将来の無線通信システム(例えば、NR、5G、5G+、Rel.15以降)においては、物理レイヤの制御信号(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information))を、基地局(例えば、BS(Base Station)、送受信ポイント(TRP:Transmission/Reception Point)、eNB(eNodeB)、gNB(NR NodeB)などと呼ばれてもよい)からユーザ端末に対して送信するために、制御リソースセット(CORESET:COntrol REsource SET)が利用されることが検討されている。
CORESETは、下り制御チャネル(例えば、PDCCH(Physical Downlink Control Channel))の割当て候補領域である。CORESETは、所定の周波数領域リソースと時間領域リソース(例えば1又は2OFDMシンボルなど)を含んで構成されてもよい。PDCCH(又はDCI)は、CORESET内の所定のリソース単位にマッピングされる。
当該所定のリソース単位は、例えば、制御チャネル要素(CCE:Control Channel Element)、一以上のCCEを含むCCEグループ、一以上のリソース要素(RE:Resource Element)を含むリソース要素グループ(REG:Resource Element Group)、一以上のREGバンドル(REGグループ)、物理リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)の少なくとも一つであればよい。
ユーザ端末は、CORESET内のサーチスペース(SS)を監視(monitor)(ブラインド復号)して当該ユーザ端末に対するDCIを検出する。当該サーチスペースには、一以上のユーザ端末に共通の(セル固有の)DCIの監視に用いられるサーチスペース(共通サーチスペース(CSS:Common Search Space))と、ユーザ端末固有のDCIの監視に用いられるサーチスペース(ユーザ固有サーチスペース(USS:User-specific Search Space))とが含まれてもよい。
CSSには、以下の少なくとも一つが含まれてもよい。
・タイプ0-PDCCH CSS
・タイプ0A-PDCCH CSS
・タイプ1-PDCCH CSS
・タイプ2-PDCCH CSS
・タイプ3-PDCCH CSS
タイプ0-PDCCH CSSは、SIB1用のSS、RMSI(Remaining Minimum System Informatio)用のSS等とも呼ばれる。タイプ0-PDCCH CSSは、所定の識別子(例えば、SI-RNTI:System Information-Radio Network Temporary Identifier)で巡回冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check)スクランブルされるDCI用のサーチスペース(SIB1を伝送する下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)をスケジューリングするDCIのモニタリング用のサーチスペース)であってもよい。
ここで、CRCスクランブルとは、DCIに対して、所定の識別子でスクランブル(マスク)されるCRCビットを付加する(含める)ことである。
タイプ0A-PDCCH CSSは、OSI(Other System Information)用のSS等とも呼ばれる。タイプ0A-PDCCH CSSは、所定の識別子(例えば、SI-RNTI)でCRCスクランブルされるDCI用のサーチスペース(OSIを伝送するPDSCHをスケジューリングするDCIのモニタリング用のサーチスペース)であってもよい。
タイプ1-PDCCH CSSは、ランダムアクセス(RA)用のSS等とも呼ばれる。タイプ1-PDCCH CSSは、所定の識別子(例えば、RA-RNTI(Random Access-RNTI)、TC-RNTI(Temporary Cell-RNTI)又はC-RNTI(Cell―RNTI))でCRCスクランブルされるDCI用のサーチスペース(RA手順用のメッセージ(例えば、ランダムアクセス応答(Random Access Response:RAR、メッセージ2)、衝突解決用メッセージ(メッセージ4))を伝送するPDSCHをスケジューリングするDCIのモニタリング用のサーチスペース)であってもよい。
タイプ2-PDCCH CSSは、ページング用のSS等とも呼ばれる。タイプ2-PDCCH CSSは、所定の識別子(例えば、P-RNTI:Paging-RNTI)でCRCスクランブルDCI用のサーチスペース(ページングを伝送するPDSCHをスケジューリングするDCIのモニタリング用のサーチスペース)であってもよい。
タイプ3-PDCCH CSSは、所定の識別子(例えば、DLプリエンプション指示用のINT-RNTI(Interruption RNTI)、スロットフォーマット指示用のSFI-RNTI(Slot Format Indicator RNTI)、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)の送信電力制御(TPC:Transmit Power Control)用のTPC-PUSCH-RNTI、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)のTPC用のTPC-PUCCH-RNTI、SRS(Sounding Reference Signal)のTPC用のTPC-SRS-RNTI、C-RNTI、CS-RNTI(Configured Scheduling RNTI)又はSP-CSI-RNTI(Semi-Persistent-CSI-RNTI))でCRCスクランブルDCI用のサーチスペースであってもよい。
また、USSは、所定の識別子(例えば、C-RNTI、CS-RNTI又はSP-CSI-RNTI)でCRCスクランブルされるCRCビットが付加される(含まれる)DCI用のサーチスペースであってもよい。
ところで、NRにおける初期アクセスでは、同期信号ブロック(SSB:Synchronization Signal Block、SS/PBCHブロック)の検出、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel、P-BCH等ともいう)によって伝送されるブロードキャスト情報(例えば、マスター情報ブロック(MIB:Master Information Block))の取得、ランダムアクセスによる接続の確立の少なくとも一つが行われる。
例えば、ユーザ端末(User Equipment:UE)は、検出されたSSBに基づいて、タイプ0-PDCCH CSS用のCORESETと、PDCCHモニタリング機会(occasion)を決定する。UEは、タイプ0-PDCCH CSSを、CORESET#0及びサーチスペース#0によって特定してもよい。
CORESET#0は、システム情報のスケジューリングに用いられる制御リソースセットであってもよいし、初期アクセスにおけるSSBの受信と、システム情報において、システム情報のスケジューリングに用いられるCORESETを示す情報と、の少なくとも1つによって決定されるCORESETであってもよい。共通CORESETは、システム情報のスケジューリングに用いられない制御リソースセットであってもよい。サーチスペース#0は、初期アクセスにおけるSSBの受信と、システム情報において、システム情報のスケジューリングに用いられるサーチスペースを示す情報と、の少なくとも1つによって決定されるサーチスペースであってもよい。
その後、UEは、PDCCHモニタリング機会におけるタイプ0-PDCCH CSSをモニタし、受信したPDCCHによってスケジュールされるPDSCHにおいて、システム情報(例えば、SIB1:System Information Block 1、RMSI:Remaining Minimum System Information)を受信する。
システム情報は、共通PDCCH設定情報(PDCCH-ConfigCommon)を含んでもよい。共通PDCCH設定情報は、CORESETの情報として、CORESET#0情報(controlResourceSetZero)、共通CORESET情報(commonControlResourceSet)を含んでもよい。共通PDCCH設定情報は更に、サーチスペースの情報として、サーチスペース#0情報(searchSpaceZero)、SIB1用サーチスペース(タイプ0-PDCCH CSS)情報(searchSpaceSIB1)、OSI用サーチスペース(タイプ0A-PDCCH CSS)情報(searchSpaceOtherSystemInformation)、ページングサーチスペース(タイプ2-PDCCH CSS)情報(pagingSearchSpace)、ランダムアクセスサーチスペース(タイプ1-PDCCH CSS)情報(ra-SearchSpace)、を含んでもよい。
SIB1用CORESETは、SIB1を伝送する下り共有チャネル(例えば、PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)のスケジューリングに用いられるがPDCCH(又はDCI)が配置されるCORESETである。SIB1用CORESETは、CORESET#0、controlResourceSetZero、共通CORESET(common CORESET)、共通CORESET#0、セル固有(cell specific)のCORESET等とも呼ばれる。
