以下に図面を参照して、管理装置及び管理プログラムの実施形態について詳細に説明する。
まず、実施形態に係る接遇ガイドシステムの概要について説明する。図1は、実施形態に係る管理装置が含まれる医療情報システムを表すブロック図である。図1に示される医療情報システム10は、病院情報システム(HIS:Hospital Information System)1、放射線部門情報システム(RIS:Radiology Information System)2、医用画像診断装置3、及び医用画像管理システム(PACS:Picture Archiving and Communication System)4を備える。
病院情報システム1、放射線部門情報システム2、医用画像診断装置3、及び医用画像管理システム4は、ローカルネットワークに接続し、所定の装置へ情報を送信すると共に、所定の装置から送信される情報を受信する。なお、医療情報システム10は、ローカルネットワークに加え、又は、ローカルネットワークの代わりに、外部のネットワークに接続しても構わない。
図1に示される医療情報システム10が設けられる病院は、外部のメーカA及びメーカBに放射性医薬品を発注し、メーカA及びメーカBは発注に応じて病院に放射性医薬品を供給する。なお、以下において、放射性医薬品を、単に「医薬品」と表記する場合がある。また、以下において、メーカA及びメーカBを区別せずに表現する場合に、単に「メーカ」と表記する場合がある。また、実施形態において、メーカの数は2に限られず、病院が単一のメーカに対して放射性医薬品を発注してもよく、3つ以上のメーカに対して放射性医薬品の発注が可能であってもよい。なお、メーカは、発注先の一例である。
図1に示される医療情報システム10は、メーカAサーバ5a及びメーカBサーバ5bとの間で情報を送受信する。例えば、メーカAサーバ5aは、メーカAに設けられ、医療情報システム10から送信される放射性医薬品の発注に関する情報を受信する。同様に、例えば、メーカBサーバ5bは、メーカBに設けられ、医療情報システム10から送信される放射性医薬品の発注に関する情報を受信する。なお、以下において、メーカAサーバ5a及びメーカBサーバ5bを区別せずに表現する場合に、単に「メーカサーバ5」と表記する場合がある。
図1に示される医療情報システム10において、病院情報システム1は、病院内で発生する情報を管理する。病院内で発生する情報には、患者情報、及び検査オーダ情報等が含まれる。患者情報に含まれる各レコードは、項目として、例えば、患者ID(Identifer)、患者名、性別、身長、体重、年齢、及び血液型等を有する。検査オーダ情報に含まれる各レコードは、項目として、検査オーダの種別、検査を識別可能なオーダ番号、患者ID、入院又は外来の別、検査コード、診療科目、放射性医薬品、検査部位、検査種別、及び検査日時等を有する。検査オーダの種別は、例えば、当該検査オーダが、新規の検査を依頼することを示す「新規」、依頼済みの検査の内容を変更することを示す「変更」、依頼済みの検査をキャンセルすることを示す「削除」がある。オーダ番号は、検査オーダ情報が入力される際に発行される番号であり、例えば1つの病院内で検査オーダ情報を一意に特定するための識別子である。患者IDは、患者毎に付与され、例えば1つの病院内で患者を一意に特定するための識別子である。検査コードは、例えば1つの病院内で規定される、検査を一意に特定するための識別子である。検査日時は、当該検査の実施を予定する日時を示す。病院情報システム1は、例えば診療医から検査オーダ情報が入力されると。入力された検査オーダ情報と、この検査オーダ情報により特定される患者情報とを放射線部門情報システム2に送信する。
放射線部門情報システム2は、放射線検査業務に係る検査予約情報を管理するシステムである。放射線部門情報システム2は、RISサーバ21、RIS端末22、及び管理装置23を含む。
RISサーバ21は、放射線部門情報システム2において、放射線検査業務に係る情報を管理する。
RISサーバ21は、例えば病院情報システム1から送信される検査オーダ情報を受信し、受信した検査オーダ情報に各種設定情報を付加して集積し、集積した情報を検査予約情報として管理する。具体的には、RISサーバ21は、病院情報システム1から送信される患者情報及び検査オーダ情報を受信すると、受信した患者情報及び検査オーダ情報に基づいて、医用画像診断装置3を動作させるために必要な検査予約情報を生成する。検査予約情報には、例えば、オーダ番号、患者ID、検査種別、手技、検査部位、体位、及び撮影方向等の検査の実施に必要な情報が含まれる。
このとき、RISサーバ21は、例えば、患者情報、及び検査オーダ情報に基づく放射線検査依頼をRIS端末22から受け付け、受け付けた放射線検査依頼に基づいて、検査予約情報を生成する。なお、RISサーバ21は、例えば、受信した患者情報及び検査オーダ情報に加えて、過去の検査の際に医用画像診断装置3において設定された各種設定情報を記録した照射録に基づいて、検査予約情報を生成してもよい。
図3は、実施形態に係る検査オーダの一例を示す図である。図3に示すように、実施形態における検査オーダは、種別、オーダ番号、患者ID、患者体重、検査日時、検査コード、備考及び受付日時等の情報を含む。なお、本実施形態における検査オーダは、例えば患者IDや患者体重等の患者情報を含むものとする。また、以下において、患者体重を単に「体重」と表記する場合がある。
図3には、いずれも種別が「新規」である、すなわち新たな検査を依頼するための検査オーダが含まれる。例えば、オーダ番号「00001」の検査オーダは、受付時点における体重が「72.5」kgである患者ID「567248」の患者に対し、「2018年4月26日の10:00」に実施される予定の検査コード「XX009」の検査に関する検査オーダである。また、図3は、当該検査オーダが「2018年4月20日の15:00」に受け付けられたことを示す。同様に、オーダ番号「00010」の検査オーダは、受付時点における体重が「55.2」kgである患者ID「115464」の患者に対し、「2018年4月26日の11:30」に実施される予定の検査コード「XX018」の検査に関して、「2018年4月21日の10:01」に受け付けられた検査オーダである。同様に、オーダ番号「00100」の検査オーダは、受付時点における体重が「47.2」kgである患者ID「785132」の患者に対し、「2018年4月26日の11:00」に実施される予定の検査コード「XX100」の検査に関して、「2018年4月21日の14:20」に受け付けられた検査オーダである。同様に、オーダ番号「01000」の検査オーダは、受付時点における体重が「59.1」kgである患者ID「524864」の患者に対し、「2018年4月26日の12:00」に実施される予定の検査コード「XX001」の検査に関して、「2018年4月21日の15:42」に受け付けられた検査オーダである。また、オーダ番号「01111」の検査オーダは、受付時点における体重が「43.8」kgである患者ID「362313」の患者に対し、「2018年4月26日の11:30」に実施される予定の検査コード「XX048」の検査に関して、「2018年4月22日の09:23」に受け付けられた検査オーダである。なお、オーダ番号「01111」の検査オーダは、備考の項目に、検査後である「2018年4月26日の14:00」に「乳がんオペ」が予定されているという情報をさらに含む。
なお、図3に示す検査オーダに含まれる項目は一例であり、検査部位や診療科目などのその他の項目をさらに含んでいてもよく、また図3に示す項目の一部を含まないような構成であってもよい。また、検査オーダにおいて未定である項目について、当該項目における情報が含まれないような構成であってもよい。また、図3に示す検査オーダは、備考の項目に、自然言語により記述された情報が含まれる例を示すが、これに限られない。例えば公知の構造化レポート等のフォーマットに基づいて記述された情報が備考の項目に記憶されていてもよい。
