JP7164492B2 - コネクタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気的な接続に用いられるコネクタ装置に関する。
従来、この種のコネクタ装置として、プラグコンタクトを備えたプラグコネクタと、レセプタクルコンタクトを備えたレセプタクルコネクタとからなり、プラグコネクタおよびレセプタクルコネクタのハウジング同士を嵌合させることで、両コンタクト同士が弾性的に接触して電気接続される構成の電気コネクタが知られている。このようなコネクタ装置では、プラグコネクタとレセプタクルコネクタとを嵌合させただけでは、両コネクタを引き抜く方向に外力が作用した際に、両コネクタの嵌合が外れるおそれがあるため、両コネクタの嵌合状態をロックするためのロック機構を設ける技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。当該ロック機構は、プラグコネクタに回動可能に設けられたロックバーと、レセプタクルコネクタに設けられたバーロック部とからなり、両コネクタを嵌合させた際に、プラグコネクタのロックバーを回動操作してレセプタクルコネクタのバーロック部に係合させることで、両コネクタの嵌合状態がロックされるように構成されている。
特開2017-139170号公報
しかしながら、上記特許文献に記載のコネクタ装置では、プラグコネクタとレセプタクルコネクタとを嵌合させた際に、当該嵌合操作とは別個の操作として、ロックバーを回動操作する必要があり、嵌合接続時の操作性が低下するとともに、ロックを掛け忘れるおそれがあるという課題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、嵌合接続時の操作性を向上させて、ロックの掛け忘れを未然に防止することのできるコネクタ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るコネクタ装置は、第1コネクタ(例えば、実施形態におけるレセプタクルコネクタ10)と、前記第1コネクタと前後方向を嵌合方向として嵌合接続される第2コネクタ(例えば、実施形態におけるプラグコネクタ50)とを備えるコネクタ装置であって、前記第1コネクタは、第1ハウジングと、前記第1ハウジングに左右方向に沿って配列される複数の第1コンタクトと、前記第1ハウジングを覆って設けられる第1金属シェルとを備え、前記第2コネクタは、前記第1ハウジングと嵌合する第2ハウジングと、前記第2ハウジングに左右方向に沿って配列される複数の第2コンタクトと、前記第2ハウジングを覆って設けられる第2金属シェルとを備え、前記第1金属シェルの上面の左右両側に一対のロック孔を設け、前記第2金属シェルの上面に嵌合側端部に向けて延びて上下方向に弾性変形可能な延出部を設けるとともに、前記延出部の左右両側に下方に突出する一対のロック爪を設け、前記第1コネクタと前記第2コネクタとを嵌合接続したときに、前記延出部が前記第1金属シェルの上面と対向し、前記ロック爪が前記ロック孔に入り込んで係止されることにより、前記第1コネクタと前記第2コネクタとが嵌合状態でロック保持されるように構成し、前記第2コネクタは、前記延出部に
おける前記一対のロック爪の間において前記延出部の嵌合側端部から上方に折曲形成され、押圧操作されることで前記延出部を前記第1金属シェルの上面から離反するように弾性変形させて前記ロック爪と前記ロック孔との係止を解除するロック解除レバーを備えていることを特徴とする。
上記構成のコネクタ装置において、前記第2金属シェルは、1枚の金属板を加工して略中空の箱状に形成されて、前記第2ハウジングの上面及び下面を覆うようにして装着されていることが好ましい。
また、上記構成のコネクタ装置において、前記第2金属シェルの下面側には、上下方向に弾性変形可能なバネ性を有する複数のグランド接触片が一体形成されており、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとを嵌合接続したときに、前記グランド接触片が前記第1金属シェルと当接接続することが好ましい。
また、上記構成のコネクタ装置において、前記第2コネクタは、同軸ケーブルの端部に取り付けられるケーブルコネクタであり、前記同軸ケーブルの内側導体は、前記第2コンタクトに接続され、前記同軸ケーブルの外側導体は、上側グランドバーと下側グランドバーとの間に挟まれた状態で接続され、前記上側グランドバーは前記第2金属シェルの上面に半田接続され、前記下側グランドバーは前記第2金属シェルの下面に半田接続されることが好ましい。
また、上記構成のコネクタ装置において、前記ロック解除レバーは、左右方向に延びて当該ロック解除レバーの板厚方向に貫通する長孔部を有し、前記長孔部には、可撓性を有するシート状のプルタブの一端部が挿入されて取り付けられており、前記プルタブの他端部が前記板厚方向に引っ張られることで、前記ロック解除レバーが前記係止を解除する方向に押圧されるとともに、前記第1コネクタに対して前記第2コネクタが前記嵌合方向と逆方向に押圧されることが好ましい。
また、上記構成のコネクタ装置において、前記ロック解除レバーは、同一直線上に互いに離間して配置される左右一対の前記長孔部を有し、前記プルタブは、二股状に延びて左右一対の前記長孔部にそれぞれ挿入されて取り付けられる一対の前記一端部を有していることが好ましい。
