ジョブについて、設定変更、削除、および実行をMFP100Bに行わせることができる。
たとえば、ユーザーがチェックボックスにチェックマークを入力した後に、設定変更ボタン658をタッチすると、該チェックマークが入力されたジョブに対する設定変更をMFP100Bに行わせることができる。設定変更ボタン658がタッチされると、表示制御部407は、図12の画面または図13の画面を表示する。
たとえば、ユーザーがチェックボックスにチェックマークを入力した後に、削除ボタン660をタッチすると、該チェックマークが入力されたジョブをMFP100Bに削除させることができる。
たとえば、ユーザーがチェックボックスにチェックマークを入力した後に、実行ボタン662をタッチすると、該チェックマークが入力されたジョブをMFP100Bに実行させることができる。
たとえば、ユーザーが保留ジョブの実行と異なる目的でデバイス200BをMFP200Bに接続させる場合がある。図21または図22の画面を表示することにより、該異なる目的でデバイス200BをMFP200Bに接続させた場合であっても、ユーザーは、保留ジョブを実行しないようにすることができる。したがって、ユーザーの利便性を向上させることができる。なお、変形例として、図20および図21の画面を表示させずに、MFP100Bは、接続されたデバイス200B内のファイルデータに対する処理を実行するようにしてもよい。
[画像形成システムのフローチャート]
図23は、画像形成システム20の処理フローを示す図である。図23では、管理装置50、MFP100A(1のMFP)と、MFP100B(他のMFP)とによる処理を説明する。なお、図23では、MFP100Aと、MFP100Bとの処理を説明する。また、図23では、第1処理~第4処理をサブールーチンとして表示している。
MFP100Aは、第1処理を実行する。第1処理において、MFP100Aは、管理装置50に対して、特定情報(図3参照)を要求する。MFP100Aは、第1処理の終了後、第2処理、および第3処理を実行する。第3処理において、MFP100Aは、第1コマンドまたは第2コマンドをMFP100Bに対して送信する。MFP100Bは、第4処理を実行し、必要に応じて、第1処理を実行する。
図24は、図23の処理を少し明確にした図である。ステップS2において、MFP100Aの検知部302は、ユーザーにより接続されたデバイスを検知する。次に、ステップS4において、制御部150は、図3に示した特定情報を管理装置50に対して要求する。典型的には、制御部150は、図3に示した特定情報を要求するための要求信号を管理装置50に対して送信する。次に、ステップS6において、管理装置50は、該要求された特定情報をMFP100Aに対して送信する。
次に、ステップS8において、制御部150は、第1取得部304、および特定部303の処理を終了した後に、利用可能なMFPの一覧画像516(図10および図11参照)を表示する。なお、特定部303の判断結果は、記憶部318に記憶される。この判断結果は、図27のステップS304の処理で用いられる。
ステップS8の処理終了後、特定部303が、ステップS2で検知されたデバイス200が、MFP100Aで利用可能であると判断した場合には、処理は、ステップS10に進む。一方、特定部303が、ステップS2で検知されたデバイスが、MFP100Aで利用不可能であると判断した場合には、処理は、ステップS12に進む。
以下では、MFP100Aで利用可能であると判断されたデバイスをデバイス200Aとする。また、MFP100Aで利用不可能であると判断されたデバイスをデバイス200Bとする。
ステップS10においては、制御部150は、第2コマンドを他のMFP100Bに送信する。第2コマンドは、ジョブデータと、デバイス100AからMFP100Aが取得したファイルデータとを含むコマンドである。ここで、該送信先のMFP(他のMFP)は、図10の画面において、デバイス200Aを利用可能なMFPとして選択されたMFPである。本実施形態では、該他のMFPをMFP100Bとして説明する。
ステップS14において、他のMFP100Bが、ステップS10で送信された第2コマンドを受信すると、他のMFP100Bは、該第2コマンドに含まれるファイルデータ(デバイス200Aに記憶されていたファイルデータ)を取得する。さらに、他のMFP100Bは、コマンドに含まれるジョブデータで規定されている処理を、該ファイルデータに対して実行する。
一方、ステップS12においては、制御部150は、デバイス200Bからファイルデータを取得しない。これは、デバイス200Bは、MFP100Bで利用不可能であると判断されたデバイスだからである。代わりに、制御部150は、デバイス200Bから、デバイス200Bに記憶されているファイルデータのデータIDと、該デバイス200BのデバイスIDとを取得する。さらに、制御部150は、該取得されたデータIDと、該取得されたデバイスIDと、ジョブデータとを第1コマンドとして他のMFP(MFP100B)に送信する。
ステップS16において、他のMFP100Bが、ステップS12で送信された第1コマンドを受信すると、他のMFP100Bは、該コマンドに基づくジョブを保留する。ここで、「ジョブを保留する処理」とは、該第1コマンドに含まれるデータIDと、デバイスIDと、データコマンドに含まれる処理の種別を示すデータなどを記憶部418に記憶させる処理である。該記憶されたデータを「保留ジョブデータ」ともいい、保留されているジョブを「保留ジョブ」ともいう。
ところで、MFP100Aは、ユーザー認証を実行するようにしてもよい。MFP100Aは、たとえば、利用が許可されたユーザーのユーザーIDを予め記憶している。ユーザーが、MFP100Aにデバイス200を接続させた場合には、該MFP100Aは、ユーザーIDの入力を受付けるユーザーID受付画面(特に図示せず)を表示する。該ユーザーは、該ユーザーIDを入力する。ユーザー認証部326は、該入力されたユーザーIDと、予め記憶されているユーザーIDとが一致しているか否かを判断する。ユーザー認証部326により双方のIDが一致すると判断された場合には、ユーザー認証が成功とされる。一方、該入力されたユーザーIDと、記憶されているユーザーIDとが一致していないとユーザー認証部326により判断された場合には、ユーザー認証が失敗とされる。
