JP7157977B2 - 化粧料用複合粉体とその製造方法、及び固形粉末化粧料 - Google Patents
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(1)湿式媒体撹拌ミル(ビーズミル)を用いて、酸化チタンを分散媒中で解砕、及び分散する。
(2)湿式媒体撹拌ミル(ビーズミル)を用いて、黄酸化鉄及び/又は弁柄を分散媒中で粉砕、及び分散する。
(3)工程(1)、及び(2)で得られた酸化チタン、及び粒子形態が針状でない黄酸化鉄及び/又は弁柄を板状粉体と併せて分散体とする。
(4)工程(3)で得られた分散体を噴霧乾燥機に供し、高温場における微細液滴の急速固化により、板状粉体に酸化チタン、及び粒子形態が針状でない黄酸化鉄及び/又は弁柄が被覆された複合粉体を得る。
(5)工程(3)で得られた分散体に適切な凝集剤を添加し、板状粉体に酸化チタン、及び粒子形態が針状でない黄酸化鉄及び/又は弁柄が被覆された複合粉体を得る。
方法1:板状粉体の分散体に、まず工程(1)で得られた酸化チタンを添加し、次いで工程(2)で得られた粒子形態が針状でない黄酸化鉄及び/又は弁柄を順に添加し分散体とする。
方法2:板状粉体の分散体に、まず工程(2)で得られた粒子形態が針状でない黄酸化鉄及び/又は弁柄を添加し、次いで工程(1)で得られた酸化チタンを順に添加し分散体とする。
方法3:工程(1)で得られた酸化チタンと、工程(2)で得られた粒子形態が針状でない黄酸化鉄及び/又は弁柄を事前に分散混合し、板状粉体の分散体に添加して分散体とする。
工程(1):下記表1の成分3を、固形分濃度15重量%となるように分散媒と混合した後、ビーズミル(ウルトラアペックスミルUAM-015;広島メタル&マシナリー社製)を用いて下記条件にて微細化処理を行った。
分散媒:蒸留水
粉砕媒体:ジルコニアビーズ(ジルコニアビーズDZB、平均粒子径30μm;大研化学工業社製)
ローター回転速度:4170rpm
送液速度:120mL/分
処理時間:30分
工程(2):下記表1の成分1、及び2を、固形分濃度15重量%となるように分散媒と混合した後、ビーズミルを用いて工程(1)と同条件(処理時間のみ60分に変更)にて微細化処理を行った。
工程(3):下記表1の成分4の水分散体に、まず工程(2)で得られた成分1、及び2の分散体を添加し、次いで工程(1)で得られた成分3の分散体を添加した。この際、最終的な分散体の固形分濃度を18重量%となるように調整した。
工程(4):工程(3)で得られた分散体を噴霧乾燥機(MDL-050B型;藤崎電機社製)に供し、成分1~4の複合粉体を得た。尚、成分4の分散や、成分1~4の混合物の分散はホモミキサー、又はビーズミルを用いて行う。
実施例1~3の製造方法で示した上記工程(1)~(3)まで共通して分散体を調製し、工程(4)に代えて下記工程(5)により複合粉体を得た。
工程(5):工程(3)で得られた分散体に、凝集剤としてPAC(ポリ塩化アルミニウム)を添加し、上澄みが透明になるまで静置し、粉体の凝集物を沈殿させた。得られた沈殿物を濾取し、乾燥、及び粉砕工程を経て成分1~4の複合粉体を得た。
実施例1~3の製造方法で示した工程(1)~(3)と同様にして成分3の分散体を調製(工程(2)は省略)し、上記工程(4)と同様にして複合化を行い、成分1~4の複合粉体を得た。
成分1~4をヘンシェルミキサーにて均一に混合後、アトマイザーにて粉砕し混合粉体を得た。
※2 TAROX 合成酸化鉄 R-516P(チタン工業社製)
※3 MICRO TITANIUM DIOXIDE MT-500H(テイカ社製)
※4 セリサイト FSE(三信鉱工社製)
※6 ノムコート TAB(UVB吸収剤:日清オイリオグループ社製)
※7 パルソール 1789(DSMニュートリションジャパン社製)
※8 ユビナールA Plus Glanular(BASFジャパン社製)
