JP7159333B2 - 分光分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、分光分析装置に関するものである。
ラマン分光法を利用した分光分析装置として、患者の体内に挿入される光学プローブと、光学プローブにより取得された信号光を分析する分光分析部とを備える分光分析装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2016-028780号公報
このような分光分析装置においては、診断時には光学プローブを分光分析部に接続して分光分析を行い、診断後には、分光分析部から光学プローブを取り外して洗浄または交換を行う。この場合において、診断時に光学プローブを分光分析部に接続したときに、いくつかの原因によって正常な診断ができない場合がある。原因としては、例えば、光学プローブ内部の光ファイバの断線、光学プローブの分光分析部への接続部分で発生する接続不良および位置ずれ、あるいは接続部分の汚れ等を挙げることができる。
しかしながら、医療現場では、上述の不具合が発生した場合に、医療関係者が状況確認を行うことができず、正常な診断を行うことができないという不都合がある。
本発明は、光学プローブを分光分析部に接続したときに発生した不具合の原因を知らせることができる分光分析装置を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、光学プローブと、該光学プローブをコネクタにより着脱可能に取り付ける分光分析部とを備え、前記光学プローブが、光源からの照明光および観察対象からの信号光を導光する光ファイバと、該光ファイバの先端に配置された光学部材とを備え、前記分光分析部が、前記信号光を分光して波長特性を生成するとともに、前記信号光の情報から前記光学部材から戻る第1の戻り光および前記光ファイバから戻る第2の戻り光の情報を分離する情報分離部と、前記光学プローブの先端に前記観察対象を配置することなく、前記情報分離部により分離されたピーク波長における前記第1の戻り光の強度およびピーク波長における前記第2の戻り光の強度に基づいて、前記光学プローブにおいて発生している不具合を判定する不具合判定部と、判定された不具合の情報を報知する報知部とを備える分光分析装置である。
本態様によれば、光学プローブを分光分析部にコネクタにより接続すると、光源からの照明光が光ファイバを経由して光学プローブの先端の光学部材を透過して観察対象に照射される。観察対象において発生した信号光は、光学部材を透過して光ファイバにより導光され、分光分析部に入力される。一方、照明光の照射により光ファイバの先端に配置された光学部材から第1の戻り光が戻り、光ファイバから第2の戻り光が戻る。分光分析部においては、入力された光から第1の戻り光および第2の戻り光を分離して残りの信号光が分光され、波長特性が生成される。
一方、信号光から分離された第1の戻り光の情報および第2の戻り光の情報は、情報分離部により分離され、不具合判定部における不具合の判定に用いられる。そして、不具合判定部により判定された不具合の情報が報知部により報知される。これにより、分光分析装置を取り扱う医療関係者が、詳細な知識を有していなくても、不具合の箇所を特定して対処することができる。
本発明の他の態様は、光学プローブと、該光学プローブをコネクタにより着脱可能に取り付ける分光分析部とを備え、前記光学プローブが、光源からの照明光および観察対象からの信号光を導光する光ファイバと、該光ファイバの先端および基端に配置された光学部材とを備え、前記分光分析部が、前記信号光を分光して波長特性を生成するとともに、前記信号光の情報から先端の前記光学部材から戻る第1の戻り光および基端の前記光学部材から戻る第2の戻り光の情報を分離する情報分離部と、前記光学プローブの先端に前記観察対象を配置することなく、前記情報分離部により分離されたピーク波長における前記第1の戻り光の強度およびピーク波長における前記第2の戻り光の強度に基づいて、前記光学プローブにおいて発生している不具合を判定する不具合判定部と、判定された不具合の情報を報知する報知部とを備える分光分析装置である。
本態様によれば、光学プローブを分光分析部にコネクタにより接続すると、光源からの照明光が光ファイバを経由して光学プローブの先端の光学部材を透過して観察対象に照射される。観察対象において発生した信号光は、光学部材を透過して光ファイバにより導光され、分光分析部に入力される。一方、照明光の照射により光ファイバの先端に配置された光学部材から第1の戻り光が戻り、光ファイバの基端に配置された光学部材から第2の戻り光が戻る。分光分析部においては、入力された光から第1の戻り光および第2の戻り光を分離して残りの信号光が分光され、波長特性が生成される。
一方、信号光から分離された第1の戻り光の情報および第2の戻り光の情報は、情報分離部により分離され、不具合判定部における不具合の判定に用いられる。そして、不具合判定部により判定された不具合の情報が報知部により報知される。これにより、分光分析装置を取り扱う医療関係者が、詳細な知識を有していなくても、不具合の箇所を特定して対処することができる。
また、上記態様においては、前記第1の戻り光および前記第2の戻り光が蛍光であってもよい。
また、上記態様においては、前記第1の戻り光および前記第2の戻り光がラマン散乱光であってもよい。
また、上記態様においては、前記不具合判定部は、前記第1の戻り光の強度と前記第2の戻り光の強度との和および前記第1の戻り光の強度と前記第2の戻り光の強度との比に基づいて不具合を判定してもよい。
この構成により、不具合がない場合には、第1の戻り光の強度と第2の戻り光の強度との和は所定の閾値より大きく、不具合が存在する場合には、第1の戻り光の強度と第2の戻り光の強度との和は所定の閾値以下となる。
一方、光ファイバの基端に光学部材が存在する場合には、不具合がない場合に、第2の戻り光の強度に対する第1の戻り光の強度との比は、所定の閾値より大きくなる。そして、コネクタから光ファイバの先端までの間に不具合が発生している場合には、第2の戻り光の強度に対する第1の戻り光の強度との比は、所定の閾値より小さくなる。
また、光ファイバの基端に光学部材が存在しない場合には、不具合がない場合に、第2の戻り光の強度に対する第1の戻り光の強度との比は、所定の閾値より小さくなる。そして、コネクタから光ファイバの先端までの間に不具合が発生している場合には、第2の戻り光の強度に対する第1の戻り光の強度との比は、所定の閾値より大きくなる。
これにより、不具合が存在しないのか、不具合がコネクタにおいて発生しているのか、不具合がコネクタから光ファイバの先端までの間において発生しているのかを区別して判定することができ、報知部により、より詳細な情報を報知することができる。
また、上記態様においては、前記光ファイバの先端の前記光学部材から戻る前記第1の戻り光のスペクトルの、2つ以上の異なる波長を利用することで、前記光学プローブの複数の前記光ファイバにおいて発生している不具合を判定してもよい。
本発明によれば、光学プローブを分光分析部に接続したときに発生した不具合の原因を知らせることができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る分光分析装置を示す模式図である。 図1の分光分析装置を用いた観察対象の診断モードを説明する模式図である。 図1の分光分析装置により照射される照明光および取得されるラマン散乱光のスペクトルを示す図である。 図1の分光分析装置を用いた検査モードを説明する模式図である。 図1の分光分析装置を用いた観察対象の検査モードにおける、第1光学部材と、光ファイバと、コネクタおよび受側コネクタの配置と、光ファイバにおいて光伝送効率が変化する点Qの位置との関係を示した模式図である。 図1の分光分析装置を用いた、検査モードにおける検査から診断モードにおける診断までを実施するフローを示す図である。 図3のスペクトルから照明光のスペクトルを除去したラマン散乱光のスペクトルを示す図である。 図7のスペクトルから第1光学部材のラマン散乱光が含まれる波長帯域のスペクトルを除去したスペクトルを示す図である。 図8のスペクトルから光ファイバのラマン散乱光のスペクトルを除去したスペクトルを示す図である。 図9のスペクトルからベースラインを除去した観察対象のラマン散乱光のスペクトルを示す図である。 本実施形態において不具合の判定に用いる第1光学部材および光ファイバのラマン散乱光の強度をそれぞれ示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る分光分析装置を示す模式図である。 図12の分光分析装置を用いた観察対象の診断モードを説明する模式図である。 図12の分光分析装置を用いた検査モードを説明する模式図である。 本発明の第3の実施形態に係る分光分析装置を示す模式図である。 