ユーザー認証が成功した場合には、MFP100Aは、接続されたデバイスに関する処理を開始させることができる。入力されたユーザーIDは、記憶部318に記憶される。また、MFP100Bもユーザー認証を実行するようにしてもよい。MFP100Bのユーザー認証は、MFP100Aのユーザー認証と同様である。MFP100Bにおいて入力されたユーザーIDは、記憶部418に記憶される。
ステップS10においては、制御部150は、ファイルデータと、ジョブデータとともに、記憶部318に記憶されているユーザーID(ユーザーにより入力されたユーザーID)も第2コマンドとして送信する。
また、ステップS12においては、制御部150は、データIDと、デバイスIDと、ジョブデータとともに、記憶部318に記憶されているユーザーID(ユーザーにより入力されたユーザーID)も第1コマンドとして送信する。
図29は、MFP100Bが保有する保留ジョブテーブルの一例である。保留ジョブテーブルは、保留ジョブIDに対応づけられて、データIDと、デバイスIDと、処理種別などが記憶される。図29では、たとえば、保有ジョブIDがJ1の保留ジョブとして、デバイス200Aに記憶されているファイルデータD1に対して印刷処理を実行するジョブが対応付けられている。また、全てのMFPの保留ジョブテーブルは、管理装置50が記憶するようにしてもよい。
次に、MFP100の詳細な処理として、第1処理~第4処理を説明する。図25~図28はそれぞれ、第1処理~第4処理のフローチャートである。図25~図28において、図24の処理と対応する処理については、図24のステップ番号と同一のステップ番号を示す。第1処理~第4処理は、MFP100AおよびMFP100Bで実行される処理である。
ステップS2において、MFP100Aの検知部302またはMFP100Bの検知部402は、デバイス200を検知する。次に、ステップS102において、第1取得部304または第1取得部404は、該デバイス200のデバイスIDを取得する。次に、制御部150または制御部450は、保留ジョブ(図24のステップS16参照)が存在するか否かを判断する。
たとえば、図24の処理において、MFP100Bが、ステップS16の処理を実行した後に、ステップS104の処理を実行した場合には、MFP100Bは、該ステップS104においては、YESと判断する。MFP100Bは、該ステップS104の処理を、図23のMFP100Bの第4処理の後の第1処理において実行する。
また、図24の処理において、MFP100Aが、ステップS104の処理を実行した場合には、MFP100Aは、該ステップS104においては、YESと判断する。MFP100Aは、該ステップS104の処理を、図23のMFP100Aの第1処理において実行する。
制御部150が保留ジョブはないと判断した場合には、処理は、ステップS106に進む。ステップS106において、制御部150は、複数のデバイスを検知したか否かを判断する。ここで、「複数のデバイス」は、複数のデバイスIF109を備えるMFP100に対して、ユーザーにより接続された複数のデバイスである。
ステップS108においては、表示制御部307は、デバイス選択画面を表示する。デバイス選択画面は、図19で示した図である。なお、図19の画面に対するユーザーの入力により、表示制御部307は、図20の画面などを表示する。
次に、ステップS4において、制御部150は、管理装置50に対して特定情報を要求する。次に、ステップS110において、特定部303は、管理装置50から特定情報を取得する。次に、ステップS112において、特定部303は、ステップS2で検知されたデバイス200を利用可能なMFPを、特定情報を用いて特定する。特定部303は、該特定結果を記憶部318に記憶させる。
次に、ステップS8において、制御部150は、ステップS102で取得されたデバイスID、および特定部303の特定結果などに基づいて、利用可能なMFPの一覧情報を生成する。そして、表示制御部307は、該一覧情報に基づいて、利用可能なMFPの一覧画像(図10および図11参照)を表示する。
図25のステップS2~ステップS8までの処理が、図24のステップS2~ステップS8の処理に対応する。
一方、ステップS104でYESと判断されると、処理は、ステップS118に進む。ステップS118において、制御部450は、ステップS2で検知されたデバイスのデバイスIDと、図29の1以上の保留ジョブのうちのいずれかの保留ジョブに対応づけられたデバイスIDとが一致するか否かを判断する。ステップS118において、YESと判断されると、処理は、ステップS120に進む。ステップS118において、NOと判断されると、処理は終了する。
ステップS118で保留ジョブのデバイスIDと一致すると判断されたデバイスIDのデバイスに、データIDが一致するファイルデータが存在するか否かを、ステップS120において制御部450は判断する。ここで、ステップS120の処理の詳細を説明する。ステップS120では、MFP100Bの第2取得部414が、デバイス200Bに記憶されているファイルデータのデータIDを取得する。また、図24および図28のステップS16において、制御部450が、ジョブ保留を実行した際に記憶部418に記憶させた保留ジョブデータに含まれるデータIDを、制御部450は取得する。ステップS120においては、制御部450は、デバイス200Bに記憶されているファイルデータのデータIDと、記憶部418に記憶されていたデータID(保留ジョブのデータID)とが一致するか否かを判断する。
制御部450が、双方のデータIDが一致すると判断した場合には、ステップS120ではYESと判断する。その後、処理は、ステップS124に進む。一方、制御部450が、双方のデータIDが一致しないと判断した場合、およびMFP100Bに接続されたデバイスにファイルデータが記憶されていないと判断した場合には、ステップS120ではNOと判断し、処理は、ステップS122に進む。