図1に戻って、RISサーバ21は、生成した検査予約情報を医用画像診断装置3へ送信する。そして、RISサーバ21は、医用画像診断装置3において検査が実施された結果生成される検査の実施結果を表す検査実施情報を医用画像診断装置3から受信する。RISサーバ21は、受信した検査実施情報を病院情報システム1へ出力する。
RIS端末22は、RISサーバ21、及び管理装置23に接続され、例えば放射線技師等が放射線部門の各種業務を遂行するために使用される。RIS端末22は、例えば、入力インタフェース(不図示)、ディスプレイ(不図示)、及び通信インタフェース(不図示)を備えている。
入力インタフェースは、例えば、マウス、キーボード、及び、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチパネル等により実現される。入力インタフェースは、例えば、操作者からの表示指示を受け付ける。入力インタフェースは、操作者からの表示指示を電気信号へ変換し、電気信号を処理回路へ出力する。
ディスプレイは、放射線部門の各種業務を遂行するため種々の情報を表示する。ディスプレイとしては、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、及び当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。また、ディスプレイには、可搬型の入力インタフェースを備えたディスプレイも含まれる。
管理装置23は、例えば、病院内で使用される放射性医薬品に関する情報を管理する。管理装置23の詳細については後述する。
医用画像診断装置3は、患者を撮影等することにより検査を実施する装置である。医用画像診断装置3は、例えばX線コンピュータ断層撮影装置、X線診断装置、磁気共鳴イメージング装置、核医学診断装置、及び超音波診断装置等を含む。医用画像診断装置3は、例えばRISサーバ21から送信される検査予約情報に基づいて検査を実施する。医用画像診断装置3は、検査実施情報を生成し、RISサーバ21に送信する。
また、医用画像診断装置3は、検査の実施により医用画像データを生成する。医用画像データは、例えばX線CT画像データ、X線画像データ、MRI画像データ、核医学画像データ、及び超音波画像データ等である。医用画像診断装置3は、生成した医用画像データを例えばDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格に準拠した形式に変換することにより、医用画像ファイルを生成する。医用画像ファイルは、例えば、DICOM規格に準拠した形式のファイルである。医用画像診断装置3は、生成した医用画像ファイルを医用画像管理システム4に送信する。
医用画像管理システム4は、種々の医用画像ファイルを管理するシステムである。医用画像管理システム4は、例えば、医用画像診断装置3から送信された医用画像ファイルを記憶する。
次に、本実施形態に係る管理装置23の詳細について、図2を参照しながら説明する。図2は、実施形態に係る管理装置の機能構成を示すブロック図である。
図2に示される管理装置23は、処理回路230、メモリ240、及び通信インタフェース250を有する。処理回路230、メモリ240、及び通信インタフェース250は、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
処理回路230は、管理装置23の中枢として機能するプロセッサである。管理装置23は、メモリ240等に記憶されている制御プログラムを実行することにより、当該プログラムに対応する機能を実現する。
メモリ240は、種々の情報を記憶するHDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、及び集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、メモリ240は、CD-ROMドライブ、DVDドライブ、及びフラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であっても良い。メモリ240は、本実施形態に係る制御プログラム等を記憶している。なお、当該プログラムは、例えば、非一過性の記憶媒体に記憶されて配布され、非一過性の記憶媒体から読み出されてメモリ240にインストールされてもよい。
また、メモリ240は、例えば、医薬品テーブル241を記憶している。医薬品テーブル241は、例えば、医薬品に関する情報を含む。医薬品テーブル241では、例えば、放射性医薬品を特定する項目と、当該放射性医薬品の発注の制約に関する項目とが関連付けられている。医薬品テーブル241に記憶される情報は、例えば病院情報システム1により予め入力される。
図4は、実施形態に係る医薬品テーブルの一例を示す図である。図4に示すように、医薬品テーブル241は、医薬品、放射能量(MBq)、メーカA価格及びメーカA、並びにメーカB価格及びメーカB検定時刻の各項目を含む。「医薬品」は、放射性医薬品の名称を示す。「放射能量(MBq)」は、当該放射性医薬品が検定時刻において含む放射能量を示す。なお、図4に示す例において、メーカAが供給する医薬品の検定時刻は、いずれも「納品日の15:00」であり、メーカBが供給する医薬品の検定時刻は、いずれも「納品翌日の09:00」である。「メーカA価格」及び「メーカB価格」は、各メーカが当該放射性医薬品を供給する際の販売価格を示す。なお、各メーカにおいて当該放射性医薬品を供給していない場合は、価格及び検定時刻の欄は「-」で示される。
例えば、図4は、放射能量が「600」MBqである「A注射液600」は、メーカAにより「40000」円で供給されるが、メーカBでは取り扱いが無いことを示す。同様に、図4は、放射能量が「400」MBqである「A注射液400」は、メーカAにより「25000」円で供給されるが、メーカBでは取り扱いが無いことを示す。同様に、図4は、放射能量が「3.7」MBqである「Bカプセル」は、メーカAでは取り扱いが無いが、メーカBにより「3000」円で供給されることを示す。なお、図4に示す例において、「A注射液400」と「A注射液600」とは、同一の放射性医薬品であって、名称及び含まれる放射能量が異なるものを示す。また、図4に示す例において、例えば「E注射液」は、名称は同一であるが、含まれる放射能量がそれぞれ「925」MBq、「740」MBq、「555」MBq、「370」MBqと異なる4種類があることを示す。また、4種類の「E注射液」のうち、放射能量が「740」MBqのもの及び放射能量が「555」MBqのものは、メーカA及びメーカBのいずれからも供給を受けられることを示す。この場合において、放射能量が「740」MBqであるE注射液は、メーカBの方がメーカAよりも低価格で供給しており、放射能量が「555」MBqであるE注射液は、逆にメーカAの方がメーカBよりも低価格で供給している。なお、以下において、名称が同一である放射性医薬品が複数ある場合、含まれる放射能量が「nMBq」である「放射性医薬品」を、「(nMBqの)放射性医薬品」と表記する場合がある。
また、メモリ240は、例えば、メーカテーブル242を記憶している。メーカテーブル242は、例えば、各メーカによる放射性医薬品の供給に関する情報を含む。メーカテーブル242に記憶される情報は、例えば管理装置23の管理者(不図示)により予め入力される。