CORESET#0には、一以上のサーチスペースが関連付けられてもよい。当該サーチスペースは、一以上のユーザ端末に共通の(セル固有の)DCIの監視に用いられるサーチスペース(共通サーチスペース(CSS:Common Search Space))及びユーザ端末固有のDCIの監視に用いられるサーチスペース(UE固有サーチスペース(USS:UE specific Search Space))の少なくとも一つを含んでもよい。
ランダムアクセスサーチスペースは、CORESET#0又は共通CORESETのいずれかに関連付けられてもよい。サーチスペース#0、SIB1用サーチスペース、OSI用サーチスペース、ページングサーチスペースは、CORESET#0に関連付けられてもよい。CORESET#0、サーチスペース#0、SIB1用サーチスペースは、ハンドオーバ及びPSCell追加の少なくとも1つに用いられてもよい。
ユーザ端末は、受信したSSBと、当該SSB内のPBCHから得られるMIBと、に基づいて、タイプ0-PDCCH CSS用のCORESET#0と、タイプ0-PDCCH CSS用のPDCCHモニタリング機会を決定してもよい。
例えば、UEは、MIB内のSIB1用PDCCH設定情報(pdcch-ConfigSIB1)の8ビットのうち、上位4ビットに基づいて、タイプ0-PDCCH CSS用のCORESET#0(周波数リソース及び時間リソース)を決定し、下位4ビット及び受信したSSBのインデックスに基づいて、タイプ0-PDCCH CSS用のPDCCHモニタリング機会を決定してもよい。
例えば、UEは、SIB1用PDCCH設定情報の上位4ビット、最小チャネル帯域幅(minimum channel bandwidth)、SSBのサブキャリア間隔(subcarrier spacing)と、PDCCHのサブキャリア間隔と、の少なくとも一つに基づいて、controlResourceSetZeroが示すインデックスに関連付けられるRB数(NCORESET
RB)、シンボル数(NCORESET
symb)、RBのオフセット(offset)の少なくとも1つを、CORESET#0用に決定してもよい。
また、UEは、受信したSSBのインデックス、当該SSB内のSIB1用PDCCH設定情報(pdcch-ConfigSIB1)、SSBのサブキャリア間隔、PDCCHのサブキャリア間隔、の少なくとも1つに基づいて、PDCCHモニタリング機会の、スロット当たりのサーチスペースの数、フレーム番号、スロット番号、開始シンボルインデックス、の少なくとも1つを決定してもよい。
また、CORESET#0の帯域は、初期アクセス用の帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part、部分帯域)(初期(initial)BWP等ともいう)の帯域と言い換えられてもよい。ここで、BWPは、キャリア(コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)、セル、サービングセル、システム帯域幅)内の部分的な帯域である、BWPには、上り用のBWP(上りBWP)と、下り用のBWP(下りBWP)とが含まれてもよい。
例えば、ユーザ端末に対しては、一以上のBWP(一以上の上りBWP及び一以上の下りBWPの少なくとも一つ)が設定され、設定されたBWPの少なくとも一つがアクティブ化されてもよい。アクティブ化されているBWPは、アクティブBWP等とも呼ばれる。
或いは、ユーザ端末は、システム情報(SIB1)内の共通PDCCH設定情報(PDCCH-ConfigCommon)内のCORESET#0情報(controlResourceSetZero)に基づいて、CORESET#0を決定してもよい。当該controlResourceSetZero(例えば、4ビット)は、MIB内のpdcch-ConfigSIB1内の対応するビット(例えば、最上位4ビット)と解釈されてもよい。
なお、SIB1内のcontrolResourceSetZeroは、サービングセル毎、下りBWP毎に設定されてもよい。ユーザ端末は、初期BWP(BWP#0)におけるPDCCHの設定情報(PDCCH-ConfigCommon、pdcchConfigCommon)にcontrolResourceSetZeroが含まれたとしても、現在のアクティブBWPに関係なくCORESET#0用のパラメータを取得してもよい。
また、UEは、RRC接続後の個別シグナリング(上位レイヤシグナリング)によって、UE個別のBWPを示すUE個別BWP設定情報(BWP情報要素)を受信してもよい。UE個別BWP設定情報は、共通PDCCH設定情報(PDCCH-ConfigCommon)、UE個別のPDCCH設定情報(PDCCH-Config)、を含んでもよい。共通PDCCH設定情報は、共通サーチスペース(タイプ3-PDCCH CSS以外)の設定を提供してもよい。PDCCH設定情報は、タイプ3-PDCCH CSS及びUSSの設定を提供してもよい。
ユーザ端末は、以上のように、SSB(MIB)又はSIB1に基づいて設定(configure)されるCORESET#0(又はCORESET#0に関連付けられるサーチスペース)におけるPDCCHの復調用参照信号(DMRS:Demodulation Reference Signal)のアンテナポートと、検出したSSBとが、擬似コロケーション(QCL:Quasi-Co-Location)の関係にあると想定してもよい。
QCLとは、チャネル及び信号の少なくとも一つ(チャネル/信号)の統計的性質を示す指標である。例えば、ある信号と他の信号がQCLの関係である場合、これらの異なる複数の信号間において、ドップラーシフト(Doppler shift)、ドップラースプレッド(Doppler spread)、平均遅延(average delay)、遅延スプレッド(delay spread)、空間パラメータ(Spatial parameter)(例えば、空間受信パラメータ(Spatial Rx Parameter))の少なくとも1つが同一である(これらの少なくとも1つに関してQCLである)と仮定できることを意味してもよい。
QCLに関する情報は、送信構成指示(TCI:Transmission Configuration Indication又はTransmission Configuration Indicator)の状態(TCI状態(TCI-state))と呼ばれてもよい。TCI状態は、所定の識別子(TCI状態ID(TCI-StateId))によって識別されてもよい。
QCLは、複数のタイプ(QCLタイプ)が規定されてもよい。例えば、同一であると仮定できるパラメータ(又はパラメータセット)が異なる4つのQCLタイプA-Dが設けられてもよく、以下に当該パラメータについて示す:
・QCLタイプA:ドップラーシフト、ドップラースプレッド、平均遅延及び遅延スプレッド
・QCLタイプB:ドップラーシフト及びドップラースプレッド
・QCLタイプC:ドップラーシフト及び平均遅延
・QCLタイプD:空間受信パラメータ
なお、「複数のチャネル/信号間でTCI状態が同一又は異なる」とは、「複数のチャネル/信号が異なる又は同一のビーム(又は送受信ポイント(TRP:Transmission and Reception Point))を用いて送信又は受信されること」と同義である。ユーザ端末は、TCI状態が異なる場合、異なるビーム(TRP)からチャネル/信号が送信されると想定できる。また、「TRP」は、ネットワーク、基地局、アンテナ装置、アンテナパネル、サービングセル、セル、コンポーネントキャリア(CC)又はキャリア等と、言い換えられてもよい。
PDCCH(PDCCHのDMRS)とQCLである信号(例えば、Reference Signal:RS、SSB、CSI-RS)は、PDCCHのQCLソース(QCLリファレンス、QCL参照信号)と呼ばれてもよい。TCI状態はQCLソースを示してもよい。UEは、PDCCH、サーチスペース、CORESETの少なくとも1つに、QCLソースを関連付けてもよい(セットしてもよい)。
ランダムアクセス手順のために、UEは、複数のRS(SSB又はCSI-RS)にそれぞれ関連付けられた複数のPRACHリソースを設定され、測定結果(例えば、受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)、受信品質(Reference Signal Received Quality:RSRQ))に基づいて好ましい(所要品質を満たす)RSを選択し、対応するPRACHリソースを選択してもよい。
例えば、基地局が16個のビームを用いる場合、UEは、16個のRSにそれぞれ関連付けられた16個のPRACHリソースを設定される。UEは、最も良い測定結果を有する(又は所要品質を満たす)RSに対応する1つのPRACHリソースを選択し、選択されたPRACHリソースを用いてPRACH(ランダムアクセスプリアンブル、Msg.1)を送信する。基地局は、受信したPRACHに基づいて適切なビーム(基地局送信ビーム)を選択し、選択されたビームを用いてRAR(ランダムアクセスレスポンス、Msg.2)のスケジューリング用のPDCCHと、RARを含むPDSCHと、を送信する。UEは、PRACHの送信に用いたPRACHリソースに関連付けられたビームを用いて送信された当該PDCCH及び当該PDSCHを受信する(当該PDCCH及び当該PDSCHが、PRACHリソースに関連付けられたRSとQCLである)と想定する。