本発明に係るコネクタ装置によれば、第1コネクタと第2コネクタとを嵌合させるだけのワンアクションのみで、両コネクタの嵌合状態をロック保持することができるため、この嵌合接続時の操作性が向上するとともに(特に、狭いスペースにおいても操作性を害することなく)、ロックのかけ忘れを未然に防止することができ、作業性および信頼性に優れたコネクタを提供することが可能となる。また、第2金属シェルのロック爪が上方に撓みながら摺動した後に下方に弾性復帰して第1金属シェルのロック孔に嵌り込む構造であるため、作業者に対してロックが掛かった感触(クリック感)を付与して、両コネクタが嵌合したことを的確に感知させることが可能となる。さらに、両コネクタの金属シェル同士が係合してロックが掛かる構造であるため、かかるロック構造の機械的強度を向上させることが可能となる。加えて、両コネクタが嵌合している状態で、第2コネクタが煽られたとしても、当該ロック箇所にて第1金属シェル及び第2金属シェルが係合接触しているため、グランド接続を安定化することができる。
また、上述の本発明において、第2金属シェルの全体が1枚の金属板を用いて一体形成されていることで、シールド効果を高めることができるとともに、当該第2金属シェルの機械的強度を向上することができ、さらには、部品点数や組立工数を削減することができ
る。
また、上述の発明において、第2金属シェルの全体が1枚の金属板を用いて一体形成されていることで、この第2金属シェルを第2ハウジングの成形後に上面及び下面を覆おうように後付けすることができるようになる。従って、第2金属シェルの下面側にばね性を有するグランド接触片を形成することが可能となり(インサートモールドではグランド接触片を形成するのが困難)、第2コネクタが煽られたとしても、グランド接触部がその動きに追従したかたちで撓むため、第1金属シェルと第2金属シェル(グランド接触片)との接触状態を常に維持することができ、グランド接続を安定して行うことが可能となる。
また、上述の発明において、第2金属シェルの下面と下側グランドバーとが接続されることで、第2金属シェルのグランド接触片と第1金属シェルとのグランド接続によって基板のグランドパターンに最短距離でグランドされることになるため、伝送特性及びEMS特性の向上を図ることが可能となる。
また、上述の発明において、プルタブが引っ張られることにより、ロック解除レバーが係止を解除する方向に押圧されるとともに、第1コネクタに対して第2コネクタが嵌合方向と逆方向に押圧されることで、プルタブを必要以上の力で引っ張ったとしても、ロック爪とロック孔との係止が解除された瞬間に、この引張力(ロック解除レバーを押圧する力)が解放されるため、ロック解除レバーが過剰に変位することもなく、第2金属シェルに塑性変形や破損が生じる不具合を防止することが可能となる。
また、上述の発明において、ロック解除レバーが同一直線上に互いに離間して配置される左右一対の長孔部を有し、プルタブが二股状に延びて左右一対の長孔部にそれぞれ挿入されて取り付けられることで、一対の長孔部の間に両持ち支持の梁構造(補強梁)が形成されるため、ユーザーがプルタブ付きの仕様とプルタブ無しの仕様とのいずれの仕様を選択した場合でも、ロック解除時の不具合(金属シェルの塑性変形)が解消された高品位のコネクタ装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るコネクタ装置の斜視図である。 上記コネクタ装置の嵌合状態を示す断面斜視図である。 上記コネクタ装置の嵌合状態を示す断面図である。 上記コネクタ装置のレセプタクルコネクタを基板に実装した状態の斜視図である。 レセプタクルコネクタを上方から見た斜視図である。 レセプタクルコネクタを下方から見た斜視図である。 レセプタクルコネクタの断面図である。 上記コネクタ装置のプラグコネクタを上方から見た斜視図である。 プラグコネクタを下方から見た斜視図である。 プラグコネクタの分解斜視図である。 プラグコネクタをレセプタクルコネクタに嵌合させる前の状態を示す斜視図である。 プラグコネクタをレセプタクルコネクタに嵌合させる前の両ロック部の状態を示す断面図である。 プラグコネクタをレセプタクルコネクタに嵌合させる前の両コンタクトの状態を示す断面図である。 プラグコネクタのプラグシェルとレセプタクルコネクタのレセプタクルシェルとが接触した状態を示す斜視図である。 プラグコネクタのプラグシェルとレセプタクルコネクタのレセプタクルシェルとが接触した状態を示す断面図である。 プラグコネクタとレセプタクルコネクタとが嵌合した状態を示す斜視図である。 プラグシェルのロック爪がレセプタクルシェルのロック孔に係止した状態を示す断面図である。 プラグコネクタ及びレセプタクルコネクタの両コンタクトが接触した状態を示す断面図である。 プラグシェルのロック爪をレセプタクルシェルのロック孔から外した状態を示す斜視図である。 プラグシェルのロック爪をレセプタクルシェルのロック孔から外した状態を示す側面図である。 第1実施形態の変形例に係るコネクタ装置の斜視図である。 第1実施形態の変形例に係るコネクタ装置の嵌合状態を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るコネクタ装置の斜視図である。 第2実施形態のコネクタ装置の嵌合状態を示す斜視図である。 第2実施形態のコネクタ装置の嵌合状態を示す平面図である。 図25の矢印XXV-XXVに沿って示す断面図である。 第2実施形態のプラグコネクタを示す斜視図である。 第2実施形態の変形例に係るコネクタ装置(プルタブ付きの仕様)を示す斜視図である。 第2実施形態の変形例に係るコネクタ装置(プルタブ無しの仕様)を示す斜視図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。本発明の第1実施形態に係るコネクタ装置1を図1~図10に示しており、これらの図を参照してコネクタ装置1の全体構成について説明する。なお、断面図においては、理解を容易にするため、一部の構成要素のハッチングを省略している場合がある。
