JP7164009B2 - 成形材製造方法および成形用金型 - Google Patents

成形材製造方法および成形用金型 Download PDF

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Description

本発明は、筒状の胴部と胴部の端部に形成されたフランジ部とを有する成形材を製造するための成形材製造方法に関する。
例えば下記の非特許文献1等に示されているように、絞り加工を行うことで、筒状の胴部と該胴部の端部に形成されたフランジ部とを有する成形材を製造することが行われている。絞り加工では、素材金属板を引き伸ばすことで胴部が形成されるので、通常、胴部の周壁の板厚は素材板厚よりも薄くなる。
例えば下記の特許文献1等に示されているモータケースとして、上記のような絞り加工により成形された成形材を用いる場合がある。この場合、胴部の周壁には、モータケース外への磁気漏洩を防ぐシールド材としての性能が期待される。また、モータの構造によっては、ステータのバックヨークとしての性能も周壁に期待される。
シールド材又はバックヨークとしての性能は、周壁が厚いほど良好となる。このため、上記のように絞り加工により成形材を製造する際には、胴部の板厚減少を見込んで、素材金属板の板厚は、目的とする胴部周壁の板厚よりも厚く選定される。しかし、素材金属板の板厚は、製造条件等の影響を受けるため常に一定ではなく、板厚公差と呼ばれる板厚の許容範囲内で変動する。また、金型状態の変化や材料特性のバラツキ等により、絞り加工における板厚減少量が変動することもある。
一方、近年、モータの高性能化のため、回転子の回転数の上昇が図られている。回転子とモータケースとの僅かなずれが振動及び騒音を生じさせる。モータの振動及び騒音を低減するために、モータケースの内径には高精度な内径真円度が求められることがある。
そのため、通常は、多段絞り加工を終えた後の工程において、胴部に仕上げしごきを行って内径の真円度を向上させることが行われる。この仕上げしごきでは、ダイ及びパンチの隙間(クリアランス)を胴部の材料板厚未満に設定して、それらダイ及びパンチにより胴部の材料を内側と外側の両側から挟み込む。ダイ及びパンチのクリアランスを胴部の材料板厚未満に設定することを、マイナスクリアランスと呼ぶ。
下記の特許文献2等には、素材金属板の板厚が変動したり、金型条件が変動しても、仕上げしごき前の胴部周壁の板厚の増減をコントロールしたりして仕上げしごきの前の胴部素体の周壁板厚を調節することにより、胴部の内径真円度を高精度に維持することが可能な成形材製造方法が開示されている。この成形材製造方法では、マイナスクリアランスの仕上げしごき加工、言い換えると、胴部素体の板厚を減ずる仕上げしごき加工を行うことで内径真円度の高精度化を図っている。
村川正夫、外3名著「塑性加工の基礎」、初版、産業図書株式会社、1990年1月16日、p.104~107
特開2013-51765号公報 特開2016-190245号公報
上記の成形材製造方法では、仕上げしごき加工を行うことにより、高精度な内径真円度を得ている。しかしながら、仕上げしごき前における胴部素体の周壁板厚制御の精度が低いとき、より具体的には胴部周壁を過剰に増肉したとき、以下の問題が生じることがある
すなわち、仕上げしごき前に胴部周壁を過度に増肉したとき、ダイ及びパンチの隙間への胴部素体の流入が阻害され、胴部素体又は胴部の周壁に破断が生じることがある。
また、素材金属板がその表面にめっきを有する表面処理鋼板である場合には、ダイ及びパンチと素材とが高面圧下で摺動され、めっき滓が発生する虞がある。めっき滓は、成形材の外観を悪化させる原因となり得る。
さらに、ダイ及びパンチと素材との摺動部分におけるかじりの発生、又は金型寿命の低下を引き起こすことがある。しごき率及び仕上げしごきダイス肩半径に制限があり、成形限界が定められる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、仕上げしごき加工を行わなくても、胴部の内径真円度を向上できる成形材製造方法及び成形用金型を提供することである。