UEは、PRACHリソース(ランダムアクセスプリアンブルの系列、関連付けられたRSのインデックス、機会、の少なくとも1つを含む)は、システム情報によって設定されてもよいし、上位レイヤシグナリングによって設定されてもよい。
また、RARのスケジュールのためのPDCCH以外のPDCCHに対し、UEは、CORESETのTCI状態に基づいて、PDCCHのQCLソース(PDCCHとQCLであるRS)を認識することが検討されている。
ランダムアクセス手順において、UEは、PRACH(Msg.1)を送信した後、RAR(ランダムアクセスレスポンス、Msg.2)受信のために、ランダムアクセスサーチスペース情報(ra-SearchSpace)に基づいてPDCCHをモニタする。例えば、UEは、ランダムアクセスサーチスペースに関連付けられたCORESET IDを特定し、特定されたCORESET及びランダムアクセスサーチスペースにおいてPDCCHをモニタする。
ここで、UEが、RAR受信のためにランダムアクセスサーチスペースに関連付けられたCORESETのTCI状態(QCLソース)を無視することが検討されている。その代わり、UEは、PRACH(Physical Random Access Channel)の送信に用いたPRACHリソースに基づいて、ランダムアクセスサーチスペース内でモニタされるPDCCHのQCLソースを決定してもよい。
また、ランダムアクセス手順によってCORESET#0用のQCLソースを変更することが検討されている。UEは、非衝突型ランダムアクセス(Contention Free Random Access:CFRA)用に、PRACHプリアンブル及びPRACHリソースの少なくとも1つの設定のために、個別RACH設定(RACH-ConfigDedicated)によって1以上のSSB又はCSI-RSを、CFRA後のCORESET#0用のQCLソースとして設定されてもよい。UEは、CFRA中に選択したSSB又はCSI-RSを、CORESET#0用の新たなQCLソースとして決定してもよい。また、UEは、衝突型ランダムアクセス(Contention Based Random Access:CBRA)中に選択したSSBを、CBRA後のCORESET#0用の新たなQCLソースとして決定してもよい。
このようなPRACHリソースに基づくQCLソースの決定が、PDCCHモニタリングに影響を与えることが考えられる。PDCCHモニタリングが適切に行われなければ、システムの性能が劣化するおそれがある。
そこで、本発明者らは、UEがランダムアクセス手順において適切にPDCCHのモニタリングを行う方法を着想した。
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。各実施形態に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
本開示において、上位レイヤシグナリングは、例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、ブロードキャスト情報などのいずれか、又はこれらの組み合わせであってもよい。
MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))、MAC PDU(Protocol Data Unit)などを用いてもよい。ブロードキャスト情報は、例えば、マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)、最低限のシステム情報(RMSI:Remaining Minimum System Information)、その他のシステム情報(OSI:Other System Information)などであってもよい。
本開示において、1つのCORESET用のQCLソースは、当該CORESETに関連付けられた任意のPDCCHのQCLソースと読み替えられてもよい。1つのサーチスペース用のQCLソースは、当該サーチスペースに関連付けられた任意のPDCCHのQCLソースと読み替えられてもよい。
以下の実施形態は、CFRAに適用されてもよいし、CBRAに適用されてもよい。
(態様1)
態様1では、ランダムアクセスサーチスペース(ra-SearchSpace、タイプ1-PDCCH CSS)及びサーチスペース#0の両方がCORESET#0に関連付けられる(ケース1)。
サーチスペース#0は、タイプ0-PDCCH CSSと、受信したSSBのインデックスとMIBとによって識別されるサーチスペースと、共通PDCCH設定情報内のサーチスペース#0情報又はSIB1用サーチスペース情報によって設定されるサーチスペースと、の1つであってもよい。
CORESET#0は、受信したSSBのインデックスとMIBとによって識別されるCORESETと、共通PDCCH設定情報内のCORESET#0情報によって設定されるCORESETと、の1つであってもよい。
共通PDCCH設定情報は、システム情報(SIB1、ブロードキャスト情報)に含まれる初期アクティブDL BWP用の共通PDCCH設定情報であってもよいし、個別シグナリングによって通知されるUE個別BWP設定情報(BWP情報要素)に含まれるUE個別のDL BWP用の共通PDCCH設定情報であってもよい。
ランダムアクセスサーチスペースは、サーチスペース#0用と同じCORESETに関連付けられてもよい。
UEは、CORESET#0が、初期アクセス又はランダムアクセスにおいて、選択したSSBとQCLされると想定してもよい(選択したSSBを、CORESET#0用のQCLソースとして決定してもよい)。UEは、初期アクセス又はランダムアクセスにおいて、PRACHリソースの選択のためにSSBの測定及び選択を行ってもよい。
UEは、CFRA又はCBRAをトリガされ、QCLソースであるSSBとは別のSSBをPRACH送信用に選択した場合、CORESET#0の新たなQCLソースとして当該SSBを用いてもよい。UEは、CORESET#0のQCLソースが当該SSBであると、CORESET#0に関連付けられた全てのサーチスペースをモニタしてもよい。
UEは、SSB(QCLソース)の変更に応じて、サーチスペース#0用のPDCCHモニタリング機会を変更してもよい。
PRACHリソースがSSBに関連付けられる場合のランダムアクセスが、SSBベースRA(SSB-based Random Access)と呼ばれてもよい。SSBベースRAにおいて、ランダムアクセス応答(RARまたはMsg.2とも呼ばれる)並びにRARをスケジューリングするPDCCHが関連付けられるCORESETのQCLソースは、SSBである。すなわち、SSBベースRAでは、UEは、セル内で所要品質を満たすいずれかのSSBを決定し、当該SSBに関連付けられるPRACHリソースでPRACHを送信し、当該PRACHに対するRAR及びそのスケジューリングPDCCHが、当該SSBとQCLであると想定しRAR及びそのスケジューリングPDCCHを受信する。
例えば、UEがSSBベースRAをトリガされる場合、UEは、当該RAにおいて選択したSSBを、CORESET#0用のQCLソースとしてセットしてもよい。例えば、UEは、SSBベースRAをトリガされ、QCLソースであるSSBとは別のSSBをPRACH送信用に選択した場合、CORESET#0用のQCLソースとして、当該SSBをセットしてもよい。
UEは、当該SSBに基づいて、サーチスペース#0のPDCCHモニタリング機会を決定してもよい。UEは、当該SSBに関連付けられたPRACHリソースを用いてPRACH送信を行うことによって、当該SSBを基地局へ通知してもよい。言い換えれば、UEは、SSBの選択(変更)に従って、QCLソースだけでなく、サーチスペース#0のPDCCHモニタリング機会を決定(変更)してもよい。
例えば、UEは、選択されたSSBのインデックス、当該SSB内のSIB1用PDCCH設定情報(pdcch-ConfigSIB1)、SSBのサブキャリア間隔、PDCCHのサブキャリア間隔、の少なくとも1つに基づいて、PDCCHモニタリング機会の、スロット当たりのサーチスペースの数、フレーム番号、スロット番号、開始シンボルインデックス、の少なくとも1つを決定してもよい。
例えば、図1に示すように、UEがCORESET#0のQCLソースとしてSSB#0をセットした状態において、SSBベースRAをトリガされ、SSB#0-#3の測定に基づいてPRACHリソースのためにSSB#2を選択した場合、CORESET#0のQCLソースをSSB#2に変更し、SSB#2に基づいて、タイプ0-PDCCH CSS(CORESET#0及びサーチスペース#0)のPDCCHモニタリング機会を変更する。
また、UEは、SSB#2に対応するPRACHリソースをPRACH送信に用いる。RAR受信のためのタイプ1-PDCCH CSS(ランダムアクセスサーチスペース)は、CORESET#0に関連付けられているため、UEは、タイプ1-PDCCH CSSが、CORESET#0のQCLソースであるSSB#2とQCLであると想定し、CORESET#0内のタイプ1-PDCCH CSSをモニタする。
