以下の記載では、多数の特定の詳細は、開示される主題および環境のシステムおよび方法であって、開示される主題の十分な理解を提供するように動作する場合がある、システムおよび方法に関して記載される。しかしながら、開示される主題は、そのような特定の詳細を用いずに実施されてもよく、また当該技術分野でよく知られている一定の特性は、開示される主題の複雑化を回避するために、詳細には記載されないことが、当業者であれば明らかであろう。加えて、以下に記載される実施形態は、例示的なものであり、開示される主題の範囲内にある他のシステムおよび方法があると考えられることが理解されるだろう。
本明細書に記載される様々な技法は、フィルタの付いていない容器を使用した、1つ以上の冷凍食品または飲料液体のためのパッケージング、およびこの冷凍液体内容物を高品質の美味しい食品または飲料製品に効率的に変換する方法を提供する。単一チャンバのフィルタが付いていない容器を、機械ベースのシステムが容器を順応し、冷凍液体内容物の融解および/または希釈を促進して、それらから直接所望の香味、有効性、容積、温度、および食感を有する消費可能な液体飲料または食品製品を、淹れる必要なく適時に、便利に生成し得るように設計することができる。単純化のために、冷凍食品もしくは飲料液体は、「冷凍液体内容物」(複数可)として称される場合がある。
いくつかの実施形態では、冷凍されて冷凍液体内容物を作り出す液体は、いくつかの実施形態では、いわゆる抽出物に由来する可能性がある任意の冷凍液体物品、例えば、溶媒を使用した一定の溶解可能な固形物の除去を通して得られる製品であってもよい。例えば、抽出物は、挽いたコーヒーの粉末または茶葉から一定の望ましい溶解可能な固形物を除去するために、水を使用して作り出されてもよい。やや紛らわしいが、固形物含有量が高い一定の液体抽出物は、濃縮抽出物として称されることが多い。この文脈における「濃縮」という用語の使用は、高い固形物含有量が、純粋に、作製されたままの状態の溶解固形物の高レベルを確実にするために限定された量の溶媒を使用した固形物の溶媒抽出を通して達成されたか、またはある技法および/もしくはプロセスによって(例えば、その有効性または強度を増加させるための熱もしくは冷蔵を使用した逆浸透もしくは蒸発によって)、溶媒が液体から除去された、濃縮の二次的なステップを通して達成されたかに応じて、全体的に正確である場合もあり、または正確でない場合もある。前者の例は、高固形物抽出物であり、第2の例は、濃縮物である。
固形物の抽出または溶解を通して飲料製品を作り出すためのシステムである(例えば、別個に工場で挽いた粉末/葉などが大量に処理される場合がある)「ブルーワー」とは対照的に、飲料を作り出すことを容易にするための本明細書に記載される装置は、ブルーワーではない。むしろ、先に淹れた冷凍液体内容物から飲料を作り出すために使用されてもよい分注機能を用いて、先に淹れるか、または抽出した濃縮物を融解および/または希釈する。
冷凍液体内容物を作製するために使用される液体は、純粋な濃縮物、例えば、フルーツジュースもしくはスープなどの消費可能な複合物から水もしくは別の溶媒を除去して、フルーツジュース濃縮物もしくは煮汁濃縮物を作り出すことによって得られる製品であってもまたよい。いくつかの実施形態では、ミルクから水を除去して、コンデンスミルクを作り出す場合がある。高TDS値および/または濃度は、輸送費用および棚空間を低減するため、または利便性のため、希釈を介して作り出される製品の有効性および一人分の分量の多用途性のため、または例えば、水分活性の低下による抗菌活性の増強に起因する保存可能期間の向上のためのいずれかのために望ましい場合がある。これらの特定のものは、変形例であるが、任意の液状食品または飲料製品を、作り出す方法にかかわらず、かつその固形内容物が本開示の範囲内に該当するかにかかわらず、例示することを意図している。
図1A~1Eは、冷凍液体内容物を保持する容器を通して機械ベースのシステムによって加圧または重力供給される希釈液の所望の流れを可能にするように、冷凍液体内容物を構成および包装し得る方法についての様々な実施形態を示す。冷凍液体内容物への熱伝達を容易にすることに加えて、希釈液は、乱流運動を作り出すために有効であり、それによって本明細書に記載される技法の範囲外ではない種々のやり方で、融解を迅速化することができる。容器の中で、冷凍液体内容物は、任意の有用な形状またはサイズへと冷凍されていてもよい。
図1Aは、容器110の断面図であり、それを示し(定位置に密封蓋を有しない)、容器は、冷凍液体内容物120の包装のための空洞を画定する。冷凍液体内容物120は、容器に液体を充填し、次に液体を凍結させることによって適所に冷凍するか、または冷凍内容物は、ある形状へと冷凍され、次に、容器内に配置することができる。この例では、出口針穿孔のための隙間を可能にし、かつ容器を通した、および冷凍液体内容物の周りの融解/希釈液の所望の流れを作り出して、所望の香味、強度、容積、食感、および温度の飲料を生成するための、容器内の冷凍液体内容物の外部表面の周りに経路を作り出すために、容器の底部部分から離れるように変位される、冷凍液体内容物を示す。
図1Bは、予め成形された形状が、閉塞または背圧を有することなく、そこを通した所望の液体の流れを提供するための出口針穿孔を順応させるための、その本体内の貫通孔130および下にある逃がし部分132を画定するように、冷凍液体内容物が、容器の外側に合致するように構成された形状へと成形され、続いて装填される、別の実施形態を図示する。
図1Cは、容器を通した、および冷凍液体内容物の周りの所望の液体の流れを提供するように大きい隙間空間を有する、複数の様々な形状およびサイズで提供される複数の冷凍液体内容物片140~180を示す。いくつかの実施形態では、密封容器の中の冷凍液体内容物は、複数の濃縮物および組成物を含んでもよい。例えば、冷凍液体内容物140および150は、レモネード濃縮物を含む可能性があり、一方で冷凍飲料濃縮物160、170、および180は、茶濃縮物を含んでもよく、結果として「アーノルド・パーマー」が得られる。
図1Dおよび1Eは、代替的にドーム195(双安定または別の方法による)を有する底部部分を含む形状にされた容器115についての実施形態を図示する。図1Dでは、冷凍液体内容物が添加され、適所で冷凍され、底部に冷凍したドーム構造195を完成させ、ドーム構造が一次的な、すなわち初期位置になっている、容器から外向きに膨らんだときの、その初期状態での容器115を示す。図1Eは、液体冷凍液体内容物190が、上向きに、上部空間の中へと変位され、容器の内側底部と冷凍液体内容物の底部部分との間の空間もしくは空所を取り戻すまたは「交換」するように、ドーム195が容器の空洞の中へと内向きに方向付けられた二次的な位置に変位された後の容器115の状態を示す。この変位は、望ましいことに、容器の底部に出口穿孔針のための空間を作り出し、融解/希釈液がある場合にこれを冷凍液体内容物の外側に回送するための流路を作り出す。
図1Fは、多面的な形状を備える容器196を図示する。この実施形態では、容器196は、異なる形状部分196A~Eを含む。いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物を充填、融解、および希釈するプロセスは、概して、容器のサイズまたは形状による影響を受けない場合がある。いくつかの実施形態では、一定の設計検討事項は、例えば、冷凍液体内容物の無制限の放出を促進しかつ容易にしてもよく、針穿孔を順応してもよく、冷凍液体内容物の周りに隙間を開発して希釈液のための準備が整った流路を促進してもよく、および/またはこれに類するものを行ってもよい幾何学的形状を使用することに関して考慮することができる。例えば、そのような設計検討事項のうちの1つ以上は、冷凍液体内容物と接触する、容器の側壁に正の(係止しない)抜き勾配を有することに適合することができる。抜き勾配は、例えば、容器の底部から容器の上部へと外向きに側壁をテーパ状にする(例えば、容器の直径が、容器の上部に近いほど大きくなる)ように、容器の側壁をテーパ状にすることによって達成することができる。これにより、冷凍液体内容物を容器の底部から離れるように押すことで、冷凍液体内容物の側面の周りに隙間を作り出す(例えば、容器の側面に対する冷凍液体内容物の機械的係止を回避する)ように、正の抜き勾配を作り出すことができる。そのような正の抜き勾配を使用して、容器を穿孔する進入針から出口針へと流れる液体など、容器を通して移動する希釈液のための自然な流路を作り出すことができる。
図1Gは、消費者によって除去されてもよいプルタブ199を含む蓋198を有する容器197を図示する。容器197と組み合わせた、ストローまたは同様のデバイスの使用を容易にするために、プルタブ199を除去することができる。別の例として、容器197内への希釈流体の導入を容易にするために、プルタブ199を除去することができる。
図2A~2Dは、いくつかの実施形態による、結果として融解および希釈が得られるように、パッケージングを刺し通し、かつパッケージングを外部から制御可能に加熱することによって、希釈システムが液体を冷凍液体内容物に添加または液体を冷凍液体内容物から送達してもよい方法を示す、様々な実施形態を図示する。
図2Aは、いくつかの実施形態では、融解剤としても作用してもよい希釈流体をそれによって容器の中へと導入することができる、穿刺孔210をその内に含んでもよい、蓋構造118などの形成された密封封止を含む、容器の斜視図を図示する。蓋構造118は、一定の例において、蓋の穿孔の必要なく、冷凍液体内容物にアクセスすることを可能にするための蓋の手動の除去を可能にするためのタブ119を含むことができる。この蓋構造は、単一ストリームリサイクルに向かう労力をより良好に支援するために、容器と同じ材料から作製することができる。蓋構造は、例えば、適合するシステムによって作り出される力によって増加および減少する場合がある、融解/希釈液によって作り出される内部圧力に適切に持ちこたえるのに十分なゲージ厚で作製することができる。例えば、融解を促進する振動、遠心、もしくは回転プラットフォームなど、または注入される希釈液の流量は、蓋、シール、および容器にかかる圧力に影響を与えることになる。さらに、適合するシステムによって作製される穿孔は、気密シール、蓋、および容器上に作り出される圧力に影響を与える場合がある。蓋は、例えば、ヒートシールもしくは圧着、径方向の折り返し、音波溶接などの任意の好適な技法によって容器に取り付けられてもよく、またその機能は、内部空洞を密封し、かつガスもしくは湿気が移ってくることに対するバリアとして作用する、蓋の任意の機構もしくは形態によって達成することができる。
図2Bは、2つの穿孔215を含む穿刺された蓋の代替的な実施形態を示す。
図2Cは、希釈液が密封容器から流出することを可能にするための底部の穿刺220を図示する。しかしながら、これらの例は、その穿刺(複数可)が容器上のいずれの場所に作製されてもよいため、例証であることを意図している。穿刺は、所望の融解および希釈環境のため、そして最終的には適時に所望の飲料を作り出すために、溶媒、希釈剤、水などの液体、ガス、または蒸気を分注するために、特定の場所に作製されてもよい。穿刺は、例えば、特大の固形物(冷凍または溶解不能な固形物)を容器から分注することを可能にするように、必要に応じて任 意のサイズであってもよい。いくつかの変形例では、穿孔は、特定のサイズの冷凍構造物が漏れ出て、容器から分配されて、流体飲料、冷たい飲料、スラッシュ飲料、またはスムージー状飲料を作り出すことを可能にするように作製されてもよい。加えて、複数の穿刺は、融解/希釈流体が容器の中に投入されたときの容器の通気を提供するうえで有益である場合がある。
図2Dは、機械ベースのシステムへと頂部を下にして装填される容器260の蓋250を通した液体の進入のための容器270の周辺に近接して位置する、4つの穿刺(230~233)を有する実施形態を図示する。この実施形態に示されるように、穿刺240は、融解し、かつ希釈された冷凍液体内容物が容器から流出できるようにするために、容器の蓋の中心の近くに提供されてもよい。この図では、冷凍液体内容物(図示せず)は、液体が容器のテーパ付きの側面によって出口穿孔へと方向が変更される、所望の流動環境を可能にするように、逆さまになった容器のドーム型の底部の中に冷凍されている。この例では、融解および希釈された液体は、容器から適合する装置によって提供される単一または複数のノズルから消費するために、容器から二次的な容器へと流れ出る場合がある。
図3は、食品または飲料製品を作り出すためのプロセスを図示する。冷凍飲料濃縮物は、穿孔可能な容器内に封入される(310)。容器は、システムの中へと配置され、穿孔される(320)。融解された飲料内容物は、その容器から流出し、機械ベースのシステムを介して分注される追加の液体により二次的なステップで、または所望の希釈剤により一致して希釈される(330)。融解された内容物は、希釈のための異なる液体の添加の前、後、または同時に、希釈されずに分注されてもよい。これは、機械ベースのシステムによって一緒に分注される前に、2つの液体を混合する液体リザーバ内に融解された飲料内容物を捕捉することを含んでもよい。適切な場合、分配されるときに二次的な容器は、融解された内容物および希釈剤を受容する(340)。
いくつかの実施形態では、融解/希釈された内容物を回収するために使用される二次的な容器は、液状食品または飲料を保持するための既知の任意の容器を含んでもよい。この二次的な容器は、入れ物、ガラスコップ、魔法瓶、マグ、カップ、タンブラー、ボウル、および/またはこれに類するものとすることができる。この二次的な容器は、二次的なパッケージング内に含まれても含まれなくてもよい。注記:これの例は、冷凍液体内容物が融解および/または希釈され、二次的なパッケージング内に排出された後に、組み合わせてボウルに一杯のスープを作製する、冷凍液体煮汁濃縮物の容器と共に販売される即席米もしくは麺類を収容するスープボウルを有する消費者パッケージであることになる。代替的に、二次的な容器は、消費者によって別個に提供されてもよい。
図4A~4Dは、いくつかの実施形態による、種々の異なる容器を順応することができる、例示的な機械ベースの装置を図示する。本システムは、例えば、融解システムとすることができる。容器は、各々がいくらかの量の冷凍液体内容物を保持する、様々なサイズおよび形状の、例えば、種々の異なるフィルタの付いていない容器を含むことができる。本装置は、本明細書に記載されるように、所望の特徴を有する飲料または食品製品を作り出すために融解、希釈、および送達機能を行うように構成することができる。
図4Aでは、システム400(本明細書で「ディスペンサ」とも呼ばれる)は、異なるサイズおよび/または形状の容器を装填することができるカセット430を含む。いったん単一の容器が装填されると、カセット430は適所に摺動することができ、容器が主システム本体410上で中心に配置されるまで、隙間トンネル435を通して送られる。融解システム400の使用の命令は、表示装置420を介してユーザに伝えることができる。容器の冷凍液体内容物を融解/希釈させるのに使用されるべき溶媒(例えば、水)は、必要になるまで保持タンク440内に貯蔵される。
図4Bおよび4Cを参照すると、いったん容器がシステムとの対話処理のために正しく配置されると、針支持アーム450は、針457が容器の封止端を穿刺するまで、任意の既知の技法および/またはプロセス(例示のみであるが、電気もしくはガス駆動の変形例を含むモータ451および/またはねじ452を含むことができる)を使用して、容器に向かって移動される。容器を穿刺するための手動レバーの使用も、本発明の範囲内である。針の形状は、突出した先端部を備えてもよく、これにより冷凍液体内容物の一部分を細かく砕くか、破砕するか、または押しのけて出口点まで流路を助長するために、一定の深さおよび角度まで容器の中へと挿入されてもよい。針457は、容器および/または冷凍液体内容物の貫通を容易にするために、一定の深さにおいてねじ運動でスピンしてもよい。代替的に、針は穿刺の後、容器内の第2の深さまで後退するか、または容器から完全に後退して初期の分注圧力を緩和するか、または遮られていない穿孔出口を提供してもよい。針は、容器の中への挿入の前または挿入している間加熱されてもよい。分注される内容物の融解を加速させるために、穿刺の1つを通して容器の中へと加熱されたプローブを挿入してもよい。容器の設計およびその内容物に応じて、第2の針支持アーム455を容器に向かって移動させて、同様のモータ454を使用しねじ455を駆動して、容器の底部を貫通することができる。プレート加熱器またはIR加熱源などの加熱器(図示せず)を使用して、選択された製品および所望のプロセスに応じて、冷凍液体内容物を予熱または融解させることができる。必要なとき、保持タンク440内に貯蔵された融解/希釈液は、配管(図示せず)を使用して、熱交換器(図示せず)を通して送られて、針457を通過して、ここで穿刺された容器の中へと送ることができる。その後、融解された液体は、容器から針支持アーム453上の針456を通して流出することができる。一実施形態では、穿孔針457は、高温の液体、蒸気、ガス、またはそれらの任意の組み合わせをポッドの中へと直接注入して、特定の例では、カプチーノおよびラッテなどのようなコーヒーベースの乳製品用の泡のような食感を作り出すために、液化した製品に通気することができる。一実施形態では、ポッド内に注入された針は、流出構造を含まない場合があり、純粋にポッドを安定させるために使用される場合がある。
図4Dは、広範囲の飲料、スープなどを融解装置と共に使用することを可能にするように、種々の容器サイズおよび形状を保持することができるカセットまたは他のデバイスのための一実施形態を図示する。
図5は、機械のカセット(例えば、図4Aのカセット430)によって順応されてもよい、ある範囲の容器サイズおよび形状(510、520、530、および540)を図示する。各々が元のものと相互変換可能であるが、異なる孔サイズおよび形状を有する、異なるカセットを用いて、無制限の数の異なる容器を、ブルーワーによって順応することができる。冷凍液体内容物を充填、融解、および希釈するプロセスは、いくつかの実施形態では、概して容器のサイズまたは形状によって影響を受けない可能性があることを、当業者であれば認識するだろう。
システム400は、所望の食品および/または飲料を自動的に作り出すためのプログラミング命令と共に、内部電子構成部品、メモリ、および適切なコントローラを含む。システム400は、表示装置または他の既知の方法、例えば、手持ちデバイスからの無線の命令を介して、ユーザによって命令を与えられる可能性がある。
図6および7は、同一の端部幾何学的形状および高さであるが、異なる側壁プロファイルを有する、2つのバージョンの容器610および710を図示する。異なる湾曲した側壁が、冷凍液体内容物および上部空間のために利用可能な異なる内容積を生成するが、それらの2つの端部の直径およびそれらの全体的な高さは、同じである。
いくつかの実施形態では、容器の外部表面は、冷凍液体内容物を加熱および/または融解させるために使用してもよい赤外線エネルギーの吸収を向上させるように設計された材料により着色または被覆される。いくつかの実施形態では、容器の側壁の形状は、第1の端または第2の端からの断面図で見ると、例えば、星の形状もしくは他の非円形形状であることになり、その周辺の表面積が滑らかな円筒もしくは円錐の表面積よりもずっと大きい形状になることになり、それによって冷凍濃縮物の加熱および融解を比例的により早く促進することになる。これは、容器を通して冷凍液体内容物に熱を伝達する表面積を増加させること、融解を迅速化する容器内のより強い乱流環境を作り出すこと、または出口穿孔(複数可)から離れるように液体を方向付けして、容器内のより大きい熱伝達効率を促進すること、を含む、多くのやり方で融解を効果的に促進する場合がある。
図8および9は、冷凍液体内容物の融解および希釈中に内部乱流を助長する助けとすることができ、かつ容器を充填するために使用される内容物または製品のファミリーを識別するうえでも使用することができる、「キーイング特性部」620または621がある、2つの実施形態を図示する。
いくつかの実施形態では、空洞は、容器を適所に固定するための他の特殊な係止特性部を有してもよい。いくつかの実施形態では、この係止特性部は、昔の帽子職人が頭などの身体の形状を注意深く測定するために使用するような構造と類似している。他の実施形態では、容器の形状は、キーのように作用し、一定の使えるか使えないかの条件についてディスペンサに報告する。同様に、ディスペンサの空洞は、容器の形状を読み取って、容器の冷凍内容物と共に使用するための対応するレシピを識別することができる。例えば、係止機構は、容器の開口の周りのフランジに向かって適所に保持するように支えるクランプとすることができる。代替的に、係止機構は、容器の側壁内の噛み合い凹部へと摺動する一連のラグ、または容器を一定の位置へと押し付けるばね付勢とすることができる。いくつかの実施形態では、容器を空洞壁の一部分に対して支えさせるように、局所的真空が作り出される場合がある。別の実施形態では、係止特性部は、フック、バイス、プレス、もしくは容器を抱いて温め、次に後退して放す、膨らませることができるブラッダー、または安定した位置へとポッドを加圧するための任意の他の機械特性部とすることができる。
図10A~10Eは、1000Aにおけるように、その先端1001に、または他の場所に設置されてもよく、かつ図10A(1002)のように軸方向に、または図10Cおよび10Dにおけるように側面1004に対して整列されてもよいが、軸方向通路(複数可)1005、1006と流体連通しており、そのため、容器の中へと注入された液体を冷凍液体内容物の中心から離れるように方向付けることができ、冷凍液体内容物を容器の側壁に対して移動または回転させる助けとなる可能性がある、分注もしくは排液オリフィス(複数可)または針の逃がしを図示する。針の強度および耐久性についての懸念は、図10Bにおけるような十字型1003針構造1000Bにより対処される場合がある。実施例10Eを使用して、第1に、鋭い先端1007で容器の閉鎖端を容易に刺し通し、次いで冷凍液体内容物に対してドーム状端1008を用いて貫通することなく支持し、同時に、融解/希釈された液体を針の側孔1009から外へ排液することができ、これらの側孔は、容器の閉鎖端の内面に隣接して位置付けられる。スピンする穿孔針のねじ状セクションは、流出する流体の流れを方向付けるためのアルキメデスポンプのように使用されてもよい。
図10Eを参照すると、いくつかの実施形態では、排出針1000E上の鈍い先端1008は、容器の冷凍液体内容物を、容器の閉鎖底部から離れるように、かつテーパ付きの上部空間内へと変位させ、そこで同じ鈍い先端状の排出針によって支持される。一実装では、この鈍い排出針は、容器の底のより近くに位置する針の側壁内に開口を有するT字形状の通路1009を利用して、支持された冷凍液体内容物からの干渉なしに、二重の排出流を可能にし、それによって容器を空にする/通気する。
いくつかの実施形態では、二次的な刺し通しヘッド1007は、図10Eに示されるように、ドーム状針1000Eから飛び出している。この刺し通しヘッドは、針のドーム状表面1008によってより容易に拡張される初期穿刺を容易に作り出し、針が容器の中へとさらに移動し、冷凍液体内容物の周辺の周りの空間を拡大できるようにする。いくつかの実施形態では、針の刺し通しヘッド1007の出現は、空気圧シリンダによって駆動される。いくつかの実施形態では、この移動により、ドーム状端1008が切り目を拡張し、容易に通過することができるように、容器の閉鎖端内にわずかな裂け目が形成される。一方、刺し通しヘッド1007は、針本体内へと即ちに後退することができる。
図11は特定の例を図示し、テーパ状の側面520を有する容器が容器の上部および底部上で穿刺され、周囲温度の液体が上部の穿刺針1000Dを介して注入される。液体が容器内に注入されるにつれて、機械ベースの装置は、容器内の液体1101が間接的な経路の中で流れて底部の穿刺針1000Bによって形成された容器の出口穿孔(複数可)から離れていくようなやり方で、スピンし、トルクを与え、かつ容器と協働する。したがって、希釈液は容器の中で冷凍液体内容物190とより長い持続時間の間相互作用し、水のいずれかの部分が容器から流出する前に、冷凍内容物と希釈液との間でより多くの熱交換を提供する場合がある。液体の流出は、ポッドが容量に近づくか、もしくは容量に至るときに水を押し出す内部の水の流れによって、または攪拌運動を低減もしくは停止することによって、効果的に制御される場合がある。任意選択的に、底部の穿刺針1000Bは、冷凍液体内容物を容器の底から押しのける。
図11に示される実施形態のいくつかの実装では、分注システムは、回転の軸の周りで容器520をスピンさせるか、または振動させるためのモータもしくは他の既知の機構を含む。容器の半径および幾何学的形状と協働して、軸の周りの回転によって液体に付与されるスピン運動が、液体への通常の重力による引っ張りを克服し、それによって容器の側面に沿って、また容器1101の底から離れるように、液体を変位させる。針1000Bによって形成される穿刺は、液体が変位されたときに作り出される空の空間内になるように位置付けられる。
いくつかの実施形態では、スピンする液体の慣性は、容器の中への新たな液体の添加が所望の製品を強制的に出すか、または回転速度が低減されるまで、容器の側壁に対して液体を保持する。換言すると、容器および/または冷凍液体内容物に付与された運動は、液体が液体入口(上部の穿刺針1000Dを介した)から液体出口(底部の穿刺針1000Bを介した)へと取る流路の長さを増加させる。運動の付与を伴わない場合、注入された液体は、注入口から出口へのより直接的な経路を取る傾向となることになり、これに反して運動の付与を伴う場合、注入された液体は、容器の外壁に沿って出口へと移動する。そのような実施形態では、容器に入る液体の流量は、融解された冷凍内容物が容器内にある時間の量をある程度制御する。この滞留時間は、冷凍内容物と希釈液との間の温度交換に、そして最終的には流出する液体製品の温度に影響を与える。いくつかの実施形態では、容器の中へと供給される希釈液の流量および圧力は、容器の外へのきれいな均一の流れのために容器に適用される回転運動によって付与される変位力を克服することによって、出口穿孔(複数可)を通して押される液体の量に影響を与える。いくつかの実施形態では、容器のスピンを駆動するためのモータもしくは他の機構は、供給される液体または流出する液体に対する障害とならないように位置付けられる。例えば、軸の周りで容器を駆動させるためには、モータもしくは他の機構を容器の上もしくは下に位置付ける必要なく、ベルトもしくはギアシステムなどが使用される。
冷凍液体内容物が容器の底部から離れるように変位される実施形態では、変位は、ドーム状針1000Eによって達成されてもよい。いくつかの実装では、ドーム状針による変位は、上記に述べられるドーム(双安定または別の方法による)の反転と連結される。そのような場合、ドームは、容器の内部に向かって内向きに湾曲した新たな安定位置を取り、冷凍内容物を容器の底から離れるように保持する。これは、ドーム状針1000Eが容器と接触したままにならない場合であっても生じる可能性がある。いくつかの実施形態では、容器の底部に対してドーム状針1000Eを押し、そして容器の材料の曲げ変形または塑性変形を通して小さい変位を作り出す。いくつかの実施形態では、針で容器の底部を穿孔するために遅延作用が起こる。これは、単純にドーム状の端部が閉鎖端を破裂させる針に十分な力を印加することによって生じる場合がある。
図12Aおよび12Bは、出口針アセンブリを図示する。針アセンブリは、ディスペンサフレーム1201の一部によって定着され、貫通器1203、圧縮ばね1202、ドーム形状の針ハウジング1204、および流体回収トレイ1205を備える。針アセンブリ1200が最初に容器の閉鎖端部を貫通するとき、貫通器1203は針ハウジング1204に対して支えられ、これを密封して流体が容器から流出するのを防止する。続いて、貫通器1203は、ばね1202によって上方へ押し出され、針ハウジング1204の内側にチャネルを開き、流体が容器から流出し、トレイ1205によって回収され、その後ユーザのカップへと分注されるのを可能にする。
一実施形態では、図13Aに示されるように、冷凍液体内容物1320および上部空間1306を有するフィルタの付いていない容器1310は、容器1310の側壁が受容器1301の壁と緊密に接触し、容器のフランジがトレイ1302によって支持されるように容器を受容するように設計された、ディスペンサの支持トレイ1302および加熱可能な受容器1301の中へと配置される。ディスペンサのカバー1303がユーザによって閉じられると、ディスペンサは、緊密に嵌合するトレイ1302および受容器1301内にその容器を捕捉および着座させることになる。受容器は、本明細書に開示される技法のうちのいずれかを使用して加熱可能であり、受容器の壁と容器の側壁との間の緊密な接触により、ディスペンサが容器の内容物を効率的に加熱することを可能にする。
図13A~13Dは、図12A~Bのばね付勢針をディスペンサアセンブリ内で利用して、例えば、容器の基部を貫通する方法を図示する。
図13Bを参照すると、受容器カバー1303の閉鎖中に、1つ以上のばね付勢供給針1304は、容器の上蓋を貫通し、1つ以上の排出針1200は、容器の底部を貫通する。針の作動はユーザがディスペンサの受容器を閉じる手動の力によって力を受けることができ、または代替的に、これらの作用のうちの一方もしくは両方を制御されたアクチュエータによって行うことができる。図13Bに図示されるように、これらの針は、冷凍内容物1320を貫通しようとするうえで針によって印加される力を制限するばね機構1305の助けに対応して作製されてもまたよい。
一方、ばね付勢供給針(複数可)1304の鋭い先端(複数可)は、容器の蓋を貫通し、直近に変位された冷凍内容物1320に対して載置されるようになり、針先端と冷凍液体内容物の上表面との間の干渉のために、そこでさらなる貫通が止められる場合がある。ディスペンサの加熱可能な受容器1301は、容器の冷凍液体内容物を制御可能に温めて解凍し、それによって直近に容器の中で位置付け直された冷凍液体内容物を軟化させ、追加の解凍および/または希釈のために冷凍液体内容物を準備させる。いくつかの実施形態では、液体の測定された部分が針の挿入と同時に容器の中へと注入され、冷凍内容物が容器の底部(および、潜在的に側壁)から離れるように変位されたときに作り出された間隙を通した受容器からの熱の伝達を助け、融解プロセスを加速する。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物が加熱のために軟化されるにつれてそれらの背後のばね圧力の影響下で供給針(複数可)が容器の冷凍液体内容物のさらに中へと移動するまで、容器の中への液体の注入が遅延される。この作用は、冷凍液体内容物をさらに解凍および/または希釈する。いくつかの実装では、内容物は、この時点で、鈍い排出針1000Eの対になっているT字形状の通路1009から制御可能に流出する。他の実装では、排出針は、図12Aに示されるようなその流路に沿って閉じられ、それによって供給針(複数可)が図13Cに示されるような選択された展開深さに到達するまで、内容物の排出を防止する。同様に、液体の注入が遅延され、容器の破裂および/またはオーバーフローを防止する。
ディスペンサが冷凍液体内容物を解凍および希釈するにつれて、供給針(複数可)は、ばね作用によって、容器の底に接触する手前で止まる、図13Dに示されるようなそれらの完全に展開された長さまで完全に延びる。供給針は、容器内の食品または飲料によって必要とされるような温度および容積の範囲内で流体を供給してもよい。いくつかの実施形態では、図10Cおよび10Dに示されるように、これらの針1000C、1000Dは、流入する流体をいくらか接線方向に容器の側壁へと方向付けることができる出口オリフィスを有する、「L」字形状の1つまたは2つの内部通路を有する。この幾何学的形状は、容器の冷凍液体内容物を制御可能に攪拌して、より良好な混合、よりきれいな使用済みのカップを提供し、そのような機械攪拌を通して解凍を加速することを意図している。固定された容器の内側のこの攪拌は、針の出口およびディスペンサの流れ制御バルブによって設計されるように、いかなる方向にも回転することができるか、または常に変化する乱流作用でタンブリングすることができる。さらに、いくつかの実施形態では、前後運動、回転運動、または他の乱流作用を導入するように、交互の様式で液体が供給針に供給される。そのような液体供給は、ディスペンサシステムによって制御される多方バルブを使用して、達成することができる。さらなる実施形態は、冷凍液体内容物の上部に係合する、十字断面形状(例えば、本明細書の他の場所に記載されるような)を有する供給針を含む。供給針は、電動であり、容器の内側で冷凍液体内容物を直接攪拌する。
任意選択的に、係止機構は、一定の基準を満たすまで、例えば、針が内容物を貫通するように、冷凍内容物を十分に軟化および液化するある量の熱が容器に付与されるまで、ばねを圧縮状態に保つ。さらなる実装では、ガス、液体、または蒸気の形態にある熱が、初期展開時に、供給針(複数可)を通して供給される。ガス、液体、もしくは蒸気の供給は、針(複数可)が完全に延長されるまで、または他の基準を満たすまで、継続される。
図14~31は、2種類の問題を解消することを意図した実施形態の範囲を図示する。第1の問題は、冷凍内容物の硬さが不十分であり、針が内容物の中へと埋まる可能性が高く、内容物が針を詰まらせことになる、または内容物が容器チャンバの内壁から押しのけられずに、ゆがんで針から離れるときに生じる。この状況に対して、1つの解決法は、本明細書で「プラットフォーム」、「プッシャプレート」、「変位ディスク」、または単なる「ディスク」と様々に称される、ディスクである。第2の問題は、冷凍内容物と容器の内壁および底部との間に高レベルの接着があるときに生じる。
留意されるように、針によって変位されるべき冷凍液体内容物について、冷凍液体内容物は、針が冷凍液体内容物内に埋め込まれるのを防止するために十分な硬さ(ディスペンサ/ブルーワーへと配置されるときのその温度において)でなければならない。針が冷凍液体内容物の中へと埋まった場合、内容物は、容器の底部層から変位されず、冷凍液体内容物と流入する液体との混合によって形成された最終製品のための出口流路が閉塞される。同様に、冷凍液体内容物が針の衝撃点で曲がった場合、冷凍液体内容物は、容器チャンバの内壁から放出されないことになる。これもまた、出口流路の閉塞をもたらすことになる。したがって、本発明の特定の実施形態では、冷凍液体内容物は十分に硬く、ディスペンサ針(例えば、長さ約4mmの斜めの尖ったセクションを有する外径約2.5mmの中空円筒状針)により力が印加されたとき、針が内容物の中へと埋め込まれるか、または内容物が押しのけられずに針から離れるようにゆがむのではなくむしろ、冷凍液体内容物は容器の内面から押しのけられる。これらの実施形態の冷凍液体内容物には、より大きいまたはより小さいボアを有するものだけでなく、非円筒状断面を有するものも含む、様々な針の寸法を用いて作業するので、他のどこかに与えられている針の例証的な寸法は、限定するものではない。
モース硬度(約0°F~約32°Fにおける)で約1~約6の硬さレベルは、上記に記載される望ましくない効果を経験するのではなくむしろ、本明細書に記載される容器の内面から押しのけるのに十分な硬さを提供すると考えられる。したがって、本発明の一定の実施形態は、約0°F~約32°Fにおいてモース硬度で約1~5の硬さを有する。本発明の他の実施形態は、約0°F~約32°Fにおいてモース硬度で約1~4の硬さを有する。本発明のさらに他の実施形態は、約0°F~約32°Fにおいてモース硬度で約1~3の硬さを有する。本発明のさらなる実施形態は、約0°F~約32°Fにおいてモース硬度で約1~2の硬さを有する。本発明の特定の実施形態は、約0°F~約32°Fにおいてモース硬度で約0.5~1.5の硬さを有する。本発明の他の実施形態は、約0°F~約32°Fにおいてモース硬度で約1.5~2.5の硬さを有する。本発明のまたさらなる実施形態は、約0°F~約32°Fにおけるモース硬度で約0.75~1.25の硬さを有する。いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物の硬さは、食品グレードの硬化剤、例えば、増粘剤、安定剤、および乳化剤の添加によって増強される。他の例としては、グアーガム、寒天、アルギン酸塩、ガラギーナン、アラビアゴム、ローカストビーンガム、ペクチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、様々なデンプン、およびキサンタンガムが挙げられる。
図14Aは、プッシャプレート1405を有する容器1400の側方断面図を図示する。プッシャプレート1405は、容器1400の端部層1410と冷凍液体内容物1415との間に設置される。図14Aでは、端部層1410および冷凍液体内容物1415から離間したプッシャプレート1405を示す。いくつかの実施形態では、プッシャプレート1405は、端部層1410上に載置され、かつこれと接触し、冷凍液体内容物1415は、プッシャプレート1405、および任意選択的に端部層1410の一部分と接触する。
図14Bは、端部層1410から離れるように変位され、かつ押しのけられた冷凍液体内容物1415を支持する、プッシャプレート1405を有する容器1400の側方断面図を図示する。図に示されるように、ディスペンサ/ブルーワーの針1420は、端部層1410を穿孔するが、プッシャプレート1405を穿孔しない。むしろ、針1420は、プッシャプレート1405に接触し、容器1400の内面から冷凍液体内容物を押しのける。したがって、プッシャプレート1405は、そうでなければそれら自体が針によって変位されるのに十分な硬さを有しない場合がある冷凍液体内容物を、針によって変位できるようにする。本明細書に記載される様々なプラットフォームはまた、針との接触を通して変位されるのに十分な硬さを単独で有する冷凍液体内容物とも共に使用されてもよい。広範囲の冷凍液体内容物を有する容器の内側のプラットフォームを使用することで、均一な変位挙動が提供される。プッシャプレート1405は、任意選択的に、容器のリサイクル可能性を維持するために、容器1400と同じ材料から作成される(例えば、アルミニウム)が、食品との接触または費用に対するその適合性を向上させるために、容器とは異なる材料から作製されてもまたよい。プッシャプレート1405は、当該技術分野で知られている硬化処理によって端部層1410よりも硬く作製することができ、かつ/またはプッシャプレート1405は、端部層1410よりも厚い材料から作製することができる。プラットフォームは、その周りのもしくはそれを通したバイパス流を作り出すうえでの助けとなるように、容器の材料よりも高いもしくは低い摩擦係数を有することが既知である材料から作製されてもよい。
図14Aおよび14Bは、プッシャプレート1405を平坦なディスクとして示す。しかしながら、他の実施形態は、図14Cおよび14Dに示されるものを含む。図14Cは、波形外周1435を有するプラットフォーム1430を示し、図14Dは、オーバーフローチューブ1445を有する波形プラットフォーム1440を示す。ディスペンサ針(例えば、図14Bの針1420のような)または圧縮ガスもしくは液体によって、プラットフォームが持ち上げられたときに、オーバーフローチューブ1445は、プラットフォーム1440上に配設された冷凍液体内容物の上の空間と、プラットフォームの下に作り出された空間との間にチャネルを形成する。オーバーフローチューブ1445を説明するさらなる詳細は、以下に続く。またさらなる実施形態は、わずかに凹状もしくは凸状(端部層に対して)、円錐台形、波形、スタンプ加工された渦巻きを有する、または他の非平坦なプロファイルを有する、プラットフォームを含む。そのような実施形態は、プラットフォームが端部層に接着する可能性を低減し、かつ/または端部層内に形成された出口を通した液体の流れに対するバリアとして作用する可能性を低減する。プラットフォーム1430および1440は平坦であってもよく、または任意の他の非平坦なプロファイルを有してもよい。プラットフォーム1430および1440は、図に示されるような滑らかな縁または波形の縁を有してもよい。
図15Aは、複合物の抜き勾配を有する容器1500の実施形態を示す。容器1500は、約2.00インチの上部フランジ直径1505、約1.44インチの底部移行直径1510、および約1.26インチの端部層直径1515を有する。容器1500は、約1.72インチの高さ1520を有する。容器1500は、端部層(1530)から約0.75インチに生じる変曲点1525を有する複合物の抜き勾配を有する側壁を有する。変曲点1525の上では、抜き勾配1535は、約2.5度であるが、変曲点1540の下の抜き勾配は、約8度である。側壁の下の部分のより大きい抜き勾配は、容器の端部層の上に載置される冷凍液体内容物の放出を容易にする。一方、上のセクションのより小さい抜き勾配は、容器をディスペンサおよび/または既知の1回分だけのブルーワーの受容器内に固定する助けとなる。
図15Bは、図15Aの容器1500の詳細Aを示す。この図は、容器のフランジのロール状リップ1545部分、ならびにロール状リップ1545の最高部の下に位置するくぼみ1550を図示する。一定の材料、例えば、アルミニウムは、機械加工またはスタンプ加工したときに、鋭い縁を保持することになる。そのような縁は、ユーザに対してそのような縁を有する容器の安全上の問題を提する可能性がある。ロール状リップ1545は、フランジの縁をフランジの本体の下に押し込み、それによってあらゆる残存する鋭い縁からユーザを保護する。一方、くぼみ1550は、蓋をフランジ本体に装着し、蓋の上表面をロール状リップ1545の最高部の下に維持することを可能にする。容器1500に対する上記に記載される特定のサイズは、複合物の抜き勾配を維持しながら変化させることができ、それは依然として本発明の範囲内である。