図5は、実施形態に係るメーカテーブルの一例を示す図である。図5に示すように、メーカテーブル242は、例えば、「メーカ」と、「納入時刻」と「締切時刻」及び「キャンセル期限」と、「納品日」と、「優先度」とが関連付けられている。図5において、「納入時刻」は、当該メーカから供給される放射性医薬品が病院に納入される時刻を示す。なお、「締切時刻」は、当該メーカへの放射性医薬品の発注が締め切られる時刻病院に納入される時刻を示す。なお、締切時刻は、例えば納入時刻の前営業日の日時を示す。また、以下において、締切時刻を「発注期限」と表記する場合がある。「キャンセル期限」は、発注済みの放射性医薬品の注文をキャンセルできる期限を示す。「納品日」は、当該メーカが放射性医薬品を納品できる曜日を示す。「優先度」は、複数のメーカから放射性医薬品の供給を受けられる場合に、どちらのメーカを優先して選択するかを示す。例えば、「メーカA」では、「15:00」までに発注された放射性医薬品は、翌営業日の「10:00」までに供給される。また、メーカAは、月曜日から金曜日までの各曜日で放射性医薬品を納品可能であり、発注済みの放射性医薬品のキャンセルは、締切時刻から30分後である「15:30」まで受け付ける。同様に、「メーカB」では、「14:30」までに発注された放射性医薬品は、翌営業日の「09:00」までに供給される。また、メーカBは、月曜日、水曜日、金曜日の各曜日で放射性医薬品を納品可能である。なお、メーカBでは、発注済みの放射性医薬品のキャンセルは、締切時刻と同時刻である「14:30」まで受け付ける。また、メーカA及びBのいずれも放射性医薬品の供給が可能である場合は、優先度が「1」であるメーカAが発注先として選択される。
また、メモリ240は、例えば、検査テーブル243を記憶している。検査テーブル243は、例えば、検査に必要な放射性医薬品、及び当該放射性医薬品に係る必要放射能量を算出するための情報を含む。検査テーブル243に記憶される情報は、例えば病院情報システム1により予め入力される。
図6は、実施形態に係る検査テーブルの一例を示す図である。図6に示すように、検査テーブル243では、例えば、検査コードに、検査の正式名称又は略称を示す「名称」と、当該検査に用いられる放射性医薬品の名称を示す「医薬品名」と、投与する放射性医薬品の量に関する項目である「投与量」及び「変更条件」とが関連付けられている。「投与量」及び「変更条件」は、例えば検査における必要放射能量に基づいて予め定められる。例えば、検査コード「XX001」の検査の名称は「脳血流シンチSPECT」であり、放射性医薬品として「A注射液」が用いられる。なお、当該検査における放射性医薬品の投与量は「体重可変」であり、体重1kgあたり「10MBq」かつ「最大800MBq」である。同様に、検査コード「XX009」の検査の名称は「甲状腺シンチ」であり、放射性医薬品として「Bカプセル」が用いられる。なお、当該検査における放射性医薬品の投与量は「疾患可変」であり、「機能亢進症」がある場合は「3.7MBq」、それ以外は「7.4MBq」である。同様に、検査コード「XX018」の検査の名称は「心筋シンチSPECT」であり、放射性医薬品として「C注射液」が用いられる。なお、当該検査における放射性医薬品の投与量は「111MBq」で一定である。同様に、検査コード「XX048」の検査の名称は「センチネルリンパ」であり、放射性医薬品として「D注射液」が用いられる。なお、当該検査における放射性医薬品の投与量は「依頼可変」であり、依頼元において「当日」に乳がんのオペを行う場合は「50MBq」、「翌日」に乳がんのオペを行う場合は「100MBq」、依頼元が「皮膚科」である場合は「160MBq」である。同様に、検査コード「XX100」の検査の名称は「全腕骨シンチ」であり、放射性医薬品として「E注射液」が用いられる。なお、当該検査における放射性医薬品の投与量は「体重可変」であり、体重が「50」kg未満の場合は「555MBq」、「50」kg以上「80」kg未満の場合は「740MBq」、「80」kg以上の場合は「925MBq」である。同様に、検査コード「XX230」の検査の名称は「●●リンパ腫」であり、放射性医薬品として「F注射液」が用いられる。なお、当該検査における放射性医薬品の投与量は「状態可変」であり、血小板数が「●●」未満の場合は体重1kgあたり「11.1MBq」、血小板数が「●●」以上の場合は体重1kgあたり「14.8MBq」である。
また、メモリ240は、例えば、変更情報244を記憶している。変更情報244は、例えば、検査オーダに対応する放射性医薬品の発注に関する情報を含む。変更情報244に記憶される情報は、例えば後に説明する特定機能232及び判定機能233により入力される。
図7は、実施形態に係る変更情報の一例を示す図である。例えば、図7に示すように、変更情報244は、「オーダ番号」、「変更種別」、「医薬品」及び「放射能量」、「個数」、「変更日時」及び「反映」の各項目を含む。「オーダ番号」は、当該レコードに対応する検査オーダを特定するオーダ番号を示す。「変更種別」は、当該レコードが、新たに追加で放射性医薬品を発注する変更なのか、又は発注した放射性医薬品を削除する変更なのかを示す。なお、例えば発注する放射性医薬品の種類を変更する場合、変更前の発注済みの放射性医薬品を「削除」するレコードと、変更後の放射性医薬品を「追加」するレコードとの2つのレコードが、変更情報244に登録される。「医薬品」及び「放射能量」は、変更の対象となる放射性医薬品を特定する情報を示す。「変更日時」は、当該変更に関するレコードが追加された日時を示す。「反映」は、当該レコードに示す放射性医薬品の発注内容の変更が可能であるか、すなわち当該変更に関する発注が、メーカA及びメーカBのうち少なくともいずれかにおいて受注可能であるか否かを示す。例えば、発注が「メーカA」において受注された場合、「反映」の項目には「A」が記憶され、発注が「メーカB」において受注された場合、「反映」の項目には「B」が記憶される。また、いずれのメーカにおいても受注が受け付けられない場合、「反映」の項目には「NG」が記憶される。各メーカにおいて受注が受け付けられない場合としては、発注対象の放射性医薬品の取り扱いが無い場合、放射性医薬品が在庫切れである場合、メーカの締切時刻又はキャンセル期限を経過している場合、及びメーカの納入日時が検査日時に間に合わない場合等がある。
図7に示す各レコードは、図3に示す検査オーダに対応する、新たに発注が必要になった放射性医薬品に関する情報を示す。例えば、図7は、オーダ番号「00001」の検査オーダに対応して、「Bカプセル」を「2個」追加で発注する変更が「メーカB」において可能であることを示す情報を含む。同様に、図7は、オーダ番号「00010」の検査オーダに対応して、「C注射液111」を「1個」追加で発注する変更が、「メーカA」において可能であることを示す情報を含む。同様に、図7は、オーダ番号「00010」の検査オーダに対応して、「(555MBqの)E注射液」を「1個」追加で発注する変更が、「メーカA」において可能であることを示す情報を含む。同様に、図7は、オーダ番号「01000」の検査オーダに対応して、「A注射液600」を「1個」追加で発注する変更が、「メーカA」において可能であることを示す情報を含む。同様に、図7は、オーダ番号「01111」の検査オーダに対応して、「D注射液」を「1個」追加で発注する変更が、「メーカA」において可能であることを示す情報を含む。なお、以下において、「n個」の「放射性医薬品」を「放射性医薬品×n個」と表記する場合がある。
また、メモリ240は、例えば、発注情報245を記憶している。発注情報245は、例えば、各メーカに対する放射性医薬品の発注に関する情報を含む。発注情報245は、例えばメーカごとに異なるテーブルを有し、また各メーカに対する発注期限ごとに1つのテーブルを有する。発注情報245に記憶される情報は、例えば後に説明する更新機能234により入力される。