QCLソースに基づいてPDCCHモニタリング機会が決定されることによって、基地局及びUEは、PDCCHモニタリング機会のパターンを認識できる。基地局は、UEによるブラインド復号のタイミングと数を把握できる。UEは、PDCCHモニタリングがオーバーシュートした場合に、ドロップするPDCCH候補を決定できる。
PRACHリソースがCSI-RSに関連付けられる場合のランダムアクセスが、CSI-RSベースRA(CSI-RS-based Random Access)と呼ばれてもよい。CSI-RSベースRAにおいて、ランダムアクセス応答(RARまたはMsg.2とも呼ばれる)並びにRARをスケジューリングするPDCCHが関連付けられるCORESETのQCLソースは、CSI-RSである。すなわち、CSI-RSベースRAでは、UEは、セル内で所要品質を満たすいずれかのCSI-RSを決定し、当該CSI-RSに関連付けられるPRACHリソースでPRACHを送信し、当該PRACHに対するRAR及びそのスケジューリングPDCCHが、当該CSI-RSとQCLであると想定しRAR及びそのスケジューリングPDCCHを受信する。
ランダムアクセスサーチスペースがCORESET#0に関連付けられる場合、CSI-RSベースRAに対し、UEは、CSI-RSベースRAがトリガされた場合、選択されたCSI-RSを、CORESET#0用のQCLソースとして用いてもよい。
一方、CORESET#0用のQCLソースは、SSBであってもよい。すなわち、UEは、ランダムアクセスサーチスペースがCORESET#0に関連付けられる場合、CSI-RSベースRAをサポートしなくてもよい。
または、ランダムアクセスサーチスペースがCORESET#0に関連付けられる場合、UEはCSI-RSベースRAが設定されないと想定してもよい。この場合CORESET#0のQCL想定をSSBに固定することができ、端末の受信動作を簡易化することができる。
この態様1によれば、ランダムアクセスサーチスペースがCORESET#0に関連付けられることによって、CORESET#0のQCLソース、サーチスペース#0のPDCCHモニタリング機会が明確になるため、UEは、適切にPDCCHのモニタリングを行うことができる。
(態様2)
態様2では、ランダムアクセスサーチスペース(ra-SearchSpace、タイプ1-PDCCH CSS)が、共通PDCCH設定情報に示された共通CORESET(commonControlResourceSet)に関連付けられ、サーチスペース#0が、CORESET#0に関連付けられる(ケース2)。
サーチスペース#0は、タイプ0-PDCCH CSSと、受信したSSBのインデックスとMIBとによって識別されるサーチスペースと、共通PDCCH設定情報内のサーチスペース#0情報又はSIB1用サーチスペース情報によって設定されるサーチスペースと、の1つであってもよい。
CORESET#0は、受信したSSBのインデックスとMIBとによって識別されるCORESETと、共通PDCCH設定情報内のCORESET#0情報によって設定されるCORESETと、の1つであってもよい。
共通PDCCH設定情報は、システム情報(SIB1、ブロードキャスト情報)に含まれる初期アクティブDL BWP用の共通PDCCH設定情報であってもよいし、個別シグナリングによって通知されるUE個別BWP設定情報(BWP情報要素)に含まれるUE個別のDL BWP用の共通PDCCH設定情報であってもよい。
CORESET#0のQCLソースと、共通CORESETのQCLソースとが、異なってもよい。通常、CORESET#0のQCLソースと、共通CORESETのQCLソースと、に対して異なるSSBがセットされることは好ましくないと考えられる。CORESET#0のQCLソースと、共通CORESETのQCLソースとが、異なる場合の好ましいケースとして、SSBがCORESET#0のQCLソースであり、当該SSBに関連付けられたCSI-RSが、共通CORESETのQCLソースとしてセットされるケースが考えられる。
例えば、CORESET#0がSSB#0に関連付けられ、共通CORESETが、SSB#0に関連付けられたCSI-RS#0に関連付けられてもよい。
UEは、CORESET#0が、初期アクセス又はランダムアクセスにおいて選択したSSBとQCLされると想定してもよい(選択したSSBを、CORESET#0用のQCLソースとして決定してもよい)。
UEは、CORESET#0用のQCLソースであるSSB、又はCORESET#0用のQCLソースであるSSBに関連付けられたCSI-RS、のいずれかを、共通CORESET用のQCLソースとしてセットしてもよい。UEは、初期アクセス又はランダムアクセスにおいて、PRACHリソースの選択のためにCSI-RSの測定及び選択を行ってもよい。
UEがSSBベースRAをトリガされる場合、UEは、当該RAにおいて選択したSSBを、共通CORESET用のQCLソースとしてセットしてもよい。この場合、UEは、当該SSBを、CORESET#0用のQCLソースとしてもセットすることが好ましい。例えば、UEは、SSBベースRAをトリガされ、当該RAにおいて、QCLソースであるSSBとは別のSSBをPRACH送信用に選択した場合、共通CORESET用のQCLソース及びCORESET#0用のQCLソースとして、当該SSBをセットしてもよい。
態様1と同様、UEは、当該SSBに基づいて、サーチスペース#0のPDCCHモニタリング機会を決定してもよい。UEは、当該SSBに関連付けられたPRACHリソースを用いてPRACH送信を行うことによって、当該SSBを基地局へ通知してもよい。言い換えれば、UEは、SSBの選択(変更)に従って、QCLソースだけでなく、サーチスペース#0のPDCCHモニタリング機会を選択(変更)してもよい。
UEがCSI-RSベースRAをトリガされる場合、UEは、当該RAにおいて選択したCSI-RSを、共通CORESET用のQCLソースとしてセットしてもよい。この場合、選択されたCSI-RSがSSBに関連付けられ、当該SSBがCORESET#0のQCLソースであることが好ましい。
UEは、CSI-RSベースRAをトリガされ、当該RAにおいて、QCLソースであるCSI-RSに関連付けられたSSBとは別のSSBに関連付けられたCSI-RSを選択した場合、共通CORESET用のQCLソースとして当該CSI-RSをセットし、CORESET#0のQCLソースとして当該CSI-RSに関連付けられたSSB(associated SSB)をセットしてもよい。
選択されたCSI-RSに関連付けられたSSBが、CORESET#0のQCLソースとして用いられているSSBと異なる場合、UEは、CORESET#0のQCLソースを、選択されたCSI-RSに関連付けられたSSBへ変更してもよい。言い換えれば、CSI-RSベースRAは、CSI-RSがSSBに関連付けられること(CSI-RSがassociated SSBを有すること)を必要としてもよい。
UEは、選択されたCSI-RSに関連付けられたSSBに基づいて、サーチスペース#0のPDCCHモニタリング機会を決定してもよい。UEは、当該SSBに関連付けられたPRACHリソースを用いてPRACH送信を行うことによって、当該SSBを基地局へ通知してもよい。言い換えれば、UEは、SSBの選択(変更)に従って、QCLソースだけでなく、サーチスペース#0のPDCCHモニタリング機会を決定(変更)してもよい。
例えば、図2に示すように、UEが共通CORESETのQCLソースとして、CSI-RS#0をセットし、CORESET#0のQCLソースとして、CSI-RS#0が関連付けられたSSB#0をセットした状態において、CSI-RSベースRAをトリガされ、CSI-RS#0-#3の測定に基づいてPRACHリソースのためにCSI-RS#2を選択した場合、共通CORESETのQCLソースをCSI-RS#2に変更し、CORESET#0のQCLソースを、CSI-RS#2が関連づけられたSSB#2に変更し、CSI-RS#2が関連づけられたSSB#2に基づいて、タイプ0-PDCCH CSS(CORESET#0及びサーチスペース#0)のPDCCHモニタリング機会を変更する。
また、UEは、CSI-RS#2に対応するPRACHリソースをPRACH送信に用いる。RAR受信のためのタイプ1-PDCCH CSS(ランダムアクセスサーチスペース)は、共通CORESETに関連付けられているため、UEは、タイプ1-PDCCH CSSが、共通CORESETのQCLソースであるCSI-RS#2とQCLであると想定し、共通CORESET内のタイプ1-PDCCH CSSをモニタする。
この態様2によれば、ランダムアクセスサーチスペースが共通CORESETに関連付けられることによって、CORESET#0のQCLソース、サーチスペース#0のPDCCHモニタリング機会が明確になるため、UEは、適切にPDCCHのモニタリングを行うことができる。
(態様3)
態様3では、ランダムアクセスサーチスペース(ra-SearchSpace、タイプ1-PDCCH CSS)及びサーチスペース#0の両方が共通CORESET(commonControlResourceSet)に関連付けられる(ケース3)。
サーチスペース#0は、タイプ0-PDCCH CSSと、受信したSSBのインデックスとMIBとによって識別されるサーチスペースと、共通PDCCH設定情報内のサーチスペース#0情報又はSIB1用サーチスペース情報によって設定されるサーチスペースと、の1つであってもよい。