コネクタ装置1は、基板2上に設けられたレセプタクルコネクタ(基板側コネクタ)10と、複数本の同軸ケーブル3の端部に設けられたプラグコネクタ(ケーブル側コネクタ)50とから構成されており、両コネクタ10,50を基板2の表面に対して平行な方向に嵌合させることにより、基板2と同軸ケーブル3とを電気的に接続することができる。なお、以下の説明では、便宜上、前後、左右及び上下の方向を図1に示す状態を基準に定義しており、図1に示す矢印の方向として、各コネクタ10,50の嵌合方向を前後方向、各コネクタ10,50の端子配列方向(コンタクト配列方向)を左右方向、これら前後方向および左右方向に直交する方向を上下方向と称して説明する。
レセプタクルコネクタ10は、基板2上に取り付けられるレセプタクルハウジング20と、レセプタクルハウジング20に左右方向に沿って配列保持される複数のレセプタクルコンタクト30と、レセプタクルハウジング20の周囲を部分的に覆うレセプタクルシェル40とを備えて構成される。
レセプタクルハウジング20は、樹脂等の電気絶縁性材料を用いて一体成型されており、基板2の表面上に設けられる底壁部21と、底壁部21の左右縁部から立設する左右の側壁部22と、底壁部21の前縁部から立設する奥壁部23と、底壁部21と上下に対向する天壁部24とを有し、全体として略矩形箱状に形成されている。このレセプタクルハウジング20には、各壁部21,22,23,24により包囲されて後方に向けて開放される嵌合凹部25が形成されている。奥壁部23には、複数のレセプタクルコンタクト3
0が左右方向に所定の配列ピッチで固定保持されている。
レセプタクルコンタクト30は、金属等の導電性材料の薄平板にプレス加工(打ち抜き加工及び曲げ加工)を施して図示する所定形状に形成されており、インサート成形によりレセプタクルハウジング20に一体的に取り付けられている。このレセプタクルコンタクト30は、レセプタクルハウジング20の奥壁部23に保持される固定部31と、固定部31の一方の端部から下方に屈曲されて基板2上に形成された配線パターン2aに接合される接合脚部32と、固定部31の他方の端部に繋がり嵌合凹部25内に突出して略板厚方向(略上下方向)に弾性変形する弾性部33とを備えて構成される。弾性部33の先端には、相手側のプラグコンタクト70と接触する部位となる接触部34が略U字状に屈曲形成されている。
レセプタクルシェル40は、レセプタクルハウジング20の天壁部24に取り付けられて該天壁部24の外表面を覆う上シェル板41と、レセプタクルハウジング20の底壁部21に取り付けられて該底壁部21の外表面を覆う下シェル板45と、上シェル板41及び下シェル板45の左右の端部を連結してレセプタクルハウジング20に埋設される連結板(図示せず)とから構成される。このレセプタクルシェル40は、金属等の導電性材料の薄平板にプレス加工(打ち抜き加工及び曲げ加工)を施して図示する所定形状に形成されており、インサート成形によりレセプタクルハウジング20に一体的に取り付けられている。上シェル板41の左右両端には、平面視にて矩形状をなす一対のロック孔42が上下に貫通形成されている。下シェル板45には、嵌合凹部25内で上方に露出する複数のグランド端子部46が形成されている。また、下シェル板45の左右両端および後端には、舌片状の複数のグランド接合部47,48が外方に突出形成されている。各グランド接合部47,48は、基板2上に形成されたグランドパターン2bに半田付けにより接続される。
プラグコネクタ50は、複数の同軸ケーブル3の端部に設けられるプラグハウジング60と、プラグハウジング60に左右方向に沿って配列保持される複数のプラグコンタクト70と、プラグハウジング60の周囲を部分的に覆うプラグシェル80とを備えて構成される。
プラグハウジング60は、樹脂等の電気絶縁性材料を用いて一体成型されており、左右方向に延びる横長の基部61と、基部61の前部から前後方向に延びてレセプタクルハウジング20の嵌合凹部25に嵌合する嵌合凸部62とを備えて構成される。このプラグハウジング60には、複数のプラグコンタクト70がインサートモールドにより取り付けられている。また、プラグハウジング60の外表面には、プラグシェル80が加締められて取り付けられている。基部61の上方には、複数の同軸ケーブル3の末端部分を収容するケーブル収容部63が形成されている。
同軸ケーブル3は、導電性材料からなる芯線(内側導体)3aと、絶縁性材料からなり芯線3aの外周を覆うように設けられた内側被覆3bと、導電性材料からなり内側被覆3bの外周を覆うように設けられたシールド線(外側導体)3cと、絶縁性材料からなりシールド線3cの外周を覆うように設けられた外側被覆3dとを有して構成される。この同軸ケーブル3の末端部分においては、この末端側から順に、芯線3a、内側被覆3b、シールド線3c、外側被覆3dがそれぞれ露出するようになっている。同軸ケーブル3の末端部分において露出された芯線3aは、プラグコンタクト70に半田付けにより接合される。一方、同軸ケーブル3の末端部分において露出されたシールド線3cは、互いに平行に配置された上下二段のグランドバー4,5(上側グランドバー4、下側グランドバー5)に挟み込まれている。各グランドバー4,5は、導電性材料を用いて左右方向に延びる長尺の平板状に形成されており、露出状態のシールド線3cに半田付けにより接合される