図16は、オーバーフローチューブ1610を有するプラットフォーム1605を有する容器1600の側方断面図を図示する。プラットフォーム1605は、平坦なディスクとして示されているが、本明細書に記載される形状のうちのいずれであってもよい。容器は、約2.00インチのフランジ直径1615、および約1.72インチの高さ1620を有する。容器1600は、端部層(1630)から約0.75インチに生じる変曲点1625を有する複合物の抜き勾配を有する側壁を有する。変曲点1625の上では、抜き勾配1635は、約2.5度であるが、変曲点1640の下の抜き勾配は、約15度である。容器1600の端部層はプラットフォーム1605を順応する段付き部分1645を有し、プラットフォーム1605の外周と段との間には空間がほとんどないか、または全くない。図示される実施形態では、プラットフォーム1650および段付き特性部の直径は、約1.16インチである。プラットフォーム1605と段付き部分1645との間の緊密な嵌合は、内容物が冷凍される前に、液体内容物がプラットフォーム1605と端部層1675との間に入り込むこと(これにより、冷凍液体内容物を容器1600の内面から押しのけるのに必要な力の量を増加させる可能性があり、また冷凍内容物がオーバーフローチューブ1610の底部の中へと流れ、融解/分注サイクル中の意図される流れを閉塞することを許容してしまう)を低減または防止する。プラットフォーム1605と段付き部分1645との間の緊密な嵌合は、液体の充填中および液体内容物が冷凍されるまでの間、プラットフォームをしっかりと適所に保持するように作用する。
他の実施形態(図示せず)では、さらなる段付き領域が、プラットフォーム1605の下に存在し、プラットフォーム1605と端部層1675との間に冷凍液体内容物によって占拠されていない空間を作り出す。この空間は、流体がオーバーフローチューブ1610を下へと、そしてプラットフォームと端部層との間の空間の中へと流れて、端部層内の穿孔を通して容器から流出することを可能にする。
図16では、プラットフォームおよびオーバーフローチューブを容器1600の端部層(底)1675から区別するために、プラットフォーム1605およびオーバーフローチューブ1610を、クロスハッチングで示す。オーバーフローチューブ1610は、容器の中心線(1655)から約0.50インチの点の内側に配設される。この点は、既知の一人分および複数人分の分量のブルーワーの1つ以上の流出針に対する共有の入口点である。したがって、出口針が容器の端部層を貫通するとき、針がオーバーフローチューブ1610のチャネルに進入するのではなくむしろ、図14Bの実施形態について記載されるもののようなやり方で、針はプラットフォーム1605および冷凍液体内容物(図示せず)を持ち上げることになる。オーバーフローチューブ1660の上部は、プラットフォーム(1670)の上部表面から約0.50インチにおける冷凍液体内容物についての公称充填線1665の上方にある。容器1600について上記に記載される特定のサイズは、複合物の抜き勾配を維持しながら、変化することができ、それは依然として本発明の範囲内にある。
図17は、プラットフォーム1705およびオーバーフローチューブ1710を有する容器1700を示し、冷凍液体内容物1715は、プラットフォーム1705の上部表面上に載置される。この図は、容器1700の端部層1725を貫通し、プラットフォームおよび冷凍液体内容物を持ち上げた、ディスペンサまたは既知の一人分の分量のブルーワーの針1720を示す。オーバーフローチューブ1710は、冷凍液体内容物の周りの流路が閉塞されるようになるか、または流入する液体の流れに対して不十分である場合に、容器1700(例えば、上蓋(図示せず)を穿孔する入口針によって)の中へと注入される液体に対する代替的な流路を提供する。余剰の液体が容器の内側に溜まり、容器1700の混合チャンバの外側へとオーバーフローするのではなくむしろ、液体レベルがオーバーフローチューブ1710の上部の入口1730に到達したときに、液体はプラットフォーム1705の下の空間へと向かい、そして針1720を介して流出してもよい。このプロセス中、蓋を貫通する針を介して容器の中へと導入される水は、オーバーフローチューブ内に直接送られ、それによって冷凍内容物を融解および希釈させるその目的が無駄になることも防止されなければならない。特定の実施形態では、図10Cまたは10Dに示されるもののような針の幾何学的形状は、流入する水をオーバーフローチューブ1610から離れるように、かつ積極的に容器の側壁に向けて、方向付けするうえで有効であることになる。
図18は、端部層内の持ち上げられた円形突出部1826(くぼみ1825を提供する)、およびわずかに持ち上げられた位置に示される環状プラットフォーム1805を有する、容器1800を図示する。このプラットフォームは、その中心円形開口1806が、充填中および液体内容物が凍結するまでプラットフォームを適所に保持する2つの構成要素間の軽い締まり嵌めによって作り出される摩擦により、通常の液体充填および取り扱い中に容器内の持ち上げられた突出部1826の周りに堅く嵌合するように設計およびサイズ決めされる。使用中、容器の底部を貫通する針は、環状プラットフォームを押しのけ、そして冷凍内容物を第2の位置へと変位させる助けとなる。プラットフォームに対するこの環状形状は、その重量を低減するという二次的な機能を果たし、プラットフォームが容器と異なる材料から作製されるときには、容器をより容易にリサイクルできるようにする。例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)プラットフォームがアルミニウム容器内で使用される場合、容器アセンブリ内のHDPEの全割合が閾値量未満で保たれる場合には、プラットフォームを容器から分離する必要なく、アセンブリ全体のリサイクル可能性が維持される場合がある。この実施形態では、重量の低減を最大限にするために、プラットフォーム内の環状開口のサイズが針穿孔帯域の縁まで増加されてもよい。代替的に、ディスクは、例えば、食品との接触のためのFDAによって承認されたプラスチック内に封入される金属ワッシャ形状としてのハイブリッド設計であってもよい。
いくつかの実装では、プラットフォームと持ち上げられた突出部1826との間を締まり嵌めとするのではなくむしろ、またはそれに加えて、プラットフォームは、プラットフォームの周縁と容器の側壁との間に締まり嵌めを有してもよい。これらの実装では、プラットフォームは、本明細書に記載される実施形態のうちのいずれかとすることができる。
図19は、凸状表面セクション1906が容器内のドームの外向きの延出部に合致するようにサイズ決めおよび設計される、ドーム状端部層1926および合致するプッシャプレート1905を有する容器1900を図示する。分注機への挿入の前に、または機械の動作の一部として、容器ドーム1926は、内向きに押されることを意図され、新たな安定位置を達成し、かつ冷凍内容物を、その外側表面の周りに流路を有する第2の位置に保持し、かつこの位置へと変位させる。プラットフォームの凸状表面1906は、上向きに押されるが、その位置を反転せず、すなわち、容器の閉鎖端から見られるような凹状にはならない。したがって、この実施形態では、プラットフォームは、ここで内向きに突出した容器ドームを底部の上に載せて、冷凍内容物を上方に搬送することによって、部分的に凍結されているか、またはゴム状/可撓性の内容物を、この持ち上がり位置で支持する。容器の底部からの針の貫通は、プラットフォームおよび冷凍内容物の変異を支援する場合がある。また、他の実施形態と同様に、プラットフォームは、部分的に冷凍された内容物によって針が詰まるのを防止する。
図20Aおよび20Bは、端部ドームの操作を図示する。より具体的には、図20Aは、図19に示される容器1900の操作を図示する。その初期位置では、ドーム状端部層1926は器の外側表面に対して凸状構成にあり、プッシャプレート1905の表面に一致する。図20Bに示されるその第2の位置では、ドーム状端部層1926は凹状構成にある。凹状端部層の一部分がプッシャプレート1905の未だ凸状の部分に干渉して、プッシャプレート1905の底部表面と端部層1926の上表面との間に空間1930を作り出す。この干渉はまた、プラットフォーム1935の上に載置される冷凍内容物の周りに、流路1935も作り出し、かつ維持する。端部層およびプラットフォームのドーム状セクションのいずれかまたは両方は双安定とすることができる。
図21は、底部針2105によって適所に保持された、部分的に融解された冷凍内容物2126を支持する、平坦な端部層および平坦なプラットフォーム2106を有する容器2100を図示する。この図は、プラットフォームが端部層から持ち上げられたときの冷凍内容物の周りの流路2128を明確に示す。この実施形態では、冷凍内容物は、プラットフォームからわずかに中心を外れて移り、容器の側面に対して載置されるようになったことが見られる。いくつかの実施形態では、プラットフォームが適所から移動するのを防止するために、端部層と接触する縁2127は、小さいスポット溶接などのヒンジ機構により(例えば、一体成形ヒンジを作り出すために)物理的に取り付けられる。この実施形態はまた、底部針が、常に、ヒンジと正反対で端部層を貫通するように、キーイング特性も必要とする場合がある。
図22A~22Dは、プッシャプレートが、プラットフォームの断面の慣性モーメントを増加し、それによって変形に対するプラットフォームの抵抗を増加するための隆起部を含む、いくつかの実施形態を図示する。
図22Aに示されるように、そのような一実施形態2205は、単一の方向の隆起部2210を含む。図22Bに示される、別の実施形態2215は、クロスハッチ状のパターン2220を含む。図22Cは、全方向での増加された曲げ剛性を提供するように、垂直な配向で設定される隆起部を有するサンドイッチ構造2230を含むプラットフォーム2225を示す。同様の効果は、異方性の剛性を有する層状材料によって達成することができる。図22Dは、半径方向の隆起構造2240を含むプラットフォーム2235を示す。いくつかの実装では、隆起部の高さは十分に低く保たれ、隆起部は、プラットフォームに接触する針と相互係止しないように互いに十分近くで離間している。
さらなる実施形態では、プラットフォームは、ある量の冷凍内容物がプラットフォームの底部表面と端部層の上表面との間にあるように、端部層の上方に維持される。これらの実施形態では、プラットフォームの底部表面と端部層の上表面との間の距離は、針または他の穿孔器が、冷凍内容物を通過し、プラットフォームに接触し、なお冷凍内容物の周りに流路を作り出すのに十分にプラットフォームを持ち上げることができるように、最大に保たれる。
図23~30は、冷凍液体内容物を攪拌する助けとなるように適応されたプッシャプレートを含む、プッシャプレートを伴ういくつかの他の実施形態を図示する。この攪拌は、冷凍内容物および希釈液の融解および混合を支援することになる。一定の実装では、穿孔器は、プラットフォームに係合して、攪拌作用またはかき混ぜ作用を付与するように設計される。
図23は、プラットフォーム2300の上表面が、プラットフォームの上表面に対して垂直に延在する「タブ」2305を有してもよい、一実施形態を図示する。プラットフォーム2300はまた、その中心軸に沿ったキー付き開口2310も有する。図ではキー付き開口2310はプラットフォーム全体を通過するように示されるが、いくつかの実施形態では、冷凍内容物が開口を充填するのを防止するために、開口は、冷凍液体内容物と接触するプラットフォームの上表面上で閉じられる。
図24は、プラットフォーム2300の下側の図を示す。穿孔器2400は、プラットフォームのキー付き開口2310に対して相補的な形状を有するキー付き部分2405を有する。
図25は、プラットフォーム2300のキー付き開口特性部2310に係合される穿孔器のキー付き部分2405を示す。これは、穿孔器が容器内でプラットフォームおよび冷凍内容物をスピンさせるように、駆動機構の手段によって、穿孔器が、プラットフォームにスピン運動、往復運動、または他の攪拌運動を付与することを可能にする。
図26は、上記に記載されるように、タブおよびキー付き開口を有するプラットフォーム2610上に配設される冷凍液体内容物2605を有する容器2600の断面図を示す。図は、容器2600の端部層を穿孔するように位置付けられるキー付き部分2620を有する穿孔器2615を示す。
図27は、プラットフォーム2610上に配設された冷凍液体内容物2605を有する容器2600の断面図を示す。穿孔器2615は容器の端部層を穿孔し、プラットフォームのキー付き開口および穿孔器2700のキー付き部分を介してプラットフォームに係合している。穿孔器2615は、プラットフォーム2610および冷凍液体内容物2605を持ち上げて、プラットフォームと端部層との間に空間を作り出すだけでなく、冷凍液体内容物2705の周りにも流路を作り出す。容器2600および/またはプラットフォーム2610が穿孔器2615によってその中心軸の周りで回転されるとき、タブは冷凍内容物2605が容器と共にスピンするように促す。冷凍内容物がプラットフォームから放出されて、液体がプラットフォームの上表面を覆うと、タブは、液体内に乱流を導入し、容器内の冷凍内容物の依然として冷凍された部分と液体との混合を促す。
図28は、冷凍液体内容物2605の一部が融解され、冷凍内容物内に埋め込まれたタブ2805の一部分を露出させた後の、図27の容器2600を示す。
図29Aは、穿孔器の長さに沿った開口2905を有する穿孔器2900を示す。開口2905は、穿孔器(図示せず)内の1つ以上の内腔と連通して、内腔(複数可)と連通した穿孔器2900の基部で開口2910を介して液体が容器から流出することを可能にする。同様に、図29Bは、穿孔器の外側上にチャネル2925を有して、液体がチャネルに沿って容器から流出することを可能にする、穿孔器2920を示す。
図30Aは、十字キー付き部分3005、側面開口3010、および上部開口3015を有する穿孔器3000を示す。側面開口3010および上部開口3015は、穿孔器の基部まで穿孔器を通過する中心内腔と連通している。
図30Bも十字キー付き部分3025を有する穿孔器3020を示す。穿孔器3020は、穿孔器の外側表面に沿ったチャネル3030を有する。
図30Cは、その近位端3050の寸法に対して、その遠位端3045の寸法がより大きい、テーパ付き穿孔器3040を示す。穿孔器3040も十字キー付き部分3055を有する。そのような穿孔器は、穿孔器の近位部分よりも大きい容器の端部層内に孔を作り出し、それによって容器から流出するための流路を穿孔器の周りに残すことになる。
図30Dは、ステム部分3070よりも大きい寸法を有する十字ヘッド部分3065を有する穿孔器3060を示す。ヘッド部分3065は、ステムの直径よりも大きい穿孔を作り出し、液体が容器から流出するための流路を作り出す。上記に記載される穿孔器の十字部分は、プラットフォーム内の十字形状の開口に係合するように設計される。
図31は、持ち上がったリップ3107を有するカップの形態にある、プッシャプレート3105を有する容器3100の側方断面図を図示する。図示のみを目的として、持ち上がったリップ3107は冷凍液体内容物3115および容器の側壁から離間して示される。想定される実施形態では、持ち上がったリップ3107は、容器の側壁に接触していてもよく、または離間していてもよい。さらに、冷凍液体内容物は、持ち上がったリップ3107の内部に接触してもよい。持ち上がったリップ3107は冷凍内容物の側に沿って部分的にのみ延在してもよく、または持ち上がったリップは冷凍内容物の上部またはそれを越えて延在してもよい。プッシャプレート3105は、容器3100の端部層3110と冷凍液体内容物3115との間に位置する。プッシャプレート3105は端部層3110および冷凍液体内容物3115から離間して示される。いくつかの実施形態では、プッシャプレート3105は、端部層3110の上に載置され、かつこれと接触し、また冷凍液体内容物3115は、プッシャプレート3105および、任意選択的に、端部層3110の一部分と接触する。いくつかの実装では、持ち上がったリップ3107は、容器の側壁との締まり嵌めを有し、その一方で依然としてプラットフォームを端部層の近くのその位置から変位させることができる。いくつかの実施形態では、プッシャプレート3105および/または持ち上がったリップ3107の材料は穿孔されて、プラットフォームおよび持ち上がったリップによって画定される空間内に残存するいかなる液体も排液することができる。
図32は、図16に示されるものと同様であるが、いくらかは異なる、容器の形状についての実施形態を図示する。図32の容器3200の様々な実施形態では、テーパ状円筒状プロファイルは、1.65インチ~1.80インチの範囲の高さ、1.65インチ~2.00インチの範囲の上部内径(上部ID)、4~6度の範囲の抜き勾配、および1.30インチ~1.75インチの範囲の底部内径(底部ID)(列挙される範囲内で抜き勾配を維持しながら)を有する。特定の実施形態では、高さは、1.70インチ~1.75インチの範囲であり、上部IDは、1.70インチ~1.95インチの範囲であり、抜き勾配は、4~6度の範囲であり、底部IDは、1.35インチ~1.70インチの範囲である(しかし列挙される範囲内では抜き勾配を維持する)。他の実施形態では、高さは、1.65インチ~1.80インチの範囲であり、上部IDは、1.75インチ~1.90インチの範囲であり、抜き勾配は、4~6度の範囲であり、底部IDは、1.40インチ~1.65インチの範囲である(しかし列挙される範囲内では抜き勾配を維持する)。またさらなる実施形態では、高さは、1.65インチ~1.80インチの範囲であり、上部IDは、1.80インチ~1.90インチの範囲であり、抜き勾配は、4~6度の範囲であり、底部IDは、1.45インチ~1.60インチの範囲である(しかし列挙される範囲内では抜き勾配を維持する)。一実施形態では、高さは、約1.72インチであり、上部IDは、約1.80インチであり、抜き勾配は、約5度であり、底部IDは、約1.45インチである。これらのパラメータの他の範囲は、本発明の範囲内である。
図32に示されるプロファイルとは対照的に、図33は、容器の上端部から底端部まで均一な直径を有する、直線状側壁3305を有する容器3300の断面図を示す。直線状側壁を有する実施形態は、上記に記載される様々なプラットフォーム特性のうちのいずれかを組み込むことができる。最終食品または飲料製品を作り出すためにそのような実施形態を使用するとき、ディスペンサは、冷凍内容物3310を少なくとも部分的に融解させて、容器の上部の近くの入口から、冷凍内容物を経由して、容器の底部の近くの出口まで、流路を提供することができる。この直線状円筒状幾何学的形状のプロファイルは、入れ物製造産業においてよく知られており、ソーダ缶を製造するために使用されるものと同様の製作技法を用いることになる。
図34は、第1の直線状側壁セクション3405および第2の直線状側壁セクション3410を有する容器3400の側方断面図を示す。第1の側壁セクション3405は、冷凍内容物3415が、例えば、出口穿孔器によって変位されたときに、容器を通した流路が作り出されるように、第2の側壁セクション3410よりも小さい直径を有する。図31に示される実施形態などの持ち上がったリップを有するプラットフォームを容器3400と共に使用して、上記により詳細に記載されるように、第1の側壁セクション3405からの冷凍内容物の変位を支援することができる。そのような実施形態では、プラットフォームの持ち上がったリップは、より下の直線状側壁セクション3405と一致することができ、またはプラットフォームの持ち上がったリップは、側壁の内面から変位することができる。
本明細書で一般的に使用される場合、ディスペンサの「バックエンド」は、分注される製品に応じて、設定された期間中に、計量された量の水を貯蔵し、任意選択的に加熱し、かつ送達するために必要とされる、機器、センサ、制御装置などの組である。ディスペンサの「フロントエンド」は、容器を保持し、二次的な熱を付与し、希釈液を攪拌、ならびに注入および排液するために必要とされる、機器、センサ、制御装置などの組である。
図35A、35B、36A、および36Bは、液状食品および飲料製品を作り出すためのディスペンサの部分の2つの異なる実施形態を図示する。上述の通り、ディスペンサの部分は、液体を貯蔵し、任意選択的に加熱し、分注される製品に応じて、設定された期間中、液体を貯蔵し、任意選択的に加熱し、計量された量の液体として、ディスペンサヘッド(液体を容器内に供給するための入口)に送達するために必要とされる、機器、センサ、制御装置などを含む。以下の例では、希釈液として水が使用される。設定された温度範囲内の計量された量の水が、連続する流れで、パルス化されて、または空気パルスの間のある容積の水へと分離されてのいずれかでディスペンサヘッドの中へと送られる。分注後、ディスペンサヘッドへのラインを通して空気が吹き込まれて、空気/水のラインをパージし、残留水を処理し、それによって衛生問題を低減する。これらの2つの実施形態は、同じ目的を達成するために、ポンプおよび分流器バルブを使用するやり方の点で異なる。
図35Aおよび35Bは、個別の流体ポンプ3551および3552、ならびに個別の空気ポンプ3521および3522を使用して、一次的貯蔵リザーバ3510から、加熱器3530を通してか、または加熱器のない流路(3540および3560)を通して、中継点A 3570を介してディスペンサヘッドに直接のいずれかで、希釈流体(例えば、水)を経路設定する一実施形態を表す。この解決法は、いかなる分流器バルブも含まない。
図35Aは、流体ポンプ3551および空気ポンプ3521が作動中であり、リサーバ3510から流体を取り、流体がリザーバ内の温度よりも高い何らかの温度で中継点Aに到着するように加熱器3530を通してそれをポンプで送る事例を図示する。空気ポンプ3521は、作動されると、加熱器3530および点A 3570に至る空気ラインをパージする。
図35Bは、流体ポンプ3552および空気ポンプ3522が作動中であり、リザーバ3510から流体を取り、リザーバ3510内に貯蔵されている間と同じ温度で点A 3570にそれを送達する事例を図示する。いくつかの実施形態では、ユーザの期待を満たすように最終飲料の温度をあつらえることができるように、製品の生成/分注サイクル中の異なる時間において図35Aおよび35Bに示される操作を組み合わせることが可能である。例として、オレンジジュースなどの冷たい飲料の選択に対して、サイクルの始めに少量の高温水を分注して、容器内の冷凍内容物をわずかに温め、そして流体のための容器出口への明確な出口経路を作り出すことが望ましい場合がある。次に、過剰に温かい飲料の生成を回避するために、この水が容器内の残存する冷凍内容物を融解させるプロセスによっていくらか冷却されるだろうという期待を持って、直接リザーバからの周囲温度の水を使用して、分注サイクルのバランスが行われる。水の分注中に、空気ポンプ3521および3522を作動させて、容器内のキャビテーション/乱流を増加させることができる。いったん分注サイクルが完了すると、ディスペンサヘッド内の様々な構成要素を清浄にするために、消費者がディスペンサから飲料を取り出す点を少なくとも通して、高温水の最終部分をシステムを通して送ってもよい。次に、高温水のこの洗浄パージに続いて、ラインを清浄にするために、空気ポンプ3521および3522の両方から短い空気パージを続けることができる。いくつかの実施形態では、この洗浄水は、ドリップトレイへと方向付けられ、そこで蒸発するか、またはユーザによって周期的に空にされるかのいずれかである。
図36Aおよび36Bは、流体が加熱器3630を通して進むか、それとも直接中継点3670へと進むかを制御するために用いられる分流バルブ3681および3682と共に、1つの流体ポンプ3650および1つの空気ポンプ3620のみが使用される、異なる実施形態を表す。
図36Aは、分流バルブ3682が流体をリザーバ3610から加熱器3630へと、そして中継点A、アイテム3670へと分流させるように構成される、事例を図示する。一方、分流バルブ3681も、加熱器3630へと空気を送るように構成される。
図36Bは、分流バルブ3682が、加熱器(3640および3660)を有しない個別の流路のやり方によって、リザーバ3610から直接中継点A 3670へと流体を分流させるように構成される、事例を図示する。一方、分流バルブ3681も、直接中継点A 3670に空気を送るように構成される。
いくつかの実施形態については、リザーバ3510は、周囲温度/室温であってもよい非加熱流体を収容し、または冷やした流体、角氷を含有する水のようなものなどでさえ収容してもよい。(リザーバ内のこの温度は、代替的に、「周囲温度」または「室温」として記載されてもよい。リザーバからの水が様々な配管を通して流れるときに、ディスペンサハウジング内でのより温かい温度との受動接触の結果として、何らかの偶発的な加熱が生じる可能性があるが、低温の分注操作中には流体の加熱は最小限にして、可能な限り最低の分注される飲料温度を生み出すことが意図される。)より温かいまたはより高温の水がディスペンサヘッドで必要とされるいくつかの実施形態については、リザーバから引きだされる希釈流体の何らかの補助的な加熱が必要とされる。いくつかの実施形態については、加熱器3530は、小容積の流体を急速に加熱するための当該技術分野でよく知られているものなどの電気加熱式ベッセルである。加熱器3530は、高温液体水の代わりに蒸気を作り出すのに好適な、圧力定格を有していてもよく、圧力定格を有していなくてもよい。いくつかの実装では、リザーバ3510は加熱器3530から絶縁され、例えば、加熱器3530がリザーバ3510内の液体を加熱することを防止する。図示しないが、ディスペンサの一定の実装は、リザーバから流出する液体の流路内に配設されるフィルタを含む。同様に、リザーバから流出する液体の流路には、整水器、例えば、軟水化デバイス、または活性炭フィルタを含むフィルタを含むことができる。いくつかの実施形態では、リザーバは、取り外し可能である。コーヒー中の一定の溶解可能な固形物の抽出を向上させるためにあるレベルの硬さが所望され、高レベルの濾過が逆効果である場合があるブルーワーとは違って、ここでは、融解および希釈された抽出物の味を損なう場合がある供給された水の中のいかなる複合物も除去するために、非常に効率的なフィルタが望ましい場合がある。
いくつかの実施形態については、ポンプ3551および3552は、定容量型ポンプであり、例えば、ピストンポンプまたは蠕動ポンプまたはさらには二重ローブポンプである。いくつかの実施形態については、ポンプ3551および3552は、流量ならびに流れの絶対容積を測定および制御するための流れセンサと組み合される。これらのポンプのうちのいずれも、経時的または1回転当たりに定容積をポンプで送らない軸流ポンプもしくは遠心ポンプとすることができるが、代わり流れセンサによって測定されるのに伴い測定された量の流体を送達する、閉ループプロセスで制御される。いくつかの実施形態では、バルブ3681および3682は、当該技術分野でよく知られている、3方向ボールバルブである。いくつかの実施形態では、バルブ3681および3682は、これも当該技術分野でよく知られている、多方ソレノイドバルブである。いくつかの実施形態では、バルブ3681および3682は、電動圧縮バルブである。いくつかの実施形態では圧力センサ3580および3582、温度センサ3590、ならびにいくつかのポンプ3595および3597のためのストロークセンサを使用して、正しい容積および好ましい温度で流体を分注して、ユーザの嗜好を満足させる最終飲料を産出するために、必要に応じて動作するようにシステムを保つために、様々なフィードバックアルゴリズムにおいて使用するためのシステム性能情報をコントローラに戻すように提供する。いくつかの実施形態では、圧力センサ情報を使用してポンプのストロークを調節し、高温または低温のいずれかのシステムのために分注される液体を微調整する。
いずれかのシステムを用いて、設定された温度範囲内の計量された量の水が、連続する流れ、パルス化された流れ、または空気パルスの間に容積もしくはパケットへと分離された水、のいずれかで分注ヘッドの中へと送られる。分注後、ラインを通して分注ヘッドへと空気が吹き込まれて、空気/水のラインをパージし、どこかに入り込んでいた可能性がある残留水、または別様に衛生問題を作り出す残留水を処理する。
いくつかの実施形態では、ユーザの期待を満たすように最終飲料温度をあつらえることができるように、分注サイクル中の異なる時間において図35および36に示される操作を組み合わせることが可能である。例として、オレンジジュースなどの冷たい飲料の選択のために、サイクルの始めに少量の高温水を分注して、容器内の冷凍内容物をわずかに温め、流体のための容器出口への明確な出口経路を作り出すことが望ましい場合がある。次に、過剰に温かい飲料の生成を回避するために、この水が容器内の残存する冷凍内容物を融解させるプロセスによっていくらか冷却されるだろうという期待を持って、直接リザーバからの周囲温度の水を使用して、分注サイクルのバランスが実施される。水の分注中に空気ポンプを作動させて、容器内のキャビテーションを増加させることができる。いったん分注サイクルが完了すると、消費者がディスペンサから飲料の入れ物を取り出す点を少なくとも通して、分注ヘッド内の様々な構成要素を清浄にするために高温水の最終部分をシステムを通して通過させてもよい。次に、高温水のこの洗浄パージに続いて、ラインをきれいにするために両方の空気ポンプから短い空気パージを行なってもよい。いくつかの実施形態では、この洗浄水は、ドリップトレイへと方向付けられ、そこで蒸発するか、またはユーザによって周期的に空にされるかのいずれかとなる。
図37~62は、フロントエンドに対する様々な潜在的な構成を図示する。本明細書に記載されるフロントエンドのうちのいずれも、これも本明細書に記載される様々なバックエンド構成と共に使用することができる。同様に、フロントエンドの実施形態の様々な要素は、他の要素と相互変換され得る。例えば、フロントエンドの一実施形態において二次的な熱エネルギーを供給するための様々な技法は、他の実施形態における二次的な熱エネルギーを供給するための他の技法と相互変換することができる。
このディスペンサの有益な一態様は、容器およびその冷凍内容物に二次的な(非希釈)熱エネルギーを供給して、分注された食品または飲料製品の最終平均温度の管理を助けるためのシステムである。本明細書に記載されるように、熱エネルギーを付与するための技法は、電気加熱式もしくは水加熱式カラーからの容器の側壁を通した直接伝導、容器の外側に対する高温ガス、空気、もしくは蒸気の衝突、容器を加熱するか、または冷凍内容物を直接加熱するかのいずれかを行うことができる電磁エネルギーの様々な形態の使用を含むことができる。後者のいくつかの例としては、赤外線放射、RF加熱、マイクロ波加熱、およびこれに類するものが含まれる。
図37~62はこの二次的な(非希釈)計量された熱エネルギーを、(a)上記に記載されるバックエンドから中継点「A」を通して送達される融解/希釈流体、(b)冷凍内容物の液化の迅速化を助けるための攪拌の異なる形態、ならびに(c)加熱された針/穿孔器を使用して通気、流体の添加、排液、およびさらには何らかの加熱/融解を可能にするために容器を保持および穿孔するための異なる戦略、と組み合わせることができる方法を図示する、ディスペンサのフロントエンドのための広範囲の潜在的な実施形態を表す、概略図、斜視図、および断面である。
明確にするために、「二次的な」ものとしてのこれらの熱源の特徴付けは、第2の時間に別の熱源に適用される熱、または二次的な熱源が何らかの他の熱源よりも少ない熱を供給することを必要としないものである。そうではなく、これは熱い飲料のために容器にエネルギーを供給する際の高温水加熱器を補完する場合があり、かつ冷たい飲料ためには独立して作用する場合がある、単なる第2の加熱器である。「非希釈」という用語は、容器の内部に供給される希釈液に直接的にもしくは意図的に接触することのない、またはこれを加熱することのない熱源を記載する。
図37~39は、この二次的な(非希釈)計量された熱エネルギーを高温の空気または蒸気の衝突を使用して送達することができる方法を図示する、ディスペンサシステムのフロントエンドのいくつかの実施形態を示す。異なる実施形態に関連付けられて記載される要素と同じ番号を有するディスペンサシステムのフロントエンドの特別な実施形態の特性を記載する図に示される要素は、本明細書に記載されるものと同じ目的および機能を有する。同じことが、本明細書に記載される発明のディスペンサのバックエンドおよび任意の他の特性または態様に対して同じ番号を共有する任意の他の要素に当てはまる。
図37A~Eは、多くの可能性の中でも特に、容器に対して高温の空気に衝突するためのシステムが、二次的な(非希釈)熱エネルギーを提供する、一実施形態を図示する。この例示的なシステムでは、種々の異なる技術を組み合わせて、容器内の冷凍内容物をユーザにとって満足のいく望ましい有効性および容積の飲料へと融解し、希釈し、分注するために使用される全体的なシステムを作り出す。当業者であれば、図37A~Eに、および以下に続く他の例証全体を通して図示される様々な技術を、同じ目的を実現するために、多くの異なる変形例および組み合わせで組み合わせることができることを認識するだろう。
いくつかの実施形態では、第1に、容器をスキャンして、いずれかの種類の光学センサ3705を使用してその内容物の性質を判定する。いくつかの実施形態では、スキャンが成功すると(例えば、システムがスキャンした情報を介して許容可能なものとして容器を認識する)、容器の空洞3706をユーザが選んだ容器3704で充填することができるように、引き出し3703を開かせる。いくつかの実施形態では、ユーザはボタンを押して引き出しをディスペンサハウジングに再係合させるか、または進める決定を積極的に示すためのいずれかの他のステップによって、分注サイクルの継続を開始する。他の実施形態では、いったんポッドが空洞内で感知されると、引き出しは、自動的に閉まる。一定の実装では、ディスペンサは、ディスペンサが分注サイクルを完了するか、または別様に引き出しを係脱するまで、引き出し3703を再び開くことができないように、引き出し3703が閉じられた後に係合する係止を有する。
いくつかの実施形態では、この信号を受けると、ディスペンサ内のいくつかの構造的要素3710によって支持される引き出し3703を摺動して閉じる。いくつかの実施形態では、プレート3707などの機構は、容器の上部へと駆動されて下がり、漏出に対して容器の蓋を補強し、いくつかの実施形態では、液体分注針を用いて蓋を穿刺する。いくつかの実施形態では、攪拌の開始前もしくは希釈液の添加中またはこれらのステップと同時に、のいずれかで、いずれかの量の非希釈熱エネルギーが容器3704に加えられて、冷凍内容物を温める、または冷凍内容物を部分的もしくは完全に融解する。いくつかの実施形態では、この熱エネルギーは、ファン3701によってダクト3702を通して加熱器3700上に吹き付けられる空気によって供給される。いくつかの実施形態では、加熱器3700は、電気加熱式である。いくつかの実施形態では、加熱器3700は、加熱器タンク(図35Aのアイテム3530)またはいずれかの二次的な加熱器(図示せず)からの高温水を使用する水から空気への熱交換器である。いくつかの実施形態では、加熱器3700は、余剰の熱を除去するためにサイクル中の後の方のいずれかの時点もしくはサイクル後に容器もしくは空洞を冷却するために使用することができる熱電気デバイスの要素(例えば、ペルチェ冷却器および/もしくは加熱器)である。
今ここで考察した実施形態は、垂直に配向された容器の対称な軸と共に配向される容器および空洞に当てはまるが、容器が水平に配向され、蓋が片側を向くようにディスペンサの前または後ろを向いている、同様のシステムを記載および構築することができることは明らかであろう。
高温の空気の加熱の有効性は、容器の側が高温の空気によって直接衝突された場合に、大いに強化されることになる。したがって、いくつかの実施形態では、空洞3706は、容器3704の大部分もしくは全ての側壁を衝突する空気によって直接接触できるようにする、開いた構造もしくは多孔構造である。例えば、空洞は、容器の側壁または積み重ねリングの最上部分を捕捉するカラーのみからなっていてもよく、空気の流れから容器を遮蔽するために、けっして下向きには延在しない。いくつかの実施形態では、上記に注記されるように、二次的な熱エネルギーの追加と併せて、またはサイクル中に後の方で希釈流体(例えば、水)の添加と併せてのいずれかで、容器および内側の冷凍内容物のいずれかレベルの攪拌を開始し、希釈液と冷凍内容物との間の流量を増加させ、希釈液のあらゆる停滞層を破壊するなどして、冷凍内容物の液化を早める。いくつかの実施形態では、この攪拌は、モータ3708によって引き起こされる。いくつかの実施形態では、攪拌は、ロータリー3712である。いくつかの実施形態では、回転は、大きい運動(例えば、反転前に一方向で90~120°、そして次に繰り返される)または小さい運動(例えば、振動または<<90°)のいずれかでの往復運動である。代替的な実装では、ソレノイドを使用して、攪拌を付与する。
いくつかの実施形態では、攪拌と併せて、または攪拌が始まる前に、融解/希釈液が容器に添加される。この液体は、移行点A 3570を介して、上記に記載されるディスペンサの部分から送達される。いくつかの実施形態では、この融解/希釈液は、水リザーバから直接送達され、リザーバ内に貯蔵されていた際のそのおよそ元の温度で到着する。このリザーバの水の温度は、「周囲温度」とも称される、室温または室温近くであってもよく、または例えば、角氷を使用して冷やされていてもよい。いくつかの実施形態では、この周囲温度または冷やされた液体の経路は、容器への移動中に得る熱を低減するために保温される。他の実施形態では、加熱された液体の経路は、他の液体経路への熱伝達を低減するために保温される。いくつかの実施形態では、この融解/希釈液は、途中、加熱器タンクを通過して移行点Aに送られる。いくつかの実施形態では、融解/希釈液の添加と併せて、容器3704の底は、融解された液体をユーザのカップ3714の中へと排液することができるように、第2の針または穿孔器3709により穿刺される。いくつかの実施形態では、いったん分注サイクルが完了し、ほぼ全ての融解/希釈液が容器から排液され、冷凍内容物が完全に融解させ、容器の内側がきれいに洗浄されると、引き出し3703が、再び開き、容器3704を取り出して廃棄3716することができる。任意選択的に、引き出しが再び開く前に、システムは、周囲の空気、または冷却された空気を、ダクト3702を通して容器3704と接触するように強いることによって、容器を冷却することができる。任意選択的に、容器が除去された後に、追加の流体を進入穿孔器を通して送達して、次の分注サイクルのための準備としてラインをきれいにすすぎ、次の飲料への味または芳香の持ち越しを防止することができる。
図38A~Eは、容器上に直接衝突する低圧の蒸気を使用して、熱エネルギーを加えるためのシステムを図示する。いくつかの実施形態では、バックエンド内のリザーバから移行点「B」5205を介して、熱供給装置5215を有する小さいボイラー5201に、水が送達される。例えば、リザーバまたは加熱器のうちのいずれかは、移行点「B」5205に供給することができる。同様に、個別の液体の供給は、移行点「B」5205へと供給することができる。いくつかの実施形態では、ボイラー5201によって生成した蒸気は専用の配管を通して容器を囲む小さいエンクロージャ5202に漏れ出、そこには容器の周りにエンクロージャ5202の壁によって作り出された十分な間隙または通路があり、蒸気は容器の周辺の周りを自由に流れ、対流および伝導5210を通して、ならびに容器の冷たい壁の上での凝縮を通しての両方で、その熱を伝達することができる。この凝縮は管理され、また回収および処分のためにドリップトレイへと方向付けることができる。ドリップトレイを以下に記載する。
図39A~Eは、蒸気についての代替的または補完的な使用を図示する。いくつかの実施形態では、より長い加熱された針6405を使用して、蓋構造を貫通し、次に冷凍内容物を通してくり抜き、その後、容器の閉鎖端を穿刺して、針6405によって作り出された穿刺と整列した、出口流路6409を介した融解された内容物のための出口経路を作り出す。この概念は、以下の図75A~84の一部としてより詳細に記載される。長い針またはカニューレが冷凍内容物を通して容易に貫通するために、最小抵抗で経路を融解して通すように端部を加熱することが役に立つ。現在の図示では、蒸気は、特殊な配管6410を通過して針6405へと送られ、凍内容物を加熱および融解させるために針の先端において局所的に使用される。いくつかの実施形態では、この針は、下向きに前進するときにゆっくりと繰り出される、図75A~Dに示され記載された円筒状に巻回された構造の一部として展開される。すでに考察されている実施形態もしくは実装、または以下に記載されるような他のもののうちのいずれかであってもよい、二次的な加熱の形態は、この図示では示されない(明確化のために)。他の実施形態では、後続の図に記載されるように、針は、当該技術分野でよく知られているいずれかの形態の機械機構もしくは空気圧機構(例えば、アクメねじもしくはボールねじ;ロッドレスシリンダもしくは標準的な空気圧シリンダ;ケーブル機構の直線ギア)を使用して前進される、直線状、剛性管、スプラインもしくはバヨネット形状、または固形ロッドであってもよい。
図40A~Eは、これによって容器をディスペンサ内に捕捉することができ、また冷凍内容物を融解、希釈、および分注することができる、別のシステムおよび技法を図示する。この代替的なシステムの特性のうちの多くは図37A~39Eに記載されているため、さらなる説明は二次的な(非希釈)熱エネルギーを加えるための代替的な技法に焦点を当てることになる。
いくつかの実施形態では、図40Aに示されるように、容器はスキャンされ、そしてチャンバ3801の中へと挿入される。容器3704は、緊密に合致されたチャンバの円錐状表面3806によって保持される。当該技術で知識豊富な者によって容易に理解されるであろう類推として、容器および加熱器の嵌合するテーパ付き側壁表面は、両方が合致するモーステーパを用いて機械加工される、機械工具および保持チャックが密着するのとほぼ同じ方法で、理想的に接触する。いくつかの実施形態では、合致する外部表面3806は、電圧源3810によって所望の温度、例えば、195~205°F(融解した冷凍内容物の沸点を下回る)まで制御可能に加熱されてもよい、電気抵抗加熱器3800の一部3815である。
高温の空気を伴う先の例と同様に、いくつかの実施形態では、この加熱器3800は、初期スキャンおよび様々な内蔵センサから得られる冷凍内容物についての知識を使用して、ディスペンサコントローラによって計算される期間の間、作動することができる。この期間は、所望の最終分注飲料/食品の温度および計画される容積に応じて、冷凍内容物を温める、部分的に融解する、または完全に融解するように設計されてもよい。この加熱プロセスについて、特に冷凍内容物を部分的に融解させることが意図される場合、冷凍内容物の凍結/解凍温度についての知識が必要とされる。本明細書のどこかに記載されるように、容器3704をスキャンすることから収集することができるこの情報は、温度フィードバックループ制御内で使用される。公称凍結/解凍点は、冷凍内容物の含有量(%水、%砂糖、%脂質、%タンパク質など)についての知識に基づいてもまた推測される場合がある。上記で図37A~39Eに記載されるように、加熱前、加熱中、または加熱後に容器を攪拌することができ、そして液状食品もしくは飲料製品を分注する(図40D)。図40Eは、空の清浄にされた容器3716の取り出しを示す。図には示されないが、容器とチャンバの内面との間の密閉関係は、加熱された液体浴内に容器を浸すことによって達成される可能性がある。