共通PDCCH設定情報は、システム情報(SIB1、ブロードキャスト情報)に含まれる初期アクティブDL BWP用の共通PDCCH設定情報であってもよいし、個別シグナリングによって通知されるUE個別BWP設定情報(BWP情報要素)に含まれるUE個別のDL BWP用の共通PDCCH設定情報であってもよい。
DL BWPが、初期アクティブDL BWP又はSSBを含まない(非重複(non-overlapping)DL BWPである)場合、UEは、サーチスペース#0、又は、CORESET#0に関連付けられた他のサーチスペースをモニタすることができない。UEは、共通PDCCH設定情報に示されたCORESETのうち、共通CORESETのみを利用できる。
したがって、少なくとも非重複DL BWPにおいて、SIB1用サーチスペース、OSI用サーチスペース、ページングサーチスペース、ランダムアクセスサーチスペース、の全てが、共通CORESETに関連付けられることが好ましい。UEは、非重複DL BWPに対して、ケース3を設定されてもよい。
UEは、共通CORESET用のQCLソースとして、SSB又はCSI-RSをセットしてもよい。UEがCSI-RSをQCLソースとして用いる場合、当該CSI-RSは、SSBに関連付けられていなくてもよい(associated SSBを有していなくてもよい)。
態様2と同様、SSB又はCSI-RSがアクティブDL BWP内で送信される間、UEは、SSBベースRA又はCSI-RSベースRAを行うことができる。
UEがSSBベースRA又はCSI-RSベースRAをトリガされる場合、UEは、当該RAにおいて選択したSSB又はCSI-RSを、共通CORESET用のQCLソースとしてセットしてもよい。例えば、UEは、SSBベースRAをトリガされ、当該RAにおいて、QCLソースであるSSBとは別のSSBを選択した場合、共通CORESET用のQCLソースとして、当該SSBをセットしてもよい。また、例えば、UEは、CSI-RSベースRAをトリガされ、当該RAにおいて、QCLソースであるCSI-RSとは別のCSI-RSを選択した場合、共通CORESET用のQCLソースとして、当該CSI-RSをセットしてもよい。
CSI-RSベースRA用のCSI-RSは、SSBに関連付けられなくてもよい。この場合、UEは、CORESET#0を用いないため、タイプ0-PDCCH CSSのPDCCHモニタリング機会を、CORESET#0のSSBと同じにできず、UE個別シグナリングによって設定される。
この場合、UEは、UEによってランダムアクセス用にどのSSB又はCSI-RSが選択されたかによって、サーチスペース#0のPDCCHモニタリング機会を決定しなくてもよく、選択されたSSB又はCSI-RSに基づいて、共通CORESETのQCLソースを変更してもよい。
UEは、タイプ0-PDCCH CSSのPDCCHモニタリング機会が、選択されたSSB又はCSI-RSに影響されないと想定してもよい。
例えば、図3に示すように、CSI-RS#0-#3が送信され、UEが共通CORESETのQCLソースとして、CSI-RS#0をセットした状態において、CSI-RSベースRAをトリガされ、CSI-RS#0-#3の測定に基づいてPRACHリソースのためにCSI-RS#2を選択した場合、共通CORESETのQCLソースをCSI-RS#2に変更する。また、UEは、タイプ0-PDCCH CSS(CORESET#0及びサーチスペース#0)のPDCCHモニタリング機会を変更しない。
また、UEは、CSI-RS#2に対応するPRACHリソースをPRACH送信に用いる。RAR受信のためのタイプ1-PDCCH CSS(ランダムアクセスサーチスペース)は、共通CORESETに関連付けられているため、UEは、タイプ1-PDCCH CSSが、共通CORESETのQCLソースであるCSI-RS#2とQCLであると想定し、共通CORESET内のタイプ1-PDCCH CSSをモニタする。
この態様3によれば、ランダムアクセスサーチスペースが共通CORESETに関連付けられることによって、CORESET#0のQCLソース、サーチスペース#0のPDCCHモニタリング機会が明確になるため、UEは、適切にPDCCHのモニタリングを行うことができる。
(他の態様)
UEは、ランダムアクセスサーチスペースにおいて、RARのスケジューリングのためのPDCCHをモニタする。CSI-RSベースRAは、UE個別DL BWPがアクティブであり、且つランダムアクセスサーチスペースが共通CORESETに関連付けられているケースのみに許される。
RAR用PDCCHはランダムアクセスサーチスペースのみにおいて受信可能であり、CSI-RSベースRAにおいて、ランダムアクセスサーチスペースがCORESET#0に関連付けられない。よって、CSI-RSベースRAにおいて、ランダムアクセスサーチスペース内のRAR用PDCCHは、選択されたCSI-RSとQCLである。
このことから、UEは、CSI-RSベースRAを設定され、且つSSBに関連付けられたCORESET#0においてRARのスケジューリングのためのPDCCHを受信することを想定しない(期待しない)。
この態様によれば、CSI-RSベースRAにおけるRARの受信動作が明確になり、UEは、適切にPDCCHのモニタリングを行うことができる。
(無線通信システム)
以下、本実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、本開示の上記各実施形態に係る無線通信方法のいずれか又はこれらの組み合わせを用いて通信が行われる。
図4は、本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。
なお、無線通信システム1は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、NR(New Radio)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)などと呼ばれてもよいし、これらを実現するシステムと呼ばれてもよい。
無線通信システム1は、比較的カバレッジの広いマクロセルC1を形成する基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する基地局12(12a-12c)と、を備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。各セル及びユーザ端末20の配置、数などは、図に示す態様に限定されない。
ユーザ端末20は、基地局11及び基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、マクロセルC1及びスモールセルC2を、CA又はDCを用いて同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)を用いてCA又はDCを適用してもよい。
ユーザ端末20と基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、legacy carrierなどとも呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
また、ユーザ端末20は、各セルで、時分割複信(TDD:Time Division Duplex)及び/又は周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)を用いて通信を行うことができる。また、各セル(キャリア)では、単一のニューメロロジーが適用されてもよいし、複数の異なるニューメロロジーが適用されてもよい。
ニューメロロジーとは、ある信号及び/又はチャネルの送信及び/又は受信に適用される通信パラメータであってもよく、例えば、サブキャリア間隔、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、サブフレーム長、TTI長、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域で行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域で行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。例えば、ある物理チャネルについて、構成するOFDMシンボルのサブキャリア間隔が異なる場合及び/又はOFDMシンボル数が異なる場合には、ニューメロロジーが異なると称されてもよい。
基地局11と基地局12との間(又は、2つの基地局12間)は、有線(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線によって接続されてもよい。