プラグコンタクト70は、金属等の導電性材料の薄平板にプレス加工(打ち抜き加工及び曲げ加工)を施して図示する所定形状に形成されており、インサート成形によりプラグハウジング60に一体的に取り付けられている。このプラグコンタクト70は、プラグハウジング60の基部61の上面側に露出して同軸ケーブル3の芯線3aと半田付けされる芯線接続部71と、プラグハウジング60の嵌合凸部62の上面側に露出して相手方のレセプタクルコンタクト30と接触する接触部72とを備えて構成される。
プラグシェル80は、プラグハウジング60の上面側を覆う上シェル部81と、プラグハウジング60の下面側を覆う下シェル部86と、プラグハウジング60の左右両面で上シェル部81及び下シェル部86を連結する連結部89とを有して構成される。このプラグシェル80は、プラグハウジング60の成形後に加締められて取り付けられる(後付けされる)。
上シェル部81は、プラグハウジング60の基部61の上面側を覆う上シェル本体部82と、上シェル本体部82から前方に向けて片持ち状に延出されて上下方向に弾性変形可能な延出部83と、延出部83の前端の左右両側から下方に突出する一対のロック爪84と、延出部83の前端の中央から上方に折り曲げられて斜め前方に向けて傾斜するロック解除レバー85とを有している。上シェル本体部82には、その後端部からケーブル収容部63側に向けて略U字状に屈曲されて該上シェル本体部82の下面に沿って前方に延びる複数の上側半田接続部82aが設けられている。この上側半田接続部82aは、上シェル本体部82に貫通形成された上側開口窓部82bを通して上方に露出されており、上側グランドバー4に半田付けにより接合される。延出部83は、その左右両側が前後方向に沿って切り欠かれており、板厚方向(上下方向)に弾性変形可能になっている。この延出部83の前端側(自由端側)には、左右一対のロック爪84が設けられている。ロック爪84は、その前端位置で略U字状に屈曲されて下方に突出するように形成されて、レセプタクルシェル40のロック孔42に係止可能に構成されている。ロック解除レバー85は、一対のロック爪84の間において延出部83と一体的に形成されており、略板厚方向(ほぼ後方)に押圧される操作が加わることにより、延出部83を上方に弾性変形させて(延出部83をロック爪84と共に上方に持ち上げて)、一対のロック爪84による係止を解除する。なお、ロック解除レバー85を斜め上方に傾斜した姿勢で設けることで、作業者の手指による押圧力によって延出部83を上方に持ち上げ易くしている(すなわち、ロックの解除操作を容易化している)。また、ロック解除レバー85は、左右方向に広幅に形成されて剛性をもたせており、押圧操作されたときに上シェル本体部82の前端を支点として延出部83を持ち上げるだけの機械的強度を有しているため、単一のロック解除レバー85を操作するだけで、左右2カ所のロック爪84による係止を同時に解除することができるようになり、操作性が良好となっている。
下シェル部86は、プラグハウジング60の基部61の下面側を覆う下シェル本体部87と、下シェル本体部87の前部に繋がり嵌合凸部62の下面側を覆う延在部88とを有している。下シェル本体部87の中央には、その後端部からケーブル収容部63側に向けて略U字状に屈曲されて該下シェル本体部87の上面に沿って前方に延びる複数の下側半田接続部87aが設けられている。この下側半田接続部87aは、下シェル本体部87に貫通形成された下側開口窓部87bを通して上方に露出されており、下側グランドバー5に半田付けにより接合される。延在部88には、下方(基板側)に向けて切り起こされた片持ち状のグランド接触片88aが複数形成されている。グランド接触片88aは、その板厚方向(上下方向)に弾性変形可能であり、レセプタクルシェル40のグランド端子部46と整合する位置関係に配置されることで、両コネクタ10,50が嵌合した際にグランド端子部46と接触してグランド接続されるように構成されている。
次に、本実施形態の理解を容易なものとするため、図11~図20を追加参照して、コネクタ装置1の作用について説明する。以下では、プラグコネクタ50とレセプタクルコネクタ10とを嵌合接続する過程について説明する。なお、断面図においては、理解を容易にするため、一部の構成要素のハッチングを省略している場合がある。
まず、図11~図13に示すように、両コネクタ10,50を嵌合接続するには、プラグコネクタ50の嵌合凸部62とレセプタクルコネクタ10の嵌合凹部25とを前後方向に対向させて、プラグコネクタ50とレセプタクルコネクタ10とを位置合わせする。
続いて、図14~図15に示すように、プラグコネクタ50の嵌合凸部62をレセプタクルコネクタ10の嵌合凹部25に対して徐々に嵌合させる。このとき、プラグシェル80のロック爪84がレセプタクルシェル40の上シェル板41の先端部に突き当たり押し上げられることで、延出部83の全体が上方に向けて弾性変形する。そのため、嵌合凸部62と嵌合凹部25との嵌合を進めていくと、プラグシェル80のロック爪84がレセプタクルシェル40の上シェル板41の上面に乗り上げて弾性的に押圧状態で摺動することになる。