図15の分光分析装置を用いた観察対象の診断モードを説明する模式図である。 図15の分光分析装置を用いた照明ファイバを含む光路の検査モードを説明する模式図である。 図15の分光分析装置を用いた集光ファイバを含む光路の検査モードを説明する模式図である。 図15の分光分析装置を用いた、診断モードにおいて生じる戻り光のスペクトルを示す図である。 図15の分光分析装置を用いた、診断モードにおいて分光測定部12において検出される検査光のスペクトルを示す図である。 図15の分光分析装置を用いた、検査モードにおいて生じる戻り光のスペクトルを示す図である。 図15の分光分析装置を用いた、検査モードにおける、第1ダイクロイックミラーにおける波長の関係を示す図である。 図15の分光分析装置を用いた、照明ファイバを含む光路の検査モードにおける、第2ダイクロイックミラーにおける波長の関係を示す図である。 図15の分光分析装置を用いた、照明ファイバを含む光路の検査モードにおいて、検出される検査光のスペクトルを示す図である。 図15の分光分析装置を用いた、集光ファイバを含む光路の検査モードにおける、第2ダイクロイックミラーにおける波長の関係を示す図である。 図15の分光分析装置を用いた、集光ファイバを含む光路の検査モードにおいて、検出される検査光のうち、集光ファイバを含む光路からの戻り光由来のスペクトルを示す図である。 図15の分光分析装置を用いた、集光ファイバを含む光路の検査モードにおいて、検出される検査光のスペクトルを示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る分光分析装置を示す模式図である。 図28の分光分析装置を用いた観察対象の診断モードを説明する模式図である。 図28の分光分析装置を用いた照明ファイバを含む光路の検査モードを説明する模式図である。 図28の分光分析装置を用いた集光ファイバを含む光路の検査モードを説明する模式図である。 本発明の第5の実施形態に係る分光分析装置を示す模式図である。 図32の分光分析装置を用いた観察対象の診断モードを説明する模式図である。 図32の分光分析装置を用いた観察対象の診断モードにおける、光学プローブ側から分光分析部側への戻り光のスペクトルを説明する図である。 図32の分光分析装置を用いた観察対象の診断モードにおける、分光測定部への入射光のスペクトルを測定する図である。 図32の分光分析装置を用いた観察対象の検査モードにおける、分光測定部への入射光のスペクトルを測定する図である。 図32の分光分析装置を用いた観察対象の検査モードにおける、第1光学部材と、第2光学部材と、光ファイバと、コネクタおよび受側コネクタの配置と、光ファイバにおいて光伝送効率が変化する点Qの位置との関係を示した模式図である。
本発明の第1の実施形態に係る分光分析装置1について図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る分光分析装置1は、図1に示されるように、光学プローブ2と、該光学プローブ2を着脱可能に取り付ける分光分析部3とを備えている。
光学プローブ2は、図1に示されるように、光ファイバ4と、光ファイバ4の先端に配置されたプローブヘッド5と、光ファイバ4の基端に配置されたコネクタ6とを備えている。プローブヘッド5は筒状に形成され、内部に光ファイバ4が配置されるとともに、光ファイバ4の先端に対向する位置に配置された第1光学部材(光学部材)7とを備えている。光ファイバ4は、例えば、石英により構成され、第1光学部材7は、例えば、サファイアにより構成されている。
コネクタ6は、分光分析部3に備えられた受側コネクタ8に接続するために筒状に形成されている。光学プローブ2とコネクタ6とは光ファイバ4および光ファイバ4を被覆するシース9により接続されている。
分光分析部3は、光学プローブ2のコネクタ6を接続する受側コネクタ8と、照明光を発生し、発生した照明光を受側コネクタ8に接続された光学プローブ2に入射させる光源10と、受側コネクタ8と光源10との間に配置され、照明光を透過し、光学プローブ2側からの戻り光のうち、照明光よりも波長の長い光を反射するダイクロイックミラー11と、反射された戻り光を分光して波長特性を生成する分光測定部12と、記憶部13と、演算部(情報分離部、不具合判定部)14と、表示部(報知部)15と、制御部16とを備えている。
分光測定部12は、光を波長毎に空間的に分ける図示しない分光器と、CCDカメラなどの図示しない光検出器と、光学プローブ2により分光分析部3へ伝送される光を分光器へ導光するための図示しない導光光学系とから構成されている。
演算部14はプロセッサにより構成され、記憶部13はメモリにより構成され、表示部15はモニタである。制御部16は、プロセッサと、入力装置と、信号出力装置とから構成される。
記憶部13は、観察対象Xのラマン散乱光が含まれる波長帯域、光ファイバ4のラマンスペクトルおよび分光測定部12のスペックに応じたベースラインの情報を記憶している。
分光分析部3は、光学プローブ2を分光分析部3は接続した上で、観察対象Xのラマンスペクトルを測定し、該ラマンスペクトルにもとづいて観察対象Xの分析を実施するための診断モードと、光ファイバ4の損傷による光損失などの光学プローブ2自体の不具合、および、光学プローブ2を分光分析部3へ接続する際に発生する接続不良による光損失などの不具合を検査するための検査モードを実行する機能を有している。検査者は、制御部16に備えられた入力装置を介して、分光分析部3が実行する診断モードと検査モードとを設定することができる。制御部16は、検査者により設定される各モードに応じて、分光分析部3に内蔵される各種の光学装置の設定切替や、演算部14における演算機能の切替を制御する機能を有する。
検査モードは通常、観察対象Xのラマンスペクトルを測定する診断モードに先立って実施される。検査モードでは、光学プローブ2を分光分析部3へ接続させたのちに、光学プローブ2の先端へ観察対象Xを配置せずに実施する。検査モードの実施により、光学プローブ2自体の光損失、あるいは光学プローブ2の分光分析部3への接続により発生する光損失に不具合ないことを確認したのち、検査者は診断モードを実行することが可能である。
光学プローブ2は光ファイバ4および第1光学部材7を備えているので、図2に示されるように、光源10からの照明光が入射されると、光ファイバ4および第1光学部材7からは異なるスペクトル形状を有するラマン散乱光が放射される。すなわち、光学プローブ2のコネクタ6を分光分析部3の受側コネクタ8に接続し、光学プローブ2の先端に観察対象Xを配置して、光源10から照明光を射出させると、照明光が光学プローブ2を経由して観察対象Xに照射され、図3に示されるように、照明光が光学プローブ2の光ファイバ4を導光される間に発生したラマン散乱光、第1光学部材7を通過する際に発生したラマン散乱光、観察対象Xにおいて発生したラマン散乱光(信号光)および照明光の一部が光学プローブ2側から戻り光として分光分析部3側に戻ってくる。
光ファイバ4の構成材はシリカあるいはプラスチックであり、第1光学部材7の材料としては、光学的に透明なサファイアや石英などの無機物の結晶や、プラスチックなどを用いることができる。観察対象Xが生体組織である場合には、前記プラスチックはフッ化プラスチックであることが望ましい。光ファイバ4の構成材と第1光学部材7の構成材が異なりさえすれば、異なるスペクトル形状を有するラマン散乱光が放射される。
そして、ダイクロイックミラー11は照明光を透過させるので、図7に示されるように、戻り光の内の照明光が透過されることにより除外され、観察対象X、第1光学部材7および光ファイバ4のラマン散乱光からなる検査光が反射され、分光測定部12に入射される。
診断モードにおいては、分光測定部12で測定される光学プローブ2側からの戻り光のラマンスペクトルは、図7に示されるようになっている。図7に示されるスペクトルは、光ファイバの構成材がシリカであり、第1光学部材が光学的に透明な無機物結晶(サファイア)であり、観察対象が生体組織である場合の戻り光のラマンスペクトルを模式的にあらわした波形であって、比較的に低周波でピーク線幅の広い光ファイバのラマンスペクトルと、より高周波でピーク線幅の狭い、第1光学部材のラマンスペクトルと、観察対象のラマンスペクトルが重畳された波形となっている。
測定された戻り光のラマンスペクトルは演算部14に入力される。
演算部14は、動作の異なる2つのモード、診断モードおよび検査モードに対応した演算機能を備えている。
診断モードにおいては、演算部14は、入力されてきた戻り光のラマンスペクトルから第1光学部材7および光ファイバ4から発生したラマン散乱光の寄与を差し引く。