本発明の成形材製造方法は、素材金属板に対して多段絞りを行うことで、筒状の胴部と該胴部の端部に形成されたフランジ部とを有する成形材を製造することを含む成形材製造方法であって、多段絞りには、胴部素体を有する予備体を素材金属板から形成する予備絞りと、押込穴を有するダイと、胴部素体の内部に挿入されて胴部素体を押込穴に押込むパンチと、胴部素体の深さ方向に沿う圧縮力を胴部素体の周壁に加える加圧手段とを含む金型を用いて予備絞りの後に行われ、圧縮力を胴部素体に加えながら胴部素体を絞ることで胴部を形成する少なくとも1回の圧縮絞りと、が含まれており、押込穴は、押込穴の入口において押込穴の周方向に延在されるとともに、押込穴の軸方向に対して傾斜して延在されたテーパ面を有し、テーパ面により圧縮力の分力が押込穴の径方向内方に向かうように構成されており、押込穴の入口内径は、該押込穴を有するダイを用いて行われる圧縮絞り前の胴部素体の周壁外径以上とされており、押込穴の軸方向に対するテーパ面の傾斜角度をθ(°)としたとき、以下の式(1)の関係を満たすようにθが決定されている。
20°≦θ≦60° ・・・・・式(1)
本発明の成形用金型は、胴部素体を有する予備体に絞り加工を行うための成形用金型であって、押込穴を有するダイと、胴部素体の内部に挿入されて胴部素体を押込穴に押込むパンチと、胴部素体の深さ方向に沿う圧縮力を胴部素体の周壁に加える加圧手段とを備え、圧縮力を胴部素体に加えながら胴部素体を絞るように構成されており、押込穴は、押込穴の入口において押込穴の周方向に延在されるとともに、押込穴の軸方向に対して傾斜して延在されたテーパ面を有し、テーパ面により圧縮力の分力が押込穴の径方向内方に向かうように構成されており、押込穴の入口内径は、該押込穴を有するダイを用いて行われる圧縮絞り前の胴部素体の周壁外径以上とされており、押込穴の軸方向に対するテーパ面の傾斜角度をθ(°)としたとき、以下の式(1)の関係を満たすようにθが決定されている。
20°≦θ≦60° ・・・・・式(1)
本発明の成形材製造方法及び成形用金型によれば、テーパ面により圧縮力の分力が押込穴の径方向内方に向かうので、圧縮絞り中に胴部素体の周壁をパンチに押付けることができ、胴部素体又は胴部の内周面をパンチの外周面に隙間なく成形できる。これにより、仕上げしごき加工を行わなくても、胴部の内径真円度を向上できる。
本発明の実施の形態1による成形材製造方法によって製造される成形材1を示す斜視図である。 図1の成形材を製造する成形材製造方法を示す説明図である。 図2の予備絞りに用いる金型を示す説明図である。 図3の金型による予備絞りを示す説明図である。 図2の第1圧縮絞りに用いる金型を示す説明図である。 図5の金型による第1圧縮絞りを示す説明図である。 第1~第3圧縮絞り時に胴部素体の周壁に作用する圧縮力を示した模式図である。 第1~第3圧縮絞り時にリフターパッドにより付与した圧縮力と胴部の周壁板厚分布との関係を示すグラフである。 図8の板厚測定位置を示す説明図である。 第1~第3圧縮絞り工程におけるリフターパッド42により付与した圧縮力と第3圧縮絞り後における胴部の内径との関係を示すグラフである。 第1~第3圧縮絞り工程におけるリフターパッドにより付与した圧縮力と第3圧縮絞り後の胴部内径真円度との関係を示すグラフである。 表2~表6に示した成形可能範囲とテーパ面の傾斜角度θと圧縮圧力P(リフターパッドより受ける深さ方向の圧縮力を胴部素体の周壁の断面積で除した値)との関係を示した説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。本発明は各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
図1は、本発明の実施の形態1による成形材製造方法によって製造される成形材1を示す斜視図である。図1に示すように、本実施の形態の成形材製造方法によって製造される成形材1は、胴部10とフランジ部11とを有するものである。胴部10は、頂壁100と、頂壁100の外縁から延出された周壁101とを有する筒状部分である。頂壁100は、成形材1を用いる向きによっては底壁等の他の呼ばれ方をする場合もある。図1では胴部10は断面真円形を有するように示しているが、胴部10は、例えば断面楕円形や角筒形等の他の形状とされていてもよい。例えば頂壁100からさらに突出された突部を形成する等、頂壁100にさらに加工を加えることもできる。フランジ部11は、胴部10の端部(周壁101の端部)に形成された板部である。
次に、図2は、図1の成形材1を製造する成形材製造方法を示す説明図である。本発明の成形材製造方法は、平板状の素材金属板2に対して多段絞りを行うことで成形材1を製造する。多段絞りには、予備絞りと、この予備絞りの後に行われる少なくとも1回の圧縮絞りが含まれている。本実施の形態の成形材製造方法では、3回の圧縮(第1~第3圧縮)が行われる。素材金属板2としては、様々な鋼板を用いることができる。