そして、図16~図17に示すように、プラグコネクタ50の嵌合凸部62がレセプタクルコネクタ10の嵌合凹部25に完全に嵌合すると、プラグシェル80のロック爪84がレセプタクルシェル40のロック孔42に到達することで、このプラグシェル80のロック爪84がレセプタクルシェル40のロック孔42に復元弾性によって入り込んで係止され、両コネクタ10,50同士の嵌合状態がロックされる。また、図18に示すように、プラグコネクタ50の嵌合凸部62がレセプタクルコネクタ10の嵌合凹部25に完全に嵌合すると、プラグコンタクト70とレセプタクルコンタクト30とが接触するとともに、プラグシェル80のグランド接触片88aとレセプタクルシェル40のグランド端子部46とが接触する。このとき、プラグコンタクト70とレセプタクルコンタクト30とが適切な接触力をもって弾性的に接触することで、両コネクタ10,50が電気接続され、基板2と同軸ケーブル3との間で信号伝送が可能となる。また、プラグシェル80及びレセプタクルシェル40が両コネクタ10,50の内部に形成される信号伝送回路を包囲するとともに、プラグシェル80のグランド接触部88aとレセプタクルシェル40のグランド端子部46とが適切な接触力をもって弾性的に接触して、プラグシェル40とレセプタクルシェル80とがグランド接続されることで、両コネクタ10,50の内部から発生する電磁波又は外部からの電磁波を遮断することができる。
両コネクタ10,50のロックを解除するには、図19~図20に示すように、プラグコネクタ50のロック解除レバー85を後方に押圧操作して、プラグシェル80の延出部83(左右のロック爪84)を弾性的に持ち上げることで、ロック爪84とロック孔42との係止が解除され、プラグコネクタ50の嵌合凸部62をレセプタクルコネクタ10の嵌合凹部25から抜去することができる。
以上、第1実施形態に係るコネクタ装置1によれば、プラグコネクタ50とレセプタクルコネクタ10とを嵌合させるだけのワンアクションのみで、両コネクタ10,50の嵌合状態をロック保持することができるため、この嵌合接続時の操作性が向上するとともに(特に、狭いスペースにおいても操作性を害することなく)、ロックのかけ忘れを未然に防止することができ、作業性および信頼性に優れたコネクタを提供することが可能となる。また、プラグシェル80のロック爪84が上方に撓みながら摺動した後に下方に弾性復帰してレセプタクルシェル40のロック孔42に嵌り込む構造であるため、作業者に対してロックが掛かった感触(クリック感)を付与して、両コネクタ10,50が嵌合したことを的確に感知させることが可能となる。さらに、両コネクタ10,50の金属シェル4
0,80同士が係合してロックが掛かる構造であるため、かかるロック構造の機械的強度を向上させることが可能となる。加えて、両コネクタ10,50が嵌合している状態で、プラグコネクタ50が煽られたとしても、当該ロック箇所にてプラグシェル80及びレセプタクルシェル40が係合接触しているため、グランド接続を安定化することができる。
また、第1実施形態に係るコネクタ装置1によれば、プラグシェル80の全体が1枚の金属板を用いて一体形成されていることで、シールド効果を高めることができるとともに、当該プラグシェル80の機械的強度を向上することができ、さらには、部品点数や組立工数を削減することができる。
さらに、第1実施形態に係るコネクタ装置1によれば、プラグシェル80の全体が1枚の金属板を用いて一体形成されていることで、このプラグシェル80をプラグハウジング60の成形後に上面及び下面を覆おうように後付けすることができるようになる。従って、プラグシェル80の下面側にばね性を有するグランド接触片88aを形成することが可能となり(インサートモールドではグランド接触片88aを形成するのが困難)、プラグコネクタ50が煽られたとしても、グランド接触部88aがその動きに追従したかたちで撓むため、グランド接触片88aとグランド端子部46との接触状態を常に維持することができ、グランド接続を安定して行うことが可能となる。
また、第1実施形態に係るコネクタ装置1によれば、プラグシェル80の下面と下側グランドバー5とが接続されることで、プラグシェル80のグランド接触片88aとレセプタクルシェル40のグランド端子部46とのグランド接続によって基板2のグランドパターン2bに最短距離でグランドされることになるため、伝送特性及びEMS特性の向上を図ることが可能となる。
上記第1実施形態では、プラグコネクタ及びレセプタクルコネクタを基板と平行な方向に嵌合接続する水平接続式のコネクタ装置に適用しているが、この構成に限定されるものではなく、プラグコネクタ及びレセプタクルコネクタを基板と直交する方向に嵌合接続する垂直接続式(スタック接続式)のコネクタ装置に適用してもよい。ここで、図21及び図22は、第1実施形態の変形例に係る垂直接続式のコネクタ装置101を示す斜視図である。図中には、第1実施形態と同一の構成要素(又は同一の機能を有する構成要素)には同一の符号を付している。なお、本変形例においても、図21に示す矢印方向として、各コネクタ10,50の嵌合方向を前後方向、各コネクタ10,50の端子配列方向(コンタクト配列方向)を左右方向、これら前後方向および左右方向に直交する方向を上下方向と定義している。本変形例についても、上記実施形態の特徴的な構成を適用することで、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。特に、従来技術のようなロックバーを回動操作して引掛けることで両コネクタの嵌合状態をロックする構造では、該ロックバーを引掛けるスペースを基板実装面側に設けなければならず、構造的に垂直接続式のコネクタ装置に適用できなかったが、本発明に係るコネクタ装置によれば、同一のロック構造を水平接続式及び垂直接続式のコネクタ装置の何れにも適用が可能である。