図8は、実施形態に係る発注情報を含む出力画面の一例を示す図である。図8は、発注情報245のうち、発注期限が「2018年4月25日の15:00」であるメーカAに対する発注情報245aを示す。図8に示すように、発注情報245aは、「2018年4月22日の15:00」に最終更新された発注内容を示す。図8に示すように、発注情報245aは、「医薬品」及び「放射能量」と、「数量」及び「単位」とを含む。図8に示す発注情報245aは、例えば、図7に示す変更情報244において、反映の欄に「A」が登録されたレコードに対応する放射性医薬品の発注に関する情報を記憶する。すなわち、発注情報245aは、図8に示すように、「A注射液600×1個」、「C注射液×1個」、「D注射液×1個」、及び「(555MBqの)E注射液×1個」、それぞれ「2018年4月25日の15:00」の発注期限までに「メーカA」に発注することを示す情報を含む。なお、図8に示すように、発注情報245aを含む出力画面は、例えば発注期限までの残り時間を示す情報2451をさらに含んでもよい。
また、例えば、図7に示す変更情報244において、反映の欄に「B」が登録されたレコードに対応する放射性医薬品の発注に関する情報は、発注情報245aとは異なるテーブルに記憶される。図9は、実施形態に係る発注情報を含む出力画面の別の一例を示す図である。図9に示すように、発注情報245bは、「2018年4月22日の15:00」に最終更新された、発注期限が「2018年4月25日の14:30」である「メーカB」に対する発注内容を示す。図9に示す発注情報245bは、例えば、図7に示す変更情報244において、反映の欄に「B」が登録されたレコードに対応する放射性医薬品の発注に関する情報として、「Bカプセル×2個」を、「2018年4月25日の15:00」の発注期限までに「メーカB」に発注することを示す情報を含む。
図2に戻って、通信インタフェース250は、病院内ネットワークを介して接続された病院情報システム1、RISサーバ21、RIS端末22、医用画像診断装置3、及び医用画像管理システム4との間でデータ通信を行う。病院情報システム1、RISサーバ21、RIS端末22、医用画像診断装置3、及び医用画像管理システム4との通信の規格は、如何なる規格であっても良いが、例えば、HL7(Hearth Level 7)、DICOM、又はその両方等が挙げられる。
また、通信インタフェース250は、外部のネットワークを介して接続されたメーカAサーバ5a及びメーカBサーバ5bとの間でデータ通信を行う。
本実施形態に係る処理回路230は、取得機能231、特定機能232、判定機能233、更新機能234、及び出力機能235を有する。
取得機能231は、放射性医薬品を用いる検査に関する情報を取得する機能である。取得機能231の実行により処理回路230は、例えば、RISサーバ21から患者に関する患者情報を含む放射線検査に関する検査オーダ情報を取得する。取得機能231は、取得した情報を、特定機能232に出力する。
特定機能232は、新規、変更又は削除の各検査オーダに基づいて、発注する放射性医薬品に関する情報を特定する機能である。特定機能232の実行により処理回路230は、例えば、取得機能231において検査オーダ情報が取得されることにより、検査オーダ情報を検出する。具体的には、処理回路230は、検出された検査オーダ情報に基づいて、当該検査オーダに係る検査に必要な放射性医薬品を特定し、また放射性医薬品の投与量を算出する。処理回路230は、検査オーダ情報、検査テーブル243の情報、及び取得機能231により取得される体重等に基づいて放射性医薬品を特定し、また放射性医薬品の投与量を算出する。そして、特定機能232は、特定した放射性医薬品の名称及び投与量を、変更情報244に格納する。なお、以下において、新規、変更及び削除の各検査オーダを、それぞれ「新規」オーダ、「変更」オーダ及び「削除」オーダと表記する場合がある。なお、特定機能232は、特定部の一例である。
特定機能232は、例えば、図3に示すような患者情報を含む「新規」オーダを検出すると、例えば図6に示す検査テーブル243を参照し、放射性医薬品の名称及び投与量を特定する。なお、特定機能232は、患者オーダの「備考」の項目に自然言語により記述された内容について、例えば公知の形態素解析等の自然言語解析技術を用いて特定してもよい。例えば、特定機能232は、図3に示すオーダ番号「00001」の検査オーダに対応する検査コード「XX009」を特定する。次に、特定機能232は、図6に示す検査テーブル243を参照し、検査コード「XX009」の検査に用いる放射性医薬品が「Bカプセル」であること、及び投与量が「疾患可変」であることを特定する。そして、特定機能232は、オーダ番号「00001」の検査オーダに「機能亢進症」に関する情報が登録されていないため、図6に示す検査テーブル243を参照し、「Bカプセル」の投与量が「7.4MBq」であることを特定する。同様に、例えば、特定機能232は、オーダ番号「00010」の検査オーダに対応する検査コード「XX018」の検査に用いる放射性医薬品が「C注射液」であること、及び投与量が変更条件にかかわらず「111MBq」であることを特定する。同様に、特定機能232は、オーダ番号「00100」の検査オーダに対応する検査コード「XX100」の検査に用いる放射性医薬品が「E注射液」であること、及び投与量が「体重可変」であることを特定する。この場合において、特定機能232は、オーダ番号「00001」の検査オーダに含まれる患者体重が「47.2」kgであるため、「E注射液」の投与量が「555MBq」であることを特定する。同様に、特定機能232は、オーダ番号「01000」の検査オーダに対応する検査コード「XX001」の検査に用いる放射性医薬品が「A注射液」であること、及び投与量が「体重可変」であることを特定する。この場合において、特定機能232は、オーダ番号「01000」の検査オーダに含まれる患者体重が「59.1」kgであるため、「A注射液」の投与量が「591MBq」であることを特定する。同様に、特定機能232は、オーダ番号「01111」の検査オーダに対応する検査コード「XX048」の検査に用いる放射性医薬品が「D注射液」であること、及び投与量が「依頼可変」であることを特定する。この場合において、特定機能232は、オーダ番号「01111」の検査オーダの備考の項目に、「乳がんオペ」が「2018年4月26日の14:00」、すなわち検査当日に予定されていることを示す情報が記述されていることを特定する。そして、特定機能232は、「D注射液」の投与量が「50MBq」であることを特定する。
また、特定機能232は、例えば、図3に示すような検査オーダに対する「変更」オーダ又は「削除」オーダが検出されると、まず、図6に示す検査テーブル243を参照し、放射性医薬品の名称及び投与量を特定する。次に、特定機能232は、変更情報244に格納済みの放射性医薬品の名称及び投与量を取得し、特定された放射性医薬品の名称及び投与量との差分を算出又は特定する。そして、特定機能232は、特定した差分に関する情報を、変更情報244に格納する。
図10は、実施形態に係る検査オーダの別の一例を示す図である。図10には、図3に示す「新規」オーダに加えて、種別が「変更」又は「削除」である、すなわち既に依頼された検査オーダに対する変更又は検査オーダの削除に関する検査オーダが含まれる。なお、図10に示す「変更」オーダ又は「削除」オーダは一例であり、例えば「変更」オーダが、変更された項目のみを含むような構成であってもよく、逆に「削除」オーダが、オーダ番号以外のその他の項目を含むような構成であってもよい。
特定機能232は、例えば、図10に示すような「変更」オーダに基づいて、変更後の検査オーダに対応する放射性医薬品の名称及び投与量を特定する。次に、特定機能232は、種別が「変更」オーダに含まれるオーダ番号を特定する。次に、特定機能232は、例えば、図7に示す変更情報244を参照し、特定されたオーダ番号に対応付けられて既に登録されている放射性医薬品の名称及び投与量を特定する。そして、特定機能232は、既に登録されている放射性医薬品の名称及び投与量と、変更後の検査オーダに対応する放射性医薬品の名称及び投与量との差分を特定する。特定機能232は、特定した差分に関する情報を、変更情報244に追加して格納する。