図41A~Eは、緊密に嵌合するジャケット3806が、主に伝導性熱伝達にも依存する、中継点「A」3570によって供給される、高温水ベースの加熱要素6510を利用することを除いて、図40A~Eに示されるものと同様のシステムを図示する。
図42A~Eは、別の方法としては図39A~Eの実施形態について記載される様式で操作する容器に二次的な熱源を提供するためのRFコイルの使用を図示する。いくつかの実施形態では、電力供給装置6621は、高周波数電流をコイル6620に送る。振動する電場は、氷と相互作用するが、熱に変換される相当な誘電損失を伴うことが知られている。3MHzの範囲内の発振周波数が、この加熱プロセスでは特に効率的であるものとして示されている。本明細書に提示される他の図示におけるように、この二次的な熱は、ディスペンサの中のマイクロコントローラによって管理されて、タイミング、持続時間、および電力を、攪拌、容器の内側の流体の添加、および異なる針穿刺の予定を含む、融解/希釈/分注サイクル全体を通した他の事象と協働させる。
本発明の一実施形態では、無線周波(RF)誘電加熱システムは、容器および/または容器6630内の冷凍液体内容物に二次的な熱(すなわち、非希釈熱)を提供する。一実装では、本プロセスは、例えば、6~42MHzの範囲の高周波数電気信号を使用して、複合物中の水分子の急速な振動を引き起こす。外側から内側のプロセスではなく、むしろ、容器の内容物の容積全体を通して同時に、加熱が生じると考えられる。したがって、RF誘電加熱は、いくつかの場合では、接触加熱または対流加熱などの他の既知の技法よりも早く液体を加熱するものである。しかしながら、冷凍複合物を取り扱ううえで解消される必要がある問題がある。
図43は、RF誘電加熱を使用して容器の冷凍液体内容物を加熱するためのシステム4000の断面図を図示する。本システムは、容器ハウジング4003、蓋4002、および冷凍液体内容物4004を保持する容器を備える。容器ハウジング4003は金属であり、かつ導電性であるが、蓋4002の材料はポリプロピレンなどの非導電性プラスチックである。RF電力源4006は、上方の接点4001および下方の接点4005に電気接続される。下方の接点4005はまた、金属容器ハウジング4003とも電気接触している。4001と4005との間の交流電圧の印加により、冷凍内容物4004を通過する交番電場が作り出される。任意選択的に、上方の接点4001は、ホットスポットを減少させるために、冷凍液体内容物を通して、均一な磁力線/磁場勾配を達成するようにサイズ決めされる。一実施形態では、上方の接点の縁と容器ハウジング4003の容器の側壁との間にほぼ等しい間隙を作り出すように、上方の接点4001の直径が選ばれる。
別の実装では、図43を再び参照すると、容器ハウジング4003および蓋4002の両方が非導電性塑性材料である。任意選択的に、上方の接点4001および下方の接点4005は平坦な接点を有して(すなわち、図43に図示されるような曲がっていない側壁を有しない)同一に形作られ、かつサイズ決めされ、両方の直径は容器の蓋4002の縁を1~2mm越えて延在することになる。
図44~51は、二次的な熱源としてのオーム加熱のための様々な実施形態を図示する。
図44は、2つの流体送達針4102、4103およびオーム加熱のための中心電極4105を含む、空洞カバー4100の等角図である。オーム加熱は、冷凍液体内容物を加熱するための誘電加熱に代わるものとして機能することができ、これは、依然として容積基準で操作することができる。このプロセスは、電気を伝導する冷凍内容物を必要とするが、依然として電子流に対するある程度の抵抗を提供する。一実装では、電流は、1つの接点において導入され、冷凍液体内容物または融解された液体を通して第2の接点へと電気を流れさせる。アセンブリ4100のこの端面図では、射出成形プラスチックなどの非電導材料から作製された空洞密封プレート4101が、希釈液および/または融解された製品を流すための針または貫通器4102、4103を設置および保持する。プレート4101はまた、絶縁シース4104を含む、電極4105も設置および保持する。
いくつかの実施形態では、シース4104および電極4105の組み合わせである、電極アセンブリは、一端がプレート4101の背面を越えて突出している状態で、適所に固定される。任意選択的にこのアセンブリはばね付勢され、電気接点が凍結しているた中心部との接触を維持するように、冷凍内容物の部分が融解するにつれて容器の中へとさらに漸進的に移動できるようにする。いくつかの実施形態では、絶縁体4104は、好ましい強度および比較的高い電気抵抗率を有する、セラミック材料、例えば酸化アルミニウムである。
図45は、図44のオーム加熱システム4100の第1の実装の断面図である。単一の電気プローブ4105は冷凍内容物4004の中にわずかに埋め込まれて示される。導体4105を覆うための電気絶縁体4104を使用することで、パッケージング中に容器を閉じるためのアルミニウム箔などの金属蓋の使用を可能にする。上記により詳細に記載される、液状食品または飲料を作り出すためのプロセスの二次的な加熱段階中、電気は、電気接点4105から冷凍内容物4004の中へ、導電性(例えば、アルミニウム)容器ハウジング4003へ、そして最後に電気接点4107へと流れる。電力は、いくつかの実施形態では交流電流(AC)供給装置である、供給源4106によって供給される。AC電力供給装置を使用することで、直流電流(DC)の電力供給装置の使用により一方または両方の電気接点で生じる場合がある電気分解による問題が回避されると考えられる。
図46は、図44のオーム加熱システム4100の第2の実装の断面図である。示される実施形態では、電気接点4108は、接点と一体的な1つ以上の小さい貫通円錐または同様の形状の本体4109を有して装備される。これらの円錐状突出部4109は、容器ハウジング4003の底部を刺し通して、冷凍内容物4004と電気点4108との間の直接的な電気接続を作製する。これは、容器ハウジング4003が非金属であるか、または容器の内部表面が、アルミニウム容器を塗装して、食品の安全性を向上し、アルミニウムと食品との間の化学反応をなくし、かつ/またはヒートシールされた蓋に対する溶接表面を提供するために使用される、非導電性被覆(例えば、ポリプロピレンの薄い層)によって覆われているときには有益である可能性がある。
図47は、2つの流体送達針4102、4103、およびオーム加熱のための2つの電極4105、4111を含む、空洞カバー4200の等角図を示す。一方、図48は、図47のオーム加熱システム4200の断面図である。システム4200は、端部プレート4201によって設置および保持される2つの電気接点4105、4111を使用する。完全な電気経路は、金属容器ハウジング4003を必要とせずに、2つの電気接点および冷凍内容物を含む。したがって、この実装は、導電性(金属)でも非導電性(プラスチック)容器ハウジング4003でも等しく良好に機能することになる。上記に記載されるように、これらの電極アセンブリは固定とすることもでき、またはばね付勢とすることもできる。上記に記載される他の二次的な加熱源と同様に、オーム加熱の実装は、希釈流体の添加前、添加中、もしくは添加後に、かつ/または攪拌を伴ってでも攪拌を伴なわずにでも、熱を供給することができる。概念は、例えば、垂直に整列された空洞を有するディスペンサを含む、上記により詳細に記載されるディスペンサ構成のうちのいずれにも適応することができる。
いくつかの実施形態では、電力供給装置4106は、誘電の差し迫った機能停止を検出し、それに従って電力供給を制限して、既知の方法を使用した電気アーキングを防止するための回路を有する。
図49~51は、本明細書に記載されるオーム加熱システムの実施形態と共に使用するための2つのらせんコイル状電極4500および1つの角形電極4600の等角図である。上記に記載されるように、オーム加熱は、冷凍固形物または液体の抵抗率に基づいて動作し、電流が材料を通過するときに加熱を生じる。電流導入点の局所的な加熱は、非効率性または無効な加熱をもたらす可能性がある。より均一な加熱は、電極/食品界面での電気接触表面が、より小さいのではなくむしろより大きいときに生じる。一実施形態では、電気接触表面(電極)は、針状の電極により達成されるものを越える電気接触のために利用可能な表面積を増加させるように、容器内に冷凍液体内容物を形成する前に容器内に含まれる。
図49は、電極として作用する、2つのらせんコイル状形状4501、4502を示す。いくつかの実施形態では、これらのコイル状電極は、それぞれ、接触表面4505および4506に取り付けられた、ステンレス鋼箔材料である。図50は、明確化のためにカップ本体4515を有しないで、同じらせんコイル4501、4502および接触表面4505、4506を示す。絶縁フレーム4510は、コイルを適所に保持する。接触表面4505、4506は、容器内に挿入されたとき(例えば、図48の実施形態について示され、記載されるように)のディスペンサシステム内の電極と接触するように、容器内に配設される。図51は、開いた角形本体として形成される2つの電極4601、4602の別の実施形態を示す。
図52~60は、マイクロ波加熱システムを利用する二次的な加熱器の実施形態、およびそのように装備されたディスペンサのフロントエンドのいくつかの実施形態を図示および記載する。
図52~54は、マグネトロン4302を使用して、24.125GHzの信号を、導波路4303から伝送ホーン4304へと、部分的にマイクロ波透過性の空洞端部プレート4301を通して、チャンバ本体4314(チャンバが閉じられたときに)によって画定される開いた空間4318内へと供給する、マイクロ波加熱器4300を図示する。この非常に高い周波数は、容器の小さい閉鎖空間内で作用するために必要とされ、壁の周りの許容可能に小さいヌルゾーンで機能し、その価格設定が2.45GHzで今日製造される市販のモデルと競合するように変化する場合、および許容可能な電力レベルを達成することができる場合にのみ、現実的なものになるだろう。使用される場合、金属容器およびその中の冷凍液体内容物はマイクロ波エネルギーを受容する。最適信号インピーダンスの合致、後方散乱からのマグネトロンの保護、迷放射線からのユーザの保護などを確実にするための基本的な例証される設計に対する改変および追加が必要とされ、これらは、当業者の知識の範囲内である。さらに、二次的な加熱源として電磁放射を用いる本明細書に記載される実施形態のうちのいずれについても、容器を保持するチャンバの部分は、容器および/または冷凍内容物を加熱するための二次的な熱源が使用する波長に対して不透明である。いくつかの実装では、チャンバの中への「窓」のみが電磁放射の進入を許容し、一方でチャンバの残りの部分は、エネルギーが残存する壁を通過することを許容しない。チャンバの壁は、任意選択的に、チャンバからの熱の損失を低減するために保温される。
図52および53は、マイクロ波エネルギーを使用して、容器内の冷凍液体内容物を加熱する、加熱システム4300の等角図である。加熱システム4300は、ヒンジ4316によって接合された、チャンバの蓋4312およびチャンバ本体4314を有する、チャンバ4310を有する。チャンバ本体4314は、冷凍液体内容物を保持する容器を受容するようにサイズ決めされた容器開口4318を有する。図52は開いたチャンバ4310を示し、一方で図53は閉じたチャンバ4310を示す。この実施形態はまた、容器が空洞内に装填されてもよく、そしてその後空洞を閉じて、針穿刺および希釈液へとアクセスするためにディスペンサの後方に向かって容器の上部を配向することができる方法も図示する。
図54は、図52および53の加熱システム4300の断面図を示す。
マイクロ波エネルギーを使用して、冷凍内容物を解凍および加熱することと関連付けられた課題に有効に対処するための技法が知られている。例えば、適正な安全装置を実装することによって、第1に氷から液体に転移する冷凍内容物の容積の部分を、過剰な加熱から防止することができる。また、上記に考察されるように、RF誘電加熱に対して機能するパルス化された加熱などの技法は、マイクロ波エネルギーを用いた加熱に対して機能することになる。導電性容器の内側にマイクロ波エネルギーを使用することと関連付けられた上記に述べられるような別の課題は、導電性材料の表面の電場は常に本質的にゼロになることになるという事実である。このヌル状態は、容器の壁から波長の約4分の1に対して容器の中へと延在する、加熱なしのゾーンを設定する。波長、に対して、容器が十分大きい(例えば、深さが数波長を超える)場合、加熱は、冷凍内容物の残存物中に生じる可能性がある。このアプローチは、定在波が作り出された場合に、依然としてホットスポットおよびコールドスポットを生成する場合があるが、融解は生じることになる。これらのホットスポットおよびコールドスポットは、マイクロ波オーブンでは、散熱ファン、回転プラテンなどを通して処理される。これらの既知の技法を本明細書に開示されるシステムで適用することができる。
有益なことに、水および氷に対する誘電損失係数は、周波数が最大約18GHzまで増加するのと共に増加する。誘電加熱効果はまた、熱に変換されたエネルギーが分子が通過する振動のあらゆるサイクルについて同じであるので、周波数に対しても比例する。この組み合わせは、容器の壁と加熱された領域との間のヌルゾーンが、約0.12~0.16インチの範囲内になることになるため、この実施形態では18~24GHzの周波数が上手く機能することになるのを示唆している。任意選択的に、マイクロ波エネルギーを送達するために導波路が使用される(同軸ケーブルの代わりに)。例えば、24.125GHzの周波数(FCCおよび世界中の同様の機関により一般の使用として設けられている、工業/科学/医療用帯域内の許容可能な最高のマイクロ波周波数)について、最適な導波路寸法は、0.34×0.17インチ(WR34)である。
図55を参照すると、水および氷の両方を伴う、マイクロ波および他の形態の誘電加熱技法による既知の問題のうちの1つは、プロセスの不均一な加熱性質である。水分子が結晶構造内に捕捉されると、氷と同様に、2つの電気接点間の、またはマイクロ波エネルギーが衝突することによって作り出される電場の急激に変化する電気配向に、もはや従うことはない。0℃未満の温度についてグラフに示されるように、これは結果として比較的低い誘電損率をもたらす。しかしながら、いったん氷が融解すると、損失因子(ε’’)が、非常に急速に上昇し、全体的な氷構造の中のRFまたはマイクロ波加熱により典型的に形成される、小さい局所的なポケット内に存在する融解した水が、急激に加熱される。この不均一な加熱は、温度が平衡化できないには、局所的な沸騰および蒸気の発生をもたらす可能性さえもある。
このよく知られている問題を処理するために、いくつかの方法が開発されている。1つの既知の技法は、電力の適用をオン/オフサイクルでパルス化することである。そうすることで、水の小さいポケット内の熱の一部を周囲の氷へと送り、それによって氷構造全体が水に変換されるまで、各ポケットの容積を漸進的に拡大することができる。この加熱技法は、当初全てが液体である製品に対して可能であるもの(この場合、RFまたはマイクロ波電力を継続的に適用することができる)よりも効率的ではないが、必要とされる安全装置およびシステムの全てを経済的に適当な規模で生成することができると想定すると、より従来的な伝導加熱方法により達成することができるよりも依然として有意に早い。これは、バルクの冷凍内容物の外側近くの加熱された液体への損傷を防止するために、外部の熱源の温度が必然的に限定される場合に特に当てはまる。例えば、冷凍オレンジジュースを加熱する際、余剰の熱が、複合糖類の構造に影響を与え、味を損なう可能性がある。
図56A~60は、マイクロ波の二次的な加熱源を利用する、ディスペンサのフロントエンドおよびフロントエンドの構成要素の様々な実施形態である。
図60は、他の実施形態に示されるような垂直位置ではなくむしろ、水平位置に容器3704を保持するチャンバ4710を有するマイクロ波ディスペンサ4700の一部分を図示する。希釈液の入口4720は、穿孔器および製品出口4725が容器の上部に形成される場所の上方の位置で、容器(金属箔内に覆われていてもよい)の上部を穿孔する。一実装では(矢印で示される)、チャンバは、チャンバ4710の中心軸4730の周りに攪拌を提供する。代替的な実装では、ディスペンサは、中心軸4730に沿って攪拌を提供する。希釈液の入口4720を中継点A 3570に接合する配管および/または製品出口4725を最終製品の出口に接合する配管は、容器に付与される運動を順応するように可撓性である。
いくつかの実施形態では、容器は、全体的に非金属材料から作製され、電磁エネルギーに対して完全に透過的である。これらの実施形態について、空洞および周囲の引き出しまたは他のディスペンサハードウエアの設計は、FCCに対する懸念であることになる、健康/安全上の問題および電気分断のいずれも存在しないように、ディスペンサエンベロープ内に電磁エネルギーを収容するように修正される。
図56A~E、57A~E、58A~G、59A~G、および60は、電磁エネルギーを使用して、冷凍内容物を二次的に加熱するための異なる選択肢を図示する。記載および/または図面が、加熱のために使用される電磁エネルギーの種類を記載するために「マイクロ波」という言葉を使用する場合、当該技術で知識豊富な者であれば、高周波数の電磁エネルギーを供給するために使用されるマグネトロンを、低いメガヘルツ範囲~ギガヘルツ範囲の周波数を展開するように設計することができることを認識するだろう。)各事例では、電力供給装置3940はマグネトロン(交流電気周波数発生器)3941に電力を供給して、エネルギーのビームを容器に送達する。いくつかの実施形態では、図56A~Eおよび58A~Eに図示されるように、電磁加熱サイクルは1つ以上の針によって容器が穿刺される前に開始される。いくつかの実施形態では、図57A~Eおよび59A~Eに図示されるように、電磁加熱サイクルは、1つ以上の針によって容器が穿刺された後に開始される。いくつかの実施形態では、容器の初期穿刺は、二次的な加熱プロセスによって作り出されたあらゆるベイパーまたは蒸気がいかなる有意な圧力上昇も伴わずに容器から漏れ出ることができるように、単に小さい通気口を提供するように管理される。
いくつかの実施形態では、図56A~Eおよび57A~Eに図示されるように、容器は、その対称軸が、加熱、希釈、および攪拌中に垂直に配向された状態で、ディスペンサ空洞の中に保持される。この場合は、電磁エネルギーは、容器の側壁を通して容器の中へと方向付けされる。いくつかの実施形態では、図58A~Eおよび59A~Eに図示されるように、容器は、その対称軸が、加熱、希釈、および攪拌中に水平に配向された状態で、ディスペンサ空洞4710の中に保持される。この場合は、電磁エネルギーは、容器の蓋または閉鎖端を通して容器6920の中へと方向付けされる。容器の材料がアルミニウムであるいくつかの実施形態では、容器の蓋もしくは閉鎖端内(どの側がエミッタに面するかに応じて)に何らかの他の金属またはそうでなければ導電性の「窓」が、使用されるエネルギーの周波数に対してより透過的である材料で生成される。いくつかの実施形態では、この窓は、容器の閉鎖端の孔またはアルミニウムの蓋の孔を上から熱密封する、円形もしくは角形のパッチ(エミッタもしくは容器の形状に合致するように)である。いくつかの実施形態では、入口針および出口針は、グランド面によって遮蔽される。
ディスペンサ空洞4710の中へと容器3704を装填するために、ディスペンサ6910の上部分が開いて、空洞4710を露出させる。ユーザは、空洞6905の中へと容器3704を装填し、上部分6915を手動で閉じる。任意選択的に、ディスペンサは、ユーザがボタンを押すか、または何らかの他のユーザインターフェース(図示せず)を操作することに応じて、上部分を閉じる。電磁エネルギーが容器6920の中へと方向付けられる時間の前、時間後、および/または時間中に、ディスペンサは、任意選択的に、モータ/駆動装置6908を使用して、容器6912を攪拌することができる。穿孔器および流路6914は、融解された液状食品または飲料製品をユーザのベッセルに方向付けする。ディスペンサは、ユーザが空の容器6916を除去することを可能にするように、上部分6910を開き、ユーザは、手動で、またはインターフェース6930との対話処理によって、ディスペンサを閉じる。
図61は、透過的な(IRに対して)蓋セクションを通して冷凍内容物を照明する赤外線加熱システム4400の等角図である。加熱システム4400は、容器4410内に収容された冷凍内容物を、赤外線(IR)加熱器を使用して融解および加熱できるようにすることになる、二次的な熱源のまた別の例である。いくつかの実施形態では、熱源4403は、内蔵電力供給装置(図示せず)によって給電される組み合されたIR加熱器およびリフレクタである。いくつかの実施形態では、このIR加熱器は、水および氷に最適な吸収帯域に合致するように、およそ1200°Kの黒体のエミッタに対応する、約2~2.5マイクロメートルを中心とするIRスペクトルを放出する。いくつかの実施形態では、約2.0~3.3マイクロメートルの範囲の放射が容器4410に到達できるようにする、帯域通過フィルタ4402が、熱源4403と容器4410との間に配設される。そのようなフィルタは、容器4410を覆い、密封するために使用される、ポリプロピレンまたはポリエチレン材料に典型的な高い吸収ピークを低減させる。これらの吸収ピークでのエネルギーの低減は、冷凍内容物を加熱している間に蓋材料を融解させる可能性を低減する。いくつかの実施形態では、IR加熱器は、インコヒーレント光源である。いくつかの実施形態では、加熱器は、赤外線レーザーシステムである。いくつかの実施形態では、レーザーシステムは、容器の全直径または穿孔針の内側の何らかのより小さい直径に合致するようにコヒーレントビームを拡大させるためのビームエキスパンダ光学系を含む。
図62A~62Dは、ディスペンサのフロントエンドの中に埋め込まれたユーザインターフェース、およびインターフェースとのユーザ対話処理の実施形態を図示する。図62E~62Hは、ディスペンサのフロントエンドの中に埋め込まれたユーザインターフェース、およびインターフェースとのユーザ対話処理の別の実施形態を図示する。図62Iは、ディスペンサのフロントエンド内に埋め込まれたユーザインターフェースのまた別の実施形態を図示する。これらのユーザインターフェースの例は、例証であることを意味しており、限定ではない。例えば、代替的なユーザインターフェースは、スマートフォンを通して通信されるか、またはディスペンサのマイクロコントローラの内部に記憶される予めプログラムされた「レシピ」に基づいて単に自動的に取り扱われる、全ての他のパラメータおよびフィードバックにより分注サイクルを開始するための単一のボタンもしくはインターフェースからなる可能性がある。
図62A~62Dおよび62E~Hは、機械の制御のためのユーザインターフェース戦略のための多くの中でも特に2つの可能な実施形態を図示する。図62A~62Dに示されるように、いくつかの実施形態では、ユーザは、ボタン7105を押して、所望の飲料抽出物または濃縮物を収容する容器3704を装填するための引き出し3703を開く。容器は、いったん引き出しの中へと装填されると、センサ3705によってスキャン7107されて、バーコード、QRコード(登録商標)、RFID、または他の種類のラベルもしくは能動デバイスから容器の内容物についての一定の情報を判定するか、または読み取る。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、図62Iの記載の以下に記載されるようなユーザへの即時のフィードバックを提供する。いくつかの実施形態では、データのスキャンが成功しなかった場合、または「賞味期限」の日付などの一定のデータが、製品を現状のままもしくは全く使用するべきではないと示している場合、引き出しが再び開く。いくつかの実施形態では、ユーザは分注ボタン7110を押して、機械が飲料7115の生成に進むべきであるとの信号を送る。いくつかの実施形態では、ユーザが空の容器7120を除去してもよいように、分注サイクルの終わりに引き出しが開く。
いくつかの実施形態では、図62E~62Hに示されるように、センサ3705を介した容器7150の蓋に含まれる情報のスキャンは、容器が機械の中へと挿入される前に行われる。このスキャナは、容器がディスペンサの何らかの許容可能な距離および場所のエンベロープの中にあることを検出する近接センサによって起動されてもよい。いくつかの実施形態では、スキャンは、ディスペンサにアクセスするためのキーとして使用される。スキャンが成功し、容器が使用に好適でないことを示す「フラグ」がない場合、引き出し3703が開き7155、容器3704を容器の空洞内に配置することができる。いくつかの実施形態では、容器の装填が成功し、ユーザが、計画されているブルーワーサイクルが正しいことを確認すると、ユーザは、分注ボタン7160を押し、分注サイクルが始まる7165。以前と同じように、いくつかの実施形態では、いったん分注サイクルが完了すると、引き出しが再び開き、容器を取り出してもよい7170。
図62Iは、分注プロセスにおいて異なる時点で押してもよく、または点灯してもよい、4つのボタンからなるユーザインターフェースの可能な一実施形態を図示する。これらのボタンは、状態および適切な次のステップについての信号を機械に送るか、またはユーザに伝えるかのいずれかを行う。例えば、容器がスキャンされたとき、スキャンされた情報が、冷たい飲料が生成されるべきであると示している場合、青い「冷たい飲料」ボタン7185を点灯させることができる。同様に、入力されたデータに基づいて、機械コントローラによって熱い飲料が計画されている場合、赤い「熱い飲料」ボタン7190を点灯させることができる。いくつかの実施形態では、「準備完了」ボタン7180を操作者が使用して、サイクルを開始するか、またはスキャンされたデータが正しいことを確認する。いくつかの実施形態では、示されないが、青い照明および赤い照明は、例えば、ディスペンサの外方に面する表面の周辺を囲む、一列のLED電球によって提供することができる。いくつかの実施形態では、この一列のLEDは、分注サイクルの始めからサイクルの終わりまで漸進的に点灯して、分注プロセスの状態をユーザに伝えることができる。一例は、状態ランプ7175の外周の周りの連続して点灯する準備完了ランプによって示される進捗を含む、ディスペンサが加熱サイクル中であることを示す状態ランプ7175である。
図63A~Jは、容器3704が、蓋封止部がディスペンサの底に面する逆位の配向で、ディスペンサの空洞内に保持される、機構およびプロセスを図示する。容器3704は、センサ3705によってスキャンされ、それによってディスペンサが、ディスペンサ7210の上部開口を持ち上げて、容器のプラットフォーム7215を露出させる。上部分7210は、容器を順応させる形状を有する逆位のチャンバ7225を有する。ユーザは、容器3704をプラットフォーム7215上に配置し、ディスペンサの上部開口7210を閉じる。ディスペンサは、センサ3705によって収集される情報に従って、液状食品または飲料製品を生成するために必要な作用を行う。この作用は、モータ/駆動装置7208による攪拌7212を含んでもよい。液状食品または飲料製品は、出口7209によってシステム7214から流出する。生成サイクルの終わりに、ディスペンサは、上部分7210を持ち上げ、ユーザが空の容器7216を取り出すことを可能にする。
チャンバ7225は、チャンバ7225が大きい容器7220または小さい容器7224を順応できるようにする、ばね付勢セクション7228を有する。ばね付勢セクション7228は、プラットフォーム7215上で容器の蓋を下に押しつける。いくつかの実施形態では、この蓋は、1つ以上の針によって穿刺されて、希釈/融解流体のための投入場所、および融解された液体をユーザのカップの中へと分注するための排液場所の両方を提供する。いくつかの実施形態では、図63I~Jに示されるように、入口針7230は、液体を容器(7220および7224として示される容器)の中へと流すことができるチューブ7238である。針7230の外側は、その外周の周りに溝(流路)を有し、これらの溝は、流体のための出口経路7240を提供し、退出する。いくつかの実施形態では、入口針は加熱される。針7230は、カラー7234を通過する。カラー7234は、プラットフォーム7215の上にある。ばね付勢セクション7228が、カラー上へと容器7220または7224を下に押すと、容器の蓋材料が、伸縮され、破れてカラーの上になる。これにより、液体は針7230内の溝を介して流出7240することができる。
針7230は、ディスペンサの上部分7210が開いたときに、このカラーの中へと引き込む。針7230は、ディスペンサの中へと配置される容器のサイズに応じて、指定された距離を上へと移動する。ディスペンサは、センサ3705によって、および/またはばね付勢セクション7228と関連付けられた位置センサからのフィードバックによって、集められた情報を介して容器サイズを判定する。任意選択的に、針7230は、ばね付勢され、冷凍内容物が融解するにつれて容器へと延在し続ける。
図64A~Gは、容器がその対称軸7310が水平に配向されるように保持され、容器の針穿刺が側壁を通して生じる、実施形態を図示する。いくつかの実施形態では、流体の融解/希釈流体7320を提供する針が、ディスペンサの空洞の上部に向かって設置され、ユーザのカップ7315に排液口を提供する針は、ディスペンサの底部に向かって設置される。入口針7320および出口針7315は、ディスペンサ6910の上部分を閉じた7325ときに容器3704の側壁に係合する。同様に、モータまたは駆動装置7308は、ディスペンサ6910の上部分を閉じたときにチャンバ4710に係合して、任意の必要な攪拌を提供する。これらの図は、二次的な熱エネルギー6920のためのマイクロ波加熱源の使用を図示するが、本明細書に記載される他の技法および/またはプロセスのうちのいずれも、これらのシステムのうちのいずれかの幾何学的形状が側穿刺機構を順応するように修正される限り、等しく有効である可能性がある。
図65A~65Eは、長い貫通針7410が、冷凍内容物の完全な貫通が完了した後に、パルス化された水平に配向された噴霧を提供するようにも設計される、実施形態を図示する。ディスペンサセンサ3705、引き出し3703、中継点3570は、本明細書の他の場所に記載されるやり方で動作する。任意選択的に、引き出し3703はモータ7405によって開き、かつ/または閉じる。いくつかの実施形態について、針7410は、熱源7415によって加熱され、これは、誘導加熱器、流体加熱器、または本明細書に開示される任意の他の熱源とすることができる。モータ/駆動装置機構7420は、針7410を容器の中へと降下させ、これは経路を融解させることによって冷凍内容物を通過し、次に、容器3704の閉鎖端を強制的に貫通して、ユーザのカップ7430に排液口を提供する。
いくつかの実施形態では、次に、針は、針の側方の通気口7435が冷凍内容物の上部のわずかに上にある点まで引き込み、いくつかの実施形態では、針は、適所に留まって、ドリップスパウトとして作用し、解凍された内容物の通路を開いた状態に保つ。いくつかの実施形態では、針7410は、針7410の遠位端から中間の距離7450に位置する針の外周に沿って4つの流体ポート7440を有する。その後、本明細書にすでに列挙されている実施形態または実装(明確化のために図から省略される)のうちのいずれかによる容器の何らかの二次的な加熱と併せて、最低限でも冷凍内容物と容器の側壁および閉鎖底部との間の界面を融解させるように設計されるプロセスである、水平パルス噴霧が起動して、冷凍内容物と内部容器表面との間の融解された界面によって生じる流体軸受上で冷凍内容物を回転させる。
いくつかの実施形態では、このパルス駆動回転は、別様に冷凍内容物の液化を早めるために使用される機械的攪拌に対する代替または補助である。パルス化された流体のデューティサイクルは、冷凍内容物の質量および運動の誘導に利用可能な希釈液の容積に依存して必要に応じて変化させることができる。図65Hは、このパルスサイクルのいくつかの可能な実施形態を図示する。流体は、パルス幅7460の間は供給され、他の時間の間は供給されない。いくつかの実施形態では、このパルス駆動回転は液体分注ライン内の空気のパルスによって補助される。製品が完成すると、ディスペンサは、引き出しを開いて、ユーザが空の容器3716を取り出すことを可能にする。
図66A~74は、その中で使用することが意図される全ての容器および製品について、容易に装填するのを簡単にするか、別の方法で使用に便利であるように設計される、いくつかの空洞の実施形態を図示する。上記に記載される、カップの装填、配向、二次的な加熱、穿刺、攪拌、希釈、および分注のための最良のアプローチを識別すること、および合致する空洞設計は成功の重要な側面である。空洞が容器表面の全てのもしくは主な部分に密接に接触するかどうかだけでなくその配向も、熱エネルギーを追加するために使用される二次的な熱源の種類、ならびに針の導入および攪拌の技法および/またはプロセスによって大部分が決定される。知識豊富な当業者であれば、これらも機能するであろうテーマについての多くの細かい変形例の構築があることを認識するだろう。
図66A~70Bは、異なるカップが挿入されたときに邪魔にならない所に針を次々に移動させるために様々な機構を複雑化することなく、種々のカップサイズを順応することが意図される、空洞およびカップシステムの実施形態のファミリーを図示する。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、容器および段の幾何学的形状に基づいて異なるように空洞の中へと嵌合され、かつ空洞の中へと固定される容器を受容するための段付き空洞を有してもよい。
図66~68は、異なる深さで穿孔されるという目的のための、段付き幾何学的形状を有する3つのサイズの円筒状の多段容器を示す。これらのシステムでは段および容器の幾何学的形状が一緒に機能して、単一の複合空洞内の3つ以上の異なるサイズの容器の底部を使用および穿刺することができるようにする。
図66Aは、3つの異なる段からなり、各々が1つのサイズのカップの底を穿孔するが、他のサイズは穿孔しないことが意図される針を有する、3つの異なる段からなる空洞5300の実施形態を特に図示する。例えば、針5301は、図66Aおよび66Bにおけるように、示される3つのカップのうちの最小のもののみの底部を穿孔することが意図され、一方で針5302は、中間のカップのためのものであり、5303は、大きいカップのためのものである。図66Bは、空洞内の大きいカップ5320の存在を図示し、大きいカップ5320の底部5322は、針5303によって穿孔される。
図67Aおよび67Bは、空洞内の中間のカップの配置および針5302による貫通を図示する。図67Bは、空洞内の中間のカップ5330の存在を図示し、中間のカップ5330の底部5332は、針5302によって穿孔される。
図68Aおよび68Bは、空洞内の小さいカップの配置、および針5301による貫通を図示する。図68Bは、空洞内の小さいカップ5340の存在を図示し、小さいカップ5340の底部5342は、針5301によって穿孔される。
この固定された針の幾何学的形状は、種々の容器を単一の空洞内に制御可能に受容および穿孔するための多くのアプローチのうちの1つにすぎないことが留意されるべきである。直線状もしくは円形カセットにおけるように、複数の空洞を使用する容器の複数のサイズを処理するための様々な技法および/またはプロセスが、他の場所に記載されることも留意されるべきである。
図69および70は、容器が段付き形状を有しない場合があるが、むしろ他の容器のために設計される異なる穿孔区域を回避するための凸面または凹面を有する場合がある、空洞を図示する。例えば、図69Aおよび69Bでは、側壁の形状における凹面は、異なるサイズおよび容積の容器を穿孔することが意図される針による容器の側壁の穿孔を回避することを可能にする。図69Aおよび69Bは、多段空洞内への容器の1つのサイズの凹状壁容器の嵌合を図示する。
図70Aおよび70Bは、全てが同じ空洞内で機能することが意図される、そのような入れ物のファミリーがどのように見え得るかを図示する。具体的には、入れ物5352は、中間の入れ物を示し、入れ物5354は、大きい入れ物を示し、入れ物5356は、小さい入れ物を示す。
図71~74は、異なるサイズの容器を順応することができる単一の空洞への別のアプローチを図示する。この実施形態のファミリーでは、容器および空洞は、単一の円錐状テーパ角度5400を共有し、したがって、いかなるサイズのカップも、その外部リップおよびいずれかの積み重ねリングまたは同様の幾何学的形状に対する空洞の壁における逃がし部5401、すなわち、テーパ形状へのその着座を防止することになる特性部がある限り、潜在的に嵌合することが可能である。いくつかの実施形態では、便利な装填を可能にし、外部リップまたは積み重ねリングの幾何学的形状が挿入と干渉するのを防止するために、空洞は、対称軸と平行な線5402に沿ってヒンジで開くように設計される。
図71および72は、背の高い容器5404が空洞をほぼ完全に充填し、その中にきつく保持することができる実施形態を図示する。
図73および74は、より背の低いカップ5403が空洞の下半分のみを充填している実施形態を図示する。両方の事例では、空洞の幾何学的形状は、上記に記載されるような伝導加熱方法の使用を促進することになる。
図75A~Dは、融解/希釈流体源(高温または低温)に接続された単一の長い針が、入口穿孔器および出口穿孔器の両方として作用する実施形態を図示する。いくつかの実施形態では、針は配管のロールまたはコイルから容器内に巻き戻され、かつ蒸気または高温水を容器の中へと向ける一方で同時に、冷凍内容物を通してくり抜くことになる。この機能をより良好に記載するために、図75Aおよび75Bは、冷凍内容物5505を有する容器5504、容器蓋部分5503、可撓性チューブ5500、およびチューブガイド5501を図示する。チューブ5500は、鋭い貫通器5502を有する端部で補強される。操作時、チューブ5500は、ガイド5501を通して送り込まれる。冷凍内容物5505に到達し、さらなる移動において何らかの抵抗に遭遇すると、システムを制御するマイクロプロセッサは、貫通器の位置を記憶し、次にチューブを通して計量された量の低圧蒸気または高温水を送り始めて、冷凍内容物内を融解させて孔を掘る。図75Cは、貫通器が冷凍内容物を完全に通過して、次に容器5506の閉鎖端を通してその道筋を強制されている、この実施形態の段階を図示する。その後、図75Dに示されるように、貫通器は、部分的に抜き出され、容器から下にあるユーザのカップ(図示せず)の中へと融解された液体を排液するために有用である、融解されたチャネル5507を後に残す。この部分的に抜き出された位置において、チューブおよび貫通器は、融解/希釈流体を容器の中へと流し込み続けて、冷凍内容物の残存物を完全に融解および分注させることができる。先に述べられているように、貫通器を通して添加された融解/希釈液の効果と併せて、冷凍内容物を部分的または完全に融解させるために、ある量の二次的な加熱が必要となる場合がある(これらの図には示されない)。
いくつかの実施形態では、分注針は、使用されていない期間中に、シースまたはすすぎチャンバによって囲まれる。いくつかの実施形態では、分注針の外部表面は、外部シースを通過する水によって清浄され、分注針の内面は、中心部を通して送られる水によって清浄される。
図76~84は、長い貫通器の概念を実装するいくつかの他の可能な実施形態を図示する。これらの図では、長い貫通器は、剛性であり、アクメねじもしくはボールねじまたは空気圧シリンダなどの何らかの機械デバイスを使用して、容器および冷凍内容物を通して駆動される。いくつかの実施形態では、図76に図示されるように、円形カセット5600またはカルーセルを使用して、様々なサイズの容器を保持する。いくつかのディスペンサ構造5601は、長い貫通器および二次的な流体送達シースを駆動するために必要なハードウエアパッケージ5602を包囲および支持する。いくつかの実施形態では、図77に図示されるように、断面で示され、明確化のために支持構造5601を有しない機構は、駆動装置モータ5603Aおよび5603B、作動ねじ5604Aおよび5604B、長い中実の電気加熱式針5605、同軸(針の周りの)液体送達シース5606、支持アーム5610Aおよび5610B、ならびに容器の要素(蓋5607、冷凍内容物5608、および閉鎖端5609)を含む。この実施形態/例証におけるアクチュエータのねじおよびモータは、駆動装置のベルトによって結ばれているが、ねじはまた、当該技術分野でよく知られている軸方向のシャフトカップリングを通して直接駆動することもできる。
図75A~75Dに示されるものなどの操作の一般的な順序が、いくつかの実施形態について図78A、78B、78C、79A、および79Bに図示される。図78Aでは、容器は、ちょうどカセットの中へと装填されたところであり、カセットは、容器が長い貫通針5605の下に中心配置される点まで回転される。この時点において、針5605および同軸シース5606の両方は、それらの最上位置にあり、容器はそれらの下で接触せずに自由に回転することができる。図78Bでは、長い針5605は、容器の蓋をすでに貫通しており、冷凍内容物を通して前進し始めている。同軸シース5606はその最上位置に留まっていることに留意されたい。また、いくつかの実施形態では、同軸シース5606は、適切な時間に融解/希釈流体を送達することになるある画定された場所に到達するまで、針5605と共に前進することにも留意されたい。いくつかの実施形態では、長い針5605は、直径が1/8インチの電動式カートリッジ加熱器からなる。いくつかの実施形態では、この加熱器は、加熱器の最外端/遠位端(加熱器から出てくる加熱器ワイヤの場所に関して)のみを加熱する埋め込まれた加熱器ワイヤを有する。いくつかの実施形態では、この加熱器は、PID温度制御を達成するために使用することができる熱電対もしくはRTDもしくはサーミスタを組み込み、加熱器の先端は、蒸気を作り出すか、または冷凍内容物内の感受性の高い成分を過剰に熱するリスクを伴わずに、冷凍内容物を通して迅速にくり抜くために十分な、150°F~170°Fの温度に維持することができる。