具体的には、演算部14は、記憶部13に予め記憶されている観察対象Xのラマン散乱光が含まれる波長帯域の情報に基づいて、入力されてきた戻り光のラマンスペクトルから、図8に示されるように、第1光学部材7のラマン散乱光が含まれる波長帯域のラマンスペクトルを除外する。次いで、演算部14は、図9に示されるように記憶部13に記憶されている光ファイバ4のラマンスペクトルを除外する。そして、演算部14は、図10に示されるように、記憶部13に記憶されているベースラインを減算する。
これにより、観察対象Xのラマンスペクトルを得ることができる。そして、得られた観察対象Xのラマンスペクトルから観察対象Xの成分比を算出することができる。あるいは当該成分比にもとづいて、例えば観察対象Xにおける病変の程度を数値化したスコアなどの分析結果を算出することができる。
表示部15は、演算部14により算出された観察対象Xのラマンスペクトルそのもの、または、ラマンスペクトルから算出された観察対象Xの成分比、あるいは観察対象Xの成分比にもとづいて算出されるスコアを表示する。
検査モードにおいては、光学プローブ2の先端に観察対象Xを配置することなく、光源10から照明光を射出させる。これにより、図4に示されるように、照明光が光学プローブ2を導光される間に発生したラマン散乱光、第1光学部材7を通過する際に発生したラマン散乱光および照明光の一部が光学プローブ2側から戻り光として分光分析部3側に戻ってくる。
そして、ダイクロイックミラー11は照明光を透過させるので、戻り光の内の照明光が透過されることにより除外され、第1光学部材7および光ファイバ4のラマン散乱光からなる検査光が反射され、分光測定部12に入射される。
分光測定部12は、入射されてきた検査光のラマンスペクトルを検出する。
検出されたラマンスペクトルは演算部14に入力される。
検査モードにおいては、演算部14は、図11に示されるように、入力されてきた検査光のラマンスペクトルから第1光学部材7のラマン散乱光の任意のピーク波長における検査光の強度、すなわち任意のピーク波長における、第1光学部材7のラマン散乱強度Aと光ファイバ4のラマン散乱強度Bの和である、Sab(=A+B)を求め、記憶部13に記憶されている光ファイバ4のラマン散乱光のスペクトルから上記波長における光ファイバ4のラマン散乱光の強度Bを抽出し、第1光学部材7のラマン散乱光の強度Aと、光ファイバ4のラマン散乱光の強度Bとの比Rab(=A/B)を算出する。あるいは、第1光学部材7のラマンスペクトルのピーク周波数と、光ファイバ4のラマンスペクトルのピーク周波数が大きく異なる場合には、周波数フィルタによって、検査光のラマンスペクトルから、第1光学部材7のラマンスペクトルと光ファイバ4のラマンスペクトルとを分離してもよい。
そして、演算部14は、強度Sabを記憶部13に記憶されている閾値TS1および閾値TS2と比較するとともに、比Rabを記憶部13に記憶されている閾値TR1および閾値TR2と比較することにより、比較結果に応じて不具合の有無を以下の通りに判定する。表示部15は、演算部14による判定結果を表示する。
ここで分光測定部12において検出される検査光のラマン散乱強度について述べる。
図5は、本実施形態に係る分光分析装置における分光分析部3と、光学プローブ2のコネクタ6と、分光分析部3の受側コネクタ8と、光学プローブ2と、第1光学部材7の配置とを模式的に示したものである。光学プローブ2のコネクタ6および分光分析部3の受側コネクタ8における光学的接続において光損失が発生する。また、光学プローブ2の点Qの位置において、光ファイバ4の損傷によって光損失が発生するものとする。
図5中、光学プローブ2と分光分析部3との接続位置から点Qの位置までの光ファイバ4の長さ寸法をL、点Qの位置から光学プローブ2の先端に配置された第1光学部材7までの光ファイバ4の長さ寸法をLとする。また、光ファイバ4の全長をL(L=L+L)とする。
ここで、分光分析部3および光学プローブ2の光学的接続における光の伝送効率をη(0<η<1)、点Qの位置における光の伝送効率をα(0<α<1)、光学プローブ2の先端面における光の反射効率をγ(0<γ<1)とする。
また、第1光学部材7におけるラマン散乱光の発生効率をσ、光学プローブ2の光ファイバ4のラマン散乱光の発生効率をσとする。また、分光分析部3から光学プローブ2への光入力パワーをPとする。
上述のように各種パラメータを決定すると、分光測定部12において検出される検査光のうち、各種部材のラマン散乱に起因する光強度は、近似的には以下の式(1)から式(3)の光成分の強度和として示される。
光学プローブ2の基端から先端へ導光される照明光によって発生するラマン散乱光のうち、光学プローブ2の先端を経由せずに、分光分析部3へ戻ってくる光成分LP1は、下式(1)により示される。
P1=LσηP+Lσα2ηP+σα2ηP (1)
光学プローブ2の基端から先端へ導光される照明光によって発生するラマン散乱光のうち、光学プローブ2の先端において反射され、分光分析部3へ戻ってくる光成分LP2は、下式(2)により示される。
P2=γα2ηP(σ1+σL) (2)
光学プローブ2の先端から基端へ導光される照明光によって発生するラマン散乱光のうち、光学プローブ2の先端を経由せずに、分光分析部3へ戻ってくる光成分LP3は、下式(3)により示される。
P3=γα2ηP(σ1+σL) (3)
したがって、分光測定部12で検出される検査光のラマン散乱強度Pobsは、近似的には下式(4)により示される。
Pobs=LσηP+Lσα2ηP+σα2ηP+2γα2ηP(σ1+σL)=(1+2γ)α2ηPσ1+(Lη+Lα2η+2γα2ηL)Pσ (4)
ここで、上記の検査光のラマン散乱強度Pobsを示す式(4)について、第1光学部材7のラマン散乱光の任意のピーク波長におけるPobsは、Sab(A+B)である。また、第1光学部材7によるラマン散乱強度、すなわちPobsを示す式(4)におけるσを含む項と、光ファイバ4によるラマン散乱強度、すなわちPobsを示す式(4)におけるσ2を含む項との比が、Rab(A/B)である。
ここで、分光分析部3の受側コネクタ8と、光学プローブ2のコネクタ6との間で実現される光学的接続、あるいは、光学プローブ2の光ファイバにおける光損失に依存して、分光測定部12で検出されるラマン散乱強度におけるSabあるいはRabが異なるために、いずれの部位において光損失の不具合が発生しているかを検査光のラマンスペクトルに基づいて判別可能であることを、以下ケース1からケース4までの条件別に詳細に説明する。
ケース1
分光分析部3および光学プローブ2のコネクタ6における光損失が無視でき、かつ光学プローブ2の光ファイバ損失も無視できる場合、すなわち、η≒1、かつ、α≒1である場合について説明する。
この場合において、分光測定部12で検出される検査光のラマン散乱強度ST1は、下式(5)で示される。
ST1=(1+2γ)Pσ+(L+L+2γL)Pσ (5)
また、第1光学部材7のラマン散乱強度と、光ファイバ4の部材のラマン散乱強度の比であるR11Fは下式(6)で示される。
R11F=(1+2γ)σ/(L+L+2γL)σ (6)
ここで、σおよびσは波長の関数であるが、第1光学部材7のラマン散乱光の任意のピーク波長λに着目すれば、その波長におけるST1(λ)がSabであり、R11F(λ)がRabである。後述するSTi(i=1,2,3,4)についても、ピーク波長λにおける値がSab、同様に後述するR11F,R21F,R31F,R41Fについて、ピーク波長λにおける値がRabである。
ケース2
分光分析部3および光学プローブ2のコネクタ6における光損失が存在し、光学プローブ2の光ファイバ損失が無視できる場合、すなわち、0<η<1、かつ、α≒1である場合について説明する。
この場合において、分光測定部12で検出される全ラマン散乱強度ST2は、下式(7)で示される。Sabはピーク波長λでのST2の値である。
Sab=ST2(λ)
=(1+2γ)ηPσ+(L+L+2γL)ηPσ
=ηST1(λ) (7)
また、第1光学部材7のラマン散乱強度と、光ファイバ4の部材のラマン散乱強度の比であるR21Fは下式(8)で示される。
Rab=R21F(λ)
=(1+2γ)σ/(L+L+2γL)σ (8)
ケース3
分光分析部3および光学プローブ2のコネクタ6における光損失は無視でき、光学プローブ2の光ファイバ損失が存在する場合、η≒1、かつ、0<α<1である場合について説明する。
この場合において、分光測定部12で検出される全ラマン散乱強度ST3は、下式(9)で示される。Sabはピーク波長λでのST3の値である。
Sab=ST3(λ)
=(1+2γ)αPσ+(L+Lα+2γαL)Pσ (9)
また、第1光学部材7のラマン散乱強度と、光ファイバ4の部材のラマン散乱強度の比であるR31Fは下式(10)で示される。
Rab=R31F(λ)
=(1+2γ)ασ/(L+Lα+2γαL)σ (10)
ケース4
分光分析部3および光学プローブ2のコネクタ6における光損失が存在し、光学プローブ2の光ファイバ損失も存在する場合、0<η<1、かつ、0<α<1である場合について説明する。