予備絞りは、素材金属板2に加工を施すことで、胴部素体20aを有する予備体20を形成する工程である。胴部素体20aは、図1の胴部10よりも直径が広く、かつ深さが浅い筒状体である。胴部素体20aの深さ方向は、胴部素体20aの周壁の延在方向(高さ方向)によって規定される。本実施の形態では、予備体20の全体が胴部素体20aを構成している。但し、予備体20として、フランジ部を有するものを形成してもよい。この場合、フランジ部は胴部素体20aを構成しない。
第1~第3圧縮絞りは、後に詳しく説明するように、胴部素体20aの深さ方向に沿う圧縮力42a(図5参照)を胴部素体20aに加えながら胴部素体20aを絞ることで胴部10を形成する工程である。胴部素体20aを絞るとは、胴部素体20aの直径を縮めるとともに、胴部素体20aの深さをより深くすることを意味する。
各圧縮絞り後の予備体20は、胴部素体20aの径方向に対して傾斜して延在されたフランジ部素体20bを有している。フランジ部素体20bは、後に詳しく説明するように各圧縮絞りに用いられるダイ40に設けられたテーパ面44に沿って延在されている。本実施の形態の成形材製造方法では、第3圧縮絞り後に予備体20にリストライク加工が行われる。リストライク加工は、胴部素体20a又は胴部10の径方向に沿ってフランジ部素体20bが延在するように、平坦状にフランジ部素体20bを矯正する工程である。リストライク加工は後述のテーパ面44を有しないダイと、ダイと対向するよう配置されるリフターパッドとでフランジ部素体20bを挟み込むことで実施され得る。リストライク加工では、胴部10又は胴部素体20aの周壁径及び高さが同一のまま、フランジ部素体20bの加工が行われる。
本実施の形態の成形材製造方法では、リストライク加工を経ることで予備体20が成形材1となる。しかしながら、例えばフランジ部11が胴部10の径方向に沿って傾斜して延在されていてもよい態様においては、リストライクが省略されて、第3圧縮絞りにより成形材1が得られてもよい。
次に、図3は図2の予備絞りに用いる金型3を示す説明図であり、図4は図3の金型3による予備絞りを示す説明図である。図3に示すように、予備絞りに用いる金型3には、ダイ30、パンチ31及びクッションパッド32が含まれている。ダイ30には、パンチ31とともに素材金属板2が押し込まれる押込穴30aが設けられている。押込穴30aの周壁面とダイ30の下面とは互いに直交して延在されており、これら押込穴30aの周壁面とダイ30の下面とは所定の曲率半径を有する曲面状のダイ肩部により接続され得る。ダイ肩部は、90度円弧面により構成され得る。また、ダイ肩部は、押込穴30aの入口外縁を画定する。クッションパッド32は、ダイ30の端面に対向するようにパンチ31の外周位置に配置されている。
図4の予備絞りでは、ダイ30及びクッションパッド32により素材金属板2の外縁部を完全には拘束せず、素材金属板2の外縁部がダイ30及びクッションパッド32の拘束から外れるところまで抜く。素材金属板2のすべてをパンチ31とともに押込穴30aに押し込んで抜いてもよい。上述のようにフランジ部を有する予備体20を形成する場合には、素材金属板2の外縁部がダイ30及びクッションパッド32の拘束から外れない深さで絞りを止めればよい。
次に、図5は図2の第1圧縮絞りに用いる金型4を示す説明図であり、図6は図5の金型4による第1圧縮絞りを示す説明図である。図5に示すように、第1圧縮絞りに用いる金型4には、ダイ40、パンチ41及びリフターパッド42が含まれている。ダイ40は、押込穴40aを有する部材である。パンチ41は、胴部素体20aの内部に挿入されて胴部素体20aを押込穴40aに押込む円柱体である。
押込穴40aは、テーパ面44を有している。テーパ面44は、押込穴40aの入口において押込穴40aの周方向に延在されるとともに、押込穴40aの軸方向に対して傾斜して延在された面である。テーパ面44は、押込穴40aの入口に底面が配置された円錐台の周面と理解することができる。ダイ40の軸方向に直交する方向の断面において、テーパ面44はダイ40の軸方向に対して傾斜して延在された平面を構成する。テーパ面44は、押込穴40aの入口から奥に向かって先細り状となるように設けられている。押込穴40aの入口は、パンチ41側の押込穴40aの開口である。図5に示すように、ダイ40の下方にパンチ41が配置される態様では、押込穴40aの入口は押込穴40aの下部開口と理解することができる。
押込穴40aの入口内径40bは、その押込穴40aを有するダイ40を用いて行われる圧縮絞り前の胴部素体20aの周壁外径以上とされている。すなわち、図5に示す第1圧縮絞りに用いる金型4では、押込穴40aの入口内径40bは、予備絞り後であって、第1圧縮絞り前の胴部素体20aの周壁外径以上とされている。