いくつかの実施形態では、針5605は、直径がわずかに大きく、特に容器の底部を貫通した後に、針から離れる流体の通過を容易にするための1つ以上の溝を組み込む。図78Cでは、長い針5605は、冷凍内容物の底部に到達しており、容器の閉鎖端を貫通する準備ができている。図79Aでは、針5605は、容器の底を貫通しており、同軸シース5606は、容器の蓋の上部に展開されている。いくつかの実施形態では、針5605は、この完全に延ばされた位置に残され、流すために融解されたボアを開いた状態で保ち、分注された流体をカップへと流出させるためのドリップ点として作用するように機能する。いくつかの実施形態では、図79Bにおけるように、針5605は、冷凍内容物の最上表面のわずかに上の点まで抜き出され、同軸シース5606は、容器の上部空間領域に完全に進入している。上記の二次的な加熱方法およびサイクルの記載と一致して、図78A~79Bに示されるプロセス全体が、いくつかの実施形態では、同時に、またはその目的が、冷凍内容物を温めるか、もしくは部分的に融解させることである、二次的な加熱の適用に続いて、実施されることが留意されるべきである。この一連の操作を完結するために、いくつかの実施形態では、融解/希釈流体が、同軸シース5606を通して注入され、冷凍内容物の融解を完了し、冷凍内容物の経時的に残っているどのようなものでも融解されたボアを通して排液され、最終的に容器をきれいに洗浄する。図80は、流体が同軸シース5606を通過し、冷凍内容物の残存物を融解/希釈させる間に、針5605および同軸シース5606がいくつかの実施形態に対して構成される方法についての拡大図である。
図81Aおよび81Bは、いくつかの実施形態において、冷凍内容物を通して長い針5606を駆動させために使用される圧力のレベルを制御するためにばね機構を使用することができる方法を図示する。この機構は、針5606、針上の一体型カラー5623、カラーと搬送アーム5610Aの底部との間に配設される圧縮ばね5620、針5606から径方向に外向きに突出されるピンまたは同様の突起5621、および光学センサ5622からなる。針および支持アームのサブアセンブリ5630がアクチュエータのねじ5604Aを下に移動するとき、ばね5620は、針5606が何らかの抵抗に遭遇するまで、依然として完全に伸長された状態である。この時点で、針5606が、ばね5620の圧縮剛性によって制限される、走行の阻害(蓋、容器の閉鎖端の冷凍内容物)に対して適用される。アクチベータのねじ5604Aは、針5606が前進しているかどうかにかかわらず、搬送アーム5610Aを前進させ続ける。
これが生じると、ばね5620は、ピン5621が光学センサ5622の一方のアームから他方へと投影される光ビームと交差するまで圧縮する。センサ5622の投影されたビームの中断により、マイクロコントローラに信号が送られて、アクチベータのねじ5604Aの駆動を停止させる。その後、ばね5620が再び完全に伸長されたときに、ピン5621が、それが占拠する位置に戻ったことを、二次的なセンサ(図示せず)が検出するまで、または何らかのプログラムされた時間が経過するまで、針5606のいかなる移動も、ばねによって付与される力によってのみ引き起こされる。いくつかの実施形態では、例えば、マイクロコントローラで容器が装填プロセス中にスキャンされ、マイクロコントローラに送り込まれた幾何学的形状データに依存して、マイクロコントローラは、光学センサ5622から信号を無効にし、アクチュエータのねじを駆動し続けることができる。これは、例えば、針が容器の蓋もしくは閉鎖端に接触し、一方もしくは両方を貫通するために、ばねのみによって作り出すことができるよりも多くの力が必要とされるときに生じる場合がある。
図82Aは、いくつかの実施形態について含まれてもよい特性を図示する。構成要素5640は、針5606の端部に追加されてもよい、鋭く尖った、溝付きの端片である。いくつかの実施形態では、端片5640は、高い熱伝達係数を有する、非常に硬質の不活性材料から製作される。いくつかの実施形態では、この材料は、成形炭化ケイ素片である。いくつかの実施形態では、溝5641は、端片5640の周りにらせん状に巻回される。いくつかの実施形態では、溝5641は、針5606の中心軸と平行に延びる。いくつかの実施形態では、端片5640は、針5606の10~25%の長さである長さを含む。いくつかの実施形態では、端片5640は、針5606の長さの25~50パーセントを含む。図82Bを参照すると、いくつかの実施形態では、端片5640の後方端はテーパ状であるか、または面取りされており、同軸シース5607から流出する流体の噴霧を制御可能に形成するやり方で、同軸シース5607の端部に対して位置付けることができる。このプロセスは、水まき用ホースの端上の手持ち式噴霧器を激しい噴出から細かい噴霧までの範囲の流れのパターンを達成するように調節することができるやり方と類似している。
図83は、いくつかの実施形態において、流体送達チャネルが、長い針と同軸になっておらず、分離されているが貫通器近くになるように備えられている方法を図示する。この平行な貫通器5650は、上記に記載される同軸シース5607と同様に動作する。しかしながらいくつかの実施形態では、図84に示されるように、軸方向に整列されておらず、均一な噴霧を提供するように設計されていない、容器の中へと流体を注入するためのオリフィス5651を有する。いくつかの実施形態では、この注入された流体は、パルス化されたパターンで送達され、容器の周辺の周りで接線方向に方向付けられて、冷凍内容物を内部で回転させる。
図85A、85B、および85Cは、容器が水平配向に保持され、プレート5702および2つの(またはそれ以上の)針(例えば、5703および5704)を含むプレートアセンブリ5700を、シャフト5701を介して前進させて、容器5403(もしくは代替的なカップ、例えば、5400)の蓋を貫通するか、または融解/希釈液の追加および融解された流体の排液を行うことができる(図85Cに示されるように)、いくつかの実施形態を図示する。図85Bに示されるようないくつかの実施形態では、通気のために、注入針は、蓋を部分的にのみ貫通して、二次的な(非希釈)熱エネルギーの付与中に発生する場合がある圧力のいずれかの上昇の分注空洞の中への放出のための直径より小さい孔(針の全径と比較して)を作り出してもよいことに留意されたい。
図86A、86B、および86Cは、容器が、それらの共通の円錐状の接触表面の幾何学的形状5803Aおよび5803Bの角度の観点から容器に緊密に合致される、接触式加熱器5800内に保持される、いくつかの実施形態を図示する。熱式質量を最小限に抑え、それによって容器、特に冷たい状態で消費されることを意図した製品のための容器に不要な熱が追加される機会を最小限に抑えるために、加熱器5800の加熱器壁は現実的な範囲でできるだけ薄く作製される。さらに、いくつかの実施形態について、加熱器5800の主な加熱器本体は、支持リブ5802によってディスペンサの空洞壁から分離される。熱エネルギーは、主に伝導により、加熱器本体5800を通して容器5403に送達される。
いくつかの実施形態では、この熱エネルギー源は、例えば、カートリッジ加熱器の当該技術分野でよく知られている構造である、酸化マグネシウムなどの絶縁体内に埋め込まれた電気抵抗ワイヤである。この実施形態では、電気加熱器は、本体5800の側壁上で直接動作する。いくつかの実施形態では、加熱器は、同様に構築され(例えば、当該技術分野でよく知られているように、絶縁体内に埋め込まれ、ワイヤの周りが高い圧縮比までスエージ加工された、抵抗ワイヤ)、次に本体5800の中空壁の中に封入されたケーブルから成る。この実施形態では、水または油などの液体は、ケーブル加熱器から本体5800の側壁へと、そして続いて容器5403の上へと熱を伝達する媒体として作用する。またさらに別の実施形態では、水または油などの液体媒体の加熱は、加熱器本体5800から遠隔で生じ、本体5800の内外へポンプで送られて、熱エネルギーの安定した流れを容器5403に供給する。この最後の例の一実施形態では、媒体は、ディスペンサの水加熱器によって加熱される水である。いくつかの例では、この水は、再加熱および他の使用のために加熱器に戻される。いくつかの例では、この水は、加熱器本体5800から流出し、希釈流体として直接容器5403内へと流れる。いくつかの実施形態では、この水は、直接ディスペンサリザーバから送達される。この後者の例は、冷たい飲料が送達されるべきであり、かつ本体5800から出る水がリザーバ内のその元の温度未満に冷却される状況において特に興味を引くものである場合がある。図86Aの突出部5801は、抵抗加熱器に給電するための電気ワイヤのための入口/出口ポートおよび/または二次的な加熱媒体のための入口/出口配管のための位置である。図86Cは、接触式加熱器5800の断面図を示す。
図87A、87B、および87Cは、冷凍内容物のためのIR誘電加熱方法についての1つの形式を図示する。いくつかの実施形態では、例用内容物を収容する容器5403は、その対称軸を水平に配向して配設され、非常に低い誘電率を有する材料、例えば、ポリプロピレン支持体5902上に載置されている。いくつかの実施形態では、2枚の平坦な平行なプレート5905Aおよび5905Bは、空洞のいずれかの端部の上に配設され、容器5403の対称軸に対して垂直に配向される。1つのプレート、例えば、5905Aは、高い周波数のRF電気信号を送達する同軸フィードワイヤ内の内部ケーブルに接続される。典型的に、この信号は、産業、科学、および医療(ISM)使用のためにFCCによって割り当てられた3つの帯域、すなわち、13.56、27.12、または40.68MHzのうちの1つと周波数において対応している。もう一方のプレート、5905B、ならびにシェルの半円筒5903および5904を備える周囲のハウジングは、同軸シースおよび接地に接続される。
操作時、ユーザは空洞を開き、ポリプロピレン支持体上に容器をセットし、カバーを閉じる。二次的な(非希釈)熱が付与されるべきである場合、電磁信号が許容される周波数のうちの1つでプレート5905A内に供給される。プレート5905Aと5905Bとの間に作り出された電場は、介在する空気および任意の低誘電材料を自由に通過するが、冷凍内容物を通過する際に、何らかの抵抗および誘電損失に遭遇する。この失われたエネルギーは熱に変換され、追加された熱エネルギーの量に応じて、冷凍内容物を温めるか、部分的に融解させるか、または完全に融解させる。適切な時間に、マイクロプロセッサのアルゴリズムによって判定されるように、容器は、側面ポート、例えば、融解/希釈流体を供給する針用には5906Aもしくは5906B、および出口貫通を作り出す針用には5907Aもしくは5907Bを通して一方もしくは両方の針によって穿刺される。いくつかの実施形態では、誘電材料は容器の外側とすることができ、誘電体のもう一方のプレートは誘電蓋の上方に設置される。
図88A、88B、および88Cは、容器5403がその対称軸を垂直に配向して配設され、蓋5939Aおよび閉鎖端5939Bの近くの区域が針穿刺のために空けてある、RF加熱を組み込むいくつかの実施形態5930を図示する。いくつかの実施形態について、半円筒形シェル5933および5934は、スイング式に開いて、5403などの異なるサイズの容器のための低誘電支持/捕捉構造にアクセス可能になる。いくつかの実施形態では、平行なプレート電極5935Aおよび5935Bは、容器および保持構造のいずれかの側の上に配設され、かつ絶縁導管5938Aおよび5938Bを通した同軸ケーブルの給電および遮蔽ワイヤへの電気接続性を有する。先の例におけるように、これらのプレートは、ISM帯域のために確保されたRF周波数で励起される。1つの例示的な使用では、空洞扉5934は、ユーザによってスイング式に開かれ、容器5403は、ポリプロピレンインサート5932Aによって支持される空洞の下半分の中へと配置される。次に、扉が閉じられ、ポリプロピレンインサート5932Bの反対側の半分が、容器5403を捕捉し、所定の位置にそれを保持する。マイクロプロセッサによってプログラムされるように、RFエネルギーは、プレート電極5935Aへと方向付けられ、これとプレート5935Bとの間に電場が確立され、内容物を温めるか、部分的に融解させるか、または完全に融解させるように計算された量で冷凍内容物を加熱する。この加熱と協働して、いくつかの実施形態では、空洞を攪拌することができる。この加熱と協働して、1つ以上の針を使用して、容器5403を貫通して、融解/希釈流体を送達し、ユーザのカップ/分注用食器への出口経路を作り出す。
図89A、89B、および89Cは、容器自体がRFセルとして作用する、いくつかの実施形態を図示する。図89Aおよび89Bは共に、いくつかの実施形態において、容器の蓋および閉鎖端を平行なプレートRFセルの電極として作用することができる方法を図示する。図89Aでは、容器5403の閉鎖端全体の外側表面5951は、伝導性材料または導電性被覆から作製される。例えば、いくつかの実施形態では、容器5403は、熱可塑性側壁および熱溶接されたアルミニウム底部封止部から構成されるアセンブリとして製造される。別の実施形態では、側壁および閉鎖端は、一体品として成形され、続いて、閉鎖端は、CVD被覆、熱噴霧、電着または無電解被覆などのいくつかの潜在的なプロセスのうちの1つを使用して、アルミニウムなどの金属材料で被覆される。化粧的な目的のために、またはこの被覆への損傷を防止するために、最後の被覆で電気接点を作製することができるように、ある小さい区域5952は被覆されていない状態で残さなければならないことを除いて、表面5951全体をポリマー材料もしくは印刷材料、例えば、インクで上塗りすることができる。容器5403のもう一方の端についても、同じことが言える。蓋は、図89Bに示すように、いくつかの実施形態では電気伝導性材料の上塗りによるアルミニウム材料または熱可塑性材料から構成されてもよい。同様に、小さい区域5953を電気接続のために空けたままにしておく限り、化粧的な理由または保護理由で、ポリマーにより上塗りすることができる。代替的に、いくつかの実施形態では、RFプレート電極として容器の側壁を使用するのが好ましい場合がある。
いくつかの実施形態では、図89Cに図示されるように、合致する角形区域(または他の合致する形状、例えば、円の区域)5954および5955を、容器の側壁の対向する側の上に作り出すされた状態で準備することができる。これらのプレートは平行ではなく、あるレベルの電場のゆがみが生じることになるが、容器の蓋区域および閉鎖端が針貫通のために利用可能なまま残るという相殺する利益がある。実際には、これらの設計の各々は、誘電損失に起因するRFエネルギーおよび熱効果を使用する加熱のプロセスが、全体的に好適な分注操作のために攪拌、針穿刺などと協働されなければならない限りにおいて、図87A~87Cおよび88A~88Cに示される平行なプレート加熱器について記載されたものと同様の方法で、システムにおいて機能することになる。必要とされる物理的なハードウエアの差は別として、図89A~89Cの設計は、特に側壁電極の場合に、好適な電気接続性の達成を確実にするために、RF源へのばね付勢接続および空洞内の容器の綿密な整列を必要とすることになる。
図90A~90Dは、異なる直径を有する容器の蓋を順応することができる、針貫通プレートアセンブリ7605を図示する。プレートアセンブリ7605は、進入針7610がプレートの上方の半径方向位置(12時の位置)に向かうように位置付けられ、適所に固定される。出口針7615は、入口針7610の垂直方向下に、例えば、6時の位置に整列する二次的な移動可能な支持体7620に装着されるが、入口針と出口針との間の距離を蓋の直径に応じて変化する7625ことができる方法で装着する。いくつかの実施形態では、入口針および出口針の両方は、容器のフランジの内側縁の近くで蓋を優先的に貫通する。
いくつかの実施形態では、穿孔器または空洞の形状の調節は容器が空洞内に配置される前に自動的になされてもよい。例えば、容器は、ディスペンサによってスキャンされてもよく、またはディスペンサのユーザインターフェースへと手動でプログラムされてもよい。調節された幾何学的形状を有する、すなわち、正しい位置に移動/構成されたか、または期待される容器のための完全に抜き出された針を有する空洞は、次に開き、かつレセプタ内のモータもしくはソレノイドが、その特定のスキャンされた容器のために使用される適切な穿孔器を延長させる。
いくつかの実施形態では、調節されるのは、穿孔器(複数可)ではなく、容器を受容するための空洞のサイズまたは空洞である。例えば、調節は、異なる直径もしくはテーパを受け入れるように半径方向に移動する旋盤チャックの顎のようにすることができ、またはコレットのようにすることもできる。いくつかの実施形態では、容器の直径の一方の端は、入口針に沿って固定され、容器のもう一方の端は異なる直径であってもよく、出口針は、適切な場所に穿刺するために内または外にスライドしてもよい。
いくつかの実施形態では、冷凍内容物を有する容器を受容するディスペンサは、飲料を作り出すプロセス中に、容器の形状および機能要件と互換性がある独特の形状の空洞を有する開口を有する。空洞は、同様の幾何学的形状の容器を支持および順応するために、独特の凸面、凹面、段、突出部、寸法、およびこれに類するものなどを有してもよい。いくつかの実施形態では、空洞は、容器の形状へと調節するように設計されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、空洞の外周の周りに配設される一連の薄い環状くさび形状は、半径方向に内外に絞りのように開閉するように構成され、より大きいまたはより小さい容器に好適な異なる直径の空洞形状を作り出すことができる。これらのくさび形状の作用は、機械切断工具を保持するための適応性のあるコレットの作用のように、しかしずっとより大きい規模で変位を有するように類似させることができる。代替的に、いくつかの実施形態では、空洞の内部構成要素は、一定の容器がばねの載置位置を分断し、一定のサイズのポッドが嵌合するために必要な区域を作り出すように、ばねによって支持される。いくつかの実施形態では、空洞の幾何学的形状は逆位であってもよく、空洞の容器の配置も同様に逆位である。
図91A~Eは、内部ディスペンサ加熱システムによって供給される高温水を使用して、容器を二次的に加熱する実装を図示する概略である。いくつかの実施形態では、容器を加熱するために使用される水は、中継点A 3570および3方分流バルブ7710を通過して、容器を囲むコイル加熱器7715を通過する。中継点A 3570を通過する水は、周囲温度の水貯蔵タンク(リザーバ)から直接、または水貯蔵タンクからシステムの水加熱器を通して移動された加熱された水としてのいずれかを供給源とすることができる。いくつかの実施形態では、このコイル加熱器は、容器に直接接触し伝導を介して加熱する空洞の壁内に埋め込まれる。いくつかの実施形態では、いったん加熱水が加熱コイル7715を通過すると、作動流体(水)がゴムブラッダー7725によって圧力源から分離される加圧中継タンク7720の中へと送られる。Extrol Corp.によって作製されたタンクが、この種類のタンクの例示である。
いくつかの実施形態では、いったん加熱が完了すると、3方分流バルブ7710が切り替えられ、中継点Aからの水の流れを阻止し、加圧中継タンクからの水が容器7730の中へと流れて、融解/希釈液として作用できるようにする。いくつかの実施形態では、最終飲料の容積のために必要とされるよりも多くの水が、加熱のために使用され、この余剰の水は廃水タンク/トレイへと排出されるか、またはディスペンサ貯蔵タンクに戻されるかのいずれかである。この特性は、冷凍内容物を部分的に融解させるために使用される水の再使用が冷凍内容物中の利用可能な「負のエネルギー」の一部分を捕捉し、周囲貯蔵タンク内の水の温度未満に冷却されるので、冷たい飲料を作製するうえで特に重要である。したがって、これが冷凍内容物の最終的な融解/希釈のために使用されるとき、その結果は別の方法で可能であるよりも冷たい飲料となる。この水は、容器に二次的な熱を提供するために使用されたとしても、その移動中閉じられた衛生的な配管内に保持され、容器の外側に直接接触しないことにも留意されたい。任意選択的に、空気ポンプ7740は、加熱された液体ラインから中継点A 3570へと液体をパージする。
図92Aを参照すると、いくつかの実施形態では、容器6010の幾何学的形状は、周方向係止リング6011を含むように修正される。このリングはまた、冷凍内容物も係止し、先に考察されるいくつかの実施形態について想定されているように底部から容器6010を貫通する針によるこれら内容物の上向きの変位を防止することになるが、冷凍内容物のこの固定は、蓋のみを通して、または蓋と側壁との何らかの組み合わせを通して容器が貫通される、いくつかの実施形態において有益である場合がある。いくつかの実施形態では、この係止リングは、空洞の側壁または他のクランプ技法および/もしくはプロセスに頼ることなく、容器を保持する能力を作り出し、したがって、より効率的に側壁を露出させて、二次的な(非希釈)熱エネルギーの追加のために衝突加熱もしくは照射を方向付ける。この構成はまた、空洞全体を回転させる必要なく、いくつかの実施形態について記載されるように容器全体を攪拌/振動できるようにする。この係止リング6011の特性により、ディスペンサの中の種々の係止機構を使用することが可能である。いくつかの実施形態では、一組の「歯」が、係止リングの中へと半径方向にスライドし、ここでリングの最も内側の半径方向表面に向かってこれが軽く押さえる。いくつかの実施形態では、リングの外形のように形成された嵌合する区画化された表面が周方向の引っ張りばねの影響下で拡張および収縮して、容器を捕捉および保持する。
図92Bおよび92Cは、長い針6000を図示する。いくつかの実施形態では、この針は蓋セクションの近くの側壁を通して容器5403を完全に貫通するために使用される。いくつかの実施形態では、針は、プラグ6004によって分離された流体送達セクション6001および針排液セクション6002を備える。後端から針を通して圧力下で送達された流体は、プラグ6004に遭遇し、噴霧孔6003を通して方向付けされる。添加された流体および冷凍内容物から融解/希釈された液体は、セクション6002における周辺の細穴を通してユーザのカップまたは分注用食器へと排液される。
いくつかの実施形態では、上記に記載されるように、長い針を使用して、分離した出口針を必要としないように、カップの蓋および/または壁ならびに冷凍内容物を貫通する。実施形態のうちのいくつかでは、この針はまた、融解/希釈流体の注入のためにも使用される。上記の例における圧縮ガスの使用と同様に、いずれかの針を通してガスも注入して、液体を容器の外へと(出口穿孔を通して)より早く押し出す方法として、容器の内側を軽く加圧する(約1~2psi)ことが可能である。
図93は、針6020が、意図的な流量制限6021(ベンチュリ)およびオリフィス6022を組み込むことを除いて、図92Bおよび92Cに示されるものと類似する長い針を図示する。当該技術分野でよく知られているように、この流量制限は針を通過するガスの速度の増加を局所的に生じさせ、よく知られているベルヌーイの原理を介した圧力の局所的減少を引き起こす。低減された局所的圧力(わずかな真空)により、針を通る流れの中に局所的流体およびガスを同伴させ、そして結果として容器の内側からの内容物のより良好な退出をもたらす。これらの同伴された流体は、ガスと共に針6020の端部から流出し、ユーザのカップまたは分注用食器の中へと堆積されることになる。いくつかの実施形態では、この同伴された流体はまた、泡状にもなり、分注された飲料に食感を加え、これは、有益である場合がある。
図94A~94Fは、加圧貯蔵タンクを使用しないことを除いて、図91A~Eについて上記に記載されるものと同様のディスペンサの実施形態を図示する。代わりに、水は、中継点A 3570を通してポンプで送られ、加熱コイル7815を通して移動し、中継点D 7810を介してディスペンサの貯蔵タンクに戻る。図36Aおよび36Bに示され、記載される実施形態の一部分を、追加された中継点Dと共に図94Aに示す。加熱コイル7815に送達された水は、加熱器タンク3630を通過するか、または貯蔵タンク3610から直接送達するかのいずれかを行うことができる。3方分流器バルブ7820は、水を中継点A 3570から加熱器コイル7815を通して方向付けするか、またはプロセスの後の方で、融解/希釈流体を蓋支持体3707内の穿孔器を介して容器7825の中へと方向付けするかのいずれかである。全ての事例では、水の移動はポンプによって駆動され、図91A~Eにおけるように先に図示される実施形態について時に当てはまるような受動的に貯蔵される圧力によっては駆動されない。
図95A~Fは、中継点D 7910を介したディスペンサの貯蔵タンクの代わりに、水が高温水タンク3630に戻ることを除いて、図94A~Fに記載されるものと同様のディスペンサ配管の実施形態を図示する。この実施形態の他の態様は全て同じである。
図96A~Fは、融解/希釈流体を容器3704の中へと供給するように設計されたシステムから完全に分離されている容器のための二次的な加熱システムを図示する。いくつかの実施形態では、加熱流体は、水/グリコール混合物である。加圧タンク8020、例えば、Extrol Corp.のブラッダータンクのように作製されたタンクは、加熱流体のリザーバ、およびこの流体を温めるための電気カートリッジ加熱器などのシステム(図示せず)を収容する。いくつかの実施形態では、この加熱は、熱センサ、および加熱器の制御システム、例えば、PIDベースのコントローラを使用して制御され、タンク8020内の所望の流体温度を維持する。容器の加熱が必要とされると、ポンプ8025は、加圧タンク8020から、中継ポートE 8010を通して、加熱器コイル7815を通して、中継ポートD 8015を介してタンクに戻るように流体を送達する。いったん冷凍内容物が十分に温められ、かつ/または融解されると、ディスペンサリザーバおよび/もしくは加熱タンクからの分離された融解/希釈流体が中継ポートA 3570を介して容器に送達される。
図97A~97Dは、抽出物または濃縮物で充填される前に、容器5403にインサート6105が装備された、いくつかの実施形態を図示する。いくつかの実施形態では、インサートに対するRF誘電加熱の効果を向上させる、カーボンブラックまたは炭素微粒子などの材料でプロセス中にドープされる、射出成形プロセスを使用して、仕切りが作製される。いくつかの実施形態では、食品もしくは飲料を分注するプロセスは、(1)ナイフもしくはカッター6101を使用して、容器の底部の近くの円弧に沿って容器503の側壁を通してスライスするステップであって、容器の全底部表面からユーザのカップもしくは分注用食器の中への経路の障害物をなくすための図97Bに示されるような下に落ちる分離された底部平坦部6103および小さいヒンジ6104を作り出すように、当該円弧がおよそ350°に及ぶ、ステップと、(2)例えば、RF誘電加熱システムを使用して容器を最小限に(表面効果を生じさせるのに十分のみ)加熱するステップであって、このRF誘電加熱システムは冷凍内容物を温めるが、インサート6105のドープに起因してこのRFエネルギーがインサート6105の中の各個別の「小さい角氷」の周りの界面を優先的に加熱する、ステップと、(3)個別の小さい角氷が容器から出てユーザのカップもしくは分注用食器内へと、依然として主に固形形態で落ちることを可能にするステップと、(4)針6102を通して希釈/融解流体を添加して、容器5403内のいかなる冷凍内容物の残存物もすすぎ、ユーザのカップもしくは分注用食器の中へと流して、小さい角氷をさらに融解させるステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、冷たい飲料は、そのように分注され、それによって冷凍内容物全体の中の「負のエネルギー」の利点を最大限に利用して、小さいキュービクルに対する融解プロセスの冷却効果に起因して、ディスペンサのリザーバから直接使用される周囲水の温度を下回る最終飲料温度を産出する。高温で給仕されるべき固形物の大きい塊を含むスープの分注などのいくつかの実施形態では、容器内でインサートは使用されない。代わりに、冷凍内容物は、冷凍内容物の水成分全体が完全に融解されるまで加熱され、かつおよそ30°F~160°Fの所望の温度に加熱される。(内容物のおよそ30°Fより高い温度への加熱は、容器の破裂を防止するための上記に記載されるような容器内の小さい通気口を作り出すことを必要とすることになる。)その後、底部のフラップ6103が、上記に記載されるように作り出され、肉もしくは野菜などの固形食品成分を含む冷凍内容物の塊全体が、ユーザのカップもしくは分注用食器の中へと流れ込むことができる。次に、高温水が針6102を通して流されて、カップをすすぎ、処分のためにそれを準備する。この高温水は、容器から出てユーザのカップまたは分注用食器の中へと流れ、すでに融解された内容物を希釈し、さらに加熱する。
図98A~Kは、冷凍内容物を収容する容器3704が水平配向でディスペンサの中へと挿入される、実施形態を図示する。例えば、水平な対称軸を有するディスペンサの設計のうちのいずれも、図98A~Kに示される実施形態の基盤を形成することができる。一実装では、ディスペンサは、単に入口蓋として図において識別される、移動可能かつ回転可能な入口蓋/針支持体/出口ポートアセンブリ8110を含む。この特性部は、支持シャフト8125に取り付けられた平坦なプレート8115と、中継ポートA 3570を介して、ディスペンサのポンプ、リザーバ、および高温水加熱器に接続される1つの針7610と、出口注ぎ口7620とを含む。いくつかの実施形態では、いったん容器が装填8120されたら容器を穿孔するための操作の順序は、(a)貫通針が6時の位置にあるように入口蓋を回転させ8130、(b)容器に向かって入口蓋を並進させ8150、これにより針7610が容器の蓋を貫通し8160、(c)入口蓋を容器から離れるように後退させ8175、後に排液口として機能することになる孔を蓋内に残し8170、(d)針が12時の位置になるように入口蓋を回転させ8180、そして(e)入口蓋を容器に向かって二度目の並進をさせ8190、針で蓋を貫通する8195、というものである。
いくつかの実施形態では、これにより単一の針で容器内に入口ポートおよび出口ポートの両方を作り出すことができるようになる。いくつかの実施形態では、一方または両方の針および出口注ぎ口は、図90A~Dに関連付けられて示され、かつ記載されるように、異なる直径の容器と効果的に機能することができるように、スライダ上にあってもよい。いくつかの実施形態では、融解/希釈流体の添加は、上記のステップ(e)の直後に始まる。いくつかの実施形態では、容器および入口蓋は、一緒に回転または並進して、冷凍液体内容物のための液化プロセスを向上させる場合がある攪拌を作り出す。いくつかの実施形態では、本明細書の他の実施形態および図について記載されるような二次的な加熱は、針貫通順序の前に、この順序と平行して、または容器が完全に穿孔された後にのいずれかで行われる。いったん融解/希釈流体が添加されると、融解された液体飲料は、蓋の底部部分から出て、上記のステップ(b)で作製された出口穿孔を通して、ユーザのカップまたは他の分注用食器内へと流れる。いくつかの実施形態では、軟質ゴムまたは他の柔軟なベローズの細部が、漏出を防止するために一方または両方の入口穿孔および出口穿孔のまわりを密封する助けとなる。
図99A、99B、および99Cを参照すると、物品5900は、図87A~87Cおよび88A~88Cと併せて上記に記載されるRF加熱アセンブリである。いくつかの実施形態では、図99A~99Cに示されるように、RF加熱アセンブリ5900は、蓋を通過し、冷凍(または融解した)内容物を通過し、かつ出口ポート5911と整列した容器5403の閉鎖端を通過することができる長い針5910を用いて垂直な配向で使用するために構成される。いくつかの実施形態では、冷凍内容物はRF誘電加熱プロセスを使用して温められかつ融解され、攪拌により、または攪拌によらずに冷凍内容物を完全に融解させる。いったん冷凍内容物がそのように融解されると、さらなる加熱(所望される場合)には、圧力の上昇を防止するために小さい通気口が必要となることになる。いくつかの実施形態では、加熱が一時的に停止され、針5910が容器の蓋を穿刺するために十分に進められる。次に、針5910を抜き出すことができ、30°F~160°Fの冷凍内容物にとって好ましい温度に到達されるまで、所望される場合、加熱を続けることができる。その後、容器5403およびその閉鎖端を通して針5910を進めることができ、融解された内容物は、チューブ5921内のチャネル、容器保持器5902の一部を通して流れ出ることができ、これは下側の帯電した電気プレート5905Bを通過する。いくつかの実施形態では、容器保持器5902は、帯電した電気プレート5905Aからケース5903を絶縁する上チューブ5920、容器5403および図71に示される物品5400などのより大きい容器の円錐角と一致する曲面を有する側面5922、および各容器サイズと関連付けられたリップおよび積み重ねリングのための凹部5923を有する。
図76およびカルーセル5600に戻って参照すると、いくつかの実施形態では、RF誘電加熱は、容器を貫通し、融解/希釈流体を添加するステップから分離して分注プロセスの中へと構成されてもよい。カルーセル5600以外は図76に示される特定の設計とは関係なく、いくつかの実施形態では、容器は1つの場所においてカルーセルの中へと装填される。カルーセルは、第2の場所まで回転され、図87A~87C、88A~88C、および99A~99Cについて上記に記載されるものに関して概して同様のRF誘電加熱器の2枚の平行なプレート間に載置されるようにもたらされる。この第2の場所において、RFエネルギーが、容器に印加され、冷凍内容物を融解させるか、または部分的に融解させる(システムのマイクロプロセッサの中の熱力学的制御アルゴリズムによって判定されるように)。いったん電力が停止されると、カルーセルが、第3のステーションまで回転し、そこで容器全体を通す長い針、または上記に記載されるような入口針および出口針の組み合わせのいずれかにより貫通される。融解された冷凍内容物は、ユーザのカップまたは分注用食器内の中へと流出し、容器は、きれいにすすがれる。次に、カルーセルが、開始位置に回転して戻り、カップが取り出され、そして廃棄される。
図100A~100D、101Aおよび101Bは、容器が非円形断面を有する、いくつかの実施形態を図示する。いくつかの実施形態では、この断面は、容器6200および6210によって図示されるように楕円形であり、これは異なる容積の冷凍内容物に順応するように異なるサイズで生成することができる。いくつかの実施形態では、蓋密封表面6201および積み重ねリング6202は、単一の段付き空洞6220と係合することができるように同様の形状およびサイズからなる。いくつかの実施形態では、積み重ねリング6202は、密封表面6201周辺の縁から均一にずらされてはいないが、代わりに1つの軸(例えば、長軸)の2つの端に向かって片寄り、もう一方(例えば、短軸)では2つの端に向かって片寄りはしない。いくつかの実施形態では、主空洞の側壁6203は、密封表面の周辺6201から均一にずらされるが、一方他の実施形態では、側壁6204は、片寄った積み重ねリング6202から均一にずらされる。このずれの差が、単一の空洞6220内で固定された針を使用することができるように、貫通針6222が、一方の容器6210の底部を貫通するが、もう一方の容器6200の底部は貫通しないようにできる空間を作り出す。代わりに、貫通針6221は、容器6200の底部を貫通する。空洞6220と関連付けられたディスペンサのいくつかの実施形態では、容器6200および6210の非円形幾何学的形状は、ディスペンサ内の容器の配向のキーイング、および静止/固定された光学スキャナを用いてバーコードまたはQRコード(登録商標)としてのそのような特性部のより簡単なスキャンを可能にする。出荷および販売のために複数の容器を一緒に包装するために使用される入れ物についてのいくつかの実施形態では、非円形幾何学的形状はより高密度のパッケージング戦略を可能にする。いくつかの実施形態では、容器用の非円形幾何学的形状は、消費者が読み取るために、容器のラベルをより良好に整列された状態に保つことをより容易にする。いくつかの実施形態では、101Cおよび101Dのチャンバは、101Aおよび101Bのチャンバよりもより円形の断面を有する。
図102Aおよび102Bは、液体冷凍内容物のための容器6250が、側壁6254に抜き勾配を有さずに製造される、いくつかの実施形態を図示する。いくつかの実施形態では、容器6250は、底部層6256を含む。いくつかの実施形態では、リップシール表面6252は、全てのサイズについて同じであり、側壁の高さのみが、異なる容量の容器に対して変化し、複数の容器サイズに順応するディスペンサ空洞の設計をより容易にする。このカップの設計は、容器のコンパクトな積み重ねおよび空の入れ物のための出荷容量の低減の機会をなくすが、十分に確立された図面およびアイロン技法を使用したアルミニウム容器の製作が可能になる。さらに、この形状は、テーパ付き側壁を有する容器と比較して、包装される充填された容器の容量効率を向上させる。いくつかの実施形態では、この形状の容器は、冷凍内容物の二次的な加熱と併せて使用され、そのため容器の針貫通の前に冷凍内容物の融解または部分的な融解を生じさせることができ、また固形の物体としての冷凍内容物の押しのけは必要ない-冷凍物体の周りの流路が作り出されるべきである場合にテーパ付き側壁を必要とするプロセスである。いくつかの実施形態では、この形状の容器は、上記に記載されるように、流体送達針および出口穿孔を作り出すものの両方として機能する、単一の長い貫通針と併せて使用される。
図103は、移動分離器6226を有する2つの異なるサイズのポッドについての空洞空間の重なり合う部分6227がある、実施形態を実証する。このシステムは、より大きい空洞6224およびより小さい空洞6225を含む、2つの飲料を作り出す空洞を提供する。この実施形態では、空洞の重なり合いは、異なるサイズの2つのポッドが同時に処理されるのを防止し、調節可能な分離器が、容器の蓋全体をクランプするための連続する支持リングを提供し、これが、穿刺の問題を軽減する。分離器は、2つの位置を有する場合があり、1つの位置で、分離器の第1の縁6229が、大きい容器の直径を連続する様式で支持し、第2の位置で、第2の縁6228は、より小さい容器の完全な直径を支持する。いくつかの実施形態では、分離器は、空洞の深さ全体を移動する。いくつかの実施形態では、分離器の位置は、ポッドのサイズを検出し、飲料を作り出す設定を調節するために使用される。いくつかの実施形態では、分離器の側縁はテーパ状であるか、または突出していて、容器の寸法に合致し、いくつかの実施形態では適所にそれを係止する。いくつかの実施形態では、分離器は、ヒンジ、クランプ、スライド上にあるか、または移動を提供するためにばね付勢されている。いくつかの実施形態では、そこに分離器を一定の位置に固定するための係止機構を設ける。いくつかの実施形態では、分離器は一定の種類の熱に持ちこたえる材料から作製される。
いくつかの実施形態では、2つの空洞は、不連続の側壁を有する場合があり、また相互に近接している場合があり、これにより共通の区域を共有するが、空洞の壁の部分およびもう一方とは異なる区域も有する。これらの空洞は、容器の1つ以上のスタイルを順応する場合がある。そのような実施形態では、ディスペンサは、2つの異なるサイズのポッドが、同時に機械へと装填されるのを防止する。異なる空洞の設置面積は、最小限に抑えられ、重なり合う区域は、一方の空洞またはもう一方を占拠することができる、空洞および容器の両方に共通の穿孔点を含む場合がある。
上記に提供される図面および説明は、消費可能な食品もしくは飲料の液体抽出物もしくは濃縮物から元々生成され、一人分の制御されたパッケージ内に提供される、冷凍内容物を融解、希釈、および分注するために最適化されたシステムおよび容器の様々な実施形態を記載する。
このプロセスに関わる主要な機能としては、容器の検出、識別、および装填;主要な熱力学計算および安全性監視において使用するための様々な温度、液体レベル、および圧力の測定;容器の穿孔のタイミング/順序および量、希釈液、二次的な熱、空気パージ、および攪拌の追加のための「レシピ」の準備および/または選択;レシピの実行;容器のサイクルおよび取り出しの完了の検出;洗浄;ならびにユーザとの通信を含む。
明確化のために、システムの異なる態様についての例証的な実施形態は、所望の香味、有効性、容積、温度、および食感の一貫した基準で消費可能な食品もしくは飲料をジャストインタイムで作り出すための、容器の種類および設計、冷凍液体内容物の性質、冷凍液体内容物を融解および/または希釈するためのシステムおよびプロセス、ならびに結果として生じる液体に適用される送達機構に関して記載されている。消費者が便利に享受することができる特定の特徴を有する魅力的な最終製品を作り出すために、容器の種類、冷凍液体内容物の形態および特徴、冷凍液体内容物を融解および/または希釈するための機構、ならびに液化した内容物の送達のためのシステムおよび方法についてのこれらの様々な選択肢を多くのやり方で組み合わせることができることが、当業者に明らかであろう。
いくつかの実施形態では、このディスペンサは、各グループが、容積、温度、および有効性のそれ自体の組み合わせおよび範囲を有する、少なくとも4つのスタイルの飲料および液状食品製品を提供するように設計される。ディスペンサは、冷凍液体内容物を有する容器からある範囲の各製品スタイルを提供するための機能の独特の組み合わせを有する。これらのスタイルは、(1)小さい濃縮された熱い製品、例えば、エスプレッソ、(2)より大きい有効性がより低い一人分の分量の熱い製品、例えば、茶、コーヒー、スープ、乳児用粉ミルク、もしくはラッテ、(3)冷たい一人分の分量の製品、例えば、ジュース、ココナッツ水、アイスティー、アイスコーヒー、エネルギー飲料、およびアイスラッテ、(4)熱いバッチの分量、例えば、ポット一杯のコーヒーもしくは茶、へと分類することができる。
記載全体を通して考察されるように、本発明の実施形態は、多くの利点を提供する。例えば、容器が単一チャンバの混合ベッセルであるため、単一ストリームとして容器を簡単にリサイクルするのを妨げる、フィルタ材料、使用済みの挽いたコーヒーの粉末、使用済みのコーヒーもしくは茶葉、または他の材料を容器は保持しない。さらに、大きい抽出プロセスによって作り出される冷凍液体内容物を提供することによって、挽いたコーヒーの粉末などの副産物は、中心施設で維持され、より容易にリサイクルまたは再使用(バイオマスエネルギー源および/または持続可能な土壌養分など)することができる。さらにまた、他の場所により詳細に記載されるように、冷凍液体内容物を用いてずっとより多くの種類の最終製品を支持することができる。