ステップS122においては、削除部416は、保留ジョブ(保留ジョブデータ)を削除する。ステップS124において、制御部450は、検知されたデバイス200Bに、ユーザーIDが記憶されているか否かを判断する。ステップS124において、制御部450が、デバイス200BにユーザーIDが記憶されていると判断した場合には、処理は、ステップS126に進む。
ステップS126においては、制御部450は、ユーザーIDが一致するか否かを判断する。ここで、ステップS126の処理の詳細を説明する。MFP100Bが、ステップS126の処理を実行するということは、ユーザーがデバイス200BをMFP100Bに接続させたということである。MFP100Bが、デバイス200Bを検知すると、MFP100Bのユーザー認証部426は、ユーザーID受付画面を表示する。ユーザー認証部426が該ユーザーID受付画面からユーザーIDを受付けると、ユーザー認証部426は、該ユーザーIDを記憶部418に記憶させる。
ステップS126においては、制御部450は、デバイス200Bに記憶されているユーザーID(MFP100Aに入力されたユーザーID)と、記憶部418に記憶されていたユーザーID(MFP100Bに入力されたユーザーID)とが一致するか否かを判断する。制御部450が、双方のユーザーIDが一致すると判断した場合には、ステップS126ではYESと判断し、処理は、ステップS128に進む。ステップS126でYESと判断される場合というのは、たとえば、MFP100AおよびMFP100Bの双方において、同一のユーザーIDによりユーザー認証が成功した場合ということである。一方、制御部450が、双方のユーザーIDが一致しないと判断した場合には、ステップS126ではNOと判断し、図25の処理は終了する。
ステップS128においては、表示制御部407は、図21または図22の画面を表示させる。ユーザーが、該画面から、保留ジョブの実行を入力したときには、ステップS128において、処理実行部412は、保留ジョブを実行する。ステップS128においては、典型的には、処理実行部412は、デバイス200Bに記憶されているファイルデータに対して処理を実行する。また、処理実行部412は、該処理の種別については、ステップS12で送信された第1コマンドに含まれるジョブデータからの処理の種別から特定する。
次に、図26を用いて、第2処理を説明する。第2処理は、制御部150が、ステップS8において、利用可能MFPの一覧画像516(図10および図11参照)を表示した後に実行される処理である。ステップS202において、受付部308は、表示部110に表示された一覧画像516から、1以上のMFPIDに対するユーザーの指定を受付ける。たとえば、図10または図11において、表示されているMFPIDのチェックボックスにチェックマークを入力して、OKボタン508をタッチすることにより、該チェックマークが入力されたMFPIDの指定を、受付部308は受付ける。
次に、ステップS204において、設定部309は、ステップS202で受付けたMFPIDのMFP100を設定する。典型的には、設定部309は、MFPIDを記憶部318に記憶させることにより、該MFPIDを設定する。
次に、表示制御部307は、図12および図13の画面を表示する。ユーザーは、図12および図13の画面から、種々の設定を行う。ステップS206において、設定部309は、図12および図13の画面からの設定に基づいて、ジョブ設定を実行する。ここで、設定部309は、図12および図13の画面から入力された設定情報を記憶部318に記憶させることにより、ジョブ設定を実行する。また、図13のファイル選択画像622でも説明したように、ジョブ設定は、ファイルデータのユーザーによる指定を含む。
次に、ステップS208において、ユーザー認証部326は、たとえば、ユーザー認証したか否かを判断する。画像形成システム20の構成として、ユーザー認証部326がユーザー認証を実行する構成であれば、たとえば、図25において、ステップS2の後に、ユーザー認証部326はユーザー認証を実行する。次に、ステップS210において、ユーザー認証部326は、該ユーザー認証について、ログアウトされたか否かを判断する。ここで、ログアウトする条件であるログアウト条件は、ユーザー認証部326によるユーザー認証によりログインされたときから、何ら操作せずに、所定時間(たとえば、1分間)経過するという条件を含む。また、ログインしたユーザーなどによりログアウト操作がMFP100Aに対して実行されるという条件を含む。
ステップS210において、YESと判断されると、処理はS222に進む。削除部316は、ステップS206でのジョブ設定を削除する。典型的には、削除部316は、記憶部318に記憶された図12および図13の画面から入力された情報を削除する。
また、ステップS210において、NOと判断されると、処理はS212に進む。ステップS212では、検知部302は、新たなデバイスが接続されたか否かを検知する。ステップS212において、検知部302が、新たなデバイスを検知した場合には(ステップS212のYES)、処理は、ステップS214に進む。一方、ステップS212において、検知部302が、新たなデバイスを検知していないと判断した場合には(ステップS212のNO)、処理は終了する。
ステップS212においては、表示制御部307は、図16の画面をポップアップ表示する。次に制御部150は、ステップS206で設定されたジョブで、該新たなデバイス内のファイルデータを処理するか否かを判断する。
たとえば、図16の画面の利用有無画像628において、「利用しない」がユーザーにより指定された場合には、制御部150は、ステップS214においてNOと判断する。その後、処理は終了する。
また、図16の画面の利用有無画像628において、「利用する」がユーザーにより指定された場合には、制御部150は、ステップS214においてYESと判断する。その後、処理は、ステップS216に進む。