入口内径40bと胴部素体20aの周壁外径との差は、その胴部素体20aの板厚の3倍以上であることが好ましい。このような寸法差を採ることで、搬送等により芯ずれが生じた場合においても胴部素体20aがテーパ外側へ外れることなく成形される。そのため、付与される圧縮力により胴部素体20aの周壁がダイ40の下面とリフターパッド42に挟まれ座屈する虞を低減できる。また、ダイ40が必要以上に長大となるのを防ぐため、押込穴40aの入口内径40bは、各絞り加工終了後に必要とされるフランジ部素体20bの外径以下が好ましい。
リフターパッド42は、ダイ40に対向するようにパンチ41の外周位置に配置されている。具体的には、リフターパッド42は、パッド部420及び付勢部421(支持部)を有している。パッド部420は、ダイ40に対向するようにパンチ41の外周位置に配置された環状部材である。付勢部421は、パッド部420の下部に配置されており、パッド部420を付勢支持している。付勢部421は、パッド部420を支持する支持力(付勢力)を調整できるように構成されている。パッド部420の上には、胴部素体20aが載置される。より具体的には、胴部素体20aの周壁の下端がパッド部420の上に載置される。胴部素体20aの周壁は、ダイ40が降下した際にダイ40及びパッド部420によって挟持される。このようにダイ40及びパッド部420によって胴部素体20aの周壁が挟持されることで、付勢部421の支持力(リフターパッドによる圧縮力)が胴部素体20aの深さ方向に沿う圧縮力42aとして胴部素体20aに加えられる。すなわち、リフターパッド42は、胴部素体20aの深さ方向に沿う圧縮力42aを胴部素体20aに加える加圧手段を構成する。
図6に示すように、第1圧縮絞りでは、ダイ40が降下することによりパンチ41とともに胴部素体20aが押込穴40aに押込まれて、胴部素体20aが絞られる。このとき、胴部素体20aには、ダイ40及びパッド部420によって胴部素体20aの周壁が挟持された後に、胴部素体20aの深さ方向に沿う圧縮力42aが加えられ続ける。すなわち、第1圧縮絞りでは、圧縮力42aを加えながら胴部素体20aを絞る。この第1圧縮絞りは、パッド部420が下死点に到達するまでの間に完了するように行われる。パッド部420の下死点とは、機械的にパッド部420の降下が制限される位置を意味し、付勢部421の構造又はパッド部420の降下を規制する部材の位置等により規定される。換言すると、第1圧縮絞りは、パッド部420が底付きしないように行われる。パッド部420が下死点に到達するまでの間に完了するように第1圧縮絞りが行われることで、第1圧縮絞りの間、付勢部421の支持力が圧縮力42aとして胴部素体20aに作用される。すなわち、第1圧縮絞りでは、圧縮力42aを加えながら胴部素体20aを絞る。上述のように支持力を調節できるように付勢部421が構成されているので、この支持力を調節することで圧縮力42aが調節される。圧縮力42aが所定の条件を満たす場合、胴部素体20aに減肉を生じさせることなく、胴部素体20aを絞ることができる。圧縮力42aを変化させることによって、第1圧縮絞りを経た胴部素体20aの板厚を調整することができる。また、第1圧縮絞りでは、胴部素体20aの周壁は、テーパ面44に押し当てられるとともに、テーパ面44に沿って押込穴40aの奥に押し込まれる。
加工中、リフターパッド42の下面は、パンチホルダー43の上面に当接することなく、上下方向に対して上下自在に移動可能な状態にある。これは、リフターパッド42がいわゆる底突きしておらず、加工中、下降してきたダイ40と付勢部421の付勢力(リフターパッドによる圧縮力)により上昇しようとしているリフターパッド42が胴部素体20aを介してバランスしている状態である。
図2の第2及び第3圧縮絞りは、図5及び図6に示す金型4と同様の構成を有する金型を用いて行われる。但し、ダイ40、パンチ41及びテーパ面44の傾斜角度θ等の寸法は適宜変更される。第2圧縮絞りでは、圧縮力42aを加えながら、第1圧縮絞り後の胴部素体20aを絞る。また、第3圧縮絞りでは、圧縮力42aを加えながら、第2圧縮絞り後の胴部素体20aを絞る。これらの第1~第3圧縮絞りを経て、胴部素体20aが胴部10とされる。第2圧縮絞りに用いる金型4では、押込穴40aの入口径は、第1圧縮絞り後であって、第2圧縮絞り前の胴部素体20aの周壁外径以上とされている。同様に、第3圧縮絞りに用いる金型4では、押込穴40aの入口径は、第2圧縮絞り後であって、第3圧縮絞り前の胴部素体20aの周壁外径以上とされている。