また、特定機能232は、例えば、図10に示すような「削除」オーダに含まれるオーダ番号を特定する。次に、特定機能232は、例えば、図7に示す変更情報244を参照し、特定されたオーダ番号に対応付けられて既に登録されている放射性医薬品の名称及び投与量を特定する。そして、特定機能232は、既に登録されている放射性医薬品の名称及び投与量を削除することを示す情報を、変更情報244に追加して格納する。
図11は、実施形態に係る更新後の変更情報の一例を示す図である。図11には、図7に示す、「新規」オーダに対応する放射性医薬品の名称及び投与量に関するレコードに加えて、「新規」オーダに対する「変更」オーダ又は「削除」オーダに基づく変更後の放射性医薬品の名称及び投与量に関するレコードが追加されている。
次に、図10及び図11に基づいて、特定機能232による「変更」オーダ又は「削除」オーダに対する特定処理について説明する。例えば、特定機能232は、図10に示すオーダ番号「01000」の検査オーダに対する「変更」オーダにおいて、検査日時「2018年4月26日の12:00」が「2018年4月26日の15:00」に変更されることを特定する。この場合、特定機能232は、変更後の検査日時における放射性医薬品の必要放射能量から、例えば図12に示すような検定時刻と放射能量との関係に基づいて、発注する放射性医薬品の検定時刻における必要放射能量を算出する。
図12は、実施形態に係る検定時刻と放射能量との関係の一例を示す図である。図12は、検定時刻が「納入日の12:00」である場合における放射能量の増減の一例を示す。例えば、検査日時が「2018年4月26日の12:00」である場合の検査日時において放射性医薬品に含まれる放射能量は、図12に基づき、検定時刻において放射性医薬品に含まれる放射能量の「1.00」倍である。この場合において、変更情報244に登録された「A注射液600」に含まれる放射能量を「1.00」倍した放射能量は「600MBq」であり、投与量「591MBq」を上回る。一方、検査日時が「2018年4月26日の15:00」に変更された場合の検査日時において放射性医薬品に含まれる放射能量は、図12に基づくと、検定時刻において放射性医薬品に含まれる放射能量の「0.97」倍に減少する。この場合において、変更情報244に登録された「A注射液600」に含まれる放射能量を「0.97」倍した放射能量は「582MBq」であり、投与量「591MBq」を下回る。この場合、特定機能232は、変更後の検査日時において放射性医薬品に含まれる放射能量が投与量「591MBq」を上回るという条件を満たす「A注射液400」及び「A注射液600」の組み合わせのうち、放射能量が最小となるものは、「A注射液400×2個」であることを特定する。
そして、特定機能232は、既に登録されている放射性医薬品の名称及び投与量と、変更後の検査オーダに対応する放射性医薬品の名称及び投与量との差分として、図11に示すように、変更情報244に、「A注射液600×1個」を削除することを示すレコードと、「A注射液400×2個」を追加することを示すレコードとを登録する。
同様に、例えば、特定機能232は、図10に示すオーダ番号「00001」の検査オーダに対する「変更」オーダにおいて、備考の項目に「亢進症有」を示す記述が追加されていることを特定する。この場合、特定機能232は、図6に示す検査テーブル243を参照し、備考の項目に追加された記述に該当する場合、すなわち「変更条件」の「機能亢進症」に該当する場合の投与量が「3.7MBq」であることを特定する。この場合、特定機能232は、変更後の投与量「3.7MBq」を上回るという条件を満たす「Bカプセル」の個数のうち最小のものが「1個」であることを特定する。
そして、特定機能232は、既に登録されている放射性医薬品の名称及び投与量である「Bカプセル×2個」と、変更後の検査オーダに対応する放射性医薬品の名称及び投与量との差分として、図11に示すように、変更情報244に、「Bカプセル×1個」を削除することを示すレコードを登録する。
同様に、例えば、特定機能232は、図10に示すオーダ番号「00100」の検査オーダに対する「変更」オーダにおいて、体重が「50.2」kgに変更されていることを特定する。この場合、特定機能232は、図6に示す検査テーブル243を参照し、体重が「50.2」kgである場合、すなわち「変更条件」の「50-70」kgに該当する場合の投与量が「740MBq」であることを特定する。この場合、特定機能232は、変更後の投与量「740MBq」を上回るという条件を満たす4種類の「E注射液」の組み合わせのうち、放射能量が最小となるものは、「(740MBqの)E注射液×1個」であることを特定する。
そして、特定機能232は、既に登録されている放射性医薬品の名称及び投与量である「(555MBqの)E注射液×1個」と、変更後の検査オーダに対応する放射性医薬品の名称及び投与量との差分として、図11に示すように、変更情報244に、「(555MBqの)E注射液×1個」を削除することを示すレコードと、「(740MBqの)E注射液×1個」を追加することを示すレコードとを登録する。
また、例えば、特定機能232は、例えば、図10に示すオーダ番号「00010」の検査オーダに対する「削除」オーダに基づいて、図7に示す変更情報244を参照し、既に登録されている放射性医薬品の名称及び投与量である「C注射液×1個」を特定する。そして、特定機能232は、「C注射液×1個」を削除することを示す情報を、変更情報244に追加して格納する。
また、例えば、特定機能232は、図10に示すオーダ番号「01111」の検査オーダに対する「変更」オーダにおいて、備考の項目に、「乳がんオペ」の予定日時が「2018年4月27日の14:00」、すなわち検査翌日に変更されたことを示す情報が記述されていることを特定する。この場合、特定機能232は、図6に示す検査テーブル243を参照し、検査翌日に乳がんのオペを行うという変更条件に合致する場合における「D注射液」の投与量が「100MBq」であることを特定する。この場合、特定機能232は、変更後の投与量「100MBq」を上回るという条件を満たす「D注射液」の個数のうち最小のものが「2個」であることを特定する。
そして、特定機能232は、既に登録されている放射性医薬品の名称及び投与量である「D注射液×1個」と、変更後の検査オーダに対応する放射性医薬品の名称及び投与量との差分として、図11に示すように、変更情報244に、「D注射液×1個」を追加することを示すレコードを登録する。
判定機能233は、変更情報244に登録された放射性医薬品の発注が可能であるか否かを判定する機能である。判定機能233の実行により処理回路230は、例えば、図11に示す変更情報244、図4に示す医薬品テーブル241及び図5に示すメーカテーブル242に基づいて、各メーカにおいて放射性医薬品の取り扱いがあるか否か、放射性医薬品の発注タイミングが各メーカの発注期限より前であるか、当該メーカによる放射性医薬品の納入予定日時が検査日時より前であるか等の条件に該当するか否かを判定する。判定機能233は、例えば、メーカAに対する発注が可能であると判定した場合、メーカAの発注可能フラグを「1」とし、メーカBに対する発注が可能であると判定した場合、メーカBの発注可能フラグを「1」とする。なお、いずれのフラグも、初期値は「0」に設定されているものとする。なお、判定機能233は、判定部の一例である。
