JP7161638B1 - マッフル炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送空間の搬送方向に沿ってマッフル内の温度調整を容易にすること【解決手段】マッフル炉10は、マッフル11と、複数のヒータ12と、炉体13と、仕切り13aとを有している。複数のヒータ12は、炉体13に配置されている。マッフル11は、複数のヒータ12が配置された空間51,52に対して処理物30が搬送される搬送空間11a1を隔離するトンネル状の部材である。仕切り13aは、複数のヒータ12が配置された空間51,52を仕切っている。このマッフル炉10では、炉体13は、マッフル11が配置された空間40の一部において天井32dが外部に解放されている。【選択図】図1

Description

本開示は、マッフル炉に関する。
国際公開2013/065556号には、窒化ホウ素粉末の連続的製造方法が開示されている。かかる製造方法に用いられる連続反応炉として、プッシャ式トンネル炉が開示されている。プッシャ式トンネル炉は、炉内に、グラファイト製ヒータやグラファイト製のマッフルを備えている。プッシャ式トンネル炉は、窒素気流が流れるように構成されている。かかるプッシャ式トンネル炉を用いることによって、揮発物によるヒータの汚染を防ぐことができるとされている。ここでは、トンネル型のマッフルを備えた、加熱炉をマッフル炉と称する。
かかるマッフル炉は、マッフルの外側に設けられたヒータによってマッフル内部が加熱される。マッフルの内部は、加熱処理に適した雰囲気に調整される。例えば、上述した特許文献では、マッフル内を高純度の窒素ガス雰囲気として熱処理されている。マッフル炉では、被処理物が置かれる空間が、マッフルによって、ヒータが配置される空間から隔離される。このため、被処理物が置かれる空間の処理雰囲気を隔離でき、例えば、有毒ガスが発生するような用途や、希ガス雰囲気下で処理される、処理雰囲気を安定して回収したい場合などに好適である。
国際公開2013/065556号
ところで、粉体を熱処理する際、粉体を予め定められた温度で一次加熱した後、さらに高温で二次加熱したい場合がある。このような場合、トンネル型のマッフルを有するマッフル炉では、マッフル内は空間が繋がっている。また、マッフル炉は、プッシャ炉であり、処理物が押されながら進む。このため、マッフル内に温度差を設けるための仕切りを設けることは難しい。このため、マッフルの外側の炉体内に仕切りを設けて温度が管理されたゾーンが設けられる。しかし、マッフルの外側で仕切りが設けられていても放射熱が隣接するゾーンに伝わるため、ゾーン毎の温度差を大きく設けることが難しい。例えば、一次加熱から二次加熱に昇温させる場合に、一次加熱の温度と二次加熱の温度に大きな差がある場合には、段階的に温度が上がるように、一次加熱のゾーンと二次加熱のゾーンとの間に、複数のゾーンを設ける必要がある。一次加熱のゾーンと二次加熱のゾーンとの間に、複数のゾーンが設けられるとマッフルを移動する際に段階的に昇温していくが、昇温に時間が掛かる。このことから、一次加熱の温度と二次加熱の温度に大きな差を設けるような場合に、急激に昇温させることが難しい。また、降温させる場合も同様である。このように、マッフル炉は、搬送空間の搬送方向に沿ってマッフル内の温度を急激に変化させることが難しい。
ここで開示されるマッフル炉は、炉体と、炉体に配置された複数のヒータと、複数のヒータが配置された空間に対して処理物が搬送される搬送空間を隔離するトンネル状のマッフルと、ヒータが配置された空間を、前記搬送空間の搬送方向に沿って仕切る仕切りと、を有しており、マッフルが配置された空間の一部において、炉体の天井が外部に解放されている。かかるマッフル炉によれば、搬送空間の搬送方向に沿ってマッフル内の温度を急激に変化させやすい。
炉体は、マッフルが配置された空間よりも上に、搬送空間の搬送方向に沿って間欠的に配置された複数の梁を備え、マッフルが配置された空間の一部において、天井を取り付けたり、取り外したりできるように構成されていてもよい。
図1は、マッフル炉10の縦断側面図である。 図2は、マッフル炉10の模式的な平面図である。 図3は、図2において、ヒータ12が省略された模式図である。 図4は、ヒータ12が設けられた部位を示す断面図である。