図7は、第1~第3圧縮絞り時に胴部素体20aの周壁に作用する圧縮力を示した模式図である。第1~第3圧縮絞り中に、リフターパッド42から付与される圧縮力42aは、縮径前の部分46については胴部素体20aの深さ方向に作用する。その一方、胴部素体20aの周壁がテーパ面44に押し当てられている部分では、テーパ面44に沿った圧縮力42bが発生する。この圧縮力42bは、押込穴40aの軸方向に直交する方向の成分を有する。すなわち、圧縮力42bの分力は、押込穴40aの径方向内方に向かう。
径方向内方に向かう圧縮力42aの分力により、テーパ面44を通過した後の胴部素体20a又は胴部10の内周壁は、テーパ面44の延長線上に位置するパンチ41の外側面に押し当てられる。これにより、胴部素体20a又は胴部10の内周壁がパンチ41の外側面と隙間なく成形され、胴部素体20a又は胴部10の内側の寸法はパンチ41の形状を転写した形状となる。その結果、仕上げしごきを行わずとも胴部10の内径真円度を満足し、仕上げしごき加工によるめっき滓の発生等の不具合を回避することができる。
なお、テーパ面44の傾斜角度θが小さく、テーパ面44が急峻であるほど、押込穴40aの奥側への胴部素体20aの流入は促進される。しかしながら、テーパ面44の傾斜角度θが小さいとき、押込穴40aの入口内径40bを圧縮絞り前の胴部素体20aの周壁外径以上とするためには、ダイ40を上下に長く設計する必要があり長大となる。一方、テーパ面44の傾斜角度θが大きいとき、押込穴40aの奥側への胴部素体20aの流入が阻害され、寸法精度が低下する可能性がある。
後に具体的に説明するように、押込穴40aの軸方向に対するテーパ面44の傾斜角度をθ(°)としたとき、以下の式(1)の関係を満たすようにθが決定されていることが好ましい。
20°≦θ≦60° ・・・・・式(1)
20°≦θであることで、リフターパッド42による圧縮力が大きくなったとしても、胴部周壁の板厚が過度に厚くなることを回避することができる。一方、θ≦60°であることで、リフターパッド42による圧縮力が小さい場合でも、内径寸法及び内径真円度の精度を向上できる。なお、押込穴40aの軸方向は、胴部素体20aの押込み方向、又はパンチ41の進退方向と理解することができる。
また、胴部素体20aに付加される圧縮力42aを胴部素体20aの周壁の断面積で除した値を圧縮圧力P(単位:N/mm2)とし、押込穴40aの軸方向に対するテーパ面44の傾斜角度をθ(°)としたとき、θに応じて、以下の式(2)又は式(3)の関係を満たすようにPが決定されていることが好ましい。なお、胴部素体20aの周壁の断面積は、任意の方法により算出することができるが、出各圧縮絞り前の高さ方向に係る胴部素体20aの周壁の平均板厚を用いて算出してよい。
55 ≦P≦ 0.99θ+123 (20°≦θ≦45°) ・・・・・式(2)
2.47θ-56 ≦P≦ 0.99θ+123 (45°<θ≦60°) ・・・・・式(3)
このようにPが決定されていることにより、破断又はめっき滓等の不具合の発生をより確実に回避できる。
(実施例)
次に、実施例を示す。本発明者らは、普通鋼の冷延鋼板にZn-Al-Mgめっきが施された厚さ1.8mm、めっき付着量90g/m2、直径116mmの円形板を素材金属板2として、圧縮力42aの大きさと、胴部素体20aの胴部周壁平均板厚(mm)との関係を調査した。また、圧縮力を与えない通常減肉加工(比較例1)と、圧縮絞り工程の圧縮力42aを変化させて作製した種々の胴部素体20aの内径と内径真円度とを調査した。その時の加工条件を表1に示す。
Figure 0007164009000001
図8は、第3圧縮絞りが終了した後の胴部10の板厚分布を示すグラフであり、第1~第3圧縮絞り時にリフターパッド42により付与した圧縮圧力と胴部10の周壁板厚分布との関係を示す。図9は、図8の板厚測定位置を示す説明図である。図8では、第3圧縮絞り後の胴部10の周壁板厚を縦軸とし、胴部10の周壁の板厚測定位置を横軸としている。なお、第1~第3圧縮絞り時の圧縮力は一定とし、板厚測定については素材圧延方向に対し平行となる方向を測定した。
図8に示すように、第1~第3圧縮絞り工程における圧縮圧力が大きくなるにつれて胴部10の周壁板厚は全体的に増大する。圧縮圧力が92N/mm2以上では肩部近傍(測定位置:5mm位置)を除いて素材板厚(1.8mm)以上となる。また、圧縮圧力を147N/mm2以上とすることで、上部(測定位置:5mm~10mm位置)を除いて胴部周壁の板厚は第3圧縮絞り工程の金型のクリアランス(ダイ40とパンチ41の金型隙間の大きさ)に達している。