容器の中で加圧された液体を冷凍液体内容物の周りにまたはこれを通して押しつけることは、内容物を融解させるのに有効とすることができるが、最終飲料の温度の観点において、このプロセスの速さを向上させ、より望ましい結果を作り出すための他の方法が存在する。例えば、冷凍食品もしくは飲料を消費可能な液状食品もしくは飲料形態へと融解させるために、外部非希釈熱源を介した容器への熱の付与が使用されてもよい。この後者の方法は、例えば、ジュースのようなより冷たい飲料を送達するために、希釈プロセスに高温水を使用しないときに特に有用である。
内容物がいつどのように融解されるかにかかわらず、本システムは、第1に、入口点と出口点との間で容器の中へと導入されるいかなる流体についても実行可能な経路を作り出すことを確実にしなければならない。そうでなければ、オーバーフローおよび/または超過圧力状態が作り出されることになり、漏出、流出を引き起こし、場合により、安全でない状態を回避するために、機械の停止をトリガする可能性がある。いくつかの実施形態では、冷凍食品または飲料液体は、流れる希釈液をオーバーフローすることなく取り扱うように包装される。いくつかの実施形態では、これは、食品または飲料液体を特定の幾何学的形状、構造、および比率へと凍結させて、容器を通してその出口への必要な流路を提供することを含む場合がある。いくつかの実施形態では、これは、元の位置から二次的な位置へと冷凍内容物を変位させる、これが流路を作り出すことを含む場合がある。いくつかの実施形態では、これは、希釈流体が添加される前に、二次的な非希釈熱源を使用して冷凍内容物を部分的または完全に融解させることを含む場合がある。
いくつかの実施形態では、容器の加熱は、冷凍内容物の外側層を融解させて、穿刺の前または後に冷凍内容物の外側の周りの流路を注意深く作り出す。この局所的な加熱は、上記に記載されるように、内容物を移動させるためにパルス化された希釈流体を使用して、冷凍内容物を容器から分離して回転または攪拌する場合に特に重要である。
いくつかの実施形態では、攪拌は、任意の事前加熱中に、また希釈液と混合して融解および熱伝達を迅速化するために、容器と冷凍内容物とを一緒に、または冷凍内容物のみのいずれかで使用され、適用される。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物内に含有された負の熱エネルギー(より技術的には、融解熱もしくは融解のエンタルピーとして知られる)は、ディスペンサ内に冷蔵システムを有する必要なく、ディスペンサからの冷たい飲料を容易にする方法として、消費可能な食品もしくは飲料を作製するために使用される希釈液、ガス、もしくは蒸気からの余剰の熱を吸収する。冷たい状態で提供されることが意図される飲料が関与するこの実施形態では、冷凍液体内容物の融解および希釈は、完成した製品の全体的な温度を最小限に抑え、かつ冷やした飲料を送達する目標を有して、外部熱、周囲温度の希釈液内に含有されるエネルギー、および液化を向上させるための融解/希釈液と冷凍液体内容物との間の相対的な運動(攪拌)の使用の組み合わせを使用して、注意深く管理される。
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、冷凍内容物を融解および希釈してより冷たい飲料を作り出すために、希釈剤を冷やす冷蔵構成要素を有する。注入された冷やした希釈剤が冷凍内容物よりも温かい限り、依然として冷凍内容物を解凍するための熱資源として作用することになる。
いくつかの実施形態では、二次的な非希釈加熱器は、直流電磁エネルギー(例えば、マイクロ波、RFエネルギー、オーム加熱)、高温の空気、蒸気、電気ジャケット加熱器、水ジャケット加熱器、または他の源のうちの1つによって給電されてもよい。
いくつかの実施形態では、攪拌は、冷凍内容物の融解、解凍、および/または加熱を促進および制御するための往復運動、スピン、または振動のうちの1つであってもよい。
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、容器およびその内容物についての情報を得るための、例えば、温度および圧力センサ、ならびに光学的読み取り装置を含む、検出構成要素(センサ)を含む。ある実施形態では、センサはまた、磁気センサ、質量センサ、近接センサなども含んでもよい。
いくつかの実施形態では、分注システムはネットワークインターフェースを含み、他のデバイス、例えば、スマートフォンまたはディスペンサの使用についての情報を記録するサーバーシステムと通信し得るように、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線LAN(WLAN)、もしくはBluetooth(登録商標)などの通信ネットワークに接続する能力を有する。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、ディスペンサの使用についてのデータ、例えば、それによりどの製品が作製されているかを記録してもよく、ネットワーク接続が再構築されたときにサーバーに対して更新されるようにデータを局所的に記録してもよい。いくつかの実施形態では、このネットワーク接続を使用して、問題を診断し、新規のおよび将来の製品パラメータのためにソフトウエアを更新することができる。
いくつかの実施形態では、分注システムは、1つ以上の形状および容積の容器を順応するための種々の異なる空洞を含んでもよい。容器は、任意の形状、サイズ、可撓性、または包装材料であってもよい。例えば、容器は、可撓性パウチまたは剛性缶である可能性がある。ディスペンサは、空洞を1つのみ有することに限定されない。例えば、様々なサイズの容器から液状食品製品を作り出すための複数の空洞を有するカセットがあってもよい。いくつかの実施形態では、2つ以上の空洞は、一致して機能することができ、複数の液化された内容物を所望の製品へと混合するために、それらの出力を共通の場所に分注することができる。例えば、濃縮されたコーヒー抽出物を有する容器および液体乳製品を有する容器を同時に順応させ、かつ分注して、ラッテスタイルの飲料を作り出すことが可能である。代替的に、個別の空洞は、各々、専用のディスペンサヘッドを有する可能性があり、したがって単一グループまたは複数グループの形式からなる可能性がある。
いくつかの実施形態では、ディスペンサの空洞は、各々が異なる深さおよびまたは直径を有する種々のポッドを保持することができ、複数の底部針が、ディスペンサ内に用いられ、これらの針は、空洞の中の様々な深さに設置され、深さはポッドの貫通が各ポッドサイズに対して所望の場所に生じ、かつ各針が1つのサイズのポッドのみと相互作用するように、その内部で使用するために設計されるポッドの種類によって判定される。
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、テーパ付き容器を受容するためのテーパ付き空洞を有してもよい。他の実施形態では、ディスペンサは、直線状の側面を有してもよく、円筒状、正方形およびこれに類するものを含む任意の中空形状であってもよい。いくつかの実施形態では、容器は上部および底部または一方の側もしくは両方の側上で穿孔される。解凍の開始もしくは完了の前、間、または後に、一度もしくは二度以上穿孔されてもよい。解凍は、冷凍内容物のTDS影響下の融解温度によって決定付けられる30~33°F以外の温度にて行われてもよい。
いくつかの実施形態では、空洞の対称軸は、蓋の外周の一部分が容器の容積の高い点を画定し、底部表面の外周の一部分が低い点を画定し、または逆もまた同様であるように、垂直から離れるように角度付けられる。例えば、円筒形状の空洞がそのように角度付けられた場合、液体は、平坦な(名目上水平な)底部から漏れ出ようとする代わりに、容器の外周に沿って最低点へと流れることになる。さらに、穿孔針またはディスペンサのギロチンが、これらの極端部に設置されてもよく、重力により流れ、かつ容器から流れ出る液化した内容物の能力を最大化し、そうするために必要な穿孔サイズを限定してもよい。
ある実施形態では、空洞は、電磁エネルギーを収容または反射するように設計される。例えば、空洞の側壁は、ディスペンサの電気システムに接地された導電性金属でめっきされていてもよい。いくつかの実施形態では、空洞は、容器の側壁から離れるように電磁エネルギーを吸収または減衰するように設計される。例えば、空洞の壁は、マイクロ波エネルギーを吸収することが産業上知られているような、高透過性材料と高誘電率材料との何らかの組み合わせを含有するエラストマーから作製されてもよく、またはこれで覆われてもよい。代替的に、炭素粒子含有量が高い被覆または塗料を使用されてもよい。いくつかの実施形態では、熱伝導性被覆は、一定の区域の冷凍内容物を他の区域よりも早く効果的に融解させるために、層状になっている。例えば、伝導性被覆は、穿孔の点でより重くなっている場合がある。
いくつかの実施形態では、穿孔システム、空洞、および容器は、空洞が一定の波エネルギーを反射するように特定の組成物からなり、穿孔器および容器はエネルギーを伝導し、かつ加熱される。この加熱プロセスは、分注サイクル中に適用されて、飲料を作り出すプロセスの間に、希釈液の温度をさらに増加させる場合がある。
いくつかの実施形態では、空洞の壁は、容器内の内容物を加熱するために使用される熱源からの損傷に耐えるように、高温耐性材料を使用して製造される。例えば、様々な高温熱可塑性ポリマーが、400°Fを超える温度に持ちこたえるそれらの能力について産業界でよく知られている。そのような化学物質としては、多くの種類のフルオロポリマー、ポリエーテルエーテルケトンおよびその相対物、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ならびにポリフタルアミドが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、機械ベースのシステムは、飲料を作り出すための制御および設定を区別および制限するための機械機能を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物は、機械ベースのシステムによって粉砕または浸して軟らかくされて、冷凍液体内容物の表面積を増加させ、融解速度を増加させてもよい。この機械機能は、消費者によって手動で開始されてもよく、またはセンサトリガによって自動的に実施されてもよい。
機械ベースのシステムは冷凍液体内容物を変位させてもよく、または消費者が、冷凍液体内容物を変位させ、そのパッケージングからそれを除去し、冷凍液体内容物のみをシステムの空洞の中へと装填してもよい。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物を容器の壁から押しのけることが問題が作り出す場合があり、そうでなければ冷凍液体内容物と接触する容器を刺し通すことが困難になる場合がある。そのような実施形態について、機械は特定の冷凍容器の種類を認識し、重量または温度のような感知基準を使用して他の冷凍容器からそれを判別し、冷凍液体内容物が容器と接触しない特定の場所で穿孔することができるように、容器を機械的に調節することができる。これは、容器を上下逆さまにひっくり返すことを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、二次的な非希釈加熱器は、消費者が希釈することを望まない所望の消費可能な液体を作り出すのを容易にするための加熱された穿刺針などを備えてもよい。
いくつかの実施形態では、流れる希釈液が、冷凍液体内容物全体を融解させて、いかなる廃棄物もなくし、融解もしくは希釈プロセスの最終部分の一部として、いかなる残留物もしくは汚染物質も容器からすすぎ流す。いくつかの実施形態では、容器は、アルミニウムなどの容易にリサイクルされる材料から製作される。したがって、挽いた粉末およびフィルタを含まない、このきれいなリサイクル可能な材料は、ユーザによるいかなる追加的な労力もなく、単一ストリームの一部として容易にリサイクルされる。リサイクルに特に焦点を当てている、いくつかの実施形態では、製造業者は、各容器についてデポジット要件を導入し、デポジットの返金のために販売場所にそれを戻すことを奨励することになる。
いくつかの実施形態では、冷凍内容物の容器は、分注機の中に貯蔵される。ユーザインターフェースからの選択に基づいて、適切な容器が、飲料を作り出すチャンバまたは空洞の中へと装填される。いくつかの実施形態では、貯蔵領域は、容器を貯蔵するための冷蔵されたチャンバである。いくつかの実施形態では、本システムは、人が容器と相互作用することなく、融解および希釈されて飲料を作り出し得る場所に、容器を自動的に装填してもよい。先の例は、ベンディングスタイルの用途では、所望の容器を装填するために機械上のユーザインターフェース(すなわち、マンマシンインターフェース)と組み合されてもよい。いくつかの実施形態では、冷凍容器の貯蔵は、凍結温度にあり、不活性ガスを有する制御された環境を有する。
いくつかの実施形態では、飲料を作り出した後、使用済みの容器は、ごみまたはリサイクル室へと自動的に廃棄されてもよい。
いくつかの実施形態では、容器内の冷凍液体内容物は、その氷点をちょうど下回る温度まで温められるか、または冷凍内容物を含油する容器がディスペンサ内に実際に挿入される前に、より迅速に分注するように「準備完了」となるようにディスペンサの中の個別の温度制御された空洞内で、もしくはユーザが所有する個別の電化製品内で、部分的もしくは完全に融解される。
いくつかの実施形態では、容器の材料は、可食および溶解可能であり、そのため、使用後は使用済みの容器がなく、飲料を作り出すプロセス中に溶解される。
さらに、本開示の実施形態は、米国特許第9,346,611号に記載されているシステムおよび技法と共に使用することができる。所望の温度、容積、香味、有効性、および食感で機械ベースのシステム内の容器から飲料および液状食品製品を作り出し、かつ分注するための本発明の装置および方法は、参照される特許出願による全ての関連付けられたシステムおよびプロセスと組み合わせることができる。
本発明の別の態様では、本明細書に記載されるディスペンサシステムのうちのいずれも、冷凍液体内容物を収容する容器を保持するためのチャンバを有さずに実装することができる。代替的な実装では、そうではなく、ディスペンサシステムは、冷凍内容物の容器上で相補的な接続と嵌合する外部接続を含む。相補的な接続は、漏出を最小限に抑えながら、容器の内側に希釈液を提供するディスペンサシステムを可能にする。任意選択的に、容器入口の接続は、容器の中への希釈液体の流れを許容するために破砕する入口シールを有する。他の実施形態では、注入される希釈液の圧力が、出口シールを破裂させて、最終食品または飲料製品のための出口を提供する。容器は、ディスペンサに対して外部にあるが、容器および/または冷凍液体内容物についてのディスペンサ学習情報のための様々な技法、ならびに最終製品の準備を制御するための技法が、等しく適用可能である。
いくつかの実施形態では、ディスペンサの空洞からの出口針または流体排出口は、分注された飲料が底部分注用食器から最終充填高さまで流れて(流体はグラスに上から下へ加えるのではなく、底部から上へ加えられる)、分注された飲料内の重要な香味化合物のいかなる酸化も低減させる目的で後者を用いて、泡および酸素への曝露を最小限に抑えるように、ユーザの分注用食器の底部に近いレベルまで下向きに延長される。
いくつかの実施形態では、プラットフォームもしくはドリップトレイは、スピン、振動、または往復運動して、提供された飲料の入れ物内で液体を混合する。
いくつかの実施形態では、スケールセンサを使用して、こぼれを防止するために飲料の入れ物が分注区域の下方にあることを検出する。
いくつかの実施形態では、光学センサまたは他の種類のセンサを使用して、飲料の入れ物が分注ノズルの下方に配置されていることを検出する。
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、冷凍内容物および希釈液の部分を選択的に混合して、最終飲料に層状の外観および香味を与える。
いくつかの実施形態では、分注された液体のうちの1つは、炭酸化されてもよい。
本明細書のディスペンサシステムの実施形態のうちのいずれも、ディスペンサシステムの構成要素のうちのいずれかの下に配設されるドリップトレイを含むことができる。例えば、ドリップトレイは、ディスペンサのいずれかの部分によって生成されたあらゆる収容されなかった液体がドリップトレイによって捕捉されるように、ディスペンサハウジングの最低部内に収容されてもよい。また、最終製品は、魔法瓶、マグ、カップ、タンブラー、ボウル、および/またはこれに類するものなどの入れ物の中へと分注されるため、製品の入れ物は、オーバーフローもしくはこぼれを捕捉するための格子状の開口を有するドリップトレイの一部分上に配置することができる。ドリップトレイは、製品を作製するプロセス中に製品の入れ物が取り外された場合に液体を捕捉するために製品出口および/または希釈液出口の下方に配設することができる。ドリップトレイは、ディスペンサシステムから取り外し可能であり、手動で取り外すことができ、またはモータで駆動することができる。任意選択的に、ディスペンサは、ドリップトレイ内の液体レベルを検出し、液体の閾値に到達されたときにドリップトレイを空にするようにユーザに警告する、レベルセンサを有する。さらに、ディスペンサは、ディスペンサがドリップトレイ内の高い液体レベルを検出した場合、最終製品を作り出すプロセスを停止させることができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるディスペンサシステムの様々な実施形態の部品のうちの多くが取り外し可能であり、食器洗浄機で洗える。すなわち、部品は、悪影響を受けることなく、標準的な市販または家庭用の食器洗浄機を使用して洗浄することができる。例えば、チャンバの部品、希釈液供給入口のために使用される穿孔器(複数可)、製品出口のために使用される穿孔器(複数可)、およびドリップトレイアセンブリの部品は、標準的な洗浄水中できれいにすることができる。代替的に、または加えて、一定の実装は、自己洗浄機構を含む。例えば、ディスペンサは、様々な液体の流路、チャンバ、ベッセル、およびリザーバに高温の液体または蒸気を通過させ、これらの要素をきれいにし、清浄してもよい。
いくつかの実施形態では、UV光源は、これらの部分をきれいにするためのやり方として機能するように、汚染しやすいディスペンサの区域内に含まれていてもよい。例えば、容器を保持するチャンバは、チャンバの内側および/または希釈液の穿孔器/注入器ならびに最終製品の出口/穿孔器をUV光に曝露するUV光源を含有してもよい。
この発明の一部として想定されるディスペンサは、スマートで、接続されており、新たな命令およびレシピを含むように経時的に容易に更新することができ、全てのシステムの機能を監視および管理する制御システムを含む。
上述のように、このプロセスに関わる主要な機能としては、容器の検出、識別、および装填;主要な熱力学計算および安全性の監視において使用するための様々な温度、液体レベル、および圧力の測定;容器の穿孔、希釈液の添加、二次的な熱、空気パージ、および攪拌に対するタイミング/順序および量についての「レシピ」の準備および/または選択;レシピの実行;サイクルおよび容器の除去の完了の検出;洗浄;ならびにユーザとの通信が含まれる。
所望の温度および所望の容積で、かつ本明細書に開示されるような自動化された様式で、食品もしくは飲料を生成することに関する技法およびシステムの態様は、コンピュータシステムもしくはコンピュータ化された電子デバイス-システムコントローラもしくはマイクロプロセッサと共に使用するためのンピュータプログラム製品として実装されてもよい。そのような実装は、コンピュータ可読媒体(例えば、ディスケット、CD-ROM、ROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ、または固定ディスク)などの有形/非一時的媒体上に固定された、または媒体上でネットワークに接続される通信アダプタなどのモデムもしくは他のインターフェースデバイスを介して、コンピュータシステムもしくはデバイスに伝送可能な、のいずれかの、一連のコンピュータ命令もしくは論理を含んでもよい。
媒体は、有形媒体(例えば、光もしくはアナログ通信線)、または無線技法(例えば、Wi-Fi、セルラー、マイクロ波、赤外線、もしくは他の伝送技法)を実装した媒体のいずれかであってもよい。一連のコンピュータ命令は、システムに関して本明細書に記載される機能性の少なくとも一部を具現化する。当業者であれば、そのようなコンピュータ命令は、多くのコンピュータアーキテクチャまたは操作システムと共に使用するための多くのプログラミング言語で書き込むことができることを理解するべきである。そのようなコンピュータプログラム製品は、添付の印刷された文書もしくは電子文書を有する取り外し可能な媒体(例えば、収縮包装されたソフトウエア)として配布されてもよく、コンピュータシステム(例えば、システムROMもしくは固定ディスク上)に予めロードされてもよく、またはネットワーク(例えば、インターネットもしくはワールドワイドウェブ)上のサーバーもしくは電子掲示板から配布されてもよいことが期待される。当然ながら、本発明のいくつかの実施形態は、ソフトウエア(例えば、コンピュータプログラム製品)とハードウエアとの両方の組み合わせとして実装されてもよい。本発明のさらに他の実施形態は、完全にハードウエアとして、または完全にソフトウエア(例えば、コンピュータプログラム製品)として実装される。
以下の節では、コントローラについて識別される主要な機能を、より詳細に説明する。
容器の検出、識別、および装填
分注サイクルの始めに、本システムは、ユーザが機械内に容器を設置し、そのタスクを達成するためのプログラムされた一連のステップを開始することを望むことを検出しなければならない。
いくつかの実施形態では、ユーザは、サイクルを開始するために、検出センサの近くで容器を振る。いくつかの実施形態では、センサは、運動センサ、近接センサ、磁気センサ、RFID読み取り装置、光スイッチ、カメラ、もしくはレーザー構成のうちの1つであり、いずれかの種類の光伝導性、光起電性、光ダイオード、もしくは光トランジスタデバイスを使用する。センサは、ユーザの携帯電話を認識する、Bluetooth(登録商標)デバイスであってもまたよい。
容器は、バーコード、QRコード(登録商標)、マーキング、画像、数字、他の種類の記号、パターン、外部マーキング、RFIDタグ、磁気ストリップ、または冷凍内容物もしくは容器についての情報を光学センサを介してディスペンサに伝達するための適切なセンサを使用しる他の機械可読ラベルを含んでもよい。いくつかの実施形態では、この情報は、他の製造者による模倣に対するバリアを作り出すために暗号化される。コードがないと、デバイスは、非作動状態に留まり、かつ/または容器を受け入れることを拒否することになる。代替的に、コードがないと、ディスペンサは、飲料を送達するように動作するが、低減された機能の組のみを用い、最適なユーザ経験を産み出さない場合がある。容器は、代替的に、どの飲料を収容しているのかを定義する電気抵抗印刷を含んでもよい。ディスペンサに装着された単純なプローブは、印刷に接触して抵抗を読み取る。
ディスペンサによって検出された情報は、冷凍内容物の組成を含んでもよく、またはその派生物であってもよく、これは、内容物の質量および/または一定の熱力学的特性を示す場合がある。いくつかの例では、内容物は、そのタンパク質、脂質、炭水化物、繊維、灰分、または他の食品成分の量によって分類することができる。他の実施形態では、同様の熱力学的特性および所望の飲料温度により容器をグループ分けする、ジュースのようなカテゴリー、またはオレンジジュースのようなサブカテゴリーによって識別することが可能である。この情報および以下に記載される他の温度情報を用いて、ディスペンサは、マイクロプロセッサを使用して、その飲料を作り出す設定を調節し、冷凍内容物を、所望の容積、有効性、温度、食感などへと注意深く融解、希釈、および加熱する。
代替的に、容器のラベルまたは他の可読データは、冷凍内容物の組成に由来する熱力学的特性の表現を一定の主要な変数の形態で含んでもよい。これらの熱力学的特性および入力として作用する他の特性としては、質量、形状、密度、比熱、エンタルピー、融解のエンタルピー、蒸発のエンタルピー、熱伝導率、熱容量、初期氷点、氷点降下、熱拡散率、または融解および再加熱特性を記述する類のものの任意の組み合わせもしくは派生物、が挙げられる場合があるが、これらに限定されない。冷凍内容物および/もしくは容器についての他の情報としては、容器内に存在する充填容積および/もしくは上部空間の容積が挙げられる。
いくつかの実施形態では、一定のプロセス変数を判定するためにディスペンサに伝達される情報は、製造日を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、容器の中の食品成分は、呼吸を通して熱を生成し、蒸散を通して湿気を失う、新鮮な果物または野菜を含む場合がある。正確な熱伝達計算のためには、これらのプロセスが含まれるべきである。ごくまれに、時間変数に基づく熱力学的特性の変化は説明されるべきである。他の実施形態では、製造日は、任意選択的にディスペンサに伝達された情報に含まれている冷凍内容物中の一定の時間に対する感受性がある成分が、許容可能な保存可能期間を超えているかどうかを判定する際に重要である可能性がある。そのような実施形態では、ディスペンサは、ユーザの安全性のために、容器を拒絶し、その処理を防止するようにプログラムすることができる。
いくつかの実施形態では、容器は、認証コードをディスペンサに通信し、承認された製造業者によって作製されているものとして製品を識別する。いくつかの実施形態では、この認証コードは、容易な偽造を防止するために暗号化される。いくつかの実施形態では、認識された認証コードが存在すると、ディスペンサから全範囲のプロセスの選択肢が開くが、コードが不在であると、ディスペンサを機能停止にするか、または消費者によって好まれる温度もしくは容積の観点から最適な製品をディスペンサが送達することを防止する場合がある、二次的なプロセスの選択肢のより少ない組を実装するかのいずれかが可能である。
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、容器から温度情報も収集する。この収集は、ディスペンサの外側で、またはいったん容器が機械の中へと装填されたときに生じてもよい。例えば、ディスペンサは、他の識別データおよび熱力学的データについてスキャンするのと同時に容器の表面温度を測定するIRセンサを組み込んでもよい。分注装置内に組み込まれた熱感知機器としては、RTD、サーミスタ、熱電対、他の熱センサ、および赤外線エネルギーセンサが挙げられるが、これらに限定されない、任意の種類のセンサを含んでもよい。代替的に、温度ストリップの外観または特性の変化を介して容器内の温度を視覚的に信号化するために、例えば、種々の異なる熱変色性インクを使用して作り出される温度表示ストリップを容器上に含んでもよい。この温度ストリップは、分注装置の中へと装填する前にポッドが正しく冷凍されているかどうかに関する消費者への信号である可能性があり、同時に、視覚信号を電子読み取り値へと翻訳するために何らかの種類のカメラ/モニタを介してディスペンサによって使用される可能性がある。熱変色性インクのいくつかの実施形態は、熱に対する感受性があり、かつそれらの作動点まで温度が低下するにつれて透過~不透明/着色状態まで移行するロイコ染料に基づいている。いくつかの実施形態では、これらのロイコ染料は、容器の外側上の小さい印刷された正方形のストリップ、異なるロイコ染料配合物の各正方形で構成され、カップの温度が低下するにつれて、不透明/着色状態のストリップの長さが、着実に長くなり、または形状が変化するように順序付けられる。
同様に、使用前に容器が容認できないほど高い温度に曝露されているかもしれないことを消費者に警告するために、いくつかの実施形態では、ある作動温度に到達したか、またはこれを超えた場合に、不可逆的に色を変化させる材料で覆われた区域を容器の外側に含んでもよい。例えば、着色された紙および所望の温度で融解するように配合された特殊なワックに基づく、この種のシステムが当該技術分野でよく知られている。
いくつかの実施形態では、容器を刺し通し、分光測定法、クロマトグラフィー、または他の既知の技法に基づいて内容物を識別し、組成特性を識別するために、プローブを使用することができる。他の実施形態では、ディスペンサ内の電磁センサ(電磁気センサー)および容器内に埋め込まれた互換性がある電磁ラベルを利用する(例えば、RFID、NFC、Blue Tooth(登録商標)などを使用する)通信システムが、冷凍内容物についての情報をディスペンサに送る。別の実施形態では、容器は、秤/重量センサを使用して重量を量ることができ、そして区別の方法として質量を異なる製品に割り当てることができる。同様に、質量センサを使用して充填された容器の質量を直接判定することができる。
ディスペンサは、ポッドが許容可能であるか、または許容可能な温度および/または経時範囲(例えば、過剰に温かい、過剰に冷たい、過剰に古い、および/または腐敗している)の範囲外にあるかどうかを検出するためのセンサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ディスペンサは検出された情報に基づいて容器を拒絶してもよい。他の実施形態では、ディスペンサは、例えば、推奨される保存可能期間を超えて消費するのが有害である場合があることを検出した場合に、容器を使用不能な状態にしてもよい。
いくつかの実施形態では、空の/使用済み容器の挿入にしたがい、ディスペンサは認識し、かつユーザに警告することになる。
いくつかの実施形態では、センサ技術は、望ましい製品を作り出し、人的エラーをなくすのを支援する。いくつかの実施形態では、このセンサ方法は、容器の中へと形成された特定の幾何学的形状を使用して可能になる。例えば、図8および9に示されるように、特定の長さのくぼみは分注機によって物理的または光学的に感知することができ、この測定値が、容器の内容物についての情報を伝達するために使用され、それによって分注機が正しい融解/希釈プロセスを自動的に選ぶことができる。図8および9に例示されるような容器の形状に対する物理的な修正はまた、容器内に注入された希釈液の混合を支援し、それによって冷凍液体内容物の液化を加速させる助けとなる場合もある。
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、飲料を作り出す空洞の中へと容器を装填するための、跳ね橋のようなスライド式トレイまたは回転扉を含む。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、容器を受容するためのスライド式トレイのチャンバに向かって位置付けられる光学センサを有するバイザーをスライド式トレイまたは扉の上方に含む。トレイまたは引き出しは、飲料を作り出す空洞の内側のスライド位置A、および位置Bを有してもよく、光学センサは、容器の蓋と整列してもよく、内側の冷凍内容物についての情報を受信してもよい。光学センサは、容器が読み出され、互換性を検証するまで、引き出しが閉じるのを禁止してもよい。いくつかの実施形態では、ポッドを読み出すための光学センサは、飲料を作り出す空洞の内側にあってもよい。
いずれかの乳製品ベースの製品に関与するいくつかの実施形態では、ディスペンサは、挿入された容器の温度を検出し、容器が過剰に温かい場合には飲料を作り出すのを開始するのを拒絶するようにプログラムされる。そのような場合、乳製品が、温度の上昇により腐敗している場合があり、消費のためには安全でない場合があるという懸念がある。ディスペンサは、ユーザにこの容器を廃棄するように命令し得る。加えて、乳製品成分が関与する製品を順調に分注した後、ディスペンサは、ディスペンサが再び使用される前に、追加の衛生ステップを開始してもよい。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、調製の日付を含む、そのメモリ内で使用されるべき最後の製品についてのデータを維持する。使用された最後の製品が乳製品ベースの内容物を含有しており、これ以来の時間もさらにはある最大の期間、例えば、24時間を超えた場合、ディスペンサは、次の飲料を作り出す前に、洗浄サイクルを実行してもよい。いくつかの実施形態では、洗浄サイクルは、衛生サイクルの終わりにドリップトレイの中への高温水の分注および空気パージを含む。
温度、液体レベル、および圧力の測定
容器の様々な特性を注意深く測定/検出することに加えて、保留中の熱力学計算の一部としてリザーバ(タンク、容器)の水の温度を知ること、および分注サイクル中に他のプロセス温度を注意深く制御することも重要である。
容器に添加された水の温度は、完成品の温度に大きな影響を与え、かつ分注された製品が消費者の期待を満たしているかどうかについての消費者の判断に大きく影響するため、分注サイクルにおける重要なパラメータである。水の温度は、ディスペンサの中へと構築された機構およびセンサを介してシステムコントローラによって制御される。第1に、ディスペンサによって容器に供給される周囲温度の水をディスペンサのリザーバ(タンク、容器)から容器の入口針へと直接することができ、または第1に加熱器のタンクを通して経路設定することができる。リザーバの水自体がまた、ユーザの水道の蛇口からくる場合は1年のうちの季節、室温へと平衡化するためにどれぐらいの時間を与えられたか、ディスペンサハードウエアの残りの部分から廃熱を受け取ったかどうか、および例えば、冷たい飲料が計画されているときに、ユーザが氷を添加することを選択したかどうか、に基づいて温度が変動する可能性がある。加熱器のタンクを通して経路設定された水は、今日の大部分のコーヒーブルーワーでは一般的であるように、全ての操作について固定された温度まで加熱することができ、またはシステムコントローラからの出力信号に基づいて、何らかの他の可変温度に制御することができる。送達された水は調整することができる、すなわち一組の比例的な流れバルブおよび下流の熱センサによって決定された最終温度を有する高温水タンクから調達された水とリザーバからのより冷たい水との組み合わせを、一緒に混合することができる。針または針の周りの二次的な加熱器を有する配管を通して送られる際に、容器に送達される水の温度の何らかの最終「微調整」を行うことができる。そして最後に、容器から流出する水が容器を離れて、何らかの分注チャネルを通してユーザのコーヒーカップまたは他の分注用食器へと流れるときに、さらに加熱することができる。
デバイスはディスペンサであり、ブルーワーではないため、適した機能を行うのに必要とされる水の最高温度は、水が、例えば、挽いたコーヒーの粉末から最適なレベルの溶質抽出を達成するために典型的には190°~205°Fの温度で供給される、今日の大部分のよく知られているコーヒーブルーワーに見られるものよりもかなり低い場合があることが留意されるべきである。したがって、いくつかの高度の高い場所における局所的沸点を超える場合がある高温設定についての懸念を、容易に解消することができる。例えば、水について180~185°Fの最高温度設定を使用し、それによっておよそ海抜12,000フィート未満の任意の場所に対する沸点を超えないことを確実にすることが可能である。したがって、システムコントローラを、気圧センサからの入力またはGPSもしくはWiFi由来の場所情報に基づく推測される高度を使用するようにプログラムすることができるが、優れた性能ならびに沸騰水の懸念に関する操作の安全性を達成するためには、この複雑性は必要とされない。いくつかの実施形態では、高温水タンクによって生成される水の温度は、場所入力に基づく局所的状態に対して可能な最大温度で保たれ、その後ユーザによって所望される温度で飲料を分注するために必要とされる熱力学を最適化するために、必要に応じてその水は調整される。
熱力学的計算
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、各容器について、予め決定された加熱および攪拌機能を有してもよく、これらのパラメータは、容器の温度および内容物にかかわらず、変化しないことになる。これらの設定は、様々な温度の冷凍容器から許容可能な温度で飲料を提供するように確立されてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、測定された熱力学的データを使用して、ユーザの経験を最適化し、温度、容積、有効性、食感、および香味の観点から可能な最良の飲料を適時に提供することが望ましい場合がある。これは、必要なデータが利用可能であることを想定すると、一定の状態方程式ならびに/または入力および出力の表を介して可能である。
二次的な非希釈熱の付与の持続時間およびタイミングは、分注操作の全体的なタイミング、効率、および成功(飲料/食品の味、温度、有効性、容積、および必要とされる時間/利便性によって測定されるような消費者に対してポジティブな経験を達成する)に影響を与えることになる多くのパラメータのうちの2つである。いくつかの実施形態では、これらのパラメータは、システムコントローラの中へと構築される制御アルゴリズムによって判定される。このアルゴリズムへの入力は、分注サイクルの開始時のマンマシンインターフェースへのユーザによる入力を介した、分注された製品の温度、容積、および消費財の強度もしくは有効性についてのユーザの嗜好を含む場合がある。上記に記載される初期製品スキャン中に収集されるデータ、および他のシステムセンサの測定値も、入力として含まれる場合がある。いくつかの実施形態では、このデータには、リザーバ流体の温度および容積;分注用食器の温度、質量、および容積の特徴;容器および/もしくは冷凍内容物の温度;先のサイクル中に分注されたものおよびそれが生じた時間についての知識;ならびに気圧が沸騰温度に影響を与え、大部分の事例では、システムもしくは容器内に蒸気を作り出すことが望ましくないため、ディスペンサが設置された高度を含むことになる。
システムコントローラのアルゴリズムに対して利用可能な全てのこの情報を用いて、いくつかの実施形態では、全ての穿刺の既知の開始条件を前提とした飲料品質の所望の最終結果に到達するために、コントローラは、このアルゴリズムを使用して、サイクルのタイミング、温度、持続時間、液体容積、液体の流量についての様々な制御値を計算/選択し、容器の穿刺または通気を行うべき時間について決定する。いくつかの実施形態では、システムコントローラはまた、センサからの現在進行中のデータ入力を利用して、サイクル中に「学習」し、現在進行中の温度もしくは持続時間もしくは容積を調節して、小さい観察される規格外もしくは逆傾向の状態を補正する。したがって、蓋の通気または穿刺のタイミング、二次的な加熱の付与、流体の添加、攪拌のタイミングおよび持続時間、ならびに最終分注は、アルゴリズムに従って全て設定され、調節されることになる。経時的に(数か月もしくは数年)、このアルゴリズムは、改善が開発されたか、新たな製品が導入されたか、危険もしくは偽造の製品が発見されたか、または予期せぬ安全性に対する懸念が知られるようになった際に、WiFiまたは他の技法および/もしくはプロセスを介して更新することができる。いくつかの実施形態では、アルゴリズムは、オレンジジュースなどの一定の熱的に感受性のある成分を過剰に加熱しないように、冷凍内容物の加熱速度および最高温度を調節し、それによって最も新鮮な味を可能な限り保存する。
容器の中の冷凍内容物の質量およびTDSもしくはブリックスが、内容物を融解させ、一定の温度まで再び加熱するために必要なエネルギーに影響を与えることが理解される。別の実施形態では、ユーザは、標準的な温度にて異なるサイズおよび有効性から完成した製品のものを選んでもよい。これは、容積/有効性の選択に応じて、より多くの、またはより少ない冷凍内容物に供給される希釈液、熱、および攪拌を必要とすることになる。
冷凍内容物の組成は、均一な液体製品を作り出す設定を用いた完成した飲料の温度に影響を与える。所与の質量および温度の冷凍内容物の各構成は、内容物を融解し、再び加熱するために伝達される一定の量のエネルギーを必要とする。多くの添加物は、組成物の熱力学的測定基準に影響を与える。冷凍内容物の容器内でこれらの差を検出することで、ディスペンサが、その設定を調節して、冷凍内容物から所望の完成された液体製品を提供することを可能にする。例えば、ディスペンサは、その設定を調節して、同じ質量を有するが、一方のポッドが他方よりも高い砂糖含有量を有する容器から、同じ容積および温度の飲料を作り出してもよい。1つの容器中の追加の砂糖は、内容物の氷点を低下させ、それが、比熱、融解のエンタルピー、熱伝導率などに影響を与え、そのため、より少ない砂糖含有量を有する容器と同じ容積および温度の飲料を作り出すために、異なる量のエネルギーおよび/または異なる融解環境を必要とする。食品および飲料の熱特徴を推測するための技法が知られており、それらを本明細書の発明の実施形態と共に使用することができる。
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、種々の方法で冷凍内容物の何らかの熱特性表現を導き出すことができる。この情報は、最終飲料の精度を高めるための複数の変数を含むことができる。代替的に、情報は、融解および再加熱の容易さの基線を表す単一の変数とすることができる。熱力学的特性およびそれらが飲料を作り出す設定に影響を与える場合がある方法についてのいくつかの例を、以下に記載する。
熱伝導性は、熱を伝導する材料の特性である。熱伝導率の増加により、冷凍内容物全体を通して熱を均一に分配するのを促進することになる。熱伝導性もまた、冷凍内容物と任意の希釈液との間の界面において非常に重要であり、冷凍内容物に適用される攪拌または他の労力によって熱伝導性が増加され、界面においてそうでなければ停滞する流体の薄い表面層を分断させることができる。一般的に、冷凍内容物中に含まれる、タンパク質、脂質、炭水化物、繊維、および/または灰分を含む食品成分の量の増加により、内容物の熱伝導率は増加することになる。
融解の潜熱としても知られる、融解のエンタルピーは、同じ温度で固体から液体への状態の変化のために必要となるシステムエンタルピーの変化である。この分注システムの事例では、融解のエンタルピーは、すでにその融解温度まで温められているある量の冷凍内容物を融解させるのに必要とされるエネルギーの量である。融解のエンタルピーは、十分な量の熱を希釈液から除去することができるため、二次的な機械冷却システムの使用を伴わずに、冷凍内容物から冷やした飲料を作り出すこのディスペンサシステムの能力に重要な役割を果たす。冷凍内容物の融解のエンタルピーが大きいほど、内容物を融解させるために、より多くのエネルギーが必要となることになる。したがって、冷凍内容物を融解させ、より高い融解のエンタルピーを有する製品のための一定の温度まで再び加熱するために、より多くのエネルギーが必要とされることになる。