以下、本開示における実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。各図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。例えば、各図における寸法関係(長さ、幅、厚みなど)は実際の寸法関係を反映するものではない。また、各図面は、一例を示すのみであり、特に言及されない限りにおいて本発明を限定しない。また、同一の作用を奏する部材・部位には、適宜に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。上、下、左、右、前、後の向きは、図中、U、D、L、R、F、Rrの矢印でそれぞれ表されている。
〈マッフル炉10〉
図1は、マッフル炉10の縦断側面図である。図2は、マッフル炉10の模式的な平面図である。図1では、炉体13およびマッフル11の内部が分かるように、マッフル11の中心線に沿って縦断したI-I断面(図2参照)が示されている。図2では、ヒータ12とマッフル11の位置関係が分かるように、炉体13内のヒータ12とマッフル11が露見した状態で図示されている。
マッフル炉10は、図1および図2に示されているように、マッフル11と、複数のヒータ12と、炉体13と、排気筒14と、搬送用プッシャ15と、搬出用プッシャ16とを有している。ここでは、炉体13の高さ方向に沿って上下が規定されている。また、炉体13に対して、処理物が搬送される方向に沿って、上流側を後(Rr)、下流側を前(F)とし、前後が規定されている。また、かかる処理物が搬送される方向に沿って前方に向かって左右(L,R)が規定されている。
〈マッフル11〉
マッフル炉10では、マッフル11と複数のヒータ12は、炉体13に配置されている。マッフル11は、複数のヒータ12が配置された空間に対して処理物30が搬送される搬送空間11a1を隔離するトンネル状の部材である。
図3は、図2において、ヒータ12が省略された模式図である。また、各図は、適宜、簡略化された模式図である。マッフル11は、図3に示されているように、搬送部11aと、搬入部11bと、搬出部11cとを有している。図3では、搬入部11bと、搬出部11cにおいて、マッフル11が部分的に破断され、マッフル11の内部空間が露見した状態で模式的に図示されている。搬送部11aは、搬送空間11a1を有している。この実施形態では、搬送部11aの搬送空間11a1は、処理物30が搬送される略矩形断面の直線に沿った空間である。搬送部11aの搬送空間11a1は、処理物30の加熱処理空間でありうる。搬送部11aの第1端11fには、搬送用プッシャ15が取付けられている。搬送部11aの前方側の第2端11gには蓋11g1が取り付けられている。
搬入部11bは、図3に示されているように、搬送部11aの第1端11f側の側面に設けられている。搬入部11bには、処理物30を搬入するための管路11b1が設けられている。搬出部11cは、搬送部11aの第2端11g側の側面に設けられている。搬出部11cには、処理物30を取り出すための管路11c1が設けられている。かかるマッフル11には、金属製、セラミック製、カーボン製のものを用いることができる。また、マッフル11の搬送部11a、搬入部11bおよび搬出部11cには、適宜、ガイドレール22が配置されていてもよい。ガイドレール22は、搬送部11a、搬入部11bおよび搬出部11cの側面または床に配置されている。搬入部11bと搬出部11cのガイドレール22には、ローラ23が設けられている。また、搬送部11aの前方の端部には、搬出部11cに搬出される処理物30を予め定められた位置で停止させるためのストッパ24を備えている。
処理物30は、矩形の焼成容器に収容されている。容器に収容される処理物は、例えば、圧電体、誘導体などの電子部品材料、リチウムイオン二次電池などの正極や負極に用いられる電極材料、セラミックス材料などでありうる。
〈ヒータ12〉