※9 鎖状ジメチルポリシロキサン(粘度30mPa・s)
※10 S-フェイス VL-211(阪本薬品工業社製)
成分1~12(粉体部)をヘンシェルミキサーにて均一に混合し、アトマイザーにて粉砕を行った。さらに、粉体部の混合粉砕物と、予め加熱混合しておいた成分13~20(油剤部)をヘンシェルミキサーに加えて均一に混合し、アトマイザー粉砕後、ふるいを通して粉末化粧料基材を得た。得られた粉末化粧料基材を中皿に充填し、圧縮成型することでパウダーファンデーションを得た。
20~40代の化粧品専門パネル5名に、上記実施例、及び比較例のパウダーファンデーションを使用してもらい、パフに取る際のなめらかさ等使用性について、以下の評価基準により評点を付し、パウダーファンデーションごとに評点の平均点を算出して、以下に示す判定基準に従って判定した。
<評価基準>
〔使用性〕 〔評点〕
非常に良好 :5
良好 :4
普通 :3
やや不良 :2
不良 :1
<判定基準>
〔評点の平均点〕 〔判定〕
4.5以上 ◎
3.5以上4.5未満 ○
2以上3.5未満 △
2未満 ×
上記実施例、及び比較例のパウダーファンデーションについて、サイクル試験(-5℃~40℃の線形温度変化を24時間で2サイクル)を実施し、1ヵ月後の安定性を評価した。評価はパフで適宜取りながら目視観察し下記判定基準に従って判定した。
<判定基準>
◎:良好
○:ごく一部に僅かなブツが認められる
△:部分的にブツや結晶析出が認められる
×:全体的にブツや結晶析出が認められる
20~40代の化粧品専門パネル5名に、上記実施例、及び比較例のパウダーファンデーションを使用してもらい、ヨレ、テカリ、毛穴落ち等化粧もちについて以下の評価基準により評点を付し、パウダーファンデーションごとに評点の平均点を算出して、以下に示す判定基準に従って判定した。
<評価基準>
〔化粧もち〕 〔評点〕
非常に良好 :5
良好 :4
普通 :3
やや不良 :2
不良 :1
<判定基準>
〔評点の平均点〕 〔判定〕
4.5以上 ◎
3.5以上4.5未満 ○
2以上3.5未満 △
2未満 ×
成分1~12(粉体部)をヘンシェルミキサーにて均一に混合し、アトマイザーにて粉砕を行った。さらに、粉体部の混合粉砕物と、予め加熱混合しておいた成分13~17(油剤部)をヘンシェルミキサーに加えて均一に混合し、アトマイザー粉砕後、ふるいを通して粉末化粧料基材を得た。得られた粉末化粧料基材を中皿に充填し、圧縮成型することでパウダーファンデーションを得た。
成分名 含有量(重量%)
1.シリコーン処理合成マイカ 残量
2.シリコーン処理セリサイト 10.00
3.シリコーン処理タルク 15.00
4.シリコーン処理顔料級酸化チタン 10.00
5.シリコーン処理黄酸化鉄 3.30
6.シリコーン処理弁柄 0.40
7.シリコーン処理黒酸化鉄 0.19
8.実施例1記載の複合粉体(3重量%ジメチコン処理) 10.00
9.無水ケイ酸 15.00
10.球状セルロース 5.00
11.メチルパラベン 0.20
12.エチルパラベン 0.10
13.塩化ナトリウム 0.10
14.アスコルビン酸-2-リン酸マグネシウム 1.00
15.ジメチコン 2.00
16.ジイソノナン酸ネオペンチルグリコール 5.00
17.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 4.00
18.(イソステアリン酸/ベヘン酸)
(グリセリル/ポリグリセリル-6)エステルズ(※11) 0.80
19.トコフェロール 0.05
20.香料 0.05
合計100.00
成分1~14(粉体部)をヘンシェルミキサーにて均一に混合し、アトマイザーにて粉砕を行った。さらに、粉体部の混合粉砕物と、予め加熱混合しておいた成分15~20(油剤部)をヘンシェルミキサーに加えて均一に混合し、アトマイザー粉砕後、ふるいを通して粉末化粧料基材を得た。得られた粉末化粧料基材を中皿に充填し、圧縮成型することでパウダーファンデーションを得た。