次に、本発明の第2実施形態に係るコネクタ装置201について、図23~図27を参照して説明する。第2実施形態のコネクタ装置201は、基本的には、前述の第1実施形態のコネクタ装置1と同様の構成を有しており、ケーブル側コネクタ(プラグコネクタ250)の一部の構成のみが相違している。そのため、第2実施形態では、前述の第1実施形態と同一の構成要素(又は同一の機能を有する構成要素)には同一の符号を付して重複説明を省略し、主として第1実施形態と相違する部分を中心に説明する。
コネクタ装置201は、不図示の基板上に設けられたレセプタクルコネクタ(基板側コネクタ)10と、複数本の同軸ケーブル3の端部に設けられたプラグコネクタ(ケーブル
側コネクタ)250とから構成されており、両コネクタ10,250を基板の表面に対して平行な方向に嵌合させることにより、基板と同軸ケーブル3とを電気的に接続することができる。なお、以下の説明では、前述の第1実施形態と同様に、前後、左右及び上下の方向を図23に示す状態を基準に定義しており、図23に示す矢印の方向として、各コネクタ10,250の嵌合方向を前後方向、各コネクタ10,250の端子配列方向(コンタクト配列方向)を左右方向、これら前後及び左右方向に直行する方向を上下方向と称して説明する。
プラグコネクタ250は、複数本の同軸ケーブル3の端部に設けられるプラグハウジング60と、プラグハウジング60に左右方向に配列保持される複数のプラグコンタクト70(図23~図27には現れず)と、プラグハウジング60の周囲を部分的に覆うプラグシェル280とを備えて構成される。
プラグシェル280は、プラグハウジング60の上面側を覆う上シェル本体部82と、上シェル本体部82から前方に向けて片持ち状に延出されて上下方向に弾性変形可能な延出部83と、延出部83の前端の左右両側から下方に突出する一対のロック爪84と、延出部83の前端の中央から上方に折り曲げられて斜め前方に向けて傾斜するロック解除レバー285と、ロック解除レバー285に取り付けられたプルタブ290とを有している。
ロック解除レバー285は、一対のロック爪84の間において延出部83と一体的に形成されており、略板厚方向(上斜め後方)に押圧される操作が加わることにより、延出部83を上方に弾性変形させて(延出部83をロック爪84と共に上方に持ち上げて)、一対のロック爪84による係止を解除する。ロック解除レバー285は、図27に示すように、左右方向に延びる横長のレバー本体部285aと、レバー本体部285aの左右端と延出部83とを繋ぐ一対の立上部285bとを有し、全体として略コ字状又は略ロ字状に形成されている。また、ロック解除レバー285には、レバー本体部285aおよび立上部285bに囲まれて、該ロック解除レバー285の板幅方向(左右方向)に沿って延びる長孔部285cが表裏に貫通形成されている。この長孔部285cには、長尺状に延びるプルタブ290が挿入される。
プルタブ290は、可撓性を有する薄肉のPET樹脂シートから構成される。このプルタブ290の先端部は、レバー本体部285aの周囲に輪状に巻き掛けられつつ長孔部285cに挿入された後、該プルタブ290の非巻き掛け部分(巻き掛けられる手前の部分)に粘着テープ等を介して貼着されている。プルタブ290は、レバー本体部285aの周囲に所定の遊び代をもって巻き掛けられており、レバー本体部285aの周りに回動自在(上下方向に揺動自在)となっている。なお、プルタブ290の巻き掛け部分には、筋押し加工等の折り目付けにより、ロック解除レバー285の上縁部に沿って左右に延びる折り目が形成されている。そのため、プルタブ290を引っ張る際に、プルタブ290の折り目がロック解除レバー285の上縁部に適度に係合することで、両者が互いに滑ることなく、ロック解除レバー285をプルタブ290により確実に押圧操作できるようになっている。
かかる構成のコネクタ装置201において、両コネクタ10,250の嵌合状態を解除するには、手指で摘まんだプルタブ290を後方(図中のA方向)に引っ張り、ロック解除レバー285を板厚方向に押圧することで、プラグシェル280の延出部83(左右のロック爪84)が弾性的に持ち上げられて、ロック爪84とロック孔42との係止が解除されるとともに、プラグコネクタ250の嵌合凸部62がレセプタクルコネクタ10の嵌合凹部25から抜去されて、両コネクタ10,250の嵌合状態が解除されることになる。このとき、ロック解除レバー285を手指で直接的に押圧操作する場合には、ロックを
解除する操作と、プラグコネクタ250を引き抜く操作とが、別々の操作として行われるため(例えば、左手でロック解除レバー285を押圧しながら、右手でプラグコネクタ250を引き抜くことになるため)、ロック解除レバー285を必要以上の力で押圧操作してしまうおそれがあった。一方、ロック解除レバー285をプルタブ290の引張力により押圧する場合には、プルタブ290を必要以上の力で引っ張ったとしても、ロック爪84とロック孔42との係止が解除された瞬間に、この引張力(ロック解除レバー285を押圧する力)が解放されるため、ロック解除レバー285を過剰に押圧することが防止される。また、プルタブ290に対する引張力は、ロック解除レバー285を押圧する力と、プラグコネクタ250を引き抜く力とに分解され、プルタブ290を引っ張るというワンアクションのみで、ロック爪84とロック孔42との係止を解除して、レセプタクルコネクタ10からプラグコネクタ250を抜去することができる。