ヒータ12は、加熱装置である。図4は、ヒータ12が設けられた部位を示す断面図である。ヒータ12は、マッフル11の外側において、炉体13に配置されている。マッフル炉10では、マッフル11によって、複数のヒータ12が配置された空間に対して処理物が搬送される搬送空間が隔離されている。この実施形態では、ヒータ12は、円筒形状のカーボンヒータが用いられている。図1および図2に示されているように、マッフル11の搬送部11aの搬送方向に沿って、複数のヒータ12が、予め定められた間隔で並べられている。各ヒータ12は、マッフル11の搬送部11aの搬送方向に対して直交する方向に沿って配置されている。各ヒータ12は、炉体13に取付けられている。この実施形態では、ヒータ12は、マッフル11の上方と下方にそれぞれ配置されており、マッフル11の上方と下方にそれぞれヒータ12が配置される空間51,52が設けられている。
ヒータ12には、例えば、セラミックヒータや遠赤外線ヒータが用いられうる。また、ヒータ12が設けられる近傍位置には、温度センサ12aが取付けられており、ヒータ12が設けられる位置が予め定められた温度になるようにヒータ12の出力が適当に調整されるとよい。温度センサ12aには、例えば、熱電対やサーミスタや測温抵抗体などが用いられうる。また、図示は省略するが、制御装置によって、ヒータ12は、温度センサ12aによる温度の検知に基づいて、出力が制御されるように構成されているとよい。なお、ヒータ12の数や配置は、適宜、変更可能である。また、図示の都合、図1では、ヒータ12を特に模式的に示している。
〈炉体13〉
炉体13は、トンネル状の炉体である。炉体13は、マッフル11とヒータ12とを収容している。炉体13は、断熱材32と、外枠34とから構成されている。断熱材32は、マッフル11の搬送方向の周りを全周に亘って囲っている。断熱材32としては、例えば、所定の形状に成形されたセラミックファイバーボードが厚み方向に積み重ねられたものや、カーボン繊維が積層されて構成されたものが用いられうる。この実施形態では、断熱材32として、カーボン繊維製の断熱材が用いられている。断熱材32の厚さは、炉体13内の熱が十分に断熱される程度の所要の厚さに設定されている。断熱材32の外側は、外枠34によって囲われている。外枠34は、剛性および耐熱性に優れる金属製の材料によって構成される。外枠34には、例えば、ステンレス等が用いられうる。
炉体13には、マッフル11の搬送部11aの搬送方向に沿って空間を仕切る仕切り13aが設けられている。かかる仕切り13aは、断熱材で構成されている。炉体13は、マッフル11が配置された空間の一部において天井が外れるように構成されており、マッフル11が配置された空間40が上方において外部に解放されている。かかる構成については、後で、さらに説明する。図1に示された例では、マッフル11が配置された空間40では、天井の断熱材が外されており、マッフル11が配置された空間40が上方において外部に解放されている。
この実施形態では、図4に示されているように、炉体13は、断熱材で形成された床32aと、左右の側壁32b、32cと、天井32dと、仕切り13aとを備えている。床32aは、マッフル11の下方に配置されている。左右の側壁32b、32cは、マッフル11の左右の側方に配置されている。天井32dは、マッフル11の上方に取り付けられるように構成されている。この実施形態では、床32aと、左右の側壁32b、32cと、天井32dとは、鉄やステンレスなどの金属で構成された外枠34で保持されている。マッフル11が配置された空間40よりも上には、搬送空間11a1の搬送方向に沿って間欠的に配置された複数の梁34aが設けられている。この実施形態では、複数の梁34aは、外枠34の一部として構成されている。これにより、マッフル11が配置された空間40の一部において、天井32dとなる断熱材32d1を取り付けたり、取り外したりできるように構成されている。図4は、天井32dとなる断熱材32d1が取り外された状態が示されている。天井32dとなる断熱材32d1は、2点鎖線で示されている。
〈排気筒14〉
図1から図3に示されているように、マッフル11には、排気筒14が接続されている。排気筒14は、図1から図3に示されているように、炉体13の外部から炉体13を貫通してマッフル11に接続されている。排気筒14は、被処理物が加熱されることによって発生しうる反応ガスや、雰囲気ガスを排気する。マッフル11には、排気筒14が接続された部分に孔が形成されている。排気筒14は、炉体13の外部で図示しない排気ポンプに接続されている。排気ポンプが吸引を開始すると、排気筒14が、マッフル11内に対して負圧になる。これにより、マッフル11内で、処理物が加熱されることによって発生する反応ガスは、排気筒14に吸引される。この実施形態では、反応ガスは、排気筒14を通じて、マッフル11および炉体13の外に排出される。これにより、マッフル11および炉体13の劣化を抑制することができる。また、マッフル11に排気筒14が接続されていることによって、マッフル11内で発生した反応ガスを適切に回収することができる。