ステップS216では、設定部309は、新たなデバイス200に記憶されているファイルデータ、および図12および図13の画面からユーザーにより入力された設定情報などを、ステップS206で設定されたジョブに追加させる。
次に、図27を用いて、第3処理を説明する。制御部150は、ステップS302において、ジョブデータを生成する。制御部150は、ステップS204およびステップS206において記憶部318に記憶された「送信先のMFPのアドレスと、該送信先のMFPで実行させる処理の種別と、印刷条件」などに基づいて、ジョブデータを生成する。
ステップS304において、制御部150は、ステップS2で検知したデバイスがMFP100Aで利用可能であるか否かを判断する。制御部150は、ステップS304の処理を、たとえば、ステップS112で記憶された「特定部303の特定結果」に基づいて行う。「特定部303の特定結果」が、「ステップS2で検知したデバイスがMFP100Aで利用可能である」という結果である場合には、制御部150は、ステップS304においてYESと判断する。「特定部303の特定結果」が、「ステップS2で検知したデバイスがMFP100Aで利用可能ではない」という結果である場合には、制御部150は、ステップS304においてNOと判断する。
ステップS304において、YESと判断された場合に、処理はステップS306に進む。また、ステップS304において、NOと判断された場合に、処理はステップS308に進む。
ステップS306において、制御部150は、ステップS2で検知したデバイス200からファイルデータを取得し、該ファイルデータをジョブデータに付加することにより、第2コマンドを生成する。また、ステップS308において、制御部150は、ステップS2で検知したデバイス200からデバイスIDと、データIDとを取得し、ジョブデータに付加することにより、第1コマンドを生成する。
次に、ステップS310において、制御部150は、ユーザー認証を実行しているか否かを判断する。制御部150がユーザー認証していないと判断した場合には(ステップS310でNO)、処理は、ステップS314に進む。また、制御部150がユーザー認証していると判断した場合には(ステップS310でYES)、処理は、ステップS312に進む。
ステップS314において、制御部150は、ジョブデータに対して、ユーザー認証で用いられたユーザーIDをデータコマンドに付加する。これにより、ユーザーIDが、第1コマンドまたは第2コマンドに付加される。
ステップS314において、制御部150は、送受信部313からステップS306、ステップS308,またはステップS312で生成されたコマンド(第1コマンドまたは第2コマンド)を、他のMFPBに送信する。
次に、図28を用いて、第4処理を説明する。第4処理は、図23でも示したように、MFP100Bによって実行される処理である。図27のステップS314で送信されたコマンドを、ステップS402において、MFP100Bの送受信部413が受信する。その後、処理は、ステップS404に進む。
ステップS404において、コマンドにユーザーIDが含まれている場合に、該ユーザーIDと、MFP100Bで実行されたユーザー認証時のユーザーIDとが一致するか否かを、ユーザー認証部426は判断する。
ステップS404においてNOと判断されると処理は終了する。ステップS404においてYESと判断されると処理はステップS406に進む。ステップS406においては、制御部450は、ステップS402で受信したコマンドにファイルデータが記憶されているか否かを判断する。ステップS406でYESと判断されると、処理は、ステップS14に進む。また、ステップS406でNOと判断されると、処理は、ステップS16に進む。
ステップS14において、処理実行部412は、デバイス200からファイルデータを取得し、該ファイルデータに対して処理を実行する。ステップS16においては、制御部450は、ジョブを保留する。
[画像形成システム、および画像形成装置が奏する効果]
次に、本実施形態の画像形成システム、および画像形成装置が奏する効果について説明する。
(1) 図25のステップS2において、検知部302はデバイス200を検知する。次に、ステップS102において、第1取得部304は、検知されたデバイス200のデバイスIDを取得する。次に、ステップS112において、特定部303は、検知されたデバイスを利用可能なMFPを、特定情報を用いて特定する。次に、表示部110は、図10または図11に示すように、特定部303により特定された1以上のMFPそれぞれのMFPIDを表示する。
したがって、本実施形態の画像形成システムであれば、表示部110が図10または図11の画面を表示することにより、ユーザーは、デバイス200を利用可能なMFPを容易に認識できる。特に、ユーザーがMFPに接続させたデバイスが該MFPで利用不可能であると判断された場合であっても、表示部110が図11の画面を表示することにより、該デバイスを利用可能な他のMFPを、ユーザーに負担を強いることなく該ユーザーに認識させることできる。
(2) また、ステップS202において、受付部308は、表示部110に表示された一覧画像516(図10および図11参照)から、1以上のMFPID(本実施形態では、MFP100B)に対するユーザーの指定を受付ける。該指定されたMFP100Bが、接続されたデバイス内のファイルデータに対して処理を実行するMFPとなる。また、ステップS206において、MFP100Aの設定部309は、図12および図13の画面からの設定に基づいて、ジョブ設定を実行する。また、ステップS314において、送受信部313は、該ジョブ設定に応じたコマンド(第1コマンドまたは第2コマンド)を他のMFP100Bに対して送信する。該他のMFP100Bは、ステップS202において、受付部308により受付けられたMFP100である。さらに、他のMFP100Bの処理実行部412は、ステップS14またはステップS128において、データに対する処理を、送信されたコマンドに基づいて実行する。