そして、判定機能233は、フラグ情報に基づいて、判定結果を変更情報244に登録する。判定機能233は、例えばメーカAに対して発注が可能である放射性医薬品の発注に関し、図11に示す変更情報244の「反映」の欄に「A」を登録し、メーカBに対して発注が可能である放射性医薬品の発注に関し、図11に示す変更情報244の「反映」の欄に「B」を登録する。判定機能233は、どちらのメーカに対しても発注が可能であると判定した場合、図5に示すメーカテーブル242に登録された「優先度」が高い方のメーカを選択する。また、判定機能233は、いずれのメーカに対しても発注ができないと判定した場合、図11に示す変更情報244の「反映」の欄に「NG」を登録する。
例えば、判定機能233は、図11に示す変更情報244のうち、オーダ番号「00001」の「Bカプセル」を「追加」する発注について、図5に示すメーカテーブル242を参照し、2つのメーカのうち優先度が高いメーカAでは「Bカプセル」の取り扱いがないことを特定する。判定機能233は、「Bカプセル」の発注タイミング「2018年4月20日の15:00」が、メーカBの発注期限である納入日前日の「14:30」より前であると判定する。また、判定機能233は、メーカBによる放射性医薬品の納入予定日時である「発注期限翌日の9:00」が、検査日時である「2018年4月26日の10:00」より前であると判定する。この場合において、判定機能233は、オーダ番号「00001」の「追加」のレコードの「反映」の欄に、「B」を登録する。
また、例えば、判定機能233は、図11に示す変更情報244のうち、オーダ番号「01111」の「D注射液」を「追加」する発注について、図5に示すメーカテーブル242を参照し、2つのメーカのうち優先度が高いメーカAで「D注射液」の取り扱いがあることを特定する。また、判定機能233は、「D注射液」の発注タイミング「2018年4月25日の15:10」が、メーカAの発注期限である納入日前日の「15:00」を経過していると判定する。この場合、判定機能233は、「D注射液」のメーカAに対する発注ができないと判定する。
この場合において、判定機能233は、図5に示すメーカテーブル242を参照し、2つのメーカのうち優先度が低いメーカBにおいては、「D注射液」の取り扱いがないことを特定する。この場合、判定機能233は、「D注射液」をメーカA及びBのいずれにしても発注ができないと判定するので、オーダ番号「01111」の「追加」のレコードの「反映」の欄に、「NG」を登録する。
更新機能234は、放射性医薬品の発注が可能であるか否かの判定結果に基づいて、発注情報を更新する機能である。更新機能234の実行により処理回路230は、例えば、図3に示す変更情報244に、「2018年4月22日の15:00」までに登録された各レコードに基づいて、発注情報245を図8に示すような発注情報245aに更新する。また、更新機能234の実行により処理回路230は、例えば、図11に示す変更情報244において、「2018年4月22日の15:00」より後で、かつ「2018年4月25日の14:55」までに追加で登録された各レコードに基づいて、図8に示すような発注情報245aを図13に示すような発注情報245a2に更新する。なお、更新機能234は、更新部の一例である。
図13は、実施形態に係る更新後の発注情報を含む出力画面の一例を示す図である。図13に示すように、発注情報245a2は、「2018年4月25日の14:55」に最終更新された、発注期限が「2018年4月25日の15:00」であるメーカAに対する発注内容を示す。例えば、発注情報245a2においては、図11に示す変更情報244において追加された各レコードに基づいて、「A注射液600×1個」が削除され、代わりに「A注射液400×2個」が追加されている。同様に、発注情報245a2においては、「C注射液×1個」が削除されている。同様に、発注情報245a2においては、「(555MBqの)E注射液×1個」が削除され、代わりに「(740MBqの)E注射液×1個」が追加されている。なお、発注情報245a2が最終更新された「2018年4月25日の14:55」の時点においては、「D注射液×1個」を追加する変更情報は受け付けられていないため、図13に示す発注情報245a2には反映されない。
図14は、実施形態に係る更新後の発注情報を含む出力画面の別の一例を示す図である。図14に示すように、発注情報245b2は、「2018年4月25日の14:25」に最終更新された、発注期限が「2018年4月25日の14:30」である「メーカB」に対する発注内容を示す。例えば、発注情報245b2においては、図11に示す変更情報244において追加された各レコードに基づいて、「Bカプセル×1個」が削除された結果、注文数量が「2個」から「1個」に変更されている。
出力機能235は、放射性医薬品の発注に関する情報を出力する機能である。出力機能235の実行により処理回路230は、例えば、更新機能234により更新された放射性医薬品の発注情報245を含む情報を出力する。例えば、出力機能235は、図13に示すような発注情報を、通信インタフェース250を介して、メーカAサーバ5aに出力する。同様に、出力機能235は、図14に示すような発注情報を、通信インタフェース250を介して、メーカBサーバ5bに出力する。なお、例えば、管理装置23の管理者が、図13に示すような発注情報を含む画面を印刷して、メーカAにファクシミリ等で送信するような構成であってもよい。また、出力機能235は、例えば、変更情報244の「反映」の欄に「NG」が登録された場合、すなわち検査オーダに対応する放射性医薬品の発注ができない場合、「発注ができませんでした」等のエラーメッセージを表示させてもよい。なお、出力機能235は、出力部の一例である。
取得機能231、特定機能232、判定機能233、更新機能234及び出力機能235は、制御プログラムとして組み込まれていてもよいし、処理回路230自体に各機能を実行可能な専用のハードウェア回路が組み込まれていてもよい。
次に、本実施形態に係る管理装置23の各種動作について、図を参照して説明する。図15及び図16は、実施形態に係る更新処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下の図に示す処理の順序は一例であり、一部の処理の実行順序が逆になってもよいし、複数の処理が同時に並行して実行されてもよい。
処理回路230は、例えば、取得機能231を実行し、通信インタフェース250を介して、例えば、RISサーバ21から患者情報を含む検査オーダ情報を取得する(ステップS101)。なお、処理回路230は、通信インタフェース250を介して、例えば、病院情報システム1から患者情報を含む検査オーダ情報を取得してもよい。
処理回路230は、特定機能232を実行し、取得した検査オーダ情報が「変更」オーダに該当するか否かを判定する(ステップS110)。処理回路230は、取得した検査オーダ情報が「変更」オーダに該当すると判定した場合(ステップS110:Yes)、特定機能232を実行し、「変更」オーダにおける放射性医薬品の必要量を算出する(ステップS111)。次に、処理回路230は、特定機能232を実行し、「変更」オーダにおける放射性医薬品の必要量と、「変更」オーダに含まれるオーダ番号に対応付けられて変更情報244に登録された放射性医薬品の必要量との差分を算出する(ステップS112)。そして、処理回路230は、特定機能232を実行し、算出した差分を、変更情報244に登録する(ステップS113)。その後、処理は端子Aを介してステップS211に移行する。
一方、処理回路230は、取得した検査オーダ情報が「変更」オーダに該当しないと判定した場合(ステップS110:No)、特定機能232を実行し、取得した検査オーダ情報が「削除」オーダに該当するか否かを判定する(ステップS120)。処理回路230は、取得した検査オーダ情報が「削除」オーダに該当すると判定した場合(ステップS120:Yes)、特定機能232を実行し、「削除」オーダに含まれるオーダ番号に対応付けられて変更情報244に登録された放射性医薬品の必要量を特定する。そして、処理回路230は、特定機能232を実行し、特定された放射性医薬品の必要量を削除することを示す情報を、変更情報244に登録する(ステップS121)。その後、処理は端子Aを介してステップS211に移行する。