図10は、第1~第3圧縮絞り工程におけるリフターパッド42により付与した圧縮圧力と第3圧縮絞り後における胴部10の内径との関係を示すグラフである。内径寸法測定位置は図9に示す。素材金属板2は、図8と同様に板厚1.8mmのZn-Al-Mgめっき鋼板を用い、第1~第3圧縮絞り時の圧縮圧力は一定とした。また、製品規格は36.15mm±0.05mmとした。圧縮圧力が高くなるにつれて胴部内径は小さくなる傾向にあり、147N/mm2以上の圧縮圧力を付与すると、実質的に内径は第3絞り時のパンチ径以下となることが分かる。これは、図8にて示した、胴部10の周壁板厚が上部(測定位置:5mm~10mm位置)を除いて第3圧縮絞り工程の金型のクリアランスに達する圧縮圧力と一致している。このことから、第1~第3圧縮絞り工程において147N/mm2以上の圧縮圧力を付与すると、胴部10の周壁板厚が増肉し金型内に素材が充填されることで、胴部10の周壁がパンチとダイに隙間無く成形されるため内径が小さくなる。
一方、リフターパッド42による圧縮力を付与しない0N/mm2における内径と比較し、55N/mm2~129N/mm2の圧縮圧力を付与した場合においても内径が小さくなっている。図8にて示したように、この場合の胴部10の周壁板厚は第3圧縮絞り工程の金型のクリアランス以下であるため、内径が小さいということは胴部10の周壁-パンチ間の隙間はほとんど無く、胴部10の周壁-ダイ40間に隙間が生じていることを示している。測定位置が15mmの箇所においては55N/mm2の圧縮圧力の付与によって内径とパンチ径の差、つまり胴部10の周壁とパンチ径の隙間が半分以下となっており、胴部10の周壁板厚が金型クリアランス以下であっても内径規格を満足することができる。
図11は、第1~第3圧縮絞り工程におけるリフターパッドにより付与した圧縮圧力と第3圧縮絞り後の胴部内径真円度との関係を示すグラフである。内径真円度は接触式の三次元座標測定機(東京精密製、SVA600A-C2)を用いて測定した。成形品は非破壊とし、ボール径が4mmである超硬シャフトスタイラスを使用した。胴部素体20aの深さ方向に対する任意の高さにおいて、胴部素体20aの内側を周方向に22.5度ピッチで16点の座標を測定し、これらの測定点から円形形体を抽出し内径真円度を導出した。なお、内径真円度とは胴部素体20aの深さ方向に対する任意の高さの内壁形状を円形形体として、この円形形体を二つの同心円で挟んだとき、同心二円の間隔が最小となる場合の二円の半径差で表される。また、内径真円度の製品規格は0.02mm以下とした。素材金属板2は、図8と同様に板厚1.8mmのZn-Al-Mgめっき鋼板を用い、第1~第3圧縮絞り時の圧縮力は一定とした。
圧縮力を付与しない0N/mm2の内径真円度は、測定位置が15mm、30mmの箇所において0.04mm以上であり製品規格を外れている。これに対して、圧縮圧力を55N/mm2以上付与した場合の内径真円度はいずれの圧縮圧力においても半分以下であり、製品規格である0.02mm以下となっている。これは、55N/mm2以上の圧縮圧力を付与することで素材とパンチ41の間が隙間無く成形され、胴部10の周壁の内側がパンチ形状を転写し真円形状に近付いたためである。
表2~表6は、本発明における成形可能範囲を示す実験結果である。素材金属板2には、普通鋼の冷延鋼板にZn-Al-Mgめっきが施された厚さ1.8mm、めっき付着量90g/m2、直径116mmの円形板を使用した。押込穴40aの軸方向に対するテーパ面44の傾斜角度θを20°から70°まで変化させ、内径寸法、内径真円度、めっきかす発生の有無および破断の有無で評価した。内径寸法は36.15±0.05mm、内径真円度は0.02mm以下を製品規格とし、深さ方向の各測位置(15mm、30mm、45mm)全てで製品規格を満足した場合は○、一箇所でも製品規格を外れた場合は×と示す。破断の有無については、第1~第3圧縮絞り工程で成形した円筒状の加工品を、モータケースを模擬した金型を用いてプレス加工を行った際の結果である。成形可否については、各評価項目を全て満足するものを図中の評価欄に○で、1つでも外れたものを×でそれぞれ示している。
Figure 0007164009000002
Figure 0007164009000003
Figure 0007164009000004
Figure 0007164009000005
Figure 0007164009000006
テーパ面44の傾斜角度θが45°の場合(表4)に、成形可能なリフターパッド42による圧縮圧力範囲が最も広く、第1~第3圧縮絞り時に55N/mm2以上のリフターパッド42による圧縮圧力を付与することで、内径寸法および内径真円度は製品規格を満足する。184N/mm2以上の圧縮圧力を付与した場合、胴部周壁が模擬金型のクリアランスに対して過度に厚くなり胴部周壁のダイ内への流入抵抗が大きくなり加工品頂部で破断が生じた。