したがって、たとえば、デバイスを接続させたMFP200Aにおいて、該デバイスを利用不可能であると判断された場合であっても、該デバイスに記憶されているファイルデータに対する処理を他のMFP200Bに実行させることができる。
(3) また、MFP100Aで検知されたデバイスが、ステップS112(ステップS304)で、特定部303により、該MFP100Aで利用可能であると判断された場合には、送受信部313は、該デバイスから取得されたファイルデータが含まれた第2コマンド(ステップS306参照)を、他のMFP100Bに送信する。他のMFP100Bの処理実行部412は、該第2コマンドに含まれるファイルデータに対する処理を実行する。したがって、検知されたデバイスが、MFP100Aで利用可能であると判断された場合には、ユーザーにより指定された他のMFP100Bにおいて、ファイルデータに対する処理を適切に実行させることができる。
たとえば、第2の状況(図8参照)において、ユーザーは、デバイス200AをMFP100Aに接続させて、図10の画像を表示させる。図10の画像により、処理を実行させるMFPとして、ユーザーは、MFP100AとMFP100Bとを指定する。そして、ユーザーは、MFP100Aの図13の印刷設定画面およびMFP100Bの図13の印刷設定画面において、詳細設定ボタン626の操作により「秘密文書」という画像を付加する処理を選択する。これにより、第2の状況において、ユーザーは、MFP100Aで画像処理(「秘密文書」という画像を付加する処理)を施す設定を行い、かつ該設定を該MFP100Aおよび該MFP100Bの双方に反映させることができる。したがって、第2の状況において、ユーザーの負担を軽減することができる。
(4) また、MFP100Aで検知されたデバイスが、ステップS112(ステップS304)で、特定部303により、該MFP100Aで利用可能ではない(利用不可能である)と判断された場合には、送受信部313は、該デバイスから取得されたデータIDが含まれた第1コマンド(ステップS308参照)を、他のMFP100Bに送信する。図23の第4処理の後の第1処理におけるステップS2において、他のMFP100Bの検知部402が、デバイス200の接続を検知した場合には、ステップS120において、第2取得部414は、デバイス200Bに記憶されているファイルデータのデータIDを、該デバイス200Bから取得する。そして、ステップS128において、ステップS16で記憶部418に記憶されたデータIDのうち、該取得されたデータIDと一致するデータIDのデータに対する処理を処理実行部412は実行する。したがって、検知されたデバイスが、MFP100Aで利用不可能であると判断された場合であっても、ユーザーにより指定された他のMFP100Bにファイルデータに対する処理を適切に実行させることができる。
たとえば、第1の状況においては、ステップS206において、図13の画面から、ユーザーは、MFP100Aに記憶されているファイルデータaを指定して、かつ印刷条件を設定することができる。該ファイルデータaの指定と、該ファイルデータaの印刷条件についても、設定部309は、ジョブに設定する(ジョブに含ませる)。これにより、MFP100Aは、ファイルデータaをMFP100Bに送信する。その後、ユーザーは、MFP100Bにデバイス200Aを接続させて、ファイルデータaとファイルデータbとを統合した統合データに基づく印刷を該MFP100Bに実行させることができる。したがって、第1の状況において、ユーザーの負担を軽減することができる。
(5) また、第1コマンドには、データIDの他に、デバイスIDも含まれている(ステップS308参照)。また、ステップS118において、ステップS2で検知されたデバイスのデバイスIDと、図29の1以上の保留ジョブのうちのいずれかの保留ジョブに対応づけられたデバイスIDとが一致するか否かを判断する。ステップS118でYESと判断された場合に、処理実行部412は、ステップS128において、保留ジョブを実行する。また、ステップS118でNOと判断された場合には、ステップS128の処理が実行されないことから、処理実行部412は、保留ジョブを実行しない。したがって、たとえば、第1の状況において、MFP100Bにデバイス200Bを接続させるべきところ、該MFP100Bに他のデバイスを誤って接続させてしまった場合であっても、該他のデバイス内に記憶されているファイルデータに対する処理が実行されてしまうことを防止できる。
(6) また、第1の状況において、図14の画面を視認したユーザーが、デバイス200BをMFP100Bに接続させた場合には、表示部410は、表示制御部407の制御により、図22の画面を表示するようにしてもよい。図25においては、たとえば、ステップS104においてYESと判断された場合において、ステップS118の処理を実行する前に、図22の画面は表示される。つまり、図22の画面は、ステップS128の保留ジョブ実行の前に表示される。図22の画面では、保留ジョブ画像652において保留ジョブの一覧を表示する。受付部408は、該保留ジョブ画像652で表示されている1以上の保留ジョブに対して、設定変更ボタン658への操作による設定変更、削除ボタン660への操作による削除、および実行ボタン662への操作による実行のうち少なくとも1の指定を受付ける。したがって、保留ジョブに対して、ユーザーは種々の処理を実行できることから、ユーザーの利便性を向上させることができる。
(7) また、図22の画面においては、MFP100A(第1MFP)およびMFP100B(第2MFP)のいずれとも異なるMFP100Cについても保留ジョブの一覧(保留ジョブ画像654)が表示されている。したがって、ユーザーは、該MFP100Cについての保留ジョブも認識することができる。なお、図22において、表示制御部407は、MFP100A(第1MFP)およびMFP100B(第2MFP)のいずれとも異なるMFPが複数ある場合には、該複数のMFP毎に、保留ジョブを表示するようにしてもよい。