一方、処理回路230は、取得した検査オーダ情報が「削除」オーダにも該当しないと判定した場合(ステップS120:No)、すなわち「新規」オーダに該当すると判定した場合、特定機能232を実行し、取得した「新規」オーダに基づいて、放射性医薬品の必要量を算出する(ステップS131)。そして、処理回路230は、特定機能232を実行し、算出した放射性医薬品の必要量を変更情報244に登録する(ステップS132)。その後、処理は端子Aを介してステップS211に移行する。
図16に移行して、処理回路230は、判定機能233を実行し、検査オーダを受け付けた現在時刻が、メーカAの締切時刻より前であるか否かを判定する(ステップS211)。処理回路230は、現在時刻がメーカAの締切時刻より後であると判定した場合(ステップS211:No)、ステップS221に移行する。
処理回路230は、現在時刻がメーカAの締切時刻より前であると判定した場合(ステップS211:Yes)、判定機能233を実行し、メーカAの納品時刻が、検査オーダにおいて指定された検査時刻より前であるか否かを判定する(ステップS212)。処理回路230は、メーカAの納品時刻が検査時刻より後であると判定した場合(ステップS212:No)、ステップS221に移行する。
処理回路230は、メーカAの納品時刻が検査時刻より前であると判定した場合(ステップS212:Yes)、判定機能233を実行し、メーカAがその他の発注条件に適合するか否か、例えば当該放射性医薬品の在庫があるか否か等を判定する(ステップS213)。処理回路230は、その他の発注条件に適合しないと判定した場合(ステップS213:No)、ステップS221に移行する。一方、処理回路230は、その他の発注条件に適合すると判定した場合(ステップS213:Yes)、判定機能233を実行し、メーカAの発注可能フラグを「1」に設定し(ステップS214)、ステップS221に移行する。
次に、処理回路230は、判定機能233を実行し、検査オーダを受け付けた現在時刻が、メーカBの締切時刻より前であるか否かを判定する(ステップS221)。処理回路230は、現在時刻がメーカBの締切時刻より後であると判定した場合(ステップS221:No)、ステップS230に移行する。
処理回路230は、現在時刻がメーカBの締切時刻より前であると判定した場合(ステップS221:Yes)、判定機能233を実行し、メーカBの納品時刻が、検査オーダにおいて指定された検査時刻より前であるか否かを判定する(ステップS222)。処理回路230は、メーカBの納品時刻が検査時刻より後であると判定した場合(ステップS222:No)、ステップS230に移行する。
処理回路230は、メーカBの納品時刻が検査時刻より前であると判定した場合(ステップS222:Yes)、判定機能233を実行し、メーカBがその他の発注条件に適合するか否かを判定する(ステップS223)。処理回路230は、その他の発注条件に適合しないと判定した場合(ステップS223:No)、ステップS230に移行する。一方、処理回路230は、その他の発注条件に適合すると判定した場合(ステップS223:Yes)、判定機能233を実行し、メーカBの発注可能フラグを「1」に設定し(ステップS224)、ステップS230に移行する。
そして、処理回路230は、判定機能233を実行し、メーカAフラグとメーカBフラグとの少なくともいずれかが「1」であるか否かを判定する(ステップS230)。処理回路230は、メーカAフラグとメーカBフラグとの少なくともいずれかが「1」であると判定した場合(ステップS230:Yes)、判定機能233を実行し、メーカAとメーカBとのいずれかを発注先として決定する(ステップS231)。処理回路230は、例えば両方のメーカのフラグが「1」である場合、判定機能233を実行し、優先度が高い方のメーカを発注先として決定する。そして、処理回路230は、更新機能234を実行し、発注情報245を更新するとともに、出力機能235を実行し、更新された発注情報245を出力して(ステップS232)、処理を終了する。一方、処理回路230は、メーカAフラグとメーカBフラグとのいずれも「0」であると判定した場合(ステップS230:No)、出力機能235を実行し、エラーメッセージを出力し(ステップS241)、処理を終了する。
上述したように、第1の実施形態に係る医療情報システム10は、検査の変更やキャンセルに関する検査オーダに応じてメーカへの放射性医薬品の発注内容を更新できるので、放射性医薬品を発注する業務を効率化することができる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、実施形態に係る管理装置がRISサーバとは別に設けられる場合を例に説明したがこれに限定されない。例えば、RISサーバが上記実施形態に係る管理装置が備える各機能を備えるようにしてもよい。図17は、他の実施形態に係るRISサーバが含まれる医療情報システムを表す機能ブロックの一例を示す図である。図17に示される医療情報システム10Aは、病院情報システム1、放射線部門情報システム2A、医用画像診断装置3、及び医用画像管理システム4を備える。なお、以下において、先に説明した図面に示す部位と同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
病院情報システム1、放射線部門情報システム2A、医用画像診断装置3、及び医用画像管理システム4は、ローカルネットワークに接続し、所定の装置へ情報を送信すると共に、所定の装置から送信される情報を受信する。なお、医療情報システム10Aは、ローカルネットワークに加え、又は、ローカルネットワークの代わりに、外部のネットワークに接続しても構わない。
図17に示される放射線部門情報システム2Aは、放射線検査業務に係る検査予約情報を管理するシステムである。放射線部門情報システム2Aは、RISサーバ21A、RIS端末12を含む。
RISサーバ21Aは、図1に示されるRISサーバ21が備える機能に加えて、例えば、病院内で使用される放射性医薬品のメーカA又はメーカBへの発注に関する情報を管理する機能を有する。
以下、他の実施形態に係るRISサーバ21Aの詳細について説明する。図18は、他の実施形態に係るRISサーバの機能構成を示すブロック図である。
図18に示されるRISサーバ21Aは、処理回路230、メモリ240A、及び通信インタフェース250を有する。処理回路230、メモリ240A、及び通信インタフェース250は、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
図17に示されるメモリ240Aは、例えば、図2に示されるメモリ240が記憶する医薬品テーブル241、メーカテーブル242、検査テーブル243、変更情報244、及び発注情報245に加えて、検査オーダ情報246を記憶している。検査オーダ情報246に含まれる情報は、病院情報システム1から直接送信される検査オーダ情報を含む。
他の実施形態に係るRISサーバ21Aは、図1に示されるRISサーバ21が備える検査予約機能に加えて、病院内で使用される放射性医薬品のメーカA又はメーカBへの発注に関する情報を管理する機能を有する。また、RISサーバ21Aは、病院情報システム1から直接患者情報及び検査オーダ情報を受信する。これにより、情報の一括管理が可能となり、新たに装置を設けることなく、病院内で使用される放射性医薬品に関する情報を管理することが可能となる。