熱的容量もしくは熱容量は、物体の結果として生じる温度変化まで物体から与えられる、または取られる熱の比率として決定される測定可能な物理的な量である。物体の質量とは独立した測定値である比熱は、1グラムの材料の温度を1°ケルビン上昇させるのに必要とされる熱として、メートル法の単位で記載される。融解のエンタルピーと同様に、所与の組成物の比熱は、第1に固体の冷凍組成物の温度をその融点まで増加させ、次にいったん液体になると、内容物をさらに加熱するために必要な熱の量において重要な役割を果たす。比熱は、組成物が液体に対して固体の形態にあるときに異なる場合があることに留意することが重要である。例えば、その固体形態での水の比熱は、その液体形態に対するその値の約半分である。これは、同様の量の液体の水と比較して、凍結した水を1°ケルビン増加させるのに約半分のエネルギーしか必要としないことを意味する。
ディスペンサについての飲料を作り出す設定を計算するとき、これらの変数が高度に相互に関係していることに留意することが重要である。新たな条件のために任意の調節を行う際に、反応環境全体を考慮しなければならない。例えば、単に希釈液および/または代替的な熱源による熱エネルギーを主原因とすると、攪拌および希釈液体の流量などの変数が考慮されない場合、所望の最終製品の平衡温度を産出しないことになる。例えば、容器に供給される流量、圧力、および攪拌を使用して、供給された熱と冷凍内容物との間の熱伝達を増加させてもよい。
飲料を作り出す機能および設定の判定は、1つ以上の変数を有する方程式を含んでもよい。例えば、ディスペンサは多変数方程式の中で温度、質量、比熱、融解のエンタルピーを使用して、飲料または液状食品製品を調製して、それを特定の温度、一貫性、および容積で消費者のカップに送達するための最も効率的なやり方を決定することができる。代替的に、設定および機能の決定は、データベース内の入力表および出力表を使用したプロセッサに基づいてもよい。例えば、検出されたカテゴリーおよび温度を有する容器が、データベース内に含まれている場合があり、それによって融解、希釈、および再加熱に対するの可変関数と関連付けられる場合がある。データベースはディスペンサ内または遠隔場所に記憶されていて、通信ネットワークを介してアクセスされてもよい。いくつかの実施形態では、方程式と入力表および出力表との組み合わせを使用して、ディスペンサの高度、電圧、および使用時の電圧低下に対する調節を含む、適した飲料を作り出す設定を決定してもよい。
冷凍内容物から完全に液状の食品/飲料を調製するためのアルゴリズムの一実施形態は、以下の通りである。
○入力:ポッドのバーコードまたはQRコード(登録商標)をスキャンして、以下のものを収集する。
■内容物質量(Mfc)
■液体時の内容物の容積(Vfc)
■内容物の融点(Tmp)
■内容物の融解の潜熱(Hfc)
■固形内容物の比熱容量(Cs-使用平均)
■液体時の内容物の比熱容量(Cl-使用平均)
■最終製品の許容可能な温度範囲
■最終製品の許容可能な容積範囲
○入力:ディスペンサの熱センサが、冷凍内容物の温度(Tfc)を判定する
○入力:ユーザが所望の容積(Vd)および最終製品の温度(Td)を提供した、スキャンされた範囲によって制限される(またはこれらの値は、コード化された情報によって設定される)
○入力:ディスペンサの熱センサが、周囲水の温度(Ta)および高温水の温度(Th)を判定する
○決定:冷凍内容物全体を融点にもたらし、次に内容物全体を液化するために必要な熱の量(Ql):
■Ql=[Mfc×Cs×(Tmp-Tfc)]+Hfc
■Tmpは、「混合された」食品/飲料についての厳密な融点よりもむしろ、経験的に判定された温度である可能性が高いだろう
○決定:飲料を作り出すプロセス中の熱損失の主原因となる、融点の液体内容物を所望の製品の温度にもたらすのに必要な熱の量(Qd):
■Qd=Mfc×Cl×(Td-Tmp)
○決定:高温の希釈水から利用可能な余剰の熱の量(Qex):
■Qex=(Vd-Vfc)×(容積熱容量)×(Th-Td)
○決定:希釈による余剰が十分でない場合に必要とされる追加の熱の量(Qadd):
■Qex<Ql+Qdである場合:Qadd=Ql+Qd-Qex
■この追加の熱の供給のために、損失因子を適用する必要があるだろう
■マイクロ波熱源について、食品/飲料内容物に基づいて「吸収」因子を提供する必要があるだろう
○決定:希釈による余剰が過剰に多い場合の、高温水と周囲水との混合:
■Qex>=Ql+Qdである場合:
●Vh=Vdil/((Td-Th)/(Ta-Td)+1)
●Va=Vdil-Vh
■ここで:
●Vhは、高温水の容積である
●Vdilは、全希釈の容積(Vd-Vfc)である
●Vaは、周囲水または冷やした水の容積である
希釈液ならびに融解および再加熱の他の技法および/またはプロセスにより、所望の温度に融解および加熱することを可能にするために加えられる一定の量のエネルギーを必要とする、冷凍組成物の質量および温度のあらゆる組み合わせの計算が可能であるが、それは、常にそのように容易であるわけではない。所望の温度で液状食品製品を作り出すための熱力学的モデリングの方程式において、雰囲気、容器の壁、および他の同様の効果へと失われた熱エネルギーの説明をすることが重要である。加えて、作り出されている環境における周囲条件がまた、分注された製品の所望の最終温度の達成において因子となる場合がある。これらの他の因子は経時的に予測可能であるが、それでも機械学習の原理が全体的な分析プロセスに含まれてもよい。
レシピの準備
設定を調節して所望の飲料を作り出すために、冷凍液体ポッドから温度および組成情報を取るための多くの可能な実施形態があるが、一般的に温度、質量、および一定の複合物の存在の一定の増加および減少に基づいて、ディスペンサ機能の出力の一貫した変化があるべきである。コントローラ論理の一部は、必要とされる熱力学的結果を達成する方法についての1つの戦略をその他の戦略よりも優先させることであろう。例えば、要件が、先のサンプルよりも多くの熱を特定の容器に付与することである場合、ディスペンサは、より長い予熱、より高温の予熱、より高温の希釈剤、またはより多くの攪拌を調節および実装して、完成された飲料の温度を増加させるのに必要なエネルギーを追加し、より温かいポッド、他の条件が等しければ、最初より温かかったポッドから作り出すされるものと名目上同じである最終飲料を産出することができる。上記のいかなる記載された飲料を作り出す設定も戦略的に組み合わされて、より冷たい容器に追加のエネルギーを伝達してもよい。これらの異なる戦略は、特定のレシピ-所望の目標を達成するためにディスペンサにより取られ、監視される一組のステップとして実装される。
上述のように、機械学習の原理は、ディスペンサの特性の計算に適用されてもよい。例えば、ポッドおよび様々な構成要素の温度のスキャンが、初期入力として取られてもよい。しかしながら、その後ディスペンサは、一連の短い「実験」を行って、入力された熱力学的特性を認証または精緻化する。例えば、二次的な熱源が5秒間活性化されて、温度に対する結果として生じる影響が留意される。このレベルのエネルギー投入および冷凍内容物の元々入力された特性を前提とすると、特定の温度上昇が期待されることになる。測定された温度上昇が十分に異なっている場合、比熱、熱伝導率などについての値を調節して、観察された現実に、より緊密に合致させることができる。これらの新たなパラメータ値を使用して、計画されるディスペンサの「レシピ」を即時に再計算して、ユーザの規定の嗜好により緊密に合致する飲料を産出することができる。
いくつかの実施形態では、容器または冷凍液体内容物の少なくとも1つの基準が、所望の製品を作り出すための適合する機械ベースのシステムの設定を確立または抑制する。これらの基準としては、重量、色、形状、構造、および温度が挙げられる場合があるが、これらに限定されない。
別の実施形態では、ディスペンサは、温度および内容物にかかわらず変化しない各容器についての予め決定された加熱および攪拌機能を有してもよい。様々な温度の冷凍容器から許容可能な温度で飲料を提供するための設定を確立してもよい。
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、ディスペンサが冷凍内容物を融解/分注している時間の前もしくは時間中に、ユーザのディスペンサ用食器(グラス、カップ、もしくはマグ)を加熱または冷却するための能動デバイスを含む。いくつかの実施形態では、このデバイスは、熱電気デバイスによって加熱または冷却される表面プレートである。いくつかの実施形態では、ディスペンサ用食器は、分注される流体の温度のより正確な調節のために、ディスペンサにその実際の温度を通信する。任意のそのような特性が、熱力学的特性または標準的な表に基づいて元々開発されたものから、レシピを改変するだろう。
いくつかの実施形態では、ユーザのグラス、コーヒーカップ、ボウル、又は他の入れ物(以後「分注用食器」)の特徴も、バーコード、QRコード(登録商標)、RFID、または他の技法および/またはプロセスを介してディスペンサに通信される。この情報は、(1)オーバーフローすることなく分注された材料の全てを受容するために、融解および分注された飲料液体もしくは食品のための受容する分注用食器が十分に大きい容積のものであることを確実にし、かつ(2)制御システムに対する分注される温度の設定を調節することができるように、分注された食品もしくは飲料に対して分注用食器が有するであろう冷却効果をより良好に理解するために、ディスペンサにとって関心のあるものである。いくつかの実施形態では、分注された流体およびディスペンサ用食器が熱平衡になった後にディスペンサ用食器において測定されるような、分注された飲料の温度は、ユーザの好ましい飲料/食品温度としてユーザによって特定される温度である。
レシピによって特定される調節可能な設定としては、希釈液の量、流量(中断を含む)および注入圧力、温度、タイミング、定常流かそれともパルス状の流れか、パルスの持続時間;分注中の高圧空気の使用;二次的な非希釈熱の供給に対する量および周波数/パターン;攪拌フェーズの間の任意の停止期間を含む攪拌の持続時間およびタイミング;容器の位置付け;容器上の容器の穿孔の場所(複数可)、サイズ、形状、数、およびタイミング;注入空洞のすすぎなどの任意のフォローアップ洗浄機能;または保守の通知が上げられ得るが、これらに限定されない。変動性、順序、タイミング、再発、持続時間、およびこれらの機能の組み合わせを多くのやり方で実装して、所望の特徴を有する液体製品を作り出してもよい。さらなる実施形態では、ディスペンサは、容器に添加された希釈および/または融解液に対する補助として希釈液と共に同時注入されるべき空気の使用を組み込み、かつ調節して、内容物の混合および液化の効率を改善する。
いくつかの実施形態では、機械ベースのシステムは、冷凍液体内容物および/またはその容器の温度を検出し、その設定を自動的に調節して、所望の香味、強度、容積、温度、および食感の飲料を作り出すための熱電対を含んでもよい。これは、希釈機能を機能停止にすること、および液体を分注しない融解構成要素に係合することを含む場合がある。さらに、消費者は、温度または有効性のような正に望ましい特徴を入力し、機械ベースのシステムが、利用可能なセンサ技術と組み合わせてこれを使用して、所望のパラメータを達成してもよい。
希釈流体の注入速度を、分注される飲料/食品製品の種類およびサイズに応じて、広く変化させることができる。先に考察されるように、これらの値は、いくつかの実施形態について、システムコントローラによって計算および設定されることになる。しかしながら大まかな目安として、推定される流量の範囲は、少なめにみて30秒にわたって分注される2オンスのエスプレッソを作り出すことを考慮し、かつ多めにみて90秒間にわたって分注される32オンスのカラフを考慮して見積もることができる。これらの流量は、流体流ポンプについての仕様として、1分当たり0.02~0.25ガロンの流れの範囲を提案する。より速い流量およびより遅い流量が本発明の範囲内にあることが理解され、より大きい一人分の分量およびより小さい一人分の分量も同様である。
いくつかの実施形態では、流体流の流量およびタイミングは、水がリザーバから直接調達されるか、または第1に加熱チャンバを通過しなければならないかどうか、および冷たい飲料を作製するときに冷凍内容物から可能な冷却効果の利点を最大限に利用するために何らかのシステムもしくは方法を用いるかどうかに基づいて調節される。例えば、いくつかの実施形態では、第1に周囲温度または調整された(高温と周囲とが混合された)水を使用して、これを容器と緊密に接触している水ジャケットを通して送ることによって、容器の外側に何らかの熱を付与する。熱が容器へ送られるにつれて、水ジャケットを通過する流体の温度が下がる。この冷却された水を捕捉し、かつ二次的な入れ物、例えば、加圧デバイス(Extrolタンクなどの市販の製品と機能が同様の)内におよび貯蔵することができる場合、その後流体を容器の内部へと流れさせて、追加のポンプまたはモータを使用せずに、冷凍内容物をさらに融解および希釈させることができる。中間貯蔵タンクが十分大きい場合、熱伝達流体の容積と、後に容器内へと注入されるべきものとのバランスを取ることについて心配する必要がない。(貯蔵タンク内の余剰の流体を、分注サイクルの終わりにリザーバに戻すか、または廃棄することができる。)このようにして、冷凍内容物の「冷たさ」または「負の熱エネルギー」の多くを捕捉して、ディスペンサの内側に内蔵機械冷蔵を有さずに、冷たい飲料の分注を可能にすることが可能である。
いくつかの実装では、冷凍液体内容物の硬さについての情報は、QRコード(登録商標)、RFID、または本明細書に記載される他の技法によって、ディスペンサによって収集される情報に含まれる。ディスペンサは、この情報を使用して、製品作製プロセス中に容器を穿刺するかどうか、いつ穿刺するか、およびどこで穿刺するかを判定することができる。例えば、冷凍内容物の示される硬さが過剰に軟質で、穿孔器が容器内のその位置から内容物を押しのけることを可能にできないことを示す情報をディスペンサが受信した場合、ディスペンサは、二次的な熱源を使用して、穿孔の場所とは反対側の内容物の位置に対応する場所で容器を穿孔する前に、内容物を部分的に融解させることができる。代替的な実施形態では、ディスペンサは、冷凍内容物の硬さを判定する、硬さセンサ(例えば、超音波硬さセンサまたは他の既知の硬さセンサ)を有する。
代替的に、ディスペンサは、比較的冷たいままである平均温度まで、容器の内容物全体を加熱して、例えば、TDSが高いオレンジジュースの冷凍液体内容物を収容するような容器を識別する出された情報に基づいて、部分的に融解された「スラッシュ」を潜在的に形成することができる。次に、ディスペンサは、適切な量の周囲温度の希釈液を添加して、正しい濃度の冷やしたオレンジジュースを作り出すことができる。この例では、ディスペンサは、冷凍液体内容物を軟化させて、内容物と希釈液とを簡単に混合できるようにするが、ディスペンサは、内容物を過剰に加熱しない。このアプローチは、TDSが高い内容物の比較的低い氷点を利用して、流入する周囲希釈液に対して冷やす効果を提供する。プロセスのありとあらゆるステップが攪拌を含むことができる。
いくつかの実施形態では、これらの機能は、最小量の時間で、または最小量のエネルギーを使用して、飲料を作り出すレシピへと組み合わせる場合がある。いくつかの実施形態では、一定の温度を達成するための熱源についての時間量は、飲料を作り出す設定を決定する際に含まれる場合がある。例えば、加熱された希釈剤は、冷凍内容物を融解させるためのより速い供給源である場合があるが、冷凍内容物の一定の必要とされる温度に到達するためには、別の方法でそのエネルギーが電磁放射を使用して付与された場合に必要とされるよりもはるかに長い時間がかかる。例として、機械は、ディスペンサがすぐ直前に電源をオンにし、加熱器タンク内の空洞または水の温度が低い場合に、冷凍内容物を加熱するためにより多くの電磁放射を使用するようにプログラムされてもよい。反対に、希釈剤を有する水タンクがすでに高温である場合、ディスペンサは、所望の製品をより早く作り出すために、電磁放射がより少なくなるように復帰してもよい。
代替的に、これらの機能の組み合わせを使用して、分注するときに、より均一な一貫性を作り出してもよい。例えば、より長い持続時間の分注のために液体製品の有効性が一貫するように、冷凍内容物の安定した融解速度を作り出すように、または冷凍内容物のちょうど外部部分が流れ始めるように、ディスペンサの設定を調節してもよい。
いくつかの実施形態では、融解構成要素もしくはそれらの複数、および希釈構成要素もしくはそれらの複数についての変数は、飲料および液状食品製品を作り出すためのより広範囲の特徴を作り出すようにプログラム可能かつ調節可能である。例えば、希釈のために使用される加圧された液体の温度が低下すると、機械ベースのシステムおよび装置によって作り出される消費可能な液体製品の温度が低下することになる。
いくつかの実施形態では、穿孔特性は、容器の種類、サイズ、内容物、底部の場所、および他の特性の認識を支援するセンサ技術を使用して、プログラム可能である場合があり、または自動的に構築される場合がある。一定の設定が適用されるのを抑制するためにもこのセンサ技術を使用してもよい。例えば、冷凍煮汁濃縮物の容器は、消費者が製品を過剰に希釈してむだにすることになる設定を実行するのを抑制する場合がある。別の例として、冷凍煮汁濃縮物の容器は、消費者が、例えば、オレンジジュース濃縮物を過剰に加熱することになる設定を実装するのを抑制する場合がある。
レシピの実行
いったんレシピが確立されると、ディスペンサコントローラが命令の組を実行する役目を担う。この実行は、その中で所望の結果が達成されたかどうかに関してフィードバックなしで命令が遂行される、開ループであってもよい。あるいは、この実行は、主要なパラメータが期待されるように変化しているかどうかを判定するために様々なセンサに依存し、次に、プロセスを許容可能な限度内に保つための熱の流れまたは追加を修正する、閉ループであってもよい。
機械ベースのシステムが、融解および/または希釈構成要素の設定を自動的に調節して、所望の飲料もしくは液状食品の結果を生成することができるセンサ技術を含む、本明細書に記載される技法の一部としても考えられる。
容器および/または容器の内容物全体の温度の監視に加えて、いくつかの実施形態では、ディスペンサは、容器の内側の圧力を監視することができる。例えば、容器に熱を付与する前に、ディスペンサは、圧力センサと流体連通している内腔を有する針を用いて容器を穿孔することができる。次に、加熱ステップ中に、ディスペンサは、容器の内側の圧力の増加の検出に基づいて容器に熱が付与される速度を調節させることができる。代替的な例では、ディスペンサは、トランスデューサ(例えば、応力ゲージまたは変位ゲージ)を容器の外側の一部分と接触して配設することができる。容量性変位センサなどのトランスデューサは、加熱中にわずかに膨隆する容器の部分に基づいて、容器の内側の圧力の増加を検出することができる。
いくつかの実施形態では、流入する液体の背圧を、圧力センサにより測定して、希釈/融解液のための分注プロセスを変更することができる。例えば、閾値よりも高い圧力が検出された場合、それは、入口から冷凍内容物を過ぎて出口への不十分な流路の結果である場合がある。そのような場合、液体を容器内に注入する分注ポンプを一時的に停止して、冷凍内容物の何らかの融解を生じさせることができ、それによってより多くの液体が添加される前に、出口へのより大きい/より良好な流路を作り出すことができる。この特性により、容器またはディスペンサの外側への液体の損失を防止し、また分注された製品の全体的な容積の正確さを増すことにつながる。
いくつかの実施形態では、ディスペンサコントローラは、容器および/もしくは冷凍液体内容物の加熱、攪拌、および/または容器および/もしくは冷凍液体内容物への希釈液の添加のタイミング、順序、量、および様式を操作して、冷凍液体内容物の融解および/または解凍を制御する。任意選択的に、ディスペンサは、容器および/または最終製品に添加される希釈液の温度を操作する。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、液相および/もしくは固相の気相への転移を低減または防止しながら、冷凍液体内容物の少なくとも一部分を、凍結相から液相へと転移させる。例えば、ディスペンサは、冷凍液体内容物を融解させるが、結果として生じる液体を沸騰させない、速度または流束で、容器および/もしくは冷凍液体内容物を非希釈熱源に曝露させることができる。同様に、ディスペンサは、複数ステップの食品もしくは飲料を作り出すプロセス中に容器および/もしくは冷凍液体内容物に供給される非希釈熱の総量を制御して、内容物の中間平均温度を達成することができる。次に、ディスペンサが、予め判定された量の希釈液を既知の温度で容器の内部に供給すると、希釈液および内容物が合わさって、所望の温度および容積の製品を形成する。
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、加熱された希釈液および/または周囲の希釈液の温度を判定するためのセンサを含むことができる。これらの読み取り値に基づいて、ディスペンサは、本明細書に記載される熱、攪拌、および希釈作用を調節させて、所望の加熱プロファイルならびに所望の特徴を有する最終製品を達成する。例えば、容器に熱および攪拌を供給する間、ディスペンサは、容器の温度を監視し、その温度が依然として予め決定された値未満(例えば、沸騰より低い、または内容物の品質が損なわれことになる温度より低い)のままであることを確実にするために供給される熱を調節させることができる。さらなる例では、ディスペンサは、間欠的な形態で、攪拌を有して、もしくは攪拌を有しないでのいずれかで、容器の内容物全体が平衡を保つことを可能にするために加熱中の中断を伴って、ここでも中断中に攪拌を有して、もしくは攪拌を有しないでのいずれかで、熱を供給することができる。そうすることで、容器の内容物全体に対する温度の読み取りの正確さを増し、容器内に「ホットスポット」を生成する可能性を低減することが期待される。同様に、ディスペンサは、容器、冷凍液体内容物、および/または意図される最終食品または飲料製品の特徴に応じて、攪拌の頻度(例えば、振動、往復運動などが調節される速さ)を制御することができる。
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、分注プロセス全体を通して、分注される液体の温度を読み取り、飲料作り出す設定を継続的に調節する。いくつかの実施形態では、非希釈熱源および希釈剤は、冷凍内容物を加熱、融解および/または希釈するために、飲料を作り出す空洞内で調和して機能する場合がある。
サイクル完了の検出
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、分注プロセスが完了すると視覚的に表明する。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、分注プロセスが完了したときに可聴信号を発する。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、分注プロセスが完了すると、テキストメッセージまたは他の同様の通信をユーザに送信する。
いくつかの実施形態では、トレイは、引き出しが開かれたときに、使用済みの容器をディスペンサに取り付けられたリサイクル用入れ物の中へと配設してもよい。
洗浄
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、注入針および二次的な加熱配管を通して空洞容積の中へと高温水もしくは蒸気を供給して、きれいにシステムを洗浄し、味もしくは芳香が後続の製品へと持ち越される可能性を低減するのを助けることになる。いくつかの実施形態では、この液体およびあらゆる蒸気凝縮物はドリップトレイへと流れ、そこで、蒸発するか、排液口へと流れるか、またはユーザによって除去されることになる。
ユーザとの通信
いくつかの実施形態では、ディスペンサとの通信および任意のアプリの操作は、WiFiを介して行われることになる。
いくつかの実施形態では、所望の有効性、容積、食感、温度、または他の飲料の特徴がプログラムされるか、または消費者による選択肢の範囲から選択される。ディスペンサは、冷凍内容物についての温度および組成情報と組み合わせてこの所望の出力を取り、設定を注意深く調節して所望の完成品を作り出す場合がある。
容器およびパッケージング
このシステムの中心は、液体冷凍内容物を保持するために使用することができる部分制御された容器の使用である。図面内に示されているように、この容器は好適なディスペンサと正しく相互作用するならば多種多様な形状およびサイズを含むことができる。同様に、食品安全性として定格であり、かつ使用温度および貯蔵温度ならびにガス透過性についての特定される要件を満たすことができるならば多種多様な材料を含むことができる。他の任意選択的な基準を、以下に詳述する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される技法を使用して冷凍液体内容物を保持/貯蔵するための容器は、連続的で閉鎖された底部部分、底部部分から延在する連続的な側壁、および底部部分から離れるように延在するにつれて外向きにテーパ状である連続的な側壁によって画定される密封可能な上部開口を有する、カップ形状にされた部分を含む。壁は、一定の穿刺、冷凍液体内容物の変位、および流れの実装と干渉することになる、フィルタまたは他の内部の特性部によって妨害されない。
いくつかの実施形態では、容器は冷凍液体内容物を貯蔵するための空洞を含む。容器は、任意の形状、スタイル、色、または組成物とすることができ、また分注装置と協働して液化環境を向上させるようなスタイルにされてもよい。パッケージングは、可撓性形状であってもよく、明確な形状を有してもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。審美的もしくは機能的理由のために、例えば、ポッド検出またはポッドに適用される運動駆動機能を補完するために、容器の壁は、一定のインターフェース寸法を一定に保ちながら、異なるポッドサイズを提供するように、凹状および/もしくは凸状であってもよい。同様に、ディスペンサに情報を伝達するために色および/または形状を使用することができる。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物から食品または飲料を作り出すための装置は、有益なことに、他のフィルタ付き飲料容器の中でも特に、例えば、米国特許第5,325,765号によって例示されるような、現在入手可能なフィルタ付き容器とは区別可能であるように、フィルタの付いていない容器を含む。フィルタの付いていない容器、および例えば、(1)融解および/または希釈ならびに後続の送達中の冷凍液体内容物の(事実上)完全な除去、ならびに(2)均一な構造材料の使用が、容器をリサイクルに理想的に適したものにする。
いくつかの実施形態では、容器は、機械ベースのシステムによって順応され、そこから分注された液体を受容して、一組の所望の特徴を有する消費可能な液体製品への冷凍液体内容物の融解および/または希釈をさらに容易にすることができるように構成される。
冷凍液体内容物は、ガス移動の制御を提供する材料内にパッケージ化されてもよく、例えば、容器は、パッケージ化された冷凍液体内容物の新鮮さおよび芳香を保存するための長持ちする貯蔵パッケージを作り出すために、ガス、特に酸素の移動/通過に高度に不透過性の材料から成っていてもよい。例えば、容器は、アルミニウムもしくは鋼基材または他の金属材料から成っていてもよく、また典型的には、必要とされる場合、食品との接触のためにFDAによって認可されている被覆、例えば、ポリプロピレンにより調製されてもよい。別の例として(例えば、リサイクル可能性が、重要な懸念でない場合)、容器は、例えば、EVOHプラスチックの層を含む多層バリアフィルムから構成されてもよい。いくつかの実施形態では、容器が金属から製作される場合、容器は好ましくはアルミニウムなどの高度に熱伝導性の材料から作製されることになり、それによって、特に加熱された希釈液が冷凍液体内容物を融解させるための主要な技法ではない場合(すなわち、二次的な非希釈熱が計画されている場合)、より速い熱伝達を支援する。
いくつかの実施形態では、パッケージングは溶解および消費されてもよい可食包装材料を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、容器およびその封止部は、封止部および他のパッケージング特性部を含む使用済みの容器を、その全体においてリサイクルすることができるように、ガス不透過性のリサイクル可能な材料から成る。
いくつかの実施形態では、内側被覆はまた、冷凍液体内容物の内面からの放出の容易さを促進するように配合される。被覆の選択の考慮事項としては、被覆が食品安全性でなければならず、貯蔵中には冷凍液体内容物中への、または融解および/または希釈プロセス中には製品内への、許容不能なレベルの化学的浸出を呈してはならないことが挙げられる。同様に、特に内容物が液体形態にあるときの充填および分注操作中に、冷凍内容物から望ましい香味および芳香複合物または油を吸収してはならない。他の因子としては、被覆されていない表面に対して容器から冷凍液体内容物を放出するために必要とされる力を低減するように、被覆は好ましい静止摩擦係数、多孔度測定値、および表面粗さ測定値を有しなければならないことが挙げられる。被覆は、容器が曝露されることになる温度範囲(例えば、約-20°F~約212°F)下で先に述べられる望ましい特徴を維持しなければならない。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物の放出の容易さを促進するための被覆の静止摩擦係数は、0.05~0.7の範囲である。他の実施形態では、被覆の静止摩擦係数は、0.3~0.4の範囲である。他の実施形態では、被覆の静止摩擦係数は、0.1~0.2の範囲である。他の実施形態では、被覆の静止摩擦係数は、0.05~0.1の範囲である。他の実施形態では、被覆の静止摩擦係数は、0.08~0.3の範囲である。他の実施形態では、被覆の静止摩擦係数は、0.07~0.4の範囲である。他の実施形態では、被覆の静止摩擦係数は、0.1~0.7の範囲である。
いくつかの実施形態では、被覆は、ポリプロピレン、超高分子重量ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化エチレンプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、および/もしくはこれらの材料の混合物、ならびに/またはこれらの材料のコポリマー、例えば、ポリプロピレン/ポリエチレン混合物、のうちの1つ以上を含む。
いくつかの実施形態では、容器の材料は、熱に対する感受性があり、容器がディスペンサ内で使用されるのに十分冷たい状態であるか、または十分冷たくい状態でないか(食品安全性もしくは熱力学に起因して)という視覚的表示を提供する被覆もしくは層を含んでもよい。代替的に、正しい融解温度を有する特殊なワックスなどの容器の表面上の被覆または層が、容器が内部原料を腐敗させるであろう温度に曝露されたかどうかを不可逆的に示してもよい。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物が、針の作用によって容器の底部から押しのけられる。容器のテーパ付き側壁は、容器の底部部分からの冷凍液体内容物の放出を助ける。テーパ付き側壁はまた、内容物が以前は容器の空隙であった部分の中へと変位された後、冷凍液体内容物の周りに流路も提供する。冷凍液体内容物を押しのけるのに必要とされる力の量に影響を与える別の因子は、冷凍液体内容物自体のサイズである。比較的小さい冷凍液体内容物の容積は、チャンバの比較的小さい内面積と接触し、それによってより大きい冷凍液体内容物に対して内容物を押しのけるのに必要とされる力の量を低減することになる。
いくつかの実施形態では、容器は、融解された内容物および機械ベースのシステムからの全ての添加された希釈液を収容することができるだけ十分大きい場合があり、また完成した製品をそこから即時に消費することができる。
いくつかの実施形態では、容器の底部を、液体内容物の充填および凍結中に容器の底部から離れるように下向きに膨らませることができ、これに続いて針の貫通および/または出口穿孔への途中の冷凍液体内容物の外側表面の周りの希釈液の流れを促進するように、容器の底部から離れた状態で冷凍液体内容物を保持するために、凍結後にその第2の安定した位置へと上向きに逆位にすることができる、ドーム構造(双安定または別の方法による)を組み込む。いくつかの実施形態では、ドームは、消費者への製品の発送前は工場で逆位になっている。いくつかの実施形態では、消費者が使用の直前にドームを逆位にするか、または機械が挿入および針の貫通の一部としてドームを逆位にする。これらの実施形態は、単なる例であり、冷凍液体内容物を押しのけること、もしくは飲料を作り出すことを容易にする場合がある容器の機能もしくは特性を限定するために列挙されるものではない。さらに、上記の例では、冷凍液体内容物は、穿孔する針またはドームによって上部空間の中へと上向きに変位される。しかしながら、容器がディスペンサ内で異なるように、例えば、上下逆さま、または水平に配向される他の実施形態では、冷凍液体内容物を、容器の異なる方向で(例えば、下方または側方で)非充填領域の中へと変位させることができ、これは依然として本発明の範囲の中に留まる。
容器は、代替的に、内部の冷凍内容物の特性を定義するための鍵として作用する物理的な構造を含む場合がある。いくつかの実施形態では、この容器の幾何学的形状が、ディスペンサによって検出され、この特殊な形状に基づいて、飲料を作り出すことについての様々な設定が、その飲料のために工場またはユーザが生成したパラメータに対応するように調節される。
いくつかの実施形態では、容器は、希釈液が注入されたときに膨張するパウチである。
いくつかの実施形態では、容器は、MAPガス環境の維持を支援するために、容器を密封するための封止部を含む。この場合、蓋と容器との間に形成された気密シールは、パッチ、糊、コルク、熱密封、圧着、および/またはこれに類するものを含むが、これらに限定されない種々の方法を使用して達成されてもよい。いくつかの実施形態では、封止部は、消費可能な飲料を調製するための機械ベースのシステムが利用可能でない場合に、冷凍液体内容物を他のやり方で使用することができるように、例えば、先に述べられているような蓋上のプルタブにより、手動で除去可能であるように設計されてもよい。いくつかの実施形態では、装置は、容器を機械ベースの分注システム内へと装填する前に、機械実装される穿孔の代わりに手動の穿孔を必要とする場合がある。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物は、上部空間を有して、上部空間を有さずに、または限定された上部空間を有してパッケージ化される。他のいずれかで述べられるように、上部空間は、任意選択的に、冷凍液体内容物の上部部分と容器の蓋または封止部分との間に設置される、密封容器内の任意の余剰の雰囲気を指す。さらに、パッケージング容器内の任意の上部空間は、有益なことに、空気もしくは酸素よりも化学的に活性が低いものとして知られている、アルゴン、二酸化炭素、窒素、または別のガス状化合物などのMAPガスを使用して充填されてもよい。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物の上部もしくは最外層またはエンベロープは、保存性バリアとして作用する場合がある水の凍結した脱気被覆により層状になっている場合がある。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物は、可撓性容器内に真空密封される。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物は、雰囲気、特に酸素ガスであるが、芳香を奪い去るいかなるガスとの、内容物の表面積の接触を最小限に抑える様式で容器内にパッケージ化される。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物は、所望の香味、有効性、容積、温度、および食感の飲料を作り出すのを容易にするために、溶質を抽出するか、もしくはコーヒーを淹れるように設計されている市場における現在の機械ベースの希釈システムもしくはシステムによって容器を順応させることができる、特定のサイズおよび形状の容器内にパッケージ化および構成化されてもよい。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物のパッケージングは、流通の間の融解または紫外線光への曝露から冷凍濃縮物を保護する、追加のバリアもしくは二次的なパッケージングを含む。例えば、段ボール箱内にさらに包装された容器内のパッケージング冷凍液体内容物は、断熱層を追加し、それによって、例えば、そのような温度損失もしくは融解が望ましくないときに、冷凍液体内容物の温度損失もしくは融解を緩やかにすることになる。別の例は、特に、購入地点からユーザの自宅または会社の冷凍庫への輸送中に、内容物の冷凍状態をさらに延長させるための二次的なパッケージング内に凍結可能なゲルパックを含むことになる。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物を有する容器は、制御された部分配列で提供され、制御された部分配列は、一回分の分量の形式、または複数人分の分量を生成するためのバッチの分量の形式を含むことができる。
いくつかの実施形態では、機械ベースのシステムは、冷凍液体内容物の融解および希釈を促進するための任意の方法、形状、もしくは形態で、容器もしくはその複数に順応してもよい。いくつかの実施形態では、機械ベースのシステムは、製品可能性のより大きいアレイのために複数の容器の種類およびサイズを順応する場合がある。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物を含む液体は、測定され容器内に送達された後、冷凍されてもよい。いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物を作り出すために使用される流体は、容器への送達前に凍結され(例えば、成形型内で予め凍結され)、押し出され、冷凍され、かつサイズに切断されて、または他の技法および/もしくはプロセスにより、そして次に、何らかの望ましい形状の冷凍固形物として容器内に堆積/パッケージ化されてもよい。これは、冷凍液体内容物が針の穿刺のために指定された容器の区域と干渉しないように、テーパ付き部分を有する容器の寸法と連携して行われてもよい。例えば、冷凍液体内容物は、図1Aに示されるように、その直径が、容器の上部、底部、または他の第1の端部または第2の端部の直径よりも大きいために、穿刺領域から離れるように変位されるように形成することができる。別の言い方をすれば、冷凍液体内容物は、第1の段階または分離したステップで作り出されてもよく、次に、機械ベースの分注システムによって順応することができる容器内に受容、挿入、および密封されてもよい。
いくつかの実施形態では、パッケージングは、何らかの他のFDAの食品安全方法(food safe method)、例えば、炭酸飲料を作製するために使用されるシロップによって、内容物の品質を維持することができる場合に、凍結温度を超えて流通されてもよい。いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物は、冷凍され、かつ使用前には決して融解されない場合があり、流通の間に一度または何度も融解されてもよい。冷凍液体内容物の氷点未満の温度での容器の流通および維持は、品質の保存および栄養豊富な食品安全性の態様を改善する場合があるが、これは全ての実施形態について必要とされるものではない。いくつかの実施形態では、冷凍内容物を作製するために使用される液体は、急速冷凍され、消費のための準備ができる直前に、融解および/または希釈される準備ができるまで、その容器内で冷凍状態に保たれる。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物はまた、層状化および/またはブレンド状化された形式で構成された、複数の冷凍液体内容物としてもパッケージ化することができる。いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物は、内容物が、非充填領域を維持しながら容器の空洞容積の中に嵌合し、かつ順応システムによって一定の穿刺の実装のために再位置付けする能力を有することになる限り、任意の形状または複数の幾何学的形状で構成することができる。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物を粉砕または浸軟させて、冷凍液体内容物の表面積を増加させ、融解速度を増加することができる。
同様に、冷凍液体内容物は、容器の底部または上部を貫通する針による破砕を容易にする形状およびサイズのものとすることができる。
特定の実施形態では、十分な開いた空間が、依然として容器の混合チャンバの中に残り、液体の入口および出口(例えば、針)ならびに/または流入および流出する液体を干渉しないように、冷凍液体内容物をチャンバの開いた空間の中へと変位させることができるようにする。いくつかの実施形態では、容器内の冷凍液体内容物は、容器の混合チャンバの全容積の半分未満を占拠する。他の実施形態では、冷凍液体内容物は、混合チャンバの全容積の半分超を占拠する。
要約すると、本発明の実施形態は、異なる多様な食品および飲料製品の作り出すことができる、冷凍液体内容物を収容するフィルタの付いていない単一チャンバ混合ベッセルを提供する。容器は、最終製品、またはその濃縮版をユーザが製品を作り出すことを決定するまで冷凍状態で保存する、任意選択的に酸素バリアを含む、密封された環境として維持される。さらに、1つ以上の入口針もしくは出口針による穿孔後であってさえも、容器は、制御された流体出口も提供しながら、その中で流体(複数可)を冷凍液体内容物と混合することによって製品が作り出される、本質的に密封された混合チャンバのままである。本明細書に記載されるディスペンサの実施形態または他の既知の一人分の分量の飲料作製機/ブルーワーシステムのうちのいずれかへの挿入されると、容器は、所望の製品を生成するために冷凍液体内容物を融解させ、かつこれらと合わされる融解液および/または希釈液(例えば、水)を受け入れることによって、フィルタの付いていない単一チャンバ混合ベッセルとして機能する。本明細書に記載される容器の実施形態のそのような使用により、既存の飲料作製機/ブルーワーシステムは、システムへの修正を必要とせずにディスペンサとして機能することが可能になり、それによってユーザの既存のシステムをディスペンサまたはブルーワーとして使用するユーザの柔軟性を可能にする。