(8) また、他のMFP100Bの削除部416は、予め定められた条件が成立した場合に、保留ジョブを削除する。したがって、MFP100Bの記憶部418の記憶容量を削減できることから、結果として保留ジョブについての記憶効率を向上させることができる。
(9) また、データIDにより識別されるデータをデバイスから取得できない場合、たとえば、ステップS120において、デバイスの中にファイルデータが存在しないと判断された場合(ステップS120でNO)、ステップS118でYESと判断されたデバイスの保留ジョブを削除する。これは、該保留ジョブは実行不可能であると推定されることに基づく。これにより、MFP100Bの記憶部418の記憶容量を削減できることから、結果として保留ジョブによる保留ジョブについての記憶効率を向上させることができる。
(10) また、MFP100Aの送受信部313は、ネットワーク40を経由して、コマンド(第1のコマンドおよび第2のコマンド)を、他のMFP100Bに対して送信することができる。したがって、たとえば、ユーザーに負担を強いることなく、送受信部313は、コマンドを、他のMFP100Bに対して送信することができる。
(11) また、表示部110は、特定部303により特定された2以上のMFPそれぞれのMFPIDを表示する。たとえば、表示部110は、図10の画面を表示する。また、受付部308は、表示部110により図10の画面で表示された2以上のMFPIDのうち複数のMFPIDに対するユーザーによる指定を受付可能である。さらに、ユーザーが指定した複数のMFPについて、図13の画面により該ユーザーは処理設定を、ユーザーがデバイス200を接続させたMFPにおいて行うことができる。よって、ユーザーの利便性を向上させることができる。
なお、変形例として、図10の画面または図11の画面において、ユーザーにより2以上のMFPが指定された場合には、「該2以上のMFPについて同一の処理設定を行う」か、「該2以上のMFPについてそれぞれ異なる処理設定を行う」かをユーザーに入力させる画面(特に図示せず)を表示するようにしてもよい。この画面では、「該2以上のMFPについて同一の処理設定を行う」という項目と、「該2以上のMFPについてそれぞれ異なる処理設定を行う」という項目とを表示する。
ユーザーにより、「該2以上のMFPについて同一の処理設定を行う」という項目が選択された場合には、該2以上のMFPについて同一の処理設定を行うための図13の画面が表示される。また、ユーザーにより、「該2以上のMFPについてそれぞれ異なる処理設定を行う」という項目が選択された場合には、該2以上のMFPそれぞれのついての図13の画面が表示される。
(12) また、デバイスIF109を複数備えるMFP(たとえば、MFP100A)の検知部302は、複数のデバイスの接続を検知可能である。また、表示部110は、図19に示すように、検知部302により検知された複数のデバイスそれぞれのデバイスIDを表示する。受付部308は、表示部110により表示された複数のデバイスIDに対するユーザーによる指定を受付ける。さらに、ユーザーは、図20の画面、および図17の画面または図18の画面により、該複数のデバイスそれぞれについての処理設定を行う。ユーザーが複数のデバイスを接続させたMFPにおいて、該複数のデバイスそれぞれに記憶されているファイルデータをどのMFPに処理させるかを、該ユーザーは設定できる。したがって、ユーザーの利便性を向上させることができる。
たとえば、図9に示す第3の状況において、たとえば、MFP100Aにデバイス200Aおよびデバイス200Cの双方を接続させて、MFP100Aにおいて画像処理を施す設定を、該MFP100Aおよび該MFP100Cの双方に反映させることができる。さらに、デバイス200Aに記憶されているファイルデータaを処理させるMFP、およびデバイス200Cに記憶されているファイルデータcを処理させるMFPを、ユーザーは決定することができる。したがって、第3の状況において、ユーザーの負担を軽減することができる。
(13) 表示部110は、図19に示すように、複数のデバイスIDを表示する。受付部308は、表示された複数のデバイスIDに対するユーザーの指定を受付ける。受付部308が複数のデバイスIDを受付けると、表示制御部307は、図20の画面を表示する。図20の画面では、指定が受付けられた複数のデバイスIDそれぞれのデバイス毎についてMFPを指定するか、または該複数のデバイスIDそれぞれのデバイスに記憶されているファイルデータについて共通のMFPに処理を実行させるか、異なるMFPに処理を実行させるかをユーザーに選択させるためのMFP設定画像526を表示する。MFP設定画像526は、複数のデバイスIDそれぞれのデバイスに記憶されているファイルデータを異なるMFPに処理させるか、複数のデバイスIDそれぞれのデバイスに記憶されているファイルデータを同一のMFPに処理させるかをユーザーに選択させるための画像である。MFP設定画像526の表示により、ユーザーの利便性を向上させることができる。
(14) また、一のデバイスがMFPに接続されて、該一のデバイス内のファイルデータのジョブ設定中に、新たなデバイスが接続される場合がある。この場合には、表示部110は、図16の画面をポップアップ画像として表示する。図16の画面では、新たなデバイスに記憶されているファイルデータを該実行中のジョブ設定の対象とするか否かをユーザーに選択させるための利用有無画像628を表示する。利用有無画像628の表示により、ユーザーの利便性を向上させることができる。
(15) また、MFP100A(第1MFP)と、MFP100B(第2MFP)とにおいて、同一のユーザーIDでログインされている場合に、MFP100Bの処理実行部412は、デバイスに記憶されているファイルデータに対する処理を、コマンドに基づいて実行する。本実施形態では、図27のステップS310において、MFP100Aに対してユーザー認証されているか否かを判断し、ユーザー認証していると判断された場合には、ステップS312においてジョブデータにユーザーIDが付加される。