また、例えば、RIS端末22が処理回路230の一部又は全部の機能を実装してもよく、またメモリ240が記憶する内容の一部又は全部を記憶してもよい。例えば、RIS端末22が処理回路230の全部の機能を実装し、メモリ240が記憶する内容の全部を記憶することにより、スタンドアロンのコンピュータ上において管理装置23と同様の構成を実装することができる。また、管理装置23の処理回路230が有する各機能がクラウド上に実装され、メモリ240が記憶する内容がクラウド上に記憶されてもよい。
なお、上で述べたように、例えばメーカの発注期限を経過していたために、検査オーダに対応する発注の変更ができない場合、検査日時の変更や検査対象者の変更などの対応が必要となる。また、例えば図5に示すメーカAのように、発注期限である「締切時刻」よりも、発注済みの放射性医薬品の注文を取り消すことができる期限である「キャンセル期限」の方が遅い時刻である場合もある。そこで、管理装置23は、発注内容の更新の可否に関連する情報をさらに出力してもよい。
図19は、他の実施形態に係る更新後の発注情報を含む出力画面の一例を示す図である。図19に示す変更情報245a3は、「2018年4月25日の15:10」に最終更新されたメーカAに対する発注内容を示す。なお、当該発注内容についての「発注期限」は「2018年4月25日の15:00」であり、最終更新時の時刻は既に発注期限を経過している。このため、図19に示す出力画面は、「発注期限」に代えて、「キャンセル期限」である「2018年4月25日の15:30」を含む。なお、図19に示す出力画面は、図8に示すような発注期限までの残り時間を示す情報2451に代えて、例えばキャンセル期限までの残り時間を示す情報2453を含んでもよい。
また、図19に示す変更情報245a4は、「以下の注文につきましては発注できませんでした」というメッセージとともに、発注内容の更新ができなかった放射性医薬品である「D注射液×1個」に関する情報を含む。図19に示す変更情報245a4は、例えば、「発注期限経過のため」という発注内容の更新ができなかった理由と、「注文キャンセルは可能」であることを示すメッセージとを含む。これにより、例えば、「変更」オーダを出力した担当者は、例えば検査日時を遅らせる等の対応を取ることができる。
なお、図19に示す変更情報245a3は、図13に示す変更情報245a2に含まれる放射性医薬品に関する情報に加えて、既に注文がキャンセルされた放射性医薬品に関する情報も含む。例えば、変更情報245a3は、「A注射液600×1個」、「C注射液×1個」及び「(555MBqの)E注射液×1個」がキャンセルされたことを示す情報を含む。さらに、図19に示す出力画面は、例えば、変更情報245a3に含まれる発注済みの放射性医薬品の注文をキャンセルするためのチェックボックス2454をさらに含む。これにより、例えば、「変更」オーダや「削除」オーダを出力した担当者は、発注内容の更新内容を容易に把握できるとともに、注文済みの放射性医薬品のキャンセルも容易に可能となる。
図19に示す出力画面において、発注ができなかった「D注射液×1」の追加について、対応する検査オーダにおいて「乳がんオペ」の予定が1日遅れたことに伴い、検査日時も1日遅らせて「2018年4月27日の11:30」に変更することが考えられる。この場合は、キャンセル期限前であれば、「2018年4月26日の10:00」に納品予定の「D注射液×1個」をキャンセルするとともに、「2018年4月27日の10:00」に納品予定の「D注射液×1個」を発注することで、検査に必要な放射性医薬品を確保することができる。
図20は、他の実施形態に係る更新後の発注情報を含む出力画面の別の一例を示す図である。図20に示す出力画面は、「2018年4月26日の10:00」に納品予定の放射性医薬品に関する変更情報245a5に加えて、「2018年4月27日の10:00」に納品予定の放射性医薬品に関する変更情報245a6をさらに含む。このような出力画面を表示させることにより、日時の変更を伴う検査オーダの変更においても放射性医薬品の発注内容を容易に変更することができる。
また、上記実施形態において、管理装置23は、例えば、病院情報システム1から「変更」オーダや「削除」オーダ等の検査オーダ情報を取得することにより、検査の変更又はキャンセルに関する情報を検出していたが、実施形態はこれに限られない。例えば、管理装置23が、RIS端末22に検査オーダの変更又はキャンセルに関する情報を受け付けるための画面を表示させ、RIS端末22が受け付けた情報に基づいて、検査の変更又はキャンセルに関する情報を検出を取得するような構成であってもよい。
図21は、他の実施形態に係るRIS端末に表示される変更画面の一例を示す図である。図21には、図3に示すような「新規」オーダに関する情報を含む変更画面を示す。例えば、図21において、RIS端末22は、「中止情報」の欄に示されたチェックボックス211がチェックされることで、オーダ番号「00010」の検査のキャンセルを受け付けてもよい。また、例えば、RIS端末22は、「患者体重」の欄に示されたテキストボックス212に、変更後の体重が入力されることで、オーダ番号「00100」の検査における患者の体重の変更を受け付けてもよい。また、例えば、RIS端末22は、「検査日時」の欄に示されたプルダウンメニュー213において検査日時が選択されることで、オーダ番号「01000」の検査における検査日時の変更を受け付けてもよい。さらに、例えば、RIS端末22は、「備考」の欄に示されたテキストボックス214により、オーダ番号「01111」の検査における備考の入力を受け付けてもよい。
なお、図7で示す変更情報244は、検査オーダを受け付けた場合に、リアルタイムで更新される例を示しており、「変更日時」には、図3に示す「受付日時」と同一の日時が登録される。しかし、実施の形態はこれに限られず、例えば1時間おき等、定期的に変更情報244がバッチ処理により更新されるような構成であってもよい。
また、実施形態において、メーカA及びメーカBの両方が受注可能である場合に、例えば図5に示すメーカテーブル242に登録された優先度が高い方のメーカが選択される構成について説明したが、これに限られない。例えば、メーカA及びメーカBのうち、優先度にかかわらず、放射性医薬品の販売価格が安い方のメーカ、納入時刻が早い方のメーカ、検定時刻が遅い方のメーカを選択するような構成であってもよい。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC))、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1及び図2における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
ここで、プロセッサによって実行されるプログラムは、ROM(Read Only Memory)や記憶部等に予め組み込まれて提供される。なお、このプログラムは、これらの装置にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disk)-ROM、FD(Flexible Disk)、CD-R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供されてもよい。また、このプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードされることにより提供又は配布されてもよい。例えば、このプログラムは、各機能部を含むモジュールで構成される。実際のハードウェアとしては、CPUが、ROM等の記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、各モジュールが主記憶装置上にロードされて、主記憶装置上に生成される。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、放射性医薬品を発注する業務を効率化することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。