この実施形態では、排気筒14は、マッフル11の天井部に接続されている。被処理物が加熱されることによって発生する反応ガスは、雰囲気ガスよりも軽く、上方に向かって流れうる。そのため、排気筒14が天井部に接続されていることによって、反応ガスをより効率よく排気しうる。また、排気筒14は、マッフル11の天井部の幅方向の中央部に接続されている。これによって、マッフル11の幅方向においてバランスよく反応ガスが排気されうる。なお、マッフル11には、雰囲気ガスを導入する図示しない給気筒が接続されていてもよい。給気筒には、窒素やアルゴン等の雰囲気ガスを導入するための給気装置が接続されている。給気筒は、例えば、マッフル11の底面や側面に接続されているとよい。
〈搬送用プッシャ15〉
搬送用プッシャ15は、図2および図3に示されているように、マッフル11の搬送部11aの第1端11f側の側面に設けられており、搬入部11bからマッフル11の搬送部11aに供給された処理物30を搬送部11aの搬送方向に押し出す装置である。この実施形態では、搬送用プッシャ15は、アクチュエータ15aと、アーム15bと、ヘッド15cとを備えている。アーム15bは、第1端11f側の側面から搬送部11aの内部に挿入されている。第1端11f側の側面には、シール部材61が設けられている。シール部材61は、搬送部11aの気密性を確保しつつ、アーム15bの摺動を支持している。ヘッド15cは、マッフル11内部に延びたアーム15bの先端に取り付けられている。搬送用プッシャ15は、アクチュエータ15aが操作されることでアーム15bが前方に動き、マッフル11の搬送部11aの処理物30を前方に向けて押し出す。マッフル11の搬送部11aの処理物30を前方に押し出した後は、アーム15bを後方に待機させる。これにより、搬入部11bからマッフル11の搬送部11aに新たに処理物30が搬送されるスペースが確保される。この実施形態では、アクチュエータ15aとして、サーボモータが用いられている。アクチュエータ15aは、シリンダ機構でもよい。
〈搬出用プッシャ16〉
搬出用プッシャ16は、マッフル11の搬送部11aの第2端11g側の側面に設けられており、マッフル11の搬送部11aから搬出部11cに処理物30を押し出す装置である。この実施形態では、搬出用プッシャ16は、アクチュエータ16aと、アーム16bと、ヘッド16cとを備えている。アーム16bは、搬送部11aのうち搬出部11cの開口に対向する側面から搬送部11aの内部に挿入されている。アーム16bが挿入された側面には、シール部材62が設けられている。シール部材62は、搬送部11aの気密性を確保しつつ、アーム16bの摺動を支持している。ヘッド16cは、マッフル11内部に延びたアーム16bの先端に取り付けられている。搬出用プッシャ16は、アクチュエータ16aが操作されることでアーム16bが前方に動き、マッフル11の搬送部11aから搬出部11cに向けて処理物30を押し出す。マッフル11の搬送部11aの処理物30を搬出部11cに押し出した後は、アーム16bを後方に待機させる。これにより、マッフル11の搬送部11aに前方に向けて処理物30を押し出すスペースが確保される。この実施形態では、アクチュエータ15aとして、サーボモータが用いられている。アクチュエータ15aは、シリンダ機構でもよい。
このように搬出用プッシャ16によって処理物30が搬出部11cに押し出された後で、搬送用プッシャ15によって搬送部11aの処理物30が前方に押し出されるとよい。そして、搬送用プッシャ15によって搬送部11aの処理物30が前方に押し出された後で、搬入部11bから搬出部11cに未処理の処理物30が送られるとよい。搬送用プッシャ15と搬出用プッシャ16は、シーケンス制御によって予め定められたタイミングで動作するように制御されているとよい。搬送用プッシャ15と搬出用プッシャ16の動作タイミングは、例えば、プログラムが変更されることによって適宜に変更されうる。また、ここでは、シーケンス制御によって制御されることが例示されているが、処理物30の位置を検知して、搬送用プッシャ15と搬出用プッシャ16を駆動させてもよい。