この場合において、分光測定部12で検出される全ラマン散乱強度ST4は、下式(11)で示される。
Sab=ST4(λ)
=(1+2γ)αηPσ+(L+Lα+2γαL)ηPσ
=ηST3(λ) (11)
また、第1光学部材7のラマン散乱強度と、第2光学部材22cのラマン散乱強度の比であるR41Fは下式(12)で示される。
Rab=R41F(λ)
=(1+2γ)ασ/(L+Lα+2γαL)σ (12)
ケース2の場合においては、分光測定部12で検出される検査光のラマン散乱強度ST2は、ケース1の場合に分光測定部12で検出されるラマン散乱強度ST1に対して、伝送効率η(0<η<1)の二乗の因子寄与だけ減少する。一方、ケース1の場合における第1光学部材7と光ファイバ4とのラマン散乱強度比R11Fと、ケース2の場合における第1光学部材7と光ファイバ4とのラマン散乱強度比R21Fは同一値である。
ここで、ST1とST2との間の値として、任意の閾値TS1を設定することができる。また、R11FおよびR21Fよりも小さい任意の閾値TR1を設定することができる。
演算部14は、第1光学部材7の任意のピーク波長における、検査光のラマン散乱強度Sabと、第1光学部材7と光ファイバ4とのラマン散乱光の強度比Rabを、予め設定される閾値TS1および閾値TR1と比較する。
ここでSabが閾値TS1に対してSab>TS1であり、かつ、閾値TR1に対してRab>TR1の条件を満たす場合には、演算部14は、受側コネクタ8とコネクタ6との間の接続は正常であり、かつ、光ファイバ4が正常である旨を判定する。
また、Sabが閾値TS1に対してSab<TS1であり、かつ、強度比Rabが閾値TR1に対してRab>TR1である場合には、演算部14は、受側コネクタ8とコネクタ6との間の接続において光損失が大きいという不具合が発生しているが、光ファイバ4が正常である旨を判定する。
ケース3の場合においては、分光測定部12で検出される検査光のラマン散乱強度ST3は、ケース1の場合に分光測定部12で検出される全ラマン散乱強度ST1に対して減少し、さらに、第1光学部材7と光ファイバ4とのラマン散乱強度比R31Fも、R11F(およびR21F)よりも減少する。
ケース4の場合においては、分光測定部12で検出される検査光のラマン散乱強度ST4は、ケース3の場合に分光測定部12で検出されるラマン散乱強度ST3に対して、さらに伝送効率η(0<η<1)の二乗の因子寄与だけ減少する。一方、第1光学部材7と光ファイバ4とのラマン散乱強度比R41FはR31Fと同一値である。
ケース3およびケース4では、検査光のラマン散乱強度Sabが減少し、かつ、第1光学部材7と光ファイバ4とのラマン散乱強度比Rabも減少する。したがって、光ファイバ4の光損失およびコネクタ6の光損失が所定条件にあるときについて、R11FおよびR31Fを予め計測し、R11FとR31Fとの値の間に、閾値TR1よりも小さい任意の閾値TR2(TR2<TR1)を設定する。
これにより、第1光学部材7と光ファイバ4とのラマン散乱強度比Rabについて、Rab>TR1の条件を満たすならば、ケース1(コネクタ6および光ファイバ4の両方とも正常)、あるいはケース2(コネクタ6において光損失が発生し、光ファイバ4では光損失は発生していない)であり、Rab<TR2の条件を満たすならば、ケース3のコネクタ6において光損失は発生していないが、光ファイバ4において光損失が発生)、あるいはケース4(コネクタ6において光損失が発生し、かつ、光ファイバ4においても光損失が発生)であるとして、光損失を状況に応じて区別することができる。
さらに、ケース4の場合においては、ケース3に比して検査光のラマン散乱強度Sabがさらに減少するので、ST3とST4との値の間に適当な閾値TS2を設定することによって、ラマン散乱強度にもとづいて、ケース4の状態をケース3の状態と区別することができる。
このように閾値を設定しておくことにより、検査光のラマン散乱強度Sabが、前述の閾値TS2に対してSab>TS2であり、かつ、ラマン散乱強度比Rabが閾値TR2に対して、Rab<TR2の条件を満たすならば、演算部14は、受側コネクタ8とコネクタ6との間の接続は正常であるが、光ファイバ4における光損失が大きいという不具合が発生している旨を判定する。
検査光のラマン散乱強度Sabが閾値TS2に対して、Sab<TS2であり、かつ、ラマン散乱強度比Rabが閾値TR2に対して、Rab<TR2の条件を満たすならば、演算部14は、受側コネクタ8とコネクタ6との間の接続における光損失が大きく、かつ、光ファイバ4における光損失が大きいという不具合が発生している旨を判定する。
ここで、本発明の第1の実施形態に係る分光分析装置1を用いた分光分析方法において検査から診断までを行うフローについて、図面を参照して以下に説明する。
操作者が分光分析装置1を制御部16から起動すると、図6に示されるように、分光分析部3は検査モードにて待機する(ステップS1)。そして、制御部16の入力装置から検査の指示が入力されると、検査を実行し(ステップS2)、演算部14による処理が終了したら表示部15を介して検査結果を画面(光)または音声を通じて操作者に報知する(ステップS3)。
操作者に報知した後、検査モードにおける検査結果がケース1であるか否かを判定し(ステップS4)、検査モードにおける検査結果がケース1、つまり不具合が確認されなければ分光分析部3は診断モードに切り替わる。また、検査モードにおける検査結果がケース2からケース4、つまり何かしらの不具合が確認された場合には、ステップS1からの処理を繰り返し、表示部15が報知した指示に従って操作者が対応するまで検査モードにて待機する。検査モードにおける検査結果で不具合が確認されない状態にならない限り診断モードには切り替わらない。
検査モードから診断モードに切り替わった後、制御部16の入力装置から診断の指示が入力されるまで分光分析部3は診断モードにて待機する(ステップS5)。診断の指示が入力されると、観察対象Xに照明光を照射し、診断を実行し(ステップS6)、演算部14による処理が終了したら、表示部15を介して診断結果を操作者に報知する(ステップS7)。そして、操作者に報知した後、診断を終了するか否かを判定し(ステップS8)、診断を終了しなければ、ステップS5からの処理を繰り返し、分光分析部3は再び診断モードで待機し、診断を続ける。
このように、本実施形態に係る分光分析装置1によれば、光学プローブ2を分光分析部3に接続したときに発生した不具合の原因を医療関係者に知らせることができ、分光分析装置1を取り扱う医療関係者が、詳細な知識を有していなくても、光学プローブ2に光損失がある、あるいは、光学プローブ2と分光分析部3の接続において光損失がある、あるいは、光学プローブ2および光学プローブ2と分光分析部3の接続の両方に光損失がある、といった不具合の状況に応じて、不具合の箇所を特定して対処することができるという利点がある。また光学プローブ2を構成する光学素子について、診断モードを実施するに必要な光学素子以外の要素を追加することなく、検査モードを実施できる利点がある。
次に、本発明の第2の実施形態に係る分光分析装置20について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態の説明において、上述した第1の実施形態に係る分光分析装置1と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態においては、図12に示されるように、光学プローブ21が、コネクタ6の光ファイバ4の基端に配置される蛍光体からなる第2光学部材(光学部材)22aを備えるとともに、光学プローブ21の先端に蛍光体からなる第3光学部材(光学部材)22bを着脱可能に取り付けるキャップ23を備えている。第3光学部材22bおよび第2光学部材22aにおいて発生する蛍光は互いに蛍光スペクトルが異なるとともに、光源25,26からの照明光および観察対象Xからのラマン散乱光とも異なる波長を有している。
また、分光分析部24は、診断モードにおいて使用される診断用照明光を射出する診断用光源(光源)25と、検査モードにおいて使用される検査用照明光を射出する検査用光源(光源)26とを備えている。診断用光源25としては、近赤外光を発生する半導体レーザを用いることができる。検査用光源26は、診断用光源25よりも短波長である可視光または近紫外光を発生する光源であって、例えば、LED、半導体レーザ、またはランプである。また、分光分析部24は、検査用照明光を反射し、診断用照明光、蛍光およびラマン散乱光を透過する第1ダイクロイックミラー27と、診断用照明光および蛍光を透過しラマン散乱光を反射する第2ダイクロイックミラー28と、診断用照明光を透過し蛍光を反射する第3ダイクロイックミラー29と、ラマン散乱光を透過し蛍光を反射する第4ダイクロイックミラー30と、ミラー31とを備えている。