以上、第2実施形態に係るコネクタ装置201によれば、前述の第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、第2実施形態に係るコネクタ装置201によれば、プルタブ290を必要以上の力で引っ張ったとしても、ロック爪84とロック孔42との係止が解除された瞬間に、この引張力(ロック解除レバー285を押圧する力)が解放されるため、ロック解除レバー285が過剰に変位することもなく、プラグシェル280に塑性変形や破損が生じる不具合を防止することが可能となる。
また、第2実施形態に係るコネクタ装置201によれば、ロック解除レバー285の全体をプルタブ290によってバランス良く押圧操作することができるようになり、一対のロック爪84が同時に抜けることとなるため(左右両端のロックが同時に解除されるため)、一対の係止爪84のうち片方の係止爪84だけが抜ける片抜け現象の発生を回避して、ロック構造が破損するのを防止することができる。
また、第2実施形態に係るコネクタ装置201によれば、該コネクタ装置201の使用用途に応じてプルタブ290の長さを調節することで、例えば、手指の届き難い奥まった場所にコネクタ装置201を設置した場合でも、長尺のプルタブ290を引っ張るだけで、両コネクタ10,250の嵌合状態を解除できるため、その設置場所に依存することなく両コネクタ10,250の嵌合・離脱の各作業をワンアクションのみでそれぞれ行うことができ、その結果、嵌合・離脱の作業性を向上させることができるとともに、コネクタ装置201の使用用途の幅を広げることができる。加えて、プルタブ290が可撓性を有するとともにロック解除レバー285に対して上下に揺動自在に取り付けられているため、このプルタブ290を摘まむ位置や引っ張る方向の自由度が高く、作業性に優れている。
なお、上記第2実施形態では、ロック解除レバー285の板幅方向(左右方向)に沿って延びる1つの長孔部285cが形成されているが、この構成に限定されるものではなく、これを左右に分割した一対の長孔部285cを形成してもよい。ここで、図28及び図29は、上記第2実施形態の変形例に係るコネクタ装置201(201A,201B)を示す斜視図である。図中には、上記第2実施形態と同一の構成要素(又は同一の機能を有する構成要素)には同一の符号を付している。なお、本変形例においても、図28に示す矢印方向として、各コネクタ10,250の嵌合方向を前後方向、各コネクタ10,250の端子配列方向(コンタクト配列方向)を左右方向、これら前後方向および左右方向に直交する方向を上下方向と定義している。
本変形例では、ロック解除レバー285にプルタブ290が取り付けられた第1の仕様(プルタブ付きの仕様:図28)と、ロック解除レバー285にプルタブ290が取り付けられていない第2の仕様(プルタブ無しの仕様:図29)とを選択可能となっている。つまり、本変形例のコネクタ装置201は、部品の共通化を図りながらも、プルタブ29
0の有り無しに応じて、第1の仕様(プルタブ付きの仕様)のコネクタ装置201Aと、第2の仕様(プルタブ無しの仕様)のコネクタ装置201Bとを兼用可能である。まず、両者の共通仕様として、ロック解除レバー285には、同一直線上(左右方向)に互いに離間して配置された一対の長孔部285cが表裏に貫通形成されている。各長孔部285cは、同一形状・寸法に形成されており、ロック解除レバー285の左右に対称に配置されている。この一対の長孔部285cの間には、レバー本体部285aおよび延出部83の中央部同士を繋ぐ補強用の梁部285dが形成されている。ここで、第1の仕様では、ロック解除レバー285の一対の長孔部285cにプルタブ290が取り付けられる。このプルタブ290の一端側には、二股状に延びる一対の結合部291が形成されており、この一対の結合部291がロック解除レバー285の一対の長孔部285cにそれぞれ挿入されて取り付けられる。なお、各長孔部285cに対する各結合部291の取り付け方は、前述の第2実施形態と同様である。この第1の仕様のコネクタ装置201Aは、基本的には、上記第2実施形態のコネクタ装置201と同様の構成(プルタブ付きの仕様)であるため、前述の第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。一方、第2の仕様では、ロック解除レバー285の一対の長孔部285cにはプルタブ290が取り付けられず、上記第1実施形態と同様に、ロック解除レバー285を手指で直接的に押圧操作して、ロック爪84による係止を解除する。ここで、ロック解除レバー285を手指で直接押圧する場合には、ロック解除レバー285に必要以上の力(過剰な力)が加わり、このレバー本体部285aの中央部分が後方に突出するように弓状に湾曲変形(塑性変形)するおそれがあるが、本変形例では、このロック解除レバー285の中央部分に、レバー本体部285aと延出部83とを繋ぐ梁部285dが設けられており、この両持ち支持の梁構造によって補強されているため(剛性が高められているため)、ロック解除レバー285の塑性変形を防止することが可能となる。従って、ユーザーがいずれの仕様を選択した場合でも、ロック解除時の不具合が解消された高品位のコネクタ装置201A,201Bを提供することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば適宜改良可能である。また、上記実施形態および変形例に記載された各構成要素を適宜組み合わせたもの、あるいは、上記実施形態および変形例に記載された各構成要素のうち一部を削除又は周知・慣用技術等で転換したものについても、本発明の範囲に含まれるものである。
上記実施形態では、ロック爪84を略U字状に屈曲形成したが、この構成に限定されるものではなく、下方に向けて突出したものであれば、適宜形状は変更可能である。