テーパ面44の傾斜角度θが成形可能範囲に及ぼす影響について、テーパ面44の傾斜角度θが小さい場合は、第1~第3圧縮絞り時にダイ40内への胴部周壁の流入が促進され胴部周壁の板厚が厚くなる。そのためリフターパッド42による圧縮力が大きくなると板厚が過度に厚くなり、金型と胴部周壁の面圧が大きくなる。このとき、めっき滓が発生し、胴部周壁のダイ40内への流入抵抗が大きくなり、頂壁100及びその近傍で破断を生じ易くなる。そこで、テーパ面44の傾斜角度θの下限は20°とすることが好ましい。但し、テーパ面44の傾斜角度θが20°の場合は金型を上下に長く設計する必要がある。
一方、テーパ面44の傾斜角度θが大きい場合は、第1~第3圧縮絞り時にダイ40内への胴部周壁の流入が阻害され、胴部周壁がテーパ面44の領域47を通過した後、テーパ面44の延長線上にあるパンチ41の側面に接触することなく成形されることが生じる。そのため、リフターパッド42による圧縮力が小さい範囲では、内径寸法および内径真円度が製品規格から外れ、テーパ面44の傾斜角度θが70°(表6)ではいずれの圧縮圧力においても規格から外れていた。このため、テーパ面44の傾斜角度θは、以下の式(1)を満たすように決定されることが好ましい。
20°≦θ≦60° ・・・・・式(1)
図12は、表2~表6に示した成形可能範囲とテーパ面44の傾斜角度θと圧縮圧力P(リフターパッド42より受ける深さ方向の圧縮力を胴部素体20aの周壁の断面積で除した値)の関係を示した説明図である。各項目を全て満足するものを図中○で、破断又はめっき滓が生じたものを×で、内径寸法又は内径真円度が製品規格を満足していなかったものを▲でそれぞれ示している。図12の結果から、胴部素体20aに付加される圧縮力を胴部素体20aの周壁の断面積で除した値をP(単位:N/mm2)とし、押込穴40aの軸方向に対するテーパ面44の傾斜角度をθ(°)としたとき、θに応じて、以下の式(2)又は式(3)の関係を満たすようにPを決定することが好ましい。
55≦P≦0.99θ+123 (20°≦θ≦45°) ・・・・・式(2)
2.47θ-56≦P≦0.99θ+123 (45°<θ≦60°) ・・・・・式(3)
このような成形材製造方法及び成形用金型によれば、テーパ面44により圧縮力の分力が押込穴40aの径方向内方に向かうので、圧縮絞り中に胴部素体20aの周壁をパンチ41に押付けることができ、胴部素体20a又は胴部10の内周面をパンチ41の外周面に隙間なく成形できる。これにより、仕上げしごき加工を行わなくても、胴部10の内径真円度を向上できる。仕上げしごき加工を必要としないため、素材表面や金型への負荷が低減し、めっき滓の発生やかじりの発生を回避することが可能となる。本構成は、モータケース等の成形材の高精度な内径真円度が求められる適用対象において特に有用である。
また、押込穴40aの軸方向に対するテーパ面44の傾斜角度をθ(°)としたとき、20°≦θ≦60°の関係を満たすようにθが決定されるので、リフターパッド42による圧縮圧力が大きくなったとしても、胴部周壁の板厚が過度に厚くなることを回避することができるとともに、リフターパッド42による圧縮圧力が小さい場合でも、内径寸法及び内径真円度の精度を向上できる。
また、胴部素体20aに付加される圧縮力を胴部素体20aの周壁の断面積で除した値をP(単位:N/mm2)とし、押込穴40aの軸方向に対するテーパ面44の傾斜角度をθ(°)としたとき、θに応じて、以下の式(2)または式(3)の関係を満たすようにPが決定されているので、破断又はめっき滓等の不具合の発生をより確実に回避できる。
55 ≦P≦ 0.99θ+123 (20°≦θ≦45°) ・・・・・式(2)
2.47θ-56 ≦P≦ 0.99θ+123 (45°<θ≦60°) ・・・・・式(3)
また、パッド部420を支持する支持力を調節できるように構成されているので、素材金属板の板厚によらず第1~第3圧縮絞り工程の圧縮圧力を適正圧力範囲内に合わせこむことができ、安定して高精度な内径真円度を満足する絞り加工を行うことができる。
なお、実施の形態では圧縮絞り加工を3回行うように説明しているが、圧縮絞り加工の回数は成形材1の大きさや要求される寸法精度に応じて適宜変更してよい。
また、実施の形態では、パッド部420を支持する支持力を調節できるように説明したが、パッド部420を支持する支持力が調整可能とされていなくてもよい。

Claims (6)

  1. 素材金属板に対して多段絞りを行うことで、筒状の胴部と該胴部の端部に形成されたフランジ部とを有する成形材を製造することを含む成形材製造方法であって、
    前記多段絞りには、