成分名 含有量(重量%)
1.タルク 残量
2.シリコーン処理合成セリサイト 5.00
3.シリコーン処理合成マイカ 20.00
4.シリコーン処理黄酸化鉄 0.24
5.シリコーン処理弁柄 0.12
6.シリコーン処理黒酸化鉄 0.03
7.実施例1記載の複合粉体 2.00
8.無水ケイ酸 10.00
9.メチルパラベン 0.20
10.ジメチコン 1.50
11.ワセリン 0.50
12.コハク酸ジエチルヘキシル 1.50
13.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 2.00
14.トコフェロール 0.05
15.香料 0.05
合計100.00
成分1~9(粉体部)をヘンシェルミキサーにて均一に混合し、アトマイザーにて粉砕を行った。さらに、粉体部の混合粉砕物と、予め加熱混合しておいた成分10~15(油剤部)をヘンシェルミキサーに加えて均一に混合し、アトマイザー粉砕後、ふるいを通して粉末化粧料基材を得た。得られた粉末化粧料基材を中皿に充填し、圧縮成型することでプレストパウダーを得た。
Claims (3)
- 下記成分(A)、及び(B)を、以下に示す(1)~(3)の工程により分散体を得て、(4)、又は(5)の工程により板状粉体に複合化することを特徴とする複合粉体の製造方法
成分
(A)アルミナ被覆酸化チタン
(B)長径100~400nmの黄酸化鉄及び/又は長径100~400nmの弁柄
工程
(1)湿式媒体撹拌ミル(ビーズミル)を用いて、(A)アルミナ被覆酸化チタンを分散媒中で解砕、及び分散する。
(2)湿式媒体撹拌ミル(ビーズミル)を用いて、(B)黄酸化鉄及び/又は弁柄を分散媒中で粉砕、及び分散する。
(3)板状粉体の分散体に、まず工程(2)で得られた黄酸化鉄及び/又は弁柄を添加し、次いで工程(1)で得られたアルミナ被覆酸化チタンを順に添加して分散体とする。
(4)工程(3)で得られた分散体を噴霧乾燥機に供し、高温場における微細液滴の急速固化により、板状粉体に酸化チタン、及び長径100~400nmの黄酸化鉄及び/又は長径100~400nmの弁柄が被覆された複合粉体を得る。
(5)工程(3)で得られた分散体に適切な凝集剤を添加し、板状粉体に酸化チタン、及び長径100~400nmの黄酸化鉄及び/又は長径100~400nmの弁柄が被覆された複合粉体を得る。 - 下記成分(A)~(C)を含有することを特徴とする固形粉末化粧料の製造方法
(A)請求項1記載の製造方法により得られる複合粉体
(B)球状粒子
(C)半固形油剤 - 成分(B)球状粒子が無水ケイ酸であることを特徴とする請求項2記載の固形粉末化粧料の製造方法
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JP2000265154A (ja) | 1999-03-11 | 2000-09-26 | Sakai Chem Ind Co Ltd | 酸化鉄被覆板状硫酸バリウム及びその製造方法 |
JP2006282510A (ja) | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Kose Corp | メイクアップ化粧料 |
JP2007099686A (ja) | 2005-10-05 | 2007-04-19 | Shiseido Co Ltd | 微粒子酸化鉄油性分散物 |
JP2008056646A (ja) | 2006-09-04 | 2008-03-13 | Nippon Menaade Keshohin Kk | 化粧料 |
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