基地局11及び各基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されない。また、各基地局12は、基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、基地局12は、局所的なカバレッジを有する基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、基地局11及び12を区別しない場合は、基地局10と総称する。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE-Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末(移動局)だけでなく固定通信端末(固定局)を含んでもよい。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクに直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が適用され、上りリンクにシングルキャリア-周波数分割多元接続(SC-FDMA:Single Carrier Frequency Division Multiple Access)及び/又はOFDMAが適用される。
OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC-FDMAは、システム帯域幅を端末ごとに1つ又は連続したリソースブロックによって構成される帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限らず、他の無線アクセス方式が用いられてもよい。
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、下りL1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHによって、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHによって、MIB(Master Information Block)が伝送される。
下りL1/L2制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHによって、PDSCH及び/又はPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。
なお、DLデータ受信をスケジューリングするDCIは、DLアサインメントと呼ばれてもよいし、ULデータ送信をスケジューリングするDCIは、ULグラントと呼ばれてもよい。
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHによって、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報などが伝送される。また、PUCCHによって、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、送達確認情報、スケジューリングリクエスト(SR:Scheduling Request)などが伝送される。PRACHによって、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
無線通信システム1では、下り参照信号として、セル固有参照信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS:Channel State Information-Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS:DeModulation Reference Signal)、位置決定参照信号(PRS:Positioning Reference Signal)などが伝送される。また、無線通信システム1では、上り参照信号として、測定用参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS)などが伝送される。なお、DMRSはユーザ端末固有参照信号(UE-specific Reference Signal)と呼ばれてもよい。また、伝送される参照信号は、これらに限られない。
<基地局>
図5は、本実施の形態に係る基地局の全体構成の一例を示す図である。基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106と、を備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
下りリンクによって基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQの送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナごとにプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102によって増幅され、送受信アンテナ101から送信される。送受信部103は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、上り信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅された上り信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの呼処理(設定、解放など)、基地局10の状態管理、無線リソースの管理などを行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して他の基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
なお、送受信部103は、アナログビームフォーミングを実施するアナログビームフォーミング部をさらに有してもよい。アナログビームフォーミング部は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるアナログビームフォーミング回路(例えば、位相シフタ、位相シフト回路)又はアナログビームフォーミング装置(例えば、位相シフト器)から構成してもよい。また、送受信アンテナ101は、例えばアレーアンテナによって構成してもよい。
図6は、本実施の形態に係る基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、本例では、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有すると想定されてもよい。
ベースバンド信号処理部104は、制御部(スケジューラ)301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305と、を少なくとも備えている。なお、これらの構成は、基地局10に含まれていればよく、一部又は全部の構成がベースバンド信号処理部104に含まれなくてもよい。
制御部(スケジューラ)301は、基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部301は、例えば、送信信号生成部302における信号の生成、マッピング部303における信号の割り当てなどを制御する。また、制御部301は、受信信号処理部304における信号の受信処理、測定部305における信号の測定などを制御する。
制御部301は、システム情報、下りデータ信号(例えば、PDSCHで送信される信号)、下り制御信号(例えば、PDCCHで送信される信号。送達確認情報など)のスケジューリング(例えば、リソース割り当て)を制御する。また、制御部301は、上りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、下り制御信号、下りデータ信号などの生成を制御する。
制御部301は、同期信号(例えば、PSS(Primary Synchronization Signal)/SSS(Secondary Synchronization Signal))、SSB、下り参照信号(例えば、CRS、CSI-RS、DMRS)などのスケジューリングの制御を行う。
制御部301は、上りデータ信号(例えば、PUSCHで送信される信号)、上り制御信号(例えば、PUCCH及び/又はPUSCHで送信される信号。送達確認情報など)、ランダムアクセスプリアンブル(例えば、PRACHで送信される信号)、上り参照信号などのスケジューリングを制御する。
制御部301は、ベースバンド信号処理部104におけるデジタルBF(例えば、プリコーディング)及び/又は送受信部103におけるアナログBF(例えば、位相回転)を用いて、送信ビーム及び/又は受信ビームを形成する制御を行ってもよい。制御部301は、下り伝搬路情報、上り伝搬路情報などに基づいて、ビームを形成する制御を行ってもよい。これらの伝搬路情報は、受信信号処理部304及び/又は測定部305から取得されてもよい。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
送信信号生成部302は、例えば、制御部301からの指示に基づいて、下りデータの割り当て情報を通知するDLアサインメント及び/又は上りデータの割り当て情報を通知するULグラントを生成する。DLアサインメント及びULグラントは、いずれもDCIであり、DCIフォーマットに従う。また、下りデータ信号には、各ユーザ端末20からのチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)などに基づいて決定された符号化率、変調方式などに従って符号化処理、変調処理が行われる。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成された下り信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、送受信部103から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、ユーザ端末20から送信される上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)である。受信信号処理部304は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、受信処理によって復号された情報を制御部301に出力する。例えば、HARQ-ACKを含むPUCCHを受信した場合、HARQ-ACKを制御部301に出力する。また、受信信号処理部304は、受信信号及び/又は受信処理後の信号を、測定部305に出力する。