抽出物または濃縮物
消費者に送達される最終飲料の品質は、冷凍液体内容物を作り出すために使用される材料の性質および品質に最も根本的に依存している。この材料が純粋な抽出物であるかまたは濃縮物であるかどうかにかかわらず、その本質-香味、芳香、外観、および食感-を、ピーク品質で捕捉し、使用されるまで、そのレベルで維持することが必要である。この抽出物もしくは濃縮物の主要な特質を、以下の実施形態において捕捉する。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物は、コーヒーもしくは茶抽出物、レモネード、フルーツジュース、スープもしくはだし汁、液体乳製品、アルコール、シロップ、粘稠液、プレバイオティックもしくはプロバイオティック、カクテル混合物、乳児用粉ミルク、栄養補助食品、または冷凍される任意の液状食品製品のうちの1つとすることができる。冷凍液体内容物は、栄養価を有して、もしくは有しないで作り出される物品とすることができ、自然に香味付けされてもよく、もしくは人工的に香味付けされてもよく、保存料を含んでパッケージ化されてもよく、もしくは含まないでパッケージ化されてもよく、および/またはこれに類する。冷凍液体内容物は、炭水化物、タンパク質、食餌性ミネラル、およびエネルギーまたは代謝を支持する他の栄養素を含んでもよい。冷凍液体内容物は、他の中でも特に、ビタミン、カルシウム、カリウム、ナトリウム、および/または鉄などの添加物を含んでもよく、またはこれらにより向上されてもよい。冷凍液体内容物は、抗菌性添加物、抗酸化物質、ならびに合成および/または非合成化合物などの保存料を含んでもよい。保存料添加物の実施例としては、他の中でも特に、乳酸、硝酸塩および窒化物、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ヒドロキシ安息香酸塩、プロピオン酸、プロピオン酸ナトリウム、二酸化硫黄および亜硫酸塩、ソルビン酸およびソルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、トコフェロール、アスコルビン酸塩、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、没食子酸および没食子酸ナトリウム、脱酸素剤、二ナトリウムEDTA、クエン酸(およびクエン酸塩)、酒石酸、およびレシチン、アスコルビン酸、フェノラーゼ、ローズマリー抽出物、ホップ、塩、砂糖、酢、アルコール、珪藻土、ならびに安息香酸ナトリウムが挙げられる場合がある。この添加物の列挙は、本明細書に記載される技法の範囲内にあることを意図しており、また特定の参照される添加物は、単なる例示であり、それらの派生物ならびに他の化学化合物も含むことができることが理解されるだろう。
冷凍液体内容物または物品は、懸濁された固形物を有しても有しなくてもよく、溶解不能な固形物を含んでもよい。いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物がこれらから作製される、濃縮物、抽出物、または他の消費可能な流体は、凍結前に溶媒中に完全に溶解される添加物を含み得る。いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物はまた、パッケージングプロセス中に冷凍液体内容物の中には溶解されないが、所望の特徴を有する飲料または食品製品を作り出す間に、機械ベースのシステムによって溶解される、ある質量の組成物も含んでもよい。
いくつかの実施形態では、冷凍内容物を作り出すために使用される液体飲料は、順に、もしくは一致して容器内に冷凍および密封されるべきスラリーもしくは液体として受容される。いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物は、ある効能(有効性)、形状、およびサイズのものであり、機械ベースのシステムが、液体冷凍液体内容物を容易に融解および/または希釈させ、内容物を、所望の香味、効能(有効性)、容積、温度、および食感の消費可能な液体へと変換することができるように、容器内で構成される。
コーヒー液は、典型的に、米国スペシャリティコーヒー協会(SCCA)によって開発されたものなどの様々な標準的な方法を使用して、それらの全溶解固形物の観点から(およびあまり一般的ではないが、ブリックス糖度計を使用して、それらの砂糖レベルによって)測定される。同様に、少なくとも1つの変数に基づいて濃縮物として測定され得る、他の飲料(ジュース、ココナッツ水、およびその他多くのもの)がある。例えば、クリームまたはコンデンスミルクは、典型的に、その脂質含有量の関数として測定される。コーヒーのように、高脂肪率を有するこれらの液体は、より低い脂肪率を有するミルクセーキおよびラッテなどの乳製品ベースの飲料へと融解および希釈されるために容器の中で冷凍される。例えば、26%の乳脂肪含有量を有し、容器内で冷凍された、1オンスのクリームまたはコンデンスミルクを、ディスペンサによって7オンスの液体により希釈させて全乳と等価である3.25%の乳脂肪を有する8オンスの乳製品ベースの飲料を作り出すことができる。別の例では、容器中で冷凍された1オンスの部分は、8%または16%の乳脂肪レベルを有する場合があり、7オンスの液体により希釈されて、それぞれ、1%ミルクおよび2%ミルクと同様の乳脂肪含有量を有する8オンスの飲料を作り出す。さらなる実施形態では、2つの成分または添加物を、他の飲料用の濃縮物として、様々な比率で組み合せてもよい。例えば、乳脂肪含有量が高い乳製品、濃縮された甘味料、およびTDSが高いコーヒー抽出物を含む冷凍内容物は、非常に魅力的な飲料を産出する好ましい比率の各原料を含むラッテへと融解および希釈されてもよい。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物の深さまたは容積は管理される。例えば、冷凍液体内容物の容積/深さを、選択された範囲内または閾値未満に維持することによって、本発明の実施形態は、完全な容積の希釈液が容器を通過する前に、冷凍液体内容物が完全に融解されることを確実にする。そのような実施形態では、流体の一部分は、冷凍液体内容物が完全に融解した時間の後に容器を通過する。この追加の流体は、容器の内部および製品出口流路を残留物のないきれいな状態に洗浄する。そうすることで、容器のリサイクル可能性の向上および製品出口流路の汚染の低減の両方を行う。加えて、冷凍液体内容物のサイズを、容積範囲内または一定の閾値深さ未満に保つことによって、最終製品が、特定の製品について適した温度範囲を達成することをより容易に確実にすることができる。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物の全融解固形物のレベル(例えば、TDSおよび/またはブリックスによって測定されるような)を制御することにより、使用のために計画される冷凍液体内容物の容積および希釈液の量の観点から、適した最終製品強度を確実にすることがより容易になる。比較的より大きい容積の冷凍液体内容物は、同じ希釈液および融解液を使用する同じ最終製品についての比較的より小さい容積の冷凍液体内容物よりもより低レベルの全融解固形物を必要とする。TDSによって測定されるような、所望の最終製品強度はまた、冷凍液体内容物の必要とされるTDSも決定し、例えば、6%の所望の最終TDSを有する2オンスのエスプレッソは、1.25%の最終TDSを有する8オンスカップのコーヒーよりも、冷凍液体内容物について比較的より高いTDSを必要とすることになる。
いくつかの実施形態では、容器内で必要とされる充填を比較的より高いTDSおよび比例的により浅い深さを用いて冷凍液体内容物を作製するさらなる利益は、ディスペンサもしくは既知のブルーワーからの出口針が、より簡単に冷凍液体内容物を通過し、または冷凍液体内容物を変位させることができることになり、それによって内容物による干渉なく、針が冷凍液体内容物の上方の開いた空間にアクセスすることを可能にする。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される容器は、既知の出口針の貫通深さおよび場所を有する既知の一人分の分量のブルーワーシステム内に嵌合することを意図されたサイズおよび形状を有する。これらの場所および寸法が知られているため、これらの実施形態の容器は、針の貫通深さより小さい内容物高さを有しながら、内容物が容器の端部層の実質的に全体と接触することを可能にするTDSレベルで生成される冷凍液体内容物を有する。このようにして、本発明の実施形態は、これらのシステムの既知の寸法および特徴に基づいて既知の一人分の分量のブルーワーシステムのためにカスタマイズされる。
いくつかの実施形態では、温度、容積、形状、サイズ、比率などのような冷凍液体内容物を定義する変数はまた、冷凍液体内容物を作製するために使用される液体の製造中に調節されて、制限された機械設定/制御を有する機械ベースのシステムからの所望の食品または飲料の作製をより良好に促進することもできる。例えば、先に述べられているような熱い飲料を作製するとき、これは比較的小さい容積のより高いTDSの液体を容器の中へとパッケージ化して、エスプレッソなどのより小さい容積の飲料のためにより高い温度を達成することをより簡単にすることを意味する場合がある。代替的に、容器内の冷凍液体内容物についての基礎としてより小さいTDS流体の比較的より大きい容積を凍結させることは、他の条件が等しければ、より大きい容積の冷凍材料は外部冷蔵を使用せずに希釈流体を冷却するためのより多くの「負の熱エネルギー」を提供するため、ジュースなどの冷たい飲料を生成することが意図される容器を準備するときにより良好な選択肢となる場合がある。
いくつかの実施形態では、所望のコーヒー製品を作り出すための冷凍内容物の濃度の詳細は、参照により本明細書に組み込まれる、国際特許出願第PCT/US2016/023226号において詳述されている。この出願は、コーヒー抽出物の濃度制限と、液体を融解しそして次に希釈するのとは対照的に、溶質を溶解または抽出するために設計された既存のディスペンサから所望の飲料を作り出すために使用してもよい方法と、を画定する。
コーヒーと同様に茶は、最終飲料において望ましいよりも高いレベルの全溶解固形物を産出するように抽出される場合がある製品である。この高濃度の抽出物は、容器内で冷凍され、続いて融解および希釈されて、大部分の消費者のために好ましい強度を有する完成された飲料を生成する場合がある。従来の茶抽出システム由来の抽出物は、一般に2.5°~6.2°の範囲内のブリックスで(おおよそ2%~5%の全溶解固形物)生成され、1°未満の飲用可能なブリックスまで希釈される。しかしながら、これは、茶の品種および抽出技法により変化する可能性がある。茶抽出物はまた、より小さいまたはより大きい程度まで濃縮することができる。例えば、Centritherm蒸発器は、そのような抽出物を連続的に最大57.8°ブリックス(おおよそ50%の全溶解固形物)まで濃縮することができ、製品品質に対する損傷は最小限との報告を有する。好ましい実施形態では、この茶抽出物は、設定された容積および温度の希釈剤と反応するときに、引き続いて所望の有効性および温度を達成することができるような、濃度レベルおよび部分サイズで容器内に配置されてもよい。適したディスペンサを用いて、抽出物を融解および希釈して、熱い茶飲料または冷たい茶飲料のいずれかを作り出してもよい。
この全体的なプロセスの別の実施形態では、ココナッツ水のような製品も、蒸発または凍結濃縮などの技法を使用して濃縮されて、その自然なレベル(ココナッツ殻から抽出されるような)よりも濃い濃縮物を作り出すことができる。殻から抽出されたような未処理のココナッツ水は、3°~5°のブリックスレベルを有する。このココナッツ水は、より高いブリックスレベルまで濃縮することができ、濃縮物として容器内で冷凍することができ、そして後で好ましい有効性へと融解および希釈することができる。例えば、1オンスのココナッツ水の濃縮物は、40°のブリックスレベルを有する場合があり、容器の中で冷凍状態でパッケージ化され、7オンスの水で融解および希釈されて5°のブリックスを有するココナッツ水飲料を作り出す。代替的に、1オンスのココナッツ水濃縮物は、24°のブリックスレベルを有する可能性があり、容器の中で冷凍状態でパッケージ化され、後で7オンスの水で融解および希釈されて3°のブリックスを有するココナッツ水を作り出す。さらなる例では、1オンスのココナッツ水濃縮物は、60°以上のブリックスレベルを有する可能性があり、容器の中で冷凍されて、19オンス以下の液体で融解および希釈されて、少なくとも3°のブリックスを有するココナッツ水飲料を作り出す。いくつかの実施形態では、冷凍内容物のサイズ、内容物を温めるか、または融解させるために付与される二次的な熱の量、および希釈液の熱を調節して、好ましい冷たい温度のココナッツ水飲料を作り出してもよい。
ココナッツ水のような、フルーツジュースは、濃縮される前の純粋なまたは自然に発生するブリックスレベルを有する。FDAは、以下の表1に示されるような種々の果物および製品について「100%天然ジュース」の評価を構成するものについての基準を確立している。任意のロットについての実際のジュースの測定値は、列挙されるブリックスレベルの80~120%の範囲である場合があり、依然として100%天然ジュースとして分類されてもよい。異なる容器に対する代替的な供給原料として、これらの純粋なジュースの全ては当該技術分野でよく知られている種々の技法を使用して濃縮されてもよい。それらの自然に生じる状態よりも高いブリックスレベルを有するこれらの濃縮されたジュースは、容器の中で冷凍されてもよく、後に好ましい強度および温度へと融解および希釈されてもよい。
明確化のために、表1では、レモンおよびライムのジュースに対する値は、無水シトラス酸として重量パーセントで示されることに留意されたい。さらに、柑橘類ジュースに対して屈折計によって判定されたブリックス値は、クエン酸に対しては修正される場合がある(例えば、グレープフルーツ、オレンジ、およびタンジェリンに対して)。
上記に加えて、乳清の濃縮された変形例および栄養補助製品は濃縮されてもよい。例えば、多くのタンパク質、プレバイオティックおよびプロバイオティック飲料は、ミルクベースではなく、乳清ベースである。乳清は、冷凍内容物の原料として濃縮されてもよく、好ましい一貫性のために希釈されてもよい。
融解および希釈
この発明によって記載されるディスペンサの主な機能は、液体冷凍濃縮物を、望ましい温度および容積を有する飲料へと適時に融解および希釈させることである。この節は、この機能に直接関連付けられたディスペンサのいくつかの特定の実施形態を記載する。
融解システムは、任意の熱源、運動、またはそれらの組み合わせを使用して、冷凍液体内容物の液化を迅速化し得る。これは、二次的な非希釈加熱器を使用して容器の外側を介して間接的に冷凍内容物を加熱すること、および希釈流体との接触を含む、冷凍内容物を直接加熱するための方法に適用される。したがって、融解システムは、様々な熱源および/または運動を含んでもよい。電磁放射(例えば、無線周波エネルギー、マイクロ波エネルギー、オーム/抵抗など)、加熱用コイル、高温の空気、高温水、熱電プレート、加熱された液体浴、電気または水ジャケット、蒸気、化学反応、およびこれに類するものは全て、融解の速度を迅速化し得る、可能な熱源の例である。しかしながら、当業者であれば、様々な他の物理的な作用の原理および機構を認識するだろう。したがって液化を迅速化するために使用することができる。
いくつかの実施形態では、消費者は、冷凍液体内容物の希釈を伴わない飲料、例えば、冷凍液体内容物が、すでに正しい香味、容積、および効能(有効性)にある、飲料を所望する場合がある。例えば、冷凍液体内容物は、すでに消費のための所望のTDSレベル(例えば、エスプレッソ、または熱いチョコレートソース)である場合があり、融解し、かつ所望の温度および食感で分注することのみを行う必要がある場合がある。例えば、機械ベースのシステムは、熱伝導性容器をコイル加熱器に対して当てがうことによって、または赤外線光を用いて容器を照射することによって、または加熱したガスもしくは蒸気を容器の外側に対して衝突させて冷凍液体内容物を融解させ、そして次に内容物が所望の温度に到達した後に、容器を穿刺する。さらに、冷凍液体内容物は、機械ベースのシステムから後続の入れ物の中へと都合よく分注されてもよい。いくつかの例では、容器から直接消費するために、融解および加熱の前または後に蓋が取り外される。
希釈を必要とする所望の製品を作り出すためのいくつかの実施形態では、所望の香味、有効性、容積、温度、および食感の消費可能な液体製品をジャストインタイムの様式で作り出すために、希釈剤を加熱し、かつ/または冷凍液体内容物から流すことができる。いくつかの実施形態では、希釈構成要素は融解構成要素としても作用する場合がある。いくつかの実施形態では、任意の融解構成要素(例えば、電気加熱器)を補完して、所望の特徴を有する消費可能な液体製品を適時に作り出すように、希釈剤を加熱し、かつ/または流すことができる。
いくつかの実施形態では、ディスペンサの内側で水が蒸気へと加熱され、容器または融解/希釈された流体のための出口経路を外部から加熱するために使用される。いくつかの実施形態では、この外部の熱は、異なる可能な目的に基づいて、異なるレベル(量)または場所で使用される場合がある。例えば、これらの目的としては、(a)冷凍液体内容物の外層のみを融解させて、これをより簡単に容器の閉鎖端から離れるように変位されることができるようにすること;(b)特により低い温度の最終製品が所望されるジュースおよび他の飲料のために、融解/希釈のために使用されるより低い温度の水に対する補助として、冷凍液体内容物のバルクを部分的に融解させること;(c)非希釈融解液体を容器から分注する方法として冷凍液体内容物を完全に融解させること;(d)エスプレッソについてのように、ほんの少量の希釈液が添加され、かつ高温の飲料温度が所望されるとき、冷凍液体内容物のバルクを部分的または完全に融解させること;(e)出口チャネルを通して飲料カップもしくはマグまたは他の入れ物へと流れる際、最終飲料をより望ましい温度まで加熱するために、いったん容器を離れると、融解/希釈された飲料を二次的に温めること;(f)容器を穿孔するために使用される針のうちの1つを加熱して、冷凍液体内容物の中への何らかのレベルの容易な貫通を促進すること、が挙げられてもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、これらの目的のために使用される蒸気は、ディスペンサ本体の内側、または電気もしくは天然ガスなどの何らか可燃燃料を使用して外部に生成される、高温の空気もしくは何らかの他の加熱されたガスによって置き換えられてもよい。蒸気もしくは高温のガスの使用は、冷凍液体内容物の加熱/融解により高いレベルの制御を提供する場合があるが、これは、最終消費財として冷たい飲料もしくは食品製品が所望されるときに特に重要である場合がある。このプロセスはまた、全体エネルギーバランスに追加される蒸気または高温のガスの量を、注意深く計測/制御するためのプロセスも想定する。
いくつかの実施形態では、ディスペンサの中へと装填された容器は、容器の底部を穿刺する前に加熱される。これは、冷凍液体内容物の中への熱の伝達を増加させるために、冷凍液体内容物が容器の底部および側壁に接触したままにすることができる。そのような実装では、選択された時間が経過した後、または容器が選択された温度に到達した後に、容器の底部は穿刺される。何らかの量の融解/希釈流体が容器に進入し、冷凍内容物を完全に囲み、出口穿孔が作り出される前に側壁と変位された冷凍内容物との間のあらゆる空隙を充填することができるようにするために、容器の閉鎖端部/底部の穿刺のさらなる遅延が意図される。そうすることにより、空隙の絶縁効果なしに、受容器から液体および冷凍内容物の中への効率的な熱伝達の継続が可能になる。
消費者によって所望された温度の容器の冷凍液体内容物から、消費者による直接の消費に適切な方法を介して、完成された食品または飲料の給仕を行うことができる。一実施形態では、冷凍液体内容物がジュース、アイスコーヒー、ソーダなどのような、通常冷たい状態で消費される飲料のために融解されかつ最小限に加熱されるように、冷凍液体内容物は、冷たい、冷やされた、周囲温度の液体、またはわずかに温められた液体により融解および希釈される。このようにして、また冷凍液体内容物の負の熱エネルギー(融解のエンタルピー)特性を利用することによって、容器の内部に供給された液体よりも冷たい飲料を消費者に送達することが可能になる。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物は、同時に融解および希釈される。例えば、いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物を同時にまたは一致して融解および/または希釈させるために、冷凍液体内容物を収容する容器の中へと液体が導入されてもよい。
いくつかの実施形態では、冷凍内容物の液化および蒸発の速さまたは局所化を制限するために、補助的な熱の追加は制御される。いくつかの実施形態では、非希釈熱源は、容器を加熱してその中の冷凍内容物を融解させる場合があり、またはディスペンサは、希釈液としての周囲温度の液体を、容器および飲料を作り出す空洞を通して移動する際に加熱する場合がある。
いくつかの実施形態では、容器が攪拌されている間に、二次的な非希釈熱源が、容器に付与されてもよい。さらなる実施形態では、容器が攪拌され、かつ非希釈熱源によって加熱されている間に、希釈液が容器を通して分注されてもよい。融解している間の攪拌の組み合わせは、熱のより均一な分布のための技法を提供する。容器を攪拌すると、一定の区域が過熱されることを可能にする代わりに、容器全体を通して熱を消散することができることになる。
いくつかの実施形態では、希釈液は、容器を通して移動せず、むしろ容器を通した注入を迂回し、融解された冷凍内容物の分注された場所に近位の場所に分注される。いくつかの実施形態では、容器が保持される空洞は、融解された液体製品を容器から受容し、それを希釈液と合わせる混合区域を有する。いくつかの実施形態では、穿孔器は、加圧空気流を注入して容器をきれいにすすぎ、融解された冷凍内容物が飲料の入れ物内で希釈剤と混合する圧力を増加させる。これは、ディスペンサ内に空気圧縮システムを含んでもよい。希釈液および融解された冷凍内容物の分注は、一致して起こってもよく、または一方の分注がもう一方の前に起ってもよい。別の実施形態では、液体の分注は、複数回、交互に起きる可能性がある。いくつかの実施形態では、ある量の希釈液が、容器を通して分注され、ある量が、飲料の入れ物の中へと直接分注される。
いくつかの実施形態では、水は、ディスペンサ内で1つの温度まで加熱されるだけであるが、ディスペンサはまた、容器に添加された水が周囲温度に近くなるように、容器の中へと注入される前に、加熱要素を迂回する流路も含む。水加熱器の迂回は少なくとも2つの方法で行うことができる。すなわち、(a)ピストンポンプ後の3方バルブが、リザーバからの周囲水を分注ヘッドへの途中で高温水加熱タンクを通して、または直接分注ヘッドの中へ、のいずれかに分流させることができる、または(b)水リザーバの基部における単純なティーが2つの別個のピストンポンプに供給してもよく、一方のピストンポンプは分注ヘッドへの途中で水加熱器を通して水を供給し、もう一方のピストンポンプは直接分注ヘッドに水を供給する。いくつかの実施形態では、配管システムは、希釈剤を機械的に冷蔵するための分注チャネルまたはバイパスシステムを含んでもよい。記載される技法のうちのいずれも、ディスペンサが、容器に供給される希釈液の温度を制御することが可能である。
いくつかの実施形態では、二次的な非希釈熱源は、一度使用され、そして廃棄される高温水または蒸気である。いくつかの実施形態では、この廃棄される水もしくは蒸気凝縮物は、ドリップトレイもしくはパン;その目的専用の二次的なタンク;ユーザのシンクへの排液のうちの1つ以上であってもよい、回収用リザーバ内に回収される。いくつかの実施形態では、廃棄された水または蒸気凝縮物は、重力下で、回収用リザーバへと流れる。いくつかの実施形態では、廃棄された水または蒸気凝縮物はポンプへと方向付けされ、圧力下で回収用リザーバへと送られる。
何らか供給源からの熱は、非常に重要であるが、冷凍液体内容物の攪拌も、その融解または液化の速度を増加させるための効率的な技法である。流体動力学の観点から、攪拌の1つの効果は、固形物と加熱液体との間の境界層を破壊することである。別の効果は、両者の間の相対速度を増加させることである。第3は、固形物間の物理的な接触の発生の増加、または少量の運動エネルギーでさえも熱へと変換されることである。攪拌は容器内の希釈液の滞留時間も増加させ、同様に液体入口から液体/製品出口への容器を通した液体の流路の長さも増加させる。有益なことに、これは容器内に注入された液体を攪拌中に容器内を流れさせ続け、攪拌がない場合に対してより長い時間の間流れさせ続ける。効果のこの組み合わせに対して観察される結果は明らかである。攪拌を用いないよりも、攪拌を用いる方が冷凍内容物の融解がずっと早く生じ、また通常分注される飲料はより冷たい。
いくつかの実施形態では、運動は、遠心装置を使用して導入される。いくつかの実施形態では、攪拌は、融解速度を促進する技法としての回転式、揺動、渦巻、前後および上下の両方/前後もしくは上下での攪拌(例えば、振動)を含む回転または直線往復運動、あるいは振動プラットフォーム又はこれに類するもののうちの1つ以上であってもよい。そのような例では、穿孔針には、運動の範囲を実装または補完してもよいように同様の範囲の運動が与えられてもよい。例えば、遠心システムでは、針は、容器と共にスピンしてもよい。
振動レベルの発振は攪拌しないよりも有効であるが、液化の効率は、固形(冷凍または部分的に冷凍された)構成要素と融解/希釈液との間の振幅および相互作用のエネルギーレベルと共に増加する。いくつかの実施形態では、このより大きい振幅の攪拌が、機械的または流体的力によって導入される。機械的力は、典型的にモータ駆動される直接的な軸方向の接続を通して、またはベルト、ギア、もしくは摩擦駆動装置の配列を通してのいずれかで、空洞および/もしくは容器の比較的より大きい角度の回転を付与することを含む。中立点の周りの時計回りおよび反時計回りの振幅の回転が短期間にわたって等しくない、非対称の発振は、結果として生じる流体の局所的に無秩序な性質の増加を含む、規則的なパターン、定在波などを作り出すのを防止するので、特に効率的であることが証明されている。多重回転運動、すなわち、一方向で完全な回転を数秒間スピンし、次にもう一方の方向でスピンすることも有用である。この運動は流体のそれほど無秩序でない動きを作り出すが、遠心駆動される流体を容器から外へと優先的に方向付けするための機会を導入する場合がある。1回転未満の回転を伴う角度の往復運動と比較して、完全な回転を可能にするために必要とされる配管の複雑性の増加に対して、慎重に検討する必要がある。
いくつかの実施形態では、機械的攪拌のための駆動モータは、時に、モータのために最適化された特殊なモータ電力供給装置を通して、コントローラによってそれらに供給される、DC電圧の大きさおよび極性によって駆動される、DC駆動モータである。いくつかの実施形態では、駆動モータは、特定のパターンの運動を実行するようにより精密にプログラムすることができ、キーイング特性が容器および空洞の中へと組み込まれた場合に、キーイングされた特性部を、装填、取り外し、スキャン、およびこれに類するもののための特定の場所に戻すために使用することができる、ステッパモータまたはサーボモータである。
いくつかの実施形態では、いったん小さい液体軸受界面が、容器内面と冷凍内容物との間で融解されると、融解/希釈流体が、接線方向に容器の中へと注入される。この液体は、冷凍内容物のより早い液化のために、冷凍内容物を容器の内側でスピンさせるために注入される。いくつかの実施形態では、容器に添加することができる融解/希釈流体の容積は、限られていて、かつ所望のレベルの融解を達成するために十分長い間冷凍内容物をスピンした状態に保つのには不十分である。いくつかの実施形態では、冷凍内容物をスピンさせるための代替的な技法は針を通した圧縮された空気または他のガスの注入であり、これによりこのガスは冷凍内容物の上にその外周縁の近くで接線方向に衝突する。いくつかの実施形態では、このガスは、当該技術分野で周知の機械もしくは化学技法および/もしくはプロセス、例えば、機械ポンプもしくはガスを生成することが知られている化学反応を使用して、必要とされる前に、ディスペンサの内側もしくは近位の適切なベッセル内に発現/圧縮および貯蔵される。
いくつかの実施形態では、注入針に供給するために、必要とされる圧力で継続的にガスを生成する機械もしくは化学システムまたは方法が使用される。例えば、より大きいポンプを使用することができる。いくつかの実施形態では、このガスの注入針への流れは、ディスペンサシステムのコントローラによって時間を測定され、かつ制御されて、ガスの注入の前もしくは後に、同一もしくは別個の針を通した融解/希釈液の流れと協働され、またはガスと混ぜられる。例えば、計画されたサイクルが完了するまで、少量の液体、続いて短期間または長期のガス流、続いてより多くの液体、以下同様に注入することができる。
攪拌を誘導する流体ベースの技法は、液体の薄膜が液体軸受界面を作り出す2つの表面間で融解されると容器の中の冷凍内容物と容器の壁との間に存在する低摩擦係数の利点を利用する。この状況下で、容器の側壁の近くで接線方向に方向付けされる注入針からの安定したまたはパルス化した流れを使用して、冷凍内容物にスピンを開始させることが可能である。流体誘導された攪拌は、ディスペンサ内の機械的複雑性および費用のその低減において特に魅力的である。これらの利点は、いくつかの種類の飲料または食品容器について利用可能である場合がある、融解/希釈流体の量によって課されるプロセス制御の柔軟性の損失および制限に対して、慎重に検討されなければならない。
いくつかの実施形態では、長い針が容器および冷凍内容物を完全に通過して、容器からユーザのカップもしくは分注用食器へと流出する内容物もしくは希釈流体のドリップガイドとして、適所に維持される。いくつかの実施形態では、この針は、バヨネット様に形成され、冷凍内容物を通したその通過を容易にするように電気加熱される。いったん針が適所にきて容器の蓋および閉鎖端を通して延在すると、第2の針が容器の中へと導入され、容器の側壁の直径湾曲に対して接線方向に流体を注入し始め、スピンに対する潤滑油として解凍された内容物を利用して、静止した容器内で冷凍内容物をスピンするように誘導する。いくつかの実施形態では、静止した容器は、システムのエントロピーを増加させ、液化を促進する方法として、バヨネットを用いた穿刺および流体の導入の前および/またはその間に、外部から加熱される。内容物は、融解するにつれて、バヨネットを越えて流れ、その最下先端から垂れて落ちる。いくつかの実施形態では、全ての希釈液が注入される前に最後の冷凍内容物が融解し、いったん針/バヨネットが抜き出されると、ディスペンサからきれいなカップを取り出すことができる。
いくつかの実施形態では、解凍の速度を支援するために受容器および容器は一緒に攪拌される。いくつかの実施形態では、受容器および容器は静止しており、冷凍内容物は攪拌される。いくつかの実施形態では、容器および冷凍内容物のいずれも攪拌されない。
液体リザーバ
液体リザーバは、ディスペンサの全体的な操作において、受動的であるが、しかし重要な役割を果たす。冷凍液体濃縮物を融解および希釈するために最適化されたシステムのリザーバにとって重要ないくつかの特徴を以下に記載する。
いくつかの実施形態では、システムは、希釈液の単一のリザーバを含む。いくつかの実施形態では、システムは、複数のリザーバを含む。いくつかの実施形態では、複数のリザーバが同じ流体レベルに対して平衡を保つように接続される。いくつかの実施形態では、機械ベースのシステムは、より大きい液体リザーバから、または適切な配管系(非常に大きいリザーバ)、例えば、建物の水供給へと連結されたフィルタ付き水系から、希釈剤を分配するパイピング系へと接続されてもよい。いくつかの実施形態では、リザーバ内の水は、ユーザの自宅または会社の水供給へと配管済みのラインを介して、自動的に再補給される。
リザーバ内の希釈液は、水であってもよいが、炭酸化された液体、乳製品の液体、もしくはそれらの組み合わせ(人の消費に好適な任意の栄養もしくは非栄養液体を含む)を含む、任意の液体とすることができ、冷凍液体内容物を所望の組成物へと希釈するために使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、希釈のための液体を炭酸化してソフトドリンクを作り出してもよく、機械ベースのシステムは炭酸化構成要素を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物を室温で溶解するために希釈液は一定の温度まで上げられまたは加圧され、または冷やした飲料もしくはアイス飲料を作製するために冷やされた液体でもよい。
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、少なくとも2つのリザーバ、すなわち周囲水のためのもの、および加熱されている水のためのものを有する。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、周囲水とは分離して高温水を容器および/または最終食品もしくは飲料の入れ物へと供給するための流路を有する。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、水を炭酸化するために周囲水のリザーバに二酸化炭素を供給する注入経路を含む。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、周囲水のリザーバまたは別の水の供給から水を受容する別個のベッセルを有し、炭酸化システムが別個のベッセル内の水を炭酸化する。いくつかの実施形態では、水を流路に沿ってライン内で炭酸化することができる。したがって、本発明の実装は、最終食品または飲料の入れ物に直接供給される液体を炭酸化する能力を含む。
穿孔器
希釈流体を添加するか、または溶解した流体をカップもしくはボウル(分注用食器)の中へと排液するための出口経路を作り出すかのいずれかのために容器を穿孔する技法もまた、大部分の状況では分注システムによって行われなければならない重要な機能である。この節は、使用される穿孔器およびそれらが作り出す孔の性質についての様々な実施形態を、より完全に記載する。
穿孔は、冷凍液体内容物が融解および/または希釈される時間の前、後、またはその間に作製されてもよい。いくつかの実施形態では、冷凍液体内容物は、融解され、理想的な飲料のために分注された希釈剤によって希釈される前に、容器から流出する。本発技法のいくつかの例では、冷凍液体内容物は、内容物が後続のまたは二次的な容器へと分配される前に、分注液体を使用して希釈されてもよい。
いくつかの実施形態では、穿孔器は、針、ギロチン、刃、粉砕機、およびこれに類するものであってもよい。これは、任意の既知の機械的技法および/もしくはプロセス、例えば、容器の刺し通しを回避するために容器から離れるように穿孔器を回転させるためのピボット、挿入された容器を遮ることから離れるように穿孔器をスライドさせるための伸縮機構、必要に応じて穿孔器を昇降させるためのステッパモータなどによって駆動されるねじ機構、ばね駆動デバイス、ロールまたはコイルから「分注」され、使用後にこの場所に戻るように引き込まれる可撓性チューブ、または他の代替物を利用して、引き込めることができるものであってもよい。
いくつかの実施形態では、容器は、消費者によって、または機械ベースのシステムによってのいずれかで穿孔されてもよい。例えば、消費者は、パッチを除去し、機械ベースのシステムによって受容される前に容器内に構築された穿孔を露出させてもよい。代替的に、機械ベースのシステムは、容器を破裂させるための穿刺針または圧力を含む種々の方法を使用して、密封された容器を穿孔してもよい。
いくつかの実施形態では、複数の穿孔が、容器内の複数の場所に提供されてもよい。一般に、融解された冷凍液体内容物の濾過の必要がないため、本明細書に記載される穿孔は、融解/希釈液、ガス、もしくは蒸気の導入、または融解された冷凍液体内容物もしくはガスが容器から流出することを可能にすることを意図している。
いくつかの実施形態では、穿孔は、段階的であってもよく、1つの穿孔、次に別の穿孔、または分注プロセスにおいて異なる間隔で段階的にされた複数の穿孔であってもよい。いくつかの実施形態では、容器は、飲料製品のうちのいずれも廃棄せず、また容器からあらゆるリサイクル汚染物質を除去するように、融解の前または後に冷凍液体内容物全体が容器から流出することを可能にする場所で機械ベースのシステムによって穿孔される。
希釈液を添加するために使用される穿孔は、希釈および/もしくは融解された内容物を二次的な入れ物の中へと分注するのとは対照的に、容器から直接消費することを可能にするために、ストローもしくは他の技法およびまたはプロセスによる後続の使用に好適であってもよい。
いくつかの実施形態では、容器は穿孔され、融解および希釈の前に、冷凍液体内容物全体を容器から変位させるために、プッシュロッドなどが導入される。いくつかの実施形態では、冷凍内容物は容器から圧搾される。他の実施形態では、穿孔器は容器からの冷凍内容物を押す。刃を使用して蓋を除去してもよく、または代替的に、圧力で蓋を粉砕してポッドから除去してもよい。
いくつかの実施形態では、パッケージングは、より高い温度への曝露または機械作用後にのみ穿孔可能になる場合がある。例えば、パッケージングは、加熱されたときに冷凍液体内容物が浸透することができる、スポンジ状の材料から作製されてもよい。代替的な例では、冷凍液体内容物が作用により解凍または液化されて、より小さい力で、機械駆動の針が容器と内容物を貫通する。
いくつかの実施形態では、穿孔器はモータまたはソレノイドによって動かされてもよい。いくつかの実施形態では、穿孔器は直線状に移動されてもよい。いくつかの実施形態では、穿孔器は、何らかのより複雑な経路を通して、例えば、開口の周辺の周りの円形経路内を移動されてもよい。いくつかの実施形態では、この円形経路は、蓋の一部分を完全に放出するように完全な円を描くことができる。他の実施形態では、円形経路は蓋を容器に対して保持し、それが緩まないように保つために、蓋に小さい「ヒンジ」を残すように完全な縁より小さいものを描く。いくつかの実施形態では、この円形開口のサイズは、スープ濃縮物中の肉または野菜の塊などのより大きい固形物を放出するために十分である可能性がある。いくつかの実施形態では、この穿孔サイズは、アイスまたはスラッシュ飲料作り出すために飲料の入れ物の中へと分注される固形冷凍構造物の流れを可能にする場合がある。
いくつかの実施形態では、冷凍内容物が針の貫通を阻む場合に穿孔器もしくはディスペンサへの損傷を防止するために、固定された穿孔器または調節可能な穿孔器はばね付勢される場合がある。ばね付勢の圧力は、容器またはその冷凍内容物によって妨害されたときに、ディスペンサによって検出される場合がある。融解および希釈プロセスに関与する順序を開始させ、例えば、熱、攪拌、もしくは希釈剤の供給をトリガまたは終了するために、ばねの付勢および放出を使用してもよい。
いくつかの実施形態では、例えば、冷凍内容物の液化を向上させる方法として容器の計画される攪拌に順応するために、針を可撓性配管に取り付けて、移動してもよく、また移動と共に調節してもよいチャネルを提供してもよい。
いくつかの実施形態では、異なるサイズの容器を受容するためのディスペンサの空洞は、代替的に、受容される容器の形状に基づいて引き込めることが可能である場合がある、穿孔器を有してもよい。
いくつかの実施形態では、穿孔器は、熱的に安定したポリマーから構築される。他の実施形態では、穿孔器は、ステンレス鋼またはアルミニウムなどの1つ以上の金属から構築される。いくつかの実装では、構造の材料にかかわらず、穿孔器は、約-40°F~約300°Fの温度に曝露されたときに、物理的な劣化に耐える。いくつかの実施形態では、穿孔器は、約0°F~約250°Fの温度まで曝露されたときに、物理的な劣化に耐える。
いくつかの実施形態では、ディスペンサの出口側で使用するための穿孔器と入口側で使用するための穿孔器の特徴は同じである。いくつかの実施形態では、これらの特徴は異なっている。
いくつかの実施形態では、容器は蓋を通してのみ穿孔される。いくつかの実施形態では、容器は蓋と底部との両方を通して穿孔される。
いくつかの実施形態では、容器は側壁に沿って穿孔される。いくつかの実施形態では、側壁の穿孔は可能な限り容器の底部の近くで行われ、液化された内容物が穿孔された区域に流れるように、容器の配向は角度が付けられる。他の実施形態では、容器側壁または上部が穿孔され、次に容器は回転されて、穿孔を容器の容積の低い点に配向して、液化された内容物が流出できるようにする。
いくつかの実施形態では、容器の外側への内容物の流れが制御されるように、容器は穿孔区域(複数可)に対して回転される。いくつかの実施形態では、冷凍内容物は、飲料を作り出すプロセスの間に容器から部分的または完全に取り出されてもよい。
いくつかの実施形態では、針は、1つ以上の高さの容器を異なる座標で穿孔するために、複数の貫通深さを有してもよい。
いくつかの実施形態では、針(複数可)は、容器を完全に刺し通し、入口穿孔および出口穿孔の両方を作り出すことができる。例えば、長い針は、第1に蓋を穿刺し、次に冷凍内容物を通過して、容器の閉鎖端の外に出て、希釈液のための入口経路および出口経路の両方を作り出すことができる。いくつかの実施形態では、針は、第2の(出口)穿孔から引き込まれ、冷凍内容物を通過し、そしてポッドから流出するための水用のチャネルを残す。いくつかの実施形態では、針が最終的に蓋に対して当たる部分ではその断面が滑らかであるように針を設計することができるが、針もしくはバヨネットの先端の近くのゾーン、および/または冷凍内容物によって占められるゾーン内に、その側面内に/側面に沿って1つ以上の溝を組み込み、流体およびガスが、容器の閉鎖端から外へ、そしてユーザのカップもしくは分注用食器の中へと流れるのを促進する。
いくつかの実施形態では、針は、引き込み可能である。他の実施形態では、針は、不連続であり、針が容器の内側にある間に、液体は針の上の1つの場所から流出してもよく、また異なる場所で針に再進入してもよい。いくつかの実施形態では、入口は液体が容器内へと流れることを可能にするチューブであり、このチューブ/針の外側はその外周の周りにグローブ(groves)を有し、これらのグローブは液体のために出口経路を提供する。