第2光学部材22aの蛍光体は、光学的に透明、かつ、診断用光源25による光励起に対して蛍光を発生せず、より短波長の光線を出力する検査用光源26による光励起に対して蛍光を発生する材料であって、例えば、ガラスに蛍光活性元素を混入させた蛍光ガラスを用いることができる。第3光学部材22bの蛍光体は、検査用光源26による光励起に対して蛍光を発生する材料であって、蛍光物質を混入または塗布した物体や、蛍光ガラスを用いることができる。
診断モードにおいては、図13に示されるように、キャップ23を取り外した状態の光学プローブ21の先端に観察対象Xを対向させ、診断用光源25から診断用照明光を射出させる。このとき、制御部16に備えられた入力装置を介して、検査用光源26は消灯されるか、遮光されて診断モードで実施される測定に影響を与えないようにさせておく。
診断用光源25から射出された診断用照明光は、第3ダイクロイックミラー29、第2ダイクロイックミラー28および第1ダイクロイックミラー27の順に透過して光学プローブ21に入射し、光学プローブ21を経由して観察対象Xに照射される。観察対象Xにおいて発生したラマン散乱光は、光学プローブ21を経由して、第1ダイクロイックミラー27を透過し、第2ダイクロイックミラー28において反射され、第4ダイクロイックミラー30を透過して分光測定部12に入射する。分光分析部24におけるラマンスペクトルの測定および演算部14における処理は第1の実施形態と同様である。
一方、検査モードにおいては、図14に示されるように、光学プローブ21の先端にキャップ23を取り付けた状態で、検査用光源26から検査用照明光を射出させる。このとき、制御部16に備えられた入力装置を介して、診断用光源25は消灯、または遮光されて検査モードで実施される検査に影響を与えないようにさせておく。
検査用光源26から射出された検査用照明光は、第1ダイクロイックミラー27により反射されて光学プローブ21に入射し、コネクタ6の基端に取り付けられている第2光学部材22aおよび光学プローブ21の先端のキャップ23に取り付けられている第3光学部材22bに照射される。第2光学部材22aにおいて発生した蛍光および第3光学部材22bにおいて発生した蛍光は、分光分析部24内に入射し、第1ダイクロイックミラー27および第2ダイクロイックミラー28を透過して、第3ダイクロイックミラー29において反射され、ミラー31および第4ダイクロイックミラー30により反射されて分光測定部12に入射する。
分光測定部12においては、入射された蛍光のスペクトルを検出することにより、第3光学部材22bにおいて発生した蛍光の強度Aおよび第2光学部材22aにおいて発生した蛍光の強度Bがそれぞれ算出される。
演算部14においては、分光測定部12において算出された強度A,Bを用いて、強度Sabおよび比Rabが算出され、第1の実施形態と同様の不具合の有無の判定が行われる。
本実施形態によれば、光ファイバ4の先端および基端に配置した光学部材22a,22bから発生し、ラマン散乱に比較して信号強度が強いために容易に検出が可能な蛍光の強度によって不具合の有無の判定を行うので、さらに容易に、不具合の情報を報知することができるという利点がある。
次に、本発明の第3の実施形態に係る分光分析装置32について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態の説明において、上述した第1の実施形態に係る分光分析装置1と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る分光分析装置32は、図15に示されるように、光学プローブ33が、照明光を導光する照明ファイバ(光ファイバ)34と、戻り光を導光する集光ファイバ(光ファイバ)35とを別々に備え、照明ファイバ34の基端および集光ファイバ35の基端には、それぞれ別々のコネクタ36,37が取り付けられている。
また、分光分析部38は、照明ファイバ34のコネクタ36を接続する第1受側コネクタ39と、集光ファイバ35のコネクタ37を接続する第2受側コネクタ40とを別々に有している。
光学プローブ33先端の第1光学部材7は、光励起によって複数波長のラマン散乱光を発生するような材料であって、例えばサファイア結晶である。第1光学部材7がサファイア結晶である場合には、サファイア結晶の振動モードとして、ラマンシフト値が420cm-1、580cm-1、および750cm-1近傍に異なる3つのラマンピークをあたえる。
第1光学部材7は複数のラマンピークを示すが、これらのラマンピークの内、異なる2つのラマンピークの波長をそれぞれ第1光学部材7において発生する、第1のピーク波長λ1、および第2のピーク波長λ2とする。
ここで、第1のピーク波長λ1は、第2のピーク波長λ2よりも短波長(λ1<λ2)である。また、観察対象Xが生体組織である場合には、観察対象Xのラマンスペクトルにおける関心のある領域として、第2のピーク波長λ2よりも長い波長を選ぶことができる。照明ファイバ34および集光ファイバ35の材料は、例えば、シリカである。
光源10と第1受側コネクタ39との間には、照明光を透過し、第1光学部材7および照明ファイバ34において発生したラマン散乱光を反射する第1ダイクロイックミラー41が配置されている。
また、分光測定部12と第2受側コネクタ40との間には、第1光学部材7および集光ファイバ35において発生したラマン散乱光のうち、第2のピーク波長λ2を含む長波長成分を反射し、第1のピーク波長λ1を含む短波長成分を透過させる、第2ダイクロイックミラー42が配置されている。
さらに、分光分析部38には、第2受側コネクタ40と第2ダイクロイックミラー42との間の光路を開閉する光学シャッタ43が配置されている。光学シャッタ43の開閉は、制御部16から光学シャッタ43へ送信される電気信号によって実行される。
診断モードにおいては、図16に示されるように、光学シャッタ43を開いた状態で、光学プローブ33の先端を観察対象Xに対向させ、光源10から照明光を射出させる。診断モードにおいて生じる戻り光のスペクトルは図19に示されるとおりである。光源10から射出された照明光は、第1ダイクロイックミラー41を透過して照明ファイバ34に入射し、照明ファイバ34を経由して観察対象Xに照射される。観察対象Xにおいて発生したラマン散乱光は、集光ファイバ35を経由して、第2ダイクロイックミラー42で反射され、分光測定部12に入射する。図20に示されるように、分光測定部12において検出される検査光のスペクトルには、集光ファイバ35を経由して第2ダイクロイックミラーで反射して入射する成分だけでなく、照明ファイバ34を経由して第2ダイクロイックミラー42を透過して入射する成分も含まれるが、λ3よりも短い波長域しか含まれないため観察対象Xの診断において影響はない。分光測定部12におけるラマンスペクトルの測定および演算部14における処理は第1の実施形態と同様である。
一方、検査モードにおいては、照明ファイバ34を含む光路の検査と、集光ファイバ35を含む光路の検査とを別々に行う。検査モードにおいて照明ファイバ34および集光ファイバ35の基端における戻り光のスペクトルは図21に示されるとおりである。
照明ファイバ34を含む光路の検査においては、図17に示されるように、光学シャッタ43を作動させて第2受側コネクタ40と第2ダイクロイックミラー42との間の光路を遮断した状態で、光源10から照明光を射出させる。
光源10から射出された照明光は、第1ダイクロイックミラー41を透過して照明ファイバ34に入射し、照明ファイバ34内および第1光学部材7においてラマン散乱光が発生する。ラマン散乱光は、第1受側コネクタ39を経由して分光分析部38内に入射し、第1ダイクロイックミラー41で反射させられる。このときの第1ダイクロイックミラー41における波長の関係は図22に示されるとおりである。
次に、照明ファイバ34の光ファイバ4および第1光学部材7のラマン散乱光のうち、第1のピーク波長λ1を含む短波長成分は、第2ダイクロイックミラー42を透過させられて、分光測定部12に入射する。このときの第2ダイクロイックミラー42における波長の関係は図23に示すとおりであり、分光測定部12で検出される検査光のスペクトルは図24に示すとおりである。
照明ファイバ34を含む光路の検査においては、演算部14は、入力されてきた検査光のラマンスペクトルから第1光学部材7のラマン散乱光の第1のピーク波長λ1における検査光の強度Sab(=A+B)を求め、記憶部13に記憶されている照明ファイバ34のラマンスペクトルから、上記波長における照明ファイバ34のラマン散乱光の強度Bを抽出し、第1光学部材7のラマン散乱光の第1のピーク波長λ1における強度Aと、照明ファイバ34のラマン散乱強度Bとの比Rab(=A/B)を算出する。