さらに、図28のステップS404においては、MFP100Bにおいて実行されたユーザー認証で入力されたユーザーIDと、ステップS312において付加されたユーザーIDとが一致するか否かが判断される。双方のユーザーIDが一致していると判断された場合には、ジョブの実行またはジョブが保留され、双方のユーザーIDが一致していないと判断された場合には、ジョブの実行またはジョブが保留されることなく、処理が終了する。したがって、MFP100Aにデバイスを接続させたユーザーと、MFP100Bにデバイスを接続させたユーザーとが異なっていたとしても、該MFP100Bには、該接続されたデバイス内のファイルデータに対する処理を実行させないようにすることができる。したがって、画像形成システム20のセキュリティ面を向上させることができる。
(16) また、本実施形態では、特定情報は、管理装置50が保有している。デバイスが検知されたMFPは、たとえば、図24のステップS4において特定情報を、管理装置50に対して要求する。管理装置50は、要求元のMFPに特定情報を送信する。したがって、デバイスとMFPとの関係を一元的に管理することができる。よって、画像形成システムのセキュリティ性を向上させることができる。
(17) また、たとえば、デバイス200Aのファイルデータaのヘッダに機密コードを付加して印刷している場合、その設定が別のユーザーに引き継がれて利用可能であると、機密コードが流出してしまうため、セキュリティ性に問題がある。そこで、図26のステップS208、ステップS210、およびステップS222において、ユーザー認証されたが、該ユーザー認証についてログアウトされた場合には、MFP100は、該ユーザー認証されたときのジョブ設定を削除する。これにより、セキュリティ性を向上させることができる。
<変形例>
本発明は、上記の実施例に限られず、さらに種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例について説明する。
(1) 削除部416がジョブを削除する削除条件(予め定められた条件)の他の例を説明する。該削除条件は、該ジョブに含まれるデータに対する処理が処理実行部412により実行されない期間が、予め定められた期間に到達するという条件を含むようにしてもよい。つまり、たとえば、MFP100Bにジョブが保留されたときから、予め定められた期間が経過したときに、該MFP100Bの削除部416は、該保留されているジョブを削除する。予め定められた期間は如何なる期間であってもよい。予め定められた期間は、たとえば、1週間としてもよい。このような構成であっても、MFP100Bの記憶部418の記憶容量を削減できることから、結果として保留ジョブについての記憶効率を向上させることができる。
(2) 次に、削除条件の他の例を説明する。図30は、削除条件の他の例を説明するための図である。図3でも説明したように、特定情報は、複数のMFP毎に、利用可能なデバイスが定められた情報である。また、特定情報は、管理者などが変更することが可能であり、これにより、管理者が所望するセキュリティ性を実現することができる。
また、前述の実施形態では、MFP100Bがジョブを保留している。ここで、管理装置50に記憶されている特定情報が、管理者などにより変更された場合に、該変更された特定情報は、画像形成システム20を構成する各MFPに送信されるようにしてもよい。
たとえば、図3の例では、MFP100Bについては、デバイス200Bが利用可能であると定められている。したがって、図29に示すように、保留ジョブJ2においては、デバイス200Bのジョブが保留されている。その後、図30に示すように、管理者により、MFP100Bにおいて、デバイス200Bが利用可能でないと規定されたとする。この場合において、特定情報は、各MFPに送信される。第3取得部420が、該特定情報を取得する。該特定情報を取得したMFP100Bの制御部450は、該MFP100Bにおいてデバイス200Bが利用不可能であることを認識する。これとともに、該制御部450は、デバイス200Bを利用する保留ジョブJ2を実行することができない旨を認識する。これにより、MFP100Bの削除部416は、該ジョブJ2を削除する。つまり、削除条件は、第3取得部420により取得された特定情報により利用可能ではないと定められるという条件を含む。換言すると、第3取得部420により取得された特定情報により利用可能ではないデバイスに記憶されているファイルデータに対する処理を実行する保留ジョブを削除部416は削除する。このような構成であれば、実行できない保留ジョブをいつまでも記憶させることを防止できることから、MFP100Bの記憶部418の記憶容量を削減できる。よって、結果として保留ジョブについての記憶効率を向上させることができる。
(3) また、MFP100Aがネットワーク40に接続されていないとする。この場合には、MFP100Aは他のMFPと通信することができない。このような画像形成システムで、たとえば、第1の状況(図7参照)において、デバイス200Bに記憶されているファイルデータbと、MFP100Aに記憶されているファイルデータaとの統合データに基づく処理(たとえば、該統合データに係る印刷処理)をMFP100Bに実行させたいと、ユーザーは考えているとする。
この場合において、たとえば、ユーザーがMFP100Aに対してデバイス200B(MFP100Aで利用不可能なデバイス)を接続すると、MFP100Aは、図10の画面を表示する。この図10において、処理を実行させたいMFPをユーザーは指定する。ここでは、ユーザーは、処理を実行させたいMFPとしてMFP100Bを指定したとする。ユーザーがMFP100Bを指定すると、MFP100Aは、該MFP100BのMFPIDをデバイス200Bに記憶させる。その後、MFP100Aは、図12および図13の画面から入力された設定情報も、ジョブデータとしてデバイス200Bに記憶させる。