〈マッフル炉10による加熱処理〉
上述したように、ここで開示されるマッフル炉10は、図1~図3に示されているように、マッフル11と、複数のヒータ12と、炉体13と、仕切り13aとを有している。複数のヒータ12は、炉体13に配置されている。マッフル11は、複数のヒータ12が配置された空間51,52に対して処理物30が搬送される搬送空間11a1を隔離するトンネル状の部材である。仕切り13aは、複数のヒータ12が配置された空間51,52を仕切っている。このマッフル炉10では、マッフル11が配置された空間40の一部において炉体13の天井32dが外部に解放されている。この実施形態では、マッフル11が配置された空間の一部において炉体13の天井が外れるように構成されている。これにより、炉体13の天井が外された部分において、マッフル11が配置された空間40が上方に解放されている。
炉体13の天井が外された部分では、マッフル11が配置された空間40が上方に解放されているので、ヒータ12の放射熱は、上方に抜けやすい。他方で、ヒータ12の放射熱は、上方に抜けやすい分、仕切り13aで区切られた隣の空間には伝わりにくい。このため、仕切り13aで区切られた、複数のヒータ12が配置された空間51,52毎に、温度を調整しやすい。このため、仕切り13aで区切られた空間毎にヒータ12の出力を調整することによって、隣り合う空間の温度差を大きく差を付けることができる。これにより、マッフル11内の温度を搬送空間11a1の搬送方向に沿って段階的に、かつ、より急激に温度上昇させることができる。そして、マッフル炉10で処理される処理物30を、急激に昇温させることができる。このように、このマッフル炉10によれば、マッフル11が配置された空間40の一部において炉体13の天井32dが外部に解放されているので、搬送空間11a1の搬送方向に沿ってマッフル11内の温度をより急激に変化させやすい。
なお、炉体13の天井32dが閉じられていると、ヒータ12の放射熱が籠もりやすく、仕切り13aと通じて隣接する空間に影響を及ぼす。このため、仕切り13aで区切られた隣接する空間の温度差が生じにくい。特に、マッフル11内の空間が繋がっているので、マッフル11の搬送空間11a1に沿って徐々に温度を変化させうるが、急激な温度変化が生じさせにくい。これに対して、マッフル炉10では、炉体13の天井32dが開かれていることによって、仕切り13aで区切られた隣接する空間の温度差を大きくできる。
例えば、搬送空間11a1の搬送方向に沿ってマッフル11内の温度を150℃から400℃に段階的に上昇させたい場合や、410℃から800℃に段階的に上昇させたい場合などがある。このような場合、例えば、仕切り13aで区切られた隣接する空間の温度差を50℃ずつや、100℃ずつなど、段階的に、かつ、より急激に温度上昇させることができる。また、仕切り13aで区切られた隣接する空間により明確な温度差を付けることができる。仕切り13aで区切られた隣接する空間により明確な温度差を付けるとの観点では、仕切り13aは、区切られた隣接する空間の温度差を付けるべく適当な厚さを有しているとよい。他方で、仕切り13aを厚くすることは、コストが掛かる。このマッフル炉10では、炉体13の天井32dが開かれていることによって、上方へ熱が抜けやすくなり、隣接する空間への伝熱が抑えられ、隣接する空間により明確な温度差を付けることができる。このため、仮に仕切り13aが十分に厚くなく、隣接する空間への伝熱を完全に抑えられない場合でも、隣接する空間の温度差を大きく設定することができる。
このように、マッフル11が配置された空間の一部において、炉体13の天井が外部に解放されているとよい。マッフル炉10において、処理物30の温度履歴をコントロールしやすくなる。これにより、急激な昇温が必要となる熱処理を、マッフル炉10で実現しやすくなる。つまり、マッフル11の搬送部11aの搬送空間11a1を搬送方向に沿って、段階的に温度が上がるように、複数のゾーンを設ける場合に、隣接するゾーンで大きな温度差を設けることができる。マッフル炉10で、炉体13の天井が解放されない場合に比べて、マッフル炉10で急激に温度を降下させることもできる。