そして、演算部14は強度Sabを記憶部13に記憶されている閾値TS1および閾値TS2と比較するとともに、比Rabを記憶部13に記憶されている閾値TR1および閾値TR2と比較することにより、比較結果に応じて不具合の有無を判定する。本方法の詳細は上記の第1の実施形態と同様であるので省略する。
集光ファイバ35を含む光路の検査においては、図18に示されるように、光学シャッタ43を作動させて第2受側コネクタ40と第2ダイクロイックミラー42との間の光路を開放した状態で、光源10から照明光を射出させる。
光源10から射出された照明光は、第1ダイクロイックミラー41を透過して照明ファイバ34に入射し、照明ファイバ34内、集光ファイバ35内および第1光学部材7において発生したラマン散乱光が第2受側コネクタ40を経由して分光分析部38内に入射する。このラマン散乱のうち、第1光学部材7の第1のピーク波長λ1よりは長波長であって、第2のピーク波長λ2を包含する波長成分は、第2ダイクロイックミラー42を反射させられて、分光測定部12に入射する。このときの第2ダイクロイックミラー42における波長の関係は図25に示されるとおりであり、分光測定部12に入射する検査光のスペクトルは図26に示されるとおりである。
分光測定部12は、入射されてきた光のラマンスペクトルを検出する。図27に示されるように、分光測定部12において検出されるスペクトルには、集光ファイバ35を経由して第2ダイクロイックミラーで反射して入射する成分だけでなく、照明ファイバ34を経由して第2ダイクロイックミラー42を透過して入射する成分も含まれるが、λ2よりも短い波長域しか含まれないため集光ファイバ35を含む光路の検査に影響はない。分光測定部12で検出される検査光には、照明ファイバ34内において発生したラマン散乱光、第1光学部材7において発生したラマン散乱光、第1光学部材7において反射した照明光によって集光ファイバ35内において発生したラマン散乱光が含まれる。
検出されたラマンスペクトルは演算部14に入力される。
集光ファイバ35を含む光路の検査においては、演算部14は、入力されてきた検査光のラマンスペクトルから第1光学部材7のラマン散乱光の第2のピーク波長λ2における検査光の強度Sab(=A+B)を求め、記憶部13に記憶されている照明ファイバ34および集光ファイバ35のラマン散乱光のスペクトルから上記波長における照明ファイバ34および集光ファイバ35のラマン散乱光の強度Bを抽出し、第1光学部材7のラマン散乱光の強度Aと、照明ファイバ34および集光ファイバ35のラマン散乱光の強度Bとの比Rab(=A/B)を算出する。
そして、演算部14は、強度Sabを記憶部13に記憶されている閾値TS1および閾値TS2と比較するとともに、比Rabを記憶部13に記憶されている閾値TR1および閾値TR2と比較することにより、比較結果に応じて不具合の有無を以下の通りに判定する。表示部15は、演算部14による判定結果を表示する。
Sab>TS1であり、Rab>TR1である場合には、演算部14は、第1受側コネクタ39および第2受側コネクタ40とコネクタ36,37との間の接続および照明ファイバ34および集光ファイバ35における光損失が許容範囲内であるとして、不具合がない旨を判定する。
Sab<TS1であり、Rab>TR1である場合には、演算部14は、第1受側コネクタ39および第2受側コネクタ40とコネクタ36,37との間の接続において光損失が大きいという不具合が発生しているが、照明ファイバ34および集光ファイバ35は正常である旨を判定する。
TS2<Sab<TS1であり、Rab<TR1である場合には、演算部14は、第1受側コネクタ39および第2受側コネクタ40とコネクタ36,37との間の接続は正常であり、照明ファイバ34および集光ファイバ35における光損失が大きいという不具合が発生している旨を判定する。
Sab<TS2であり、Rab<TR1場合には、演算部14は、第1受側コネクタ39および第2受側コネクタ40とコネクタ36,37との間の接続において光損失が大きいという不具合が発生し、かつ、照明ファイバ34および集光ファイバ35における光損失が大きいという不具合が発生している旨を判定する。
本実施形態によれば、光学プローブ33の照明用光路である照明ファイバ34と、集光用光路である集光ファイバ35とが互いに独立した光路である場合でも、照明光の光路を切り替えることなく、照明ファイバ34を経由した光路の検査と、集光ファイバ35を経由した光路の検査とを別個に実施することにより、光学プローブ33の光損失が、照明ファイバ34、あるいは集光ファイバ35のいずれで発生しているかを同定できる利点がある。
さらに、照明ファイバ34を経由した光路の不具合を検査する場合と、集光ファイバ35を経由した光路の不具合を検査する場合とを、使用するラマン散乱光のピーク波長を異ならせることにより、ダイクロイックミラー41,42を移動させずに、切り替えることができるという利点がある。
次に、本発明の第4の実施形態に係る分光分析装置44について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態の説明において、上述した第3の実施形態に係る分光分析装置32と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る分光分析装置は、図28に示されるように、分光分析部45が、光源10と第1受側コネクタ39との間および第2受側コネクタ40と分光測定部12との間に、択一的に配置可能に移動するダイクロイックミラー46を備えている。
診断モードにおいては、図29に示されるように、ダイクロイックミラー46を第2受側コネクタ40と分光測定部12との間に配置した状態で、光学プローブ33の先端を観察対象Xに対向させ、光源10から照明光を射出させる。光源10から射出された照明光は、照明ファイバ34に入射し、照明ファイバ34を経由して観察対象Xに照射される。観察対象Xにおいて発生したラマン散乱光は、集光ファイバ35を経由して、ダイクロイックミラー46により反射され、分光測定部12に入射する。分光測定部12におけるラマンスペクトルの測定および演算部14における処理は第1の実施形態と同様である。
一方、検査モードにおいては、照明ファイバ34を含む光路の検査と、集光ファイバ35を含む光路の検査とを別々に行う。
照明ファイバ34を含む光路の検査においては、図30に示されるように、ダイクロイックミラー46を光源10と第1受側コネクタ39との間に移動させた状態で、光源10から照明光を射出させる。
光源10から射出された照明光は、ダイクロイックミラー46を透過して照明ファイバ34に入射し、照明ファイバ34内および第1光学部材7において発生した第1のピーク波長のラマン散乱光が第1受側コネクタ39を経由して分光分析部45内に入射し、ダイクロイックミラー46により反射させられて、分光測定部12に入射する。分光測定部12におけるラマンスペクトルの測定および演算部14における処理は第1の実施形態と同様である。
集光ファイバ35を含む光路の検査においては、図31に示されるように、ダイクロイックミラー46を第2受側コネクタ40と分光測定部12との間に移動させた状態で、光源10から照明光を射出させる。
光源10から射出された照明光は、照明ファイバ34に入射し、照明ファイバ34内、集光ファイバ35内および第1光学部材7において発生した第2のピーク波長のラマン散乱光が第2受側コネクタ40を経由して分光分析部45内に入射し、ダイクロイックミラー46により反射されて、分光測定部12に入射する。
分光測定部12は、入射されてきた光のラマンスペクトルを測定する。分光測定部12に入射する検査光には、照明ファイバ34内において発生したラマン散乱光、第1光学部材7において発生したラマン散乱光、第1光学部材7において反射した照明光および反射した照明光によって集光ファイバ35内において発生したラマン散乱光が含まれる。
測定されたラマンスペクトルは演算部14に入力される。
演算部14は、入力されてきた検査光のラマンスペクトルから第1光学部材7のラマン散乱光の第2のピーク波長における検査光の強度Sab(=A+B)を求め、記憶部13に記憶されている照明ファイバ34および集光ファイバ35のラマン散乱光のスペクトルから上記波長における照明ファイバ34および集光ファイバ35のラマン散乱光の強度Bを抽出し、第1光学部材7のラマン散乱光の強度Aと、照明ファイバ34および集光ファイバ35のラマン散乱光の強度Bとの比Rab(=A/B)を算出する。
そして、演算部14は、強度Sabを記憶部13に記憶されている閾値TS1および閾値TS2と比較するとともに、比Rabを記憶部13に記憶されている閾値TR1および閾値TR2と比較することにより、比較結果に応じて不具合の有無を以下の通りに判定する。表示部15は、演算部14による判定結果を表示する。判定方法は第3の実施形態と同様である。