いくつかの実施形態では、針は、加熱されるか、または高温水もしくは蒸気を使用して、冷凍内容物を通したその通過/繰りぬくのを容易にする。針の加熱は、その長さにわたって連続的であってもよく、または異なるゾーン内で加熱されてもよい。いくつかの実施形態では、これらのゾーンのうちの1つ以上に、熱電対、RTD、もしくはサーミスタが装備され、冷凍内容物の過熱および/または蒸気の発生を回避するために針の最高温度を制御することができる。針は、飲料を作り出すプロセス全体を通して個別に、もしくは容器の加熱と併せて加熱されて、分注プロセス中の詰まりまたは超過圧力の問題を防止する助けとなる。
針の形状は、円形もしくは非円形、例えば、三角形、四角形、バヨネット状、もしくはナイフ形状とすることができる。針は、液体が針の外側に沿って移動することができるように、その長さに及ぶチャンバまたはグローブ(grove)を有することができる。針の端部は、蓋、冷凍内容物、および閉鎖端または容器の端もしくは側を通して動くのを容易にするために、好ましくは、鋭いか、もしくは尖っている。針は、一定の直径もしくはそれらの長さに沿った非円形断面であってもよく、または様々な断面を有してもよい。例えば、針は、点、まっすぐなスプラインもしくはバヨネットもしくはらせん状溝、およびさらにはバックテーパを含む、容器および冷凍内容物に針を通過させる際に使用する様々な幾何学的特性を組み込み、点の後部表面にわたって、その側面に沿った、またはその溝を通した、流体のより容易な流れを可能にする、特殊なエンド「キャップ」を有してもよい。針の側面は、バヨネットの側面に見られる溝と機能において同様の流体のためのより便利な流路を提供するために、滑らかとすることができるか、または1つ以上の溝を含むことができる。針は、解凍された冷凍内容物またはディスペンサの流体の自由な動きを可能するために、様々な入口および出口を有する内部チャネルを有してもよい。
いくつかの実施形態では、針は、電磁放射または他の熱源から制御された様式で加熱されるような組成物の針であってもよい。例えば、針は、RF電磁エネルギーを使用して受動的に加熱することができる、鉄ベースの金属合金から作製することができる。
いくつかの実施形態では、穿孔加熱システムは、針/穿孔器の衛生を保つための機構として実装されてもよい。
いくつかの実施形態では、押しプレートのような容器の内部構造は、冷凍内容物を押しのけ、かつ/または流路を作り出すのを容易にするために、穿孔器と組み合わせて機能する場合がある。
いくつかの実施形態では、容器の内部または外側区域は、飲料を作り出すために冷凍内容物を再位置付けするように、折り畳み可能である。
いくつかの実施形態では、2つの「入口」穿孔器がある。1つの穿孔器は、液体加熱器を含む、第1の経路と流体連通しており、温かいまたは高温の流体を容器に提供することが意図される。第2の穿孔器は、リザーバから直接流れ、液体加熱器を迂回する、第2の経路と流体連通しており、冷やしたまたは周囲温度の流体を容器に提供することが意図される。コントローラによって開発された選択した飲料のためのレシピに基づいて容器に流体を供給するために、これらの穿孔器および流路のいずれかを使用してもよく、両方を使用してもよく、またはいずれも使用しなくてもよい。
いくつかの実施形態では、針は、容器の蓋または側壁の中に小さい通気孔を作製し、次に後退してもよく、これにより容器の内側のあらゆる圧力の上昇を緩和することができる。いくつかの実施形態では、そのような通気孔は、通常の分注経路への出口孔および排気経路が作り出される前に流体が注入されるため、または容器のあらゆる貫通の前に二次的な加熱が付与されるため、使用される。内部圧力を緩和することは、蓋が分離しないか、または容器が破裂しないことを確実にすることを意図している。対象となる作動流体はガスであるので、非常に小さい通気孔(1mm程度の直径)が、適切である。
いくつかの実施形態では、ベローズが、通気口もしくは入口孔を囲み、あらゆるガスまたは流体が処分点に方向付けられるように、排液口もしくは廃棄物トレイへと配管される。いくつかの実施形態では、この通気線は、細菌増殖のいかなる蓄積も防止または除去するために、洗浄流体により周期的に洗い流される。
いくつかの実施形態では、ディスペンサは、冷凍内容物についての蒸発のエンタルピーを判定または推測し、他の中でも特に、換気設定を調節して、超過圧力を防止する。第1の懸念は、水の注入前の補助的な加熱プロセス中に、蒸気または余剰の湿気の存在に起因して作り出される場合がある、あらゆる圧力である。超過圧力状態は、超過圧力により容器が破裂し、機械またはユーザに高温水を噴霧する可能性があるので、安全性の懸念を表す。超過圧力状態はまた、容器内の融解された冷凍内容物の部分を超過圧力がディスペンサの配管内に逆流させる可能性があるので、衛生上の懸念も表す。希釈流体の注入時の初期穿孔を通した分注サイクルの後の方での流体の損失の防止を助けるために、通気口が作り出された同じ点において、液体入口のディスペンサ針で容器の蓋を穿孔することが好ましい。
いくつかの実施形態では、新たに密封された容器で生じる(包装の直後)容器の冷却中の上部空間内のガスの容積の低減と、初期凍結中の液体から固体への転移の間の冷凍内容物の容積の膨張(9%程度)との間の、複雑なトレードオフを前提とすると、内部圧力に対する全体的な「中立に近い」影響を作り出すことができるような冷凍内容物に対する上部空間の容積の比率を選択することができる。この状況で、かつ冷凍貯蔵のために定義された温度範囲内(例えば、0°~32°F)では、内部圧力に対する正味の効果は、加熱によって蒸気が生成されない限り、通気が必要とされないほど十分に小さい場合がある。
いくつかの実施形態では、内部圧力のいかなる上昇も回避するために提案される通気孔は、これに続く融解/希釈流体の添加のための針の完全な貫通に起因して、拡大されることになる。したがって、いくつかの実施形態では、通気孔および最終穿刺は同じ針によって作製される。これは、孔を密封する2つのやり方をもたらす。第1に、産業において良好に確立されているものは、蓋に対してもたれかかり、かつ開口を囲む、可撓性(典型的に、ゴム)ベローズの使用である。ベローズは、針の全直径に順応するように直径方向にサイズ決めされ、そして任意の流体流の容積が予期され、かつ蓋に対して実行可能な密封を作り出すように十分な軸方向の力を提供するように設計される。密封の第2のやり方は、貫通針の側面と蓋の縁との間の堅い嵌合を作り出すことに依存する。この後者の方法は、拡大されるまで、通気孔には適用されない。
システムの洗浄および保守
分注システムが正しく機能し、食品安全性製品を送達し続けることを確実にするために、定期的な洗浄および保守が必要とされる。これらの要件を容易にする、様々な実施形態を、以下に記載する。
ディスペンサによって行われる洗浄およびすすぎ操作の種類は、3つの目的を有する。1つは、ディスペンサの流れチャネル内の微生物の蓄積を防止または低減するための洗浄である。2つ目は、後続の分注サイクルに影響を与える1つの分注サイクルからの味の持ち越しを防止することである。3つ目は、熱い飲料の分注から、例えば、冷たい飲料への、もしくはその逆の移行時に、様々なシステムの要素を予熱または予冷することである。
いくつかの実施形態では、何らかの抗菌性化学添加物を含んでもよい、第1の種類のすすぎは、ディスペンサが最初に作動したとき、何らかの長期間の非作動後、または一定の種類の冷凍内容物、例えば、乳製品を含有するものが、直近に分注された後に、実施することができる。いくつかの実施形態では、この種類の全システムの洗浄は、リザーバに抗菌性化学物質を添加すること、および針、ベローズ、配管、空洞自体、および排液ラインの洗浄を助けるために、例えば、空洞内で特殊な容器を使用して、この流体をシステム全体を通してポンプで送ること、を伴う。いくつかの実施形態では、この種類の洗浄による流量は、ドリップトレイ内にそれを排出させるのではなく、カップまたはボウル内に分注された洗浄流体を捕捉するようにユーザに助言するだけで十分である。
持ち越しを防止することが意図される種類である第2の種類のすすぎを伴ういくつかの実施形態では、特殊な化学物質は添加されず、使用される流体の容積ははるかにより低い。いくつかの実施形態では、高温水が単に供給針を通過し、空洞および排液針によって捕捉されて、先の分注溶液のいかなる残留フィルムも接触表面から除去する。いくつかの実施形態では、このすすぎは、ユーザによって空の容器が取り出され、システムの空洞が空になった後に生じる。いくつかの実施形態では、すすぎは、容器が空洞内にまだある間に生じるが、最終分注点の近くの特殊なバルブは、ユーザのカップもしくは分注用食器内への代わりに、カップトレイもしくは廃棄物リザーバへの流れを単に分流させる。いくつかの実施形態では、この短いすすぐサイクルが生じた後のみ容器を保持する引き出しが開いて、ユーザはこれを取り出して除去および廃棄してもよい。
いくつかの実施形態では、一定のシステムの要素を予熱もしくは予冷するための第3の種類のすすぎは、主に使用されるべき次の製品が、通常冷たい状態で分注される場合に、独立してまたは2つの先の種類のすすぎのうちのいずれかに続いて生じる場合がある。他の種類とは違って、この場合には、いくつかの実施形態について、すすぎ水はリザーバまたは加熱器タンクのいずれかへと戻すようにリサイクルされてもよい。リサイクルのためのこの選択肢により、システムの構成要素の温度を調節するために使用される水の容積に対する限定は、あまり重要ではない。いくつかの実施形態では、すすぎのこの方法は、すすぎサイクルの第1の部分の間に使用される流体は廃棄物リザーバへと分流されるが、一方で後者の部分はリサイクルされるという点において、持ち越しを低減するためのすすぎと組み合わされる。
いくつかの実施形態では、ディスペンサの空洞および/または針は自己完結型であり、洗浄のために容易に除去可能である。いくつかの実施形態では、針は、潜在的な汚染を針からすすぎ流すために、蒸気または高温水を使用する洗浄空洞へと格納されてもよい。代替的に、蒸気および/または高温水が飲料を作り出す空洞の中に添加されて、針の内部および外部の両方、ならびに他の飲料を作り出す構成要素を洗浄する場合がある。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、針を拭うか、または擦るためのシステムを含む。いくつかの実施形態では、ディスペンサは、システム全体を通して洗い流し、その後すすぐために、食品および飲料の安全洗浄化合物を受容する、洗浄室を含む。システムのすすぎは、ユーザによって、または代替的に、ディスペンサによって識別される特定の飲料の使用量および種類の条件によって、開始されてもよい。
いくつかの実施形態では、レセプタもしくは空洞は、完全に封入され、余剰の液体もしくはシステムの洗浄のために使用される液体の除去のための流路を含む。いくつかの実施形態では、この余剰の液体は、蒸発および/もしくは処分のためにカップトレイもしくは他のリザーバに、または排液ラインに移動される。この特性は、計画されたすすぎサイクルが、例えば、操作の頻度に応じて、かつ/または直近に分注された食品もしくは飲料製品の種類に応じて、予定に基づいて入口針を洗浄するために生じることを可能にすることになる。
いくつかの実施形態では、分注ヘッドおよび洗浄システムは、リザーバからの水が供給される。
いくつかの実施形態では、冷たい飲料を作り出すことの終わりに分注チャネルをきれいに保つために、任意の順調な分注サイクルの終わりに加熱された水の小さいパージを、製品を作り出すことの終わりに使用してもよい。機械の内側での細菌の増殖の潜在性をさらに低減するために、余剰の水を流れチャネルおよびチューブから除去するように、空気の短いパージも使用してもよい。
いくつかの実施形態では、分注が完了した後、測定された容積の希釈液(例えば、水)が容器の内部に供給され、そこで液体が容器内部の最終すすぎ/洗浄を提供し、次に容器から流出して、ドリップパン、個別のタンクなどの回収用リザーバ内に回収される。同様に、いくつかの実施形態では分注が完了された後、測定された量の流体(例えば、水または蒸気)が容器のチャンバに供給され、そこで液体が、チャンバのすすぎ/洗浄を提供し、次に、チャンバから流出して、ドリップパン、個別のタンクなどの回収用リザーバ内に回収される。
以下の節は、初期起動および定められたとおりのディスペンサ操作順序についての実施形態を提供する。
起動
一実施形態では、ディスペンサは、以下のように、その出荷パッケージから取り出され、セットアップされ、かつ操作が実施される。
●パッケージングからディスペンサを取り出す
●袋テープおよび操作についての説明書を取り出す
●ディスペンサをACコンセントの中へと差し込む
●ディスペンサをオンにする。タンクが点灯され、正面インジケータRGBボタンが白色で点滅する
●リザーバタンク(複数可)を取り出す
●水フィルタパックをタンク(複数可)内に挿入するか、またはシステムフィルタをディスペンサの後部の開口内に据え付ける。
●タンク(複数可)に水を充填し、リザーバタンク(複数可)をディスペンサの中へと据え付ける。
●充填したら、リザーバタンク(複数可)を据え付け、ユニットが「準備完了」になる。正面インジケータRGBボタンが安定した白色で点灯する。
●引き出しが開き、高温水分注ポッドが見えるようになる。これは、ディスペンサから高温水のみを分注するための印刷されたバーコードを有する成形されたプラスチック容器である。この容器を取り外し、そして引き出しを閉じる。
●初期セットアップに続いて、機械が包装されて以来のあらゆる汚染が生じた場合に対する予防策としてすすぎサイクルを経由する。同様に、構成可能な日数よりも多くの期間の間機械が使用されていないことをコントローラが認識した場合、予防的すすきサイクルが開始されて、前回の使用以来発生する場合のあるいかなる細菌の増殖も除去する。
●所望の製品を作製するための冷凍内容物を収容する容器を、引き出しの前にかざす。近接センサが、バーコードスキャナをトリガして動作をさせる。
●バーコードスキャナが、分量パック(容器)の蓋を読み取り、引き出しが開く。ディスペンサもしくはカップの凹所の前のトリムまたは引き出し自体の縁が、分量パックが熱い製品であるかもしくは冷たい製品であるかに応じて、それぞれ、赤色もしくは青色に点灯する。
●引き出しが開き、操作者が引き出しを押すか、または点灯している白色の分注ボタンを押すかのいずれかまで、開いたままになる。
●引き出しが閉じる。容器から収集された情報(例えば、最終製品が熱いもしくは冷たい食品または飲料であるかどうか)に応じて、以下の事象の順序が生じる。
ディスペンサの操作
一実施形態では、冷たい食品または飲料製品を作製するためのプロセスは、以下の通りである。
●正面インジケータRGBボタンが、青色に点灯する。
●温度センサが、分量パックの外側温度を読み取る。
●少量の周囲水が、容器の中へと分注される。
●冷凍内容物を部分的もしくは完全に融解させるのに必要とされる場合に、補助的な熱(例えば、蒸気)が容器の外側に対して導入されてもよく、それにより添加された周囲水が、35~45°Fの範囲の最終分注食品もしくは飲料の温度を産出することになる。
●攪拌が始まり、制御システムのアルゴリズムによって決定される期間の間、継続する。
●制御システムアルゴリズムによって決定される同様のまたは異なる期間にわたって、追加の周囲水が添加される。
●圧力が特定の値を超えた場合、水の分注は、緩やかになる。
●圧力が増加し続ける場合、分注が中断される。
●圧力が正常範囲まで低下した場合、正常な速度で分注が続く。
●分注中に、周囲空気のパージを使用して、分注しながら容器の内容物を通気してもよい。
●分注サイクルの終わりに、設定された期間の間、空気パージが実行される。
●分注の結びに、引き出しが開く。
一実施形態では、熱い食品または飲料製品を作製するためのプロセスは、以下の通りである。
●正面インジケータRGBボタンが、赤色に点灯する。
●温度センサが、分量パックの外側温度を読み取る。
●少量の高温水が、容器の中へと分注される。
●冷凍内容物を部分的もしくは完全に融解させるのに必要とされる場合に、補助的な熱(例えば、蒸気)が使用されてもよく、それにより添加された高温水が140~160°Fの範囲の最終分注食品もしくは飲料を産出するだろう。
●攪拌が始まり、制御システムのアルゴリズムによって決定される期間の間、継続する。
●制御システムのアルゴリズムによって決定される、同様のまたは異なる期間にわたって追加の高温水が添加される。
○圧力が特定の値を超えた場合、水の分注は緩やかになる。
○圧力が増加し続ける場合、水の分注は中断される。
○圧力が正常範囲まで低下した場合、分注は正常な速度で続く。
○分注サイクル中に、高温の空気パージを使用して、分注しながら分量パックの内容物を通気する。
一実施形態では、高温水を分注するためのプロセスは、以下の通りである。
●正面インジケータのRGBボタンが、赤色に点灯する。
●分注ボタンを押したまま保持し、高温水ポッドを通して高温水をポンプで送る。分注ボタンを放すと、プロセスが終了する。
次のサイクルの準備
一実施形態では、分注サイクル(熱いまたは冷たい)の後、次の操作の準備のためにディスペンサは以下のように動作する。
●分注の終わりに設定された期間の間空気パージが実行され、分注配管をきれいにし、それによって次の製品への持ち越しを最小限に抑える。
●分注の結びに、引き出しが開く。
●正面インジケータRGBボタンが、白色に点灯する。
●操作者は、分量パックを取り出し、そして引き出しを押して閉じるか、または分量パックを取り出し、そして分注ボタンを再び押して、引き出しが閉じるかのいずれかを行うことになる。さらなる作動は、読み取られた新たなポッド上にバーコードが無いので生じないことになる。
状態変数
いくつかの実施形態では、制御ユニットによって、以下の状態条件が監視されるだろう。
●タンク加熱
●水位低(いくつかの実施形態では、「低水位」状態が検出された場合、タンクを点灯し、白色の分注ボタンが一致して点滅することになる。)
●分量パックの温度が正常範囲外(高い)
●分量パックなし
●分注をキャンセルする
●物理的な電力オフ
●配管の詰まり
ユーザ制御
いくつかの実施形態では、ユーザは、供給されたスマートフォンアプリを使用して、以下の機能を制御することになる。
●時限の電源オフ、すなわち、スリープ
●分注された食品または飲料の温度の調節
●分注された容積の調節
●タイマー
●スリープ
●データ取得
この発明の様々な態様の詳細をさらに明確にするために、いくつかの例証的な例を、以下に提供する。
実施例1
実施例1は、SCAAゴールド基準の飲料を順調に作り出すために使用することができるコーヒー抽出物強度(TDS)の範囲を例証する。この例では、フィルタの付いていない単一チャンバ混合容器が冷凍液体内容物を収容する。容器は、約1.72インチの高さ、約1.80インチの上部ID、約5度の抜き勾配角度、および約1.45インチの底部IDを含む、図32に示されるもののようなプロファイルを有する。容器は、穿孔可能な層を有する上部で密封され、端部層は、穿孔可能である(例えば、上記に記載される針などのディスペンサ/ブルーワーの針によって、しかしこれらに限定されない)。冷凍液体コーヒー抽出物は、実質的に端部層の全体および側壁の一部分と接触する。
約1.15%~約1.35%TDSのTDSを有する(1.25%TDSの任意選択的な標的-SCAAゴールドカップ基準の中心点を有する)最終コーヒー飲料製品を生成するために、15°Fの冷凍液体内容物は、195°Fの8オンスの水により融解および希釈される。表1は、この実施形態の冷凍液体内容物のいくつかの代替的な実装、ならびに冷凍液体内容物の量および内容物の濃縮の程度を変化させる様々なパラメータに対する影響を示す。
表2に示されるように、コーヒー飲料の温度を140°F超に保つために(例えば、飲料の温度を120°F超に維持しながら、ミルクまたはクリームの添加を受け入れるために)、冷凍液体内容物の重量は、約60%TDS~約8%TDSの濃縮の程度で、約0.15~約1.2オンスである(ここで、より小さい内容物はより高い濃度を必要とする)。容器内に含まれるとき、冷凍液体内容物の上かつ上層の下の空隙(すなわち、上部空間)の長さは、約0.6~約1.6インチであり、これが、約41%~約91%の空隙容積を産出する。
冷凍液体内容物の高さを容器の底部層から約1.0インチ以下に維持することで、端部層からの内容物の放出の容易さが増すことを、我々は発見した。したがって、内容物を、約1.0~約0.1インチの高さにさらに制限し、それによって約60%~約11%TDSの対応する程度の濃縮を有することができる。
実用的な抽出制限として、冷凍液体内容物の濃縮の程度の範囲を、35%TDSを超えないように限定することが望ましい場合がある。そのような場合、冷凍液体内容物は、約0.30~約1.1オンスの重量を保持し、約45%~約85%の空の容積を有する、約0.7~約1.45インチの上部空間を残す。
実施例2
実施例2は、エスプレッソ飲料を順調に作り出すために使用することができる、コーヒー抽出物強度(TDS)の範囲を例証する。この例では、フィルタの付いていない単一チャンバ混合容器が冷凍液体内容物を収容する。容器は、ここでも図32に記載されるものと同じであるプロファイルおよび寸法を有する。この例でも再び、冷凍液体内容物は、実質的に端部層の全体および側壁の一部分と接触する、濃縮されたコーヒー抽出物である。
約9.15%~約9.35%TDSのTDSを有する(約9.25%TDSの任意選択的な標的を有する)最終エスプレッソ飲料製品を生成するために、15°Fの冷凍液体内容物は、195°Fの十分な水により融解および希釈されて、時にダブルエスプレッソとして記載される、4オンスの分注された容積を産出する。表3は、この実施形態の冷凍液体内容物のいくつかの代替的な実装、ならびに冷凍液体内容物の量および内容物の濃縮の程度を変化させる様々なパラメータに対する影響を示す。
表2および3に記載される冷凍液体内容物の様々な実装による、本明細書に開示される他の容器の設計を使用することによって、同様の結果を得ることができる。したがって、本発明の範囲は、図32に示されるようなプロファイルを有する容器内の冷凍液体内容物の特定の実装の使用に限定されない。上記の例証的な例における所与のものよりも高いか、または低いTDS値を有する冷凍液体内容物が、本発明の範囲内にあることも理解される。
実施例3
実施例3は、2つ以上の容器サイズを単一のディスペンサ内に順応することができるときに利用可能な様々な選択肢を例証する。この例では、ディスペンサは、各容器が少なくとも2つのスタイルの完成品を提供する、異なる容量および形状の少なくとも2つの容器を順応するように設計される。第1の容器は、第2の容器に対して、容積容量がより小さい。2つの容器は、同じ上部直径を有するが、それらの深さは、様々である。容積容量がより小さい容器は、高さがより短く、容量がより大きい容器よりも大きい底部直径を有する。容積容量がより大きい容器は、非直線状の側壁(例えば、凹状、段付きなど)を有する。容量がより小さい容器は、1オンスの容量を有し、かつ図67A~Bに示されるような形状(受容器の第2のステップのみに到達する)を有し、一方で容量がより大きい容器は、2.25オンスの容量を有し、図69A~Bに示されるような形状を有する。両方のサイズのこれらの容器には、意図される最終製品のスタイルを識別し、かついくつかの製品について、最終飲料または食品に適用可能な設定の範囲を識別する、ディスペンサ機械上の光学的読み取り装置によって読み取ることができる、視覚的マークが装備される。容器の上部空間は、製造時に、不活性ガスでフラッシングされている。容器自体は、蒸気加熱可能であり、リサイクル可能であり、かつ優れた酸素および防湿バリア特性を有する、材料から作製される。構造の材料は、内面および外面の両方の上に非常に薄いポリプロピレンフィルムを有するアルミニウムである。それらは、直立および排液を容易にするために、底部が平坦なまたは底部がドーム状である。
より低い容量の容器は、(1)高温の濃縮された飲料、例えば、エスプレッソ、および(2)濃縮された形式で生成するのが容易な一人分の分量のサイズのより大きい熱い飲料、例えば、茶およびコーヒーを含む、4つの製品スタイルのうちの2つを提供するように設計される。一例では、エスプレッソとして意図される、約20のTDSを有する、0.75オンスの冷凍コーヒー抽出物が、1オンスの容器内に収容され、容器は、運搬するこの情報をディスペンサに伝達するやり方でマーキングされる。ディスペンサは、容器(例えば、その光学センサを用いて)上にマークを検出し、この例では、冷凍内容物を収容する容器から2オンス、3オンス、または4オンスのエスプレッソ飲料を作り出すという選択肢をユーザに提示する。加えて、容器の検出に続いて、赤色に点滅するボタンが、飲料が熱い状態で分注されることになることを伝えてもよく、おそらく最終分注製品を受容するために適切なカップを使用するようにユーザに注意を喚起する。ディスペンサはまた、検出された容器および/またはユーザによって選択された設定に基づいて、飲料レシピを確立する。この例では、ディスペンサは、ディスペンサによって取得された情報およびユーザによる2オンスの分量の選択に基づいて、予熱の持続時間、穿刺の時間、希釈液の注入時間、希釈液の温度、および希釈液の容積を確立する。代替的に、エスプレッソの容積の選択はネットワーク上でディスペンサに接続されるデバイスによって、または代替的にディスペンサ上のユーザインターフェースシステムを介して、完了されてもよい。
次に、容器は、ディスペンサの飲料を作り出す空洞の中へと装填され、適所に固定される。この第1のより小さい容器のより大きい底部直径は、空洞の中の段上に支持され、この段は、第2の穿孔器が容量のより大きい容器を穿刺するように設置される空洞のより低い深さを容器が占拠することを防止するように設計されている。穿孔器は、容器が据え付けられると、穿孔する。いったん容器が固定されると、ユーザは、1つの最終行為、例えば、ディスペンサまたは接続されたデバイス上のボタンを押すことを開始して、製品を作り出すための機能を始めてもよい。
上記に記載される、第2の容量がより小さい容器は、冷たい1人分の飲料、濃縮するのがより難しい成分、例えば、乳製品、および熱い飲料の大きいバッチの分量を含む1人分の分量のより大きい熱い飲料を含む、4つの製品スタイルのうちの3つを提供するように設計される。一例では、2.25オンスの容器は、8オンスの冷たい分量のジュースを作り出すことが意図される、47.2のブリックスを有する2オンスの冷凍濃縮オレンジジュースを収容する。ディスペンサは、容器内の冷凍内容物についての情報を収集し(例えば、光学センサを用いて容器上の光学マークを読み取ることによって)、容器の内容物から100%ジュース(11.8のブリックス)としてFDA基準によって適格とされる8オンスの冷たいオレンジジュースを作り出すのに必要なプロセス設定を確立する。加えて、容器の検出に続いて、ディスペンサの正面のボタンが、青色に点滅し、飲料が冷たいものであると伝え、おそらく、最終分注製品を受容するために適切なカップを使用するようにユーザに注意を喚起する。(任意選択的に、ディスペンサは、8オンスの分量を完全に受容するために必要とされる最小サイズのグラスまたはカップの存在を確認する、センサを有してもよい。)この例では、ディスペンサは、ディスペンサによって取得された情報に基づいて、予熱の持続時間、穿刺時間、注入時間、希釈液の温度、希釈液の容積、および注入された希釈液の流量を確立する。
次に、容器は、ディスペンサの飲料を作り出す空洞の中へと装填され、適所に固定される。図69Aに示されるように、容量がより大きい容器は、中間段よりも狭い下セクションを有し、下セクションは中間段を越えて空洞の底まで延在することを可能にする。(注記:これらの記載における「底部」および「上部」という単語の使用は概念を明確にする助けとなるが、飲料を作り出す空洞の配向を対称軸が垂直であるものにのみ限定することを意図しない。知識豊富な当業者であれば、空洞を、水平もしくはいかなる他の角度にでも配向することが可能であり、また必要に応じてシステムが機能するように適切なハードウエアを構成することが可能であることを認識するだろう。)非直線状の側壁は、容器が中間穿孔段を避け、かつ依然として、第1の容量がより小さいポッドと同じフランジ直径を有することを可能にする。空洞の底部深さは、引き込み可能な穿孔器を有し、この実施形態では、これは、容器の中への内向きの穿刺を後まで遅らせる。
いったん容器が固定されると、ユーザは、1つの最終行為、例えば、ディスペンサまたは接続されたデバイス上でのボタンを押すことを開始して、製品を作り出すための自動機能を始めてもよい。飲料のスタイルの検出に基づいて、ディスペンサは、容器の蓋に通気開口を作り出し、補助的な予熱の期間を開始して、内容物の大部分を冷凍状態に保ちながら、容器の内側の冷凍内容物の最外部分のみを融解させる。この例では、所望の飲料は冷たいものであるため、冷凍内容物の融解のエンタルピーを使用して、希釈液の温度を、40°~50°Fの冷やした温度まで低下させる。冷凍オレンジジュース内容物の外側部分が融解された後、冷凍内容物および付与されるエネルギーの量についてのアルゴリズムによって予測されるように(開ループ)、または1つ以上の熱センサによって収集された情報からの閉ループのフィードバックを介して判定されるように、底部の下に位置する空洞の深さの穿孔器が、容器内の中へと上向きに推進され、底部を穿孔して、液体内容物が、穿孔器のチャネルから、ディスペンサ内のノズルを通して、飲料の入れ物内に流出することを可能にする。加えて、通気孔を作り出したものと同じである入口穿孔器が、再び、しかしより大きい深さまで貫通する。それは、通気孔と同じ場所に蓋にある通気孔よりも大きい直径を作り出す。孔は進入針の周りにきつい嵌合の密封を形成し、その上に、針は約6オンスの周囲水を典型的に熱い飲料について使用されるよりも緩やかな速度で容器の中へと送達し、より冷たい注入された液体に、冷凍内容物と相互作用し、かつ融解内容物の完全な融解を促進するためのより多くの時間を与える。
標的有効性(目標の有効性、目標の効能)および温度へと冷凍内容物と希釈液との混合を迅速化するために、攪拌が追加される。このようにして、冷凍内容物と周囲温度の希釈剤との間で平衡状態に到達すると、作り出された分注製品は、冷蔵温度に到達し得る。最終製品は、100%オレンジジュースについてのFDA基準を満たす、11.8のブリックスを有する、グラス一杯の冷やされたオレンジジュースである。
実施例4
図69A~Bの容量がより大きい容器を伴うこの実施例では、ディスペンサは、容器内の冷凍内容物の温度を過剰に温かいものとして検出し、冷たい飲料を作り出すことの開始を拒絶する。解凍が許容された場合に、腐敗し、健康被害を作り出す可能性がある乳製品または何らかの他の製品を容器が収容しないことを想定して、ディスペンサは、容器を冷凍庫内に配置するようにユーザに指示してもよい。代替的に、容器の温度が、貯蔵された製品についての何らかの最大許容可能値を超えた場合、ディスペンサは使用に対して安全でないものとして製品を廃棄するようにユーザに指示てもよい。
実施例5
この実施例では、2.25オンスの容器は、集合的に、高温で提供されるカフェラッテを作り出すことが意図される、0.9オンスの冷凍コンデンスミルク、1/2オンスの冷凍ヘビークリーム、10グラムの砂糖、および24のTDSを有する、1/2オンスの冷凍コーヒー抽出物を収容する。ディスペンサは、光学センサを用いて容器上の視覚的マークを読み取り、1.5%TDSのコーヒー濃度、標的乳製品、および甘味レベルを有する、8オンスのホットラッテを作り出すためのプロセス設定を確立する。加えて、容器検出に続いて、ディスペンサの正面の赤色に点滅するボタンは、飲料が熱い状態で分注されるだろうと伝える場合がある。この例では、ディスペンサは、容器のマーキングからディスペンサによって取得された情報に基づいて、予熱の持続時間、穿刺時間、注入時間、希釈液の温度、希釈液の容積、および注入された希釈液の流量を確立する。上記の例におけるように、次に、容器は、ディスペンサの飲料を作り出す空洞の中へと装填され、適所に固定される。
いったん容器が固定されると、ユーザは、1つの最終行為、例えば、ディスペンサまたは接続されたデバイス上でのボタンを押すことを開始して、製品を作り出すための機能を始めてもよい。ディスペンサは、容器の蓋に通気開口を作り出し、補助的な加熱の期間を開始して、冷凍内容物の大部分を融解させる。以前と同じように、この期間は、開ループまたは制御された閉ループとすることができる。この例では所望の飲料は熱いものであり、2オンス全ての冷凍内容物を融解および加熱されなければならないため、実施例3の第1の容量がより小さい容器から作り出される同様のサイズの熱いコーヒー飲料よりも長い予熱が必要とされる。熱センサの読み取り値および/または全エネルギー投入量に基づいて、冷凍内容物の質量の大部分が融解された後、空洞の底部の深さの下に設置された穿孔器が、容器の中へと上向きに推進され、容器を穿孔して、液体の内容物は、穿孔器のチャネルから、ディスペンサのノズルを通して、および飲料の入れ物内へと流出することができる。
加えて、蓋における通気孔よりも大きい直径を有する穿孔器が、容器の通気孔と同じ場所に挿入され、水加熱器によって190°Fまで加熱された6オンスの水を容器へと送達するために、貫通器の周りにきつい嵌合の密封を作り出す。水は、いかなる残存する冷凍内容物も完全に融解させ、容器の内容物と混合し、これを希釈および加熱して、標的温度(目標の温度)および有効性の飲料を分注することができる。攪拌および流量を制御して、容器内で融解された内容物および分注液体を可能な限り均一化してもよい。注入された水の最後の部分は、容器をきれいにすすぎ、注入および出口穿孔器から全ての乳製品残留物を除去する。
実施例6
この実施例では、2.25オンスの容器は、44.8のTDSを有する、2オンスの冷凍コーヒー抽出物を収容し、大きいバッチの分量のコーヒーを作り出すことが意図される。ディスペンサは、光学センサを用いて容器上の視覚的マークを読み取り、1.4のTDSを有する、64オンスの熱いコーヒーを作り出すためのプロセス設定を確立する。ディスペンサはリザーバ内の水のレベルを検出し、必要な場合、より多くの水を添加するようにユーザに指示する。容器の検出に続いて、ディスペンサの正面の赤色に点滅するボタンを使用して、飲料が熱いものであると伝えることができ、注意の合図が、分注された製品を受容するために、大きい飲料の入れ物を選ぶようにユーザに通知してもよい。あるいは、ディスペンサは、64オンスの飲料の給仕に好適であるものとして、ディスペンサによって容易に検出される(例えば、近接センサ、RFIDチップ、バーまたはQRコード(登録商標)など)ように設計されている、カラフの存在を感知する。
この実施例では、ディスペンサは、ディスペンサによって取得された情報に基づいて、予熱の持続時間、穿刺時間、注入時間、希釈液の温度、希釈液の容積、および注入された希釈液の流量を確立する。先の例におけるように、次に、容器は、ディスペンサの飲料を作り出す空洞の中へと装填され、適所に固定される.いったん容器が固定されると、ユーザは、1つの最終行為、例えば、ディスペンサまたは接続されたデバイス上のボタンを押すことを開始して、製品を作り出すのための機能を始めてもよい。ディスペンサは、容器の蓋に通気開口を作り出し、補助的な加熱の期間が開始されて、冷凍内容物の小さい外側層を融解する。この例では、飲料は、大きい量の加熱された液体により希釈され、容器の穿孔のために冷凍内容物を軟化させるのに十分な予熱のみを必要とする。
いったん予熱が始められると、空洞の底部深さの下に設置された穿孔器が容器の中へと上向きに推進され、容器を穿孔し、液体内容物は穿孔機のチャネルから、ディスペンサのノズルを通って、大きい飲料の入れ物の中へと流出することができる。加えて、蓋における通気孔よりも大きい直径を有する穿孔器が容器の上蓋内の通気孔と同じ場所に挿入され、190°Fまで加熱された62オンスの水を送達するために、きつい嵌合の密封を作り出す。添加された水は、内容物のいかなる残存する冷凍部分も融解させ、容器の内容物と混合し、これを加熱および分注して、大きいバッチの分量のコーヒーを作り出す。
実施例7
この実施例では、本明細書に開示される幾何学的形状のうちのいずれか1つを有する容器は、両方とも針によって端部層から変位されたときに、冷凍液体内容物と容器の端部層(底部)との間に少なくとも5mmの空間を可能にし、かつ冷凍液体内容物と容器のカバー層(上部)との間に少なくとも追加の5mmの空間を可能にするようにサイズ決めされた、冷凍液体内容物を収容する。冷凍液体内容物は、内容物(15°Fの)が195°Fの8オンスの水と合わされたときに、約140°F~190°Fの温度で最終飲料製品を提供するようにさらにサイズ決めされる。冷凍液体内容物は、8オンスの水と合わされたときに、1.15TDS~1.35TDSの最終製品強度を有するコーヒー飲料を生成する濃度レベルを有する。またさらにこの例では、冷凍液体内容物(0°F~32°Fの温度の)は、ディスペンサおよび/または既知の一人分の分量のブルーワーの針(例えば、約4mmの長い斜めの尖ったセクションを有する外径約2.5mmの中空針)からの力が、内容物内に埋め込まるか、または内容物の一部分のみを、容器の表面から離れるように変位させるのではなくむしろ、容器の内面から冷凍液体内容物を押しのけることになるような、硬さレベルを有する。
実施例8
この実施例では、飲料のスタイルの検出およびユーザによって選択されたエスプレッソのための2オンスの設定に基づいて、ディスペンサは、第1に容器の上蓋に通気開口を作り出して、飲料作製プロセス中に生成されたいかなる内部圧力も雰囲気へと漏れ出ることができるようにする。この例では、熱い飲料が所望され、飲料を作り出すレシピは、0.75オンスの冷凍内容物を正しく融解させ、所望の温度まで加熱するために、過剰に小さい希釈容積の加熱された水しか要求しない。したがって、冷凍内容物全体を融解させるための予熱の持続時間を計算し、分注または希釈剤の添加の前に結果として生じる液体の温度を約85°Fまで増加させる。この冷凍/融解された内容物の85°Fへの昇温は、内容物の熱特性の知識に基づく開ループの様式で、または1つ以上の熱センサが内容物の昇温を追跡し、かつ適切な時間に二次的な加熱器への給電を中断する、閉ループのフィードバック駆動システムのいずれかで、達成することができる。内容物を均質化し、かつ融解を迅速化するために、補助的な熱と一致して往復運動も適用される。冷凍内容物のうちのいずれかの蒸気への局所的蒸発を最小限に抑えるために、補助的な熱の強度およびその全体的な持続時間も制御される。
いったんおよそ85°Fの温度に到達すると、容器が配設された空洞の下に設置された穿孔器が容器の底部を通して上向きに推進され、容器の底部を穿孔し、液体内容物は、穿孔器のチャネルからディスペンサのノズルを通して飲料の入れ物内へと流出することができる。先に作製された通気孔よりも大きい直径(穿孔器の周辺の周りのきつい嵌合を確実にするために)を有する穿孔器が容器の蓋の通気孔と同じ場所に挿入され、穿孔器と容器の蓋との間に実質的に漏れのない嵌合を作り出し、それにより190°Fまで加熱された1.25オンスの水を容器の中へと分注し、融解した冷凍内容物を混合、希釈、および分注して、7.5のTDS、2オンスの容積、およびおよそ150°Fの温度を有する、エスプレッソ飲料を作り出すことができる。分注サイクルの終わりに生じる高温水の注入は、容器を全ての抽出物がきれいになくなるようにすすぎ、リサイクルのための容器の適合性を最適化する。いかなる残留物もより良好に洗い流すために、容器および分注チャネルに高温の希釈剤の分注と協調して攪拌が追加されてもよい。次に、空の容器が取り出され、リサイクルされてもよい。
実施例9
この実施例では、1オンスの容器は、40のTDSを有する0.5オンスの冷凍濃縮された茶抽出物、および50のブリックスを有する0.25オンスの冷凍ピーチ濃縮物を収容し、熱いピーチ緑茶飲料を作り出すことが意図される。ディスペンサは、容器上のマークまたは他のインジケータから情報を収集し、この飲料については、容積を選択するための選択肢(容器と関連付けられた情報によって制御される選択肢)を提供しない。容器の検出に続いて、ディスペンサ上の赤色に点滅するボタンが、飲料が熱い状態で分注されることになると連絡する場合がある。ディスペンサは、ディスペンサによって検出された容器と関連付けられた情報に基づいて、レシピを確立する。この例では、ディスペンサは、取得された情報に基づいて、予熱の持続時間、穿刺時間、注入時間、希釈液の温度、および希釈液の容積を確立する。次に、容器は、ディスペンサの飲料を作り出す空洞の中へと装填され、適所に固定されて、2つ以上の容器サイズに順応する空洞内の中間段上に載置される。
いったん容器が固定されると、ユーザは1つの最終行為、例えば、ディスペンサまたは接続デバイス上のボタンを押すことを開始して、製品を作り出すための自動機能を始めてもよい。飲料スタイル設定の検出に基づいて、ディスペンサは容器の上蓋に通気開口を作り出し、冷凍内容物の外側部分を軟化および液化のみするために、補助的な予熱の持続時間が開始され、それにより段の下にある穿孔器は大きい力を用いずに容器を貫通し、必要とされる場合、冷凍内容物を、入口点から離れるように変位させることができる。出口穿孔器が容器を穿孔した後、蓋内の通気孔よりも大きい直径を有する穿孔器が容器の蓋内の通気孔と同じ場所に挿入される。これが、およそ190°F(元のレシピに基づいてプロセッサによって計算され、これに続いて、予熱後に容器のなされた実際の温度測定値に基づいて修正されるように)まで加熱された7.25オンスの水の添加のためにきつい嵌合を作り出し、これが容器の中へと分注されて、容器の内容物とともに混合、融解、希釈、および分注されて、所望の濃度の緑茶およびピーチの香味を有する8オンスの飲料を作り出すことになる。
予熱機能および7.25オンスのおよそ190°Fの希釈剤が、最終分注製品を、およそ150°Fの温度にする。最終的な高温水の注入が、容器をすすいで実質的に全ての内容物をきれいに落とす。容器および分注チャネルからいかなる残留物からもより良好に洗い流すために、高温の希釈剤の分注と協調して、攪拌が追加されてもよい。攪拌は、冷凍内容物の融解速度も増し、また衛生のために純粋な水のより長いすすぎも提供する場合がある。次に、空の容器が取り出され、リサイクルされてもよい。
この開示を読めば、当業者に明らかなように、本開示は、上記に具体的に開示されるもの以外の形態で具現化することができる。したがって、上記に記載される実施形態は、例証として考慮されるべきであり、制限として考慮されるべきではない。当業者であれば、わずかな定められたとおりの実験を使用して、本明細書に記載される特定の実施形態に対する多数の均等物を認識する、または確かめることができるだろう。