その後、ユーザーは、MFP100Bに対して、該デバイス200Bを接続させる。MFP100Bの制御部450の第4取得部424は、デバイス200Bから、ジョブデータと、MFPIDとを取得する。制御部450は、取得したMFPIDと、制御部450を有するMFP(MFP100B)のMFPIDとを比較する。該比較により、双方のMFPIDが一致すると判断された場合には、MFP100Bに適正なデバイスが接続されたと判断し、該デバイスに記憶されているファイルデータおよび設定情報(ジョブデータ)に基づいて、処理を実行する。一方、該比較により、双方のMFPIDが一致しないと判断された場合には、MFP100Bは、この処理を実行しない。
このように、本変形例では、ユーザーがデバイスを接続させたMFP100Aと、通信できないMFP100Bに対しても、ユーザーは処理を実行させることができる。したがって、ユーザーの利便性を向上させることができる。
また、本変形例のさらなる変形例として、MFPIDをデバイス200に記憶させるのではなく、該MFPIDを管理装置50に送信するようにしてもよい。この場合には、管理装置50は、該送信されたMFPIDを記憶する。その後、デバイスが接続されたMFP200Bは、管理装置50に対して、MFPIDを要求する。MFP100Bは、該要求したMFPIDと、該MFP100BのMFPIDとを比較する。該比較により、双方のMFPIDが一致すると判断された場合には、MFP100Bに適正なデバイスが接続されたと判断し、該デバイスに記憶されているファイルデータおよび設定情報に基づいて、処理を実行する。一方、該比較により、双方のMFPIDが一致しないと判断された場合には、MFP100Bは、この処理を実行しない。
(4) 次に、図5、図10、および図11の画面の表示態様の変形例を説明する。図31は、第1の表示態様を示す例である。図31に示すように、第1の表示態様は、1以上の画像形成装置それぞれの位置が示されている地図情報750を表示する態様である。図31の例では、地図情報として、たとえば、デバイスを接続させたMFPが備えられている部屋の情報が表示されている。部屋の情報として、経路の画像702と、入口の画像704とが表示されている。
図31の例では、デバイスを接続させたMFPに「現在地」という文字が表示され、該デバイスを利用可能なMFPの識別情報としてマーク706、708、710が表示されている。このような構成であれば、MFPIDを理解していないユーザーであっても、地図情報750(地図画像)を視認することにより、デバイスを利用可能なMFPの位置を直感的に認識することができる。
(5) 次に、第2の表示態様について説明する。図5、図10、および図11の例では、デバイスを接続させたMFPからの距離の近さに応じた優先度でMFPIDを表示するとして説明した。第2の表示態様では、MFP100Aのユーザー認証時に入力されたユーザーIDにおいて利用頻度の高さに応じた優先度でMFPIDを表示する。
たとえば、MFP100Aは、図32に示す使用頻度データベースを保持している。図32の例では、ユーザーIDごとに、各MFPの使用頻度(たとえば使用回数)が規定されている。たとえば、U1であるユーザーIDについては、MFP100AがA1回使用され、MFP100BがB1回使用され、MFP100CがC1回使用されていることが規定されている。このデータベースは、たとえば、管理装置50が一元的に管理している。また、各MFPは、該MFPが使用されると、該使用された旨の情報を管理装置50に対して送信する。この使用とは、たとえば、「MFPに処理を実行させること」をいう。処理とは、たとえば、上述の種々の処理(たとえば、印刷処理、スキャン処理)の少なくとも1つの処理である。
管理装置50は、該使用された旨の情報を受信すると、該情報に基づいて、図32に示す使用頻度データベースを更新する。さらに、管理装置50は、該更新された使用頻度データベースを各MFPに送信する。各MFPは、該MFPが記憶している使用頻度データベースを、該送信された使用頻度データベース(更新された使用頻度データベース)に更新する。
MFP100Aにデバイス200が接続されると、ユーザー認証部326は、ユーザー認証を行うことにより、ユーザーに対してユーザーIDを入力させる。さらに、特定部303は、該デバイス200を利用可能なMFPを特定情報に基づいて特定する。表示制御部307は、ユーザー認証時に入力されたユーザーIDにおいて、該デバイス200を利用可能なMFPの使用頻度の高さを、図32に示す使用頻度データベースに基づいて特定する。そして、表示制御部307は、ユーザー認証時に入力されたユーザーIDにおいて、該デバイス200を利用可能なMFPの使用頻度の高さに応じた優先度でMFPIDを表示する。たとえば、表示部110は、入力されたユーザーIDについて、使用頻度が高いMFPのMFPIDを上から順に表示する(図5参照)。
これにより、デバイスを接続させたユーザーは、該デバイスを利用可能なMFPであって、該ユーザーの使用頻度の高いMFPを認識することができる。したがって、ユーザーの利便性を向上させることができる。
(6) 前述の実施形態では、特定情報は、管理装置50が保持しているとして説明した。しかしながら、特定情報は、複数のMFPのうち少なくとも1つが保持するようにしてもよい。以下では、特定情報を有するMFPを「特定MFP」という。
この場合には、ステップS4において、MFP100Aは、特定MFPに対して特定情報を要求する。特定MFPは、特定情報を、要求元のMFPに送信する。また、特定情報を要求したMFPと、特定MFPとが、ネットワークで接続されていない場合には、MFP100Aは、管理装置50経由で要求信号を特定MFPに送信するようにしてもよい。この場合には、特定MFPは、管理装置50経由で、特定情報をMFP100Aに送信する。
このような構成によれば、管理装置50ではなく、MFPに特定情報を保持させることができる。したがって、管理装置50の処理負担を軽減させることができる。
今回開示された各実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された発明は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。