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
例えば、測定部305は、受信した信号に基づいて、RRM(Radio Resource Management)測定、CSI(Channel State Information)測定などを行ってもよい。測定部305は、受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality)、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)、SNR(Signal to Noise Ratio))、信号強度(例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicator))、伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
なお、送受信部103は、ユーザ端末30から受信したランダムアクセスプリアンブルのリソースに対応するビームを決定し、決定されたビームを用いてランダムアクセスレスポンス(RAR)のスケジューリングのためのPDCCH及びRARを送信してもよい。
<ユーザ端末>
図7は、本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信アンテナ201、アンプ部202、送受信部203は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、アンプ部202で増幅される。送受信部203は、アンプ部202で増幅された下り信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。送受信部203は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤ及びMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、ブロードキャスト情報もアプリケーション部205に転送されてもよい。
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて送受信部203に転送される。
送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202によって増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
なお、送受信部203は、アナログビームフォーミングを実施するアナログビームフォーミング部をさらに有してもよい。アナログビームフォーミング部は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるアナログビームフォーミング回路(例えば、位相シフタ、位相シフト回路)又はアナログビームフォーミング装置(例えば、位相シフト器)から構成してもよい。また、送受信アンテナ201は、例えばアレーアンテナによって構成してもよい。
図8は、本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、本例においては、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有すると想定されてもよい。
ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を少なくとも備えている。なお、これらの構成は、ユーザ端末20に含まれていればよく、一部又は全部の構成がベースバンド信号処理部204に含まれなくてもよい。
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部401は、例えば、送信信号生成部402における信号の生成、マッピング部403における信号の割り当てなどを制御する。また、制御部401は、受信信号処理部404における信号の受信処理、測定部405における信号の測定などを制御する。
制御部401は、基地局10から送信された下り制御信号及び下りデータ信号を、受信信号処理部404から取得する。制御部401は、下り制御信号及び/又は下りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、上り制御信号及び/又は上りデータ信号の生成を制御する。
制御部401は、ベースバンド信号処理部204におけるデジタルBF(例えば、プリコーディング)及び/又は送受信部203におけるアナログBF(例えば、位相回転)を用いて、送信ビーム及び/又は受信ビームを形成する制御を行ってもよい。制御部401は、下り伝搬路情報、上り伝搬路情報などに基づいて、ビームを形成する制御を行ってもよい。これらの伝搬路情報は、受信信号処理部404及び/又は測定部405から取得されてもよい。
また、制御部401は、基地局10から通知された各種情報を受信信号処理部404から取得した場合、当該情報に基づいて制御に用いるパラメータを更新してもよい。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)を生成して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
送信信号生成部402は、例えば、制御部401からの指示に基づいて、送達確認情報、チャネル状態情報(CSI)などに関する上り制御信号を生成する。また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて上りデータ信号を生成する。例えば、送信信号生成部402は、基地局10から通知される下り制御信号にULグラントが含まれている場合に、制御部401から上りデータ信号の生成を指示される。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成された上り信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部404は、送受信部203から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、基地局10から送信される下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)である。受信信号処理部404は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本開示に係る受信部を構成することができる。
受信信号処理部404は、受信処理によって復号された情報を制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、ブロードキャスト情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。また、受信信号処理部404は、受信信号及び/又は受信処理後の信号を、測定部405に出力する。
測定部405は、受信した信号に関する測定を実施する。例えば、測定部405は、第1のキャリア及び第2のキャリアの一方又は両方について、同周波測定及び/又は異周波測定を行ってもよい。測定部405は、第1のキャリアにサービングセルが含まれる場合に、受信信号処理部404から取得した測定指示に基づいて第2のキャリアにおける異周波測定を行ってもよい。測定部405は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
例えば、測定部405は、受信した信号に基づいて、RRM測定、CSI測定などを行ってもよい。測定部405は、受信電力(例えば、RSRP)、受信品質(例えば、RSRQ、SINR、SNR)、信号強度(例えば、RSSI)、伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部401に出力されてもよい。
送受信部203は、初期アクセス又はランダムアクセスにおいて信号(RS、SSBmCSI-RSなど)を受信してもよい。制御部401は、前記信号の受信に基づいて、ランダムアクセスサーチスペースに関連付けられた特定の制御リソースセット(CORESET#0又は共通CORESET)内の下り制御チャネル(PDCCH)と疑似コロケーション(QCL)である特定信号(QCLソース、QCLリファレンスなど)を決定してもよい。
前記特定の制御リソースセットは、システム情報のスケジューリングに用いられる制御リソースセット(CORESET#0)であってもよい。
前記特定の制御リソースセットは、システム情報のスケジューリングに用いられない制御リソースセット(共通CORESET)であってもよい。