本実施形態によれば、光学プローブ33の照明用光路である照明ファイバ34と、集光用光路である集光ファイバ35とが互いに独立した光路である場合でも、照明光の光路を切り替えることなく集光ファイバ35を経由した光路の検査を別個に実施することにより、光学プローブ33の光損失が、照明ファイバ34、あるいは集光ファイバ35のいずれで発生しているかを同定できる利点がある。さらにより多くの互いに独立した光路がある場合においても、ダイクロイックミラー1枚で検査を別個に実施することができるという利点がある。
次に、本発明の第5の実施形態に係る分光分析装置55について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態の説明において、上述した第1の実施形態に係る分光分析装置1と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態においては、図32に示されるように、光学プローブ51が、光ファイバ4の先端に対向する位置に配置された第1光学部材(光学部材)7と、コネクタ6の光ファイバ4の基端に配置される第2光学部材(光学部材)22cとを備えている。
第1光学部材7および第2光学部材22cは、互いに異なるラマンスペクトルを発生する光学的に透明な材料で構成されている。このような材料として、例えば、第1光学部材7としてはサファイア、第2光学部材22cとしてはサファイア、光ファイバ4としてはシリカを用いることができる。この場合には、第2光学部材22cのサファイアと、第1光学部材7のサファイアとは、互いに異なる結晶面が照明光の入射面となっていることが必要である。あるいは、第1光学部材7と第2光学部材22cとがそれぞれ、サファイアおよびフッ化プラスチックなどのプラスチックであって、光ファイバ4がシリカであってもよい。あるいは、第1光学部材7と第2光学部材22cとがそれぞれ、サファイアおよび石英であって、光ファイバ4がフッ化プラスチックなどのプラスチックであってもよい。
光学プローブ51は光ファイバ4、第1光学部材7、および第2光学部材22cを備えており、図33に示されるように、光源10から放射される照明光が光学プローブ51へ入射すると、光ファイバ4、第1光学部材7、および第2光学部材22cからは、異なるスペクトル形状を有するラマン散乱光が放射される。すなわち、光学プローブ51のコネクタ6を分光分析部3の受側コネクタ8に接続し、光学プローブ51の先端に観察対象Xを配置して、光源10から照明光を射出させると、照明光が光学プローブ51を経由して観察対象Xに照射される。
また、図34は、光学プローブ51側から分光分析部3側へ戻ってくる光のスペクトルを模式的に示す図であって、照明光が光学プローブ51の光ファイバ4を導光される間に発生したラマン散乱光、第1光学部材7および第2光学部材22cを通過する際に発生したラマン散乱光、観察対象Xにおいて発生したラマン散乱光(信号光)および照明光の一部が戻り光として光学プローブ51側から分光分析部3側へ戻ってくる。
そして、ダイクロイックミラー11は照明光を透過させるので、図35に示される光スペクトルのように、戻り光の内の照明光が透過されることにより除外され、観察対象X、第1光学部材7、第2光学部材22c、および光ファイバ4のラマン散乱光からなる検査光が反射され、分光測定部12に入射される。
診断モードにおいては、演算部14は、入力されてきた戻り光のラマンスペクトルから第1光学部材7、第2光学部材22c、および光ファイバ4から発生したラマン散乱光の寄与を上記実施形態と同様の方法で除去して観察対象Xのラマンスペクトルを取得する。
検査モードにおいては、光学プローブ51の先端に観察対象Xを配置することなく、光源10から照明光を射出させる。図36は、検査モードにおいて、光学プローブ51側から分光分析部3側へ戻ってくる光のスペクトルを模式的に示す図であって、第1光学部材7によって反射した照明光、第1光学部材7および第2光学部材22cを導光される際に発生したラマン散乱光、および光ファイバ4から発生したラマン散乱光が、光学プローブ51側からの戻り光として分光分析部3側に戻ってくる。
そして、ダイクロイックミラー11は照明光を透過させるので、戻り光の内の照明光が透過されることにより除外され、第1光学部材7、第2光学部材22c、および光ファイバ4のラマン散乱光からなる検査光が反射され、分光測定部12に入射される。
ここで分光測定部12において検出される検査光のラマンスペクトル強度について説明する。図37は本実施形態における、分光分析部3と、光学プローブ51のコネクタ6と、分光分析部3の受側コネクタ8と、光学プローブ51に内蔵される光ファイバ4と、第1光学部材7と第2光学部材22cとの配置とを模式的に示したものである。また、光学プローブ51上の点Qの位置において、光ファイバ4の損傷によって光伝送効率に変化が生じているものとする。
また、光学プローブ51と分光分析部3との接続位置から点Qの位置までの光ファイバ4の長さ寸法をL、点Qの位置から光学プローブ51の先端に配置された第1光学部材7までの光ファイバ4の長さ寸法をLとする。また、光ファイバ4の全長をL(L=L+L)とする。
ここで、分光分析部3および光学プローブ51の光学的な接続における光の伝送効率をη(0<η<1)、点Qの位置における光の伝送効率をα(0<α<1)、光学プローブ51の先端面における光の反射効率をγ(0<γ<1)とする。
また、第1光学部材7におけるラマン散乱光の発生効率をσ、第2光学部材22cにおけるラマン散乱光の発生効率をσ、光学プローブ51の光ファイバ4のラマン散乱光の発生効率をσとする。また、分光分析部3から光学プローブ51への光入力パワーをPとする。
上述のように各種パラメータを決定すると、分光測定部12において検出される検査光のうち、各種部材のラマン散乱に起因する光強度は、近似的には以下の式(13)から(15)の光成分の強度和として示される。
光学プローブ51の基端から先端へ導光される照明光によって発生するラマン散乱光のうち、光学プローブ51の先端を経由せずに、分光分析部3へ戻ってくる光成分LT1は、下式(13)により示される。
T1=σηP+LσηP+LσαηP+σαηP (13)
光学プローブ51の基端から先端へ導光される照明光によって発生するラマン散乱光のうち、光学プローブ51の先端において反射され、分光分析部3へ戻ってくる光成分LT2は、下式(14)により示される。
T2=γαηP(σ+σ+σL) (14)
光学プローブ51の先端から基端へ導光される照明光によって発生するラマン散乱光のうち、光学プローブ51の先端を経由せずに、分光分析部3へ戻ってくる光成分LT3は、下式(15)により示される。
T3=γαηP(σ+σ+σL) (15)
したがって、分光測定部12で検出されるラマン散乱強度Pobsは、近似的に下式(16)により示される。
Pobs=σηP+LσηP+LσαηP+σαη
+2γαηP(σ+σ+σL)
=(1+2γ)αηPσ+(1+2γα)ηPσ
+(Lη+Lαη+2γαηL)Pσ (16)
ここで、分光分析部3の受側コネクタ8と、光学プローブ51のコネクタ6との間で実現される光学的接続、あるいは、光学プローブ51の光ファイバ損失に依存して、分光測定部12で検出されるラマン散乱強度が異なるために、いずれの部位において光損失の不具合が発生しているかを検査光のラマンスペクトルに基づいて判別可能であることを、以下ケース1からケース4までの条件別に詳細に説明する。
ケース1
分光分析部3および光学プローブ51のコネクタ6における光損失が無視でき、かつ光学プローブ51の光ファイバ損失も無視できる場合、すなわち、η≒1、かつ、α≒1である場合について説明する。
この場合において、分光測定部12で検出される全ラマン散乱強度ST1は、下式(17)で示される。
ST1=(1+2γ)Pσ+(1+2γ)Pσ
+(L+L+2γL)Pσ (17)
また、第1光学部材7のラマン散乱強度と、第2光学部材22cのラマン散乱強度の比であるR112は下式(18)で示される。
R112=(1+2γ)Pσ/(1+2γ)Pσ
=σ/σ (18)
ケース2
分光分析部3および光学プローブ51のコネクタ6における光損失が存在し、光学プローブ51の光ファイバ損失が無視できる場合、すなわち、0<η<1、かつ、α≒1である場合について説明する。
この場合において、分光測定部12で検出される全ラマン散乱強度ST2は、下式(19)で示される。
ST2=2γηPσ+(η2+η+2γη)Pσ
+(Lη+Lη+2γηL)Pσ
=((1+2γ)Pσ+(1+2γ)Pσ+(L+L+2γL)Pσ)η=ηST1 (19)
また、第1光学部材7のラマン散乱強度と、第2光学部材22cのラマン散乱強度の比であるR212は下式(20)で示される。
R212=(1+2γ)Pσ/(1+2γ)σ
=σ/σ (20)
ケース3
分光分析部3および光学プローブ51のコネクタ6における光損失は無視でき、光学プローブ51の光ファイバ損失が存在する場合、すなわち、η≒1、かつ、0<α<1である場合について説明する。