    胴部素体を有する予備体を前記素材金属板から形成する予備絞りと、
    押込穴を有するダイと、前記胴部素体の内部に挿入されて前記胴部素体を前記押込穴に押込むパンチと、前記胴部素体の深さ方向に沿う圧縮力を前記胴部素体の周壁に加える加圧手段とを含む金型を用いて前記予備絞りの後に行われ、前記圧縮力を前記胴部素体に加えながら前記胴部素体を絞ることで前記胴部を形成する少なくとも1回の圧縮絞りと、
    が含まれており、
    前記押込穴は、前記押込穴の入口において前記押込穴の周方向に延在されるとともに、前記押込穴の軸方向に対して傾斜して延在されたテーパ面を有し、前記テーパ面により前記圧縮力の分力が前記押込穴の径方向内方に向かうように構成されており、
    前記押込穴の入口内径は、該押込穴を有する前記ダイを用いて行われる圧縮絞り前の前記胴部素体の周壁外径以上とされており、
    前記押込穴の軸方向に対する前記テーパ面の傾斜角度をθ(°)としたとき、以下の式(1)の関係を満たすようにθが決定されている
    20°≦θ≦60° ・・・・・式(1)
    成形材製造方法。
  2. 前記胴部素体に付加される前記圧縮力を前記胴部素体の周壁の断面積で除した値を圧縮圧力P(単位:N/mm2)とし、前記押込穴の軸方向に対する前記テーパ面の傾斜角度をθ(°)としたとき、
    θに応じて、以下の式(2)または式(3)の関係を満たすようにPが決定されている
    55 ≦P≦ 0.99θ+123 (20°≦θ≦45°) ・・・・・式(2)
    2.47θ-56 ≦P≦ 0.99θ+123 (45°<θ≦60°) ・・・・・式(3)
    請求項1に記載の成形材製造方法。
  3. 前記加圧手段は、前記ダイに対向するように前記パンチの外周位置に配置されて前記胴部素体の周壁の下端が載置されるパッド部と、前記パッド部を下方から支持するとともに前記パッド部を支持する支持力を調節できるように構成された付勢部とを有するリフターパッドであり、
    前記少なくとも1回の圧縮絞りは、前記パッド部が下死点に到達するまでの間に完了するように行われ、
    前記胴部素体の圧縮絞りが行われる際に前記支持力が前記圧縮力として前記胴部素体に作用する、
    請求項1又は請求項2に記載の成形材製造方法。
  4. 胴部素体を有する予備体に絞り加工を行うための成形用金型であって、
    押込穴を有するダイと、
    前記胴部素体の内部に挿入されて前記胴部素体を前記押込穴に押込むパンチと、
    前記胴部素体の深さ方向に沿う圧縮力を前記胴部素体の周壁に加える加圧手段と
    を備え、
    前記圧縮力を前記胴部素体に加えながら前記胴部素体を絞るように構成されており、
    前記押込穴は、前記押込穴の入口において前記押込穴の周方向に延在されるとともに、前記押込穴の軸方向に対して傾斜して延在されたテーパ面を有し、前記テーパ面により前記圧縮力の分力が前記押込穴の径方向内方に向かうように構成されており、
    前記押込穴の入口内径は、該押込穴を有する前記ダイを用いて行われる圧縮絞り前の前記胴部素体の周壁外径以上とされており、
    前記押込穴の軸方向に対する前記テーパ面の傾斜角度をθ(°)としたとき、以下の式(1)の関係を満たすようにθが決定されている
    20°≦θ≦60° ・・・・・式(1)
    成形用金型。
  5. 前記胴部素体に付加される前記圧縮力を前記胴部素体の周壁の断面積で除した値を圧縮圧力P(単位:N/mm2)とし、前記押込穴の軸方向に対する前記テーパ面の傾斜角度をθ(°)としたとき、
    θに応じて、以下の式(2)または式(3)の関係を満たすようにPが決定されている
    55 ≦P≦ 0.99θ+123 (20°≦θ≦45°) ・・・・・式(2)
    2.47θ-56 ≦P≦ 0.99θ+123 (45°<θ≦60°) ・・・・・式(3)
    請求項に記載の成形用金型。
  6. 前記加圧手段は、前記ダイに対向するように前記パンチの外周位置に配置されて前記胴部素体の周壁の下端が載置されるパッド部と、前記パッド部を下方から支持するとともに前記パッド部を支持する支持力を調節できるように構成された付勢部とを有するリフターパッドであり、
    前記少なくとも1回の圧縮絞りは、前記パッド部が下死点に到達するまでの間に完了するように行われ、
    前記胴部素体の圧縮絞りが行われる際に前記支持力が前記圧縮力として前記胴部素体に作用する、
    請求項4又は請求項5に記載の成形用金型。
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