前記初期アクセスにおける同期信号ブロックの受信と、前記システム情報において、前記システム情報のスケジューリングに用いられるサーチスペースを示す情報と、の少なくとも1つによって決定されるサーチスペース(サーチスペース#0)は、前記システム情報のスケジューリングに用いられる制御リソースセット(CORESET#0)に関連付けられてもよい。
前記制御部は、前記特定信号に基づいて前記下り制御チャネルのモニタリング機会(PDCCHモニタリング機会)を決定してもよい。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
ここで、機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、みなし、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。例えば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)、送信機(transmitter)などと呼称されてもよい。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施形態における基地局、ユーザ端末などは、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図9は、一実施形態に係る基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、本開示において、装置、回路、デバイス、部(section)、ユニットなどの文言は、互いに読み替えることができる。基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサによって実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法を用いて、2以上のプロセッサによって実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。
基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004を介する通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD-ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部103(203)は、送信部103a(203a)と受信部103b(203b)とで、物理的に又は論理的に分離された実装がなされてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアを用いて各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
(変形例)
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル、シンボル及び信号(シグナル又はシグナリング)は、互いに読み替えられてもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)によって構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
ここで、ニューメロロジーは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SCS:SubCarrier Spacing)、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルなど)によって構成されてもよい。また、スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(PUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(PUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。なお、本開示におけるフレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット、シンボルなどの時間単位は、互いに読み替えられてもよい。
例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。
また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックによって構成されてもよい。
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスによって指示されてもよい。
本開示においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本開示において明示的に開示したものと異なってもよい。様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ及び下位レイヤから上位レイヤの少なくとも一方へ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))を用いて通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用され得る。
本開示において、「プリコーディング」、「プリコーダ」、「ウェイト(プリコーディングウェイト)」、「擬似コロケーション(QCL:Quasi-Co-Location)」、「TCI状態(Transmission Configuration Indication state)」、「空間関係(spatial relation)」、「空間ドメインフィルタ(spatial domain filter)」、「送信電力」、「位相回転」、「アンテナポート」、「アンテナポートグル-プ」、「レイヤ」、「レイヤ数」、「ランク」、「リソース」、「リソースセット」、「リソースグループ」、「ビーム」、「ビーム幅」、「ビーム角度」、「アンテナ」、「アンテナ素子」、「パネル」などの用語は、互換的に使用され得る。
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(TP:Transmission Point)」、「受信ポイント(RP:Reception Point)」、「送受信ポイント(TRP:Transmission/Reception Point)」、「パネル」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head))によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」、「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を基地局10が有する構成としてもよい。
本開示において、基地局によって行われるとした動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)を含むネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S-GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム、これらに基づいて拡張された次世代システムなどに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE又はLTE-Aと、5Gとの組み合わせなど)適用されてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
本開示に記載の「最大送信電力」は送信電力の最大値を意味してもよいし、公称最大送信電力(the nominal UE maximum transmit power)を意味してもよいし、定格最大送信電力(the rated UE maximum transmit power)を意味してもよい。
本開示において使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的であっても、論理的であっても、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。
本開示において、2つの要素が接続される場合、1つ以上の電線、ケーブル、プリント電気接続などを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域、光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びこれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
以上、本開示に係る発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示に係る発明が本開示中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本開示に係る発明は、請求の範囲の記載に基づいて定まる発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に係る発明に対して何ら制限的な意味をもたらさない。