この場合において、分光測定部12で検出される全ラマン散乱強度ST3は、下式(21)で示される。
ST3=(1+2γ)αPσ+(1+2γα)Pσ
+(L+Lα+2γαL)Pσ (21)
また、ケース3においては、第1光学部材7のラマン散乱強度と、第2光学部材22cのラマン散乱強度の比であるR312は下式(22)で示される。
R312=(1+2γ)ασ/(1+2γα)σ (22)
ケース4
分光分析部3および光学プローブ51のコネクタ6における光損失が存在し、光ファイバ4にも光損失が存在する場合、すなわち、0<η<1、かつ、0<α<1である場合について説明する。
この場合において、分光測定部12で検出される全ラマン散乱強度ST4は、下式(23)で示される。
ST4=2γαηPσ+(1+α+2γα)ηPσ
+(L+Lα+2γαL)ηPσ
=ηST3 (23)
また、第1光学部材7のラマン散乱強度と、第2光学部材22cのラマン散乱強度の比であるR412は下式(24)で示される。
R412=(1+2γ)ασ/(1+2γα)σ (24)
ケース2の場合においては、分光測定部12で検出されるラマン散乱強度ST2は、ケース1の場合に分光測定部12で検出されるラマン散乱強度ST1に対して、伝送効率η(0<η<1)の二乗の因子寄与だけ減少する。一方、ケース1の場合における第1光学部材7と第2光学部材22cとのラマン散乱強度比R112と、ケース2の場合における第1光学部材7と第2光学部材22cとのラマン散乱強度比R212は同一値である。
ここで、ST1とST2との間の値として、適当な閾値TS1を設定することができる。このケース2のように、全ラマン散乱強度が閾値TS1より小さく、第1光学部材7と第2光学部材22cとのラマン散乱強度比がケース1と比較して変わらないときには、演算部14は、受側コネクタ8とコネクタ6との間の接続において光損失が大きいという不具合が発生しているが、光ファイバ4が正常である旨を判定する。
ケース3の場合においては、分光測定部12で検出される全ラマン散乱強度ST3は、ケース1の場合に分光測定部12で検出される全ラマン散乱強度ST1に対して減少し、
さらに、第1光学部材7と第2光学部材22cとのラマン散乱強度比R312も、R112(およびR212)よりも減少する。
ケース4の場合においては、分光測定部12で検出される全ラマン散乱強度ST4は、ケース3の場合に分光測定部12で検出されるラマン散乱強度ST3に対して、さらに伝送効率η(0<η<1)の二乗の因子寄与だけ減少する。一方、第1光学部材7と第2光学部材22cとのラマン散乱強度比R412はR312と同一値である。
ケース3およびケース4では、全ラマン散乱強度が減少し、かつ、第1光学部材7と第2光学部材22cとのラマン散乱強度比も減少する。したがって、光ファイバ4の光損失およびコネクタ6の光損失が所定条件にあるときについて、R112およびR312を予め計測し、R112とR312との値の間に適当な閾値TRを設定する。これにより、第1光学部材7と第2光学部材22cとのラマン散乱強度比に基づいて、このケース3およびケース4と、ケース1(コネクタ6および光ファイバ4において光損失が無視できる)、およびケース2(コネクタ6において光損失が発生し、光ファイバ4では光損失は正常)の状態と区別することができる。
さらに、ケース4の場合においては、ケース3に比して全ラマン散乱強度がさらに減少するので、ST3およびST4の値の間に適当な閾値TS2を設定することによって、全ラマン散乱強度にもとづいてケース3の状態と区別することができる。
このように閾値を設定しておくことにより、全ラマン散乱強度が閾値TS2よりも大きく、ラマン散乱強度比が閾値TRよりも小さくなっている場合には、演算部14は、受側コネクタ8とコネクタ6との間の接続は正常であるが、光ファイバ4における光損失が大きいという不具合が発生している旨を判定する。
全ラマン散乱強度が閾値TS2よりも小さく、かつ、ラマン散乱強度比が閾値TRよりも小さくなっている場合には、演算部14は、受側コネクタ8とコネクタ6との間の接続における光損失が大きく、かつ、光ファイバ4における光損失が大きいという不具合が発生している旨を判定する。
本発明の第1の実施形態では、第1光学部材7のラマン散乱強度と光学プローブ2の光ファイバ4のラマン散乱強度との和および比を光損失の検査に使用する。第1の実施形態では、光学プローブ2中の光ファイバ4において、ファイバ損傷による光損失が光学プローブ2の基端の近傍付近で起こっている場合には、(A)光学プローブ2と分光分析部3とのコネクタ接続は正常であるが、光学プローブ2に異常な光損失がある状況、(B)光学プローブ2と分光分析部3とのコネクタ接続に異常な光損失があるが、光学プローブ2の光損失は正常である状況において、第1光学部材7のラマン散乱強度および光学プローブ2の光ファイバ4のラマン散乱強度比の差が、状況(A)と状況(B)とにおいて僅かであるために不具合の切り分けが容易でないことがあり得る。
しかしながら、本実施形態によれば、光学プローブ51の先端に配置される第1光学部材7と、光学プローブ51の基端に配置される第2光学部材22cと、光ファイバ4において発生するラマン散乱光から、材料に由来するラマン散乱強度の和と、第1光学部材7および第2光学部材22cのラマン散乱強度の比を個別に算出することにより、光学プローブ51中の光ファイバ4において、ファイバ損傷による光損失がいずれの領域で発生していても、光損失による不具合が、分光分析部3と光学プローブ51とを接続するコネクタ6の不良によって発生しているのか、光学プローブ51に内蔵される光ファイバ4で発生しているのかを正確に特定することができるという利点がある。
1,20,32,44 分光分析装置
2,21,33,51 光学プローブ
3,24,38,45 分光分析部
4 光ファイバ
6,36,37 コネクタ
7 第1光学部材(光学部材)
10 光源
14 演算部(情報分離部、不具合判定部)
15 表示部(報知部)
22a 第2光学部材(光学部材)
22b 第3光学部材(光学部材)
25 診断用光源(光源)
26 検査用光源(光源)
34 照明ファイバ(光ファイバ)
35 集光ファイバ(光ファイバ)
X 観察対象

Claims (6)

  1. 光学プローブと、該光学プローブをコネクタにより着脱可能に取り付ける分光分析部とを備え、
    前記光学プローブが、光源からの照明光および観察対象からの信号光を導光する光ファイバと、該光ファイバの先端に配置された光学部材とを備え、
    前記分光分析部が、前記信号光を分光して波長特性を生成するとともに、前記信号光の情報から前記光学部材から戻る第1の戻り光および前記光ファイバから戻る第2の戻り光の情報を分離する情報分離部と、前記光学プローブの先端に前記観察対象を配置することなく、前記情報分離部により分離されたピーク波長における前記第1の戻り光の強度およびピーク波長における前記第2の戻り光の強度に基づいて、前記光学プローブにおいて発生している不具合を判定する不具合判定部と、判定された不具合の情報を報知する報知部とを備える分光分析装置。
  2. 光学プローブと、該光学プローブをコネクタにより着脱可能に取り付ける分光分析部とを備え、
    前記光学プローブが、光源からの照明光および観察対象からの信号光を導光する光ファイバと、該光ファイバの先端および基端に配置された光学部材とを備え、
    前記分光分析部が、前記信号光を分光して波長特性を生成するとともに、前記信号光の情報から先端の前記光学部材から戻る第1の戻り光および基端の前記光学部材から戻る第2の戻り光の情報を分離する情報分離部と、前記光学プローブの先端に前記観察対象を配置することなく、前記情報分離部により分離されたピーク波長における前記第1の戻り光の強度およびピーク波長における前記第2の戻り光の強度に基づいて、前記光学プローブにおいて発生している不具合を判定する不具合判定部と、判定された不具合の情報を報知する報知部とを備える分光分析装置。
  3. 前記第1の戻り光および前記第2の戻り光が蛍光である請求項2に記載の分光分析装置。
  4. 前記第1の戻り光および前記第2の戻り光がラマン散乱光である請求項2に記載の分光分析装置。
  5. 前記不具合判定部は、前記第1の戻り光の強度と前記第2の戻り光の強度との和および前記第1の戻り光の強度と前記第2の戻り光の強度との比に基づいて不具合を判定する請求項1または請求項2に記載の分光分析装置。
  6. 前記光ファイバの先端の前記光学部材から戻る前記第1の戻り光のスペクトルの、2つ以上の異なる波長を利用することで、前記光学プローブの複数の前記光ファイバにおいて発生している不具合を判定する請求項1または請求項2に記載の分光分析装置。
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