また、上記実施形態では、ロック解除レバー85を斜め前方に向けて形成したが、この構成に限定されるものではなく、斜め後方に向けて形成したり、垂直上方に向けて形成したりしてもよい。
また、上記実施形態では、プルタブ290をPET(ポリエチレンテフタレート)のシート材により構成したが、この構成に限定されるものではなく、例えば、プルタブ290をナイロンやポリエステル、ガラスクロス(ガラス繊維)、絶縁紙等のシート材により構成してもよい。
また、上記実施形態では、プルタブ290をロック解除レバー285の長孔部285cに通して粘着テープにより固定しているが、この構成に限定されるものではなく、プルタブ290をロック解除レバー285の長孔部285cに通してレバー本体部285aに括り付けたり、プルタブ290をレバー本体部285に加締めたりしてもよい。
1 コネクタ装置(第1実施形態)
2 基板
3 同軸ケーブル
3a 芯線(内側導体)
3c シールド線(外側導体)
4 上側グランドバー
5 下側グランドバー
10 レセプタクルコネクタ(第1コネクタ)
20 レセプタクルハウジング(第1ハウジング)
25 嵌合凹部
30 レセプタクルコンタクト(第1コンタクト)
40 レセプタクルシェル(第1金属シェル)
42 ロック孔
46 グランド端子部
50 プラグコネクタ(第2コネクタ)
60 プラグハウジング(第2ハウジング)
62 嵌合凸部
70 プラグコンタクト(第2コンタクト)
80 プラグシェル(第2金属シェル)
81 上シェル部
83 延出部
84 ロック爪
85 ロック解除レバー
86 下シェル部
88a グランド接触片
201 コネクタ装置(第2実施形態)
250 プラグコネクタ
280 プラグシェル
285 ロック解除レバー
285a レバー本体部
285b 立上部
285c 長孔部
285d 梁部
290 プルタブ
291 結合部

Claims (6)

  1. 第1コネクタと、前記第1コネクタと前後方向を嵌合方向として嵌合接続される第2コネクタとを備えるコネクタ装置であって、
    前記第1コネクタは、第1ハウジングと、前記第1ハウジングに左右方向に沿って配列される複数の第1コンタクトと、前記第1ハウジングを覆って設けられる第1金属シェルとを備え、
    前記第2コネクタは、前記第1ハウジングと嵌合する第2ハウジングと、前記第2ハウジングに左右方向に沿って配列される複数の第2コンタクトと、前記第2ハウジングを覆って設けられる第2金属シェルとを備え、
    前記第1金属シェルの上面の左右両側に一対のロック孔を設け、
    前記第2金属シェルの上面に嵌合側端部に向けて延びて上下方向に弾性変形可能な延出部を設けるとともに、前記延出部の左右両側に下方に突出する一対のロック爪を設け、
    前記第1コネクタと前記第2コネクタとを嵌合接続したときに、前記延出部が前記第1金属シェルの上面と対向し、前記ロック爪が前記ロック孔に入り込んで係止されることにより、前記第1コネクタと前記第2コネクタとが嵌合状態でロック保持されるように構成し、
    前記第2コネクタは、前記延出部における前記一対のロック爪の間において前記延出部の嵌合側端部から上方に折曲形成され、押圧操作されることで前記延出部を前記第1金属シェルの上面から離反するように弾性変形させて前記ロック爪と前記ロック孔との係止を解除するロック解除レバーを備えていることを特徴とするコネクタ装置。
  2. 前記第2金属シェルは、1枚の金属板を加工して略中空の箱状に形成されて、前記第2ハウジングの上面及び下面を覆うようにして装着されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ装置。
  3. 前記第2金属シェルの下面側には、上下方向に弾性変形可能なバネ性を有する複数のグランド接触片が一体形成されており、
    前記第1コネクタと前記第2コネクタとを嵌合接続したときに、前記グランド接触片が前記第1金属シェルと当接接続することを特徴とする請求項2に記載のコネクタ装置。
  4. 前記第2コネクタは、同軸ケーブルの端部に取り付けられるケーブルコネクタであり、
    前記同軸ケーブルの内側導体は、前記第2コンタクトに接続され、
    前記同軸ケーブルの外側導体は、上側グランドバーと下側グランドバーとの間に挟まれた状態で接続され、
    前記上側グランドバーは前記第2金属シェルの上面に半田接続され、前記下側グランドバーは前記第2金属シェルの下面に半田接続されることを特徴とする請求項3に記載のコネクタ装置。
  5. 前記ロック解除レバーは、左右方向に延びて当該ロック解除レバーの板厚方向に貫通する長孔部を有し、
    前記長孔部には、可撓性を有するシート状のプルタブの一端部が挿入されて取り付けられており、
    前記プルタブの他端部が前記板厚方向に引っ張られることで、前記ロック解除レバーが前記係止を解除する方向に押圧されるとともに、前記第1コネクタに対して前記第2コネクタが前記嵌合方向と逆方向に押圧されることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のコネクタ装置。
  6. 前記ロック解除レバーは、同一直線上に互いに離間して配置される左右一対の前記長孔部を有し、
    前記プルタブは、二股状に延びて左右一対の前記長孔部にそれぞれ挿入されて取り付けられる一対の前記一端部を有していることを特徴とする請求項5に記載のコネクタ装置。
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