なお、炉体13は、天井が解放されているとよく、床32aや、左右の側壁32b、32cは、ヒータを挿通する穴など、必要な開口を除いて閉じられているとよい。これにより、ヒータ12の熱が側方や下方に逃げず、ヒータ12の熱によって、マッフル11を適切に加熱することができる。また、ヒータ12は、マッフル11の上下に配置された形態が例示されているとよい。仕切り13aで区切られた隣接する空間には、複数のヒータが配置されていてもよい。仕切り13aで区切られた隣接する空間には、複数のヒータが配置されている場合、ヒータは横に並べられてもよいし、縦に並べられてもよい。また、ヒータ12は、マッフル11の下側だけに配置されていてもよい。また、ヒータ12は、マッフル11の上側だけに配置されていてもよい。
この実施形態では、マッフル11が配置された空間40よりも上には、搬送空間11a1の搬送方向に沿って間欠的に配置された複数の梁34aが設けられている。このため、炉体13は、搬送空間11a1の搬送方向に沿って適当な位置で天井を空けたり、閉じたりすることができる。例えば、搬送空間11a1の搬送方向に沿って温度を一定としたい、あるいは、小さい温度変化でコントロールしたい区間では、天井が閉じられていることで、ヒータ12の熱が籠もりやすくなるので、エネルギロスが抑えられる。この実施形態では、搬送空間11a1の搬送方向に沿って間欠的に天井に複数の梁34aが設けられている。複数の梁34aが設けられていることによって、天井32dに配置した断熱材32d1が設置しやすくなる。なお、天井32dに配置した断熱材32d1は、炉体13の左右の側壁32b,32c、あるいは、左右の側壁32b,32cの上部に設けられた炉体13の外枠34で支持することも可能である。また、炉体13の左右の側壁32b,32cあるいは、左右の側壁32b,32cの上部に設けられた炉体13の外枠34で支持される構造をさらに有する場合には、かかる支持と合わせて、搬送空間11a1の搬送方向に沿って間欠的に天井に設けられた複数の梁34aによって、天井32dに配置した断熱材32d1が脱落しにくくなり、設置しやすくなる。
以上、ここで開示される発明の詳細な説明を行ったが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。また、ここでの開示は、種々変更でき、特段の問題が生じない限りにおいて、各構成要素やここで言及された各処理は適宜に省略され、または、適宜に組み合わされうる。
10 マッフル炉
11 マッフル
11a 搬送部
11a1 搬送空間
11b 搬入部
11b1 処理物30を搬入するための管路
11c 搬出部
11c1 処理物30を取り出すための管路
11f 第1端
11g 第2端
11g1 蓋
12 ヒータ
12a 温度センサ
13 炉体
13a 仕切り
14 排気筒
15 搬送用プッシャ
15a アクチュエータ
15b アーム
15c ヘッド
16 搬出用プッシャ
16a アクチュエータ
16b アーム
16c ヘッド
22 ガイドレール
23 ローラ
24 ストッパ
30 処理物
32 断熱材
32a 床
32b,32c 側壁
32d 天井
32d1 天井32dとなる断熱材
34 外枠
34a 梁
40 マッフル11が配置された空間
51,52 ヒータ12が配置される空間

Claims (2)

  1. 炉体と、
    前記炉体に配置された複数のヒータと、
    前記複数のヒータが配置された空間に対して処理物が搬送される搬送空間を隔離するトンネル状のマッフルと、
    前記ヒータが配置された空間を、前記搬送空間の搬送方向に沿って仕切る仕切りと
    を有し、
    前記炉体は、前記マッフルが配置された空間の一部において、前記炉体の天井が外部に解放されるように構成された
    マッフル炉。
  2. 前記炉体は、
    前記マッフルが配置された空間よりも上に、前記搬送空間の搬送方向に沿って間欠的に配置された複数の梁を備え、
    前記マッフルが配置された空間の一部において、天井を取り付けたり、取り外したりできるように構成された、請求項1に記載されたマッフル炉。
JP2022057187A 2022-03-30 2022-03-30 マッフル炉 Active JP7161638B1 (ja)

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